JP5277673B2 - 無線通信システム及び無線通信方法並びに送信装置及び受信装置 - Google Patents

無線通信システム及び無線通信方法並びに送信装置及び受信装置 Download PDF

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Description

本技術は、無線通信システム及び無線通信方法並びに送信装置及び受信装置に関する。本技術は、無線通信方式の一例としてのMIMO(Multi-Input Multi-Output)方式に用いられる場合がある。
無線通信システムの一例としての移動体通信システムでは、フェージングの影響を受ける場合がある。このフェージングによる回線品質の劣化を軽減する手段の一つとして、ダイバーシティ方式が知られている。ダイバーシティ方式には、送信アンテナを複数用いる送信ダイバーシティと、受信アンテナを複数用いる受信ダイバーシティとがある。
移動体通信システムでは、移動局に対して小型化の要求があるため、移動局に実装できるアンテナ数は限られる。このため、基地局から移動局への方向(ダウンリンク)の通信においては、送信ダイバーシティ方式が用いられる場合がある。
また、近年、移動体通信システムにおいて、データレートの高速化やセル容量の増大が求められているため、MIMO技術やアレーアンテナ技術などのマルチアンテナ技術が採用されることがある。
特表2005−528038号公報 国際公開WO2004/095730号パンフレット 特表2005−524332号公報
MIMO方式において受信局で信号(シンボル)分離を行なうには、所望の受信信号強度、例えば、signal to noise ratio(SNR)が確保されないと困難である。SNRを改善するための技術としては、複数系列の送信信号に対して伝搬路(チャネル)情報に応じた重み付け制御を行なうことで電波指向性を演算的に制御するビームフォーミング技術を用いることができる。
送信局においてビームフォーミングを行なうためには、受信局との間のチャネル情報を送信局が認識する必要がある。frequency division duplex(FDD)の場合は、受信局において、チャネル情報を測定し、その測定結果をフィードバックチャネルにて送信局に通知する必要がある。time division duplex(TDD)の場合は、受信局から送信局への方向のチャネル情報を前記送信局が受信局からの受信信号を基に測定する必要がある。
本技術の目的の一つは、受信局での受信信号強度(SNR)を改善できるようにすることにある。
なお、前記目的に限らず、後述する実施形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本技術の他の目的の一つとして位置付けることができる。
例えば、以下の手段を用いる。
(1)複数の送信ストリーム系列のそれぞれを複数の信号系列に分割した各信号系列に対して、無線リソースの直交性に基づく直交化処理を施す直交化処理部と、前記直交化処理後の各信号系列を複数のアンテナから送信する送信部と、信号ストリームについてビームフォーミングを施すビームフォーマと、前記ビームフォーミングを施された信号ストリームを前記複数のアンテナから送信される信号系列に多重する多重部と、をそなえ、共通チャネルの信号ストリームについては、複数の信号ストリームのそれぞれを複数の信号系列に分割した各信号系列に対して、第1のタイミングで送信される各信号系列と、第2のタイミングで送信される各信号系列とが直交関係となるように、無線リソースの直交性に基づく直交化処理を施して送信する一方、個別チャネルの信号ストリームについては、ビームフォーミングを施して送信する、送信装置と、前記送信装置から受信した信号からビームフォーミングにより前記個別チャネルの信号ストリームを分離する個別チャネル分離部と、前記送信装置から受信した信号に対して前記直交性に基づく直交分離処理を施して直交関係にある複数の受信信号系列を分離する直交分離部と、前記複数の受信信号系列のいずれかの組に対して、前記送信装置との間の伝搬路推定行列に基づく所定の信号分離手法を適用して、前記直交化処理前の信号系列を分離する信号分離部と、をそなえた受信装置と、を具備する、無線通信システムを用いることができる。
(2)送信装置と受信装置とをそなえた無線通信システムにおける無線通信方法であって、前記送信装置は、複数の送信ストリーム系列のそれぞれを複数の信号系列に分割した各信号系列に対して、無線リソースの直交性に基づく直交化処理を施し、前記直交化処理後の各信号系列を複数のアンテナから送信し、信号ストリームについてビームフォーミングを施し、前記ビームフォーミングを施された信号ストリームを前記複数のアンテナから送信される信号系列に多重し、共通チャネルの信号ストリームについては、複数の信号ストリームのそれぞれを複数の信号系列に分割した各信号系列に対して、第1のタイミングで送信される各信号系列と、第2のタイミングで送信される各信号系列とが直交関係となるように、無線リソースの直交性に基づく直交化処理を施して送信する一方、個別チャネルの信号ストリームについては、ビームフォーミングを施して送信し、前記受信装置は、前記送信装置から受信した信号からビームフォーミングにより前記個別チャネルの信号ストリームを分離し、前記送信装置から受信した信号に対して前記直交性に基づく直交分離処理を施して直交関係にある複数の受信信号系列を分離し、前記分離された複数の受信信号系列のいずれかの組に対して、前記送信装置との間の伝搬路推定行列に基づく所定の信号分離手法を適用して、前記直交化処理前の信号系列を分離する、無線通信方法を用いることができる。
(3)複数の送信ストリーム系列のそれぞれを複数の信号系列に分割した各信号系列に対して、無線リソースの直交性に基づく直交化処理を施す直交化処理部と、前記直交化処理後の各信号系列を複数のアンテナから送信する送信部と、信号ストリームについてビームフォーミングを施すビームフォーマと、前記ビームフォーミングを施された信号ストリームを前記複数のアンテナから送信される信号系列に多重する多重部と、をそなえ、共通チャネルの信号ストリームについては、複数の信号ストリームのそれぞれを複数の信号系列に分割した各信号系列に対して、第1のタイミングで送信される各信号系列と、第2のタイミングで送信される各信号系列とが直交関係となるように、無線リソースの直交性に基づく直交化処理を施して送信する一方、個別チャネルの信号ストリームについては、ビームフォーミングを施して送信する、送信装置を用いることができる。
(4)複数の送信ストリーム系列のそれぞれを複数の信号系列に分割した各信号系列に対して、無線リソースの直交性に基づく直交化処理を施し、前記直交化処理された各信号系列を複数のアンテナから送信し、信号ストリームについてビームフォーミングを施し、前記ビームフォーミングを施された信号ストリームを前記複数のアンテナから送信される信号系列に多重し、共通チャネルの信号ストリームについては、複数の信号ストリームのそれぞれを複数の信号系列に分割した各信号系列に対して、第1のタイミングで送信される各信号系列と、第2のタイミングで送信される各信号系列とが直交関係となるように、無線リソースの直交性に基づく直交化処理を施して送信する一方、個別チャネルの信号ストリームについては、ビームフォーミングを施して送信する送信装置、から受信した信号に対して、ビームフォーミングにより前記個別チャネルの信号ストリームを分離する個別チャネル分離部と、前記送信装置から受信した信号に対して、前記直交性に基づく直交分離処理を施して直交関係にある複数の受信信号系列を分離する直交分離部と、前記複数の受信信号系列のいずれかの組に対して、前記送信装置との間の伝搬路推定行列に基づく所定の信号分離手法を適用して、前記直交化処理前の信号系列を分離する信号分離部と、をそなえる、受信装置を用いることができる。
本技術によれば、受信装置での受信信号強度を改善することが可能となる。
以下、図面を参照して実施の形態を説明する。ただし、以下に説明する実施形態は、あくまでも例示であり、以下に明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。即ち、本実施形態は、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形(各実施例を組み合わせる等)して実施することができる。
〔A〕第1実施形態
図1は、第1実施形態に係る無線通信システムの一例としてのMIMO通信システムの構成例を示すブロック図である。この図1に示すMIMO通信システムは、例示的に、4本の送信アンテナ#0,#1,#2,#3を有する送信装置(MIMO送信機)10と、2本の受信アンテナ#0,#1を有する受信装置(MIMO受信機)50と、をそなえる。
これらの送信装置10と受信装置50とは、1つの無線装置の送信系及び受信系として用いることもできる。例示的に、送信装置10は、無線基地局の送信系に用いることができ、受信装置50は、前記無線基地局と無線リンクにより通知する無線端末(移動局)に用いることができる(以降の実施例においても同様)。なお、送信アンテナ数及び受信アンテナ数は、これらに限定されない。
送信装置10は、複数の送信ストリーム系列(以下、単に「送信ストリーム」ともいう)、例えば、送信ストリーム#0と送信ストリーム#1との2ストリームを前記送信アンテナ#0〜#3から受信装置50に向けて送信することができる。
例えば、ストリーム番号x(本例ではx=0又は1)の時刻(タイミング)y(=0,1,2,…)の送信信号(シンボル)をSxyと表すこととして、第1の送信ストリーム#0のシンボル系列(S0y)は、第1のシリアル/パラレル(S/P)変換部11−0にて2つの信号(例えばシンボル)系列にS/P変換されたのち、第1の直交化処理部12−0にて、直交化処理を施されて、互いに直交関係にある2つの信号(例えばシンボル)系列に変換され、送信アンテナ#0及び送信アンテナ#1から送信される。
同様に、第2の送信ストリーム#1のシンボル系列(S1y)は、第2のS/P変換部11−1にて2つのシンボル系列にS/P変換されたのち、第2の直交化処理部12−1にて、直交化処理を施されて互いに直交関係にある2つのシンボル系列に変換され、送信アンテナ#2及び送信アンテナ#3から送信される。
なお、図1に例示する送信装置10において、送信信号(シンボル系列)をアナログ信号に変換するDA変換器や、前記アナログ信号を無線周波数に周波数変換(アップコンバージョン)する周波数変換器、無線信号を所定の送信電力に増幅する増幅器等の送信処理に関する一部のブロック(送信部)の図示は便宜的に省略している。
前記直交化処理には、符号、周波数、時間(タイミング)等の無線リソースの直交性を利用することができる。符号の直交性(直交コード)を用いる場合を例にすると、前記送信ストリーム#0のシンボル系列(S0y)は、(S0y,S0y)及び(S0(y+1),−S0(y+1))の2つのシンボル系列に直交化することができる。同様に、前記送信ストリーム#1のシンボル系列(S1y)は、(S1y,S1y)及び(S1(y+1),−S1(y+1))の2つのシンボル系列に直交化することができる。
ここで、(Sxy,Sxy)のように同一シンボルを冗長に表記するのは、送信ストリーム#0又は#1に属するシンボルSxyがNパラレル(ここでは一例としてN=2)の前記S/P変換によって時間軸上でN=2倍の長さ(N=2シンボル時間)をもつシンボル(シンボルレートは1/N)になることを便宜的に表現したものである。
したがって、前記S/P変換後のシンボルSxyに対しては、S/P変換前のシンボル周期で直交コードを乗じる等の直交化処理を施すことができる。例えば、(Sxy,−Sxy)は、前記S/P変換後の1シンボルSxyが占有する2シンボル時間のうち最初の1シンボル時間で+1のコードが乗算され、次の1シンボル時間で−1のコードが乗算されたことを表す。
そして、送信ストリーム#0から得られた2つのシンボル系列(S0y,S0y)及び(S0(y+1),−S0(y+1))の和をとると、シンボルS0yの成分が残り、それらの差をとると、シンボルS0(y+1)の成分が残る。同様に、送信ストリーム#1から得られた2つのシンボル系列(S1y,S1y)及び(S1(y+1),−S1(y+1))の和をとると、シンボルS1yの成分が残り、それらの差をとると、シンボルS1(y+1)の成分が残る。このようにして、シンボル系列間に直交性をもたせる、つまりは「合成された信号に対して所定の演算を施せば個々の信号成分を分離することが可能である」という関係性をもたせることができる。
なお、直交コードは、上記のように前記S/P変換前のシンボル周期(シンボルレート)で乗じることもできるし、それよりも短い周期、例えば、Code Division Multiple Access(CDMA)方式におけるチップ周期で乗じることもできる。また、後述するようにCode Division Multiplexing(CDM)シンボル周期や、Orthogonal Frequency Division Multiplexing(OFDM)方式又はOrthogonal Frequency Division Multiple Access(OFDMA)方式でのOFDMシンボル周期で乗じることもできる。
各送信アンテナ#0〜#3から送信されたシンボル系列は、空間で合成(多重)されて受信装置50の2本の受信アンテナ#0,#1で受信される。ここで、送信アンテナ#0及び送信アンテナ#2から送信された信号と、送信アンテナ#1及び送信アンテナ#3から送信された信号とは、前記直交化処理により互いに直交関係にある。
そこで、受信装置50では、直交分離部51−0,51−1にて、それぞれ受信信号に対して前記直交化処理に対応する直交分離処理を施して、前記受信信号を、送信アンテナ#0及び送信アンテナ#2から送信された信号成分(前記直交コードを用いる例の場合であればS0yとS1yの多重信号。以下、S0y+S1yとも表記する。)と、送信アンテナ#1及び送信アンテナ#3から送信された信号成分(前記直交コードを用いる例の場合であればS0(y+1)とS1(y+1)の多重信号。以下、S0(y+1)+S1(y+1)とも表記する。)と、に分離する。
なお、図1に例示する受信装置50において、受信アンテナ#0,#1で受信した無線信号を低雑音増幅する低雑音増幅器や、前記無線信号をベースバンド周波数に周波数変換(ダウンコンバージョン)する周波数変換器、ベースバンド信号をデジタル信号に変換するAD変換器等の受信処理に関する一部のブロック(受信部)の図示は便宜的に省略している。
