JP5274816B2 - ロータリエンコーダおよび電子制御システム - Google Patents

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Description

本発明は、アブソリュート型やインクリメンタル型のロータリエンコーダにおいて異常相出力機能に関するものである。
本発明のロータリエンコーダは、円周方向複数の回転スリットを通過した投光素子からの光信号を複数の受光素子で受光し、この受光に応答して受光素子から出力されるA、B相両信号から回転情報を得るエンコーダである。
図8を参照してインクリメンタル型のロータリエンコーダは、一般的に、投光素子LEDと2つの受光素子PD1,PD2との間に、円周方向等間隔に投光素子LEDからの光を透過することができる複数のスリット(以下回転スリットと言う)を有する回転スリット板RSと、この回転スリット板RSの一方側に上記スリットと同様に投光素子LEDからの光を透過することができるスリット(以下固定スリットと言う)を有する固定スリット板FSとを対向配置している(特許文献1)。
この固定スリット板FSの固定スリットは、投光素子LEDからの光を電気角で順次90度ずつずれさせて回転スリット板RSの回転スリットを通過させて光信号を形成するようになっている。受光素子PD1,PD2では上記光信号を受光し、受光素子PD1,PD2の受光出力から図示略の信号処理回路により、図9(a)(b)で示すようなA相信号と、B相信号とを生成し、これらA相とB相信号から被検出軸の回転状態すなわちその回転方向や回転速度を検出することができるようになっている。
この回転方向の検出では、図9(c)で示すようにA相とB相信号のバイナリーコードでA相信号「0」、B相信号「0」の組み合わせでは「0」、A相信号「1」、B相信号「0」の組み合わせでは「2」、A相信号「1」、B相信号「1」の組み合わせでは「3」、A相信号「0」、B相信号「1」の組み合わせでは「1」としそのバイナリーコードの変化順序から回転方向を判定することができる。バイナリーコードは「0」「2」「3」「1」「0」「2」…と変化し、信号レベル合計は「0」「1」「2」「1」「0」「1」…と変化する。
そして、上記A相信号とB相信号のバイナリーコードの組み合わせでは「0」「0」の組み合わせが存在している。この場合、上記ロータリエンコーダでは図10で示すように受光素子PD1,PD2が電源コモン端子CTに共通に接続されているために、電源コモン端子CTが受光素子PD1,PD2に未接続であるときも上記A相信号とB相信号のバイナリーコードの組み合わせでは「0」「0」の組み合わせが成立することになる。受光素子PD1,PD2の受光出力はそれぞれ比較回路CP1,CP2で比較され、A相信号、B相信号が生成されるようになっている。
そのため従来のロータリエンコーダでは、受光素子PD1,PD2が電源コモン端子CTに未接続の場合では、被検出軸の回転状態を誤検出することになり、ロータリエンコーダを搭載した装置やシステムの信頼性を低下させてしまう要因となるという課題がある。
そして、本出願人は、上記電源コモン端子CTに未接続の状態を検出可能とするために、180度ごとに信号レベルが反転するものでかつA相信号とB相信号それぞれの信号レベルが共にゼロのときのタイミングで立ち上がり側に反転する参照相(ref)信号を生成する参照相(ref)信号生成手段と、少なくとも上記A相、B相、参照相(ref)三者の信号レベルに基づいて上記電源コモン端子CTが上記複数の受光素子に未接続であるか否かを判定する判定手段とを備えたロータリエンコーダを考えた(平成19年5月14日付け出願に係る特願2007−127857号参照)。
