JP5274054B2 - 乾燥装置 - Google Patents

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Description

本発明は複数個のヒータユニットを有する乾燥装置に係り、詳しくは自動車ボディに付いた傷等の塗装補修を行う際に、その補修箇所の形状に合わせて個々のヒータユニットの位置変更が可能で自動車修理工場などで簡易に使用するのに好適な乾燥装置に関するものである。
自動車ボディの塗装補修作業は、塗料を塗布した後に60〜80℃の低温で焼き付け、塗膜を熱により反応硬化させる乾燥処理作業となっている。この補修作業には、熱源にニクロム線ヒータ、シーズヒータ或いはランプヒータを用いた塗装乾燥装置が使用されており、このような塗装乾燥装置は多く開発されて、その一部が特許文献にも紹介されている(例えば下記特許文献1、2参照)。
図12は下記特許文献1に開示された塗装乾燥装置を示す正面図である。
下記特許文献1に開示された塗装乾燥装置30は、キャスター付きの台車31と、この台車31に立設された支柱32と、この支柱32に昇降装置33を介して支持された赤外線加熱部34と、この赤外線加熱部34の頂部に取付けられた送風装置35と、赤外線加熱部34及び送風装置35を制御する操作盤(図示省略)とで構成されている。
この塗装乾燥装置30による乾燥処理は、先ず、この塗装乾燥装置30を塗装が終了した自動車ボディの補修箇所へ近接させ、昇降装置33のハンドルを操作して赤外線加熱部34の高さが調整される。次いで、操作盤が操作されて赤外線加熱部34に塗装箇所を加熱すると共に、送風装置35から所定速度の風が送風される。塗装箇所への熱風照射及び所定速度の送風は、塗料の種類に対応した所定の制御プログラムによって実行されるようになっている。
また、下記特許文献2に開示された電熱乾燥器は、キャスター付き台車と、この台車に立設された可動支柱と、この可動支柱に支持された遠赤外線発熱ランプとを備え、遠赤外線発熱ランプが筐体に収容されて、この筐体が可動支柱に傾動自在に取付けられた構成を有している。この電熱乾燥器を使用した乾燥処理は、上記の装置と略同じ方法で行われるが、この乾燥器は赤外線発熱ランプが収容された筐体が可動支柱に傾動自在に固定されているので、塗装面との距離が微調整できるようになっている。
特開平8−278080号公報(段落〔0015〕〜〔0018〕、図2) 実開昭59−25096号公報(請求項1、図1)
上記特許文献1、2に開示されている各塗装乾燥装置は、加熱部が支柱に上下動自在に固定されているので、この加熱部を上下動させることにより加熱部を補修箇所へ対向させて乾燥処理ができる。これらの塗装乾燥装置は、赤外線加熱部の発熱面が略四角形状となっているので、この形状と同じ形状の塗装面、例えば自動車ボディなどに付いた比較的小さな傷でこの発熱面と同じ大きさの塗装補修に対しては、効率よく乾燥処理ができる。
ところが自動車ボディに付く傷は、このような小さいものばかりでなく、自動車が動いているときに障害物等と接触した際に付く傷は自動車の進行方向に沿って細長く延びたものになることが多い。このような細長の傷の塗装補修に上記特許文献1及び2に開示された塗装乾燥装置を使用すると、全ての傷を一度に処理することができないため作業が面倒になり、処理の能率を上げることが難しく、しかも1つの傷を複数回に分けて処理するため処理ムラなどが発生する恐れがある。すなわち、この補修作業は、細長な塗装面を複数に区分して、これらの区分された塗装面毎に加熱部を移動させて処理しなければならなくなるため、乾燥装置の移動・調整が必要となりその作業が面倒になり、全体の処理時間も長くなる。また、加熱部の発熱面の大きさと塗装面の大きさとが合わないと、乾燥ムラが発生し或いは塗装面が小さ過ぎると処理面以外の箇所へも熱照射されてしまい照射熱が無駄になる。その結果、加熱部への供給電力をセーブできなくなり省エネが難しいなどの課題が潜在している。
本発明は、このような従来技術の課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、自動車ボディに付いた傷の塗装補修等をする際に、その乾燥箇所の形状に合わせて複数個のヒータユニットの位置変更を容易にできるようにして乾燥処理効率の向上を図った乾燥装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、上記目的を達成できるとともに小型・軽量化を実現した乾燥装置を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために、本願の請求項1に記載の乾燥装置は、ハウジング内にヒータが収容されたヒータユニットを複数個備えた乾燥装置において、前記複数個のヒータユニットは、それぞれのヒータユニット間に回動自在な連結手段を介在させて鎖状に結合され、前記連結手段は前記複数個のヒータユニットの一端部同士を回転自在に連結していることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の乾燥装置において、前記連結手段は、一対の第1、第2連結アームと、該第1、第2連結アームの一端部同士を繋いで所定角度に調節可能な調節手段とを有し、前記連結手段の前記第1、第2連結アームの他端部を隣接する前記ヒータユニットにそれぞれ回転自在な固定手段で固定したことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の乾燥装置において、前記複数個のヒータユニットは、いずれか1つのヒータユニットを支持部材に固定したことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の乾燥装置において、前記支持部材は、移動自在な基台から立設した支柱からなり、前記支柱に前記ヒータユニットをスライド移動自在な固定手段で結合したことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の乾燥装置において、前記ヒータは、ニクロム線ヒータ、シーズヒータ、ハロゲンランプヒータ又はカーボンランプヒータのいずれかであることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1に記載の乾燥装置において、前記複数個のヒータユニットのいずれか1つのヒータユニットの照射面近傍に、被塗装面に対向して該被塗装面の温度を検知する非接触型の温度センサーを設け、前記温度センサーの検知出力が制御装置に入力されて、該制御装置により前記ヒータユニットの温度制御がなされることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の乾燥装置において、前記制御装置は、制御手段及び記憶手段を有し、前記記憶手段に各種乾燥パターンを記憶させておき、前記制御手段は、前記温度センサーの検知出力に基づき選定された乾燥パターンを実行することを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項3又は4に記載の乾燥装置において、前記支持部材に固定されたヒータユニットは、その中間部が前記支持部材に固定されていると共に、前記連結手段が一端部のみに連結されている場合には該連結手段が連結されていない他端部近傍に、前記連結手段が両端部に連結されている場合にはより連結された前記複数のヒータユニットの数の少ない端部近傍に制御装置が取付けられていることを特徴とする。
本願の請求項9に記載の乾燥装置は、移動自在な基台と、前記基台から立設された所定長さの支柱と、前記支柱に設けられた上下動可能な結合手段に結合されたヒータユニットとを備えた乾燥装置において、
前記ヒータユニットは、2個のヒータユニットからなり、これらのヒータユニットは、両ヒータユニット間をリンク機構で結合して、前記リンク機構を前記結合手段に結合したことを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の乾燥装置において、前記リンク機構は、複数本のアームからなる折畳み自在なリンク機構で構成して、前記リンク機構を前記結合手段に回転可能に枢支したことを特徴とする。
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の乾燥装置において、前記折畳み自在なリンク機構は、前記2個のヒータユニットを直接連結する所定長さの連結アームと、前記連結アームの長手方向の略中央部に支軸で回動自在に枢支した所定長さの第1可動アームと、前記第1可動アームの両端にそれぞれ回動自在に支軸で枢支した第2、第3可動アームとを有し、前記連結アームおよび前記第2、第3可動アームの端部は前記2個のヒータユニットに回動自在に枢支させたことを特徴とする。
請求項12に記載の発明は、請求項9に記載の乾燥装置において、前記ヒータユニットのヒータは、ニクロム線ヒータ、シーズヒータ、ハロゲンランプヒータ又はカーボンランプヒータのいずれかであることを特徴とする。
請求項13に記載の発明は、請求項9に記載の乾燥装置において、前記2個のヒータユニットのいずれか1つのヒータユニットの照射面近傍に、被塗装面に対向して該被塗装面の温度を検知する非接触型の温度センサーを設け、前記温度センサーの検知出力が制御装置に入力されて、該制御装置により前記ヒータユニットの温度制御がなされることを特徴とする。
請求項14に記載の発明は、請求項13に記載の乾燥装置において、前記制御装置は、制御手段及び記憶手段を有し、前記記憶手段に各種乾燥パターンを記憶させておき、前記制御手段は、前記温度センサーの検知出力に基づき選定された乾燥パターンを実行することを特徴とする。
本発明は、上記構成を備えることにより、以下に示すような優れた効果を奏するものである。すなわち、請求項1の発明によれば、複数個のヒータユニットは、それぞれ回動自在な連結手段で結合されているので、自動車ボディに付いた傷などを補修する際の被塗装面の形状に合わせてそれぞれのヒータユニットの位置を変更することができる。その結果、被塗装面の形状、例えば略正方形状或いは細長の被塗装面に合わせて、各ヒータユニットからそれぞれ放射熱を照射させることができる。したがって照射熱が塗装面の外に散乱することが少なく被塗装面に集中されることになるので放射熱の無駄がなくなり、以って効率的な乾燥処理が実現できる、また、ヒータユニットへの電力の供給も少なくて済むので省エネルギー化を図ることもできる。
