JP5280857B2 - フルオロケミカルケトン化合物及びそれらの使用方法 - Google Patents

フルオロケミカルケトン化合物及びそれらの使用方法 Download PDF

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Description

(優先権の主張)
本出願は、米国特許仮出願第60/753,885号(2005年12月23日出願)及び米国特許出願第11/567,398号(2006年12月6日出願)の優先権を主張し、それらの内容を本明細書に参考として組み込む。
(発明の分野)
本発明は、フッ素化ケトン化合物及び全フッ素化ケトン化合物に関し、並びに他の態様では、それらの使用方法に関する。
フルオロケミカルケトン化合物は、広範囲の特性を示す商業的に価値のある化学化合物の部類を含む。この部類の化合物は、中性であり、及び幾つかの場合には、驚くべきことに不活性であり、熱的に安定であり、及び加水分解に対し安定である。このような特性により、それらは熱伝達剤として、潤滑剤として、及び更には消剤として有用となされてきた。
従って我々は、種々の異なる用途での性能要求を満足することのできるフルオロケミカルケトン化合物に対する継続した需要が存在することを認識する。例えば、種々の異なる沸点範囲、熱に対する及び/又は加水分解に対する安定性、粘度特性、並びに分子量を有する、フルオロケミカルケトン類が引き続き必要とされている。
簡潔にいえば、1つの態様では、本発明は、2つの末端にあり、分枝状であり、独立にフルオロアルキルカルボニル又はペルフルオロアルキルカルボニル(好ましくはペルフルオロアルキルカルボニル)である基及び介在する線状ペルフルオロポリエーテルセグメントから成るフルオロケミカルケトン化合物を提供し、前記末端基の各々は任意に、少なくとも1つの鎖状に連結された(すなわち鎖中の)へテロ原子を含み、及び前記ペルフルオロポリエーテルセグメントは少なくとも1つのテトラフルオロエチレンオキシ部分、及び任意に、少なくとも1つのジフルオロメチレンオキシ部分から本質的に成り(好ましくはそれらから成り)、前記部分は前記ペルフルオロポリエーテルセグメント内にランダムに又は非ランダムに分布している。末端フルオロアルキルカルボニル又はペルフルオロアルキルカルボニルである基の分枝は好ましくは、その基のカルボニル部分と隣接する、その基のフルオロアルキル又はペルフルオロアルキル部分の炭素原子においてなされている。好ましくは、ペルフルオロポリエーテルセグメントは、少なくとも1つのテトラフルオロエチレンオキシ部分及び少なくとも1つのジフルオロメチレンオキシ部分から本質的に成る(より好ましくは、それらから成る)。
例えば、ペルフルオロポリエーテルジアシルフルオライド類をヘキサフルオロプロペン(HFP)のようなペルフルオロオレフィン類と反応させることにより、通常は液体の、ペルフルオロポリエーテルジケトン化合物の、多用途に使える新規な部類を生成することができるということが見出された。得られたジケトン類は、アルキル化によるハイドロフルオロエーテル類(HFE類)の調製、又は還元によるジオール類の調製における中間体として使用することができる。
加えて、本発明のジケトン類は、例えば、コーティング付着における溶媒として、洗浄流体又は乾燥流体として、重合媒体として、生物試料又は書類の保存媒体として、熱伝達剤として(例えば、電子部品のための試験流体として)、発泡において使用するための気泡サイズ調整剤として、蒸気相はんだ付けにおいて使用するための熱伝達剤として、金属の切削又は形成における金属加工剤として、及び潤滑用のオイル又は潤滑剤グリースの調製におけるオイルとして(例えば、フルオロケミカルポリマーと混ぜ合わせることによる)、の使用を包含する、多くの異なる用途に使用することができる。これらのジケトン類のうちの少なくとも幾つかは、低温において予想外に低い粘度(例えば、−50℃において約75×10−6/sの粘度)を示し、それらを熱伝達流体として特に有用にし、及びこれらのジケトン類のうちの少なくとも幾つかは、加水分解に対する驚くべき耐性を示し、この場合もまたそれらを熱伝達用途において特に有用にする。こうして、本発明の少なくとも幾つかの実施形態は、種々の異なる用途の性能要求を満たすことができるフルオロケミカルケトン類に対する上述の継続的な需要を満たす。
他の態様では、本発明は、本発明のフルオロケミカルケトン化合物を使用するための以下の方法を提供する。
物品を少なくとも1つの本発明のフルオロケミカルケトン化合物を含む組成物と接触させることを含む、前記物品から汚染物(例えば、オイル若しくはグリース、粒子状物質、又は水)を除去する方法。
少なくとも1つの発泡性ポリマー又は少なくとも1つの発泡性ポリマーの前駆体の存在下で発泡剤混合物を気化させることを含む、発泡プラスチックの調製方法であって、前記発泡剤混合物は少なくとも1つの本発明のフルオロケミカルケトン化合物を含む方法。
少なくとも1つの本発明のフルオロケミカルケトン化合物を含むフルオロケミカル液体蒸気体の中に、はんだを含む少なくとも1つの部品を浸漬することによってはんだを融解させることを含む、蒸気相はんだ付けの方法。
少なくとも1つの本発明のフルオロケミカルケトン化合物を含む熱伝達剤の使用を通して、熱源とヒート・シンクとの間で熱を伝達させることを含む、熱伝達の方法。
基材上にコーティングを付着させる方法であって、(a)少なくとも1つの本発明のフルオロケミカルケトン化合物を含む溶媒組成物と、(b)前記溶媒組成物に溶解可能又は分散可能である少なくとも1つのコーティング材料(例えば、フルオロケミカルポリエーテル又は書類又は試料保存材料)とを含む組成物を、前記基材の少なくとも1つの表面の少なくとも一部分に適用することを含む方法。
金属、サーメット、又は複合材の加工部品及び工具に作動流体を適用することを含む、金属、サーメット、複合材の加工方法であって、前記作動流体は少なくとも1つの本発明のフルオロケミカルケトン化合物及び少なくとも1つの潤滑添加剤を含む方法。
少なくとも1つの重合開始剤及び少なくとも1つの本発明のフルオロケミカルケトン化合物の存在下で、少なくとも1つのモノマー(好ましくは、フッ素含有モノマー)を重合させることを含む、重合方法。
なお他の態様では、本発明はまた、以下を提供する。
(a)少なくとも1つの本発明のフルオロケミカルケトン化合物を少なくとも1つのフッ素化物源と反応させて少なくとも1つのフルオロケミカルアルコキシドを形成すること、及び(b)前記フルオロケミカルアルコキシドを少なくとも1つのアルキル化剤と反応させて少なくとも1つのハイドロフルオロエーテル化合物を形成すること、によって生成されるハイドロフルオロエーテル化合物。
少なくとも1つの本発明のフルオロケミカルケトン化合物を少なくとも1つの還元剤と反応させることにより生成される、ペルフルオロポリエーテルジオール。
少なくとも1つの本発明のフルオロケミカルケトン化合物(好ましくは、ランダムに分布したジフルオロメチレンオキシ及びテトラフルオロエチレンオキシ部分を有する)を含む組成物。
定義
本特許出願で使用される場合:
「鎖状に連結されたへテロ原子」とは、炭素−へテロ原子−炭素鎖を形成するように、炭素鎖中の炭素原子に結合した炭素以外の原子(例えば、酸素、窒素、又はイオウ)を意味し、
「フルオロ−」(例えば、「フルオロアルキレン」若しくは「フルオロアルキル」若しくは「フルオロカーボン」の場合のような基若しくは部分に関して)又は「フッ素化された」とは、炭素に結合した水素原子が少なくとも1つはあるように、部分的にのみフッ素化されていることを意味し、
