JP5280432B2 - 比重の増加した細胞培養用支持体及びその製造方法 - Google Patents

比重の増加した細胞培養用支持体及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は比重の増加した細胞培養用支持体及びその製造方法に係り、さらに詳しくは、細胞培養に用いられる生体適合性高分子支持体の製造時において、化学的に安定な高比重の無機化合物を添加することによって、比重を増加させた細胞培養用支持体及びその製造方法に関する。
癌細胞を除くほとんどの細胞は付着して成長し、このような細胞の増殖を増大させるための培養容器及び培養素材に関する研究がなされており、生体適合性支持体粒子を適用して細胞付着表面積を増大させて培養する方法が普遍的に多用されているのが現状である。しかしながら、細胞を回収するために支持体と細胞を分離しなければならず、最も適切な分離方法である遠心分離によって分離する場合、支持体と細胞との間の比重差があまり大きくなくて分離時間が長引くため、これにより細胞の損傷が起こり、支持体と細胞層との境界が不明であるために細胞が損失する可能性が高い。
成体幹細胞分野において細胞培養に関する種々の方法が紹介されているが、依然として培養の効率を増加させることを余儀なくされるという問題点を有している。これを解決するための試みとして、支持体の微細化を通じた細胞付着面の極大化と間歇的相対運動により付着確率を増加させた微細支持体を用いた3次元培養法がある(大韓民国特許出願第2006−79725号公報)。
昔は、細胞に比べて比較的に大きめの100μm以上の支持体を用いた培養法が紹介されていたが、最近は10〜100μmの支持体が利用されているため、細胞分離のためのフィルターが微細化する必要がある。しかしながら、フィルターのサイズが減少するにつれて時間消費と細胞損失の可能性が高くなるため、微細フィルター方式よりは遠心分離を利用しているのが現実的である。しかしながら、培養に主として用いられる高分子支持体の比重と細胞の比重との違いがあまり大きくなく、最終的にトリプシン処理後に細胞を分離する過程において遠心分離時間が長引き、確実な境界層を見出し難くて細胞が損失するという不都合がある。
細胞を主として扱う生命工学領域において遠心分離は最も使用頻度の高い工程の一つである。しかしながら、細胞の破壊を防ぐための遠心力と時間(約100G(分離能RCF(relative centrifugal force)と比例する数値)/10分)に制限があり、分離率には限界がある。このとき、比重差が大きくなるほど比較的に低いRCFにおいても容易に分離することができる。特に、幹細胞、Bリンパ球などの有核細胞の分離時に明確な境界層を見出すための手段としてパーコール、フィコール、ハイパーフェイクなどの比重液を使用すれば、細胞層とその上層との境界を容易に見出すことができるため、遠心分離時に頻繁に使用されている。前記比重液を用いて細胞培養用支持体を製造することは境界層を容易に得るためであり、遠心分離の容易性を増加させたものであるといえる。
細胞培養に用いられる支持体は細胞を安全で且つ効率的に培養するために細胞の特性と目的に応じて極小数の物質に制限されて使用されており、これらは通常、天然または合成高分子物質であって、比重が細胞とほとんど同じ物質が使用されているが、現在、臨床的に許可されて使用される生物分解性または生物親和性素材はポリ乳酸(polylactic acid、PLA)、ポリ−L−乳酸(poly L-lactic acid、PLLA)、ポリグリコール酸(poly glycolic acid、PGA)、ポリ(乳酸−コ−グリコール)酸(polylactic-co-glycolic acid、PLGA)、ポリカプロ−ラクタム(polycapro-lactam、PCL)など小数の多糖類が使用されており、これらの比重は1.1〜1.3の近くにおいて決定され、細胞や人体由来固形物質の比重も1.2以上であるため、高分子物質と細胞や人体由来固形物質の比重がほとんど同じであるため遠心分離工程が必須に要求されるという問題点がある。
