JP5280105B2 - 新規な高分子化合物 - Google Patents

新規な高分子化合物 Download PDF

Info

Publication number
JP5280105B2
JP5280105B2 JP2008139710A JP2008139710A JP5280105B2 JP 5280105 B2 JP5280105 B2 JP 5280105B2 JP 2008139710 A JP2008139710 A JP 2008139710A JP 2008139710 A JP2008139710 A JP 2008139710A JP 5280105 B2 JP5280105 B2 JP 5280105B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
structural unit
alkyl group
polymer compound
formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008139710A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009286870A (ja
Inventor
隆司 福本
修始 松永
美樹 立花
淳 岩下
省吾 松丸
翔 阿部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd
Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd
Kuraray Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd, Kuraray Co Ltd filed Critical Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd
Priority to JP2008139710A priority Critical patent/JP5280105B2/ja
Publication of JP2009286870A publication Critical patent/JP2009286870A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5280105B2 publication Critical patent/JP5280105B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

本発明は、リソグラフィー用途に使用できる新規な高分子化合物に関する。
リソグラフィー技術においては、例えば基板の上にレジスト材料からなるレジスト膜を形成し、該レジスト膜に対し、所定のパターンが形成されたマスクを介して、光、電子線等の放射線にて選択的露光を行い、現像処理を施すことにより、前記レジスト膜に所定形状のレジストパターンを形成する工程が行われる。
露光した部分が現像液に溶解する特性に変化するレジスト材料をポジ型、露光した部分が現像液に溶解しない特性に変化するレジスト材料をネガ型という。
近年、半導体素子や液晶表示素子の製造においては、リソグラフィー技術の進歩により急速にパターンの微細化が進んでいる。
微細化の手法としては、一般に、露光光源の短波長化が行われている。具体的には、従来は、g線、i線に代表される紫外線が用いられていたが、現在では、KrFエキシマレーザーや、ArFエキシマレーザーを用いた半導体素子の量産が開始されている。また、これらエキシマレーザーより短波長のFエキシマレーザー、電子線、EUV(極紫外線)やX線などについても検討が行われている。
レジスト材料には、これらの露光光源に対する感度、微細な寸法のパターンを再現できる解像性等のリソグラフィー特性が求められる。
このような要求を満たすレジスト材料として、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性が変化する基材成分と、露光により酸を発生する酸発生剤とを含有する化学増幅型レジストが用いられている。化学増幅型レジストの基材成分としては、主に、樹脂(ベース樹脂)が用いられている。
たとえばポジ型の化学増幅型レジストは、ベース樹脂として、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性が増大する樹脂を含有しており、レジストパターン形成時に、露光により酸発生剤から酸が発生すると、該酸の作用により該ベース樹脂のアルカリ現像液に対する溶解性が増大する(たとえば特許文献1参照)。
また、ネガ型の化学増幅型レジストとしては、ベース樹脂として、アルカリ現像液に可能性の樹脂(アルカリ可溶性樹脂)を含有し、さらに架橋剤が配合されたものが一般的に用いられている。かかるレジスト組成物は、レジストパターン形成時に、露光により酸発生剤から酸が発生すると、該酸の作用によりベース樹脂と架橋剤とが反応し、該ベース樹脂のアルカリ現像液に対する溶解性が低下する(たとえば非特許文献1〜2参照)。
現在、ArFエキシマレーザーリソグラフィー等において使用されるレジストのベース樹脂としては、波長193nm付近における透明性に優れることから、(メタ)アクリル酸エステルから誘導される構成単位を主鎖に有する樹脂(アクリル系樹脂)が主に用いられている。ここで、「(メタ)アクリル酸」とは、α位に水素原子が結合したアクリル酸と、α位にメチル基が結合したメタクリル酸の一方あるいは両方を意味する。「(メタ)アクリル酸エステル」とは、α位に水素原子が結合したアクリル酸エステルと、α位にメチル基が結合したメタクリル酸エステルの一方あるいは両方を意味する。「(メタ)アクリレート」とは、α位に水素原子が結合したアクリレートと、α位にメチル基が結合したメタクリレートの一方あるいは両方を意味する。
特開2003−241385号公報 SPIE Advances in Resist Technology and Processing XIV,Vol.3333,p417〜424(1998) SPIE Advances in Resist technology and Processing XIX,Vol.4690 p94−100(2002)
今後、リソグラフィー技術のさらなる進歩、応用分野の拡大等が予想されるなか、リソグラフィー用途に使用できる新規な材料に対する要求が高まっている。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、リソグラフィー用途に使用可能な新規な高分子化合物を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決するために以下の手段を提供する。
すなわち、本発明は、下記一般式(a0−1)で表される構成単位(a0)を有する高分子化合物である。
Figure 0005280105
[式(a0−1)中、Rは水素原子、炭素数1〜5のアルキル基または炭素数1〜5のフッ素化アルキル基を表し、RおよびRは、それぞれ水素原子を表し、Wは、炭素鎖中に酸素原子(−O−)が導入されていてもよい炭素数3〜20の環状のアルキレン基を表す。]
本明細書および特許請求の範囲において、「構成単位」とは、高分子化合物(樹脂、重合体、共重合体)を構成するモノマー単位(単量体単位)を意味する。
「アクリル酸エステルから誘導される構成単位」とは、アクリル酸エステルのエチレン性二重結合が開裂して構成される構成単位を意味する。
「アクリル酸エステル」は、α位の炭素原子に水素原子が結合しているアクリル酸エステルのほか、α位の炭素原子に置換基(水素原子以外の原子または基)が結合しているものも含む概念とする。置換基としては、低級アルキル基、ハロゲン化低級アルキル基、ヒドロキシアルキル基等が挙げられる。
なお、アクリル酸エステルから誘導される構成単位のα位(α位の炭素原子)とは、特に断りがない限り、カルボニル基が結合している炭素原子のことである。
「露光」は放射線の照射全般を含む概念とする。
「アルキル基」は、特に断りがない限り、直鎖、分岐鎖および環状の1価の飽和炭化水素基を包含するものとする。「アルコキシカルボニル基」中のアルキル基も同様である。
「低級アルキル基」は、炭素原子数1〜5のアルキル基である。
「脂肪族」とは、芳香族に対する相対的な概念であって、芳香族性を持たない基、化合物等を意味するものと定義する。
「アルキレン基」は、特に断りがない限り、直鎖、分岐鎖および環状の2価の飽和炭化水素基を包含するものとする。
「ハロゲン化アルキル基」は、アルキル基の水素原子の一部または全部がハロゲン原子で置換された基であり、ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
「ヒドロキシアルキル基」は、アルキル基の水素原子の一部または全部が水酸基で置換された基である。
本発明により、リソグラフィー用途に使用可能な新規な高分子化合物を提供できる。
≪高分子化合物≫
[構成単位(a0)]
本発明の高分子化合物(以下、高分子化合物(A1)という。)は、前記一般式(a0−1)で表される構成単位(a0)を有する。
における炭素数1〜5のアルキル基としては、直鎖状または分岐鎖状のアルキル基が好ましく、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基などが挙げられる。
における炭素数1〜5のフッ素化アルキル基としては、直鎖状または分岐鎖状のフッ素化アルキル基が好ましく、例えば、モノフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、パーフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基、パーフルオロイソプロピル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロイソブチル基、パーフルオロ−tert-ブチル基、パーフルオロペンチル基、パーフルオロイソペンチル基、パーフルオロネオペンチル基などが挙げられる。
は、工業的入手の容易さから、水素原子、メチル基またはトリフルオロメチル基であることが好ましく、水素原子またはメチル基であることがより好ましい。
およびRにおけるアルキル基としては、直鎖、分岐鎖および環状のいずれであってもよい。これらのうち、RおよびRにおける直鎖状または分岐鎖状のアルキル基は、置換基として、環状のアルキル基を有していてもよい。また、RおよびRにおける環状のアルキル基は、置換基として、直鎖状または分岐鎖状のアルキル基、フッ素原子、フッ素原子で置換された炭素数1〜5のフッ素化低級アルキル基、酸素原子(=O)等を有していてもよい。
直鎖状または分岐鎖状のアルキル基としては、炭素数1〜5のアルキル基が好ましく、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、2−メチル−2−ブチル基、3−メチル−2−ブチル基、1−ペンチル基、2−ペンチル基、3−ペンチル基などが挙げられる。また、該直鎖状または分岐鎖状のアルキル基は、置換基として、環状のアルキル基を有していてもよい。
環状のアルキル基としては、例えばシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、1−メチル−1−シクロペンチル基、1−エチル−1−シクロペンチル基、シクロヘキシル基、1−メチル−1−シクロペンチル基、1−エチル−1−シクロペンチル基、1−メチル−1−シクロヘキシル基、1−エチル−1−シクロヘキシル基、1−メチル−1−シクロヘプチル基、1−エチル−1−シクロヘプチル基、1−メチル−1−シクロオクチル基、1−エチル−1−シクロオクチル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル基、1−アダマンチル基、2−アダマンチル基、2−メチル−2−アダマンチル基、2−エチル−2−アダマンチル基などが挙げられる。
およびRにおけるアルキル基は、任意の位置に酸素原子を含んでいてもよい。アルキル基が酸素原子を含むとは、アルキル基の炭素鎖中の任意の位置に酸素原子(−O−)が導入されていることを示す。酸素原子を含むアルキル基としては、たとえば後述するアルコキシアルキル基等のアセタール型酸解離性溶解抑制基が挙げられる。
およびRの両者が結合して表すアルキレン基としては、直鎖状または分岐鎖状のアルキレン基が好ましく、直鎖状のアルキレン基がより好ましい。該アルキレン基の炭素数は1〜5であることが好ましく、例えばエタンジイル基、プロパン−1,3−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基などが挙げられる。
本発明の高分子化合物(A1)がネガ型レジスト組成物の基材成分として用いられる場合、RおよびRの少なくとも一方(たとえばR)が、水素原子であることが好ましく、RおよびRの両方が水素原子であることがより好ましい。
本発明の高分子化合物(A1)がポジ型レジスト組成物の基材成分として用いられる場合、RおよびRの少なくとも一方が、任意の位置に酸素原子を含んでいてもよいアルキル基であり、且つ該アルキル基が酸解離性溶解抑制基であることが好ましい。この場合、構成単位(a0)として、具体的には、下記一般式(a0−1−4)で表される構成単位が挙げられる。
Figure 0005280105
[式(a0−1−4)中、R、R、Wはそれぞれ上記式(a0−1)中のR、R、Wと同じであり、Zは酸解離性溶解抑制基である。]
「酸解離性溶解抑制基」は、レジスト組成物としてレジストパターンを形成する際に、解離前はこの高分子化合物(A1)全体をアルカリ現像液に対して難溶とするアルカリ溶解抑制性を有するとともに、露光により、レジスト組成物に配合される酸発生剤成分から発生した酸の作用により解離してこの高分子化合物(A1)全体のアルカリ現像液に対する溶解性を増大させるものである。
構成単位(a0)における酸解離性溶解抑制基としては、任意の位置に酸素原子を含んでいてもよいアルキル基に相当するものであれば特に制限はなく、従来、ポジ型の化学増幅型レジスト組成物の基材成分において提案されているもののなかから適宜選択して用いることができる。かかる酸解離性溶解抑制基としては、第3級アルキル基や、アルコキシアルキル基等のアセタール型酸解離性溶解抑制基が広く知られている。
第3級アルキル基は、第3級炭素原子を有するアルキル基であり、構成単位(a0)のRおよびRの少なくとも一方が第3級アルキル基である場合、該第3級アルキル基の第3級炭素原子が、スルファモイルオキシ基(OSON基)の末端の窒素原子に結合している。この第3級アルキル基においては、レジスト組成物としてレジストパターンを形成する際に、露光により酸発生剤成分から発生した酸が作用すると、スルファモイルオキシ基(OSON基)の末端の窒素原子と第3級炭素原子との間で結合が切断される。
第3級アルキル基としては、分岐鎖状第3級アルキル基、脂肪族環式基を含有する第3級アルキル基等が挙げられる。
分岐鎖状第3級アルキル基としては、たとえば、−C(R71)(R72)(R73)で表される基が挙げられる。式中、R71〜R73は、それぞれ独立に、炭素数1〜5の直鎖状のアルキル基である。−C(R71)(R72)(R73)で表される基は、炭素数が4〜8であることが好ましく、具体的にはtert−ブチル基、2−メチル−2−ブチル基、2−メチル−2−ペンチル基、3−メチル−3−ペンチル基などが挙げられる。特にtert−ブチル基が好ましい。
脂肪族環式基は、置換基を有していてもよいし、有していなくてもよい。置換基としては、炭素数1〜5の低級アルキル基、フッ素原子、フッ素原子で置換された炭素数1〜5のフッ素化低級アルキル基、酸素原子(=O)等が挙げられる。
脂肪族環式基は、炭素及び水素からなる炭化水素基(脂環式基)であってもよく、該脂環式基の環を構成する炭素原子の一部が酸素原子、窒素原子、硫黄原子等のヘテロ原子で置換されたヘテロ環式基であってもよい。脂肪族環式基としては、脂環式基が好ましい。