「フルオロケミカル」とはフッ素化又は全フッ素化を意味し、
「通常は液体」とは、温度及び圧力の周囲条件(例えば、約20℃及び約1気圧)下で液体ということを意味し、及び
「ペルフルオロ−」(例えば、「ペルフルオロアルキレン」又は「ペルフルオロアルキル」又は「ペルフルオロカーボン」の場合のような基又は部分に関して)又は「全フッ素化された」とは、別段に指定される場合を除いて、フッ素で取り換え可能な、炭素に結合した水素原子が無いように完全にフッ素化されていることを意味する。
フルオロケミカルケトン化合物
本発明の新規なジケトン化合物は、2つの末端にあり、分枝状であり、独立にフルオロアルキル又はペルフルオロアルキルカルボニル(好ましくは、ペルフルオロアルキルカルボニル)である基及び介在する線状ペルフルオロポリエーテルセグメントから成り、前記末端基の各々は任意で少なくとも1つの鎖状に連結された(すなわち鎖中の)ヘテロ原子を含み、及び前記ペルフルオロポリエーテルセグメントは、少なくとも1つのテトラフルオロエチレンオキシ部分(CFCFO−)及び任意に少なくとも1つのジフルオロメチレンオキシ部分(−CFO−)から本質的に成り(好ましくは、それらから成り)、それらの部分は前記ペルフルオロポリエーテルセグメント内にランダムに又は非ランダムに分布している。線状ペルフルオロポリエーテルセグメントは、以下の点で前述のペルフルオロアルキレンオキシ部分「から本質的に成り」、すなわち線状若しくは分枝状ヘキサフルオロプロピレンオキシ(−CFCFCFO−、若しくは−CF(CF)CFO−)及び/又は線状オクタフルオロブチレンオキシ(−CFCFCFCFO−)及び/又は分枝状テトラフルオロエチレンオキシ(−CF(CF)O−)部分が任意に、セグメントの唯一の他の可能な構成部分として(必須の末端ジフルオロメチレン部分のほかに)、少量(例えば、そのセグメント中のペルフルオロアルキレンオキシ単位の総数の約5%まで)で存在することもできる。末端フルオロアルキルカルボニル又はペルフルオロアルキルカルボニル基の分枝は好ましくは、その基のカルボニル部分に隣接しているその基のフルオロアルキル又はペルフルオロアルキル部分の炭素原子においてなされている。好ましくは、ペルフルオロポリエーテルセグメントは、少なくとも1つのテトラフルオロエチレンオキシ部分及び少なくとも1つのジフルオロメチレンオキシ部分から本質的に成る(より好ましくは、それらから成る)。
本発明の化合物の1つの部類は以下の一般式(I)
’−C(=O)−[CF−O−(CFCFO)−(CFO)−CF]−C(=O)−R” (I)
により表すことができ、式中、R’及びR”はそれぞれ独立に、少なくとも1つの鎖状に連結されたヘテロ原子を場合により含有してよく、また
−CFH、−CFHCF、及び−CFOCHから選択される末端部分を場合により含有してよい、分枝状ペルフルオロアルキル基であり;mは1〜約100の整数であり;nは0〜約100の整数であり;及びテトラフルオロエチレンオキシ(−CFCFO−)及びジフルオロメチレンオキシ(−CFO−)部分はランダムに又は非ランダムに分布している。好ましくは、R’及びR”はそれぞれ独立して、少なくとも1つの鎖状に連結されたヘテロ原子を場合により含有してよい分枝状ペルフルオロアルキル基(より好ましくは、約3〜約6個の炭素原子を有する分枝状ペルフルオロアルキル基)であり;mは1〜約25(より好ましくは、1〜約15)の整数であり;及びnは0〜約25(より好ましくは、0〜約15)の整数である。
本発明のフルオロケミカルケトン化合物の代表的な例としては、
(CFCFCOCFOCFOCFCOCF(CF
(CFCFCOCFOCOCFCOCF(CF
(CFCFCOCFOCFOCFOCFCOCF(CF
(CFCFCOCFOCOCFOCFCOCF(CF
(CFCFCOCFOCOCOCFCOCF(CF
(CFCFCOCFOCOCFOCFOCFCOCF(CF
(CFCFCOCFOCFOCOCFOCFCOCF(CF
(CFCFCOCFOCOCFOCOCFCOCF(CF
(CFCFCOCFOCOCOCFOCFCOCF(CF
(CFCFCOCFOCOCOCOCFCOCF(CF
(CFCFCOCFOCOCOCOCOCFCOCF(CF
(CFCFCOCFO(CO)(CFO)CFCOCF(CF、式中、mは1〜100の整数、及びnは0〜100の整数
O(CF)CFCOCFOCFOCFCOCF(CF)OC
O(CF)CFCOCFOCOCFCOCF(CF)OC
O(CF)CFCOCFOCFOCFOCFCOCF(CF)OC
OCF(CF)CFO(CF)CFCOCFOCOCFOCFCOCF(CF)OCFCF(CF)OC
CFOCO(CF)CFCOCFOCOCOCFCOCF(CF)OCOCF
O(CF)CFCOCFOCOCFOCFOCFCOCF(CF)OC
H(CFO(CF)CFCOCFOCFOCOCFOCFCOCF(CF)O(CFCF
HCO(CF)CFCOCFOCOCFOCOCFCOCF(CF)OCCF
(CFCFCOCFOCOCOCFOCFCOCF(CF)OC
O(CF)CFCOCFOCOCOCOCFCOCF(CF)OC
O(CF)CFCOCFOCOCOCOCOCFCOCF(CF)OC
CFOCOCF(CF)COCFO(CO)(CFO)CFCOCF(CF)OCOCF、式中、mは1〜100の整数、及びnは0〜100の整数、
CFOCOCF(CF)COCFOCOCFCOCF(CF)OCOCF
CFOCOCF(CF)COCFO(CO)CFCOCF(CF)OCOCF
及び同様のもの、並びにこれらの混合物が挙げられる。このような化合物(並びに全般にその他のもの)のうち、好ましい化合物は末端基に水素を有さず(すなわち、末端基は全フッ素化されており)、及びより好ましい化合物は末端基に水素も鎖状に連結されたヘテロ原子(1つまたは複数)も有さない。
本発明のフルオロケミカルケトン化合物は疎水性及び疎油性であり、比較的化学反応性に乏しく、比較的加水分解に対し安定であり、熱的に安定であり、非水溶性であり、及び通常は(例えば20℃で)液体であり、及びそれらは高収率で、高官能基(すなわちケトン基)純度で、及び広範囲の分子量を有して製造されることができる。幾つかの用途では、当該化合物は化合物の混合物の形態において有用であることができ、これらの化合物は様々な数のテトラフルオロエチレンオキシ及びジフルオロメチレンオキシ部分を有し、並びに、その混合物中の化合物が蒸留によって本質的に分離不可能であり及び類似の物理特性(例えば類似の粘度)を有するような狭い範囲の沸点を有する。
フルオロケミカルケトン化合物の調製
本発明のペルフルオロポリエーテルジケトン化合物は、対応するペルフルオロポリエーテルジアシルフルオライド類から、少なくとも1つのペルフルオロポリエーテルジアシルフルオライドを、少なくとも1つのペルフルオロオレフィン(例えば、ヘキサフルオロプロペン)、ペルフルオロビニルエーテル、又はフルオロビニルエーテル(好ましくは、少なくともコストの視点からペルフルオロオレフィン)と、少なくとも1つの無水のフッ化物源(例えば、無水のフッ化カリウム)及び少なくとも1つの無水の極性非プロトン性溶媒(例えば、ジグリム(すなわち、ジエチレングリコールジメチルエーテル又はビス(2−メトキシ)エチルエーテル))の存在下で、組み合わせることにより調製することができる。所望ならば、相間移動触媒を使用できる。
