JP5284416B2 - インクジェット記録方法及びインクジェット記録装置 - Google Patents

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Description

本発明はインクジェット記録方法及びインクジェット記録装置に関する。
インクジェット記録方法により得られる画像の高画質化により、画像の出力形態が銀塩方式からインクジェット方式へと急激にシフトしている。このような状況のもとで、画像の耐オゾン性などの堅牢性をより高いレベルとすることが要求されている。例えば、特定の置換基を有するフタロシアニン染料を使用することで、高いレベルの耐オゾン性が達成されることが記載されている(特許文献1参照)。さらに、フタロシアニン骨格の最外核の芳香環を含窒素複素芳香環としたアザフタロシアニン染料により、優れたレベルの耐オゾン性が達成されることが記載されている(特許文献2参照)。
また、近年、インクジェット記録方法では高画質化を図るためにインク滴の極小化が進んでおり、インクの吐出安定性を今まで以上に向上する必要がある。かかる課題に対しては、例えば、記録ヘッドと記録媒体との間を加湿することにより、インクとなじみにくい材質にも記録可能で、インク滴からの水分の飛散や記録ヘッドの目詰まりを抑制できる記録方法が提案されている(特許文献3参照)。
国際公開2004/087815号パンフレット 国際公開2007/091631号パンフレット 特開平11−268256号公報
本発明者らの検討の結果、インク受容層を有する記録媒体に形成した画像の耐オゾン性は、上記特許文献2に記載されたアザフタロシアニン染料を用いることで向上できることがわかった。しかし、前記染料を含有するインクを用い、加湿工程を有するインクジェット記録方法により画像を形成すると、フェザリングが発生し易くなり、また、その程度は特許文献1に記載されたフタロシアニン染料よりも劣っていた。なお、フェザリングとは、1のインクで形成した画像におけるにじみであり、高精細な画像を得るうえでは特に問題となる。
したがって、本発明の目的は、インクの吐出安定性を向上するために記録ヘッドと記録媒体との間の加湿を行う場合においても、フェザリングの発生が抑制された画像を形成することができるインクジェット記録方法を提供することにある。また、本発明の別の目的は、上記の顕著な効果が得られるインクジェット記録装置を提供することにある。
上記の目的は以下の本発明によって達成される。すなわち、本発明にかかるインクジェット記録方法は、インクジェット方式の記録ヘッドからインクを吐出してインク受容層を有する記録媒体に画像を形成する工程を有するインクジェット記録方法であって、さらに、前記記録ヘッドと前記記録媒体との間を加湿する工程を有し、前記画像形成工程に、下記一般式(I)で表される染料、IOB値が1.4以上2.7以下である水溶性有機化合物を含有するインクを用い、前記加湿工程では、前記記録ヘッドと前記媒体との間に対して加湿空気を供給することにより、前記記録ヘッドと前記記録媒体との間を、温度35℃以下かつ絶対湿度0.013kg/kgDA以上の雰囲気とすることを特徴とする。
(一般式(I)中、A、B、C、及びDはそれぞれ独立に芳香性を有する6員環であり、かつ、A、B、C、及びDの少なくともひとつはピリジン環又はピラジン環である。Mはそれぞれ独立に、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム、又は有機アンモニウムである。Eはアルキレン基である。Xは、スルホ置換アニリノ基、カルボキシ置換アニリノ基、又はホスホノ置換アニリノ基であり、該置換アニリノ基はさらに、スルホン酸基、カルボキシ基、ホスホノ基、スルファモイル基、カルバモイル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アリールアミノ基、ジアリールアミノ基、アセチルアミノ基、ウレイド基、アルキル基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン、アルキルスルホニル基、及びアルキルチオ基からなる群から選ばれる少なくともひとつの置換基を1乃至4個有してもよい。Yはヒドロキシ基又はアミノ基である。a、b、及びcは、0≦a≦2.0、0≦b≦3.0、0.1≦c≦3.0であり、かつa+b+c=1.0乃至4.0である。)
本発明によれば、インクの吐出安定性を向上するために記録ヘッドと記録媒体との間の加湿を行う場合においても、フェザリングの発生が抑制された画像を形成することができるインクジェット記録方法及びインクジェット記録装置を提供することができる。
インクジェット記録装置の主要部を示す模式図である。
以下、好適な実施の形態を挙げて本発明を詳細に説明する。以下、一般式(I)で表される染料を、一般式(I)の染料と呼ぶことがある。
