JP5286579B1 - 遊技機における不正行為防止処理方法及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技機の制御基板に組み込まれたプログラムの改竄を確実に検出する。
【解決手段】メイン制御基板とサブ制御基板とを有する遊技機における不正行為防止処理方法であって、前記メイン制御基板のCPUの固有の識別番号に基づいて前記サブ制御基板のROM上の基準アドレスを決定するステップと、前記基準アドレスと予め定められた間隔とに基づいて前記ROM上の複製データを生成して前記サブ制御基板の一時記憶手段に記憶するステップと、前記遊技機の起動時には、前記固有の識別番号に基づいて前記サブ制御基板のROM上の基準アドレスを決定し、前記起動時に決定された前記基準アドレスと前記予め定められた間隔とに基づいて前記起動時のROMから生成されたデータを前記複製データと照合することにより前記遊技機の不正行為を判定するステップとを有することを特徴とする。
【選択図】図6

Description

本発明は、広く遊技機に用いられる基板のプログラムROMの改竄等を検出する技術に関し、より詳細には、メイン制御基板及びサブ制御基板を備えるスロットマシン等の遊技機において、サブ制御基板のROM交換等による不正を検出等する発明に関する。
スロットマシン等の遊技機(以下、「遊技機」と総称する。)において、いわゆるゴト行為と呼ばれる不正行為が問題となっている。
例えば、遊技機の入賞確率を設定可能な機種において設定操作を不正に行って遊技者に有利な設定値に変更したり、制御基板に組み込まれたROM等のプログラムやデータ内容を書き換え、遊技者にとっての利益状態を不正に発生させたり維持するなどの行為が挙げられる。プログラム改変は、具体的には、基板に実装された正規ROMを遊技者が不当に有利に動作するように改変されたプログラムが書き込まれた不正ROMに交換することにより行われる。
遊技機は、その大別的な制御構造として、主制御基板(以下、「メイン制御基板」という。)と周辺制御基板(以下、「サブ制御基板」という。)とで構成される。サブ制御基板に実装されたプログラムは、従来、メイン制御基板で判定された抽選結果等に基づいて、遊技機の演出を制御することを主な役目としていたが、最近では、その演出の一環として、液晶画面等を介して回胴(以下、「回転リール」という。)の停止順を遊技者に指示することにより小当たり等の成立役や再遊技を獲得させやすくする演出処理(「アシストタイム(AT)」等)をも担うようになってきた。
こうした近年の演出に対しては、電波発信機や針金等を用いてメイン制御基板からサブ制御基板に送信する信号の一部を無効にしたり、不正な信号を送信したりすることにより、遊技者にとって有利な演出を不正に発生ないし維持させるゴト行為も問題となっている。
上述の状況を踏まえ、これまでいくつかの不正行為防止技術が開示されてきた(特許文献1〜3)。
特許文献1には、スロットマシンやパチンコ機などの遊技機のプログラムが不正に書き換えられたかどうか判断し、書き換えられた場合には音や光にて報知する技術が開示されている。
より具体的には、CPU、CPUを動作させるためのプログラムを記憶するROM、及び、ROMに記憶されたデータを送信する送信部を含み、遊技者の操作を受けて内部抽選及び入賞判定を行うとともに入賞に応じて遊技媒体の払い出し制御を行うメイン基板と、メイン基板からデータを受けて当該データの検査合計を生成する算出部、プログラムに係る検査合計を予め記憶する検査合計記憶部、生成された検査合計を記憶部の検査合計と比較する判定部、及び、両者が不一致のときにエラーを報知する報知部を含むサブ基板とを備えるものである。
また、特許文献2には、遊技機に用いられる基板のプログラムROMの改竄を検出する技術が開示されている。
より具体的には、遊技者の操作を受けて内部抽選及び入賞判定を行うとともに入賞に応じて遊技媒体の払い出し制御を行う第1処理部と、CPUと、前記CPUに読み込ませて所定の手順を実行させるためのプログラムを記憶するプログラム記憶部とを含み、前記第1処理部からのコマンドに従って演出処理を行う第2 処理部とを備える遊技機であるが、この遊技機は、第2処理部のプログラム記憶部の内容を受け、当該内容を予め記憶された内容と比較するプログラム内容変更検出装置と、第1処理部から第2処理部へ信号を送る経路に設けられ、プログラム内容変更検出装置における比較結果に基づき第1処理部から第2処理部への前記コマンドの伝送を制御するゲート装置と、を備えることを特徴としている。
また、特許文献3には、ROM又はメイン基板の不正な交換を検知し、検知した場合は遊技機の電源を切断する技術が開示されている。
より具体的には、メイン基板は、プログラムを含むデータを予め記憶しているROMと、プログラムで動作するCPUとを備えており、CPUは、電源投入時にROMのデータに基づき当該データに固有のチェックサムを計算し、その結果を電源部の比較部へ送り、比較部は、メイン基板から受けたチェックサムを記憶部に予め記憶しているチェックサムと比較し、両者が一致しなかった場合にROM又はメイン基板が交換されたと判定し、電源切断部でメイン基板への電力の供給を停止するものである。
特開2005−040276号公報 特開2005−287911号公報 特開2007−252547号公報
しかしながら、不正プログラムは、一から作られるものではなく、正規のROM上に書き込まれたプログラムやデータの一部を改変して作られることが多い。そこで、上述の特許文献1〜3に開示された技術では完全に防止できない、より巧妙な不正行為がなされる場合があった。
例えば、サブ制御基板が起動時にROMのデータに誤りがないかを一般的なチェックサムで判定していることを利用し、ROM上の意図的に改変されたプログラム及び/又はデータとは無関係な個所のデータも改変することにより、チェックサム処理の帳尻合わせをするような不正ROMを製造し、遊技機内の正規ROMと交換してしまうものである。
