JP5272771B2 - 熱交換装置とそれを用いた発熱体収納装置 - Google Patents

熱交換装置とそれを用いた発熱体収納装置 Download PDF

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本発明は、熱交換装置とそれを用いた発熱体収納装置に関するものである。
例えば、携帯電話の基地局は、数十アンペア以上の電流が流れることから、ある点では発熱体とも表現される。つまり、冷却をすることがその動作を安定化させるためには極めて重要なものとなる。このような携帯電話の基地局はその冷却を行う為に次のような構成をとっている。(図7参照)。
すなわち、発熱体となる送・受信機を収納したキャビネットと、キャビネットの開口部に装着された熱交換装置(101)とを備えた構成となっていた。そして、図7に示すように、熱交換装置101の構造としては、外気用の第1吸込口107と第1吐出口108およびキャビネット内用の第2吸込口109および第2吐出口110を有する本体ケース111と、この本体ケース111内に設けられた外気用の第1送風機112およびキャビネット内用の第2送風機113と、前記本体ケース111内において室外空気とキャビネット内空気との熱交換を行う熱交換器114とを備えた構成となっていた。(なお、これに類似する先行文献としては特開2000−161875号公報)。
特開2000−161875号公報
上記従来の熱交換装置においては、1つの本体ケース111内に2つの送風機、すなわち、外気用の第1送風機112とキャビネット内用の第2送風機113と、熱交換器114とを収納した構成となっているため、本体ケース111自体が大きくなっている。一方、携帯電話の基地局は小型化がすすみ、熱交換装置本体に対しても、小型化することが要
求されている。
そこで、本発明は、熱交換装置を小型化することを目的とするものである。
そして、この目的を達成する為に本発明は、前面に第1環境用の第1吸気口と第1吐出口を設け、背面に第2環境用の第2吸気口および第2吐出口を設けた本体ケースと、この本体ケース内に設けられた第1環境用の送風ファンと、前記本体ケース内において第1環境の空気と第2環境の空気との熱交換を行う熱交換器とを備え、前記熱交換器は、複数の板体を所定間隔離した状態で重合させた構成とし、積層方向に形成される対向する2面に第1環境用、第2環境用空気吸込口を設け、積層方向に形成される他の面のひとつに第1環境用空気吹出口を設け、この第1環境用空気吹出口を設けた面と対向する面に第2環境用空気吹出口を設けたものであって、前記第1環境用空気吸込口を設けた面を前記送風ファンに向け、さらに、前記第1環境用空気吹出口を本体ケースに設けた前記第1吐出口に、前記第2環境用空気吹出口を本体ケースに設けた前記第2吐出口に、それぞれ接するようにして設置し、前記第2吸気口と前記第2環境用空気吸込口との間にチャンバーが形成され
前記熱交換器を形成する前記板体は、ほぼ平行四辺形の形状を有し、前記第1環境用空気吸込口を設けた面は、第1環境用空気吹出口を設けた面と第1の鈍角で隣り合い、かつ、前記第2環境用空気吸込口を設けた面は、第2環境用空気吹出口を設けた面と第2の鈍角で隣り合うものであり、これにより、所期の目的を達成するものである。
以上のように本発明は、前面に第1環境用の第1吸気口と第1吐出口を設け、背面に第2環境用の第2吸気口および第2吐出口を設けた本体ケースと、この本体ケース内に設けられた第1環境用の送風ファンと、前記本体ケース内において第1環境の空気と第2環境の空気との熱交換を行う熱交換器とを備え、前記熱交換器は、複数の板体を所定間隔離した状態で重合させた構成とし、積層方向に形成される対向する2面に第1環境用、第2環境用空気吸込口を設け、積層方向に形成される他の面のひとつに第1環境用空気吹出口を設け、この第1環境用空気吹出口を設けた面と対向する面に第2環境用空気吹出口を設けたものであって、前記第1環境用空気吸込口を設けた面を前記送風ファンに向け、さらに、前記第1環境用空気吹出口を本体ケースに設けた前記第1吐出口に、前記第2環境用空気吹出口を本体ケースに設けた前記第2吐出口に、それぞれ接するようにして設置し、前記第2吸気口と前記第2環境用空気吸込口との間にチャンバーが形成され
