JP5271469B2 - エポキシオリゴマーの製造方法 - Google Patents
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Description
このエポキシ樹脂系接着剤の硬化成分であるエポキシオリゴマーは、例えば、ブタジンを1,2あるいは1,4重合させて得られるポリマー鎖の末端部にカルボキシル基を有する化合物に、分子内にグリシジル基を有するエポキシ化合物を反応(以下、この反応を「エポキシエステル化反応」ともいう。)させることにより製造されている。
そこで、ポリマー鎖にカルボキシル基を有する式(1)で表される化合物の各ロット間のCPR値を一定にしてエポキシエステル化反応を行なわせることにより、反応時間を一定にして効率のよい製造管理が可能となり、さらにCPR値を一定の範囲に制御することで要求される粘度を有するエポキシオリゴマーを得ることができることを見出し、本発明を完成するに到った。
本発明においては、前記式(1)で表される化合物のCPR値を30〜150の範囲に調整するのが好ましい。
▲1▼重合性単量体を、アニオン重合開始剤の存在下にアニオン重合させた反応液に二酸化炭素を添加し、さらに酸を添加して得られる高分子
▲2▼重合性単量体をアルカリ金属又は有機アルカリ金属の存在下にアニオン重合させた反応液に二酸化炭素を添加し、さらに酸を添加して得られる高分子
▲3▼ジエン類をアルカリ金属又は有機アルカリ金属の存在下にアニオン重合させた反応液に二酸化炭素を添加し、さらに酸を添加して得られる高分子
▲4▼ブタジエンをアルカリ金属又は有機アルカリ金属の存在下にアニオン重合させた反応液に二酸化炭素を添加し、さらに酸を添加して得られる高分子
▲5▼ジエン類をアルカリ金属又は有機アルカリ金属の存在下にアニオン重合させた反応液に二酸化炭素を添加し、さらに酸を添加して得られる高分子
本発明は、所定のCPR値を有する式(1)で表される化合物に、式(2)で表されるエポキシ化合物を反応させることを特徴とする式(3)で表されるエポキシオリゴマーの製造方法である。
式(1)で表される化合物は、分子内に1以上のカルボキシル基を有する化合物であれば特に制限されず、例えば、ポリマー主鎖の内部にカルボキシル基を有する化合物、ポリマー側鎖にカルボキシル基を有する化合物、ポリマー鎖の末端にカルボキシル基を有する化合物等を例示することができる。これらの中でも、ポリマー鎖の両末端にカルボキシル基を有する化合物が好ましい。
また、前記重合性単量体を重合させる方法としては、ポリマー鎖にカルボキシル基を有する高分子が得られる方法であれば特に制限はなく、アニオン重合法、カチオン重合法、ラジカル重合法等を採用することができる。本発明においては、ポリマー鎖にカルボキシル基を容易に形成することができ、分子量の制御も容易である観点からアニオン重合法を用いるのが好ましい。
▲1▼1/2規定の塩酸標準溶液l0mlを測りとり、メタノールで1000mlに正確に希釈した塩酸メタノール溶液を調製する。
▲2▼試料(式(1)で表される化合物)10gを正確に採取し、メタノール及びトルエンの1/1(体積比)混合溶媒に溶解させる。
▲3▼上記▲2▼で得られた溶液を、上記▲1▼で得られた塩酸メタノール溶液を用いて、メトロームで電位差滴定を行なう。得られた電滴曲線の変曲点までに要した塩酸メタノール溶液のml数をAとする。
▲4▼試料を含まないメタノール/トルエンの1/1(体積比)混合溶媒のみについて、上記▲1▼で得られた塩酸メタノール溶液を用いて同様に電位差滴定を行ない、得られた電滴曲線の変曲点までに要した塩酸メタノール溶液のml数をBとする。
▲5▼得られたA及びBを、式:10×(A−B)×f×1.5に代入することによりCPR値を算出する。ここで、fは上▲1▼で得られた塩酸メタノール溶液のファクターである。
また、▲2▼前記式(1)で表される化合物の溶液に、所定量の塩基又は酸を添加することにより、所定のCPR値を有する前記式(1)で表される化合物を得ることもできる。
上記▲1▼及び▲2▼において、添加する酸としては、塩酸、硫酸等の鉱酸の使用が好ましい。また、▲2▼において、添加する塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物の使用が好ましい。
本発明においては、前記式(1)で表される化合物に式(2)で表されるエポキシ化合物を反応させる。
式(2)において、Qは1価の有機基であれば特に制限はないが、式(3)で表されるエポキシオリゴマーが接着剤の硬化成分として用いられる場合には、式(2)で表される化合物としては、分子内にエポキシ基を2個以上有するエポキシ化合物が好ましい。式(2)で表されるエポキシ化合物の具体例としては、以下に示す化合物を挙げることができる。
