JP5285344B2 - サッシの交換方法及び構造 - Google Patents

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Description

本発明は建物の既存サッシを新規サッシに交換するサッシの交換方法及びサッシの交換構造に関する。
住宅などの建物の改築工事等において、建物外周部の開口部に設けられた既存サッシを新規サッシに交換することがしばしば行われる。鉄骨軸組に対し軽量気泡コンクリートパネルからなる外壁を取付けて構成された建物では、例えば特許文献1に記載のように開口部の周囲にフレームが配置されており、既存サッシは該フレームに取り付けられた状態となっている。このような構成の建物の場合、サッシ周りの軒天、シーリング、石膏ボードにクロスを貼付するなどして構成された内装壁、木下地、開口枠を順次解体して既存サッシを開口部のフレームごと撤去し、新規サッシを取付けた後、木下地、開口枠、内装壁、軒天、シーリングを復旧させていく工法を採用することができ、このような工法によれば新築同様の仕上がりが得られる。しかし、この工法では、工事内容が大規模になるため、工期が長くかかり、コストが嵩むという問題があった。
そこで、既存サッシのサッシ枠は撤去するが、開口部のフレームは残して新規サッシ枠に取り替える簡易な工法が採られることもある。しかし、かかる工法においても、従来は、サッシ枠の解体時に、サッシ周りの内装壁、木下地、開口枠を解体し、また新規サッシ枠の取付け後、木下地、開口枠、内装壁を取付けていたため、相応の工期、コストが必要であった。
また上記工法において、内装壁、木下地、開口枠を解体せずに、既存サッシ枠のみを撤去することは可能であるが、新規サッシ枠と既存開口枠との納まりが悪く、隙間が発生してしまうという問題があった。
なお、本発明に関連する先行技術としては特許文献2が知られている。しかし、特許文献2は、電磁波の浸入や漏洩を防止するための電磁波遮断構造に関するもので、サッシの交換方法や交換されたサッシ構造に関するものではない。また、サッシ取付構造に特許文献2の構造を利用したとしても、カバー材を開口枠及び/又は壁にねじにより固着するために、新規開口枠にねじ頭が露出してしまい、美観を損ねるという問題がある。
実公昭57−24813号公報 特開平7−094893号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、開口部のフレーム、サッシ周りの内装壁、木下地、開口枠を解体することなく、既存サッシを新規サッシに短納期でかつ簡易に交換することができるサッシの交換方法を提供することを目的とする。
本発明はまた前記サッシの交換方法によって交換されたサッシの交換構造を提供することも目的とする。
第一の発明によれば、サッシの室内側の周縁部に沿って取り付けられ内装壁と該サッシとを見切る部材である開口枠が室内側に突出した開口枠取付片の外縁側面に当接するように構成された既存サッシを該既存サッシと同様の納まりを有する新規サッシに交換する方法において、
(a)既存開口枠と既存サッシ周囲の外壁構造を残存させたまま前記既存サッシを撤去する工程と、
(b)前記既存サッシに比べ開口枠取付片の内法寸法が小さな新規サッシを準備する工程と、
(c)前記既存サッシと前記新規サッシの開口枠取付片の内法寸法の差に対応した厚みを有するカバー式の新規開口枠を前記既存開口枠に重ね合わせて貼付する工程と、
(d)前記新規サッシを、前記新規開口枠が前記開口枠取付片の外縁側面に当接するように、前記残存した外壁構造に取付ける工程と
を具備してなる方法が提供される。
ここで、サッシとは、建物の内外を区画する窓ガラスを直接あるいは間接的に保持する枠のことをいう。間接的に保持する場合とは、例えば窓ガラスが開閉するタイプの場合であり、サッシは窓ガラスを直接保持するのではなく窓ガラス周囲の框を保持する。
また、開口枠とは、サッシの室内側の周縁部に沿って取り付けられ内装壁とサッシとを見切る部材であり、通常は略長方形断面の木質系あるいは合成樹脂系の長尺の材料からなる。そして断面長手方向が外壁面と直角をなすようにロ字状に組み合わせて、室内側の端部が内装壁面から突出するように設置される。
また、外壁構造とは、建物の外周部に設けられた外壁自体と、外壁に付帯したサッシが設置される外壁の開口部近傍の付帯構造、例えば、外壁の開口部周縁(外壁と開口部との境界部分)に沿って設けられたフレームなどを含む。
