JP5275296B2 - 統合された熱回収システムおよび酸素燃焼式機燃焼炉の効率を高める方法 - Google Patents

統合された熱回収システムおよび酸素燃焼式機燃焼炉の効率を高める方法 Download PDF

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Description

本発明は、酸素燃焼式燃焼炉に関する。特に、本発明は、酸素燃焼式燃焼炉の効率を高めるための方法およびシステムに関する。
燃焼技術の当業者により探索されている1つの重要な到達点は、投下資本、エネルギー上の経費、燃料および酸化剤にかかる経費、および操業経費を減少させるようにして燃焼プロセスの効率を高めることである。そうすることの1つの方法は、炉の熱エネルギー回収を通してなされる。それが実施されるとき、炉を操作するのに必要とされるエネルギーおよび/または燃料の要求量は、しばしば減少させ得る。しかしながら、様々の熱エネルギー技術の多くは、それぞれの欠点を有する。欠点の1つは資金上の(財務的な)ものである。熱回収技術を実施するのに必要とされる資本と操作経費は、熱回収の経済的利益を超過してはならない。それらのもう1つの欠点は、安全性に関するものである。すなわち、技術は、過度の安全性上のリスクを作り出してはならない。それらのもう1つの欠点は、技術に関連している。設計、材料および制御は、理論上の概念を実践にもたらす上で適切でなければならない。
空気燃焼式燃焼炉では、炉のエネルギー効率を向上させるための1つのアプローチは、回収熱交換器(recuperator)または蓄熱器を用いて燃焼用空気を予備加熱するために、煙道ガス由来の余分のエネルギーを用いることによる。回収熱交換器は、熱交換器中の燃焼用空気に煙道ガス由来の熱の一部を移行させ、一方、蓄熱器は、燃焼用空気の、後で行う予備加熱のためにセラミック材料または耐火材料中に煙道ガス由来の熱の一部を蓄積する。酸素燃焼式燃焼は、酸素製造に関わる、考えられるところの大きな資本投下と操作経費のために、多くの人により疑問視されてきた。上記技術は、いくつかの空気燃焼式燃焼炉では成功裏に用いられてきたけれども、それらは、極端に反応性の高温の酸素を操作する危険のために酸素富化燃焼炉に適用するには相対的により困難であり、それにより、酸素燃焼式燃焼の財政健全性についての疑問を大きくしている。
電気および/または水蒸気の製造による電力と熱のコージェネレーションは、炉に熱エネルギーをリサイクルする以外の用途のための熱エネルギーを回収するのに役に立つ別の技術である。このアプローチの不利益は、資本投下が比較的大きくなり、それにより、この熱回収手法により実現する経済的な利益を超過する傾向がしばしば存在することである。
もう1つのアプローチは、燃料改質としてもまた知られる熱化学的なエネルギー回収である。燃料改質では、最初の燃料より大きな熱含有量を有するH2 とCOの燃焼性混合物を発生させるために、反応器(改質器)の中で水蒸気または二酸化炭素、またはそれら2つの混合物と燃料を反応させることにより燃料の熱含有量が増加する。この吸熱改質反応は、高温(典型的には900℃)で起こるので、改質反応のために必要とされるエネルギーを提供するために煙道ガスの高温を有益に利用することになる。しかしながら、このアプローチは、特有の欠点を有する。多くの炉では、その燃料消費は、燃料改質システムを設置するための大きな資本投下を容認させるほど十分に大きくはない。改質器の複雑さと高温のH2 とCOを操作することに関連する安全性上の拘束は、追加される欠点である。もしこの技術を酸素燃焼式燃焼炉に適用するならば、改質器の複雑さはさらに増幅されるであろう。というのは、煙道ガスから得られるエネルギーは、典型的には、燃料の全てを改質させるのに十分ではなく、それにより、煙道ガスの熱エネルギーに加えて、追加のエネルギー源が必要となるからである。
従来の空気燃焼式燃焼炉で用いられる熱回収方法はしばしば、方法と操作の困難性のために酸素燃焼式(酸素富化型)燃焼炉に容易に適用できない。例えば、酸素燃焼式燃焼由来の煙道ガスは、水分含量が極端に大きく(約60%まで)、きわめて高い温度(1200℃以上)にある。それはまた、高水準の微粒子、凝縮性の回分蒸気(batch vapor)、または凝縮した回分蒸気を含み得るものであり、それにより煙道ガスを非常に腐食性にする。
同時に、煙道ガスはまた、当該の環境上の規制に適合するために、汚染防除システムで処理されなければならない。静電的沈降装置またはバグハウスのような汚染防除システムは、約400℃以下の温度でのみ操作され得るので、あらかじめそのガスを冷却する必要がある。
防除システムでの処理の前に高温の煙道ガスを冷却することは、周囲空気で高温の煙道ガスを希釈することによりなされ得る。しかしながら、空気による希釈は処理される煙道ガスの量を増加させ、それにより、冷却された煙道ガスを処理するために用いられる防除システムの資本投下と操作経費を増加させ、結果として、汚染防除装備システムの大きさと複雑さを増大させる。投下資本と操作のための支出もまた同様に大きくなる。