この不正ROMの製造原理を図11に示す。図において、正規ROM11Aがプログラム領域1101と未使用領域1102とで構成されているとすると、不正ROM11Bでは、遊技者にとって不正に有利な動作をするようにプログラム領域1103中の一部1103bを改変する。しかしながら、そのままでは、この改変部分1103bによって、ROM11AとROM11Bとのチェックサム結果は異なるものとなってしまい、不正改変が検出されてしまう。そこで、ROM11Bの未使用領域1104において、チェックサム結果がROM11Aと同じになるように、その一部1104bをさらに改変する。
このようにチェックサム結果が正規ROMと同一になってしまう不正ROMを製造し、遊技店や周囲に発覚しないように特定の遊技機の正規ROMと交換してしまえば、その遊技機の電源投入時等に行われるチェックサム判定では、交換された不正ROMの存在を見抜くことはできない。
そこで、本発明にかかる不正行為防止処理方法は、メイン制御基板のCPUの固有の識別番号に基づいてサブ制御基板のROM上の基準アドレスを決定するステップと、前記基準アドレスと予め定められた間隔とに基づいて前記ROM上の複製データを生成して前記サブ制御基板の一時記憶手段に記憶するステップと、前記遊技機の起動時には、前記固有の識別番号に基づいて前記サブ制御基板のROM上の基準アドレスを決定し、前記起動時に決定された前記基準アドレスと前記予め定められた間隔とに基づいて前記起動時のROMから生成されたデータを前記複製データと照合することにより前記遊技機の不正行為を判定するステップとを有することを特徴とする。
また、本発明にかかる不正行為防止処理プログラムは、前記プログラムが前記遊技機で実行されたとき、メイン制御基板のCPUの固有の識別番号に基づいてサブ制御基板のROM上の基準アドレスを決定するステップと、前記基準アドレスと予め定められた間隔とに基づいて前記ROM上の複製データを生成して前記サブ制御基板の一時記憶手段に記憶するステップと、前記遊技機の起動時には、前記固有の識別番号に基づいて前記サブ制御基板のROM上の基準アドレスを決定し、前記起動時に決定された前記基準アドレスと前記予め定められた間隔とに基づいて前記起動時のROMから生成されたデータを前記複製データと照合することにより前記遊技機の不正行為を判定するステップとが実行されることを特徴とする。
本発明にかかる遊技機における不正行為防止処理方法等によれば、遊技機の制御基板に組み込まれたメモリに記憶されているプログラムの改竄を検出し、不正な状態での遊技機の使用を確実に防止することができる。
本発明の一実施形態における遊技機の外観を説明する説明図である。 本発明の一実施形態における遊技機の外観を説明する説明図である。 本発明の一実施形態における遊技機の内部構造及び電源ボックスの様子を説明する説明図である。 本発明の一実施形態における遊技機の機能ブロックを説明する説明図である。 本発明の一実施形態における遊技機の不正行為防止処理方法等の処理手順を説明するフローチャートである。 本発明の一実施形態における遊技機の不正行為防止処理方法等の処理手順を説明するフローチャートである。 本発明の一実施形態にかかる方法等で生成される照合用データ生成例を説明する説明図である。 本発明の他の実施形態にかかる方法等で生成される照合用データ生成例を説明する説明図である。 本発明の他の実施形態にかかる方法等で生成される照合用データ生成例を説明する説明図である。 本発明の他の実施形態にかかる方法等で生成される照合用データ生成例を説明する説明図である。 従来のより巧妙な不正ROMの製造の原理を説明する説明図である。
本発明にかかる遊技機の不正行為防止処理方法等を実施するための形態について、図面を参照しながら説明する。
図1に、本発明の一実施形態における遊技機の外観を示す。図1(A)は、遊技機の正面図であり、図1(B)は、遊技機の右側面図である。
図1(A)及び(B)に示すように、遊技機100は、その機構上大きく分けると、前面が開口した筐体101と、筐体101の開口面にヒンジ等によって開閉可能に取り付けられていた前面扉102とを備えている。前面扉102の前面部分には、後述するように遊技者が遊技を行うためのボタン類や表示部等が配置されている。
遊技機100の前面に位置する前面扉102の上部には、ディスプレイ部1021と、照明部(図1において不図示)と、スピーカ部(図1において不図示)とが配置されている。また、前面扉102の中段上部には、表示窓103が設けられている。遊技者は、この表示窓103から筐体101の内部に収納されている複数の回転リールの外周面を目視することができる。
回転リールは、より詳細には、それぞれが回転可能に設けられている第1回転リール1041と第2回転リール1042と第3回転リール1043とからなり、各リールの外周面には、所定の複数の図柄が付されている。遊技者は、表示窓103から第1回転リール1041、第2回転リール1042、及び第3回転リール1043の各外周面に付された縦3個の図柄を見ることができ、第1回転リールから第3回転リールまでの縦3個ずつ計9個の図柄を視認することができるようになっている。
前面扉102の中段に位置し、前面に突出して設けられた卓の上面には、遊技媒体(メダル)投入口105と、MAXBETボタン106と、ステータス表示部(図1において不図示)とが配置されている。
また、突起して設けられた卓の前面には、スタートレバー107、1BETボタン108、精算ボタン109、第1回転リール停止ボタン110、第2回転リール停止ボタン101、第3回転リール停止ボタン102が配置されている。また、前面扉102の下部には、遊技媒体(メダル)の払出口を備えた遊技媒体(メダル)トレイ108が取り付けられている。
前面扉102の上部中央に配置されたディスプレイ部1021は、典型的には、液晶ディスプレイ(LCD)であり、遊技者への画像等による演出を表示や情報提示等を行う。
また、ディスプレイ部1021の左右の任意の位置にスピーカ部と照明部とを備えることができる。ディスプレイ部1021、スピーカ部、及び照明部によって、遊技の演出効果を高めることができる。
