JP5283917B2 - 非接触式眼圧計 - Google Patents

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Description

本発明は、被検眼の眼圧を非接触にて測定する非接触式眼圧計に関する。
非接触式眼圧計としては、ピストンによりシリンダ内の気体を圧縮し、圧縮した気体を被検眼角膜に吹き付け、角膜の変形状態を検出することにより眼圧を測定するものが知られている。また、ピストンの移動にはソレノイドが使用されている。気体の圧縮時には、ソレノイドに大きな駆動エネルギを供給する。角膜の変形状態を検出した後は、ソレノイドへの駆動エネルギの供給を停止し、ばね等の復元力によりピストンを初期位置まで戻す。このときノズルから急激に気体が吸い込まれる。
このような非接触式眼圧計において、ピストンが初期位置に戻されるときに、ソレノイドに供給する駆動エネルギーを徐々に増加させることにより、気体の急激な吸込みや大きな音の発生を抑えるようにしたものが提案されている(特許文献1参照)。
特開2004−89455号公報
ところで、被検眼に吹き付ける流体圧を軽減するために被検眼に応じてソレノイドに付与するエネルギーを変化させるような場合、ピストンの戻り動作が開始される位置が変化されるため、吸込みや音の発生を十分に抑制できない場合がある。例えば、被検眼に対する流体噴射の際にピストンが圧縮方向に大きく移動されたときには、ソレノイドの特性上、初めは、弱い駆動エネルギーをソレノイドに供給しておき、段階的に駆動エネルギーを増加させていく必要がある。一方、ピストンの圧縮方向への移動が小さかったときには、初めから強めの駆動エネルギーをソレノイドに供給しないと、ピストンの戻り速度が増加し、吸込みや音が発生してしまう可能性がある。
本発明は、上記問題点を鑑み、角膜圧平後にピストンが初期位置に戻る時に発生する気体の急激な吸込みや大きな音をより抑制できる非接触式眼圧計を提供することを技術課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下のような構成を備えることを特徴とする。
(1) ピストンによりシリンダ内の気体を圧縮し、圧縮した気体を被検眼角膜に吹き付け、角膜の変形状態を検出することにより眼圧を測定する非接触式眼圧計において、
駆動電流の供給により駆動し前記シリンダ内の気体を圧縮する方向へ前記ピストンを移動させる駆動手段と、
前記ピストンを圧縮方向とは反対の方向へ戻すように付勢する付勢手段と、
駆動電流を供給して前記駆動手段の駆動を制御する制御手段と、
前記駆動手段の駆動状態を検出する検出手段と、を有し、
前記検出手段は前記駆動手段の駆動状態を継続的に検出し、
前記制御手段は、前記駆動手段に供給する駆動電流を一旦止めた後、前記検出手段から継続的に出力される検出信号に基づいて前記駆動手段に供給する駆動電流を段階的に変化させ、初期位置へのピストンの戻り速度を減衰させることを特徴とする非接触式眼圧計。
(2) (1)の非接触式眼圧計において、前記制御手段は前記検出手段から継続的に出力される検出信号に基づいて前記駆動手段に供給する駆動電流を補正する補正手段を備えることを特徴とする非接触式眼圧計。
本発明によれば、角膜圧平後にピストンが初期位置に戻る時に発生する気体の急激な吸込みや大きな音をより抑制できる。
以下、本実施例について図面に基づいて説明する。図1は本実施形態に係る非接触式眼圧計の流体圧を創出する気体圧縮機構の側方概略構成と制御系を示す図であり、図2はノズル付近の光学系を上方より見た図である。
1は気体(空気)圧縮用のシリンダ部であり、眼圧計本体の水平線に対して傾斜して設けられている。2はピストンである。3は駆動電流の供給により駆動しシリンダ1内の気体を圧縮する方向へピストン2を移動させる駆動手段としてのロータリーソレノイドである。ロータリソレノイド3は駆動電流が付与されると、アーム4、コネクティングロッド(ピストンロッド)5を介してピストン2を上に押し上げる。ピストン2の上昇によりシリンダ部1に連通する気体圧縮室34で圧縮された気体は、ノズル6から被検眼7の角膜に向けて噴出される。また、ロータリーソレノイド3には、図6に示すように、ピストン1を圧縮方向とは反対の方向へ戻すように付勢する付勢部材(コイルバネ42)が設けられている。