第一の発明では、既存開口枠と外壁構造を残存させるが、既存開口枠に新規開口枠を重ね合わせて貼付するので、開口枠にビス等の金具が露出することはなく、良好な美観が保てる。
第二の発明によれば、第一の発明の工程(c)において、前記新規開口枠と前記既存開口枠との間に、弾力性を有する接着層を介在させ、前記新規開口枠の厚みと前記接着層の厚みの和を前記既存サッシと前記新規サッシの開口枠取付片の内法寸法の差に対応させることを特徴とするサッシ交換方法が提供される。
ここで、接着層は、化学硬化型接着剤や発泡接着剤等、任意の接着剤を、既存開口枠と新規開口枠の間に何らかの手段で介在させたものであり、接着剤のテープを用いても流動性のある接着剤を用いても構わない。また新規開口枠と既存開口枠との間に接着層を介在させる具体的方法は任意であり、接着剤のテープを用いる場合は、既存開口枠の表面に全面に亘って接着剤テープを貼付していき、その上から新規開口枠を被覆することが可能であり、流動性のある接着剤を用いる場合には、既存開口枠と新規開口枠との間にスペーサを介在させ、形成された間隙に接着剤を注入していくことができる。
第二の発明では、接着層により新規開口枠を既存開口枠に取付けているので、新規開口枠の表面に取付ビス等が露出するおそれはなく、良好な美観が担保される。また、接着層は弾力性を有するため、施工に起因する寸法誤差を吸収することができるので新規開口枠の納まりが良好である。
第三の発明によれば、第一又は第二の発明において、前記既存開口枠の室内側端部は、内装壁表面から突出した構成であり、前記新規開口枠は、前記既存開口枠の露出面を覆う略J字状断面を有することを特徴とするサッシ交換方法が提供される。
第三の発明では、新規開口枠の断面形状を既存開口枠の露出部分に対応させて略J字状としたので、容易に既存開口枠を覆い隠すことができ、手間をかけずに良好な美観を確保することができる。
第四の発明によれば、サッシの室内側の周縁部に沿って取り付けられ内装壁と該サッシとを見切る部材である開口枠が室内側に突出した開口枠取付片の外縁側面に当接するように構成された既存サッシを該既存サッシと同様の納まりを有する新規サッシに交換するサッシの交換構造において、
前記既存サッシ撤去後に残存する既存開口枠と、
前記既存サッシに代わって取付けられた、前記既存サッシの開口枠取付片の内法寸法より所定寸法小さな開口枠取付片の内法寸法を有する新規サッシと、
前記既存サッシと前記新規サッシの開口枠取付片の内法寸法の差に対応した厚みを有し前記既存開口枠に重ね合わせて貼付され、前記開口枠取付片の外縁側面に当接するように取り付けられたカバー式の新規開口枠と、
を具備してなるサッシの交換構造が提供される。
第四の発明では、既存開口枠等を撤去することなく新規サッシを取付けた構造としているので、施工が簡易であり、コストを抑えることができる。
第五の発明によれば、第四の発明において、前記新規開口枠と前記既存開口枠との間に、弾力性を有する接着層が介在され、前記新規開口枠の厚みと前記接着層の厚みの和を前記既存サッシと前記新規サッシの開口枠取付片の内法寸法の差に対応していることを特徴とするサッシの交換構造が提供される。
新規開口枠と既存開口枠の間に、弾力性を有する接着層を介在させたので、新規開口枠の表面には取付ビス等の露出はなく、また既存開口枠に施工に起因する寸法誤差を吸収することができるので新規開口枠の納まりが良好で、美観が担保される。
第六の発明によれば、第四又は第五の発明において、前記既存開口枠の室内側端部は、内装壁表面から突出した構成であり、前記新規開口枠は、前記既存開口枠の露出面を覆う略J字状断面を有することを特徴とするサッシの交換構造が提供される。
第六の発明では、新規開口枠の断面形状を既存開口枠の露出部分に対応させて略J字状としたので、容易に既存開口枠を覆い隠すことができ、手間をかけずに良好な美観を確保することができる。
本発明に係るサッシ交換方法及びサッシ構造によれば、開口枠、内装壁、木下地等を撤去しないで新規サッシを取付けていくので、良好な美観を確保しながらも、施工が簡易であり、コストを抑えることができる。