脂肪族環式基は、飽和または不飽和のいずれでもよいが、ArFエキシマレーザー等に対する透明性が高く、解像性や焦点深度幅(DOF)等にも優れることから、飽和であることが好ましい。
脂肪族環式基は、単環式基でも多環式基でもよいが、多環式基であることが好ましい。また、脂肪族環式基の炭素数は、5〜15であることが好ましい。
単環式の脂環式基の具体例としては、シクロアルカンから1個以上の水素原子を除いた基などが挙げられる。さらに具体的には、シクロペンタン、シクロヘキサンから1個以上の水素原子を除いた基が挙げられ、シクロヘキサンから2個の水素原子を除いた基が好ましい。
多環式の脂環式基の具体例としては、ビシクロアルカン、トリシクロアルカン、テトラシクロアルカンなどから1個以上の水素原子を除いた基などが挙げられる。さらに具体的には、アダマンタン、ノルボルナン、イソボルナン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカンなどのポリシクロアルカンから1個以上の水素原子を除いた基などが挙げられる。
これらの中でも、シクロヘキサン、アダマンタン、ノルボルナン、テトラシクロドデカンから2個の水素原子を除いた基が、工業上入手しやすく、好ましい。これらの中でも、特に、アダマンタンまたはノルボルナンから2個の水素原子を除いた基が好ましい。
脂肪族環式基を含有する第3級アルキル基としては、たとえば、(i)脂肪族環式基の環骨格上に第3級炭素原子を有する基;(ii)脂肪族環式基と、これに結合する第3級炭素原子を有する分岐鎖状アルキレン基とを有する基等が挙げられる。
(i)の具体例としては、たとえば、下記一般式(1−1)〜(1−9)で表される基等が挙げられる。
(ii)の具体例としては、たとえば、下記一般式(2−1)〜(2−6)で表される基等が挙げられる。
Figure 0005280105
[式中、R14はアルキル基であり、gは0〜8の整数である。]
Figure 0005280105
[式中、R15およびR16は、それぞれ独立にアルキル基である。]
14〜R16のアルキル基としては、低級アルキル基が好ましく、直鎖状または分岐鎖状のアルキル基が好ましい。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基等が挙げられる。これらの中でも、メチル基、エチル基またはn−ブチル基が好ましく、メチル基またはエチル基がより好ましい。
gは0〜5の整数が好ましく、1〜3の整数がより好ましく、1または2がさらに好ましい。
上記のうち、式(1−2)の具体例としては、例えば、1−メチル−1−シクロブチル基、1−エチル−1−シクロブチル基、1−イソプロピル−1−シクロブチル基、1−メチル−1−シクロペンチル基、1−エチル−1−シクロペンチル基、1−イソプロピル−1−シクロペンチル基、1−メチル−1−シクロヘキシル基、1−エチル−1−シクロヘキシル基、1−イソプロピル−1−シクロヘキシル基、1−メチル−1−シクロヘプチル基、1−エチル−1−シクロヘプチル基、1−イソプロピル−1−シクロヘプチル基、1−メチル−1−シクロオクチル基、1−エチル−1−シクロオクチル基などが挙げられる。
構成単位(a0)のR、Rにおいて「アセタール型酸解離性溶解抑制基」は、スルファモイルオキシ基(OSON基)の末端の窒素原子と結合している。このアセタール型酸解離性溶解抑制基においては、レジスト組成物としてレジストパターンを形成する際に、露光により酸発生剤成分から酸が発生すると、この酸が作用して窒素原子とアセタール型酸解離性溶解抑制基との間で結合が切断される。
アセタール型酸解離性溶解抑制基としては、後述する構成単位(a1)において挙げるアセタール型酸解離性溶解抑制基と同様のものが挙げられる。
Wが表す任意の位置に酸素原子を有していても良い環状のアルキレン基は、単環式基であってもよく、多環式基であってもよい。該アルキレン基の炭素数は3〜20であることが好ましく、5〜12であることがより好ましい。該アルキレン基としては、例えばシクロプロパンジイル基、シクロブタ−1,2−ジイル基、シクロブタ−1,3−ジイル基、シクロペンタ−1,2−ジイル基、シクロペンタ−1,3,−ジイル基、シクロヘキサ−1,2−ジイル基、シクロヘキサ−1,3−ジイル基、シクロヘキサ−1,4−ジイル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2,3−ジイル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2,5−ジイル基、7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2,5−ジイル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2,6−ジイル基、7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2,6−ジイル基、アダマンタ−1,3−ジイル基、アダマンタ−1,2−ジイル基などが挙げられる。
構成単位(a0)として、より具体的には、下記式(a0−1−10)〜(a0−1−72)で表される構成単位が挙げられる。
以下の各式中、Meはメチル基を表す。
Figure 0005280105
Figure 0005280105
Figure 0005280105
Figure 0005280105
本発明の高分子化合物(A1)において、構成単位(a0)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、本発明の高分子化合物(A1)は、構成単位(a0)のみからなる重合体であってもよく、2種以上の構成単位(a0)からなる共重合体であってもよく、さらに他の構成単位を含む共重合体であっても良い。
本発明の高分子化合物(A1)が構成単位(a0)以外の他の構成単位を含む共重合体である場合、高分子化合物(A1)中、構成単位(a0)の割合は、高分子化合物(A1)を構成する全構成単位に対し、10〜80モル%が好ましく、15〜80モル%がより好ましく、20〜70モル%がさらに好ましく、20〜60モル%が最も好ましい。下限値以上とすることによって、レジスト組成物とした際に容易にパターンを得ることができ、上限値以下とすることにより他の構成単位とのバランスをとることができる。
本発明の高分子化合物(A1)が、構成単位(a0)以外の他の構成単位を含む共重合体である場合、該他の構成単位としては、以下の構成単位(a1)、構成単位(a2)、構成単位(a3)、構成単位(a4)、構成単位(a5)等を挙げることができる。また、構成単位(a3)として、以下の構成単位(a’3)、構成単位(a”3)等を挙げることができる。
これらの各構成単位のうち、該共重合体において構成単位(a0)と組み合わされる構成単位は、当該レジスト組成物の用途、所望の特性等に応じて、構成単位(a1)〜(a5)の中から適宜選択すればよい。
たとえば当該レジスト組成物がネガ型である場合、構成単位(a0)と組み合わされる構成単位としては、構成単位(a3)および/または構成単位(a4)が好ましく、構成単位(a’3)、構成単位(a”3)および構成単位(a4)からなる群から選択される少なくとも1種がより好ましく、構成単位(a4)がさらに好ましい。
また、当該レジスト組成物がポジ型である場合、構成単位(a0)と組み合わされる構成単位としては、構成単位(a1)〜(a5)の何れであってもよく、構成単位(a1)および/または(a2)が好ましい。
[構成単位(a1)]
構成単位(a1)は、酸解離性溶解抑制基を含むアクリル酸エステルから誘導される構成単位(a1)である。
構成単位(a1)における酸解離性溶解抑制基は、レジスト組成物としてレジストパターンを形成する際に、解離前は高分子化合物(A1)全体をアルカリ現像液に対して難溶とするアルカリ溶解抑制性を有するとともに、酸発生剤成分から露光により発生する酸により解離してこの高分子化合物(A1)全体のアルカリ現像液に対する溶解性を増大させるものであり、これまで、化学増幅型レジスト用のベース樹脂の酸解離性溶解抑制基として提案されているものを使用することができる。一般的には、(メタ)アクリル酸等におけるカルボキシ基と環状または鎖状の第3級アルキルエステルを形成する基;アルコキシアルキル基等のアセタール型酸解離性溶解抑制基などが広く知られている。
ここで、「第3級アルキルエステル」とは、カルボキシ基の水素原子が、鎖状または環状のアルキル基で置換されることによりエステルを形成しており、そのカルボニルオキシ基(−C(O)−O−)の末端の酸素原子に、前記鎖状または環状のアルキル基の第3級炭素原子が結合している構造を示す。この第3級アルキルエステルにおいては、酸が作用すると、酸素原子と第3級炭素原子との間で結合が切断される。
なお、前記鎖状または環状のアルキル基は置換基を有していてもよい。
以下、カルボキシ基と第3級アルキルエステルを構成することにより、酸解離性となっている基を、便宜上、「第3級アルキルエステル型酸解離性溶解抑制基」という。
第3級アルキルエステル型酸解離性溶解抑制基としては、前記構成単位(a0)において酸解離性溶解抑制基として挙げた第3級アルキル基と同様のものが挙げられる。
「アセタール型酸解離性溶解抑制基」は、一般的に、カルボキシ基、水酸基等のアルカリ可溶性基末端の水素原子と置換して酸素原子と結合している。そして、露光により酸が発生すると、この酸が作用して、アセタール型酸解離性溶解抑制基と、当該アセタール型酸解離性溶解抑制基が結合した酸素原子との間で結合が切断される。
アセタール型酸解離性溶解抑制基としては、たとえば、下記一般式(p1)で表される基が挙げられる。
Figure 0005280105
[式中、R’,R’はそれぞれ独立して水素原子または低級アルキル基を表し、nは0〜3の整数を表し、Yは低級アルキル基または脂肪族環式基を表す。]
上記式中、nは、0〜2の整数であることが好ましく、0または1がより好ましく、0が最も好ましい。
’,R’の低級アルキル基としては、上記Rの低級アルキル基と同様のものが挙げられ、メチル基またはエチル基が好ましく、メチル基が最も好ましい。
本発明においては、R’,R’のうち少なくとも1つが水素原子であることが好ましい。すなわち、酸解離性溶解抑制基(p1)が、下記一般式(p1−1)で表される基であることが好ましい。
Figure 0005280105
[式中、R’、n、Yは上記と同様である。]
Yの低級アルキル基としては、上記Rの低級アルキル基と同様のものが挙げられる。
Yの脂肪族環式基としては、従来ArFレジスト等において多数提案されている単環又は多環式の脂肪族環式基の中から適宜選択して用いることができ、たとえば上記「脂肪族環式基」と同様のものが例示できる。
また、アセタール型酸解離性溶解抑制基としては、下記一般式(p2)で示される基も挙げられる。
Figure 0005280105
[式中、R17、R18はそれぞれ独立して直鎖状または分岐鎖状のアルキル基または水素原子であり、R19は直鎖状、分岐鎖状または環状のアルキル基である。R17およびR19がそれぞれ独立に直鎖状または分岐鎖状のアルキレン基であって、R17の末端とR19の末端とが結合して環を形成していてもよい。]
17、R18において、アルキル基の炭素数は好ましくは1〜15であり、直鎖状、分岐鎖状のいずれでもよく、エチル基、メチル基が好ましく、メチル基が最も好ましい。R17、R18の両方が水素原子であるか、または、R17、R18の一方が水素原子で、他方がメチル基であることが好ましい。特にR17、R18の両方が水素原子であることが好ましい。
19は直鎖状、分岐鎖状または環状のアルキル基であり、炭素数は好ましくは1〜15であり、直鎖状、分岐鎖状又は環状のいずれでもよい。
19が直鎖状、分岐鎖状の場合は炭素数1〜5であることが好ましく、エチル基、メチル基がさらに好ましく、特にエチル基が最も好ましい。
19が環状の場合は炭素数4〜15であることが好ましく、炭素数4〜12であることがさらに好ましく、炭素数5〜10が最も好ましい。具体的にはフッ素原子またはフッ素化アルキル基で置換されていてもよいし、されていなくてもよいモノシクロアルカン、ビシクロアルカン、トリシクロアルカン、テトラシクロアルカンなどのポリシクロアルカンから1個以上の水素原子を除いた基などを例示できる。具体的には、シクロペンタン、シクロヘキサン等のモノシクロアルカンや、アダマンタン、ノルボルナン、イソボルナン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカンなどのポリシクロアルカンから1個以上の水素原子を除いた基などが挙げられる。中でもアダマンタンから1個以上の水素原子を除いた基が好ましい。
また、上記式においては、R17及びR19がそれぞれ独立に直鎖状または分岐鎖状のアルキレン基(好ましくは炭素数1〜5のアルキレン基)であってR19の末端とR17の末端とが結合していてもよい。
この場合、R17とR19と、R19が結合した酸素原子と、該酸素原子およびR17が結合した炭素原子とにより環式基が形成されている。該環式基としては、4〜7員環が好ましく、4〜6員環がより好ましい。該環式基の具体例としては、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基等が挙げられる。
構成単位(a1)としては、下記一般式(a1−0−1)で表される構成単位および下記一般式(a1−0−2)で表される構成単位からなる群から選ばれる1種以上を用いることが好ましい。
Figure 0005280105
[式中、Rは水素原子、低級アルキル基またはハロゲン化低級アルキル基を示し;Xは酸解離性溶解抑制基を示す。]
Figure 0005280105
[式中、Rは水素原子、低級アルキル基またはハロゲン化低級アルキル基を示し;Xは酸解離性溶解抑制基を示し;Yはアルキレン基または脂肪族環式基を示す。]
一般式(a1−0−1)において、Rの低級アルキル基またはハロゲン化低級アルキル基は、上記アクリル酸エステルのα位に結合していてよい低級アルキル基またはハロゲン化低級アルキル基として挙げたものと同様である。
は、酸解離性溶解抑制基であれば特に限定されることはなく、例えば上述した第3級アルキルエステル型酸解離性溶解抑制基、アセタール型酸解離性溶解抑制基などを挙げることができる。
一般式(a1−0−2)において、Rは上記と同様である。
は、式(a1−0−1)中のXと同様である。
は好ましくは炭素数1〜4のアルキレン基又は2価の脂肪族環式基であり、該脂肪族環式基としては、水素原子が2個以上除かれた基が用いられる以外は前記「脂肪族環式基」の説明と同様のものを用いることができる。
構成単位(a1)として、より具体的には、下記一般式(a1−1)〜(a1−4)で表される構成単位が挙げられる。
Figure 0005280105
[上記式中、X’は第3級アルキルエステル型酸解離性溶解抑制基を表し、Yは炭素数1〜5の低級アルキル基、または脂肪族環式基を表し;nは0〜3の整数を表し;mは0または1を表し;Rは前記と同じであり、R’、R’はそれぞれ独立して水素原子または炭素数1〜5の低級アルキル基を表す。]
前記、R’は好ましくは少なくとも1つが水素原子であり、より好ましくは共に水素原子である。nは好ましくは0または1である。
X’は前記Xにおいて例示した第3級アルキルエステル型酸解離性溶解抑制基と同様のものである。
Yの脂肪族環式基については、上述の「脂肪族環式基」の説明において例示したものと同様のものが挙げられる。
以下に、上記一般式(a1−1)〜(a1−4)で表される構成単位の具体例を示す。
Figure 0005280105
Figure 0005280105
Figure 0005280105
Figure 0005280105
Figure 0005280105
Figure 0005280105
Figure 0005280105