防除システムでの処理の前に高温の煙道ガスを冷却することは、そのガスを水でスプレーすることによりなされ得る。しかしながら、水のスプレーは、煙道ガスの露点を高め、それにより防除システムまたは排気ダクトの中での腐食性ガスの凝縮のリスクを増加させる。この技術が酸素燃焼式燃焼炉で実施されるならば、この問題は同様に増幅されるであろう。というのは、煙道ガスの水分含有量は、約60体積%ほどの大きさとなり得るからである。
したがって、当業者は、熱回収を通して酸素富化燃焼システムの効率を増加させるための改善された方法およびシステムについての必要が存在することを認識するであろう。当業者はまた、様々の熱回収手法を統合するそのような改善された方法およびシステムについての必要が存在することも認識するであろう。当業者はさらに、酸素および/または燃料要求量が減少するそのような改善された方法およびシステムについての必要が存在することを認識するであろう。当業者はさらに、酸素製造のために必要とされる電力要求量を減少させうるそのような方法およびシステムについての必要が存在することを認識するであろう。当業者はさらに、煙道ガスに含まれる汚染物質を処理するために必要とされる汚染防除システムの大きさを減少させるそのような方法およびシステムについての必要が存在することを認識するであろう。当業者はさらに、熱エネルギーの安全な回収を可能とし得るそのような方法およびシステムについての必要が存在することを認識するであろう。当業者はさらに、資本投下と操業経費を減少させうるそのような方法およびシステムについての必要が存在することを認識するであろう。最後に、当業者は、それらの必要の全てを満足させる統合された方法およびシステムについての必要が存在することを認識するであろう。
それゆえ、本発明の第1の目的は、それらのおよび他の必要に合致するシステムおよび方法を提供することである。本発明の第2の目的は、酸素および/または燃料要求量を減少させ得るシステムおよび方法を提供することである。本発明の第3の目的は、酸素生産のために必要とされる電力要求量を減少させうるシステムおよび方法を提供することである。本発明の第4の目的は、煙道ガスに含まれる汚染物質を処理するために必要とされる汚染防除システムの大きさを縮小させ得るシステムおよび方法を提供することである。第5の目的は、熱エネルギーの安全な回収を可能とし得るシステムおよび方法を提供することである。本発明の第6の目的は、資本投下および操業経費を減少させ得るシステムおよび方法を提供することである。本発明の第7の目的は、それらの目的の全てを達成し得る統合されたシステムおよび統合された方法を提供することである。
したがって、酸化剤ガスと燃料ガスが燃焼し、それにより煙道ガスを作り出す
酸素富化燃焼炉により作り出される熱エネルギーを回収するためのシステムが提供される。そのシステムは、酸化剤ガス供給源、少なくとも1つの熱交換システム、廃熱ボイラー、およびタービンを備える。酸化剤ガスは、空気より大きな酸素含有量を有する。少なくとも1つの熱交換システムは、酸化剤ガスおよび燃料ガスの少なくとも一方が加熱され、煙道ガスが冷却されるように、煙道ガスならびに酸化剤ガスおよび燃料ガスの少なくとも一方を受容するのに適合している。廃熱ボイラーは、過熱蒸気を作り出すために、煙道ガスからボイラーを流れる供給水に熱を移動させるのに適合している。タービンを通る過熱蒸気の膨張は、機械力を生み出す。
酸素富化燃焼炉のエネルギー効率を高めるための方法が提供される。その方法は、以下の工程を含む。酸化剤ガスと燃料ガスを提供し、その場合酸化剤ガスは空気より大きな酸素含有量を有する。酸化剤ガスおよび燃料ガスの少なくとも一方を少なくとも1つの熱交換システムに流通させ、それにより酸化剤ガスおよび燃料ガスの少なくとも一方を加熱する。加熱された酸化剤と燃料ガスを炉の中で燃焼させ、それにより煙道ガスを提供する。煙道ガスを少なくとも1つの熱交換システムに流通させ、それにより酸化剤と燃料ガスが加熱されるとき煙道ガスが冷却される。供給水と煙道ガスは、煙道ガス由来の熱が供給水に移動し、それにより過熱蒸気を作り出すように廃熱ボイラーに流通させる。過熱蒸気は、タービンにより膨張させ、それにより機械力を生み出す。
この驚くべき結果は、本発明の熱回収スキームの構成部分のそれぞれが1つのシステムに統合されるとき大きく増幅される。煙道ガスの温度および、熱交換器、ASUのボイラー、蒸気タービン、静電沈降装置、スクラバーおよび関連設備の経費に基づいて、予想外にも、本発明者は、酸素注入型燃焼システムにおける本発明の実施のための資本投下が、2年未満で回収されることを発見した。さらに、本発明の熱回収スキームの実施は、その後、20%を超えるほどシステムの操作経費を減少させ得る。したがって、同じシステムに統合される本発明のそれらの側面の結果として、酸素燃焼式燃焼は、空気燃焼式燃焼よりはるかに魅力的になる。
