以下に添付図面を参照して、この発明にかかる地点検索装置、端末装置、地点検索方法、地点検索プログラム、および記録媒体の好適な実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態)
(地点検索装置の機能的構成)
この発明の実施の形態にかかる地点検索装置の機能的構成について説明する。図1は、本実施の形態にかかる地点検索装置の機能的構成の一例を示すブロック図である。
図1において、地点検索装置100は、テーブル記憶部110と、キーワード入力部120と、設定部130と、データベース140と、開始入力部150と、検索部160と、検索出力部170とを備えて構成される。
テーブル記憶部110は、検索手法を特定するための属性とキーワードとを対応付けたテーブルを記憶する。検索手法は、地点の名称を対象として地点の検索をおこなう名称検索、地点のヨミを対象として地点の検索をおこなうヨミ検索、地点のジャンルを対象として検索をおこなうジャンル検索、地点の住所またはエリアを対象として地点の検索をおこなう住所エリア検索、地点の電話番号を対象として地点の検索をおこなう電話番号検索、などが挙げられる。
属性は、検索手法を特定するためのものであり、具体的には、名称検索を特定する名称属性、ヨミ検索を特定するヨミ属性、ジャンル検索を特定するジャンル属性、住所エリア検索を特定する住所エリア属性、電話番号検索を特定する番号属性、などが挙げられる。
キーワードは、具体的には、たとえば、複数の文字からなる単語であり、1文字の仮名、アルファベット、数字なども含む。テーブル記憶部110は、あるキーワードを検索する際に検索される可能性の高い属性を当該キーワードに対応付けて記憶する。具体例を挙げると、テーブル記憶部110は、「東京」や「さいたま」など地名を表すキーワードは、住所エリア属性に対応して記憶している。また、「ホテル」など施設の分類を表すキーワードは、ジャンル属性に対応して記憶している。さらに、「さいたま○×ホテル」など固有名称を示すキーワードは、特定の施設名称を表すため、名称属性として記憶している。
キーワード入力部120は、キーワードの入力をユーザから受け付ける。キーワード入力部120は、複数の入力キーワードを受け付け可能とする。キーワード入力部120は、具体的には、入力ボタンやタッチパネルを用いて、キーワードの入力を受け付ける。なお、キーワード入力部120へのキーワードの入力に際し、ユーザからの検索手法や属性などの設定をおこなう必要はなく、任意のキーワードを入力できるようになっている。
キーワード入力部120は、遷移受付部121と、選択部122と、出力部123と、通知部124とを備える。遷移受付部121は、キーワードの入力の受け付け中において、特定の属性について検索リストから検索項目を選択する選択モードへの遷移をユーザから受け付ける。特定の属性は、代表的には、地点のジャンルを対象として検索をおこなうジャンル検索を特定するジャンル属性または地点の住所またはエリアを対象として地点の検索をおこなう住所エリア検索を特定する住所エリア属性であるが、ヨミ属性、名称属性、電話番号属性とすることも可能である。選択モードは、キーワードを入力する通常の画面が表示される通常モードとは異なり、ユーザが検索リストから項目を選択するモードである。
選択部122は、選択モードへの遷移を受け付けた場合に、特定の属性についての検索リストを提示して、当該検索リストから検索項目の選択をユーザから受け付ける。検索リストは、たとえば特定の属性が住所エリア属性の場合、都道府県名や市町村名を列挙した検索項目のリストである。出力部123は、選択された検索項目を入力キーワードとして出力する。
設定部130は、テーブル記憶部110に記憶されるテーブルを参照して、キーワード入力部120にて入力されたキーワード(以下「入力キーワード」という)に属性を設定する。具体的には、設定部130は、入力キーワードがテーブル内のどのキーワードに合致するかを判定するとともに、合致したキーワードに対応する属性を、入力キーワードに設定する。
たとえば、「さいたま」という入力キーワードが入力された場合、設定部130は、テーブルを参照することにより、当該キーワードに住所エリア属性を設定する。また、「さいたま○×ホテル」という入力キーワードが入力された場合、設定部130は、テーブルを参照することにより、当該キーワードに名称属性を設定する。また、設定部130は、キーワード入力部120に入力キーワードが複数入力された場合に、テーブル記憶部110に記憶されるテーブルを参照して、各入力キーワードに属性を設定する。