本発明者らは、後述する一般式(I)の染料及び特定の水溶性有機化合物を含有するインクを用いて、インク受容層を有する記録媒体に画像を形成する際に、記録ヘッドと記録媒体との間を加湿することで、フェザリングの発生が抑制されることを見いだした。つまり、画像形成の際に加湿を行わない場合と比べて、加湿を行うことで、本発明者らの予想に反し、画像のフェザリングの発生が抑制されたのである。また、銅フタロシアニン骨格を有するものの、一般式(I)で表される染料とは異なる染料を含有するインクを使用した場合に加湿を行うと、加湿を行わない場合と比べて、フェザリングの発生がより顕著となることがわかった。
本発明者らが上記のような違いが生じる原因についての検討を行った結果、以下のような現象によるものであるという結論に至った。加湿を行わない場合と比べると、記録ヘッドと記録媒体との間を加湿する場合、記録媒体のインク受容層が水分を吸収するため、インク受容層に存在する水分量は多くなる。このような状態の記録媒体にインクにより画像を形成すると、加湿を行わない場合と比べて、インク受容層中の水分量が多くなっているため、インクは浸透しにくくなる。ここで、インクの吸収が阻害されている間にも、一般的な染料はインク受容層中の水分を介して拡散するため、染料が定着する範囲が広くなり、フェザリングが発生する。
一般式(I)の染料はインク中に特定の水溶性有機化合物が共存することで凝集性や非拡散性が高まるという特有の性質を有する。インクの色材として一般式(I)の染料を用いる場合、この性質に依存して、加湿によりインクの吸収が阻害されている間にも、インク受容層中の水分を介した拡散が生じず、インク受容層への染料の吸着が優先して生じると考えられる。インクの吸収が阻害されている間に染料がインク受容層に吸着するということは、加湿を行わず、インクの吸収阻害が生じない状態におけるインク受容層への染料の吸着範囲と比べて、より狭い(拡散しない)範囲に染料が吸着することを意味する。このようにして、フェザリングの発生がある程度は抑制される。
ここで、一般式(I)の染料がインク中に特定の水溶性有機化合物が共存することで高い凝集性や非拡散性を有する理由を、本発明者らは、該染料がアザフタロシアニン構造を有するためであると考えている。一般的なフタロシアニンとアザフタロシアニンが異なるのは、フタロシアニン骨格の最外核の芳香環の少なくともひとつが含窒素複素芳香環である点である。含窒素複素芳香環の窒素原子は非共有電子対を有するため、水素原子などとの間には電気的な相互作用が生じる。このため、アザフタロシアニンは、インク中に特定の水溶性有機化合物が共存することで、水分子とではなく、他のアザフタロシアニン分子との間に相互作用が生じやすく、凝集性や非拡散性が高いものと考えられる。
また、加湿を行う場合の、一般式(I)の染料の凝集性や非拡散性による作用は、インクに特定の水溶性有機化合物が共存することで強く発揮される。この水溶性有機化合物についての詳細は後述するが、一般式(I)の染料に対する溶解性(親和性)が低い部類の水溶性有機化合物を含有するインクを使用し、加湿を行うことで、フェザリングの発生を顕著に抑制することができる。
<インクジェット記録方法>
本発明の特徴は、上述の特定のインクを用いて、インク受容層を有する記録媒体に画像を形成する画像形成工程を行う際に、記録ヘッドと記録媒体との間を加湿する工程を行うことにある。
[画像形成工程]
本発明においては、インクジェット方式の記録ヘッドからインクを吐出してインク受容層を有する記録媒体に画像を形成する画像形成工程を行う。この画像形成工程では、一般式(I)で表される染料及びIOB値が1.4以上2.7以下である水溶性有機化合物を含有するインクを用いることを要する。インクの吐出方式は、インクに熱エネルギーや力学的エネルギーを作用させる方法が挙げられ、本発明においては、熱エネルギーの作用によりインクを吐出する方式を特に好ましく利用することができる。
(記録媒体)
本発明で使用する記録媒体は、インク受容層を有するものであればよく、光沢ないしは半光沢の性状を有する表面を持つものが好ましい。具体的には、支持体の少なくとも一方の面に、シリカ、アルミナ又はその水和物などの顔料を主体とし、必要に応じてバインダやカチオン性ポリマーなどの添加剤を含んで構成されるインク受容層を有する記録媒体を用いることが好ましい。本発明においては、アルミナ及びアルミナ水和物の少なくとも一方を含むインク受容層を有する記録媒体を用いることが特に好ましい。このような記録媒体は、顔料粒子で構成される多孔質構造の空隙によりインクを吸収するものであり、形成した画像が高品位なものとなるため好適である。
