JP5288572B1 - スキンケア用品 - Google Patents

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Abstract

【課題】化粧水を含浸できる効果が高く、かつ装着しながら通常の作業を行うことができるスキンケア用品を提供する。
【解決手段】
伸縮性を有する樹脂から構成された伸縮シート12、使用者が体に装着した際に、伸縮性シート12の皮膚側に位置する面に配置され、親水性・吸水性を有し、スキンケア用の化粧水が含浸された不織布から構成された内側シート11と、使用者が体に装着した際に、伸縮性シート12の外側に位置する面に配置され、疎水性または撥水性を有する外側シート13とからなり、伸縮シート12、内側シート11、外側シート13は積層されて張り合わされている。
【選択図】図1

Description

本発明は、手や足などの体の部分に対してうるおいを与えるためのスキンケア用品に関し、特に、手袋などに好適なものに関する。
スキンケア用品としては、従来から様々なものが知られている。特に多いのが、手の保湿を行うための手袋である。
このようなスキンケア用品は、織布などから作られており、使用者の皮膚が布地を介して化粧水などを吸収することができ、また皮膚からの汗が布地を介して蒸発することができる。
従来このようなものとしては、先行特許文献1のようなものが知られている。
一例としては、少なくとも1層のゴム層または樹脂層を有する手袋の内面に油性保湿成分および水性の保湿成分を含有する内面樹脂層を設けた保湿性手袋がある(特許文献1)。
また、実質的にラミネート材料で作成された保護手袋を提供であってラミネート材料は、複数の弾性ストランドを含んでおり、弾性ストランドは、弛緩したときに第1及び第2の不織ウェブが寄り集まってしわを形成するように、伸長された状態で第1及び第2の不織ウェブに結合され、弾性ストランドと、第1及び第2の不織布とを上記のように結合させることにより、伸縮性及び液体透過性を有するラミネートを構成したものもある(特許文献2)。
合成樹脂からなる手袋本体の内面に、尿素:11〜15重量%、α−トコフェロール:0.1〜5重量%を含むアクリルウレタン系樹脂皮膜を形成してなる合成樹脂製手袋であって、前記手袋本体が、可塑剤としてアルキルスルフォン酸フェニルエステルを含有した塩化ビニル樹脂からなり、前記アクリルウレタン系樹脂皮膜が、尿素とα−トコフェロール水性エマルジョンを含有したアクリルウレタン系水性エマルジョンにより形成される合成樹脂製手袋がある(特許文献3)。
学合成繊維と天然繊維の合成繊維でなる坪量25g/m〜120g/mの吸水性を有する不織布からなるシート材を手袋状に成形してスキンケア化粧品を含浸するとともに、その外面に厚さ9μm〜50μmの範囲にある液密性で疎水性を有する合成樹脂フィルムからなるカバーシートを被覆して形成したスキンケア化粧品を含浸したスキンケア用品がある(特許文献4)。
特許第4398187号 特表2009−500529 特許第4693446号 特許第4532836号
しかし、上述の特許文献1、3、記載の発明では、ゴムその他の樹脂により構成された手袋の内面に直接保湿液を含有させているため、保持できる保湿液の量が限られてしまい、保湿効果が長持ちしないという問題があった。また保湿液をより多くしようとすると、手袋の中から保湿液がにじみ出してしまうなどの問題もあった。
特許文献2の発明では、ストレッチ結合されたラミネート材料が液体透過性となるように、第1及び第2の不織ウェブは液体透過性となっているため、保湿液などを含ませた場合には、手袋などの内面だけでなく外部まで保湿液が漏れだしてしまうという問題があった。
特許文献4記載の発明では、吸水性を有する不織布からなるシート材を手袋状に成形してスキンケア化粧品を含浸するとともに、その外面に合成樹脂フィルムをカバーシートとして被覆してものが開示されているが、
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、長期間にわたって十分な保湿効果を得ることのできるスキンケア用品を提供することを目的とする。