比重の境界が明確ではない場合、宝石、又は種子などを区分するように所望の境界の比重液を使用する場合がしばしばあるが、細胞を損傷させずに使用するには制限が多い。ほとんどの場合に使用する比重液は、普通、比重が1.2以下であるため、比重が1.2以上の有核細胞と支持体との境界を区分するために使用される比重液は入手し難いのが現状である。特に、細胞が人体に細胞治療剤として注入される場合、さらなる検証が必要であり、規制の対象になりやすく、使用が容易ではない。
従って、支持体そのものの比重を増加されると、遠心分離上の問題が解決されるため、高分子物質を支持体の基本物質とし、比重を1.3以上に増加させるならば、遠心分離にかかる時間を短縮でき、しかも、境界層の検出は困難ではないであろう。
そこで、本発明者らは、分離された細胞が回収し易い細胞培養用支持体を開発するために鋭意努力した結果、細胞培養用支持体に高比重の無機化合物成分を添加して既存の細胞培養用支持体に比べて比重を増加させた場合、遠心分離だけで細胞を分離することができ、細胞の損傷を極力抑えることができるということを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の主な目的は、既存の細胞培養用支持体に比べて比重の増加した細胞培養用支持体を製造する方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、生体適合性高分子及び無機化合物からなる細胞培養用支持体及び前記細胞培養用支持体を利用する細胞の培養方法を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明は、(a)生体適合性高分子に無機化合物を混合するステップと、(b)前記ステップ(a)において得られた混合物に生体適合性高分子を混合した後、洗浄及び乾燥して支持体を製造するステップと、を含む細胞培養用支持体の製造方法を提供する。
また、本発明は、(a)2以上の生体適合性高分子を混合するステップと、(b)前記ステップ(a)において得られた混合物に無機化合物を混合した後、洗浄及び乾燥して支持体を製造するステップと、を含む細胞培養用支持体の製造方法を提供する。
さらに、本発明は、(a)2以上の生体適合性高分子を混合するステップと、(b)前記ステップ(a)において得られた混合物を洗浄及び乾燥した後、無機化合物でコーティングして支持体を製造するステップと、を含む細胞培養用支持体の製造方法を提供する。
さらに、本発明は、前記方法により製造され、生体適合性高分子及び比重増加用無機化合物を含有する直径10〜250μmの細胞培養用支持体及び前記細胞培養用支持体を利用することを特徴とする細胞の培養方法を提供する。
本発明の他の特徴及び実施態様は、下記の詳細な説明及び特許請求の範囲から一層明らかになるであろう。
酸化インジウムを用いて製造された比重の増加した細胞培養用支持体を走査電子顕微鏡(SEM)にて確認したものである。 二酸化チタンを用いて製造された比重の増加した細胞培養用支持体をSEMにて確認したものである。
本発明は、一観点において、比重の増加した細胞培養用支持体の製造方法に関するものである。
本発明による細胞培養用支持体の製造方法に対する一実施態様は、(a)生体適合性高分子に無機化合物を混合するステップと、(b)前記ステップ(a)において得られた混合物に生体適合性高分子を混合した後、洗浄及び乾燥して支持体を製造するステップと、を含む。
本発明による細胞培養用支持体の製造方法に対する他の実施態様は、(a)2以上の生体適合性高分子を混合するステップと、(b)前記ステップ(a)において得られた混合物に無機化合物を混合した後、洗浄及び乾燥して支持体を製造するステップと、を含む。
本発明による細胞培養用支持体の製造方法に対するさらに他の実施態様は、(a)2以上の生体適合性高分子を混合するステップと、(b)前記ステップ(a)において得られた混合物を洗浄及び乾燥した後、無機化合物でコーティングして支持体を製造するステップと、を含む。
本発明の実施態様による細胞培養用支持体の製造方法は、(c)前記支持体を比重液を用いて回収するステップをさらに含むことを特徴とする。
