JP5267428B2 - サスペンション装置 - Google Patents

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本発明は、車両のサスペンション装置に係り、特に、電気モータにより推進力または減衰力を発生するいわゆる電磁式ショックアブソーバ装置を備えたサスペンション装置に関する。
車両のサスペンション装置は、車両のバネ上部材とバネ下部材との間に配設され、バネ上部材−バネ下部材間の相対移動に対する減衰力を発生するショックアブソーバ装置を備える。
減衰力の発生源として電気モータが用いられることがある。電気モータを力の発生源として用いた場合、電気モータの通電制御によって、ショックアブソーバ装置は減衰力のみならず、サスペンションストロークを積極的に変化させるための推進力を発生する。
特許文献1には、車両のバネ上部材とバネ下部材との間に配設され、バネ上部材とバネ下部材との間の相対移動に対する推進力または減衰力であるモータ力を発生する電気モータ(電磁モータ)を有する第1ショックアブソーバ装置と、内部に作動液が封入されたハウジングを有するとともに第1ショックアブソーバ装置とバネ下部材との間に配設され、作動液の粘性に基づいて減衰力を発生する第2ショックアブソーバ装置とを備えるサスペンション装置が記載されている。このサスペンション装置においては第1ショックアブソーバ装置と第2ショックアブソーバ装置が直列的に接続される。そして、第1ショックアブソーバ装置の電気モータにより発生されるモータ力の目標値(目標モータ力)が、バネ下部材に作用させるべき力であるバネ下制振制御力(必要作用力)と、電気モータにより発生されたモータ力が第2ショックアブソーバ装置を介してバネ下部材に伝達される際における伝達特性を表す伝達関数である直列伝達補償用伝達関数とに基づいて決定される。
特開2008−195270号公報
上記直列伝達補償用伝達関数は、第2ショックアブソーバ装置のバネ定数や減衰係数に依存する。バネ定数は温度にそれほど影響されないが、減衰係数は第2ショックアブソーバ装置の内部に封入された作動液の温度により変化する。つまり、直列伝達補償用伝達関数は、第2ショックアブソーバ装置の減衰係数の温度特性に依存する。ところが、上記特許文献1に記載のサスペンション装置は、目標モータ力を算出する際に第2ショックアブソーバ装置の減衰係数の温度特性を考慮していない。このため、実際の減衰係数が設定された減衰係数とは大きく異なる温度環境下にあっては正確な目標モータ力が計算されない。その結果、所望の力がバネ下側に伝達されずに乗り心地が悪化する。また、減衰係数の温度特性が考慮されていないことによって、本来必要な目標モータ力よりも過剰な力が要求された場合、無駄な消費電力が発生するとともに、発熱などの問題が生じる。さらに、高温時に過剰な目標モータ力が要求された場合は電気モータの熱負荷が増大し、熱により電気モータおよびその周辺のハード部品に弊害が及ぶ。
本発明は、上記問題を解決するためになされるものであり、電気モータを有する第1ショックアブソーバ装置と、第1ショックアブソーバ装置とバネ下部材との間に配設され、作動液の粘性に基づいて減衰力を発生する第2ショックアブソーバ装置とを備えるサスペンション装置であって、温度条件に応じて最適な目標モータ力を出力するサスペンション装置を提供することを目的とする。
本発明の特徴は、車両のバネ上部材とバネ下部材との間に配設され、バネ上部材とバネ下部材との間の相対移動に対する推進力または減衰力であるモータ力を発生する電気モータを有する第1ショックアブソーバ装置と、内部に作動液が封入されたハウジングを有するとともに、前記第1ショックアブソーバ装置とバネ下部材との間に配設され、前記作動液の粘性に基づいて減衰力を発生する第2ショックアブソーバ装置と、前記第2ショックアブソーバ装置の前記ハウジング内に封入された作動液の温度に基づいて、前記第2ショックアブソーバ装置の減衰係数を算出する減衰係数算出手段と、前記減衰係数算出手段により算出される減衰係数に基づいて、前記モータ力の目標値である目標モータ力を演算する目標モータ力演算手段と、前記目標モータ力演算手段により演算された目標モータ力に基づいて、前記電気モータを駆動制御する駆動制御手段と、を備えるサスペンション装置とすることにある。
本発明によれば、車両のバネ上部材とバネ下部材との間に第1ショックアブソーバ装置と第2ショックアブソーバ装置が直列的に接続される。また、第1ショックアブソーバ装置の電気モータが発生すべき目標モータ力は、第2ショックアブソーバ装置のハウジング内に封入された作動液の温度に基づいて算出された減衰係数に基づいて演算される。つまり、目標モータ力を演算する際に、第2ショックアブソーバ装置の減衰係数の温度特性が考慮される。このため、様々な作動液の温度条件に応じて正確な目標モータ力が演算されるので、作動液の温度に起因する乗り心地の悪化は抑えられる。また、過剰な目標モータ力が要求されることが防止されるため、無駄な消費電力の発生が抑えられるとともに、過剰な目標モータ力による電気モータおよびその周辺のハード部品への熱害の影響を低減することができる。