また、請求項2の発明によれば、隣接するヒータユニットは、それぞれ所定角度に調節可能な調節手段を有する連結アームで結合されているので、被塗装面の形状が複雑になっても、その形状に合わせてそれぞれのヒータユニットの位置変更及び照射距離の調整が簡単にできる。
また、請求項3の発明によれば、複数個のヒータユニットのいずれか1つのヒータユニットが支持部材に固定されているので、支持部材に固定されたヒータユニットを中心にして、他のヒータユニットの位置変更が可能になる。
また、請求項4の発明によれば、支持部材は、移動自在な基台から立設した支柱からなり、この支柱にスライド移動自在な固定手段でヒータユニットが結合されているので、ヒータユニットの上下動が簡単になる。また、支柱が移動可能な基台に立設されているので、移動が簡単になる。更に、塗装乾燥装置は主に基台、支柱及びヒータユニットといった少ない部材で構成されているので、小型・軽量化が簡単にできると共に組み立てが簡単になり、小型貨物自動車などでの搬送が容易になる。
また、請求項5の発明によれば、ヒータにニクロム線ヒータ、シーズヒータ、ハロゲンランプヒータ又はカーボンランプヒータを使用することにより、ヒータユニットを軽量にすることが可能になる。また、特にカーボンランプヒータを使用することにより、熱効率を向上させることが可能になる。
また、請求項6及び7の発明によれば、温度センサーを検知出力に基づき選定された乾燥パターンを実行することにより、全自動の乾燥処理ができる。
また、請求項8の発明によれば、支持部材にその中間部が固定されたヒータユニットにおいて、その一端部のみに連結手段が連結されている場合には他端部近傍に、その両端部に連結手段が連結されている場合にはよりヒータユニットの連結数が少ない端部近傍に制御装置を設けている。これにより、制御装置は比較的重量があるので、例えば複数個のヒータユニットを水平方向に一直線に配列させた場合であっても塗装乾燥装置の重心が大きく移動して転倒する恐れがなく、安定した使用を行うことが可能となる。

請求項9の発明によれば、ヒータユニットを2個のヒータユニットで構成し、これらのヒータユニットの間をリンク機構で結合して、このリンク機構を結合手段に結合したので、2個のヒータユニットは支柱に対して上下動が可能になるとともに、横一列への配列および所定の角度で停止させることが可能になる。その結果、乾燥処理面の形状に合わせて簡単にヒータユニットの移動ができるとともに、乾燥処理を効率的に実施することが可能になる。加えて、リンク機構をヒータユニット間に設けると共に、このリンク機構を結合手段を用いて支柱に結合させたので、ヒータユニットのレイアウトに拘わらず、常に重心のバランスを一定に保つことができるようになる。したがって、支柱及び基台を小型にすることができ、また、ヒータユニットの移動を安定して行うことができる。
請求項10の発明によれば、リンク機構を複数本のアームからなる折畳み自在なリンク機構で構成して、このリンク機構を結合手段に回転可能に枢支したので、2個のヒータユニットを結合手段で結合された箇所を中心にして360度の範囲で回転させることが可能になる。すなわち、乾燥装置は、2個のヒータユニットを上下、横および縦一列、さらに左右およびその途中など略360度の範囲で停止させることが可能になるので、広範囲の乾燥処理ができる。
請求項11の発明によれば、折畳み自在なリンク機構は、複数本のアームで簡単の形成することができる。
また、請求項12の発明によれば、ヒータにニクロム線ヒータ、シーズヒータ、ハロゲンランプヒータ又はカーボンランプヒータを使用することにより、ヒータユニットを軽量にすることが可能になる。また、特にカーボンランプヒータを使用することにより、熱効率を向上させることが可能になる。
また、請求項13及び14の発明によれば、温度センサーの検知出力に基づき選定された乾燥パターンを実行することにより、全自動の乾燥処理ができる。
以下、図面を参照して本発明の最良の実施形態を説明する。但し、以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための乾燥装置として塗装乾燥装置を例示するものであって、本発明をこの塗装乾燥装置に特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態のものも等しく適応し得るものである。
初めに、図1〜図4を参照して本発明の一実施形態に係る塗装乾燥装置1について説明する。なお、図1は本発明の実施例1に係る塗装乾燥装置の正面斜視図、図2は図1の乾燥装置のヒータユニットを上方へ持ち上げた状態の背面斜視図、図3は図2に示す塗装乾燥装置の使用形態の1例を示す斜視図、図4は他の使用形態を示す斜視図、図5は図4の乾燥装置のヒータユニットを上方へ持ち上げた状態の背面斜視図である。
本実施形態に係る塗装乾燥装置1は、床面などに固定される基台2と、この基台2から垂直方向へ立設した支柱6と、この支柱6にスライド移動可能に固定した2個の第1、第2ヒータユニット7A、7Bと、非接触型温度センサー(以下、単に「温度センサー」という)18と、この温度センサー18からの信号を入力して第1、第2ヒータユニット7A、7Bを制御する制御装置が収容された制御ボックス19とを有している。なお、本実施形態で述べる各ヒータユニット7A、7Bは従来技術のヒータパネルとほぼ同一の用途・機能を備えるものである。
