JP5266674B2 - スピーカシステム - Google Patents

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本発明は、座席に設置されたスピーカの角度の調節が可能であって、そのスピーカの角度に応じて音響特性を制御可能なスピーカシステムに関する。
従来から航空機、列車、自動車等のヘッドレストにスピーカを設けた音響システムが提案されている。図1は、従来のスピーカシステムの一例を示す。同図に示す従来のスピーカシステムでは、ヘッドレスト1aにおける、聴取者3の受聴点4に対応する位置に二つのスピーカ2が設けられている。なお、ヘッドレストにスピーカを設ける場合、安全確保のためスピーカ2をヘッドレストの表面よりも奥まったところに配置することが好ましい。そこで、同図に示す従来のスピーカシステムでは、ヘッドレスト1aの表面に所定の奥行きを有する開口部14を設け、この開口部14内にスピーカ2が配置されている。これにより、安全性を確保することができる。しかし、この場合、スピーカ2と聴取者3との間に座席の一部(図1のX1で示す部分)が介在することから、スピーカ2から出力される音声の一部が遮蔽されてしまう。その結果、開口部14の受聴点4に対する開口率が低下することになり、聴取者3に提供される音質が劣化するといった問題があった。また、図1に示す従来のスピーカシステムでは、スピーカ2から出力される音声の出力方向L1が聴取者3の前方を指している。すなわち、聴取者3の受聴点4がスピーカ2の音軸上から外れており、聴取者3に供給される音声の高域が減衰するといった問題があった。
そこで、スピーカ角度を可変できる機構を設け、スピーカの向きを聴取者向きに調節できるスピーカシステムが複数提案されている(例えば、特許文献1参照)。ここで、図2は、スピーカ角度が調節可能な従来のスピーカシステムを示す。同図に示すように、このスピーカシステムでは、ヘッドレスト1bの両側がヒンジ(回転軸)12を介して回動するように構成されている。その結果、このスピーカシステムでは、スピーカ2から出力される音声の出力方向を聴取者3の受聴点4向きに調整することができる。その結果、開口部14の受聴点4に対する開口率を向上させることができ、開口率低下に伴う音質劣化を抑制することができる。
特開2001−112572号公報 特開平7−193900号公報 特開2001−87281号公報 特開平6−209830号公報
スピーカ角度を調節可能な座席に設けられるスピーカシステムによれば、スピーカから出力される音声の出力方向を聴取者向きに調整することができる。その結果、スピーカ角度が調節できない従来技術よりも、スピーカが設置される開口部の聴取者に対する開口率を向上させることができるので、開口率低下に伴う音質劣化を抑制することができる。
しかし、スピーカ角度を調節すると、聴取者の受聴点からスピーカまでの距離や受聴点すなわち聴取者の耳に対する音声の入射角度が変化することが想定される。従って、例えば、スピーカの出力方向を聴取者の前方向きとした状態で最適な音声を提供するように設定した場合には、スピーカ角度を変更すると聴取者に提供される音声が変化し、聴取者に対して最適な音声を提供することができない虞がある。
本発明では、上記した問題に鑑み、スピーカ角度を調節可能なスピーカシステムに関す
る技術であって、スピーカ角度を調節した場合であっても、聴取者に対して最適な音声を提供できる技術を提供することを課題とする。
本発明では、上述した課題を解決するため以下の手段を採用した。すなわち、本発明のスピーカシステムは、座席に設置されたスピーカのスピーカ角度を検出するスピーカ角度検出手段と、前記スピーカ角度検出手段で検出された前記スピーカ角度に基づいて、前記スピーカから出力される音声の音声信号を制御する音声信号制御手段と、を備える。
本発明のスピーカシステムは、スピーカ角度に基づいて音声信号を制御することを特徴とする。スピーカ角度が検出される対象となるスピーカには、座席に設置されるスピーカであって、該座席に着席する聴取者の受聴点の位置に応じて該聴取者に対して出力する音声の出力方向を調節可能なスピーカが例示される。なお、音声の出力方向の調整は、手動、自動のいずれであってもよい。このようなスピーカでは、音声の出力方向を聴取者向きに調整することができるので、従来の固定式のスピーカシステムよりも音質性能を向上させることができる。但し、スピーカ角度を調節すると聴取者に提供される音声が変化し、聴取者に対して最適な音声を提供することができないといった問題がある。しかし、本発明によれば、調節されたスピーカ角度に基づいて音声信号が制御されるので、スピーカ角度が調節されることで起こりうる音声の変化を抑えることができる。その結果、スピーカ角度を調節した場合であっても、聴取者に対して最適な音声を提供することができる。
スピーカ角度検出手段は、音声の出力方向、換言するとスピーカの向きを検出できるものであればよい。例えば、スピーカ角度検出手段は、基準位置からの角度として検知してもよいし、基準位置によらずに回転時間等で検知してもよい。また、スピーカ角度検出手段は、回転角度を光センサで読み取ることで角度を検出する角度センサによって構成してもよい。