本発明の一の観点にかかるスキンケア用品は、伸縮性を有する樹脂から構成された伸縮シートと、使用者が体に装着した際に、上記伸縮性シートの皮膚側に位置する面に配置され、親水性・吸水性を有し、スキンケア用の化粧水が含浸された不織布から構成された内側シートと、使用者が体に装着した際に、上記伸縮性シートの外側に位置する面に配置され、少なくとも親水性ではない疎水性や撥水性を有する外側シートとからなり、上記伸縮シート、内側シート、外側シートは積層されて張り合わされていることを特徴とする。
上記内側シートと外側シートは、上記伸縮シートの縮みにより、ギャザーを形成していてもよい。
上記伸縮シート、内側シート、外側シートの張り合わせは、全面に部分的に溶着することにより張り合わせが行われていてもよい。
本実施形態にかかる手袋の一例を示した正面図。 本実施形態にかかる手袋の断面を示した図。
以下、添付した図面を参照しながら、本発明を手袋に適用した実施形態について説明する。
本実施形態では、図1、図2に示すように、手袋1の内側で皮膚と直接接触する内側シート11と、この内側シート11の全体を覆うようにしてなる伸縮性を有する伸縮シート12と、伸縮シート12全体を覆う一番外側の外側シート13とを一体に接着して構成されている。
内側シート11としては、不織布が用いられている。この不織布は、天然繊維又は化学繊維、もしくはこれらの合成した合成繊維からなり、パルプ、ケナフなど保水性を有する天然繊維や親水性処理された合成繊維などを用いて保水性を有する不織布を構成することができる。この不織布は、吸水性を有し、化粧水などを吸収して保持することができる。
この内側シートは、坪量15g/m2〜50g/m2の範囲である。
伸縮シート12としては樹脂を用いることができる。この伸縮シート12を構成する樹脂としては、例えば、EVAやポリウレタン、天然ゴムや、NBR(アクリロニトリル−ブタジエンゴム)、CR(クロロプレンゴム)、SBR(スチレン−ブタジエンゴム)、IR(イソプレンゴム)など、及び、これらを数種類ブレンドするこのでも構成することができる。また、この構成された伸縮シートには、その伸縮性を阻害しない範囲で、無機や有機の充填剤や、伸縮性樹脂に柔軟性を付与する改質剤などを、当該樹脂重量に対して200%以内に配合することができる。
この伸縮シートは、坪量20g/m2〜200g/m2の範囲である。
また、特開昭62−280235号公報記載の多孔性フィルムのように、積極的に空間を形成したフィルムを用いることもできる。
外側シート13は、手袋の一番外側にあり、水などを弾くためのものである。
この外側シート13には、不織布やフィルムが用いられる。この不織布は、例えば、ポリオレフィンなど疎水性合成繊維で構成されたもの、あるいは、撥水化改質繊維を用いた不織布や、不織布やフィルムに加工された後にその表面をシリコーンなど撥水剤により改質された不織布やフィルムにより構成することができる。
この外側シートは、坪量15g/m2〜50g/m2の範囲である。
次に、本実施形態にかかる手袋の製造方法について説明する。
最初に、伸縮シート12を広げ、この伸縮シート12を両端から引っ張って伸ばした状態、あるいは縦方向の供給速度に速度差を設けることにより引っ張られた状態のフィルムとする。
引っ張りの強度は、伸縮シート12が引っ張りを緩めることで、収縮をする程度とする。引っ張りの延伸率は10%〜100%、望ましくは20〜60%である。
この状態で、伸縮シート12を、内側シート11と外側シート13とにより上下に挟み込むように重ね合わせる。これにより、内側シート11、伸縮シート12、外側シート13が積層された状態となる。
内側シート11、伸縮シート12、外側シート13を重ねた状態で、面全体にわたって、点状・線状・面状など非連続に部分溶着をする。
溶着は、60℃〜120℃に加熱した突起を有するプレス装置により、プレスすることで溶着する。この溶着方法は、熱エンボス溶着、超音波溶着などを用いることが望ましい。
