JP5283576B2 - 火花点火式内燃機関の運転制御方法 - Google Patents

火花点火式内燃機関の運転制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、燃焼室内に生成される電界と点火プラグによる火花放電とを反応させてプラズマを生成して混合気に着火する火花点火式内燃機関の運転制御方法に関するものである。
従来、車両、特には自動車に搭載される火花点火式内燃機関においては、点火プラグの中心電極と接地電極との間の火花放電により、点火時期毎に燃焼室内の混合気に着火している。このような点火プラグによる着火にあって、例えば燃料を直接気筒内に噴射する型式の内燃機関において、噴射した燃料を点火プラグの火花放電の位置に分布させないと、着火しないことが希に生じる。
このため、このような内燃機関では、点火プラグの火花放電を補うために、例えば特許文献1に記載のもののように、点火プラグの放電領域にプラズマ雰囲気を生成しておき、プラズマ雰囲気中にアーク放電を行うことにより、従来に比べて高い電圧を印加することなく燃焼室内の混合気に確実に着火し、安定した火炎を得ることができるように構成したものが知られている。
特開2007-32349号公報
ところで、内燃機関は、負荷の変動特には定常運転状態から定常運転状態に移る際の過渡運転状態に応じて供給する燃料及び吸入空気量を調整するものである。このような燃料供給制御と同様に、特許文献1のもののようにプラズマ雰囲気を利用するものでは、プラズマ雰囲気の生成状態を調整することにより、負荷の変化にプラズマの量を追従させることが考えられている。
プラズマを生成するために電磁波、例えばマイクロ波を使用するものでは、マイクロ波の発生源としてマグネトロンを使用することも知られている。しかしながら、マグネトロンを使用するものでは、内燃機関の過渡運転状態における変化速度にマグネトロンの出力が追従しないことがある。そのため、その過渡運転状態に必要なトルクに対応するマイクロ波出力とはならず、意図した過渡運転状態にはならない場合が生じた。
そこで本発明は、このような不具合を解消することを目的としている。
すなわち、本発明の火花点火式内燃機関の運転制御方法は、燃焼室内に生成される電界と点火プラグによる火花放電とを反応させてプラズマを生成して混合気に着火する火花点火式内燃機関の運転状態に基づいて電界の強度を制御する火花点火式内燃機関の運転制御方法であって、機関の過渡運転状態を検出し、検出した過渡運転状態に応じて電界生成手段が生成する電界の強度を制御するとともに過渡運転状態の変化に対する当該電界生成手段の出力の変化の遅れを補うように点火時期を進角または遅角制御することを特徴とする。
このような構成によれば、電界の強度を制御することで生成するプラズマの量を制御し、同時に点火時期を制御してトルクを制御するものである。この結果、プラズマの量が過渡運転状態の変化に遅れても、そのような追従遅れを点火時期制御により補って、円滑な過渡運転状態を維持し得るものである。
以上の構成において、電界の強度の制御及び点火時期の制御としては、具体的には、検出した過渡運転状態が出力を増加する運転状態である場合、電界の強度を増加するとともに点火時期を進角させるものや、及び検出した過渡運転状態が出力を減少させる運転状態である場合、電界の強度を減少させるとともに点火時期を一時的に遅角させるものが好ましい。
上述した、電界を生成させる電界生成手段としては、各種の周波数の電磁波を発生させる電磁波発生装置、燃焼室内に配置される一対の電極に交流電圧を印加する交流電圧発生装置、及び同じく一対の電極に脈流電圧を印加する脈流電圧発生装置などが挙げられる。
電磁波発生装置が発生する電磁波としては、マイクロ波、各種無線通信例えばアマチュア無線において使用される周波数を含む高周波、及びマイクロ波より波長の短いレーザなどが挙げられる。なお、レーザの場合は、他の電磁波発生装置とは構成の異なるレーザ発振装置を使用する。
交流電圧発生装置が出力する交流電圧は、上述の高周波と等しい周波数のものである。
脈流電圧発生装置は、周期的に電圧が変化する直流電圧を発生させるものであればよく、その直流電圧の波形は任意であってよい。すなわち、本願における脈流電圧は、0ボルトを含む基準となる電圧から、一定周期で一定電圧まで変化するパルス電圧や、一定周期で順次増減する電圧まで変化する、例えば交流電圧を半波整流したような波形の直流電圧、さらには交流に直流バイアスをかけた直流電圧などを含むものである。この場合において、一定周期は、上述の高周波における周波数に対応するものであってよい。なお、波形は、上述したものに限定されるものではなく、正弦波、鋸歯状波、三角波などであってもよい。
