JP5272348B2 - ウェハ接合装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複数のウェハを重ね合わせ、電極同士を接合して半導体集積回路を製造するウェハ接合装置に関する。
半導体集積回路を使用するノートパソコンや携帯電話などは、近年、ますます高度の機能を備えるようになり、半導体集積回路の高密度化、高機能化の要求が高まっている。
半導体集積回路の高密度化、高機能化のための一つの方法は、ウェハを積層することである。ウェハの積層を行うには、回路形成が終わったウェハ表面に接合電極を形成し、2枚のウェハあるいは既に積層されたウェハとさらに積層するつぎのウェハの電極同士を接触させ、接合することが必要である。ウェハの電極同士を接合する場合に重要な点は、電極同士を均一に接触させることと電極接合面を活性化させることである。電極同士を均一に接触させるには、接合面の平面度を上げると共にウェハを加圧することが必要である。また、電極接合面を活性化させるには、たとえば、加熱を行うことが必要である。
このため、加圧および加熱を行いながらウェハの接合を行う装置が開発されている(た
とえば、特許文献1)。
特開2005−302858号公報
一般に、接合されるウェハにの表面には、ウェハ厚さのばらつきに起因する3乃至5ミクロンの凹凸が存在し、加圧して接合するとこの凸凹がウェハの接合面と反対側の面に現れる。したがって、ウェハ厚さのばらづきに起因するウェハの接合面の平面度への影響を除去するには、加圧および加熱を行うと共に、ウェハ厚さのばらつきを吸収する必要がある。また、ウェハの接合面の平面度を上げるには、加圧面の形状を変化させることも必要である。
しかし、従来、加圧および加熱を行うと共に、ウェハの接合面の平面度を上げるように、加圧面の形状を変化させ、ウェハ厚さのばらつきを吸収するようなウェハの接合装置は開発されておらず、このようなウェハ接合装置が望まれている。
上記課題を解決するため、本発明は、
2体のウェハを加圧及び加熱しつつ前記2体のウェハを接合するウェハ接合装置において、
前記2体のウェハをそれぞれ保持するそれぞれのトッププレートと、
前記それぞれのトッププレートを支持し、気体または液体を注入する中空部を有する圧力プロファイル制御モジュールと、
前記トッププレートと前記圧力プロファイル制御モジュールとの間に配置された加熱用ヒータ部と、
前記中空部に注入された気体または液体による前記圧力プロファイル制御モジュールの表面形状変化を前記加熱用ヒータ部を介して前記トッププレートの表面に伝達する伝達部材と、
前記ヒータ部に隣接して配置され、前記ヒータ部から前記トッププレートを冷却する冷却部と、
前記加圧プロファイル制御モジュールの少なくとも一方を支持し、当該加圧プロファイル制御モジュール、前記加熱用ヒータ部及び前記伝達部材を介して前記ウェハを加圧する加圧ユニットと、
前記加圧ユニットは、気体または液体を注入する1つのシリンダーを含み、
前記トッププレート表面の形状を制御するために、前記中空部に注入される気体または液体の圧力と、前記シリンダーに注入される気体または液体の圧力とをそれぞれ制御する制御部と、を有することを特徴とするウェハ接合装置。
本発明によれば、加圧および加熱を行うと共に、ウェハの接合面の平面度を上げるように、加圧面の形状を変化させ、ウェハ厚さのばらつきを吸収可能なウェハの接合装置を提供することができる。
以下、本発明の一実施の形態にかかるウェハ接合装置について図面を参照しつつ説明する。
図1は、実施の形態にかかるウェハ接合装置の概略構成図である。
図1において、ウェハ接合装置100は、真空チャンバ161に収納され、真空チャンバ161に取り付けられた、加圧ユニット141およびベース151を備える。加圧ユニット141は、加圧ユニットのベース145および加圧ユニットの昇降部143を備える。加圧ユニットの昇降部143には、下部ヒータユニット101Lが取り付けられている。ベース151には、上部ヒータユニット101Uが取り付けられている。
上部ヒータユニット101Uと下部ヒータユニット101Lの間には、ウェハホルダWHに保持されたウェハが配置され、加圧ユニット141の昇降部143が上昇することによって上部ヒータユニット101Uおよび下部ヒータユニット101Lの間で加圧されるとともに、加熱される。また、ウェハ接合時の、加圧力、加熱温度等を制御する制御装置160を有している。
図2は、上部ヒータユニット101Uおよび下部ヒータユニット101Lの構成を示す図である。以下において、上部および下部のヒータユニットを単にヒータユニット101と呼称する。