支持体としては、前記インク受容層を形成することが可能であって、かつ、インクジェット記録装置の搬送機構によって搬送可能な剛度を与えるものが好ましく、例えば、パルプや填料を含んで構成される紙などが挙げられる。また、支持体の少なくとも一方の面にポリオレフィンなどの樹脂層を設け、さらにその上にインク受容層が形成されている記録媒体であってもよい。さらに、支持体の両面にインク受容層を有する記録媒体を用いることもできる。
なお、本発明のインクジェット記録方法に用いる記録媒体は、所望のサイズに予めカットされたものであっても、また、ロール状に巻かれたシートを用い、画像形成後に所望のサイズにカットされるものであってもよい。
(インク)
〔色材〕
本発明で使用するインクに含有させる色材は、下記一般式(I)で表される染料である。本発明においては、インク中の、一般式(I)で表される染料の含有量(質量%)が、インク全質量を基準として、0.1質量%以上10.0質量%以下、さらには、0.7質量%以上2.0質量%以下であることが好ましい。含有量が0.1質量%未満であると、画像の耐オゾン性が十分に得られない場合があり、10.0質量%を超えると、インクの吐出安定性が十分に得られない場合がある。
(一般式(I)中、A、B、C、及びDはそれぞれ独立に芳香性を有する6員環であり、かつ、A、B、C、及びDの少なくともひとつはピリジン環又はピラジン環である。Mはそれぞれ独立に、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム、又は有機アンモニウムである。Eはアルキレン基である。Xは、スルホ置換アニリノ基、カルボキシ置換アニリノ基、又はホスホノ置換アニリノ基であり、該置換アニリノ基はさらに、スルホン酸基、カルボキシ基、ホスホノ基、スルファモイル基、カルバモイル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アリールアミノ基、ジアリールアミノ基、アセチルアミノ基、ウレイド基、アルキル基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン、アルキルスルホニル基、及びアルキルチオ基からなる群から選ばれる少なくともひとつの置換基を1乃至4個有してもよい。Yはヒドロキシ基又はアミノ基である。a、b、及びcは、0≦a≦2.0、0≦b≦3.0、0.1≦c≦3.0であり、かつa+b+c=1.0乃至4.0である。)
一般式(I)におけるA、B、C、及びDはそれぞれ独立に芳香性を有する6員環であり、かつ、A、B、C、及びDの少なくともひとつはピリジン環又はピラジン環である。芳香性を有する6員環としては、ベンゼン環、ピリジン環、及びピラジン環が挙げられ、中でもピリジン環が特に好ましい。本発明では、A、B、C、及びDのうち1乃至3個がピリジン環又はピラジン環であり、残りがベンゼン環である染料を用いることが好ましい。
一般式(I)におけるEはアルキレン基であり、アルキレン基における炭素数は2乃至12、さらには2乃至6であることが好ましい。具体的には、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、シクロプロピレンジイル基、1,2−又は1,3−シクロペンチレンジイル基、1,2−、1,3−、又は1,4−などのシクロヘキシレン基などが挙げられる。中でも、エチレン基、プロピレン基、及びブチレン基が好ましい。
一般式(I)におけるXは、スルホ置換アニリノ基、カルボキシ置換アニリノ基、又はホスホノ置換アニリノ基である。前記置換アニリノ基はさらに、スルホン酸基、カルボキシ基、ホスホノ基、スルファモイル基、カルバモイル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アリールアミノ基、ジアリールアミノ基、アセチルアミノ基、ウレイド基、アルキル基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン、アルキルスルホニル基、及びアルキルチオ基からなる群から選ばれる少なくともひとつの置換基を0乃至4個、好ましくは0乃至2個有してもよい。Xは、具体的には、2,5−ジスルホアニリノ基、2−スルホアニリノ基、3−スルホアニリノ基、4−スルホアニリノ基、2−カルボキシアニリノ基、4−エトキシ−2−スルホアニリノ基、2−メチル−5−スルホアニリノ基、2−メトキシ−4−ニトロ−5−スルホアニリノ基、2−クロロ−5−スルホアニリノ基、3−カルボキシ−4−ヒドロキシアニリノ基、3−カルボキシ−4−ヒドロキシ−5−スルホアニリノ基、2−ヒドロキシ−5−ニトロ−3−スルホアニリノ基、4−アセチルアミノ−2−スルホアニリノ基、4−アニリノ−3−スルホアニリノ基、3,5−ジカルボキシアニリノ基、2−カルボキシ−4−スルファモイルアニリノ基、2,5−ジクロロ−4−スルホアニリノ基、及び3−ホスホノアニリノ基などが挙げられる。また、一般式(I)におけるYは、ヒドロキシ基又はアミノ基である。
