JP5284893B2 - 親水性有機化合物の分離方法、および親水性相互作用クロマトグラフィー用充填剤 - Google Patents

親水性有機化合物の分離方法、および親水性相互作用クロマトグラフィー用充填剤 Download PDF

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Description

本発明は、親水性有機化合物の分離方法、および親水性相互作用クロマトグラフィー用充填剤に関する。
クロマトグラフィー法は、医薬品、化粧品および電子材料など、有用な有機化合物を高純度で得るための精製方法として有用であり、クロマトグラフィー法による精製は多くの分野で工業的に実施されている。
このクロマトグラフィー法としては、順相、逆相、イオン交換およびサイズ排除クロマトグラフィーなど多くの方法が開発され、充填剤としては、シリカゲルまたはその表面処理品、アルミナ、活性炭、イオン交換樹脂および多糖類などが使用されている。
分離対象とされる有用な有機化合物は、脂溶性化合物と水溶性化合物に大別されるが、脂溶性物質では、主にシリカゲルを使用した順相クロマトグラフィーが使用される。また、水溶性物質では、シリカゲルにアルキル基を有する疎水性シランカップリング剤を導入したもの(例えば、ODS(オクタデシルシラン)シリカゲル)を使用した逆相クロマトグラフィーや、イオン交換樹脂を使用したイオン交換クロマトグラフィーが使用される。
中でも逆相クロマトグラフィーは高分解能であり、移動相に水または緩衝剤を含む水溶液と有機溶媒の混合溶液を用いることから、高極性化合物の試料が溶解しやすいといった特徴がある。
ところで、近年、蛋白質、ペプチドおよび核酸などを基材とした医薬品が多く開発されている。しかし、糖類、核酸塩基、ペプチドのように極度に親水性の高い高極性化合物を分離対象とする場合、従来の充填剤では保持力が低く、分離操作が難しいといった問題があった。
また、有用物質の分離精製には順相クロマトグラフィーが多く用いられてきたが、これは移動相に非水系の有機溶媒を用いるため、親水性の化合物の中にはこの種の溶媒系に溶解しないものがあり、分離操作ができないといった問題もあった。
こうした問題に対し、近年、親水性相互作用クロマトグラフィー(HILIC)に関する研究が増加している。これは、水と有機溶剤の混合溶液と、それより高極性の固定相を用いる分離方法である。
この親水性相互作用クロマトグラフィーの場合、移動相が水系であるため、高極性の親水性化合物も溶解、分析できるという特徴がある。また、固定相としては、未処理シリカ、アミノプロピル基、アミド基、ジオール、シアノ基、ポリスクシンイミド誘導体、双性イオン、シクロデキストリンのような多様な高極性官能基で修飾されたシリカゲルが対応可能である(例えば、非特許文献1参照。)。
中でも、分子内にアンモニウムカチオンとスルホン酸アニオンの両方を持つスルフォアルキルベタインを重合修飾した双性イオンタイプのシリカゲルが有効である(例えば、非特許文献文献2〜6参照。)。
また、シリカゲル上にコリンを導入して4級アミンとリン酸のベタイン構造を有する双極イオンタイプもある(例えば、特許文献1参照。)。
特開2004−258013号公報
Hemstrom,P.;Irgum,K. J.Sep.Sci.2006,29,1784-1821 Oertel,R.;Renner,U.;Kirch,W. J.Pharm.Biomed.Anal.2004,35,633-638 Bengtsson,J. ;Jansson,B. ;Hammarlund-Udenaes,M. Rapid Commun.Mass Spectrom. 2005,19,2116-2122 Oertel,R.;Neumeister,V.;Kirch,W. J.Chromatogr.A 2004,1058,197-201 Idborg,H.;Zamzni,L.;Edlund,P.O.;Schuppe-Koistinen,I.;Jacobsson,S. J.Chromatogr.B 2005,828,9-13 Hagglund,P.;Matthiesen,R.;Elortza,F.;Hojrup,P.;Roepstorff,P.;Jensen,O.M.Bunkenborg,J. J.Proteome Res.2007,6,3021-3031
しかし、上述したような双性イオンタイプのシリカゲルは、表面修飾の工程が煩雑で非常に高価なものとなるため、特殊な分析用途で使用されるのみに留まっていた。
そのため、医薬品を開発する企業など、極度に親水性の高い高極性化合物を分離対象として扱う技術分野では、従来よりも低コストで良好な分離ができる技術の開発が望まれていた。