また、設定部130は、入力キーワードが特定の属性についての検索リストの中から選択された検索項目である場合には、当該特定の属性を入力キーワードに設定する。具体的には、設定部130は、入力キーワードが住所エリア属性についての項目から選択されたものである場合、すなわち、検索リストの中から「埼玉県川越市」などが選択された入力キーワードである場合、当該入力キーワードに住所エリア属性を設定する。
データベース140は、検索対象となる複数の地点に関する情報を記憶する。地点に関する情報は、具体的には、当該地点の、施設名称、施設名称のヨミ、ジャンル名称、住所名称、緯度経度、電話番号、エリアコード、ジャンルコード、などの情報である。開始入力部150は、検索開始の指示をユーザから受け付ける。開始入力部150は、具体的には、入力ボタンやタッチパネルからなる。
検索部160は、検索開始の指示を受け付けた際に、入力キーワードに設定されている属性により特定される検索手法を用いて当該入力キーワードに該当する地点をデータベース140から検索する。具体例を挙げると、入力キーワードに住所エリア属性が設定されている場合には、検索部160は、住所エリア検索による検索手法を用いて入力キーワードに該当する地点を検索する。検索出力部170は、検索部160による検索結果を表示出力する。検索出力部170は、具体的には、ディスプレイやスピーカなどからなる。
また、本実施の形態において、キーワード入力部120は、特定の属性である第1属性についての検索リストからユーザが選択した検索項目である第1キーワードおよびユーザが入力した第2キーワードを受け付ける。キーワードを受け付ける順番は、第1キーワード、第2キーワードの順であるが、その逆の順とすることも可能である。
この場合、設定部130は、第1キーワードに第1属性を設定するとともに、テーブル記憶部110に記憶されているテーブルを参照して第2キーワードに第2属性を設定する。このような構成において、検索部160は、開始入力部150により検索開始の指示を受け付けた際に、第1属性により特定される検索手法を用いて第1キーワードに該当し、かつ、第2属性により特定される検索手法を用いて第2キーワードに該当する地点をデータベースから検索する。
また、本実施の形態において、キーワード入力部120は、通知部124を備えてもよい。通知部124は、キーワードの入力の受け付け中において所定時間以上キーワードの入力を受け付けない場合に、選択モードへの遷移を促す通知をおこなう。通知部124は、具体的には、ディスプレイやスピーカなどからなる。
(地点検索装置の地点検索処理手順)
つぎに、図2を用いて、地点検索装置100の地点検索処理手順について説明する。図2は、本実施の形態にかかる地点検索装置100の地点検索処理手順の一例を示すフローチャートである。
図2のフローチャートにおいて、地点検索装置100は、遷移受付部121が選択モードへの遷移を受け付けたか否かを判断する(ステップS201)。選択モードへの遷移を受け付けるまで待機状態にあり(ステップS201:Noのループ)、選択モードへの遷移を受け付けると(ステップS201:Yes)、検索リストを提示する(ステップS202)。そして、検索項目の選択を受け付けたか否かを判断する(ステップS203)。
選択部122が検索項目の選択を受け付けるまで待機状態にあり(ステップS203:Noのループ)、検索項目の選択を受け付けると(ステップS203:Yes)、受け付けた検索項目を、出力部123が入力キーワードとして出力する(ステップS204)。このあと、設定部130が入力キーワードに属性を設定する(ステップS205)。
そして、検索開始の指示を受け付けたか否かを判断する(ステップS206)。検索開始の指示を受け付けるまで待機状態にあり(ステップS206:Noのループ)、検索開始の指示を受け付けると(ステップS206:Yes)、検索部160が、属性により特定される検索手法を用いて入力キーワードに該当する地点を検索する(ステップS207)。このあと、検索出力部170が検索結果を出力し(ステップS208)、一連の処理を終了する。
以上説明したように、本実施の形態にかかる地点検索装置100によれば、選択モードにて提示した検索リストから検索項目の選択をユーザから受け付け、受け付けた検索項目を入力キーワードとして、当該入力キーワードに特定の属性を設定して検索をおこなうようにしたので、ユーザが検索機能を使い慣れていない場合や、検索するためのワードが思い浮かばない場合などに、キーワードの入力をサポートすることができる。したがって、検索を迅速におこなうことができるとともに、ユーザが所望する検索をおこなうことができる。また、当該機能を使い慣れたユーザにとっては、たとえば、地名などを操作入力せずに、検索リストからキーワードを選択することができるので、検索を迅速におこなうことができる。
