JP5266063B2 - 油を含む化粧用組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、少なくとも1つの特定の油を含むエマルションの形態の、皮膚をメークアップまたはケアするための化粧用組成物、ならびに皮膚をメークアップまたはケアするための方法に関する。
メークアップ組成物は、特にファンデーション、アイシャドウ、メークアップルージュ、コンシーラー製品またはボディメークアップ製品であってよい。
ケア組成物は、特に身体的なまたは顔の皮膚のためのケア製品(デイクリーム)、特にアンチサン製品または皮膚着色製品(例えばセルフタンニング製品など)であってよい。
ファンデーションは、無水組成物またはエマルションの形態であってよく、かつ液体から固体まで変化する感触を有してよい。
油性連続相を有するエマルションまたは油注水型エマルションは、その良好な表皮への接着性、適用の容易性(塗布所要時間の短さ)および皮膚における均一な付着形成能力のために、好まれることが多い。得られるメークアップは、快適であり、かつ皮膚を乾燥させることがない。
しかし、これらのエマルションは、べたつき感を有しかつ色移りするという欠点を有している:皮膚に適用されたメークアップは、少なくとも部分的に、それが接触するある種の支持体、例えば衣類または皮膚上に剥がれ落ちる傾向がある。
この色移り現象を回避するために、油相を速やかに蒸発させる目的で、これらの組成物に揮発性溶媒を導入することは既知の慣例である。しかし、組成物を皮膚へ適用する間に、エマルションの連続相の過度に迅速な蒸発は、メークアップの粘度の増加をもたらし、したがってメークアップを皮膚上に塗り広げることが困難になる。組成物の皮膚上でののびが乏しいことにより、使用者には不快感をもたらし、かつ得られるメークアップは均一ではない。
EP-A-518773 WO-A-93/13744 WO-A-93/13745 欧州特許第293795号 International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook、1997年版、371〜386頁および524〜528頁、「The Cosmetic, Toiletry and Fragrance Association」発行
したがって、べたつき感を有することなく容易にのび広がり、かつ色移りしない均一なメークアップ付着を形成する油中水型エマルション形態の、皮膚用メークアップまたはケア用組成物に対するニーズがある。
発明者は、油中水型エマルションの液体脂肪相に特定の油を導入することによりこのような組成物を得ることが可能であることを実証している。
したがって、本発明の課題の1つは、水相および少なくとも1つの不揮発性フラクションを有する液体脂肪相を含む油中水型エマルションの形態の皮膚をメークアップまたはケアするための化粧用組成物であって、前記液体脂肪相は:
- 0.002mg/cm2/分と0.05mg/cm2/分との間の蒸発速度を有する遅揮発性油から選択される少なくとも1つの第1の油、および
- 液体脂肪相が、第1の油を1つだけ含むとき、10Cps以下の粘度、21mN/mと31mN/mとの間の表面張力および0.002mg/cm2/分未満の蒸発速度を有する油から選択される少なくとも1つの乾性油を含み、
前記液体脂肪相が、10分間の乾燥後に組成物中に残存する液体脂肪相の初期液体脂肪相に対する算出重量比が0.75から1の範囲であるような液体脂肪相である、化粧用組成物である。
本発明の課題の1つはまた、上記に記載の組成物の皮膚への適用を含む、皮膚をメークアップまたはケアするための方法でもある。
もう1つの実施形態によれば、本発明の課題はまた、色移りしない均一なメークアップを得るための、上記に記載の組成物の使用でもある。
液体脂肪相
本発明の組成物は、揮発性フラクションおよび不揮発性フラクションからなる液体脂肪相を含む。
用語「液体脂肪相の不揮発性フラクション」は、液体脂肪相の全ての不揮発性油を意味する。
用語「液体脂肪相の揮発性フラクション」は、液体脂肪相の全ての揮発性油を意味する。
乾性油
本発明の組成物は、液体脂肪相が、0.002mg/cm2/分と0.05mg/cm2/分との間の蒸発速度を有する遅揮発性油から選択される第1の油を1つだけ含むとき、少なくとも1つの乾性油を含んでよい。
本特許出願において、用語「乾性油」は、0.01Pa.s(10Cps)以下、特に0.003Pa.sから0.01Pa.sの範囲の粘度、21mN/mと31mN/mとの間の表面張力および0.002mg/cm2/分未満の蒸発速度を有する油から選択される油を意味する。
好ましい乾性油は、12から22個の炭素原子、好ましくは14から22個の炭素原子、より優先的には16から20個の炭素原子を含む非プロトン性油である。
用語「非プロトン性油」は、OまたはNなどの電気陰性度の高い原子と結合する水素原子をほとんどまたは全く含まない油を意味する。
特に、用語「非プロトン性油」は、その合成収量の関数として、反応活性水素原子を有する残基(例えばOH、NHおよび/またはCOOH残基)を5個数%以下の含有量で含んでよい油を意味する。
この定義に相当する油の中で:
- ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、安息香酸2-エチルヘキシル、ネオペンタン酸イソデシル、2-エチルヘキサン酸2-エチルヘキシルまたはイソノナン酸イソノニルなどのエステル油、
- ジカプリリルエーテルまたは炭酸ジカプリリル(Cetiol CC)などのエーテル油、
- 炭酸2-ジエチルヘキシルなどの炭酸塩系油、
およびこれらの混合物、
を挙げることができる。
好ましい一実施形態によれば、乾性油は、イソノナン酸イソノニルであってよい。