第1、第2ヒータユニット7A、7Bのうち、一方の第1ヒータユニット7Aは、支柱6に上下方向へスライド移動可能な結合手段12で固定されており、そして、この第1ヒータユニット7Aに他方の第2ヒータユニット7Bが回転可能なリンク機構からなる連結手段14で固定されている。
この塗装乾燥装置1を用いた乾燥処理方法は、主に、
(イ)第1、第2ヒータユニット7A、7Bを上下にほぼ平行に2段配列して行う方法、
(ロ)第1、第2ヒータユニット7A、7Bを水平方向へ1列配列して行う方法、
のいずれかで行われる。すなわち、上記(イ)の方法は、結合手段12を操作して第1ヒータユニット7Aを支柱6の所定位置に固定し、次いで、第2ヒータユニット7Bを連結手段14を介して回動させて第1ヒータユニット7Aの上方へ位置させて、各ヒータユニットから被塗装面へ熱照射する方法であり(図1〜図3参照)、また、上記(ロ)の方法は、第2ヒータユニット7Bを連結手段14を介して回動させ、この第2ヒータユニット7Bが第1ヒータユニット7Aに対して横方向に一直線に並ぶように水平方向へ位置させ、各ヒータユニット7A、7Bから被塗装面へ熱照射する方法である(図4及び図5参照)。
上記(イ)の方法によると、第1、第2ヒータユニット7A、7Bは上下2段に配列されるのでほぼ正方形の照射面積を形成することになり、ほぼ正方形状の面を乾燥処理できる。また、上記(ロ)の方法によると、第1、第2ヒータユニット7A、7Bは水平1列に配列されるので横方向に長尺な照射面積を形成することになり、横方向に長い面を乾燥処理できる。
この塗装乾燥装置1によれば、第1、第2ヒータユニット7A、7Bを上記(イ)、(ロ)に示す配列が可能であるため、被塗装面の形状に合わせて適宜照射面積の形状を変更して乾燥処理ができるようになる。したがって、例えば狭い作業環境等でも効率よく経済的な作業を行うことができる。すなわち、第1、第2ヒータユニット7A、7Bは、回動自在な連結手段14で結合されているため、補修箇所となる被塗装面の形状に合わせてそれぞれのヒータユニットの位置を変更することができる。その結果、被塗装面の形状、例えば矩形状或いは細長の被塗装面に照準を合わせて、第1、第2ヒータユニット7A、7Bからそれぞれ放射熱を照射できるので、照射熱が被塗装面の外に散乱することがなくなり、効率な乾燥処理を実現するとともに省エネルギー化を図ることができる。また、第1、第2ヒータユニット7A、7Bの支持部材は、移動自在な基台2とこの基台2から立設した支柱6からなり、第1、第2ヒータユニット7A、7Bはこの支柱6にスライド移動自在な固定手段12で結合されているので、第1、第2ヒータユニット7A、7Bは簡単に上下動させることができる。
なお、第1、第2ヒータユニット7A、7Bを上記(イ)、(ロ)の配列だけでなく、第2ヒータユニット7Bを途中で停止させることにより、途中で屈曲しているような角度を有する被塗装面の乾燥処理も可能になる。
以下、この塗装乾燥装置1を構成する個々の部材を詳述する。
基台2は、床面などを移動させて所定箇所に位置決め固定する平面視でU字状の基台フレーム3と、この基台フレーム3の2つの角部に固定したキャスター5a、5bと、支柱6を固定する固定板4とを有している。基台フレーム3は、所定の間隔(例えば603mm)をあけて対向させた所定の長さ(例えば513mm)の一対の脚部3a、3cとこれらの脚部3a、3cの一端を繋ぐ連結部3bとを有し、これらは所定の長さ及び太さを有し内部が中空の1本の金属管、例えばアルミニウム管を略U字状に折曲させて形成されている。また、各脚部3a、3cの端部は床面に接触するように下方へ折曲された折曲端3a'、3c'となっている。固定板4は、所定大きさの金属板からなり、連結部3b及び両脚部3a、3cの連結部3b側の一部に溶接等で固定されている。なお、床面から固定板4までの高さは、例えば84mmになっている。
支柱6は、所定太さ及び高さ(例えば1350mm)を有し内部が中空の四角柱からなり、アルミニウムなどからなる金属管で形成されている。この支柱6は、その底部6bが基台2の固定板4の略中央部に形成された固定穴4aに挿入されて立設固定されている。なお、この固定部分に固定部材6c(図2参照)を取付けることにより固定強度を向上させておくと好ましい。また、この支柱6には、その頂部6aから結合手段12が挿入されて装着される。このような構成により、支柱6が移動自在な基台2に立設されるので、支柱6を手で把持して傾け、脚部3a、3cの折曲端3a'、3c'を床面から浮かし、支柱6を押動することにより、一対のキャスター5a、5bが回動して所望の場所へスムーズに移動させることができる。そして、所定の場所へ移動させた後に支柱6を元の状態に戻して床面に折曲端3a'、3c'を当接させることにより、床面に移動不能に載置できる。
第1、第2ヒータユニット7A、7Bは、ほぼ同じ構成を有している。そこで以下には代表して第1ユニット7Aの構成について図1及び図2を参照して説明する。
第1ヒータユニット7Aは、所定長さのランプヒータ8と、このランプヒータ8を収容し一面が開口したヒータハウジング9と、このヒータハウジング9の開口部に装着するガード11とを有している。ランプヒータ8としては、例えば所定容量(例えば900W)のカーボンランプヒータが使用される。このヒータを使用することにより、眩しくなくなり、熱効率が向上する。勿論、他のヒータ、例えばニクロム線ヒータ、シーズヒータあるいはハロゲンランプヒータを使用することもできる。