一般式(I)における、スルホン酸基、カルボキシ基、及びホスホノ基などは塩の形態であってもよい。また、塩を形成する対イオンは、例えば、アルカリ金属、アンモニウム、及び有機アンモニウムなどのイオンが挙げられる。アルカリ金属は、例えば、リチウム、ナトリウム、及びカリウムが挙げられる。有機アンモニウムは、例えば、メチルアミン、エチルアミンなどの炭素数1乃至3のアルキルアミン類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミンなどのモノ、ジ又はトリ(炭素数1乃至4のアルカノール)アミンのオニウム塩が挙げられる。また、対イオンは、カルシウム及びマグネシウムなどのアルカリ土類金属であってもよい。
一般式(I)の染料の好ましい具体例としては、下記表1に示す例示化合物I−1〜I−24が挙げられる。なお、表1には、前記一般式(I)におけるA、B、C、D、E、X、及びYの部分をそれぞれ示した。勿論、本発明は、前記一般式(I)の構造及びその定義に包含されるものであれば、下記の例示化合物に限られるものではない。一般式(I)におけるA、B、C、及びDの少なくともひとつはピリジン環又はピラジン環であるので、窒素原子の位置異性体が存在するため、化合物を合成する際にはこれらの位置異性体の混合物が含まれる。これらの異性体を単離することは困難であり、また、これらの異性体を分析して特定することも困難である。したがって、一般式(I)の染料は通常、混合物として用いる。しかし、異性体を含む状態であっても、本発明の効果は何ら変わらずに得られるため、ここでは異性体を区別することなく記載する。本発明においては、一般式(I)におけるA、B、C及びDのうちピリジン環の数が1〜3個、さらには1〜2個であることが好ましい。具体的には、下記の例示化合物中、例示化合物I−1〜I−3、I−10〜I−12、I−21〜I−23を用いることが特に好ましい。
〔IOB値が1.4以上2.7以下である水溶性有機化合物〕
本発明者らは、水溶性有機化合物の特性を示す指標として、有機概念図論に基づく無機性値と有機性値の比であるIOB(Inorganic Organic Balance、無機性値/有機性値)に注目した。有機概念図とは、有機化合物の特性を、共有結合性を表す有機性値と、イオン結合性を表す無機性値にわけ、有機軸(横軸)と無機軸(縦軸)との直交座標上にプロットして示すものである。有機性値はおおよそ、化合物の炭素数に20を掛けた値であり、無機性値はある基に固有の無機性値の加算値である。
参考文献1(甲田善生、「有機概念図−基礎と応用−」、三共出版(1984))では、ヒドロキシ基の無機性値を100とするなど、現在までに約80個の基についての無機性値が決定されている。また、参考文献2(小田良平、「帝人タイムス」、22、〔9〕10〜4(1952))には以下の記載がある。有機概念図における有機性は、界面活性剤の親油性(つまり、疎水性)と一致する。したがって、任意の界面活性剤について、その化学構造から無機性と有機性の比を計算すれば、その値が界面活性剤のHLB(Hydrophile−Lipophile Balance)と同じ意味の数値になる。このことを逆に考えれば、IOB値は有機化合物の疎水性を表す指標とみなすことができる。
本発明者らの検討の結果、一般式(I)の染料を溶解させにくい水溶性有機化合物を用いることで、記録媒体のインク受容層における一般式(I)の染料の凝集性や非拡散性を高めることができ、フェザリングの発生を抑制することができることがわかった。上述の通り、水溶性有機化合物の疎水性の程度はIOB値により把握することができるため、本発明者らは、一般式(I)の染料の溶解性に着目して、水溶性有機化合物のIOB値の範囲についての検討を行った。その結果、インクはIOB値が1.4以上2.7以下である水溶性有機化合物を含有することが必要であるという結論に至った。IOB値が1.4未満又は2.7を超える水溶性有機化合物を用いても、フェザリングの発生を抑制することができない。より好適なIOB値の範囲は、1.7以上2.5以下である。なお、本発明においては、インク中にIOB値が1.4以上2.7以下である水溶性有機化合物が含有されていれば、その作用により本発明の効果が得られる。したがって、インク中に、IOB値が1.4未満又は2.7を超える水溶性有機化合物が共存していてもよい。