上記第1ショックアブソーバ装置は、電気モータと、この電気モータの回転運動を直線運動に変換する変換機構(ボールネジ機構など)とを備えているのがよい。また、電気モータはバネ上部材側に取り付けられているのがよい。また、第2ショックアブソーバ装置は、内部に作動液が封入されたハウジングおよびハウジング内に配設されたピストンを有するとともに、ピストンまたはハウジングのいずれか一方が第1ショックアブソーバ装置(特に変換機構)に直列的に接続され、いずれか他方がバネ下部材に連結しているものであるのがよい。そして、ピストンがハウジング内を相対移動することにより、作動液の粘性に基づく減衰力を発生するものであるのがよい。
また、前記減衰係数算出手段は、前記作動液の温度が高くなるほど前記減衰係数が小さくなるように、前記減衰係数を算出するものであるのがよい。一般的に作動液の温度が高くなるほど液体の粘性が低くなるので減衰係数が小さくなる。よって、このような温度特性に基づいて算出された減衰係数に基づいて、より正確な目標モータ力を演算することができる。
また、前記減衰係数算出手段は、前記作動液の温度と前記第2ショックアブソーバ装置の減衰係数との相関関係を表したマップに基づいて、前記減衰係数を算出するものであるのがよい。作動液の温度と減衰係数との関係を予めマップ化しておき、そのマップから減衰係数を算出することにより、演算処理の簡素化を図ることができる。
また、前記目標モータ力演算手段は、バネ下部材に作用させるべき力であるバネ下制振制御力と、前記モータ力が前記第2ショックアブソーバ装置を介してバネ下部材に伝達される場合における力の伝達特性を表す伝達関数である直列伝達補償用伝達関数とに基づいて、前記目標モータ力を演算するものである。上述したように、直列伝達補償用伝達関数は、第2ショックアブソーバ装置のバネ定数や減衰係数に依存する。したがって第2ショックアブソーバ装置の減衰係数の温度特性を考慮することは、直列伝達補償用伝達関数の温度特性を考慮することと等しい。本発明によれば、温度特性が考慮された直列伝達補償用伝達関数を用いることにより、より正確な目標モータ力を演算することができる。
この場合、目標モータ力演算手段は、バネ下制振制御力および直列伝達補償伝達関数に加え、バネ上部材とバネ下部材との間に介在する中間部材の慣性力に基づいて、前記目標モータ力を演算するものであるのがよい。これによれば、モータ力のバネ下部材への伝達特性および中間部材の慣性力が考慮された非常に精度の高い目標モータ力を演算することができる。
本実施形態に係るサスペンション装置のシステム構成の概略図である。 サスペンション本体の部分断面概略図である。 電気モータの制御構成を表すブロック図である。 サスペンション制御装置の内部構成を機能ごとに表した図である。 バネ下制振制御力演算ルーチンを表すフローチャートである。 減衰力決定ルーチンを表すフローチャートである。 液温−減衰係数マップの一例である。 目標モータ力演算ルーチンを表すフローチャートである。 サスペンション本体のモデル図である。 直列伝達補償用伝達関数のBode線図である。 目標モータ力に対応する制御信号がサスペンション制御装置から出力されるまでのステップを表したフローチャートである。
以下、本発明の一実施形態に係るサスペンション装置について図面を用いて説明する。図1は、本実施形態に係るサスペンション装置のシステム構成の概略図である。
このサスペンション装置は、各車輪WFL,WFR,WRL,WRRと車体Bとの間にそれぞれ設けられる4組のサスペンション本体10FL,10FR,10RL,10RRと、各サスペンション本体10FL,10FR,10RL,10RRの作動を制御するサスペンション制御装置50とを備える。以下、4組のサスペンション本体10FL,10FR,10RL,10RRおよび車輪WFL,WFR,WRL,WRRは、特に前後左右を区別する場合を除き、本明細書において単にサスペンション本体10および車輪Wと総称される。
図2は、サスペンション本体10の部分断面概略図である。図2に示されるように、サスペンション本体10は、エアバネ装置20と、電磁式ショックアブソーバ装置(第1ショックアブソーバ装置)30と、液圧式ダンパ装置(第2ショックアブソーバ装置)40とを備える。エアバネ装置20は、空気の弾性(圧縮性)を利用して路面から受ける衝撃を吸収し乗り心地を高めるとともに車両の重量を弾性支持する。このエアバネ装置20に支えられる側、つまり車体B側の部材がバネ上部材であり、エアバネ装置20を支持する側、つまり車輪W側の部材がバネ下部材である。したがって、エアバネ装置20,電磁式ショックアブソーバ装置30および液圧式ダンパ装置40は、車両のバネ上部材とバネ下部材との間に設けられる。
