JP5287591B2 - 単結晶製造装置および単結晶製造方法 - Google Patents

単結晶製造装置および単結晶製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、チョクラルスキー法、特には磁場印加式チョクラルスキー法により単結晶を製造する際に、育成する単結晶の品質を高精度に制御することができる単結晶製造装置および単結晶製造方法に関するものである。
従来、チョクラルスキー法(CZ法、MCZ法)による単結晶の製造は、例えば、ワイヤーロープの先端に取り付けた種結晶をるつぼ中の原料物質の融液に接触させ、該種結晶を回転させながら引き上げることにより行われている。
具体的には、チョクラルスキー法による単結晶の製造は、例えば図8に示す一般的な単結晶製造装置80において、ワイヤーロープ81の先端に取り付けたシードチャック(種結晶保持器)82に保持されている種結晶83を、ヒーター84で加熱されたるつぼ85中の原料物質融液86に接触させた後、るつぼ85をるつぼ回転機構87で回転させつつ、巻き取り機構88でワイヤーロープ81をるつぼ85と反対方向に回転させながら巻き取って、種結晶83および単結晶89を引き上げることにより行われている。
ここで、一般に、チョクラルスキー法で単結晶を製造する際には、種結晶(単結晶)の回転速度や、るつぼの回転速度に対する種結晶(単結晶)の回転速度の比(即ち、るつぼに対する単結晶の相対的な回転速度)が、育成した結晶の品質(欠陥の取り込み量、酸素の面内分布など)に影響を及ぼすことが知られている。そのため、チョクラルスキー法による単結晶の製造において単結晶を引き上げる際には、種結晶(単結晶)の回転速度や、るつぼの回転速度に対する単結晶の回転速度の比を制御する必要がある。
これに対し、単結晶の回転速度や、るつぼに対する単結晶の回転速度を制御する方法としては、巻き取り機構でワイヤーロープを回転させる速度を実際の単結晶の回転速度とみなし、巻き取り機構の回転速度に基づき単結晶の回転速度を制御する方法が知られている。
ここで、近年、育成した結晶の品質をより高精度に制御する方法の確立が求められている。そこで、結晶品質に影響を与える、単結晶の回転速度や、るつぼに対する単結晶(種結晶)の回転速度の制御に関して本発明者が検討を行ったところ、単結晶の実際の回転速度は、結晶重量の増加に伴うワイヤーロープの撚り戻りや、原料物質融液の粘性等の影響を受けて巻き取り機構の回転速度と完全には一致しないため、巻き取り機構の回転速度を単結晶の回転速度とみなす従来の制御方法では、単結晶の回転速度や、るつぼの回転速度に対する単結晶の回転速度の比を正確に制御することができない(結晶の品質を高精度に制御できない)という問題があることが明らかとなった。また、このような単結晶の回転速度と巻き取り機構の回転速度との差は、磁場印加式チョクラルスキー法で単結晶を製造する際に特に大きいということも明らかとなった。
そのため、単結晶の回転速度や、るつぼに対する単結晶の回転速度を正確に制御し、品質をより高精度に制御した単結晶を製造することができる単結晶製造装置および単結晶製造方法を開発する必要があった。
この発明は、上記課題を有利に解決することを目的とするものであり、本発明の単結晶製造装置は、るつぼ中の原料物質の融液に接触させて単結晶を育成するための種結晶を保持する種結晶保持器と、該種結晶保持器が取り付けられているワイヤーロープと、該ワイヤーロープを回転させながら巻き取って前記種結晶および該種結晶上に成長させた単結晶を回転させながら引き上げる巻取り機構とを備える単結晶製造装置であって、引き上げる単結晶の実際の回転速度を測定する単結晶回転速度測定手段と、前記単結晶回転速度測定手段で測定した実際の単結晶回転速度を用いて、単結晶回転速度が目標回転速度となるように前記巻き取り機構を制御する制御手段とを備えることを特徴とする。このように、引き上げ中の単結晶の実際の回転速度を単結晶回転速度測定手段で測定し、実際の単結晶回転速度に基づき巻き取り機構を制御すれば、単結晶の回転速度を正確に制御し、品質をより高精度に制御した単結晶を製造することができる。