説明を分かり易くするために、y=0,1の場合に着目してシンボル表記を行なうと、前記直交コードを用いる場合、例えば、送信アンテナ#0及び送信アンテナ#2から送信された信号成分は、シンボルS00とシンボルS10との多重信号(S00+S10)であり、送信アンテナ#1及び送信アンテナ#3から送信された信号成分は、シンボルS01とシンボルS11との多重信号(S01+S11)である。
各直交分離部51−0及び51−1でそれぞれ分離された、送信アンテナ#0及び送信アンテナ#2からの受信信号成分(S00+S10)は、第1のシンボル分離部(MIMO分離部)52−0に入力され、直交分離部51−0及び51−1でそれぞれ分離された、送信アンテナ#1及び送信アンテナ#3からの受信信号成分(S01+S11)は、第2のシンボル分離部(MIMO分離部)52−1に入力される。
そして、第1のシンボル分離部(信号分離部)52−0では、送信アンテナ#0及び送信アンテナ#2からの受信信号成分(S00+S10)を、MIMO分離手法を用いて、送信アンテナ#0から送信された信号成分(S00)と、送信アンテナ#2から送信された信号成分(S10)と、に分離する。
同様に、第2のシンボル分離部(信号分離部)52−1では、送信アンテナ#1及び送信アンテナ#3からの受信信号成分(S01+S11)を、MIMO分離手法を用いて、送信アンテナ#1から送信された信号成分(S01)と、送信アンテナ#3から送信された信号成分(S11)と、に分離する。
なお、上記分離処理の詳細な一例については後述する。
シンボル分離部52−0で分離された信号成分(S00)及びシンボル分離部52−1で分離された信号成分(S01)は、第1のパラレル/シリアル(P/S)変換部53−0にてP/S変換されて、送信ストリーム#0に対応する受信ストリーム#0として出力される。
同様に、シンボル分離部52−0で分離された受信信号成分(S10)及びシンボル分離部52−1で分離された受信信号成分(S11)は、第2のP/S変換部53−1にてP/S変換されて、送信ストリーム#1に対応する受信ストリーム#1として出力される。
(A1)実施例1
前記直交化処理及び直交分離処理の一例として符号の直交性を利用する場合、送信装置10の直交化処理部12−0(12−1)の一例としては、図2及び図3に示すように、直交コード生成部120と、乗算器121−0,121−1(121−2,121−3)と、をそなえる符号化部を用いることができる。なお、直交コード生成部120は、直交化処理部12−0及び12−1に個別にそなえてもよいし、共通なものとしていずれか一方にそなえることもできる。
一方、受信装置50の直交分離部51−0(51−1)の一例としては、図2及び図4に示すように、直交コード生成部510と、乗算器511−0,511−1(511−2,511−3)と、加算器512−0,512−1(512−2,512−3)と、遅延回路513−0,513−1(513−2,513−3)と、をそなえる復号部を用いることができる。
なお、直交コード生成部510については、各直交分離部51−0,51−1に共通とすることができる。その場合、直交分離部51−0,51−1のいずれにそなえることとしてもよいし、直交分離部51−0,51−1に個別にそなえることとしてもよい。
また、図2に例示する送信装置10においても、送信信号(シンボル系列)をアナログ信号に変換するDA変換器や、前記アナログ信号を無線周波数に周波数変換(アップコンバージョン)する周波数変換器、無線信号を所定の送信電力に増幅する増幅器等の送信処理に関する一部のブロック(送信部)の図示は便宜的に省略している。
さらに、図2に例示する受信装置50においても、受信アンテナ#0,#1で受信した無線信号を低雑音増幅する低雑音増幅器や、前記無線信号をベースバンド周波数に周波数変換(ダウンコンバージョン)する周波数変換器、ベースバンド信号をデジタル信号に変換するAD変換器等の受信処理に関する一部のブロック(受信部)の図示は便宜的に省略している。
直交化処理部(符号化部)12−0(12−1)では、S/P変換部11−0(11−1)から入力される前記2つのシンボル系列#0及び#1(#2及び#3)に対して、それぞれ直交コード生成部120で生成されたウォルシュコード等の直交コードを乗算器121−0,121−1(121−2,121−3)にて乗算することで、各シンボル系列の符号化(直交化)を行なう。なお、図4では、直交コードは、一例として、前記S/P変換前のシンボル周期で(+1,+1)及び(+1,−1)のコードパターンをもつコードとしている。
この場合、前記y=0,1の場合に着目した符号化(直交化)後のシンボル系列#0〜#3は、それぞれ以下のようになる。

シンボル系列#0→(S00,S00)
シンボル系列#1→(S01,−S01)
シンボル系列#2→(S10,S10)
シンボル系列#3→(S11,−S11)
すなわち、先に説明したように、シンボル系列#0とシンボル系列#1との間には、それらの和をとるとシンボルS00の成分が残り、それらの差をとるとシンボルS01の成分が残るという直交性があり、同様に、シンボル系列#2とシンボル系列#3との間には、それらの和をとるとシンボルS10の成分が残り、それらの差をとるとシンボルS11の成分が残るという直交性がある。
前記各シンボル系列#0〜#3の信号は、送信アンテナ#0〜#3から送信され、空間において合成(多重)される。空間を伝搬した信号は、受信アンテナ#0,#1において受信される。
ここで、図1及び図2中に例示するように、送信アンテナ#i(i=0〜3のいずれか)から受信アンテナ#j(j=0又は1)への伝搬路(チャネル)値(ベクトル)をhijと表し、受信アンテナ#jで時刻t=k(k=0,1,2,…)に受信された信号をrjkと表すとすると、受信アンテナ#0で時刻t=0,1にそれぞれ受信した信号(r00,r01)は、下記の式(1)及び式(2)により表すことができ、受信アンテナ#1で時刻t=0,1にそれぞれ受信した信号(r10,r11)は、下記の式(3)及び式(4)により表すことができる。

r00=h00・S00+h10・S01+h20・S10+h30・S11 …(1)
r01=h00・S00−h10・S01+h20・S10−h30・S11 …(2)
r10=h01・S00+h11・S01+h21・S10+h31・S11 …(3)
r11=h01・S00−h11・S01+h21・S10−h31・S11 …(4)
直交分離部(復号部)51−0,51−1では、前記直交コード#0,#1のレプリカを用いて、受信信号を、送信アンテナ#0及び#2から送信された信号成分と、送信アンテナ#1及び#3から送信された信号成分と、に分離する。
例えば図4に示すように、直交コード生成部510で生成した前記直交コード#0,#1のレプリカ(+1,+1),(+1,−1)を、受信アンテナ#0(#1)で受信した信号系列r00,r01(r10,r11)に対して、乗算器511−0,511−1(511−2,511−3)にて乗算し、遅延回路513−0,513−1(513−2,513−3)及び加算器512−0,512−1(512−2,512−3)により、異なる時間の受信信号r00(r10)と受信信号r01(r11)とを加算(積算)する。
ここで、一方の受信信号(シンボル)系列には、2シンボル時間毎に直交コード#1として(+1,−1)のパターンが乗算されているから、一方の加算器512−0(512−2)では、時刻t=0において受信した信号r00(r10)と、時刻t=1において受信した信号r01(r11)との和を求めることになり、第2の加算器512−1(512−3)では、それらの差を求めることになる。
したがって、直交コード#0,#1(レプリカ)を用いて分離した結果は、下記の式(5)〜(8)で表すことができる。

r00+r01=2・h00・S00+2・h20・S10 …(5)
r00−r01=2・h10・S01+2・h30・S11 …(6)
r10+r11=2・h01・S00+2・h21・S10 …(7)
r10−r11=2・h11・S01+2・h31・S11 …(8)
上記の式(5)と式(7)の組は、チャネル値h00,h01,h20,h21を要素とするチャネル行列と、送信信号ベクトル(S00,S10)との積に相当し、同様に、式(6)と式(8)の組は、チャネル値h10,h11,h30,h31を要素とするチャネル行列と、送信信号ベクトル(S01,S11)との積に相当する。
つまり、式(5)と式(7)の組は、MIMO信号分離手法により、受信シンボルS00と受信シンボルS10とを分離可能であることを表し、式(6)と式(8)の組は、受信シンボルS01と受信シンボルS11とを分離可能であることを表している。
したがって、シンボル分離部52−0では、式(5)と式(7)の組から、MIMO信号分離手法により、送信アンテナ#0から送信されたシンボルS00と送信アンテナ#2から送信されたシンボルS10とを分離することができる。
同様に、シンボル分離部52−1では、式(6)と式(8)の組から、MIMO信号分離手法により、送信アンテナ#1から送信されたシンボルS01と送信アンテナ#3から送信されたシンボルS11とを分離することができる。
MIMO信号分離手法(アルゴリズム)の一例としては、Minimum Mean Square Error(MMSE、最小平均2乗誤差)法や、Maximum Likelihood Detection(MLD、最尤検出)法、Successive Interference Canceller(SIC)法などの、チャネル(伝搬路)推定行列に基づく信号分離手法を適用することができる。チャネル推定行列(チャネル推定値)は、パイロット信号等の既知の受信信号を基に求めることができる。これらの点については、以降の説明においても同様である。
また、直交分離の結果を表す前記の各式(5)〜(8)の右辺の各項には、1よりも大きい定数(=2)が乗じられているから、受信装置50の直交分離後(シンボル分離前)のステージにおいて、理論的には3dB程度の送信ダイバーシティによる受信特性(例えば、SNR)の改善を見込むことができる。
以上のように、送信装置10において、複数の送信ストリームをそれぞれ直交化処理して複数の送信アンテナから送信し、受信装置50において、受信信号に対して、前記直交化処理に対応する直交分離処理を施してMIMO信号分離可能な受信信号を得ることで、ビームフォーミングによらなくても、MIMO信号分離前での送信ダイバーシティによる受信特性(SNR)の改善を図ることが可能となる。
また、ビームフォーミングによらないので、キャリブレーション機能、チャネル測定機能、フィードバックチャネル等を不要にすることができ、送信装置10及び受信装置50の小型化を図ることも可能である。また、受信装置50が無線端末等であって移動した場合でも、送信装置10は、その移動に追従するようにビームフォーミング制御しなくてもよい。
さらに、ビームフォーミングによる電波指向性がないため、共通チャネルやブロードキャストチャネルなど、複数の受信装置50宛に送信するようなチャネルに容易に適用可能である。そのため、第3実施形態にて後述するように、例えば、個別チャネルについてはビームフォーミングによる送信を行ない、共通チャネルやブロードキャストチャネルについては上述した直交化処理を用いた送信を行なう等、チャネルの性質等に適した通信方式を選択することも可能になり、チャネルの品質及び容量の増大を図ることも可能である。
以下、より詳細な一例について説明する。なお、以降に示す実施例においても、送信アンテナ数は4(#0〜#3)、受信アンテナ数は2(#0,#1)、送信ストリーム数は2(#0,#1)である場合について説明するが、もちろん、これらに限定されない。
(A2)実施例2
図5は、前記直交化処理の一例として符号の直交性(直交コード)を利用するcode division multiplexing(CDM、符号分割多重)送信装置の構成例を示すブロック図である。また、図7は、この図5に例示するCDM送信装置10から送信された信号を受信するCDM受信装置50の構成例を示すブロック図である。
(CDM送信装置10)
図5に示すCDM送信装置10は、例示的に、2つの送信ストリーム#0,#1に対応するS/P変換部11−0,11−1と、前記直交化処理部12−0及び12−1の一例として用いられる、直交コード生成部120、及び、S/P変換後の4系統のシンボル系列に対応した乗算器(直交コード乗算器)121−0,121−1,121−2,121−3と、をそなえる。また、このCDM送信装置10は、直交化処理後の各信号系列に対してそれぞれスクランブリングコードを乗算する拡散処理部13をそなえる。そのため、この拡散処理部13は、例示的に、スクランブリングコード生成部130と、前記4系統のシンボル系列に対応した乗算器(拡散コード乗算器)131−0,131−1,131−2,131−3と、をそなえる。
なお、本例においても、直交コード生成部120は、直交化処理部12−0及び12−1に個別にそなえてもよいし、共通なものとしていずれか一方にそなえることもできる。図5では、例示的に、直交化処理部12−1に直交コード生成部120を設けている。また、図5に例示するCDM送信装置10においても、送信信号(シンボル系列)をアナログ信号に変換するDA変換器や、前記アナログ信号を無線周波数に周波数変換(アップコンバージョン)する周波数変換器、無線信号を所定の送信電力に増幅する増幅器等の送信処理に関する一部のブロック(送信部)の図示は便宜的に省略している。
このようなCDM送信装置10において、送信ストリーム#0(S00,S01)は、S/P変換部11−0にてパラレル信号に変換されて、シンボル系列#0,#1となり、送信ストリーム#1(S10,S11)は、S/P変換部11−1にてパラレル信号に変換されて、シンボル系列#2,#3となる。
各シンボル系列#i(i=0〜3)は、それぞれ、直交化処理部12において、直交コード生成部120で生成されたウォルシュコード等の直交コードと直交コード乗算器121−iにて乗算される。ここで、直交コードは拡散コード(チャネライゼーションコード)と兼ねることができ、その場合、各シンボル系列#iは、直交コードが乗じられることにより直交化と拡散(チャネライゼーション)とが施されることになる。
次いで、直交化処理後の各シンボル系列#iは、拡散処理部13において、スクランブリングコード生成部130で生成されたスクランブリングコード(拡散コード)と乗算器131−iにて乗算され、対応する送信アンテナ#iからそれぞれ送信される。なお、スクランブリングコードは、CDM送信装置(例えば、無線基地局)10の無線エリア(セル又はセクタ)の識別に用いられるコードである。つまり、前記のチャネライゼーションコードとの組み合わせにより、セル(セクタ)及びチャネルの指定が可能となる。