このような背景のもと、本件発明者らは、親水性相互作用クロマトグラフィーにおいて、高極性の親水性化合物の分離を良好に行うことができる材料を鋭意検討して探求した。その結果、特定の官能基で表面を修飾したシリカゲルを充填剤として使用することで、親水性相互作用クロマトグラフィーにおいて良好な分離が得られることを見出した。
本発明は、上記のような知見に基づいて完成されたものであり、その目的は、比較的親水性の高い高極性化合物を分離対象とする場合でも良好な分離を実現可能な親水性有機化合物の分離方法、および親水性相互作用クロマトグラフィー用充填剤を提供することにある。
以下、本発明において採用した構成について説明する。
本発明の親水性有機化合物の分離方法は、下記一般式(I)で表される官能基(ただし、R1,R2,R3は、炭素数1〜11の炭化水素基、または、前記炭化水素基の一部がアルコキシ、カルボニル、アミノ、アミド、およびカルボキシから選ばれる1種または2種以上の原子団で置換されるか、前記原子団が炭素鎖中に挿入されたもの。)によってシリカゲルの表面が修飾されてなる表面改質シリカゲルを固定相とする親水性相互作用クロマトグラフィー法により、親水性有機化合物を含有する原料から前記親水性有機化合物を分離することを特徴とする。
Figure 0005284893
この親水性有機化合物の分離方法において、表面改質シリカゲルの表面を修飾する官能基は、カルボキシ基および3級アミン相当の分子構造を含む官能基で、これは双性イオンタイプの官能基である。このような官能基で表面が修飾されたシリカゲルを使用すると、比較的親水性の高い高極性化合物を分離対象とする場合でも、親水性相互作用クロマトグラフィー法により、良好な分離を実現することができる。
この事実は、本件発明者らが多くの実験を重ねる中で見いだしたものであり、その効果は後述する実験例を見れば明らかとなる。なお、このような表面改質シリカゲルを親水性相互作用クロマトグラフィーにおける充填剤として利用して親水性有機化合物の分離を行う事例は、過去に報告されたことがない。
このような表面改質シリカゲルは、2級アミノ基を有するシランカップリング剤でシリカゲルの表面を改質することにより、シリカゲルの表面に前記2級アミノ基を導入した後、下記の化学式(II)に示すように、前記2級アミノ基と無水ジカルボン酸を結合させることで得ることができる。
Figure 0005284893
このような2級アミノ基を有するシランカップリング剤としては、N−(2−アミノエチル)−3−アミノイソブチルジメチルメトキシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノイソブチルメチルジメトキシラン、(アミノエチルアミノメチル)フェネチルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルシシラントリオール、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(6−アミノヘキシル)−3−アミノメチルトリメトキシシラン、N−(6−アミノヘキシル)−3−アミノメチルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−11−アミノウンデシルトリメトキシシラン、N−3−〔アミノ(ポリプロピレンオキシ)〕アミノプロピルトリメトキシシラン、1,3−ビス(2−アミノエチルアミノメチル)−テトラメチルジシロキサン、n−ブチルアミノプロピルトリメトキシシラン、t−ブチルアミノプロピルトリメトキシシラン、N−メチルアミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−メチルアミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニルアミノメチルトリエトキシシラン、N−フェニルアミノメチルトリメトキシシラン、N−フェニルアミノプロピルトリメトキシシランなどを挙げることができる。これらは単独で一種だけを使用してもよいし、必要があれば二種以上を使用してもよい。
これらのシランカップリング剤を使用した場合であれば、上記一般式(I)で表される官能基のうち、−R1−は、−CH2(CH(CH3))CH2−、−C24(C64)CH2−、−C36−、−CH2−、−C1122−などになる。