本発明は、上記態様に限定されず、変更され得るし、特許請求の範囲のいずれの全ての態様を包含し得ることが理解される。
図1は、少なくとも1つの熱交換器を含む本発明のシステムの第1の態様の模式図であり、図中では、煙道ガスの熱エネルギーは燃料および酸化剤ガスの少なくとも一方と熱交換し、次いで、廃熱ボイラー中で水および水蒸気と、という順に熱交換する。 図2は、酸化剤および燃料ガスという順に予備加熱するための2つの熱交換器を含む本発明のシステムの第2の態様の模式図である。 図3は、燃料と酸化剤ガスの順で予備加熱するための2つの熱交換器を含む本発明のシステムの第3の態様の模式図である。 図4は、少なくとも1つの熱交換器を含む本発明のシステムの第4の態様の模式図であり、図中、煙道ガスの熱エネルギーは、廃熱ボイラーの中の水および水蒸気と熱交換され、次いで、燃料および酸化剤ガスの少なくとも1つと、以上の順に熱交換する。 図5は、1つの熱交換器を含む本発明のシステムの第5の態様の模式図であり、図中、煙道ガスの熱エネルギーは、酸化剤ガスと熱交換され、次いで、廃熱ボイラー中で水および/または水蒸気と、以上の順に熱交換する。 図6は、1つの熱交換器を含む本発明のシステムの第6の態様の模式図であり、図中、煙道ガスの熱エネルギーは燃料ガスと熱交換され、次いで、廃熱ボイラーの中の水および/または水蒸気と、以上の順に熱交換する。 図7は、本発明のシステムの第7の態様の模式図であり、図中、酸素は、システムに遠隔的に(remotely)供給され、蒸気タービンにより生み出される全ての機械的な力は、電力を生み出すための発電機に伝達される。
本発明のシステムは、酸化剤ガスと燃料ガスが燃焼し、それにより煙道ガスを作り出す統合された熱回収手法を通して工業的な炉の中での酸素富化燃焼の効率を高めるためのものである。そのシステムは、酸素富化ガスの供給源、少なくとも1つの熱交換器システム、廃熱ボイラーおよびタービンを備える。酸素富化ガスは、空気の酸素レベルより大きな酸素レベルを有する。熱交換器は、煙道ガスから熱エネルギーを吸収し、酸化剤ガスおよび燃料ガスの少なくとも一方に熱エネルギーを移す。廃熱ボイラーもまた、煙道ガスから熱エネルギーを吸収し、過熱蒸気を作り出すために供給水に熱エネルギーを移す。タービンは、過熱蒸気を、該タービンを通して膨張させることにより機械力を作り出す。
本発明の方法は、煙道ガスが作り出されるように酸化剤ガスと燃料ガスが燃焼する酸素富化燃焼炉の効率を高めるためのものである。その方法は、以下の工程を含む。酸化剤ガスと燃料ガスを提供し、その場合酸化剤ガスは、空気より大きな酸素含有量を有する。煙道ガス並びに酸化剤ガスと燃料ガスの少なくとも一方を、少なくとも1つの熱交換システムに流通させ、それにより、酸化剤と燃料ガスの少なくとも一方を加熱し、煙道ガスを冷却する。加熱された酸化剤ガスおよび燃料ガスを炉の中で燃焼させ、それにより煙道ガスを提供する。供給水と煙道ガスは、煙道ガス由来の熱が供給水に移り、それにより過熱蒸気を作り出すように廃熱ボイラーに流通させる。過熱蒸気は蒸気タービンを通って膨張し、それにより機械力を生み出す。
本発明は特に、ガラス溶融施設、特にフロートガラスプロセスに適用可能であるけれども、本発明は、そのような用途に限定されない。むしろ、本発明は一般的に、酸素の現場での生産がなされるかなされないかにかかわらず、いずれの酸素燃焼式燃焼工業炉にも適用可能であり、その場合、炉により発生する煙道ガスの温度は、十分な熱回収を可能とするのに十分に高い。
図1において最も良く示されているように、第1の好ましい態様は、空気の供給源がコンプレッサー2により圧縮され、空気分離ユニット(ASU)1により空気の酸素レベルより大きな酸素レベルを有する酸化剤ガスの流れ3および空気の酸素レベルより小さな酸素レベルを有する酸素貧化ガスの流れ5に分離されるところの空気分離システム4を備える。ASU1は、限定されないが、低温システム、膜システムまたは吸着PSAまたはVSA等の様々の空気分離システムを利用し得る。典型的には、選ばれる個々の空気分離プロセスに依存して、酸化剤ガス3は、少なくとも21(体積)%の酸素および好ましくは少なくとも90%の酸素を含む。
酸化剤ガスの流れ3および燃料ガスの流れ9は、熱交換システム11に向けられる。燃料ガスの例には、限定されないが、天然ガス、他のガス状炭化水素、およびそれらの混合物が含まれる。熱交換システム11では、酸化剤ガスおよび燃料ガスの流れ3、9のいずれか一方または両方が、炉15を出て行く煙道ガスの流れ13との熱交換により、熱交換器の安全な操作を可能とする温度まで予備加熱される。熱交換システム11を出て、酸化剤と燃料の流れは、それらが燃焼する炉15に向かう。酸化剤および燃料ガスの流れ3、9の少なくとも一方の予備加熱は、炉15に導入される熱エネルギーの量を大きくする。結果として、煙道ガスとの熱交換を通しての予備加熱の欠如の下で達成され得るよりも少ない量の酸化剤ガスおよび燃料ガスが、炉15へのエネルギー入力および装填物17への熱入力を達成するように燃焼し得る。