乾性油は、本発明の組成物中に、液体脂肪相の不揮発性フラクションの全重量に対して50重量%から99重量%の範囲、好ましくは70重量%から98重量%の範囲、より優先的には80重量%から97重量%の範囲、より優先的には90重量%から95重量%の範囲の含有量で存在してよい。
特定の一実施形態によれば、乾性油は、液体脂肪相の不揮発性フラクションの100%に相当してよい。
乾性油は、本発明の組成物中に、組成物の全重量に対して1重量%から95重量%の範囲、好ましくは2重量%から50重量%の範囲、より優先的には3重量%から20重量%の範囲の含有量で存在してよい。
追加的な不揮発性油
上記に定義の乾性油に加えて、液体脂肪相の不揮発性フラクションは、少なくとも1つの追加的な不揮発性油を含んでよい。
用語「不揮発性油」は、室温および大気圧下で、少なくとも数時間皮膚上に残存し、かつ特に0.13Pa(0.01mmHg)未満の蒸気圧を有する油を意味する。
特定の一実施形態によれば、不揮発性油は、0.002mg/cm2/分未満の蒸発速度を有する油から選択される。
用語「追加的な不揮発性油」は、上記に記載の乾性油以外の不揮発性油を意味する。
追加的な不揮発性油は、特に動物または直物由来の炭化水素系油、シリコーン油、またはこれらの混合物であってよい。用語「炭化水素系油」は、主として水素および炭素原子を含み、かつ場合により酸素、窒素、イオウおよび/またはリン原子を含む油を意味する。
追加的な不揮発性油は、フッ素化されていてもよい不揮発性炭化水素系油および/または不揮発性シリコーン油から、特に選択されてよい。
特に挙げることができる不揮発性炭化水素系油には:
- 動物由来の炭化水素系油;
- 植物由来の炭化水素系油、例えば、脂肪酸が、場合により直鎖または分枝状、かつ飽和または不飽和である鎖で、C4からC24の範囲の鎖長を有してよいグリセロールの脂肪酸エステルを含むトリグリセリド;これらの油は特にヘプタン酸またはオクタン酸トリグリセリド、または別法として、小麦胚芽油、ヒマワリ油、ブドウ種子油、ゴマ油、トウモロコシ油、アプリコット油、ヒマシ油、シア油、アボカド油、オリーブ油、ダイズ油、スイートアーモンド油、パーム油、ナタネ油、綿実油、へーゼルナッツ油、マカダミア油、ホホバ油、アルファルファ油、ポピー油、パンプキン油、マロー油、ブラックカラント油、イブニングプリムローズ油、ミレット油、オオムギ油、キノア油、ライ麦油、サフラワー油、ククイナッツ油、パッションフラワー油またはムスクローズ油;シアバター;あるいはカプリル/カプリン酸トリグリセリド、例えばStearineries Dubois社により販売されているものまたはMiglyol 810(登録商標)、812(登録商標)および818(登録商標)の名称でDynamit Nobel社により販売されているものである;
- 乾性油の定義に相当するもの以外の、10から40個の炭素原子を含む合成エーテル、例えばジイソセチルエーテル;
- 鉱物または合成由来の直鎖または分枝状炭化水素、例えばワセリン、ポリデセン、Parleam(登録商標)などの水添ポリイソブテン、スクワランおよび;流動パラフィン、ならびにこれらの混合物、
- 乾性油の定義に相当するもの以外の、合成エステル、例えば、R1が1から40個の炭素原子を含む直鎖または分枝状脂肪酸残基を表し、かつR2が炭化水素系鎖を表す式R1COOR2の油、特にR1+ R2≧10を条件として、1から40個の炭素原子を含む分枝状鎖、例えばパーセリンオイル(オクタン酸セトステアリル)、安息香酸アルキルC12〜C15、ラウリン酸ヘキシル、アジピン酸ジイソプロピル、パルミチン酸2-エチルヘキシル、イソステアリン酸イソステアリル、ラウリン酸2-ヘキシルデシル、パルミチン酸2-オクチルデシル、ミリスチン酸2-オクチルドデシル、およびヘプタン酸、オクタン酸、デカン酸またはリシノレイン酸アルコールまたはポリアルコール、例えばジオクタン酸プロピレングリコール;ヒドロキシル化エステル、例えば乳酸イソステアリル、リンゴ酸ジイソステアリルまたは乳酸2-オクチルドデシル;ポリオールエステルおよびペンタエリスリトールエステル、
- 12から26個の炭素原子を含む分枝状および/または不飽和炭化水素系鎖を有する、室温で液体である脂肪アルコール、例えばオクチルドデカノール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、2-ヘキシルデカノール、2-ブチルオクタノールおよび2-ウンデシルペンタデカノール;
- オレイン酸、リノール酸またはリノレン酸などの高級脂肪酸、ならびにこれらの混合物、
が含まれる。
本発明の組成物において使用することができる不揮発性シリコーン油は、不揮発性ポリジメチルシロキサン(PDMS)、アルキルまたはアルコキシ基をペンダントとしておよび/またはシリコーン鎖の末端に含み、これらの基がそれぞれ2から24個の炭素原子を含むポリジメチルシロキサン、フェニルシリコーン、例えばフェニルトリメチコン、フェニルジメチコン、フェニルトリメチルシロキシジフェニルシロキサン、ジフェニルジメチコンおよびジフェニルメチルジフェニルトリシロキサン、ならびにこれらの混合物であってよい。
追加的な不揮発性油は、本発明の組成物中に、液体脂肪相の不揮発性フラクションの全重量に対して0.5重量%から50重量%、好ましくは1重量%から30重量%の範囲、より優先的には2重量%から20重量%の範囲の含有量で存在してよい。
追加的な不揮発性油は、本発明の組成物中に、組成物の全重量に対して10重量%以下、特に0.5重量%から10重量%、好ましくは1重量%から5重量%の範囲、より優先的には1重量%から2重量%の範囲の含有量で存在してよい。
本発明の組成物の液体脂肪相は、遅揮発性油および/または速揮発性油から選択される揮発性油を含む揮発性フラクションを含む。
