以下に、図を用いて本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明はこれら実施の形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施しうる。
なお、実施例1から6にて、主に請求項1、4について説明する。また、実施例7は、主に請求項2、5について説明する。また、実施例8は、主に請求項3、6について説明する。
また、実施例9は、主に請求項7について説明する。また、実施例10は、主に請求項8、9について説明する。
また、実施例11は、主に請求項10、15について説明する。また、実施例12は、主に請求項11、16について説明する。また、実施例13は、主に請求項12、17について説明する。また、実施例14は、主に請求項13、18について説明する。また、実施例15は、主に請求項14、19について説明する。
≪実施例1≫
<概要>
図1は、本実施例のコンテンツ視聴装置におけるブラウザアプリケーションの表示画面及び操作の一例を表す概略図である。この図1(a)にあるように、本実施例のコンテンツ視聴装置のブラウザ上には、例えばその左側にチャンネルメニューαがOSD(オンスクリーン・ディスプレイ)表示されている。そして、このチャンネルメニューαには、テレビ放送チャンネルが割当てられたチャンネル番号「1(ジャパン放送)」,「2(関東テレビ)」,「3(テレビC)」が示されている。また、それとともに、インターネットサイト(IPアドレス)が割当てられたチャンネル番号「13(ポータルY)」、「14(楽オークション)」、・・・などもテレビ放送チャンネルとともに一元的に示されている。
そして、ここでユーザーが例えばリモコンや操作パネルのチャンネル番号「1」を押下すると、図1(a)にあるように、ジャパン放送が受信され、別途テレビ視聴用アプリケーションなどが起動することなく、ブラウザ内にその放送番組が表示される。また、ここでユーザーが例えばリモコンや操作パネルのチャンネル番号「13」を押下すると、今度は図1(b)にあるように、同ブラウザでのポータルYへのアクセスが実行され、ブラウザ内に当該サイトが表示される、という具合である。
このように、本実施例のコンテンツ視聴装置では、ユーザーはテレビ視聴とインターネットブラウジングとを一のブラウザ上でシームレスに切替えることができるとともに、その操作を一のリモコンで一元的に実行することができる。
<機能的構成>
図2は、本実施例のコンテンツ視聴装置における機能ブロックの一例を表す図である。なお、「コンテンツ視聴装置」とは、インターネットコンテンツ及びテレビコンテンツを含む各種コンテンツを視聴するため表示する機能を備える装置をいい、例えばインターネットアクセス機能付テレビ装置や、テレビ受信機能付ネットワーククライアントPC、テレビチューナ付携帯電話などが挙げられる。
そして、この図2にあるように、本実施例の「コンテンツ視聴装置」(0200)は、「チューナ部」(0201)と、「インターネットブラウザ部」(0202)と、「制御部」(0203)と、「選択リスト保持部」(0204)と、「割当部」(0205)と、「チャンネルメニュー生成部」(0206)と、「チャンネル番号取得部」(0207)と、「判断部」(0208)と、「チューナ制御命令出力部」(0209)と、「ブラウザ制御命令出力部」(0210)と、を有する。
なお、以下に記載する本コンテンツ視聴装置の機能ブロックは、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェア及びソフトウェアの両方として実現され得る。具体的には、コンピュータを利用するものであれば、CPUや主メモリ、バス、あるいは二次記憶装置(ハードディスクや不揮発性メモリ、CDやDVDどの記憶メディアとそれらメディアの読取ドライブなど)、印刷機器や表示装置、その他の外部周辺装置などのハードウェア構成部、またその外部周辺装置用のI/Oポート、それらハードウェアを制御するためのドライバプログラムやその他アプリケーションプログラム、情報入力に利用されるユーザーインターフェースなどが挙げられる。
そして主メモリ上に展開したプログラムに従ったCPUの演算処理によって、インターフェースを介して入力されメモリやハードディスク上に保持されているデータなどが加工、蓄積されたり、上記各ハードウェアやソフトウェアを制御するための命令が生成されたりする。
また、この発明は本コンテンツ視聴装置として実現できるのみでなく、方法としても実現可能である。また、このような発明の一部をソフトウェアとして構成することができる。さらに、そのようなソフトウェアをコンピュータに実行させるために用いるソフトウェア製品、及び同製品を記録媒体に固定した記録媒体も、当然にこの発明の技術的な範囲に含まれる(本明細書の全体を通じて同様である)。
「チューナ部」(0201)は、放送を受信・選局し、音声・映像信号を得るチューナを含むものである。チューナ部の具体例としては、チューナの他にコンバータやMPEGエンコーダなどを含むビデオキャプチャカードが挙げられる。パソコンなどのマルチメディア端末においては、ビデオキャプチャカードからの映像を表示する機能自体については従来から用いられているものである。しかしながら、インターネットの閲覧と何ら関連性がなく、利用者としては、テレビ番組とインターネットの閲覧との両者を同時に行う場合には、ウィンドウ画面をその都度変更しなければならないなど、利便性に欠けていたものであった。
「インターネットブラウザ部」(0203)は、チューナ部を制御する制御部を有するものである。
「制御部」(0202)とは、チューナ部(0201)を制御するものである。例えば、チューナにおける同調処理などを制御することで、放送局の選局を行う。この他、制御部は、例えば既に説明したようなチューナを含むビデオキャプチャ機能を有するデバイス(カードやボードなど)に対する制御を行ってもよい。
インターネットブラウザ部は、かかる制御部を有する機能部である。インターネットブラウザ部は、例えばCPUやメモリなどから構成されており、インターネットを閲覧するブラウザ機能を有している。ブラウザ機能とは、例えばHTML(HyperText Markup Language)形式や、XML(Extensible Markup Language)形式などのマークアップランゲージ形式で記載されたファイル文書をサーバ装置から取得し、かかるファイル文書を解釈してウェブページを表示することが挙げられる。この他、ブラウザ機能には、ブラウザソフトに組み込まれた(プラグインされた)各種のアプリケーション機能も含まれる。
そして、本実施例におけるインターネットブラウザ部は、既に説明したようにチューナ部を制御する制御部を有している点が特徴である。すなわち、インターネットブラウザソフトの一機能としてチューナ部を制御する機能が含まれることにより、ブラウザ画面上にて放送局を選局し、選局した放送局にて放送されるテレビ番組を表示させることが可能となる。従来では、テレビ放送をチューナで受信し、これを表示するための専用のアプリケーションを別個に用いて画面に表示させているため、インターネットブラウザとテレビ番組との連動性・一体性がなかった。しかしながら、本実施例のように、インターネットブラウザ部にチューナ部を制御する制御部を有することにより、同一のウィンドウ画面中にてテレビ番組を視聴したままの状態でウェブページを閲覧することが可能となる。あるいは同一のブラウザ内にてテレビ番組とウェブページなどのインターネットコンテンツとを切替えることなくシームレスに表示することができる。これにより、いわゆる放送と通信の融合をインターネット側からの動作を主体として実行することが可能となる。以下、かかるメリットを説明する。
まず、昨今における放送と通信の融合においては、デジタルテレビ放送に含まれるデータ放送部分を用いて、通信部分の補完を行うことが行われている。いわば放送を主とし、通信を従とする扱いがなされている。しかしながらデジタルテレビ放送の場合には、そのテレビ番組の公式ホームページにアクセスさせたり、あるいは関連の通販サイトにアクセスさせたりするなど、放送局側から利用者を特定のサイトにのみアクセスさせようとするものであった。しかも、かかるサイトにアクセスをした場合には、表示画面はテレビ番組からインターネットブラウザ画面へと切り替わってしまうため、両者を同一画面で視聴することができなかった。このように、昨今の放送と通信の融合は、利用者に対する制限事項が多く、真の融合とはほど遠いものであった。
しかしながら、本実施例で示すように、インターネット側からの動作を主体とすることで、放送と通信の真の融合を実現することが可能となる。つまり、インターネットブラウザ部によるチューナ部の制御を可能とすることで、まず、インターネットブラウザ機能を実現するアプリケーションの画面内にテレビ番組を表示することが可能となる。これにより、テレビ番組を試聴しながら、好きなようにインターネットの閲覧を行うことができる。そして、インターネットの閲覧については、放送局からの強要されたサイトではなく、利用者の自由なサイトを閲覧することができる。このため、利用者は、何の制約もなく自由にインターネットのサイトを閲覧したり、放送局を選局したりすることができる。
特に、近年においてはブロードバンド化が一般世帯に広く普及し、また、大画面薄型ディスプレイが各家庭に浸透しており、リビングの大画面でインターネットを閲覧するライフスタイルが広く採用されると想定される。このような場合において、インターネットブラウザ機能を実現するアプリケーションの画面内にテレビ番組を表示することにより、放送と通信を融合させたライフスタイルを提案することが可能となる。
図3は、本実施例における具体的構成態様の一例を示す図である。図3(a)に示すように、コンテンツ視聴装置には、チューナ部を含むハードウェアと、基本ソフトウェア(OS)と、ハードウェアと基本ソフトウェアとの間に位置するファームウェアなどを基礎として、各アプリケーションモジュールが搭載される。そして、インターネットブラウザモジュール内にチューナ部というハードウェアに対する制御を行う制御モジュールが含まれている。
図3(b)は、図3(a)のハードウェアの部分の構成例を示す図である。図3(b)に示すように、本実施例のコンテンツ視聴装置は、チューナ部としてのチューナ(0301)、MPEGエンコーダ(0302)や、インターネットブラウザ部としてのCPU(0303)、RAM(0304)、ROM(0305)、ハードディスク(HD)(0306)、ビデオメモリ(0307)、ネットワークインタフェース(0308)などから構成される。この他、図示していないが、一例としてディスプレイやユーザーインターフェースや、色信号を変換する変換回路などが含まれる。
以下、具体的な動作の一例について説明する。CPUは、HDやROMからRAMに読み出したインターネットブラウザのアプリケーションプログラムに従って、各種の制御処理を行う。まず、CPUは、ネットワークインタフェースを介してインターネットのウェブページなどを取得する。一方で、CPUは、バスを通じてビデオキャプチャカードに対する制御命令を出力する。この制御命令は、チューナにてどの放送局を選局するかという命令や、あるいは、テレビ放送波の映像信号をエンコードしたMPEGストリーミング放送映像信号をビデオメモリに対して送出せよといった命令である。そして、CPUは、RAMに読み出したプログラム従って、ビデオメモリのMPEGストリーミング放送映像信号と、インターネット通信にて取得したウェブページとを表示する処理を実行する。
そして、本実施例のコンテンツ視聴装置では、さらに以下の機能を備えることで、10フィートUIとして好適なリモコン等と後述するチャンネルメニューを利用して、そのチューナの制御(テレビ放送の受信)と、インターネットブラウジング(アクセス)の切替操作をシームレスに行うことができるよう構成されていることを特徴とする。
「選択リスト保持部」(0204)は、選択リストを保持する機能を有し、例えば不揮発性メモリやHDD(ハードディスクドライブ)、その他各種記憶媒体によって実現することができる。そして、このような記憶媒体に保持される「選択リスト」とは、コンテンツIDとなるテレビ放送チャンネルID及びIPアドレスのリストをいう。
なお、「テレビ放送チャンネルID」とは、テレビ放送チャンネルを識別するための情報をいい、予め割当てられたチャンネル番号のほか、当該テレビ放送の放送周波数帯情報や放送局名などが挙げられる。また、後述する一元化されたチャンネルメニューを構成するチャンネル番号と、この選択リストで保持されているチャンネルIDであるチャンネル番号とは、別個のチャンネル番号である。具体的には、この選択リストで示されるコンテンツIDであるチャンネル番号は、放送局が受信機に指定する番号をいい、例えばコンテンツ視聴装置などの出荷時に予め設定されるリモコンコード(番号と受信周波数とを関連付けたテーブル)にて示されるチャンネル番号である。一方、後述のリモコンメニュー用のチャンネル番号は、割当部によってテレビ放送チャンネルIDとIPアドレスとが一元的に割当てられる対象である番号をいう。したがって、当初(例えば出荷時)のチャンネルID「1(で示される放送局/受信周波数帯)」が、チャンネルメニューにおいては「2」に割当てられることもあり得る。もちろん、チャンネルID「1(で示される放送局/受信周波数帯)」が、チャンネルメニューにおいても「1」に割当てられても構わない。また、テレビ放送チャンネルIDは、その他にも、外部入力端子の識別情報などを含んでいても良い。
また、「IPアドレス」は、TCP/IPで定義されるインターネット上の機器を識別する情報をいい、ここでは後述するチャンネルメニューで示されるチャンネル番号の指定によるインターネットアクセスを行うために利用される。
また、この選択リストにて示されるコンテンツIDは選択可能なものが全て示されるよう構成しても良いし、後述する割当部にてチャンネル番号に割当てられたものについては削除したり、割当済フラグを立てたりするなどして、次回以降の割当には利用できない(割当変更のみ可能)よう構成しても良い。
図4は、この選択リストの一例を表す概念図である。この図にあるように、選択リストは、例えばコンテンツIDとしてテレビの放送チャンネルIDを複数保持している。また、それとともに、コンテンツIDとしてIPアドレスを複数保持している。そして、この全く異なるテレビ操作用のコンテンツID(テレビ放送チャンネルID)と、インターネットブラウジング用のコンテンツID(IPアドレス)と、を選択リストにて図に示すように対等に保持し、次の割当部にてチャンネルメニューにて両者をチャンネル番号に一元的に割当てる、という具合である。
「割当部」(0205)は、チャンネル番号に対して選択リストから任意のコンテンツIDを選択して割当てる機能を有し、例えばCPUや主メモリなどにて実現することができる。この割当部による割当処理は、例えば選択リストにて示される「全て」のテレビ放送局コンテンツID及びIPアドレスを、チャンネル番号「1」から順に、あるいは空いているチャンネル番号に一元的に割当てる処理が挙げられる。また、空いていないチャンネル番号であっても、更新割当を行っても良い。あるいは、チャンネル番号の数の上限が予め決められている場合など、ランダムにコンテンツIDを上規定の限個数抽出し(ただし、少なくともテレビ放送チャンネルIDとIPアドレスが双方含まれるよう抽出)、抽出したコンテンツをランダムにチャンネル番号に割当てる処理なども挙げられる。
また、実施例3にて後述するように、ユーザーが自由にこの割当内容を設定し、あるいは変更可能に構成しても良い。また、サービス提供者などが外部サーバを介して自由にこの割当内容を設定し、あるいは変更可能に構成しても良いし、その場合、他の実施例にて後述するように、特定のチャンネル番号はユーザーによる変更を不可としても良い。
図5は、このようにしてチャンネル番号とコンテンツIDとの割当関係を示すチャンネルメニュー用テーブルの一例を表す概念図である。この図にあるように、割当部での割当処理によってチャンネルメニューのチャンネル番号「1」には、テレビ放送チャンネルID「1(ジャパン放送)」が割当てられている。また、同様にチャンネルメニューのチャンネル番号「2」には、テレビ放送チャンネルID「4(関東テレビ)」が割当てられ、チャンネルメニューのチャンネル番号「3」には、テレビ放送チャンネルID「52(テレビC)」が割当てられている。
また、それとともに、例えば上記テレビ放送チャンネルIDが割当てられたチャンネル番号「1」「2」「3」、・・・と連続する「13」以降のチャンネル番号には、IPアドレス「123.0.0.1(ポータルY)」、「234.1.2.3(楽オークション)」が割当てられている、という具合である。
「チャンネルメニュー生成部」(0206)は、割当部でコンテンツIDが割当てられたチャンネル番号から構成されるチャンネルメニューを利用可能に生成する機能を有する。そして、生成したこのチャンネルメニューを例えば以下のようにしてディスプレイに表示しユーザーに選択させるよう構成すると良い。例えばチャンネルメニュー画面としてチャンネルメニューを単独で画面上に4×4のマトリクス配置などで表示する方法の他、例えばOSD処理によって映像とともに表示する方法や、映像とディスプレイの縦横比の違いで映像データに挿入される上下又は左右の黒枠領域にチャンネルメニューを埋め込み表示する方法などが挙げられる。
また、ディスプレイへの表示による出力以外に、ディスプレイに付属するスピーカに対して「1チャンネルはジャパン放送への選局」、・・・「13チャンネルはポータルYへのアクセス」といった具合に自動音声生成処理によって生成した音声ガイダンスを出力するよう構成しても良い。
そして、上記ディスプレイに出力されたチャンネルメニューを見た(聞いた)ユーザーによって例えばリモコンで「2ch」のボタンが押下されると、コンテンツ視聴装置は以下の構成によってそのチャンネル番号を取得し、テレビ視聴やインターネットブラウジングを行うためにインターネットブラウザ部を制御する処理を実行する。
「チャンネル番号取得部」(0207)は、チャンネルメニューを利用して指定されたチャンネル番号を取得する機能を有し、例えばリモコン信号用の赤外線受光部などで実現することができる。具体的には、例えば図1のようにディスプレイに表示されたチャンネルメニューを見てジャパン放送のテレビ番組を視聴しようと思ったユーザーが押したリモコンボタン「1」を示す赤外線信号を受光部にて受光し復調して取得する。あるいは、同じくチャンネルメニューを見てポータルYにアクセスしようと考えたユーザーが押したリモコンボタン「13」を示す赤外線信号を受光部にて受光し復調して取得する、という具合である。
「判断部」(0208)は、取得したチャンネル番号に割当てられたコンテンツIDがテレビ放送チャンネルIDとIPアドレスのいずれであるかを判断する機能を有し、例えばCPUや主メモリなどの演算回路で実現することができる。
具体的には、例えば取得したチャンネル番号をキーとして、CPUの演算処理によって図5に示すようなチャンネルメニュー用テーブルの検索処理を実行する。そして、該当するチャンネル番号のID種別を取得し、例えば「チャンネル番号:1」で「テレビ」であればテレビ放送チャンネルIDであると判断する。あるいは「チャンネル番号:13」で「ネット」であればIPアドレスであると判断する、という具合である。そして、ここでの判断結果に応じて、以下の制御命令が出力される。
「チューナ制御命令出力部」(0209)は、判断部にてコンテンツIDがテレビ放送チャンネルIDであると判断された場合に、チューナ部が当該テレビ放送チャンネルIDで示される放送波を受信するようインターネットブラウザ部の制御部に対してチューナ制御命令を出力する機能を有する。