また、本実施の形態にかかる地点検索装置100によれば、検索をおこなうにあたりユーザからの検索手法の設定を要することのない、所謂フリーキーワードによる検索をおこなうことができる。これにより、ユーザは、検索手法を設定することによる煩わしさを軽減できるとともに、ユーザによる検索手法の誤認に伴う誤った検索を抑止することができることにより、的確な検索結果を得ることができる。
また、選択モードにて選択された第1キーワードに第1属性を設定し、ユーザ入力による第2キーワードに第2属性を設定し、第1属性により特定される検索手法を用いて第1キーワードに該当し、かつ、第2属性により特定される検索手法を用いて第2キーワードに該当する地点を検索するようにすれば、選択モードにて選択された第1キーワードおよびユーザ入力による第2キーワードによるAND検索をおこなうことができる。したがって、ユーザにとって煩雑な操作となる入力については、検索リストから選択し、具体的なキーワードの入力については、手動入力することにより、迅速且つ的確な検索をおこなうことができる。
また、特定の属性をジャンル属性または住所エリア属性とすれば、ユーザにとって煩雑な操作となる入力に対して、検索リストからの入力をおこなうことができる。
また、キーワードの入力の受け付け中において所定時間以上キーワードの入力を受け付けない場合に、選択モードへの遷移を促す通知をおこなうようにすれば、ユーザが検索機能を使い慣れていない場合や、検索するためのワードが思い浮かばない場合など、所定時間以上キーワードの入力がない場合に、選択モードへの遷移を促すことにより、キーワードの入力をサポートし、迅速且つ的確な検索をおこなうことができる。
以下に、本発明の実施例について説明する。本実施例では、車両に搭載されるナビゲーション装置によって、本発明の地点検索装置100を実施した場合の一例について説明する。
(ナビゲーション装置のハードウェア構成)
図3を用いて、本実施例にかかるナビゲーション装置のハードウェア構成について説明する。図3は、本実施例にかかるナビゲーション装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図3において、ナビゲーション装置300は、CPU301と、ROM302と、RAM303と、磁気ディスクドライブ304と、磁気ディスク305と、光ディスクドライブ306と、光ディスク307と、音声I/F(インターフェース)308と、スピーカ309と、入力デバイス310と、映像I/F311と、ディスプレイ312と、通信I/F313と、GPSユニット314と、各種センサ315とを備えている。また、各構成部301〜315はバス320によってそれぞれ接続されている。
CPU301は、ナビゲーション装置300の全体の制御を司る。ROM302は、ブートプログラム、現在位置算出プログラム、経路探索プログラム、経路誘導プログラム、キーワード入力プログラムと、属性設定プログラム、情報検索プログラムなどの各種プログラムを記録している。また、RAM303は、CPU301のワークエリアとして使用される。
現在位置算出プログラムは、たとえば、後述するGPSユニット314および各種センサ315の出力情報に基づいて、車両の現在位置(ナビゲーション装置300の現在位置)を算出させる。
経路探索プログラムは、後述する磁気ディスク305に記録されている地図データなどを利用して、出発地から目的地までの最適な経路を探索させる。ここで、最適な経路とは、目的地までの最短(または最速)経路やユーザが指定した条件に最も合致する経路などである。また、目的地のみならず、立ち寄り地点や休憩地点までの経路を探索してもよい。探索された誘導経路は、CPU301を介して音声I/F308や映像I/F311へ出力される。
経路誘導プログラムは、経路探索プログラムを実行することによって探索された誘導経路情報、現在位置算出プログラムを実行することによって算出された車両の現在位置情報、磁気ディスク305から読み出された地図データに基づいて、リアルタイムな経路誘導情報を生成させる。生成された経路誘導情報は、CPU301を介して音声I/F308や映像I/F311へ出力される。
キーワード入力プログラムは、キーワードの入力の受け付け中において、住所エリア属性またはジャンル属性について検索リストから検索項目を選択する選択モードへの遷移を受け付けるとともに、当該検索リストから検索項目の選択をユーザから受け付け、受け付けた検索項目を入力キーワードとして出力するプログラムである。また、キーワード入力プログラムは、所定時間以上キーワードの入力を受け付けない場合に、選択モードへの遷移を促す通知をおこなう通知プログラムを含む。