例えば、ペルフルオロポリエーテルジアシルフルオライド、無水のフッ化物源(一般には触媒量)、溶媒、及び任意に、相間移動触媒(一般には触媒量)をいずれかの順番でいずれかの好適な反応器(例えば金属反応器、好ましくは圧力反応器)中にて組み合わせることができ、これを次に密閉し、及び自生圧力下で所望の反応温度(例えば約75℃)まで加熱することができる。次いで少なくとも化学量論量(100%以上の化学量論的過剰量まで)のペルフルオロオレフィン、ペルフルオロビニルエーテル、又はフルオロビニルエーテルを、一般には反応器の内容物を撹拌しながら又はかき混ぜながら、及び好ましくは温度を制御しながら、反応器に添加することができる(又は連続的に若しくは部分に分けて添加することができる)。
ペルフルオロオレフィン、ペルフルオロビニルエーテル、又はフルオロビニルエーテルの添加が完了した後、又は反応が完了するまで進行した後、反応器を冷却及び圧抜きしそして内容物をいずれかの好適な分離法によって精製することができる。例えば、得られた反応混合物を、ろ過し(例えば、フッ化物源を除去するために)、相分離し(例えば、溶媒及び触媒を除去するために)、洗浄溶媒により洗浄し(例えば、残留溶媒及び残留触媒を除去するためにアセトンで洗浄し)、相分離し(例えば、洗浄溶媒を除去するために)、そして回転蒸発及び/又は蒸留を行う(例えばいずれかの残留揮発性物質を除去するため及び得られるジケトン生成物を精製するために)ことができる。
ペルフルオロポリエーテルジアシルフルオライド類は、テトラフルオロエチレン(TFE)を光酸化重合し、その結果ペルフルオロポリエーテルポリペルオキシド類を形成させることにより調製することができる。ペルフルオロポリエーテルポリペルオキシド類は、物理的手法(例えば、熱的又は光化学処理)により、又は化学的手法(例えば、白金又はパラジウムなどの貴金属触媒の存在下で水素で還元することにより)還元することができる。この還元は、過酸化性のペルフルオロポリエーテル結合を破断し、及び−COF末端基とランダムに分布したジフルオロメチレンオキシ及びテトラフルオロエチレンオキシ部分とを有する低分子量のペルフルオロポリエーテル類を与えることができる。この合成法は、例えば、米国特許出願公開第2003/0013923A1号(マルチーニ(Marchionni)ら)及び米国特許第5,354,922号(マルチーニら)に更に詳細に記載されている。
或いは、ペルフルオロポリエーテルジアシルフルオライド類はまた、アンチモンペンタフルオライドを用いた、α、ω−ジヒドロペルフルオロポリエーテル類の分解によって(例えば、本質的に米国特許第6,046,368号(ラマナ(Lamanna)ら)の実施例7に記載されているとおりに);α、ω−ペルフルオロポリエーテルジメチルエステル類のフッ素ガスを用いたフッ素化、及びそれに続く、例えば触媒量のピリジンを用いた処理によって(例えば、本質的にそれぞれ米国特許第5,399,718号(コステロ(Costello)ら)及び同第5,466,877号(ムーア(Moore))に記載されているとおりに);又は炭化水素ポリエーテルジエステル類のフッ素ガスを用いたフッ素化、及びそれに続く、例えば触媒量のピリジンを用いた処理によって(例えば、本質的にそれぞれ米国特許第5,399,718号(コステロら)及び5,466,877号(ムーア)に記載されているとおりに)、調製することもできる。これらの方法は、出発ペルフルオロポリエーテルの性質に応じて、ランダムに又は非ランダムに分布したジフルオロメチレンオキシ及びテトラフルオロエチレンオキシ部分を有する物質を提供できる。
本調製プロセスの実施において有用なペルフルオロオレフィン類としては、オレフィン二重結合の炭素原子の1つに結合した炭素原子を少なくとも1つ含有するものが挙げられる。このようなペルフルオロオレフィン類は、一般に末端分枝状ペルフルオロアルキルカルボニル基の存在によって特徴付けられる生成物フルオロケミカルケトン化合物を提供する。
ペルフルオロオレフィン類は、当該技術分野において周知である種々の標準的な合成手順のいずれかによって調製できる。幾つかのペルフルオロオレフィン(例えば、CFCF=CF、C11CF=CF、及びCCF=CF)は、市販もされている(例えば、シンクエスト(Synquest)から又はアポロ・サイエンティフィック社(Apollo Scientific, Ltd.)から)。
フルオロケミカルケトン化合物を調製するのに有用なペルフルオロオレフィン類の代表的な例としては、CFCF=CF、CCF=CF、C11CF=CF、CFCFCF=CF、及び同様のもの、並びにこれらの混合物が挙げられる。(所望ならば混合物を使用できるが、精製が必要となる可能性のある生成物の混合物が結果として生成されることから、混合物は一般にあまり好ましくない。)好ましいペルフルオロオレフィンとしては、CFCF=CF、CCF=CF、及びこれらの混合物が挙げられる。CFCF=CFがより好ましい。
調製プロセスの実施において有用なフルオロ−及びペルフルオロビニルエーテル類としては、末端ペルフルオロビニル基を有するものが挙げられる。このようなフルオロ−及びペルフルオロビニルエーテル出発化合物は、1以上の鎖状に連結されたヘテロ原子を場合により更に含有することもでき(当該フルオロ−及びペルフルオロビニルエーテル類のエーテル酸素に加えて)、フルオロケミカル酸フッ化物又はフルオロケミカルケトンをヘキサフルオロプロピレンオキシド(HFPO)と反応させて中間体である分枝状酸フルオライド付加物を形成させることにより調製されることができる。次に、この付加化合物を塩基と反応させて、中間体であるカルボン酸塩を形成することができ、次に高温にて(任意に、不活性溶媒の存在下で)脱カルボキシル化することができる。幾つかのペルフルオロビニルエーテル(例えば、COCF=CF、COCF(CF)CFOCF=CF、及びCFOCF=CFのようなペルフルオロビニルエーテル類)はまた市販もされている(例えば、シンクエスト(Synquest)から又はアポロ・サイエンティフィック社(Apollo Scientific, Ltd.)から)。
本発明のフルオロケミカルケトン化合物の調製において有用なフルオロ−及びペルフルオロビニルエーテル類の代表的な例としては、COCF=CF、COCF(CF)CFOCF=CF、CFOCF=CF、COCF=CF、CFOCOCF=CF
OCF=CF、(CFCFCFOCF=CF、C11OCF=CF
HCFCFCFOCF=CF、CHOCFCFCFOCF=CF、CFCFHCFCFOCF=CF
Figure 0005280857
及び同様のもの、並びにこれらの混合物が挙げられる。好ましいビニルエーテルとしては、COCF=CF、COCF=CF、CFOCOCF=CF、及びこれらの混合物が挙げられる。COCF=CF、COCF=CF、及びこれらの混合物が、より好ましい。(所望される場合、出発化合物の混合物を使用することができるが、精製が必要となる可能性のある生成物の混合物が結果として生成されるために、混合物は一般にあまり好ましくない。)
好適な無水のフッ化物源としては、解離して無水のフッ化物イオン源を提供できる無水のフッ素含有化合物が挙げられる。このような化合物としては、金属フッ化物(例えば、フッ化カリウム、フッ化ルビジウム、フッ化セシウム、及び同様のもの、並びにこれらの混合物)、金属ビフルオライド、第四級アンモニウムフルオライド類、第四級ホスホニウムフルオライド類、及び同様のもの、並びにこれらの混合物が挙げられる。好ましい無水フッ化物源としては、フッ化カリウム、フッ化セシウム、及びこれらの混合物が挙げられ、フッ化カリウムがより好ましい。
