JP5278156B2 - 燃料電池とこれを搭載した車両 - Google Patents

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Description

本発明は、発電単位となる電池セルを複数積層した電池セルスタックを対向するエンドプレートで挟持して締結シャフトで締結した燃料電池と、この燃料電池を搭載した車両に関する。
燃料電池では、締結シャフトを用いた締結により、電池セルスタックにおける各電池セル間の気密性や液密性が確保されている。その上で、周囲環境からの保護、例えば防塵や防水の観点から、燃料電池をケースに収容することも行われている(例えば、特許文献1)。
特開2006−196386号公報
上記特許文献によれば、燃料電池をケースに収容することで防塵や防水を達成できるものの、燃料電池の使用状況によっては、外部からの衝撃に対しての耐性が求められる場合がある。例えば、燃料電池を搭載した車両では、外部から衝撃が加わることが起き得るので、耐衝撃性が求められる。一般に、構成部材の体格を大きくすれば、燃料電池で言えば締結シャフトを太くすれば耐衝撃性は高まるものの、重量増加抑制の観点から、締結シャフトをただ単に太くするだけでは現実的な解決とはならないのが現状である。特に、締結シャフトをその端面でエンドプレートに当接させた形態で単にシャフトの大径化を図ると、シャフト大径化の分だけ電池セル形状、延いては電極面積の狭小化を招くことが危惧される。なお、こうした問題は、燃料電池をケースに収容した場合に特有ではなく、締結シャフトで電池セルスタックを締結する場合に共通して起き得る。
本発明は、上記した課題を踏まえ、締結シャフトで電池セルスタックを締結した燃料電池において、重量増加を抑制した上で耐衝撃性の向上を図ることをその目的とする。
上記した目的の少なくとも一部を達成するために、本発明では、以下の構成を採用した。
[適用1:燃料電池]
発電単位となる電池セルを複数積層した電池セルスタックを対向するエンドプレートで挟持し、該エンドプレートの間に掛け渡した締結シャフトを前記エンドプレートに固定して前記電池セルを締結する燃料電池であって、
前記締結シャフトは、
前記エンドプレートおよび前記電池セルの周縁から一方向に迫り出した迫り出し部を有する
ことを要旨とする。
上記構成の燃料電池では、対向するエンドプレートで挟持した電池セルスタックを締結シャフトで締結する一方、この締結シャフトを、前記エンドプレートおよび前記電池セルの周縁から迫り出した迫り出し部を備えるものとした。よって、締結シャフトを、迫り出し部における迫り出しの方向から加わる力に対して高い曲げ強度を有するものとできる。そして、締結シャフトの迫り出し部を燃料電池周囲の他の部材に近接して対向させることが可能であるので、燃料電池に外部から衝撃が加わって締結シャフトの迫り出し部が燃料電池周囲の他の部材に当接すると、燃料電池には、衝撃に抗する反力が迫り出し部の当接した他の部材の側から作用する。この結果、締結シャフトの曲げ強度を迫り出し部により高めて耐衝撃性を確保するにしても、他の部材の側から衝撃に抗する反力を得られる分だけは、少なくとも締結シャフトの体格増大を抑制できるので、締結シャフトの重量増加を抑制できる。以上より、上記構成の燃料電池によれば、締結シャフトの重量増加を抑制した上での曲げ強度向上により、重量増加抑制と耐衝撃性の向上とを図ることができる。
上記した燃料電池は、次のような態様とすることができる。例えば、前記締結シャフトの前記迫り出し部を、前記電池セルの積層方向と交差する方向から加わることが想定される外力の作用する方向に沿って迫り出すようにできる。こうすれば、外力に対する耐性を確実に高めることができる。
また、前記締結シャフトを、前記対向するエンドプレートに端面で当接して掛け渡されて前記エンドプレートの側からボルトにて固定されるものとした上で、前記迫り出し部をシャフト長に亘って有するようにできる。こうすれば、一方のエンドプレートに当接する一端側から他方のエンドプレートに当接する他端側に亘るまで、締結シャフトを同じ外形形状とできるので、シャフト製造が簡便となる。
この場合、前記電池セルの積層方向から見て前記迫り出し部が占める面積を、前記積層方向から見て前記締結シャフトが前記エンドプレートと重なる範囲が占める面積より広くすることができる。こうすれば、耐衝撃性の確保に際しては、エンドプレートと重なる範囲を広くする必要はない。よって、エンドプレートと重なる電池セルスタックにおける個々の電池セルの電極面積の狭小化を行う必要はないので、電池性能を確保しつつ耐衝撃性の向上を図ることができる。