さらに、このキーワード入力プログラムは、入力されたキーワードを確定するに際し、入力されたキーワードに対して推測される候補キーワードを抽出して提示し、提示した候補キーワードのうち、ユーザから受け付けたものを入力キーワードとして出力するプログラムを含む。なお、キーワードの入力および入力キーワードの受け付けは、入力デバイス310を用いておこなわれる。
また、選択モードへの遷移を受け付ける提示、および選択モードへの遷移を促す通知は、ディスプレイ312によりおこなわれる。なお、図1に示したキーワード入力部120は、CPU301と入力デバイス310と、ディスプレイ312によって実現される。すなわち、CPU301がキーワード入力プログラムを実行し、ディスプレイ312に表示した候補キーワードのうち、入力デバイス310によってユーザからの入力を受け付けることにより、キーワード入力部120の機能を実現する。
属性設定プログラムは、入力キーワードに属性を設定するプログラムである。また、複数の入力キーワードを受け付けた場合には、各入力キーワードに属性を設定する。設定された属性は、CPU301を介して映像I/F311へ出力される。なお、図1に示した設定部130は、CPU301によって実現される。すなわち、CPU301が属性設定プログラムを実行することにより、設定部130の機能を実現する。
情報検索プログラムは、属性設定プログラムによって属性が設定された入力キーワードに該当する地点を検索するプログラムである。検索された検索結果は、CPU301を介して映像I/F311へ出力される。なお、図1に示した検索部160は、CPU301によって実現される。すなわち、CPU301が情報検索プログラムを実行することにより、検索部160の機能を実現する。
磁気ディスクドライブ304は、CPU301の制御にしたがって磁気ディスク305に対するデータの読み取り/書き込みを制御する。磁気ディスク305は、磁気ディスクドライブ304の制御で書き込まれたデータを記録する。磁気ディスク305としては、たとえば、HD(ハードディスク)やFD(フレキシブルディスク)を用いることができる。
磁気ディスク305に記録される情報の一例としては、各地点に関する情報を登録した検索用テーブル、検索手法を特定するための属性とキーワードとを対応付けた属性テーブル、ユーザからの属性の変更を受け付けた際の履歴情報などを記録する。検索用テーブルは、施設ごとの名称や位置に関する情報、施設ごとの住所情報、施設のジャンル情報などを記録したものであり、図1に示したデータベース140に記録されるものである。なお、検索用テーブルの詳細については、図5−1を用いて後述する。
また、属性テーブルは、属性ごとにキーワードを対応付けて分類したテーブルであり、図1に示したテーブル記憶部110に記録されるものである。なお、属性テーブルの詳細については、図4を用いて後述する。また、履歴情報は、たとえば、ユーザからの選択により、入力キーワードに設定する属性を変更した際の履歴を示したものである。なお、履歴テーブルの詳細については、図4を用いて後述する。
光ディスクドライブ306は、CPU301の制御にしたがって光ディスク307に対するデータの読み取り/書き込みを制御する。光ディスク307は、光ディスクドライブ306の制御にしたがってデータの読み出される着脱自在な記録媒体である。光ディスク307は、書き込み可能な記録媒体を利用することもできる。また、この着脱可能な記録媒体として、光ディスク307のほか、MO、メモリカードなどであってもよい。
音声I/F308は、音声出力用のスピーカ309に接続される。スピーカ309は、音声を出力する。入力デバイス310は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えたリモコン、キーボード、マウス、タッチパネルなどが挙げられる。入力デバイス310は、リモコン、キーボード、マウス、タッチパネルのうち、いずれか一つの形態によって実現されてもよいし、複数の形態によって実現してもよい。
この入力デバイス310を用い、ユーザからキーワードの入力や、検索開始の入力のほか、属性を変更する際の入力などがおこなわれる。なお、図1に示したキーワード入力部120と、開始入力部150とは、入力デバイス310によって実現される。