ヒータハウジング9は、所定の長さ(例えば85mm)及び幅長(例えば620mm)を有する矩形状の底板部9aと、この底板部9aの四方から延びた側板部9b〜9eと、これらの側板部9b〜9eの端縁に形成された開口部9fとを有し、底部が船底状に形成された箱状のケースからなり、金属板を折曲加工して形成されている。またこの金属板はアルミニウム板にするのが好ましい。底板部9aの長手方向の長さはヒータランプ8の長さより若干長くなっており、底板部9a及び側板部9b〜9eには、複数本のスリットが形成されている。これらのスリットによってヒータハウジング9内に蓄熱される熱が放熱される。このヒータハウジング9の内部には、長手方向の両端部にランプヒータ8を固定する固定部9hが設けられている。また、ヒータハウジング9内部は熱反射加工が施されている。また、開口部9fの長尺な縁辺の一方には把持部10が設けられている。この把持部10を設けることにより、支柱6に対する第1ヒータユニット7Aの移動及び第1ヒータユニット7Aに対する第2ヒータユニット7Bの移動が簡単になる。
第1ヒータユニット7Aは、その底板部9aが結合手段12により支柱6に固定されている。この固定手段12は、内部に支柱6が挿通される大きさの貫通穴を有する比較的短長な筒状管12aと、この筒状管12aの一側面に穿設されたネジ穴に螺合された位置決めネジ12bとで形成されている。なお、この位置決めネジ12bを締結することにより結合手段12が支柱に上下動不能に固定される。また、筒状管12aの各ヒータユニット7A、7Bが配設される側の面の反対側に位置する面には把持環13が固定されている。この把持環13を設けることにより、固定手段12の上下動が容易になる。この第1ヒータユニット7Aには温度センサー18が取付けられている。
第2ヒータユニット7Bは連結手段14により第1ヒータユニット7Aに結合されている。この連結手段14は、一対の第1、第2連結アーム15a、15bと、両連結アーム15a、15bの一端部を回転自在に結合する調節ネジ16と、を有するリンク機構で構成されている。これらの第1、第2連結アーム15a、15bは、他端部が第1、第2ヒータユニット7A、7Bの各底板部9a、9aへ取付けネジ17a、17bで回転自在にネジ止めされる。なお、各底板部9a、9aへのネジ止めの際には、底板部9a、9aに取付けられた当て板9gを間に介在させて固定するのが好ましい。また、この当て板9gには、過度な回転を規制する回り止め構造を設けると更に好ましい。このように連結手段14で第1、第2ヒータユニット7A、7Bを結合することにより、第2ヒータユニット7Bを第1ヒータユニット7Aの上方或いは水平方向へ移動させることが可能になる。また、調節ネジ16を調節することにより、第2ヒータユニット7Bを、第1ヒータユニット7Aに対して前方へ所定角度に傾斜させることも可能になる(図3参照)。
制御ボックス19は、結合手段12の筒状管12aの一側面に固定されて、第1ヒータユニット7Aの移動に追従して移動される。また、この制御ボックス19が第1ヒータユニット7A側の、支柱6を挟んで連結手段14が設けられた側の逆側に固定されることにより、比較的重量のある制御ボックス19が常に支柱6に固定された状態となるので、第2ヒータユニット7Bを水平方向へ配設した場合であっても、乾燥乾燥装置1の重心が支柱6からほとんどずれることがなく、また脚部3から水平方向に張り出した第2ヒータユニット7Bに対し、制御ボックス19が重量的なバランスを保つ働きをするため、この塗装乾燥装置1自体が転倒することがない。また、この制御ボックス19の前面は操作スイッチ(電源スイッチ、及びヒータユニットをオン・オフするスイッチ)及びメータなどが付設された操作盤となっている。この制御ボックス19内には、第1、第2ヒータユニット7A、7Bを制御する制御装置20(図6参照)が収容されている。さらに、この制御ボックス19からは複数本のリード線Lが導出され、これらのリード線Lは外部電源、温度センサー18及び各ヒータユニット7A、7B等に接続される。
なお、温度センサー18は温度を検知する検知面が第1ヒータユニット7Aの照射面と同一平面上に位置し、且つ被塗装面に対向する方向に向けられて配設されており、各ヒータユニット7A、7Bによって加熱された塗装面から生じる熱を検知することで温度検出を行う構造となっている。なお、温度センサー18の具体的な構造については、例えばサーモパイル型赤外線センサーなど周知のものを使用すればよい。
次に、図6を参照して、制御装置20の構成を説明する。なお、図6は制御装置のブロック図である。
制御装置20は、温度センサー18等からの信号が入力される入力部と、この入力部からの信号に基づいて所定の演算を行う制御手段(CPU)と、この制御手段からの演算結果を第1、第2ヒータユニット7A、7Bへ出力する出力部と、各種の乾燥パターンなどが記憶された記憶部(ROM、RAM)と、を有している。なお、図6に示す符号Pは被塗装面を示している。
この制御装置20は、電源21、温度センサー18、第1、第2ヒータユニット7A、7Bに接続されている。また、記憶部には各種の乾燥パターン、例えば、予備乾燥、本乾燥及び各種のパテ乾燥、プラサフ乾燥、パネル部、樹脂バンパー、樹脂レンズ部の乾燥等を行うための乾燥パターンが記憶されている。これらの乾燥パターンとしてはそれぞれ異なる温度、時間等が設定されている。
