JPH10237370A - インクジェット記録用インクおよびインクジェット記録方法 - Google Patents

インクジェット記録用インクおよびインクジェット記録方法

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JPH10237370A
JPH10237370A JP4320397A JP4320397A JPH10237370A JP H10237370 A JPH10237370 A JP H10237370A JP 4320397 A JP4320397 A JP 4320397A JP 4320397 A JP4320397 A JP 4320397A JP H10237370 A JPH10237370 A JP H10237370A
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JP
Japan
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ink
recording
dye
jet recording
ink jet
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Application number
JP4320397A
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English (en)
Inventor
Shino Sakai
志野 境
Mitsuo Ozaki
光男 尾崎
Shigeharu Suzuki
重治 鈴木
Hiroo Ueda
裕男 上田
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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Publication of JPH10237370A publication Critical patent/JPH10237370A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクジェット記録方式において、インクの
ブロンジングを防止して高記録濃度を実現する。 【解決手段】 染料と溶媒液を含むインクにおいて、記
録紙に対する吸収係数Kaを10〜15nl/mm2 1/2
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインクジェット記録
用インクおよびこれを用いたインクジェット記録方法に
係る。このインクは記録紙に対し特定の浸透性を有し、
インクのブロンジングを防止して、記録の光学濃度
(O.D.)の高い印字を可能にするものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方法は、インクの液
滴をドットとして記録紙に噴射して記録を行なう方法で
あり、そのためのインクとしては染料、アルコール類を
主成分とする水系インクがよく用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】水系インクの場合、記
録濃度があまりあがらないので、インクに対する染料の
濃度をあげて、記録濃度を上げることが多々ある。しか
し、染料濃度を上げると、記録媒体上でブロンジング
(記録媒体上でのインクの乾燥に際して、インク中の染
料が結晶化し、光沢を持つこと)を起こすインクがある
という問題点があった。そこで、従来、インクのpHを7
〜9にすることにより、インクのブロンジングを防止す
る方法が試みられているが(特開平4−226175
号)、この方法だと、印字物の耐水性が著しく低下して
しまう。これは、pHを7〜9にするために入れるpH緩衝
剤が、インク中の染料の水に対する溶解性を増大させる
ためと考えられる。
【0004】本発明はこのような問題を解決し、高記録
溶度の印字を可能にすることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題は、本発明によ
り、インクの記録媒体に対する吸収係数Kaを10〜1
5nl/mm2 √sとし、インクを記録媒体にある程度浸透
させるインクジェット記録方法を用いることでインクの
ブロンジングを防止することができる。インクと記録媒
体の浸透性はLucas−Washburnの式をベー
スに種々検討され、おおよそ解明されている(「新・紙
の化学」345〜370頁、門屋卓也、平成元年6月1
2日、中外産業調査会発行)。この理論に基づき、浸透
性を測定する試験方法がBristow試験(J.TA
PPI 紙パルプ試験方法No.51)である。この試
験で得られる吸収係数Ka(単位は、ml/m2 ・√msで
定義されるが、ここでは便宜上、nl/mm2 √sを用いる
ことにする)がインクと記録媒体との吸収性を一義的に
表すことができる(「新・紙の化学」345〜370
頁)。
【0006】従来、黒色インクはにじみにくくするため
に吸収係数が小さいインクが用いられ、一方カラー用の
赤や青インクはブリードをなくすために吸収係数が大き
いインクが用いられている。これに対し、本発明では、
吸収係数Kaを10〜15nl/mm2 √sとすることで、
インクが記録媒体上で蒸発して染料が結晶化する前に、
インクを記録媒体に浸透させ、これによって、インクの
ブロンジングを防止することができ、かつ、印字物の耐
水性に影響を与えることなく、高い記録濃度が得るもの
である。
【0007】吸収係数は記録紙に依存するが、本発明の
インクは特定の記録紙に対して上記の吸収係数を持つも
ののほか、一般的に使用されるある初回の記録紙に対し
て共通に上記の吸収係数を持つものであることにより特
定できる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に用いるインクには、染
料、水、水溶性有機溶剤の混合物を使用する。有機溶剤
としては、メタノール、エタノール、(ノルマル)プロ
ピルアルコール、イソプロピルアルコール、などの1価
アルコールや、エチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、ジ