本調製プロセスの実施において使用するのに好適な溶媒としては、無水の極性非プロトン性溶媒、例えばグリコールエーテル溶媒(例えば、グリム、ジクリム、トリグリム、テトラグリム、及び同様のもの、並びにこれらの混合物)、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、アセトニトリル、及び同様のもの、並びにこれらの混合物が挙げられる。好ましい溶媒としては、グリム、ジグリム、トリグリム、テトラグリム、ジメチルホルムアミド、及びこれらの混合物が挙げられ;グリム、ジグリム、ジメチルホルムアミド、及びこれらの混合物がより好ましく、そしてジグリムが最も好ましい。
好適な相間移動触媒としては、第四級アンモニウム塩、第四級ホスホニウム塩、クラウンエーテル類、クリプタンド類及び同様のもの、並びにこれらの混合物が挙げられる。好ましい塩の対イオンとしては、市販されているもの(例えば、クロライド)、並びにモノアルキルサルフェート類、モノアルキルスルホネート類、及び同様のもの、並びにこれらの混合物のようなものが挙げられる。有用なクラウンエーテルとしては、4’−アミノベンジル−15−クラウン−5、1−アザ−12−クラウン−5、1−アザ−15−クラウン−5、1−アザ−18−クラウン−5、ビス[(ベンゾ−15−クラウン−5)−15−イルメチル]ピメレート、ジシクロヘキサノ−18−クラウン−6、4’−ホルミルベンゾ−15−クラウン−5、2−(ヒドロキシメチル)−15−クラウン−5、4’−ニトロベンゾ−15−クラウン−5、ポリ[(ジベンゾ−18−クラウン−6)−コホルムアルデヒド]、及び同様のもの、並びにこれらの混合物が挙げられる。有用な市販のクリプタンドとしては、クリプトフィックス(KRYPTOFIX)21、211、222、及び222b(シグマ・アルドリッチ・ケミカル・カンパニー(Sigma-Aldrich Chemical Company)(ウィスコンシン州、ミルウォーキー(Milwaukee))から入手可能)が挙げられる。好ましい触媒は、比較的豊富に存在し及びコスト効率が良いことから、第四級アンモニウム塩である。有用な市販の第四級アンモニウム塩としては、アドゲン(ADOGEN)464(シグマ・アルドリッチ・ケミカル・カンパニー(Sigma-Aldrich Chemical Company)から入手可能なメチルトリアルキル(C〜C10)アンモニウムクロライド)が挙げられる。別の好ましい相関移動触媒は、トリオクチルアミンのジメチルサルフェートとの反応によって調製することができる、(C17CH OSOCHである。使用される場合、相間移動触媒は典型的に、反応混合物の約0.001モル%〜約5.0モル%を構成する濃度で添加される。
フルオロケミカルケトン化合物の使用
本発明のフルオロケミカルケトン化合物(又はそれらを含む、それらから成る、若しくはそれらから本質的に成る通常液体の組成物)は種々の用途に使用することができる。例えば、本化合物は、ディスク又は回路基板のような電子製品の精密洗浄又は金属洗浄用の溶媒として、熱伝達剤として、発泡断熱材(例えば、ポリウレタン発泡体、フェノール性発泡体、及び熱可塑性発泡体)を作製する際の気泡サイズ調整剤として、書類又は試料保存材料用及び潤滑剤用のキャリア流体又は溶媒として、ヒートポンプ用のような動力サイクル作動流体として、重合反応用の不活性媒体として、金属などの研磨された表面からバフ研磨化合物を除去するためのバフ研磨剤として、宝石又は金属部品などから水を除去するための置換乾燥剤として、塩素型の展開剤を含む従来の回路製造技術におけるレジスト展開剤として、及び例えば、1,1,1−トリクロロエタン又はトリクロロエチレンなどの塩化炭化水素と共に使用した場合のフォトレジスト用剥離剤として、使用できる。
フルオロケミカルケトン化合物は典型的に、高い絶縁耐力(例えば、約10オーム−cmより大きい)を示し、それによりそれらは半導体産業での用途に非常に好適となされる可能性がある。低温において予想外に低い粘度(例えば−50℃で約75×10−6/s)を示すフルオロケミカルケトン化合物(例えば、以下の実施例2のもの)は、半導体における熱伝達用途、化学加工、及び医薬品産業のような、低温の用途において特に有用である可能性がある。
フルオロケミカルケトン化合物は、単独で、又はお互いの混合物として、又はその他の通常使用される溶媒類(例えば、エーテル類、アルカン類、アルケン類、ペルフルオロカーボン類、全フッ素化第三級アミン類、ペルフルオロエーテル類、シクロアルカン類、エステル類、ケトン類、芳香族化合物、シロキサン類、ヒドロクロロカーボン類、ヒドロクロロフルオロカーボン類、ヒドロフルオロカーボン類、及び同様のもの、並びにこれらの混合物)との混合物として使用できる。こうした共溶媒は好ましくは、少なくとも部分的にフッ素化されており、特定の用途のための組成物の特性を改良し又は高めるために選択されることができ、及び結果として得られる組成物が好ましくは引火点を有さないような比率(共溶媒(1種又は複数)とフルオロケミカルケトン(1種又は複数)との)で使用されることができる。所望される場合、フルオロケミカルケトン化合物は、本発明のフルオロケミカルケトン化合物から「本質的に成る」組成物を形成するように、特定の用途に関する特性において非常に類似している他の化合物(例えば、他のフルオロケミカルケトン化合物)と組み合わせて使用することができる。
特定用途のために特別に所望される特性を付与するために、本化合物に微量の任意構成成分を添加することができる。有用な組成物は、従来の添加剤、例えば、界面活性剤、着色剤、安定剤、酸化防止剤、難燃剤、及び同様のもの、並びにこれらの混合物を含むことができる。
フルオロケミカルケトン化合物は洗浄及び乾燥の用途のための溶媒として有用であり、例えば、米国特許第5,125,089号(フリン(Flynn)ら)、同第3,903,012号(ブランドレス(Brandreth))、同第4,169,807号(ズベー(Zuber))、及び同第5,925,611号(フリン(Flynn)ら)に記載されているものがある。有機及び無機の両方の基材を、少なくとも1つの本発明のフルオロケミカルケトンを含む組成物と接触させることにより洗浄できる。炭化水素汚染物、フルオロカーボン汚染物、微粒子、及び水を包む大抵の汚染物を除去できる。
物品(回路基板のような)の表面の乾燥に又は水分置換に本化合物を使用するときには、例えば、米国特許第5,125,978号(フリン(Flynn)ら)に記載される乾燥又は水分置換の方法を使用できる。概して言うと、そのような方法は、少なくとも1つの本発明のフルオロケミカルケトン化合物を、好ましくは非イオン性のフルオロ脂肪族界面活性剤と混合して、含む液体組成物を、物品の表面と接触させることを含む。湿った物品を液体組成物に浸漬し及びその中でかき混ぜ、置換された水を液体組成物から分離し、そして得られた水が取り除かれた物品を液体組成物から取り出す。その方法及び処理できる物品についての更なる説明は前記の米国特許第5,125,978号(フリン(Flynn)ら)に見出すことができる。