Figure 0005280105
Figure 0005280105
Figure 0005280105
Figure 0005280105
高分子化合物(A1)において、構成単位(a1)としては、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
その中でも、一般式(a1−1)で表される構成単位が好ましく、具体的には(a1−1−1)〜(a1−1−6)または(a1−1−35)〜(a1−1−41)で表される構成単位から選ばれる少なくとも1種を用いることがより好ましい。
さらに、構成単位(a1)としては、特に式(a1−1−1)〜式(a1−1−4)の構成単位を包括する下記一般式(a1−1−01)で表されるものや、式(a1−1−35)〜(a1−1−41)の構成単位を包括する下記一般式(a1−1−02)も好ましい。
Figure 0005280105
(式中、Rは水素原子、低級アルキル基またはハロゲン化低級アルキル基を示し、R11は低級アルキル基を示す。)
Figure 0005280105
(式中、Rは水素原子、低級アルキル基またはハロゲン化低級アルキル基を示し、R12は低級アルキル基を示す。hは1〜3の整数を表す)
一般式(a1−1−01)において、Rについては上記と同様である。R11の低級アルキル基はRにおける低級アルキル基と同様であり、メチル基又はエチル基が好ましい。
一般式(a1−1−02)において、Rについては上記と同様である。R12の低級アルキル基はRにおける低級アルキル基と同様であり、メチル基又はエチル基が好ましく、エチル基が最も好ましい。hは1又は2が好ましく、2が最も好ましい。
構成単位(a1)としては、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
高分子化合物(A1)が構成単位(a1)を有する場合、高分子化合物(A1)中の構成単位(a1)の割合は、高分子化合物(A1)を構成する全構成単位に対し、5〜70モル%が好ましく、20〜70モル%がより好ましく、25〜55モル%がさらに好ましい。下限値以上とすることによって、レジスト組成物とした際に容易にパターンを得ることができ、上限値以下とすることにより他の構成単位とのバランスをとることができる。
[構成単位(a2)]
構成単位(a2)は、ラクトン含有環式基を含むアクリル酸エステルから誘導される構成単位である。
ここで、ラクトン含有環式基とは、−O−C(O)−構造を含むひとつの環(ラクトン環)を含有する環式基を示す。ラクトン環をひとつの目の環として数え、ラクトン環のみの場合は単環式基、さらに他の環構造を有する場合は、その構造に関わらず多環式基と称する。
構成単位(a2)のラクトン環式基は、高分子化合物(A1)をレジスト膜の形成に用いた場合に、レジスト膜の基板への密着性を高めたり、水を含有する現像液との親和性を高めたりするうえで有効なものである。
構成単位(a2)としては、特に限定されることなく任意のものが使用可能である。
具体的には、ラクトン含有単環式基としては、γ−ブチロラクトンから水素原子1つを除いた基が挙げられる。また、ラクトン含有多環式基としては、ラクトン環を有するビシクロアルカン、トリシクロアルカン、テトラシクロアルカンから水素原子一つを除いた基が挙げられる。
構成単位(a2)の例として、より具体的には、下記一般式(a2−1)〜(a2−5)で表される構成単位が挙げられる。
Figure 0005280105
[式中、Rは水素原子、低級アルキル基またはハロゲン化低級アルキル基であり、R’は水素原子、低級アルキル基、または炭素数1〜5のアルコキシ基であり、mは0または1の整数であり、A”は炭素数1〜5のアルキレン基または酸素原子である。]
一般式(a2−1)〜(a2−5)におけるRは前記構成単位(a1)におけるRと同様である。
R’の低級アルキル基としては、前記構成単位(a1)におけるRの低級アルキル基と同じである。
A”の炭素数1〜5のアルキレン基として、具体的には、メチレン基、エチレン基、n−プロピレン基、イソプロピレン基等が挙げられる。
一般式(a2−1)〜(a2−5)中、R’は、工業上入手が容易であること等を考慮すると、水素原子が好ましい。
以下に、前記一般式(a2−1)〜(a2−5)の具体的な構成単位を例示する。
Figure 0005280105
Figure 0005280105
Figure 0005280105
Figure 0005280105
Figure 0005280105
これらの中でも、一般式(a2−1)〜(a2−5)から選択される少なくとも1種以上を用いることが好ましく、一般式(a2−1)〜(a2−3)から選択される少なくとも1種以上を用いることが好ましい。具体的には、化学式(a2−1−1)、(a2−1−2)、(a2−2−1)、(a2−2−2)、(a2−3−1)、(a2−3−2)、(a2−3−9)及び(a2−3−10)から選択される少なくとも1種以上を用いることが好ましい。
構成単位(a2)としては、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
高分子化合物(A1)が構成単位(a2)を有する場合、高分子化合物(A1)中の構成単位(a2)の割合は、高分子化合物(A1)を構成する全構成単位の合計に対して、1〜60モル%が好ましく、10〜55モル%がより好ましく、20〜55モル%がさらに好ましい。下限値以上とすることにより構成単位(a2)を含有させることによる効果が充分に得られ、上限値以下とすることにより他の構成単位とのバランスをとることができる。
[構成単位(a3)]
構成単位(a3)は、前記構成単位(a0)に該当しない、極性基含有脂肪族炭化水素基を含むアクリル酸エステルから誘導される構成単位(a3)である。
構成単位(a3)を有することにより、高分子化合物(A1)の親水性が高まり、当該高分子化合物(A1)をポジ型レジスト組成物の基材成分に用いてポジレジストパターンを形成する際には、現像液(アルカリ水溶液)との親和性が高まって、露光部でのアルカリ溶解性が向上し、解像性の向上に寄与する。また、当該高分子化合物(A1)をネガ型レジスト組成物の基材成分に用いてネガレジストパターンを形成する際には、後述する構成単位(a’3)、(a”3)の場合で説明するように、架橋反応性および残膜特性の向上に寄与することができる。
極性基としては、水酸基、ヒドロキシアルキル基、シアノ基、カルボキシ基、フッ素化ヒドロキシアルキル基(炭素原子に結合した水素原子の一部がフッ素原子で置換されたヒドロキシアルキル基)等が挙げられ、特に水酸基、ヒドロキシアルキル基が好ましい。
構成単位(a3)として、好ましいものとしては、以下の構成単位(a’3)、(a”3)等が挙げられる。
構成単位(a’3)は、水酸基含有脂肪族環式基を含むアクリル酸エステルから誘導される構成単位である。高分子化合物(A1)をネガ型レジスト組成物の基材成分として用いる場合に構成単位(a’3)を有すると、この構成単位(a’3)の水酸基(アルコール性水酸基)が、共に配合される酸発生剤成分から発生する酸の作用によって架橋剤成分と反応し、これにより高分子化合物(A1)がアルカリ現像液に対して可溶性の性質から不溶性の性質に変化しやすくなることから好ましい。
「水酸基含有脂肪族環式基」とは、脂肪族環式基に水酸基が結合している基である。水酸基は、脂肪族環に直接結合していても良く、ヒドロキシアルキルオキシ基として間接的に結合していても良い。
ヒドロキシアルキルオキシ基におけるアルキル基は、直鎖状または分岐鎖状であることが好ましい。該アルキル基の炭素数は、特に限定されるものではないが、2〜5が好ましく、2〜4がより好ましく、2又は3であることが最も好ましい。
ヒドロキシアルキルオキシ基における水酸基の数は、特に限定されるものではないが、1〜4が好ましく、1〜3がより好ましく、1又は2であることが最も好ましい。当該水酸基は1級水酸基または2級水酸基であることがより好ましく、1級水酸基であることが特に好ましい。
ヒドロキシアルキルオキシ基としては、モノヒドロキシアルキルオキシ基、ジヒドロキシアルキルオキシ基が好ましく、モノヒドロキシエチル基、モノヒドロキシプロピル基、ジヒドロキシプロピル基がより好ましい。
脂肪族環式基に結合している水酸基の数は、1〜3個が好ましく、さらに好ましくは1個である。
脂肪族環式基は、置換基を有していてもよいし、有していなくてもよい。置換基としては、炭素数1〜5の低級アルキル基、フッ素原子、フッ素原子で置換された炭素数1〜5のフッ素化低級アルキル基、酸素原子(=O)等が挙げられる。
脂肪族環式基は、炭素及び水素からなる炭化水素基(脂環式基)、および該脂環式基の環を構成する炭素原子の一部が酸素原子、窒素原子、硫黄原子等のヘテロ原子で置換されたヘテロ環式基等が含まれる。脂肪族環式基としては、脂環式基が好ましい。
脂肪族環式基は、飽和または不飽和のいずれでもよいが、ArFエキシマレーザー等に対する透明性が高く、解像性や焦点深度幅(DOF)等にも優れることから、飽和であることが好ましい。
脂肪族環式基は、単環式基でも多環式基でもよいが、多環式基であることが好ましい。また、脂肪族環式基の炭素数は、5〜15であることが好ましい。
脂肪族環式基(水酸基が結合する前の状態)の具体例としては、以下のものが挙げられる。
すなわち、単環式基としては、シクロアルカンから2個以上の水素原子を除いた基などが挙げられる。さらに具体的には、シクロペンタン、シクロヘキサンから2個以上の水素原子を除いた基が挙げられ、シクロヘキサンから2個の水素原子を除いた基が好ましい。
多環式基としては、ビシクロアルカン、トリシクロアルカン、テトラシクロアルカンなどから2個以上の水素原子を除いた基などが挙げられる。さらに具体的には、アダマンタン、ノルボルナン、イソボルナン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカンなどのポリシクロアルカンから2個以上の水素原子を除いた基などが挙げられる。
これらの中でも、シクロヘキサン、アダマンタン、ノルボルナン、テトラシクロドデカンから2個の水素原子を除いた基が、工業上入手しやすく、好ましい。これらの中でも、特に、アダマンタンまたはノルボルナンから2個の水素原子を除いた基が好ましい。
構成単位(a’3)において、水酸基含有脂肪族環式基は、アクリル酸エステルのカルボニルオキシ基[−C(O)−O−]の末端の酸素原子に結合していることが好ましい。
構成単位(a’3)の好ましい具体例として、たとえば下記一般式(a’3−1)で表される構成単位が挙げられる。
Figure 0005280105
[式中、Rは前記と同じであり、R水素原子またはヒドロキシアルキル基であり、jは1〜3の整数である。]
前記一般式(a’3−1)中、Rは、上記一般式(a1−0−1)中のRについての説明と同様である。
は、水素原子またはヒドロキシアルキル基である。
のヒドロキシアルキル基におけるアルキル基は、直鎖状または分岐鎖状であることが好ましい。該アルキル基の炭素数は、特に限定されるものではないが、2〜5が好ましく、2〜4がより好ましく、2又は3であることが最も好ましい。
のヒドロキシアルキル基における水酸基の数は、特に限定されるものではないが、1〜4が好ましく、1〜3がより好ましく、1又は2であることが最も好ましい。当該水酸基は1級水酸基または2級水酸基であることがより好ましく、1級水酸基であることが特に好ましい。
本発明においてRは、モノヒドロキシアルキル基、ジヒドロキシアルキル基または水素原子が好ましく、モノヒドロキシエチル基、モノヒドロキシプロピル基、ジヒドロキシプロピル基、または水素原子がより好ましい。
jは1〜3の整数であり、1又は2であることが好ましく、1であることがさらに好ましい。jが2の場合は、ORがアダマンチル基の3位と5位に結合しているものが好ましい。jが1の場合は、ORがアダマンチル基の3位に結合しているものが好ましい。
jは1であることが好ましく、特にORがアダマンチル基の3位に結合しているものが好ましい。すなわち、構成単位(a’3)としては、下記一般式(a’3−11)で表される構成単位が好ましい。
Figure 0005280105
構成単位(a”3)は、環式構造を有さず、かつ側鎖にアルコール性水酸基を有するアクリル酸から誘導される構成単位である。高分子化合物(A1)をネガ型レジスト組成物の基材成分として用いる場合に構成単位(a”3)を有すると、この構成単位(a”3)の水酸基(アルコール性水酸基)が、共に配合される酸発生剤成分から発生する酸の作用によって架橋剤成分と反応する。そのため、高分子化合物(A1)がアルカリ現像液に対して可溶性の性質から不溶性の性質に変化しやすくなり、解像性向上の効果が得られる、膜減りが抑制できる、パターン形成時の架橋反応の制御性が良好となる、膜密度が向上する傾向があり、これにより耐熱性が向上する傾向がある、さらにはエッチング耐性も向上する等の効果が得られることから好ましい。
「環式構造を有さない」とは、脂肪族環式基や芳香族基を有しないことを意味する。構成単位(a”3)は、環式構造を有さないことにより、構成単位(a’3)と明らかに区別される。
側鎖にアルコール性水酸基を有する構成単位としては、たとえば、ヒドロキシアルキル基を有する構成単位が挙げられる。
ヒドロキシアルキル基において、アルキル基は、直鎖または分岐鎖状であることが好ましい。当該アルキル基の炭素数は、特に限定されるものではないが、1〜20が好ましく、1〜16がより好ましく、1〜12であることが最も好ましい。水酸基の数は、特に限定されるものではないが、1又は2つであることが好ましく、1つであることがさらに好ましい。
ヒドロキシアルキル基は、たとえば主鎖(アクリル酸のエチレン性二重結合が開裂した部分)のα位の炭素原子に直接結合していてもよいし、アクリル酸のカルボキシ基の水素原子と置換してエステルを構成していてもよい。構成単位(a”3)においては、これらのうち少なくとも一方あるいは両方に、ヒドロキシアルキル基が存在していることが好ましい。
なお、α位にヒドロキシアルキル基が結合していない場合、α位の炭素原子には、水素原子に代わって、アルキル基、またはハロゲン化アルキル基が結合していてもよい。これらについては、好ましくは、上記一般式(a1−0−1)中のRについての説明と同様である。
構成単位(a”3)としては、下記一般式(a”3−1)で表される構成単位が好ましい。
Figure 0005280105
[式中、Rは水素原子、アルキル基、ハロゲン化アルキル基またはヒドロキシアルキル基であり;Rはアルキル基またはヒドロキシアルキル基である。ただし、R、Rの少なくとも一方はヒドロキシアルキル基である。]
前記式(a”3−1)において、Rは、水素原子、アルキル基、ハロゲン化アルキル基またはヒドロキシアルキル基である。
におけるヒドロキシアルキル基は、好ましくは炭素数が10以下の直鎖状または分岐鎖状のヒドロキシアルキル基であり、さらに好ましくは炭素数1〜8の直鎖状または分岐鎖状のヒドロキシアルキル基である。該ヒドロキシアルキル基における水酸基の数は、特に限定されるものではないが、通常は1つである。また、当該水酸基は1級または2級水酸基であることがより好ましく、1級水酸基であることが特に好ましい。Rにおけるヒドロキシアルキル基は、最も好ましくはヒドロキシメチル基またはヒドロキシエチル基である。
におけるアルキル基は、好ましくは炭素数が10以下のアルキル基であり、さらに好ましくは炭素数1〜8のアルキル基であり、最も好ましくはエチル基又はメチル基である。
におけるハロゲン化アルキル基は、好ましくは炭素数が5以下の低級アルキル基(好ましくはエチル基、メチル基)において、その水素原子の一部または全部がハロゲン原子(好ましくはフッ素原子)で置換された基である。
はアルキル基またはヒドロキシアルキル基である。
におけるアルキル基としては、Rのアルキル基と同様のものが挙げられる。