本発明に係るサッシ交換方法は、如何なる用途の建物に設備されたサッシに対してでも実施されうるが、通常は住宅に設備されたサッシについて、該住宅の改築等の際に実施される。そのような住宅の建築様式についても任意であるが、より好ましくは、鉄骨を組み合わせて構築される鉄骨造の架構と、該架構に取付けられる軽量気泡コンクリートパネル(以下、ALCパネルという)等からなる外壁構造を備えた工業化住宅が対象とされ、例えば外壁に開口部が形成され、その開口部にサッシが取付けられている。本発明に係るサッシ交換方法は、かかる開口部に設備された既存サッシを新規サッシに簡便に交換するのに適している。
以下、図面を参照して、本発明のサッシ交換方法に係る好ましい実施形態を説明する。
図1〜2は、戸建住宅の外壁の開口部に既存サッシが取付けられている状態を示すもので、図1は縦断面図、図2は平断面図である。外壁10は、長尺のALCパネルが複数並列状に並べて形成されてなり、布基礎上に設置された梁等の架構に自重受け金具や稲妻プレート等の金物を介して支持され、窓が形成される部分にはその上下に短尺のALCパネルが並べられて正面視矩形の開口部11が画成されている。
すなわち、開口部11とされる外壁部分には、開口部11の左右幅に相当する一定間隔を左右方向に保ってアングル形鋼からなる竪枠12(一方のみを図示)が設けられている。図示は省略するが、竪枠12の下端は布基礎まで延び、その下端間に連結された横桟が布基礎上の受鋼材上にモルタル、ボルト等によって固定される一方、竪枠12の上端は、H型鋼からなる梁鉄骨近傍まで延び、その上端間に連結された横桟が梁鉄骨に沿設された受鋼材にボルト等によって固定されている。
また、竪枠12の上下方向の間には、鋼材を成形してなる上フレーム13aと下フレーム13bが、開口部11の上下幅に相当する一定間隔を上下方向に保ち、各両端を竪枠12に固定されて連結されている。そして、開口部11の下側の短尺ALCパネルは、下端が布基礎側の横桟上に載置され上端が下フレーム13bと取付片14によって固定される一方、開口部11の上側の短尺ALCパネルは、下端が上フレーム13aに保持され、上端が梁側の横桟と受鋼材に取り付けられた取付片(不図示)によって挟持されて固定されている。
また、竪枠12の上フレーム13aと下フレーム13bの間には、左右の側フレーム13cが設けられ、該左右の側フレーム13cと上下フレーム13a、13bが相互に連結されて、開口部11に設置されたフレーム13となっている。
サッシ(既存サッシ)15は、通常はアルミ製であり、上サッシ枠15aと、下サッシ枠15bと、該上下サッシ枠15a、15bに連設された左右の側サッシ枠15cからなり、各サッシ枠15a、15b、15cの外縁側(開口部と反対側)が各フレーム13a、13b、13cの内縁側(開口部側)に固定されている。そして、サッシ15に、サッシ開閉窓本体16が摺動可能に取付けられている。
また、開口部11の上記フレーム13よりも室内側にずれた位置には、上枠17aと、下枠17bと、該上下枠17a、17bに連結された左右の側枠17cからなり開口部11及びフレーム13よりも小さい枠体からなる開口枠(既存開口枠)17が配設されている。既存開口枠17は、ロ字状に組み立てたのちに室内側に突出したサッシの開口枠取付片18にビス止めされて固定されている。
また、既存開口枠17の室内側端部には、壁面に沿って配設される内装壁19が取付けられている。なお、図中、20は柱、21はシーリング材である。
図1〜2に示したサッシ構造において、既存サッシ15を新規サッシ22に交換するための本発明の方法は、
(a)既存開口枠17と既存サッシ周囲の外壁構造を残存させたまま既存サッシ15を撤去する工程と、
(b)既存サッシ14に比べ開口枠取付片の内法寸法が小さな新規サッシ22を準備する工程と、
(c)既存サッシ14と新規サッシ22の開口枠取付片の内法寸法の差に対応した厚みを有するカバー式の新規開口枠23を既存開口枠17に重ね合わせて貼付する工程と、
(d)新規サッシ22を外壁構造であるフレーム13に取付ける工程
を含む。以下、各工程を詳細に説明する。
既存サッシ撤去工程(a):
この工程では、開閉窓本体16を既存サッシ15から取り外した後、既存サッシ15を解体、撤去する。窓の上方部に欄間が設けられている場合は、欄間も撤去する。既存サッシ15の解体は、サンダー、バール等を用いて各サッシ枠15a、15b、15cやシーリング材21を、フレーム13及び既存開口枠17から引き剥がしていくことにより実施するが、フレーム13と既存開口枠17は、内装壁19と共にそのまま残す。なお、開口枠取付片18のビスを緩めることで既存サッシ15と既存開口枠17とは容易に分離することができる。