電磁式ショックアブソーバ装置30は、電気モータ31とボールネジ機構32とを備える。電気モータ31は、モータケーシング311と、中空状の回転軸312と、永久磁石313と、極体314とを備える。モータケーシング311は電気モータ31の外郭を構成するハウジングであり、図示上下方向に軸を持つ段付円筒形状とされる。回転軸312は、モータケーシング311と同軸的にモータケーシング311内に配設され、軸受331,332によりモータケーシング311に回転可能に支持される。この回転軸312の外周面に永久磁石313が固定される。回転軸312および永久磁石313により電気モータ31のロータが構成される。永久磁石313に対向するように極体314(コアにコイルが巻回されたもの)が、モータケーシング311の内周面に固定される。極体314により電気モータ31のステータが構成される。
ボールネジ機構32は、電気モータ31に連結しており、電気モータ31の回転運動を直線運動に変換する変換機構としての機能を有する。ボールネジ機構32は、ネジ溝321aが形成されたボールネジ軸321と、このボールネジ軸321のネジ溝321aに螺合するボールネジナット322とを備える。ボールネジナット322はモータケーシング311内に配設され、回転軸312の下端部分に接続されるとともに、ボールベアリングを介して回転可能且つ軸方向移動不能にモータケーシング311に支持される。したがって、回転軸312が回転すると、それに伴いボールネジナット322も回転する。
ボールネジ軸321は、図に示されるように、モータケーシング311に同軸的に配置されており、モータケーシング311内にてボールネジナット322を螺合するとともに、その上方部分が回転軸312の内周側に挿入される。また、ボールネジ軸321の下方部分はモータケーシング311の下端面を突き抜けてさらに下方に延在する。
ボールネジナット322の図示下方にスプラインナット35が配設される。このスプラインナット35はモータケーシング311の最下方部位に配置固定される。スプラインナット35にはスプラインが形成された貫通孔が設けられており、この貫通孔にボールネジ軸321が挿通される。なお、ボールネジ軸321のネジ溝321aにはスプライン溝も同時に形成されている。したがってボールネジ軸321はスプラインナット35にスプライン嵌合し、回転不能かつ軸方向移動可能にスプラインナット35に支持される。
液圧式ダンパ装置40は、電磁式ショックアブソーバ装置30に直列的に連結するように、電磁式ショックアブソーバ装置30とバネ下部材との間に配設されている。この液圧式ダンパ装置40は、内部に作動液(例えば作動油)が封入されたハウジング41と、ハウジング41の内部に配設されハウジング41内で相対移動するバルブピストン42とを備える。バルブピストン42によってハウジング41の内部が上室と下室とに区画される。ハウジング41の下端はブッシュを介してバネ下部材であるロアアームに連結される。
本実施形態において液圧式ダンパ装置40は、ツインチューブ式のショックアブソーバ装置であり、ハウジング41が同軸配置された外筒411および内筒412を有する。外筒411と内筒412の間の空間によりリザーバ室が形成される。バルブピストン42は内筒412内に配設される。バルブピストン42が内筒412内を軸方向に移動するときに上室と下室との間を作動液が流通することにより、上記移動に対し、作動液の粘性に依存した抵抗力(減衰力)が発生する。また、内筒412の下方端にはベースバルブ413が取り付けられ、このベースバルブ413を介して下室とリザーバ室が連通する。バルブピストン42の移動に伴って作動液が下室とリザーバ室との間を流通することにより、上記移動に対し、作動液の粘性に依存した抵抗力(減衰力)が発生する。つまり、液圧式ダンパ装置40は、作動液の粘性に基づいて減衰力を発生する。
また、内筒412内にはピストンロッド43が挿入される。ピストンロッド43はその下端にてバルブピストン42に連結される。ピストンロッド43は、その上端にてボールネジ軸321の下端に連結され、その連結部分から図において下方に伸び、液圧式ダンパ装置40のハウジング41の上面側から内筒412内に挿入される。よって、バルブピストン42はピストンロッド43を介して電磁式ショックアブソーバ装置30のボールネジ軸321に連結される。このようにして、液圧式ダンパ装置40が電磁式ショックアブソーバ装置30に直列的に接続される。
また、図に示されるように、内筒412内には温度センサ45が取り付けられている。この温度センサ45は内筒412内に封入された作動液の温度(液温)を検出し、その検出信号を出力する。