本発明の目的のために、用語「揮発性油」は、室温および大気圧下で皮膚と接触して蒸発することが可能なあらゆる油を意味する。本発明の揮発性油は、室温で液体であり、室温および大気圧下でゼロではない蒸気圧、特に0.13Paから40,000Pa(0.001mmHgから300mmHg)の範囲、好ましくは1.3Paから1,300Pa(0.01mmHgから10mmHg)の範囲の蒸気圧を有する揮発性化粧用油である。
特に、揮発性油は0.002mg/cm2/分以上の蒸発速度を有する油から選択される。
本発明の組成物は、特に遅揮発性油を含む。
本発明の目的のために、用語「遅揮発性油」は、上記に定義の、0.002mg/cm2/分と0.05mg/cm2/分との間の蒸発速度を有する揮発性油から選択される油を意味する。
特に、遅揮発性油は、イソヘキサデカン、シクロヘキサシロキサン、ジエチルドデカン(例えば、Cognis社のCetiol DD)およびヘキシルトリメチコン、ならびにこれらの混合物から選択されてよい。
遅揮発性油は、本発明の組成物中に、組成物の全重量に対して1重量%から95重量%の範囲、好ましくは2重量%から50重量%、より優先的には3重量%から20重量%の範囲の含有量で存在してよい。
本発明の組成物は、速揮発性油を含んでよい。
本発明の目的のために、用語「速揮発性油」は、上記に定義の、0.05mg/cm2/分以上の、特に0.05mg/cm2/分から200mg/cm2/分の範囲の、特に0.054mg/cm2/分以上の、特に0.054mg/cm2/分から100mg/cm2/分の範囲の、優先的には0.054mg/cm2/分から30mg/cm2/分の範囲の蒸発速度を有する揮発性油から選択される油を意味する。
速揮発性油は、炭化水素系揮発性油、シリコーン系揮発性油およびフッ素系揮発性油、ならびにこれらの混合物から選択されてよい。
用語「炭化水素系油」は、主として水素および炭素原子を含み、かつ場合により酸素、窒素、イオウおよび/またはリン原子を含む油を意味する。
揮発性炭化水素系油は、8から16個の炭素原子を含む炭化水素系油、特に分枝状C8〜C16アルカン、例えば石油由来のC8〜C16イソアルカン(イソパラフィンとしても知られている)、例えばイソドデカン(2,2,4,4,6-ペンタメチルヘプタンとしても知られている)、イソデカンおよび、例えばIsopar(登録商標)およびPermethyl(登録商標)の商品名で販売されている油、から選択されてよい。
使用することができる揮発油はまた、揮発性シリコーン、例えば揮発性の直鎖または環状シリコーン油で、特に粘度≦5センチストークス(5×10-6m2/秒)を有し、かつ特に2から10個のケイ素原子、好ましくは2から7個のケイ素原子を含むシリコーン油を含み、これらのシリコーンは任意選択で、1から10個の炭素原子を含むアルキルまたはアルコキシ基を含む。本発明において使用することができる揮発性シリコーン油として、特にオクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ヘプタメチルヘキシルトリシロキサン、ヘプタメチルオクチルトリシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサンおよびドデカメチルペンタシロキサン、ならびにこれらの混合物を挙げることができる。
揮発性フッ素油は、一般に引火点を有さない。
挙げることができる揮発性フッ素油には、ノナフルオロエトキシブタン、ノナフルオロメエトキシブタン、デカフルオロペンタン、テトラデカフルオロヘキサンおよびドデカフルオロペンタン、ならびにこれらの混合物が含まれる。
特定の一実施形態によれば、速揮発性溶媒(水相中に存在する速揮発性油および速揮発性溶媒)の含有量は、組成物の全重量に対して、64重量%未満、好ましくは60重量%未満、より優先的には50重量%未満であってよい。
特に、本発明の組成物における速揮発性溶媒の含有量は、組成物の全重量に対して1重量%から64重量%、好ましくは2重量%から50重量%、より優先的には3重量%から30重量%、より好ましくは4重量%から20重量%の範囲であってよい。
揮発性油(遅揮発性および速揮発性油)は、組成物中に、組成物の全重量に対して1重量%から50重量%の範囲で、好ましくは組成物の全重量に対して3重量%から30重量%の範囲、より優先的には5重量%から20重量%の範囲の含有量で存在してよい。
本発明の組成物は、組成物の全重量に対して、少なくとも15重量%の脂肪相(液体および固体)を含む。
特に、全脂肪相(液体および固体)は、本発明の組成物中に、組成物の全重量に対して15重量%から95重量%、好ましくは20重量%から90重量%、より優先的には25重量%から85重量%の含有量で存在する。
蒸発プロフィール
上記に定義の種々の油の性質および含有量は、本発明の組成物が特定の蒸発プロフィールを有するように、当業者により選択されてよい。
本発明の組成物は、10分間の乾燥後の液体脂肪相の初期液体脂肪相に対する算出重量比が、0.75から1、好ましくは0.75から0.9、より優先的には0.8から0.9の範囲であるような液体脂肪相を含む。
蒸発速度の算出
蒸発速度の測定
10分間の乾燥後の液体脂肪相の質量は、下記のプロトコールに従って20℃で測定した油の特定の蒸発速度から算出される:
試験対象の油または油の混合物15gを管理された温度(25℃)および湿度(相対湿度50%)の約0.3m3のチャンバー内の天秤上に置かれた結晶皿(直径:7cm)に入れる。
液体を振とうすることなく、自由に蒸発させ、換気は、溶媒を入れた結晶皿の上方垂直方向に設置したファン(回転速度2700rpmおよびサイズ80×80×42mm、例えばPapst-Motorenの参照番号8550 N、出力約50m3/時間に相当)を用いて行い、ファンの羽根は結晶皿の方向に向け、結晶皿の底部から20cmの位置に設置する。