ヒータユニット101は、トッププレート111、トッププレートカバー113、複数のヒートモジュール121と、ヒートモジュール支持部材125と、断熱部材127と、圧力プロファイル制御モジュール131とを備える。圧力プロファイル制御モジュール131には、中空部133が設けられ、中空部133には、エア配管135が接続され、図示しない電空レギュレータにより内部圧力が制御できるように構成されている。また、圧力プロファイル制御モジュール131には、冷却部137および冷却用配管139が設けられている。
トッププレート111は、一例として、直径220ミリメータ、厚さ10ミリメータで炭化ケイ素からなる。
トッププレートカバー113は、一例として、直径320ミリメータ、厚さ1ミリメータで炭化ケイ素からなる。
トッププレート111の周縁部とトッププレートカバー113との間に、図示しない低熱伝導率のセラミヅクからなる断熱リングを設けてもよい。
圧力プロファイル制御モジュール131は、上部、中間および下部の3枚の板から構成される。3枚の板は、それぞれ、一例として、直径225ミリメータ、厚さ10ミリメータでアルミナ(Al)からなる。中空部133の厚さは、一例として2ミリメータである。
図3は、ヒータユニットの変形例101Aの構成を示す図である。
ヒータユニット101Aは、トッププレート111、トッププレートカバー113、複数のヒートモジュール121と、トッププレート支持部材126と、断熱部材127と、圧力プロファイル制御モジュール131とを備える。本変形例においては、圧力プロファイル制御モジュール131に固定されたトッププレート支持部材126が、トッププレート111を支持している。トッププレート支持部材126は、ヒートモジュール121に設けられた開口部を貫通している。
ヒータユニット101Aのトッププレート111、トッププレートカバー113および圧力プロファイル制御モジュール131の構成は、ヒータユニット101の対応部と同様である。
以下において、図2に示したヒータユニット101について説明する。
図4は、複数のヒートモジュール121の平面配置を示す図である。本実施形態において、トッププレート111の中心に対応する位置(中心部)に1個、その周囲(中間部)に6個、さらにその周囲(周縁部)に12個のヒートモジュール121が配置されている。
ヒータ部を複数のヒートモジュール121に分割することにより、ウェハ厚のばらつきに起因するトッププレート111の変形を吸収しやすくなる。また、後に説明するように、個別に温度制御を行うことができる。さらに、後に説明するように、トッププレート111の表面の形状を制御することが容易になる。
このように、ヒータ部は、複数のヒートモジュール121に分割するのが好ましいが、厚みを薄くして変形しやすくすれば、一体型のヒータを使用してもよい。
図5は、ヒートモジュール121の構成を示す図である。ヒートモジュール121の形
状は、たとえば、六角形であってもよい。ヒートモジュール121の厚さは一例として10ミリメータである。
ヒートモジュール121は、電熱ヒータ123を備える。トッププレート111の、ヒートモジュール121に対応する位置に、熱電対または測温抵抗体などの温度計を設置し、電熱ヒータ123の出力を操作して温度制御を行うように構成してもよい。
電熱ヒータ123による温度制御は、温度計の測定値を制御量として、位相制御方式によってフィードバック制御を行ってもよい。温度制御は、ヒートモジュール121ごとに行ってもよい。また、中心部(1個)、中間部(6個)、周縁部(12個)にグループ化して、グループごとに行ってもよい。
図6は、ヒートモジュール121の冷却用配管の構成を示す図である。ウェハの接合を繰り返し行う際には、加熱および冷却を繰り返す必要があり、スループットを向上するには、効率的に冷却を行う必要がある。冷却用配管はヒートモジュール121を貫通するように配置される。本実施形態において、冷却は水冷であり、冷却用配管は、4系統から成る。それぞれの系統の入口(IN)と出口(OUT)とを数字(1乃至4)で示している。
図7は、ヒートモジュール支持部材125の形状を示す図である。ヒートモジュール支持部材125は、ヒートモジュール121ごとに設けられる。このように、ヒートモジュール支持部材125を、ヒートモジュール121ごとに設けることにより、ウェハ厚のばらつきに起因するトッププレート111の変形を圧力プロファイル制御モジュール131に伝えることが容易になる。
