JP5281028B2 - Ledモジュール及び液晶表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、LED(Light Emitting Diode)モジュール及び表示装置に係り、特に、発光素子としてLEDを複数備えたLEDモジュール及びそのようなLEDモジュールをバックライトに備える液晶表示装置に関する。
近年、バックライトとしてLEDを用いた液晶表示装置が増えている。図3にLCDテレビ110に用いられるLEDモジュール(LED実装基板)140のLED130の配置構成を示す。なお、従来技術のLEDモジュール140は、実施形態で後述するLEDモジュール40の配置構成と外見上は同一である。したがって、外見上差異がない部分の構成については図3の括弧内の符号で従来技術の構成を示している。
LCDテレビ110の光源となるLEDモジュール140(LED130)を取り付ける構造を模式的に示した図である。ここでは、LCDテレビ110の内部構造について、主にバックライトとして機能するLEDモジュール140の取付構造に着目して示している。図示のように、LCDテレビ110では、基板取付シャーシ120に複数のLEDモジュール140がバックライトとして取り付けられる。このLEDモジュール140の上に図示しない液晶パネルや拡散板等が配置される。
図示のように、複数のLED130が備わるLEDモジュール140は基板取付シャーシ120に取り付けられている。一般には、金属板で構成される基板取付シャーシ120にビス固定により取り付けられる。
図1は、従来技術に係るLEDモジュール140のLED130の配置を模式的に示した図である。ここでは、LEDモジュール140において、2枚の基板上に8つのLED130(第1〜8のLED131〜138)が一列に配置されている。第1〜8のLED131〜138は、全て同じ特性及び仕様であり、直列体を構成している。そして、ハイ側の端子Aが固定電位で、ロー側の端子Bの電位を、端子Aの電位より下げることで、第1〜8のLED131〜138の全てが点灯する制御方式となっている。
ところで、このようなLEDモジュール140を備えたLCDテレビ110では、LEDをPWM(Pulse Width Modulation)駆動する際に、不要な音が発生しやすいという課題がある。例えば、振動に伴う音であれば、一般には、振動発生防止のために、LEDモジュール140の固定を強固にする等の対策がなされている。
その他にも、LEDの不要な音の発生の対策として様々な技術が提案されている。例えば、LEDに流れる電流をPWM駆動するとき、その周波数を可聴周波数上限よりも高い周波数にし、人間の耳で異音として聞こえないようにする技術がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2010−21468号公報
ところで、特許文献1に開示の技術では、次のような課題があった。つまり、周波数を高くすることは、変動電位幅は変わらずに駆動回数が増えることであり、振動を引き起こす要因になる。また、静電気力や圧電効果の影響が増加してしまう。PWM駆動は通常、正弦波でなく方形波が使用されるため、印加された周波数の奇数分の一の周波数も生成され、設定された周波数よりも低い可聴周波数でも振動が発生する。また、物体の共振周波数は、重量や形状、固定方法により異なる為、LEDが実装された基板とシャーシとの間に周波数の差が生じ、2つの周波数の差から低い周波数のうなりが発生する。このような観点から特許文献1に開示の技術を用いても別の対策が必要となることから、他の技術が求められていた。また、LEDモジュールの固定を強固にする等の対策は、ビス固定の数の増加や、固定強度等の確保が必要であったりして製造プロセス等の観点から採用が難しく別の技術が求められていた。
本発明の目的は、上記課題に鑑み、LEDを発光素子として備えるLEDモジュールが実装された基板の振動を抑制する技術を提供するものである。
本発明に係る装置は、パルス駆動する3つ以上の複数のLEDが外観上規則的に基板上に配置されたLEDモジュールであって、前記複数のLEDが前記基板上に配置されたときに、前記基板上の基準電位に対して、発光に伴う電圧変化が相対的に大きいLEDと小さいLEDとが隣りあっており、前記複数のLEDは直列に接続され、前記直列に接続されたLEDの外観上の配置順番が電気的な接続順と異なっている
前記複数のLEDが配置される前記基板は複数であって、前記複数の基板同士を比較したときに、前記基板に配置されている前記LEDの電圧変化の合計が、平均化されてもよい。
また、前記複数のLEDは、二つの直列体に分けて構成され、前記隣り合う前記LEDは、異なる直列体の前記LEDの組み合わせとなってもよい。