結晶皿に残存する油の質量を一定の間隔で測定する。蒸発速度は、単位面積(cm2)あたりかつ単位時間(分)あたりに蒸発した油の重量(mg)で表す。
このアプローチにおいて、「乾性」油および不揮発性油は、蒸発速度ゼロを有するとみなされる。
使用される等式:
それぞれに蒸発速度vi(上記に記載のプロトコールに従って測定され、単位面積(cm2)あたりかつ単位時間(分)あたりに蒸発した油の重量(mg)で表されている)を有するi個の溶媒を含む組成物100mgについて。
溶媒は、単位面積あたりの初期量mi(0)(1cm2あたりのmg数で表示)で組成物中に導入される。
個々の溶媒について、時間t[mi(t)]における単位面積あたりの残存質量は、下記の等式により与えられてよい:
Figure 0005266063
次いで液体脂肪相の全質量は、各時間における個々の質量mi(t)全ての合計により与えられる:
Figure 0005266063
したがって、計算は時間t=10分について行われる。
水相
本発明の組成物は、水相を含む。
本発明の組成物は、水を含む。水は、コーンフラワー水などのフローラルウォーターおよび/またはミネラルウォーター、例えば、eau de Vittel、eau de Lucasまたはeau de La Roche Posayおよび/または湧水であってよい。
本発明の組成物、および特に水相は、(室温すなわち25℃で)水混和性の有機溶媒、例えばエタノールまたはイソプロパノールなど2から6個の炭素原子を含むモノアルコール;
2から20個の炭素原子を含む、好ましくは2から10個の炭素原子を含む、優先的には2から6個の炭素原子を含むポリオール、例えばグリセロール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、ヘキシレングリコール、ジプロピレングリコールまたはジエチレングリコールなど;
グリコールエーテル(特に3から16個の炭素原子を含む)、例えばモノ-、ジ-またはトリプロピレングリコール(C1〜C4)アルキルエーテルまたは例えばモノ-、ジ-またはトリエチレングリコール(C1〜C4)アルキルエーテルなど、ならびにこれらの混合物を含んでよい。
水相の液体フラクションは、特に水および水混和性の有機溶媒を含む。
水相はまた、安定化剤、例えば塩化ナトリウム、二塩化マグネシウム、および硫酸マグネシウムを含んでよい。
水相はまた、水相と相容性のあるいかなる水溶性または水分散性化合物、例えば、ゲル化剤、皮膜形成ポリマー、増粘剤および界面活性剤、ならびにこれらの混合物、をも含んでよい。
0.05mg/cm2/分を超える蒸発速度を有する水および水混和性の溶媒は、本特許出願の意味の範囲内では、水相の速揮発性成分とみなされる。
好ましくは、水相は、本発明の組成物中に、組成物の全重量に対して0.5重量%から50重量%の範囲、好ましくは1重量%から40重量%の範囲、優先的には5重量%から30重量%の範囲の含有量で存在してよい。
好ましくは、水は、本発明の組成物中に、組成物の全重量に対して0.5重量%から50重量%の範囲、好ましくは1重量%から40重量%の範囲、優先的には5重量%から30重量%の範囲の含有量で存在してよい。
分散した固体相
本発明の組成物は、分散した固体相を含んでよい。
本特許出願の目的のために、用語「分散した固体相」は、全ての揮発性成分(本質的には油、水および水混和性の有機溶媒)の蒸発後に、固体粒子の形態であるあらゆる化合物を意味する。
用語「固体粒子」は、25℃および大気圧下で固体形態である粒子を意味する。
第1の側面によれば、これらの固体粒子は、室温(25℃)で固体であり100℃超、好ましくは120℃超、さらによりよくは150℃超の融解(固体状態から液体状態への変化)または蒸発(固体状態から気体状態への変化)の一次相転位温度を有する、結晶性または半結晶性物質を含んで(特に、これらから形成されて)よい。
第1の物質の融解または蒸発温度は、ASTM標準E794-98に従って測定してよい。
本発明の目的のために、用語「半結晶性物質」は、一次可逆性相変化温度、特に融解(固体-液体転移)の相変化温度を有する、結晶性部分と非晶質部分とを含む物質、特にポリマーを意味する。
前記固体粒子の素材は、シリカ、ガラス、ダイアモンド、銅、窒化ホウ素、セラミックス、金属酸化物、特に酸化鉄、例えば黒酸化鉄、赤酸化鉄または黄酸化鉄など、酸化チタン、マイカ、アルミナ、またはある種の半結晶性ポリマーおよびこれらの混合物から選択することができる鉱物素材であってよい。
第2の側面によれば、これらの固体粒子は、60℃以上(特に60℃から800℃の範囲)、有利には80度以上(特に80℃から700℃の範囲)、好ましくは100℃以上(特に100℃から500℃の範囲)のガラス転移温度を有する非晶質物質を含んで(特に、これらから形成されて)よい。ガラス転移温度は、ASTM標準D3418-97に従ってDSC(示差走査熱量計)により測定してよい。
使用することができる非晶質物質は、40℃以下の温度で皮膜形成性ではなく、かつ上記に記載のガラス転移温度を有するポリマーである。
用語「40℃未満の温度で皮膜形成性ではないポリマー」は、40℃以下の温度で、それ自体でまたは補助的皮膜形成剤の存在下で、支持体、特にケラチン物質に接着する連続性皮膜を形成することができないポリマーを意味する。
用語「補助的皮膜形成剤」は、ポリマーの皮膜形成を促進するための、当業者に既知の可塑剤およびコアレッサーを意味する。
60℃以上のガラス転移温度を有する使用することができる非晶質物質には、定義されたこのガラス転移温度を有するフリーラジカルポリマーまたは重縮合物が含まれる。
挙げることができるフリーラジカルポリマーには:
- エチレンポリマー、特にシクロエチレンまたはナフチルエチレンポリマー;
- プロピレンポリマー、特にヘキサフルオロプロピレンポリマー;