ここで、本発明において、前記スピーカは、前記座席に着席する聴取者の受聴点の後方に配置され、音声の出力方向を該スピーカが設置される座席に着席する聴取者の前方向きから該聴取者向きに調節可能であり、前記スピーカ角度は、予め設定された基準出力方向と前記受聴点の位置に応じて調節された出力方向とのなす角度であり、前記基準出力方向とは、前記聴取者の前方向きとすることができる。
受聴点とは、聴取者すなわちユーザの耳に相当する。聴取者の受聴点の後方とは、換言するとユーザの耳の後方である。そして、本発明では、このような位置に設置されたスピーカから出力される音声の出力方向が調節可能となっている。出力方向の調節可能な範囲は、例えば、聴取者の前方向きから聴取者向きとの間とすることができる。なお、聴取者向きとは、出力方向が聴取者を完全に指している必要は無く、前方向きを基準として聴取者を向いていればよい。なお、本発明では、聴取者の前方向きを基準出力方向として設定している。従って、スピーカの出力方向が聴取者の前方向きである場合に、スピーカ角度が0度となる。そして、スピーカの出力方向を聴取者向きに調節していくと、スピーカ角度が10度、20度といったように徐々に大きくなることになる。なお、上記のようなスピーカとしては、座席のヘッドレストに設置されるヘッドレストスピーカが例示される。
上述したように、本発明は、スピーカ角度に基づいて音声信号を制御することを特徴とするものであるが、このスピーカ角度に基づく音声信号の制御は、受聴点とスピーカとの距離変化をスピーカ角度に関連付けることで実現することができる。例えば、スピーカ角度を調節することで受聴点とスピーカとの距離が近くなると、聴取者に提供される音声もこれに伴って変化する。そこで、このような場合には、音声信号に対して、例えばゲインを下げ、遅延量を増やすといった処理を行うことで、最適な音声を提供することができる
。従って、受聴点とスピーカとの距離を随時計測し、この距離に応じて音声信号を制御することでより最適な音声を提供できる。しかし、受聴点とスピーカとの距離を随時測定することは、容易ではない。そこで、本発明では、受聴点とスピーカとの距離をスピーカ角度に関連付け、音声信号の制御は、受聴点とスピーカとの距離ではなく、この距離が関連付けられたスピーカ角度に基づいて行うこととしてもよい。すなわち、本発明の音声信号制御手段は、前記出力方向を調節することで変化する距離である前記受聴点と前記スピーカとの距離に対応する前記スピーカ角度に基づいて前記音声信号を制御するようにしてもよい。これにより、本発明によれば、スピーカ角度といった比較的容易に検出可能な要素に基づいて、音声信号の制御を行うことができる。
ここで、本発明において、前記音声信号制御手段は、前記音声信号のゲインと、前記音声信号の位相と、前記音声信号の遅延量と、前記音声信号の周波数特性と、のうち少なくともいずれか一つを調整して前記音声信号を制御するようにしてもよい。音声信号のゲイン等をスピーカ角度に基づいて調整することで、聴取者に提供される音声をより最適なものにすることができる。なお、音声信号制御手段が制御する対象は、上記に限定されるものではなく、聴取者に供給される音声を最適化できるものであればよい。
また、本発明は、前記音声信号のゲインと、前記音声信号の位相と、前記音声信号の遅延量と、前記音声信号の周波数特性とのうち少なくともいずれか一つの補正量を、前記スピーカ角度に応じて記憶する補正量記憶手段を更に備え、前記音声信号制御手段は、前記補正量記憶手段が記憶する前記スピーカ角度に対応する前記補正量を抽出し、抽出された該補正量に基づいて前記音声信号を制御するようにしてもよい。
本発明によれば、その都度補正量を決定するよりも音声信号の制御における処理速度を向上させることができる。なお、スピーカ角度に応じて記憶されるゲイン等の値は、実験等に応じて算出すればよい。
また、本発明において、前記補正量記憶手段は、前記音声信号のゲインと前記音声信号の位相と前記音声信号の遅延量と前記音声信号の周波数特性の補正量の組み合わせを、前記スピーカ角度毎に複数パターン記憶するようにしてもよい。
本発明によれば、聴取者の嗜好を反映した様々な音声を提供することが可能となる。補正量の組み合わせは、自由に行うことができる。パターンには、音声の高域を重視するパターンや、逆に音声の低域を重視するパターン、音声に広がりを持たせるパターン等様々のものが例示できる。
なお、スピーカ角度毎の各種補正量は、実験等によって算出することが可能であるが、その際、受聴点の位置を特定する必要がある。この補正量を算出する際の受聴点の位置は、例えば聴取者の標準的な体格等を考慮し、平均的な位置として設定すればよい。但し、受聴点の位置によっては、受聴点とスピーカとの距離が変わってくることから、例えば体格別に受聴点の位置を設定し、スピーカ角度毎の各種補正量を算出してもよい。算出された受聴点毎の各種補正量は、設定される受聴点毎に異なる領域に記憶させればよい。このようにすることでより、より細かい音声信号に対する制御を行うことが可能となる。その結果、聴取者に対してより最適な音声を提供することが可能となる。