ところで、ロータリエンコーダは、ロータリエンコーダから上記A,B相両信号を入力すると共に上記A,B相両信号に基づいて上記被検出軸の回転動作を電子制御する電子制御装置と共に電子制御システムに組み込まれる場合、上記ロータリエンコーダのA相、B相、参照相(ref)のうちのいずれかの相が故障しても、信号レベルが正常時「1」(=オン)から「0」(=オフ)に反転するフェイルセーフ(オンオフ)信号を電子制御装置側に出力するだけである。そのため、電子制御装置側では、このフェイルセーフ信号のみでは、上記各相のいずれが故障したかが不明であるから、ロータリエンコーダからフェイルセーフ信号が入力されると、電子制御システムの安全を図る見地から、システム運転を停止する以外に対応がなかった。
特開平07−134048号公報
本発明により解決すべき課題は、複数の受光素子が電源コモン端子に未接続な状態を検出可能とすると共に、ロータリエンコーダ側から電子制御装置側に対して該電子制御装置側がA、B相、参照相(ref)のいずれが故障しているかを特定するための情報を入力することが可能なロータリエンコーダを提供することである。
本発明によるロータリエンコーダは、投光素子からの投光を被検出軸と同期回転する回転スリットを介して受光する複数の受光素子を備え、これら受光素子の受光出力から電気角で180度ごとに反転するA相信号と、A相信号より電気角で90度ずれ180度ごとに反転するB相信号と、180度ごとに信号レベルが反転するものでかつA相信号とB相信号それぞれの信号レベルが共にゼロのときのタイミングで立ち上がり側に反転する参照相(ref)信号を生成する信号生成手段と、
少なくとも上記A相信号、B相信号、参照相(ref)信号からなる三者の信号のいずれが故障したかを検出すると共に、この検出に基づき、三者の信号のうちのいずれの相が異常相であるかを特定するデータとして、複数のビット信号の組み合わせデータ、単一信号の1周期内のデューティの組み合わせデータ、および通信データのうちのいずれか1つのデータを出力する異常相出力手段とを備え記複数の受光素子は、電源コモン端子に共通接続されていると共に、少なくともA相、B相、参照相(ref)三者の信号レベルに基づいて上記電源コモン端子が上記複数の受光素子に未接続であるか否かを判定する判定手段を備えることを特徴とするものである。
本発明では、異常相出力手段により、少なくともA相信号、B相信号、参照相(ref)信号からなる三者信号のうちのいずれの相が異常相であるかを特定するデータを、電子制御装置側に出力することにより、電子制御装置側では、A相、B相、参照相(ref)のいずれが故障しているかを特定することが可能となる。
そのため、本発明では、上記三者の相であるA相、B相、参照相(ref)のうち、参照相(ref)のみが異常相である場合、システムを運転停止せず、A相、B相の信号でシステム運転を継続することができ、また、A相のみまたはB相のみが異常相の場合、被検出軸の正転、逆転の判断を電子制御装置側はできないが、正常なA相またはB相の信号でシステムを暫定的に運転することができ、A相、B相が共に異常相の場合、参照相(ref)の信号でシステムを暫定的に運転することができる。
本発明の好ましい一態様は、上記異常相出力手段をマイクロコンピュータのソフトウエアにより実行可能とすることである。
上記好ましい態様では、A相信号とB相信号のバイナリーコードの組み合わせで「0」「0」の組み合わせのタイミングでは、A相信号とB相信号二者の信号レベルの合計はゼロであるが、参照相信号の信号レベルが立ち上がり側に反転すると、A相、B相、参照相三者の信号レベルの合計はゼロにはならないから、受光素子は電源コモン端子に接続されていると判定することができる。
一方、上記好ましい態様では、A相信号とB相信号のバイナリーコードの組み合わせでは「0」「0」の組み合わせのタイミングではA相信号とB相信号二者の信号レベルの合計はゼロである。そして、このタイミングで電源コモン端子が受光素子に接続されていない場合では、参照相信号の信号レベルが立ち上がり側に反転せず、参照相信号の信号レベルはゼロであり、A相、B相、参照相三者の信号レベルの合計はゼロとなって、受光素子が電源コモン端子に未接続状態であると判定することができる。
その結果、本発明のロータリエンコーダではそれを搭載した装置やシステムは上記判定から稼動前にその挙動を制御することができるのでその信頼性が向上することになる。