本発明は、以上説明したような構成であり、電界の強度を制御することで生成するプラズマの量を制御し、同時に点火時期を制御してトルクを制御するので、プラズマの量が過渡運転状態の変化に遅れても、そのような追従遅れを点火時期制御により補って、円滑な過渡運転状態を維持することができる。
本発明の実施形態の概略構成を示す構成説明図。 同実施形態の制御手順を示すフローチャート。 本発明の実施形態において使用できる電磁波発生装置の構成を示すブロック図。 本発明の実施形態において使用できる交流電圧発生装置の構成を示すブロック図。 図4におけるHブリッジ回路の一例を示す回路図。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
図1に1気筒の構成を概略的に示したエンジン100は、自動車用の3気筒のものである。エンジン100の吸気系1には、図示しないアクセルペダルに応動して開閉するスロットルバルブ2が配設され、そのスロットルバルブ2の下流にはサージタンク3が設けられている。サージタンク3が連通するシリンダヘッド4側の端部近傍には、さらに燃料噴射弁5が設けてあり、この燃料噴射弁5を電子制御装置6により制御するようにしている。そして、燃焼室7の天井部分には、点火プラグ8及びプラズマを生成するためのアンテナ9が取り付けてある。この実施形態におけるアンテナ9は、モノポール型アンテナで、燃焼室7の天井の点火プラグ8の近傍位置に取り付けられている。点火プラグ8には、イグナイタを一体に備える点火コイル10が交換可能に取り付けられている。アンテナ9は、棒状のもので、絶縁体を介して燃焼室7の壁に取り付けられ、燃焼室7内に突出して設けられる。アンテナ9は、電界生成手段であるマイクロ波発生装置11に図示しない導波管及び同軸ケーブルを介して接続されている。また、排気系12には、図示しないマフラに至るまでの管路に三元触媒(以下、触媒13と称する)が配設され、その上流にはO2センサ14が取り付けられている。
マイクロ波発生装置11は、マグネトロン15とマグネトロン15を制御する制御回路16とを備えてなる。マグネトロン15が出力するマイクロ波は、導波管及び同軸ケーブルによりアンテナ9に印加される。又、制御回路16には、電子制御装置6から出力されるマイクロ波発生信号nが入力される構成で、制御回路16は、入力されるマイクロ波発生信号nに基づいてマグネトロン15が出力するマイクロ波の出力時期及び出力電力を制御するものである。
電子制御装置6は、中央演算処理装置18と、記憶装置19と、入力インターフェース20と、出力インターフェース21とを具備してなるマイクロコンピュータシステムを主体に構成されている。中央演算処理装置18は、記憶装置19に格納された後述のプログラムを実行して、エンジン100の運転制御を行うものである。
そしてエンジン100の運転制御を行うために必要な情報が入力インターフェース20を介して中央演算処理装置18に入力されるとともに、中央演算処理装置18は出力インターフェース21を介して制御のための信号を燃料噴射弁5などに出力する。具体的には、入力インターフェース20には、サージタンク3内の吸入空気の圧力を検出するための吸気圧センサ22から出力される吸気圧信号a、エンジン回転数を検出するための回転数センサ23から出力される回転数信号b、スロットルバルブ2の開閉状態を検出するためのアイドルスイッチ24から出力されるIDL信号c、エンジン100の冷却水温を検出するための水温センサ25から出力される水温信号d、エンジン100が吸入する新気の温度を検出するための吸気温センサ26から出力される吸気温信号e、燃焼室7から排気弁を介して排出された排気ガス中の酸素濃度を検出するためのO2センサ14から出力される電圧信号fなどが入力される。一方、出力インターフェース21からは、燃料噴射弁5に対して燃料噴射信号p、イグナイタ10に対して点火信号m及びマイクロ波発生装置11に対してマイクロ波発生信号nなどが出力されるようになっている。
電子制御装置6には、吸気圧センサ22から出力される吸気圧信号aと回転数センサ23から出力される回転数信号bとを主な情報とし、エンジン100の運転状態に応じて決まる各種の補正係数で基本噴射時間を補正して燃料噴射弁5の開成時間、すなわちインジェクタ最終通電時間を決定し、その決定された通電時間により燃料噴射弁5を制御して、エンジン負荷に応じた燃料を該燃料噴射弁5から吸気系1に噴射させるためのプログラムが内蔵してある。