また、本発明において、前記出力方向を前記基準出力方向としての前記聴取者の前方向きから前記聴取者向きに調節することで前記スピーカ角度が大きくなる場合、前記音声信号制御手段は、前記受聴点と前記スピーカとの距離が前記基準出力方向における距離よりも近くなると判断して前記音声信号のゲインを下げるようにしてもよい。
このように受聴点とスピーカとの距離をスピーカ角度に関連付けてゲインを調整することで、スピーカ角度の変化に応じた音声制御が可能となる。スピーカ角度を検出する間隔を狭くしていくことで、リアルタイムな制御も可能となり、また、ゲインの調整も滑らかなものとすることができる。なお、上記音声信号制御手段による制御は、ゲインに替えて、位相を遅らせる、遅延量を増加させるようにしてもよい。
また、本発明において、前記スピーカが複数ある場合において、前記音声信号制御手段は、前記複数のスピーカのいずれかのスピーカ角度が調節されたとき、該スピーカ角度が調節されたスピーカについて、前記音声信号を制御するようにしてもよい。スピーカは、例えばヘッドレストに設置される場合でも左右に配置されるなど複数で用いられることが一般的である。また、例えば左右にスピーカが設けられる場合、一方のスピーカ角度のみが調節されるといったことも想定される。この場合には、スピーカ角度が調節されたスピーカから出力される音声の音声信号を制御すればよく、これにより音声制御における処理負担を軽減することができる。なお、左右にスピーカが設けられている場合において、一方のみのスピーカ角度が変更された場合や両方のスピーカ角度が変更されたもののそれぞれのスピーカ角度が異なる場合には、出力される音声の左右のバランスを考慮することが好ましい。そこで、音声信号制御手段は、上述したゲイン等の調整に加えてスピーカの出力バランスを調整するようにしてもよい。
また、本発明は、上述したスピーカ角度検出手段、音声信号制御手段に加えて、スピーカを更に含む構成とすることができる。すなわち、本発明は、座席に設置されるスピーカと、前記スピーカのスピーカ角度を検出するスピーカ角度検出手段と、前記スピーカ角度検出手段で検出された前記スピーカ角度に基づいて、前記スピーカから出力される音声の音声信号を制御する音声信号制御手段と、を備えるスピーカシステムとすることができる。
また、本発明は、上述したいずれかの機能を実現させる方法、又はプログラムであってもよい。また、本発明は、そのようなプログラムを記録した、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体であってもよい。
本発明によれば、スピーカ角度を調節可能なスピーカシステムに関する技術であって、スピーカ角度を調節した場合であっても、聴取者に対して最適な音声を提供できる技術を提供することができる。
次に、本発明のスピーカシステムの実施形態について図面に基づいて説明する。
<構成>
図3は、第一実施形態のスピーカシステムの外観構成を示す。同図に示すように、本実施形態のスピーカシステムは、ヘッドレスト1と、ヘッドレスト1の左右両側に設けられたスピーカ2とを備える。より詳細には、ヘッドレスト1は、ヘッドレスト中央部11と、ヘッドレスト中央部11の両端部に接続され、ヘッドレスト中央部11の両端部に設けられた回転軸12回りを回転可能なヘッドレスト可動部13によって形成されている。ヘッドレスト可動部13の夫々には、スピーカ2を収容可能な径を有する開口部14が形成されている。更に、この開口部14は、スピーカ2の前面がヘッドレスト可動部13の前面よりも奥に収まるように所定の奥行きをもって形成されている。なお、特に限定されないが、スピーカ2の位置は、例えばスピーカ2の前面がヘッドレスト可動部13の前面から30mm程度奥まったところに位置するようにすればよい。これにより、スピーカ2の前面がヘッドレスト1が接続されるシートに着席する聴取者3に接触することを防止でき
るので、安全性を確保することができる。
このように構成された本実施形態のスピーカシステムによれば、スピーカ2から出力される音声の出力方向(音軸の方向)を自由に調節することができる。従って、音声の出力方向を聴取者3の受聴点4を指すように調節することで、指向性を向上させることができる。すなわち、例えば、図1に示すような従来のスピーカシステムでは、スピーカ2と聴取者3との間に座席の一部が介在することで音声の一部が遮蔽され、音質が劣化することが問題となっていた。しかし、本実施形態のスピーカシステムによれば、このような問題を解消することができる。
なお、上述したスピーカシステムの構成は、基本的にはスピーカ角度が調節可能な従来のスピーカシステム(図2参照)と同じである。但し、本実施形態のスピーカシステムは、スピーカ角度に応じてスピーカ2から出力される音声の音声信号を制御することを特徴とするものである。そこで、本実施形態のスピーカシステムでは、スピーカ角度を検出するための角度センサ5(本発明のスピーカ角度検出手段に相当する。)と、音声信号を制御するための制御部6とが更に設けられている(図3は、外観構成図であり図示を省略する。)。