筐体101内部に設けられている回転リールは、典型的には、上述の通り3個(第1回転リール1041、第2回転リール1042、第3回転リール1043)で構成され、リール状の形状に形成され、ステッピング(パルス)モータから成る回転リール駆動部により、それぞれ回動自在に配置されている。回動中の回転リールは、第1回転リール停止ボタン110、第2回転リール停止ボタン111、第3回転リール停止ボタン112の押下により、それぞれ独立して停止させることができる。また、各回転リール停止ボタンの内部には、ランプが内蔵されており、回胴停止ボタンの操作が可能な状態で、内蔵されているランプが点灯する。また、回転リール停止ボタンが押下されたときには、ランプは消灯し、回転リール停止ボタンの操作を受け付ないように構成されている。
なお、回転リールの数は、3個を超える構成(例えば、4個)としても良い。
第1回転リール1041、第2回転リール1042、及び第3回転リール1043の図柄を確認可能な表示窓には、遊技者が投入したメダルの枚数(ベット数)に応じて回転リールの図柄が有効となる並びである有効ラインが設定されている。
後述する抽選処理により決定した成立役、及び、それに対応する回転リールの図柄の組み合わせは、予め規定されており、有効ライン上に所定の図柄の組み合わせが揃ったかを判断して、図柄の組み合わせが有効ライン上に揃ったときに入賞と判定される。
前面扉102の中段に位置し、突出して設けられた卓の上面に設けられているメダル投入口105は、遊技開始前に所定枚数のメダルを投入するためのものであり、メダル投入口105にメダルを投入するか、BETボタン押下の後、スタートレバー107を操作すると、第1回転リール1041、第2回転リール1042、及び第3回転リール1043が回動し、遊技が開始されて入賞抽選が行われる。
1BETボタン108は、遊技機100内部に貯留しているメダル1枚を自動的に投入して、1枚のメダルを1回のゲームにベットするためのものである。1BETボタン10を押下することにより、メダル投入口105からメダルを1枚投入する必要がなくなる。また、2枚のメダルをベットする場合には、1BETボタン108を2回押下する。3枚のメダルを一度にベットする場合には、以下の、MAXBETボタン106を押下すると便利である。
MAXBETボタン106は、遊技機100内部に貯留しているメダルを自動的に3枚投入して、3枚のメダルを1回のゲームに対してベットするためのものである。このMAXBETボタン106により、メダル投入口105から3枚のメダルを投入したり、1BETボタン108を3回押下したりする必要はなくなる。
精算ボタン109は、内部貯留(クレジット)されたメダルをメダル払出口からメダルトレイ198に払い出して精算するためのものである。
図2に、前面扉102の中段に位置し、前面に突出して設けられた卓の上面の外観を示す。図2(A)は、卓の上面を含む遊技機100の上面図であり、卓の上面にメダル投入口105とMAXBETボタン106とステータス表示部201とが配置されている様子が分かる。
図2(B)は、卓の上面に配置されたステータス表示部201の拡大図である。
図2(B)において、ステータス表示部201は、メダルの枚数等を数字で表示する複数の7セグLED、及び、遊技機100の使用状態等を遊技者に知らせる各種LEDが設けられている。
メダルの投入枚数LED2011は、現時点でベットされているメダル数が表示される。一例として、1枚のメダルがベットされているときには、「1BET」LEDが点灯し、2枚目のメダルがベットされたときには、「2BET」LEDが更に点灯し、3枚目のメダルがベットされたときには、「3BET」LEDが更に点灯する。
投入可能LED2012は、現在メダルの投入が可能であることを示すLEDである。ウエイトLED2013は、現在メダルの投入ができないことを示すLEDである。スタートLED2014は、現在遊技が開始されていることを示すLEDである。再遊技LED2015は、再遊技であることを示すLEDである。
払出枚数表示7セグLED2016は、入賞時の払出し枚数を表示する。一例として、実際にメダルが払い出されるたびに総払出し枚数から逆算して表示することができる。
貯留メダル数表示7セグLED2017は、現在貯留中のメダルの枚数を表示するLEDである。
図3に、本発明の一実施形態における遊技機の内部構造及び電源ボックスの様子を示す。本発明は、この構成に限定されるものではないが、図3(A)に示す通り、遊技機100の前面内部の電源ボックス301には、電源スイッチ3011の他に、入賞確率を変更する設定キー3012及びセレクトスイッチ3013が配置されている。
図3(B)は、図3(A)の設定キー3012の拡大図である。設定キー3012は、シリンダー部3012aと鍵穴部3012bとからなる。入賞確率の設定値を変更する場合には、まず、鍵穴部3012bに鍵(操作キー)を挿入してOFFの位置からONの位置へ回転させて設定変更状態にし、セレクトスイッチ3013を押下して設定値をインクリメントする。最高設定値の次は、再び最低設定値に戻る。一例として、6段階の設定値が用意されている遊技機の場合は、「1」→「2」→「3」→「4」→「5」→「6」→「1」→「2」→・・・というように変更する。なお、セレクトスイッチによって順次変更される設定値は、一例として、払出枚数表示7セグLED2016に逐次表示させて確認できるように構成することができる。
また、このセレクトスイッチ3013は、設定変更不可状態(鍵穴が「OFF」の位置にある状態)においては、遊技機に生じたエラー状態を解除するためのエラー解除スイッチとして機能させることもできる。
図4に、本発明の一実施形態における遊技機の機能ブロックを説明する。後述する遊技機100の一連の特徴的動作は、以下に説明するハードウェアの個々の動作、及びこれらのハードウェアとソフトウェアとの協調動作によって実現されている。
遊技機は、一実施形態における制御構成として、配線(ハーネス)を介して接続されたメイン制御基板41とサブ制御基板42とからなり、筐体101内部に収納されている。