このような構成を備える制御装置20により、選定された乾燥パターンに基づき全自動で塗装乾燥ができる。また、温度センサー18からの信号に基づく制御を行うようになっているので被塗装面の温度が上がり過ぎる心配がなく、樹脂部品の乾燥中にも安心して作業ができる。なお、この塗装乾燥装置1は、消費電力を従来装置と比較して59%程度低減できることが確認された。
次に、図1〜図6を参照して、塗装乾燥装置1の使用形態を被塗装面の位置等に対応するように更に詳しく説明する。なお、ここでは既に上述した(イ)及び(ロ)に示す配列に関連付けて説明を行う。
(イ−1)補修箇所となる被塗装面が床面に近い場所にある場合
このような場合には、図1に示すように、第1、第2ヒータユニット7A、7Bを上下2段に配列した状態で、下段の第1ヒータユニット7Aを支柱6の下方に位置決め固定されて使用される。そして、このように両ヒータユニット7A、7Bを上下2段配列した後に電源スイッチが投入され、制御装置20で所定の乾燥パターンが選択されて操作スイッチがオンされる。この操作スイッチのオンにより、第1、第2ヒータユニット7A、7Bのいずれか一方或いは双方のランプヒータ8が点灯されて被塗装面へ熱照射され、予備乾燥に次いで本乾燥が行われる。この乾燥処理は、その途中で温度センサー18により被塗装面の温度が検出され、この検出値が制御装置18にフィードバックされることにより、温度調節を自動的に実行しながら行われる。
(イ−2)補修箇所となる被塗装面が床面に対して高い位置にある場合
このような場合の乾燥処理は、図2に示すように、第1ヒータユニット7Aを支柱6の上端部6a付近に固定した状態で実施される。この際の乾燥パターンの選定及び処理工程は、上記(イ−1)と同じ方法で実施される。なお、上下方向の照射範囲は、基台2及び支柱6の高さとの関係で床面から94mm〜1623mmの範囲をカバーできる。また、被塗装面の形状が例えばくの字状に屈曲している場合などには、図3に示すように、第2ヒータユニット7Bを前方に傾けて被塗装面の形状に合うように位置決め固定して乾燥処理を行うこともできる。このように被塗装面の形状に合わせて2つのヒータユニット7A、7Bの設置角度を自由に変更できることにより、被塗装面に対して一様な距離から均一な乾燥処理を行うことができるようになる。
(ロ−1)補修箇所となる被塗装面が床面などに近い場所にある場合
このような場合には、図4に示すように、第1ヒータユニット7Aを支柱6の下方に位置決め固定すると共に、第2ヒータユニット7Bを連結手段14を介して回動させて、第2ヒータユニット7Bが第1ヒータユニット7Aと水平方向に1列になるように配列させる。この水平1列配列した後に電源スイッチが投入され、制御装置20で所定の乾燥パターンが選択されて操作スイッチがオンされる。この操作スイッチのオンにより、第1、第2ヒータユニット7A、7Bのいずれか一方或いは双方のランプヒータ8が点灯されて被塗装面へ熱照射され、予備乾燥に次いで本乾燥が行われる。この乾燥処理は、その途中で温度センサー18により被塗装面の温度が検出され、この検出値が制御装置18にフィードバックされることにより、温度調節を自動的に実行しながら行われる。
(ロ−2)補修箇所となる被塗装面が床面に対して高い位置にある場合
このような場合の乾燥処理は、図5に示すように、第1ヒータユニット7Aを支柱6の上端部6a付近に固定した状態で実施される。乾燥パターンの選定及び処理工程は、上記(ロ−1)と同じ方法で実施される。この水平方向の照射範囲は1282mmの範囲をカバーできる。
(ハ)その他、特殊な形状の被塗装面の場合
上述した(イ)に示す第1、第2ヒータユニット7A、7Bの配置は、例えば自動車ボディのほぼ平坦な面に傷が付き、かつその傷が横方向には比較的短く、縦方向には比較的長いような場合に非常に効果的な配置といえる。また、上述した(ロ)に示す第1、第2ヒータユニット7A、7Bの配置は、例えば自動車ボディのほぼ平坦な面に傷が付き、かつその傷が横方向には比較的長く、縦方向には比較的短いような場合には非常に効果的な配置といえる。しかしながら、自動車ボディに付く傷は上述したような形状に限らず、例えば途中で屈曲したL字状の傷や、ボディの屈曲した2つの面に亘って付いた傷なども存在する。そこでこのような場合には、本発明の塗装乾燥装置1は、第1ヒータユニット7Aを支柱6の所定位置に固定した状態で、第2ヒータユニット7Bを第1ヒータユニット7Aとのなす角が塗装面の分布状態に対応するように適宜調整して固定し、例えば両ヒータユニット7A、7Bが略L字状の位置関係となるように固定して乾燥処理を行う。なお、この際連結手段14の第1、第2連結アーム15a、15bは調節ネジ16を操作することで第2ヒータユニット7Bを前方に傾斜させて固定することも可能であるから、被塗装面の状態に合わせて第1、第2ヒータユニット7A、7Bの配置をより自由に変更することができる。したがって、折曲した被塗装面であっても良好な乾燥処理が可能になる。