本発明において、前記生体適合性高分子は、ポリ乳酸(polylactic acid、PLA)、ポリ−L−乳酸(poly L-lactic acid、PLLA)、ポリグリコール酸(poly glycolic acid、PGA)、ポリ(乳酸−コ−グリコール)酸(polylactic-co-glycolic acid、PLGA)、ポリビニルアルコール(polyvinylalcohol、PVA)、コラーゲン、アルジネート、キトサン、フッ素樹脂、アガーゲル及びポリアクリルアミドよりなる群から選ばれることを特徴とし、前記無機化合物はセラミック及び金属よりなる群から選ばれることを特徴とする。
本発明において、前記セラミックはヒドロキシアパタイト(Ca10(PO(OH))、二酸化チタン(TiO)、チタン酸バリウム(BiTiO)、ジルコン(ZrSiO)、二酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化鉄、酸化亜鉛(ZnO)、二酸化シリコン(SiO)、酸化インジウム(In)及び酸化スズ(SnO)よりなる群から選ばれることを特徴とし、前記金属は、カルシウム、リン、チタン、ジルコニウム(Zr)、鉄(Fe)、亜鉛、シリコン、インジウム(In)及びスズよりなる群から選ばれることを特徴とする。
本発明において、前記無機化合物は光に反応する無機化合物であることを特徴とし、前記光に反応する化合物は二酸化チタン、酸化亜鉛及び酸化スズよりなる群から選ばれることを特徴とする。前記光に反応する無機化合物を用いて細胞培養用支持体を製造する場合、光量を変化させて細胞付着性を調節することができる。すなわち、二酸化チタンなどは光に反応するため、前記二酸化チタンなどの光に反応する無機化合物を用いて製造した細胞培養用支持体を用いて細胞を培養する場合、光量の調節により細胞付着性を調節することができる。
本発明においては、比重の増加した細胞培養用支持体を製造するために生体適合性高分子であるポリ−L−乳酸に酸化インジウム(In)または二酸化チタン(TiO)を混合して攪拌した後、得られた混合物にポリビニルアルコール(PVA)を混合して攪拌して細胞培養用支持体を製造したり、又はポリビニルアルコール、ポリ−L−乳酸及び酸化インジウムまたは二酸化チタンを混合して攪拌することにより細胞培養用支持体を製造した。
また、ポリビニルアルコール及びポリ−L−乳酸を混合して製造した支持体を遠心分離して洗浄し且つ凍結乾燥した後、酸化インジウムまたは二酸化チタンを混合して熱処理でコーティングした。前記コーティングされた支持体を遠心分離で洗浄した後、凍結乾燥する工程を繰り返し行い、比重の増加した細胞培養用支持体を製造した。
前記支持体を比重液であるパーコールを用いてパーコールの比重よりも高い支持体を回収することにより、既存の細胞培養用支持体よりも比重が増加した支持体を製造することができた。
本発明による細胞培養用支持体を製造するに当たって、細胞培養安全性、支持体製造技法上リスクと不測の変数を最小化するために、基本的に使用される高分子物質は生体適合性素材であり、比重を増加させるために使用される無機化合物は生物学的に安全であると言われる物質であると共に、高分子支持体に大きな影響を与えないためにそのサイズが10μm以下であることが好ましい。
各セラミック毎にその比重が異なるため、(二酸化チタン:4;チタン酸バリウム:6.08;ジルコン:2.1;二酸化ジルコニウム:5.56〜6.1;酸化亜鉛:5.4〜5.7;二酸化シリコン:2.2〜2.6;酸化インジウム:7.19;酸化スズ:6.9〜9.0)、セラミックの種類を変えることによって、目的とする比重を有する支持体を製造することができる。また、比重液も種類によってその比重が異なるため、(フィコール:1.077;パーコール:1.13;ヒストフェイク:1.077)、使用する比重液に応じて目的とする比重を有する支持体を製造することができる。
前記培養用支持体の直径が250μmを超える場合には細胞分離時に細胞と支持体が上手く分離されるのに対し、細胞増殖率が低く、直径が10μm未満である場合には細胞と支持体を分離することが容易ではない。このため、前記細胞培養用支持体は10〜250μmの直径を有することが好ましく、より好ましくは、20〜150μm、さらに好ましくは、約100μmの直径を有することが好ましい。