図6に、送信ストリームを上述のごとく直交コードで拡散した場合のタイミングチャートの一例を示す。この図6では、(7)及び(8)に示すように、1CDMシンボルあたり、直交コード#0が(+1,+1,+1,+1,…)、直交コード#1が(+1,−1,+1,−1,…)のチップパターン(チップレート)を有する場合を例示している。なお、図6の(1)〜(12)は、図5中に示す信号(1)〜(12)に対応している。
すなわち、図5及び図6の(1)に例示する送信ストリーム#0は、S/P変換部11−0でS/P変換されて、図5及び図6の(3)及び(4)に例示する信号となり、直交コード乗算器121−0,121−1に入力される。同様に、図5及び図6の(2)に例示する送信ストリーム#1は、S/P変換部11−1でS/P変換されて、図5及び図6の(5)及び(6)に例示する信号となり、直交コード乗算器121−2,121−3に入力される。
そして、図5及び図6の(3)及び(4)に例示する信号(S00,S01)は、直交コード乗算器121−0,121−1にて、それぞれ、図6の(7)及び(8)に例示するチップパターンの直交コード#0,#1と乗算されて直交化され、図6の(9)及び(10)に例示する信号となる。
同様に、図5及び図6の(5)及び(6)に例示する信号(S10,S11)は、直交コード乗算器121−2,121−3にて、それぞれ、図6の(7)及び(8)に例示するチップパターンの直交コード#0,#1と乗算されて直交化され、図6の(11)及び(12)に例示する信号となる。
そして、図5及び図6の(9)〜(12)に例示する信号は、それぞれ乗算器131−iにて、スクランブリングコード生成部130で生成されたスクランブリングコードと乗算されて、送信アンテナ#iから送信される。
(CDM受信装置50)
一方、図7に示すCDM受信装置50は、例示的に、2本の受信アンテナ#0,#1と、これらの受信アンテナ#0,#1に対応するCDM復調部54−0,54−1と、直交分離部(復号部)51−0,51−1と、シンボル分離部52−0,52−1と、P/S変換部53−0,53−1と、をそなえる。
図7に例示するCDM受信装置50においても、受信アンテナ#0,#1で受信した無線信号を低雑音増幅する低雑音増幅器や、前記無線信号をベースバンド周波数に周波数変換(ダウンコンバージョン)する周波数変換器、ベースバンド信号をデジタル信号に変換するAD変換器等の受信処理に関する一部のブロック(受信部)の図示は便宜的に省略している。また、直交分離部(復号部)51−0,51−1の構成は、図4に例示した構成と同一若しくは同様でよい。
本例のCDM受信装置50において、受信アンテナ#0で受信された信号は、CDM復調部54−0にて前記スクランブリングコードのレプリカ(チップパターン)を用いて逆拡散(復調)され、図8の(1)に例示するようなチップ系列の受信信号#0として、直交分離部51−0に入力される。
同様に、受信アンテナ#1で受信された信号は、CDM復調部54−1にて前記スクランブリングコードのレプリカ(チップパターン)を用いて逆拡散(復調)され、図8の(2)に例示するようなチップ系列の受信信号#1として、直交分離部51−1に入力される。
なお、図8の(1)及び(2)においてrjk(j=0又は1、k=0,1,2,…)はチップ系列の信号を表し、受信アンテナ#jで受信された時刻(チップタイミング)t=kの信号を意味する。
ここで、個々のチップの信号は、図8の(3)及び(4)に例示するように、CDM送信装置10の各送信アンテナ#iから送信された信号が含まれる。すなわち、例えば、図8の(3)に例示するように、チップ信号r00は、前記の式(1)で表され、チップ信号r01は、前記の式(2)で表される。同様に、図8の(4)に例示するように、チップ信号r10は、前記の式(3)で表され、チップ信号r11は、前記の式(4)で表される。
これらの各チップ信号は、図4にて例示したように、直交分離部51−0,51−1にて、直交コード#0,#1のレプリカと乗算されて、送信アンテナ#0及び#2から送信された信号と、送信アンテナ#1及び#3から送信された信号と、に分離される。
例えば、受信信号#0のチップ信号r00,r01は、乗算器511−0,511−1にて、それぞれ、図8の(5)に例示するチップ周期(+1,+1,+1,+1,…)の直交コード#0のレプリカ及び図8の(6)に例示するチップ周期(+1,−1,+1,−1,…)の直交コード#1のレプリカと乗算される。
同様に、受信信号#1のチップ信号r10,r11は、乗算器511−2,511−3にて、それぞれ、図8の(5)に例示するチップ周期(+1,+1,+1,+1,…)の直交コード#0のレプリカ及び図8の(6)に例示するチップ周期(+1,−1,+1,−1,…)の直交コード#1のレプリカと乗算される。
その結果、乗算後の信号は、それぞれ、図8の(7),(8),(9),(10)に示す信号となる。そして、これらの信号が、加算器512−iにて、それぞれ遅延回路513−iで1チップタイミングずつずらした信号と1シンボル分積算されることにより、図8の(11),(12),(13),(14)に例示する信号、すなわち、前記の式(5),(6),(7),(8)で表される信号となる。この処理は、CDMA(Code Division Multiple Access)方式におけるコード多重と同様である。
次いで、上記の式(5)及び式(7)で表される信号の組(r00+r01,r10+r11)は、第1のシンボル分離部52−0に入力され、上記の式(6)及び式(8)で表される信号の組(r00−r01,r10−r11)の組は、第2のシンボル分離部52−1に入力される。
そして、シンボル分離部52−0では、h00,h01,h20,h21を要素とするチャネル行列と、送信信号ベクトル(S00,S10)とを基に、シンボル単位のMIMO信号分離を行なう。同様に、シンボル分離部52−1では、h10,h11,h30,h31を要素とするチャネル行列と、送信信号ベクトル(S01,S11)とを基に、シンボル単位のMIMO信号分離を行なう。
つまり、式(5)と式(7)の組から、図8の(15)及び(16)に例示するように、受信シンボルS00と受信シンボルS01とが分離され、式(6)と式(8)の組から、図8の(17)及び(18)に例示するように、受信シンボルS10と受信シンボルS11とが分離される。
そして、分離された受信シンボルS00と受信シンボルS01とが第1のP/S変換部53−0に入力されて、図8の(19)に例示するように、送信ストリーム#0に対応する受信ストリーム#0にP/S変換される。同様に、分離された残りの受信シンボルS10と受信シンボルS11とが第2のP/S変換部53−1に入力されて、図8の(20)に例示するように、送信ストリーム#1に対応する受信ストリーム#1にP/S変換される。
(A3)実施例3
次に、前記の直交化処理及び直交分離処理の一例として、OFDM(又はOFDMA)方式の無線通信システムにおける周波数(サブキャリア)の直交性を利用する場合について説明する。
図9は、直交化処理の一例として周波数の直交性を利用するOFDM送信装置の構成例を示すブロック図である。図11は、この図9に例示するOFDM送信装置10から送信された信号を受信するOFDM受信装置50の構成例を示すブロック図である。
(OFDM送信装置10)
図9に示すOFDM送信装置10は、例示的に、4本の送信アンテナ#0,#1,#2,#3と、送信ストリーム#0,#1毎のS/P変換部11−0,11−1と、をそなえる。さらに、このOFDM送信装置10は、前記直交化処理部12−0,12−1の一例としてそれぞれ用いられるマッピング処理部をそなえる。そして、マッピング処理部12−0は、S/P変換部125−0,125−1,マッパ126−0,126−1をそなえ、マッピング処理部12−1は、S/P変換部125−2,125−3,マッパ126−2,126−3をそなえる。また更に、このOFDM送信装置10は、inverse fast Fourier transformer(IFFT)14−0,14−1,14−2,14−3と、サイクリックプレフィクス(CP)付加部15−0,15−1,15−2,15−3と、P/S変換部16−0,16−1,16−2,16−3と、をそなえる。
なお、図9に例示するOFDM送信装置10においても、送信信号(シンボル系列)をアナログ信号に変換するDA変換器や、前記アナログ信号を無線周波数に周波数変換(アップコンバージョン)する周波数変換器、無線信号を所定の送信電力に増幅する増幅器等の送信処理に関する一部のブロック(送信部)の図示は便宜的に省略している。
本例のOFDM送信装置10において、送信ストリーム#0,#1は、それぞれ、対応するS/P変換部11−0,11−1において、2つのシンボル系列に変換される。
例えば、送信ストリーム#0の信号(シンボル)系列をS00,S01,S02,…と仮定し、送信ストリーム#1の信号(シンボル)系列をS10,S11,S12,…と仮定する。その場合、送信ストリーム#0は、S/P変換部11−0においてS/P変換されると、S00,S02,…の第1のシンボル系列と、S01,S03,…の第2のシンボル系列とに変換(分割)され、第1のシンボル系列はマッピング処理部12−0のS/P変換部125−0に、第2のシンボル系列はマッピング処理部12−0のS/P変換部125−1にそれぞれ入力される。
同様に、もう1つの送信ストリーム#1は、S/P変換部11−1においてS/P変換されると、S10,S12,…の第1のシンボル系列と、S11,S13,…の第2のシンボル系列とに変換(分割)され、第1のシンボル系列はマッピング処理部12−1のS/P変換部125−2に、第2のシンボル系列はマッピング処理部12−1のS/P変換部125−3にそれぞれ入力される。
S/P変換部125−i(i=0〜3のいずれか)は、入力されたシンボル系列をさらにサブキャリア数に応じたパラレル数にS/P変換して、シンボル毎にマッパ126−iに入力する。マッパ126−iは、前記第1のシンボル系列と前記第2のシンボル系列とが互いに直交関係にあるように、周波数(サブキャリア)に対するシンボルマッピングを行なう。
その一例を図10に示す。この図10においては、例示的に、送信ストリーム#0の送信シンボルS00(S02)は、送信アンテナ#0のサブキャリア#0(#2)にマッピングされ、送信シンボルS01(S03)は、このサブキャリア#0(#2)と周波数的に直交関係にある、送信アンテナ#1のサブキャリア#1(#3)にマッピングされる様子を示している。
同様に、送信ストリーム#1の送信シンボルS10(S12)は、送信アンテナ#2のサブキャリア#0(#2)にマッピングし、送信シンボルS11(S13)は、このサブキャリア#0(#2)と周波数的に直交関係にある、送信アンテナ#3のサブキャリア#1(#3)にマッピングすることができる。
以上のようにしてマッパ126−iによりサブキャリアへマッピングされた各送信シンボルは、IFFT(周波数/時間領域変換部)14−iにおいて、時間領域の信号に変換され、マルチパス干渉の影響を軽減する目的でサイクリックプレフィクス(ガードインターバルとも呼ばれる)が付加されてOFDMシンボルに変換される。OFDMシンボルは、P/S変換部16−iにおいて、シリアル信号に変換されて、対応する送信アンテナ#iから送信される。
(OFDM受信装置50)
一方、図11に示すOFDM受信装置50は、例示的に、2本の受信アンテナ#0,#1と、これらの受信アンテナ#0,#1毎の、CP除去部55−0,55−1及びfast Fourier transformer(FFT)56−0,56−1と、をそなえる。さらに、このOFDM受信装置50は、前記直交分離部51−0,51−1の一例としてのサブキャリア(周波数)分離部と、既述のものと同一若しくは同様の、シンボル分離部52−0,52−1と、P/S変換部53−0,53−1と、をそなえる。
なお、図11に例示するOFDM受信装置50においても、受信アンテナ#0,#1で受信した無線信号を低雑音増幅する低雑音増幅器や、前記無線信号をベースバンド周波数に周波数変換(ダウンコンバージョン)する周波数変換器、ベースバンド信号をデジタル信号に変換するAD変換器等の受信処理に関する一部のブロック(受信部)の図示は便宜的に省略している。
かかるOFDM受信装置50において、受信アンテナ#0,#1で受信された信号(OFDMシンボル)は、それぞれ対応するCP除去部55−j(jは受信アンテナ数を表し、本例ではj=0又は1)において、CPが時間領域で除去されて有効シンボル系列が検出される。
次いで、有効シンボル系列は、FFT56−jにおいて、高速フーリエ変換(FFT)処理されることにより、周波数領域の信号に変換されたのち、サブキャリア分離部51−jにおいて、サブキャリア毎の周波数成分のシンボルが検出され、互いに直交関係にあるサブキャリアにマッピングされているシンボル毎に分離される。
例えば、OFDM送信装置10において、図10に例示したようにサブキャリアへのシンボルマッピングが行なわれている場合、サブキャリア分離部51−jは、それぞれ、送信アンテナ#0及び#2のサブキャリア#0(#2)にマッピングされているシンボル系列と、送信アンテナ#1及び#3のサブキャリア#1(#3)にマッピングされているシンボル系列と、に分離する。
サブキャリア分離部51−jでそれぞれ分離されたサブキャリア#0(#2)のシンボル系列の組は、第1のシンボル分離部52−0に入力され、サブキャリア分離部51−jでそれぞれ分離されたサブキャリア#1(#3)のシンボル系列の組は、第2のシンボル分離部52−1に入力される。
シンボル分離部52−jでは、それぞれ、MIMO信号分離手法を用いて、入力された前記シンボル系列の組についてシンボル分離を行なう。シンボル分離後の各シンボル系列は、P/S変換部53−0,53−1において、シリアル信号に変換されて、送信ストリーム#0,#1に対応する受信ストリーム#0,#1として出力される。
(A4)実施例4
次に、前記の直交化処理及び直交分離処理の一例として、時間の直交性を利用する場合について説明する。
図12は、直交化処理の一例として時間の直交性を利用するtime division multiplexing(TDM)送信装置の構成例を示すブロック図である。図14は、この図12に例示するTDM送信装置10から送信された信号を受信するTDM受信装置50の構成例を示すブロック図である。
(TDM送信装置10)