「ブラウザ制御命令出力部」(0210)は、判断部にてコンテンツIDがIPアドレスであると判断された場合に、インターネットブラウザ部が当該IPアドレスにアクセスするようブラウザ制御命令を出力する機能を有する。
このように本実施例のコンテンツ視聴装置では、ユーザーは、チャンネルメニューを利用してテレビ視聴とインターネットブラウジングの操作を区別することなく一元的に実行することができる。そして、その一元的な操作によって同一のブラウザ内にてテレビ視聴(チューナの制御)と、インターネットコンテンツの表示(インターネットブラウジング)との切替をシームレスに行うことができる。
<ハードウェア構成>
図6は、上記機能的な各構成要件をハードウェアとして実現した際の、コンテンツ視聴装置における構成の一例を表す概略図である。なお、チューナ部、インターネットブラウジング部、制御部のハードウェア構成については図3を用いて記載済みであるので詳細な説明は省略する。この図を利用してチャンネルメニュー出力処理などにおけるその他のハードウェア構成部の働きについて説明する。
この図にあるように、コンテンツ視聴装置は、各種演算処理を行い、また割当部、チャンネルメニュー生成部、判断部、各制御命令出力部を実現する「CPU(中央演算装置)」(0601)と、「主メモリ」(0602)と、を備えている。また選択リスト保持部である「フラッシュメモリ」(0603)や、チャンネルメニューやブラウザの表示などを行うための「VRAM」(0604)と「ディスプレイ」(0605)や、チャンネル番号取得部である「リモコン受光部」(0606)や、テレビ放送を受信するための「チューナ」(0607)や、インターネットアクセスをするための「通信IF」(0608)も備えている。そしてそれらが「システムバス」などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
また、「主メモリ」にはプログラムが読み出され、「CPU」は読み出された当該プログラムを参照することで各種演算処理を実行する。また、この「主メモリ」や「フラッシュメモリ」にはそれぞれ複数のアドレスが割当てられており、「CPU」の演算処理においては、そのアドレスを特定し格納されているデータにアクセスすることで、データを用いた演算処理を行うことが可能になっている。
ここで、例えば電源投入や、GUI(グラフィカル・ユーザー・インターフェース)を介した操作入力の受付けなど所定の動作をトリガーとして、インターネットブラウザモジュール(プログラム)が「主メモリ」に読み込まれる。「CPU」は、そのプログラムを参照してブラウザを「ディスプレイ」に表示するとともに、以下のようにしてチャンネルメニューの生成処理を実行する。なお、以下は空きチャンネルにランダムにコンテンツIDを割当てる処理を例に挙げて説明するが、それに限定されるものではない。例えば、すでに何らかのコンテンツIDが割当てられているチャンネル番号に対して別のコンテンツIDを割当てても良いし、他の実施例で後述するような各ハードウェア構成の協働処理によって、ユーザーのカスタマイズに応じて割当が実行されても良い。
本例では、まず、「CPU」はプログラムに従い「フラッシュメモリ」に保持されている選択リストを読み出す。そして選択リストにて示されるコンテンツIDの一つをランダム処理によって決定し、「主メモリ」のアドレス1に格納する。(なお、ここではチャンネルメニューのチャンネル番号に割当てられていないコンテンツIDのみが選択リストにて示されている構成とする。)
続いて「CPU」は、プログラムに従い「フラッシュメモリ」に保持されているチャンネルメニュー用テーブルを読み出す。そして当該テーブルで示されるチャンネル番号ごとに、コンテンツIDが割当てられているか否かの判断処理を実行する。そして、コンテンツIDが割当てられていないとの判断結果が出されたチャンネル番号Aを、プログラムに従い「主メモリ」のアドレス2に格納する。
そして「CPU」はプログラムに従い、この「主メモリ」のアドレス1に格納されたコンテンツID(ここではTVチャンネルID)が、「主メモリ」のアドレス2に格納されたチャンネル番号に割当てられたとして、「フラッシュメモリ」に保持されているチャンネルメニュー用テーブルへ上記割当内容での追加更新処理を実行する。
また、同様に選択リストから取得し「主メモリ」のアドレス3に格納したIPアドレスを、「主メモリ」のアドレス4に格納したチャンネル番号に割当てたとしてチャンネルメニュー用テーブルへ追加更新処理を実行する、という具合である。
そして、このように生成され「フラッシュメモリ」に保持されているチャンネルメニュー用テーブルを参照し、コンテンツ視聴装置では図示しないビデオチップなどの処理によってチャンネルメニュー画像を生成する。そして生成された画像を「VRAM」に出力し、例えば図1に示すようなチャンネルメニューを「ディスプレイ」に表示する。
つづいて、そのチャンネルメニューを見たユーザーが、例えばリモコンにて「2」ボタンを押下すると、変調されたリモコン操作信号「2」が、コンテンツ視聴装置の「リモコン受光部」にて受光される。
すると「CPU」は、その受光信号を図示しない「復調回路」などにて復調し、取得したリモコン操作信号「2」を「主メモリ」のアドレス5に格納する。そして、そのリモコン信号をキーとして、「CPU」は「フラッシュメモリ」に保持されている図5に示すようなチャンネルメニュー用テーブルを参照し、その操作信号に割当てられたコンテンツIDである「テレビ放送チャンネルID:4」を取得する。そして、その結果、このチャンネル番号は、テレビ放送コンテンツIDである、との判断結果を出力する。
そして、当該プログラムでは上記判断結果が出力された場合の分岐処理が記述されており、その記述にしたがって以下の処理が実行される。すなわち、「フラッシュメモリ」などに保持されている図示しないリモコンコード表を参照し、当該「テレビ放送チャンネルID:4」に関連付けられている受信周波数に「チューナ」を合わせるための処理が実行される。そして、「チューナ」にて受信された当該放送番組がプログラム(インターネットブラウザモジュール)の処理に従い「ディスプレイ」のブラウザ上に表示される、という具合である。
また、上記チャンネルメニューにて、チャンネル番号「2」とともに一元的に表示されているチャンネル番号「13」に対応するボタンがリモコンにて押下されると、そのリモコン操作信号がコンテンツ視聴装置に受光される。そして、上記同様にして「CPU」がプログラムに従いチャンネルメニュー用テーブルを参照し、その操作信号「13」に割当てられたコンテンツID「IPアドレス:123.0.0.1」を取得し、CPUの論理演算処理によってそれがIPアドレスである旨の判断結果を出力する。するとプログラムの分岐処理に従い、当該IPアドレスに対するHTTPリクエストを生成し「通信IF」より送信する。そしてレスポンスとして返信されてきたHTML文書を含むデータを、ブラウザのレンダリングエンジンに従って画像化し、「VRAM」に格納、「ディスプレイ」に出力表示する、という具合である。
<処理の流れ>
図7は、本実施例のコンテンツ視聴装置における処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、以下に示すステップは、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
この図にあるように、まず、予め保持されている選択リストから任意のテレビ放送チャンネルIDを取得する(ステップS0701)。続いて、チャンネル番号に対して、取得したテレビ放送チャンネルIDを割当てる(ステップS0702)。
また、さらに予め保持されている選択リストから任意のIPアドレスを取得する(ステップS0703)。つづいて、チャンネル番号に対して、取得したIPアドレスを割当てる(ステップS0704)。そして上記割当処理を、例えば割当処理回数が所定数に達したり、ユーザーによる終了操作を受付けたりするまで実行し、その後、上記割当内容に従ったチャンネルメニューを生成する(ステップS0705)。
そして、例えばディスプレイなどに表示したチャンネルメニューに応じてユーザーからチャンネル番号を取得する(ステップS0706)と、取得したチャンネル番号に割当てられたコンテンツIDがテレビ放送チャンネルIDとIPアドレスのいずれであるかを判断する(ステップS0707)。
そして、前記ステップS0707にてコンテンツIDがテレビ放送チャンネルIDであると判断された場合には、チューナ部が当該テレビ放送チャンネルIDで示される放送波を受信するようインターネットブラウザ部の制御部に対してチューナ制御命令を出力する(ステップS0708a)。一方、前記ステップS0707にてコンテンツIDがIPアドレスであると判断された場合には、インターネットブラウザ部が当該IPアドレスにアクセスするようブラウザ制御命令を出力する(ステップS0708b)。
<効果の簡単な説明>
以上のように、本実施例のコンテンツ視聴装置によって、テレビ視聴とともにインターネット接続を可能とする「マルチメディア端末」において、インターネット接続をするためのリモコン信号用などのチャンネル番号と、テレビ放送チャンネルを選局するための同チャンネル番号とを一元的にまとめることができる。したがって、ユーザーは両者を一のブラウザ上にてシームレスに切替えることができる。そしてそれとともに両者の操作を区別することなく一のリモコンで一元的に操作することができるので、ユーザーに対して良好な操作感を提供することができる。
≪実施例2≫
<概要>
本実施例は、上記実施例を基本として、放送されたテレビ番組と、インターネット通信を介して取得したウェブページ画面とを一の画面にアレンジしブラウザ内に表示することを特徴とするコンテンツ視聴装置である。
<機能的構成>
図8は、本実施例における機能ブロックの一例を示す図である。図8に示すように、実施例2における「コンテンツ視聴装置」(0800)は、実施例1を基本として「チューナ部」(0801)と、「インターネットブラウザ部」(0803)と、を有する。インターネットブラウザ部は、「制御部」(0802)と、「放送映像取得手段」(0804)と、「通信画像取得手段」(0805)と、「アレンジ手段」(0806)と、を有する。また、図示を省略しているが実実施例1と同様に、「選択リスト保持部」と、「割当部」と、「チャンネルメニュー生成部」と、「チャンネル番号取得部」と、「判断部」と、「チューナ制御命令出力部」と、「ブラウザ制御命令出力部」とを有している。
なお放送映像取得手段と、通信画像取得手段と、アレンジ手段と、を除く各構成については実施例1で説明したものと同様であるため、ここでの説明は省略する。
「放送映像取得手段」(0804)は、前記チューナ部を介して画像を取得する。ここでいう「画像」は、ディスプレイ上に表示される際の静的な単位を意味しており、広義では映像も含まれ得るものである。すなわち、映像は画像を複数枚連続して表示することで構成されるものであり、画像を取得することは、多数の画像により構成される映像を取得することと同義のものとなる。放送映像取得手段は、例えば既に説明したようなビデオメモリが相当する。
「通信画像取得手段」(0805)は、インターネットを介して画像を取得する。なお、ここでいう「画像」についても同様にディスプレイに表示される際の静的な単位を意味しており、例えばJPEGファイルのような画像ファイルのみを示すものではない。通信画像取得手段においては、例えばHTML形式の文書ファイルにより表示されるべき画像を取得するのみならず、プラグインソフトなどを利用して表示するストリーミング映像を取得する場合であっても、ここでいう「画像」の取得に含まれる。通信画像取得手段は、例えば既に説明したようなビデオメモリが相当する。
「アレンジ手段」(0806)は、前記二つの画像取得手段にて取得した画像を一画面にアレンジする。一画面にアレンジとは、例えばインターネットブラウザの一ウィンドウ画面内に表示することが挙げられる。すなわち、テレビ番組と、インターネットのウェブページとを同一のウィンドウ内に表示するように処理を行う。アレンジ方法としては、ウィンドウ画面内を複数のフレーム領域に分割し、このフレーム領域に対して、インターネットのウェブページ(通信画像)を割り付けたり、あるいは、放送映像の画像を割り付けたりすることで、アレンジ処理を実現することができる。
図9は、アレンジ手段によってアレンジされた表示画面の一例を示す図である。図9(a)においては、0902で示されるサッカー中継の画像については、放送映像の画像であり、他の画像についてはインターネットの通信画像であるものとする。なお、0903と0904については、インターネット通信を介したストリーミングの番組の画面を表示しているものである。また、0901においては、インターネットのウェブページの閲覧を行っている。このように、ブラウザ画面中の一部に放送映像をアレンジして表示させるようにすることで、テレビ番組を視聴しながらインターネットの閲覧を行うことができる。
なお、図9(a)においては、放送映像の画面は画面右上部分としているが、かかる配置を変更することももちろん可能である。また、例えば図9(b)に示すように、インターネットの通信画像と、放送映像の画像との表示位置を変更するようにアレンジしてもよい。これにより、例えば通常はインターネットによるウェブページの閲覧を行っており、放送映像の番組がクライマックスなどを迎えた場合には、放送映像をメインに表示させるために、インターネットの通信画像と、放送映像の画像との表示位置を変更することも可能である。また、放送映像のテレビ番組で気になる部分があった場合であっても、公式のホームページのみならず、他のサイトにも通常のインターネット同様に容易にアクセスすることができるため、ユーザビリティを向上させることができる。
また図9においては、放送映像の画面については0902のみであるものとして説明を行ったが、チューナの数を増やすことにより、複数の放送映像の画面をブラウザの一画面内に表示することももちろん可能である。
<処理の流れ>
図10は、実施例2での処理の流れの一例を示したものである。本実施例における処理は、以下に示すステップよりなる。なお、実施例1にて説明した処理の流れについては図示を省略している。また、以下に示す処理の流れは、計算機に実行させるためのプログラム、またはそのプログラムが記録された読み取り可能な記録媒体として実施され得る。
まず、実施例1同様に、予め保持されている選択リストから任意のテレビ放送チャンネルIDを取得する。続いて、チャンネル番号に対して、取得したテレビ放送チャンネルIDを割当てる。また、さらに予め保持されている選択リストから任意のIPアドレスを取得する。つづいて、チャンネル番号に対して、取得したIPアドレスを割当てる。そして上記割当処理を、例えば割当処理回数が所定数に達したり、ユーザーによる終了操作を受付けたりするまで実行し、その後、上記割当内容に従ったチャンネルメニューを生成する。
そして、例えばディスプレイなどに表示したチャンネルメニューに応じてユーザーからチャンネル番号を取得すると、取得したチャンネル番号に割当てられたコンテンツIDがテレビ放送チャンネルIDとIPアドレスのいずれであるかを判断する。
そして、その判断処理によりコンテンツIDがテレビ放送チャンネルIDであると判断された場合には、チューナ部が当該テレビ放送チャンネルIDで示される放送波を受信するようインターネットブラウザ部の制御部に対してチューナ制御命令を出力する。そして図10に示すようにチューナ部を介して放送映像を取得する(ステップS1001)。
ここで、例えば同時表示モードが選択されるなどしていれば、さらに別のチャンネル番号の取得を受付ける。そして、受付けた別のチャンネル番号に割当てられたコンテンツIDがテレビ放送チャンネルIDとIPアドレスのいずれであるかを判断する。ここでコンテンツIDがIPアドレスであると判断されると、インターネットブラウザ部が当該IPアドレスにアクセスするようブラウザ制御命令を出力する。そして、図10に示すようにインターネットを介して通信の画像を取得する(ステップS1002)。なお、S1001とS1002とは、逆の順序にて実行されてもよいし、あるいは、それぞれ並行して行われてもよい。そして、S1001とS1002の取得ステップにて取得した画像を一画面にアレンジする(ステップS1003)。その後、図示していないが、アレンジした画面をディスプレイなどに表示することで、放送映像の画像と通信画像とを一画面にアレンジした表示を行うことができる。
<ハードウェア構成>
図11は、実施例2におけるハードウェア構成の一例を示す図である。図11に示すように、本実施例のコンテンツ視聴装置は、チューナ部としてのチューナ(1101)、MPEGエンコーダ(1102)や、インターネットブラウザ部としてのCPU(1103)、RAM(1104)、ROM(1105)、ハードディスク(HD)(1106)、ビデオメモリ(1107)、ネットワークインタフェース(1108)などから構成される。さらに詳細には、放送映像取得手段、通信画像取得手段としてのビデオメモリや、アレンジ部としてのCPU、RAMなどを有しているものである。この他、図示していないが、一例としてディスプレイやユーザー入力用インターフェースや、色信号を変換する変換回路などが含まれる。
以下、本実施例の特徴的な部分の動作について説明する。ビデオメモリには、MPEGエンコーダから送出された放送映像の画像と、ネットワークインタフェースを介してインターネットから取得したウェブページなどの通信画像と、が格納される。この際に、CPUはプログラムに従って、例えばウィンドウ画面を複数のフレームに分割し、各画像を対応するフレームに表示させる処理を行う。その後、ビデオメモリから図外のディスプレイなどに対して表示すべき画面についての情報が出力され、放送映像の画面と、通信画面とが一画面内にアレンジされた表示画面がディスプレイに表示される。
<効果の簡単な説明>
実施例2においては、放送映像の画像と通信画面とを一画面にアレンジすることにより、多彩な利用態様を実現することができる。このため、利用者にとっては放送と通信とを意識することなく、両者を一体として扱うことができるため、放送と通信の融合を実現して利用者の利便性を飛躍的に向上させることが可能となる。
≪実施例3≫
<概要>
図12は、本実施例のコンテンツ視聴装置における表示画面及び操作の一例を表す概略図である。この図にあるように、本実施例のコンテンツ視聴装置の表示画面上には、上記実施例同様に、チャンネルメニューαがOSD表示されている。そして本実施例では、このチャンネルメニューに、例えばチャンネル番号「101:ワープロソフト」、「102:ペイントソフト」といった具合に、実行ファイルが割当てられたチャンネル番号が表示されていることを特徴とする。
したがって本実施例では、アプリケーションなどの実行ファイルの起動も、テレビ視聴操作用のチャンネル番号やインターネットブラウジング用チャンネル番号とともに、チャンネルメニューにて一元的に行うことができる。
<機能的構成>
図13は、本実施例のコンテンツ視聴装置における機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例の「コンテンツ視聴装置」(1300)は、実施例1を基本として、「チューナ部」(1301)と、「制御部」(1302)と、「インターネットブラウザ部」(1303)と、「選択リスト保持部」(1304)と、「割当部」(1305)と、「チャンネルメニュー生成部」(1306)と、「チャンネル番号取得部」(1307)と、「判断部」(1308)と、「チューナ制御命令出力部」(1309)と、「ブラウザ制御命令出力部」(1310)と、を有する。また、実施例2を基本として、「放送映像取得手段」や「通信画像取得手段」や「アレンジ手段」を有していても良い。なお、これら構成要件については、実施例1や2にて既に記載済みであるので、その説明は省略する。