また、ロータリソレノイド3の回転軸には、遮光板50が取り付けられている。遮光板50はロータリソレノイド3の回転にともない、回転軸を中心にアーム4と共に回転するようになっている。また、遮光板50の回転位置を検出する検出部51が、ロータリソレノイド3の付近に設けられている。検出部51は、図3のように、LED等の発光部52とフォトダイオードの受光部53によって構成されている。ここで、検出部51は、シリンダ1内で往復移動されるピストン2の駆動開始位置(初期位置)からの変位量を検出することが可能である。なお、ソレノイド3の駆動とピストン2の駆動は、連動関係にあるため、検出部51はソレノイド3の駆動状態(具体的には、ソレノイド3の初期位置からの駆動量(例えば、回転量))を検出するために用いられるということもできる。
遮光板50には、図4に示すように、発光部52からの光束を通過する複数のスリット55a〜55cが(図4では、3つ)形成されており、ピストン2が初期位置にあるときに検出部51に対して近いものから順に、第1スリット55a、第2スリット55b、第3スリット55cが形成されている。また、スリット55と共に遮光部56a〜56dが形成され、詳しくは、第1遮光部56a、第2遮光部56b、第3遮光部56c、第4遮光部56dが形成されている。なお、以下の説明では、スリット55a〜55cと遮光部56a〜56dとによって形成される透光部と遮光部との境界位置をエッジとし、ピストン2が初期位置にあるときに検出部51に対して近いものから順に、第1エッジE1、第2エッジE2、…、第6エッジE6、第7エッジE7とする。
ここで、ピストン2が初期位置にある状態からシリンダ1内の気体を圧縮する方向へ移動されると、スリット55a、55b、55cが検出部51上を通過するときに発光部52からの光が受光部53によって受光され、遮光部56a、56b、56c、56dが検出部51上を通過するときに発光部52からの光が受光部53によって受光されない。
図1の説明に戻る。8は透明なガラス板であり、ノズル6を保持するとともに、観察光やアライメント光を透過させる。又ガラス板8は気体圧縮室34の側壁となっている。9はノズル6の背面に設けられた透明なガラス板であり、気体圧縮室34の後壁を構成するとともに、観察光やアライメント光を透過させる。ガラス板9の背後は、観察・アライメント光学系11が配置されるが、本発明とは関連が少ないため、説明は省略する。
12は気体圧縮室34の圧力を検出する圧力センサ、13はエア抜き穴である。エア抜き穴13により、ピストン2に初速がつくまでの間の抵抗が減少され、時間に比例的な立ち上がりの圧力変化を得ることができる。
図2において、14は角膜圧平検出用の赤外LEDであり、LED14を出射した光はコリメータレンズ15により平行光束とされて被検眼の角膜に投光される。角膜で反射した光は受光レンズ16、ピンホール板17を通過して光検出器18に受光される。角膜圧平検出用の光学系は、被検眼が所定の圧平状態のときに光検出18の受光量が最大となるように配置されている。
図1の説明に戻る。20は制御回路、21は圧力センサ12からの信号処理を行う圧力検出処理回路、22は光検出器18からの信号処理を行う信号検出処理回路、23はロータリーソレノイド3を駆動させるための駆動回路である。24は検出部51からの信号処理を行う処理回路である。25はメモリであり、測定結果等を記憶する他、ロータリーソレノイド3を駆動させるための駆動パラメータ等が記憶されている。26は測定結果や前眼部観察像を表示する表示モニタである。
ここで、検出部51は、検出回路24を介して制御回路20に接続されており、検出部51から出力される検出信号に基づいてシリンダ1内におけるピストン2の中間的な位置が検出される。図5は、ピストンの戻り位置(ソレノイドの駆動状態)の検出手法について説明する図である。ここで、検出回路24は、遮光部56a〜56dのいずれかを検出部51が検出しているときにONに相当する検出信号が制御回路20に入力され(ON状態)、スリット55a〜55cのいずれかを検出部51が検出しているときにOFFに相当する検出信号が制御回路20に入力されるように設計されている。そして、制御回路20は、検出部51から出力される検出信号におけるON/OFFの切り換わりの数を計測することによって、遮光板50に形成されたエッジの数を計測できる。