図12に示すTDM送信装置10は、例示的に、4本の送信アンテナ#0,#1,#2,#3と、2つの送信ストリーム#0,#1毎のS/P変換部11−0,11−1と、をそなえる。さらに、このTDM送信装置10は、前記直交化処理部12−0,12−1の一例としてそれぞれ用いられるTDM処理部をそなえる。TDM処理部12−0は、S/P変換部11−0で送信ストリーム#0をS/P変換して得られる2つのシンボル系列に対応したTDMスイッチ128−0及び128−1をそなえる。TDM処理部12−1は、タイミング生成部127と、S/P変換部11−1で送信ストリーム#1をS/P変換して得られる2つのシンボル系列に対応したTDMスイッチ128−2及び128−3と、をそなえる。
なお、タイミング生成部127は、TDM処理部12−0及び12−1に共通としてTDM処理部12−0,12−1のいずれか一方に設けることができる。本実施例では、例示的に、TDM処理部12−1にタイミング生成部127を設けることとしている。また、タイミング生成部127は、各TDM処理部12−0,12−1に個別に設けることもできる。
さらに、図12に例示するTDM送信装置10においても、送信信号(シンボル系列)をアナログ信号に変換するDA変換器や、前記アナログ信号を無線周波数に周波数変換(アップコンバージョン)する周波数変換器、無線信号を所定の送信電力に増幅する増幅器等の送信処理に関する一部のブロック(送信部)の図示は便宜的に省略している。
本例のTDM送信装置10において、送信ストリーム#0,#1は、それぞれ、対応するS/P変換部11−0,11−1において、2つのシンボル系列に変換される。
例えば、送信ストリーム#0の信号(シンボル)系列をS00,S01,S02,…と仮定し、送信ストリーム#1の信号(シンボル)系列をS10,S11,S12,…と仮定する。その場合、送信ストリーム#0は、S/P変換部11−0においてS/P変換されると、S00,S02,…の第1のシンボル系列と、S01,S03,…の第2のシンボル系列とに変換され、第1のシンボル系列は直交化処理部12−0のTDMスイッチ128−0に、第2のシンボル系列は直交化処理部12−0のTDMスイッチ128−1にそれぞれ入力される。
同様に、もう1つの送信ストリーム#1は、S/P変換部11−1においてS/P変換されると、S10,S12,…の第1のシンボル系列と、S11,S13,…の第2のシンボル系列とに変換され、第1のシンボル系列は直交化処理部12−1のTDMスイッチ128−2に、第2のシンボル系列は直交化処理部12−1のTDMスイッチ128−3にそれぞれ入力される。
各TDMスイッチ128−iは、それぞれタイミング生成部127から与えられる制御信号に従って、そのスイッチング(ON/OFF)が制御される。その際、前記第1のシンボル系列と、前記第2のシンボル系列とが互いに時間的な直交関係をもって、例えば、時間的な直交関係にあるタイムスロットにて、出力されるように前記スイッチングが制御される。その一例を図13に示す。
この図13の例では、送信ストリーム#0についての第1の送信シンボル系列(S00,S02,S04,S06,…)は、送信アンテナ#0の偶数タイムスロット(TS0,TS2,TS4,TS6,…)で送信され、送信ストリーム#0についての第2の送信シンボル系列(S01,S03,S05,S07,…)は、前記送信アンテナ#0の偶数TSと時間的に直交関係にある、送信アンテナ#1の奇数TS(TS1,TS3,TS5,TS7,…)で送信されるように、TDMスイッチ128−0,128−1のスイッチングが制御される。
同様に、もう1つの送信ストリーム#1についての第1の送信シンボル系列(S10,S12,S14,S16,…は、送信アンテナ#2の偶数TS(TS0,TS2,TS4,TS6,…)で送信され、送信ストリーム#1についての第2の送信シンボル系列(S11,S13,S15,S17,…)は、前記送信アンテナ#2の偶数TSと時間的に直交関係にある、送信アンテナ#3の奇数TS(TS1,TS3,TS5,TS7,…)で送信されるように、TDMスイッチ128−2,128−3のスイッチングが制御される。
なお、上記スイッチング制御のルール(TSの割当ルール)は、同じ送信ストリーム#0又は#1に属する第1及び第2のシンボル系列間の時間的な直交関係を保つことができれば、適宜、他のルールに変更してよい。
(TDM受信装置50)
一方、図14に示すTDM受信装置50は、例示的に、2本の受信アンテナ#0,#1と、これらの受信アンテナ#0,#1毎のTDM信号復調部57−0,57−1と、をそなえる。さらに、このTDM受信装置50は、前記直交分離部51−0,51−1の一例としてそれぞれ用いられるタイムスロット(TS)分離部51−0,51−1と、既述のものと同一若しくは同様の、シンボル分離部52−0,52−1及びP/S変換部53−0,53−1をそなえる。
なお、図14に例示するTDM受信装置50においても、受信アンテナ#0,#1で受信した無線信号を低雑音増幅する低雑音増幅器や、前記無線信号をベースバンド周波数に周波数変換(ダウンコンバージョン)する周波数変換器、ベースバンド信号をデジタル信号に変換するAD変換器等の受信処理に関する一部のブロック(受信部)の図示は便宜的に省略している。
本例のTDM受信装置50において、受信アンテナ#0,#1で受信された信号は、それぞれ対応するTDM信号復調部57−0,57−1において復調されたあと、タイムスロット分離部51−0,51−1において、時間的な直交性(直交関係にあるTS)を利用して、送信アンテナ#0及び#2からの受信信号と、送信アンテナ#1及び#3からの受信信号とに分離される。
例えば、TDM送信装置10が図13に例示したTSの割当ルールに従って各送信アンテナ#0〜#4から送信ストリーム#0,#1を送信する場合、タイムスロット分離部51−jは、それぞれ、受信信号系列から、偶数TS(TS0,TS2,TS4,TS6,…)で送信された第1のシンボル系列(送信アンテナ#0及び#2から送信されたシンボル系列S00/S10,S02/S12,S04/S14,S06/S16,…)と、奇数TS(TS1,TS3,TS5,TS7,…)で送信された第2のシンボル系列(送信アンテナ#1及び#3から送信されたシンボル系列S01/S11,S03/S13,S05/S15,S07/S17,…)と、を検出し、これらを分離する。
そして、各タイムスロット分離部51−jでTS検出、分離された前記第1のシンボル系列の組は、第1のシンボル分離部52−0に入力され、各タイムスロット分離部51−jでTS検出、分離された前記第2のシンボル系列の組は、第2のシンボル分離部52−1に入力される。
シンボル分離部52−jでは、それぞれ、MIMO信号分離手法を用いて、入力された前記シンボル系列の組についてシンボル分離処理を行なう。そして、シンボル分離後の各シンボル系列は、P/S変換部53−0,53−1において、シリアル信号に変換されて、送信ストリーム#0,#1に対応する受信ストリーム#0,#1として出力される。
(A5)実施例5
次に、前記の直交化処理及び直交分離処理の一例として、符号の直交性と周波数の直交性とを複合的に用いる場合について説明する。
図15は、直交化処理の一例として符号及び周波数の直交性を利用するOFDM送信装置10の構成例を示すブロック図である。図17は、この図15に例示するOFDM送信装置10から送信された信号を受信するOFDM受信装置50の構成例を示すブロック図である。
(OFDM送信装置10)
図15に示すOFDM送信装置10は、例示的に、4本の送信アンテナ#0,#1,#2,#3と、2つの送信ストリーム#0,#1毎のS/P変換部11−0,11−1と、をそなえる。さらに、このOFDM送信装置10は、前記直交化処理部12−0,12−1の一例としてそれぞれ用いられるマッピング処理部をそなえる。そして、マッピング処理部12−0は、例示的に、S/P変換部125−0,125−1と、乗算器(直交コード乗算器)121−00,121−01,121−02,121−03と、マッパ126−0,126−1と、をそなえる。また、マッピング処理部12−1は、例示的に、直交コード生成部120aと、S/P変換部125−2,125−3と、乗算器(直交コード乗算器)121−10,121−11,121−12,121−13と、マッパ126−2,126−3と、をそなえる。さらに、OFDM送信装置10は、図9に例示したものと同一若しくは同様の、IFFT14−0,14−1,14−2,14−3と、CP付加部15−0,15−1,15−2,15−3と、P/S変換部16−0,16−1,16−2,16−3と、をそなえる。
なお、直交コード生成部120aについては、各マッピング処理部12−0,12−1に共通とすることができ、その場合、マッピング処理部12−0,12−1のいずれにそなえることとしてもよい。図15では、例示的に、マッピング処理部12−1に設けることとしている。ただし、直交コード生成部120aは、マッピング処理部12−0,12−1に個別にそなえることもできる。
また、図15に例示するOFDM送信装置10においても、送信信号(シンボル系列)をアナログ信号に変換するDA変換器や、前記アナログ信号を無線周波数に周波数変換(アップコンバージョン)する周波数変換器、無線信号を所定の送信電力に増幅する増幅器等の送信処理に関する一部のブロック(送信部)の図示は便宜的に省略している。
本例のOFDM送信装置10において、送信ストリーム#0,#1は、それぞれ、対応するS/P変換部11−0,11−1において、2つのシンボル系列に変換される。
例えば、送信ストリーム#0の信号(シンボル)系列をS00,S01,S02,…と仮定し、送信ストリーム#1の信号(シンボル)系列をS10,S11,S12,…と仮定する。その場合、送信ストリーム#0は、S/P変換部11−0においてS/P変換されると、S00,S02,…の第1のシンボル系列と、S01,S03,…の第2のシンボル系列とに変換(分割)され、第1のシンボル系列はマッピング処理部12−0のS/P変換部125−0に、第2のシンボル系列はマッピング処理部12−0のS/P変換部125−1にそれぞれ入力される。
同様に、もう1つの送信ストリーム#1は、S/P変換部11−1においてS/P変換されると、S10,S12,…の第1のシンボル系列と、S11,S13,…の第2のシンボル系列とに変換(分割)され、第1のシンボル系列はマッピング処理部12−1のS/P変換部125−2に、第2のシンボル系列はマッピング処理部12−1のS/P変換部125−3にそれぞれ入力される。
S/P変換部125−0は、入力された送信ストリーム#0に属する第1のシンボル系列をさらにサブキャリア数に応じたパラレル数にS/P変換して、シンボル毎に乗算器121−00及び121−01に入力し、同様に、S/P変換部125−1は、入力された送信ストリーム#0に属する第2のシンボル系列をさらにサブキャリア数に応じたパラレル数にS/P変換して、シンボル毎に乗算器121−02及び121−03に入力する。
また、S/P変換部125−2は、入力された送信ストリーム#1に属する第1のシンボル系列をさらにサブキャリア数に応じたパラレル数にS/P変換して、シンボル毎に乗算器121−10及び121−11に入力し、同様に、S/P変換部125−3は、入力された送信ストリーム#1に属する第2のシンボル系列をさらにサブキャリア数に応じたパラレル数にS/P変換して、シンボル毎に乗算器121−12及び121−13に入力する。
そして、乗算器121−00,121−02,121−10,121−12では、それぞれ、S/P変換後のシンボル周期で入力されるシンボルに対して直交コード生成部120aで生成されたシンボル周期の一方の直交コード(+1,+1)が乗算され、残りの乗算器121−01,121−03及び121−11,121−13では、それぞれ、直交コード生成部120aで生成されたシンボル周期の他方の直交コード(+1,−1)が乗算される。
このように直交コードがそれぞれシンボル周期で乗算されたシンボルは、対応するマッパ126−i(i=0〜3)に入力され、マッパ126−iにて、隣接する(あるいは近傍の)サブキャリア(周波数)へのシンボルマッピングが行なわれる。
その一例を図16に示す。この図16においては、例示的に、マッパ126−0により、送信シンボルS00は、送信アンテナ#0のサブキャリア#0及び#1にそれぞれマッピングされ、送信シンボルS01は、マッパ126−1により、送信アンテナ#1のサブキャリア#0と、−S01として送信アンテナ#1のサブキャリア#1とにそれぞれマッピングされる。
同様に、送信シンボルS10は、マッパ126−2により、送信アンテナ#2のサブキャリア#0及び#1にそれぞれマッピングされ、送信シンボルS01は、マッパ126−3により、送信アンテナ#3のサブキャリア#0と、−S01としてサブキャリア#1とにそれぞれマッピングされる。
このように、S/P変換後のシンボル周期で前記直交コードをS/P変換後のシンボル系列に乗算して直交性をもたせることで、図10に例示したマッピング例に比べて、周波数領域で互いに周波数スペクトラムがオーバーラップするサブキャリアにこれら2つのシンボル系列をマッピングしたとしても、分離することが可能である。したがって、周波数利用効率のさらなる向上を図ることが可能である。
なお、上述のマッピング例は、隣接サブキャリアへのマッピング例であるが、互いに1又は2以上離れたサブキャリアへのマッピングを行なってもよい。
以上のようにしてマッパ126−iによりサブキャリアへマッピングされた各送信シンボルは、IFFT14−iにおいて、時間領域の信号に変換され、マルチパス干渉の影響を軽減する目的でCPが付加されてOFDMシンボルに変換される。OFDMシンボルは、P/S変換部16−iにおいて、シリアル信号に変換されて、対応する送信アンテナ#iから送信される。
(OFDM受信装置50)
一方、図17に示すOFDM受信装置50は、例示的に、2本の受信アンテナ#0,#1と、これらの受信アンテナ#0,#1毎のCP除去部55−0,55−1及びFFT56−0,56−1をそなえる。また、このOFDM受信装置50は、前記直交分離部51−0,51−1の一例としてそれぞれ用いられるサブキャリア(周波数)間演算部をそなえるとともに、既述のものと同一若しくは同様の、シンボル分離部52−0,52−1及びP/S変換部53−0,53−1をそなえる。
なお、図17に例示するOFDM受信装置50においても、受信アンテナ#0,#1で受信した無線信号を低雑音増幅する低雑音増幅器や、前記無線信号をベースバンド周波数に周波数変換(ダウンコンバージョン)する周波数変換器、ベースバンド信号をデジタル信号に変換するAD変換器等の受信処理に関する一部のブロック(受信部)の図示は便宜的に省略している。