そして、本実施例のコンテンツ視聴装置の特徴点は、「選択リスト保持部」にて、さらに選択リストにコンテンツIDとなる実行ファイルIDを保持する点である。「実行ファイルID」とは、アプリケーションを実行するためのファイルを識別するための情報をいい、例えば実行ファイル名のほか、実行ファイルのローカル格納場所(アドレス)などであっても良い。
図14は、本実施例の選択リストの一例を表す概念図である。この図にあるように、本実施例の選択リストでは、図4に示すような複数のテレビの放送チャンネルID及び複数のIPアドレスに加えて、さらに「WordPro.exe」や「PictureView.exe」といった実行ファイルIDを複数保持していることを特徴とする。
したがって、本実施例では割当部での割当対象としてこの実行ファイルIDが加えられることになる。そしてその結果、チャンネルメニュー出力部にて実行ファイルIDが割当てられたチャンネル番号を含むチャンネルメニューが、図12に示すようにディスプレイに出力される、という具合である。
<ハードウェア的構成>
図15は、上記機能的な各構成要件をハードウェアとして実現した際の、コンテンツ視聴装置における構成の一例を表す概略図である。この図を利用してチャンネルメニュー出力処理などにおけるそれぞれのハードウェア構成部の働きについて説明する。
この図にあるように、コンテンツ視聴装置は、実施例1と同様に、「CPU」(1501)と、「主メモリ」(1502)と、「フラッシュメモリ」(1503)と、「VRAM」(1504)と、「ディスプレイ」(1505)と、「リモコン受光部」(1506)と、「チューナ」(1507)と、「通信IF」(1508)を備えている。
そして実施例1にて記載したように、例えば電源投入や、GUIを介した操作入力の受付けなど所定の動作をトリガーとして、プログラムが「主メモリ」に読み込まれブラウザを「ディスプレイ」に表示するとともに、「CPU」により、テレビ放送チャンネルIDのチャンネル番号への割当処理、および、IPアドレスの別のチャンネル番号への割当処理が実行される。
また、本実施例では、それに加えてさらに以下の処理を実行することを特徴とする。すなわち、「CPU」はインターネットブラウザモジュールに従い「フラッシュメモリ」に保持されている選択リストを読み出す。そして選択リストにて示される実行ファイルIDの一つをランダム処理によって決定し、「主メモリ」のアドレス5に格納する。
続いて「CPU」は、インターネットブラウザモジュールに従い「フラッシュメモリ」に保持されているチャンネルメニュー用テーブルを読み出す。そして当該テーブルで示されるチャンネル番号ごとに、コンテンツIDが割当てられているか否かの判断処理を実行する。そして、コンテンツIDが割当てられていないとの判断結果が出されたチャンネル番号Cを、プログラムに従い「主メモリ」のアドレス6に格納する。
そして「CPU」はプログラムに従い、この「主メモリ」のアドレス5に格納された実行ファイルIDが、「主メモリ」のアドレス6に格納されたチャンネル番号に割当てられたとして、「フラッシュメモリ」に保持されているチャンネルメニュー用テーブルへ上記割当内容での追加更新処理を実行する。
そして、このように生成され「フラッシュメモリ」に保持されているチャンネルメニュー用テーブルを参照し、コンテンツ再生装置では図示しないビデオチップなどの処理によってチャンネルメニュー画像を生成する。そして生成した画像を「VRAM」に出力し、例えば図1に示すようなチャンネルメニューを「ディスプレイ」に表示する。
つづいて、そのチャンネルメニューを見たユーザーにより、テレビ視聴操作用やインターネットブラウジング用のチャンネル番号とともに一元的に表示されているチャンネル番号「101(C)」に対応するボタンがリモコンにて押下される。すると、そのリモコン操作信号に応じて「CPU」はチャンネルメニュー用テーブルを参照しコンテンツIDを取得する。そして当該コンテンツIDがいずれのIDであるかの判断処理を「CPU」の論理演算処理によってテーブルなどを参照することで実行し、その結果、このチャンネル番号は実行ファイルIDである、との判断結果を出力する。
そして、当該プログラムでは上記判断結果が出力された場合の分岐処理が記述されており、その記述にしたがって、その実行ファイルIDにて示される実行ファイルプログラムを「主メモリ」に読み出し実行ファイルの実行処理を行う、という具合である。
<処理の流れ>
図16は、本実施例のコンテンツ視聴装置における処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、実施例1にて説明した処理の流れについては図示を省略している。また、以下に示すステップは、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
まず、実施例1同様に、予め保持されている選択リストから任意のテレビ放送チャンネルIDを取得する。続いて、チャンネル番号に対して、取得したテレビ放送チャンネルIDを割当てる。また、さらに予め保持されている選択リストから任意のIPアドレスを取得する。つづいて、チャンネル番号に対して、取得したIPアドレスを割当てる。
また、それに加えて、図16に示すように予め保持されている選択リストから任意の実行ファイルIDを取得し(ステップS1601)、さらに別のチャンネル番号に対して取得した実行ファイルIDを割当てる(ステップS1602)。
そして上記割当処理を、例えば割当処理回数が所定数に達したり、ユーザーによる終了操作を受付けたりするまで実行し、その後、上記割当内容に従ったチャンネルメニューを生成する(ステップS1603)。そして、後は実施例1と同様に生成したチャンネルメニューを利用してユーザーからチャンネル番号を取得すると、取得したチャンネル番号に割当てられたコンテンツIDがテレビ放送チャンネルIDとIPアドレスのいずれであるかを判断する。
そして、その判断結果に応じて、チューナ部が当該テレビ放送チャンネルIDで示される放送波を受信するようインターネットブラウザ部の制御部に対してチューナ制御命令を出力したり、あるいは、インターネットブラウザ部が当該IPアドレスにアクセスするようブラウザ制御命令を出力したりする。
<効果の簡単な説明>
以上のように、本実施例のコンテンツ視聴装置によって、アプリケーションなどの実行ファイルの起動も、テレビ視聴操作用のチャンネル番号やインターネットブラウジング用チャンネル番号とともにチャンネルメニューにて一元的に行うことができる。
≪実施例4≫
<概要>
本実施例のコンテンツ視聴装置は、上記実施例を基本として、さらに、コンテンツID(テレビ放送チャンネルIDやIPアドレス、あるいは実行ファイルID)のチャンネル番号への割当を、ユーザーが任意にカスタマイズすることができるよう構成されていることを特徴とする。
図17は、割当のユーザーカスタマイズ画面の一例を表す概念図である。この図にあるように、例えば選択されたチャンネルメニューα内のチャンネル番号「2」に対して、右に表示されている選択リストβの中からユーザーが割当を所望するコンテンツID、例えば「4(関東テレビ)」を指定する。すると、チャンネル番号「2」に、「テレビ放送チャンネルID:4(関東テレビ)」の割当が実行される、という具合である。
<機能的構成>
図18は、本実施例のコンテンツ視聴装置における機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例の「コンテンツ視聴装置」(1800)は、実施例1を基本として、「チューナ部」(1801)と、「制御部」(1802)と、「インターネットブラウザ部」(1803)と、「選択リスト保持部」(1804)と、「割当部」(1805)と、「チャンネルメニュー生成部」(1806)と、「チャンネル番号取得部」(1807)と、「判断部」(1808)と、「チューナ制御命令出力部」(1809)と、「ブラウザ制御命令出力部」(1810)と、を有する。また、実施例2を基本として、「放送映像取得手段」や「通信画像取得手段」や「アレンジ手段」を有していても良いし、実施例3を基本として、選択リスト保持部は実行ファイルIDを含む選択リストを保持していても良い。なお、これら構成要件については、上記実施例にて既に記載済みであるので、その説明は省略する。
そして、本実施例のコンテンツ視聴装置の特徴点は、割当部が、さらに「割当受付手段」(1811)を有する点である。
「割当受付手段」(1811)は、チャンネル番号と選択リストから選択されるコンテンツIDの割り当て入力をユーザーから受付けるための機能を有し、例えばGUIやGUIを介した入力操作を受付ける入力デバイスなどで実現することができる。なお、シームレスな操作を提供するためには、この割当受付手段を実現するための入力デバイスは、チャンネルメニューを選択するための入力デバイス、例えばリモコン装置など、であることが望ましい。
また、この割当受付け手段にて受付ける割当入力は、例えば空のチャンネル番号に対する新規割当や、すでに埋まっているチャンネル番号に対するコンテンツIDの変更割当又は削除割当、あるいは2以上のチャンネル番号間でのコンテンツIDの入替割当などが挙げられる。そして、割当受付け手段にてこのような割当処理を受付けることで、ユーザーは自分に合うようチャンネルメニューをカスタマイズすることができる。
<ハードウェア的構成>
図19は、上記機能的な各構成要件をハードウェアとして実現した際の、コンテンツ視聴装置における構成の一例を表す概略図である。この図を利用してチャンネルメニューに対するユーザーからの割当受付処理などにおけるそれぞれのハードウェア構成部の働きについて説明する。
この図にあるように、コンテンツ視聴装置は、実施例1と同様に、「CPU」(1901)と、「主メモリ」(1902)と、「フラッシュメモリ」(1903)と、「VRAM」(1904)と、「ディスプレイ」(1905)と、「リモコン受光部」(1906)と、「チューナ」(1907)と、「通信IF」(1908)を備えている。
そして、例えば電源投入や、GUIを介した操作入力の受付けなど所定の動作をトリガーとして、インターネットブラウザモジュールが「主メモリ」に読み込まれると、「CPU」は当該プログラムに従い、「フラッシュメモリ」からチャンネルメニュー、選択リスト、およびカスタマイズ画面用テンプレートデータを読み出し、それぞれ「主メモリ」に格納する。そして、これらデータを利用して、例えば図17に示すようなカスタマイズ画面(GUI)を生成し、「ディスプレイ」にて表示する。
つづいて、そのカスタマイズ画面(GUI)を介して、ユーザーにより指定されたコンテンツID及びチャンネル番号を取得し、それぞれ「主メモリ」のアドレス4,5に格納する。そして、「CPU」はプログラムに従い、この「主メモリ」のアドレス4に格納されたコンテンツIDが、「主メモリ」のアドレス5に格納されたチャンネル番号に割当てられたとして、「フラッシュメモリ」に保持されているチャンネルメニュー用テーブルへ上記割当内容での追加更新処理を実行する、という具合である。
<処理の流れ>
図20は、本実施例のコンテンツ視聴装置における処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、以下に示すステップは、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
この図にあるように、まず、割当受付用の例えばカスタマイズ画面(GUI)などをディスプレイに出力する(ステップS2001)。そして、そのGUIなどを介してユーザーから受付けた任意のテレビ放送チャンネルIDを取得し(ステップS2002)、チャンネル番号に対して、取得したテレビ放送チャンネルIDを割当てる(ステップS2003)。また、さらにユーザーからGUIなどを介して受付けた任意のIPアドレスを取得し(ステップS2004)、別のチャンネル番号に対して、取得したIPアドレスを割当てる(ステップS2005)。
そして上記割当処理を、例えば割当処理回数が所定数に達したり、ユーザーによる終了操作を受付けたりするまで実行し、その後、上記割当内容に従ったチャンネルメニューを生成する(ステップS2006)。そして、生成したチャンネルメニューを利用して、実施例1などで記載したように、チャンネル番号の受付け取得や、そのチャンネル番号の判断結果に応じた各制御命令の出力処理を実行する。
<効果の簡単な説明>
以上のように、本実施例のコンテンツ視聴装置によって、割当受付け手段にてユーザーから任意に割当内容の指定を受付けることができる。したがってユーザーは自分に合うようチャンネルメニューをカスタマイズすることができる。
≪実施例5≫
<概要>
本実施例は、上記実施例4とは逆に、特定のチャンネル番号に関しては割当受付手段におけるユーザーからの割当入力を受付けないよう構成する。そして、さらにその特定のチャンネル番号については、外部サーバから割当入力したがってコンテンツIDが割当てられることを特徴とする。
さらに具体的には、例えばチャンネル番号「1」などの表示順位が高くユーザーへの視認性が高いため、選択頻度が高くなることが見込まれるチャンネル番号については、ユーザーが自由にカスタマイズできない、ということである。そして、さらにその例えばチャンネル番号「1」については、相当対価を払った事業者に関するコンテンツIDが割当てられるよう外部サーバを介して入力することで、チャンネル番号を売買するという新たなビジネスモデルを構築することができる。
<機能的構成>
図21は、本実施例のコンテンツ視聴装置における機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例の「コンテンツ視聴装置」(1600)は、上記実施例4を基本として、「チューナ部」(1801)と、「制御部」(1802)と、「インターネットブラウザ部」(1803)と、「選択リスト保持部」(1804)と、「割当部」(1805)と、「チャンネルメニュー生成部」(1806)と、「チャンネル番号取得部」(1807)と、「判断部」(1808)と、「チューナ制御命令出力部」(1809)と、「ブラウザ制御命令出力部」(1810)と、「割当受付手段」(1811)と、を有する。また、実施例2を基本として、「放送映像取得手段」や「通信画像取得手段」や「アレンジ手段」を有していても良いし、実施例3を基本として、選択リスト保持部は実行ファイルIDを含む選択リストを保持していても良い。また、これら構成要件については、上記実施例にて既に記載済みであるので、その説明は省略する。
そして、本実施例のコンテンツ視聴装置の特徴点は、割当部が、さらに「割当受信手段」(2112)を有する点である。
「割当受信手段」(2112)は、特定チャンネル番号に対するコンテンツIDの割当については割当受付手段へのユーザーからの入力を受付けず、ユーザーからの入力に代えて、所定の外部サーバからのコンテンツIDの特定チャンネル番号への割当を受信する機能を有する。
図22は、この割当受信手段を実現するために利用されるチャンネルメニュー用テーブルの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例のチャンネルメニュー用テーブルにおいては、チャンネル番号ごとに「ユーザーカスタマイズ」の可(○)、不可(×)を示すフラグが付加されている。そして、本実施例において例えば割当受付手段にてユーザーからの割当入力を受付けた場合は、そのチャンネル番号に関するフラグを見て、入力を受付けるか拒否するかの判断処理が実行される、という具合である。なお、この「特定チャンネル番号」に関するフラグは、例えばサービス提供者やユーザーが任意に設定することができるよう構成しても良い。
そして、前述のように例えばチャンネル番号「1」などの有用なチャンネル番号については、ユーザーカスタマイズを付加とし、替わりに例えば相当対価を払った事業者に関するコンテンツIDが割当てられるよう外部サーバを介して入力することができるようになる。したがって、本実施例のコンテンツ視聴装置を利用して、チャンネル番号を売買するという新たなビジネスモデルを構築することができる。
<ハードウェア的構成>
図23は、上記機能的な各構成要件をハードウェアとして実現した際の、コンテンツ視聴装置における構成の一例を表す概略図である。この図を利用して特定チャンネル番号への割当処理などにおけるそれぞれのハードウェア構成部の働きについて説明する。
この図にあるように、コンテンツ視聴装置は、実施例1と同様に、「CPU」(2301)と、「主メモリ」(2302)と、「フラッシュメモリ」(2303)と、「VRAM」(2304)と、「ディスプレイ」(2305)と、「リモコン受光部」(2306)と、「チューナ」(2307)と、「通信IF」(2308)を備えている。
そして、実施例4で記載したように、例えばGUIを介した操作入力の受付けなどをトリガーとして、「CPU」はプログラムに従い、例えば図17に示すようなカスタマイズ画面(GUI)を「ディスプレイ」にて表示する。
つづいて、そのカスタマイズ画面(GUI)を介して、ユーザーにより指定されたチャンネル番号を「主メモリ」のアドレス1に格納する。そして、「CPU」はプログラムに従い、このチャンネル番号をキーとして、「フラッシュメモリ」に保持されている図22に示すようなカスタマイズ可否フラグ付のチャンネルメニュー用テーブルを検索する。そして検索の結果、当該チャンネル番号に不可フラグが立てられていれば、その割当入力を受付けず、例えば予め用意された「そのチャンネル番号の変更は出来ません」などのエラーメッセージを「ディスプレイ」に表示などする。
また、「通信IF」にて外部サーバから受信した、例えばIPアドレスと特定チャンネル番号を「主メモリ」のアドレス2,3にそれぞれ格納し、割当処理を実行する、という具合である。
<処理の流れ>
図24は、本実施例のコンテンツ視聴装置における処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、以下に示すステップは、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
この図にあるように、まず、所定の外部サーバからコンテンツIDを取得する(ステップS2401)。続いて、ユーザーからの割当入力を受付けない特定チャンネル番号に対して、取得したコンテンツIDを割当てる(ステップS2402)。そして上記割当内容に従ったチャンネルメニューを生成する(ステップS2403)。そして、生成したチャンネルメニューを利用して、実施例1などで記載したように、チャンネル番号の受付け取得や、そのチャンネル番号の判断結果に応じた各制御命令の出力処理を実行する。
<効果の簡単な説明>
以上のように、本実施例のコンテンツ視聴装置によって、特定チャンネル番号についてはユーザーが自由にカスタマイズできず、初期設定を除き外部サーバを介してのみ割当入力を可能とすることができる。したがって、本実施例のコンテンツ視聴装置を利用して、当該特定チャンネル番号を売買するという新たなビジネスモデルを構築することができる。
≪実施例6≫
<概要>
本実施例は、上記実施例のようにテレビ視聴操作やインターネットブラウジングなどをユーザーが一元的に行うことができるよう構成されたチャンネルメニューを利用して、両者へのアクセスログを分析し、横断的な視聴傾向を算出することを特徴とする。