これにより、伸縮シート12が伸びた状態で、内側シート11、外側シート13が一体に接着される。部分溶着されることにより、伸縮性シート12の接着部分は伸縮性をほとんど失うが、その一方で非接着部分の伸縮性はほとんど維持された状態であるため、液体保持に適切な内面の空間が形成される。また外面に空間を形成することも可能であるので、外部からの衝撃を軽減する効果も発現できる。例えば、手袋に用いて手作業にも適するし、足袋に用いたら足裏の負担を軽減することにも寄与できる。
溶着が完了すると、引っ張っていた伸縮シート12を弛緩させる。
これにより、伸縮シート12が縮むことで、内側シート11、外側シート13が共に縮むように引っ張られてギャザーが形成される。
ギャザーが形成されると、手袋の形に打ち抜き、この打ち抜いた2枚のギャザーシートの外側シート13を互いに重ね合わせて縫い合わせる。
なお、縫い合わせに変えて、周縁部を溶着して接着してもよい。
そして、縫い合わせが完了したところで裏返して手袋の形に整え、手袋の中に充填機により内側に化粧水を注入して、内側シート11に浸透させる。
この充填機は従来から利用されている充填機を使用することができる。
また化粧水としては、エタノール、乳酸、水、イソプロパノール、PG,グリコール酸、オレス―20、PEG―60水添ヒマシ油、香料、BG、PCA―Na,パンテノール、カミツレエキス、加水分解コラーゲン、アロエベラ葉エキス、メチルパラベン、プロピルパラベン、エチルバラベンなどを含むものであってよい。
また、油性保湿成分として、スクワラン、スクワレン、オリーブ油、セタノール、セテアリルアルコール、ヒドロキシステアリン酸、カミツレ油、ラベンダー油および水添ラノリンから選ばれる保湿成分の1種若しくは2種以上を含んでもよい。
また、水性の保湿成分として、ポリオキシエチレンジグリセリルエーテル、ポリオキシプロピレンジグリセリルエーテル、ヒアルロン酸、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ソルビトールおよびアロエベラエキスから選ばれる保湿成分の1種若しくは2種以上含んでもよい。
充填が完了した状態で、商品のパッケージ袋に包装して完成する。
このパッケージは樹脂またはアルミなどにより構成されている。
このように、本実施形態によれば、内面は親水性・吸水性を有する不織布により構成され、またギャザーが構成されていることから、多くの化粧水を含むことができ、保湿、スキンケア効果を長期間かつ効果的に行うことができる。
また外側シート13を構成したことから、この手袋を装着したまま通常の作業を行うことができる。外面シートに疎水性または撥水姓を有する不織布やフィルムを用いることにより、内部の化粧水が外側のシートを介して滲みだすことなく、使用することができる。
本実施例には、2枚のギャザーシートの外側シート13を合わせた後に裏返すことを示したが、もちろん、2枚のギャザーシートの内側シート11を合わせて縫い合わせや溶着して手袋の形に整え、裏返す作業をしないで、そのまま手袋の中に充填機により内側に化粧水を注入して、内側シート11に浸透させることも可能である。
なお、本発明は手袋だけでなく、足袋、腕袋、顔用のマスクなど、スキンケア用の製品できれば様々な形で適用可能である。
本発明は、手や足などの体の部分に対してうるおいを与えるためのスキンケア用品に関する。
1 手袋
11 内側シート
12 伸縮シート
13 外側シート

Claims (1)

  1. 伸縮性を有する樹脂から構成された伸縮シートと、
    使用者が体に装着した際に、上記伸縮性シートの皮膚側に位置する面に配置され、親水性・吸水性を有し、スキンケア用の化粧水が含浸された不織布から構成された内側シートと、
    使用者が体に装着した際に、上記伸縮性シートの外側に位置する面に配置され、上記内側シートに含浸された化粧水が滲みでることを防止するための疎水性合成繊維または撥水化改質繊維を用いた不織布からなる外側シートとからなり、
    上記伸縮シート、内側シート、外側シートは積層され、全面に部分的に溶着されて張り合わされており、
    上記内側シートは、上記伸縮シートの縮みにより、ギャザーを形成している、
    ことを特徴とするスキンケア用品。
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