前記熱交換器を形成する前記板体は、ほぼ平行四辺形の形状を有し、前記第1環境用空気吸込口を設けた面は、第1環境用空気吹出口を設けた面と第1の鈍角で隣り合い、かつ、前記第2環境用空気吸込口を設けた面は、第2環境用空気吹出口を設けた面と第2の鈍角で隣り合うものであるので、熱交換装置を小型化するものである。
本発明の一実施形態の設置例を示す斜視図 本発明の一実施形態の熱交換装置の断面図 本発明の一実施形態の熱交換装置、発熱体収納装置の断面図 本発明の一実施形態の熱交換装置の背面図 本発明の一実施形態の熱交換装置の分解断面図 本発明の一実施形態の熱交換装置のカバー組立斜視図 従来の熱交換装置の構成図
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1において、1はビルディングを示し、その屋上2には携帯電話の基地局3が設けられている。基地局3は箱状のキャビネット4とこのキャビネット4内に設けた送・受信機5と前記キャビネット4の前面開口部にドアのごとく開閉自在に設けた熱交換装置6とにより構成されている。
この熱交換装置6は、図2、図3に示すように、外気(第1環境)用の第1吸気口7と第1吐出口8およびキャビネット4内(第2環境、以降、内気と呼ぶ)用の第2吸気口9および第2吐出口10を有する本体ケース11と、この本体ケース11内に設けられた外気用の送風ファン12と、前記本体ケース11内において外気と内気との熱交換を行う熱交換器14とを備えている。
熱交換器14は、平行四辺形状で合成樹脂製の複数の板体をそれぞれ所定間隔を離した状態で重合させた構成としている。この板体の表面には、その表面をレーン状に仕切る複数の整流壁をそれぞれ設けている。板体は上下方向を長くした平行四辺形状となっており、前記整流壁は、流入口となる前記板体の一端から他端側に向けて伸延させている。この整流壁は、前記他端側の手前で一方の長辺(流入口側の辺と鈍角で隣り合った辺)側に湾曲させる形状とし、流出口につながっている。このような板体(整流壁)によって、板体上に略L字状の複数の送風レーンができることになる。このような熱交換器14によれば、内気(第2環境用風路)については、キャビネット4側に短い送風レーンが設けられ、外気側に長い送風レーンが設けられる。一方、外気(第1環境用風路)については、キャビネット4側に長い送風レーンが設けられ、外気側に短い送風レーンが設けられる。
このような熱交換器14は、底面を外気側の流入口(第1環境用空気吸込口14a)とし、外気側の流出口は、それぞれ第1吐出口8と接続されている。また、熱交換器14では、天面を内気側の流入口(第2環境用空気吸込口14b)とし、内気側の流出口は、それぞれ第2吐出口10と接続されている。
また、外気用の送風ファン12は、第1環境用空気吸込口14aに向けて空気を送り込むような位置に設けられている。キャビネット4内用の空気の流入口(第2環境用空気吸込口14b)においては、第2環境用空気吸込口14b自体が斜面となってキャビネット4内の空気の吸込口(第2吸気口9)との間にチャンバー16が形成されることになる。
次に、熱交換装置6の作用について説明する。キャビネット4内で送・受信機5によって高温となった空気(内気)は、キャビネット4内に設けられた循環ファン17によって熱交換装置6の第2吸気口9からチャンバー16内へと送り込まれる。一方、冷たい外気は、送風ファン12の運転によって第1吸気口7から吸い込まれ、熱交換器14の第1環境用空気吸込口14aへと送られる。熱交換器14では、冷たい外気と高温の内気との間で熱交換が行われ、冷やされた内気は、第2吐出口10からキャビネット4内に吹き出され、外気は、第1吐出口8より再び外気へと放出されることになる。