また、本発明の単結晶製造装置は、るつぼと、該るつぼを回転させるるつぼ回転機構と、前記るつぼ中の原料物質の融液に接触させて単結晶を育成するための種結晶を保持する種結晶保持器と、該種結晶保持器が取り付けられているワイヤーロープと、該ワイヤーロープをるつぼの回転方向とは反対の方向に回転させながら巻き取って前記種結晶および該種結晶上に成長させた単結晶を回転させながら引き上げる巻取り機構とを備える単結晶製造装置であって、引き上げる単結晶の実際の回転速度を測定する単結晶回転速度測定手段と、前記るつぼの回転速度を測定するるつぼ回転速度測定手段と、前記単結晶回転速度測定手段で測定した実際の単結晶回転速度と、前記るつぼ回転速度測定手段で測定したるつぼ回転速度とを用いて、単結晶回転速度とるつぼ回転速度との比(回転速度比)が目標回転速度比となるように前記巻き取り機構および前記るつぼ回転機構の少なくとも一方を制御する制御手段とを備えることを特徴とする。このように、引き上げ中の単結晶の実際の回転速度を単結晶回転速度測定手段で測定し、実際の単結晶回転速度およびるつぼ回転速度に基づき巻き取り機構やるつぼ回転機構を制御すれば、るつぼに対する単結晶の回転速度を正確に制御し、品質をより高精度に制御した単結晶を製造することができる。
ここで、本発明の単結晶製造装置は、前記制御手段が、前記巻き取り機構を制御して単結晶回転速度を変更することで、単結晶回転速度とるつぼ回転速度との比(回転速度比)が目標回転速度比となるようにする手段であっても良い。このようにすれば、巻き取り機構のみを制御して簡便に目標回転速度比を達成することができるからである。
また、本発明の単結晶製造装置は、前記制御手段が、前記るつぼ回転機構を制御してるつぼ回転速度を変更することで、単結晶回転速度とるつぼ回転速度との比(回転速度比)が目標回転速度比となるようにする手段であっても良い。このようにすれば、るつぼ回転機構のみを制御して簡便に目標回転速度比を達成することができるからである。
更に、本発明の単結晶製造装置は、前記単結晶回転速度測定手段が、レーザーを用いて前記種結晶保持器の回転速度を測定することにより前記単結晶の実際の回転速度を測定する手段であっても良い。レーザーを用いて種結晶保持器の回転速度を測定すれば、単結晶装置内の汚染を防止することができるからである。
また、本発明の単結晶製造装置は、前記単結晶回転速度測定手段が、画像処理を用いて前記単結晶の回転速度を測定することにより該単結晶の実際の回転速度を測定する手段であっても良い。簡素で設置が容易な装置を用いて、低コストで単結晶の実際の回転速度を測定することができるからである。
そして、本発明の単結晶製造装置は、前記るつぼ中の原料物質の融液に磁場を印加する磁場印加器を更に備えることが好ましい。磁場印加式チョクラルスキー法(MCZ法)で結晶を製造する場合、種結晶保持器やワイヤーロープが磁場の影響を受け、単結晶の実際の回転速度と巻き取り機構の回転速度との差が大きくなるところ、本発明の単結晶製造装置によれば、そのような条件下でも単結晶の回転速度や、るつぼに対する単結晶の回転速度を正確に制御することができるからである。
また、本発明の単結晶製造方法は、るつぼ中の原料物質の融液に対して、ワイヤーロープの先端に取り付けた種結晶保持器に保持された種結晶を接触させ、ワイヤーロープを回転させながら巻き取って前記種結晶および該種結晶上に成長させた単結晶を回転させながら引き上げ、単結晶を製造する方法において、引き上げる単結晶の実際の回転速度を単結晶回転速度測定手段で測定し、前記単結晶回転速度測定手段で測定した実際の単結晶回転速度を用いて、単結晶回転速度が目標回転速度となるように単結晶回転速度を制御することを特徴とする。このように、引き上げ中の単結晶の実際の回転速度を単結晶回転速度測定手段で測定し、実際の単結晶回転速度に基づき単結晶の回転速度を制御すれば、単結晶の回転速度を正確に制御し、品質をより高精度に制御した単結晶を製造することができる。