このエンジン100にあっては、マイクロ波発生装置11が発生するマイクロ波を上述した出力時期に合わせてアンテナ9から燃焼室7内に放射し、それにより生成される電界と点火プラグ8による火花放電とを反応させてプラズマを生成し、混合気に着火するように構成されている。プラズマを生成する場合、マイクロ波がアンテナ9に印加されることにより、燃焼室7内には、点火プラグ8による火花放電に対して直交する方向に電界が生成される。
点火に際しては、点火プラグ8に点火コイル(図示しない)により火花放電を発生させて、火花放電開始とほぼ同時あるいは火花放電開始直後あるいは火花放電開始直前にマイクロ波により電界を発生させ、火花放電と電界とを反応させてプラズマを生成させることにより、燃焼室7内の混合気を急速に燃焼させる構成である。なお、火花放電開始直後とは、遅くとも火花放電を構成する誘導放電の開始時が好ましい。
具体的には、点火プラグ8による火花放電が電界中でプラズマになり、当該プラズマにて混合気に着火を行うことで火炎伝播燃焼の始まりとなる火炎核が火花放電のみの点火に比べて大きくなるとともに燃焼室7内に大量のラジカルが発生することで燃焼が促進される。
これは、火花放電による電子の流れ及び火花放電によって生じたイオンやラジカルが、電界の影響を受け振動、蛇行することで行路長が長くなり、周囲の水分子や窒素分子と衝突する回数が飛躍的に増加することによるものである。イオンやラジカルの衝突を受けた水分子や窒素分子は、OHラジカルやNラジカルになると共に、イオンやラジカルの衝突を受けた周囲の気体は電離した状態、言換するとプラズマ状態となることで、飛躍的に混合気への着火領域が大きくなり、火炎伝播燃焼の始まりとなる火炎核も大きくなるものである。
この結果、火花放電と電界とが反応し発生したプラズマにより混合気に着火するため、着火領域が拡大し、点火プラグ8のみの二次元的な着火から三次元的な着火になる。したがって、初期燃焼が安定し、上述したラジカルの増加に伴って燃焼が燃焼室7内に急速に伝播し、高い燃焼速度で燃焼が拡大する。
このような構成において、エンジン100は、過渡運転状態を検出し、検出した過渡運転状態に応じて電磁波であるマイクロ波の出力を制御するとともに点火時期を制御する運転制御プログラムが電子制御装置6に内蔵してある。マイクロ波の出力及び点火時期の制御は、具体的には、検出した過渡運転状態が出力を増加する運転状態である場合、電界の強度を強くするためにマイクロ波の出力を増加するとともに点火時期を進角させ、検出した過渡運転状態が出力を減少させる運転状態である場合、電界の強度を弱くするためにマイクロ波の出力を減少させるとともに点火時期を一時的に遅角させる構成である。
以下、このエンジン100の運転制御の概略手順を、図2に示すフローチャートにより説明する。
ステップS1では、エンジン100の運転状態が、ある定常運転状態から別の定常運転状態への移行期間における出力を増加する過渡運転状態であるか否かを判定する。過渡運転状態の判定は、例えば単位時間当たりの吸気管圧力が高くなっているか否かにより判定する。すなわち、エンジン100が、加速運転状態である場合は、スロットルバルブ2が開かれることにより、単位時間当たりの吸気管圧力の変化つまり吸気管圧力の変化速度は大きくなるので、吸気管圧力の変化速度が第一所定速度以上に大きくなる場合に加速時の過渡運転状態と判定するものである。
ステップS1において出力を増加する過渡運転状態つまり加速時の過渡運転状態であると判定すると、ステップS2において、マイクロ波の出力を増加して電界の強度を強くするとともに点火時期を進角させる。すなわち、マイクロ波の出力は、電子制御装置6からマイクロ波発生信号nがマイクロ波発生装置11に出力されることにより、制御回路16がマグネトロン15を制御することで増加するものである。一方、点火時期の進角は、イグナイタ10に出力される点火信号により制御する。
これに対して、ステップS1において加速時の過渡運転状態でないと判定した場合は、ステップS3に進む。ステップS3では、エンジン100の運転状態が、ある定常運転状態から別の定常運転状態への移行期間における出力を減少する過渡運転状態であるか否かを判定する。この場合は、吸気管圧力の変化速度が小さくなるので、その変化速度が第二所定速度以下に小さくなる場合に減速時の過渡運転状態と判定する。
ステップS3において、出力を減少する過渡運転状態つまり減速時の過渡運転状態と判定した場合は、ステップS4において、マイクロ波の出力を減少して電界の強度を弱くするとともに点火時期を遅角させる。一方、ステップS3において、減速時の過渡運転状態でないと判定した場合には、ステップS5に進み、定常運転状態であるとして、マイクロ波の出力は、それまでの出力を維持するとともに、点火時期についても定常運転状態に対応した進角制御を実施する。