におけるヒドロキシアルキル基は、好ましくは炭素数が10以下の直鎖状または分岐鎖状のヒドロキシアルキル基であり、さらに好ましくは炭素数2〜8の直鎖状または分岐鎖状のヒドロキシアルキル基であり、最も好ましくはヒドロキシエチル基である。該ヒドロキシアルキル基における水酸基の数は、特に限定されるものではないが、通常は1つである。また、当該水酸基は1級または2級水酸基であることがより好ましく、1級水酸基であることが特に好ましい。
前記一般式(a”3−1)において、R、Rの少なくとも一方はヒドロキシアルキル基である。
これら(a”3−1)の中で、膜密度の向上の点からは、Rがヒドロキシアルキル基であり、Rがアルキル基である(a”3−1)が好ましく、なかでもα−(ヒドロキシメチル)アクリル酸エチルエステルまたはα−(ヒドロキシメチル)アクリル酸メチルエステルから誘導される構成単位が好ましい。
また、架橋効率の点では、Rがアルキル基であり、Rがヒドロキシアルキル基である(a”3−1)が好ましい。なかでも、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルエステルから誘導される構成単位がより好ましい。
また、上記構成単位(a’3)および(a”3)以外に、構成単位(a3)として好ましいものとしては、下記式(a3−2)で表される構成単位、下記式(a3−3)で表される構成単位等が挙げられる。
Figure 0005280105
[式中、Rは前記に同じであり、kは1〜3の整数であり、t’は1〜3の整数であり、lは1〜5の整数であり、sは1〜3の整数である。]
式(a3−2)中、kは1であることが好ましい。シアノ基はノルボルニル基の5位または6位に結合していることが好ましい。
式(a3−3)中、t’は1であることが好ましい。lは1であることが好ましい。sは1であることが好ましい。これらはアクリル酸のカルボキシ基の末端に2−ノルボルニル基または3−ノルボルニル基が結合していることが好ましい。フッ素化アルキルアルコールはノルボルニル基の5又は6位に結合していることが好ましい。
高分子化合物(A1)において、構成単位(a3)としては、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明においては、特に、構成単位(a3)として、前記構成単位(a’3)、(a”3)等の、水酸基を含むアクリル酸エステルから誘導される構成単位を有することが好ましい。
高分子化合物(A1)がポジ型レジスト組成物の基材成分として用いられ、当該高分子化合物(A1)に構成単位(a3)を含有させる場合、高分子化合物(A1)中の構成単位(a3)の割合は、当該高分子化合物(A1)を構成する全構成単位に対し、5〜50モル%であることが好ましく、5〜40モル%がより好ましく、5〜25モル%がさらに好ましい。
また、高分子化合物(A1)がポジ型レジスト組成物の基材成分として用いられ、当該高分子化合物(A1)に構成単位(a3)を含有させる場合、構成単位(a3)としては、構成単位(a’3)を有することが好ましく、前記一般式(a’3−1)におけるRが水素原子である構成単位を有することがより好ましく、前記一般式(a’3−11)におけるRが水素原子である構成単位を有することがさらに好ましい。
高分子化合物(A1)がネガ型レジスト組成物の基材成分として用いられ、当該高分子化合物(A1)に構成単位(a3)を含有させる場合、高分子化合物(A1)中の構成単位(a3)の割合は、当該高分子化合物(A1)を構成する全構成単位に対し、5〜80モル%であることが好ましく、10〜70モル%がより好ましく、25〜65モル%がさらに好ましい。
また、高分子化合物(A1)がネガ型レジスト組成物の基材成分として用いられ、当該高分子化合物(A1)に構成単位(a3)を含有させる場合、構成単位(a3)としては、構成単位(a’3)および/または構成単位(a”3)を有することが好ましい。
この場合、高分子化合物(A1)は、構成単位(a’3)および構成単位(a”3)のいずれか一方のみを有していてもよく、両方を有していてもよい。
また、構成単位(a’3)、構成単位(a”3)は、それぞれ、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
この場合、高分子化合物(A1)中の構成単位(a’3)の割合は、該高分子化合物(A1)を構成する全構成単位の合計に対して5〜80モル%であることが好ましく、10〜70モル%であることがより好ましく、20〜65モル%であることがさらに好ましい。上記範囲の下限値以上であることにより構成単位(a’3)を含有することによる効果が得られ、上限値以下であることにより他の構成単位とのバランスが良好である。
また、高分子化合物(A1)中の構成単位(a”3)の割合は、該高分子化合物(A1)を構成する全構成単位の合計に対して5〜50モル%であることが好ましく、5〜40モル%であることがより好ましく、5〜30モル%であることが特に好ましく、10〜25モル%であることが最も好ましい。上記範囲の下限値以上であることにより構成単位(a”3)を含有することによる効果が得られ、上限値以下であることにより他の構成単位とのバランスが良好である。
[構成単位(a4)]
構成単位(a4)は非酸解離性のアクリル酸環状アルキルエステルから誘導される構成単位である。ここで、「非酸解離性」であるとは、露光により酸発生剤成分から酸が発生した際に、該酸が作用しても、当該構成単位から環状アルキル基が解離しないことを意味する。
構成単位(a4)における環状アルキル基は、例えば、前記の構成単位(a0)の場合に例示した脂環式基と同様のものを例示することができ、ArFエキシマレーザー用、KrFエキシマレーザー用(好ましくはArFエキシマレーザー用)等のレジスト組成物の樹脂成分に用いられるものとして従来から知られている多数のものが使用可能である。
該環状アルキル基としては、炭素数3〜12の環状アルキル基が好ましく、炭素数6〜12の環状アルキル基がより好ましく、トリシクロデカニル基、アダマンチル基、テトラシクロドデカニル基、イソボルニル基、ノルボルニル基のような多環式基から選ばれる少なくとも1種以上が工業的入手容易性の点から更に好ましい。
これら環状アルキル基は炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状のアルキル基を置換基として有していてもよい。
構成単位(a4)として、具体的には、下記一般式(a4−1)〜(a4−5)の構造のものを例示することができる。
Figure 0005280105
(式中、Rは前記と同じである。)
高分子化合物(A1)において、構成単位(a4)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
かかる構成単位(a4)を高分子化合物(A1)に含有させる際には、高分子化合物(A1)を構成する全構成単位の合計に対して、構成単位(a4)を1〜60モル%含有させることが好ましく、5〜55モル%含有させることがより好ましく、10〜50モル%含有させることがより好ましい。
[その他の構成単位]
高分子化合物(A1)は、本発明の効果を損なわない範囲で、前記構成単位(a0)〜(a4)以外の他の構成単位(a5)を有していてもよい。
構成単位(a5)は、上述の構成単位(a0)〜(a4)に分類されない他の構成単位であれば特に限定されるものではなく、ArFエキシマレーザー用、KrFエキシマレーザー用(好ましくはArFエキシマレーザー用)等のレジスト用樹脂に用いられるものとして従来から知られている多数のものが使用可能である。
高分子化合物(A1)において、構成単位(a5)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
構成単位(a5)を高分子化合物(A1)に含有させる際には、高分子化合物(A1)を構成する全構成単位の合計に対して、構成単位(a5)を1〜30モル%含有させることが好ましく、3〜20モル%含有させることがより好ましい。
本発明において、高分子化合物(A1)は、構成単位(a0)のみからなる重合体、または、構成単位(a0)と、構成単位(a1)〜(a4)からなる群から選択される少なくとも1種の構成単位との共重合体であることが好ましい。該共重合体は、さらに、構成単位(a5)を有していてもよい。
高分子化合物(A1)として好ましい共重合体としては、下記の共重合体(A1−1)〜(A1−5)等が挙げられる。
共重合体(A1−1):構成単位(a0)および(a1)を含む、少なくとも2種の構成単位を有する共重合体。
共重合体(A1−2):構成単位(a0)および(a2)を含む、少なくとも2種の構成単位を有する共重合体。
共重合体(A1−3):構成単位(a0)および(a3)を含む、少なくとも2種の構成単位を有する共重合体。
共重合体(A1−4):構成単位(a0)および(a4)を含む、少なくとも2種の構成単位を有する共重合体。
共重合体(A1−5):構成単位(a0)、(a1)および(a2)を含む、少なくとも3種の構成単位を有する共重合体。
共重合体(A1−6):構成単位(a0)および2種の構成単位(a3)を含む、少なくとも3種の構成単位を有する共重合体。
共重合体(A1−1)は、構成単位(a0)および(a1)に加えて、さらに、構成単位(a5)を有していてもよいが、構成単位(a0)および(a1)からなる2元共重合体であることが好ましい。
好ましい共重合体(A1−1)としては、たとえば、下記一般式(A1−11)に示す2種の構成単位を有する共重合体等が挙げられ、特に、前記式(A1−11)に示す2種の構成単位からなる共重合体が好ましい。
Figure 0005280105
[式(A1−11)中、R、R、R、Wはそれぞれ上記式(a0−1)中のR、R、R、Wと同じであり、R、Xはそれぞれ上記式(a1−0−1)中のR、Xと同じである。]
共重合体(A1−2)は、構成単位(a0)および(a2)に加えて、さらに、構成単位(a4)を有していてもよいが、構成単位(a0)および(a2)からなる2元共重合体であることが好ましい。
好ましい共重合体(A1−2)としては、たとえば、下記一般式(A1−12)で表される2種の構成単位を有する共重合体、下記一般式(A1−13)に示す2種の構成単位を有する共重合体等が挙げられ、特に、前記式(A1−12)に示す2種の構成単位からなる共重合体、前記式(A1−13)に示す2種の構成単位からなる共重合体等が好ましい。
Figure 0005280105
[式(A1−12)中、R、R、R、Wはそれぞれ上記式(a0−1)中のR、R、R、Wと同じであり、R、R’はそれぞれ上記式(a2−1)中のR、R’と同じである。]
Figure 0005280105
[式(A1−13)中、R、R、R、Wはそれぞれ上記式(a0−1)中のR、R、R、Wと同じであり、R、R’、A”はそれぞれ上記式(a2−2)中のR、R’、A”と同じである。]
共重合体(A1−3)は、構成単位(a0)および(a3)に加えて、さらに、構成単位(a5)を有していてもよいが、構成単位(a0)および(a3)からなる2元共重合体であることが好ましい。
好ましい共重合体(A1−3)としては、たとえば、下記一般式(A1−14)に示す2種の構成単位を有する共重合体、下記一般式(A1−15)に示す2種の構成単位を有する共重合体等が挙げられ、特に、前記式(A1−14)に示す2種の構成単位からなる共重合体、前記式(A1−15)に示す2種の構成単位からなる共重合体等が好ましい。
Figure 0005280105
[式(A1−14)中、R、R、R、Wはそれぞれ上記式(a0−1)中のR、R、R、Wと同じであり、R、Rはそれぞれ上記式(a’3−11)中のR、Rと同じである。]
Figure 0005280105
[式(A1−15)中、R、R、R、Wはそれぞれ上記式(a0−1)中のR、R、R、Wと同じであり、R、Rはそれぞれ上記式(a”3−1)中のR、Rと同じである。]
共重合体(A1−4)は、構成単位(a0)および(a4)に加えて、さらに、構成単位(a5)を有していてもよいが、構成単位(a0)および(a4)からなる2元共重合体であることが好ましい。
好ましい共重合体(A1−4)としては、たとえば、下記一般式(A1−16)、(A1−16’)に示す2種の構成単位を有する共重合体等が挙げられ、特に、前記式(A1−16)に示す2種の構成単位からなる共重合体等が好ましい。
Figure 0005280105
[式(A1−16)、(A1−16’)中、R、R、R、Wはそれぞれ上記式(a0−1)中のR、R、R、Wと同じであり、Rは上記式(a’3−11)中のRと同じであり、nは1〜3の整数を示す。]
共重合体(A1−5)は、構成単位(a0)、(a1)および(a2)に加えて、さらに、構成単位(a5)を有していてもよいが、構成単位(a0)、(a1)および(a2)からなる3元共重合体であることが好ましい。
好ましい共重合体(A1−5)としては、たとえば、下記一般式(A1−17)に示す3種の構成単位を有する共重合体、下記一般式(A1−18)に示す3種の構成単位を有する共重合体等が挙げられ、特に、前記式(A1−17)に示す3種の構成単位からなる共重合体、前記式(A1−18)に示す3種の構成単位からなる共重合体等が好ましい。
Figure 0005280105
[式(A1−17)中、R、R、R、Wはそれぞれ上記式(a0−1)中のR、R、R、Wと同じであり、R、Xはそれぞれ上記式(a1−0−1)中のR、Xと同じであり、R、R’は上記式(a2−1)中のR、R’と同じであり、複数のRは同じであっても異なっていてもよい。]
Figure 0005280105
[式(A1−18)中、R、R、R、Wはそれぞれ上記式(a0−1)中のR、R、R、Wと同じであり、R、Xはそれぞれ上記式(a1−0−1)中のR、Xと同じであり、R’、A”はそれぞれ上記式(a2−2)中のR’、A”と同じであり、複数のRは同じであっても異なっていてもよい。]
共重合体(A1−6)は、構成単位(a0)および2種の構成単位(a3)に加えて、さらに、構成単位(a5)を有していてもよいが、構成単位(a0)および2種の構成単位(a3)からなる3元共重合体であることが好ましい。
好ましい共重合体(A1−6)としては、たとえば、下記一般式(A1−19)に示す3種の構成単位を有する共重合体、下記一般式(A1−20)に示す3種の構成単位を有する共重合体等が挙げられ、特に、前記式(A1−19)に示す3種の構成単位からなる共重合体、前記式(A1−20)に示す3種の構成単位からなる共重合体等が好ましい。
Figure 0005280105
[式(A1−19)中、R、R、R、Wは上記式(a0−1)中のR、R、R、Wと同じであり、R、Rは上記式(a”3−1)中のR、Rと同じであり、R、jは上記式(a’3−1)中のR、jと同じである。]
Figure 0005280105
[式(A1−20)中、R、R、R、Wは上記式(a0−1)中のR、R、R、Wと同じであり、R、jは上記式(a’3−1)中のR、jと同じであり、R41はヒドロキシアルキル基であり、複数のRは同じであっても異なっていてもよい。]
式(A1−20)中、R41におけるヒドロキシアルキル基としては、上記式(a’3−1)中のRにおいて挙げたヒドロキシアルキル基と同じものが挙げられる。
高分子化合物(A1)がネガ型レジスト組成物の基材成分として用いられる場合、高分子化合物(A1)としては、構成単位(a0)のみからなる重合体、共重合体(A1−3)、共重合体(A1−4)、(A1−6)が好ましい。
この場合、これらの重合体または共重合体は、構成単位(a0)として、RおよびRのうち、少なくとも一方が水素原子であるものを含むことが好ましく、RおよびRの両方が水素原子であるものを含むことがより好ましい。
高分子化合物(A1)がポジ型レジスト組成物の基材成分として用いられる場合、高分子化合物(A1)としては、構成単位(a0)のみからなる重合体、共重合体(A1−1)、共重合体(A1−2)、共重合体(A1−5)等が好ましい。
ただし、高分子化合物(A1)が、構成単位(a0)のみからなる重合体のように、構成単位(a1)を含まないものである場合は、前記RおよびRのうち、少なくとも一方が酸解離性溶解抑制基である必要がある。