図4は、本実施形態のスピーカシステムのブロック図を示す。同図に示すように、本実施形態のスピーカシステムは、音声再生装置21と、角度センサ5と、操作部22と、メモリ23と、制御部6と、信号処理部30と、信号増幅部24と、スピーカ2とを備えている。
音声再生装置21は、音声信号を出力する。音声再生装置21は、例えば、CD(Compact Disk)デッキ、MD(Mini-Disk)デッキ、DVD(Digital Versatile Disk)デッ
キ、ハードディスクドライブ(HDD)、DVD(Digital Versatile Disk)デッキ等の音楽データとしてのコンテンツデータを再生可能な装置や、ナビゲーション装置、テレビ受像装置、ラジオ等によって構成することができる。
角度センサ5は、スピーカ2のスピーカ角度を検出する。角度センサ5は、例えば、ヘッドレスト1の回転軸12付近に設けることで、ヘッドレスト中央部11に対するヘッドレスト可動部13の回転軸12を基点とした回転角度を測定する。角度センサ5は、光センサを用いた公知の角度センサによって構成することができる。スピーカ2は、ヘッドレスト可動部13と共にその向きが変位するので、その結果スピーカ2のスピーカ角度を検出することが可能となる。なお、本実施形態におけるスピーカ角度とは、予め設定された基準出力方向(図3におけるP1)と調節後の出力方向(図3におけるP2)とのなす角度(図3におけるα)である。本実施形態では、スピーカ2から出力される音声の出力方向を聴取者3の前方向きとした場合を基準出力方向と設定している。従って、ヘッドレスト可動部13の正面とヘッドレスト中央部11の正面とが一致している場合、すなわちヘッドレスト可動部13が開いている場合において、スピーカ角度が0度となる。そして、ヘッドレスト可動部13を内側に傾けていくと、つまりスピーカ2から出力される音声の出力方向を徐々に聴取者3の受聴点4に近づけていくと、スピーカ角度が徐々に大きくなることになる。
操作部22は、聴取者(ユーザ)の指示を受け付け、受け付けた指示を電気信号として制御部に送信する。操作部22は、操作部各種のスイッチ、チャンネル操作用のつまみ、タッチパネル等によって構成することができる。操作部22は、スピーカシステムの特性、聴取者3のニーズ等に応じて、適切なものを使用すればよい。
信号処理部30は、音声再生装置21から出力される音声信号に所定の処理を実行する
。信号処理部30は、DSP(Digital Signal Processor)によって構成することができる。信号処理部30には、スピーカ出力のゲインを調整するゲイン調整回路31、スピーカ出力の位相を調整する位相調整回路32、スピーカ出力の遅延量を調整する遅延量調整回路33、スピーカ出力の左右バランスを調整する左右バランス調整回路34、スピーカ出力の周波数特性を調整する周波数特性調整回路35が設けられている。信号処理部30は、これらの各種回路により音声信号に所定の処理を加える。なお、上記に加えて、信号処理部30には、フィルタ処理を行うFIRフィルタや、処理を実行するために分割された電気信号を加算する加算回路を設けてもよい。
制御部6は、スピーカ2から出力される音声を構成する音声信号を制御する。具体的には、信号処理部30によって行われるゲイン調整や位相調整といった所定の処理を制御する。信号処理部30で行われる制御処理の詳細については、後述する。なお、制御部6は、CPU、メモリ等を含むコンピュータとコンピュータ上で実行されるプログラムによって実現することができる。
メモリ23は、制御部6のCPUが実行する各種プログラムを記憶する。メモリ23は、揮発性のRAM(Random Access Memory)と、不揮発性のROM(Read Only Memory)を含む。ROMには、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable Read-Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)
のような書き換え可能な半導体メモリを含む。
なお、メモリ23には、スピーカ角度に応じて音声信号のゲインや位相等の補正量を予めテーブル化した補正テーブルを記憶させることができる。ここで、図5は、補正テーブルの一例を示す。同図に示す補正テーブルでは、スピーカ角度毎のゲイン、遅延量、周波数特性の補正量が設定されている。スピーカ角度0度とは、スピーカ2から出力される音声の出力方向が聴取者3の正面を指している状態である。そして、本実施形態では、スピーカ角度0度を基準として他のスピーカ角度における補正量が設定されている。すなわち、スピーカ角度0度は、基準であることから、ゲインが0db、遅延量が0msecに設定されている。スピーカ角度15度の場合、スピーカ角度0度の場合よりも、スピーカ2と聴取者3の受聴点4との距離が近くなることから、ゲインを小さくし、かつ遅延量を大きくする必要がある。そこで、スピーカ角度15度では、ゲインが−1.5dbであり、遅延量が−0.1msecに設定されている。同様の原理に基づいて、スピーカ角度30度、スピーカ角度45度についても図5に示すようにそれぞれ設定されている。なお、スピーカ角度に基づく補正は、スピーカ角度に応じて音声信号等を調整するものである。つまり、スピーカ角度に基づく補正は、DSP等による一般的な音源の補正に更に補正を加えるものである。