映像I/F311は、ディスプレイ312に接続される。映像I/F311は、具体的には、たとえば、ディスプレイ312全体の制御をおこなうグラフィックコントローラと、即時表示可能な画像情報を一時的に記録するVRAM(Video RAM)などのバッファメモリと、グラフィックコントローラから出力される画像データに基づいて、ディスプレイ312を表示制御する制御ICなどによって構成される。
ディスプレイ312には、検索リスト、入力キーワード、候補キーワード、属性、検索結果などが表示される。アイコン、カーソル、メニュー、ウインドウ、あるいは文字や画像などの各種データが表示される。
このディスプレイ312は、たとえば、CRT、TFT液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどを採用することができる。ディスプレイ312は、たとえば、車両のダッシュボード付近に設置される。ディスプレイ312は、車両のダッシュボード付近のほか、車両の後部座席周辺などに設置するなどして、車両内に複数設置してもよい。なお、図1に示した検索出力部170は、ディスプレイ312またはスピーカ309によって実現される。
通信I/F313は、無線を介してネットワークに接続され、ナビゲーション装置300とCPU301とのインターフェースとして機能する。通信I/F313は、さらに、無線を介してインターネットなどの通信網に接続され、この通信網とCPU301とのインターフェースとしても機能する。
GPSユニット314は、GPS衛星からの電波を受信し、車両の現在位置を示す情報を出力する。GPSユニット314の出力情報は、後述する各種センサ315の出力値とともに、CPU301による車両の現在位置の算出に際して利用される。現在位置を示す情報は、たとえば緯度・経度、高度などの、地図データ上の1点を特定する情報である。
各種センサ315は、車速センサ、加速度センサ、角速度センサなどの、車両の位置や挙動を判断することが可能な情報を出力する。各種センサ315の出力値は、CPU301による車両の現在位置の算出や、速度や方位の変化量の測定などに用いられる。
図1に示した地点検索装置100が備えるテーブル記憶部110と、キーワード入力部120と、設定部130と、データベース140と、開始入力部150と、検索部160と、検索出力部170とは、図3に示したナビゲーション装置300におけるROM302、RAM303、磁気ディスク305、光ディスク307などに記録されたプログラムやデータを用いて、CPU301が所定のプログラムを実行し、ナビゲーション装置300における各部を制御することによってその機能を実現する。
すなわち、本実施例のナビゲーション装置300は、ナビゲーション装置300における記録媒体としてのROM302に記録されている各種プログラムを実行することにより、図1に示した地点検索装置100が備える機能を、図2に示した地点検索処理手順で実行することができる。
(磁気ディスクに記録される属性テーブルの一例)
つぎに、図4を用いて、磁気ディスク305に記録される属性テーブルの一例について説明する。図4は、磁気ディスク305に記録される属性テーブルの一例を示す説明図である。
図4において、属性テーブル400は、属性401と、キーワード402と、ユーザ選択履歴403とを示している。属性401は、住所エリア検索を特定するための住所エリア属性、ジャンル検索をおこなうためのジャンル属性、名称検索を特定するための名称属性、電話番号検索を特定するための電話番号属性、からなる。
住所エリア属性は、地点の住所または地点のエリアを対象として検索をおこなうものである。ジャンル属性は、地点のジャンルを対象として地点の検索をおこなうものである。名称検索は、地点の名称を対象として地点の検索をおこなうものである。電話番号検索は、地点の電話番号を対象として地点の検索をおこなうものである。
なお、属性401は、図示していないが、このほかにも、ヨミ検索を特定するためのヨミ属性なども含む。このヨミ検索は、地点のヨミを対象として地点の検索をおこなうものであり、カタカナやひらがなで入力されたキーワードの検索をおこなうものである。具体的には、「東京」という地名に対し、「トウキョウ」や「とうきょう」が入力キーワードとして入力された場合にヨミ属性が設定される。なお、「さいたま」など、予めひらがなとして登録される地名に関しては、当該ひらがなに対して、住所エリア属性が設定される。
キーワード402は、属性401ごとに予め登録されているワードである。ユーザ選択履歴403は、ユーザからの属性の変更を受け付けた際の、変更した属性の履歴情報である。ここで、各属性について具体的に説明する。名称属性には、施設名などの固有名詞が多数記録されており、系列店などの支店名も記録されている。つまり、地図上に存在する固有の施設全てが名称属性に記録されている。