- アクリルポリマー、特にアクリル酸、ジメチルアダマンチルアクリレートまたはクロロアクリレートポリマー;
- アクリルアミドポリマー;
- (メタ)アクリロニトリルポリマー;
- スチレン、アセチルスチレン、カルボキシスチレンまたはクロロメチルスチレンポリマー
が含まれる。
挙げることができる重縮合物には、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリスルホン、ポリスルホンアミドおよび炭水化物、例えばアミローストリアセテートが含まれる。
使用することができる固体粒子には、Johnson Polymer社によりJoncryl(登録商標)SCX 8082、Joncryl(登録商標)90の名称で販売されているもの、Avecia Resins社によりNeocryl(登録商標)XK 52の名称で販売されているもの、およびRhodia Chimie社によりRhodopas(登録商標)5051の名称で販売されているものなどの非皮膜形成ポリマーの水性ディスパージョンが含まれる。
特定の一実施形態によれば、固体粒子は本質的には、上記に記載の前記非晶質物質から形成される。
本発明の固体粒子は、非中空固体粒子、中空粒子または多孔性粒子であってよい。
リストにより限定されることを意図することなく、本発明の組成物の分散した固体相は、顔料、真珠光沢剤および/またはフィラーを含んでよい。
顔料および真珠光沢剤
用語「顔料」は、液体有機相に不溶であってかつ組成物を着色および/または不透明にすることを意図されている白色または着色された、鉱物または有機粒子を意味するものと理解されるべきである。
用語「真珠光沢剤」は、特にある種の軟体動物がその殻の中で産生するか、または合成される、組成物の媒体に不溶の、虹色の粒子を意味するものと理解されるべきである。
顔料は、鉱物顔料、有機顔料および複合顔料(すなわち、鉱物および/または有機物質をベースとする顔料)から選択されてよい。
用語「顔料」は、組成物が製造される温度とは無関係に、組成物の媒体に不溶な、光学的効果を有する、あらゆる形態の鉱物または合成粒子を意味するものと理解されるべきである。
顔料は、単色顔料、レーキ、真珠光沢剤および光学効果顔料、例えば反射性顔料およびゴニオクロマティック顔料から選択されてよい。
鉱物顔料は、金属酸化物顔料、二酸化チタンで被覆したマイカ、オキシ塩化ビスマスで被覆したマイカ、酸化鉄で被覆したチタンマイカ、コンジョウで被覆したチタンマイカ、酸化クロムで被覆したチタンマイカ、酸化鉄、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化ジルコニウムまたは酸化クロム;マンガンバイオレット、プルシアンブルー、グンジョウ、コンジョウ、オキシ塩化ビスマス、着色した真珠光沢顔料、例えば酸化鉄で着色したチタンマイカ、特にコンジョウまたは酸化クロムで着色したチタンマイカ、前述のタイプの有機顔料で着色したチタンマイカならびにオキシ塩化ビスマス系の真珠光沢剤、ならびにこれらの混合物から選択されてよい。
被覆されることを意図された有機粒子は、例えば:
- コチニールカルミン、
- アゾ、アントラキノン、インジゴイド、キサンテン、ピレン、キノリン、トリフェニルメタンまたはフルオラン染料系の有機顔料;
- 有機レーキ、またはアゾ、アントラキノン、インジゴイド、キサンテン、ピレン、キノリン、トリフェニルメタンまたはフルオラン染料などの酸性染料の不溶性ナトリウム、カリウム、カルシウム、バリウム、アルミニウム、ジルコニウム、ストロンチウムまたはチタン塩。これらの染料は、一般に少なくとも1つのカルボン酸またはスルホン酸基を含む;
- メラニン顔料
である。
有機顔料の中で挙げることができるのは、D&C Blue No.4、D&C Brown No.1、D&C Green No.5、D&C Green No.6、D&C Orange No.4、D&C Orange No.5、D&C Orange No.10、D&C Orange No.11、D&C Red No.6、D&C Red No. 7、D&C Red No.17、D&C Red No.21、D&C Red No.22、D&C Red No.27、D&C Red No.28、D&C Red No.30、D&C Red No.31、D&C Red No.33、D&C Red No.34、D&C Red No.36、D&C Violet No.2、D&C Yellow No.7、D&C Yellow No.8、D&C Yellow No.10、D&C Yellow No.11、FD&C Blue No.1、FD&C Green No.3、FD&C Red No.40、FD&C Yellow No.5、FD&C Yellow No.6である。
有機レーキはまた、鉱物性支持体などの適合性のあるいかなる支持体、例えばアルミナ、クレイ、ジルコニアまたは金属酸化物、特に酸化亜鉛または酸化チタン、タルク、炭酸カルシウムまたは硫酸バリウム粒子の上に支持されてもよい。好ましくは、鉱物支持体はアルミナ、酸化チタンおよび硫酸バリウムから選択される。
有機レーキはまた、ロジンまたは安息香酸アルミニウムなどの支持体上に支持されてもよい。
有機レーキの中で、特に挙げることができるのは、下記の名称で知られているものである:
D&C Redアルミニウムレーキ;D&C Blueアルミニウムレーキ;D&C Greenアルミニウムレーキ;D&C Orangeアルミニウムレーキ;D&C Yellowアルミニウムレーキ。
上記に挙げた有機顔料のそれぞれに対応する化合物は出版物「International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook」、1997年版、371〜386頁および524〜528頁、「The Cosmetic, Toiletry and Fragrance Association」発行、に記載されておりその内容は、参照により本特許申請に組み込まれる。