図5(a)はソレノイド3を限界まで回転させたときに検出される検出信号の時系列的な変化を示す図であって、図5(b)は図5(a)の検出信号に対応するピストン2の位置を表す。図中のE1〜E7における数字は検出信号のON/OFFの回数を表すと共に、図4における第1エッジE1〜第7エッジE7に対応関係にある。また、H1〜H7は、検出信号のON/OFFの回数に対応するピストン2の位置を表す。ここで、制御回路20は、検出信号のON/OFFの回数(検出部51を通過したエッジの回数)をモニタリングすることにより、ピストン2が初期位置から外れた後のピストン2の中間的な位置をリアルタイムで検出することができる。例えば、ソレノイド3の回転駆動開始後に検出信号のON/OFF(エッジ)が3回検出されている場合、遮光部56bが検出部51上にあることを検出できるため、これに基づいて駆動開始位置(初期位置)からの変位量H3〜H4の間にピストン2があることを検出することができる。
また、メモリ25には、検出部51から出力される検出信号に基づく制御回路20によるソレノイド3の駆動制御に関して、角膜を所定変形させるためのソレノイド3への駆動電流の供給が一旦断たれた後、ピストン2の中間的な位置情報を取得し、取得された位置情報に応じてソレノイド3に供給する駆動電流を変化させることにより初期位置に戻っていくピストン2の戻り速度を減衰させるためのプログラムが記憶されている(詳しくは、後述する)。この場合、メモリ25には、ピストン2が初期位置へ戻るときのピストンの位置と,該ピストン2の位置に対応してソレノイド3に対して供給する駆動エネルギーとの関係が設定された駆動パラメータが記憶されている。
図6はロータリソレノイド3の構成を示す断面図である。固定子35は、コイル36によって磁気的に付勢される鉄心からなり、コイル36に通電すると、電機子37には吸引力が作用し、当該電機子37およびこれが固定されてなる回転シャフト38は軸方向に沿って移動すると共に、ケース39とプレート40に作られた特殊な溝をボール41が移動することによって、プレート40と電機子37と回転シャフト38は回転する。コイルバネ42は、付与される駆動エネルギとしての電流がカット又は減じられると、プレート40と電機子37と回転シャフト38を元の位置に戻す。
以下に、上記のような構成を備える非接触式眼圧計の動作について説明する。検者は被検眼7を所定の位置に配置させ、図示なきジョイスティックを操作してアライメント調整を行う。アライメントが完了したら、検者は測定開始スイッチを押して(あるいは制御回路20がアライメント光学系からの信号に基づき測定開始信号を自動的に発して)測定を開始する。制御回路20は測定開始信号が入力されると駆動回路23を介してロータリソレノイド3に動作可能な駆動エネルギーとしての電流(又は電圧)を付与してこれを駆動させる。
ロータリソレノイド3にさらに電流を流すと、ピストン2は上昇する。ピストン2の上昇により気体圧縮室34の気体が圧縮され、圧縮気体がノズル6から被検眼7の角膜に向けて吹付けられる。被検眼7の角膜は、吹き付けられた圧縮気体によって徐々に変形される。LED14から投光された光の角膜による反射光は光検出器18へ入射し、角膜の変形状態が光検出器18により検出される。
光検出器18からの信号により、その受光光量が所定のピークを示したことを信号検出処理回路22が検知すると、すなわち所定の圧平状態が得られたことを検知すると、制御回路20はこの検知信号に基づいて眼圧を得る。
また、制御回路20は被検眼が所定の圧平状態になったことが検知されると、ロータリソレノイド3への電流供給を止める。ピストン2は、ロータリソレノイド3への電流が止められた後も慣性力で上昇するが、ピストン2にはコイルバネ42による下降方向への付勢力が働く。コイルバネ42の付勢力とピストン2にかかる重力によりピストン2の速度は減衰されて一旦停止し、その後下降するようになる。
図7(a)は、圧力センサ12による検出圧力Pn及び光検出器18の受光量Qnの変化を時系列的に示した図である。図7(b)は、ソレノイド3への供給電流(電圧)の変化を示す時系列図である。図7(c)は検出回路24からの出力される検出信号の変化を示す時系列図である。