また、住所エリア属性には、地名が記録されている。つまり、地図上に存在する全ての地名が住所エリア属性に記録されている。なお、符号410に示すように、ユーザ選択履歴403には、「名称」が記録されているが、これは、「埼玉」411が入力され、住所エリア属性として判断した際に、ユーザから名称属性として変更されたことを示している。なお、この履歴は、所定期間内の過去の直近のものでもよいし、変更された回数が多いものとしてもよい。また、ジャンル属性には、施設のジャンルが記録されており、系列店などの商号もジャンルとして記録されている。
また、電話番号属性には、キーワード402として「0〜9の数字」が示されている。すなわち、数字が入力された場合に、電話番号属性が設定されることを示している。なお、電話番号属性のほかにも、郵便番号属性、マップコード属性などを記録してもよい。また、これら番号属性には、入力キーワードに対して属性を設定する際の優先順位を設定してもよい。
(磁気ディスクに記録される検索用テーブルの一例)
つぎに、図5−1を用いて、磁気ディスク305に記録される検索用テーブルの一例について説明する。図5−1は、磁気ディスク305に記録される検索用テーブルの一例を示す説明図である。
図5−1に示す検索用テーブルは、地点情報テーブル510と、住所テーブル520と、ジャンルテーブル530とからなる。地点情報テーブル510は、施設名称511、施設ヨミ512と、ジャンルコード513と、エリアコード514と、緯度経度515と、電話番号516とからなる。
施設名称511は、地図上に存在する全ての施設の名称である。施設ヨミ512は、施設名称511をカタカナで示したものである。ジャンルコード513は、施設をジャンル別に分類した際の、各ジャンルに設定される記号である。エリアコード514は、所定のエリアごとに設定される記号である。緯度経度515は、施設が位置する地点を示している。電話番号516は、施設の電話番号を示している。
住所テーブル520は、住所名称521と、エリアコード514と、緯度経度515とからなる。住所名称521は、地図上に存在する全ての地名である。この住所テーブル520は、住所名称521ごとにエリアコード514と緯度経度515とを対応付けて記録している。
ジャンルテーブル530は、ジャンル名称531と、ジャンルコード513とからなる。ジャンル名称531は、施設をジャンル別に分類した際の当該分類の名称であり、系列店などの商号も含む。ジャンルテーブル530は、ジャンル名称531ごとにジャンルコード513を対応付けて記録している。
(ディスプレイに表示される選択モードの一例)
つぎに、図5−2を用いて、ディスプレイ312に表示される選択モードの一例について説明する。図5−2は、ディスプレイ312に表示される選択モードの一例を示す説明図である。図5−2においては、選択モードについてのみ説明するものとし、属性の設定などについての表示画面の詳細については、図7〜12を用いて後述する。
図5−2において、ディスプレイ312には、マルチ検索における初期画面540が表示されている。この初期画面540においては、50音キー541と、リスト選択ボタン542とが表示されている。初期画面540において、ユーザによる50音キー541の選択により、キーワードの受け付けがおこなわれる。一方、ユーザがリスト選択ボタン542を選択すると、選択モード画面545に移行する。
選択モード画面545では、検索リスト546が表示され、ユーザから、住所エリア属性の検索項目、ジャンル属性の検索項目、または、初期画面540への移行、のいずれか一つの選択を受け付けるようになっている。なお、このとき、50音キー541からの入力については、受け付けないようになっている。この選択モード画面545において、「住所エリア」が選択されると、エリアリスト画面550に移行する。一方、選択モード画面545において、「ジャンル」が選択されると、ジャンルリスト画面555に移行する。
エリアリスト画面550には、検索項目として都道府県がユーザから選択可能に表示されている。なお、ユーザが都道府県を選択した場合に、当該選択した都道府県の市町村などをリスト化して表示することも可能である。一方、ジャンルリスト画面555には、検索項目として施設のジャンルがユーザから選択可能に表示されている。エリアリスト画面550にて「埼玉県」が選択され、ジャンルリスト画面555にて「競技場」が選択された場合、キーワード入力画面560に移行する。