また、−R2は、−C24(NH)(CO)C24(COOH)、−C24(NH)(CO)C22(COOH)、−C24(NH)(CO)C36(COOH)、−C612(NH)(CO)C24(COOH)、−C612(NH)(CO)C22(COOH)、−C612(NH)(CO)C36(COOH)、−(CH(CH3))CH2(CH2(CH(CH3))O)2(NH)(CO)C24(COOH)、−(CH(CH3))CH2(CH2(CH(CH3))O)2(NH)(CO)C22(COOH)、−(CH(CH3))CH2(CH2(CH(CH3))O)2(NH)(CO)C36(COOH)、−(n−C49)、−(t−C49)、−CH3、−(C65)などになり、−R3−は、−C24−、−C22−、−C36−などとなる。
すなわち、上記R1,R2,R3は、炭素数1〜11の炭化水素基、または、この炭化水素基の一部がアルコキシ、カルボニル、アミノ、アミド、およびカルボキシから選ばれる1種または2種以上の原子団で置換されるか、前記原子団が炭素鎖中に挿入されたものである。これらR1,R2,R3中の炭素鎖は、一部または全部が直鎖、分枝、環式いずれでもよく、飽和していても不飽和であってもよく、例えば、一部または全部が芳香環となっていてもよい。
また、無水ジカルボン酸としては、無水コハク酸、無水マレイン酸、グルタル酸無水物などを挙げることができる。これらも単独で一種だけを使用してもよいし、必要があれば二種以上を使用してもよい。
ちなみに、1級アミノ基を有するシランカップリング剤を使用しても、同様の手法にて、カルボキシ基およびアミン相当の分子構造を持つ官能基でシリカゲル表面を修飾することはできる。しかし、この場合、最終的に得られる官能基が2級アミン相当の分子構造を持つ官能基となるため、塩基性が低くなって、その効果が小さくなるので、親水性相互作用クロマトグラフィー用の充填剤として使用することは難しくなる。
また、基材として使用されるシリカゲルは、クロマトグラフィー用に使用される表面積、細孔容積、平均細孔径および平均粒子径を有するものであればよい。例えば、表面積としては20m2/gから700m2/g程度、細孔容積としては0.3ml/gから1.5ml/g程度、平均細孔径としては3nmから100nm程度、平均粒子径としては3μm、5μm、10μm、30μm、60μm、100μm、500μm程度のものが好適である。
さらに、上記表面改質シリカゲルは、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、カートリッジまたはガラスカラムによる中圧液体クロマトグラフィー、フラッシュクロマトグラフィー、およびオープンカラムクロマトグラフィーにおいて使用できる。
特に、上記表面改質シリカゲルは、従来の充填剤とは異なり、pH調整のためのバッファーを使用することなく分離を行えるので、分離精製を主目的とする分取液体クロマトグラフィーにおいて利用すると好ましい。
(a)は実験例1のクロマトグラム、(b)は実験例2のクロマトグラム。 (a)は実験例3のクロマトグラム、(b)は実験例4のクロマトグラム。 (a)は実験例5のクロマトグラム、(b)は実験例6のクロマトグラム。 (a)は実験例7のクロマトグラム、(b)は実験例8のクロマトグラム。
次に、本発明の実施形態について一例を挙げて説明する。
[表面改質シリカの製造例(その1)]
市販の球状シリカゲル(商品名:SUPER PURE SILICA GEL、富士シリシア化学株式会社製、グレード:SPS 100-5ミクロン)10gを、180℃で乾燥した後、冷却器および撹拌機を設置した200ml三つ口フラスコに入れた。
ここにトルエン100mlを加え、スラリーを撹拌しながらn−ブチルアミノプロピルトリメトキシシラン2.1gを加え、窒素雰囲気下で110℃3時間加熱撹拌した。冷却後、スラリーを吸引ろ過し、シリカゲルをトルエン200ml、メチルアルコール200mlで洗浄した後、80℃で12時間乾燥させ、アミノ化シリカゲルを11g得た。
300mlビーカーに3%無水コハク酸アセトニトリル溶液40gを入れ、アミノ化シリカゲルを10g加え、室温で3時間撹拌した。その後スラリーを吸引ろ過し、次いでメチルアルコール60mlで洗浄した後、80℃で12時間乾燥させ、目的とする表面改質シリカゲル(以下、表面改質シリカゲル(A)と称する。)を10.4gを得た。
得られた表面改質シリカゲル(A)の成分分析を行ったところ、炭素分析でC=9.1%、N=1.0%、またNaOHを加え、HCl逆滴定で、COOH量は0.48mmol/gであった。
[実験例1:表面改質シリカゲル(A)によるカラムの作成と評価(その1)]
上記表面改質シリカゲル(A)試料3gを採取し、グリセリン/メチルアルコール混合溶液(1:2)35mlに加え、超音波で分散させ、内径4.6mm×長さ250mmステンレスカラムに30Mpaの圧力で充填した。これをHPLC装置に接続して、以下の条件で核酸塩基類の分離を行った。
カラム:表面改質シリカゲル(A)
(シリカゲル細孔径10nm、粒子径5μmベース)