また、周波数特性の補正量についてみると、スピーカ角度0度では、スピーカ2から出力される音声の出力方向、すなわち音軸が受聴点4に対して角度を持っている。従って、受聴点4では、指向特性により高域が低下しやすい。そこで、高域のゲインを上げる補正が行われるにように設定されている。なお、本実施形態では、スピーカ2の配置構成上、スピーカ角度15度において、丁度受聴点4が音軸上にくることになる。従って、スピーカ角度15度では、周波数特性の補正を示す線がフラットとなっている。そして、スピーカ角度15度を超えると、再度受聴点4が音軸上から外れ、音軸が受聴点4に対して角度を持つことになり、指向特性により高域が低下しやすい。従って、スピーカ角度30度では、スピーカ角度0度と同様、高域のゲインを上げる補正が行われるように設定されている。更に、スピーカ角度45度では、更に受聴点4が音軸から外れることになる。そこで、スピーカ角度45度では、高域だけでなく中域についてもゲインを上げる補正が行われるように設定されている。
なお、以上説明した補正テーブルにおける各補正量は、予め実験等によって算出することができる。但し、これらの補正量は、受聴点4の位置を例えば図3に示す位置に仮想設定して算出されている。そして、この仮想設定する受聴点0は、平均的な日本人男性の体格、運転姿勢等を考慮して設定されている。しかし、聴取者3の体格や運転姿勢等は、それぞれ異なるものである。そこで、聴取者3の体格や運転姿勢に応じて受聴点4の位置を複数設定し、それぞれの受聴点4に基づいた補正量を算出し、これを複数テーブル化してメモリ23に記憶させてもよい。このようにすることで、聴取者3に適した処理を行うことが可能となり、より最適な音声を聴取者3に提供することが可能となる。なお、補正テーブルの種類は、例えば体格に応じて大、中、小とすることができる。また、ヘッドレスト1から頭を浮かして着席する人、ヘッドレストに密着させて着席する人に応じて補正テーブルを設けてもよい。そしてこのように複数の補正テーブルを設けた場合、例えば聴取者3からの指示を操作部22から受け付けるようにすればよい。例えば、体格大の補正テーブルが選択された場合には、制御部6は、体格大に相当する補正テーブルを選択してこの補正テーブルからスピーカ角度に応じた補正量を抽出し、抽出された補正量に基づいて補正する。
また、上述した補正テーブルは、ゲイン、遅延量、周波数特性に関するものであるが、これらに限定されるものではない。例えば、補正量は、位相に関するものであってもよい。また、各種補正量は、左右それぞれのスピーカのスピーカ角度毎に設定するようにしてもよく、これにより、左右のスピーカ2のスピーカ角度が異なる場合であっても、出力の左右バランスを調整することが可能となる。
信号増幅部24は、信号処理部30において所定の処理が施された音声信号を増幅する。増幅された音声信号は、スピーカ2に供給される。なお、信号増幅部24は、パワーアンプによって構成することができる。
スピーカ2は、増幅された音声信号を外部へ出力する。本実施形態のスピーカ2は、上述したように左右それぞれのヘッドレスト可動部13に埋め込まれており、ヘッドレスト可動部13の開閉に伴って、スピーカ角度が調整可能である。
<動作>
次に、本実施形態のスピーカシステムの動作について説明する。
音声再生装置21の電源(例えば、MDデッキの電源)が投入されると、音声再生装置21から音声信号が出力され、信号処理部30に入力され、信号処理部30は、音声信号の処理を実行する。なお、音声再生装置21から出力される音声信号がアナログ信号である場合には、図示しないA/Dコンバータによってデジタル信号に変換されて、信号処理部30に入力される。
信号処理部30に入力された音声信号に対しては、スピーカ角度に応じた所定の処理が実行される。なお、信号処理部30で実行される所定の処理は、制御部6によって制御される。そして、所定の処理が実行された音声信号は、信号増幅部24において増幅され、スピーカ2より出力される。以下、信号処理部30で実行される所定の処理について説明する。なお、以下に示す処理は、制御部6のCPUによって実行される。
<処理>
(実施例1)
実施例1では、メモリ23に予め格納されている補正テーブルを用いた処理(以下、処理1とする。)について説明する。図6は、処理1の処理フローを示す。同図に示すように、ステップS01では、スピーカ角度が取得される。より詳細には、角度センサ5によ
って、基準出力方向に対する現在の出力方向の角度であるスピーカ角度が取得される。スピーカ角度の取得が完了すると次のステップへ進む。