図1に示されるように、酸化剤ガスの流れ3および/または燃料ガスの流れ9は、熱交換システム11で予備加熱され、一方、熱交換システム11に入る煙道ガスの流れ13は、通常1,200℃以上の温度から対応して冷却される。酸化剤ガスの流れ3および燃料ガスの流れ9は、約200℃から約800℃、より好ましくは約200℃から約600℃および最も好ましくは約450℃から約550℃の温度に加熱され得る。他方、煙道ガスの流れ13は、典型的には、約500℃から約1500℃の温度、および好ましくは1000℃を超える温度に冷却される。任意に、低温空気回路16は、熱交換システム11の上流で酸化剤ガスの流れ3および/または燃料ガスの流れ9に接続され得るものであり、非常用スイッチが酸化剤または燃料供給の遮断の場合に冷却空気を供給するように操作され得るものであり、したがって、熱交換システム11の損傷および/または起こり得る故障を回避することができる。また、任意に、煙道ガス13の流れの一部または全部は、迂回回路14を介して熱交換システム11の周りに選択的に方向転換され得るものであり、それにより、酸化剤の流れ3および/または燃料ガスの流れ9の予備加熱の相対的な程度を調節し、および/または熱交換システム11の過熱を回避することができる。このことは、可変流量弁18を調節することにより達成され、したがって、煙道ガスの流れ13の多く、少なく、または皆無が熱交換システム11を迂回することを許容する。
熱交換システム11の下流では、酸化剤ガスの流れ3および燃料ガスの流れ9は、炉15に注入され、炉では、それらの流れが高温燃焼生成物を発生させるように燃焼される。ガラス溶融施設の場合には、高温燃焼生成物は、炉15に導入される装填物17の溶融または再加熱のための熱を提供する。高温燃焼生成物は、煙道ガスの流れ13を提供するために、炉から排出される。煙道ガスの流れ13の温度は、極度に高くなり得る。本発明の実施において、煙道ガスの流れ13の温度は、約1,200℃より高く、または1,216℃より高くさえ、または約1,600℃まで達し得る。
図1に示されるように、煙道ガスの流れ13は、熱交換システム11を通過し、熱交換システムでは、熱は、煙道ガスの流れから酸化剤ガスの流れ3および燃料ガスの流れ9に部分的に移動する。次いで、煙道ガスの流れ13は、廃熱ボイラー19を通って流れ、廃熱ボイラーでは、熱は、煙道ガスの流れから廃熱ボイラー19を通って流れる供給水に部分的に移動し、それにより、加圧された過熱蒸気21の流れを作り出す。次いで、過熱蒸気21は、蒸気タービン22を通って膨張し、機械力を作り出す。蒸気タービン22により作り出される機械力は、シャフト25を介してシャフト力を発生させ、および/または発電機27を介して電力を発生させるかのいずれかのために用いられる。蒸気タービン22により作り出される機械力および電力のいずれか一方または両方は、当該プロセスの他の部分のために、または他のプロセスのために力を供給するために用いられ得る。好ましくは、機械力は、コンプレッサー2を駆動するために用いられ、それにより、空気の分離を行う空気分離システム4のパワーの消費を減少させる。
水蒸気21は、約100ミリバールでタービン22を出て行き、凝縮器29で凝縮され、廃熱ボイラー19に供給される前にポンプ30で加圧される。ボイラーを出て行く煙道ガスの流れ13の温度は、スタックに送られる前に、許容されるレベルで全ての放出を維持するために、バグハウスフィルター、ESPまたはスクラバーのような汚染防除システムの少なくとも1つを通過させるのに十分に低い。
本発明では、多くの異なる形態および順序が実施され得る。
例えば、図2において最も良く示されているように、最も好ましい態様は、酸化剤ガスの流れ3および燃料ガスの流れ9のそれぞれを予備加熱するための2つの熱交換システム31および33を含む。酸化剤ガスおよび燃料ガス3、9の流れの一方または両方を予備加熱するための熱交換の採用は、本発明の重要な側面である。予備加熱は、炉の酸化剤および燃料の消費を有意に減少させる。というのは、炉で必要とされるエネルギー入力の一部が、燃焼力の代わりに多量の熱の形態でもたらされるからである。この潜在的なエネルギー節約のために、炉にさらにより多量の熱をもたらすために、酸化剤ガスの流れ3および燃料ガスの流れ9の両方を予備加熱するのは特に有益である。例えば、選択されたレベルの装填処理量を達成するために、もし酸化剤ガスと燃料ガスを予備加熱するならば、予備加熱無しでの炉の操作と比較して10%まで酸化剤ガスと燃料ガスの流量を安全に減少させることが可能である。この態様もまた、煙道ガスの流れ13が、まず熱交換器31を通過し、次に廃熱ボイラー19を通過し、次に熱交換器33を通過するように変更され得る。