高分子化合物(A1)の質量平均分子量(Mw)(ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによるポリスチレン換算基準)は、特に限定されるものではないが、ネガ型レジスト組成物の基材成分として用いられる場合は、1000〜8000が好ましく、2000〜7000がより好ましく、2500〜6500が最も好ましい。また、ポジ型レジスト組成物の基材成分として用いられる場合は、3000〜50000が好ましく、4000〜30000がより好ましく、4000〜20000が最も好ましい。Mwがこれらの範囲の上限よりも小さいと、レジストとして用いるのに充分なレジスト溶剤への溶解性があり、これらの範囲の下限よりも大きいと、耐ドライエッチング性やレジストパターン断面形状が良好である。
また、分散度(Mw/Mn)は1.0〜5.0が好ましく、1.0〜4.0がより好ましく、1.2〜3.8が最も好ましい。なお、Mnは数平均分子量を示す。
高分子化合物(A1)は、露光により酸発生剤成分から発生する酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性が変化する性質を有する。たとえばネガ型レジスト組成物の基材成分として用いられる場合、高分子化合物(A1)としては、露光前はアルカリ現像液に可溶性のものが用いられる。かかる高分子化合物(A1)は、露光により酸発生剤成分から酸が発生すると、該酸の作用により、当該高分子化合物(A1)と共に配合される架橋剤成分との間で架橋反応が起こり、高分子化合物(A1)がアルカリ現像液に対して難溶性へ変化する。
また、ポジ型レジスト組成物の基材成分として用いられる場合、高分子化合物(A1)としては、酸解離性溶解抑制基を有し、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性が増大するものが用いられる。かかる高分子化合物(A1)は、露光前はアルカリ現像液に対して難溶性であり、露光により酸発生剤成分から酸が発生すると、該酸の作用により酸解離性溶解抑制基が解離して、アルカリ現像液に対する溶解性が増大する。
[高分子化合物(A1)の製造]
高分子化合物(A1)は、各構成単位を誘導するモノマーを、例えばジメチル−2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、アゾビスイソブチロニトリルのようなラジカル重合開始剤を用いた公知のラジカル重合等によって重合させることによって得ることができる。
また、高分子化合物(A1)には、上記重合の際に、たとえばHS−CH−CH−CH−C(CF−OHのような連鎖移動剤を併用して用いることにより、末端に−C(CF−OH基を導入してもよい。このように、アルキル基の水素原子の一部がフッ素原子で置換されたヒドロキシアルキル基が導入された共重合体は、現像欠陥の低減やLER(ラインエッジラフネス:ライン側壁の不均一な凹凸)の低減に有効である。
高分子化合物(A1)は新規な化合物である。
構成単位(a0)を誘導するモノマーは、下記一般式(I)で表される化合物(以下、化合物(I)という。)である。
Figure 0005280105
[式(I)中、R、R、R、Wはそれぞれ前記と同じである。]
式(I)中のR、R、R、Wはそれぞれ前記式(a0−1)中のR、R、R、Wと同じである。
化合物(I)の製造方法としては特に限定されないが、好ましい方法として、例えば、一般式XSONR …(II)
[式(II)中、Xはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を表し、RおよびRはそれぞれ前記と同じである。]
で表される化合物を含有する反応系に、下記一般式(III)で表されるアルコール誘導体を添加して化合物(I)を得る方法が挙げられる。
Figure 0005280105
[式(III)中、Rは前記と同じである。]
式(II)中のR、Rはそれぞれ前記式(a0−1)のR、Rと同じである。
式(III)中のR、Wは前記式(a0−1)中のR、Wと同じである。
化合物(I)の製造方法として、具体例を挙げると、例えば3−ヒドロキシアダマンタン−1−イルアクリレートとClSONHを反応させることにより、3−スルファモイルオキシアダマンタン−1−イルアクリレートを製造することができる。
上記のようにして得られる化合物の構造は、H−核磁気共鳴(NMR)スペクトル法、13C−NMRスペクトル法、19F−NMRスペクトル法、赤外線吸収(IR)スペクトル法、質量分析(MS)法、元素分析法、X線結晶回折法等の一般的な有機分析法により確認できる。
上記本発明の高分子化合物(A1)は、従来知られていない新規なものである。
また、本発明の高分子化合物(A1)は、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性が変化する基材成分、および露光により酸を発生する酸発生剤成分を含有する、いわゆる化学増幅型のレジスト組成物の基材成分として有用であり、たとえば該高分子化合物(A1)を基材成分として配合したレジスト組成物によれば、解像性に優れたレジストパターンが形成できる。
上記効果が得られる理由は定かではないが、高分子化合物(A1)が有する構成単位(a0)が、側鎖末端部にOSON(R)Rで表される構造を含むため、高分子化合物(A1)が、ポジ型レジスト組成物またはネガ型レジスト組成物に要求される適度なアルカリ可溶性を有していること、また、構成単位(a0)のW(環状のアルキレン基)およびスルファモイルオキシ基(OSON基)のいずれもが比較的透明性に優れる構造であるため、高分子化合物(A1)の透明性、特に193nm付近の波長の光に対する透明性が高いこと等に起因していると推定される。
本発明の高分子化合物(A1)は、特に、当該レジスト組成物がネガ型であり、架橋剤成分が配合される場合に有用である。
従来、ネガ型レジスト組成物の基材成分として、フッ素化ヒドロキシアルキル基を有する高分子化合物を用いることが行われている。該フッ素化ヒドロキシアルキル基を有する高分子化合物は、適度なアルカリ可溶性を有する点で優れているとされている。ところが、このフッ素化ヒドロキシアルキル基の水酸基は、フッ素化アルキル基に起因する立体障害の影響により架橋反応に寄与しないので、架橋密度の向上を妨げる原因となっている。
一方、本発明の高分子化合物(A1)は、構成単位(a0)を有することにより、上述したとおり、波長193nm付近の優れた透明性を有し、かつ適度なアルカリ可溶性を有するうえに、構成単位(a0)の側鎖末端部(SONH基、SONH基等)が架橋剤成分との反応性(架橋反応性)を有しており、露光により酸発生剤成分から発生した酸の作用により架橋剤成分と反応して架橋を形成することができる。そのため、ネガ型のレジストパターンを形成する際、露光部の架橋密度を容易に向上させることができ、露光部のレジスト組成物のアルカリ不溶性が向上することにより、露光部と未露光部とのアルカリ現像液に対する溶解性の差(溶解コントラスト)が向上し、解像性に優れたネガレジストパターンが形成できると推定される。
以下に、本発明の高分子化合物(A1)が用いられるレジスト組成物の一実施形態を示す。
≪レジスト組成物≫
本実施形態のレジスト組成物は、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性が変化する基材成分(A)(以下、(A)成分という。)、および露光により酸を発生する酸発生剤成分(B)(以下、(B)成分という。)を含有する。
かかるレジスト組成物を用いて形成されるレジスト膜は、レジストパターン形成時に選択的露光を行うと、(B)成分から酸が発生し、該酸が(A)成分のアルカリ現像液に対する溶解性を変化させる。その結果、当該レジスト膜の露光部のアルカリ現像液に対する溶解性が変化する一方で、未露光部はアルカリ現像液に対する溶解性が変化しないため、アルカリ現像により、ポジ型の場合は露光部が、ネガ型の場合は未露光部が溶解除去され、レジストパターンが形成される。
このとき、アルカリ現像液に対して難溶性から可溶性に変化する場合がポジ型であり、アルカリ現像液に対して可溶性から難溶性に変化する場合がネガ型である。
本実施形態のレジスト組成物は、ネガ型レジスト組成物であってもよく、ポジ型レジスト組成物であってもよい。好ましくはネガ型レジスト組成物であり、この場合、さらに、架橋剤成分(C)(以下、(C)成分という。)が配合される。
<(A)成分>
本実施形態のレジスト組成物は、(A)成分として、本発明の高分子化合物(A1)を含有する。
(A)成分において、高分子化合物(A1)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本実施形態のレジスト組成物は、(A)成分として、高分子化合物(A1)のみを含有してもよく、高分子化合物(A1)に加えて、さらに、高分子化合物(A1)以外の基材成分(以下、(A2)成分という。)を含有してもよい。
(A)成分中、高分子化合物(A1)の割合は、好ましくは50質量%以上であり、より好ましくは80〜100質量%であり、最も好ましくは100質量%である。
(A2)成分としては、特に限定されず、これまで化学増幅型レジスト用の基材成分として提案されているものを適宜選択して使用することができる。
レジスト組成物中の(A)成分の含有量は、特に限定されず、形成しようとするレジスト膜厚等に応じて調整すればよい。通常、該レジスト組成物の有機溶剤溶液中の(A)成分の濃度が高いほど、形成されるレジスト膜の膜圧が厚いものとなる。
<(B)成分>
(B)成分としては、特に限定されず、これまで化学増幅型レジスト用の酸発生剤として提案されているものを使用することができる。このような酸発生剤としては、これまで、ヨードニウム塩やスルホニウム塩などのオニウム塩系酸発生剤、オキシムスルホネート系酸発生剤、ビスアルキルまたはビスアリールスルホニルジアゾメタン類、ポリ(ビススルホニル)ジアゾメタン類などのジアゾメタン系酸発生剤、ニトロベンジルスルホネート系酸発生剤、イミノスルホネート系酸発生剤、ジスルホン系酸発生剤など多種のものが知られている。これらの中でも、オニウム塩系酸発生剤が好ましく、特に、フッ素化アルキルスルホン酸イオンをアニオンとするオニウム塩を用いることが好ましい。
(B)成分としては、これらの酸発生剤を1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
レジスト組成物中の(B)成分の含有量は、(A)成分100質量部に対し、好ましくは0.5〜30質量部、より好ましくは1〜10質量部である。
<(C)成分>
本発明のレジスト組成物がネガ型レジスト組成物である場合、該レジスト組成物は、好ましくは、さらに(C)成分を含有する。
(C)成分としては、特に限定されず、これまでに化学増幅型のネガ型レジスト用の架橋剤として提案されているものの中から任意に選択して用いることができる。
具体的には、例えば2,3−ジヒドロキシ−5−ヒドロキシメチルノルボルナン、2−ヒドロキシ−5,6−ビス(ヒドロキシメチル)ノルボルナン、シクロヘキサンジメタノール、3,4,8(又は9)−トリヒドロキシトリシクロデカン、2−メチル−2−アダマンタノール、1,4−ジオキサン−2,3−ジオール、1,3,5−トリヒドロキシシクロヘキサンなどのヒドロキシル基又はヒドロキシアルキル基あるいはその両方を有する脂肪族環状炭化水素又はその含酸素誘導体が挙げられる。
また、メラミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン、尿素、エチレン尿素、プロピレン尿素、グリコールウリルなどのアミノ基含有化合物にホルムアルデヒド又はホルムアルデヒドと低級アルコールを反応させ、該アミノ基の水素原子をヒドロキシメチル基又は低級アルコキシメチル基で置換した化合物、エポキシ基を有する化合物が挙げられる。
これらのうち、メラミンを用いたものをメラミン系架橋剤、尿素を用いたものを尿素系架橋剤、エチレン尿素、プロピレン尿素等のアルキレン尿素を用いたものをアルキレン尿素系架橋剤、グリコールウリルを用いたものをグリコールウリル系架橋剤、エポキシ基を有する化合物を用いたものをエポキシ系架橋剤という。
(C)成分としては、メラミン系架橋剤、尿素系架橋剤、アルキレン尿素系架橋剤、グリコールウリル系架橋剤およびエポキシ系架橋剤からなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましく、特にグリコールウリル系架橋剤が好ましい。
(C)成分は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(C)成分としては、通常は、メチロール基またはアルコキシメチル基を有するグリコールウリルなどのアミノ系架橋剤を用いると、膨潤の少ない良好なレジストパターンが形成でき、好ましい。
レジスト組成物中の(C)成分の含有量は、(A)成分100質量部に対して1〜50質量部であることが好ましく、3〜30質量部がより好ましく、3〜15質量部がさらに好ましく、5〜10質量部が最も好ましい。(C)成分の含有量が下限値以上であると、架橋形成が充分に進行し、膨潤の少ない良好なレジストパターンが得られる。また、この上限値以下であると、レジスト塗布液の保存安定性が良好であり、感度の経時的劣化が抑制される。
<任意成分>
本発明のレジスト組成物は、任意成分(以下、(D)成分という。)として、レジストパターン形状、引き置き経時安定性などを向上させるための含窒素有機化合物;感度劣化の防止、レジストパターン形状、引き置き経時安定性などの向上のための、有機カルボン酸、有機カルボン酸誘導体、リンのオキソ酸、リンのオキソ酸誘導体;レジスト膜の性能を改良するための付加的樹脂;塗布性を向上させるための界面活性剤;溶解抑制剤;可塑剤;安定剤;着色剤;ハレーション防止剤;染料などを適宜、添加含有させることができる。
<有機溶剤>
本発明のレジスト組成物は、材料を有機溶剤(以下、(S)成分ということがある)に溶解させて製造することができる。
(S)成分としては、使用する各成分を溶解し、均一な溶液とすることが出来るものであればよく、従来、化学増幅型レジストの溶剤として公知のものの中から任意のものを1種または2種以上適宜選択して用いることができる。
(S)成分の使用量は特に限定しないが、支持体に塗布可能な濃度で、塗布膜厚に応じて適宜設定されるものであるが、一般的にはレジスト組成物の固形分濃度が2〜20質量%、好ましくは3〜15質量%の範囲内となる様に用いられる。
上記レジスト組成物を用いたレジストパターン形成方法としては、支持体上に、前記レジスト組成物を用いてレジスト膜を形成する工程、前記レジスト膜を露光する工程、および前記レジスト膜をアルカリ現像してレジストパターンを形成する工程を含む方法が挙げられる。
該レジストパターン形成方法は、例えば以下の様にして行うことができる。
すなわち、まず、支持体上に、上記レジスト組成物をスピンナーなどで塗布し、任意に80〜150℃程度の温度条件で40〜120秒間、好ましくは60〜90秒間のプレベーク(ポストアプライベーク(PAB))を施してレジスト膜を形成する。形成されたレジスト膜を、例えばArF露光装置、電子線描画装置、EUV露光装置等の露光装置を用いて、マスクパターンを介した露光、またはマスクパターンを介さない電子線の直接照射による描画等により選択的に露光した後、80〜150℃程度の温度条件で40〜120秒間、好ましくは60〜90秒間のPEB(露光後加熱)を施す。続いて、アルカリ現像液、例えば0.1〜10質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液を用いてアルカリ現像処理した後、好ましくは純水を用いて水リンス処理を行い、乾燥を行う。また、場合によっては、上記現像処理後にベーク処理(ポストベーク)を行ってもよい。このようにして、マスクパターンに忠実なレジストパターンを得ることができる。