なお、本発明は、アブソリュート型のロータリエンコーダでもインクリメンタル型のロータリエンコーダにも適用することができる。
本発明では、電子制御装置側がA相、B相、参照相(ref)のいずれが故障しているかを特定することが可能なロータリエンコーダを提供することができる。
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施の形態に係るロータリエンコーダおよびこのロータリエンコーダを含む電子制御システムを詳細に説明する。実施の形態ではエレベータ装置を制御する電子制御システムに適用している。
図1を参照して、エレベータ装置1は、巻上機3を駆動用モータ5により駆動してロープ7を介して乗りかご9を昇降させる一方、被検出軸である駆動用モータ5のモータ軸10に取り付けたロータリエンコーダ11からの検出信号であるA、B相両信号を電子制御装置(ECU)13に入力する。電子制御装置(ECU)13では、図示略の制御用CPUを備え、ロータリエンコーダ11からの検出信号により駆動用モータ5を駆動制御するようになっている。電子制御装置(ECU)13によるエレベータ装置の制御内容はその他種々あるが、その説明は略する。
図2を参照してロータリエンコーダ11は図示略の機構に固定されたエンコーダハウジング12を備え、軸方向一対の軸受14によりモータ軸10に支持されている。
図3を参照して実施の形態のロータリエンコーダ11の基本構成を説明すると、投光素子LEDは電源と接地との間に電流制限抵抗R0、トランジスタTR0と共に直列に挿入接続され後述するマイクロコンピュータMCにより駆動制御されてオンオフするトランジスタTR0を通じて投光動作する。投光素子LEDからの投光を回転スリット板RSと、固定スリット板FSとを介して受光素子PD(a+),PD(a−),PD(b+),PD(b−),PD(ref+),PD(ref−)で受光する。この受光素子PDの(a+)、(b+)…の意味は後述する。回転スリット板RS、固定スリット板FSは図3では図解の都合で略示している。これら受光素子PD(a+),PD(a−),PD(b+),PD(b−),PD(ref+),PD(ref−)それぞれの出力は比較回路CP1,CP2,CP3で比較され、比較回路CP1からはA相信号、比較回路CP2からはB相信号、比較回路CP3からは参照相(ref)信号が出力される。これらA相信号、B相信号は電子制御装置(ECU)13に入力され、A相信号、B相信号および参照相(ref)信号はマイクロコンピュータMCに入力される。電子制御装置(ECU)13はA相信号とB相信号とから被検出軸の回転状態すなわち回転速度および回転方向を検出する。
マイクロコンピュータMCはA相信号、B相信号および参照相(ref)信号により電源コモン端子CTが未接続であるか否かを判定することができるようになっている。
以上のロータリエンコーダ11では、投光素子LED、回転スリット板RSの回転スリット、固定スリット板FSの固定スリット、受光素子PD(a+),PD(a−),PD(b+),PD(b−),PD(ref+),PD(ref−)、比較回路CP1,CP2,CP3により、180度ごとに信号レベルが反転するA相信号を生成するA相信号生成手段と、A相より電気角で90度位相がずれて180度ごとに信号レベルが反転するB相信号を生成するB相信号生成手段と、180度ごとに信号レベルが反転するものでかつA相信号とB相信号それぞれの信号レベルが共にゼロのときのタイミングで立ち上がり側に反転する参照相(ref)信号を生成する参照相信号生成手段と、を構成する。
図4を参照して、rsは回転スリット板RSに円周方向等間隔に形成された回転スリットである。図中、回転スリット板RSにおいて、回転スリットrsの部分は図解上は白抜きで、回転スリットrs間は投光素子LEDの投光を遮光する部分であり、図解上はハッチングで示す。固定スリット板FSはこの回転スリットrsに対向する固定スリットfsを有する。