ヒートモジュール支持部材125は、枠状、すなわち、中空の口の字形状である。枠状とするのは、断面積を小さくして、ヒートモジュール121から圧力プロファイル制御モジュール131に移動する熱量をできるだけ小さくするためである。ヒートモジュール支持部材125の材質は、セラミックスが好ましく、特に、熱伝導率が低い低熱膨張セラミックス(例えば、コージライト系セラミックス)などが好ましい。また、ヒートモジュール支持部材125にくびれ部を設けて変形しやすくするのが好ましい。
図8は、断熱部材127の形状を示す図である。断熱部材127は、ヒートモジュール支持部材125用の開口部128を備える。断熱部材によって、ヒートモジュール121から圧力プロファイル制御モジュール131に移動する熱量をできるだけ小さくする。
次に、加圧ユニット141について詳説する。
図9は、加圧ユニット141の概略構成図で、ピストン部が一番下まで下がった状態と、一番上まで上がった状態を重ねて図示してある。図10は、図9のダイヤフラムベローズ近傍(A部)の部分拡大図である。図11は、加圧ユニット底部の配管の配置状態を示す図である。
図9において、加圧ユニット141は、断面が略U字状のベース(以後、下部シリンダーと記す)145と、下部シリンダー145内に配置され、加圧ユニット141に注入された気体または液体の圧力(以後、気体を用いた場合について代表して説明する)によって上昇する断面が略逆U字状のピストン部143と、下部シリンダー145の外周に固定されピストン部143の外周を移動可能に支持する断面略L字状の円筒状支持部材142とから構成されている。支持部材142は、下部シリンダー145に複数のねじ145aで固定されている。また、支持部材142と下部シリンダー145の間にOリング145bが設けられ、Oリング145bでシリンダー内の気密を保持している。
また、図10に示すように、支持部材142とピストン部143の間には、シリンダー内に注入される気体が外部に漏れるのを防止するダイアフラムベローズ(以後、単にベローズと記す)144が配置され、ベローズ144の一端部のビート144aは、支持部材142の下端部142aに固定部材142bにより挟み込まれて固定され、他端部のビート144bはピストン部143の下端部143aに固定部材143bにより挟み込まれて固定されている。固定部材142bは支持部材142に複数のねじ142cで固定され、固定部材143bはピストン部143の下端部143aに複数のねじ143cで固定されている。このように、下部シリンダー145とピストン部143で形成されるシリンダー内部は、Oリング145bとベローズ144で気密シールされ、気体導入部146(図9参照)を介して導入された気体の圧力によって、ピストン部143が押し上げられる構成である。
また、図10に示すように、ピストン部が一番下まで下がった状態から一番上まで上がった状態までの距離Bを移動する間に、ベローズ144のプリーツ部144cは支持部材142の内周部とピストン部143の外周部の間を距離Cを移動する。距離Bは距離Cのほぼ2倍移動するように構成されている。
また、図9に示すように、加圧ユニット141には、ピストン部143の上部内側面143dに固定され、下部シリンダー14の円筒状部分145bに挿入されて、ピストン部143を上下方向のみの移動に規制するベアリング部147が配置されている。円筒状部分145bの底部には、カバー部材147aが設けられている。このカバー部材147aは下部シリンダー145の底面にOリング147bを介して複数のねじ147cで固定されている。Oリング147cで気密が保たれている。
また、ベアリング部147の下部には、ストッパー部材147dがベアリング部147の軸147eにねじ止めされ、気体の圧力でピストン部143が上昇した際、ベアリング部147の外カバー部147fの下部に当接してピストン部143の上昇を止める構成となっている。
なお、ベアリング部147は、加圧ユニット141の中心軸を中心として周方向に等角度に少なくとも2つ配置することが好ましい。等角度でベアリング部147を配置することで、ピストン部143の傾斜を防止することができる。本実施の形態では、ベアリング部147は120度間隙で3つ配置されている。
このような構成にすることで、ピストン部143の直径RP(図9参照)に亘り均一な加圧力を発生することが可能になる。また、シリンダー内の圧力が、ピストン部143の上面143eによりほぼ均一に加えられるため、上面143eの変形も抑制することができる。