本発明で使用するインクに含有させる、IOB値が1.4以上2.7以下である水溶性有機化合物としては、以下のようなものが挙げられる(IOB値を括弧内に示す)。例えば、トリエチレングリコール(2.7)、1,4−ブタンジオール(2.5)、1,5−ペンタンジオール(2.0)、3−メチルー1,5−ペンタンジオール(1.8)、1,2−ヘキサンジオール(1.7)、1,6−ヘキサンジオール(1.7)、トリエチレングリコールモノブチルエーテル(1.4)、2−ピロリドン(1.8)などが挙げられ、1種又は2種以上をインクに含有させることができる。勿論、本発明は、IOB値が上記範囲内の水溶性有機化合物であれば、上記のものに限られるものではない。本発明においては、これらの水溶性有機化合物の中でも、1,5−ペンタンジオールを用いることが特に好ましい。
本発明においては、インク中の一般式(I)で表される染料の含有量をA(質量%)、IOB値が1.4以上2.7以下である水溶性有機化合物の含有量をB(質量%)としたときに、以下の関係を満たすようにすることが好ましい。先ず、インク中の一般式(I)で表される染料の含有量A(質量%)が、インク全質量を基準として、0.7質量%以上2.0質量%以下であることが好ましい。これに加えて、インク全質量を基準とした、IOB値が1.4以上2.7以下である水溶性有機化合物の含有量B(質量%)が一般式(I)で表される染料の含有量A(質量%)に対する質量比率(B/A)で、4.5倍以上20.0倍以下であることが好ましい。さらには、前記質量比率が、5.0倍以上14.3倍以下であることが特に好ましい。質量比率が4.5倍未満又は20.0倍を超えると、染料の含有量と上記特定のIOB値を有する水溶性有機化合物の含有量のバランスがとれず、フェザリングの発生を十分に抑制することができない場合がある。特に、質量比率が20.0倍を超えると、上記特定のIOB値を有する水溶性有機化合物の含有量が多くなりすぎ、インクの粘度が上昇するなどして、吐出安定性が十分に得られない場合もある。
なお、本発明は染料と水溶性有機化合物の親和性に着目するものであるので、IOB値を算出する対象の水溶性有機化合物には、染料や顔料などの色材、後述するような添加剤は含まないものとして考える。
〔水性媒体〕
インクには、IOB値が特定の範囲にある上述の水溶性有機化合物の他に、水及び水溶性有機溶剤の混合溶媒である水性媒体を含有させることができる。水としては、脱イオン水やイオン交換水を使用することが好ましい。インク中の水の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、50.0質量%以上95.0質量%以下であることが好ましい。水溶性有機溶剤としては、1価ないしは多価のアルコール類、グリコール類、グリコールエーテル類、含窒素化合物類などのインクジェット用のインクに使用可能なものをいずれも用いることができ、1種又は2種以上をインクに含有させることができる。インク中の水溶性有機溶剤の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、2.0質量%以上50.0質量%以下であることが好ましい。なお、この場合の水溶性有機溶剤の含有量は、IOB値が特定の範囲にある上述の水溶性有機化合物の含有量を含むものとする。
〔その他の添加剤〕
本発明で使用するインクには、尿素やその誘導体、トリメチロールプロパンやトリメチロールエタンなどの多価アルコール類など、常温で固体の水溶性有機化合物を含有させてもよい。また、インクには、上記で説明した成分以外にも必要に応じて、界面活性剤、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、還元防止剤、蒸発促進剤、キレート化剤、水溶性ポリマーなどの、種々の添加剤を含有させてもよい。
[加湿工程]
本発明においては、上記で説明した画像形成工程を行う際に、記録ヘッドと記録媒体との間を加湿する加湿工程を行う。加湿工程では、記録媒体のインク受容層が十分に吸湿する程度に加湿を行えばよく、その方法としては、例えば、記録ヘッドと記録媒体との間に加湿空気を供給する方法などが挙げられる。本発明においては、加湿工程を、記録ヘッドと記録媒体との間に加湿空気を供給することで行い、記録ヘッドと記録媒体との間を、温度35℃以下かつ絶対湿度0.013kg/kgDA以上の雰囲気とする条件で行うことが好ましい。さらには、温度35℃以下かつ絶対湿度0.015kg/kgDA以上の雰囲気とする条件で行うことが特に好ましい。ここで、本発明における絶対湿度とは重量絶対湿度のことであり、その単位kg/kgDAにより表されるように、乾き空気(Dry Air)の重量(kg)に対して、湿り空気中に含まれる水蒸気の重量(kg)を示す。なお、温度の下限は25℃以上であることが好ましい。これらの前提条件として、相対湿度が100%未満であることが好ましい。最も好ましい加湿条件は、温度25℃以上35℃以下や、絶対湿度が0.017kg/kgDA以上の雰囲気とする条件である。この場合、加湿により間欠吐出安定性を向上する効果が高く、さらにこの温度範囲における相対湿度が100%未満となるため、記録ヘッドにおける結露も生じず、吐出安定性にも優れる。