固定スリットfsは説明の都合で、投光素子LEDの光を180度ごとに反転する光信号a+を生成する固定スリットをfs(a+)、光信号a+に対して電気角で180度ずれて180度ごとに反転する光信号a−を生成する固定スリットをfs(a−)、投光素子LEDの光を光信号a+に電気角で90度ずれ180度ごとに反転する光信号b+を生成する固定スリットをfs(b+)、光信号b+に対して電気角で180度ずれて180度ごとに反転する光信号b−を生成する固定スリットをfs(b−)、光信号a+と光信号b+の信号レベルが共にゼロのタイミングで立ち上がり180度ごとに信号レベルが反転する光信号ref+を生成する固定スリットをfs(ref+)、光信号a−と光信号b−の信号レベルが共にゼロのタイミングで立ち上がり180度ごとに信号レベルが反転する光信号ref−を生成する固定スリットをfs(ref−)と称する。
受光素子PDもそれぞれの固定スリットfs(a+),fs(a−),fs(b+),fs(b−),fs(ref+),fs(ref−)それぞれに合わせて、PD(a+),PD(a−),PD(b+),PD(b−),PD(ref+),PD(ref−)と称しており、それぞれの受光素子PD(a+),PD(a−),PD(b+),PD(b−),PD(ref+),PD(ref−)は、対応する固定スリットfs(a+)、fs(a−)、(b+)、fs(b−)、fs(ref+)、fs(ref−)を通過した光信号a+,a−,b+,b−,ref+,ref−を受光する。光信号a+、a−をそれぞれ受光した受光素子PD(a+)とPD(a−)それぞれの出力は上記したように比較回路CP1で比較されてA相信号が生成され、光信号b+、b−をそれぞれ受光した受光素子PD(b+)とPD(b−)それぞれの出力は上記したように比較回路CP2で比較されてB相信号が生成され、光信号ref+、ref−をそれぞれ受光した受光素子PD(ref+)とPD(ref−)それぞれの出力は上記したように比較回路CP3で比較されて参照相(ref)信号が生成される。
図5の(a)(b)を参照して、電子制御装置(ECU)13では、バイナリーコードではA相信号が「0」、B相信号が「0」のタイミングでは「0」、A相信号が「1」、B相信号が「0」のタイミングでは「2」、A相信号が「1」、B相信号が「1」のタイミングでは「3」、A相信号が「0」、B相信号が「1」のタイミングでは「1」となり、この「0」「1」「2」「3」の順序では背景技術で説明したように回転方向が一方側例えば時計回り、逆順序では反時計回りと検出判定することができる。また、電子制御装置(ECU)13ではA相信号等の単位時間当たりの数のカウントにより回転速度を検出判定することができる。
図5の(a)(b)に加えて図5の(c)を参照して、マイクロコンピュータMCはA相信号、B相信号および参照相(ref)信号の三者信号を入力すると共に、入力したA相信号、B相信号、参照相(ref)信号の三者の信号レベルがすべてゼロとなる場合には、電源コモン端子CTが未接続と判定する。すなわち、マイクロコンピュータMCは、A相信号、B相信号、参照相(ref)信号ではいずれも同時にゼロになるタイミングにはなっていないので、電源コモン端子CTが未接続ではないと判定する一方、図5(a)〜図5(c)では示していないが、A相信号、B相信号、参照相(ref)信号すべての信号レベルがゼロになるタイミングがあるときは、そのタイミングで電源コモン端子CTが未接続であると判定する。
以上のように実施の形態では、受光素子PD(a+),PD(a−),PD(b+),PD(b−),PD(ref+),PD(ref−)が電源コモン端子CTに未接続状態であると判定することができ、結果、実施の形態のロータリエンコーダではそれを搭載した装置やシステムの信頼性が向上することになる。
図6を参照して、実施の形態の電子制御システムのブロック構成を説明する。図6ではロータリエンコーダ11ではマイクロコンピュータMCのみ示す。電子制御システムは、ロータリエンコーダ11と、電子制御装置(ECU)13と、駆動用モータ5と、を備える。電子制御装置(ECU)13は図6以外にも種々の信号を入出力するが、図6では図示を略する。