また、前記複数のLEDは、外観上では直線状に配置されてもよい。
また、発光に伴う前記電圧変化が相対的に最も大きいLEDと最も小さいLEDとが隣りあう配置を有してもよい。
本発明に係る装置は、液晶表示装置に関し、上述のLEDモジュールをバックライトとして備えている。
本発明によれば、LEDを発光素子として備えるLEDモジュールが実装された基板の振動を抑制する技術を提供することができる。
従来技術に係る、LEDモジュールのLEDの配置を模式的に示した図である。 従来技術に係る、固定電位である端子Aの電位を基準に考えた場合の、PWM駆動時の第1〜8のLEDの駆動電圧変動を示した図である。 本発明の実施形態に係る、LCDテレビのバックライトして機能するLEDモジュールの取付構造を模式的に示した図である。 本発明の実施形態に係る、LEDモジュールのLEDの配置及び駆動電圧変動を模式的に示した図である。 本発明の実施形態の変形例に係る、LEDモジュールのLEDの配置を模式的に示した図である。 本発明の実施形態の変形例に係る、LEDモジュールのLEDの配置を模式的に示した図である。
次に、本発明を実施するための形態(以下、単に「実施形態」という)を、図面を参照して具体的に説明する。まず、LEDモジュールにおける振動及び騒音の原理について簡単に説明する。本願発明者は、上記の振動及び振動の原因について分析した結果、以下のような知見を得た。すなわち、従来技術では、第1〜8のLED131〜138が点灯している間は、各LEDのアノード−カソード間に電圧降下が生じる。ここで、図2に、固定電位である端子Aの電位を基準に考えた場合の、PWM駆動時の第1〜8のLED131〜138の電圧変動の例を示す。LED点灯時には、第1のLED131のカソード側の電位V1は、(端子Aの電位VH)−(LED1個の電圧降下量)となる。LED消灯時には、カソード側の電位V1は、端子Aの電位と同じになる。
第2のLED132のアノード側の電位は、第1のLED131の電圧降下の影響を受け、更に、第2のLED132のカソード側は、第2のLED132にも電圧降下が発生する。これによって、同じカソード側で比較したとき、第2のLED132のカソード側の電位変動量は、第1のLED131のカソード側の電位変動量に対して倍増する。さらに第3のLED133〜第8のLED138へと進むに従って、カソード側の電位変動幅は徐々に増加し、第8のLED138のカソード側で最大となる。
通常、LEDモジュール140は、LED130(131〜138)や、LED130を繋ぐ配線パターンによる影響で、LED130を実装するLEDモジュール140の電位が変動する。ここで、左側の第1のLEDモジュール140aと比べて、右側の第2のLEDモジュール140bに電位変動量が大きいLED130や配線パターンが集中している。このため、右側の第2のLEDモジュール140bの方が、電位変動の影響が大きくなる。
ここで、LEDモジュール140を固定する基板取付シャーシ120の電位がアース等の固定電位であると想定する。このとき、LEDモジュール140において電位変動が発生すると、LEDモジュール140と基板取付シャーシ120との間に電位差が発生し、クーロンの法則に基づき反発力や引力が生じる。LEDモジュール140の電位変動量が大きくなるにつれて上記の反発力/引力は強くなる。そしてLED130の点灯/消灯が繰り返されると、反発力/引力がそれぞれ交互に働き、LEDモジュール140の振動が騒音を引き起こす。このとき、電位変動が大きい分、第2のLEDモジュール140bのほうが、騒音が大きくなる。
例えば、LEDモジュール140が両端の2箇所で基板取付シャーシ120に固定されている構造を想定する。このとき、電位の差から生じる反発力が、LEDモジュール140が撓むほどの強さに至らない場合には、LEDモジュール140は基板取付シャーシ120から浮き上がることがないので、音が発生しない。しかし、図2のように、LED130が直列に繋がり、大きな電位差が生じるようになると、その反発力によりLEDモジュール140が撓み、LEDモジュール140と基板取付シャーシ120とが離れたりくっついたりを繰り返す。その結果、不要な音が発生してしまう。
以上の分析結果より、本実施形態では、直列に接続される複数のLEDの基板上の配置を外観上の配置の順番と電気的な接続配置の順番とを一致させていない。つまり、外観上は一列に配置されているが、電気的には、電位変動の大きいLEDと電位変動の小さいLEDを隣接する配置とし、電位変動の大きさを平均化させる。以下、詳細に説明する。
図3に示すように、LCDテレビ10のバックライトして機能するLEDモジュール40は、基板取付シャーシ20に取り付けられる。ここで、LEDモジュール40は、縦横6×2の配置構成となっている。そして、各LEDモジュール40は、正面視で横方向を長手方向とする直方体になっており、4つのLED30が長手方向直線上に配置されている。