本発明に基づき使用することができるメラニン顔料は特に:
- 天然または合成供給源から誘導されるメラニン顔料であって:(A)少なくとも1つのインドールまたはインドリン化合物の酸化により、または(B)メラニン前駆物質の酸化重合または酵素重合により、または(C)メラニンを含む化合物からのメラニン抽出により、または(D)微生物の培養により、得られてよい。このようなメラニン顔料は特に、文書EP-A-518773、WO-A-93/13744およびWO-A-93/13745に記載されている。
顔料は、本発明の組成物中に、組成物の全重量に対して0.1重量%から50重量%の範囲、好ましくは1重量%から30重量%の範囲、優先的には5重量%から20重量%の範囲の含有量で存在してよい。
真珠光沢剤は、チタンまたはオキシ塩化ビスマスで被覆したマイカなどの白色真珠光沢顔料、酸化鉄で被覆したチタンマイカ、特にコンジョウまたは酸化クロムで被覆したチタンマイカ、前述のタイプの有機顔料で被覆したチタンマイカなどの着色真珠光沢顔料ならびにオキシ塩化ビスマス系の真珠光沢顔料から選択されてよい。
フィラー
顔料および/または真珠光沢剤に加えて、本発明の組成物の分散した固体相は、フィラーを含んでよい。
用語「フィラー」は、無色または白色の、無機または合成のあらゆる形態の粒子であって、組成物が製造される温度とは無関係に組成物の媒体に不溶である粒子を意味するものと理解されるべきである。
追加的なフィラーは、鉱物または有機であってよくかつ、結晶形(例えば、立方晶、六方晶、斜方晶形等)とは無関係に、あらゆる形状、小板状、球状、または楕円形、固体、中空または多孔性であってよい。タルク、マイカ、シリカ、カオリン、ポリアミド(Nylon(登録商標))パウダー、ポリ-β-アラニンパウダー、ポリエチレンパウダー、ポリウレタンパウダー、例えばToshiki社によりPlastic Powder D-400の名称で販売されているヘキサメチレンジイソシアナートとトリメチロールヘキシルラクトーンとの粉末化したコポリマー、テトラフルオロエチレンポリマー(Teflon(登録商標))パウダー、ラウリルリシン、デンプン、窒化ホウ素、中空ポリマーマイクロスフィア、例えば塩化ポリビニリデン/アクリロニトリルの中空ポリマーマイクロスフィア、例えばExpancel(登録商標)(Nobel Industrie)、またはアクリル酸コポリマーの中空ポリマーマイクロスフィア、シリコーンエラストマーパウダー、シリコーン樹脂パウダー、特にシルセスキオキサンパウダー(特に欧州特許第293795号に記載のシリコーン樹脂パウダー;例えば、ToshibaのTospearls(登録商標))、ポリメチルメタクリレート粒子、沈降炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸水素マグネシウム、ヒドロキシアパタイト、中空シリカマイクロスフィア、ガラスまたはセラミックマイクロカプセル、8から22個の炭素原子、好ましくは12から18個の炭素原子を含む有機カルボン酸から誘導される金属石けん、例えばステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸リチウム、ラウリン酸亜鉛またはミリスチン酸マグネシウム;硫酸バリウムおよびこれらの混合物を挙げることができる。
フィラーは、組成物中に、組成物の全重量に対して0.05重量%から30重量%の範囲、好ましくは0.5重量%から20重量%の範囲、より優先的には2重量%から10重量%の範囲の含有量で存在してよい。
分散した固体相は、本発明の組成物中に、組成物の全重量に対して少なくとも5重量%の含有量で存在してよい。
特に、分散した固体相は、組成物の全重量に対して、5重量%から50重量%、よりよくは10重量%から45重量%、さらによりよくは15重量%から40重量%の範囲の含有量で存在する。
分散した固体相の体積分率
好ましい一実施形態によれば、分散した固体相は、全ての揮発性成分の蒸発後に、組成物の全体積に対して、分散した固体相の体積分率が20体積%以上、好ましくは20体積%から98体積%の範囲であるような含有量で組成物中に存在してよい。
特に、分散した固体相は、全ての揮発性成分の蒸発後に、組成物の不揮発性フラクションの全体積に対して、分散した固体相の体積分率が、55体積%以上、好ましくは60体積%以上、より優先的には65体積%以上であるような含有量で組成物中に存在してよい。
さらにより特に、分散した固体相の体積分率は、組成物の不揮発性フラクションの全体積に対して、55体積%から98体積%の範囲、好ましくは60体積%から90体積%の範囲、より優先的には65体積%から85体積%の範囲である。
全ての揮発性溶媒の蒸発後における分散した固体相の体積分率の算出
用語、分散した固体相の「体積分率」VFは、組成物の不揮発性フラクション中に存在する全ての固体粒子の全体積Vの、組成物の不揮発性フラクションの全ての化合物の全体積V'に対する百分率を意味する:VF=(V/V')×100
組成物の不揮発性フラクション中に存在する固体粒子の体積V(cm3)は、乾燥した付着中の前記固体粒子の質量m(g)を粒子の体積質量Mv(g/cm3)で除したものに等しい:V=m/Mv
組成物の不揮発性フラクションの全体積V'(cm3)は、組成物の各液体または固体不揮発性成分の体積を加算することにより計算する。
体積質量の測定
固体粒子の体積質量は、充填体積計を用いて測定する。
250mlのガラス製測定用シリンダーを測定対象のパウダーで満たす(タイプNF B 35302の測定用シリンダー)。測定用シリンダーは予め0.1gの精度の天秤で秤量しておく(質量M0)。