また、燃料電池の収容ケースを備えるものとした上で、前記締結シャフトの前記迫り出し部を前記収容ケースのケース周壁に近接して対向もしくは当接させるようにできる。こうすれば、防塵・防水機能を収容ケースで図った上で、収容ケース周壁からの外力作用により、耐衝撃性をも確保できる。
この場合、前記収容ケースを、プレス成型された上側ケースと下側ケースの両ケースを接合して燃料電池の収容領域を形成するものとし、前記締結シャフトの前記迫り出し部を、前記両ケースの接合箇所付近の前記周壁に近接して対向もしくは当接させるようにできる。こうすれば、次の利点がある。
プレス成型では、成形性や型設計の都合上、プレス成型品、即ち上記の上下のケースの周壁は、型の抜け勾配を有する周壁となる。よって、上側ケースと下側ケースの両ケースの接合箇所付近の周壁では、両ケースの底周囲周壁より抜け勾配の分だけ周壁周りが拡張される。このため、両ケースの接合箇所付近の周壁では、周壁周りが拡張した分だけ余剰の領域が形成されるので、収容ケースに収容した燃料電池において、締結シャフトを上記の余剰の領域で迫り出すことができる。この結果、迫り出し部を有する締結シャフトにて電池セルスタックを締結した燃料電池を、上記したように重量増加の抑制と耐衝撃性の向上とを図りつつ、収容ケースに支障なく収容できる。
燃料電池を収容する収容ケースを、前記締結シャフトの長手方向の中央箇所において、前記迫り出し部に近接して対向もしくは当接する近接部位を前記周壁に備えるものとできる。外力が作用した場合、締結シャフトの長手方向の中央箇所は、外力の作用による曲げ変位量が最も大きくなる。よって、曲げ変位量が大きいシャフト中央箇所にて、収容ケースはその近接部位から外力に抗する力を及ぼすので、耐衝撃性の確保の上から好ましい。
この場合、収容ケースの近接部位の表面を絶縁性としておけば、不用意な漏電を抑制できる。
また、上記した前記締結シャフトにおいて、前記エンドプレートと固定されるシャフト両端の固定箇所を除いて中空とすることができる。こうすれば、重量増加をより一層抑制できる。なお、迫り出し部においても締結シャフトは中空となるが、中空の迫り出し部を有する締結シャフトであっても、迫り出し方向から加わる力に対する曲げ強度を高めることと、外力作用時における迫り出し部への電池周囲の他の部材の当接による反力付与とにより、耐衝撃性を確保できる。
本発明では、車両として、以下の構成を採用した。
[適用2:車両]
車両であって、
上記いずれかの燃料電池を、前記締結シャフトが車両幅方向に延びて、前記迫り出し部が車両前後方向となるように搭載する
ことを要旨とする。
この車両では、車両前後方向に加わる外力に対する耐衝撃性を重量増加を抑制しつつ高めた燃料電池を搭載できる。
本発明の実施例としての燃料電池10の概略構成を示す説明図である。 燃料電池10を一方のエンドプレートの側から見た正面図である。 図1における3−3線に沿った下端締結シャフト60の横断面図である。 図1における4−4線に沿った下端締結シャフト60の横断面図である。 図1における5−5線に沿った下端締結シャフト60の縦断面図である。 車両における燃料電池搭載箇所を概略的に示す説明図である。 第2実施例の燃料電池10Aをその収容ケース220で収容した様子を概略的に示す説明図である。 燃料電池10Aの要部を収容ケースと共に拡大して示す説明図である。 斜め割りの収容ケース220に燃料電池10Aを収容する様子を示す説明図である。 他の実施例の収容ケース220の下側ケース222Bと収容される燃料電池10との関係をケース開口側から示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態について、その実施例を図面に基づき説明する。図1は本発明の実施例としての燃料電池10の概略構成を示す説明図、図2は燃料電池10を一方のエンドプレートの側から見た正面図、図3は図1における3−3線に沿った下端締結シャフト60の横断面図、図4は図1における4−4線に沿った下端締結シャフト60の横断面図、図5は図1における5−5線に沿った下端締結シャフト60の縦断面図である。