液圧式ダンパ装置40の外筒411の外周部分に環状の下部リテーナ44aが設けられる。下部リテーナ44aの外周には第1筒部21が連結される。第1筒部21は、下部リテーナ44aに連結された部分から液圧式ダンパ装置40のハウジング41を覆うように図において上方に伸びている。第1筒部21の上端部に径内方に屈曲したフランジ部211が形成される。フランジ部211の下面側に環状の上部リテーナ44bが設けられる。
また、ボールネジ軸321とピストンロッド43との連結部分には中央リテーナ44cが取り付けられる。中央リテーナ44cは、ボールネジ軸321とピストンロッド43との連結部分から水平方向に放射状に伸びた円板状の部分44c1と、円板状の部分44c1の外周から下方に伸びた円筒状の部分44c2と、円筒状の部分44c2から径外方に伸びた環状の鍔部分44c3とを備える。このような形状の中央リテーナ44cの鍔部分44c3と下部リテーナ44aとの間に第1コイルスプリング46aが、鍔部分44c3と上部リテーナ44bとの間に第2コイルスプリング46bが配設される。
エアバネ装置20は、上述の第1筒部21と、第1筒部21の外周側に配置された第2筒部22と、第2筒部22の上端部分にその下端部分が接続され、その上端部分にてブラケット25を介してモータケーシング311に接続された第3筒部23と、袋状に形成されて内周部分が第1筒部21の外周に連結され外周部分が第2筒部22の内周に連結されたダイヤフラム24とを備える。第1筒部21と、第2筒部22と、第3筒部23と、ダイヤフラム24とにより、圧力室26が区画形成される。圧力室26には流体としての圧縮空気が封入されている。この圧縮空気の圧力によりバネ上部材が支持される。
また、サスペンション本体10は、車体Bに形成される孔部から電気モータ31のモータケーシング311の上方部分が上部に突出するように配置され、且つそのような配置状態を保つように、アッパーサポート12を介して車体Bに取り付けられている。アッパーサポート12は樹脂部材121とブラケット122とからなり、弾性的にサスペンション本体10を車体Bに連結する。
以上のように構成されたサスペンション本体10においては、バッテリ電源などからの電力供給により電磁式ショックアブソーバ装置30の電気モータ31が回転すると、電気モータ31の回転軸312に連結したボールネジナット322が回転する。ボールネジナット322の回転によってボールネジ軸321が軸方向移動する。ボールネジ軸321の軸方向移動に伴い、このボールネジ軸321に連結されたピストンロッド43および、ピストンロッド43に連結されたバルブピストン42も軸方向移動する。このとき、ハウジング41もバルブピストン42との間の相対移動をほとんど生じることなく軸方向移動する。これによりバネ上部材とバネ下部材との間の相対距離が変化する。このようにして、電気モータ31は、バネ上部材とバネ下部材との間の相対移動に対する推進力を発生する。この推進力は、例えば乗り心地が向上するように制御される。
また、例えば比較的低周波の外力(路面入力など)がサスペンション本体10に加えられた場合、この外力によって電磁式ショックアブソーバ装置30のボールネジ軸321が軸方向に移動する。ボールネジ軸321の軸方向移動によってバネ上部材とバネ下部材が相対移動するとともにボールネジナット322が回転する。ボールネジナット322の回転により電気モータ31が回される。このとき電気モータ31は発電機として作用するので、電気モータ31は、バネ上部材とバネ下部材との間の相対移動に対する抵抗力(減衰力)を発生する。これによりバネ上部材とバネ下部材との間の相対振動が抑制される。なお、液圧式ダンパ装置40のバルブピストン42とハウジング41は低周波の外力によっては相対移動しない。
また、20Hz程度の高周波の路面入力がサスペンション本体10に加えられた場合、液圧式ダンパ装置40内にてハウジング41がバルブピストン42に対して相対移動する。これにより液圧式ダンパ装置40にて減衰力が発生し、高周波振動はボールネジ機構32側に伝達されずに液圧式ダンパ装置40により抑制される。つまり、液圧式ダンパ装置40は、高周波振動のフィルタとして機能する。
図1に示されるように、サスペンション制御装置50は車体Bに搭載される。サスペンション制御装置50には、バネ上加速度センサ61と、バネ下加速度センサ62と、各液圧式ダンパ装置40の内筒412内に取り付けられた温度センサ45が接続される。バネ上加速度センサ61は、バネ上部材の各サスペンション本体10が取り付けられている位置(各輪位置)に載置されており、バネ上部材の各輪位置における上下方向に沿った加速度(バネ上加速度)x2"を検出する。バネ下加速度センサ62は、各サスペンション本体10が取り付けられるロアアームなどのバネ下部材に載置されており、そのバネ下部材の上下方向に沿った加速度(バネ下加速度)x1"を検出する。