また、上述の塗装乾燥装置1においては、支柱6が移動可能な基台2に立設されているので移動が簡単になる。更に、この塗装乾燥装置1は基台2、支柱6及びヒータユニット7A、7Bの少ない部材で構成されているので、部材を小型、軽量化できると共に組み立ても簡単になり、小型の貨物自動車などでの搬送が容易になる。
上記実施形態の塗装乾燥装置1は、2個のヒータユニット7A、7Bで構成されているが、その個数は2個でなくそれ以上のヒータユニットで構成することもできる。なお、図7は4個のヒータユニット7A〜7Dを連結手段で結合した塗装乾燥装置1'を示している。
この塗装乾燥装置1'を用いることにより、上述した塗装乾燥装置1では全てを一度に処理することが難しい程度の大きさ、すなわち縦方向及び横方向に長い傷を塗装補修する場合であっても、縦方向に並行に4段配列にしたり(図7A参照)、水平方向に一列に配列したり(図7B参照)、あるいは水平方向に一列に配列したのち被塗装面に合わせて連結手段部分で屈曲させたり(図7C参照)することで、より多くの種類の被塗装面の乾燥に使用することが可能な塗装乾燥装置1'とすることが可能となる。
次に、図8〜図11を参照して本発明の他の実施形態に係る塗装乾燥装置について説明する。なお、図8は本発明の実施例2に係る塗装乾燥装置の正面斜視図、図9は図8の塗装乾燥装置のヒータユニットを上方へ持ち上げた状態の背面斜視図、図10は図8に示す塗装乾燥装置の使用形態の一例を示す斜視図、図11は図10の背面斜視図である。
なお、この塗装乾燥装置1Aは、実施例1の塗装乾燥装置1と連結手段14の構成およびその固定箇所並びに基台の一部が異なっているのみで、他の構成は同じになっている。そこで、共通する構成には、同一符号を付してその説明は実施例1の説明を援用することとして、異なる構成について詳述する。
連結手段14Aは、図8及び図9に示すように、複数本のアームからなる折畳み自在なリンク機構からなり、このリンク機構14Aは、結合手段12の腕部材22に回動自在に枢支されている。すなわち、このリンク機構14Aは、2個の第1、第2ヒータユニット7A、7Bを直接連結する所定長さの板状の連結アーム24と、この連結アーム24の長手方向の略中央部に回動自在に枢支される所定長さの第1可動アーム25と、この第1可動アーム25の両端にそれぞれ回動自在に枢支される第2、第3可動アーム26、27とを有し、連結アーム24および第2、第3可動アーム26、27の端部は、それぞれ第1、第2ヒータユニット7A、7Bに回動自在に枢支された構成を有している。一対の第2、第3可動アーム26、27は、連結アーム24の略半分の長さを有する板状体で形成されている。
このリンク機構14Aをさらに詳述すると、連結アーム24の両端は、それぞれの第1、第2ヒータユニット7A、7Bにそれぞれ枢支点24a、24bで回動自在に固定されている。また、第1可動アーム25は、連結アーム24の略中央部の枢支点23で腕部材22に枢支されている。さらに、第2、第3可動アーム26、27も第1、第2ヒータユニット7A、7Bおよび第1可動アーム25にそれぞれ枢支点26a、26および27a、27bで枢支されている。
腕部材22は、結合手段12の筒状管12aから支柱6と直交する方向へ所定長さ突出した棒状体で形成されている。この棒状体の頂部にリンク機構14Aの第1可動アーム25および連結アーム24の略中心部が枢支されている。この枢支された箇所が枢支点23となっている。棒状体からなる腕部材22の先端部、すなわち棒状体の頂部にリンク機構14Aを枢支すると、このリンク機構14Aは、折畳み自在となるとともに、枢支点23を中心にして360度回転可能となる。
なお、基台2は、踏み台4bを設ける。この踏み台を設けることにより、装置移動の際に、この踏み台を踏むことにより簡単に移動させることができる。
この実施例2に係る塗装乾燥装置1Aは、実施例1の塗装乾燥装置1と同じように、それぞれの第1、第2ヒータユニット7A、7Bを所望の位置へ移動させることが可能になるとともに、さらにその移動も異なる形態にすることが可能になる。すなわち、実施例1の塗装乾燥装置は、2個の第1、第2ヒータユニット7A、7Bは、主に上下および横方向一列であったが、この塗装乾燥装置1Aでは、さらに左右および縦方向一列並びにそれらの途中にも配設することが可能になる。なお、これらの途中位置の停止は、枢支点の固定力を調整することにより、簡単に停止させることも可能になる。
したがって、この塗装乾燥装置1Aは、2個の第1、第2ヒータユニット7A、7Bを
上下、横および縦一列、さらに左右およびその途中など略360度の範囲で停止させることが可能になるので、塗料乾燥だけでなくさらに広い用途の乾燥処理に使用できる。加えて、本実施例2に係る塗装乾燥装置1Aは、上述した実施例1の塗装乾燥装置のようにヒータユニット7A、7Bの移動に伴って重心が移動することがないので、転倒しにくく、また、重心が移動しないので基台2、基台フレーム3及び支柱6等からなるスタンドを小型にしても安定してヒータユニット7A、7Bの移動を行うことができる。