ステップS02では、スピーカ角度に応じた所定の処理が実行される。具体的には、補正テーブルに予め設定されている各補正量が抽出され、抽出された補正量に基づいてゲイン、遅延量、周波数特性のそれぞれの補正が実行される。例えば、角度センサ5によって取得されるスピーカ角度が30度である場合には、制御部6によってゲインの補正量として−3dbが取得され、遅延量の補正量として−0.2msecが取得される。そして、制御部6は、抽出された補正量に従った処理を実行するよう信号処理部30を制御する。その結果、ゲイン調整回路31では、ゲインを3db下げる処理が実行される。また、遅延量調整回路33では、遅延量を0.2msec少なくする処理が実行される。更に、周波数特性調整回路35では、図4に示すようなスピーカ角度30度における周波数特性グラフに示されているように、高域の音圧を上げる補正が実行される。ステップS02の処理が終了すると処理1が終了する。
以上の処理が実行されることで、スピーカ2から出力される音声をより最適なものにすることが可能となる。すなわち、本実施形態のスピーカシステムでは、スピーカ2から出力される音声の出力方向が聴取者3の前方向きを指している場合を基準として設定されている。従って、ヘッドレスト可動部13を回転させてスピーカ2の出力方向を調節することで指向性が向上するものの、受聴点4とスピーカ2との距離が変化することで、聴取者3に供給される音声が劣化する虞がある。しかし、上記処理を実行することで、ゲインを下げるとともに遅延量を大きくすることで受聴点4とスピーカ2との距離が近くなったことによる音声劣化を抑制することができる。また、本実施形態のスピーカシステムでは、スピーカ角度が15度の場合において、受聴点4がスピーカ2の音軸上にくるように設定されている。従って、この最適なスピーカ角度15度を上回ったり、又は下回ったりした場合には、受聴点4に対して音声の出力方向が角度を持つことになり、スピーカの指向性により音質が劣化する虞がある。しかし、本実施形態のスピーカシステムでは、周波数特性調整回路35によって高域を上げる補正が行われるので受聴点4が音軸上からずれた場合であっても、より最適に近い音声が供給される。
(実施例2)
次に補正テーブルを用いずに所定の処理(以下、処理2とする。)を実行する例について説明する。実施例1では、補正テーブルからスピーカ角度に応じた補正量を抽出することで、音声信号に対して所定の処理を実行した。これに対し、実施例2では、スピーカ角度の調整具合、換言するとヘッドレスト可動部13が閉じる方向に稼動されたか、又は開く方向に稼動されたか否かによって所定の処理が実行される。図7は、処理2の処理フローを示す。同図に示すように、ステップS11では、角度センサ5によってスピーカ角度が取得される。次に、ステップS12では、取得されたスピーカ角度に基づいて、スピーカ2の開閉方向が判断される。より詳細には、前回取得されたスピーカ角度と新たに取得されたスピーカ角度とが比較され、新たに取得されたスピーカ角度が前回取得されたスピーカ角度を上回っている場合、スピーカ2の開閉方向が閉じ方向であると判断される。スピーカ2の開閉方向が閉じ方向であると判断された場合、ステップS13へ進む。一方、新たに取得されたスピーカ角度が前回取得されたスピーカ角度を下回っている場合、スピーカ2の開閉方向が開き方向であると判断される。スピーカ2の開閉方向が開き方向であると判断された場合、ステップS14へ進む。
ステップS13では、ゲインを下げると共に遅延量を増やす処理が実行される。すなわち、スピーカ2の開閉方向が閉じ方向であると判断された場合には、スピーカ2と受聴点4との距離が近づくことから、ゲイン調整回路31によってゲインを上げる処理が行われ、遅延量調整回路33によって遅延量を増やす処理が行われる。一方、ステップS14で
は、ゲインを上げると共に遅延量を減らす処理が実行される。これは、スピーカ2の開閉方向が開き方向であると判断された場合には、スピーカ2と受聴点4との距離が遠ざかるからである。ステップS13又はステップS14の処理が終了すると、処理2が終了する。
以上説明した処理2が実行されることで、処理1と同じくスピーカ2から出力される音声をより最適なものにすることが可能となる。なお、上述した例では、スピーカ角度が大きくなる場合には、スピーカ2の開閉方向が閉じ方向であると判断し、この場合にはスピーカ2と受聴点4との距離が近くなると想定してゲインを下げるといった処理が実行されている。但し、スピーカ角度が所定の角度を超えると、スピーカ角度は大きくなっているにも関わらず、スピーカ2と受聴点4との距離が徐々に大きくなるといった現象が起こりうる。従って、最適な音声を提供するためには、上記の処理は、スピーカ2と受聴点4との距離が一番近くなるスピーカ角度を予め実験等によって算出しておき、その角度までに限定して行うとよい。そして、その所定のスピーカ角度を上回った後においては、スピーカ角度が大きくなっている場合であっても、スピーカ2と受聴点4との距離は大きくなっていると判断して、ゲインを上げるとともに遅延量を減らす処理を実行させればよい。このようにすることでより最適な処理を行うことが可能となる。また、スピーカ角度が変更された際、スピーカ角度が取得される間隔を小さくすることで、リアルタイムに所定の処理を実行することができ、ゲインの調整等も滑らかに行うことが可能となる。