図3において最も良く例示されているように、もう1つの好ましい態様もまた、2つの熱交換システム31および33を含む。この態様において、煙道ガスの流れ13は、まず、燃料ガスの流れ9を予備加熱するために熱交換システム31を通過し、次いで、酸化剤ガス3の流れを予備加熱するために熱交換システム33を通過する。図2に描写されている態様と同様に、この態様もまた変更され得る。例えば、煙道ガスの流れ13は、まず熱交換システム31を通過させられ、次に廃熱ボイラー19を通過させられ、次いで、熱交換システム33を通過させられ得る。
図4において最も良く示されているように、もう1つの好ましい態様は、酸化剤ガスの流れ3および燃料ガスの流れ9の少なくとも1つを予備加熱するための少なくとも1つの熱交換システム35を含む。この態様において、燃料ガスの流れ13は、まず廃熱ボイラーを通過し、ついで、熱交換システム35を通過する。酸化剤ガスの流れ3および燃料ガス9の流れのそれぞれについて1つの熱交換器を含む形態を選択するとき、廃熱ボイラー19は、煙道ガスの流れ13に関し、熱交換器の一方の下流で、他方の上流に位置し得る。
図5に最も良く例示されているように、もう1つの好ましい態様は、1つの熱交換システム37のみを含む。図2に描写されている態様とは対照的に、この態様においては、酸化剤ガスの流れ3は予備加熱されるけれども、燃料ガスの流れ9は予備加熱されない。この態様は、煙道ガスの流れ13がまず廃熱ボイラー19を通過し、ついで、熱交換システム37を通過するように変更され得る。
図6において最も良く示されているように、もう1つの好ましい態様は、1つの熱交換システム39のみを含む。この態様においては、燃料ガスの流れ9は予備加熱されるけれども、酸化剤ガスの流れ3は予備加熱されない。この態様もまた、煙道ガスの流れ13がまず廃熱ボイラー19を通過し、次いで、熱交換システム39を通過するように変更され得る。
図7において最も良く示されているように、もう1つの好ましい態様は、酸化剤ガスの流れ3を供給する酸化剤ガスの供給源41を含む。酸化剤ガスの供給源41は、遠隔の酸素生成システムからのパイプラインであり得る。この態様において、蒸気タービン22により作り出される機械力の全ては、電力を作り出すためのシャフト26を介して発電機27に移される。その電力は、当該システムの他の部分または他のシステムで用いられ得る。
熱交換システム11、31、33、35、37および39は、1,500℃までの温度で煙道ガスに暴露され得るので、熱交換システムは、好ましくは、約950℃までの表面温度に耐え得る材料で作られる。また、熱交換システム11、31、33、35、37および39は、700℃の温度で実質的に純粋な酸素への暴露の下で実質的に腐食に耐える材料で作られることも好ましい。これは、約700℃の温度を有する大気圧下の実質的に純粋な酸素への材料の暴露の際に800nm/日を超えない厚さの減少または増大として定義される。この腐食耐性を測定するために適切な試験は以下の通りである。
試験された材料には、SS304、SS310、SS446、インコネル600、インコネル625、インコロイ800およびインコロイ825が含まれる。それぞれの材料について2本の管を得、それにより、管について第1の組と第2の組を準備した。それらの管のそれぞれは、2.13cmの外径、0.28cmの壁厚さおよび2.54cmの長さを有するものであった。 試料の内表面および外表面のそれぞれを、240−研磨紙により研削/研磨し、石鹸水により洗浄し、乾燥し、2種の溶剤(まずアセトンにより、次いで、加熱酸素供給のためにバートラーMCAにより)で洗浄することにより調製した。
次いで、試料の第2と第3の組を、周囲の酸素温度と等価の700℃の試料表面温度を達成するためにモニターされる炉の中に配置した。大気圧の酸素を、分あたり約0.25〜0.50リットルの速度で炉内に通じた。500時間後、加熱された試料のそれぞれを炉から取り出し、計量した。次いで、試料の第3の組を、合せて1,000時間にするためにさらに500時間の暴露するための炉に戻し、それから再び計量した。試料の表面積とそれぞれの材料の密度に基づいて、500時間と1,000時間のそれぞれの時間間隔でnm/日として厚さの減少(または増加)を重量の増加(または損失)から計算した。試験の結果を表1に示す。
Figure 0005275296
表1に示されるように、700℃の表面温度での腐食への実質的な耐性を示す材料の非限定的な例には、インコネル600およびインコロイ800が含まれる。それらの材料は、ほとんど剥離(spalliation)を示さなかった。それらの完全なオーステナイト構造、良好な不動態(passivation)特性および広範な有用性は、それらを特にこの用途のために適合させる。インコネル625は、1,000時間の暴露について良好な腐食抵抗を示す傾向があるけれども、それは少なくとも初期には、インコネル600およびインコロイ800と比較してあまりに大きく減少するように見える。