図25は、本実施例のコンテンツ視聴装置における横断的なアクセスログの分析の一例を説明するための概念図である。この図25(a)にあるように、例えば、インターネットブラウジングのアクセスログにより示されるIPアドレスから、当該Webページのタイトルタグ情報を取得する。そしてその取得結果から「車(をタイトルや本文中に含む)のサイトを頻繁に閲覧する」との分析結果が取得される。すると、そのインターネットブラウジングのアクセスログの分析結果を、別のメディアであるテレビに横断的に適用させ、例えば電子番組表にて車のキーワードが関連付けられている「F1レース」などの番組について自動録画予約処理を実行する、という具合である。
あるいは逆に、この図25(b)にあるように、例えば、テレビ視聴の選局(チャンネルアクセス)時に電子番組表などからその選局番組の出演者情報などを取得し、アクセスログとして蓄積する。そしてそのテレビ視聴に係るアクセスログにて「俳優Aの鮎ツ円番組を頻繁に視聴」との分析結果が取得される。すると、そのテレビ視聴のアクセスログの分析結果を、別のメディアであるインターネットブラウジングに横断的に適用させ、例えば俳優AのブログのRSSフィードを取得し、更新を自動で通知するようにする、という具合である。
このように、本実施例ではテレビ放送チャンネルID及びIPアドレスの選択を一元的に行うことができるチャンネルメニューを利用することで、両者へのアクセスログについても一元的に取得し、したがって両者について横断的な視聴傾向を算出することができる。
<機能的構成>
図26は、本実施例のコンテンツ視聴装置における機能ブロックの一例を表す図である。なお、この図では上記実施例ですでに記載済みの構成について幾つか図示を省略している。この図にあるように、本実施例の「コンテンツ視聴装置」(2600)は、実施例1を基本として、「チューナ部」と、「制御部」と、「インターネットブラウザ部」と、「選択リスト保持部」と、「割当部」と、「チャンネルメニュー生成部」と、「チャンネル番号取得部」と、「判断部」と、「チューナ制御命令出力部」と、「ブラウザ制御命令出力部」と、を有する。また、上記実施例を基本として、上記その他の構成を有していても良い。なお、これら構成要件については既に記載済みであるので、その説明は省略する。
そして、本実施例のコンテンツ視聴装置の特徴点は、さらに「チャンネルログ記録部」(2611)と、「算出部」(2612)と、を有する点である。
「チャンネルログ記録部」(2611)は、チャンネルメニューの利用により各チャンネルにアクセスしたログを記録する機能を有し、例えば不揮発性メモリやHDD、その他記憶媒体にて実現することができる。そしてここで記録されるログは、例えば図27に示すようなアクセス(選局)先を示すチャンネル番号やコンテンツID、あるいはそのアクセス時間等が挙げられる。また、その他にも、前述のようにアクセス先のWebページのタグデータや本文データを解析したり、あるいはアクセス(選局)したチャンネルから電子番組表を参照し、アクセス先の属性情報を取得したりしてアクセスログとして記録しても良い。また、入力デバイス(兼コンテンツ視聴装置)として携帯電話を使っている場合などには、携帯電話のIDをユーザーIDとして取得し、ユーザー単位でのアクセスログを記録するよう構成しても良い。
「算出部」(2612)は、チャンネルログ記録部に記録されているテレビ放送チャンネルID及びIPアドレスの両者に基づいてコンテンツ視聴傾向情報を算出する機能を有する。「コンテンツ視聴傾向情報」とは、メディア横断的にコンテンツの視聴傾向を示す情報をいい、例えばタイトルタグなどに所定の文字列を含むWebサイトへのインターネットアクセス回数が10回を超えた場合、当該文字列に関する視聴傾向が高い、といったコンテンツ視聴傾向を取得する。また、電子番組表や放送波に含まれるBMLなどで示される番組内容情報から、例えば番組ジャンルや出演者などの情報を取得し、同じようにその選局(チャンネルアクセス)回数から当該ジャンルや出演者に関する視聴傾向が高い、といったコンテンツ視聴傾向を取得する、という具合である。また、例えばテレビ視聴由来のアクセスログと、インターネット由来のアクセスログの時間的な連続性を分析することで、例えば「テレビ番組Aを視聴した後に、閲覧するWebページ」などをコンテンツ視聴傾向情報として算出しても良い。
そして本実施例では、このようなコンテンツ視聴傾向情報を利用して様々な処理を行うと良い。具体的には、例えば前述のようにインターネットブラウジングに由来するコンテンツ視聴傾向情報で示されるキーワードによる、テレビ番組の自動録画処理や、テレビ視聴に由来するコンテンツ視聴傾向情報で示されるキーワードによる、キーワード関連Webページの更新情報通知や新規検索処理などが挙げられる。
<ハードウェア的構成>
図28は、上記機能的な各構成要件をハードウェアとして実現した際の、コンテンツ視聴装置における構成の一例を表す概略図である。この図を利用してアクセスログの横断的な視聴傾向の算出処理などにおけるそれぞれのハードウェア構成部の働きについて説明する。
この図にあるように、コンテンツ視聴装置は、実施例1と同様に、「CPU」(2801)と、「主メモリ」(2802)と、「フラッシュメモリ」(2803)と、「VRAM」(2804)と、「ディスプレイ」(2805)と、「リモコン受光部」(2806)と、「チューナ」(2807)と、「通信IF」(2808)を備えている。
そして、実施例1で記載したように、テレビ放送チャンネルIDとチャンネル番号とを割当て、かつIPアドレスを別のチャンネル番号に割当てて生成した一元的なチャンネルメニューを「ディスプレイ」に表示し、ユーザーからのアクセス操作入力を受付ける。
すると、「主メモリ」に読み出されたログ解析プログラムに従い、「CPU」はリモコン操作信号で示されるチャンネル番号をキーとしてチャンネルメニュー用テーブルを検索し、割当てられているコンテンツIDを取得する。また、内蔵時計などを利用してリモコン操作信号を受信した時刻をアクセス時刻として取得する。また、前述のように電子番組表情報やタグ情報を取得しても良い。そしてそれら取得した情報を「主メモリ」の所定アドレスに格納し、アクセスログとして「フラッシュメモリ」に記録する。
つづいて、その「フラッシュメモリ」に記録されたアクセスログを分析するため、例えば所定タイミング(1週間ごとなど)で「CPU」はログ分析プログラムに従い、アクセスログを「主メモリ」のアドレス5に読み出す。そして、アクセスログで示される「車のサイト」へのアクセス回数と予め設定された閾値との大小比較処理を、プログラムに従い「CPU」が実行する。その結果、アクセス回数が閾値を超えているとの判断結果が出力されると、コンテンツ視聴傾向情報として「車」が取得され「主メモリ」のアドレス6に格納される、という具合である。
そして、このようなコンテンツ視聴傾向情報を利用して、例えば「CPU」は「車」をキーワードとする自動録画予約処理をプログラムに従って実行したり、ブログの更新チェック処理を実行したりすることができる。
<処理の流れ>
図29は、本実施例のコンテンツ視聴装置における処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、以下に示すステップは、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
まず、上記実施例にて説明したような処理の流れによって、チャンネルメニューを利用可能に生成する(ステップS2901)。そしてチャンネルメニューの利用受付を開始し(ステップS2902)、利用を受付けると、利用によるアクセスログをフラッシュメモリなどのログ記録部に記録する(ステップS2903)。そして、記録されたテレビ放送チャンネルID及びIPアドレスのアクセスログに基づいて、テレビメディアとインターネットメディアとの横断的なコンテンツ視聴傾向情報を算出する(ステップS2904)。そして、そのコンテンツ視聴傾向情報を利用して、例えば、自動録画予約処理やブログ更新チェック処理をはじめ各種処理を実行する、という具合である。
<効果の簡単な説明>
以上のように、本実施例のコンテンツ視聴装置によって、テレビ放送チャンネルID及びIPアドレスの選択を一元的に行うことができるチャンネルメニューを利用することで、両者へのアクセスログについても一元的に取得し、したがって両者について横断的な視聴傾向を算出することができる。そしてその算出した視聴傾向を利用して、例えば自動録画予約処理やブログ更新チェック処理をはじめ各種処理を実行することができる。
≪実施例7≫
<概要>
本実施例は、上記実施例を基本として、ウェブページを表示する際に、リンク先や入力フォームなどの近傍に所定の英数字を付加して表示するコンテンツ視聴装置及びウェブ閲覧方法に関するものである。したがって、テレビ視聴とインターネットブラウジングの切替のみならず、インターネットブラウジングにおけるリンク指定などの操作もリモコンにて一元的に行うことができる。
図30は、従来のブラウザを用いてウェブページを表示した一例を示す図である。図30で示すように、ウェブページ上には、各種の情報が記載されており、また、リンクが貼られている写真、文章、ボタンなどのオブジェクトにマウスのカーソルを重ね合わせてクリックすることで、そのリンク先へとアクセスすることが可能となっている。かかる表示画面においては、どの部分にリンクが貼れているのかは、文章部分を除き、一瞥しただけでは判別が不明である。
一方、図31は、本実施例のコンテンツ視聴装置にて図30と同様のウェブページを表示した例を示す。図31では、各リンク先の近傍に001、002・・・などの数字が付加されており、どの部分にリンクが貼られているかが一瞥しただけで判断することができる。また、画面に表示されている001、002・・・などの数字に相当するテンキーボタンなどを押下することによって、その該当するリンク先へとアクセスすることも、本発明を応用することで可能である。
<機能的構成>
図32に本実施例における機能ブロックの一例を示す。なお図32は、本実施例のコンテンツ視聴装置に特徴的な構成要件のみを記載し、その他の上記実施例と同様の構成については図示を省略している。すなわち、この図にあるように本実施例の「コンテンツ視聴装置」は、上記実施例2を基本として、図示を省略しているインターネットブラウザ部において「通信画像取得手段」(3200)を有している。
そして、本実施例の特徴点は、この通信画像取得手段が、「文書データ取得部」(3201)と、「ウェブページ画面構成情報生成部」(3202)と、「タグ情報抽出部」(3203)と、「テンキー文字画面構成情報生成部」(3204)と、「画面表示部」(3205)と、からなる点である。
「文書データ取得部」(3201)は、マークアップ言語形式で記述された文書データを取得する。「マークアップ言語形式」とは、文書の一部を「タグ」と呼ばれる特別な文字列で囲うことにより、文章の構造や修飾情報を文章中に記述していく記述形式のことである。具体的には、SGML(Standard Generalized Markup Language)形式、HTML(HyperText Markup Language)形式、XML(eXtensible Markup Language)形式、BML(Broadcast Markup Language)形式などが挙げられる。「文書データ」とは、これらのマークアップ言語形式で記述されたテキストデータのことである。文書データの取得とは、例えばHTML形式の場合を例に挙げると、所定のウェブサーバに対してHTTP(HyperText Transfer Protocol)プロトコルを利用してHTMLファイルの受信を要求し、その結果ウェブサーバからHTMLファイルを取得することである。
「ウェブページ画面構成情報生成部」(3202)は、取得した文書データに基づいてディスプレイ表示用のウェブページ画面構成情報を生成する。「ディスプレイ表示用のウェブページ画面構成情報」とは、通常のブラウザなどを利用した場合に表示されるウェブページ画面を構成する情報のことである。具体的には、ウェブページ画面を表示する際に、グラフィックコントローラやグラフィックメモリ等にて画面を表示する際に必要となる情報のことである。従来のブラウザはこのウェブページ画面構成情報に基づいてウェブページを表示することになる。本実施例においては、このウェブページ画面構成情報に加えて、後述するテンキー文字画面構成情報に基づいてウェブページを表示する点が特徴である。また、本実施例は、後述する実施例と異なり、取得した文書データには改変を行わない点も特徴である。
「タグ情報抽出部」(3203)は、取得した文書データに含まれるユーザー入力グラフィック表示のためのタグ情報である入力タグ情報を抽出する。「ユーザー入力グラフィック表示」とは、ウェブページ表示画面上におけるユーザー入力インターフェースについての表示である。具体的には、リンク先を示す表示や、テキストボックス、ラジオボタン、チェックボタン、セレクト部品、ボタンなどの入力フォームに関するオブジェクト表示などの表示が該当する。「タグ情報」とは、既に説明したようにマークアップ言語形式に含まれるタグについての情報のことである。タグとは、具体的には開始タグ「<○×>」と、終了タグ「</○×>」(○×は所定のタグ文字列)の形式によって表示されるものである。「入力タグ情報」は、このようなユーザー入力グラフィック表示のためのタグ情報のことである。
なお、タグ情報抽出部は入力タグ情報を抽出するものであるが、例えば、どのタグを入力タグ情報とするかについては任意に設定可能な構成を有していてもよい。つまり、入力データ抽出部は、どのタグを入力タグ情報として抽出するかを設定する入力タグ情報設定手段を有しており、その設定に応じたタグのみを入力タグ情報として抽出することも可能である。このように入力タグ情報の抽出設定を行うことによって、後述するテンキー文字を付加するか否かを任意に設定することが可能となるため、ユーザーにとっては選択の幅が広がることになり、利便性の向上が期待できる。
図33は、HTML形式にて記述された文書データの一例を部分的に示す図である。図33の例において示したタグでは、例えば「<input type=***>」と記載してあるタグや、「<a href=***>」(***は、任意の文字列)と記載している部分が本実施例でいうところの入力タグ情報である。図33で示した文書データを従来のブラウザで表示すると、例えば図34で示すようなウェブページが表示されることになる。図34は、ユーザー入力グラフィック表示の一例を示している図である。図34は、ユーザーが名前を入力するテキストボックスをはじめ、男女の別のラジオボタンや、趣味をチェックするチェックボックスや、ヘルプのページへのリンク先などがウェブページ上にユーザー入力グラフィック表示として表示されている。これらのユーザー入力グラフィック表示は、ウェブページの製作者にとっては、ユーザーに対して何かしらの入力アクションを欲している部分であり、かかる部分に対して容易にアクセスすることを可能とする本実施例は、ウェブページの閲覧者であるユーザーのみならず、ウェブページの提供者であるユーザーにとっても利便性の向上を期待することができるものである。
「テンキー文字画面構成情報生成部」(3204)は、前記タグ情報抽出部にて抽出した入力タグ情報に基づいてウェブページ画面構成情報により生成されるウェブページ画面のユーザー入力グラフィック表示領域近傍に、当該ウェブページ内において他のユーザー入力グラフィック表示と識別可能な所定のテンキー文字を付加するためのテンキー文字画面構成情報を生成する。つまり、テンキー文字画面構成情報生成部(3204)は、入力タグ情報に基づいてテンキー文字画面構成情報を生成するものである。そして、テンキー文字画面構成情報は、ウェブページ画面構成情報により生成されるウェブページ画面のユーザー入力グラフィック表示領域近傍に、当該ウェブページ内において他のユーザー入力グラフィック表示と識別可能な所定のテンキー文字を付加するための情報のことである。
「ウェブページ画面構成情報により生成されるウェブページ画面」とは、従来の通常のブラウザによって表示されるべきウェブページの画面のことである。「ユーザー入力グラフィック表示領域近傍」とは、既に説明したリンク先や、入力フォームなどが画面に表示される場合における、その表示領域の近くのことである。一例としては、リンクを示す文字などの後ろの部分や、前の部分、あるいは、ユーザー入力グラフィック表示領域の上下部分などが挙げられる。この他、ユーザー入力グラフィック領域がテキストボックスの場合には、そのテキストボックス内もここでいう「近傍」に該当するものである。また、「近傍」には、例えばテンキー文字を半透明にして、ユーザー入力グラフィック表示領域に重ね合わせることも含まれる。「近傍」には、このように各種の配置が含まれるものであるが、これらの配置は統一性をもたせたものであってもよい。つまり、「近傍」をユーザー入力グラフィック領域の後ろの部分とした場合には、全てのテンキー文字は、ユーザー入力グラフィック領域の後ろに表示されるように、その表示に統一性をもたせても良い。
「当該ウェブページ内」とは、取得した文書データによって表示されるウェブページ画面内のことである。「所定のテンキー文字」とは、例えば数字や英文字などのほか、ひらがなやカタカナ、さらには漢字なども含まれ得るものである。即ち、本発明のコンテンツ視聴装置は、携帯電話を用いて操作可能なPCが一実施態様として挙げられるものであるが、携帯電話の場合には、テンキーを利用してひらがな等の文字などを操作可能であるため、所定のテンキー文字には単なる数字の他に各種の文字が含まれる。そして、この所定のテンキー文字が当該ウェブページ内において他のユーザー入力グラフィック表示と識別可能であることで、そのテンキー文字をコンテンツ視聴装置に入力するなどしてリンク先のウェブページを閲覧したり、あるいは入力フォームをアクティブにしたりすることが可能となる。テンキー文字画面構成情報は、具体的にはウェブページ画面構成情報によりウェブページ上に表示されるユーザー入力グラフィック領域の画素位置に関する情報などを取得し、その表示画素位置の近傍にテンキー文字を付加して出力するための情報である。
なお、テンキー文字画面構成情報には、後述するテンキー文字が付加されたウェブページ画面を表示する際に、その表示するテンキー文字の入力に応じて、そのリンク先へのアクセスを実行したり、あるいは、入力フォームをアクティブにする動作を実行したりするための情報が含まれていてもよい。例えば、Script言語などによって、表示するテンキー文字と、そのテンキー文字が入力された場合の動作などが記述されたプログラムをテンキー文字画面構成情報に含ませることも可能である。入力フォームをアクティブにする場合の具体的な例としては、ラジオボタンのチェック部分を移動させたり、チェックボックスのON/OFFの切替を行ったり、テキストボックスにカーソルを合わせることなどが行われる。また、フリースタイルでの文字入力フォームであればソフトウェアキーボードが起動するようにしても良い。なお、例えば一度テンキー文字「001」が入力された場合には、そのテンキー文字「001」を示す部分の色が変わってもよい。このように色を変化させることで、既に選択した部分と、そうでない部分とが明確に区別できる。また、テンキー文字として「001」を表示した場合において、単に「1」が入力された場合には、「001」を入力したものとして処理が行われてもよい。また、「001」の部分がトグルスイッチとなっており、「001」の入力回数に応じて異なる動作を行うように設定してもよい。なお、本例では、テンキー文字の例として3桁の英数字を挙げたが、1桁や2桁の英数字等であってもよいことはもちろんである。
