JP5268350B2 - スルホン酸誘導体及び光酸発生剤 - Google Patents

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本発明は、スルホン酸誘導体に関するものであり、特に、KrFエキシマーレーザー光、ArFエキシマーレーザー光、F2エキシマーレーザー光、電子線、X線及びEUV(極端紫外線)光などの化学増幅型フォトレジスト用光酸発生剤(露光により酸を発生する酸発生剤。PAGとも称する。)として、有用なスルホン酸誘導体に関するものである。
KrFエキシマーレーザー光、ArFエキシマーレーザー光、F2エキシマーレーザー光、電子線、X線及びEUV光などにおけるポジ型フォトレジスト組成物においては、主成分としてアルカリ現像液には不溶または難溶性で酸作用によりアルカリ現像液に可溶となる性質を有するフェノール性ポリマーと光酸発生剤とからなる化学増幅型フォトレジスト組成物が有効に使用されている。例えば特許文献1〜3には、特定のバルキーアセタール構造を有する酸分解性のPHS系ポリマーと光酸発生剤とを用いた電子線、X線、EUV光の化学増幅型フォトレジスト組成物が開示されている。
このような化学増幅系フォトレジスト組成物用の光酸発生剤として、様々なスルホン酸誘導体が知られている。しかしながら、このようなスルホン酸系の光酸発生剤はフォトレジスト組成物の主成分である酸解離基(酸で解離・分解する基)を有するポリマーとの相溶性が悪い等の問題点がある。当然のことながら、その問題点に起因して、その光酸発生剤を含んでいるフォトレジスト組成物に活性放射線でパターン露光した場合、得られるパターン形状が所望の形状にならない等悪影響を及ぼすという問題が生じる。
特開2002−55457号公報 特開2002−323768号公報 特開2003−177537号公報
本発明はこのような事情に鑑み、光酸発生剤とフォトレジスト組成物の主成分である酸解離基を有するポリマーとの相溶性が悪いという問題点を伴うことがなく、光酸発生剤としての機能を有するスルホン酸誘導体を提供することを課題とする。
上記課題を解決する本発明の態様は、下記一般式(1)で表されることを特徴とするスルホン酸誘導体である。
Figure 0005268350
(式(1)中、R1、炭素数1〜20の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基を表す。R2〜R6は、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、直鎖もしくは分岐鎖のアルコキシ基、または、−SO3 -を表し、R2〜R6は同じでも異なっていてもよいが、一分子中に−SO3 -を少なくとも1個含む。X+は、スルホニウムイオンを表す。)
また、本発明の他の態様は、上記スルホン酸誘導体からなることを特徴とする光酸発生剤にある。
本発明のスルホン酸誘導体は、KrFエキシマーレーザー光、ArFエキシマーレーザー光、F2エキシマーレーザー光、電子線、X線及びEUV光などの活性放射線の照射により効率よく分解するため、光酸発生剤としての機能を有し、且つ、ポリマーに導入可能な構造を有しているので酸解離基を有するポリマーに導入して一体化させて用いることができる。したがって、感光性ポリマーと混合して用いる従来の光酸発生剤であるスルホン酸誘導体が有する問題点、すなわち感光性ポリマーとの相溶性が悪いという問題が生じず、良好な形状のパターンを得ることができるという効果を奏する。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のスルホン酸誘導体は、上記式(1)で表される化合物である。式(1)において、R1、炭素数1〜20、好ましくは炭素数2〜8の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基を表す。R2〜R6は、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、直鎖もしくは分岐鎖のアルコキシ基、または、−SO3 -を表し、R2〜R6は同じでも異なっていてもよいが、一分子中に−SO3 -を少なくとも1個含む。すなわち、R2〜R6のうち少なくとも1個は−SO3 -であり、残りは水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、または直鎖もしくは分岐鎖のアルコキシ基である。X+は、スルホニウムイオンを表す。