更に、本発明の単結晶製造方法は、るつぼ中の原料物質の融液に対して、ワイヤーロープの先端に取り付けた種結晶保持器に保持された種結晶を接触させ、るつぼを回転させると共に、ワイヤーロープをるつぼの回転方向とは反対の方向に回転させながら巻き取って前記種結晶および該種結晶上に成長させた単結晶を回転させながら引き上げ、単結晶を製造する方法において、引き上げる単結晶の実際の回転速度を単結晶回転速度測定手段で測定し、前記るつぼの回転速度をるつぼ回転速度測定手段で測定し、前記単結晶回転速度測定手段で測定した実際の単結晶回転速度と、前記るつぼ回転速度測定手段で測定したるつぼ回転速度とを用いて、単結晶回転速度とるつぼ回転速度との比(回転速度比)が目標回転速度比となるように単結晶回転速度およびるつぼ回転速度の少なくとも一方を制御することを特徴とする。このように、引き上げ中の単結晶の実際の回転速度を単結晶回転速度測定手段で測定し、実際の単結晶回転速度およびるつぼ回転速度に基づき回転速度比を制御すれば、るつぼに対する単結晶の回転速度を正確に制御し、品質をより高精度に制御した単結晶を製造することができる。
ここで、本発明の単結晶製造方法は、単結晶回転速度とるつぼ回転速度との比(回転速度比)が目標回転速度比となるように単結晶回転速度を制御しても良い。このようにすれば、単結晶回転速度のみを制御して簡便に目標回転速度比を達成することができるからである。
また、本発明の単結晶製造方法は、単結晶回転速度とるつぼ回転速度との比(回転速度比)が目標回転速度比となるようにるつぼ回転速度を制御しても良い。このようにすれば、るつぼ回転速度のみを制御して簡便に目標回転速度比を達成することができるからである。
更に、本発明の単結晶製造方法は、前記るつぼ中の原料物質の融液に磁場を印加しながら前記種結晶および単結晶を引き上げることが好ましい。磁場印加式チョクラルスキー法で結晶を製造する場合、種結晶保持器やワイヤーロープが磁場の影響を受け、単結晶の実際の回転速度と巻き取り機構の回転速度との差が大きくなるところ、本発明の単結晶製造方法によれば、そのような条件下でも単結晶の回転速度や、るつぼに対する単結晶の回転速度を正確に制御することができるからである。
本発明の単結晶製造装置および単結晶製造方法によれば、単結晶の回転速度や、るつぼに対する単結晶の回転速度を正確に制御し、品質をより高精度に制御した単結晶を製造することができる。
本発明の単結晶製造装置の一例の構成を示す説明図である。 図1に示す単結晶製造装置の種結晶保持器の形状を示す上面図である。 図1に示す単結晶製造装置のレーザー式回転速度センサが検知したレーザー光の強度の時間変化を示すグラフである。 本発明の単結晶製造装置において、単結晶回転速度を測定する方法の他の例を示す説明図である。 本発明の単結晶製造方法の一例を用いて単結晶を製造する際の単結晶回転速度の制御方法(第1の制御方法)を説明するフローチャートである。 本発明の単結晶製造方法の他の例を用いて単結晶を製造する際のるつぼ回転速度の制御方法(第2の制御方法)を説明するフローチャートである。 本発明の実施例および比較例の単結晶製造方法に従い単結晶回転速度を制御して単結晶の製造を行った際の、結晶回転速度の時間変化を示すグラフである。 従来の一般的な単結晶製造装置の構成を示す説明図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。ここに、図1に示す本発明の単結晶製造装置の一例の単結晶製造装置10は、磁場印加式チョクラルスキー法で例えば単結晶シリコンを製造するための装置である。
この単結晶製造装置10は、チャンバ11内に、単結晶シリコンの原料物質となる多結晶シリコンを収容するためのるつぼ12と、該るつぼ12内の原料物質を加熱して融液13とするためのヒーター14と、るつぼ12の下部に設けられてるつぼ12を円周方向(図1では装置上方から見て時計回り)に回転させるるつぼ回転機構15と、単結晶16を育成するための種結晶17を保持する種結晶保持器(シードチャック)18が先端に取り付けられているワイヤーロープ19と、該ワイヤーロープ19をるつぼ12の回転方向とは反対の方向(図1では装置上方から見て反時計回り)に回転させながら巻き取って単結晶16、種結晶17および種結晶保持器18を回転させつつ引き上げる巻取り機構20とを有している。