詰め込まずに導入したパウダーの体積、V0は240mlと250mlとの間になるようにするべきである。
パウダーを満たしたシリンダーを秤量する(質量M1)。
シリンダーを、Erichsen 293またはEngelsmann JELS T2タイプの充填体積計に固定し、充填機を2500回の振動シリーズにセットする。2500回の振動シリーズが開始され、シリンダー中のパウダーの体積Vnが各シリーズの終了時に記録される。
Vn-V(n+1)<2×Vn/100となったときに充填を停止する。
このときVnを充填体積とみなす。
充填後の体積質量は、関係式VMt=(M1-M0)/Vnにより得られる。
パウダーを構成する粒子の体積質量は、関係式VMp=VMt/0.8により得られる。固体の体積分率を決定するのに使用されるのは、この最後の体積質量である。
液体の体積質量は、ゲイリュサック型比重ビンを用いて測定する。
精密天秤(1mgの精度)を使用し、測定は25℃(±0.5℃)にサーモスタットで温度を維持したチャンバー内で行う。体積質量Mvを有する2つの参照液、すなわち脱塩水(MV=1000kg/m3)およびヘプタン(MV=683.7kg/m3)もまた使用する.固体粒子の体積質量をそれぞれの参照液で測定する。
比重ビンおよび測定を行うために使用する製品は25℃の温度のところに設置する。下記に挙げる質量は、キログラムで表される。
比重ビンの質量M0を測定し、次いで空気の泡の挿入を回避しながら、比重ビンを使用する参照液で完全に満たす。
液を満たした比重ビンの質量M1を測定する。
測定が所望されている質量M2で体積質量Mv2の物質と質量M3の参照液との混合物を次いで調製する。混合物を振とうし、次いで振とう終了時に、比重ビンをこの混合物で満たし、充填した比重ビンの質量M4を測定する。比重ビン中に存在する混合物の質量M4-M0をこのようにして決定する。
比重ビンは、一定の充填体積を有するため、下記の関係式を確立することができる:
(M1-M0)/Mv=(M2/Mv2+M3/Mv)×(M4-M0)/(M2+M3)
この関係式により、固体粒子の体積質量Mv2の値を算出することが可能になり、kg/m3で表される。固体粒子の体積質量の値をこのようにして、それぞれの参照液について決定する。本発明によれば、(蒸留水で測定した体積質量とヘプタンで測定した体積質量との間で)より大きいほうの値を固体粒子の体積分率決定のための体積質量の値とみなす。
連続相の蒸発よりも迅速な分散した相の蒸発
特定の一実施形態によれば、本発明の組成物の分散した相は連続相よりも速く蒸発する。
好ましい一実施形態によれば、液体脂肪相は、
1) 時間t=10分(上記に記載のように10分間の乾燥に相当する)における分散した水相の液体フラクションの、時間t=10分における連続脂肪相の液体フラクションに対する質量比を、
2) 分散した水相の液体フラクションの初期質量の、連続脂肪相の液体フラクションに対する初期質量に対する比で除したものである重量比Rが:
1以下、特に0.3から1の範囲である、好ましくは0.99以下、特に0.5から0.99の範囲であるような蒸発速度を有する。
比Rは、下記の式を用いて算出する:
Figure 0005266063
式中、m0 dispは、組成物の分散した水相の液体フラクションの初期質量であり、m10 dispは、分散した水相の液体フラクションの、時間t=10分における質量であり、m0 contは、組成物の連続脂肪相の液体フラクションの初期質量であり、m10 contは、連続脂肪相の液体フラクションの、時間t=10分における質量である。
比R<1のとき、組成物の分散した相は、連続相よりも速く蒸発する。
本特許出願の目的のために、用語「分散した水相または連続脂肪相の液体フラクション」は、上記に記載の分散した固体相の化合物以外の、分散した相または連続した相の全ての化合物を意味する。
非限定的な方法において、分散した水相の液体フラクションは、水、水混和性有機溶媒、ある種の増粘剤および/または防腐剤を含んでよい。
非限定的な方法において、連続脂肪相の液体フラクションは、遅揮発性油、速揮発性油、不揮発性油または乾性油を含んでよい。
本特許出願の目的のために、界面活性剤は、分散した水相の液体フラクションまたは連続脂肪相の液体フラクションの算出には含まれていない。特に、比Rの算出においては、界面活性剤は考慮に入れない。
添加物
本発明の組成物は、少なくとも1つの他の一般的な化粧品原料を含んでよく、それらは特に親水性または親油性ゲル化剤および/または増粘剤、界面活性剤、酸化防止剤、香料、防腐剤、中和剤、サンスクリーン、ビタミン、保湿剤、セルフタンニング化合物、抗シワ性活性成分、エモリエント、親水性または親油性活性成分、汚染防止剤またはフリーラジカル捕捉剤、金属イオン封鎖剤、皮膜形成剤、皮膚弛緩性活性成分、鎮静剤、真皮または表皮高分子の合成促進剤および/または分解抑制剤、抗グリケーション剤、抗刺激剤、落屑促進剤、脱色素剤、色素沈着防止剤または色素沈着促進剤、水溶性または油溶性染料、NO-シンターゼ阻害剤、線維芽細胞またはケラチノサイトの増殖促進剤および/またはケラチノサイトの分化促進剤、微小循環に作用する成分、細胞のエネルギー代謝に作用する成分、瘢痕形成剤およびこれらの混合物から選択されてよい。
特定の一実施形態によれば、本発明の組成物は液体組成物である。
本特許出願の目的のために、用語「液体組成物」は、室温においてその自重で流動する組成物を意味する。
本発明を、下記の実施例において、さらに詳細に例証する。
油中水型エマルション
下記の組成を有する油中水型エマルションの形態のファンデーションを調製した:
Figure 0005266063
このファンデーションを皮膚に適用した:ファンデーションは、不快感を及ぼすことなく容易に広がり、かつ、色移りしない均一なメークアップをもたらした。
油中水型エマルション