支持体としては、特に限定されず、従来公知のものを用いることができ、例えば、電子部品用の基板や、これに所定の配線パターンが形成されたもの等を例示することができる。より具体的には、シリコンウェーハ、銅、クロム、鉄、アルミニウム等の金属製の基板や、ガラス基板等が挙げられる。配線パターンの材料としては、例えば銅、アルミニウム、ニッケル、金等が使用可能である。
また、支持体としては、上述のような基板上に、無機系および/または有機系の膜が設けられたものであってもよい。無機系の膜としては、無機反射防止膜(無機BARC)が挙げられる。有機系の膜としては、有機反射防止膜(有機BARC)が挙げられる。
露光に用いる波長は、特に限定されず、ArFエキシマレーザー、KrFエキシマレーザー、Fエキシマレーザー、EUV(極紫外線)、VUV(真空紫外線)、EB(電子線)、X線、軟X線等の放射線を用いて行うことができる。前記レジスト組成物は、特に、ArFエキシマレーザーに対して有効である。
レジスト膜の露光は、空気や窒素等の不活性ガス中で行う通常の露光(ドライ露光)であってもよく、液浸露光であってもよい。
次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
[合成例1:3−スルファモイルオキシアダマンチルアクリレートの合成]
温度計、滴下ロート、攪拌装置を取り付けた5L容4つ口フラスコに窒素を充填し、滴下ロートより、ヘプタン980gおよびクロロスルホニルイソシアナート334g(2.4mol)を投入した。内温を5℃に冷却した後、滴下ロートより、ギ酸110g(2.4mol)を、内温5〜8℃を維持できる速度で滴下した。滴下終了後、内温を20℃に昇温し10時間攪拌した。該反応混合液に、滴下ロートより、3−ヒドロキシアダマンチルアクリレート175g(0.79mol)、N−メチルピロリドン525g、4−メトキシフェノール2.1gおよびフェノチアジン2.1gの溶液を、内温20℃以下を維持できる速度で滴下した。内温20〜25℃にて3時間攪拌した後、反応混合物を分液ロートに移送し、上層を廃棄した。得られた下層に酢酸エチル890gおよび水700gを添加し攪拌、静置した後、分液した。該水層に酢酸エチル890gを添加し、再抽出した。2回分の酢酸エチル層を混合した後、水900gで5回洗浄した。次いで7質量%−炭酸水素ナトリウム水溶液400g、水400gで洗浄した。該洗浄後有機層を500gになるまで減圧下濃縮した後、トルエン630gを添加した。内温55℃に加熱した後、3℃まで冷却し再結晶操作を実施した。得られた懸濁液をろ過することによって、下記化学式で表される3−スルファモイルオキシアダンマンチルアクリレート145g(0.48mol)を結晶として得た(収率=61%)。
Figure 0005280105
得られた3−スルファモイルオキシアダンマンチルアクリレートのH−NMR分析結果を以下に示す。
H−NMR(300MHz、DMSO−d、TMS、ppm)δ:7.44(2H,s)、6.26(1H,m)、6.07(1H,m,)、3.34(1H,s)、2.48(3H,s)、2.34(2H,s)、2.04(6H,m)、1.52(2H,s)。
[合成例2:3−スルファモイルオキシアダマンチルメタクリレートの合成]
3−ヒドロキシアダマンチルアクリレート175g(0.79mol)の替わりに3−ヒドロキシアダマンチルメタクリレート186.7g(0.79mol)を使用した以外は、合成例1と同様の操作を行い、下記化学式で表される3−スルファモイルオキシアダマンチルメタクリレート159.5g(0.51mol)を得た(収率=64%)。
Figure 0005280105
得られた3−スルファモイルオキシアダンマンチルメタクリレートのH−NMR分析結果を以下に示す。
H−NMR(300MHz、DMSO−d、TMS、ppm)δ:7.43(2H,s)、5.96(1H,s)、5.62(1H,s)、2.48(2H,s)、2.35(3H,br)、2.23(1H,s)、2.04(6H,m)、1.84(3H,s)1.52(2H,s)。
[実施例1]
温度計、窒素導入管、滴下ロート、攪拌装置を取り付けた100ml容四つ口フラスコにプロピレングリコールモノメチルエーテル13.0gを仕込んだ後、窒素導入管より15分間窒素をバブリングした。次いで内温を80℃に昇温した後、滴下ロートより3−スルファモイルオキシアダマンチルアクリレート7.0g(mmol)、アゾビスイソブチロニトリル0.05g(0.3mmol)およびプロピレングリコールモノメチルエーテル22.6gの溶液を3時間かけて滴下した。滴下終了後80〜83℃にて3時間攪拌した後、25℃まで冷却し、該反応液をジイソプロピルエーテル309g中に滴下した。生じた沈殿を、グラスフィルターを用いてろ過した後、得られた粉末をプロピレングリコールモノメチルエーテル28gに溶解し、ジイソプロピルエーテル136gおよび酢酸エチル15gの混合溶媒中に滴下した。生じた沈殿を、グラスフィルターを用いてろ過した後、得られた粉末を減圧下40℃で8時間乾燥した。質量平均分子量=6100、分子量分散度=1.35の下記式(1)で表される重合体(高分子化合物(1))を5.6g得た(収率=80%)。式中、( )の右下の数値は、該数値が付された構成単位の割合(モル%)を示す。
Figure 0005280105
[実施例2]
温度計、窒素導入管、滴下ロート、攪拌装置を取り付けた100ml容四つ口フラスコにプロピレングリコールモノメチルエーテル14.8gを仕込んだ後、窒素導入管より15分間窒素をバブリングした。次いで内温を80℃に昇温した後、滴下ロートより3−スルファモイルオキシアダマンチルアクリレート4.0g(13.3mmol)、3−ヒドロキシアダマンチルアクリレート2.9g(13.1mmol)アゾビスイソブチロニトリル0.06g(0.3mmol)およびプロピレングリコールモノメチルエーテル26.6gの溶液を3時間かけて滴下した。滴下終了後80〜83℃にて3時間攪拌した後、該反応液をジイソプロピルエーテル204g中に滴下した。生じた沈殿を、グラスフィルターを用いてろ過した後、得られた粉末をプロピレングリコールモノメチルエーテル20gに再溶解した。該溶液をジイソプロピルエーテル117gおよび酢酸エチル13gの混合溶媒中に滴下し、生じた沈殿を、グラスフィルターを用いてろ過した後、得られた固体を減圧下乾燥することによって質量平均分子量5600、分散度1.40の下記式(2)で表される共重合体(高分子化合物(2))5.0gを得た(収率72%)。式中、( )の右下の数値は、該数値が付された構成単位の割合(モル%)を示す。
Figure 0005280105
[実施例3]
温度計、窒素導入管、滴下ロート、攪拌装置を取り付けた100ml容四つ口フラスコにプロピレングリコールモノメチルエーテル14.0gを仕込んだ後、窒素導入管より15分間窒素をバブリングした。次いで内温を80℃に昇温した後、滴下ロートより3−スルファモイルオキシアダマンチルアクリレート6.1g(20.1mmol)、2−ヒドロキシエチルアクリレート2.4g(20.4mmol)アゾビスイソブチロニトリル0.08g(0.5mmol)およびプロピレングリコールモノメチルエーテル22.0gの溶液を3時間かけて滴下した。滴下終了後80〜83℃にて3時間攪拌した後、該反応液をジイソプロピルエーテル204g中に滴下した。生じた沈殿を、グラスフィルターを用いてろ過した後、得られた粉末をプロピレングリコールモノメチルエーテル20gに再溶解した。該溶液をジイソプロピルエーテル117gおよび酢酸エチル13gの混合溶媒中に滴下し、生じた沈殿を、グラスフィルターを用いてろ過した後、得られた固体を減圧下乾燥することによって質量平均分子量7000、分子量分散度1.50の下記式(3)で表される共重合体(高分子化合物(3))5.9gを得た(収率=70%)。式中、( )の右下の数値は、該数値が付された構成単位の割合(モル%)を示す。
Figure 0005280105
<実施例4>
温度計、窒素導入管、滴下ロート、攪拌装置を取り付けた200ml容四つ口フラスコにプロピレングリコールモノメチルエーテル33.2gを仕込んだ後、窒素導入管より15分間窒素をバブリングした。次いで内温を78℃に昇温した後、滴下ロートより3−スルファモイルオキシアダマンチルアクリレート6.10g(20.2mmol)、アダマンチルアクリレート2.79g(13.5mmol)アゾビスイソブチロニトリル0.22g(1.35mmol)およびプロピレングリコールモノメチルエーテル33.2gの溶液を3時間かけて滴下した。滴下終了後78〜80℃にて2時間攪拌した後、該反応液をn−ヘキサン300g中に滴下した。デカンテーションによりろ液を除き、生じた沈殿をプロピレングリコールモノメチルエーテル27.6gに再溶解した。該溶液をn−ヘキサン360gおよびイソプロピルアルコール40gの混合溶媒中に滴下し、デカンテーションによりろ液を除き、得られた固体を減圧下乾燥することによって質量平均分子量3800、分散度1.48の下記式(4)で表される共重合体(高分子化合物(4))6.2gを得た(収率70%)。式中、( )の右下の数値は、該数値が付された構成単位の割合(モル%)を示す。
Figure 0005280105
<実施例5>
温度計、窒素導入管、滴下ロート、攪拌装置を取り付けた200ml容四つ口フラスコにプロピレングリコールモノメチルエーテル23.3gを仕込んだ後、窒素導入管より15分間窒素をバブリングした。次いで内温を78℃に昇温した後、滴下ロートより3−スルファモイルオキシアダマンチルアクリレート6.10g(20.2mmol)、アダマンチルアクリレート2.79g(13.5mmol)アゾビスイソブチロニトリル0.14g(0.85mmol)およびプロピレングリコールモノメチルエーテル42.0gの溶液を3時間かけて滴下した。滴下終了後78〜80℃にて2時間攪拌した後、該反応液をn−ヘキサン300g中に滴下した。デカンテーションによりろ液を除き、生じた沈殿をプロピレングリコールモノメチルエーテル23.4gに再溶解した。該溶液をn−ヘキサン270gおよびイソプロピルアルコール30gの混合溶媒中に滴下し、デカンテーションによりろ液を除き、得られた固体を減圧下乾燥することによって質量平均分子量6040、分散度1.37の下記式(5)で表される共重合体(高分子化合物(5))3.7gを得た(収率42%)。式中、( )の右下の数値は、該数値が付された構成単位の割合(モル%)を示す。
Figure 0005280105
<実施例6>
温度計、窒素導入管、滴下ロート、攪拌装置を取り付けた200ml容四つ口フラスコにプロピレングリコールモノメチルエーテル37.0gを仕込んだ後、窒素導入管より15分間窒素をバブリングした。次いで内温を80℃に昇温した後、滴下ロートより3−スルファモイルオキシアダマンチルアクリレート9.0g(29.9mmol)、アダマンチルアクリレート1.54g(7.5mmol)、アゾビスイソブチロニトリル0.17g(1.9mmol)およびプロピレングリコールモノメチルエーテル69.6gの溶液を3時間かけて滴下した。滴下終了後80℃にて2時間攪拌した後、該反応液をジイソプロピルエーテル2200g中に滴下した。生じた沈殿をグラスフィルターを用いてろ過した後、得られた固体を減圧下乾燥することによって質量平均分子量4300、分散度1.31の下記式(6)で表される共重合体(高分子化合物(6))7.7gを得た(収率73%)。式中、( )の右下の数値は、該数値が付された構成単位の割合(モル%)を示す。
Figure 0005280105
[参考例1〜6]
表1に示す各成分を混合、溶解してネガ型のレジスト組成物を調製した。
Figure 0005280105
表1中の各略号は以下の意味を有する。また、[ ]内の数値は配合量(質量部)である。
(A)−1:前記高分子化合物(1)。
(A)−2:前記高分子化合物(2)。
(A)−4:前記高分子化合物(4)。
(A)−5:前記高分子化合物(5)。
(A)−6:前記高分子化合物(6)。
(A)−1’:上記式(1)で示される質量平均分子量が5000の重合体。
(B)−2:トリフェニルスルホニウム トリフルオロメタンスルホネート。
(C)−1:下記化学式(C)−1で表される化合物(テトラメトキシメチル化グリコールウリル、製品名:ニカラックMX−270、三和ケミカル社製)。
(D)−1:トリイソプロパノールアミン。
(S)−1:プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)。
Figure 0005280105
得られたレジスト組成物を用いて、以下の評価を行った。
[残膜特性の評価]
有機系反射防止膜組成物「ARC29」(商品名、ブリュワーサイエンス社製)を、スピンナーを用いて8インチシリコンウェーハ上に均一に塗布し、ホットプレート上で205℃、60秒間焼成して乾燥させることにより、膜厚77nmの有機系反射防止膜を形成した。
該有機系反射防止膜上に、上記レジスト組成物を、それぞれ、スピンナーを用いて塗布し、ホットプレート上で、90℃で60秒間のプレベーク(PAB)処理を行い、乾燥することにより、膜厚160nmのレジスト膜を形成した。
該レジスト膜に対して、ArF露光装置NSR−S302(製品名、Nikon社製;NA(開口数)=0.60,2/3輪帯照明)により、ArFエキシマレーザー(193nm)を、0〜30mJ/cmの露光量で露光した。その後、110℃で60秒間の露光後加熱(PEB)処理を行い、さらに23℃にて2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液で60秒間現像し、その後30秒間水洗し、乾燥した。
このとき、露光量の変化による残膜率(単位:%、現像後のレジスト膜厚/成膜時(露光前)のレジスト膜厚×100)の変化から、残膜曲線を求めた。その結果、参考例1〜6のレジスト組成物すべてが良好なコントラストを示した。また、最大の残膜率(残膜率の収束値)はそれぞれ、参考例1(73%)、参考例2(96%)、参考例3(99.6%)、参考例4(60%)、参考例5(100%)、参考例6(70%)であった。
以上の結果から、参考例1〜6のレジスト組成物が、残膜特性に優れており、ネガ型レジスト組成物として機能することが確認された。
[リソグラフィー特性の評価]
有機系反射防止膜組成物「ARC29」(商品名、ブリュワーサイエンス社製)を、スピンナーを用いて8インチシリコンウェーハ上に均一に塗布し、ホットプレート上で205℃、60秒間焼成して乾燥させることにより、膜厚77nmの有機系反射防止膜を形成した。
該有機系反射防止膜上に、参考例2のレジスト組成物を、スピンナーを用いて塗布し、ホットプレート上で、90℃で60秒間のプレベーク(PAB)処理を行い、乾燥することにより、膜厚160nmのレジスト膜を形成した。
該レジスト膜に対して、ArF露光装置NSR−S302(製品名、Nikon社製;NA(開口数)=0.60,2/3輪帯照明)により、ArFエキシマレーザー(193nm)を、マスクパターンを介して、選択的に照射した。その後、110℃で60秒間のPEB処理を行い、さらに23℃にて2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液で60秒間現像し、その後30秒間水洗し、乾燥した。
その結果、ライン幅250nm、ピッチ500nmのラインアンドスペースのレジストパターン(LSパターン)の解像が確認された。
このとき、ライン幅250nm、ピッチ500nmのLSパターンが形成される最適露光量Eop(mJ/cm)を「感度」として求めた。その結果、参考例2のEopは35mJ/cmであった。
また、「解像性」として、上記Eopにおける限界解像度(nm)を、測長SEM(走査型電子顕微鏡)S−9220(Hitachi社製)を用いて求めた。その結果、参考例2の限界解像度は150nmであった。
上記の結果から、本発明の高分子化合物が、レジスト組成物の基材成分として有用であることが確認できた。