サスペンション制御装置50はマイクロコンピュータを主要構成とする。サスペンション制御装置50は、車両の良好な乗り心地性を得るために、バネ上部材とバネ下部材との間の相対移動に対する推進力または減衰力の目標値を演算する。本実施形態においてこれらの推進力または減衰力は、電磁式ショックアブソーバ装置30の電気モータ31により発生される。電気モータ31が発生する上記推進力または減衰力を、本明細書においてモータ力と呼ぶ。また、上記推進力または減衰力の目標値を、本明細書において目標モータ力と呼ぶ。また、サスペンション制御装置50は、演算した目標モータ力に対応する制御信号を駆動回路70に出力する。駆動回路70は、入力された制御信号に基づいて電気モータ31を駆動制御する。
図3は、サスペンション制御装置50および駆動回路70による電気モータ31の制御構成を表すブロック図である。図に示されるように、サスペンション制御装置50は、駆動回路70を介して電気モータ31の駆動を制御する。駆動回路70は3相インバータ回路を構成し、電気モータ31(本実施形態では3相ブラシレスモータが用いられる)の3相電磁コイルCL1,CL2,CL3にそれぞれ対応したスイッチング素子SW11,SW12,SW21,SW22,SW31,SW32を有する。これらのスイッチング素子は、サスペンション制御装置50からの制御信号に基づきデューティ制御される(PWM制御)。これによりバッテリから電気モータ31への通電量や電気モータ31からバッテリ側へ送られる回生電力の電流量が制御される。
図4は、サスペンション制御装置50の内部構成を機能ごとに表した図である。図に示されるように、サスペンション制御装置50は、バネ下制振制御力演算部51と、減衰係数決定部52と、目標モータ力演算部53とを有する。バネ下制振制御力演算部51は、バネ上加速度センサ61からバネ上加速度x2"を、バネ下加速度センサ62からバネ下加速度x1"を入力するとともに、これらのセンサ入力値に基づいて、乗り心地を良好にするためにバネ下部材に作用させるべき力であるバネ下制振制御力foutを演算する。減衰係数決定部52は、温度センサ45が検出した液温Tを入力するとともに、この液温Tに基づいて、液圧式ダンパ装置40の減衰係数Csを決定する。目標モータ力演算部53は、バネ下制振制御力foutおよび減衰係数Csを入力し、これらの入力値に基づいて、電気モータ31が出力すべきモータ力fmotorの目標値である目標モータ力fmotor*を演算する。そして、演算した目標モータ力fmotor*に対応する制御信号を駆動回路70に出力する。
図5は、バネ下制振制御力演算部51が実行するバネ下制振制御力演算ルーチンを表すフローチャート、図6は減衰係数決定部52が実行する減衰係数決定ルーチンを表すフローチャート、図8は目標モータ力演算部53が実行する目標モータ力演算ルーチンを表すフローチャートである。いずれのルーチンも、サスペンション制御装置50の記憶素子内に制御プログラムとして記憶されている。これらのルーチンは、図示しないイグニッションスイッチのオン操作により起動し、所定の短い周期で繰り返し実行される。
バネ下制振制御力演算ルーチンが起動すると、まず、バネ下制振制御力演算部51は図5のステップ101(以下、ステップ番号をSと略記する)にて、各バネ上加速度センサ61からバネ上加速度x2"を読み込む。次いで、S102にて、各バネ下加速度センサ62からバネ下加速度x1"を読み込む。続いて、S103にて、バネ上加速度x2"を積分することにより、バネ上部材の上下方向に沿った速度であるバネ上速度x2'を演算し、さらに、S104にて、バネ下加速度x1"を積分することにより、バネ下部材の上下方向に沿った速度であるバネ下速度x1'を演算する。
その後、バネ下制振制御力演算部51はS105に進み、バネ下制振制御力foutを演算する。バネ下制振制御力foutは、例えばバネ上部材およびバネ下部材の振動を減衰するように、バネ上速度とバネ下速度に基づいて演算される。つまり、いわゆるスカイフックダンパ理論に基づく制御と、擬似的なグランドフック理論に基づく制御との両者を同時に達成するように、バネ下制振制御力foutが演算される。具体的には、S103およびS104にて演算されたバネ上速度x2'とバネ下速度x1'とに基づいて、次式に従ってバネ下制振制御力foutが演算される。
fout=C2x2'-C1x1'
上式において、C2はバネ上速度x2'に係るゲインであり、C1はバネ下速度x1'に係るゲインである。
S105にてバネ下制振制御力foutを演算した後、バネ下制振制御力演算部51はS106に進み、演算したバネ下制振制御力foutを出力する。その後、このルーチンを一旦終了する。
また、減衰係数決定ルーチンが起動すると、まず、減衰係数決定部52は図6のS201にて、温度センサ45が検出した液温Tを読み込む。次いで、S202にて、液温−減衰係数マップから、液圧式ダンパ装置40の減衰係数Csを決定する。