本例のOFDM受信装置50において、各受信アンテナ#0,#1で受信された信号(OFDMシンボル)は、それぞれ対応するCP除去部55−j(jは受信アンテナ数を表し、本例ではj=0又は1)において、CPが時間領域で除去されて有効シンボル系列が検出される。
次いで、有効シンボル系列は、FFT56−jにおいて、FFT処理されることにより、周波数領域の信号に変換されたのち、サブキャリア間演算部51−jにおいて、送信アンテナ#0及び#2から送信された信号と、送信アンテナ#1及び#3から送信された信号と、に分離される。
例えば、OFDM送信装置10において、図16に例示したようにサブキャリア#0,#1へのシンボルマッピングが行なわれている場合、サブキャリア間演算部51−jは、それぞれ、シンボル周期で、サブキャリア#0にマッピングされているシンボルと、サブキャリア#1にマッピングされているシンボルとの和をとることにより、送信アンテナ#0及び#2のサブキャリア#0及び#1にマッピングされているシンボル系列(S00,S10)を検出、分離する。
また、サブキャリア間演算部51−jは、それぞれ、シンボル周期で、サブキャリア#0にマッピングされているシンボルと、サブキャリア#1にマッピングされているシンボルとの差をとることにより、送信アンテナ#1及び#3のサブキャリア#0及び#1にマッピングされているシンボル系列(S01,S11)を検出、分離する。
そして、サブキャリア間演算部51−jでそれぞれ上述のごとく和をとることにより分離された送信アンテナ#0及び#2からのシンボル系列(S00,S10)の組は、第1のシンボル分離部52−0に入力され、サブキャリア分離部51−jでそれぞれ上述のごとく差をとることにより分離された送信アンテナ#1及び#3からのシンボル系列(S01,S11)の組は、第2のシンボル分離部52−1に入力される。
シンボル分離部52−jでは、それぞれ、MIMO信号分離手法を用いて、入力された前記シンボル系列の組についてシンボル分離を行なう。シンボル分離後の各シンボル系列は、P/S変換部53−0,53−1において、シリアル信号に変換されて、送信ストリーム#0,#1に対応する受信ストリーム#0,#1として出力される。
(A6)実施例6
次に、前記の直交化処理及び直交分離処理の一例として、符号の直交性と時間の直交性とを複合的に用いる場合について説明する。
図18は、直交化処理の一例として符号及び時間の直交性を利用するTDM送信装置10の構成例を示すブロック図である。図20は、この図18に例示するTDM送信装置10から送信された信号を受信するTDM受信装置50の構成例を示すブロック図である。
(TDM送信装置10)
図18に示すTDM送信装置10は、例示的に、4本の送信アンテナ#0〜#3と、2つの送信ストリーム#0,#2毎のS/P変換部11−0,11−1と、をそなえる。さらに、このTDM送信装置10は、前記直交化処理部12−0,12−1の一例としてそれぞれ用いられる符号化部をそなえる。符号化部12−0は、例示的に、乗算器121−0,121−1をそなえ、符号化部12−1は、例示的に、直交コード生成部120と、乗算器121−2,121−3と、をそなえる。
なお、直交コード生成部120は、符号化部12−0及び12−1に共通として符号化部12−0,12−1のいずれか一方に設けることができる。本例では、例示的に、符号化部12−1に直交コード生成部120を設けることとしている。ただし、直交コード生成部120は、各符号化部12−0,12−1に個別に設けることもできる。
さらに、図18に例示するTDM送信装置10においても、送信信号(シンボル系列)をアナログ信号に変換するDA変換器や、前記アナログ信号を無線周波数に周波数変換(アップコンバージョン)する周波数変換器、無線信号を所定の送信電力に増幅する増幅器等の送信処理に関する一部のブロック(送信部)の図示は便宜的に省略している。
本例のTDM送信装置10において、送信ストリーム#0,#1は、それぞれ、対応するS/P変換部11−0,11−1において、2つのシンボル系列に変換される。
例えば、送信ストリーム#0の信号(シンボル)系列をS00,S01,S02,…と仮定し、送信ストリーム#1の信号(シンボル)系列をS10,S11,S12,…と仮定する。その場合、送信ストリーム#0は、S/P変換部11−0においてS/P変換されると、S00,S02,…の第1のシンボル系列と、S01,S03,…の第2のシンボル系列とに変換され、第1のシンボル系列は、符号化部12−0の乗算器121−0に、第2のシンボル系列は符号化部12−0の乗算器121−1にそれぞれ入力される。
同様に、もう1つの送信ストリーム#1は、S/P変換部11−1においてS/P変換されると、S10,S12,…の第1のシンボル系列と、S11,S13,…の第2のシンボル系列とに変換され、第1のシンボル系列は符号化部12−1の乗算器121−2に、第2のシンボル系列は符号化部12−1の乗算器121−3にそれぞれ入力される。
各乗算器121−iは、入力シンボル系列に対して、直交コード生成部120から与えられる直交コードを乗算して、前記第1のシンボル系列と前記第2のシンボル系列との間に直交性をもたせる。ここで、乗算器121−iは、それぞれ、S/P変換前のシンボル周期で前記直交コードを乗算する。
例えば、直交コード生成部120は、直交コードの一例として、(+1,+1,+1,+1,…)及び(+1,−1,+1,−1,…)の周期的なシンボルパターンをもつ直交コードを生成し、その一方(例えば前者のパターン)を各符号化部12−0,12−1の第1の乗算器121−0,121−2に与え、他方(例えば、後者のパターン)を各符号化部12−0,12−1の第2の乗算器121−2,121−3に与える。
したがって、図18中に例示するように、乗算器121−0の出力シンボル系列は、S00,S00,S02,S02,…と表すことができ、乗算器121−1の出力シンボル系列は、S01,−S01,S03,−S03,…と表すことができる。同様に、乗算器121−2の出力シンボル系列は、S10,S10,S12,S12,…と表すことができ、乗算器121−3の出力シンボル系列は、S11,−S11,S13,−S13,…と表すことができる。
このようにしてシンボル間に直交コードにより直交性をもたせると、各送信アンテナ#iの隣接(連続)するタイムスロットにそれぞれシンボルを割り当てる、すなわち、例えば図13に例示したタイムスロットのうち未送信(未割当)のタイムスロットにシンボルを割り当てるとしても、受信装置50において適切に分離することが可能となる。したがって、無線リソースの一例としてのタイムスロットの利用効率の向上を図ることが可能となる。その一例を図19に示す。
この図19の例では、送信ストリーム#0についての第1の送信シンボル系列(S00,S02,S04,S06,…)に属するシンボルS00は、送信アンテナ#0の隣接(連続)する2つのタイムスロット(TS0,TS1)でそれぞれ送信され、送信ストリーム#0についての第2の送信シンボル系列(S01,S03,S05,S07,…)に属するシンボルS01は、送信アンテナ#1のタイムスロット(TS0)と、−S01としてタイムスロット(TS1)とでそれぞれ送信される。
同様に、送信ストリーム#1についての第1の送信シンボル系列(S10,S12,S14,S16,…)に属するシンボルS10は、送信アンテナ#2の隣接(連続)する2つのタイムスロット(TS0,TS1)でそれぞれ送信され、送信ストリーム#1についての第2の送信シンボル系列(S11,S13,S15,S17,…)に属するシンボルS11は、送信アンテナ#3のタイムスロット(TS0)と、−S11としてタイムスロット(TS1)とでそれぞれ送信される。
送信ストリーム#0の他のシンボルS02,S04,S06,…及びS03,S05,S07,…についても、同様にして、送信アンテナ#0及び#1の隣接(連続)する2タイムスロットずつを用いて送信することができ、送信ストリーム#1の他のシンボルS12,S14,S16,…及びS13,S15,S17,…についても、送信アンテナ#2及び#3の隣接(連続)する2タイムスロットずつを用いて連続的に送信することができる。
なお、上述した例は、隣接(連続)するタイムスロットにシンボルを割り当てる例であるが、前記直交化処理を施されたシンボルは、必ずしも隣接(連続)するタイムスロットに割り当てられる必要はない。1又は2以上互いに離れたタイムスロットに割り当てられてもよい。
(TDM受信装置50)
一方、図20に示すTDM受信装置50は、例示的に、2本の受信アンテナ#0,#1と、これらの受信アンテナ#0,#2毎のTDM信号復調部57−0,57−1と、をそなえる。さらに、このTDM受信装置50は、前記直交分離部51−0,51−1の一例としてそれぞれ用いられるタイムスロット間演算部と、既述のものと同一若しくは同様の、シンボル分離部52−0,52−1及びP/S変換部53−0,53−1をそなえる。
なお、図20に例示するTDM受信装置50においても、受信アンテナ#0,#1で受信した無線信号を低雑音増幅する低雑音増幅器や、前記無線信号をベースバンド周波数に周波数変換(ダウンコンバージョン)する周波数変換器、ベースバンド信号をデジタル信号に変換するAD変換器等の受信処理に関する一部のブロック(受信部)の図示は便宜的に省略している。
本例のTDM受信装置50において、受信アンテナ#0,#1で受信された信号は、それぞれ対応するTDM信号復調部57−0,57−1において復調されたあと、タイムスロット間演算部51−0,51−1において、2タイムスロット分の受信シンボルの和及び差を求めることより、符号及び時間の直交性を利用して、送信アンテナ#0及び#2からの受信信号と、送信アンテナ#1及び#3からの受信信号とに分離される。
例えば、TDM送信装置10が図19に例示したTS割当に従って各送信アンテナ#0〜#4から送信ストリーム#0,#1を送信する場合、タイムスロット間演算部51−jは、それぞれ、シンボル周期で、2タイムスロット(例えば、TS0及びTS1)分の受信シンボルの和をとることにより、送信アンテナ#0から送信されたシンボルS00及び送信アンテナ#2から送信されたシンボルS10を検出、分離することができる。
また、タイムスロット間演算部51−jは、同じ2タイムスロット(TS0及びTS1)分の受信シンボルの差をとることにより、送信アンテナ#1から送信されたシンボルS01及び送信アンテナ#3から送信されたシンボルS11を検出、分離することができる。
以降のタイムスロットで受信した信号についても、同様に、シンボル周期で、2タイムスロットずつの和及び差を求めることにより、送信アンテナ#0及び#2から送信された信号と、送信アンテナ#1及び#3から送信された信号と、を検出、分離することができる。
そして、各タイムスロット間演算部51−jでそれぞれ和をとることにより分離された第1のシンボル系列の組は、第1のシンボル分離部52−0に入力され、各タイムスロット間演算部51−jでそれぞれ差をとることにより分離された第2のシンボル系列の組は、第2のシンボル分離部52−1に入力される。
シンボル分離部52−jでは、それぞれ、MIMO信号分離手法を用いて、入力された前記シンボル系列の組についてシンボル分離処理を行なう。そして、シンボル分離後の各シンボル系列は、P/S変換部53−0,53−1において、シリアル信号に変換されて、送信ストリーム#0,#1に対応する受信ストリーム#0,#1として出力される。
(A7)実施例7
次に、前記の直交化処理及び直交分離処理の一例として、符号の直交性を用いる別の態様について説明する。
図21は、直交化処理の一例として符号の直交性を利用するCDM送信装置10の構成例を示すブロック図である。本例のCDM送信装置10は、実施例2の図5に例示したCDM送信装置10の変形例に相当する。実施例2では、直交コードの一例としてチップ周期のコードパターン〔図6の(7)及び(8)参照〕を用いたのに対し、本例では、CDMシンボル周期のコードパターン〔図22の(7)及び(8)参照〕を用いる点が主に異なる。
そのため、本例のCDM送信装置10は、例示的に、CDMシンボル周期のコードパターンを生成する直交コード生成部120bを代替的にそなえる。この直交コード生成部120bについても、直交化処理部12−0及び12−1に個別にそなえてもよいし、共通なものとしていずれか一方にそなえることもできる。図21には、共通なものとして直交化処理部12−1に設けることを例示している。
なお、図21に例示するCDM送信装置10においても、送信信号(シンボル系列)をアナログ信号に変換するDA変換器や、前記アナログ信号を無線周波数に周波数変換(アップコンバージョン)する周波数変換器、無線信号を所定の送信電力に増幅する増幅器等の送信処理に関する一部のブロック(送信部)の図示は便宜的に省略している。
図22に、送信ストリーム#0,#1をCDMシンボル周期(パターン)の直交コードを用いて拡散した場合のタイミングチャートの一例を示す。この図22では、(7)及び(8)に示すように、例示的に、CDMシンボル周期で、(+1,+1)及び(+1,−1)の周期的なシンボルパターンを有する直交コード#0,#1が直交コード生成部120bにより生成される場合を示している。なお、図22の(1)〜(12)は、図21中に示す信号(1)〜(12)に対応している。
すなわち、図21及び図22の(1)に例示する送信ストリーム#0は、S/P変換部11−0でS/P変換されて、図21及び図22の(3)及び(4)に例示する信号となり、直交コード乗算器121−0,121−1に入力される。同様に、図21及び図22の(2)に例示する送信ストリーム#1は、S/P変換部11−1でS/P変換されて、図21及び図22の(5)及び(6)に例示する信号となり、直交コード乗算器121−2,121−3に入力される。
そして、図21及び図22の(3)及び(4)に例示する信号(S00,S01)は、直交コード乗算器121−0,121−1にて、それぞれ、図22の(7)及び(8)に例示するCDMシンボル周期の直交コード#0,#1と乗算されて直交化され、図22の(9)及び(10)に例示する信号となる。
同様に、図21及び図22の(5)及び(6)に例示する信号(S10,S11)は、直交コード乗算器121−2,121−3にて、それぞれ、図22の(7)及び(8)に例示するCDMシンボル周期の直交コード#0,#1と乗算されて直交化され、図22の(11)及び(12)に例示する信号となる。
そして、図21及び図22の(9)〜(12)に例示する信号は、それぞれ乗算器131−iにて、スクランブリングコード生成部130で生成されたスクランブリングコードと乗算されて、送信アンテナ#iから送信される。