メイン制御基板41は、一種のボードコンピュータであり、演算処理、遊技機100のデバイス制御等を行うCPU411と、プログラムの作業領域としてデータの一時的な記憶等を行う書き換え可能なRAM412と、遊技機100の制御プログラム及び遊技抽選処理用の抽選テーブル等を記憶したROM413と、データ通信バス等の制御を行う制御部414と、ボタンやスイッチ等からの入力や各種LED等への出力、及び回転リールユニット等の駆動を行う入出力部415とを備えている。
メイン制御基板41の主な機能は、入賞抽選処理、回転リールの制御等を行うことであり、遊技機に関する規則及び規格等に基づいた処理動作を行うように設計されている。
サブ制御基板42は、一種のボードコンピュータであり、演算処理、ディスプレイ部481の制御等を行うCPU421と、プログラムの作業領域としてデータの一時的な記憶等を行う書き換え可能なRAM422と、ディスプレイ部481、照明部482、スピーカ部483の制御を行うプログラム及び各種データを記憶したROM423と、データ通信バス等の制御を行う制御部424と、照明等の駆動を行う入出力部425と、ディスプレイ部481の駆動を行うディスプレイ駆動部426と、スピーカ482から音声や効果音等を発生させるための音源を格納した音源IC427とを備えている。
サブ制御基板42の主な機能は、メイン制御基板で判定された抽選結果に基づく演出等である。具体的には、サブ制御基板42のROM423には、ディスプレイ481、照明部482、及びスピーカ部483によって様々な演出を行うための画像データ等からなる演出データも格納されており、メイン制御基板41から出力される信号によって、ROM内部に格納されている演出データから演出内容を決定して、演出内容に基づいて、ディスプレイ部481、照明部482、及びスピーカ部483の駆動処理を行う。一例として、ディスプレイ部481に停止ボタンの押し順等の提示等を行って、遊技者の利益状態の継続を支援する演出を行う(いわゆる「アシストタイム(AT)」等)。
上述したような、ディスプレイ部481、照明部482、及びスピーカ部483によってなされる演出は、コンピュータプログラムとしてROM423等に記憶されており、CPU421によって、適宜、RAM422等へ呼び出され実行されることにより実現される。
なお、サブ制御基板42における演出用の制御は、遊技機の演出に関する規則や規格等の制約を受けることはなく、このため、遊技機100は、サブ制御基板42によって比較的自由な演出処理が可能となっている。
次に、メイン制御基板41の入出力系統について説明する。図4に示すように、まず、メイン制御基板41は、入出力部415を介して、BETボタン451(1BETボタン及びMAXBETボタンを含む)、清算ボタン452、スタートレバー453、第1回転リール停止ボタン454、第2回回転リール停止ボタン455、第3回転リール停止ボタン456の押下を読み出し可能に構成されている。
また、メイン制御基板41には、入出力部415を介して、ステータス表示部46のウエイトLED461、投入可能LED462、再遊技LED463、スタートLED464、投入枚数7セグLED465、払出枚数7セグLED466、貯留メダル数7セグLED467が接続されており、各種LEDの点灯制御、各表示器に出力するべき数字の表示制御を行うように構成されている。
また、セレクター部457は、図示しない投入センサとソレノイドとを含み、メダル投入口105内に設けられている投入センサからの信号を入出力部415介して読み出し、投入されたメダルの枚数のカウント及び投入されたメダルの真贋等のチェックを行う。
また、セレクター部457のソレノイドは、例えば、規定枚数のメダルが投入されたとき、或いは、スタートレバー107が操作されたとき、メダルを投入しても、メダルが返却されるように作動してメダルが投入されないように機能する。
電源ボックス47の設定キー471は、遊技中の抽選における抽選テーブルの各役の入賞確率に段階を設けて、設定毎の出玉率を変更する機能を有する。入賞確率の設定は、一例として6段階の設定が可能となっている。メイン制御基板41は、入出力部415を介して設定キー471によって設定された設定値を管理することが可能となっている。より具体的には、設定キーをONにすることでメイン制御基板が設定変更可能モードとなり、セレクトスイッチが押下されることによりメイン制御基板に押下された信号が行って、メイン制御基板において管理されている設定値がインクリメント/デクリメントされる。電源ボックス47のセレクトスイッチ472は、設定キー471によって設定可能(設定ON)状態にした場合に設定値を順送り(又は逆送り)に変更するためのスイッチであり、設定不可(OFF)状態には、遊技機にエラー等が発生した場合にメイン制御基板41のCPU411等の初期化を行うことができる。電源スイッチ473は、遊技機に電力を供給するためものである。
回転リールユニット43は、第1回転リール1041、第2回転リール1042、及び第3回転リール1043をそれぞれ回転させるためのステッピングモータを備えた第1回転リール駆動部431、第2回転リール駆動部432、第3回転リール駆動部433を有し、各回転リールを独立して回転及び/又は停止するよう制御可能である。また、各回転リールの回転中の位置を検出するための第1回転リール位置センサ434、第2回転リール位置センサ435及び第3回転リール位置センサ436、並びに、それぞれのセンサに対応するインデックス(図4において不図示)が設けられている。
例えば、回転中の第1回転リールの所定の位置を第1回転リール位置センサ434で検出し、第1回転リール位置センサ434により検出した第1回転リールの所定の位置(インデックスの位置)からステッピングモータを駆動したパルス数をカウントすることにより、第1回リールの位置情報を取得ことができる。同様に、第2回転リール及び第3回転リールについても、第2回転リール位置センサ435及び第3回転リール位置センサ436によりそれぞれの回転リールの位置情報を得ることができる。
このようにして、後述する抽選処理の結果に基づく図柄の表示を制御することができる。