ロータリエンコーダ11のマイクロコンピュータMCは、相信号入力部M1と、投光素子駆動部M2と、CPUM3と、メモリM4と、フェイルセーフ信号出力部M5と、を備える。これらは内部バスM6で相互接続されている。
相信号入力部M1はA相信号、B相信号、参照相(ref)信号を入力処理する。
投光素子駆動部M2はトランジスタTR0に駆動信号を出力する。
CPUM3はロータリエンコーダ11全体の動作を制御する。
メモリM4は、フラッシュメモリ、マスクROM、RAM等の各種メモリで構成されている。メモリM4には、CPUM3がロータリエンコーダ11全体の動作を実行するための実行プログラム、CPUM3が動作異常判定を行うための動作異常判定プログラム、その他のプログラムが格納されている。
フェイルセーフ信号出力部M5はロータリエンコーダ11が動作異常であるときにフェイルセーフ信号を電子制御装置(ECU)13の図示略の制御用CPUに出力する。電子制御装置(ECU)13の制御用CPUはフェイルセーフ信号に応答して駆動用モータ5の回転を安全側に制御して電子制御システムの安全性を確保する。
図7を参照して動作異常判定プログラムを説明する。
CPUM3は、A相信号、B相信号、参照相(ref)信号のいずれが故障したかを検出する検出手段を構成する。CPUM3は例えば以下の(1)−(3)のいずれかによる異常相出力手段を構成する。
(1)CPUM3とフェイルセーフ信号出力部M5は、上記三者の信号のうちのいずれの相が異常相であるかを特定するデータとして、2つのビット信号の組み合わせデータを出力する異常相出力手段を構成する。
この異常相出力手段について図7(a)を参照して説明する。
フェイルセーフ信号出力部M5から電子制御装置(ECU)13には2つの第1、第2フェイルセーフ信号が上記2つのビット信号として出力される。
CPUM3は、異常相が参照相(ref)である場合、第1フェイルセーフ信号を「0」、第2フェイルセーフ信号を「0」に設定して電子制御装置(ECU)13側に第1、第2フェイルセーフ信号を出力する。電子制御装置(ECU)13では、上記両フェイルセーフ信号を2ビット信号としてとらえ、「00」の組み合わせにより、参照相(ref)が異常相であると把握することができ、システムを運転停止せず、A相、B相の信号でシステム運転を継続することができる。
CPUM3は、異常相がA相である場合、第1フェイルセーフ信号を「0」、第2フェイルセーフ信号を「1」として電子制御装置(ECU)13側に第1、第2フェイルセーフ信号を出力する。電子制御装置(ECU)13では、上記両フェイルセーフ信号を2ビット信号としてとらえ、「01」の組み合わせにより、A相が異常相であると把握することができ、モータ5の正転、逆転の判断を電子制御装置(ECU)13側はできないが、正常なB相の信号でシステムを暫定的に運転することができる。
CPUM3は、異常相がB相である場合、第1フェイルセーフ信号を「1」、第2フェイルセーフ信号を「0」として電子制御装置(ECU)13側に第1、第2フェイルセーフ信号を出力する。電子制御装置(ECU)13では、上記両フェイルセーフ信号を2ビット信号としてとらえ、「10」の組み合わせにより、B相が異常相であると把握することができ、モータ5の正転、逆転の判断を電子制御装置側はできないが、正常なA相の信号でシステムを暫定的に運転することができる。
CPUM3は、異常相がA相、B相の両相である場合、第1フェイルセーフ信号を「1」、第2フェイルセーフ信号を「1」として電子制御装置(ECU)13側に第1、第2フェイルセーフ信号を出力する。電子制御装置(ECU)13では、上記両フェイルセーフ信号を2ビット信号としてとらえ、「11」の組み合わせにより、A相、B相が共に異常相であると把握することができ、参照相(ref)の信号でシステムを暫定的に運転することができる。
(2)また、CPUM3とフェイルセーフ信号出力部M5は、上記三者の信号のうちのいずれの相が異常相であるかを特定するデータとして、単一信号の1デューティ周期内のデューティの組み合わせデータを出力する異常相出力手段を構成する。