なお、図21に例示するCDM送信装置10から送信された信号を受信するTDM受信装置50は、図7に例示したTDM受信装置50において、直交分離部51−0,51−1で用いる直交コード(レプリカ)の一例として前記CDMシンボル周期のコードパターンを適用したものに相当する。
したがって、その受信動作(S/P変換、直交分離、シンボル分離、P/S変換)については、実施例2の図8に例示したタイミングチャートにおいて適用する直交コード(レプリカ)のパターン(チップパターン、チップタイミング)をCDMシンボル周期(タイミング)に読み替えたものに相当する。
(A8)実施例8
次に、前記の直交化処理及び直交分離処理の一例として、符号の直交性と周波数の直交性とを複合的に用いる別の態様について説明する。
図23は、直交化処理の一例として符号及び周波数の直交性を利用するOFDM送信装置10の構成例を示すブロック図である。本例のOFDM送信装置10は、実施例5の図15に例示したOFDM送信装置10の変形例に相当する。本例では、直交コードの一例としてOFDMシンボル周期のコードパターン〔図25の(7)及び(8)参照〕を用いて、OFDMシンボル間に直交性をもたせる。
そのため、本例のOFDM送信装置10は、例示的に、OFDMシンボル周期のコードパターンを生成する直交コード生成部120cを代替的にそなえる。この直交コード生成部120cについても、直交化処理部(マッピング処理部)12−0及び12−1に個別にそなえてもよいし、共通なものとしていずれか一方にそなえることもできる。図23には、共通なものとしてマッピング処理部12−1に設けることを例示している。
なお、図23において、既述の符号と同一符号を付した要素は、特に断らない限り、既述の要素と同一若しくは同様の要素を表す。また、図23に例示するOFDM送信装置10においても、送信信号(シンボル系列)をアナログ信号に変換するDA変換器や、前記アナログ信号を無線周波数に周波数変換(アップコンバージョン)する周波数変換器、無線信号を所定の送信電力に増幅する増幅器等の送信処理に関する一部のブロック(送信部)の図示は便宜的に省略している。
図25に、送信ストリーム#0,#1をOFDMシンボル周期の直交コードを用いて拡散し直交周波数にマッピングする場合のタイミングチャートの一例を示す。この図25では、(7)及び(8)に示すように、例示的に、1送信シンボルあたり2OFDMシンボルを用いて送信すると仮定して、OFDMシンボル周期で、(+1,+1)及び(+1,−1)の周期的なシンボルパターンを有する直交コード#0,#1が直交コード生成部120cにより生成される場合を示している。なお、図25の(1)〜(12)は、図23中に示す信号(1)〜(12)に対応している。
すなわち、図23及び図25の(1)に例示する送信ストリーム#0は、S/P変換部11−0でS/P変換されて、図23及び図25の(3)及び(4)に例示する信号となり、直交コード乗算器121−0,121−1に入力される。同様に、図23及び図25の(2)に例示する送信ストリーム#1は、S/P変換部11−1でS/P変換されて、図23及び図25の(5)及び(6)に例示する信号となり、直交コード乗算器121−2,121−3に入力される。
そして、図23及び図25の(3)及び(4)に例示する信号(S00,S01)は、直交コード乗算器121−0,121−1にて、それぞれ、図25の(7)及び(8)に例示するOFDMシンボル周期の直交コード#0,#1と乗算されて直交化され、図25の(9)及び(10)に例示する信号となる。
同様に、図23及び図25の(5)及び(6)に例示する信号(S10,S11)は、直交コード乗算器121−2,121−3にて、それぞれ、図25の(7)及び(8)に例示するOFDMシンボル周期の直交コード#0,#1と乗算されて直交化され、図25の(11)及び(12)に例示する信号となる。
そして、図23及び図25の(9)〜(12)に例示する信号は、対応するS/P変換部125−iにてS/P変換され、マッパ126−iにて、OFDMシンボル毎にいずれかのサブキャリア(周波数)にマッピングされる。
その一例を図24に示す。本例においては、1つの送信シンボルを2OFDMシンボル時間#0,#1で送信することに相当し、送信アンテナ#0,#1から送信されるOFDMシンボル間に直交コードにより直交性をもたせているから、図24に例示するように、異なるタイミングの各OFDMシンボルを同じサブキャリア(周波数)にマッピングしたとしても、受信装置50において前記直交コードのレプリカを用いて適切に分離することが可能となる。
なお、本例のOFDM送信装置10に対応するOFDM受信装置50は、例えば図17に例示した構成において、サブキャリア間演算部51−jで和及び差をとる対象をいずれかのサブキャリアで検出された前記2つのOFDMシンボル#0,#1とすればよい。
(A9)実施例9
次に、前記の直交化処理及び直交分離処理の一例として、時間の直交性と符号の直交性とを複合的に用いる更に別の態様について説明する。
図26は、直交化処理の一例として時間及び符号の直交性を利用する送信装置10の構成例を示すブロック図である。この図26に示す送信装置10は、実施例6(図18)の変形例に相当し、例示的に、4本の送信アンテナ#0〜#3と、2つの送信ストリーム#0,#1毎のS/P変換部11−0,11−1と、をそなえる。さらに、この送信装置10は、前記直交化処理部12−0,12−1の一例としてそれぞれ用いられる符号化部をそなえる。符号化部12−0は、例示的に、シンボル繰り返し生成部129−0,129−1と、乗算器(直交コード乗算器)121−0,121−1と、をそなえる。また、符号化部12−1は、例示的に、シンボル繰り返し生成部129−2,129−3と、直交コード生成部120dと、乗算器(直交コード乗算器)121−2,121−3と、をそなえる。
なお、直交コード生成部120dは、符号化部12−0及び12−1に共通として符号化部12−0,12−1のいずれか一方に設けることができる。本例では、例示的に、符号化部12−1に直交コード生成部120dを設けることとしている。ただし、直交コード生成部120dは、各符号化部12−0,12−1に個別に設けることもできる。
さらに、図26に例示する送信装置10においても、送信信号(シンボル系列)をアナログ信号に変換するDA変換器や、前記アナログ信号を無線周波数に周波数変換(アップコンバージョン)する周波数変換器、無線信号を所定の送信電力に増幅する増幅器等の送信処理に関する一部のブロック(送信部)の図示は便宜的に省略している。
本例の送信装置10において、送信ストリーム#0,#1は、それぞれ、対応するS/P変換部11−0,11−1において、2つのシンボル系列に変換される。
例えば、図27の(1)に例示するように、送信ストリーム#0の信号(シンボル)系列をS00,S01,S02,…と仮定し、図27の(2)に例示するように、送信ストリーム#1の信号(シンボル)系列をS10,S11,S12,…と仮定する。
その場合、送信ストリーム#0は、S/P変換部11−0においてS/P変換されると、S00,S02,…の第1のシンボル系列と、S01,S03,…の第2のシンボル系列とに変換され、第1のシンボル系列は、符号化部12−0の第1のシンボル繰り返し生成部129−0に、第2のシンボル系列は符号化部12−0の第2のシンボル繰り返し生成部129−1にそれぞれ入力される。
同様に、もう1つの送信ストリーム#1は、S/P変換部11−1においてS/P変換されると、S10,S12,…の第1のシンボル系列と、S11,S13,…の第2のシンボル系列とに変換され、第1のシンボル系列は符号化部12−1の第1のシンボル繰り返し生成部129−2に、第2のシンボル系列は符号化部12−1の第2のシンボル繰り返し部129−3にそれぞれ入力される。
各シンボル繰り返し生成部129−iは、それぞれ、入力シンボル系列をコピーすることを所定回数繰り返して所定シンボル数のシンボル系列を生成する。前記所定シンボル数は、例えば、所定の送信単位である1送信フレームあたりのシンボル数とすることができる。
シンボル繰り返し生成部129−0及び129−2で生成されたシンボル系列(送信フレーム)は、それぞれ対応する乗算器121−0及び129−2に入力され、直交コード生成部120dで生成された一方の直交コード#0と乗算される。同様に、シンボル繰り返し生成部129−1及び129−3で生成されたシンボル系列(送信フレーム)は、それぞれ対応する乗算器121−1及び129−3に入力され、直交コード生成部120dで生成された他方の直交コード#1と乗算される。
ここで、直交コード生成部120dは、図27の(3)及び(4)に示すように、例示的に、前記送信フレーム周期(レート)の直交コード#0(+1,+1)及び#1(+1,−1)のパターンを生成する。したがって、図27の(5)〜(8)に例示するように、前記S/P変換後の各シンボル系列は、前記送信フレーム周期で直交コード#0,#1が乗じられて直交化されることになる。なお、図27の(1)〜(8)に示す信号は、それぞれ、図26中に(1)〜(8)で示す信号に対応する。
そして、図26及び図27の(5)〜(8)に例示する直交化処理後の各シンボル系列は、それぞれ対応する送信アンテナ#iから前記送信フレーム単位で送信される。
なお、本例のTDM送信装置10に対応するTDM受信装置50は、例えば図20に例示した構成において、直交分離部51−jで和及び差をとる単位(周期)を前記送信フレームの単位(周期)とすればよい。その意味で、図20に例示したタイムスロット間演算部は、フレーム間演算部とすればよい。
以上の第1実施形態(実施例1〜9)に示したように、前記直交化処理及び直交分離処理は、様々な無線通信方式の無線通信システムにおいて実現することが可能であり、それぞれの無線通信方式における利点を活かしながら、受信装置50での受信特性の改善を図ることが可能である。
〔B〕第2実施形態
図28は、第2実施形態に係る無線通信システムの一例としてのMIMO通信システムの構成例を示すブロック図である。この図28に示すMIMO通信システムは、第1実施形態(例えば図1)に例示したシステムが、送信装置10において、同じ送信ストリームのS/P変換後のシンボル系列間で直交化処理を施したのに対して、異なる送信ストリームのS/P変換後のシンボル系列間で直交化処理を施す点が異なる。
即ち、直交化処理部12−0は、S/P変換部11−0によるS/P変換後の送信ストリーム#0のシンボル系列と、S/P変換部11−1によるS/P変換後の送信ストリーム#1のシンボル系列と、を入力として、これらのシンボル系列に対して第1実施形態(実施例1〜9)で説明した直交化処理を行なう。
同様に、直交化処理部12−1は、S/P変換部11−1によるS/P変換後の送信ストリーム#1のシンボル系列と、S/P変換部11−0によるS/P変換後の送信ストリーム#0のシンボル系列と、を入力として、これらのシンボル系列に対して第1実施形態(実施例1〜9)で説明した直交化処理を行なう。
また、このように送信装置10において異なる送信ストリームのS/P変換後のシンボル系列間で直交化処理を施すことに伴い、受信装置50については、第1実施形態(例えば図1)ではP/S変換部53−0(53−1)に、各シンボル分離部53−0,53−1の一方の出力が組として入力されていたのに対し、図28では、P/S変換部53−0(53−1)に、シンボル分離部52−0(52−1)の各出力が組として入力される点が異なる。
なお、本実施形態においても、これらの送信装置10と受信装置50とは、1つの無線装置の送信系及び受信系として用いることもできる。例示的に、送信装置10は、無線基地局の送信系に用いることができ、受信装置50は、前記無線基地局と無線リンクにより通知する無線端末(移動局)に用いることができる。送信アンテナ数及び受信アンテナ数も、図28に例示する数に限定されない。
本例の送信装置10においても、複数の送信ストリーム、例えば、送信ストリーム#0と送信ストリーム#1との2ストリームを前記送信アンテナ#0〜#3から受信装置50に向けて送信することができる。
例えば、第1の送信ストリーム#0のシンボル系列(S0y)は、第1のS/P変換部11−0にて2つのシンボル系列にS/P変換されたのち、一方は第1の直交化処理部12−0に、他方は第2の直交化処理部12−1にそれぞれ入力される。
同様に、第2の送信ストリーム#1のシンボル系列(S1y)は、第2のS/P変換部11−1にて2つのシンボル系列にS/P変換されたのち、一方は第1の直交化処理部12−0に、他方は第2の直交化処理部12−1にそれぞれ入力される。
そして、直交化処理部12−0は、入力された異なる送信ストリーム#0,#1に属するシンボル系列に対して直交化処理を施し、互いに直交関係にある2つのシンボル系列に変換する。
同様に、直交化処理部12−1も、入力された異なる送信ストリーム#0,#1に属するシンボル系列に対して直交化処理を施し、互いに直交関係にある2つのシンボル系列に変換する。
ここで、直交化処理の一例として、第1実施形態(実施例1)と同様に、符号の直交性を用いるとすると、直交化処理部12−0(12−1)では、それぞれ、入力された2つのシンボル系列に対して、ウォルシュコード等の直交コード#0,#1を乗算することで、各シンボル系列の符号化(直交化)を行なう。例えば、前記直交コード#0の一例として、前記S/P変換前のシンボル周期(パターン)で(+1,+1)及び(+1,−1)のコードパターンをもつ直交コードを乗算する。
この場合、前記y=0,1の場合に着目した符号化(直交化)後のシンボル系列#0〜#3は、それぞれ以下のようになる。

シンボル系列#0→(S00,S00)
シンボル系列#1→(S10,−S10)
シンボル系列#2→(S01,S01)
シンボル系列#3→(S11,−S11)
ここで、シンボル系列#0とシンボル系列#1との間には、それらの和をとるとシンボルS00の成分が残り、それらの差をとるとシンボルS10の成分が残るという直交性があり、同様に、シンボル系列#2とシンボル系列#3との間には、それらの和をとるとシンボルS01の成分が残り、それらの差をとるとシンボルS11の成分が残るという直交性がある。
前記各シンボル系列#0〜#3の信号は、送信アンテナ#0〜#3から送信され、空間において合成(多重)される。空間を伝搬した信号は、受信アンテナ#0,#1において受信される。
なお、図28に例示する送信装置10においても、送信信号(シンボル系列)をアナログ信号に変換するDA変換器や、前記アナログ信号を無線周波数に周波数変換(アップコンバージョン)する周波数変換器、無線信号を所定の送信電力に増幅する増幅器等の送信処理に関する一部のブロック(送信部)の図示は便宜的に省略している。