図示するように、燃料電池10は、水素と酸素との電気化学反応によって発電する発電単位の電池セル40を複数積層して電池セルスタック40Sを構成し、当該スタックを、一対のエンドプレート10aの間に挟持する。各電池セル40は、プロトン伝導性を有する電解質膜の両面に、それぞれ、アノード、および、カソードを接合してなる膜電極接合体を、セパレータによって挟持することによって構成されている。膜電極接合体において、アノード、および、カソードは、それぞれ、電解質膜の各表面に接合された触媒層と、この触媒層の表面に接合されたガス拡散層とを備えている。本実施例では、電解質膜として、ナフィオン(登録商標)等の固体高分子膜を用いるものとした。電解質膜として、固体酸化物等、他の電解質膜を用いるものとしてもよい。各セパレータには、アノードに供給すべき燃料ガスとしての水素の流路や、カソードに供給すべき酸化剤ガスとしての空気の流路や、冷却用の冷媒の流路が形成されている。なお、電池セル40の積層数は、燃料電池10に要求される出力に応じて任意に設定可能である。
燃料電池10は、上記した電池セルスタック40Sを対向する一対のエンドプレート10aで挟持するに当たり、エンドプレート10aの側にそれぞれ絶縁板20aと集電板30aとを介在させる。そして、エンドプレート10aと絶縁板20aおよび集電板30aには、それぞれの電池セル40に水素給排、空気給排、および冷媒給排のための供給口・排出口が設けられている。また、それぞれの電池セル40は、水素や、空気や、冷媒の分配供給の供給マニホールド(水素供給マニホールド、空気供給マニホールド、冷媒供給マニホールド)や、各電池セル40のカソード・アノードから排出されるオフガスや、冷媒を集合させて燃料電池10の外部に排出するための排出マニホールド(カソードオフガス排出マニホールド、アノード排出マニホールド、冷媒排出マニホールド)を備える(図示省略)。
エンドプレート10aは、剛性を確保するため、鋼等の金属によって形成されている。絶縁板20aは、ゴムや、樹脂等の絶縁性部材によって形成されている。集電板30aは、緻密質カーボンや、銅板などのガス不透過な導電性部材によって形成されている。集電板30aには、それぞれ、図示しない出力端子が設けられており、燃料電池10で発電した電力を出力可能となっている。
燃料電池10は、上下の各コーナーにおいて2本の上端締結シャフト50と2本の下端締結シャフト60を備える。下端締結シャフト60は、矩形形状をなすシャフトであり、図3〜図5に示すように、金属製のシャフト端部材61と中空のシャフト中間部材62とを備え、シャフト中間部材62の両端にシャフト端部材61を溶接して構成される。両端のシャフト端部材61には、固定用の雌ネジ63が形成されている。上端締結シャフト50にあっても、同様であり、下端締結シャフト60に比して矩形の長辺が短くされている。なお、上端締結シャフト50と下端締結シャフト60の矩形長辺の長さは、燃料電池10の周囲に存在する他の機器や部材に応じて後述するように定まり、上端締結シャフト50を下端締結シャフト60と同一形状とすることもできる。
燃料電池10は、電池セルスタック40Sを挟持したエンドプレート10aの間に上端締結シャフト50と下端締結シャフト60とを掛け渡し、シャフト端面をエンドプレートに当接させた状態で固定される。つまり、ボルト102をエンドプレート10aの外側から貫通孔12に挿入して、このボルト102を上下の締結シャフトの雌ネジ63に螺合して、上下の締結シャフトをエンドプレート10aに締め付ける。このボルト締め付けにより、エンドプレート10aの間の電池セルスタック40Sのそれぞれの電池セル40には、積層方向の締結力が及ぶことになる。本実施例では、ボルト102を六角ボルトとし、その締め付けに際しては、平座金或いはバネ座金等の座金103を併用した。
このようにして上端締結シャフト50と下端締結シャフト60により電池セルスタック40Sを締結した燃料電池10では、図1および図2に示すように、電池セルスタック40Sにおけるそれぞれの電池セル40は、各コーナーにおいて、エンドプレート10aと上下の締結シャフトの当接範囲を避けた切欠41を有する形状とされている。そして、上端締結シャフト50と下端締結シャフト60は、エンドプレート10aおよび電池セル40の周縁から図2における左右方向、即ち電池セル40の積層方向と交差する方向に迫り出しており、エンドプレートの周縁より外側を迫り出し部50S、60Sとする。