また、テンキー文字については、画面上部から001、002・・・として番号を付与してもよいし、あるいは、画面の下部から順に001、002・・・として番号を付与してもよい。また、ユーザー入力グラフィック表示の種類に応じて所定のテンキー文字を付与するルールを作成すると便利である。つまり、リンク先を示す場合には、例えば「001」や、「L01」のように3桁の文字の最初を「0」としたり、「L」としたりすることによって、その表示している部分がどのユーザー入力グラフィック表示であるか(この場合はリンク先を示す表示)の識別情報として活用することも可能であり、利便性がより向上する。なお、これらの番号付加順序や、テンキー文字の付加ルールなどについてはユーザーが自由に設定可能であってよい。
また、上記実施例におけるテレビ放送コンテンツIDやIPアドレスが割当てられる、通常1〜2桁のチャンネル番号と区別するため、ここで生成されるテンキー文字は例えば3桁の数字列としても良い。
そして、その場合には、ユーザーのボタン操作に応じて受付けた数字列の桁数を判断する桁数判断部をCPUなどで実現し、その桁数の判断結果に応じて、1〜2桁であればさらに上記の判断部にてテレビ放送コンテンツIDかIPアドレスのいずれかの判断を行うよう構成しても良い。このように構成することで、ユーザーは容易にテレビ視聴とインターネットブラウジングの切替操作と、インターネットのリンク指定操作とを区別して操作することができる。
「画面表示部」(3205)は、ウェブページ画面構成情報と、テンキー文字画面構成情報とに基づいて、テンキー文字が付加されたウェブページ画面を表示する。「ウェブページ画面構成情報と、テンキー文字画面構成情報とに基づいて」表示をする方法としては、例えば第一にウェブページ画面構成情報を利用してウェブページ画面の表示イメージを作成し、そのウェブページ画面の表示イメージの上に、テンキー文字画面構成情報を利用したテンキー文字を重ね合わせるようにする方法が挙げられる。また、他の例としては、ウェブページ画面を表示する際に、テンキー文字画面構成情報を第一に利用してテンキーを付加する部分を予め決定しておき、その後ウェブページ画面構成情報を利用してウェブページを表示する際に、当該部分にそのテンキー文字を付加するようにして表示する方法が挙げられる。
図35は、このようにしてテンキー文字が付加されたウェブページ画面の一例を示す図である。図35は、図34で示したウェブページ画面を、本実施例のコンテンツ視聴装置を用いてテンキー文字が付加されたウェブページ画面として表示した例を示している。なお、図35の例では、全てのユーザー入力グラフィック表示に対して全てテンキー文字を付加しているが、既に説明したように、どのユーザー入力グラフィック表示に対してテンキー文字を付加するかは設定によって変更することが可能であり、例えば図35の例では、リンクを示す「ヘルプ」の部分にのみ、テンキー文字「001」を付加して表示することも可能である。
<処理の流れ>
図36(a)は、本実施例におけるコンテンツ視聴装置における処理の流れの一例を示す図である。ここで、まず上記実施例で記載したようにチャンネルメニューの生成と、チャンネル番号の取得が実行される。そして、取得したチャンネル番号が示すコンテンツIDに対する判断処理の結果、当該コンテンツIDがIPアドレスを示す旨の判断結果が出力されると、ブラウザ制御命令によってインターネットブラウザ部は、ウェブを閲覧するためにマークアップ言語形式で記述された文書データを取得する。そして、本実施例のコンテンツ視聴装置では、その取得の度に以下で示すステップを実行する。まず、ステップS3601において、文書データを取得する。次に、ステップS3602において、ステップS3601にて取得した文書データに基づいてディスプレイ表示用のウェブページ画面構成情報を生成する。そして、ステップS3603においては、ステップS3601にて取得した文書データに含まれるユーザー入力グラフィック表示のためのタグ情報である入力タグ情報を抽出する。なお、ステップS3603において抽出する入力タグ情報は、予め抽出対象タグに関する情報が設定されている場合には、その設定されている入力タグ情報のみを抽出するとしてもよい。
ステップS3604においては、ステップS3603にて抽出したタグ情報に基づいてウェブページ画面のユーザー入力グラフィック表示領域近傍にテンキー文字を付加するためのテンキー文字画面構成情報を生成する。そして、ステップS3605において、ステップS3602にて生成したウェブページ画面構成情報と、ステップS3604にて生成したテンキー文字画面構成情報とに基づいて、テンキー文字が付加されたウェブページ画面を表示する。
図36(b)は、例えば図36(a)で示す処理を実行した後に、ユーザーからのテンキー文字入力があった場合の処理の流れを示す図である。ステップS3606において、ユーザーから入力文字データを取得する。そして、ステップS3607において、ステップS3606にて取得した入力文字データに応じた処理、例えばリンクの指定であればそのリンク先へのアクセス処理や、文字入力フォームであればソフトウェアキーボードの起動などを実行する。
なお、以上の処理の流れは、計算機に実行されるためのプログラム、又はそのプログラムが記憶された読み取り可能な記憶媒体として実施され得る(以下、本明細書における処理の流れの記載について同様である)。
<具体的態様>
図37は、本実施例におけるコンテンツ視聴装置の具体的な構成態様について示した図である。図37に示すように、本実施例のコンテンツ視聴装置は、物理的な構成としては、CPU、ROM、RAM、HDD(ハードディスクドライブ)、LANケーブルなどの外部インターフェース、グラフィックコントローラ、グラフィックメモリなどから構成されるハードウェア(3701)として実現される。論理的には、ハードウェア(3701)の機能を抽象化したり、ハードウェア(3701)の動作を管理などするための基本ソフトウェアであるオペレーティングシステム(3702)が動作し、その上に文書データ取得モジュール(3703)、ウェブページ画面構成情報生成モジュール(3704)、タグ情報抽出モジュール(3705)、テンキー文字画面情報生成モジュール(3706)、画面表示モジュール(3707)として、それぞれ、図32に示す「文書データ取得部」(3201)と、「ウェブページ画面構成情報生成部」(3202)と、「タグ情報抽出部」(3203)と、「テンキー文字画面構成情報生成部」(3204)と、「画面表示部」(3205)と、を実現するモジュールを含んで構成されるプログラムが動作する。このプログラムは、例えば、図36で示した処理を実行する。
<ハードウェア構成>
図38は、本実施例におけるコンテンツ視聴装置のハードウェア的な構成の一例を示した図である。ROM(3803)やHDD(3804)などに格納されているウェブ閲覧プログラムに記述されているウェブ閲覧命令を読み込んだCPU(3801)は、その命令を解釈し、文書データの取得要求を外部インターフェース(3807)を通じて出力する。その後、外部インターフェース(3807)を通じて取得した文書データは、例えば外部インターフェースとともに文書データ取得部を構成するRAM(3802)に記憶保持される。その後、ウェブページ画面構成情報生成部、タグ情報抽出部、テンキー文字画面構成情報生成部を構成するCPU(3801)、RAM(3802)、ROM(3803)、HDD(3804)などによってウェブページ画面構成情報と、テンキー文字画面構成情報とが生成される。具体的は、ROM(3803)やHDD(3804)などに格納されている図36で示した処理を実行するためのプログラムに記述されている命令をCPU(3801)が解釈し、その結果生成された前記情報をRAM(3802)に一時的に記憶保持する。そして、RAM(3802)に一時的に記憶保持されたウェブページ画面構成情報と、テンキー文字画面構成情報とに基づいてテンキー文字が付加されたウェブページを表示するための命令をCPU(3801)が出力すると、画面表示部を構成するグラフィックコントローラ(3805)はグラフィックメモリ(3806)に対して前記情報により表示されるウェブページを図外のディスプレイに表示する命令を出力し、その結果、図外のディスプレイにテンキー文字が付加されたウェブページ画面が表示されることになる。
<効果の簡単な説明>
本実施例におけるコンテンツ視聴装置は、既存のウェブページを読み込んでユーザー入力グラフィック表示のためのタグ情報を抽出し、そのタグ情報に基づいて所定のテンキー文字を付加することを可能としたことにより、リモコンや携帯電話などでコンテンツ視聴装置を遠隔操作する場合における利便性が向上する。また、既存のウェブページのユーザー入力グラフィック表示領域近傍に所定のテンキー文字を付加したウェブページを表示することが可能であるため、リンク先や入力フォームなど一瞥して把握でき、ウェブページの機能性が向上する。
また、このようにリモコンでテレビ視聴とインターネットブラウジングの切替操作を一のブラウザ上にてシームレスに、かつ一のリモコンで一元的に実行することができるコンテンツ視聴装置において、さらにHTML文書内のリンクなどに数字を割当て、上記のように例えば数字の指定によりリンクへのアクセスを実行するなどの機能を追加することで、インターネットブラウジングにおけるリンク指定などの操作も含めてほとんど全ての操作も一のリモコンにて一元的に実行することが可能となる。
したがってリビングPCなどにおける、いわゆる10フィートUIと2フィートUIの違いから生じる入力デバイスの壁を取り除き、ユーザーがリビングなどにてテレビ視聴とインターネットブラウジングとを行うための好適な操作系を提供することができる。
≪実施例8≫
<概要>
本実施例におけるコンテンツ視聴装置は、実施例7で説明したコンテンツ視聴装置と異なり、取得した文書データの記述内容を改変することで、実施例7と同様にテンキー文字を付加したウェブページを表示する機能を備えることを特徴とする。
<機能的構成>
図39は、本実施例における機能ブロック図の一例を示す図である。なお図32は、本実施例のコンテンツ視聴装置に特徴的な構成要件のみを記載し、その他の上記実施例と同様の構成については図示を省略している。すなわち、この図にあるように本実施例の「コンテンツ視聴装置」は、上記実施例2を基本として、図示を省略しているインターネットブラウザ部において「通信画像取得手段」(3900)を有している。
そして、本実施例の特徴点は、この通信画像取得手段が、「文書データ取得部」(3901)と、「タグ情報抽出部」(3902)と、「文書データ改変部」(3903)と、「改変ウェブページ画面構成情報生成部」(3904)と、「改変画面表示部」(3905)と、からなる。なお、「文書データ取得部」と、「タグ情報抽出部」と、については実施例7で説明したものと同様であるため、ここでの説明は省略する。
「文書データ改変部」(3903)は、前記タグ情報抽出部にて抽出した入力タグ情報に基づいて文書データにより生成されるべきウェブページ画面のユーザー入力グラフィック表示領域近傍に、当該ウェブページ内において他のユーザー入力グラフィック表示と識別可能な所定のテンキー文字が付加されるように、前記取得した文書データを改変して改変文書データとする。つまり、文書データ改変部は、入力タグ情報に基づいて文書データを改変して改変文書データとするものである。
図40は、改変文書データの一例を示す図である。図40における点線の円内に示した文字が文書データを改変した部分を示している。このように文書データを改変することによって、ユーザー入力グラフィック表示領域近傍にテンキー文字を付加することができる。なお、図40の例では、テキスト文書を追加するように文書データを改変する例を示したが、この他、テンキー文字を示すアイコンを表示させるように「<img src=***>」のように、イメージデータを表示するように文書データを改変することもできる。また、文書データを改変する場合には、例えば、HTML形式において、「<タグ名>」の部分を、「<タグ名 accesskey=KEY>」として、アクセスキーを設定するように、文書データを改変してもよい。このアクセスキーを設定することで、Script言語などで記述されたプログラムを文書データに付け加えたりせずとも、そのタグ部分に対するアクセスを実行可能にすることができる。
「改変ウェブページ画面構成情報生成部」(3904)は、改変文書データに基づいてディスプレイ表示用の改変ウェブページ画面構成情報を生成する。「改変ウェブページ画面構成情報」とは、実施例7で説明したウェブページ画面構成情報とほぼ同義の内容を示しており、相違点としては、取得した文書データではなく、取得した後に改変した改変文書データに基づいてディスプレイ表示用のウェブページ画面構成情報を生成する部分である。なお、表示するテンキー文字に相当する文字入力があった場合には、その文字入力を認識し、該当するユーザー入力グラフィック表示領域をアクティブにしたり、あるいはリンク先へとアクセスするような処理を行うプログラムなどを組み込ませたウェブページ画面を表示させるように改変ウェブページ画面構成情報を生成してもよい。
「改変画面表示部」(3905)は、改変ウェブページ画面構成情報に基づいて改変ウェブページ画面を表示する。このようにして表示されるウェブページは、実施例7で説明したコンテンツ視聴装置を利用した場合と同様のウェブページが表示されるものである。つまり、実施例8は、実施例7と異なり文書データを改変するものであるが、結果として表示するウェブページ画面はいずれも同様のものとなる。
<処理の流れ>
図41(a)は、本実施例におけるコンテンツ視聴装置における処理の流れの一例を示す図である。ここで、まず上記実施例で記載したようにチャンネルメニューの生成と、チャンネル番号の取得が実行される。そして、取得したチャンネル番号が示すコンテンツIDに対する判断処理の結果、当該コンテンツIDがIPアドレスを示す旨の判断結果が出力されると、ブラウザ制御命令によってインターネットブラウザ部は、ウェブを閲覧するためにマークアップ言語形式で記述された文書データを取得する。そして、本実施例のコンテンツ視聴装置では、その取得の度に以下で示すステップを実行する。なお、ステップS4101と、ステップS4102については実施例7で説明したものと同様であるため、ここでの説明は省略する。
つづいて、ステップS4103においては、ステップS4102にて抽出した入力タグ情報に基づいてウェブページ画面のユーザー入力グラフィック表示領域近傍にテンキー文字が付加されるようにステップS4101にて取得した文書データを改変して改変文書データとする。そして、ステップS4104において、改変文書データに基づいてディスプレイ表示用の改変ウェブページ画面構成情報を生成する。そして、ステップS4105において、ステップS4104にて生成した改変ウェブページ画面構成情報に基づいて改変ウェブページ画面を表示する。
図41(b)は、図41(a)で示す処理を実行した後に、ユーザーからのテンキー文字入力があった場合の処理の流れを示す図である。ステップS4106において、ユーザーから入力文字データを取得する。そして、ステップS4107において、ステップS4106にて取得した入力文字データに応じた処理、例えばリンクの指定であればそのリンク先へのアクセス処理や、文字入力フォームであればソフトウェアキーボードの起動などを実行する。
<具体的態様>
図42は、本実施例におけるコンテンツ視聴装置の具体的な構成態様について示した図である。図42に示すように、本実施例のコンテンツ視聴装置は、実施例7で説明したコンテンツ視聴装置と同様に、物理的な構成としては、ハードウェア(4201)として実現される。論理的には、ハードウェア(4201)の機能を抽象化したり、ハードウェア(4201)の動作を管理などするための基本ソフトウェアであるオペレーティングシステム(4202)が動作し、その上に文書データ取得モジュール(4203)、タグ情報抽出モジュール(4204)、文書データ改変モジュール(4205)、改変ウェブページ画面構成情報生成モジュール(4206)、改変画面表示モジュール(4207)として、それぞれ、図39に示す「文書データ取得部」(3901)と、「タグ情報抽出部」(3902)と、「文書データ改変部」(3903)と、「改変ウェブページ画面構成情報生成部」(3904)と、「改変画面表示部」(3905)と、を実現するモジュールを含んで構成されるプログラムが動作する。このプログラムは、例えば、図41で示した処理を実行する。
<ハードウェア構成>
図43は、本実施例におけるコンテンツ視聴装置のハードウェア的な構成の一例を示した図である。ROM(4303)やHDD(4304)などに格納されているウェブ閲覧プログラムに記述されているウェブ閲覧命令を読み込んだCPU(4301)は、その命令を解釈し、文書データの取得要求を外部インターフェース(4307)を通じて出力する。その後、外部インターフェース(4307)を通じて取得した文書データは、例えば外部インターフェースとともに文書データ取得部を構成するRAM(4302)に記憶保持される。
その後、タグ情報抽出部、文書データ改変部、改変ウェブページ画面構成情報生成部を構成するCPU(4301)、RAM(4302)、ROM(4303)、HDD(4304)などによって改変ウェブページ画面構成が生成される。具体的は、ROM(4303)やHDD(4304)などに格納されている図41で示した処理を実行するためのプログラムに記述されている命令をCPU(4301)が解釈し、RAM(4302)に記憶保持された文書データを、テンキー文字が付加されるように改変して改変文書データへ書き換える。そして、CPU(4301)は、改変文書データから改変ウェブページ画面構成情報を生成して、その情報を基に改変ウェブページを表示するための命令を出力すると、改変画面表示部を構成するグラフィックコントローラ(4305)はグラフィックメモリ(4306)に対して前記情報により表示されるウェブページを図外のディスプレイに表示する命令を出力し、その結果、図外のディスプレイにテンキー文字が付加されたウェブページ画面が表示されることになる。
<効果の簡単な説明>
以上のように本実施例におけるコンテンツ視聴装置も、実施例1同様の効果を発揮することができる。したがってリビングPCなどにおける、いわゆる10フィートUIと2フィートUIの違いから生じる入力デバイスの壁を取り除き、ユーザーがリビングなどにてテレビ視聴とインターネットブラウジングとを行うための好適な操作系を提供することができる。
≪実施例9≫
<概要>
本実施例は、インターネットブラウザ側の操作によってチューナ部を制御することが可能なマルチメディア端末に関するものである。図44は、本実施例の概要を示す図である。インターネットを閲覧するブラウザソフトからチューナ部に対する制御を行うことで、図44に示すように、ブラウザソフトの表示画面内4410にテレビ番組4411を表示することが可能となる。
<機能的構成>
図45は、本実施例における機能ブロックの一例を示す図である。図45に示すように、実施例9における「マルチメディア端末」4500は、「チューナ部」4501と、「制御部」4502を有する「インターネットブラウザ部」4503と、を有する。
本件発明の構成要素である各部は、ハードウェア、ソフトウェア、ハードウェアとソフトウェアの両者、のいずれかによって構成される。例えば、これらを実現する一例として、コンピュータを利用する場合には、CPU、メモリ、バス、インターフェース、周辺装置などから構成されるハードウェアと、これらのハードウェア上にて実行可能なソフトウェアを挙げることができる。具体的には、メモリ上に展開されたプログラムを順次実行することで、メモリ上のデータや、インターフェースを介して入力されるデータの加工、蓄積、出力などにより各部の機能が実現される(本明細書の全体を通じて同様である)。
