JP5283870B2 - レール運搬用トロのレール積卸し装置 - Google Patents

Description

本発明は、例えば、鉄道線路のレール交替のために新レールを現場（若しくはその近傍）に搬送するために用いるレール運搬用トロのレール積卸し装置に関するものである。

荷台に支柱を立設し、該支柱に片持ち梁状に支持させた横杆に、前記荷台（に設けた載置台）上のレールの積卸しを行うチェーンブロックを移動自在に組付け、チェーンブロックを用いてレールの積卸し作業を行うようにした構造のものは、具体例を挙げるまでもなく、公知である。

然しながら、この従来例は横杆の長さによって、チェーンブロックの移動範囲が制約を受け、路床の傾斜等現場の状況によって荷台（トロ）の近傍においてしか当該積卸しを行えなくなることがあり、積卸すに不適切であるため該作業を中止しなければならないことがある。

このため、前記横杆に伸縮杆を組合わせ、この伸縮杆にチェーンブロックを組付け、伸縮杆の横杆からの突出量分長くしてチェーンブロックの荷台からの離開距離を伸ばせるようにした構造のものが、前記従来例の欠点を解決する手段として提案された（例えば、特許文献１）。

特開平８−３２６００２号公報

前記伸縮杆を用いた構造のものは、伸縮杆を横杆に並べて配設する分、荷台（レール運搬用トロ）の上部側が重くなり、殊に、伸縮杆を伸展した際にバランスが悪くなり、そのため、アウトリガを必要とし、積卸し作業としてアウトリガを用いることのできる現場ということが条件になり、必ずしも、初期の目的を達成できる構造のものとはいえない。

本発明は、結果的にはチェーンブロックの荷台からの離開距離を延ばせ、しかも、現場状況の制約のないレール積卸し装置を提供することを目的として創案したものである。

荷台に支柱を立設し、該支柱に片持ち梁状に支持させた横杆に、前記荷台上のレールの積卸しを行うチェーンブロックを移動自在に組付けたレール運搬用トロのレール積卸し装置において、前記荷台に、前記レールの載置面より下側にしてシリンダ装置等の伸縮操作装置を設け、該伸縮操作装置によって進退する進退杆の先端に、前記レールを吊下げた、前記チェーンブロックのチェーンの押圧子を設けた、構成としたものである。

本発明によれば、レールを吊下したチェーンブロックのチェーンに対して、いわば直交する方向に進退する進退杆の先端の押圧子がこれを押圧するから、レールのチェーンによる吊下支点位置がトロ（荷台）から離開する方向に移動し、レールを卸すに適当な位置を前記進退杆の進退によって自在に選択することができ、実用的である。

図面は、本発明に係るレール運搬用トロのレール積卸し装置の一実施例を示し、図１は正面図、図２は図１の一部欠截拡大図、図３は図２の平面図である。

図中、１はレール運搬用トロで、トロ１は台車２上に荷台３を装置し、該荷台３上の適所にレール載置台４を並設し、レール載置台４の一端に支柱５を立設し、支柱５に片持梁状にして支持させ横杆６にチェーンブロック７を該横杆６に沿わせて移動自在に組付けて、レール積卸し装置付のトロとして構成したものである。なお、前記レール載置台４は、荷台３の前後方向に適宜数並べて配置し、長手方向の中央に配した軸（図示）を中心に回動させて前記のチェーンブロック７を荷台３（トロ１）の左右勝手自在に位置変更できるようにしてある。

レール載置台４の一端に立設した前記支柱５の上端と、支柱５に基端を揺動可能に支持させた前記横杆６の中間部との間にはシリンダ装置８を配し、シリンダ装置８によって前記チェーンブロック７の位置調節を行えるようになっている。

レール載置台４は、また、上面に受板４ａを備え、レールＲは該受板４ａを介して荷台３に積卸しされる。

レールＲの載置面を成す受板４ａの下側には、断面溝形前記載置台４内に収容するようにしてシリンダ装置９を設け、該シリンダ装置９のピストン棒９ａに接続した進退杆１０を前記荷台３の前記支柱５側の一側に対する他の一側側に配して案内兼用の支持筒１１に貫通支持させ、支持筒１１より突出する進退杆１０の先端に横軸１２ａによって回動自在にして該進退杆１０に支持させたローラ１２ｂより成る押圧子１２を設けてある。

押圧子１２は、シリンダ装置の駆動によって前記支持筒１１に沿う進退杆１０の進退に伴って進退し、前進時には前記荷台３の側方に突出して、荷台３の側方において吊下されたチェーンブロック７のチェーン７ａを押圧する。

しかして、例えば、路床が傾斜している場合、チェーンブロック７のチェーン７ａで吊り下げたレールＲは、図１の二点鎖線で示すように積卸し時に線路（既設のレール）Ｒａに近すぎて、すなわち、荷台３に近すぎてそのまま卸すことが不適当であるが、シリンダ装置９を作動させて進退杆１０を前進させて押圧子１２によってレールＲを吊り下げたチェーン７ａの中間部を押圧すると、チェーン７ａによるレールＲの吊下げ支点が荷台３乃至線路Ｒａより離開する方向に移動するので、レールＲを荷台３から離開させ卸すに適当な位置に変えられるのである。

なお、実施例のものは、進退杆１０を進退させるためにシリンダ装置９を用いたが、モータを駆動源として進退杆１０を進退させたり、或いは、ターンバックル等の螺杆を手動によって回動させて進退杆１０を進退させる等、伸縮して進退杆１０を進退操作させるものであれば、いずれの構造の伸縮操作装置でも不都合はない。

正面図。 図１の一部欠截拡大図。 図２の平面図。

符号の説明

３ 荷台
５ 支柱
６ 横杆
７ チェーンブロック
９ シリンダ装置
１０ 進退杆
１２ 押圧子

Claims (1)

1. 荷台に支柱を立設し、該支柱に片持ち梁状に支持させた横杆に、前記荷台上のレールの積卸しを行うチェーンブロックを移動自在に組付けたレール運搬用トロのレール積卸し装置において、前記荷台に、前記レールの載置面より下側にしてシリンダ装置等の伸縮操作装置を設け、該伸縮操作装置によって進退する進退杆の先端に、前記レールを吊下げた、前記チェーンブロックのチェーンの押圧子を設けた、レール運搬用トロのレール積卸し装置。

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