ここで、制御回路20は、図7(b)に示すように、検出部51を用いてソレノイド3の駆動状態を継続的に検出し、検出部51から継続的に出力される検出信号に基づいてソレノイド3に供給する駆動電流を段階的に変化させる。
ここで、制御部20は、眼圧を測定するために、時刻t1でロータリソレノイド3に強電流を供給し、ピストン2を作動させ、ノズル6から圧縮気体を被検眼へ吹付ける。圧縮気体によって、角膜の圧平検出をした時刻t2で、ソレノイド3への電流をカットする。ピストン2には重力とコイルバネ42による付勢力が働き、徐々に慣性力が打ち消されていく。その後、ピストン2は下降に転じる。ピストン2の動きに連動して気体圧縮室34内の圧力値も最大値を示した後は減少し、ピストン2の下降により圧力は負圧になる。気体圧縮室34内の圧力が負圧になると、ノズルから気体が吸い込まれるようになるため、気体圧縮室34内の圧力が負圧になり、下降の加速度が増す。そこで、ソレノイド3への電流をカットしてから所定時間Tb後にロータリソレノイド3を駆動させるように弱電流を供給する。この場合、電流をカットしてからピストン2が初期位置への移動を開始した時点で弱電流をかけることができるように、所定時間Tbを実験等により求めておけばよい。なお、所定時間Tbは、ソレノイド3への電流を一旦カットするまでの時間t2に応じて変化させるようにしてもよい。
この弱電流供給の際、初期位置に戻っていくピストン2の位置に応じてソレノイド3の電機子37と固定子35との距離が異なるため、軸方向の吸引力に変化が生じる。そのため、ピストン2の位置に応じてソレノイド3の駆動力が変化する。そのため、ピストン2の戻り速度に変化が生じてくる。具体的には、ピストン2が初期位置に近いほど、所定の電流値に対するソレノイド3の駆動力が低下するので、ピストン2の戻り速度が速くなる傾向にある。
この場合、所定時間tbのタイミングでピストン2が戻りに転じるため、所定時間tbに達した時点での検出信号のON/OFFの回数(エッジの検出回数)を計測することにより、弱電流供給開始時におけるピストン2の中間的な位置情報を取得する。また、所定時間tb後のピストン2の位置情報についても、ピストン2が戻りに転じた後のエッジの検出回数を計測していくことにより、リアルタイムでモニタリングできる。
図8は、ピストン2の戻り位置に対応する駆動エネルギーを示す図であり、これらの対応関係が設定された駆動パラメータがメモリ25に記憶されている。図8において、ソレノイド3に付与される駆動エネルギーは、ピストン2の位置に関わらずソレノイド3の駆動力が一定に保たれるよう、ピストン2が初期位置に近づくにつれて段階的に増加するように設定されている。
図7(b)において、電流がカットされてから所定時間tb後に取得されるピストンの位置が変位量H7以上(第7エッジE7が検出された状態)である場合、制御回路20は、駆動電流A0をソレノイド3に供給する。すなわち、検出部51によって検出される検出結果に基づいてピストン2が初期位置への復帰に転じる前後でのピストン2の位置情報を取得し、上記のようにソレノイド3に対して再供給するときの駆動エネルギをピストンの位置情報に応じて変化させる。その後、ピストン2の初期位置への復帰に伴って、随時エッジE7に対応する検出信号、E6に対応する検出信号、E5に対応する検出信号、…と順に検出されていくため、制御回路20は、各エッジ位置に対応する駆動エネルギーをソレノイド3に供給していく。この場合、遮光板50のエッジの検出に連動して、駆動エネルギーを変化させていく。例えば、制御回路20は、エッジE5に対応する検出信号が入力されてからエッジE4に対応する検出信号が入力されるまで、駆動エネルギーA3を付与する。すなわち、制御回路20は、ソレノイド3への駆動電流を一旦止めた後、検出部51から逐次出力される検出信号に基づいてピストン2の戻り位置を検出し、ピストン2の戻り位置に応じてソレノイド3に供給する駆動エネルギーを変化させる。
以上のようにして、第1エッジE1に対応する検出信号が入力され、制御回路20によってピストン2が初期位置に戻ったことが検知されると、、増加させた電流を元の定常状態である弱電流(ピストン2がコイルバネ42に抗して作動しない程度の電流)の供給量に戻す。