すなわち、従来のサッシ交換方法においては、サッシ枠15a、15b、15cだけでなく、フレーム13や既存開口枠17も撤去し、場合によっては、内装壁19や更には周辺部材も解体撤去していたが、本発明の方法では、サッシ枠15a、15b、15cをシーリング材21と共に撤去解体するだけである。
図3〜4は、既存サッシ15を新規サッシ22に交換した後の状態を示すもので、図3は縦断面図、図4は平断面図であるが、フレーム13、既存開口枠17、内装壁19等は、サッシ交換前のものがそのまま残されている。
新規サッシ準備工程(b):
既存サッシ15に代えて取付ける新規サッシ22は、通常は既存サッシ15よりも性能の優れたものとなり、細部の仕様が既存サッシ15と異なると共に、既存サッシ15に比べ開口枠取付片18の内法寸法が小さなサッシが選択され準備される。この新規サッシ22は、工程(c)において取付けられる新規開口枠23の寸法に合うように予め製作されている。すなわち、新規サッシ22は、既存サッシ15と同様に、上サッシ枠22aと、下サッシ枠22bと、該上下サッシ枠22a、22bに連設された左右の側サッシ枠22cからなり、フレーム13と新規開口枠23の間に取付けられるが、フレーム13に取付けられる部位は、既存サッシ15と同じ構造を有しているか又は既存サッシ15の場合と同様にしてフレーム13に取付け可能な構造を有しており、また枠体の幅が拡大されて、開口枠取付片25の内法寸法が小さく製作されている。更に、その内周縁側は、新規開口枠23の外壁側端部を端面側から被覆することができるように成形されている。
新規開口枠貼付工程(c):
この工程では、既存開口枠17にカバー式の新規開口枠23を重ね合わせ、その間に接着剤26を介在させて新規開口枠23を既存開口枠17に貼付する。
既存開口枠17は、上下枠17a、17b及び左右の側枠17cとも、横断面長方形の板状木材からなり、図1〜2から分かるように、互いに対向する内周面と、室内側の端面と、内周面とは反対側の背面を有し、背面の室内側端部より若干室外側に位置する箇所に内装壁19が取付けられている。新規開口枠23は、既存開口枠17の上に被せた状態で、このような既存開口枠17の室内側に露出している部分が全体的に被覆されるような形状に形成されている。すなわち、新規開口枠23は、既存開口枠17の上枠17a、下枠17b、左右の側枠17cに対応して、上枠部材23a、下枠部材23b、左右の側枠部材23cからなると共に、横断面視で略J字状の屈曲した板材からなり、既存開口枠17の内周面に対向させられる内面部24aと、既存開口枠17の室内側端面に対向させられる室内側端面部24bと、既存開口枠17の背面で室内に露出している部分に対向させられる背面部24cとを有している。新規開口枠23は、既存開口枠17よりは若干大きな寸法で製作され、新規開口枠23を既存開口枠17の上に被せた状態で、既存開口枠17と新規開口枠23の間、つまり既存開口枠17の内周面と新規開口枠23の内面部24aとの間、既存開口枠17の室内側端面と新規開口枠23の室内側端面部24bとの間、既存開口枠17の背面と新規開口枠23の背面部24cとの間には、一定の間隙が生じ、また新規開口枠23の背面部24cの端面は内装壁19に当接させられる一方、新規開口枠23の内面部24aの外壁側端面は、既存開口枠17の外壁側端面と同一面内に位置する寸法に設定されている。
新規開口枠23の既存開口枠17への取付け方法は、使用する接着剤26の種類によって異なる。すなわち、接着剤26として流動性のある接着剤を利用する場合は、既存開口枠17と新規開口枠23の間に複数のスペーサ(図示せず)を介在させながら、新規開口枠23を既存開口枠17の上に被せる。ついで、スペーサによって形成された新規開口枠23と既存開口枠17の間の間隙に、適当な注入器を用いて接着剤26を注入していく。接着剤26の注入場所、注入方法等は任意であり、新規開口枠23と既存開口枠17の間の間隙に接着剤26が満遍なく行き渡るか、もしくは新規開口枠23が既存開口枠17に強固に固定される程度に注入されるならば、如何なる方法を使用してもよい。通常は、既存開口枠17の外壁側端部と新規開口枠23の外壁側端部の間隙から、接着剤26を注入していき、好ましくは内装壁19の十分近傍まで接着剤26が行き渡るように、注入圧等を調節して注入する。接着剤26は所定時間で硬化し、新規開口枠23と既存開口枠17との間に、弾力性を有する接着層が形成される。