Claims (3)

  1. 下記一般式(a0−1)で表される構成単位(a0)を有する高分子化合物。
    Figure 0005280105
    [式(a0−1)中、Rは水素原子、炭素数1〜5のアルキル基または炭素数1〜5のフッ素化アルキル基を表し、RおよびRは、それぞれ水素原子を表し、Wは、炭素鎖中に酸素原子(−O−)が導入されていてもよい炭素数3〜20の環状のアルキレン基を表す。]
  2. さらに、水酸基を含むアクリル酸エステルから誘導される構成単位を有する請求項1に記載の高分子化合物。
  3. さらに、下記一般式(a4−1)〜(a4−6)で表される構成単位からなる群から選ばれる構成単位を有する請求項1または2に記載の高分子化合物。
    Figure 0005280105
    [式中、Rは水素原子、炭素数1〜5のアルキル基または炭素数1〜5のハロゲン化アルキル基を表し、nは1〜3の整数を表す。]
JP2008139710A 2008-05-28 2008-05-28 新規な高分子化合物 Active JP5280105B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008139710A JP5280105B2 (ja) 2008-05-28 2008-05-28 新規な高分子化合物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008139710A JP5280105B2 (ja) 2008-05-28 2008-05-28 新規な高分子化合物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009286870A JP2009286870A (ja) 2009-12-10
JP5280105B2 true JP5280105B2 (ja) 2013-09-04