また、単結晶製造装置10には、るつぼ12中の融液13に例えば0.3T(3000ガウス)の磁場を印加するための磁場印加器21が、チャンバ11の下部外側にチャンバ11を取り囲むように配置されており、また、単結晶16の回転速度を測定するためのレーザー式回転速度センサ22が、チャンバ11の上部に配置されている。更に、単結晶製造装置10は、巻き取り機構20およびるつぼ回転機構15を制御するためのコントローラ23も有している。
ここで、るつぼ回転機構15は、るつぼを回転させる既知の装置からなり、るつぼと同じ回転速度で回転している。従って、エンコーダ等のセンサ(図示せず)でるつぼ回転機構の15の回転速度を測定すれば、るつぼの実際の回転速度を求めることができる。この際、エンコーダ等のセンサはるつぼ回転速度測定手段として機能することとなる。
種結晶保持器18は、円筒状で、種結晶を保持するための構造を有しており、図2に示すように、その上面には複数のスリット24が等間隔に設けられている。また、レーザー式回転速度センサ22は、回転する種結晶保持器18の上面のスリット24を通る同一円周線L上にレーザー光を照射する投光部25と、種結晶保持器18の上面(スリット24が設けられていない部分)で反射したレーザー光を検知する受光部26とからなる。そして、このレーザー式回転速度センサ22では、種結晶保持器18の回転に伴い、図3に示すような矩形波が得られるので、例えば、単位時間あたりに受光部26がレーザー光を検知した回数(矩形波の数)を、同一円周線L上でスリット24が設けられていない部分の数で割ることにより、種結晶保持器18の回転速度を測定することができる。なお、種結晶保持器18は種結晶17および単結晶16と一体となって回転しているので、種結晶保持器18の回転速度は、単結晶16の実際の回転速度と等しい。よって、単結晶製造装置10では、レーザー式回転速度センサ22およびスリット24は、単結晶回転速度測定手段として機能する。
ここで、本発明の単結晶製造装置の他の実施態様として、レーザー式回転速度センサ22を用いた種結晶保持器18の回転速度(即ち、単結晶16の回転速度)の測定は、図4に示すように、チャンバ11内に鏡27を設置し、投光部と受光部が一体となったレーザー式回転速度センサ22から鏡27を介してレーザー光を種結晶保持器18の上面に照射し、種結晶保持器18の上面で反射したレーザー光を、鏡27を介してレーザー式回転速度センサ22で受光することにより行っても良い。
また、本発明の単結晶製造装置の別の実施態様として、レーザー式回転速度センサ22およびスリット24の代わりにカメラを設置し、カメラによる画像処理により、例えば単結晶の形状(稜線の位置など)から単結晶の回転速度を測定しても良い。
コントローラ23は、レーザー式回転速度センサ22で測定した単結晶16の実際の回転速度およびエンコーダ等のセンサで測定したるつぼ12の回転速度に基づき、単結晶回転速度とるつぼ回転速度との比(回転速度比)が、予め定めた目標回転速度比となるように、るつぼ回転機構15の回転速度と、巻き取り機構20がワイヤーロープ19を回転させる速度との少なくとも一方を制御するものである。なお、目標回転速度比は、所望の結晶品質などに応じて適宜定めることができる。
ここで、コントローラ23におけるるつぼ回転機構15および/または巻き取り機構20の制御は、制御の簡便性の観点から、るつぼ回転機構15および巻き取り機構20のうち何れか一方を制御することにより行うことが好ましく、例えば以下のようにして行うことができる。
まず、第1の制御方法としては、図5に示すように、コントローラ23が、
(1)単結晶16が回転しているか(巻き取り機構20が動作しているか)を判断し(S51)、