本発明の化合物を蒸気相はんだ付けに使用するときには、例えば、米国特許第5,104,034号(ハンセン(Hansen))に記載された方法が使用できる。概して言うと、そのような方法は、はんだ付けされるべき部品を少なくとも1つの本発明のフルオロケミカルケトン化合物を含む蒸気体の中に浸漬してはんだを融解させることを含む。そのような方法を実施するときには、フルオロケミカルケトン組成物の液溜をタンクの中で沸騰するまで加熱して沸騰液体と凝縮手段との間にある空間に飽和蒸気を形成させ、はんだ付けすべき加工部品を蒸気の中に浸漬し、それよってその蒸気が加工部品の表面で凝縮してはんだを融解しリフローするようにし、その後はんだ付けされた加工部品を蒸気を含有する空間から取り出す。
本発明の化合物をプラスチック発泡体(例えば、発泡ポリウレタン)作製における気泡サイズ調整剤として使用するときには、例えば、米国特許第5,210,106号(ダムズ(Dams)ら)及び同第5,539,008号(ダムズ(Dams)ら)に記載されるプロセス反応剤及び反応条件を使用できる。そのような方法は少なくとも1つの発泡性ポリマー又は少なくとも1つの発泡性ポリマーの前駆体の存在下で発泡剤混合物を気化させることを含み、この発泡剤混合物は少なくとも1つの本発明のフルオロケミカルケトン化合物を含む。
本発明の化合物を熱伝達剤として使用するときには、例えば米国特許再発行番号37,119E(U.S. Reissue Patent No. 37,119 E)(シャーウッド(Sherwood))及び米国特許番号6,374,907B1(U.S. Patent No. 6,374,907 B1)(トゥシグナント(Tousignant)ら)に記載の方法が使用できる。そのような方法の実施においては、少なくとも1つの本発明のフルオロケミカルケトン化合物を含む熱伝達剤の使用を介して、熱源(例えば、シリコンウエファー、又はフラットパネルディスプレイの構成部品)とヒート・シンクとの間で熱が伝達される。本発明のフルオロケミカルケトンは一般的に、広い液体範囲、その範囲にわたる有用な粘度、及び最終使用温度での比較的高い熱安定性を示し、それによりそれらが熱伝達流体としての用途に非常に好適となされる。
本発明のフルオロケミカルケトン化合物の、コーティング用途における又は書類若しくは生物試料の保存用途における付着溶媒としての使用においては、例えば、米国特許第5,925,611号(フリン(Flynn)ら)及び同第6,080,448号(ライナー(Leiner)ら)に記載されている方法が使用できる。基材(例えば、磁気記録媒体又はセルロース系材料)上にコーティングを付着させるためのそのような方法は、基材の少なくとも1つの表面の少なくとも一部分に、(a)少なくとも1つの本発明のフルオロケミカルケトン化合物を含む溶媒組成物、及び(b)その溶媒組成物中に溶解可能又は分散可能な少なくとも1つのコーティング材料、を含む組成物を適用することを含む。その方法によって付着されることのできるコーティング材料には、顔料、潤滑剤、安定剤、接着剤、酸化防止剤、染料、ポリマー、医薬品、離型剤、無機酸化物、書類保存材料(例えば、紙の脱酸に使用されるアルカリ性材料)及び同様のもの、並びにこれらの組合せが挙げられる。好ましい材料としては、ペルフルオロポリエーテル、炭化水素、及びシリコーン潤滑剤;テトラフルオロエチレンの非晶質コポリマー類;ポリテトラフルオロエチレン;書類保存材料類;試料保存材料類;及びこれらの組合せが挙げられる。最も好ましくは、材料はペルフルオロポリエーテル又は書類若しくは試料保存材料である。
切削又は研磨加工作業に本発明のフルオロケミカルケトン化合物を使用するときには、例えば、米国特許第6,759,374号(ミルブラス(Milbrath)ら)に記載される方法が使用できる。このような金属、サーメット、又は複合材の加工方法は、金属、サーメット、又は複合材の加工部品及び工具に作動流体を適用することを含み、前記作動流体は少なくとも1つの本発明のフルオロケミカルケトン化合物及び少なくとも1つの潤滑添加剤を含む。作動流体は、1以上の従来の添加剤(例えば、腐食防止剤、酸化防止剤、消泡剤、染料、殺菌剤、凝固点降下剤、金属不活性化剤、共溶媒、及び同様のもの、並びにこれらの混合物)を更に含むことができる。
本発明のフルオロケミカルケトン化合物を重合媒体又は連鎖移動剤として使用するときには、例えば、「研究開示(Research Disclosures)」40576号の81頁(1998年1月)及び米国特許第5,182,342号(フェイリン(Feiring)ら)及び同第6,399,729号(ファーナム(Farnham)ら)に記載される方法を使用できる。こうした方法は、少なくとも1つの重合開始剤及び少なくとも1つの本発明のフルオロケミカルケトン化合物の存在下で、少なくとも1つのモノマー(好ましくは、少なくとも1つのフッ素含有モノマー)を重合させることを含む。
本発明のフルオロケミカルケトン化合物はまた、前記フルオロケミカルケトンを無水のアルカリ金属フッ化物(例えば、フッ化カリウム若しくはフッ化セシウム)又は無水のフッ化銀と、好ましくは無水の極性非プロトン性溶媒中で反応させることによって調製されるフルオロケミカルアルコキシド類をアルキル化することより、ハイドロフルオロエーテル化合物(HFE類)を調製するために使用することもできる。例えば、フランス特許公開番号2,287,432号(French Patent Publication No. 2,287,432)及びドイツ特許公開番号1,294,949号(German Patent Publication No. 1,294,949)に記載されている調製法、並びに米国特許第5,750,797号(ビッカーク(Vitcak)ら)に記載されている方法を参照のこと。
HFE類の調製において使用するための好適なアルキル化剤としては、硫酸ジアルキル類(例えば、硫酸ジメチル)、アルキルハライド類(例えば、ヨウ化メチル)、アルキルp−トルエンスルホネート類(例えば、p−トルエンスルホン酸メチル)、アルキルペルフルオロアルカンスルホネート類(例えば、ペルフルオロメタンスルホン酸メチル)、及び同様のもの、並びにこれらの混合物が挙げられる。好適な極性非プロトン性溶媒としては、アクリル性エーテル類、例えばジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、及びジエチレングリコールジメチルエーテル;カルボン酸エステル類、例えば、ギ酸メチル、ギ酸エチル、及び酢酸メチル;炭酸エステル類、例えば、ジエチルカーボネート、プロピレンカーボネート、及びエチレンカーボネート;アルキルニトリル類、例えば、アセトニトリル;アルキルアミド類、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,Nジエチルホルムアミド、及びN−メチルピロリドン;アルキルスルホキシド類、例えば、ジメチルスルホキシド;アルキルスルホン類、例えば、ジメチルスルホン、テトラメチレンスルホン、及び他のスルホラン類;オキサゾリドン類、例えば、N−メチル−2−オキサゾリドン;及び同様のもの;並びにこれらの混合物が挙げられる。
本発明のフルオロケミカルケトン化合物のこのような反応は、対応するハイドロフルオロエーテル化合物(すなわち2つの末端アルコキシ置換フルオロアルキル又はペルフルオロアルキル基及び前記フルオロケミカルケトン化合物の介在する線状ペルフルオロポリエーテルセグメントから成る化合物)を与える。好ましくは、前記HFEの各末端基のアルキル部分(これは、線状、分枝状、環状、又はこれらの組み合わせであることができる)は独立に、1〜約10個の炭素原子(より好ましくは、1〜約3個の炭素原子)を有する。