図7は、液温−減衰係数マップの一例である。このマップは、液圧式ダンパ装置40のシリンダ41内に封入された作動液の温度(液温)Tと、液圧式ダンパ装置40の減衰係数Csとの相関関係を表すマップである。このマップによれば、液温Tと減衰係数Csは、液温Tが上昇するにつれてその液温に対応する減衰係数Csの値が小さくなるという相関関係を持つ。S202においては、このような減衰係数の温度特性を表す液温−減衰係数マップに基づき、液温Tに対応する減衰係数が抽出される。抽出された減衰係数が、液圧式ダンパ装置40の減衰係数Csに決定される。
S202にて減衰係数Csを決定した後は、減衰係数決定部52はS203に進み、減衰係数Csを出力する。その後、このルーチンを一旦終了する。減衰係数決定部52が、本発明における減衰係数算出手段に相当する。
また、目標モータ力演算ルーチンが起動すると、まず、目標モータ力演算部53は、図8のS301にて、バネ下制振制御力foutを読み込む。次いで、S302にて、液温Tに対応した液圧式ダンパ装置40の減衰係数Csを読み込む。続いて、S303にて、読み込んだバネ下制振制御力foutおよび減衰係数Csに基づいて、目標モータ力fmotor*を演算する。
本実施形態において、目標モータ力fmotor*は、バネ下制振制御力foutと、モータ力fmotorが液圧式ダンパ装置40および中間部材を介してバネ下部材に伝達される場合における力の伝達特性を表す伝達関数である直列伝達補償用伝達関数と、中間部材の慣性力とに基づいて演算される。ここで、中間部材とは、ボールネジ機構32などのバネ上部材と液圧式ダンパ装置40との間に介在する部材である。これらの影響を考慮することにより、より正確な目標モータ力fmotor*が算出される。
図9は、本実施形態におけるサスペンション本体10のモデル図である。図において、fmotorは時間tをパラメータとするモータ力、frは時間tをパラメータとしたバネ下部材に実際に作用する力(バネ下実作用力)、Ksは液圧式ダンパ装置40の第1コイルスプリング46aと第2コイルスプリング46bを一つのバネと過程した場合のバネ定数、Csは液圧式ダンパ装置40の減衰係数、x1は時間tをパラメータとしたバネ下部材の基準位置からの上下変位量である。また、m4+Idは、中間部材の質量(等価慣性質量)を表す。中間部材は上述のようにバネ上部材と液圧式ダンパ装置40との間に介在する部材であり、主に電磁式ショックアブソーバ装置30を構成する電気モータ31やボールネジ機構32などがこの中間部材に相当する。Idは、中間部材のうち回転する部分の質量を表す。具体的には、Idは、電気モータ31のロータを構成する部分およびこのロータを構成する部分の回転に伴い回転する部分の質量である。m4は、中間部材のうち電気モータ31の回転により上下動する部分の質量を表す。具体的には、ボールネジ機構32のボールネジ軸321や、ボールネジ軸321の上下動に伴い上下動する部分の質量である。x4は、時間tをパラメータとした中間部材の基準位置からの上下変位量を表す。
中間部材の運動方程式は、下記の(1)式により表される。
Figure 0005267428
(1)式をラプラス変換することにより(2)式が得られる。
Figure 0005267428
(2)式において、X4(s),X1(s),Fmotor(s)は、それぞれx4,x1,fmotorをラプラス変換した関数である。またsはラプラス演算子である。
また、バネ下部材の運動方程式は、下記の(3)式により表される。
Figure 0005267428
(3)式をラプラス変換することにより(4)式が得られる。
Figure 0005267428
(4)式において、Fr(s)はfrをラプラス変換した関数である。
(4)式を変形すると(5)式が得られ、さらに(5)式から、(6)式および(7)式が導かれる。
Figure 0005267428
Figure 0005267428
Figure 0005267428
(6)式および(7)式を(2)式に代入することにより、(8)式が得られる。
Figure 0005267428
目標モータ力fmotor*は、バネ下実作用力frがバネ下制振制御力foutになるように決定されるモータ力である。したがって、目標モータ力fmotor*は、(8)式のFr(s)にFout(s)を代入した(9)式に基づいて求めることができる。
Figure 0005267428
(9)式において、Fmotor*(s)は目標モータ力fmotor*をラプラス変換した関数、Fout(s)はバネ下制振制御力foutをラプラス変換した関数である。(9)式の右辺第1項は、モータ力が中間部材および液圧式ダンパ装置40を介してバネ下部材に伝達される場合における力の伝達率を考慮した項(直列伝達補償項)であり、第2項は、中間部材の慣性力を考慮した項(慣性質量補償項)である。