(実施例3)
次に、上述した処理2と同じく、補正テーブルを用いずに所定の処理(以下、処理3とする。)を実行する例について説明する。実施例3でも、実施例2と同じく、スピーカ角度の調整具合によって所定の処理が実行される。但し、実施例3では、聴取者3の受聴点4に供給される音声の入射角度を考慮した、スピーカ角度に基づく所定の処理が実行される点で、実施例2とは異なる。入射角度の考慮は、受聴点4に対するスピーカ2の音軸(出力方向に相当する)の位置関係に基づいて行われる。すなわち、受聴点4が音軸上にある場合には、受聴点に供給される音声の入射角度が最適であるが、受聴点が音軸上からずれてくると、高域が聞こえづらいといった音声の劣化が起こりうる。そこで、実施例3における処理3では、受聴点4に対する音軸の位置をスピーカ角度から求めることで必要に応じて所定の処理が実行される。
図8は、処理3の処理フローを示す。同図に示すように、ステップS21では、角度センサ5によってスピーカ角度が取得される。次に、ステップS22では、取得されたスピーカ角度に基づいて、受聴点4に対する音軸の位置が判断される。より詳細には、前回取得されたスピーカ角度と新たに取得されたスピーカ角度とが比較され、新たに取得されたスピーカ角度が前回取得されたスピーカ角度を上回りかつ取得されたスピーカ角度が最適角度以下である場合、スピーカ2の音軸が受聴点4に近づいていると判断される。そして、この場合には、次にステップS23へ進む。なお、最適角度とは、受聴点4が音軸上にくるスピーカ角度であり、本実施形態ではスピーカ角度15度がこれに相当する。また、新たに取得されたスピーカ角度が前回取得されたスピーカ角度を下回りかつ取得されたスピーカ角度が最適角度を上回っている場合にも、スピーカ2の音軸が受聴点4に近づいていると判断される。従って、同様にステップS23へ進む。
一方、新たに取得されたスピーカ角度が前回取得されたスピーカ角度を下回っており、かつ取得されたスピーカ角度が最適角度以下である場合、スピーカ2の音軸が受聴点4から遠ざかっていると判断される。この場合、次にステップS24へ進む。また、新たに取得されたスピーカ角度が前回取得されたスピーカ角度を上回りかつ取得されたスピーカ角度が最適角度を上回っている場合にも、スピーカ2の音軸が受聴点4から遠ざかっていると判断される。従って、同様にステップS24へ進む。
ステップS23では、高域のゲインを下げる処理が実行される。すなわち、スピーカ2の音軸が受聴点4に近づいており、受聴点4に入力される音声の入射角度が最適角度としての15度に近づいていることから、ゲイン調整回路31によって高域の音圧を下げる処理が行われる。一方、ステップS24では、スピーカ2の音軸が受聴点4から遠ざかり、受聴点4に入力される音声の入射角度が最適角度としての15度から遠ざかることから、高域が聞き取りにくくなるので、高域のゲインを上げる処理が実行される。ステップS13又はステップS14の処理が終了すると、処理2が終了する。
以上説明した処理3が実行されることで、処理1や処理2と同じくスピーカ2から出力される音声をより最適なものにすることが可能となる。なお、処理3は処理2と合わせて行うことで更に効果的に音声を最適なものにすることができる。また、スピーカ角度が変更された際、スピーカ角度が取得される間隔を小さくすることで、リアルタイムに所定の処理を実行することができ、周波数特性の調整を滑らかに行うことが可能となる。
以上説明した、本実施形態のスピーカシステムによれば、スピーカ角度に応じて音声信号を制御することで、聴取者に対して最適な音声を提供することができる。なお、本発明のスピーカシステムはこれらに限らず、可能な限りこれらの組合せを含むことができる。また、上述した実施形態のスピーカシステムは、車両空間に配置されるシートのヘッドレスト用として好適に用いることができる。但し、これに限定されるものではなく、例えばマッサージチェアや映画館といった車両以外で使用されるシート等にも適用することができる。また、本実施形態のスピーカシステムにおけるスピーカは、座席に設置されるものであればよい。従って、スピーカは、ヘッドレストに限られず、座席の肩口等に設置されるものであってもよい。更に、上述した実施形態では、ヘッドレスト可動部13が水平方向においてのみ稼動することから、水平方向におけるスピーカ角度を検出し、検出された水平方向におけるスピーカ角度に応じた音声信号の制御を実行した。但し、これに限定されるものではなく、スピーカの出力方向を垂直方向において調節できる構成としてもよく、この場合には、垂直方向におけるスピーカ角度を検出し、検出されたスピーカ角度に応じた制御を実行すればよい。
従来のスピーカシステムの一例を示す。 スピーカ角度が調節可能な従来のスピーカシステムを示す。 スピーカシステムの外観構成を示す。 スピーカシステムのブロック図を示す。 補正テーブルの一例を示す。 スピーカ角度に応じた所定の処理のうち、補正テーブルを用いた処理フローを示す。 スピーカ角度に応じた所定の処理のうち、補正テーブルを用いない処理フローを示す。 スピーカ角度に応じた所定の処理のうち、補正テーブルを用いない処理であって、入射角度を考慮した処理フローを示す。