また、図11に示すように、気体や液体を輸送する各配管は、下部シリンダー145の底面から下部シリンダー145の内部に導入される。配管の1つはシリンダー内に圧力を加えるための配管155である。また1つは上記圧力プロファイル制御モジュール131の中空部133に圧力を与えるための気体を注入及び排気するためのエア配管156でヒータユニット101のエア配管135に接続される。また冷却部137に冷却水を注入、排水するための配管139、139に接続される冷却用配管157、157が配置されている。
エア配管156、冷却用配管157、157の3つの配管は、下部シリンダー145の内部を取り回された後、ピストン部143の中心付近に集められ、ピストン部143の上部内面143dに設けられた配管接合部にそれぞれ接合される。
ヒータユニット101はピストン部143の上面143e(図9参照)にねじ止めされ、各配管はピストン部143の上面143eを介して接続される。
シリンダー内の圧力、或いは中空部133の圧力は、図1に示す制御部160を介してそれぞれ接続された真空レギュレータを制御することで制御される。
なお、ロードセルLCなどの圧力センサを、加圧ユニット141の下部シリンダー145を支持するように設置し、加圧時には、圧力検出値を制御量として、制御部160でフィードバック制御により不図示の電空レギュレータを操作するようにしてもよい。また、リニアスケールなど、加圧ユニット141のピストン部143の位置検出センサを設置し、加圧ユニット141のピストン部143の昇降時には、位置検出値に基づいて昇降速度を目標値とするように、別の真空レギュレータを操作するようにしてもよい。
次に、実施の形態による、ウェハの接合装置の動作について説明する。
接合される複数のウェハは、ウェハホルダWH(図1参照)に保持され、アライメントされたものである。以下の説明において、接合されるウェハをワークと呼称する。
図14は、ワークの加圧および加熱方法の一例を示すフローチャートである。
ステップS010において、下部ヒータユニット101Lの上に接合する2枚のワーク(基板、ウェハなど)を不図示の移載装置(例えば、移載ロボットなど)により載置する。
ステップS020において、下部ヒータユニット101Lを加圧ユニット145を上昇させて、上部ヒータユニット101Uと下部ヒータユニット101Lでワークを挟み込む。
ステップS030において、下部ヒータユニットを上昇させる圧力を所定の接合圧力まで上昇させる。このときの圧力は、例えば300kPa〜30MPaである。
ステップS040において、上下のヒータユニット101U、101Lの温度を上昇させ、加熱温度を所定の温度(例えば、400℃)になるように制御部160がヒータの出力を絶えず調整する(PID制御)。このときトッププレート111の設置した温度計の温度によって、ワーク全体の温度が均一に保持されるように温度制御を行う。具体的には、中心部のヒートモジュール、中間部のヒートモジュール、周縁部のヒートモジュールの温度を個別に制御する。
ステップS050において、ワークを加圧および加熱した状態で所定の時間保持(例えば、1分〜30分)し、時間が経過した後上下ヒータユニット101U、101Lへの出力をOFFにする。
ステップS060において、ワークを冷却する。冷却は、所定の冷却方法(例えば、空冷、水冷など)により上下のヒータユニット101U、101Lの冷却を開始する。上下のヒータユニット101U、101Lが所定の温度以下(例えば、60℃以下)となったら、冷却を停止し、冷却配管139内をエアー等でパージする。
ステップS070において、ワークの接合が完了したので、加圧ユニット145の圧力を下げて、下部ヒータユニット101Lを下降させる。その後、不図示の移載装置によってワークを下部ヒータユニット101L上からワークホルダに移載する。
図12は、圧力プロファイル制御モジュール131の形状を概念的に示す図である。簡単のため、図12(a)を除いて下部の板131bは図示していない。中空部133には、エア配管135が接続されており、図示しない電空レギュレータにより中空部133の圧力が制御される。中空部133の圧力にしたがって、上部の板131aの中心部が変位する。
図12(a)は、中空部133の厚さが増加するように、上部の板131aの中心部が変位した状態を示している。中空部の厚さは、上述のように、一例として2ミリメータである。中空部の厚さの変形量は、一例として、増加および減少それぞれ、20マイクロメータである。
上部の板131aの、外面の周縁部において、上部の板の中心を中心とする同心円上に溝1311を設けてもよい。一例として、溝1311の幅は10ミリメータ、深さは6ミリメータである。