(2)単結晶16が回転している場合にはレーザー式回転速度センサ22から単結晶16の実際の回転速度Nを取得し(S52)、
(3)予め定めた目標回転速度比とエンコーダ等で測定したるつぼの回転速度とから求められる単結晶の目標回転速度N’と、実際の回転速度Nとの差X(=N’−N)を算出して、Xの絶対値が0.2超であるかを判断し(S53)、
(4)S53でXの絶対値が0.2超と判断された場合には、巻き取り機構20がワイヤーロープを回転させる速度が、N’+βX(βは微調整項であり、例えば0≦β≦1とすることができる)となるように巻き取り機構20を制御し(S54)、
(5)S53でXの絶対値が0.2以下(−0.2≦X≦0.2)と判断された場合に、或いは、S54の制御を行った後に、単結晶16の引き上げが終了したかを判断し(S55)、単結晶16の引き上げが終了していない場合にはS52へと戻り、単結晶16の引き上げが終了している場合には制御を終了する
ことにより、巻き取り機構20がワイヤーロープ19を回転させる速度を制御して、単結晶回転速度とるつぼ回転速度との比(回転速度比)が、予め定めた目標回転速度比となるように制御する方法が挙げられる。なお、上記Xの絶対値の判断基準およびβは、引き上げた単結晶の長さに応じて定まる任意の値とすることができる。
第2の制御方法としては、図6に示すように、コントローラ23が、
(1)単結晶16が回転しているか(巻き取り機構20が動作しているか)を判断し(S61)、
(2)単結晶16が回転している場合にはレーザー式回転速度センサ22から単結晶16の実際の回転速度Nを取得し(S62)、
(3)予め定めた目標回転速度比Y’(=N’/C)とエンコーダで測定したるつぼの回転速度Cとから求められる単結晶の目標回転速度N’と、実際の回転速度Nとの差X(=N’−N)を算出して、Xの絶対値が0.2超であるかを判断し(S63)、
(4)S63でXの絶対値が0.2超と判断された場合には、るつぼ回転機構15がるつぼを回転させる速度がC+β’(N/Y’−C)となるようにるつぼ回転機構15を制御し(S64)、
(5)S63でXの絶対値が0.2以下(−0.2≦X≦0.2)と判断された場合に、或いは、S64の制御を行った後に、単結晶16の引き上げが終了したかを判断し(S65)、単結晶16の引き上げが終了していない場合にはS62へと戻り、単結晶16の引き上げが終了している場合には制御を終了する
ことにより、るつぼ回転機構15がるつぼ12を回転させる速度を制御して、単結晶回転速度とるつぼ回転速度との比(回転速度比)が、予め定めた目標回転速度比となるように制御する方法が挙げられる。なお、この制御を行う際、るつぼの回転速度はエンコーダを用いて高精度に制御されることとなる。また、上記Xの絶対値の判断基準およびβ’(但し、0≦β’≦1)は、引き上げた単結晶の長さに応じて定まる任意の値とすることができる。
因みに、上述した第2の制御方法に従いるつぼの回転速度を制御する際には、単結晶の品質を維持する観点から、るつぼ回転速度の変更量の上限および下限を規定するようにしても良い。具体的には、Xの絶対値が0.2超と判断された場合(S64)において、β’(N/Y’−C)の値が、結晶長さに基づき定められるるつぼ回転速度の変更量の最大値より大きいとき、或いは、変更量の最小値より小さいときには、るつぼ回転速度の変化量が当該最大値、或いは、最小値となるようにるつぼ回転速度を制御しても良い。
そして、単結晶製造装置10では、レーザー式回転速度センサ22で測定した単結晶16の回転速度に基づき上述のようにしてコントローラ23で単結晶回転速度とるつぼ回転速度との比(回転速度比)を制御しつつ、単結晶16を製造することができる。具体的には、磁場印加器21で0.3Tの磁場をかけたるつぼ12中の原料物質の融液に対して、ワイヤーロープ19の先端に取り付けた種結晶保持器18に保持された種結晶17を接触させ、るつぼ12をるつぼ回転機構15で回転させると共に、ワイヤーロープ19をるつぼ12の回転方向とは反対の方向に回転させながら巻き取り機構20で巻き取って、種結晶17および該種結晶17上に成長させた単結晶16を回転させながら引き上げ、単結晶16を製造することができる。