このような方法において使用する接着剤26としては、特に限定するものではなく、様々な種類のものがあるが、膨張型接着剤、なかでも一液性湿気硬化型ウレタン樹脂系接着材、二液性発泡ウレタン樹脂系接着材を使用することができ、また適切な硬化時間のものを選択することができる。
また、接着剤26の代わりに接着テープを使用することも可能であり、そのような場合は、既存開口枠17の上の全面もしくは部分的に接着テープを貼り付けていき、その上から、新規開口枠23を被せ、接着テープによって新規開口枠23を既存開口枠17に固定する。このような接着テープとしては、建築分野で常用されている任意のものを選択することができるが、例えばブチルテープを使用することができる。
また、新規開口枠23が形成されたところで、新規開口枠23と内装壁19との間に不陸があれば、コークボンド等を用いて隙間を埋め、不陸を是正する。
新規サッシ取付工程(d):
上記のようにして新規開口枠23を既存開口枠17に被せ、接着剤26が硬化して新規開口枠23が固定されたところで、工程(d)において、新規サッシ22を新規開口枠23に取付ける。より詳細には、前述のように、新規サッシ22のフレーム13に取付けられる部位は、既存サッシ15と同じ構造を有しているか又は既存サッシ15の場合と同様にしてフレーム13に取付け可能な構造を有しており、内周縁側は、新規開口枠23の外壁側端部(既存開口枠17と新規開口枠23の端部)を端面側から被覆することができるように成形されている。
従って、新規サッシ22は、ビス等の締結手段によって、左右の側サッシ枠22cの外周面側を、外壁構造であるフレーム13の左右の側フレーム13cにそれぞれ締結し、上下サッシ枠22a、22bの開口部11側とは反対側を上下フレーム13a、13bにそれぞれ締結する。
なお、上記において、新規開口枠貼付工程(c)と新規サッシ取付工程(d)の施工順序は、逆転させても構わない。
また、前記新規サッシ取付工程が終了した後に、更に次の付帯工事がなされるが、この作業は順不同である。
(1)各サッシ枠22a、22b、22cの開口枠取付片25に各既存開口枠17a、17b、17cと一体化された各新規開口枠23a、23b、23cの外壁側端部をビス等によって固定する。
(2)新規サッシ22の取付けた後には、新たなシーリング材21も施していく。
(3)新規サッシ22の取付けが終わったところで、新規サッシ22に寸法等の仕様が合致したサッシ開閉窓本体27を摺動可能に取付ける。
以上のように、本発明に係るサッシ交換方法によれば、既存サッシ15を撤去するのみで、フレーム13や既存開口枠17、内装壁19を解体せずに残すことができるので、施工工事内容が簡易で、工期を短縮でき、コストも低く抑えることができる。
また、新規開口枠23の形成に際しては、新規開口枠23と既存開口枠17との間に接着剤26を注入等して弾力性のある接着層を形成するので、接着層の変形により、既存開口枠17の施工誤差が吸収され、既存開口枠17と新規開口枠23との隙間が調整される。よって、新規サッシ22と新規開口枠23を綺麗に納めることができる。
また、新規開口枠23は既存開口枠17に接着剤26により接着固定し、新規サッシ22以外は新規開口枠23にビス固定しないため、美観が良好である。
更に、新規開口枠23が既存開口枠17を包み込む断面略J字状の形状であるため、接着層が露出しないし、部材納まりも良好である。
以上、本発明に係るサッシ交換方法について説明したが、本発明は、かかるサッシ交換方法によって新規サッシに交換されたサッシ交換構造にも関する。
すなわち、本発明の更なる好ましい実施形態は、図3〜4に示されるサッシ構造である。該サッシ構造は、既存サッシ撤去後に残存する既存開口枠17と、既存サッシ15に代わって取付けられた、既存サッシ15の開口枠取付片18の内法寸法より所定寸法小さな開口枠取付片25の内法寸法を有する新規サッシ22と、既存サッシ15と新規サッシ22の開口枠取付片25の内法寸法の差に対応した厚みを有し既存開口枠17に重ね合わせて貼付されたカバー式の新規開口枠23とを具備し、新規開口枠23と既存開口枠17の間には間隙が形成され、該間隙に接着剤26が注入等されて接着層が介在せしめられている。