なお、制御回路20は、ソレノイド3への駆動電流の供給を一旦断つまでにソレノイド3に供給する駆動エネルギを光検出器18からの検出信号に基づいて変化させるため、ピストン2が中間位置までにしか移動しない場合がある。図9は、圧縮気体噴射時においてピストン2が中間位置までしか移動されなかった場合の図である。図9(b)に示すように、電流がカットされてから所定時間tb後に取得されるピストンの位置が変位量H4以上(遮光板70のエッジE4が検出された状態)であれば、駆動電流A3をソレノイド3に供給する。そして、ピストン2の初期位置への復帰に伴って、随時第4エッジE4、第3エッジE3、第2エッジE2、第1エッジ1に対応する検出信号が順に検出されていくため、制御回路20は、各エッジ位置に対応する駆動エネルギーをソレノイド3に供給していく。
これにより、ピストン2が初期位置に戻る際、初期位置に対する変位量(位置)に応じて適切な駆動エネルギーを逐次付与することができる。したがって、ピストン2が初期位置に復帰するときのピストン2の戻り開始位置(ソレノイド2の回転角度)が異なっていても、ピストン2の初期位置への戻り速度を適切に減衰させることができるので、ピストンが初期位置に戻る時に発生する気体の急激な吸込みや大きな音(例えば、ピストン2が初期位置に到達した時に発生する金属音)をより抑制できる。
なお、以上の説明においては、ピストン2の位置情報を逐次検出し、逐次検出されたピストンの位置に対応する駆動エネルギーをソレノイド3に付与していくようにしたが、これに限るものではなく、ソレノイド3への弱電流の供給を開始する時点でのピストン2の位置情報に基づいてピストン2が初期位置に戻るまでにソレノイド3に供給する時系列な駆動データを取得し、取得した駆動データに基づいてソレノイド3を駆動制御するようにしてもよい。すなわち、ソレノイド3への駆動電流の供給を一旦止めた後、検出部51からの検出信号に基づいてソレノイド3に駆動電流を供給し,初期位置へのピストンの戻り速度を減衰させるような制御であればよい。
また、以上の説明において、ピストン2の初期位置に対する戻り位置に応じてソレノイド3に供給する駆動エネルギを徐々に増加させるようにしたが、他の手法を用いても、急激な吸込みや金属音の発生を抑制することが可能である。例えば、ピストン2が初期位置に向けて戻り始めるときに検出部51から出力される検出信号に基づいてピストン2の戻り開始位置に応じた駆動エネルギーをソレノイド3に一時的に供給するようなことにより、ピストン2が初期位置に戻るときの急激な吸込みを抑制することができる。また、ソレノイド3が初期位置に到達する際のソレノイド3の回転速度が小さくなる(できる限り0に近づける)ように、ソレノイド3への駆動電流を一旦止めた後に検出部51から出力される検出信号に基づいて,ピストン2が初期位置に到達する前に(例えば、到達直前、初期位置への接近時等)にソレノイド3に対して供給する駆動電流を変化させるようなことにより、ソレノイド3(ピストン2)が初期位置に到達したときに発生する金属音を抑制することができる。なお、初期位置への接近等は、検出部51から出力される検出信号に基づいて検出が可能である。
また、以上の説明においては、ピストン2の初期位置からの変位量を段階的に検出するような構成としたが、これに限るものではなく、連続的にピストン2の初期位置からの変位量を検出するようにしてもよい。この場合、例えば、遮光板50に形成するスリットの数を30個程度形成するようなことが考えられる。
また、以上の説明においては、ピストン2の初期位置からの変位量をソレノイド3の回転角度から求めるような構成としたが、これに限るものではなく、ピストン2の移動に連動して動作される部材(例えば、ピストン2、アーム4、ピストンロッド2)の初期位置からの変位量を検出可能な構成であればよい。
なお、以上の説明において、検出部51の検出信号に基づいてピストン2の戻り速度を検出し、検出結果に基づいてソレノイド3に供給する駆動エネルギー(駆動電流)を補正するようにしてもよい。より具体的には、ピストン2が初期位置に戻る際に、検出部51が隣接するエッジ同士(例えば、第5エッジと第4エッジ)を検出するまでの時間からピストン2の戻り速度を計測し、所定の戻り速度(例えば、1つ前の隣接エッジ間によって検出された位置検出時間)よりも早い場合、減速制御が効いていないと判断し、駆動エネルギーを増加するように補正を行う。また、検出された戻り速度が所定の戻り速度よりも遅い場合、減速制御が効きすぎていると判断し、駆動エネルギーを減少させるように補正を行う。