ここで、単結晶製造装置10は、単結晶16の実際の回転速度を測定して単結晶回転速度およびるつぼ回転速度を制御しているので、るつぼに対する単結晶の回転速度を正確に制御し、品質をより高精度に制御した、例えば無欠陥単結晶を製造することができる。
なお、本発明の単結晶製造装置は、上記一例に限定されることなく、適宜変更を加えることができる。具体的には、本発明の単結晶製造装置は、磁場印加器を備えていなくても良い。また、種結晶保持器に設けるスリットの数は、任意の数とすることができる。更に、種結晶保持器に、スリットの代わりに凹凸部を設けて、レーザー式回転速度センサで単結晶回転速度を測定するようにしても良い。
また、コントローラ23は、レーザー式回転速度センサ22で測定した単結晶16の実際の回転速度に基づき、るつぼの回転速度を考慮することなく、図5に示すフローチャートに準じたフローチャートに従い、単結晶回転速度が予め定めた目標回転速度となるように、巻き取り機構20がワイヤーロープ19を回転させる速度を制御するものであっても良い。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
(実施例)
図1に示す単結晶製造装置を用いて、本発明の単結晶製造方法に従い、図7に示す目標回転速度となるように単結晶の回転速度を制御して単結晶を製造した際の単結晶の実際の回転速度を測定した。単結晶回転速度の時間変化を図7に示す。
(比較例)
図8に示す単結晶製造装置に、図1に示す単結晶製造装置と同様の磁場印加器およびレーザー式回転速度センサを設けた単結晶製造装置を用いて、巻き取り機構の回転速度を単結晶の回転速度とみなして(従来の単結晶製造方法に従い)、図7に示す目標回転速度となるように単結晶の回転速度を制御して単結晶を製造した際の単結晶の実際の回転速度を測定した。単結晶回転速度の時間変化を図7に示す。
図7より、本発明の単結晶製造方法に従えば、単結晶の回転速度を正確に制御して品質を高精度に制御した単結晶を製造し得ることが分かる。
本発明の単結晶製造装置および単結晶製造方法によれば、単結晶の回転速度や、るつぼに対する単結晶の回転速度を正確に制御し、品質をより高精度に制御した単結晶を製造することができる。
10 単結晶製造装置
11 チャンバ
12 るつぼ
13 融液
14 ヒーター
15 るつぼ回転機構
16 単結晶
17 種結晶
18 種結晶保持器
19 ワイヤーロープ
20 巻き取り機構
21 磁場印加器
22 レーザー式回転速度センサ
23 コントローラ
24 スリット
25 投光部
26 受光部
27 鏡
80 単結晶製造装置
81 ワイヤーロープ
82 シードチャック
83 種結晶
84 ヒーター
85 るつぼ
86 融液
87 るつぼ回転機構
88 種結晶
89 単結晶

Claims (12)

  1. るつぼ中の原料物質の融液に接触させて単結晶を育成するための種結晶を保持する種結晶保持器と、該種結晶保持器が取り付けられているワイヤーロープと、該ワイヤーロープを回転させながら巻き取って前記種結晶および該種結晶上に成長させた単結晶を回転させながら引き上げる巻取り機構とを備える単結晶製造装置であって、
    引き上げる単結晶の実際の回転速度を測定する単結晶回転速度測定手段と、
    前記単結晶回転速度測定手段で測定した実際の単結晶回転速度を用いて、単結晶回転速度が目標回転速度となるように前記巻き取り機構を制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする、単結晶製造装置。
  2. るつぼと、該るつぼを回転させるるつぼ回転機構と、前記るつぼ中の原料物質の融液に接触させて単結晶を育成するための種結晶を保持する種結晶保持器と、該種結晶保持器が取り付けられているワイヤーロープと、該ワイヤーロープをるつぼの回転方向とは反対の方向に回転させながら巻き取って前記種結晶および該種結晶上に成長させた単結晶を回転させながら引き上げる巻取り機構とを備える単結晶製造装置であって、