「マルチメディア端末」4500とは、テレビ番組を視聴したり、インターネットの各サイトを閲覧することが可能な端末のことである。具体的には、パソコン、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistants)などが挙げられる。これらのマルチメディア端末は、例えば放送波を受信するためのアンテナを有していたり、あるいは、インターネットに接続するためのネットワークインタフェースを有している。なお、インターネットに接続するための無線LAN(Local Area Network)用のアンテナを有していてもよい。
「チューナ部」4501は、放送を受信・選局し、音声・映像信号を得るチューナを含むものである。チューナ部の具体例としては、チューナの他にコンバータやMPEGエンコーダなどを含むビデオキャプチャカードが挙げられる。パソコンなどのマルチメディア端末においては、ビデオキャプチャカードからの映像を表示する機能自体については従来から用いられているものである。しかしながら、インターネットの閲覧と何ら関連性がなく、利用者としては、テレビ番組とインターネットの閲覧との両者を同時に行う場合には、ウィンドウ画面をその都度変更しなければならないなど、利便性に欠けていたものであった。
「インターネットブラウザ部」4503は、チューナ部を制御する制御部4502を有するものである。
「制御部」4502とは、チューナ部を制御するものである。例えば、チューナにおける同調処理などを制御することで、放送局の選局を行う。この他、制御部は、例えば既に説明したようなチューナを含むビデオキャプチャ機能を有するデバイス(カードやボードなど)に対する制御を行ってもよい。
インターネットブラウザ部4503は、かかる制御部を有する機能部である。インターネットブラウザ部は、例えばCPUやメモリなどから構成されており、インターネットを閲覧するブラウザ機能を有している。ブラウザ機能とは、例えばHTML(HyperText Markup Language)形式や、XML(Extensible Markup Language)形式などのマークアップランゲージ形式で記載されたファイル文書をサーバ装置から取得し、かかるファイル文書を解釈してウェブページを表示することが挙げられる。この他、ブラウザ機能には、ブラウザソフトに組み込まれた(プラグインされた)各種のアプリケーション機能も含まれる。
そして、本実施例におけるインターネットブラウザ部は、既に説明したようにチューナ部を制御する制御部を有している点が特徴である。すなわち、インターネットブラウザソフトの一機能としてチューナ部を制御する機能が含まれることにより、ブラウザ画面上にて放送局を選局し、選局した放送局にて放送されるテレビ番組を表示させることが可能となる。従来では、テレビ放送をチューナで受信し、これを表示するための専用のアプリケーションを別個に用いて画面に表示させているため、インターネットブラウザとテレビ番組との連動性・一体性がなかった。しかしながら、本実施例のように、インターネットブラウザ部にチューナ部を制御する制御部を有することにより、同一のウィンドウ画面中にてテレビ番組を視聴したままの状態でウェブページを閲覧することが可能となる。これにより、いわゆる放送と通信の融合をインターネット側からの動作を主体として実行することが可能となる。以下、かかるメリットを説明する。
まず、昨今における放送と通信の融合においては、デジタルテレビ放送に含まれるデータ放送部分を用いて、通信部分の補完を行うことが行われている。いわば放送を主とし、通信を従とする扱いがなされている。しかしながら、背景技術の項で説明したように、デジタルテレビ放送の場合には、そのテレビ番組の公式ホームページにアクセスさせたり、あるいは関連の通販サイトにアクセスさせたりするなど、放送局側から利用者を特定のサイトにのみアクセスさせようとするものであった。しかも、かかるサイトにアクセスをした場合には、表示画面はテレビ番組からインターネットブラウザ画面へと切り替わってしまうため、両者を同一画面で視聴することができなかった。このように、昨今の放送と通信の融合は、利用者に対する制限事項が多く、真の融合とはほど遠いものであった。
しかしながら、本実施例で示すように、インターネット側からの動作を主体とすることで、放送と通信の真の融合を実現することが可能となる。つまり、インターネットブラウザ部によるチューナ部の制御を可能とすることで、まず、インターネットブラウザ機能を実現するアプリケーションの画面内にテレビ番組を表示することが可能となる。これにより、テレビ番組を試聴しながら、好きなようにインターネットの閲覧を行うことができる。そして、インターネットの閲覧については、放送局からの強要されたサイトではなく、利用者の自由なサイトを閲覧することができる。このため、利用者は、何の制約もなく自由にインターネットのサイトを閲覧したり、放送局を選局することができる。
特に、近年においてはブロードバンド化が一般世帯に広く普及し、また、大画面薄型ディスプレイが各家庭に浸透しており、リビングの大画面でインターネットを閲覧するライフスタイルが広く採用されると想定される。このような場合において、インターネットブラウザ機能を実現するアプリケーションの画面内にテレビ番組を表示することにより、放送と通信を融合させたライフスタイルを提案することが可能となる。
<具体的構成態様>
図46は、実施例9における具体的構成態様の一例を示す図である。図46(a)に示すように、マルチメディア端末には、チューナ部を含むハードウェアと、基本ソフトウェア(OS)と、ハードウェアと基本ソフトウェアとの間に位置するファームウェアなどを基礎として、各アプリケーションモジュールが搭載される。そして、インターネットブラウザモジュール内にチューナ部というハードウェアに対する制御を行う制御モジュールが含まれている。
図46(b)は、図46(a)のハードウェアの部分の構成例を示す図である。図46(b)に示すように、本実施例のマルチメディア端末は、チューナ部としてのチューナ4601、MPEGエンコーダ4602や、インターネットブラウザ部としてのCPU4603、RAM4604、ROM4605、ハードディスク(HD)4606、ビデオメモリ4607、ネットワークインタフェース4608などから構成される。この他、図示していないが、一例としてディスプレイやユーザー入力インターフェースや、色信号を変換する変換回路などが含まれる。
以下、具体的な動作の一例について説明する。CPUは、HDやROMからRAMに読み出したインターネットブラウザのアプリケーションプログラムに従って、各種の制御処理を行う。まず、CPUは、ネットワークインタフェースを介してインターネットのウェブページなどを取得する。一方で、CPUは、バスを通じてビデオキャプチャカードに対する制御命令を出力する。この制御命令は、チューナにてどの放送局を選局するかという命令や、あるいは、テレビ放送波の映像信号をエンコードしたMPEGストリーミング放送映像信号をビデオメモリに対して送出せよといった命令である。そして、CPUは、RAMに読み出したプログラム従って、ビデオメモリのMPEGストリーミング放送映像信号と、インターネット通信にて取得したウェブページとを表示する処理を実行する。
<効果の簡単な説明>
実施例9においては、インターネットブラウザ部がチューナ部を制御する制御部を有していることにより、インターネットブラウザ側からの処理により、放送局の選局などを行うことが可能となるため、インターネットを閲覧しながらテレビ番組を試聴することが可能となる。
≪実施例10≫
<概要>
実施例10は、放送されたテレビ番組と、インターネット通信を介して取得したウェブページ画面とを一の画面にアレンジすることを特徴とするマルチメディア端末に関するものである。
<機能的構成>
図47は、本実施例における機能ブロックの一例を示す図である。図47に示すように、実施例10における「マルチメディア端末」4700は、「チューナ部」4701と、「インターネットブラウザ部」4703と、を有する。インターネットブラウザ部4703は、「制御部」4702と、「放送映像取得手段」4704と、「通信画像取得手段」4705と、「アレンジ手段」4706と、を有する。放送映像取得手段4704と、通信画像取得手段4705と、アレンジ手段4706と、を除く各構成については実施例9で説明したものと同様であるため、ここでの説明は省略する。
「放送映像取得手段」4704は、前記チューナ部を介して画像を取得する。ここでいう「画像」は、ディスプレイ上に表示される際の静的な単位を意味しており、広義では映像も含まれ得るものである。すなわち、映像は画像を複数枚連続して表示することで構成されるものであり、画像を取得することは、多数の画像により構成される映像を取得することと同義のものとなる。放送映像取得手段は、例えば既に説明したようなビデオメモリが相当する。
「通信画像取得手段」4705は、インターネットを介して画像を取得する。なお、ここでいう「画像」についても同様にディスプレイに表示される際の静的な単位を意味しており、例えばJPEGファイルのような画像ファイルのみを示すものではない。通信画像取得手段においては、例えばHTML形式の文書ファイルにより表示されるべき画像を取得するのみならず、プラグインソフトなどを利用して表示するストリーミング映像を取得する場合であっても、ここでいう「画像」の取得に含まれる。通信画像取得手段は、例えば既に説明したようなビデオメモリが相当する。
「アレンジ手段」4706は、前記二つの画像取得手段にて取得した画像を一画面にアレンジする。一画面にアレンジとは、例えばインターネットブラウザの一ウィンドウ画面内に表示することが挙げられる。すなわち、テレビ番組と、インターネットのウェブページとを同一のウィンドウ内に表示するように処理を行う。アレンジ方法としては、ウィンドウ画面内を複数のフレーム領域に分割し、このフレーム領域に対して、インターネットのウェブページ(通信画像)を割り付けたり、あるいは、放送映像の画像を割り付けたりすることで、アレンジ処理を実現することができる。
図48は、アレンジ手段によってアレンジされた表示画面の一例を示す図である。図48(a)においては、4802で示されるサッカー中継の画像については、放送映像の画像であり、他の画像についてはインターネットの通信画像であるものとする。なお、4803と4804については、インターネット通信を介したストリーミングの番組の画面を表示しているものである。また、4801においては、インターネットのウェブページの閲覧を行っている。このように、ブラウザ画面中の一部に放送映像をアレンジして表示させるようにすることで、テレビ番組を視聴しながらインターネットの閲覧を行うことができる。なお、図48(a)においては、放送映像の画面は画面右上部分としているが、かかる配置を変更することももちろん可能である。
また、例えば図48(b)に示すように、インターネットの通信画像と、放送映像の画像との表示位置を変更するようにアレンジしてもよい。これにより、例えば通常はインターネットによるウェブページの閲覧を行っており、放送映像の番組がクライマックスなどを迎えた場合には、放送映像をメインに表示させるために、インターネットの通信画像と、放送映像の画像との表示位置を変更することも可能である。また、放送映像のテレビ番組で気になる部分があった場合であっても、公式のホームページのみならず、他のサイトにも通常のインターネット同様に容易にアクセスすることができるため、ユーザビリティを向上させることができる。
なお、図48においては、放送映像の画面については4802のみであるものとして説明を行ったが、チューナの数を増やすことにより、複数の放送映像の画面をブラウザの一画面内に表示することももちろん可能である。
<処理の流れ>
図49は、実施例10での処理の流れの一例を示したものである。本実施例における処理は、以下に示すステップよりなる。なお、以下に示す処理の流れは、計算機に実行させるためのプログラム、またはそのプログラムが記録された読み取り可能な記録媒体として実施され得る。
まず、チューナ部を介して放送映像の画像を取得する(S4901)。次に、インターネットを介して通信の画像を取得する(S4902)。S4901とS4902とは、逆の順序にて実行されてもよいし、あるいは、それぞれ並行して行われてもよい。そして、S4901とS4902の取得ステップにて取得した画像を一画面にアレンジする(S4903)。その後、図示していないが、アレンジした画面をディスプレイなどに表示することで、放送映像の画像と通信画像とを一画面にアレンジした表示を行うことができる。
<具体的構成態様>
図50は、実施例10における具体的構成態様の一例を示す図である。図50に示すように、本実施例のマルチメディア端末は、チューナ部としてのチューナ5001、MPEGエンコーダ5002や、インターネットブラウザ部としてのCPU5003、RAM5004、ROM5005、ハードディスク(HD)5006、ビデオメモリ5007、ネットワークインタフェース5008などから構成される。さらに詳細には、放送映像取得手段、通信画像取得手段としてのビデオメモリ5007や、アレンジ部としてのCPU5003、RAM5004などを有しているものである。この他、図示していないが、一例としてディスプレイやユーザー入力インターフェースや、色信号を変換する変換回路などが含まれる。
以下、本実施例の特徴的な部分の動作について説明する。ビデオメモリには、MPEGエンコーダから送出された放送映像の画像と、ネットワークインタフェースを介してインターネットから取得したウェブページなどの通信画像と、が格納される。この際に、CPUはプログラムに従って、例えばウィンドウ画面を複数のフレームに分割し、各画像を対応するフレームに表示させる処理を行う。その後、ビデオメモリから図外のディスプレイなどに対して表示すべき画面についての情報が出力され、放送映像の画面と、通信画面とが一画面内にアレンジされた表示画面がディスプレイに表示される。
<効果の簡単な説明>
実施例10においては、放送映像の画像と通信画面とを一画面にアレンジすることにより、多彩な利用態様を実現することができる。このため、利用者にとっては放送と通信とを意識することなく、両者を一体として扱うことができるため、放送と通信の融合を実現して利用者の利便性を飛躍的に向上させることが可能となる。
≪実施例11≫
<概要>
図51は、本実施例のコンテンツ視聴装置における表示画面及び操作の一例を表す概略図である。この図51(a)にあるように、本実施例のコンテンツ視聴装置の表示画面上には、例えばその左側にチャンネルメニューαがOSD(オンスクリーン・ディスプレイ)表示されている。そして、このチャンネルメニューαには、テレビ放送チャンネルが割当てられたチャンネル番号「1(ジャパン放送)」,「2(関東テレビ)」,「3(テレビC)」が示されている。また、それとともに、インターネットサイト(IPアドレス)が割当てられたチャンネル番号「13(ポータルY)」、「14(楽オークション)」、・・・などもテレビ放送チャンネルとともに一元的に示されている。
そして、ここでユーザーが例えばリモコンや操作パネルのチャンネル番号「1」を押下すると、図51(a)にあるように、ジャパン放送が受信され、ディスプレイ上にその放送番組が表示される。また、ここでユーザーが例えばリモコンや操作パネルのチャンネル番号「13」を押下すると、今度は図51(b)にあるように、ブラウザが起動しポータルYへのアクセスが実行され、ディスプレイ上に当該サイトが表示される、という具合である。
このように、本実施例のコンテンツ視聴装置では、ユーザーはテレビ視聴とインターネットブラウジングの操作を区別することなく一元的に(シームレスに)実行することができる。
<機能的構成>
図52は、本実施例のコンテンツ視聴装置における機能ブロックの一例を表す図である。なお、「コンテンツ視聴装置」とは、インターネットコンテンツ及びテレビコンテンツを含む各種コンテンツを視聴するため表示する機能を備える装置をいい、例えばインターネットアクセス機能付テレビ装置や、テレビ受信機能付ネットワーククライアントPC、テレビチューナ付携帯電話などが挙げられる。
そして、この図52にあるように、本実施例の「コンテンツ視聴装置」(5200)は、「選択リスト保持部」(5201)と、「割当部」(5202)と、「チャンネルメニュー出力部」(5203)と、を有する。
なお、以下に記載する本コンテンツ視聴装置の機能ブロックは、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェア及びソフトウェアの両方として実現され得る。具体的には、コンピュータを利用するものであれば、CPUや主メモリ、バス、あるいは二次記憶装置(ハードディスクや不揮発性メモリ、CDやDVDどの記憶メディアとそれらメディアの読取ドライブなど)、印刷機器や表示装置、その他の外部周辺装置などのハードウェア構成部、またその外部周辺装置用のI/Oポート、それらハードウェアを制御するためのドライバプログラムやその他アプリケーションプログラム、情報入力に利用されるユーザーインターフェースなどが挙げられる。
そして主メモリ上に展開したプログラムに従ったCPUの演算処理によって、インターフェースを介して入力されメモリやハードディスク上に保持されているデータなどが加工、蓄積されたり、上記各ハードウェアやソフトウェアを制御するための命令が生成されたりする。
また、この発明は本コンテンツ視聴装置として実現できるのみでなく、方法としても実現可能である。また、このような発明の一部をソフトウェアとして構成することができる。さらに、そのようなソフトウェアをコンピュータに実行させるために用いるソフトウェア製品、及び同製品を記録媒体に固定した記録媒体も、当然にこの発明の技術的な範囲に含まれる(本明細書の全体を通じて同様である)。
「選択リスト保持部」(5201)は、選択リストを保持する機能を有し、例えば不揮発性メモリやHDD(ハードディスクドライブ)、その他各種記憶媒体によって実現することができる。そして、このような記憶媒体に保持される「選択リスト」とは、コンテンツIDとなるテレビ放送チャンネルID及びIPアドレスのリストをいう。
なお、「テレビ放送チャンネルID」とは、テレビ放送チャンネルを識別するための情報をいい、予め割当てられたチャンネル番号のほか、当該テレビ放送の放送周波数帯情報や放送局名などが挙げられる。また、後述する一元化されたチャンネルメニューを構成するチャンネル番号と、この選択リストで保持されているチャンネルIDであるチャンネル番号とは、別個のチャンネル番号である。具体的には、この選択リストで示されるコンテンツIDであるチャンネル番号は、放送局が受信機に指定する番号をいい、例えばコンテンツ視聴装置などの出荷時に予め設定されるリモコンコード(番号と受信周波数とを関連付けたテーブル)にて示されるチャンネル番号である。一方、後述のリモコンメニュー用のチャンネル番号は、割当部によってテレビ放送チャンネルIDとIPアドレスとが一元的に割当てられる対象である番号をいう。したがって、当初(例えば出荷時)のチャンネルID「1(で示される放送局/受信周波数帯)」が、チャンネルメニューにおいては「2」に割当てられることもあり得る。もちろん、チャンネルID「1(で示される放送局/受信周波数帯)」が、チャンネルメニューにおいても「1」に割当てられても構わない。また、テレビ放送チャンネルIDは、その他にも、外部入力端子の識別情報などを含んでいても良い。