高温の酸素に直接暴露された熱交換器の表面については、被覆物の使用が、腐食現象を遅延させ、装置の寿命を延ばす上で有益であろう。アルミナイド/シリサイド被覆は、上記試験された合金の耐性を有意に補強するために用いられ得る。しかしながら、本発明は、それらの合金および/または被覆の使用に限定されない。特に、もし上記試験スキームでインコネル600およびインコロイ800により示された結果と同様の結果を示すならば、他の材料および被覆もまた適切であり得る。
熱交換システム11、31、33、35、37および39には、直接熱交換器または間接熱交換器が含まれ得る。
直接熱交換器は、好ましくは、並流形態で操作することを意図される。この形態では、煙道ガスおよび低温流体(酸化剤ガスまたは燃料ガス)は、熱移動表面の反対側に沿って同じ方向に流れる。低温流体は、実際には、金属のための冷却媒体として機能し、ホットスポットを最小化する働きをしながら、熱移動表面を通して煙道ガスから熱を吸収する。しかしながら、向流および交差流のような多くの異なる設計もまた本発明について用いられ得る。
間接熱交換器は、煙道ガスの流れ13から低温流体(酸化剤または燃料)の流れに熱を伝えるために、空気のような中間熱伝達流体を利用する。特に好ましい間接熱交換器は、米国特許第6,071,116号および第6,250,916号に開示されており、その内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
直接熱交換器についての1つの適切な設計には、管状かご型放射回収熱交換器が含まれ、その場合、1本の外側の管は、同軸的に別の内側の管を取り囲む。この設計の使用は、ほんの約0.05バールの、酸化剤ガスの流れ3と関連する熱交換器を通る酸化剤ガスの流れ3の圧力降下をもたらす。熱交換器のためのもう1つの適切な設計には、外殻と管の設計が含まれる。
予想外にも、熱交換システム11、31、33、35、37および39について適切な材料と設計が選択されるとき、本発明者は、酸化剤ガスの流れ3および/または燃料ガスの流れ9は、約200℃から約800℃、より好ましくは約200℃から約600℃、および最も好ましくは約450℃から約550℃の温度に、安全に、かつ経費上有効に、加熱されうることを発見した。また、煙道ガスの流れ13は、対応して、熱交換により約500℃から約1500℃の温度に冷却され得る。本発明者の知識に対して、高温の煙道ガスとの熱交換を通して炉の中の酸素富化ガスを予備加熱するための以前の試みは、安全上の不確実性かまたは経費の問題かのいずれかのためにいずれにせよ成功と判断し得る結論に導けなかった。
酸化剤ガスの流れ3および/または燃料ガスの流れ9との熱交換の後、煙道ガスの流れ13は、それが廃熱ボイラー19に入るとき、1,500℃ほどの高さ、好ましくは1200℃ないし1500℃の温度をいまだ有し得る。この温度はあまりに高いので、ボイラー19は、好ましくは、比較的高い温度に強力に耐久するように設計される。
1つのそのような設計は、対流式エコノマイザーセクション、対流式気化器セクションおよび、煙道ガスが管表面の一方の側を流れ、また、水、水蒸気および過熱蒸気が反対側を流れる過熱器セクションを含む。ポンプ30由来の供給水は、エコノマイザーセクションで予備加熱され、対流式気化器セクションに供給される。好ましくは、供給水は、約30バールの圧力で約105℃の温度を有し、ボイラー19に供給され、一方、煙道ガスの流れ13は、ボイラー19に入る。
対流式気化器セクションでは、水は蒸気に変わり、蒸気ドラムにより水から分離される。得られた水蒸気は、過熱器セクションで、例えば250℃以上の過熱温度に加熱される。好ましくは、過熱蒸気は、約430℃の温度を有する。ボイラー19の3つのセクションのそれぞれは、過剰な隙間の詰まりを防止するために露出管を利用する。微粒子の蓄積により詰まりが起こりやすいのであれば、空気吹込みスートブロワーもまた熱伝達表面の現場での洗浄を行うために含まれ得る。
上記廃熱ボイラー19の設計はまた、その中に煙道ガスの再循環システムも含み、そうすることで、ボイラー19の入口の下流の煙道ガスは、ボイラー19の出口の上流由来の冷却された煙道ガスの一部により希釈され、冷却される。もし本発明がガラス溶融施設で実施されるならば、ボイラー19の入口のすぐ下流での希釈の後、煙道ガスは、好ましくは、約550℃の温度に冷却される。このことは、対流式熱伝達セクションに入る前に全てのガラス微粒子が完全に固化することを保証する。煙道ガスの再循環システムは、ボイラー19の出口のすぐ上流の再循環ファンおよびボイラー19の入口のすぐ下流の混合室にリサイクルされた煙道ガスを導入するためのガス用管路からなる。