下記の組成を有する油中水型エマルションの形態のファンデーションを調製した:
Figure 0005266063
油中水型エマルション
下記の組成を有する油中水型エマルションの形態のファンデーションを調製した:
Figure 0005266063
油中水型エマルション
下記の組成を有する油中水型エマルションの形態のファンデーションを調製した:
Figure 0005266063

Claims (17)

  1. 水相、組成物の全重量に対して少なくとも5重量%の分散した固体相、および少なくとも1つの不揮発性フラクションを有する液体脂肪相を含む油中水型エマルションの形態の、皮膚をメークアップするための化粧用組成物であって、
    前記分散した固体相が、顔料、真珠光沢剤および/またはフィラーを含み
    前記液体脂肪相は、
    - 0.002mg/cm2/分と0.05mg/cm2/分との間の蒸発速度を有する遅揮発性油から選択される少なくとも1つの第1の油、および
    - 液体脂肪相が、第1の油を1つだけ含むとき、10Cps以下の粘度、21mN/mと31mN/mとの間の表面張力および0.002mg/cm2/分未満の蒸発速度を有する油から選択される少なくとも1つの乾性油を含み、
    前記乾性油が、
    - ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、安息香酸2-エチルヘキシル、ネオペンタン酸イソデシル、2-エチルヘキサン酸2-エチルヘキシル、イソノナン酸イソノニル、
    - ジカプリリルエーテル、炭酸ジカプリリル、
    - 炭酸ジ(2-エチルヘキシル)、
    およびこれらの混合物
    から選択され、
    前記乾性油が、液体脂肪相の不揮発性フラクションの全重量に対して50重量%から99重量%の範囲の含有量で存在し、
    前記液体脂肪相が、10分間の乾燥後に組成物中に残存する液体脂肪相の初期液体脂肪相に対する算出重量比が0.75から1の範囲であるような液体脂肪相である化粧用組成物。
  2. 第1の油が、イソヘキサデカン、シクロヘキサシロキサン、ジエチルドデカンおよびヘキシルトリメチコン、およびこれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
  3. 第1の油が、組成物の全重量に対して1重量%から95重量%の範囲の含有量で存在することを特徴とする、請求項1または2に記載の組成物。
  4. 10分間の乾燥後に組成物中に残存する液体脂肪相の初期液体脂肪相に対する算出重量比が、0.75から0.9の範囲であることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. 液体脂肪相の不揮発性フラクションが、少なくとも1つの追加的不揮発性油を含むことを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の組成物。
  6. 追加的不揮発性油が、組成物の全重量に対して0.5重量%から10重量%の範囲の含有量で存在することを特徴とする、請求項5に記載の組成物。
  7. 液体脂肪相が、0.002mg/cm2/分と0.05mg/cm2/分との間の蒸発速度を有する遅揮発性油から選択される第1の油および0.05mg/cm2/分以上の蒸発速度を有する揮発性油から選択される少なくとも1つの速揮発性油を含む揮発性フラクションを含むことを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の組成物。
  8. 速揮発性油が、0.054mg/cm2/分以上の蒸発速度を有する揮発性油から選択されることを特徴とする、請求項7に記載の組成物。
  9. 速揮発性油が、組成物の全重量に対して64重量%以下の範囲の含有量で存在することを特徴とする、請求項7または8に記載の組成物。
  10. 液体脂肪相の揮発性フラクションが、組成物の全重量に対して、1重量%から50重量範囲の含有量で存在することを特徴とする、請求項7から9のいずれか一項に記載の組成物。
  11. 前記水相が、組成物の全重量に対して、0.5重量%から50重量%の範囲の含有量で存在することを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載の組成物。
  12. 前記分散した固体相が、25℃、大気圧において固体である粒子を含むことを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載の組成物。
  13. 分散した固体相が、組成物の全重量に対して、5重量%から50重量%の範囲の含有量で存在することを特徴とする、請求項1から12のいずれか一項に記載の組成物。
  14. 分散した固体相の体積分率が、組成物の不揮発性フラクションの全体積に対して、55体積%以上であることを特徴とする、請求項1から13のいずれか一項に記載の組成物。
  15. 液体脂肪相が、
    1) 時間t=10分における分散した水相の液体フラクションの、時間t=10分における連続脂肪相の液体フラクションに対する質量比を、
    2) 分散した水相の液体フラクションの初期質量の、連続脂肪相の液体フラクションの初期質量に対する比で除したものである重量比Rが:
    1以下であるような蒸発速度を有することを特徴とする、請求項1から14のいずれか一項に記載の組成物。
  16. 請求項1から15のいずれか一項に記載の組成物の皮膚への適用を含む、皮膚をメークアップするための方法。
  17. 均一なメークアップおよび/または色移りしないメークアップを得るための、請求項1から15のいずれか一項に記載の組成物の使用。
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