エチレングリコール、トリエチレングリコール、などの
2価アルコールや、グリセリンなどの3価アルコール、
ポリエチレングリーコール、ポリブチレングリコール等
のポリアルキレングリコールや、2−ピロリドン、N−
メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミ
ダゾリジノン等の含窒素複素環式化合物や、エチレング
リコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモ
ノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチル
エーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル等
が使用可能である。
【0009】なお、インクジェット記録液中におけるこ
れらの溶媒の含有量は5〜80重量部であり、好ましく
は5〜50重量部の範囲で用いられる。これは、5重量
部未満だと記録液の乾燥が速く、インク中の色材が析出
してノズル上で目詰まりを起こしてしまい、また80重
量部以上だと、記録液の粘度が高くなり、ノズルから記
録液が噴射しずらくなるからである。インクも基本組成
は以上の通りであるが、その他、従来公知の分散剤、界
面活性剤(カチオン系、アニオン系、ノニオン系等)、
粘度調整剤(ポリビニルアルコール、セルロース類、水
溶性樹脂等)、表面張力調整剤、pH調整剤(ジエタノー
ルアミン、トリエタノールアミン等)など、必要に応じ
て添加することができる。
【0010】染料は、いかなる色のものにも適用できる
が、シアンや黒等、明度の低いものほど、ブロンジング
の記録濃度低下への影響が大きい。吸収係数は成分の種
類、組成のほか、界面活性剤、エタノールなどの添加に
より調整することができる。
【0011】
【実施例】本発明では、以下に示す組成Aを基本とし、
インクの浸透性を上げるノニオン系界面活性剤(New
cole1100三洋化成製)の添加量を変えたインク
を(0.5重量%:組成B,1重量%:組成C,1.5
重量%:組成D,2重量%:組成E,3重量%:組成
F)作成して、ブリストー試験を行い、インクの浸透係
数Kaを求めた。(図1参照)。
【0012】なお、本試験時の記録媒体には、普通紙
(Xerox4024)を用いた。また、ベタ印字部分
のブロンジング発生を目視判断し、ブロンジングが発生
しているものを×、微量発生しているものを△、発生し
ていないものを○とした。さらに、上記ベタ印字のO.
D.を測定し記録濃度への効果も調査した。 組成A 黒染料(ダイレクトブラック154) 8重量% ジエチレングリコール 10重量% 水 残余 上記試験結果を下表1に示す。
【0013】
【表1】
【0014】次に、浸透しやすい記録紙(コピーエース
R)に関し、同様の調査を行ったところ、下表2のよう
になった。なお、組成D以降は、さらに、記録濃度が下
がるものと、予想されるため、調査を行わなかった。
【0015】
【表2】
【0016】さらに、浸透しにくい記録紙(バンクペー
パー)に関し、同様の調査を行った。結果を下表3に示
す。
【0017】
【表3】
【0018】上記より、いずれの記録媒体でも、浸透係
数Kaを10以上とすると、ブロンジング発生を防止で
きた。また、黒インクのベタの記録濃度は少なくとも、
1.3以上が望ましく、浸透係数Kaを15以下にする
と、いずれの記録媒体においても、浸透による記録濃度
低下の影響もなく、高記録濃度の印字が行えた。
【0019】
【発明の効果】上記結果より、染料とこれを溶解する液
媒体を含む記録液の液滴を記録紙に付与して記録を行う
インクジェット記録方法において、前記記録液の記録紙
に対する吸収係数Kaを10〜15nl/mm2 √sとする
ことにより、どんな記録媒体に対しても、ブロンジング
発生を防止でき、かつ、高記録濃度の印字が行えること
が認められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のインクの吸収係数の測定結果を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 重治 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 上田 裕男 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 染料と溶媒液を含むインクの液滴を記録
    紙に付与して記録するためのインクジェット記録用イン
    クであって、記録紙に対する吸収係数Kaが10〜15
    nl/mm2 1/2 であることを特徴とするインクジェット
    記録用インク。
  2. 【請求項2】 黒色インクである請求項1記載のインク
    ジェット記録用インク。
  3. 【請求項3】 記録濃度が1.3以上である請求項1又
    は2に記載のインクジェット記録用インク。
  4. 【請求項4】 染料と溶媒液を含むインクの液滴を記録
    紙に付与して記録するインクジェット記録方法におい
    て、記録紙に対する吸収係数Kaが10〜15nl/mm2
    1/2 のインクを用いることを特徴とするインクジェッ
    ト記録方法。
  5. 【請求項5】 前記インクが黒色インクである請求項4
    記載のインクジェット記録方法。
  6. 【請求項6】 前記インクの記録濃度が1.3以上であ
    る請求項4又は5に記載のインクジェット記録方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001270241A (ja) * 2000-03-24 2001-10-02 Hitachi Koki Co Ltd インクジェット記録方法
WO2006043695A1 (ja) * 2004-10-21 2006-04-27 Sony Corporation インク、インクカートリッジ、およびインクジェット記録方法
CN115466539A (zh) * 2022-09-13 2022-12-13 茂名阪田油墨有限公司 一种耐烫印黑色油墨

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