なお、検索項目の選択は順次おこなわれるものであり、順番を付けて補足すると、(1)選択モード画面545において「住所エリア」が選択される、(2)エリアリスト画面550において「埼玉県」が選択される、(3)キーワード入力画面560に移行、(4)再度、リスト選択ボタン542が選択される、(5)選択モード画面545において「ジャンル」が選択される、(6)ジャンルリスト画面555において「競技場」が選択される、(7)キーワード入力画面560に移行する、となる。
キーワード入力画面560において、入力完了ボックス561には、住所エリア属性として「埼玉県」が入力キーワードとして入力されている。一方、入力完了ボックス562には、「競技場」が入力キーワードとして入力されている。また、キーワード入力画面560においては、ユーザによる50音キー541の選択により、キーワードの受け付けが可能になっている。このようにして、検索リストを用いたユーザからの選択を受け付けることが可能になっている。
(ナビゲーション装置による属性設定処理の一例)
つぎに、図5−3を用いて、ナビゲーション装置300による属性設定処理の一例について説明する。図5−3は、ナビゲーション装置300による属性設定処理の一例を示すフローチャートである。
図5−3において、ナビゲーション装置300のCPU301は、地図画面やメニュー画面などの状態から、マルチ検索が選択されたか否かを判断する(ステップS571)。マルチ検索が選択されるまで待機状態にあり(ステップS571:Noのループ)、マルチ検索が選択されると(ステップS571:Yes)、マルチ検索画面を表示する(ステップS572)。なお、マルチ検索画面は、図5−2に示した初期画面540である。
そして、キーワードの入力があったか否かを判断する(ステップS573)。キーワードの入力がない場合(ステップS573:No)、リスト選択ボタン542(図5−2参照)が選択されたか否かを判断する(ステップS574)。リスト選択ボタン542が選択されていないと判断した場合(ステップS574:No)、所定時間経過したか否かを判断する(ステップS575)。所定時間経過していないと判断した場合(ステップS575:No)、ステップS573に移行し、キーワードの入力があったか否かの判断をおこなう。
一方、所定時間経過したと判断した場合(ステップS575:Yes)、リスト選択ボタン542の選択を促す通知をおこなう(ステップS576)。なお、この通知は、「リストボタンを押してください」などの通知である。そして、ユーザによりリスト選択ボタン542が選択されるまで待機状態にあり(ステップS577:Noのループ)、リスト選択ボタン574が選択されると(ステップS577:Yes)、検索リストを表示する(ステップS578)。なお、この表示画面は、図5−2に示したエリアリスト画面550またはジャンルリスト画面555に相当する。
また、ステップS574において、リスト選択ボタン542が選択された場合(ステップS574:Yes)、ステップS578における検索リストの表示をおこなう。このあと、表示した検索リストの中から、検索項目の受け付けをおこない(ステップS579)、受け付けた検索項目を入力キーワードとして出力する(ステップS580)。そして、入力キーワードに第1属性を設定し(ステップS581)、検索開始の指示を受け付けたか否かを判断する(ステップS582)。
また、ステップS573において、キーワードが入力された場合(ステップS573:Yes)、入力キーワードに第2属性を設定し(ステップS583)、ステップS582における、検索開始の指示を受け付けたか否かの判断をおこなう。ステップS582において、検索開始の指示を受け付けていないと判断した場合(ステップS582:No)、ステップS573に移行し、キーワードの入力があったか否かの判断をおこなう。検索開始の指示を受け付けた場合(ステップS582:Yes)、検索処理をおこなう(ステップS584)。なお、検索処理については、図13〜15を用いて後述する。このあと、ディスプレイ312に検索結果を出力し(ステップS585)、一連の処理を終了する。
上述した表示画面および処理によれば、選択モードにて提示した検索リストから検索項目の選択をユーザから受け付け、受け付けた検索項目を入力キーワードとして、当該入力キーワードに特定の属性を設定して検索をおこなうようにしたので、ユーザが検索機能を使い慣れていない場合や、検索するためのワードが思い浮かばない場合などに、キーワードの入力をサポートすることができる。したがって、検索を迅速におこなうことができるとともに、ユーザが所望する検索をおこなうことができる。また、当該機能を使い慣れたユーザにとっては、たとえば、地名などを操作入力せずに、検索リストからキーワードを選択することができるので、検索を迅速におこなうことができる。