符号の説明
1・・・ヘッドレスト
2・・・スピーカ
3・・・聴取者
4・・・受聴点
5・・・角度センサ
6・・・制御部
11・・・ヘッドレスト中央部
12・・・回転軸
13・・・ヘッドレスト可動部
21・・・音声再生装置
22・・・操作部
23・・・メモリ
24・・・信号増幅部
30・・・信号処理部
31・・・ゲイン調整回路
32・・・位相調整回路
33・・・遅延量調整回路
34・・・左右バランス調整回路
35・・・周波数特性調整回路

Claims (3)

  1. 座席に設置されたスピーカのスピーカ角度を検出するスピーカ角度検出手段と、
    前記スピーカ角度検出手段で検出された前記スピーカ角度に基づいて、前記スピーカから出力される音声の音声信号を制御する音声信号制御手段と、
    前記音声信号のゲインの補正量と、前記音声信号の遅延量、前記音声信号の周波数特性のうち少なくともいずれか一つの補正量を、前記スピーカ角度に対応づけて記憶する補正量記憶手段と、を備え、
    前記スピーカは、前記座席に着席する聴取者の受聴点の後方に配置され、音声の出力方向を該スピーカが設置される座席に着席する聴取者の前方向きから該聴取者向きに調節可能であり、
    前記スピーカ角度は、予め設定された基準出力方向と前記受聴点の位置に応じて調節された出力方向とのなす角度であり、
    前記基準出力方向とは、前記聴取者の前方向きであり、
    前記音声信号制御手段は、前記補正量記憶手段が記憶する前記スピーカ角度に対応する前記補正量を抽出し、抽出された該補正量に基づいて前記音声信号を制御し、
    前記出力方向を前記基準出力方向としての前記聴取者の前方向きから前記聴取者向きに調節することで前記スピーカ角度が大きくなる場合、前記音声信号制御手段は、前記受聴点と前記スピーカとの距離が前記基準出力方向における距離よりも近くなると判断して前記音声信号のゲインを下げる
    スピーカシステム。
  2. 座席に設置されたスピーカのスピーカ角度を検出するスピーカ角度検出手段と、
    前記スピーカ角度検出手段で検出された前記スピーカ角度に基づいて、前記スピーカから出力される音声の音声信号を制御する音声信号制御手段と、
    前記音声信号のゲインの補正量と、前記音声信号の遅延量、前記音声信号の周波数特性のうち少なくともいずれか一つの補正量を、前記スピーカ角度に対応づけて記憶する補正量記憶手段と、を備え、
    前記スピーカは、前記座席に着席する聴取者の受聴点の後方に配置され、音声の出力方向を該スピーカが設置される座席に着席する聴取者の前方向きから該聴取者向きに調節可能であり、
    前記スピーカ角度は、予め設定された基準出力方向と前記受聴点の位置に応じて調節さ
    れた出力方向とのなす角度であり、
    前記基準出力方向とは、前記聴取者の前方向きであり、
    前記音声信号制御手段は、前記補正量記憶手段が記憶する前記スピーカ角度に対応する前記補正量を抽出し、抽出された該補正量に基づいて前記音声信号を制御し、
    前記出力方向を前記基準出力方向としての前記聴取者の前方向きから前記聴取者向きに調節することで前記スピーカ角度が大きくなる場合、前記音声信号制御手段は、前記受聴点と前記スピーカとの距離が前記基準出力方向における距離よりも近くなると判断して前記音声信号の位相を遅らせる
    スピーカシステム。
  3. 座席に設置されたスピーカのスピーカ角度を検出するスピーカ角度検出手段と、
    前記スピーカ角度検出手段で検出された前記スピーカ角度に基づいて、前記スピーカから出力される音声の音声信号を制御する音声信号制御手段と、
    前記音声信号のゲインの補正量と、前記音声信号の遅延量、前記音声信号の周波数特性のうち少なくともいずれか一つの補正量を、前記スピーカ角度に対応づけて記憶する補正量記憶手段と、を備え、
    前記スピーカは、前記座席に着席する聴取者の受聴点の後方に配置され、音声の出力方向を該スピーカが設置される座席に着席する聴取者の前方向きから該聴取者向きに調節可能であり、
    前記スピーカ角度は、予め設定された基準出力方向と前記受聴点の位置に応じて調節された出力方向とのなす角度であり、
    前記基準出力方向とは、前記聴取者の前方向きであり、
    前記音声信号制御手段は、前記補正量記憶手段が記憶する前記スピーカ角度に対応する前記補正量を抽出し、抽出された該補正量に基づいて前記音声信号を制御し、
    前記出力方向を前記基準出力方向としての前記聴取者の前方向きから前記聴取者向きに調節することで前記スピーカ角度が大きくなる場合、前記音声信号制御手段は、前記受聴点と前記スピーカとの距離が前記基準出力方向における距離よりも近くなると判断して前記音声信号の遅延量を増加させる
    スピーカシステム。
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