この迫り出し部50Sは、上端締結シャフト50の周辺における燃料電池10の周囲構造物K1と当接し、迫り出し部60Sにあっては、下端締結シャフト60の周辺における燃料電池10の周囲構造物K2と当接する。この場合、両迫り出し部を周囲構造物K1、K2に近接して対向するようにすることもできる。この際の近接距離は、燃料電池10に図2における左右方向から外力が加わった場合に上端締結シャフト50と下端締結シャフト60の両締結シャフトが湾曲して周囲構造物K1、K2に当接する程度とされる。なお、燃料電池10の集権の機器構造から、燃料電池10の下端側の周囲構造物K1、或いは上端側の周囲構造物K2のいずれか一方しか存在しない場合には、その存在するいずれか一方の周囲構造物に迫り出し部50S或いは迫り出し部60Sを当接もしくは近接して対向させればよい。
本実施例では、上端締結シャフト50と下端締結シャフト60とを共に矩形形状のシャフトとしているので、迫り出し部50S、60Sは、シャフト長に亘ってエンドプレート周縁から迫り出すことになる。また、電池セル40の積層方向から見て、即ち図2の正面視において、エンドプレート周縁で迫り出し部50S、60Sが占める面積は、図2の正面視において、それぞれの締結シャフトがエンドプレート10aと重なる範囲が占める面積より広くなるようにされている。
以上説明した本実施例の燃料電池10では、対向するエンドプレート10aで挟持した電池セルスタック40Sをスタック各コーナーにおいて締結する上端締結シャフト50と下端締結シャフト60は、エンドプレート10aおよび電池セル40の周縁から迫り出した迫り出し部50S、60Sを備える。よって、上端締結シャフト50と下端締結シャフト60の両締結シャフトを、迫り出し部50S、60Sの迫り出しの方向、図2における左右方向から加わる力に対して高い曲げ強度を有するものとできる。しかも、上端締結シャフト50と下端締結シャフト60の両締結シャフトを単に迫り出しただけではなく、その迫り出し部50S、60Sを燃料電池周囲の周囲構造物K1、K2に当接させている。よって、燃料電池10に図2における左右方向(即ち、電池セル積層方向と交差する方向)から衝撃が加わると、燃料電池10には、衝撃に抗する反力が迫り出し部50S、60Sの当接した周囲構造物K1、K2の側から作用する。このため、上端締結シャフト50と下端締結シャフト60だけで、衝撃に抗する必要がなく、その分だけ、シャフト体格増を抑制できる。加えて、本実施例では、上下の両締結シャフトとも、両端を除いて中空とした上で、周囲構造物K1、K2に当接する迫り出し部50S、60Sを備える。これらの結果、本実施例の燃料電池10によれば、上端締結シャフト50と下端締結シャフト60の両締結シャフトの重量増加を抑制した上での曲げ強度向上により、重量増加抑制と耐衝撃性の向上とを図ることができる。
また、本実施例の燃料電池10では、上端締結シャフト50と下端締結シャフト60の迫り出し部50S、60Sを、電池セル40の積層方向と交差する方向に迫り出して備える。よって、この方向(図2における左右方向)から加わることが想定される外力に対する耐性を確実に高めることができる。
また、本実施例の燃料電池10では、上端締結シャフト50と下端締結シャフト60が迫り出し部50S、60Sを備えるとはいえ、上下の両締結シャフトをエンドプレート10aにシャフト端面で当接させて固定した上で、迫り出し部50S、60Sをシャフト長に亘って有するものとした。このため、図5に示すように、中空のシャフト中間部材62の両端へのシャフト端部材61の溶接・ねじ切り切削という簡便な工程で、上下の両締結シャフトを容易に製造できる。
また、本実施例の燃料電池10では、図2に示すように、電池セル40の積層方向から見た場合にて迫り出し部50S、60S(特に、迫り出し部60S)が占める面積を、上下の両締結シャフトがエンドプレート10aと重なる範囲が占める面積より広くした。よって、図2に示す左右方向の耐衝撃性の確保に際しては、エンドプレート10aと重なる範囲を広くする必要はないので、電池セルスタック40Sにおける個々の電池セル40の各コーナーの切欠41を小さくできる。この結果、各電池セル40の電極面積を確保できるので、電池性能を確保しつつ耐衝撃性の向上を図ることができる。
次に、燃料電池搭載車両に適用した実施例について説明する。図6は車両における燃料電池搭載箇所を概略的に示す説明図、図7は第2実施例の燃料電池10Aをその収容ケース220で収容した様子を概略的に示す説明図、図8は燃料電池10Aの要部を収容ケースと共に拡大して示す説明図である。