このような構成において、エンジン100が、過渡運転状態になった場合に、その過渡運転状態が加速時のものなのか減速時のものなのかを判定して、それぞれの過渡運転状態に応じたマイクロ波の出力と点火時期の制御とを行うものである。すなわち、マイクロ波の出力を、マグネトロン15の出力を変更することにより制御するものであるが、マイクロ波の出力の変化には遅れが生じるため、過渡時の運転状態の変化に追従しないことがある。例えば加速時の過渡運転状態においては、マイクロ波の出力を増加しても、トルクの増加が運転状態の変化に追従しない。このようなトルクの増加の遅れ、また減速時の過渡運転状態にあってはトルクの減少の遅れを解消するために、点火時期を制御するものである。
したがって、マイクロ波の出力の増減における追従遅れを、点火時期の進角及び遅角制御により補うことになる。つまり、ある定常運転状態から別の定常運転状態へ運転状態が移る場合に、マイクロ波により生成される電界と火花放電とが反応して生成されるプラズマが、運転状態の変化に対応して増減せず、よって必要なトルクに不足が生じるが、そのトルクの不足は、点火時期を制御することでそれぞれの過渡運転状態における必要なトルクを、確実に確保することができる。したがって、要求に追従した円滑な過渡運転状態を維持し得るものである。
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではない。
上述の実施形態にあっては、過渡運転状態の判定を吸気管圧力により行ったが、スロットルバルブ2の開度の変化速度やアクセルペダルの踏度の変化速度に基づいて行うものであってもよい。
また、以上の説明にあっては、モノポール型アンテナを説明したが、アンテナはこれに限定されるものではなく、ホーン型アンテナや、点火プラグの中心電極をアンテナとして機能させるものなど、種々のものを用いることができる。
マイクロ波発生装置としては、上述のようなマグネトロンに代えて、進行波管などであってよく、さらには半導体によるマイクロ波発振回路を備えるものであってもよい。
さらには、点火プラグ1の中心電極をアンテナとして機能させて、高周波給電部とするものであってもよい。この場合、高周波を一定の電圧で中心電極に継続して印加すると、中心電極の温度が過剰に上昇するため、中心電極の耐熱温度に基づいて設定する上限温度を下回るように、高周波の電圧を制御するものである。
一方、電磁波発生装置における電磁波の周波数についてはマイクロ波の周波数帯に限られるものではなく、点火プラグ8の火花放電部分に電界を生成しプラズマを生成させることが可能な周波数であればよい。したがって、電磁波発生装置としては、例えば図3に示すような構成のものが好適である。
図3に示す電磁波発生装置30は、例えば300MHzの電磁波を発振する送信機31と、送信機31の出力端に同軸ケーブル32で接続されるマッチングチューナ(又はアンテナチューナ)33と、マッチングチューナ33の出力端に不平衡ケーブル34で接続されるとともにイグナイタ35にも接続されるミキサ36とを備えている。この例にあっては、点火プラグ8の中心電極8aが電磁波を放射するアンテナとして機能するもので、したがって、ミキサ36は、マッチングチューナ33を介して送信機31が出力する電磁波を点火プラグ8の中心電極8aに印加するとともに、イグナイタ35からの点火信号を中心電極8aに印加する。ミキサ36は、送信機31からの電磁波とイグナイタ35からの点火信号を混合するものである。このような電磁波発生装置30にあっては、電磁波の周波数を変化させることにより電磁波の出力を増減させる、あるいは周波数を一定にしておいて電磁波の出力を増減させることにより、生成する電界の強度を制御する。
この例では、送信機31からの電磁波により、中心電極8aと接地電極8bとの間に電界が生成される。生成された電界と、中心電極8aと接地電極8bとの間に発生する火花放電とが反応してプラズマが生成され、混合気に着火するものである。
また、電磁波発生装置としては、レーザ発振装置が挙げられる。レーザ発振装置は、レーザダイオードと、YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)とシリンドリカルレンズを含むレンズアセンブリとを組み合わせたものが使用できる。レーザ発振装置から出力されるレーザは、光ファイバを介して燃焼室に送られる。この場合、光ファイバは、点火プラグのハウジングの中を通過してその先端が中心電極と接地電極との間隙に向けて取り付けられる。レーザは、火花放電に先立って、火花放電が生じる位置に照射されるのが好ましい。電界の強度は、レーザの出力(強度)を増減することで制御するものである。