また、図28に例示する受信装置50においても、受信アンテナ#0,#1で受信した無線信号を低雑音増幅する低雑音増幅器や、前記無線信号をベースバンド周波数に周波数変換(ダウンコンバージョン)する周波数変換器、ベースバンド信号をデジタル信号に変換するAD変換器等の受信処理に関する一部のブロック(受信部)の図示は便宜的に省略している。
ここで、本実施形態においても、図28中に例示するように、送信アンテナ#i(i=0〜3のいずれか)から受信アンテナ#j(j=0又は1)への伝搬路(チャネル)値(ベクトル)をhijと表し、受信アンテナ#jで時刻t=k(k=0,1,2,…)に受信された信号をrjkと表すとすると、受信アンテナ#0で時刻t=0,1にそれぞれ受信した信号(r00,r01)は、下記の式(9)及び式(10)により表すことができ、受信アンテナ#1で時刻t=0,1にそれぞれ受信した信号(r10,r11)は、下記の式(11)及び式(12)により表すことができる。

r00=h00・S00+h10・S10+h20・S01+h30・S11 …(9)
r01=h00・S00−h10・S10+h20・S01−h30・S11 …(10)
r10=h01・S00+h11・S10+h21・S01+h31・S11 …(11)
r11=h01・S00−h11・S10+h21・S01−h31・S11 …(12)
直交分離部(復号部)51−0,51−1では、前記直交コード#0,#1のレプリカを用いて、受信信号を、送信アンテナ#0及び#2から送信された信号成分と、送信アンテナ#1及び#3から送信された信号成分と、に分離する。
例えば、直交コード生成部510で生成した前記シンボル周期の直交コード#0,#1のレプリカ(+1,+1),(+1,−1)を、受信アンテナ#0(#1)で受信した信号系列r00,r11(r10,r11)に対して乗算し、異なる時間の受信信号r00(r10)と受信信号r11(r11)とを加算(積算)する。
このとき、一方の受信信号(シンボル)系列には、2シンボル時間毎に直交コード#1として(+1,−1)のパターンが乗算されているから、時刻t=0において受信した信号r00(r10)と、時刻t=1において受信した信号r01(r11)との和と、それらの差とが求められる。
したがって、直交コード#0,#1(レプリカ)を用いて分離した結果は、下記の式(13)〜(16)で表すことができる。

r00+r01=2・h00・S00+2・h20・S01 …(13)
r00−r01=2・h10・S10+2・h30・S11 …(14)
r10+r11=2・h01・S00+2・h21・S01 …(15)
r10−r11=2・h11・S10+2・h31・S11 …(16)
上記の式(13)と式(15)の組は、チャネル値h00,h01,h20,h21を要素とするチャネル行列と、送信信号ベクトル(S00,S01)との積に相当し、同様に、式(14)と式(16)の組は、チャネル値h10,h11,h30,h31を要素とするチャネル行列と、送信信号ベクトル(S10,S11)との積に相当する。
したがって、シンボル分離部52−0では、式(13)と式(15)の組から、既知のMIMO信号分離手法により、送信アンテナ#0から送信されたシンボルS00と送信アンテナ#2から送信されたシンボルS01とを分離することができる。
同様に、シンボル分離部52−1では、式(14)と式(16)の組から、送信アンテナ#1から送信されたシンボルS10と送信アンテナ#3から送信されたシンボルS11とを分離することができる。
また、各式(13)〜(16)の右辺の各項には、1よりも大きい定数(=2)が乗じられているから、受信装置50の直交分離後(シンボル分離前)のステージにおいて、理論的には3dB程度の送信ダイバーシティによる受信SNRの改善を見込むことができる。
なお、第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、周波数の直交性、時間の直交性を用いて前記直交化処理及び直交分離処理を実施することができることはいうまでもない。すなわち、既述の実施例1〜9を、異なる送信ストリームに属するシンボル系列間に適用することも可能である。
〔C〕第3実施形態
上述した第1及び第2実施形態(実施例1〜9)で例示したシステムでは、ビームフォーミングによる電波指向性がないため、共通チャネルやブロードキャストチャネルなど、複数の受信装置50宛に送信するようなチャネル(以下、共通チャネルと総称する)に容易に適用可能である。その場合、個別チャネルなどの特定の受信装置50宛に送信するチャネルには、他の通信方式、例えば、MIMOプリコーディング技術によるビームフォーミングを適用することができる。なお、前記各チャネルには、制御チャネル及び/又はデータチャネルが含まれ得る。
その一例としての送信装置10の構成を図29に示し、対応する受信装置50の構成例を図30に示す。なお、本実施形態においても、これらの送信装置10と受信装置50とは、1つの無線装置の送信系及び受信系として用いることができる。例示的に、送信装置10は、無線基地局の送信系に用いることができ、受信装置50は、前記無線基地局と無線リンクにより通知する無線端末(移動局)に用いることができる。なお、送信アンテナ数及び受信アンテナ数は、これらに限定されない。
図29に示す送信装置10は、例示的に、4本の送信アンテナ#0〜#3と、個別チャネルの送信ストリーム#0,#2に対して重み付け制御(ビームフォーミング)を行なうビームフォーマ17と、送信アンテナ#0〜#3毎の加算器18−0〜18−3と、をそなえる。さらに、この送信装置10は、共通チャネルの送信ストリーム#0,#1について、第1及び第2実施形態で説明した、S/P変換部11−0,11−1と、直交化処理部12−0,12−1と、をそなえる。
各直交化処理部12−0,12−1で第1(又は第2)実施形態にて説明したごとく直交化処理を施されたシンボル系列は、それぞれ対応する前記加算器18−iにてビームフォーマ17からの個別チャネルの送信ストリームと加算(多重)されて、送信アンテナ#iから受信装置50に向けて送信される。
なお、図29に例示する送信装置10においても、送信信号(シンボル系列)をアナログ信号に変換するDA変換器や、前記アナログ信号を無線周波数に周波数変換(アップコンバージョン)する周波数変換器、無線信号を所定の送信電力に増幅する増幅器等の送信処理に関する一部のブロック(送信部)の図示は便宜的に省略している。
一方、図30に示す受信装置50は、例示的に、2本の受信アンテナ#0,#1と、これらの受信アンテナ#0,#1毎の復調部58−0,58−1と、個別チャネルの受信信号についてのシンボル分離部59と、をそなえる。さらに、この受信装置50は、共通チャネルの受信信号に関して、第1(又は第2)実施形態で説明した、直交分離部51−0,51−1と、シンボル分離部52−0,52−1と、P/S変換部53−0,53−1と、をそなえる。
復調部58−0,58−1は、それぞれ、対応する受信アンテナ#0,#1で受信された信号(個別チャネル及び共通チャネルの信号を含む)を、送信装置10で用いる変調方式に対応した復調方式で復調して、受信シンボル系列を出力する。復調部58−0,58−1は、それぞれ、第1(又は第2)実施形態における、CDM復調部である場合もあるし、OFDM復調部(CP除去部、FFT)である場合もあるし、TDM信号復調部である場合もある。
シンボル分離部(個別チャネル分離部)59は、復調部58−0,58−1からの受信シンボル系列から個別チャネルの送信ストリーム#0,#1のシンボル系列を分離する。例えば、シンボル分離部59は、送信装置10がビームフォーミングに用いた重み係数(プリコーディングマトリクス)に対応する重み係数を受信シンボル系列に乗じることで、個別チャネルの送信ストリーム#0,#1の受信シンボル系列を分離することができる。なお、送信装置10がビームフォーミングに用いた重み係数の情報は、送信装置10から例えば制御チャネルを用いて受信装置50に通知することができる。
一方、共通チャネルに関しては、直交分離部51−0,51−1と、シンボル分離部52−0,52−1と、P/S変換部53−0,53−1と、により、第1(又は第2)実施形態で説明したように、復調部58−0,58−1により得られた受信シンボル系列に対して、直交分離、シンボル分離、P/S変換が施されることにより、共通チャネルの送信ストリーム#0,#1に対応する受信ストリーム#0,#1が得られる。
以上のように、本例によれば、個別チャネルについてはビームフォーミング(MIMOプリコーディング)による送信を行ない、共通チャネルについては第1(又は第2)実施形態で上述した直交化処理及び直交分離処理を用いた送受信を行なう等、チャネルの性質に応じて適切な通信方式を選択することができる。
したがって、受信装置50から送信装置10へのフィードバック情報の増加を抑制しつつ、共通及び個別チャネルそれぞれの受信特性(例えば、SNR)を改善することが可能であり、チャネルの品質及び容量の増大を図ることが可能である。
なお、前記直交化処理及び直交分離処理の対象としない信号の送信には、前記ビームフォーミング以外の通信方式を適用してもよい。また、前記直交化処理及び直交分離処理の対象とする信号は、個別チャネルの信号とすることができないわけではない。
〔D〕付記
(付記1)
複数の送信ストリーム系列のそれぞれを複数の信号系列に分割した各信号系列に対して、無線リソースの直交性に基づく直交化処理を施す直交化処理部と、
前記直交化処理後の各信号系列を複数のアンテナから送信する送信部と、
をそなえた送信装置と、
前記送信装置から受信した信号に対して前記直交性に基づく直交分離処理を施して直交関係にある複数の受信信号系列を分離する直交分離部と、
前記複数の受信信号系列のいずれかの組に対して、前記送信装置との間の伝搬路推定行列に基づく所定の信号分離手法を適用して、前記直交化処理前の信号系列を分離する信号分離部と、
をそなえた受信装置と、を具備することを特徴とする、無線通信システム。
(付記2)
送信装置と受信装置とをそなえた無線通信システムにおける無線通信方法であって、
前記送信装置は、
複数の送信ストリーム系列のそれぞれを複数の信号系列に分割した各信号系列に対して、無線リソースの直交性に基づく直交化処理を施し、
前記直交化処理後の各信号系列を複数のアンテナから送信し、
前記受信装置は、
前記送信装置から受信した信号に対して前記直交性に基づく直交分離処理を施して直交関係にある複数の受信信号系列を分離し、
前記分離された複数の受信信号系列のいずれかの組に対して、前記送信装置との間の伝搬路推定行列に基づく所定の信号分離手法を適用して、前記直交化処理前の信号系列を分離する、
ことを特徴とする、無線通信方法。
(付記3)
複数の送信ストリーム系列のそれぞれを複数の信号系列に分割した各信号系列に対して、無線リソースの直交性に基づく直交化処理を施す直交化処理部と、
前記直交化処理後の各信号系列を複数のアンテナから送信する送信部と、
をそなえたことを特徴とする、送信装置。
(付記4)
前記直交化処理部は、
前記複数の送信ストリーム系列を前記複数の信号系列にシリアル/パラレル変換するシリアル/パラレル変換部と、
直交関係にある前記無線リソースとしてのコードを前記シリアル/パラレル変換後の前記信号系列間に乗算する乗算器と、
をそなえたことを特徴とする、付記3記載の送信装置。
(付記5)
前記直交化処理部は、
前記複数の送信ストリーム系列を前記複数の信号系列にシリアル/パラレル変換するシリアル/パラレル変換部と、
前記シリアル/パラレル変換後の信号系列を周波数領域において直交関係にある前記無線リソースとしての周波数にマッピングするマッパと、
前記マッパの出力を時間領域の信号に変換する周波数/時間領域変換部と、
をそなえたことを特徴とする、付記3記載の送信装置。
(付記6)
前記直交化処理部は、
前記複数の送信ストリーム系列を前記複数の信号系列にシリアル/パラレル変換するシリアル/パラレル変換部と、
前記シリアル/パラレル変換後の信号系列を直交関係にある前記無線リソースとしての異なるタイムスロットで前記送信アンテナへ出力する時分割スイッチ部と、
をそなえたことを特徴とする、付記3記載の送信装置。
(付記7)
前記直交化処理部は、
前記複数の送信ストリーム系列を前記複数の信号系列にシリアル/パラレル変換するシリアル/パラレル変換部と、
直交関係にある前記無線リソースとしてのコードを前記シリアル/パラレル変換後の前記信号系列間に乗算する乗算器と、
前記乗算後の信号系列を隣接する又は近傍の周波数にマッピングするマッパと、
前記マッパの出力を時間領域の信号に変換する周波数/時間領域変換部と、
をそなえたことを特徴とする、付記3記載の送信装置。
(付記8)
前記直交化処理部は、
前記複数の送信ストリーム系列を前記複数の信号系列にシリアル/パラレル変換するシリアル/パラレル変換部と、
直交関係にある前記無線リソースとしてのコードを前記シリアル/パラレル変換後の前記信号系列間に乗算する乗算器と、をそなえ、
前記乗算後の信号系列を隣接する又は近傍のタイムスロットで前記送信アンテナに出力する、ことを特徴とする、付記3記載の送信装置。
(付記9)
前記直交化処理部は、
異なる前記送信ストリーム系列に属する信号系列に対して前記直交化処理を施す、ことを特徴とする、付記3〜8のいずれか1項に記載の送信装置。
(付記10)
前記送信ストリーム系列は、共通チャネルの信号ストリームであり、
前記送信装置は、
個別チャネルの信号ストリームについてビームフォーミングを施すビームフォーマと、
前記ビームフォーミングを施された信号ストリームを前記送信アンテナから送信される信号系列に多重する多重部と、
をさらにそなえたことを特徴とする、付記3〜9のいずれか1項に記載の送信装置。
(付記11)
複数の送信ストリーム系列のそれぞれを複数の信号系列に分割した各信号系列に対して、無線リソースの直交性に基づく直交化処理を施し、前記直交化処理された各信号系列を複数のアンテナから送信する送信装置、から受信した信号に対して、前記直交性に基づく直交分離処理を施して直交関係にある複数の受信信号系列を分離する直交分離部と、
前記複数の受信信号系列のいずれかの組に対して、前記送信装置との間の伝搬路推定行列に基づく所定の信号分離手法を適用して、前記直交化処理前の信号系列を分離する信号分離部と、
をそなえたことを特徴とする、受信装置。
(付記12)
前記送信装置は、前記複数の送信ストリーム系列を前記複数の信号系列にシリアル/パラレル変換し、前記無線リソースとしての互いに直交するコードを前記シリアル/パラレル変換後の前記信号系列に乗算して送信する装置であり、
前記直交分離部は、