ホッパーユニット44は、入賞時にメダルを払い出すためのものであり、図示しないがホッパー駆動部と払出しセンサによって所定の枚数のメダルが払い出される。
この他、外部中継端子(図4において不図示)が設けられ、メイン制御基板41と外部に設けられている遊技データを表示するためのデータランプ(図4において不図示)とを接続し、メイン制御基板41からの信号をデータランプへ送信するための端子としての機能を果たす。
また、本発明の実施に必要なプログラムないしソフトウェアは、通常、ROM413、423等のメモリにインストールないし格納され、プログラムないしソフトウェアの実行時には、必要に応じてRAM412、422等のメモリにその全部又は一部のソフトウェアモジュールとして読み出され、CPU411、421において演算実行される。
なお、演算実行は必ずCPU等の中央処理部で行われる必要はなく、図示しないディジタルシグナルプロセッサ(DSP)等の補助演算装置を採用することもできる。
[抽選処理]
遊技機100における抽選処理は、一例として、スタートレバーの操作時にメイン制御基板41のROM413に格納されているプログラム及びテーブルに基づいて実行される。ROM413には、抽選処理プログラムの他、入賞確率テーブル, シンボルテーブルおよび入賞シンボル組合せテーブル等が格納されている。入賞確率テーブルは、乱数発生部(不図示)で発生させる乱数を区分して、各種入賞及び「入賞なし(外れ)」に対応付けられて記憶している。発生させた乱数データと入賞率テーブル等とを参照することにより遊技に対する各種入賞あるいは外れが決定される。
このとき、抽選処理の結果が外れの場合は、所定の図柄が揃わないように制御されたり、逆に、抽選処理の結果が入賞の場合は、停止ボタンが所定のタイミングで押下されることなどを条件に所定の図柄が揃うように制御されたりする場合もある。そして、各種入賞後、所定の図柄が揃えば入賞図柄に相当するメダルが払い出される。
[本発明の基本概念]
次に、本発明にかかる方法等の処理の基本概念を説明する。本発明は、典型的な実施形態において、初回起動時にメイン制御基板に使用されているCPUの個体識別に用いる固有の識別番号ないしID(以下、「識別ID」という)に基づいて、サブ制御基板に実装されているROMに格納されているプログラムのうちの1以上の複製箇所ないし複製範囲を算出し、算出された範囲のデータを複製してRAMやフラッシュメモリ、PROM等の一時記憶手段(説明のために、以下「RAM等」あるいは単に「RAM」と言う。)に格納することを第1の特徴としている。後述する通り、複製データは識別IDと共にRAM等に格納することもできる。そして、2回目以降の起動時には、その回の起動時にサブ制御基板に搭載されているROM(既に、不正交換がなされている場合がある)から上記と同様の複製範囲のデータを作成し、これと既にRAM等に格納された照合用データとを比較判定するものである。比較判定の結果、一致しない場合には、異常を報知したり、演出等一切行わないようにしたりといった措置を取ることで、不正行為を防止することができる。
本発明によれば、照合用に必要なメモリ容量も僅かなサイズで足るうえに、メイン制御基板に搭載されているCPUが一意の識別番号を有していることにより、機種ごとではなく遊技機個体ごとの照合用データが作成可能であるため、作成される照合用データの秘匿性が極めて高いという利点がある。
さらに、作成した照合用データをRAMに格納するのではなく、初回起動時に1度だけ書き込みができる記憶媒体(PROMなど)を採用すれば、退避させた照合用データの書き換えさえも困難になり、一層堅牢性の高い不正行為防止システムを実現することができるという利点がある。
次に、図5〜図6のフローチャートを用いて、本発明の一実施形態における遊技機の不正行為防止処理方法等の処理手順を説明する。
図5は、遊技機の電源投入後、初回起動の場合には、本発明にかかる照合用データを作成するためのフラグをONにし(その後、図6に示すフローチャートにおいて照合用データを作成する)、2回目以降の起動の場合には、既に作成された照合用データに基づいて判定処理を行うことを示している。
図5において処理を開始すると(ステップS501)、ステップS502に進み、電源投入時の各デバイスの初期化処理を行い、図示しないメモリに記憶されている起動回数カウンタないし初回起動フラグを読み出し、今回の起動が初回かどうかを判断する(ステップS503)。
ステップS503において初回起動と判定されると(Yes)、ステップS504へ進み、メモリ上の識別ID未受信フラグをオンに設定する。ステップS503において2回目以降の起動と判定された場合(No)、典型的にはサブ制御基板において後述するROM照合を行う。その結果、完全に一致すると判定された場合(ステップS506において、Yes)には、正常稼働が可能であるので、判定処理は終了する(ステップS508へ)。ステップS506において、Noと判定された場合には、ROM交換等の不正が行われた可能性が高いので、ステップS509へ進み、エラー報知処理(エラーを報知することの他、演出等一切行わないようにすることを含む)を行って、判定処理を終了する(ステップS508へ)。
図6は、主として、初回起動時に照合用データを作成する処理について示しているが、説明の便宜上、例示的にサブ制御基板上で実施されるものとする。
図6において処理を開始すると(ステップS601)、ステップS602に進み、サブ制御基板において、メイン制御基板から送信されたメイン制御基板のCPUの識別IDを受信する。そして、ステップS603において、図5で説明した識別ID未受信フラグがオンであるかどうか判定する。識別ID未受信フラグがオンである場合(Yes)は、初回起動時であるので、ステップS602で受信した識別IDに基づいて、後述する手順で複製すべきアドレス範囲等を決定する(ステップS604)。次に、ステップS606に進み、ステップS604で決定されたROM上の範囲のデータをRAM上に複製する。具体的には、サブ制御基板に実装されているROMに格納されているプログラムのうちの1以上の複製箇所ないし複製範囲のデータを複製してRAM等に格納するものである。なお、ここでは、識別IDと共に格納するものとする。