    引き上げる単結晶の実際の回転速度を測定する単結晶回転速度測定手段と、
    前記るつぼの回転速度を測定するるつぼ回転速度測定手段と、
    前記単結晶回転速度測定手段で測定した実際の単結晶回転速度と、前記るつぼ回転速度測定手段で測定したるつぼ回転速度とを用いて、単結晶回転速度とるつぼ回転速度との比が目標回転速度比となるように前記巻き取り機構および前記るつぼ回転機構の少なくとも一方を制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする、単結晶製造装置。
  3. 前記制御手段が、前記巻き取り機構を制御して単結晶回転速度を変更することで、単結晶回転速度とるつぼ回転速度との比が目標回転速度比となるようにする手段であることを特徴とする、請求項2に記載の単結晶製造装置。
  4. 前記制御手段が、前記るつぼ回転機構を制御してるつぼ回転速度を変更することで、単結晶回転速度とるつぼ回転速度との比が目標回転速度比となるようにする手段であることを特徴とする、請求項2に記載の単結晶製造装置。
  5. 前記単結晶回転速度測定手段が、レーザーを用いて前記種結晶保持器の回転速度を測定することにより前記単結晶の実際の回転速度を測定する手段であることを特徴とする、請求項1〜4の何れかに記載の単結晶製造装置。
  6. 前記単結晶回転速度測定手段が、画像処理を用いて前記単結晶の回転速度を測定することにより該単結晶の実際の回転速度を測定する手段であることを特徴とする、請求項1〜4の何れかに記載の単結晶製造装置。
  7. 前記るつぼ中の原料物質の融液に磁場を印加する磁場印加器を更に備えることを特徴とする、請求項1〜6の何れかに記載の単結晶製造装置。
  8. るつぼ中の原料物質の融液に対して、ワイヤーロープの先端に取り付けた種結晶保持器に保持された種結晶を接触させ、ワイヤーロープを回転させながら巻き取って前記種結晶および該種結晶上に成長させた単結晶を回転させながら引き上げ、単結晶を製造する方法において、
    引き上げる単結晶の実際の回転速度を単結晶回転速度測定手段で測定し、
    前記単結晶回転速度測定手段で測定した実際の単結晶回転速度を用いて、単結晶回転速度が目標回転速度となるように単結晶回転速度を制御する、
    ことを特徴とする、単結晶製造方法。
  9. るつぼ中の原料物質の融液に対して、ワイヤーロープの先端に取り付けた種結晶保持器に保持された種結晶を接触させ、るつぼを回転させると共に、ワイヤーロープをるつぼの回転方向とは反対の方向に回転させながら巻き取って前記種結晶および該種結晶上に成長させた単結晶を回転させながら引き上げ、単結晶を製造する方法において、
    引き上げる単結晶の実際の回転速度を単結晶回転速度測定手段で測定し、
    前記るつぼの回転速度をるつぼ回転速度測定手段で測定し、
    前記単結晶回転速度測定手段で測定した実際の単結晶回転速度と、前記るつぼ回転速度測定手段で測定したるつぼ回転速度とを用いて、単結晶回転速度とるつぼ回転速度との比が目標回転速度比となるように単結晶回転速度およびるつぼ回転速度の少なくとも一方を制御する、
    ことを特徴とする、単結晶製造方法。
  10. 単結晶回転速度とるつぼ回転速度との比が目標回転速度比となるように単結晶回転速度を制御することを特徴とする、請求項9に記載の単結晶製造方法。
  11. 単結晶回転速度とるつぼ回転速度との比が目標回転速度比となるようにるつぼ回転速度を制御することを特徴とする、請求項9に記載の単結晶製造方法。
  12. 前記るつぼ中の原料物質の融液に磁場を印加しながら前記種結晶および単結晶を引き上げることを特徴とする、請求項8〜11の何れかに記載の単結晶製造方法。
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