スルホニウムイオンとしては、例えばトリフェニルスルホニウムイオン、トリ(tert−ブチルベンゼン)スルホニウムイオン等のほか、Polymer J., 17, 73 (1985), J. Org. Chem., 43, 3055 (1985), J. Polymer Sci., 17, 977 (1979), J. Org. Chem., 43, 3055 (1978), J. Org. Chem., 50, 4360 (1985), 特開昭57−18723号公報、特開昭56−8428号公報、米国特許第4760013号公報、米国特許第4139655号公報及びヨーロッパ特許第0297443号公報に開示されているものが挙げられる。
このような本発明のスルホン酸誘導体は、KrFエキシマーレーザー光、ArFエキシマーレーザー光、F2エキシマーレーザー光、電子線、X線及びEUV光などの活性放射線の照射により効率よく分解するため、光酸発生剤としての機能を有する。また、ポリマーに導入可能な構造である。それ故、本発明のスルホン酸誘導体を、酸解離基を有するポリマーに導入して一体化させて用いると、感光性ポリマーと混合して用いる従来の光酸発生剤であるスルホン酸系の光酸発生剤が有する問題点、すなわち感光性ポリマーとの相溶性が悪いという問題を生じずに、フォトレジスト組成物を得ることができる。
本発明のスルホン酸誘導体の製造方法は特に限定されないが、例えば下記反応式に示すように、式(2)で表される化合物と式(3)で表される化合物とを用いて脱ハロゲン化水素反応を行わせることにより、式(1)で表される化合物を得ることができる。なお、下記反応式中YはCl及びBr等のハロゲン原子を表す。具体的には、例えば、極性溶媒中で炭酸カリウム(K2CO3)等の塩基性触媒の存在下で式(2)で表される化合物と式(3)で表される化合物とを反応させる。反応温度は通常60〜90℃とする。反応終了後、溶媒を留去することにより、式(1)で表される化合物を得ることができる。なお、式(3)で表される化合物は市販のものを用いることもできる。また、下記式(2)で表される化合物は、市販のものを使用することもできるが、下記式(4)で表される化合物と下記式(5)で表される化合物との塩交換反応により合成することもできる。なお、式(5)中、A-は対イオンを表し、例えば、BF4 -、AsF6 -、SbF6 -、PF6 -、CF3SO3 -、C25SO3 -、C37SO3 -、C49SO3 -、C511SO3 -、C613SO3 -、C715SO3 -、C817SO3 -等のフルオロカーボン基を有するスルホン酸イオン、CH3SO3 -、C25SO3 -、C37SO3 -、C49SO3 -、C511SO3 -、C613SO3 -、C715SO3 -、C817SO3 -、シクロヘキサンスルホナートイオン、カンファースルホナートイオン等のアルキルスルホン酸イオン、ベンゼンスルホン酸イオン、トルエンスルホン酸イオン、ナフタレンスルホン酸イオン、アントラセンスルホン酸イオン、フルオロベンゼンスルホン酸イオン、ジフルオロベンゼンスルホン酸イオン、トリフルオロベンゼンスルホン酸イオン、クロロベンゼンスルホン酸イオン、ジクロロベンゼンスルホン酸イオン、トリクロロベンゼンスルホン酸イオン等の芳香族基を有するスルホン酸イオン、ClO4 -、Br-、Cl-、あるいはI-等が挙げられる。これらの中でも、Z−SO3 -(Zは、Cn2n+1(nは1から8の整数)、アルキル基、アルキル置換または無置換の芳香族基を表す)、Br-、Cl-、またはI-が好適である。
Figure 0005268350
Figure 0005268350
そして、この式(1)で表されるスルホン酸誘導体とフェノール性ポリマーとを有機溶媒中において酸性触媒下で反応させると、フェノール性ポリマーの−OHと式(1)で表されるスルホン酸誘導体の二重結合部位とが反応してアセタール結合を形成して、感光性樹脂を製造することができる。フェノール性ポリマーとしては、例えば、ノボラック樹脂、o−ポリヒドロキシスチレン、m−ポリヒドロキシスチレン、p−ポリヒドロキシスチレン、ハロゲンもしくはアルキル置換ポリヒドロキシスチレン、ヒドロキシスチレン類と他のビニル系モノマーとの共重合体等が挙げられる。感光性樹脂を製造する際に用いる酸性触媒としては、例えば、塩酸、硫酸、ギ酸、酢酸、シュウ酸及びトリフルオロ酢酸が挙げられ、また、有機溶媒としては、テトラヒドロフラン(THF)、1,3−ジオキソラン、1,3−ジオキサン等のエーテル類や、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテル類が挙げられる。