図6では、例外的に、識別ID未受信フラグがオフの場合(ステップS603において、No)についても制御可能であり、念のために、2回目以降の起動である場合にも、ステップS607へ進み、ステップS602で受信した識別IDを、初回に格納した識別IDと照合することでチェックを行うようにしている。識別IDが一致すれば(ステップS607において、Yes)、正常稼働であると判断して判定処理を終了する(ステップS609へ)。識別IDが一致しない場合(ステップS607において、No)には、ステップS608へ進み、エラー報知処理(エラーを報知することの他、演出等一切行わないようにすることを含む)を行って、判定処理を終了する(ステップS609へ)。
[ROM照合用データ作成時のアドレス範囲決定のバリエーション]
次に、受信したIDからROM照合用のチェックアドレス範囲等を決定し、照合用データを作成するバリエーションについて、図面を参照しながら説明する。
なお、この照合用データは、遊技機の起動時に、サブ制御基板に搭載されているROMから作成される被検査データと照合するためのものである。
[第1の生成例]
図7に、第1の照合用データ生成例を示す。図7では、所定の基準アドレスを算定し、その基準アドレスから前後に一定間隔毎の所定データ長のデータをピックアップして順次連結したものを照合用データとすることを概念的に示している。
第1の生成例では、まず、メイン制御基板のCPUの識別IDに基づき、複製基準アドレスを決定する。一例として、識別IDが16進表示で12DCEFD2Hであり、ピックアップするデータ間隔を4KBとし、ROM領域がアドレス20000000Hから始まる場合、複製基準アドレスを次のように算出する。
(CPUの識別ID)mod(ROMの総容量−ピックアップするデータ間隔)+20000000H
=12DCEFD2H mod (400000 H − 1000 H) + 20000000H
=20219FD2 H
上記手順により、図7に示すように、RAMに複製するROMの基準アドレスは20219FD2 Hとなり、ここから前後4KB毎の1byte分のデータがRAMに複製されて起動時の照合用データとなる。図7において、基準アドレス20219FD2 Hから1バイト長のデータは「0」とナンバリングされており、基準アドレスから後の4KB毎の1バイト長データには、「1」「2」「3」・・・とナンバリングされており、基準アドレスより前の4KB毎の1バイト長データには、「−1」「−2」・・・とナンバリングされている。RAM上に複製されるデータは、基準アドレスのデータ番号「0」を基準としたその前後のデータ、・・・「−1」「0」「1」「2」「3」・・・である。
典型的には、基準アドレスより前方のピックアップデータはROM領域が始まるアドレス20000000Hに到達するまで、基準アドレスより後方のピックアップデータは所定回数ピックアップされたもの(或いは、プログラム領域が終わるまで)が使用される。
なお、上記手順以外にも、識別IDの数値を用いて他の演算処理を行い、その結果を複製基準アドレスにすることもできる。また、基準アドレスからの間隔も上記4KBに制限されるものではなく、コピー対象となる領域のサイズに応じて任意の間隔を採用することができる。同様に、所定間隔ごとにピックアップされるデータの長さについても、1バイトに制限されるものではなく、他のサイズ(2バイト、3バイト、4バイト等)を採用することができる。
[第2の生成例]
図8に、第2の照合用データ生成例を示す。図8では、所定の基準アドレスを算定し、その基準アドレスから前後に一定間隔毎の所定データ長のデータに対するチェックサム等の検査アルゴリズムを適用した検査値を照合用データとすることを概念的に示している。
第2の生成例において、まず、メイン制御基板のCPUの識別IDに基づき、複製基準アドレスを決定する。一例として、識別IDが16進表示で12DCEFD2Hであり、ピックアップするデータが4KBとし、ROM領域がアドレス20000000Hから始まる場合に、第1の生成例で用いた算出式に基づいて複製基準アドレスを20219FD2 Hとし、この基準アドレスから前後に4KB毎の1byte分のデータに基づいてチェックサム等の検査値を作り、この検査値を照合用データとしてRAMに格納する。このように処理すれば、更に短いデータ長で秘匿性の高い照合を実現することができる。図8において、基準アドレス20219FD2 Hから1バイト長のデータは「0」とナンバリングされており、基準アドレスから後の4KB毎の1バイト長データには、「1」「2」「3」・・・とナンバリングされており、基準アドレスより前の4KB毎の1バイト長データには、「−1」「−2」・・・とナンバリングされている。RAM上に複製されるデータは、基準アドレスのデータ番号「0」を基準としたその前後のデータ、・・・「−1」「0」「1」「2」「3」・・・に対してチェックサム等の検査アルゴリズムを適用した値である。
なお、上記手順の以外にも、識別IDの数値を用いて他の演算処理を行い、その結果を複製基準アドレス等に採用することもできる。また、基準アドレスからの間隔も上記4KBに制限されるものではなく、コピー対象となる領域のサイズに応じて任意の間隔を採用することができる。同様に、所定間隔ごとに複製されるデータのサイズについても、1バイトに制限されるものではなく、他のサイズを採用することができ、これに合わせて、チェックサム等の検査アルゴリズムの対象となるデータのサイズについても、他のサイズ(2バイト、3バイト、4バイト等)を採用することができる。
[第3の生成例]
図9に、第3の照合用データ生成例を示す。図9では、サブ制御基板に実装されているROMに格納されているプログラムのうちの2以上の箇所ないし範囲を複製対象とすることを概念的に示している。
第3の生成例において、まず、メイン制御基板のCPUの識別IDが16進表示で12DCEFD2Hであるとする。次に、ROM上のプログラム領域を先頭アドレスから256bytes毎に区切り、その中で識別IDを所定の桁数(8bits)ごとに区切った場合に示される位置から1byteずつピックアップし、これらを繋ぎ合せて照合用データとするものである。