本発明においては、上記の加湿工程に加えて、画像形成工程の前に記録媒体を加湿するプレ加湿工程をさらに行うことが好ましい。この工程では、記録媒体が記録ヘッドを含む画像形成位置に進入する以前に該記録媒体を加湿する。このプレ加湿工程を行うことで、間欠吐出安定性をより効果的に向上することができる。これは、画像形成位置に記録媒体が進入する以前に記録媒体が十分に吸水した状態としておくことで、記録ヘッドと記録媒体との間の加湿をより効果的に行うことができるためである。本発明においては、プレ加湿工程を、記録媒体が記録ヘッドを含む画像形成位置に進入する以前に加湿空気を供給することで行われ、温度が35℃以下かつ絶対湿度0.013kg/kgDA以上の雰囲気とする条件で行うことが好ましい。
<インクジェット記録装置>
本発明のインクジェット記録装置は、インクを収容するためのインク収容部、インクジェット方式の記録ヘッドからインクを吐出してインク受容層を有する記録媒体に画像を形成するための画像形成部を有する。さらに、前記記録ヘッドと前記記録媒体との間を加湿するための手段を有し、前記インク収容部に収容されたインクが、上記で説明したインクであることを特徴とする。
以下、本発明のインクジェット記録装置の構成を説明する。図1は本発明のインクジェット記録方法を行うためのインクジェット記録装置の画像形成部1の一例を示す模式図である。記録装置の全体構成の図示は省略するが、記録媒体の搬送方向の上流側から下流側に沿って、給紙部、画像形成部1、カッタ部、乾燥部、インク収容部、制御部、排紙部を備える。給紙部は、ロール状に巻かれた記録媒体2を回転可能に保持する。画像形成部1は、異なるインク色にそれぞれ対応した複数の記録ヘッド1aを備える。ここでは、4種のインクに対応した4つの記録ヘッドを備えた形態としているが、インク数はこれには限定されない。各インクはインク収容部からそれぞれインクチューブを介して記録ヘッド1aに供給される。複数の記録ヘッド1aのそれぞれは、使用が想定される記録媒体の最大幅をカバーする範囲で、インクジェット方式のノズル列が形成されたライン型の記録ヘッドである。
画像形成部1には記録ヘッド1aに対向して記録媒体搬送路が横切っており、記録媒体搬送路に沿って記録媒体を搬送するための搬送機構が設けられている。複数の記録ヘッド1a及び搬送機構は筐体1bの中の略閉空間に収容されている。画像形成部1には、記録ヘッド1aと記録媒体との間を加湿するための第2の加湿部1dが設けられており、記録ヘッド1aと記録媒体との間(いわゆる紙間)に加湿空気を供給する。この加湿空気は記録ヘッド1aと記録媒体との間だけでなく、筐体1bの中の略閉空間の全体に行き渡るように供給され、この空間の全体に渡って加湿空気により温度と湿度が所望の雰囲気となるように調整されていてもよい。また、記録ヘッド1aの搬送方向における上流側には、記録媒体が記録ヘッドを含む画像形成位置に進入する以前に該記録媒体をプレ加湿する第1の加湿部1cを設けてもよい。
カッタ部は、画像形成部1で画像が形成された、ロール紙状の記録媒体を所定のサイズにカットするためのユニットであり、カッタ機構が設けられている。乾燥部は、カットされた記録媒体を短時間で乾燥させるためのユニットであり、気体を加熱するヒータと加熱された気体の流れを発生させるファンで構成される温風装置、記録媒体の搬送経路に沿って並べられた複数の搬送ローラが設けられている。排紙部は、乾燥部から排出されたカット済みの記録媒体を収容するもので、複数の記録媒体が積み重ねられていく。制御部は、記録装置全体の各種制御や駆動を司るコントローラである。
なお、インクジェット記録装置が設置される周囲の環境によっては、上述の加湿工程により設定されるような温湿度の条件になる場合もある。しかし、外部環境の温湿度は常に変動しているため、定常的に所望の温湿度条件を満たしているとは限らない。したがって、本発明で設定するような温湿度条件にするために加湿工程を行うことは、本発明の効果を得るうえで有効であることに変わりはない。
以下、実施例、参考例及び比較例を用いて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、下記の実施例によって何ら限定されるものではない。
<インクの調製>
下記表2に示す各成分(単位:質量%)を混合し、十分に撹拌して溶解した後、ポアサイズ0.2μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧ろ過を行い、各インクを調製した。表2には、インク中の一般式(I)の染料の含有量A(質量%)、IOB値が1.4以上2.7以下である水溶性有機化合物の含有量B(質量%)、B/A(倍)の値を合わせて示した。また、水溶性有機化合物(水溶性有機溶剤)については、括弧内にIOB値を示した。