上記式中、タイプAはビスフェノールAにグリシジル基が(開環)結合したタイプの化合物であり、タイプBはポリアルキレン鎖にグリシジル基が結合したタイプの化合物であり、タイプCはフタル酸のジグリシジルエステルである。フタル酸の他にイソフタル酸、テレフタル酸、置換基を有するフタル酸等のグリシジルエステルも同様に用いることもできる。タイプDは、ジアミノジフェニルメタンのアミノ基にグリシジル基が結合したタイプの化合物である。ベンゼン環に置換基を有するジアミノジフェニルメタンのアミノ基にグリシジル基が結合した化合物も同様に用いることができる。また、タイプEは、イソシアヌル酸の窒素原子にグリシジル基が結合した化合物である。
以上の化合物はあくまで例示であって、本発明はこれらに限定されるものではない。
反応終了後は、溶媒を留去し、通常の後処理操作によって目的物を単離することができる。また、反応液そのままで、あるいは適当な溶媒に置き換えた溶液として保存し、所望の用途に用いることができる。例えば、得られる式(3)で表されるエポキシオリゴマーは、適当な溶媒に溶解させ、硬化剤等を添加してエポキシ樹脂系接着剤とすることができる。
実施例で用いたポリブタジエンジカルボン酸は、下記のようにして合成した。
2)CPR値の測定
CPR値の異なるポリブタジエンジカルボン酸(1−1;NissoPB−C1000、日本曹達(株)製)10gを正確に採取し、試薬特級のメタノール及びトルエンの1/1(体積比)混合溶媒に溶解させた溶液を、1/200規定の塩酸メタノール溶液でメトロームを使用して、電位差滴定を行なった。得られた電滴曲線の変曲点までに要した塩酸メタノール溶液のml数をAとした。
同様にして、試料を含まないメタノール/トルエンの1/1(体積比)混合溶媒のみについて、1/200規定の塩酸メタノール溶液を用いて電位差滴定を行ない、得られた電滴曲線の変曲点までに要した塩酸メタノール溶液のml数をBとした。上記A及びBを、式:10×(A−B)×f×1.5に代入することによりCPR値を得た。
反応生成物の50℃における粘度は、BH型回転粘度計(No.5ロータ、東京計器(株)製)を用いて測定した。
上記で得られたポリブタジエンカルボン酸(1−1、CPR値=66.0)238gを溶解し、ここへ、エポキシ化合物(2−1)172.3gを加え、140℃で5時間加熱した。反応生成物として、目的とするエポキシオリゴマーを410g得た。得られたエポキシオリゴマー(3−1)の50℃での粘度は、720ポイズであった。
実施例1において、CPR値が36.0のポリブタジエンジカルボン酸(1−1)を用い、反応時間を3.5時間とした以外は実施例1と同様にしてエポキシオリゴマー(3−1)を得た。得られたエポキシオリゴマー(3−1)の50℃での粘度は、680ポイズであった。
実施例1において、CPR値が151.5のポリブタジエンジカルボン酸(1−1)を用いて反応を行なったところ、反応中にゲル化した。
実施例1において、CPR値が4.0のポリブタジエンジカルボン酸(1−1)を用い、反応時間を9時間とした以外は実施例1と同様にしてエポキシオリゴマー(3−1)を得た。得られたエポキシオリゴマー(3−1)の50℃での粘度は、4,900ポイズであった。
以上の実施例及び比較例で用いたポリブタジエンジカルボン酸(1−1)のCPR値、反応時間、得られたエポキシオリゴマー(3−1)の50℃での粘度及び性状を下記第1表にまとめた。
Claims (4)
- エポキシオリゴマーの製造を複数回行う、エポキシオリゴマーの工業的な製造方法であって、
各製造ロットにおいて、
ジエン類をアルカリ金属又は有機アルカリ金属の存在下にアニオン重合させた反応液に二酸化炭素を添加し、さらに酸を添加して得られる、下記式(1)
【化1】
(式中、Polyは、ジエン類をアルカリ金属又は有機アルカリ金属の存在下にアニオン重合させて得られる高分子主鎖を表す。)で表される、分子内にカルボキシル基を有し、かつ、分子量が制御された化合物の溶液に、所定量の塩基又は酸を添加することにより、CPR値が30〜94.5の範囲に調整された高分子と、
分子内にエポキシ基を2個以上有するエポキシ化合物と
を反応させることを特徴とするエポキシオリゴマーの製造方法。
- 前記エポキシ化合物の使用量が、前記分子内にカルボキシル基を有する化合物のカルボキシル基1モルに対し、1モル〜3モルであることを特徴とする請求項1又は2に記載のエポキシオリゴマーの製造方法。
- 50℃での粘度が350〜900ポイズであるエポキシオリゴマーを製造するものである請求項1〜3のいずれかに記載のエポキシオリゴマーの製造方法。
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