そして、この感光性樹脂を有機溶媒に溶かし、光増幅型フォトレジスト組成物とすることができる。この場合に用いる有機溶媒の例としては、ジオキサン、1,2- ジエトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジメチルオギザレート、乳酸メチル、乳酸エチル等のエステル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトンアミド等のアミド類、N−メチルピロリドン等のピロリドン類、γ−ブチロラクトン等のラクトン類、及びジメチルスルホキシド等のスルホキシド類等が挙げられる。これらの溶媒はそれぞれ単独で用いてもよいし、2種類以上組み合わせて用いてもよい。
以下、本発明について実施例に基づき説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
下記式で表される化合物トリフェニルスルホニウム4−ビニロキシエトキシフェニルスルホン酸塩の合成
Figure 0005268350
フェノールスルホン酸14gを純水28gに溶解させ、この溶液に50wt%水酸化ナトリウム水溶液9gを滴下した後、室温で5時間攪拌した。その後、10wt%NaCl水溶液50gを加え30分間攪拌し、得られた固体をろ別した。この10wt%NaCl水溶液50gを加え30分間攪拌し得られた固体をろ別する操作をさらに2回行って分散洗浄して、白色固体のp−フェノールスルホン酸ナトリウム塩(PSNa)15gを得た。
また、トリフェニルスルホニウムヨウ素塩を純水に懸濁させ、この懸濁液にジメチル硫酸を加えて2時間室温で攪拌した。得られた溶液にジイソプロピルエーテル(IPE)を加え2回洗浄して、トリフェニルスルホニウムメチル硫酸塩(TPS−MS)水溶液を得た。
得られたPSNaを純水に溶解させた溶液を、上記で得られたTPS−MS水溶液に滴下した後、15時間室温で攪拌した。その後、15wt%NaCl水溶液を加え30分間攪拌し、得られた固体をろ別した。この15%wtNaCl水溶液50gを加え30分間攪拌し得られた固体をろ別する操作をさらに2回行って分散洗浄して、白色固体のトリフェニルスルホニウムp−フェノールスルホン酸塩(TPS−OPS)を得た。
得られたTPS−OPS23.9g、炭酸カリウム9.46g及びN,N,N‘,N’−テトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)0.3gをジメチルスルホキシド(DMSO)76.5gに溶解した。その後クロロエチルビニルエーテル(CEVE)7.3gを添加し80℃まで昇温して、15時間撹拌後、反応液を30℃以下に冷却した。そして、ろ過により固形分を取り除いた後、水22gを加え、ヘキサン22gを用いて水層を5回洗浄した。その後、ジクロロメタン50g及び水20gを加え攪拌し、ジクロロメタン層に目的物を抽出した。分離した水層のpHが7になるまで蒸留水で有機層の洗浄を繰り返した。次いで、ロータリーエバポレーターで溶剤を留去することにより、褐色油状の物質12gを得た。この物質は、1H NMRによる測定結果から、トリフェニルスルホニル4−ビニロキシエトキシフェニルスルホン酸塩であることを確認した。
1H NMR(400MHz,重DMSO)δ7.89−7.77(m,15H),7.52(dd,2H),6.87(dd,2H),6.58(q,1H),4.27−4.18(m,3H),4.03−3.98(m,3H)
(実施例2)
下記式で表されるトリ(tert−ブチルベンゼン)スルホニル4−ビニロキシエトキシフェニルスルホン酸塩の合成
Figure 0005268350
トリ(tert−ブチルベンゼン)スルホニウムヨウ素塩22.3g及びジメチル硫酸5.6gをジクロロメタン89.4gに懸濁させ、室温で2時間攪拌した。得られた溶液に、実施例1と同様の手順で合成したPSNa9.8gを加え、室温で15時間攪拌した。その後、溶媒を減圧留去した。そして、ジクロロメタン26.8g加え、酢酸エチル127gで再沈殿を行い、得られた固体をろ別することにより白色固体のトリ(tert−ブチルベンゼン)スルホニウムp−フェノールスルホン酸塩(TTBPS−OPS)17.2gを得た。