このような構成によれば、断面が平行四辺形となる熱交換器14を用いることによって、キャビネット4内の循環ファン17から送風空気は、チャンバー16を通過して、第2吸気口9側に向いた熱交換器14の第2環境用空気吸込口14bへと流入することになる。従って、キャビネット4内で熱くなった空気は、効率よく熱交換器14へと流入することになる。また、熱交換器14は、平行四辺形状の板体を用いているので、内部の送風レーンでは曲がる角度が小さく、圧力損失が小さく抑えられることになる。さらには、キャビネット4内に備えられた循環ファン17を用いて内気側の送風を行うことになるので、本体ケース11の大きさを小さく抑えることができる。
次に、図5、6を用いて、本体ケース11内における熱交換器14の設置について説明する。本体ケース11は、前後面が開口した枠体の背面側の背板11aと、その背板11a側を開口とし、本体ケース11の前面側(枠体の前面側とも表現できる)に設けられた箱体11bとで構成されている。箱体11bの背板11a側の開口には、周囲に内周側に突出したフランジ(図示せず)が設けられ、ねじ止めなどによって背板11aとの接合が行われることになる。また、箱体11bには、第1吸気口7、第1吐出口8が設けられる。第1吸気口7は、送風ファン12の羽根車内に突き出すように設けられるオリフィス11dを形成している。
一方、背板11aには、第2吸気口9、第2吐出口10、モータを備えた送風ファン12が設けられることになる。背板11aに設けられた第2吐出口10の内面側(箱体11b側)の周囲にはパッキンが貼り付けられる。また、背板11aの周囲には、箱体11bの外周と接するようにガイド壁11eが設けられている。このガイド壁11eは、箱体11b側に設けられたオリフィス11dの高さよりも高くしてある。熱交換器14は、図5に示すように、箱体11b内に設けられたレール状の架台19a、19bに載るようにして備え付けられる。
このような構成によって、熱交換装置6の組立の際は、熱交換器14を架台19a、19bに載せた後、背板11aと箱体11bに設けたフランジとを接合する。このとき、箱体11bは、ガイド壁11eに沿って接合作業することになるので、正規の位置だしが容易に行える。さらには、ガイド壁11eは、オリフィス11dの高さよりも高いので、箱体11bがずれて接合作業を行ったとしても、箱体11bのフランジ面とガイド壁11eとが当接することによって、オリフィス11dに送風ファン12の羽根車が当たることが無く、損傷しない。箱体11b、背板11aのフランジ接合の際には、第2吐出口10にパッキンが熱交換器14に弾性密着して、熱交換器14の固定と、流出口の漏れ防止を行うことになる。
熱交換装置6は、本体ケース11の外側(前面側)にさらにルーバー20を備えたカバー21が設けられる。このカバー21は、箱体11bを覆うようにして背板11aとフランジ固定される。このような構成において、カバー21は、キャビネット4のドア22に内面側から取り付けられる。熱交換装置6のメンテナンスの際には、ドア22を開放し、内側から本体ケース11を取り外すことになるのである。
以上のように本発明は、前面に第1環境用の第1吸気口と第1吐出口を設け、背面に第2環境用の第2吸気口および第2吐出口を設けた本体ケースと、この本体ケース内に設けられた第1環境用の送風ファンと、前記本体ケース内において第1環境の空気と第2環境の空気との熱交換を行う熱交換器とを備え、前記熱交換器は、複数の板体を所定間隔離した状態で重合させた構成とし、積層方向に形成される対向する2面に第1環境用、第2環境用空気吸込口を設け、積層方向に形成される他の面のひとつに第1環境用空気吹出口を設け、この第1環境用空気吹出口を設けた面と対向する面に第2環境用空気吹出口を設けたものであって、前記第1環境用空気吸込口を設けた面を前記送風ファンに向け、さらに、前記第1環境用空気吹出口を本体ケースに設けた前記第1吐出口に、前記第2環境用空気吹出口を本体ケースに設けた前記第2吐出口に、それぞれ接するようにして設置し、前記第2吸気口と前記第2環境用空気吸込口との間にチャンバーが形成され