ここで、LEDモジュール40のLED30の配置について詳しく説明する。図4は、本実施形態のLEDモジュール40におけるLED30の配置及び駆動電圧変化(電位変動)を模式的に示した図である。本実施形態では、電気的な接続の観点からは、従来技術と同様に、固定電位であるハイ電位VHからロー電位に向けて順に、第1〜第8のLED31〜38が直列に接続されている。しかし、物理的な配置では、電気的な接続の順とは異なり、第1のLEDモジュール40aには、第1のLED31、第2のLED32、第7のLED37、第8のLED38が配置される。そして、第2のLEDモジュール40bには、第3のLED33、第4のLED34、第5のLED35、第6のLED36が配置される。
具体的な配置順は、左側の第1のLEDモジュール40aでは、一番左側に電位変動が最大の第8のLED38が配置されている。そして、その右隣に、電位変動が最小の第1のLED31が配置される。その隣には電位変動が二番目に大きい第7のLED37、更にその隣には電位変動が二番目に小さい第2のLED32が配置される。
右側の第2のLEDモジュール40bでは、一番左側に電位変動が三番目に大きな第6のLED36が配置されている。そして、その隣に、電位変動が三番目に小さい第3のLED33が配置される。その右隣には電位変動が四番目に大きい第5のLED35、更にその右隣には電位変動が四番目に小さい第4のLED34が配置される。
このように電位変動の大きいLED30と小さいLED30が互い違いになるように配置する。さらに、LEDモジュール40全体で見たときに、電位変動が平均化されるようにする。このような配置とすることで、LEDモジュール40ごとに受けるLED30や配線パターンからの影響が平均化される。
例えば、LEDモジュール40が、両端の2箇所で固定されているとき、LEDモジュール40が撓むのに必要な力よりも反発力/引力を小さくするために必要とされる固定力が、LEDモジュール40全体で見たときに、ほぼ同じになる。つまり、固定力を左右する反発力/引力が、LEDモジュール40全体で見たとき従来技術のように、極端に大きくなることはない。
したがって、固定力としては、どのLEDモジュール40であっても、ほぼ同じ固定力で振動や音の発生を防止できる。また、設計や製造工程の管理が容易となる。さらに、LCDテレビ10などの、キャビネットや板で覆われた構造体の内部で音が発生する場合であっても、弱い音量に抑えることによって、キャビネットや板に音を吸収させ、外側には聞こえないようにすることも容易となる。
以上より、印加される電位の変動幅が大きいLED30がある特定のLEDモジュール40に集中しないようにし、さらに、LEDモジュール40においても特定の範囲に集中しないようにすることで、強い振動が発生しないようにすることができる。
以上、本発明を実施形態をもとに説明した。この実施形態は例示であり、それらの各構成要素にいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。例えば、上述の実施形態では、隣り合うLED30の駆動電圧の合計が、どのLED30の組でも略同一になるように配置されたが、これに限る趣旨ではない。多少効果が小さくなるものの、LED30が不規則に配置されていれば、全体で見たとき、特定のLEDモジュール40に駆動電圧が大きいLED30が偏在して配置されないようにすることで、振動抑制効果は実現できる。なお、少なくとも、最も大きい電圧変動の第8のLED38と最も小さい第1のLED31とが同一のLEDモジュール40において、隣り合うように配置されれば、最も大きくなると想定される振動を回避できる。
上記の実施形態では、LED30は、二つのLEDモジュール40に一つの直列回路に構成された第1のLED31〜第8のLED38を配置した。しかしこれに限る趣旨ではない。たとえば、二つのLEDモジュール40ではなく、三つのLEDモジュール40に、一つの直列回路に構成された複数のLED30を配置してもよい。この場合でも、駆動電圧の変化量に大きいものと小さいものとが隣接するように配置し、LEDモジュール40単位で見たときに、駆動電圧の変化量が平均化され、差がないようになる。
また、上記の実施形態では、端子Aは固定電圧VHで端子Bの電圧が大きく変動する回路構成であるとき、カソード側に配置されるLED30の電圧変化が大きい場合である。しかし、端子Aが電圧変化して端子Bはロー電圧に固定される回路構成も考えられる。そのときは、端子Aに近いLED30の電圧変動が最も大きくなり、カソード側に近づくにつれて徐々に電圧変動が小さくなるので、この場合でも、駆動電圧の変化量に大きいものと小さいものとが隣接するように配置することで、LEDモジュール40単位で見たときに、駆動電圧の変化量が平均化され、差がないようにすることができる。