(9)式の右辺第1項のバネ下制振制御力Fout(s)に係る伝達関数は、モータ力が中間部材および液圧式ダンパ装置40を介してバネ下部材に伝達される場合における力の伝達特性を表す伝達関数(直列伝達補償用伝達関数)である。この直列伝達補償用伝達関数には、液圧式ダンパ装置40の減衰係数Csが含まれている。本実施形態においては、この減衰係数に、S302にて読み込んだ減衰係数Csが代入される。読み込んだ減衰係数Csは上述したように液温−減衰係数マップに基づいて抽出された減衰係数である。したがって、(9)式に示される直列伝達補償用伝達関数は、減衰係数Csの温度特性が考慮された伝達関数である。
S303にて、(9)式に基づいて目標モータ力fmotor*を演算した後は、目標モータ力演算部53は、S304に進み、目標モータ力fmotor*に対応する制御信号を出力する。具体的には、目標モータ力演算部53は、目標モータ力fmotor*に基づいて制御量(電気モータ31の目標通電量と回転方向)を決定し、決定した制御量に応じたデューティ比で駆動回路70のスイッチング素子が開閉するように、各駆動回路70の各スイッチング素子に制御信号を出力する。これにより各スイッチング素子が指定されたデューティ比に従って開閉する。このとき電気モータ31からの回生電流が目標通電量よりも多ければ、その差分だけバッテリ側に回生電流が流れる。逆に、電気モータ31からの回生電流が目標通電量よりも少なければ、その差分だけバッテリから電気モータ31に通電される。かくして、各電磁式ショックアブソーバ装置30の電気モータ31が駆動制御される。目標モータ力演算部53が本発明の目標モータ力演算手段に、駆動回路70が本発明の駆動制御手段に相当する。
図11は、本実施形態において、目標モータ力fmotor*に対応する制御信号がサスペンション制御装置50から出力されるまでのステップをまとめたフローチャートである。この図に示されるように、本実施形態においては、まず液圧式ダンパ装置40の作動液の温度Tが検出され(S1)、次いで、液温−減衰係数マップを参照して減衰係数Csが決定される(S2)。その後、決定された減衰係数Csが(9)式中の直列伝達補償用伝達関数に代入され(S3)、さらに(9)式に基づいて目標モータ力fmotor*が計算される(S4)。そして、計算された目標モータ力fmotor*に対応する制御信号が出力される(S5)。
本実施形態によれば、目標モータ力fmotor*は、上述したように(9)式に基づいて演算される。(9)式の右辺第1項に示される直列伝達補償用伝達関数には液圧式ダンパ装置40の減衰係数Csが含まれている。この減衰係数Csは、液温Tと減衰係数Csとの相関関係を表した液温−減衰係数マップ(図7)を参照することにより算出される。液温−減衰係数マップによれば、減衰係数Csは、液温Tが上昇するにつれて小さくなるという温度特性を持つ。したがって、液温Tが異なれば減衰係数Csも変化し、ひいては直列伝達補償用伝達関数の大きさ(ゲイン)も変化する。これらのことから、本実施形態において、目標モータ力fmotor*は液圧式ダンパ装置40の減衰係数Csの温度特性を考慮して算出されていることがわかる。
図10は、直列伝達補償用伝達関数のBode線図である。この図のゲイン線図からわかるように、液圧式ダンパ装置40の減衰係数が大きい(すなわち減衰力が大きい)ほど、直列伝達補償用伝達関数も大きいことがわかる。つまり液温Tが低い(=減衰係数が大きい)ほど、直列伝達補償用伝達関数が大きくなり、液温Tが高い(=減衰係数が小さい)ほど、直列伝達補償用伝達関数が小さくなることがわかる。
従来においては、液圧式ダンパ装置40の減衰係数はある一定の値に設定されており、その温度特性は考慮されていない。そのため、例えば減衰係数Csが大きい値に設定(固定)されている場合、液温Tが上昇することにより実際の減衰係数が小さくなった場合であっても、大きい値に固定された減衰係数を用いて直列伝達補償用伝達関数が計算される。この場合、計算された直列伝達補償用伝達関数は、真の伝達特性を表す伝達関数よりも大きい。よって、そのように計算された直列伝達補償用伝達関数を用いて算出される目標モータ力は、本来必要な力よりも大きい。また、例えば減衰係数Csが小さい値に設定(固定)されている場合、液温Tが下降することにより実際の減衰係数が大きくなった場合であっても、小さい値に固定された減衰係数を用いて直列伝達補償用伝達関数が計算される。この場合、計算された直列伝達補償用伝達関数は、真の伝達特性を表す伝達関数よりも小さい。よって、そのように計算された直列伝達補償用伝達関数を用いて算出される目標モータ力は、本来必要な力よりも小さい。
このように従来においては、減衰係数が固定されているために、作動液の温度によっては演算される目標モータ力が本来必要な力と大きく異なる場合が起こり得る。そのような目標モータ力が出力された場合には所望の力がバネ下側に伝達されず、ひいては乗り心地が悪化する。また、本来必要な目標モータ力よりも大きな力が出力された場合、無駄な消費電力が発生するとともに、発熱などの問題が生じ、熱により電気モータおよびその周辺のハード部品に弊害が及ぶ。また、本来必要な目標モータ力よりも小さな力が出力された場合、十分に振動を制振することができない。