カラムサイズ:内径4.6mm×長さ250mm ステンレスカラム
移動相:85%アセトニトリル/15%水
流速:1ml/min
検出:UV254nm
試料:ウラシル、アデニン、シトシン
その結果、図1(a)のクロマトグラムに示されるように良好な分離が得られた。
[実験例2:表面改質シリカゲル(A)によるカラムの作成と評価(その2)]
上記表面改質シリカゲル(A)試料3gを採取し、グリセリン/メチルアルコール混合溶液(1:2)35mlに加え、超音波で分散させ、内径4.6mm×長さ250mmステンレスカラムに30Mpaの圧力で充填した。これをHPLC装置に接続して、以下の条件でペプチド類の分離を行った。
カラム:表面改質シリカゲル(A)
(シリカゲル細孔径10nm、粒子径5μmベース)
カラムサイズ:内径4.6mm×長さ250mm ステンレスカラム
移動相:85%アセトニトリル/15%水
流速:1ml/min
検出:UV210nm
試料:Gly−Phe、Gly−Leu、Gly−Gly−Gly
その結果、図1(b)のクロマトグラムに示されるように良好な分離が得られた。
[表面改質シリカの製造例(その2)]
市販の球状シリカゲル(商品名:SUPER PURE SILICA GEL、富士シリシア化学株式会社製、グレード:SPS 100-5ミクロン)10gを、180℃で乾燥した後、冷却器および撹拌機を設置した200ml三つ口フラスコに入れた。
ここにトルエン100mlを加え、スラリーを撹拌しながらN−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、2.2gを加え、窒素雰囲気下で110℃3時間加熱撹拌した。冷却後、スラリーを吸引ろ過し、シリカゲルをトルエン200ml、メチルアルコール200mlで洗浄した後、80℃で12時間乾燥させアミノ化シリカゲルを11g得た。
300mlビーカーに3%グルタル酸無水物アセトニトリル溶液40gを入れ、アミノ化シリカゲルを10g加え、室温で3時間撹拌した。その後スラリーを吸引ろ過し、次いでメチルアルコール60mlで洗浄した後、80℃で12時間乾燥させ、目的とする表面改質シリカゲル(以下、表面改質シリカゲル(B)と称する。)を10.4gを得た。
得られた表面改質シリカゲル(B)の成分分析を行ったところ、炭素分析でC=10.3%、N=2.1%、またNaOHを加え、HCl逆滴定でCOOH量は0.59mmol/gであった。
[実験例3:表面改質シリカゲル(B)によるカラムの作成と評価(その1)]
上記表面改質シリカゲル(B)試料3gを採取し、グリセリン/メチルアルコール混合溶液(1:2)35mlに加え、超音波で分散させ、内径4.6mm×長さ250mmステンレスカラムに30Mpaの圧力で充填した。これをHPLC装置に接続して、実験例1と同様となる以下の条件で核酸塩基類の分離を行った。
カラム:表面改質シリカゲル(B)
(シリカゲル細孔径10nm、粒子径5μmベース)
カラムサイズ:内径4.6mm×長さ250mm ステンレスカラム
移動相:80%アセトニトリル/20%水
流速:1ml/min
検出:UV254nm
試料:ウラシル、アデニン、シトシン
その結果、図2(a)のクロマトグラムに示されるように良好な分離が得られた。
[実験例4:表面改質シリカゲル(B)によるカラムの作成と評価(その2)]
上記表面改質シリカゲル(B)試料3gを採取し、グリセリン/メチルアルコール混合溶液(1:2)35mlに加え、超音波で分散させ、内径4.6mm×長さ250mmステンレスカラムに30Mpaの圧力で充填した。これをHPLC装置に接続して、以下の条件で有機酸類の分離を行った。
カラム:表面改質シリカゲル(B)
(シリカゲル細孔径10nm、粒子径5μmベース)
カラムサイズ:内径4.6mm×長さ250mm ステンレスカラム
移動相:95%アセトニトリル/5%水
流速:1ml/min
検出:UV254nm
試料:ソルビン酸、安息香酸、1−ナフトエ酸
その結果、図2(b)のクロマトグラムに示されるように良好な分離が得られた。
[実験例5:未処理のシリカゲルによるカラムの作成と評価(その1)]
市販の球状シリカゲル(商品名:SUPER PURE SILICA GEL、富士シリシア化学株式会社製、グレード:SPS 100-5ミクロン)3gを採取し、グリセリン/メチルアルコール混合溶液(1:2)35mlに加え、超音波で分散させ、内径4.6mm×長さ250mmステンレスカラムに30Mpaの圧力で充填した。これをHPLC装置に接続して、実験例1と同様となる以下の条件で核酸塩基類の分離を行った。
カラム:シリカゲル(未処理品)
(シリカゲル細孔径10nm、粒子径5μmベース)