アセチレノールE100は川研ファインケミカル製のノニオン性界面活性剤である。例示化合物I−1及びI−10は、特許文献2に記載された実施例を参考に合成した各化合物を用いた。なお、一般式(I)の染料は全て混合物であり、異性体などの混合物のことを「染料」として記載する。すなわち、染料とは、化合物の位置異性体、ピリジン環やピラジン環の窒素原子の位置異性体、一般式(I)のA、B、C、及びDのベンゾ環/含窒素複素芳香環の比率の異性体、並びにベンゾ環の置換又は無置換のスルファモイル基のα/β位置異性体などを含む。また、比較化合物は、例示化合物I−1のA環がベンゼン環である構造の染料であり、特許文献1に記載された実施例を参考に合成した化合物を用いた。
<評価>
下記表3に示す種類のインクを用いて、表3に示す種類の記録媒体(商品名:PT−101、SG−201、GL−101、GF500;キヤノン製)に、記録デューティを150%とした、幅約0.44mmの罫線パターンを形成した。この際、加湿空気を供給し、記録ヘッドと記録媒体との間の雰囲気を表3に示す温度及び絶対湿度の条件とした。また、比較のために、加湿を行わない条件(温度23℃/相対湿度50%〔絶対湿度0.009kg/kgDA〕においても、同様の罫線パターンを形成した。
使用した記録媒体は、キヤノン写真用紙・光沢 プロ [プラチナグレード]PT−101、キヤノン写真用紙・絹目調SG−201、キヤノン写真用紙・光沢 ゴールドGL−101、PB PAPER GF−500(以上、キヤノン製)である。表3には、これらの記録媒体をそれぞれ、PT−101、SG−201、GL−101、GF−500として記載した。ここで、PT−101、SG−201及びGL−101はいずれもインク受容層を有する記録媒体であり、PT−101はインク受容層にアルミナ水和物を、また、SG−201及びGL−101はインク受容層にシリカを、それぞれ含むものである。なお、GF−500はインク受容層を有さない、いわゆる普通紙である。
使用したインクジェット記録装置は、図1に示す画像形成部を有するものである。具体的には、熱エネルギーの作用によりインクを吐出する記録ヘッド、画像形成の際に記録ヘッドと記録媒体との間に加湿空気を供給する加湿部(図1では第2の加湿部)を有する装置である。記録条件は、インク1滴あたりの体積:2.8pL、解像度:2,400dpi×1,200dpiとした。本発明においては、1/600インチ×1/600インチの単位領域に、インク1滴あたりの体積が2.8pLであるインク滴を8滴付与する条件で形成した画像を記録デューティ100%の画像とした。その後、画像を温度23℃、相対湿度50%の環境に24時間放置して、評価サンプルを得た。
上記で得られた評価サンプルについて、加湿を行った場合のラジェットネス値Ra及び加湿を行わなかった場合のラジェットネス値Raをそれぞれ測定した。ラジェットネス値の測定には、パーソナル画像品質評価システムPersonal IAS(Quality Engineering Associates製)を用いた。そして、ΔRa=Ra−Raの値を求め、加湿によるフェザリングの抑制の評価を行った。また、Raの値から、フェザリングの程度の評価を行った。本発明においては、上記評価システムにより罫線の幅のブレの程度を測定しているが、ラジェットネス値が小さい場合を罫線の幅が一定であり、優れていることを意味するものとしている。評価基準は以下の通りである。結果を表3に示す。本発明においては、下記の評価基準で、ΔRa値がC以上かつRa値がC以上である場合を許容できるレベル、また、いずれかの項目でDがある場合を許容できないレベルとした。
・加湿によるフェザリング抑制の評価基準
A:ΔRaが−0.10以下であった
B:ΔRaが−0.10を超えて−0.05以下であった
C:ΔRaが−0.05を超えて0.00以下であった
D:ΔRaが0.00を超えていた
・フェザリングの程度の評価基準
A:Raが1.60以下であった
B:Raが1.60を超えて1.70以下であった
C:Raが1.70を超えて1.80以下であった
D:Raが1.80を超えていた。

Claims (7)

  1. インクジェット方式の記録ヘッドからインクを吐出してインク受容層を有する記録媒体に画像を形成する工程を有するインクジェット記録方法であって、
    さらに、前記記録ヘッドと前記記録媒体との間を加湿する工程を有し、
    前記画像形成工程に、下記一般式(I)で表される染料、IOB値が1.4以上2.7以下である水溶性有機化合物を含有するインクを用い
    前記加湿工程では、前記記録ヘッドと前記媒体との間に対して加湿空気を供給することにより、前記記録ヘッドと前記記録媒体との間を、温度35℃以下かつ絶対湿度0.013kg/kgDA以上の雰囲気とすることを特徴とするインクジェット記録方法。