Family

ID=41456410

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008139710A Active JP5280105B2 (ja) 2008-05-28 2008-05-28 新規な高分子化合物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5280105B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5542412B2 (ja) * 2009-10-28 2014-07-09 東京応化工業株式会社 ポジ型レジスト組成物、レジストパターン形成方法、高分子化合物
JP5436174B2 (ja) * 2009-12-02 2014-03-05 東京応化工業株式会社 ポジ型レジスト組成物、レジストパターン形成方法

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4579117B2 (ja) * 2005-09-26 2010-11-10 富士フイルム株式会社 ポジ型感光性組成物、該ポジ型感光性組成物に用いられる化合物、該ポジ型感光性組成物に用いられる樹脂及び該ポジ型感光性組成物を用いたパターン形成方法
JP4815315B2 (ja) * 2006-09-26 2011-11-16 東芝三菱電機産業システム株式会社 ギャラリ
JP2008082225A (ja) * 2006-09-27 2008-04-10 Mazda Motor Corp エンジンの冷却装置
JP5314882B2 (ja) * 2007-02-15 2013-10-16 東京応化工業株式会社 高分子化合物、レジスト組成物及びレジストパターン形成方法
JP5285940B2 (ja) * 2008-03-26 2013-09-11 富士フイルム株式会社 ネガ型レジスト組成物及びそれを用いたレジストパターン形成方法
JP5002508B2 (ja) * 2008-03-27 2012-08-15 富士フイルム株式会社 ネガ型レジスト組成物およびそれを用いたパターン形成方法
JP5250309B2 (ja) * 2008-05-28 2013-07-31 東京応化工業株式会社 レジスト組成物およびレジストパターン形成方法
JP5289826B2 (ja) * 2008-05-28 2013-09-11 株式会社クラレ α−置換アクリル酸エステル誘導体及びその製造方法
JP2009286721A (ja) * 2008-05-28 2009-12-10 Kuraray Co Ltd α−置換アクリル酸エステル誘導体及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009286870A (ja) 2009-12-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102066351B1 (ko) 레지스트 재료 및 패턴 형성 방법
KR102026486B1 (ko) 레지스트 조성물, 레지스트 패턴 형성 방법, 화합물
CN109307985B (zh) 锍盐、聚合物、抗蚀剂组合物和图案化方法
JP4828204B2 (ja) ポジ型レジスト組成物およびレジストパターン形成方法、並びに高分子化合物
JP5314882B2 (ja) 高分子化合物、レジスト組成物及びレジストパターン形成方法
US20130034813A1 (en) CHEMICALLY AMPLIFIED POSITIVE RESIST COMPOSITION FOR ArF IMMERSION LITHOGRAPHY AND PATTERN FORMING PROCESS
JP6848776B2 (ja) スルホニウム化合物、レジスト組成物、及びパターン形成方法
EP2452932A2 (en) Base reactive photoacid generators and photoresists comprising same
JP5285882B2 (ja) 高分子化合物、ポジ型レジスト組成物およびレジストパターン形成方法
KR101582356B1 (ko) 레지스트 조성물 및 레지스트 패턴 형성 방법
JP2004323704A (ja) フォトレジスト用重合体合成用(メタ)アクリル酸エステルとその製造法
KR100801050B1 (ko) 레지스트 조성물 및 레지스트 패턴 형성 방법
JP2011013502A (ja) レジスト組成物及びレジストパターン形成方法
TW201716866A (zh) 光阻材料及圖案形成方法
KR102015690B1 (ko) 슈링크 재료 및 패턴 형성 방법
JP5289826B2 (ja) α−置換アクリル酸エステル誘導体及びその製造方法
WO2008013030A1 (fr) Composé, générateur d'acide, composition de réserve et procédé pour former un motif de réserve
JP4319136B2 (ja) ポジ型レジスト組成物およびレジストパターン形成方法
JP5280105B2 (ja) 新規な高分子化合物
EP1947510B1 (en) Positive resist composition and method for forming resist pattern
JP2008026838A (ja) ポジ型レジスト組成物およびレジストパターン形成方法
WO2008007578A1 (fr) Composé, générateur d'acide, composition de résist et procédé de formation d'un motif de résist
WO2008059679A1 (fr) Composé, générateur d'acide, composition de résist, et procédé de formation d'un motif de résist
JP2004252096A (ja) フォトレジスト用樹脂組成物及びその製造法
JP2008242011A (ja) ポジ型レジスト組成物およびレジストパターン形成方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110519

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20110520

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121002

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121003

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121130

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20121203

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130115

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130305

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20130305

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130423

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130522

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5280105

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250