すなわち、ROM上のプログラム領域を256bytes毎に第1区分、第2区分、第3区分、・・・とすると、各区分においてピックアップされる1byteのデータ位置は下表の通りとなる。
Figure 0005286579
なお、第5区分以降は、第1区分におけるピックアップ位置を再び採用し、以降、12H番目、DCH番目、EFH番目、D2H番目のものを繰り返しピックアップしていく(図9(A)参照)。
この処理を上位概念化すると、CPUの識別IDを一定の桁数mずつn等分し、その桁数mで表される最大サイズ毎にROM上のプログラム領域を第1区分、第2区分、第3区分と区切ってゆき、n等分されたm桁ずつの数値によって各区分においてピックアップされるデータ位置を決定するものである。
このように処理すれば、起動時の比較のために複写されるデータは、4MBの制御用のプログラムのうち、僅か16KBで済む(すなわち、ROM上のプログラム要領の1/256)。その上、第1の生成例と同等の秘匿性を担保できる。
なお、ピックアップするデータ長に関して特に定めはない。大きくすれば信頼度は上がるが、データを保持するRAMの容量も、その分多く必要となる。また、既に上位概念として示したように、区切りの大きさも256bytesに限定される必要は特にない。さらに、各区画の何番目のデータをピックアップするかを決定するために、識別IDの一部をそのまま用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、識別IDの数値を用いて他の演算処理を行い、その結果に基づいてピックアップすべきデータを決定しても良い。
また、その他のバリエーションとして、識別IDの一部(一例として、16進表示における下2桁)の数値(識別IDが16進表示で「12DCEFD2H」であれば、その下2桁の数値として「D2H」が採用される)を一律に各区分においてピックアップすべき位置として採用することもできる。つまり、ROMのプログラム領域を256bytes毎に区切った各領域のオフセットD2Hの1byteをピックアップして繋ぎ合わせ、これを照合用データとしてRAMに格納する(図9(B)参照)。
[第4の生成例]
図10に、第4の照合用データ生成例を示す。図10では、サブ制御基板に実装されているROMに格納されているプログラムのうちの2以上の箇所ないし範囲の検査値を照合用データとすることを概念的に示している。以下、検査アルゴリズムとしてチェックサムを採用した場合の説明をする。
第4の生成例において、まず、メイン制御基板のCPUの識別IDが、16進表示で12DCEFD2Hであるとする。プログラムを256bytes毎の区分に区切り、第1区分についてはオフセット12Hから1byteをピックアップし、第2区分についてはオフセットDCHから1byteをピックアップし、第3区分についてはオフセットEFHから1byteピックアップし、第4区分についてはオフセットD2Hから1byteピックアップし、以降の区分についてもオフセット12H、DCH、EFH、D2Hから1byteずつピックアップして加算していく。加算されたチェックサム値は、照合用データとしてRAMに格納される(図10(A)参照)。
ピックアップするデータを1byteずつにした場合のチェックサムの検出率は、255/256であるが、ピックアップデータを2byteずつにすると、検出率は65535/65536となる。この長さは、桁あふれが問題にならない範囲で任意の長さを採用することができる。
さらに、ピックアップしたデータを繋ぎ合わせて照合用データを作成し(第3の生成例)、この照合用データに対して、チェックサムを適用してもよい。
なお、検査アルゴリズムには、上述したチェックサムのほか、巡回冗長検査(CRC)、ハッシュ関数の適用等、当業者が適用可能な種々のアルゴリズムを採用することができる。
以上の通り、チェックサム等の検査のためにピックアップするデータ長に関しては、特に制限はなく、区切りの大きさも256bytesに制限されない。さらに、各区画の何番目のデータをピックアップするかを決定するために、識別IDの一部をそのまま用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、識別IDの数値を用いて他の演算処理を行い、その結果に基づいてピックアップすべきデータを決定しても良い。
また、その他のバリエーションとして、識別IDの一部(一例として、16進表示における下2桁)の数値(識別IDが16進表示で「12DCEFD2H」であれば、その下2桁の数値として「D2H」が採用される)を一律に各区分においてピックアップすべき位置として採用することもできる。つまり、ROMのプログラム領域を256bytes毎に区切った各領域のオフセットD2Hの1byteをピックアップして足し合わせてチェックサム値を算出し、このチェックサム値を照合用データとしてRAMに格納する(図10(B)参照)。
なお、ピックアップするデータを2byte以上の長さにしても良いことは、既に述べた通りである。また、検査アルゴリズムには、上述したチェックサムのほか、巡回冗長検査(CRC)、ハッシュ関数の適用等、当業者が適用可能な種々のアルゴリズムを採用することができる。
[第5以降の生成例]
以上説明した生成例を2以上組み合わせて、さらに堅牢な照合方法等を実現することができることは言うまでもない。例えば、第1の生成例と第3の生成例とを組み合わせ、メイン制御基板のCPUの識別IDに基づき複製基準アドレス(オフセットアドレス)を決定し、ROM上のプログラム領域をそのオフセットアドレスから256byte毎に区切り、その中で識別IDを8bitsごとに区切った場合に示される位置から1byteずつピックアップし、これらを繋ぎ合せて照合用データとする等である。
[ROM照合について]