また、「IPアドレス」は、TCP/IPで定義されるインターネット上の機器を識別する情報をいい、ここでは後述するチャンネルメニューで示されるチャンネル番号の指定によるインターネットアクセスを行うために利用される。したがって、この選択リストにて利用されるIPアドレスは、インターネットアクセスに利用するその他識別(アドレス)情報、例えばURL(Uniform Resource Locator)などであっても構わない。
また、この選択リストにて示されるコンテンツIDは選択可能なものが全て示されるよう構成しても良いし、後述する割当部にてチャンネル番号に割当てられたものについては削除したり、割当済フラグを立てたりするなどして、次回以降の割当には利用できない(割当変更のみ可能)よう構成しても良い。
図53は、この選択リストの一例を表す概念図である。この図にあるように、選択リストは、例えばコンテンツIDとしてテレビの放送チャンネルIDを複数保持している。また、それとともに、コンテンツIDとしてIPアドレスを複数保持している。そして、この全く異なるテレビ操作用のコンテンツID(テレビ放送チャンネルID)と、インターネットブラウジング用のコンテンツID(IPアドレス)と、を選択リストにて図に示すように対等に保持し、次の割当部にてチャンネルメニューにて両者をチャンネル番号に一元的に割当てる、という具合である。
「割当部」(5202)は、チャンネル番号に対して選択リストから任意のコンテンツIDを選択して割当てる機能を有し、例えばCPUや主メモリなどにて実現することができる。この割当部による割当処理は、例えば選択リストにて示される「全て」のテレビ放送局コンテンツID及びIPアドレスを、チャンネル番号「1」から順に、あるいは空いているチャンネル番号に一元的に割当てる処理が挙げられる。また、空いていないチャンネル番号であっても、更新割当を行っても良い。あるいは、チャンネル番号の数の上限が予め決められている場合など、ランダムにコンテンツIDを上規定の限個数抽出し(ただし、少なくともテレビ放送チャンネルIDとIPアドレスが双方含まれるよう抽出)、抽出したコンテンツをランダムにチャンネル番号に割当てる処理なども挙げられる。
また、実施例13にて後述するように、ユーザーが自由にこの割当内容を設定し、あるいは変更可能に構成しても良い。また、サービス提供者などが外部サーバを介して自由にこの割当内容を設定し、あるいは変更可能に構成しても良いし、その場合、実施例14にて後述するように、特定のチャンネル番号はユーザーによる変更を不可としても良い。
図54は、このようにしてチャンネル番号とコンテンツIDとの割当関係を示すチャンネルメニュー用テーブルの一例を表す概念図である。この図にあるように、割当部での割当処理によってチャンネルメニューのチャンネル番号「1」には、テレビ放送チャンネルID「1(ジャパン放送)」が割当てられている。また、同様にチャンネルメニューのチャンネル番号「2」には、テレビ放送チャンネルID「4(関東テレビ)」が割当てられ、チャンネルメニューのチャンネル番号「3」には、テレビ放送チャンネルID「52(テレビC)」が割当てられている。
また、それとともに、例えば上記テレビ放送チャンネルIDが割当てられたチャンネル番号「1」「2」「3」、・・・と連続する「13」以降のチャンネル番号には、IPアドレス「123.0.0.1(ポータルY)」、「234.1.2.3(楽オークション)」が割当てられている、という具合である。
「チャンネルメニュー出力部」(5203)は、割当部(5202)でコンテンツIDが割当てられたチャンネル番号から構成されるチャンネルメニューを利用可能にディスプレイに出力する機能を有する。このチャンネルメニューのディスプレイへの表示は、チャンネルメニュー画面としてチャンネルメニューを単独で画面上に4×4のマトリクス配置などで表示する方法の他、例えばOSD処理によって映像とともに表示する方法や、映像とディスプレイの縦横比の違いで映像データに挿入される上下又は左右の黒枠領域にチャンネルメニューを埋め込み表示する方法などが挙げられる。
また、ディスプレイへの表示による出力以外に、ディスプレイに付属するスピーカに対して「1チャンネルはジャパン放送への選局」、・・・「13チャンネルはポータルYへのアクセス」といった具合に自動音声生成処理によって生成した音声ガイダンスを出力するよう構成しても良い。
そして、上記ディスプレイに出力されたチャンネルメニューを見た(聞いた)ユーザーによって例えばリモコンで「2ch」のボタンが押下されると、コンテンツ視聴装置は図54に示すようなテーブルを参照し、リモコンコードでは「4」と関連付けられた受信周波数への選局処理を実行することができる。また、その処理とシームレスで行うリモコンでの「13ch」ボタン押下に応じて、コンテンツ視聴装置はブラウザを起動させるとともに、IPアドレス「123.0.0.1」へのアクセス処理を実行することができる、という具合である。なお、この出力部は、必ずしもチャンネルメニューを常時ディスプレイに出力表示しなくても良い。例えば通常はディスプレイには表示せず、バックグラウンドで常駐管理させ、ユーザーからの入力命令などに応じてディスプレイ上に表示されるよう構成しても良い。
<ハードウェア構成>
図55は、上記機能的な各構成要件をハードウェアとして実現した際の、コンテンツ視聴装置における構成の一例を表す概略図である。この図を利用してチャンネルメニュー出力処理などにおけるそれぞれのハードウェア構成部の働きについて説明する。
この図にあるように、コンテンツ視聴装置は、各種演算処理を行い、また割当部を実現する「CPU(中央演算装置)」(5501)と、「主メモリ」(5502)と、を備えている。また選択リスト保持部である「フラッシュメモリ」(5503)や、チャンネルメニュー出力部である「VRAM」(5504)と「ディスプレイ」(5505)と「リモコン受光部」(5506)や、テレビ放送を受信するための「チューナ」(5507)や、インターネットアクセスをするための「通信IF」(5508)も備えている。そしてそれらが「システムバス」などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
また、「主メモリ」にはプログラムが読み出され、「CPU」は読み出された当該プログラムを参照することで各種演算処理を実行する。また、この「主メモリ」や「フラッシュメモリ」にはそれぞれ複数のアドレスが割当てられており、「CPU」の演算処理においては、そのアドレスを特定し格納されているデータにアクセスすることで、データを用いた演算処理を行うことが可能になっている。
ここで、例えば電源投入や、GUI(グラフィカル・ユーザー・インターフェース)を介した操作入力の受付けなど所定の動作をトリガーとして、リモコン操作プログラムが「主メモリ」に読み込まれる。「CPU」は、そのリモコン操作プログラムを参照して、以下のようにしてチャンネルメニューの生成処理を実行する。なお、以下は空きチャンネルにランダムにコンテンツIDを割当てる処理を例に挙げて説明するが、それに限定されるものではない。例えば、すでに何らかのコンテンツIDが割当てられているチャンネル番号に対して別のコンテンツIDを割当てても良いし、実施例13で後述するような各ハードウェア構成の協働処理によって、ユーザーのカスタマイズに応じて割当が実行されても良い。
本例では、まず、「CPU」はリモコン操作プログラムに従い「フラッシュメモリ」に保持されている選択リストを読み出す。選択リストにて示されるコンテンツIDの一つをランダム処理によって決定し、「主メモリ」のアドレス1に格納する。(なお、ここではチャンネルメニューのチャンネル番号に割当てられていないコンテンツIDのみが選択リストにて示されている構成とする。)
続いて「CPU」は、リモコン操作プログラムに従い「フラッシュメモリ」に保持されているチャンネルメニュー用テーブルを読み出す。そして当該テーブルで示されるチャンネル番号ごとに、コンテンツIDが割当てられているか否かの判断処理を実行する。そして、コンテンツIDが割当てられていないとの判断結果が出されたチャンネル番号Aを、プログラムに従い「主メモリ」のアドレス2に格納する。
そして「CPU」はプログラムに従い、この「主メモリ」のアドレス1に格納されたコンテンツID(ここではTVチャンネルID)が、「主メモリ」のアドレス2に格納されたチャンネル番号に割当てられたとして、「フラッシュメモリ」に保持されているチャンネルメニュー用テーブルへ上記割当内容での追加更新処理を実行する。
また、同様に選択リストから取得し「主メモリ」のアドレス3に格納したIPアドレスを、「主メモリ」のアドレス4に格納したチャンネル番号に割当てたとしてチャンネルメニュー用テーブルへ追加更新処理を実行する、という具合である。
そして、このように生成され「フラッシュメモリ」に保持されているチャンネルメニュー用テーブルを参照し、コンテンツ視聴装置では図示しないビデオチップなどの処理によってチャンネルメニュー画像を生成する。そして生成された画像を「VRAM」に出力し、例えば図51に示すようなチャンネルメニューを「ディスプレイ」に表示する。
つづいて、そのチャンネルメニューを見たユーザーが、例えばリモコンにて「2」ボタンを押下すると、変調されたリモコン操作信号「2」が、コンテンツ視聴装置の「リモコン受光部」にて受光される。
すると「CPU」は、その受光信号を図示しない「復調回路」などにて復調し、取得したリモコン操作信号「2」を「主メモリ」のアドレス5に格納する。そして、そのリモコン信号をキーとして、「CPU」は「フラッシュメモリ」に保持されている図54に示すようなチャンネルメニュー用テーブルを参照し、その操作信号に割当てられたコンテンツIDである「テレビ放送チャンネルID:4」を取得する。そして、「フラッシュメモリ」などに保持されている図示しないリモコンコード表を参照し、当該「テレビ放送チャンネルID:4」に関連付けられている受信周波数に「チューナ」を合わせる処理が実行される。そして、「チューナ」にて受信された当該放送番組が「ディスプレイ」に表示される、という具合である。
また、上記チャンネルメニューにて、チャンネル番号「2」とともに一元的に表示されているチャンネル番号「13」に対応するボタンがリモコンにて押下されると、そのリモコン操作信号がコンテンツ視聴装置に受光される。そして、上記同様にして「CPU」がプログラムに従いチャンネルメニュー用テーブルを参照し、その操作信号「13」に割当てられたコンテンツID「IPアドレス:123.0.0.1」を取得する。
すると、今度はIPアドレスであるので「CPU」はプログラムに従いブラウザを起動し、当該IPアドレスに対するHTTPリクエストを生成し「通信IF」より送信する。そしてレスポンスとして返信されてきたHTML文書を含むデータを、ブラウザのレンダリングエンジンに従って画像化し、「VRAM」に格納、「ディスプレイ」に出力表示する、という具合である。
<処理の流れ>
図56は、本実施例のコンテンツ視聴装置における処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、以下に示すステップは、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
この図にあるように、まず、予め保持されている選択リストから任意のテレビ放送チャンネルIDを取得する(ステップS5601)。続いて、チャンネル番号に対して、取得したテレビ放送チャンネルIDを割当てる(ステップS5602)。
また、さらに予め保持されている選択リストから任意のIPアドレスを取得する(ステップS5603)。つづいて、チャンネル番号に対して、取得したIPアドレスを割当てる(ステップS5604)。そして上記割当処理を、例えば割当処理回数が所定数に達したり、ユーザーによる終了操作を受付けたりするまで実行し、その後、上記割当内容に従ったチャンネルメニューを生成する(ステップS5605)。そして、生成したチャンネルメニューを利用可能にディスプレイに表示する(ステップS5606)。
<効果の簡単な説明>
以上のように、本実施例のコンテンツ視聴装置によって、ユーザーに対してテレビ視聴用チャンネル番号とインターネットブラウジング用のチャンネル番号とが一元的に示されるチャンネルメニューをディスプレイに表示することができる。したがって、ユーザーはこのチャンネルメニューを利用してテレビ視聴とインターネットブラウジングの操作を区別することなく一元的に(シームレスに)実行することができる。
≪実施例12≫
<概要>
図57は、本実施例のコンテンツ視聴装置における表示画面及び操作の一例を表す概略図である。この図57にあるように、本実施例のコンテンツ視聴装置の表示画面上には、上記実施例同様に、チャンネルメニューαがOSD表示されている。そして本実施例では、このチャンネルメニューに、例えばチャンネル番号「101:ワープロソフト」、「102:ペイントソフト」といった具合に、実行ファイルが割当てられたチャンネル番号が表示されていることを特徴とする。
したがって本実施例では、アプリケーションなどの実行ファイルの起動も、テレビ視聴操作用のチャンネル番号やインターネットブラウジング用チャンネル番号とともに、チャンネルメニューにて一元的に行うことができる。
<機能的構成>
図58は、本実施例のコンテンツ視聴装置における機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例の「コンテンツ視聴装置」(5800)は、実施例11を基本として、「選択リスト保持部」(5801)と、「割当部」(5802)と、「チャンネルメニュー出力部」(5803)と、を有する。なお、これら構成要件については、実施例11にて既に記載済みであるので、その説明は省略する。
そして、本実施例のコンテンツ視聴装置の特徴点は、「選択リスト保持部」にて、さらに選択リストにコンテンツIDとなる実行ファイルIDを保持する点である。「実行ファイルID」とは、アプリケーションを実行するためのファイルを識別するための情報をいい、例えば実行ファイル名のほか、実行ファイルのローカル格納場所(アドレス)などであっても良い。
図59は、本実施例の選択リストの一例を表す概念図である。この図にあるように、本実施例の選択リストでは、図53に示すような複数のテレビの放送チャンネルID及び複数のIPアドレスに加えて、さらに「WordPro.exe」や「PictureView.exe」といった実行ファイルIDを複数保持していることを特徴とする。
したがって、本実施例では割当部での割当対象としてこの実行ファイルIDが加えられることになる。そしてその結果、チャンネルメニュー出力部にて実行ファイルIDが割当てられたチャンネル番号を含むチャンネルメニューが、図57に示すようにディスプレイに出力される、という具合である。
<ハードウェア的構成>
図60は、上記機能的な各構成要件をハードウェアとして実現した際の、コンテンツ視聴装置における構成の一例を表す概略図である。この図を利用してチャンネルメニュー出力処理などにおけるそれぞれのハードウェア構成部の働きについて説明する。
この図にあるように、コンテンツ視聴装置は、実施例11と同様に、「CPU」(6001)と、「主メモリ」(6002)と、「フラッシュメモリ」(6003)と、「VRAM」(6004)と、「ディスプレイ」(6005)と、「リモコン受光部」(6006)と、「チューナ」(6007)と、「通信IF」(6008)を備えている。
そして実施例11にて記載したように、例えば電源投入や、GUIを介した操作入力の受付けなど所定の動作をトリガーとして、リモコン操作プログラムが「主メモリ」に読み込まれ、「CPU」により、テレビ放送チャンネルIDのチャンネル番号への割当処理、および、IPアドレスの別のチャンネル番号への割当処理が実行される。
また、本実施例では、それに加えてさらに以下の処理を実行することを特徴とする。すなわち、「CPU」はリモコン操作プログラムに従い「フラッシュメモリ」に保持されている選択リストを読み出す。そして選択リストにて示される実行ファイルIDの一つをランダム処理によって決定し、「主メモリ」のアドレス5に格納する。
続いて「CPU」は、リモコン操作プログラムに従い「フラッシュメモリ」に保持されているチャンネルメニュー用テーブルを読み出す。そして当該テーブルで示されるチャンネル番号ごとに、コンテンツIDが割当てられているか否かの判断処理を実行する。そして、コンテンツIDが割当てられていないとの判断結果が出されたチャンネル番号Cを、プログラムに従い「主メモリ」のアドレス6に格納する。
そして「CPU」はプログラムに従い、この「主メモリ」のアドレス5に格納された実行ファイルIDが、「主メモリ」のアドレス6に格納されたチャンネル番号に割当てられたとして、「フラッシュメモリ」に保持されているチャンネルメニュー用テーブルへ上記割当内容での追加更新処理を実行する。
そして、このように生成され「フラッシュメモリ」に保持されているチャンネルメニュー用テーブルを参照し、コンテンツ再生装置では図示しないビデオチップなどの処理によってチャンネルメニュー画像を生成する。そして生成した画像を「VRAM」に出力し、例えば図51に示すようなチャンネルメニューを「ディスプレイ」に表示する。
つづいて、そのチャンネルメニューを見たユーザーにより、テレビ視聴操作用やインターネットブラウジング用のチャンネル番号とともに一元的に表示されているチャンネル番号「101(C)」に対応するボタンがリモコンにて押下される。すると、そのリモコン操作信号に応じて「CPU」はチャンネルメニュー用テーブルを参照し実行ファイルIDを取得する。そして、その実行ファイルIDにて示される実行ファイルプログラムを「主メモリ」に読み出し、実行ファイルの実行処理を行う、という具合である。
<処理の流れ>
図61は、本実施例のコンテンツ視聴装置における処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、以下に示すステップは、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
この図にあるように、まず、予め保持されている選択リストから任意のテレビ放送チャンネルIDを取得する(ステップS6101)。続いて、チャンネル番号に対して、取得したテレビ放送チャンネルIDを割当てる(ステップS6102)。また、さらに予め保持されている選択リストから任意のIPアドレスを取得する(ステップS6103)。つづいて、チャンネル番号に対して、取得したIPアドレスを割当てる(ステップS6104)。
また、それに加えて、予め保持されている選択リストから任意の実行ファイルIDを取得し(ステップS6105)、さらに別のチャンネル番号に対して取得した実行ファイルIDを割当てる(ステップS6106)。
そして上記割当処理を、例えば割当処理回数が所定数に達したり、ユーザーによる終了操作を受付けたりするまで実行し、その後、上記割当内容に従ったチャンネルメニューを生成する(ステップS6107)。そして、生成したチャンネルメニューを利用可能にディスプレイに表示する(ステップS6108)。
<効果の簡単な説明>
以上のように、本実施例のコンテンツ視聴装置によって、アプリケーションなどの実行ファイルの起動も、テレビ視聴操作用のチャンネル番号やインターネットブラウジング用チャンネル番号とともにチャンネルメニューにて一元的に行うことができる。
≪実施例13≫
<概要>
本実施例のコンテンツ視聴装置は、上記実施例11や12を基本として、さらに、コンテンツID(テレビ放送チャンネルIDやIPアドレス、あるいは実行ファイルID)のチャンネル番号への割当を、ユーザーが任意にカスタマイズすることができるよう構成されていることを特徴とする。