前記熱交換器を形成する前記板体は、ほぼ平行四辺形の形状を有し、前記第1環境用空気吸込口を設けた面は、第1環境用空気吹出口を設けた面と第1の鈍角で隣り合い、かつ、前記第2環境用空気吸込口を設けた面は、第2環境用空気吹出口を設けた面と第2の鈍角で隣り合うものであるので、熱交換装置を小型化するものである。従って、例えば、設置
面積が限られる通信機器の基地局や、その他屋外設置機器における冷却設備としてきわめて有用なものとなる。
1 ビルディング
2 屋上
3 基地局
4 キャビネット
5 送・受信機
6 熱交換装置
7 第1吸気口
8 第1吐出口
9 第2吸気口
10 第2吐出口
11 本体ケース
11a 背板
11b 箱体
11d オリフィス
11e ガイド壁
12 送風ファン
14 熱交換器
16 チャンバー
17 循環ファン
19a 架台
19b 架台
20 ルーバー
21 カバー
22 ドア

Claims (8)

  1. 前面に第1環境用の第1吸気口と第1吐出口を設け、背面に第2環境用の第2吸気口および第2吐出口を設けた本体ケースと、
    この本体ケース内に設けられた第1環境用の送風ファンと、
    前記本体ケース内において第1環境の空気と第2環境の空気との熱交換を行う熱交換器とを備え、
    前記熱交換器は、複数の板体を所定間隔離した状態で重合させた構成とし、
    積層方向に形成される対向する2面に第1環境用、第2環境用空気吸込口を設け、
    積層方向に形成される他の面のひとつに第1環境用空気吹出口を設け、
    この第1環境用空気吹出口を設けた面と対向する面に第2環境用空気吹出口を設けたものであって、前記第1環境用空気吸込口を設けた面を前記送風ファンに向け、さらに、前記第1環境用空気吹出口を本体ケースに設けた前記第1吐出口に、前記第2環境用空気吹出口を本体ケースに設けた前記第2吐出口に、それぞれ接するようにして設置し、前記第2吸気口と前記第2環境用空気吸込口との間にチャンバーが形成され

    前記熱交換器を形成する前記板体は、ほぼ平行四辺形の形状を有し、
    前記第1環境用空気吸込口を設けた面は、第1環境用空気吹出口を設けた面と第1の鈍角で隣り合い、
    かつ、前記第2環境用空気吸込口を設けた面は、第2環境用空気吹出口を設けた面と第2の鈍角で隣り合うことを特徴とする熱交換装置。
  2. 前記本体ケースは、枠体と、この枠体の前面側に設けた前板と、この枠体の背面側に設けた背板とで構成され、前記背板には、前記第2吸気口、前記第2吐出口が設けられるとともに、前記送風ファンを固定したことを特徴とする請求項記載の熱交換装置。
  3. 前記箱体内に、前記熱交換器を載せる架台を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の熱交換装置。
  4. 前記箱体を構成する枠体の背面側を内周側に突き出したフランジ形状にし、前記背板に設けた前記第2吐出口の内面側の周りにパッキンを貼り付け、前記枠体と前記背板をフラン
    ジ固定する際に、前記第2吐出口と前記第2環境用空気吹出口とが密着する請求項1〜3いずれかひとつに記載の熱交換装置。
  5. 前記背板の周縁部に、前記枠体の外周に沿うようにガイド壁を設けた請求項2〜4いずれかに記載の熱交換装置。
  6. 前記前板には、前記送風ファンの吸込口へと導くオリフィスを設け、前記ガイド壁は、前記オリフィスの高さよりも高くした請求項記載の熱交換装置。
  7. 前記箱体を覆うようにして前記背板とフランジ固定されるカバーを設け、このカバーの前面側にルーバーを設けた請求項1〜6いずれかに記載の熱交換装置。
  8. 請求項1〜7いずれかひとつに記載の熱交換装置を用いた発熱体収納装置。
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