図5のステップS505におけるROM照合では、2回目以降の遊技機の起動時に毎回上述した手順でサブ制御基板に搭載されているROMから被検査データを作成し、この被検査データと、上述した手順で既に作成されてRAM等に退避させている照合用データとを照合して不正の有無を判定する(図5のステップS506)。
既に述べた通り、照合用に必要なメモリ容量は僅かなサイズで良く、また、遊技機個体ごとの照合が可能となるため、外部から照合内容を解析することが困難であり秘匿性が極めて高いという利点がある。
以上、具体例に基づき、本発明にかかる遊技機における不正行為防止処理方法等の実施形態を説明したが、本発明の実施形態としては、方法又はプログラムの他、プログラムが記録された記憶媒体(一例として、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、ハードディスク、メモリカード)等としての実施態様をとることも可能である。
また、プログラムの実装形態としては、コンパイラによってコンパイルされるオブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラムコード等のアプリケーションプログラムに限定されることはなく、オペレーティングシステムに組み込まれるプログラムモジュール等の形態であっても良い。
さらに、プログラムは、必ずしも制御基板上のCPUにおいてのみ、全ての処理が実施される必要はなく、必要に応じて基板に付加された拡張ボードや拡張ユニットに実装された別の処理ユニット(DSP等)によってその一部又は全部が実施される構成とすることもできる。
本明細書(特許請求の範囲、要約、及び図面を含む)に記載された構成要件の全て及び/又は開示された全ての方法又は処理の全てのステップについては、これらの特徴が相互に排他的である組合せを除き、任意の組合せで組み合わせることができる。
また、本明細書(特許請求の範囲、要約、及び図面を含む)に記載された特徴の各々は、明示的に否定されない限り、同一の目的、同等の目的、または類似する目的のために働く代替の特徴に置換することができる。したがって、明示的に否定されない限り、開示された特徴の各々は、包括的な一連の同一又は均等となる特徴の一例にすぎない。
さらに、本発明は、上述した実施形態のいずれの具体的構成にも制限されるものではない。本発明は、本明細書(特許請求の範囲、要約、及び図面を含む)に記載された全ての新規な特徴又はそれらの組合せ、あるいは記載された全ての新規な方法又は処理のステップ、又はそれらの組合せに拡張することができる。
41 メイン制御基板
42 サブ制御基板
43 回転リールユニット
44 ホッパーユニット
47 電源部
100 遊技機(スロットマシン)
101 筐体
102 前面扉
103 表示窓
105 メダル投入口
107 スタートレバー
108 メダルトレイ
109 精算ボタン
431 第1回転リール駆動部
432 第2回転リール駆動部
433 第3回転リール駆動部
434 第1回転リール位置センサ
435 第2回転リール位置センサ
436 第3回転リール位置センサ
454 第1回転リール停止ボタン
455 第2回転リール停止ボタン
456 第3回転リール停止ボタン

Claims (4)

  1. メイン制御基板とサブ制御基板とを有する遊技機における不正行為防止処理方法であって、
    前記メイン制御基板のCPUの固有の識別番号に基づいて前記サブ制御基板のROM上の領域を区分するためのサイズと区分ごとのアドレスとを決定するステップと、
    前記サイズと前記アドレスとに基づいて前記ROM上の複製データを生成して前記サブ制御基板の一時記憶手段に記憶するステップと、
    前記遊技機の起動時には、前記固有の識別番号に基づいて前記サブ制御基板のROM上の領域を区分するためのサイズと区分ごとのアドレスとを決定し、前記起動時に決定された前記サイズと前記アドレスとに基づいて前記起動時のROMから生成されたデータを前記複製データと照合することにより前記遊技機の不正行為を判定するステップと
    を有し、
    前記領域を区分するためのサイズは、前記固有の識別番号を一定の桁数毎に分割した当該桁が示す最大サイズであり、前記区分ごとのアドレスは、前記固有の識別番号を一定の桁数毎に分割した場合のそれぞれの桁が示す数値であることを特徴とする方法。
  2. 前記複製データは、前記サイズと前記アドレスとに基づいて生成されたデータの検査値であり、前記起動時のROMから生成されたデータは、前記起動時に決定された前記サイズと前記アドレスとに基づいて生成されたデータの検査値であることを特徴とする請求項に記載の方法。
  3. メイン制御基板とサブ制御基板とを有する遊技機で実行される不正行為防止処理プログラムであって、前記プログラムが前記遊技機で実行されたとき、
    前記メイン制御基板のCPUの固有の識別番号に基づいて前記サブ制御基板のROM上の領域を区分するためのサイズと区分ごとのアドレスとを決定するステップと、
    前記サイズと前記アドレスとに基づいて前記ROM上の複製データを生成して前記サブ制御基板の一時記憶手段に記憶するステップと、
    前記遊技機の起動時には、前記固有の識別番号に基づいて前記サブ制御基板のROM上の領域を区分するためのサイズと区分ごとのアドレスを決定し、前記起動時に決定された前記サイズと前記アドレスとに基づいて前記起動時のROMから生成されたデータを前記複製データと照合することにより前記遊技機の不正行為を判定するステップと
    が実行され
    前記領域を区分するためのサイズは、前記固有の識別番号を一定の桁数毎に分割した当該桁が示す最大サイズであり、前記区分ごとのアドレスは、前記固有の識別番号を一定の桁数毎に分割した場合のそれぞれの桁が示す数値であることを特徴とするプログラム。
  4. 前記複製データは、前記サイズと前記アドレスとに基づいて生成されたデータの検査値であり、前記起動時のROMから生成されたデータは、前記起動時に決定された前記サイズと前記アドレスとに基づいて生成されたデータの検査値であることを特徴とする請求項に記載のプログラム。
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