この溝1311によって、上部の板131aの中心が変位した場合であっても、上部の板の周縁部の集中荷重が避けられる。
図12(b)は、外面および内面の周縁部において、上部の板131cの中心を中心とする同心円上に溝1311を設けた、上部の板の変形例を示す図である。
図12(c)は、外面の周縁部において、上部の板131dの中心を中心とする同心円上に溝1311を設け、溝1311より中心に近い領域の厚さを周縁部より薄くした、上部の板131dの変形例を示す図である。
図13は、加圧状態におけるヒータユニット101の形状を概念的に示す図である。圧力プロファイル制御モジュール131の中空部133の圧力P1による力をF1、加圧ユニット141シリンダーの圧力P2による力をF2とする。圧力プロファイル制御モジュール131の中空部133の圧力P1および加圧ユニット141の圧力P2の、電空レギュレータの制御範囲は、たとえば、−101乃至350キロパスカルである。
また、図2、図3に示すヒータユニット101、101Aの中空部133の直径RHと、図9に示す加圧ユニット141のピストン部143の直径RPとが、ほぼ等しく形成されていることが望ましい。このように、ほぼ等しく形成することで、それぞれの力F1、力F2の制御を、それぞれの圧力P1、圧力P2の制御により達成することができる。
図13(a)に示すように、F1(P1)がF2(P2)よりも大きければ、中空部133を含む圧力プロファイル制御モジュール131の形状は、凸型となり、トッププレート111の表面の中心部が凸となり、ワークの中心部が加圧される。
図13(c)に示すように、F2(P2)がF1(P1)よりも大きければ、中空部133を含む圧力プロファイル制御モジュール131の形状は、凹型となり、トッププレート111の表面の中心部が凹型となり、ワークの周縁部が加圧される。
図13(b)に示すように、F1(P1)とF2(P2)とが等しければ、中空部133を含む圧力プロファイル制御モジュール131の形状は、平坦となり、トッププレート111の表面が平坦となり、ワーク全体が加圧される。
本実施の形態にかかるウェハ接合装置では、圧力プロファイル制御モジュール131の形状を変化させることにより、トッププレート111の表面の形状を変化させている。圧力プロファイル制御モジュール131の形状の変化をトッププレート111の表面の形状に伝えるには、トッププレート111と圧力プロファイル制御モジュールユ131との間のヒータ部が複数のヒートモジュール121に分割され、それぞれのヒートモジュール121が個別のヒートモジュール支持部材125を介して圧力プロファイル制御モジュール131に支持される構成が好ましい。
図15は、接合される二つのウェハ201Uおよび201Lの断面例を示す図である。
ウェハの表面には、ウェハ厚のばらつきに起因する3ないし5ミクロンの凹凸が存在する(図15(a)参照)。重ね合わせた二つのウェハ201Uおよび201Lの両側から圧力をかける場合、ウェハの接合面が平坦になると、ウェハ厚のばらつきが、ウェハの接合面と反対側の面に現れる(図15(b)参照)。したがって、ウェハの接合面の平面度への影響を除去するには、加圧および加熱を行う際に、ウェハの接合面と反対側の面に現れるウェハ厚のばらつきを吸収する必要がある。
本実施の形態にかかるウェハ接合装置では、圧力プロファイル制御モジュール131の中空部133の圧力P1と加圧ユニット141のシリンダーの圧力P2を制御部160によりそれぞれ制御することで、ウェハの接合面と反対側の面に現れるウェハの厚みのばらつきを補正し、接合面を略平面にし、2体のウェハを良好に接合することができる。
また、ウェハの接合面の平面度を上げるように、圧力プロファイル制御モジュールの表面の形状を変化させ、ヒートモジュールを介して、トッププレートの表面の形状を変化させることができる。また、ウェハ厚のばらつきを、トッププレートから、ヒートモジュールを介して、圧力プロファイル制御モジュールに伝え、圧力プロファイル制御モジュールの圧力を制御することにより吸収することができる。
また、圧力プロファイル制御モジュールの中空部の圧力および加圧圧力を適切に制御することにより、圧力プロファイル制御モジュールの形状を変化させ、ヒートモジュールを介して、トッププレートの表面形状を変化させることができる。
また、ウェハ厚のばらつきを、トッププレートから、ヒートモジュールを介して、圧力プロファイル制御モジュールに伝え、圧力プロファイル制御モジュールの中空部の圧力を適切に制御することにより吸収することができる。