本発明のフルオロケミカルケトン化合物はまた、水素化ホウ素ナトリウムのような還元剤との、好ましくは極性非プロトン性溶媒(例えば、ジグリム)中における反応によって、対応するペルフルオロポリエーテルジオール類(すなわち、2つの末端のヒドロキシ置換フルオロアルキル又はペルフルオロアルキル基及び前記フルオロケミカルケトン化合物の介在する線状ペルフルオロポリエーテルセグメントから成る化合物)を調製するために使用することもできる。この反応は本質的に米国特許第6,649,719号(ムーア(Moore)ら)の11及び12段に記載されているとおりに行うことができる。所望される場合、前記ジオール類は更に、対応するジアクリレート類に更に変換でき(本質的に同参考文献の12段に記載されているとおりに)、又はイソシアネート類と反応してウレタン類を形成できる。
本発明の目的及び利点は、以下の実施例によって更に例示されるが、これらの実施例において列挙された特定の材料及びその量は、他の諸条件及び詳細と同様に本発明を不当に制限するものと解釈すべきではない。これらの実施例は単に、あくまで例示を目的としたものであり、添付の請求項の範囲を制限することを意味するものではない。
試験方法
核磁気共鳴(NMR)
1H&19F−NMRスペクトルは、バリアン(Varian)ユニティプラス400(UNITYplus 400)フーリエ変換NMRスペクトロメーター(バリアンNMRインストルメンツ社(Varian NMR Instruments)(カルフォルニア州、パロアルト(Palo Alto))から入手可能)にて測定した。
ガスクロマトグラフィー/質量分析(GCMS)
GCMSサンプルは、例えば、フィニガン(Finnigan)TSQ7000質量分析計(サーモ・エレクトロン社(Thermo Electron Corporation)(マサチューセッツ州、ウォルサム(Waltham))から入手可能)にて測定した。
赤外線(IR)分光法
IRスペクトルは、サーモ・ニコレット(THERMO-NICOLET)、アベーター(Avatar)370フーリエ変換赤外線(FTIR)スペクトロメーター(サーモ・エレクトロン社(Thermo Electron Corporation)(マサチューセッツ州、ウォルサム(Waltham))から入手可能)にて測定した。
粘度測定
運動粘度は、ウベローデ(Ubbelohde)ガラスキャピラリー粘度計(キャノン・インストルメンツ社(Cannon Instrument Co.)(ペンシルベニア州、ステートカレッジ(State College))から入手可能)及びショット(SCHOTT)AVS350粘度計タイマー(ショット・ノース・アメリカ(SCHOTT North America)(ニューヨーク州、エルムスフォード(Elmsford))から入手可能)を使用して測定した。温度は、ノヴェック(NOVEC)−7500(ハイドロフルオロエーテル;3M社(3M Company)(ミネソタ州、セントポール(St. Paul))から入手可能)を充填したローラー(Lawler)恒温槽(ローラー・マニュファクチャリング社(Lawler Manufacturing Company, Inc.)(インディアナ州、インディアナポリス(Indianapolis))から入手可能)を使用して制御した。前記ローラー(Lawler)恒温槽は、ユラボ(JULABO)F−83超低温サーキュレータ(refrigerated circulator)(ユラボUSA(Julabo USA)(ペンシルベニア州、アレンタウン(Allentown))から入手可能)によって冷却した。
(実施例1)
(CFCFC(O)CFO(CO)(CFO)CFC(O)CF(CFの調製
最初に、ペルフルオロポリエーテルジアシルフルオライド混合物を、本質的に米国特許第6,046,368号(ラマナ(Lamanna)ら)の実施例7に記載されているとおりに調製した。76gのH−ガルデンZT180(H-GALDEN ZT 180)熱伝達流体を1.8gのSbF(シグマ・アルドリッチ・ケミカル・カンパニー(Sigma-Aldrich Chemical Company)(ウィスコンシン州、ミルウォーキー(Milwaukee))から得られるアンチモンペンタフルオライド)を含有するフラスコに約1時間かけて滴加した。ソルベイ・ソレキシスSpA(Solvay-Solexis SpA)(イタリア、ボレート(Bollate))(ソルベイ・ソレキシス社(Solvay-Solexis, Inc.)(ニュージャージー州、トロフェア(Thorofare)))から商標名H−ガルデンZT180((H-GALDEN ZT 180)で市販されているこの熱伝達流体は、一般式、HCFO(CO)(CF2O)CFH(m及びnは独立して変化する)を有し、核磁気共鳴分光法(NMR)で測定した場合の数平均分子量は約590であった。この熱伝達流体はガスクロマトグラフィー(GC)で測定した場合に少なくとも7つの分離性の構成成分を含有していた(GC)。続いて、2回の追加のSbF(各1.8g)をフラスコに加えた。ガスの放出、おそらくCFH、が認められた。最後のSbFを加えた後、得られた混合物を室温で2時間撹拌し、及び38gの生成物ジアシルフルオライド類を混合物から直接、95℃のヘッド温度まで蒸留した。得られた物質の赤外線(IR)スペクトルは、1888.6cm−1にCOF基に関するカルボニル吸収帯の存在を示した。この物質は多数のペルフルオロポリエーテルジアシルフルオライド類の混合物であった。
ペルフルオロポリエーテルジアシルフルオライド混合物(38g)を260.4gの無水ジエチレングリコールジメチルエーテル(「ジグリム」;シグマ・アルドリッチ・ケミカル・カンパニー(Sigma-Aldrich Chemical Company)(ウィスコンシン州、ミルウォーキー(Milwaukee))から入手)、5gの噴霧乾燥されたフッ化カリウム(シグマ・アルドリッチ・ケミカル・カンパニー(ウィスコンシン州、ミルウォーキー)から入手し、及び更にエアオーブン中で120℃にて乾燥)、及び4.9gのアドゲン(ADOGEN)464相間移動触媒(シグマ・アルドリッチ・ケミカル・カンパニー(ウィスコンシン州、ミルウォーキー)から入手したメチルトリアルキル(C〜C10)アンモニウムクロライド;無水ジグリム中49重量%溶液)を、600mLの反応器(圧力容器又はパール・インストルメント・カンパニー(Parr Instrument Company)(イリノイ州、モリーン(Moline))から入手したパール(Parr)反応器)中で組み合わせた。反応器を密閉し及び75℃に加熱した。過剰(90g)のヘキサフルオロプロペン(HFP;ダイネオン(Dyneon)(ミネソタ州、セントポール(St. Paul)から入手)を10gずつ2時間かけて反応器に加えた。HEP各10gの添加後に、反応器内の圧力は約310kPa(3.06気圧(45psig))まで上昇し、約10分以内に68.9kPa(0.68気圧(10psig))未満まで下降した。HFPの添加が終了した後、反応器を75℃で一晩撹拌した。 反応器を周囲温度まで冷却した後、反応器を開け、及び内容物をろ過して固体フッ化カリウム触媒を除去した。得られた下方のフルオロケミカル相(110g)をろ過された反応混合物から分液漏斗を用いて除去した。得られた混合物を濃縮管蒸留カラムを用いて蒸留し、及び24℃〜108℃で蒸留される留分(HFPの二量体類を含有していた)を廃棄した。108℃〜126℃及び126℃〜174℃で蒸留される中間の留分(有意な量のHFPの三量体類を含有していた)もまた廃棄した。174℃〜199℃で蒸留される留分をIR分光法により及びガスクロマトグラフィー質量分析法(GCMS)により分析した。この留分のIRスペクトルはペルフルオロポリエーテルジケトン構造と一致した(1795cm−1におけるCO吸収帯が観測され、明白なCH吸収帯は観測されなかった)。GCMSデータは所望のペルフルオロポリエーテルジケトン構造体と一致する分子量の幾つかの化合物の存在を示した。ジケトン構造体の更なる証拠がF19NMRによって得られ、これによってこの留分の主要な構成成分が数平均分子量が734の所望のジケトン類であることが示された。174℃〜199℃で蒸留される留分(すなわちジケトン含有留分)の運動粘度は、ウベローデ(Ubbelohde)545−20粘度計及びショット(SCHOTT)AS350粘度計タイマーを用いて測定され、0℃において4.88×10−6/s(4.88センチストークス)及び−50℃において77.29×10−6/s(77.29センチストークス)であることがわかった。