    (一般式(I)中、A、B、C、及びDはそれぞれ独立に芳香性を有する6員環であり、かつ、A、B、C、及びDの少なくともひとつはピリジン環又はピラジン環である。Mはそれぞれ独立に、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム、又は有機アンモニウムである。Eはアルキレン基である。Xは、スルホ置換アニリノ基、カルボキシ置換アニリノ基、又はホスホノ置換アニリノ基であり、該置換アニリノ基はさらに、スルホン酸基、カルボキシ基、ホスホノ基、スルファモイル基、カルバモイル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アリールアミノ基、ジアリールアミノ基、アセチルアミノ基、ウレイド基、アルキル基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン、アルキルスルホニル基、及びアルキルチオ基からなる群から選ばれる少なくともひとつの置換基を1乃至4個有してもよい。Yはヒドロキシ基又はアミノ基である。a、b、及びcは、0≦a≦2.0、0≦b≦3.0、0.1≦c≦3.0であり、かつa+b+c=1.0乃至4.0である。)
  2. 前記IOB値が1.4以上2.7以下である水溶性有機化合物が、トリエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、及び、2−ピロリドンからなる群より選択される少なくとも1種である請求項1に記載のインクジェット記録方法。
  3. 前記インク中の、前記一般式(I)で表される染料の含有量(質量%)が、インク全質量を基準として、0.7質量%以上2.0質量%以下であり、かつ、インク全質量を基準とした、前記水溶性有機化合物の含有量(質量%)が前記一般式(I)で表される染料の含有量(質量%)に対する質量比率で5.0倍以上14.3倍以下である請求項1又は2に記載のインクジェット記録方法。
  4. 前記水溶性有機化合物のIOB値が、1.7以上2.5以下である請求項1乃至3のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
  5. 前記インクが、前記IOB値が1.4以上2.7以下である水溶性有機化合物として、1,5−ペンタンジオールを含有する請求項1乃至4のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
  6. 前記絶対湿度が0.015kg/kgDA以上である請求項1乃至5のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
  7. インクを収容するためのインク収容部、インクジェット方式の記録ヘッドからインクを吐出してインク受容層を有する記録媒体に画像を形成するための画像形成部を有するインクジェット記録装置であって、
    さらに、前記記録ヘッドと前記記録媒体との間を加湿するための手段を有し、
    前記インク収容部に収容されたインクが、下記一般式(I)で表される染料、IOB値が1.4以上2.7以下である水溶性有機化合物を含有するインクであり、
    前記加湿手段は、前記記録ヘッドと前記媒体との間に対して加湿空気を供給することにより、前記記録ヘッドと前記記録媒体との間を、温度35℃以下かつ絶対湿度0.013kg/kgDA以上の雰囲気とするためのものであることを特徴とするインクジェット記録装置。

    (一般式(I)中、A、B、C、及びDはそれぞれ独立に芳香性を有する6員環であり、かつ、A、B、C、及びDの少なくともひとつはピリジン環又はピラジン環である。Mはそれぞれ独立に、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム、又は有機アンモニウムである。Eはアルキレン基である。Xは、スルホ置換アニリノ基、カルボキシ置換アニリノ基、又はホスホノ置換アニリノ基であり、該置換アニリノ基はさらに、スルホン酸基、カルボキシ基、ホスホノ基、スルファモイル基、カルバモイル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アリールアミノ基、ジアリールアミノ基、アセチルアミノ基、ウレイド基、アルキル基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン、アルキルスルホニル基、及びアルキルチオ基からなる群から選ばれる少なくともひとつの置換基を1乃至4個有してもよい。Yはヒドロキシ基又はアミノ基である。a、b、及びcは、0≦a≦2.0、0≦b≦3.0、0.1≦c≦3.0であり、かつa+b+c=1.0乃至4.0である。)
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