また、以上の説明においては、シリンダ1内の気体を圧縮する方向に移動された後に初期位置に向かうピストン2の移動速度を減衰させるために、ソレノイド3の駆動状態に基づいてソレノイド3に対して駆動電流を供給する際、ソレノイド3への電流をカットしてから所定時間Tb後に駆動電流を供給する構成としたが、ソレノイド3によって圧縮方向に移動されるピストン2の移動方向が反対方向(戻り方向)に転じたことを検知可能な構成を設け、その検知信号に基づいて、ピストン2の戻り速度減衰用の駆動電流をソレノイド3に供給するタイミングを決定するようにしてもよい。
より具体的には、ピストン2の反転動作を検知するセンサとして、図10に示すように、発光部と受光部が対向して配置された検出部51(図3参照)を遮光板50に形成された複数のスリットに対応する位置に2個配置する(検出部51a、検出部51b)。なお、検出部51a、51bは、複数のスリットの各々に対応する検出部51a、検出部51bの出力波形の位相が90度ずれるように配置されている。
そして、制御回路20は、検出部51aと検出部51bの両方から出力される検出信号(パルス信号)の立ち上がり/立下りの推移をモニタリングすることにより遮光板50の回転方向(ソレノイド3の駆動方向)を判別し、これに基づいてピストン2の移動方向を判別する。図11は、検出部51a及び検出部51bの出力波形を示す例である。圧縮方向にピストン2が移動するときには、図11(a)に示すように、検出部51aと検出部51bから出力されるパルス信号が変化する。一方、ピストン2が初期位置に戻る方向に移動するときには、図11(b)に示すように、検出部51aと検出部51bから出力されるパルス信号が変化する。この場合、ピストン2の移動方向に応じて検出部51aと検出部51bから出力されるパルス信号の変化の推移が異なるものとなるため、これを利用してピストン2の移動方向を判別できる。そして、制御回路20は、パルス信号の立ち上がり又は立下りがあった前後における検出部51a及び検出部51bのON/OFFの関係をモニタリングすることにより、ピストン2の移動方向の切り換わりを検知し、圧縮方向に移動するピストン2の移動方向が反対方向に転じたことを検知する。
なお、上記構成において、制御回路20は、ピストン2が初期位置にある状態を原点位置として、検出部51aと検出部51bから出力されるパルス信号の立ち上がり/立下りの回数を計測することにより、ピストン2の初期位置からの変位量を検出し、ピストン2の戻り位置を検出する。この場合、検出部51a及び検出部51bから出力される検出信号は、ピストン2の駆動状態を検出する検出信号と、ピストン2の移動方向が反対方向に転じたことを検知する検知信号を兼ねる。
また、上記構成においては、ピストン2が初期位置にあるか否かを検知するための専用の構成として、検出部51と同様に発光部と受光部を備える検出部58と、ソレノイド3の回転軸に設けられた遮光板57が設けられている。この場合、ピストン2が初期位置にあるときには、遮光板57は検出部58に検出されず、ピストン2が初期位置から外れたときには、遮光板57が検出部58に検出されるように配置されている。これにより、制御回路20は、ピストン2が初期位置にあるか否かを検知でき、その検知結果に基づいてシリンダ1内に吸い込まれた異物によってピストン2がシリンダ1内の移動中にロックされたことを報知する(例えば、モニタ26に表示する)。この場合、例えば、眼圧測定が完了した旨の信号が得られた後においても、ピストン2が初期位置から外れているとき、ピストンロックを報知する。
ここで、眼圧測定を開始するトリガ信号に基づいてピストン2が圧縮方向に移動された後、ピストン2の移動方向が反対方向に転じたことが検知されたとき、制御回路20は、ピストン2の戻り速度減衰用の駆動電流をソレノイド3に対して供給開始する。この場合、制御回路20は、ピストン2の移動方向の反転が検知されたときのピストン2の戻り位置に対応する駆動電流を供給し、その後、ピストン2の移動に応じて随時検出されるピストン2の戻り位置に対応する駆動エネルギーをソレノイド3に対して供給していく。