(実施例2)
(CFCFCF(OC)CFO(CO)(CFO)CFCF(OC)CF(CFの調製
21.6gの実施例1のジケトン(174℃よりも高い温度で沸騰する留分)、152gのジグリム(4Aモレキュラーシーブで乾燥されたもの)、7.9gの無水フッ化カリウム、4.1gのアドゲン(ADOGEN)464相間移動触媒(無水ジグリム中49重量%溶液)、及び19.0gの硫酸ジエチル(シグマ・アルドリッチ・ケミカル・カンパニー(Sigma-Aldrich Chemical Company)(ウィスコンシン州、ミルウォーキー(Milwaukee))から入手可能)をオーバーヘッド撹拌器及び熱電対を備えた250mLの丸底フラスコに配置した。得られた混合物を52℃に加熱した。約72℃までの短い発熱があり、その後温度を52℃で60時間保った。60時間の終わりに、18gの45重量%水性水酸化カリウム(シグマ・アルドリッチ・ケミカル・カンパニー(Sigma-Aldrich Chemical Company)(ウィスコンシン州、ミルウォーキー(Milwaukee))から入手)を混合物に加え、得られた混合物を更に65℃に2時間加熱して残りの硫酸ジエチルを加水分解した。得られた混合物を幾らかの水を加えて更に大きなフラスコに移し、ディーン・スターク・トラップ(Dean Stark trap)を用いて蒸留して上方の水相をフラスコに戻した。トラップ中の下方のフルオロケミカル相を分離し(12.8g)、水で一度洗浄し、ガス液体クロマトグラフィー(GLC)、IR分光法、及びガスクロマトグラフィー・質量分析法(GCMS)によって分析した。IRスペクトルはカルボニルの吸収を示さず、及び2900〜3000cm−1領域にエチル基に起因する混合隆起帯を有していた。GLCの結果は、2組の生成物の形成に伴う、出発ジケトン類の完全な消費を示した。主生成物(生成混合物の約86重量%を構成する)は所望のビス(エチルエーテル)生成物シリーズであり、GCMS分析(722〜954の質量範囲を有する一連のビス(エチルエーテル類)を示した)と一致した。
(実施例3)
(CFCFC(O)CFO(CFCFO)CFC(O)CF(CFの調製
111gの(FC(O)CFOCFCFO、2.2gの無水フッ化カリウム、0.23gのアドゲン(ADOGEN)464相間移動触媒、及び52gの無水ジグリムを、撹拌器、加熱器、及び熱電対を備えた600mLの清浄で乾いた反応器に加えた。(このFC(O)CFOCFCFOは、本質的に米国特許第5,399,718号(コステロ(Costello)ら)に記載されるとおりに、(CHCOCHCHOCHCHOを直接フッ素化して、全フッ素化ジエステルを形成し、これを、本質的に米国特許第5,466,877号(ムーア(Moore))に記載されているとおりに、触媒量のピリジンと反応させることによって対応するジアシルフルオライド、(FC(O)CFOCFCFOに変換することにより、調製した。反応器を密閉し、ドライアイス中で約−50℃に冷却し、90gのHFPを加えた。反応器をドライアイスから取り出し、125℃の温度に2.5時間にわたって加熱した。反応器内の圧力は最大1137kPa(10.89気圧(165psig))に達し、及びその後2.5時間後に276kPa(2.72気圧(40psig))まで下降した。反応器の内容物を放冷し、過剰の圧力を抜いた。反応器の内容物を分液漏斗に加え、内容物の下相(202.9g)を単離した。残った上相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、得られた下相(15.8g)を前述の下相と合わせた。この相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウム(シグマ・アルドリッチ・ケミカル・カンパニー(Sigma-Aldrich Chemical Company)(ウィスコンシン州、ミルウォーキー(Milwaukee))から入手)で乾燥し、減圧下で分留して、0.05気圧(13mmHg)で78〜88℃で沸騰する62.0gの分留カットを得た。NMR分析はこの分留カットの構造を96モル%の純粋な、1,1,3,4,4,4−ヘキサフルオロ−1−{1,1,2,2−テトラフルオロ−2−[1,1,2,2−テトラフルオロ−2−(1,1,3,4,4,4−ヘキサフルオロ−2−オキソ−3−トリフルオロメチル−ブトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−3−トリフルオロメチル−ブタン−2−オンであると確認した。この分留カットの粘度は、ウベローデ(Ubbelohde)545−20粘度計及びショット(SCHOTT)AS350粘度計タイマーを用いて測定したとき、0℃で5.8×10−6/s(5.8センチストークス)及び−50℃で135.6×10−6/s(135.6センチストークス)であることが分かった。
4.43gの前記分留カットを4.46gの蒸留水とともに密閉された金属(モネル(MONEL))チューブ内で180℃で17時間加熱し、及びその後冷却した。得られたフルオロケミカル相のNMRによる分析により、その相が93.4モル%の不変の分留カットを含有していたことが示され、比較的厳しい条件下での驚くべき安定性を示した。
(実施例4)
(CFCFCF(OCH)CF(OCFCFCFCF(OCH)CF(CFの調製
40.0gの上記の実施例3で調製された(CFCFC(O)CF(OCFCFCFC(O)CF(CF、8.0gの無水フッ化カリウム、2.9gのアドゲン(ADOGEN)464相間移動触媒、19.0gの硫酸ジメチル、及び100gの無水ジグリムを撹拌器、加熱器、熱電対、及び水冷コンデンサを備えた清浄な乾いた250mLの丸底フラスコに加えた。フラスコ及びその内容物を32℃に加熱し及びその温度で65時間保持した。次にフラスコに22gの水を加え、及び内容物を更に60℃に加熱し、及びその温度で24時間保持した。追加の20gの水をフラスコに加え、得られた混合物を蒸気蒸留して37.4gの85.4重量%の純粋な化合物を得た。構造をGCMSにより確認した。
(実施例5)
(CFCFC(O)CFO(CFO)(CFCFO)CFC(O)CF(CFの調製