図6に示すように、車両200は、動力源として燃料電池10Aを搭載した電気自動車であり、乗員シート下方において車幅方向に延びる電池搭載箇所210に、燃料電池10Aを収容ケース220にて収容して搭載する。図7に示すように、収容ケース220は、上側ケース221と下側ケース222とを、ケース開口周縁同士で接合して燃料電池10Aの収容領域を形成する。上側ケース221と下側ケース222の上下のケースは、共にプレス成型品であり、上側ケース221はケース開口側にケース開口周縁221kから続く上側傾斜周壁221sを備え、下側ケース222はケース開口周縁222kから続く下側傾斜周壁222sを備える。これら傾斜周壁は、その傾斜程度がプレス型の抜け勾配として規定され、燃料電池の収容領域を取り囲む。燃料電池10Aは、下側ケース222にマウント機構230を介して載置され、この状態で下側ケース222を上側ケース221の側に持ち上げて両ケースをケース開口周縁にてボルト止めすることで、車両200に搭載される。マウント機構230は、図7における上下方向の振動を減衰するバネを内蔵し、上下振動を制振する。
第2実施例の燃料電池10Aは、収容領域を傾斜周壁で取り囲んだ収容ケース220に収容されることから、上側ケース221の底側に当たる上端側に上端締結シャフト50Aを配設し、下側ケース222の底側に当たる下端側に下端締結シャフト160を配置する。これらシャフトにあっても、エンドプレート10aの間に端面を当接して掛け渡され、シャフト両端において、ネジにてエンドプレート10aに固定されることで、電池セルスタック40Sを締結する。
この燃料電池10Aでは、既述した迫り出し部での耐衝撃性確保を上側ケース221と下側ケース222の両ケースの接合箇所付近で図ることとし、電池上端側の上端締結シャフト50Aを丸棒状シャフトとした。このため、図7に示すように、上端締結シャフト50Aはエンドプレート10aの周縁より内側に収まっている。電池下端側の下端締結シャフト160については、異形形状のシャフトとしエンドプレート10aの周縁から迫り出し部160Sを迫り出している。なお、両締結シャフトとも、ボルト止めされるシャフト両端を除いて、既述した下端締結シャフト60と同様に中空状とされている。
図8に示すように、下端締結シャフト160は、ボルトにより締結のためにエンドプレート10aと重なるプレート内部箇所160Dと当該箇所に連続して図7の左右方向に迫り出した迫り出し部160Sを備える。この場合、電池搭載箇所210(図6参照)は、車幅方向に延びることから、下端締結シャフト160の迫り出し部160Sは、車両前後方向に迫り出すことになる。この迫り出し部160Sは、既述した下端締結シャフト60と同様、電池セル40の積層方向から見てプレート内部箇所160Dより広くされており、迫り出し端面側に、下端傾斜端面164と上端傾斜端面165とを備える。
この下端傾斜端面164は、下側ケース222の下側傾斜周壁222sとほぼ平行となる傾斜とされ、上端傾斜端面165にあっては、上側ケース221の上側傾斜周壁221sとほぼ平行となる傾斜とされている。このため、マウント機構230にて載置済みの燃料電池10Aを下側ケース222ごと上側ケース221に組み付けて、燃料電池10Aを収容ケース220に収容すると、下端締結シャフト160における迫り出し部160Sの下端傾斜端面164と上端傾斜端面165とは、上下のケースの下側傾斜周壁222sと上側傾斜周壁221sとその壁面に平行な僅かな間隙を残して近接・対向する。この間隙は、車両前後方向に衝撃が加わって下端締結シャフト160に曲げが起きた場合、その曲がった下端締結シャフト160が下端傾斜端面164と上端傾斜端面165にて下側傾斜周壁222sと上側傾斜周壁221sに当接することを想定して定められている。この場合、収容ケース220に収容した状態において、下端締結シャフト160における迫り出し部160Sの下端傾斜端面164と上端傾斜端面165とが上下のケースの下側傾斜周壁222sと上側傾斜周壁221sに当接するようにすることもできる。