本発明の実施形態に係る塗装乾燥装置の正面斜視図である。 図1の乾燥装置のヒータユニットを上方へ持ち上げた状態の背面斜視図である。 乾燥装置の使用形態の1例を示す正面斜視図である。 図1の塗装乾燥装置の異なる使用形態を示す正面斜視図である。 図4の乾燥装置のヒータユニットを上方へ持ち上げた状態の背面斜視図である。 本発明の実施形態に係る塗装乾燥装置を制御する制御装置のブロック図である。 本発明の塗装乾燥装置の変形例を示す概略ブロック図である。 本発明の他の実施形態に係る塗装乾燥装置の正面斜視図、 図8の塗装乾燥装置のヒータユニットを上方へ持ち上げた状態の背面斜視図である。 図8に示す塗装乾燥装置の使用形態の1例を示す斜視図でる。 図10の背面斜視図である。 従来技術の塗装乾燥装置の正面図である。
符号の説明
1、1'、1A 塗装乾燥装置
2 基台
3 基台フレーム
5a、5b キャスター
6 支柱
7A、7B ヒータユニット
8 ヒータランプ
9 ヒータハウジング
10 把持部
11 ガード
12 結合手段
13 把持環
14、14A 連結手段(リンク機構)
15a、15b 連結アーム
16 調節ネジ
19 温度センサー
20 制御装置
22 腕部材
24 連結アーム
25 第1可動アーム
26 第2可動アーム
27 第3可動アーム

Claims (14)

  1. ハウジング内にヒータが収容されたヒータユニットを複数個備えた乾燥装置において、
    前記複数個のヒータユニットは、それぞれのヒータユニット間に回動自在な連結手段を介在させて鎖状に結合され、
    前記連結手段は前記複数個のヒータユニットの一端部同士を回転自在に連結していることを特徴とする乾燥装置。
  2. 前記連結手段は、一対の第1、第2連結アームと、前記第1、第2連結アームの一端部同士を繋いで所定角度に調節可能な調節手段とを有し、前記第1、第2連結アームの他端部を隣接する前記ヒータユニットにそれぞれ回転自在な固定手段で固定したことを特徴とする請求項1に記載の乾燥装置。
  3. 前記複数個のヒータユニットは、いずれか1つのヒータユニットを支持部材に固定したことを特徴とする請求項1に記載の乾燥装置。
  4. 前記支持部材は、移動自在な基台から立設した支柱からなり、前記支柱に前記ヒータユニットをスライド移動自在な結合手段で結合したことを特徴とする請求項3に記載の乾燥装置。
  5. 前記ヒータは、ニクロム線ヒータ、シーズヒータ、ハロゲンランプヒータ又はカーボンランプヒータのいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の乾燥装置。
  6. 前記複数個のヒータユニットのいずれか1つのヒータユニットの照射面近傍に、被塗装面に対向して該被塗装面の温度を検知する非接触型の温度センサーを設け、前記温度センサーの検知出力が制御装置に入力されて、該制御装置により前記ヒータユニットの温度制御がなされることを特徴とする請求項1に記載の乾燥装置。
  7. 前記制御装置は、制御手段及び記憶手段を有し、前記記憶手段に各種乾燥パターンを記憶させておき、前記制御手段は、前記温度センサーの検知出力に基づき選定された乾燥パターンを実行することを特徴とする請求項6に記載の乾燥装置。
  8. 記支持部材に固定されたヒータユニットは、その中間部が前記支持部材に固定されていると共に、前記連結手段が一端部のみに連結されている場合には該連結手段が連結されていない他端部近傍に、前記連結手段が両端部に連結されている場合にはより連結された前記複数のヒータユニットの数の少ない端部近傍に制御装置が取付けられていることを特徴とする請求項3又は4に記載の乾燥装置。
  9. 移動自在な基台と、前記基台から立設された所定長さの支柱と、前記支柱に設けられた上下動可能な結合手段に結合されたヒータユニットとを備えた乾燥装置において、
    前記ヒータユニットは、2個のヒータユニットからなり、これらのヒータユニットは、両ヒータユニット間をリンク機構で結合して、前記リンク機構を前記結合手段に結合したことを特徴とする乾燥装置。
  10. 前記リンク機構は、複数本のアームからなる折畳み自在なリンク機構で構成して、前記リンク機構を前記結合手段に回転可能に枢支したことを特徴とする請求項9に記載の乾燥装置。
  11. 前記折畳み自在なリンク機構は、前記2個のヒータユニットを直接連結する所定長さの連結アームと、前記連結アームの長手方向の略中央部に支軸で回動自在に枢支した所定長さの第1可動アームと、前記第1可動アームの両端にそれぞれ回動自在に支軸で枢支した第2、第3可動アームとを有し、前記連結アームおよび前記第2、第3可動アームの端部は前記2個のヒータユニットに回動自在に枢支させたことを特徴とする請求項10に記載の乾燥装置。
  12. 前記ヒータユニットのヒータは、ニクロム線ヒータ、シーズヒータ、ハロゲンランプヒータ又はカーボンランプヒータのいずれかであることを特徴とする請求項9に記載の乾燥装置。
  13. 前記2個のヒータユニットのいずれか1つのヒータユニットの照射面近傍に、被塗装面に対向して該被塗装面の温度を検知する非接触型の温度センサーを設け、前記温度センサーの検知出力が制御装置に入力されて、該制御装置により前記ヒータユニットの温度制御がなされることを特徴とする請求項9に記載の乾燥装置。
  14. 前記制御装置は、制御手段及び記憶手段を有し、前記記憶手段に各種乾燥パターンを記憶させておき、前記制御手段は、前記温度センサーの検知出力に基づき選定された乾燥パターンを実行することを特徴とする請求項13に記載の乾燥装置。
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