カラムサイズ:内径4.6mm×長さ250mm ステンレスカラム
移動相:85%アセトニトリル/15%水
流速:1ml/min
検出:UV254nm
試料:ウラシル、アデニン、シトシン
結果として、図3(a)のクロマトグラムに示されるように分離はされるが、シトシンの分離が悪かった。
[実験例6:未処理のシリカゲルによるカラムの作成と評価(その2)]
市販の球状シリカゲル(商品名:SUPER PURE SILICA GEL、富士シリシア化学株式会社製、グレード:SPS 100-5ミクロン)3gを採取し、グリセリン/メチルアルコール混合溶液(1:2)35mlに加え、超音波で分散させ、内径4.6mm×長さ250mmステンレスカラムに30Mpaの圧力で充填した。これをHPLC装置に接続して、実験例2と同様となる以下の条件でペプチド類の分離を行った。
カラム:シリカゲル(未処理品)
(シリカゲル細孔径10nm、粒子径5μm)
カラムサイズ:内径4.6mm×長さ250mm ステンレスカラム
移動相:85%アセトニトリル/15%水
流速:1ml/min
検出:UV210nm
試料:Gly−Phe、Gly−Leu、Gly−Gly−Gly
結果として、図3(b)のクロマトグラムに示されるように保持が無く、分離できなかった。
[実験例7:未処理のシリカゲルによるカラムの作成と評価(その3)]
市販の球状シリカゲル(商品名:SUPER PURE SILICA GEL、富士シリシア化学株式会社製、グレード:SPS 100-5ミクロン)3gを採取し、グリセリン/メチルアルコール混合溶液(1:2)35mlに加え、超音波で分散させ、内径4.6mm×長さ250mmステンレスカラムに30Mpaの圧力で充填した。これをHPLC装置に接続して、実験例4と同様となる以下の条件で有機酸類の分離を行った。
カラム:シリカゲル(未処理品)
(シリカゲル細孔径10nm、粒子径5μm)
カラムサイズ:内径4.6mm×長さ250mm ステンレスカラム
移動相:95%アセトニトリル/5%水
流速:1ml/min
検出:UV254nm
試料:ソルビン酸、安息香酸、1−ナフトエ酸
結果として、図4(a)のクロマトグラムに示されるように保持が無く、分離できなかった。
[表面改質シリカの製造例(その3)]
上記表面改質シリカの製造例(その1)において利用したn−ブチルアミノプロピルトリメトキシシランに代えて、アミノプロピルトリメトキシシランを使用し、それ以外は上記表面改質シリカの製造例(その1)と同様の手順で操作を行い、比較例となる表面改質シリカゲル(以下、表面改質シリカゲル(C)と称する。)を得た。この表面改質シリカゲルの表面に存在する官能基は、2級アミン相当の分子構造を有するものの、3級アミン相当の分子構造を有する官能基は存在していない。
[実験例8:表面改質シリカゲル(C)によるカラムの作成と評価]
上記表面改質シリカゲル(C)試料3gを採取し、グリセリン/メチルアルコール混合溶液(1:2)35mlに加え、超音波で分散させ、内径4.6mm×長さ250mmステンレスカラムに30Mpaの圧力で充填した。これをHPLC装置に接続して、実験例4と同様となる以下の条件で有機酸類の分離を行った。
カラム:表面改質シリカゲル(C)
(シリカゲル細孔径10nm、粒子径5μmベース)
カラムサイズ:内径4.6mm×長さ250mm ステンレスカラム
移動相:95%アセトニトリル/5%水
流速:1ml/min
検出:UV254nm
試料:ソルビン酸、安息香酸、1−ナフトエ酸
結果として、図4(b)のクロマトグラムに示されるように保持がほとんど無く、分離できなかった。
[変形例等]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の具体的な一実施形態に限定されず、この他にも種々の形態で実施することができる。
例えば、上記実施形態では、特定のシランカップリング剤を使用する例を示したが、シランカップリング剤としては、N−(2−アミノエチル)−3−アミノイソブチルジメチルメトキシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノイソブチルメチルジメトキシラン、(アミノエチルアミノメチル)フェネチルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルシシラントリオール、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(6−アミノヘキシル)−3−アミノメチルトリメトキシシラン、N−(6−アミノヘキシル)−3−アミノメチルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−11−アミノウンデシルトリメトキシシラン、N−3−〔アミノ(ポリプロピレンオキシ)〕アミノプロピルトリメトキシシラン、1,3−ビス(2−アミノエチルアミノメチル)−テトラメチルジシロキサン、n−ブチルアミノプロピルトリメトキシシラン、t−ブチルアミノプロピルトリメトキシシラン、N−メチルアミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−メチルアミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニルアミノメチルトリエトキシシラン、N−フェニルアミノメチルトリメトキシシラン、N−フェニルアミノプロピルトリメトキシシランなどを使用でき、この場合でも、上記実施形態同様、良好な分離が得られる。
また、上記実施形態では、無水ジカルボン酸として、無水コハク酸を使用する例、グルタル酸無水物を使用する例を示したが、無水ジカルボン酸はこれらに限定されるものではなく、例えば、無水マレイン酸などを利用しても、上記実施形態同様、良好な分離が得られる。

Claims (5)

  1. 下記一般式(I)で表される官能基(ただし、R1,R2,R3は、炭素数1〜11の炭化水素基、または、前記炭化水素基の一部がアルコキシ、カルボニル、アミノ、アミド、およびカルボキシから選ばれる1種または2種以上の原子団で置換されるか、前記原子団が炭素鎖中に挿入されたもの。)によってシリカゲルの表面が修飾されてなる表面改質シリカゲルを固定相とする親水性相互作用クロマトグラフィー法により、親水性有機化合物を含有する原料から前記親水性有機化合物を分離する
    ことを特徴とする親水性有機化合物の分離方法。
    Figure 0005284893
  2. 前記表面改質シリカゲルが、2級アミノ基を有するシランカップリング剤でシリカゲルの表面を改質することにより、シリカゲルの表面に前記2級アミノ基を導入した後、前記2級アミノ基と無水ジカルボン酸を結合させてなるものである
    ことを特徴とする請求項1に記載の親水性有機化合物の分離方法。
  3. 前記シランカップリング剤が、N−(2−アミノエチル)−3−アミノイソブチルジメチルメトキシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノイソブチルメチルジメトキシラン、(アミノエチルアミノメチル)フェネチルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルシシラントリオール、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(6−アミノヘキシル)−3−アミノメチルトリメトキシシラン、N−(6−アミノヘキシル)−3−アミノメチルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−11−アミノウンデシルトリメトキシシラン、N−3−〔アミノ(ポリプロピレンオキシ)〕アミノプロピルトリメトキシシラン、1,3−ビス(2−アミノエチルアミノメチル)−テトラメチルジシロキサン、n−ブチルアミノプロピルトリメトキシシラン、t−ブチルアミノプロピルトリメトキシシラン、N−メチルアミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−メチルアミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニルアミノメチルトリエトキシシラン、N−フェニルアミノメチルトリメトキシシラン、およびN−フェニルアミノプロピルトリメトキシシランの中から選ばれる一種または二種以上である
    ことを特徴とする請求項2に記載の親水性有機化合物の分離方法。
  4. 前記無水ジカルボン酸が、無水コハク酸、無水マレイン酸、およびグルタル酸無水物の中から選ばれる一種または二種以上である
    ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の親水性有機化合物の分離方法。
  5. 下記一般式(I)で表される官能基(ただし、R1,R2,R3は、炭素数1〜11の炭化水素基、または、前記炭化水素基の一部がアルコキシ、カルボニル、アミノ、アミド、およびカルボキシから選ばれる1種または2種以上の原子団で置換されるか、前記原子団が炭素鎖中に挿入されたもの。)によってシリカゲルの表面が修飾されてなる表面改質シリカゲルを備えてなる親水性相互作用クロマトグラフィー用充填剤。
    Figure 0005284893
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