上記したように燃料電池10Aを搭載した車両200では、収容ケース220に燃料電池10Aを収容した上で、下端締結シャフト160の迫り出し部160Sの下端傾斜端面164と上端傾斜端面165とを、収容ケース220の下側傾斜周壁222sと上側傾斜周壁221sに近接・対向もしくは当接させるようにした。このため、迫り出し部160Sをエンドプレート周縁から迫り出したこと、およびこの迫り出し部160Sがケース周壁に当接した場合の反力発生とにより、既述した効果(重量増加の抑制と耐衝撃性の向上)を奏することができる。
また、この実施例では、燃料電池10Aを収容する収容ケース220を、プレス成型された上側ケース221と下側ケース222の両ケースをケース開口周縁221k、222kにて接合して燃料電池の収容領域を形成するものとし、下端締結シャフト160の迫り出し部160Sを、両ケースの接合箇所付近の上側傾斜周壁221sと下側傾斜周壁222sに近接・対向もしくは当接させた。
上側ケース221と下側ケース222は、共にプレス成型品であることから、上側傾斜周壁221sと下側傾斜周壁222sを成形性や型設計の都合から自ずと型の抜け勾配を有する周壁とする。このため、上記の上下の両ケースの接合箇所付近では、図7や図8からも明らかなように、抜け勾配の傾斜の分だけ周壁周りは拡張される。よって、上記の上下の両ケースの上側傾斜周壁221sと下側傾斜周壁222sの接合箇所では、周壁周りが拡張した分だけ余剰の領域が形成されるので、収容ケース220に収容した燃料電池10Aでは、この余剰の領域でエンドプレート周縁から迫り出し部160Sを迫り出すことができる。この結果、迫り出し部160Sを有する下端締結シャフト160にて電池セルスタック40Sを締結した燃料電池10Aを、上記したように重量増加の抑制と耐衝撃性の向上とを図りつつ、収容ケース220に支障なく収容できる。
しかも、本実施例の車両200では、迫り出し部160Sを車両前後方向に精出すようにしたので、車両前後方向に加わる外力に対する耐衝撃性を重量増加を抑制しつつ高めた燃料電池10Aを搭載できる。つまり、搭載した燃料電池10Aを車両前後方向に加わる外力から保護できる。
上記した収容ケース220は、上側ケース221と下側ケース222とを上下方向において同じ高さでそのケース開口周縁221k、222kにて接合するいわゆる水平割りの構成を有する。ところが、上側ケース221と下側ケース222の接合を傾斜したケース開口周縁で行ういわゆる斜め割りの収容ケース220も広く普及している。こうした斜め割りの収容ケース220については、次のようにすればよい。図9は斜め割りの収容ケース220に燃料電池10Aを収容する様子を示す説明図である。
斜め割りの収容ケース220に燃料電池10Aを収容する場合には、図9に示すように、燃料電池下端側における上側ケース221Aと下側ケース222Aの接合箇所と、燃料電池上端側における上側ケース221Aと下側ケース222Aの接合箇所とに、下端締結シャフト160を対角に且つ回転対称に配置する。こうすれば、燃料電池下端側と燃料電池上端側とで、下端締結シャフト160は、それぞれ迫り出し部160Sをケース接合箇所の周壁に向けてエンドプレート周縁から迫り出す。よって、斜め割りの収容ケース220に燃料電池10Aを収容した場合であっても、上記した効果を奏することができる。
次に、収容ケース220の側からも外力対処を行う実施例について説明する。図10は他の実施例の収容ケース220の下側ケース222Bと収容される燃料電池10との関係をケース開口側から示す説明図である。
図示するように、下側ケース222Bは、そのケース開口部のケース周壁に、ブリッジ250を図における上下に備える。ブリッジ250は、湾曲したブリッジ部251をその両側の脚252で支えて、脚252にてケース周壁にボルト止めされている。ブリッジ250は、金属鋼板をプレス成型して形成され、金属鋼板からなるコア251Cの両側に絶縁材料からなる絶縁層251Sを備える。絶縁層251Sにあっては、絶縁性の溶剤へのコア251Cのディッピング、絶縁性溶剤の塗布等にて形成したり、絶縁テープを貼り付けること等にて形成される。
このブリッジ250は、燃料電池10が備える下端締結シャフト160の長手方向の中央箇所に位置し、ブリッジ部251を、下端締結シャフト160の迫り出し部160Sに当接させている。このため、図9における上下方向、図6に示す車両200では車両前後方向に外力が作用した場合、ブリッジ250は、外力の作用による曲げ変位量が最も大きいシャフト中央箇所において、下端締結シャフト160にその迫り出し部160Sを経て外力に抗する力を及ぼす。よって、収容ケース220に収容済みの燃料電池10の耐衝撃性を寄り確実に確保できる。