得られたTTBPS−OPS4.2g、炭酸カリウム1.5g及びTMEDA0.1gをDMSO21.1gに溶解した。その後、CEVE1.2gを添加し80℃まで昇温して、15時間撹拌、反応液を30℃以下に冷却した。そして、ろ過により固形分を取り除いた後、水30gを加え、30分攪拌した。次いで、固体をろ別し、得られた固体に15wt%NaCl水溶液75gを加え分散洗浄を2回繰り返した。得られた固体をろ過、乾燥することにより褐色固体の物質を3.3g得た。この物質は、1H NMRによる測定結果から、トリ(tert−ブチルベンゼン)スルホニル4−ビニロキシエトキシフェニルスルホン酸塩であることを確認した。
1H NMR(400MHz,重DMSO)δ7.82−7.73(m,12H),7.52(dd,2H),6.88(dd,2H),6.58(q,1H),4.27(d,1H),4.19(t,2H),4.02(m,3H),1.32(s,27H)
(実施例3)
下記式で表される化合物トリフェニルスルホニウム4−ビニロキシオクトキシフェニルスルホン酸塩の合成
Figure 0005268350
実施例1で得られたTPS−OPS5.0g、炭酸カリウム1.86g、及びTMEDA0.1gをDMSO25gに溶解した。その後クロロオクチルビニルエーテル2.6gを添加し80℃まで昇温し、12時間攪拌後、反応液を30℃以下まで冷却した。そして、ろ過により固形分を除いた後、水10gを加え、ヘキサン10gを用いて水層を5回洗浄した。その後、ジクロロメタン25g及び水15gを加え攪拌し、ジクロロメタン層に目的物を抽出した。分離した水層のpHが7になるまで水で有機層の洗浄を繰り返した。次いで、ロータリーエバポレーターで溶剤を留去することにより、褐色油状の物質5.0gを得た。この物質は、1H NMRによる測定結果から、トリフェニルスルホニウム4−ビニロキシオクトキシフェニルスルホン酸塩であることを確認した。
1H−NMR(400MHz,重DMSO)δ7.89−7.77(m,15H),7.52(dd,2H),6.87(dd,2H),6.58(q,1H),4.27−4.18(m,3H),4.11(t、2H)、4.03−3.98(m,3H)、3.66(t、2H)、1.74−1.32(m、12H)
(応用実施例1)感光性樹脂の合成
ポリスチレン換算で重量平均分子量(Mw)16400、分子量分布(Mw/Mn)1.09のポリヒドロキシスチレン30.0gを窒素雰囲気下1,3−ジオキソラン200mLに溶解後、1,3−ジオキソランを常圧で留去して、系内水分が100ppm以下まで低減されたのを確認した。その後、反応液を20℃以下まで冷却し35wt%塩酸75μLを添加した。次に34.6重量%のエチルビニルエーテルの1,3−ジオキソラン溶液17.1gを20℃以下で30分間かけて滴下し、その後に20℃以下で30分間攪拌した。さらに30℃で2時間攪拌した後、溶液を20℃以下まで冷却し、実施例1で得られたトリフェニルスルホニウム4−ビニロキシエトキシフェニルスルホン酸塩1.25gを1、3−ジオキソラン1.62gに溶解させた溶液を30分間かけて滴下して、その後20℃以下で30分間攪拌した。さらに30℃で2時間攪拌した後、アンモニア水で中和を行い、メタノール18.9gを加えて10分間攪拌した。この溶液を室温の純水1500gへ滴下し固体を析出させた。固体をろ別後、再結晶処理を施し、35℃にて24時間乾燥することによりポリマー32.3gを得た。このポリマーは、1H NMRによる測定結果から、ポリヒドロキシスチレンの水酸基水素原子のエトキシエチル化率は32.4%、トリフェニルスルホニウム4−エトキシエトキシフェニルスルホン酸塩導入率は0.85%であることが確認された。
応用実施例1で得られたポリマー15重量部、トリエチルアミン0.02重量部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート100重量部に溶解した。この溶液を0.2μmのメンブレンフィルターでろ過し、感光性組成物溶液を調整した。ついで組成物溶液を4インチシリコンウエハー上に回転塗布した後ホットプレート上で120℃にて90秒間乾燥し、膜厚が500nmのレジスト皮膜を形成した。得られた皮膜は均一で良好であった。このレジスト皮膜に、248nmのXeランプで露光を行った。露光後、ホットプレート上で100℃にて60秒間加熱を行い、2.38wt%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用いて23℃にて60秒間現像を行い、30秒間純水でリンスした。なお、このレジスト皮膜の感度は14mJ/cm2であった。また、断面が矩形で且つエッジラフネスの小さい良好なパターンが得られた。
(応用実施例2)