この異常相出力手段を図7(b)を参照して説明する。
フェイルセーフ信号出力部M5からはA相、B相、参照相(ref)それぞれの異常相に対応したデューティのフェイルセーフ信号が電子制御装置(ECU)13に出力される。
CPUM3は、異常相が参照相(ref)である場合、フェイルセーフ信号のデューティを50%として電子制御装置(ECU)13側に当該フェイルセーフ信号を出力する。電子制御装置(ECU)13では、フェイルセーフ信号のデューティが50%のときは、参照相(ref)が異常相であると把握することができ、システムを運転停止せず、A相、B相の信号でシステム運転を継続することができる。
CPUM3は、異常相がA相である場合、フェイルセーフ信号デューティを30%として電子制御装置(ECU)13側に当該フェイルセーフ信号を出力する。電子制御装置(ECU)13では、フェイルセーフ信号のデューティが30%のとき、A相が異常相であると把握することができ、モータ5の正転、逆転の判断を電子制御装置(ECU)13側はできないが、正常なB相の信号でシステムを暫定的に運転することができる。
CPUM3は、異常相がB相である場合、フェイルセーフ信号のデューティを20%として電子制御装置(ECU)13側に当該フェイルセーフ信号を出力する。電子制御装置(ECU)13では、フェイルセーフ信号のデューティが20%のとき、B相が異常相であると把握することができ、モータ5の正転、逆転の判断を電子制御装置(ECU)13側はできないが、正常なA相の信号でシステムを暫定的に運転することができる。
CPUM3は、異常相がA相、B相の両相である場合、フェイルセーフ信号のデューティを10%として電子制御装置(ECU)13側に当該フェイルセーフ信号を出力する。電子制御装置(ECU)13では、フェイルセーフ信号のデューティが10%のときA相、B相が共に異常相であると把握することができ、参照相(ref)の信号でシステムを暫定的に運転することができる。
(3)また、CPUM3は、異常相出力手段として、上記三者の信号のうちのいずれの相が異常相であるかを特定するデータを電子制御装置(ECU)13側の図示略のCPUとデータ通信する。CPUM3は、A相、B相、参照相(ref)それぞれの異常相に対応したデータを含む通信信号を電子制御装置(ECU)13の図示略のCPUに送信する。このデータ通信は、ロータリエンコーダ11のCPUM3と電子制御装置(ECU)13の図示略のCPUとの間で互いの通信ポートを用いて例えばUART(Universal Asynchronous Receiver Transmitter)等の通信方式により相互のデータを送受信することができる。あるいは上記UART方式に代えてCSI(Clocked Serial Interface)方式等の簡易なものでもよい。このCSI方式ではロータリエンコーダのCPUM3と電子制御装置(ECU)13の図示略のCPUそれぞれの信号端子を通じてクロック同期通信でデータの送受信を行う。
以上説明したように実施の形態のロータリエンコーダ11では、A相、B相、参照相三者の信号レベルの合計はゼロとなって、受光素子PDが電源コモン端子CTに未接続状態であると判定することができるので、実施の形態のロータリエンコーダ11ではそれを搭載した装置やシステムは上記判定から稼動前にその挙動を制御することができるのでその信頼性が向上することになる。
実施の形態のロータリエンコーダ11は、A、B相両信号、参照相(ref)信号の三者の信号のうちのいずれの相が異常相であるかを特定するデータとして、複数のビット信号の組み合わせデータ、単一信号の1デューティ周期内のデューティの組み合わせデータ、および通信データのうちのいずれか1つのデータを出力する異常相出力手段を備えるので、電子制御装置(ECU)13側ではA、B相、参照相(ref)のいずれが故障しているかを特定することが可能となる。