廃熱ボイラー19のためのもう1つの適切な設計は、ドイツのハイエ−グラスから入手し得る。この設計において、煙道ガスの流れ13は、ボイラー19に入った後に希釈されない。また、このボイラーの熱伝達表面は、「ショット・クリーニング」を通して洗浄され、「ショット・クリーニング」では、微粒子の蓄積をゆすり落としてはがすためにボイラーの頂部から鉄球を降り落とさせる。加えて、本発明がガラス溶融施設で実施されるとき、この設計は、加熱表面上の、硫酸ナトリウムのような凝縮された煙道ガスの成分の、蓄積層を許容する。数日の操作の後、層の蓄積と「ショット・クリーニング」は、蓄積層がその厚さを維持する平衡状態を達成する。蓄積層の絶縁効果は、煙道ガスがボイラー19の熱伝達表面上に凝縮することを防止する。
どのような設計が選択されるにせよ、煙道ガスの出口温度は、150℃ないし400℃に維持されるべきであり、そうすることで、水蒸気の熱移動が最大化し、一方、腐食性の煙道ガスの凝縮を回避するために露点を超えて煙道ガスの温度を維持することになる。
適切な蒸気タービン23は、エリオット・カンパニー、ドレッサー・ランド、またはマレーのような製造者から入手し得る。1つの形態において、蒸気タービン22は、空気を酸化剤ガスの流れ3および酸素貧化ガスの流れ5に分離するのに必要とされる空気分離システム4(例えば、エアコンプレッサー2のシステム)の電力消費を減少させるために、シャフト25を通して空気分離システム4の中のコンプレッサー2を駆動させるのに適している。もう1つの形態において、蒸気タービン22は、代わりに、そのシステムの他の部分または他のシステムでの使用のために電力を発生させるための発電機27に機械的な力を供給する。
本発明の、可変的でさらに、統合された性質は、燃料と電力の節約について非常に大きな柔軟性を可能とする。弁18を調節することにより、迂回回路14を通って流れる煙道ガスの量を変化させうるものであり、そのようにして、煙道ガスと酸化剤ガスおよび/または燃料ガスとの間の、ならびに煙道ガスと供給水との間のより大きいかより小さい熱移動を選択的に可能とする。この様式において、燃料の経費および/または電力の経費は最小化され得る。燃料の経費が電力の経費より重要であるときは、酸化剤ガスの流れ3および燃料ガスの流れ9は、550℃までの温度に予備加熱され、それにより、燃料および酸化剤の節約を最大化する(10%まで)ように弁18を作動させる。他方、電力経費がより重要であるときは、相対的に小さな熱移動が煙道ガスと酸化剤ガスおよび/または燃料ガスとの間に起こり、一方、相対的に大きな熱が廃熱ボイラー19で回収されるように弁18が調節される。
蒸気タービン22を空気分離システム4に接続すると、酸化剤ガス3の流れと酸素貧化ガス5の流れへの空気の分離のために必要とされる空気分離システム4により要求される電力の目を見張る減少が達成され得る。意外にも、本発明者は、上記電力要求の100%までが達成され得ることを見出した。好ましくは、少なくとも約50%、より好ましくは少なくとも約67%、さらにより好ましくは少なくとも約79%、および最も好ましくは約85%の電力減少が達成され得る。それらの驚くべき結果は、酸素注入型燃焼を実施するためのエネルギー経費は、酸素注入型燃焼を実施しない従来の空気注入型燃焼と比較して有意に減少することを示す。
600トン/日のガラス溶融施設については、以下の、空気分離システムの電力減少の非限定的な例は、3.373MW(予備加熱なし)の空気分離システム電力消費を用いて計算された。
第1の事例において、酸化剤ガスの流れと燃料ガスの流れはともに、550℃に予備加熱され、煙道ガスは、1,500℃から1,200℃に冷却される。結果として、酸化剤ガスと燃料ガスのそれぞれの10%が節約される(予備加熱無しと比較して)。2.000MWまでの電力が、空気分離システムにより必要とされる要求量3.036MW(3.373MW−10%)を減少させるために供給され、それにより、66%の減少をもたらす。
第2の事例においては、燃料ガスのみが550℃に予備加熱され、煙道ガスは、1,500℃から1,380℃に冷却される。結果として、酸化剤ガスと燃料ガスのそれぞれの4.7%が節約される。2.550MWまでの電力が、要求される3.214MW(3.373MW−4.7%)を減少させるために供給され、それにより79%の電力減少をもたらす。
第3の事例においては、燃料ガスのみが160℃に予備加熱され、煙道ガスは、1,500℃から1,475℃に冷却される。結果として、酸化剤ガスと燃料ガスのそれぞれの1%が節約される。2.850MWまでの電力が、要求される3.340MW(3.373MW−1%)を減少させるために供給され、それにより85%の電力減少をもたらす。