前記送信装置から受信した信号と前記直交コードのレプリカとを乗算し、その乗算結果を加算及び減算する復号部、をそなえたことを特徴とする、付記11記載の受信装置。
(付記13)
前記送信装置は、前記複数の送信ストリーム系列を前記複数の信号系列にシリアル/パラレル変換し、前記信号系列を直交関係にある前記無線リソースとしての周波数にマッピングして送信する装置であり、
前記直交分離部は、
前記送信装置から受信した信号から前記直交関係にある周波数信号を分離する周波数分離部をそなえたことを特徴とする、付記11記載の受信装置。
(付記14)
前記送信装置は、前記複数の送信ストリーム系列を前記複数の信号系列にシリアル/パラレル変換し、前記信号系列を直交関係にある前記無線リソースとしての異なるタイムスロットで送信する装置であり、
前記直交分離部は、
前記送信装置から受信した信号から前記異なるタイムスロットでの受信信号を分離するタイムスロット分離部をそなえたことを特徴とする、付記11記載の受信装置。
(付記15)
前記送信装置は、前記複数の送信ストリーム系列を前記複数の信号系列にシリアル/パラレル変換し、前記信号系列に対して直交関係にある前記無線リソースとしてのコードを乗算し、前記コードを乗算された前記信号系列を隣接する又は近傍の周波数にマッピングして送信する装置であり、
前記直交分離部は、
前記送信装置から受信した信号から前記周波数信号を分離し、分離した周波数信号間の加算及び減算処理を行なう周波数間演算部をそなえたことを特徴とする、付記11記載の受信装置。
(付記16)
前記送信装置は、前記複数の送信ストリーム系列を前記複数の信号系列にシリアル/パラレル変換し、前記信号系列に対して直交関係にある前記無線リソースとしてのコードを乗算し、前記コードを乗算された前記信号系列を隣接する又は近傍のタイムスロットで送信する装置であり、
前記直交分離部は、
前記送信装置から受信した信号から前記タイムスロットでの受信信号を分離し、分離したタイムスロット間の受信信号の加算及び減算処理を行なうタイムスロット間演算部と、
をそなえたことを特徴とする、付記11記載の受信装置。
(付記17)
前記送信装置は、個別チャネルの信号ストリームについてビームフォーミングを施して前記直交化処理された共通チャネルの信号系列とともに送信する装置であり、
前記受信装置は、
前記送信装置から受信した信号から前記ビームフォーミングにより前記個別チャネルの信号ストリームを分離する個別チャネル分離部をさらにそなえたことを特徴とする、付記11〜16のいずれか1項に記載の受信装置。
第1実施形態に係る無線通信システムの一例としてのMIMO通信システムの構成例を示すブロック図である。 実施例1に係る無線通信システムの一例としてのMIMO通信システムの構成例を示すブロック図である。 図2に示す符号化部の構成例を示すブロック図である。 図2に示す復号部の構成例を示すブロックである。 実施例2に係る符号の直交性(直交コード)を利用するCDM送信装置の構成例を示すブロック図である。 図5に示すCDM送信装置の送信処理のタイミングチャートの一例を示す図である。 図5に示すCDM送信装置から送信された信号を受信するCDM受信装置の構成例を示す図である。 図7に示すCDM受信装置の受信処理のタイミングチャートの一例を示す図である。 実施例3に係る周波数の直交性を利用するOFDM送信装置の構成例を示すブロック図である。 図9に示すOFDM送信装置におけるサブキャリアマッピングの一例を示す図である。 図9に示すOFDM送信装置から送信された信号を受信するOFDM受信装置の構成例を示すブロック図である。 実施例4に係る時間の直交性を利用するTDM送信装置の構成例を示すブロック図である。 図12に示すTDM送信装置の送信処理(送信フレーム)の一例を示す図である。 図12に示すTDM送信装置から送信された信号を受信するTDM受信装置の構成例を示すブロック図である。 実施例5に係る符号及び周波数の直交性を利用するOFDM送信装置の構成例を示すブロック図である。 図15に示すOFDM送信装置におけるサブキャリアマッピングの一例を示す図である。 図15に例示するOFDM送信装置から送信された信号を受信するOFDM受信装置の構成例を示すブロック図である。 実施例6に係る符号及び時間の直交性を利用するTDM送信装置の構成例を示すブロック図である。 図18に示すTDM送信装置の送信処理(送信フレーム)の一例を示すタイミングチャートの一例を示す図である。 図18に示すTDM送信装置から送信された信号を受信するTDM受信装置の構成例を示すブロック図である。 実施例7に係る符号の直交性を利用するCDM送信装置の構成例を示すブロック図である。 図21に示すCDM送信装置の送信処理のタイミングチャートの一例を示す図である。 実施例8に係る符号及び周波数の直交性を利用するOFDM送信装置の構成例を示すブロック図である。 図23に示すOFDM送信装置のサブキャリアマッピングの一例を示す図である。 図23に示すOFDM送信装置の送信処理のタイミングチャートの一例を示す図である。 実施例9に係る時間及び符号の直交性を利用する送信装置の構成例を示すブロック図である。 図26に示す送信装置の送信処理のタイミングチャートの一例を示す図である。 第2実施形態に係る無線通信システムの一例としてのMIMO通信システムの構成例を示すブロック図である。 第3実施形態に係る送信装置の構成例を示すブロック図である。 第3実施形態に係る受信装置の構成例を示すブロック図である。
符号の説明
10 送信装置
11−0,11−1 シリアル/パラレル(S/P)変換部
12−0,12−1 直交化処理部(符号化部、マッピング処理部、TDM処理部)
120,120a,120b,120c 直交コード生成部
121−0,121−1,121−2,121−3 乗算器(直交コード乗算器)
121−00,121−01,121−02,121−03,121−10,121−11,121−12,121−13 乗算器(直交コード乗算器)
125−0,125−1,125−2,125−3 S/P変換部
126−0,126−1,126−2,126−3 マッパ
127 タイミング生成部
128−0,128−1,128−2,128−3 TDMスイッチ
129−0,129−1,129−2,129−3 シンボル繰り返し生成部
13 拡散処理部
130 スクランブリングコード生成部
131−0,131−1,131−2,131−3 乗算器(スクランブリングコード乗算器)
14−0,14−1,14−2,14−3 IFFT(周波数/時間領域変換部)
15−0,15−1,15−2,15−3 CP付加部
16−0,16−1,16−2,16−3 P/S変換部
17 ビームフォーマ
18−0,18−1,18−2,18−3 加算器
50 受信装置
51−0,51−1 直交分離部(復号部、サブキャリア(周波数)分離部、タイムスロット分離部、サブキャリア(周波数)間演算部、タイムスロット間演算部)
510 直交コード生成部
511−0,511−1,511−2,511−3 乗算器(直交コード乗算器)
512−0,512−1,512−2,512−3 加算器
513−0,513−1,513−2,513−3 遅延回路
52−0,52−1 シンボル(信号)分離部
53−0,53−1 パラレル/シリアル(P/S)変換部
54−0,54−1 CDM復調部
55−0,55−1 CP除去部
56−0,56−1 FFT
57−0,57−1 TDM信号復調部
58−0,58−1 復調部
59 シンボル分離部(個別チャネル分離部)

Claims (8)

  1. 複数の送信ストリーム系列のそれぞれを複数の信号系列に分割した各信号系列に対して、無線リソースの直交性に基づく直交化処理を施す直交化処理部と、前記直交化処理後の各信号系列を複数のアンテナから送信する送信部と、信号ストリームについてビームフォーミングを施すビームフォーマと、前記ビームフォーミングを施された信号ストリームを前記複数のアンテナから送信される信号系列に多重する多重部と、をそなえ、共通チャネルの信号ストリームについては、複数の信号ストリームのそれぞれを複数の信号系列に分割した各信号系列に対して、第1のタイミングで送信される各信号系列と、第2のタイミングで送信される各信号系列とが直交関係となるように、無線リソースの直交性に基づく直交化処理を施して送信する一方、個別チャネルの信号ストリームについては、ビームフォーミングを施して送信する、送信装置と、
    前記送信装置から受信した信号からビームフォーミングにより前記個別チャネルの信号ストリームを分離する個別チャネル分離部と、前記送信装置から受信した信号に対して前記直交性に基づく直交分離処理を施して直交関係にある複数の受信信号系列を分離する直交分離部と、前記複数の受信信号系列のいずれかの組に対して、前記送信装置との間の伝搬路推定行列に基づく所定の信号分離手法を適用して、前記直交化処理前の信号系列を分離する信号分離部と、をそなえた受信装置と、を具備する
    ことを特徴とする、無線通信システム。
  2. 送信装置と受信装置とをそなえた無線通信システムにおける無線通信方法であって、
    前記送信装置は、
    複数の送信ストリーム系列のそれぞれを複数の信号系列に分割した各信号系列に対して、無線リソースの直交性に基づく直交化処理を施し、
    前記直交化処理後の各信号系列を複数のアンテナから送信し、
    信号ストリームについてビームフォーミングを施し、
    前記ビームフォーミングを施された信号ストリームを前記複数のアンテナから送信される信号系列に多重し、
    共通チャネルの信号ストリームについては、複数の信号ストリームのそれぞれを複数の信号系列に分割した各信号系列に対して、第1のタイミングで送信される各信号系列と、第2のタイミングで送信される各信号系列とが直交関係となるように、無線リソースの直交性に基づく直交化処理を施して送信する一方、個別チャネルの信号ストリームについては、ビームフォーミングを施して送信し、
    前記受信装置は、
    前記送信装置から受信した信号からビームフォーミングにより前記個別チャネルの信号ストリームを分離し、
    前記送信装置から受信した信号に対して前記直交性に基づく直交分離処理を施して直交関係にある複数の受信信号系列を分離し、
    前記分離された複数の受信信号系列のいずれかの組に対して、前記送信装置との間の伝搬路推定行列に基づく所定の信号分離手法を適用して、前記直交化処理前の信号系列を分離する
    ことを特徴とする、無線通信方法。
  3. 複数の送信ストリーム系列のそれぞれを複数の信号系列に分割した各信号系列に対して、無線リソースの直交性に基づく直交化処理を施す直交化処理部と、
    前記直交化処理後の各信号系列を複数のアンテナから送信する送信部と、
    信号ストリームについてビームフォーミングを施すビームフォーマと、
    前記ビームフォーミングを施された信号ストリームを前記複数のアンテナから送信される信号系列に多重する多重部と、
    をそなえ
    共通チャネルの信号ストリームについては、複数の信号ストリームのそれぞれを複数の信号系列に分割した各信号系列に対して、第1のタイミングで送信される各信号系列と、第2のタイミングで送信される各信号系列とが直交関係となるように、無線リソースの直交性に基づく直交化処理を施して送信する一方、個別チャネルの信号ストリームについては、ビームフォーミングを施して送信する、
    ことを特徴とする、送信装置。
  4. 前記直交化処理部は、
    前記複数の送信ストリーム系列を前記複数の信号系列にシリアル/パラレル変換するシリアル/パラレル変換部と、
    直交関係にある前記無線リソースとしてのコードを前記シリアル/パラレル変換後の前記信号系列間に乗算する乗算器と、
    をそなえたことを特徴とする、請求項3記載の送信装置。
  5. 前記直交化処理部は、
    前記複数の送信ストリーム系列を前記複数の信号系列にシリアル/パラレル変換するシリアル/パラレル変換部と、
    前記シリアル/パラレル変換後の信号系列を周波数領域において直交関係にある前記無線リソースとしての周波数にマッピングするマッパと、
    前記マッパの出力を時間領域の信号に変換する周波数/時間領域変換部と、
    をそなえたことを特徴とする、請求項3記載の送信装置
  6. 複数の送信ストリーム系列のそれぞれを複数の信号系列に分割した各信号系列に対して、無線リソースの直交性に基づく直交化処理を施し、前記直交化処理された各信号系列を複数のアンテナから送信し、信号ストリームについてビームフォーミングを施し、前記ビームフォーミングを施された信号ストリームを前記複数のアンテナから送信される信号系列に多重し、共通チャネルの信号ストリームについては、複数の信号ストリームのそれぞれを複数の信号系列に分割した各信号系列に対して、第1のタイミングで送信される各信号系列と、第2のタイミングで送信される各信号系列とが直交関係となるように、無線リソースの直交性に基づく直交化処理を施して送信する一方、個別チャネルの信号ストリームについては、ビームフォーミングを施して送信する送信装置、から受信した信号に対して、ビームフォーミングにより前記個別チャネルの信号ストリームを分離する個別チャネル分離部と、
    前記送信装置から受信した信号に対して、前記直交性に基づく直交分離処理を施して直交関係にある複数の受信信号系列を分離する直交分離部と、
    前記複数の受信信号系列のいずれかの組に対して、前記送信装置との間の伝搬路推定行列に基づく所定の信号分離手法を適用して、前記直交化処理前の信号系列を分離する信号分離部と、
    をそなえたことを特徴とする、受信装置。
  7. 前記送信装置は、前記複数の送信ストリーム系列を前記複数の信号系列にシリアル/パラレル変換し、前記無線リソースとしての互いに直交するコードを前記シリアル/パラレル変換後の前記信号系列に乗算して送信する装置であり、
    前記直交分離部は、
    前記送信装置から受信した信号と前記直交コードのレプリカとを乗算し、その乗算結果を加算及び減算する復号部、をそなえたことを特徴とする、請求項記載の受信装置。
  8. 前記送信装置は、前記複数の送信ストリーム系列を前記複数の信号系列にシリアル/パラレル変換し、前記信号系列を直交関係にある前記無線リソースとしての周波数にマッピングして送信する装置であり、
    前記直交分離部は、
    前記送信装置から受信した信号から前記直交関係にある周波数信号を分離する周波数分離部をそなえたことを特徴とする、請求項記載の受信装置
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