そのため、実施の形態のロータリエンコーダ11と電子制御装置(ECU)13とを備えた電子制御システムでは、A相、B相、参照相(ref)のうち、参照相(ref)のみが異常相である場合、システムを運転停止せず、A相、B相の信号でシステム運転を継続することができ、また、A相のみまたはB相のみが異常相の場合、モータ軸10の正転、逆転の判断を電子制御装置(ECU)13側はできないが、正常なA相またはB相の信号でシステムを暫定的に運転することができ、A相、B相が共に異常相の場合、参照相(ref)の信号でシステムを暫定的に運転することができる。
図1は本発明の実施の形態に係る電子制御システムの概略構成を示す図である。 図2はロータリエンコーダがモータ軸に軸受で支持されている状態を示す図である。 図3は本発明の実施の形態に係るロータリエンコーダの電気的な概略構成を示す図である。 図4は回転スリットと、固定スリットとの対応関係の説明に供する図である。 図5はA相信号、B相信号、参照相(ref)信号の信号レベルの関係を示す図である。 図6は実施の形態のロータリエンコーダのマイクロコンピュータと電子制御装置(ECU)と駆動用モータとを示すブロック図である。 図7(a)は異常相を2つのフェイルセーフ信号の組み合わせで特定する例を示す図、図7(b)は異常相をフェイルセーフ信号のデューティの組み合わせで特定する例を示す図である。 図8はロータリエンコーダの機構的な概略構成を示す図である。 図9(a)はA相信号、図9(b)はB相信号、図9(c)はバイナリコードと信号レベル合計とを示す図である。 図10は従来のロータリエンコーダの電気的な概略構成を示す図である。
符号の説明
1 エレベータ装置
3 巻上機
5 駆動用モータ
10 モータ軸
11 ロータリエンコーダ
13 電子制御装置
RS 回転スリット板
FS 固定スリット板
LED 投光ダイオード(投光素子)
PD 受光素子
MC マイクロコンピュータ
CT 電源コモン端子

Claims (3)

  1. 投光素子からの投光を被検出軸と同期回転する回転スリットを介して受光する複数の受光素子を備え、これら受光素子の受光出力から電気角で180度ごとに反転するA相信号と、A相信号より電気角で90度ずれ180度ごとに反転するB相信号と、180度ごとに信号レベルが反転するものでかつA相信号とB相信号それぞれの信号レベルが共にゼロのときのタイミングで立ち上がり側に反転する参照相(ref)信号を生成する信号生成手段と、
    少なくとも上記A相信号、B相信号、参照相(ref)信号からなる三者の信号のいずれが故障したかを検出すると共に、この検出に基づき、三者の信号のうちのいずれの相が異常相であるかを特定するデータとして、複数のビット信号の組み合わせデータ、単一信号の1周期内のデューティの組み合わせデータ、および通信データのうちのいずれか1つのデータを出力する異常相出力手段と、
    を備え
    記複数の受光素子は、電源コモン端子に共通接続されていると共に、少なくともA相、B相、参照相(ref)三者の信号レベルに基づいて上記電源コモン端子が上記複数の受光素子に未接続であるか否かを判定する判定手段を備えることを特徴とするロータリエンコーダ。
  2. 上記異常相出力手段をマイクロコンピュータのソフトウエアにより実行可能とした、ことを特徴とする請求項1に記載のロータリエンコーダ。
  3. 被検出軸の回転に伴い、電気角で180度ごとに反転するA相信号と、A相信号より電気角で90度ずれ180度ごとに反転するB相信号と、を出力するロータリエンコーダと、上記ロータリエンコーダから上記両信号を入力すると共に上記両信号に基づいて上記被検出軸の回転動作を電子制御する電子制御装置と、を備えた電子制御システムにおいて、
    上記ロータリエンコーダは、請求項1または2に記載のロータリエンコーダであって、異常相出力手段からの異常相データを上記電子制御装置に出力することができるようになっている、ことを特徴とする電子制御システム。
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