このようなサッシ交換構造は、交換工事が短納期で簡易である上に、各部材の取合いを綺麗に納めることができ、またビスや接着剤等が露出しないため、美観に優れたものとなる。
なお、本発明に係るサッシ交換方法及び構造は、上記実施形態において説明した住宅構造や窓部構造に適用が限定されるものではなく、既存開口枠やフレームなどを残しながら新規サッシを取付けることができる構造である限り、他の構造に広く適用可能であることは言うまでもない。
サッシ交換前のサッシ取付け構造を示す開口部の縦断面図である。 図1の平断面図である。 サッシ交換後のサッシ取付け構造を示す開口部の縦断面図である。 図3の平断面図である。
符号の説明
10 外壁
11 開口部
12 竪枠
13 フレーム
13a 上フレーム
13b 下フレーム
13c 側フレーム
14 取付片
15 サッシ(既存サッシ)
15a 上サッシ枠
15b 下サッシ枠
15c 側サッシ枠
16、27 サッシ開閉窓本体
17 開口枠(既存開口枠)
17a 上枠
17b 下枠
17c 側枠
18、25 開口枠取付片
19 内装壁
20 柱
21 シーリング材
22 新規サッシ
22a 上サッシ枠
22b 下サッシ枠
22c 側サッシ枠
23 新規開口枠
23a 上枠部材
23b 下枠部材
23c 側枠部材
24a 内面部
24b 室内側端面部
24c 背面部
26 接着剤

Claims (6)

  1. サッシの室内側の周縁部に沿って取り付けられ内装壁と該サッシとを見切る部材である開口枠が室内側に突出した開口枠取付片の外縁側面に当接するように構成された既存サッシを該既存サッシと同様の納まりを有する新規サッシに交換する方法において、
    (a)既存開口枠と既存サッシ周囲の外壁構造を残存させたまま前記既存サッシを撤去する工程と、
    (b)前記既存サッシに比べ開口枠取付片の内法寸法が小さな新規サッシを準備する工程と、
    (c)前記既存サッシと前記新規サッシの開口枠取付片の内法寸法の差に対応した厚みを有するカバー式の新規開口枠を前記既存開口枠に重ね合わせて貼付する工程と、
    (d)前記新規サッシを、前記新規開口枠が前記開口枠取付片の外縁側面に当接するように、前記残存した外壁構造に取付ける工程と
    を具備してなる方法。
  2. 工程(c)において、前記新規開口枠と前記既存開口枠との間に、弾力性を有する接着層を介在させ、前記新規開口枠の厚みと前記接着層の厚みの和を前記既存サッシと前記新規サッシの開口枠取付片の内法寸法の差に対応させることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記既存開口枠の室内側端部は、内装壁表面から突出した構成であり、前記新規開口枠は、前記既存開口枠の露出面を覆う略J字状断面を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
  4. サッシの室内側の周縁部に沿って取り付けられ内装壁と該サッシとを見切る部材である開口枠が室内側に突出した開口枠取付片の外縁側面に当接するように構成された既存サッシを該既存サッシと同様の納まりを有する新規サッシに交換するサッシの交換構造において、
    前記既存サッシ撤去後に残存する既存開口枠と、
    前記既存サッシに代わって取付けられた、前記既存サッシの開口枠取付片の内法寸法より所定寸法小さな開口枠取付片の内法寸法を有する新規サッシと、
    前記既存サッシと前記新規サッシの開口枠取付片の内法寸法の差に対応した厚みを有し前記既存開口枠に重ね合わせて貼付され、前記開口枠取付片の外縁側面に当接するように取り付けられたカバー式の新規開口枠と、
    を具備してなるサッシの交換構造。
  5. 前記新規開口枠と前記既存開口枠との間に、弾力性を有する接着層が介在され、前記新規開口枠の厚みと前記接着層の厚みの和を前記既存サッシと前記新規サッシの開口枠取付片の内法寸法の差に対応していることを特徴とする請求項4に記載のサッシの交換構造。
  6. 前記既存開口枠の室内側端部は、内装壁表面から突出した構成であり、前記新規開口枠は、前記既存開口枠の露出面を覆う略J字状断面を有することを特徴とする請求項4又は5に記載のサッシの交換構造。
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