更に、図5に示すように、4つのLED230が直列回路に構成された第1及び第2の直列体251、252におけるLED230の直列の順を反対向きに配置することでも同様の効果が得られる。具体的には、第1の直列体251には、固定電位であるハイ電位VH(端子A1)からロー電位(端子B1)に向けて、図示で左から右に順に、第1〜4のLED231〜234が直列に接続されている。そして、駆動電圧の変化は、上述の原理と同じ原理によって、第1のLED231が一番小さく、第4のLED234が一番大きくなる。また、固定電位であるハイ電位VH(端子A2)からロー電位(端子B2)に向けて、図示で右から左に順に、第5〜8のLED235〜238が直列に接続されている。駆動電圧の変化は、第5のLED235が第1のLED231と同様に一番小さく、第8のLED238が第4のLED234と同様に一番大きくなる。
そして、第1のLEDモジュール240aにおける外観上のLED30の配置については、上述の実施形態と同様に、左から順に、第8のLED238、第1のLED231、第7のLED237、第2のLED232が配置されている。また、第2のLEDモジュール240bにおける外観上のLED230の配置については、左から順に、第6のLED236、第3のLED233、第5のLED235、第4のLED234が配置されている。このような配置とすることで、LEDモジュール240全体で見たときに、電位変動が平均化されるようになっている。
更にまた、図5の変形例として、図6に示すような構成を用いることができる。つまり、直列の順を同一とする2列(第1及び第2の直列体351、352)の配置とする。ここで、第1の直列体351の第1〜4のLED331〜334は、図5の変形例と同様の接続及び駆動方法が採られる。第1の直列体351の駆動方法では、図示左側の端子A1の電圧がハイ電位VHに固定され、端子B1の電位が変化する。また、第2の直列体352の第5〜8のLED335〜338は、接続(直列)の向きが逆となり、第1の直列体351と同様になる。ただし、第2の直列体352の駆動方法では、図示左側の端子A3の電位が変動し、端子B3の電位がロー固定(ロー電位VL)となる。つまり、端子A3の電位の変動が最大となり、端子B3の電位の変動が最小となる。このような構成及び駆動方法とすることで、上述の実施形態及び変形例と同様の効果が得られる。
10 LCDテレビ
20 基板取付シャーシ
30 LED
31〜38、231〜238、331〜338 第1〜第8のLED
40 LEDモジュール
40a、240a、340a 第1のLEDモジュール
40b、240b、340b 第2のLEDモジュール
251、351 第1の直列体
252、352 第2の直列体

Claims (6)

  1. パルス駆動する3つ以上の複数のLEDが外観上規則的に基板上に配置されたLEDモジュールであって、
    前記複数のLEDが前記基板上に配置されたときに、前記基板上の基準電位に対して、発光に伴う電圧変化が相対的に大きいLEDと小さいLEDとが隣りあっており、
    前記複数のLEDは、直列に接続され、
    前記直列に接続されたLEDの外観上の配置順番が電気的な接続順と異なっている
    ことを特徴とするLEDモジュール。
  2. 前記複数のLEDが配置される前記基板は複数であって、
    前記複数の基板同士を比較したときに、前記基板に配置されている前記LEDの前記電圧変化の合計が、平均化されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のLEDモジュール。
  3. 前記複数のLEDは、二つの直列体に分けて構成され、前記隣り合う前記LEDは、異なる直列体の前記LEDの組み合わせとなっていることを特徴とする請求項1または2に記載のLEDモジュール。
  4. 前記複数のLEDは、外観上では直線状に配置されていることを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載のLEDモジュール。
  5. 発光に伴う前記電圧変化が相対的に最も大きいLEDと最も小さいLEDとが隣りあう配置を有していることを特徴とする請求項1から4までのいずれかに記載のLEDモジュール。
  6. 請求項1〜5までのいずれかに記載のLEDモジュールをバックライトとして備えたことを特徴とする液晶表示装置。
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