図62は、割当のユーザーカスタマイズ画面の一例を表す概念図である。この図にあるように、例えば選択されたチャンネルメニューα内のチャンネル番号「2」に対して、右に表示されている選択リストβの中からユーザーが割当を所望するコンテンツID、例えば「4(関東テレビ)」を指定する。すると、チャンネル番号「2」に、「テレビ放送チャンネルID:4(関東テレビ)」の割当が実行される、という具合である。
<機能的構成>
図63は、本実施例のコンテンツ視聴装置における機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例の「コンテンツ視聴装置」(6300)は、実施例11を基本として、「選択リスト保持部」(6301)と、「割当部」(6302)と、「チャンネルメニュー出力部」(6303)と、を有する。また、実施例12を基本として、選択リスト保持部は実行ファイルIDを含む選択リストを保持していても良い。なお、これら構成要件については、実施例11や12にて既に記載済みであるので、その説明は省略する。
そして、本実施例のコンテンツ視聴装置の特徴点は、割当部が、さらに「割当受付手段」(6304)を有する点である。
「割当受付手段」(6304)は、チャンネル番号と選択リストから選択されるコンテンツIDの割り当て入力をユーザーから受付けるための機能を有し、例えばGUIやGUIを介した入力操作を受付ける入力デバイスなどで実現することができる。なお、シームレスな操作を提供するためには、この割当受付手段を実現するための入力デバイスは、チャンネルメニューを選択するための入力デバイス、例えばリモコン装置など、であることが望ましい。
また、この割当受付け手段にて受付ける割当入力は、例えば空のチャンネル番号に対する新規割当や、すでに埋まっているチャンネル番号に対するコンテンツIDの変更割当又は削除割当、あるいは2以上のチャンネル番号間でのコンテンツIDの入替割当などが挙げられる。そして、割当受付け手段にてこのような割当処理を受付けることで、ユーザーは自分に合うようチャンネルメニューをカスタマイズすることができる。
<ハードウェア的構成>
図64は、上記機能的な各構成要件をハードウェアとして実現した際の、コンテンツ視聴装置における構成の一例を表す概略図である。この図を利用してチャンネルメニューに対するユーザーからの割当受付処理などにおけるそれぞれのハードウェア構成部の働きについて説明する。
この図にあるように、コンテンツ視聴装置は、実施例1と同様に、「CPU」(6401)と、「主メモリ」(6402)と、「フラッシュメモリ」(6403)と、「VRAM」(6404)と、「ディスプレイ」(6405)と、「リモコン受光部」(6406)と、「チューナ」(6407)と、「通信IF」(6408)を備えている。
そして、例えば電源投入や、GUIを介した操作入力の受付けなど所定の動作をトリガーとして、リモコン操作プログラムが「主メモリ」に読み込まれると、「CPU」は当該プログラムに従い、「フラッシュメモリ」からチャンネルメニュー、選択リスト、およびカスタマイズ画面用テンプレートデータを読み出し、それぞれ「主メモリ」に格納する。そして、これらデータを利用して、例えば図62に示すようなカスタマイズ画面(GUI)を生成し、「ディスプレイ」にて表示する。
つづいて、そのカスタマイズ画面(GUI)を介して、ユーザーにより指定されたコンテンツID及びチャンネル番号を取得し、それぞれ「主メモリ」のアドレス4,5に格納する。そして、「CPU」はプログラムに従い、この「主メモリ」のアドレス4に格納されたコンテンツIDが、「主メモリ」のアドレス5に格納されたチャンネル番号に割当てられたとして、「フラッシュメモリ」に保持されているチャンネルメニュー用テーブルへ上記割当内容での追加更新処理を実行する、という具合である。
<処理の流れ>
図65は、本実施例のコンテンツ視聴装置における処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、以下に示すステップは、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
この図にあるように、まず、割当受付用の例えばカスタマイズ画面(GUI)などをディスプレイに出力する(ステップS6501)。そして、そのGUIなどを介してユーザーから受付けた任意のテレビ放送チャンネルIDを取得し(ステップS6502)、チャンネル番号に対して、取得したテレビ放送チャンネルIDを割当てる(ステップS6503)。また、さらにユーザーからGUIなどを介して受付けた任意のIPアドレスを取得し(ステップS6504)、別のチャンネル番号に対して、取得したIPアドレスを割当てる(ステップS6505)。
そして上記割当処理を、例えば割当処理回数が所定数に達したり、ユーザーによる終了操作を受付けたりするまで実行し、その後、上記割当内容に従ったチャンネルメニューを生成する(ステップS6506)。そして、生成したチャンネルメニューを利用可能にディスプレイに表示する(ステップS6507)。
<効果の簡単な説明>
以上のように、本実施例のコンテンツ視聴装置によって、割当受付け手段にてユーザーから任意に割当内容の指定を受付けることができる。したがってユーザーは自分に合うようチャンネルメニューをカスタマイズすることができる。
≪実施例14≫
<概要>
本実施例は、上記実施例13とは逆に、特定のチャンネル番号に関しては割当受付手段におけるユーザーからの割当入力を受付けないよう構成する。そして、さらにその特定のチャンネル番号については、外部サーバから割当入力したがってコンテンツIDが割当てられることを特徴とする。
さらに具体的には、例えばチャンネル番号「1」などの表示順位が高くユーザーへの視認性が高いため、選択頻度が高くなることが見込まれるチャンネル番号については、ユーザーが自由にカスタマイズできない、ということである。そして、さらにその例えばチャンネル番号「1」については、相当対価を払った事業者に関するコンテンツIDが割当てられるよう外部サーバを介して入力することで、チャンネル番号を売買するという新たなビジネスモデルを構築することができる。
<機能的構成>
図66は、本実施例のコンテンツ視聴装置における機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例の「コンテンツ視聴装置」(6600)は、実施例13を基本として、「選択リスト保持部」(6601)と、「割当部」(6602)と、「チャンネルメニュー出力部」(6603)と、「割当受付手段」(6604)を有する。なお、これら構成要件については、上記実施例にて既に記載済みであるので、その説明は省略する。
そして、本実施例のコンテンツ視聴装置の特徴点は、割当部が、さらに「割当受信手段」(6605)を有する点である。
「割当受信手段」(6605)は、特定チャンネル番号に対するコンテンツIDの割当については割当受付手段へのユーザーからの入力を受付けず、ユーザーからの入力に代えて、所定の外部サーバからのコンテンツIDの特定チャンネル番号への割当を受信する機能を有する。
図67は、この割当受信手段を実現するために利用されるチャンネルメニュー用テーブルの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例のチャンネルメニュー用テーブルにおいては、チャンネル番号ごとに「ユーザーカスタマイズ」の可(○)、不可(×)を示すフラグが付加されている。そして、本実施例において例えば割当受付手段にてユーザーからの割当入力を受付けた場合は、そのチャンネル番号に関するフラグを見て、入力を受付けるか拒否するかの判断処理が実行される、という具合である。なお、この「特定チャンネル番号」に関するフラグは、例えばサービス提供者やユーザーが任意に設定することができるよう構成しても良い。
そして、前述のように例えばチャンネル番号「1」などの有用なチャンネル番号については、ユーザーカスタマイズを付加とし、替わりに例えば相当対価を払った事業者に関するコンテンツIDが割当てられるよう外部サーバを介して入力することができるようになる。したがって、本実施例のコンテンツ視聴装置を利用して、チャンネル番号を売買するという新たなビジネスモデルを構築することができる。
<ハードウェア的構成>
図68は、上記機能的な各構成要件をハードウェアとして実現した際の、コンテンツ視聴装置における構成の一例を表す概略図である。この図を利用して特定チャンネル番号への割当処理などにおけるそれぞれのハードウェア構成部の働きについて説明する。
この図にあるように、コンテンツ視聴装置は、実施例11と同様に、「CPU」(6801)と、「主メモリ」(6802)と、「フラッシュメモリ」(6803)と、「VRAM」(6804)と、「ディスプレイ」(6805)と、「リモコン受光部」(6806)と、「チューナ」(6807)と、「通信IF」(6808)を備えている。
そして、実施例13で記載したように、例えばGUIを介した操作入力の受付けなどをトリガーとして、「CPU」はプログラムに従い、例えば図62に示すようなカスタマイズ画面(GUI)を「ディスプレイ」にて表示する。
つづいて、そのカスタマイズ画面(GUI)を介して、ユーザーにより指定されたチャンネル番号を「主メモリ」のアドレス1に格納する。そして、「CPU」はプログラムに従い、このチャンネル番号をキーとして、「フラッシュメモリ」に保持されている図67に示すようなカスタマイズ可否フラグ付のチャンネルメニュー用テーブルを検索する。そして検索の結果、当該チャンネル番号に不可フラグが立てられていれば、その割当入力を受付けず、例えば予め用意された「そのチャンネル番号の変更は出来ません」などのエラーメッセージを「ディスプレイ」に表示などする。
また、「通信IF」にて外部サーバから受信した、例えばIPアドレスと特定チャンネル番号を「主メモリ」のアドレス2,3にそれぞれ格納し、割当処理を実行する、という具合である。
<処理の流れ>
図69は、本実施例のコンテンツ視聴装置における処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、以下に示すステップは、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
この図にあるように、まず、所定の外部サーバからコンテンツIDを取得する(ステップS6901)。続いて、ユーザーからの割当入力を受付けない特定チャンネル番号に対して、取得したコンテンツIDを割当てる(ステップS6902)。そして上記割当内容に従ったチャンネルメニューを生成し(ステップS6903)、生成したチャンネルメニューを利用可能にディスプレイに表示する(ステップS6904)。
<効果の簡単な説明>
以上のように、本実施例のコンテンツ視聴装置によって、特定チャンネル番号についてはユーザーが自由にカスタマイズできず、初期設定を除き外部サーバを介してのみ割当入力を可能とすることができる。したがって、本実施例のコンテンツ視聴装置を利用して、当該特定チャンネル番号を売買するという新たなビジネスモデルを構築することができる。
≪実施例15≫
<概要>
本実施例は、上記実施例のようにテレビ視聴操作やインターネットブラウジングなどをユーザーが一元的に行うことができるよう構成されたチャンネルメニューを利用して、両者へのアクセスログを分析し、横断的な視聴傾向を算出することを特徴とする。
図70は、本実施例のコンテンツ視聴装置における横断的なアクセスログの分析の一例を説明するための概念図である。この図70(a)にあるように、例えば、インターネットブラウジングのアクセスログにより示されるIPアドレスから、当該Webページのタイトルタグ情報を取得する。そしてその取得結果から「車(をタイトルや本文中に含む)のサイトを頻繁に閲覧する」との分析結果が取得される。すると、そのインターネットブラウジングのアクセスログの分析結果を、別のメディアであるテレビに横断的に適用させ、例えば電子番組表にて車のキーワードが関連付けられている「F1レース」などの番組について自動録画予約処理を実行する、という具合である。
あるいは逆に、この図70(b)にあるように、例えば、テレビ視聴の選局(チャンネルアクセス)時に電子番組表などからその選局番組の出演者情報などを取得し、アクセスログとして蓄積する。そしてそのテレビ視聴に係るアクセスログにて「俳優Aの鮎ツ円番組を頻繁に視聴」との分析結果が取得される。すると、そのテレビ視聴のアクセスログの分析結果を、別のメディアであるインターネットブラウジングに横断的に適用させ、例えば俳優AのブログのRSSフィードを取得し、更新を自動で通知するようにする、という具合である。
このように、本実施例ではテレビ放送チャンネルID及びIPアドレスの選択を一元的に行うことができるチャンネルメニューを利用することで、両者へのアクセスログについても一元的に取得し、したがって両者について横断的な視聴傾向を算出することができる。
<機能的構成>
図71は、本実施例のコンテンツ視聴装置における機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例の「コンテンツ視聴装置」(7100)は、実施例11を基本として、「選択リスト保持部」(7601)と、「割当部」(7602)と、「チャンネルメニュー出力部」(7603)と、を有する。また、実施例13や14を基本として、さらに図示しない「割当受付手段」や「割当受信手段」を有していても良い。なお、これら構成要件については、実施例11から14にて既に記載済みであるので、その説明は省略する。
そして、本実施例のコンテンツ視聴装置の特徴点は、さらに「チャンネルログ記録部」(7104)と、「算出部」(7105)と、を有する点である。
「チャンネルログ記録部」(7104)は、チャンネルメニューの利用により各チャンネルにアクセスしたログを記録する機能を有し、例えば不揮発性メモリやHDD、その他記憶媒体にて実現することができる。そしてここで記録されるログは、例えば図72に示すようなアクセス(選局)先を示すチャンネル番号やコンテンツID、あるいはそのアクセス時間等が挙げられる。また、その他にも、前述のようにアクセス先のWebページのタグデータや本文データを解析したり、あるいはアクセス(選局)したチャンネルから電子番組表を参照し、アクセス先の属性情報を取得したりしてアクセスログとして記録しても良い。また、入力デバイス(兼コンテンツ視聴装置)として携帯電話を使っている場合などには、携帯電話のIDをユーザーIDとして取得し、ユーザー単位でのアクセスログを記録するよう構成しても良い。
「算出部」(7102)は、チャンネルログ記録部に記録されているテレビ放送チャンネルID及びIPアドレスの両者に基づいてコンテンツ視聴傾向情報を算出する機能を有する。「コンテンツ視聴傾向情報」とは、メディア横断的にコンテンツの視聴傾向を示す情報をいい、例えばタイトルタグなどに所定の文字列を含むWebサイトへのインターネットアクセス回数が10回を超えた場合、当該文字列に関する視聴傾向が高い、といったコンテンツ視聴傾向を取得する。また、電子番組表や放送波に含まれるBMLなどで示される番組内容情報から、例えば番組ジャンルや出演者などの情報を取得し、同じようにその選局(チャンネルアクセス)回数から当該ジャンルや出演者に関する視聴傾向が高い、といったコンテンツ視聴傾向を取得する、という具合である。また、例えばテレビ視聴由来のアクセスログと、インターネット由来のアクセスログの時間的な連続性を分析することで、例えば「テレビ番組Aを視聴した後に、閲覧するWebページ」などをコンテンツ視聴傾向情報として算出しても良い。
そして本実施例では、このようなコンテンツ視聴傾向情報を利用して様々な処理を行うと良い。具体的には、例えば前述のようにインターネットブラウジングに由来するコンテンツ視聴傾向情報で示されるキーワードによる、テレビ番組の自動録画処理や、テレビ視聴に由来するコンテンツ視聴傾向情報で示されるキーワードによる、キーワード関連Webページの更新情報通知や新規検索処理などが挙げられる。
<ハードウェア的構成>
図73は、上記機能的な各構成要件をハードウェアとして実現した際の、コンテンツ視聴装置における構成の一例を表す概略図である。この図を利用してアクセスログの横断的な視聴傾向の算出処理などにおけるそれぞれのハードウェア構成部の働きについて説明する。
この図にあるように、コンテンツ視聴装置は、実施例11と同様に、「CPU」(7301)と、「主メモリ」(7302)と、「フラッシュメモリ」(7303)と、「VRAM」(7304)と、「ディスプレイ」(7305)と、「リモコン受光部」(7306)と、「チューナ」(7307)と、「通信IF」(7308)を備えている。
そして、実施例11で記載したように、テレビ放送チャンネルIDとチャンネル番号とを割当て、かつIPアドレスを別のチャンネル番号に割当てて生成した一元的なチャンネルメニューを「ディスプレイ」に表示し、ユーザーからのアクセス操作入力を受付ける。
すると、「主メモリ」に読み出されたログ解析プログラムに従い、「CPU」はリモコン操作信号で示されるチャンネル番号をキーとしてチャンネルメニュー用テーブルを検索し、割当てられているコンテンツIDを取得する。また、内蔵時計などを利用してリモコン操作信号を受信した時刻をアクセス時刻として取得する。また、前述のように電子番組表情報やタグ情報を取得しても良い。そしてそれら取得した情報を「主メモリ」の所定アドレスに格納し、アクセスログとして「フラッシュメモリ」に記録する。
つづいて、その「フラッシュメモリ」に記録されたアクセスログを分析するため、例えば所定タイミング(1週間ごとなど)で「CPU」はログ分析プログラムに従い、アクセスログを「主メモリ」のアドレス5に読み出す。そして、アクセスログで示される「車のサイト」へのアクセス回数と予め設定された閾値との大小比較処理を、プログラムに従い「CPU」が実行する。その結果、アクセス回数が閾値を超えているとの判断結果が出力されると、コンテンツ視聴傾向情報として「車」が取得され「主メモリ」のアドレス6に格納される、という具合である。
そして、このようなコンテンツ視聴傾向情報を利用して、例えば「CPU」は「車」をキーワードとする自動録画予約処理をプログラムに従って実行したり、ブログの更新チェック処理を実行したりすることができる。
<処理の流れ>
図74は、本実施例のコンテンツ視聴装置における処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、以下に示すステップは、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
まず、上記実施例にて説明したような処理の流れによって生成したチャンネルメニューを、この図にあるように、利用可能にディスプレイに表示する(ステップS7401)。そしてチャンネルメニューの利用受付を開始し(ステップS7402)、利用を受付けると、利用によるアクセスログをフラッシュメモリなどのログ記録部に記録する(ステップS7403)。そして、記録されたテレビ放送チャンネルID及びIPアドレスのアクセスログに基づいて、テレビメディアとインターネットメディアとの横断的なコンテンツ視聴傾向情報を算出する(ステップS7404)。そして、そのコンテンツ視聴傾向情報を利用して、例えば、自動録画予約処理やブログ更新チェック処理をはじめ各種処理を実行する、という具合である。
<効果の簡単な説明>
以上のように、本実施例のコンテンツ視聴装置によって、テレビ放送チャンネルID及びIPアドレスの選択を一元的に行うことができるチャンネルメニューを利用することで、両者へのアクセスログについても一元的に取得し、したがって両者について横断的な視聴傾向を算出することができる。そしてその算出した視聴傾向を利用して、例えば自動録画予約処理やブログ更新チェック処理をはじめ各種処理を実行することができる。