なお、上述の実施の形態は例に過ぎず、上述の構成や形状に限定されるものではなく、本発明の範囲内において適宜修正、変更が可能である。
本発明の一実施形態による、ウェハの接合装置全体の構成を示す図である。 ヒータユニットの構成を示す図である。 ヒータユニットの変形例の構成を示す図である。 複数のヒートモジュールの配置を示す図である。 ヒートモジュールの構成を示す図である。 ヒートモジュールの冷却用配管の構成を示す図である。 ヒートモジュール支持部材の形状を示す図である。 断熱部材の形状を示す図である。 加圧ユニットの構成を示す図である。 図9のダイヤフラムベローズ近傍(A部)の部分拡大図である。 加圧ユニット底部の配管の配置状態を示す図である。 圧力プロファイル制御モジュール131の形状を概念的に示す図である。 加圧状態におけるヒータユニット101の形状を概念的に示す図である。 ワークの加圧および加熱方法の一例を示すフローチャートである。 接合される二つのウェハの断面例を示す図である。
符号の説明
100 ウェハ接合装置
101 ヒータユニット
111 トッププレート
121 ヒートモジュール
131 圧力プロファイル制御モジュール
133 中空部
141 加圧ユニット
142 支持部材
143 昇降部(ピストン部)
144 ダイアフラムベローズ
145 下部シリンダー
147 ベアリング部
155、157 配管
160 制御部

Claims (6)

  1. 2体のウェハを加圧及び加熱しつつ前記2体のウェハを接合するウェハ接合装置において、
    前記2体のウェハをそれぞれ保持するそれぞれのトッププレートと、
    前記それぞれのトッププレートを支持し、気体または液体を注入する中空部を有する圧力プロファイル制御モジュールと、
    前記トッププレートと前記圧力プロファイル制御モジュールとの間に配置された加熱用ヒータ部と、
    前記中空部に注入された気体または液体による前記圧力プロファイル制御モジュールの表面形状変化を前記加熱用ヒータ部を介して前記トッププレートの表面に伝達する伝達部材と、
    前記ヒータ部に隣接して配置され、前記ヒータ部から前記トッププレートを冷却する冷却部と、
    前記加圧プロファイル制御モジュールの少なくとも一方を支持し、当該加圧プロファイル制御モジュール、前記加熱用ヒータ部及び前記伝達部材を介して前記ウェハを加圧する加圧ユニットと、
    前記加圧ユニットは、気体または液体を注入する1つのシリンダーを含み、
    前記トッププレート表面の形状を制御するために、前記中空部に注入される気体または液体の圧力と、前記シリンダーに注入される気体または液体の圧力とをそれぞれ制御する制御部と、
    を有することを特徴とするウェハ接合装置。
  2. 前記シリンダーは、
    気体または液体を注入する断面U字状の下部シリンダー部と、
    気体または液体の圧力で移動する断面逆U字状のピストン部と、
    前記下部シリンダーに気体または液体を封止するように固定され、前記ピストン部を支持する支持部材と、
    前記支持部材の下端部に一端部が固定され、前記ピストン部の下端部に他端部が固定され、前記ピストン部と前記支持部材の間に配置され、前記シリンダー内部に前記気体または液体を封止するダイアフラムベローズと、
    を有することを特徴とする請求項1に記載のウェハ接合装置。
  3. 記ダイアフラムベローズで封止される前記ピストン部の外周部の直径は、前記中空部の直径にほぼ等しく形成されていることを特徴とする請求項に記載のウェハ接合装置。
  4. 前記シリンダーは、前記シリンダーの周方向に略等角度に配置され、前記ピストン部を上下方向のみに移動可能に支持する少なくとも2つのベアリング部を有することを特徴とする請求項2または3の何れか1項に記載のウェハ接合装置。
  5. 前記シリンダーは、前記中空部に気体または液体を輸送する配管と、前記冷却部に冷却用の気体または液体を輸送する配管と、前記冷却用の気体または液体を排出する配管とを有することを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載のウェハ接合装置。
  6. 前記制御部は、前記2体のウェハの接合面と反対側の面の形状に応じて、前記中空部に注入される気体または液体の圧力を制御することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のウェハ接合装置。
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