また、ブリッジ250は、コア251C表裏の絶縁層251Sにて絶縁性を呈するので、迫り出し部160Sと当接していても、或いは外力が作用した際に迫り出し部160Sに押し付けられても、下端締結シャフト160に対して絶縁状態となる。このため、電池セルスタック40Sの電池セル40の側からの不用意な漏電を抑制できる。
本発明は上記した実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々の態様で実施可能である。例えば、図1に示した燃料電池10においては、上端締結シャフト50と下端締結シャフト60とを矩形形状のシャフトとしたが、円形断面のシャフトとすることもできる。この場合には、雌ネジ63をシャフト端面の中心からオフセットして形成することで、円形断面の締結シャフトは、エンドプレートの周縁から迫り出し部を迫り出すことになる。
10、10A…燃料電池
10a…エンドプレート
12…貫通孔
20a…絶縁板
30a…集電板
40…電池セル
40S…電池セルスタック
41…切欠
50…上端締結シャフト
50A…上端締結シャフト
50S…迫り出し部
60…下端締結シャフト
60S…迫り出し部
61…シャフト端部材
62…シャフト中間部材
63…雌ネジ
102…ボルト
103…座金
160…下端締結シャフト
160D…プレート内部箇所
160S…迫り出し部
164…下端傾斜端面
165…上端傾斜端面
200…車両
210…電池搭載箇所
220…収容ケース
221、221A…上側ケース
221k…ケース開口周縁
221s…上側傾斜周壁
222、222A、222B…下側ケース
222k…ケース開口周縁
222s…下側傾斜周壁
230…マウント機構
250…ブリッジ
251…ブリッジ部
251C…コア
251S…絶縁層
252…脚
K1…周囲構造物
K2…周囲構造物

Claims (10)

  1. 発電単位となる電池セルを複数積層した電池セルスタックを対向するエンドプレートで挟持し、該エンドプレートの間に掛け渡した締結シャフトを前記エンドプレートに固定して前記電池セルスタックを締結する燃料電池であって、
    前記締結シャフトは、
    前記エンドプレートおよび前記電池セルの周縁から一方向に迫り出した迫り出し部を有する
    燃料電池。
  2. 前記締結シャフトの前記迫り出し部は、前記電池セルの積層方向と交差する方向から加わることが想定される外力の作用する方向に沿って迫り出している請求項1に記載の燃料電池。
  3. 前記締結シャフトは、前記対向するエンドプレートに端面で当接して掛け渡されて前記エンドプレートの側からボルトにて固定され、前記迫り出し部をシャフト長に亘って有する請求項1または請求項2に記載の燃料電池。
  4. 前記締結シャフトは、前記電池セルの積層方向から見て前記迫り出し部が占める面積を、前記積層方向から見て前記締結シャフトが前記エンドプレートと重なる範囲が占める面積より広くしている請求項1ないし請求項3いずれかに記載の燃料電池。
  5. 燃料電池の収容ケースを備え、前記締結シャフトの前記迫り出し部を前記収容ケースのケース周壁に近接して対向もしくは当接させている請求項1ないし請求項4いずれかに記載の燃料電池。
  6. 前記収容ケースは、プレス成型された上側ケースと下側ケースの両ケースを接合して燃料電池の収容領域を形成し、前記締結シャフトの前記迫り出し部は、前記両ケースの接合箇所付近の前記周壁に近接して対向もしくは当接している請求項5に記載の燃料電池。
  7. 前記収容ケースは、前記締結シャフトの長手方向の中央箇所において、前記迫り出し部に近接して対向もしくは当接する近接部位を前記周壁に備える請求項5または請求項6に記載の燃料電池。
  8. 前記近接部位は、その表面を絶縁性としている請求項7に記載の燃料電池。
  9. 前記締結シャフトは、前記エンドプレートと固定されるシャフト両端の固定箇所を除いて中空とされている請求項1ないし請求項8いずれかに記載の燃料電池。
  10. 車両であって、
    請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の燃料電池を、前記締結シャフトが車両幅方向に延びて、前記迫り出し部が車両前後方向となるように搭載する車両。
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