光ファイバから射出されるレーザは、前述の間隙に集中して、間隙近傍に電界を集中させる。したがって、レーザの指向性により電界を所期の位置に生成することができ、プラズマを混合気の着火に最も好適な位置に生成することができる。
以上に説明した電磁波発生装置に代えて、交流電圧発生装置を使用するものであってもよい。図4に示す交流電圧発生装置40は、車両用のバッテリ41の電圧例えば約12V(ボルト)を昇圧回路であるDC−DCコンバータ42にて300〜500Vに昇圧し、その後、図5に例示するHブリッジ回路43にて周波数が約1MHz〜500MHz、好ましくは100MHzの交流に変化させ、さらに昇圧トランス44により約4kVp‐p〜8kVp‐pに昇圧する構成である。
このような交流電圧発生装置40において、例えば点火プラグ8の中心電極8aと接地電極8bとを、電界を生成するための一対の電極とする場合、上述の電磁波発生装置30と同様に、交流電圧の出力端部となる昇圧トランス44とイグナイタと点火プラグ8との間にはミキサが配置される。そして、中心電極8aと接地電極8bとの間に高圧の交流電圧を印加することで、放電域である点火プラグ8の間隙に上記周波数帯であって極性が交互に入れ替わる電界が生成される。したがって、生成された電界と火花放電とが反応してプラズマが点火プラグ8周辺に生成され、混合気を着火するものである。なお、この一対の電極を中心電極8aと接地電極8bとで構成するものの場合に、接地電極8bに代えて、シリンダヘッド、シリンダブロックあるいはピストンで代用するものであってもよい。
一対の電極は、上述した点火プラグ8の中心電極8aと接地電極8bとを使用する以外に、点火プラグ8を挟む位置に電極を配置する構成でもよい。すなわち、所定の距離離して、対向して一対の電極を配置する。この場合に、点火プラグ8がその電極間に位置するように、一対の電極は配置する。この場合においても、電極の一方を、接地電極、シリンダヘッド、シリンダブロックあるいはピストンで代用するものであってもよい。
なお、このような交流電圧発生装置に代えて、脈流発生装置を使用するものであってもよい。つまり、一対の電極間に交流を印加する代わりに、パルス電圧などの脈流電圧を印加することにより、一対の電極間に電界を生成するものである。脈流発生装置は、交流電圧発生装置と同様に、バッテリから供給される直流をDC−DCコンバータで昇圧し、高圧の直流を所定周期で断続することにより脈流とし、その脈流を昇圧トランスにより昇圧して一対の電極に印加する構成である。脈流発生装置の場合、Hブリッジ回路に代えて周期的にオン・オフするスイッチング回路を用いる。このような脈流発生回路を使用することによっても、一対の電極間に電界を生成することができ、上述の実施形態同様の効果を得ることができる。
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明の活用例として、ガソリンや液化天然ガスを燃料として点火プラグによる火花放電を着火に必要とする火花点火式内燃機関に活用することができる。
6…電子制御装置
7…燃焼室
8…点火プラグ
15…マグネトロン
18…中央演算処理装置
19…記憶装置
20…入力インターフェース
21…出力インターフェース

Claims (3)

  1. 燃焼室内に生成される電界と点火プラグによる火花放電とを反応させてプラズマを生成して混合気に着火する火花点火式内燃機関の運転状態に基づいて電界の強度を制御する火花点火式内燃機関の運転制御方法であって、
    機関の過渡運転状態を検出し、
    検出した過渡運転状態に応じて電界生成手段が生成する電界の強度を制御するとともに、過渡運転状態の変化に対する当該電界生成手段の出力の変化の遅れを補うように点火時期を進角または遅角制御する火花点火式内燃機関の運転制御方法。
  2. 検出した過渡運転状態が出力を増加する運転状態である場合、電界の強度を増加するとともに点火時期を進角させる請求項1記載の火花点火式内燃機関の運転制御方法。
  3. 検出した過渡運転状態が出力を減少させる運転状態である場合、電界の強度を減少させるとともに点火時期を一時的に遅角させる請求項1記載の火花点火式内燃機関の運転制御方法。
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