以上のようにすれば、ピストン2を圧縮方向に移動させるためのソレノイド3への駆動電流を停止するまでの時間によって変動する電流供給停止後のピストン2の反転タイミングを検知できるため、ピストン2の戻り速度を減衰させるための電流供給を適正なタイミングで開始することができる。よって、気体の急激な吸込みや大きな音の抑制をより適切に行うことができる。
また、上記のように、位相が90度ずれてパルス信号が出力されるように検出部51を2つ設けるような構成とすれば、図1のように検出部51を一つ用いて位置検出を行うのに比べて2倍の位置検出精度を確保でき、ピストンの戻り位置に応じたソレノイド3への電流供給をより適切に行うことができる。
また、上記のような制御において、ピストン2の移動方向が反対方向に転じたことが検知されてから所定時間経過後に、ソレノイド3に対して駆動電流を供給するようにしてもよいが、ピストン2の戻り速度を効率よく減衰させる点からすれば、ピストン2の移動方向の反転が検知された時点で駆動電流の供給を開始するのが好ましい。
また、上記構成において、ソレノイド3によりピストン2を圧縮方向に移動させる際、初期位置を発してから所定時間(例えば、被検眼に対する吐出圧を最大とした時の反転開始時間より長い時間に設定する)経過してもピストン2の移動方向が反対方向に転じたことが検知されない場合、制御回路20は、検出部51a及び検出部51bのいずれかが故障したと判定し、判定結果を報知するようにしてもよい。
また、以上の説明においては、検出部58及び遮光板57を用いて、ピストン2が初期位置にあるか否かを検知するようにしたため、ピストン2の戻り位置又は移動方向を検出する検出部51が故障した場合であっても、ピストン2のロックを検知できる。ただし、ピストン2のロックを検知するために、検出部51からの検出信号に基づいてピストン2の位置を検出しピストン2が初期位置にあるか否かを検知する構成もあり得る。
本実施形態に係る非接触式眼圧計の流体圧を創出する気体圧縮機構の側方概略構成と制御系を示す図である。 ノズル付近の光学系を上方より見た図である。 本実施形態に係る検出部の構成について説明する側方概略図である。 遮光板に形成された多数のスリットについて説明する図である。 ピストンの戻り位置(ソレノイドの駆動状態)の検出手法について説明する図である。 本実施形態に係るロータリソレノイドの構成を示す断面図である。 本実施形態に係る非接触式眼圧計の動作について説明する図である。 ピストンの戻り位置に対応する駆動エネルギーを示す図である。 圧縮気体噴射時においてピストンが中間位置までしか移動されなかった場合の装置動作について説明する図である。 遮光板に形成された複数のスリットに対応する位置に検出部を2個配置した場合の図である。 2つの検出部からの出力波形を示す例である。
符号の説明
1 シリンダ部
2 ピストン
3 ロータリソレノイド
20 制御回路
24 ピストン位置検出回路
35 固定子
36 コイル
37 電機子
38 回転シャフト
39 ケース
40 プレート
41 ボール
42 コイルバネ
50 遮光部
51、51a、51b 検出部
52 発光部
53 受光部
57 社交部
58 検出部

Claims (2)

  1. ピストンによりシリンダ内の気体を圧縮し、圧縮した気体を被検眼角膜に吹き付け、角膜の変形状態を検出することにより眼圧を測定する非接触式眼圧計において、
    駆動電流の供給により駆動し前記シリンダ内の気体を圧縮する方向へ前記ピストンを移動させる駆動手段と、
    前記ピストンを圧縮方向とは反対の方向へ戻すように付勢する付勢手段と、
    駆動電流を供給して前記駆動手段の駆動を制御する制御手段と、
    前記駆動手段の駆動状態を検出する検出手段と、を有し、
    前記検出手段は前記駆動手段の駆動状態を継続的に検出し、
    前記制御手段は、前記駆動手段に供給する駆動電流を一旦止めた後、前記検出手段から継続的に出力される検出信号に基づいて前記駆動手段に供給する駆動電流を段階的に変化させ、初期位置へのピストンの戻り速度を減衰させることを特徴とする非接触式眼圧計。
  2. 請求項1の非接触式眼圧計において、前記制御手段は前記検出手段から継続的に出力される検出信号に基づいて前記駆動手段に供給する駆動電流を補正する補正手段を備えることを特徴とする非接触式眼圧計。
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