また、驚くべきことに、熱交換システム11、31、33、35、37および39ならびにボイラー19を冷却した後、ボイラー19から出て行く煙道ガスの流れ13は、150℃または200℃程度の温度を有し得る。そのような低温またはもう少し高温では、空気または水のような低温流体による希釈無しに汚染防除システム内で煙道ガスの流れ13を処理することが可能となる。煙道ガスのはるかに少ない流量(従来の煙道ガスの希釈と比較して)のために、汚染防除システムの大きさは、はるかに小さくなる。例えば、煙道ガスの流量の減少に基づいて、汚染防除システムの大きさは、75%ほどまで小さくなり、結果として、投下資本と操作経費の両方の観点で、はるかにより廉価となり得る。
ボイラー19を出て行く煙道ガスの流れ13の温度は、上記温度に限定されない。たとえば、ボイラー19を出て行く煙道ガスの流れ13の温度は、好ましくは、約200℃から約400℃である。より好ましくは、ボイラーを出て行く煙道ガスの流れ13は、約200℃から約300℃の温度を有する。
おそらく、最も予想外のことではあるが、本発明は、酸素燃焼式燃焼の利用を、以前に考えられていたより、はるかにより経済的に有益にするようである。当該技術における共通の確信は、経費のかかるNOX 削減技術を必要とする空気燃焼式燃焼と比較して、酸素燃焼式燃焼は、ASUおよび関連する装備のための大きな資本上の支出とASUの電力要求に関連する比較的大きな操作経費を必要とするということである。この確信が、酸素燃焼式燃焼は経済的に妥当ではないという結論を下すように燃焼技術の当業者を導いてきた。しかしながら、本発明者は、この結論は誤りであることを示した。本発明の実施は、本発明の上記側面に欠ける酸素燃焼式燃焼システムと比較して1以上の利点(燃料ガスの10%節約、酸化剤ガスの10%節約、空気分離システムの電力要求量の減少(または別に用いられる電力供給の増加)および汚染防除システムのサイズの減少のような)をもたらすので、本発明は、比較的短い時間で償却するであろう。
1…空気分離ユニット、2…コンプレッサー、4…空気分離システム、11,31,33,37,39…熱交換システム、14…迂回回路、15…炉、16…冷却空気回路、18…流量弁、19…廃熱ボイラー、21…過熱蒸気、22,23…蒸気タービン、25,26…シャフト、27…発電機、29…凝縮器、30…ポンプ

Claims (6)

  1. 酸素富化型ガラス炉のエネルギー効率を高めて、燃料と電力コストを節約する融通性もたせる方法であって、
    a)空気より大きい酸素含有量を有する酸化剤ガスと燃料ガスを提供する工程であって、
    酸化剤ガスは空気分離ユニットにより空気を酸化剤ガスと酸化貧化ガスに分離することにより達成され、酸素貧化ガスが前記空気より少ない酸素含有量を有する、
    b)前記酸化剤ガスと前記燃料ガスを、第1及び第2の熱交換器を通してそれぞれ流させ、それにより前記酸化剤と前記燃料ガスを加熱する工程、
    c)前記ガラス炉の中で前記加熱された酸化剤と燃料ガスを燃焼させ、それにより煙道ガスを提供する工程、
    d)前記煙道ガスを第1及び第2の熱交換器を通して流させ、それにより前記酸化剤と燃料ガスを加熱しながら前記煙道ガスを冷却する工程、
    e)供給水と前記煙道ガスを、前記煙道ガス由来の熱を供給水に移行させ、それにより過熱蒸気を作るように廃熱ボイラーを通して流させる工程であって、このボイラーはこれら熱交換器の下流側に配置され、煙道ガスははじめにこれらの熱交換器により冷却され、次いで更にボイラーで冷却される、
    f)過熱蒸気を、タービンを通して膨張させ、それにより機械力を作り出す工程、及び
    g)空気分離ユニットに対して機械力を提供する工程を備え、
    電力コストを節約する方が、燃料コストを節約するよりも、より重要である時は、煙道ガスの流れの全て又は一部が、第1の熱交換器及び/又は第2の熱交換器をバイパスし、
    燃料コストを節約する方が、電力コストを節約するよりも、より重要である時は、煙道ガスの流れをバイパスさせない
    方法。
  2. 請求項1記載の方法であって、
    a)これら第1及び第2の熱交換器で、前記酸化剤ガスと燃料ガスを200℃から800℃の温度に加熱する工程をさらに含む方法。
  3. 請求項1記載の方法であって、
    a)前記ガラス炉由来の前記煙道ガスの流れが、1,250℃を超える温度を有する方法。
  4. 請求項1記載の方法であって、
    a)前記煙道ガスの流れが、前記廃熱ボイラーに入る前記煙道ガスの流れが300℃から1500℃の温度を有するように、これら前記熱交換器により冷却される方法。
  5. 請求項4記載の方法であって、
    a)前記熱交換器のそれぞれが700℃の表面温度で酸素に暴露されても腐食に実質的に耐性を有する材料を備える方法。
  6. 請求項1記載の方法であって、
    a)前記ボイラーを出て行く前記煙道ガスの温度が400℃未満であり、かつ
    b)前記ボイラーを出て行く前記煙道ガスの前記温度が、前記煙道ガスの前記温度未満の温度を有する別のガスによる前記煙道ガスの希釈無しに達成される方法。
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