本発明は、他の観点において、前記方法により製造され、生体適合性高分子及び比重増加用無機化合物を含有する直径が10〜250μmの細胞培養用支持体及び前記細胞培養用支持体を利用することを特徴とする細胞の培養方法に関する。
本発明において、前記細胞としては、脂肪細胞だけを例示しているが、繊維芽細胞、成体幹細胞、前脂肪細胞、子宮頸部癌細胞(HeLa)などを例示することができ、支持体に付着培養可能な細胞であれば、制限なしに使用することができる。
本発明によれば、前記細胞培養用支持体において細胞を培養した後に遠心分離した場合、細胞を支持体から別途の処理なしに容易に分離することができる。
以下、本発明を実施例を挙げて詳述する。これらの実施例は単に本発明をより具体的に説明するためのものであり、本発明の範囲がこれらの実施例に制限されないことは当業界において通常の知識を持った者にとって自明である。
特に、下記の実施例においては、生体適合性高分子としてポリ−L−乳酸のみを例示しているが、これに限定されるものではない。なお、無機化合物として酸化インジウムまたは二酸化チタンを例示しているが、セラミック、金属など支持体の比重を増加可能な物質であれば、制限なしに使用することができる。
下記の実施例においては使用可能な細胞として、脂肪細胞のみを例示しているが、繊維芽細胞、成体幹細胞、前脂肪細胞、子宮頸部癌細胞(HeLa)など付着可能な細胞であれば、制限なしに使用することができる。
また、下記の実施例においては、光に反応する無機化合物として二酸化チタンのみを例示しているが、酸化亜鉛、酸化スズなど光に反応する化合物であれば、制限なしに使用することができる。
実施例1:細胞培養用支持体の製造
1−1:細胞培養用支持体の製造
高比重の細胞培養用支持体を製造するために、ポリ−L−乳酸をジクロロメタンに溶かした後、酸化インジウム(In)または二酸化チタン(TiO)を混合して6,000rpmにおいて3分間攪拌し、その後、蒸留水に溶かした1%ポリビニルアルコール(PVA)を混合して24時間攪拌して支持体を製造した。前記支持体を PBSにより3,000rpmにおいて5分間5回遠心分離して洗浄し、2日間凍結乾燥した。
前記支持体をパーコールを用いた不連続密度勾配法によりパーコールの比重である1〜1.3よりも高比重の支持体を回収することにより、比重の増加した細胞培養用支持体を得た。前記得られた細胞培養用支持体をSEMにより確認した結果、その粒子径が20〜150μmであることを確認することができた(図1及び図2)。
1−2:細胞培養用支持体の製造
高比重の細胞培養用支持体を製造するために、蒸留水に溶かした1%ポリビニルアルコール(PVA)、ジクロロメタンに溶かしたポリ−L−乳酸及び酸化インジウム(In)または二酸化チタン(TiO)を混合して24時間攪拌して支持体を製造した。前記支持体をPBSにより3,000rpmにおいて5分間5回遠心分離して洗浄し、2日間凍結乾燥した。
前記支持体をパーコールを用いた不連続密度勾配法によりパーコールの比重である1〜1.3よりも高比重の支持体を回収することにより比重の増加した細胞培養用支持体を得た。前記得られた細胞培養用支持体をSEMにより確認した結果、その粒子径が20〜150μmであることを確認することができた。
1−3:細胞培養用支持体の製造
蒸留水に溶かした1%ポリビニルアルコール(PVA)とジクロロメタンに溶かしたポリ−L−乳酸を24時間混合して支持体を製造した。前記支持体をPBSにより3,000rpmにおいて5分間5回遠心分離して洗浄し、2日間凍結乾燥した後、酸化インジウム(In)または二酸化チタン(TiO)を混合し、その後に熱処理してコーティングした。前記コーティングされた支持体をPBSにより3,000rpmにおいて5分間5回遠心分離して洗浄した後、2日間凍結乾燥する工程を繰り返し行った。