これに対して本実施形態のサスペンション装置においては上述したように、液温−減衰係数マップを参照することにより、液温Tに対応する減衰係数が選ばれ、選ばれた減衰係数を用いて直列伝達補償用伝達関数が計算される。つまり真の伝達関数に近づくように伝達関数が温度補正される。そして、そのように計算された直列伝達補償用伝達関数を用いて目標モータ力fmotor*が演算される。したがって、作動液の温度に応じて適切な目標モータ力fmotor*が演算されるために、作動液の温度がどのような温度であっても、その温度に起因した乗り心地の悪化は抑えられる。また、過剰な目標モータ力が要求されることが防止されるため、無駄な消費電力の発生が抑えられるとともに、過剰な目標モータ力による電気モータおよびその周辺のハード部品への熱害の影響を低減することができる。
また、液温−減衰係数マップを参照することにより、その液温に対応した減衰係数を簡単に算出することができる。したがって、演算処理の簡素化を図ることができる。
また、目標モータ力は、(9)式からわかるように、バネ下制振制御力foutおよび直列伝達補償用伝達関数(右辺第1項)と、バネ上部材とバネ下部材との間に介在する中間部材の慣性力(右辺第2項)に基づいて演算される。このため、モータ力のバネ下部材への伝達特性および中間部材の慣性力が考慮された非常に精度の高い目標モータ力を得ることができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるべきものではない。例えば、上記実施形態においては、作動液の温度を温度センサにより検出しているが、作動液の温度は推定してもよい。また、液温−減衰係数マップに代えて、液温と減衰係数との相関関係を表す関数に基づいて減衰係数を計算してもよい。このように、本発明は、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、変形可能である。
10…サスペンション本体、20…エアバネ装置、30…電磁式ショックアブソーバ装置(第1ショックアブソーバ装置)、31…電気モータ、311…モータケーシング、312…回転軸、313…永久磁石、314…極体、32…ボールネジ機構、321…ボールネジ軸、322…ボールネジナット、40…液圧式ダンパ装置(第2ショックアブソーバ装置)、41…ハウジング、42…バルブピストン、43…ピストンロッド、45…温度センサ、50…サスペンション制御装置、51…バネ下制振制御力演算部、52…減衰係数決定部(減衰係数算出手段)、53…目標モータ力演算部(目標モータ力演算手段)、61…バネ上加速度センサ、62…バネ下加速度センサ、70…駆動回路(駆動制御手段)、fmotor*…目標モータ力、fout…バネ下制振制御力、fr…バネ下実作用力

Claims (3)

  1. 車両のバネ上部材とバネ下部材との間に配設され、バネ上部材とバネ下部材との間の相対移動に対する推進力または減衰力であるモータ力を発生する電気モータを有する第1ショックアブソーバ装置と、
    内部に作動液が封入されたハウジングを有するとともに、前記第1ショックアブソーバ装置とバネ下部材との間に配設され、前記作動液の粘性に基づいて減衰力を発生する第2ショックアブソーバ装置と、
    前記第2ショックアブソーバ装置の前記ハウジング内に封入された作動液の温度に基づいて、前記第2ショックアブソーバ装置の減衰係数を算出する減衰係数算出手段と、
    前記減衰係数算出手段により算出される減衰係数に基づいて、前記モータ力の目標値である目標モータ力を演算する目標モータ力演算手段と、
    前記目標モータ力演算手段により演算された目標モータ力に基づいて、前記電気モータを駆動制御する駆動制御手段と、を備え
    前記目標モータ力演算手段は、バネ下部材に作用させるべき力であるバネ下制振制御力と、前記モータ力が前記第2ショックアブソーバ装置を介してバネ下部材に伝達される場合における力の伝達特性を表す伝達関数である直列伝達補償用伝達関数とに基づいて、前記目標モータ力を演算することを特徴とする、サスペンション装置。
  2. 請求項1に記載のサスペンション装置において、
    前記減衰係数算出手段は、前記作動液の温度が高くなるほど前記減衰係数が小さくなるように、前記減衰係数を算出することを特徴とする、サスペンション装置。
  3. 請求項1または2に記載のサスペンション装置において、
    前記減衰係数算出手段は、前記作動液の温度と前記第2ショックアブソーバ装置の減衰係数との相関関係を表したマップに基づいて、前記減衰係数を算出することを特徴とする、サスペンション装置。
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