FC(O)CFO(CFO)(CFCFO)CFC(O)Fを、本質的に米国特許第5,399,718号(コステロ(Costello)ら)に記載されているとおりにフォンブリンZ−DEAL(FOMBLIN Z-DEAL)ペルフルオロポリエーテルジ(メチルエステル)(ソルベイ・ソレキシスSpA(Solvay-Solexis SpA)(イタリア、ボレート(Bollate))(ソルベイ・ソレキシス社(Solvay-Solexis, Inc.)(ニュージャージー州、トロフェア(Thorofare)))から市販)をフッ素と反応させ、全フッ素化ジエステルを形成し、これを、本質的に米国特許第5,466,877号(ムーア(Moore))に記載されているとおりに、触媒量のピリジンと反応させることによって対応するジアシルフルオライドへと変換することにより調製した。200gの、66.0モル%の純粋なFC(O)CFO(CFO)(CFCFO)CFC(O)F及び181gの無水ジグリムを撹拌器、加熱器、及び熱電対を備えた清浄な乾いた600mLのパール(Parr)反応器に加えた。反応器を密閉し、及び0.67気圧(20インチの水銀)減圧まで排気した。反応器を75℃に加熱し、42.1g(0.28モル)のHFPを1時間かけて反応器に加えた。反応器の内容物を75℃にて更に16時間撹拌した。反応器を室温に冷却し、過剰の圧力を抜いた。反応器の内容物をろ過し、次いで分液漏斗に加え得られた下相を単離した。NMR分析により42モル%の所望のジケトンが示された。
(実施例6)
CFOCOCF(CF)C(O)CFO(CO)(CFO)CFC(O)CF(CF)OCOCFの調製
5g(0.086モル)のフッ化カリウム、264gの無水ジグリム、7.4g(無水ジグリム中49%溶液)アドゲン(ADOGEN)464相間移動触媒、49gの実施例1に記載のペルフルオロポリエーテルジアシルフルオライド混合物、及び90.5g(0.27モル)のCFOCOCF=CFを600mLのパール(Parr)反応器に配置した。反応器を密閉し、及び75℃に約48時間加熱した。次いで反応器を冷却し、圧抜きし、その内容物を焼結ガラス漏斗を通してろ過し、得られたろ液を分離して115gのフルオロケミカル相を得た。次にこの相を蒸留し、34℃〜約120℃の範囲の温度で沸騰する多数の留分に分離した。2つの留分をGCMSで分析し、CFOCOCF(CF)COCFOC
CFOCOCF(CF)COCFOCOCF
CFOCOCF(CF)COCFOCOCOCF;CFOCOCF(CF)COCFO(CO)CFOCF;CFOCOCF(CF)COCFO(CO)CF;CFOCOCF(CF)COCFOCOCFCOCF(CF)OCOCF;及びCFOCOCF(CF)COCFO(CO)CFCOCF(CF)OCOCF、の構造と一致する質量を有する、種々のペルフルオロポリエーテルケトン類を含有することがわかった。この2つの留分のIRスペクトルは約1794cm−1にカルボニルバンドを含有しており、全フッ素化ケトン構造に一致した。
(実施例7)
CFOCOCF(CF)C(O)CFO(CFO)(CFCFO)CFC(O)CF(CF)OCOCFの調製
5g(0.086モル)のフッ化カリウム、272gの無水ジグリム、8.9g(無水ジグリム中49%溶液)のアドゲン(ADOGEN)464相間移動触媒、76gの実施例5に記載のペルフルオロポリエーテルジアシルフルオライド混合物、及び76g(0.23モル)のCFOCOCF=CFを、600mLのパール(Parr)反応器に配置した。反応器を密閉し、75℃に約48時間加熱した。次に反応器を冷却し、圧抜きし、その内容物を焼結ガラス漏斗を通してろ過し、得られたろ液を分離し、2−ブタノンで1回洗浄して、105gのフルオロケミカル相を得た(揮発性物質を回転蒸発させた後)。次にこの相を真空下で蒸留し34kPa(0.007気圧(5mmHg))でヘッド温度44℃までの最低沸点物質を除去した。ポット中に残った蒸留残留物は重さ67gであった。残留物のIR分析は、1890cm−1(未反応ペルフルオロポリエーテルジアシルフルオライド)、1795cm−1、及び1813cm−1に3つのカルボニルピークを示した。NMR分析により、この残留物がペルフルオロポリエーテル鎖上に、約57モル%のOCFCOCF(CF)OCOCFである末端基、及び16モル%のOCFCOFである末端基を含有することが示された。他の末端基もまた存在していた。

Claims (10)

  1. 2つの末端にあり、分枝状であり、独立にフルオロアルキルカルボニル又はペルフルオロアルキルカルボニルである基、及び介在する非分岐直鎖状ペルフルオロポリエーテルセグメントから成るフルオロケミカルケトン化合物であって、前記末端基の各々は、前記基のカルボニル部分と隣接する、前記基のフルオロアルキルまたはペルフルオロアルキル部分の炭素原子にて分枝しており、前記末端基の各々は任意で少なくとも1つの鎖状に連結されたヘテロ原子を含み、及び前記ペルフルオロポリエーテルセグメントは、少なくとも1つのテトラフルオロエチレンオキシ部分を含み、前記部分は前記ペルフルオロポリエーテルセグメント内にランダムに又は非ランダムに分布しているフルオロケミカルケトン化合物。
  2. 少なくとも1つの請求項1に記載の化合物を含む組成物と物品を接触させることを含む、前記物品から汚染物を除去する方法。
  3. 少なくとも1つの発泡性ポリマー又は少なくとも1つの発泡性ポリマーの前駆体の存在下で発泡剤混合物を気化させることを含む、発泡プラスチックの調製方法であって、前記発泡剤混合物は少なくとも1つの請求項1に記載の化合物を含む方法。
  4. はんだを含む少なくとも1つの部品を、少なくとも1つの請求項1に記載の化合物を含むフルオロケミカル液体蒸気体に入れることによって、前記はんだを融解させることを含む、蒸気相はんだ付けの方法。
  5. 少なくとも1つの請求項1に記載の化合物を含む熱伝達剤の使用を介して、熱源とヒート・シンクとの間で熱を伝達させることを含む、熱伝達の方法。
  6. 基材上にコーティングを付着させる方法であって、(a)少なくとも1つの請求項1に記載の化合物を含む溶媒組成物;及び(b)前記溶媒組成物中に溶解可能又は分散可能である少なくとも1つのコーティング材料、を含む組成物を、前記基材の少なくとも1つの表面の少なくとも一部分に適用することを含む方法。
  7. 金属、サーメット、又は複合材の加工部品及び工具に作動流体を適用することを含む、切削又は研磨加工の方法であって、前記作動流体は少なくとも1つの請求項1に記載の化合物及び少なくとも1つの潤滑添加剤を含む方法。
  8. 少なくとも1つの重合開始剤及び少なくとも1つの請求項1に記載の化合物の存在下で少なくとも1つのモノマーを重合することを含む、重合方法。
  9. (a)少なくとも1つの請求項1に記載のフルオロケミカルケトン化合物を少なくとも1つのフッ化物源と反応させて少なくとも1つのフルオロケミカルアルコキシドを形成すること;及び(b)前記フルオロケミカルアルコキシドを少なくとも1つのアルキル化剤と反応させて少なくとも1つのハイドロフルオロエーテル化合物を形成すること、によって生成されるハイドロフルオロエーテル化合物であって、前記フルオロケミカルケトン化合物中のカルボニル基が前記ハイドロフルオロエーテル化合物中のエーテル基に変換され、且つ前記アルキル化剤中のアルキル基が前記エーテル基中のアルキル基に対応する、ハイドロフルオロエーテル化合物
  10. 前記ペルフルオロポリエーテルセグメントが、少なくとも1つのジフルオロメチレンオキシ部分をさらに含む、請求項1に記載のフルオロケミカルケトン化合物。
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