前記支持体をパーコールを用いた不連続密度勾配法によりパーコールの比重である1〜1.3よりも高比重の支持体を回収することにより、比重の増加した細胞培養用支持体を得た。前記得られた細胞培養用支持体をSEMにより確認した結果、その粒子径が20〜150μmであることを確認することができた。
実施例2:細胞分離効率
ソウル大学の乳房癌センターにおいて分譲された女性の乳房組織から脂肪組織を分離してPBSにより洗浄した後、組織を細切し、その後、コラゲナーゼ型1(1mg/ml)を添加して消化した後、遠心分離した。上澄液は吸入し、底面に残ったペレットから脂肪細胞を得た。
前記得られた細胞に10%牛胎血清(FBS)及び1%リポ多糖体(LPS)入りDMEM(4.00mMのL−グルタミン、4500mg/Lのグルコース)、ピルビン酸ナトリウム、蒸留水)培地と上記において製造された細胞培養用支持体を注入し、3〜4回振とうして細胞培養用支持体に細胞を付着させた後、培養した。1次細胞の培養が完了すると、培地と上記において製造された細胞培養用支持体をさらに投入する工程を繰り返し行った。
前記細胞培養用支持体に付着された細胞を遠心分離して支持体から細胞が分離される度合いを測定した。その結果、遠心分離だけで細胞が支持体から容易に分離されることを確認することができた。
実施例3:細胞付着性の調節
上記において製造した二酸化チタンを用いた細胞培養用支持体に脂肪細胞を前記実施例2の方法により付着して培養した後、紫外線を照射して支持体から細胞を分離した。その結果、紫外線未照射の対照群に比べて細胞が容易に分離されることを確認することができた。これは、細胞付着性が光量によって調節されるということを意味する。
以上詳細に述べたように、本発明は、比重の増加した細胞培養用支持体及びその製造方法を提供するという効果がある。本発明による細胞培養用支持体を使用する場合、細胞の分離時間を短縮して細胞の損傷を極力抑えることができ、境界層を明確にして細胞の回収が容易である。
以上、本発明の内容の特定の部分を詳述したが、当業界における通常の知識を持った者にとって、このような具体的な記述は単なる好適な実施態様に過ぎず、これにより本発明の範囲が制限されることはないという点は明らかである。よって、本発明の実質的な範囲は特許請求の範囲とこれらの等価物により定義されると言える。

Claims (6)

  1. 次のステップを含む細胞培養用支持体の製造方法:
    (a)2以上の生体適合性高分子を混合し、更に二酸化チタン、酸化亜鉛、及び酸化スズからなる群から選ばれる比重増加用無機化合物を混合して、洗浄及び乾燥するステップであって前記比重増加用無機化合物が内部及び外部に含まれていて、直径10〜250μmである微細ビーズ型の支持体を製造するステップと、
    )前記支持体を比重液を用いて回収するステップ。
  2. 前記生体適合性高分子が、ポリ乳酸(PLA)、ポリ−L−乳酸(PLLA)、ポリグリコール酸(PGA)、ポリ(乳酸−コ−グリコール)酸(PLGA)、ポリビニルアルコール(PVA)、コラーゲン、アルジネート、キトサン、フッ素樹脂、アガーゲル及びポリアクリルアミドよりなる群から選ばれることを特徴とする請求項1に記載の細胞培養用支持体の製造方法。
  3. 前記細胞培養用支持体が、直径約100μmの微細ビーズ型であることを特徴とする請求項1又は2に記載の細胞培養用支持体の製造方法。
  4. 請求項1〜のいずれか一項に記載の方法により製造され、生体適合性高分子及び二酸化チタン、酸化亜鉛、及び酸化スズからなる群から選ばれる比重増加用無機化合物を内部及び外部に含有する直径10〜250μmの微細ビーズ型細胞培養用支持体。
  5. 前記生体適合性高分子が、ポリ乳酸(PLA)、ポリ−L−乳酸(PLLA)、ポリグリコール酸(PGA)、ポリ(乳酸−コ−グリコール)酸(PLGA)、ポリビニルアルコール(PVA)、コラーゲン、アルジネート、キトサン、フッ素樹脂、アガーゲル及びポリアクリルアミドよりなる群から選ばれることを特徴とする請求項に記載の細胞培養用支持体。
  6. 請求項又はに記載の細胞培養用支持体を用いることを特徴とする細胞の培養方法。
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