ポリスチレン換算で重量平均分子量(Mw)16400、分子量分布(Mw/Mn)1.09のポリヒドロキシスチレン30.0gを窒素雰囲気下1,3−ジオキソラン200mLに溶解後、1,3−ジオキソランを常圧で留去して、系内水分が100ppm以下まで低減されたのを確認した。その後、反応液を20℃以下まで冷却し35wt%塩酸75μLを添加した。次に34.7wt%のエチルビニルエーテルの1,3−ジオキソラン溶液17.1gを20℃以下で30分間かけて滴下し、その後に20℃以下で30分間攪拌した。さらに30℃で2時間攪拌した後、溶液を20℃以下まで冷却し、実施例2で得られたトリ(tert−ブチルベンゼン)スルホニル4−ビニロキシエトキシフェニルスルホン酸塩5.39gを1,3−ジオキソラン5.33gに溶解させた溶液を20℃以下で30分間かけて滴下して、その後20℃以下で30分間攪拌した。さらに30℃で2時間攪拌した後、アンモニア水で中和を行い、メタノール18.9gを加えて15分間攪拌した。この溶液を純水1500gへ滴下し固体を析出させた。固体をろ別後、再結晶処理を施し、35℃にて24時間乾燥することによりポリマー33.1gを得た。このポリマーは、1H−NMRによる測定結果から、ポリヒドロキシスチレンの水酸基水素原子のエトキシエチル化率は32.3%、トリ(tert−ブチルベンゼン)スルホニル4−エトキシエトキシフェニルスルホン酸塩化率は3.34%であることが確認された。
応用実施例2で得られたポリマー15重量部、トリエチルアミン0.02重量部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート100重量部に溶解した。この溶液を0.2μmのメンブレンフィルターでろ過し、感光性組成物溶液を調整した。ついで組成物溶液を4インチシリコンウエハー上に回転塗布した後ホットプレート上で120℃にて90秒間乾燥し、膜厚が500nmのレジスト皮膜を形成した。得られた皮膜は均一で良好であった。このレジスト皮膜に、248nmのXeランプで露光を行った。露光後、ホットプレート上で100℃にて60秒間加熱を行い、2.38wt%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用いて23℃にて60秒間現像を行い、30秒間純水でリンスした。なお、このレジスト皮膜の感度は7mJ/cm2であった。また、断面が矩形で且つエッジラフネスの小さい良好なパターンが得られた。
(応用比較例)
ポリスチレン換算で重量平均分子量(Mw)16400、分子量分布(Mw/Mn)1.09のポリヒドロキシスチレン15重量部、トリフェニルスルホニウム−p−フェノールスルホン酸塩4.5重量部、トリエチルアミン0.02重量部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート100重量部に溶解した。この溶液を0.2μmのメンブレンフィルターでろ過し、感光性組成物溶液を調整した。ついで組成物溶液を4インチシリコンウエハー上にスピンコート法で塗布した後ホットプレート上で120℃にて90秒間乾燥し、膜厚が500nmのレジスト皮膜を形成した。得られた皮膜は均一で良好であった。このレジスト皮膜に、248nmのXeランプで露光を行った。露光後、ホットプレート上で100℃にて60秒間加熱を行い、2.38wt%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用いて23℃にて60秒間現像を行い、30秒間純水でリンスした。レジスト皮膜の感度は21mJ/cm2であった。この比較例ではエッジラフネスの大きい良好でないパターンが得られた。

Claims (2)

  1. 下記一般式(1)で表されることを特徴とするスルホン酸誘導体。
    Figure 0005268350
    (式(1)中、R1、炭素数1〜20の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基を表す。R2〜R6は、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、直鎖もしくは分岐鎖のアルコキシ基、または、−SO3 -を表し、R2〜R6は同じでも異なっていてもよいが、一分子中に−SO3 -を少なくとも1個含む。X+は、スルホニウムイオンを表す。)
  2. 請求項1に記載のスルホン酸誘導体からなることを特徴とする光酸発生剤。
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