また、選択モードにて選択された入力キーワードに第1属性を設定し、ユーザ入力による入力キーワードに第2属性を設定し、第1属性により特定される検索手法を用いて第1キーワードに該当し、かつ、第2属性により特定される検索手法を用いて第2キーワードに該当する地点をデータベース140から検索するようにしたので、選択モードにて選択された第1キーワードおよびユーザ入力による第2キーワードによるAND検索をおこなうことができる。したがって、ユーザにとって煩雑な操作となる入力については、検索リストから入力し、具体的なキーワードの入力については、手動入力することにより、迅速且つ的確な検索をおこなうことができる。
また、検索リストに表示する検索項目をジャンル属性または住所エリア属性の検索項目としたので、ユーザにとって煩雑な操作となる入力に対して、検索リストからの入力をおこなうことができる。
また、キーワードの入力の受け付け中において所定時間以上キーワードの入力を受け付けない場合に、選択モードへの遷移を促す通知をおこなうようにすれば、ユーザが検索機能を使い慣れていない場合や、検索するためのワードが思い浮かばない場合など、所定時間以上キーワードの入力がない場合に、選択モードへの遷移を促すことにより、キーワードの入力をサポートし、迅速且つ的確な検索をおこなうことができる。
(検索リストを用いない場合の属性設定処理の一例)
つぎに、図6−1および図6−2(以下、図6と称す)を用いて、検索リストを用いない場合の属性設定処理の一例について説明する。図6は、検索リストを用いない場合の属性設定処理の一例を示すフローチャートである。なお、図6においては、ユーザからマルチ検索の選択を受け付けたことにより地点検索時における初期画面が予め表示されていることを前提とする。なお、この入力画面は、図5−2に示した初期画面540と同様であるが、後述する図7を用いて再度説明する。
図6において、ナビゲーション装置300のCPU301は、入力デバイス310を用いてユーザからキーワードが入力されたか否かを判断する(ステップS601)。キーワードが入力されるまで待機状態にあり(ステップS601:Noのループ)、キーワードが入力されると(ステップS601:Yes)、候補キーワードがあるか否かを判断する(ステップS602)。なお、候補キーワードは、詳細については図8を用いて後述するが、たとえば「さ」が入力された場合に推測される「さいたま」などである。
候補キーワードがあると判断した場合(ステップS602:Yes)、候補キーワードを、入力ボックスの下に表示される推奨変換候補ボックスに表示する(ステップS603)。そして、推奨変換候補ボックスに表示した候補キーワードの中から、ユーザによるキーワードの選択を受け付けたか否かを判断する(ステップS604)。候補キーワードの選択を受け付けた場合(ステップS604:Yes)、受け付けた候補キーワードを入力キーワードとして入力ボックスに表示する(ステップS605)。そして、図4に示した属性テーブル400を用いて、入力ボックスに表示されたキーワードに属性を設定する(ステップS606)
このあと、引き続きキーワードの入力があるか否かを判断する(ステップS607)。キーワードの入力がある場合(ステップS607:Yes)、ステップS602に移行する。ステップS602において、候補キーワードがないと判断した場合(ステップS602:No)、具体的には、たとえば、「ん」や「っ」などで始まるキーワードが入力された場合、ステップS606に移行し、当該キーワードを入力キーワードとして属性を設定する。なお、このとき設定する属性は、たとえば、名称属性とするなどして予め定めておけばよい。
また、ステップS604において候補キーワードの選択を受け付けない場合(ステップS604:No)、ステップS606に移行し、入力ボックスに表示されているキーワードを入力キーワードとして属性を設定する。ステップS607において、引き続きキーワードの入力がないと判断した場合(ステップS607:No)、ユーザから属性の変更を受け付けたか否かを判断する(ステップS608)。
属性の変更を受け付けると(ステップS608:Yes)、受け付けた属性に変更する(ステップS609)。そして、属性が設定された入力キーワードのほかに、他のキーワードを入力する旨を受け付けたか否かを判断する(ステップS610)。なお、ステップS610の判断は、具体的には、図7に示す「追加ボタン」が選択されたか否かの判断である。一方、ステップS608において、属性の変更を受け付けない場合(ステップS608:No)、ステップS610に移行する。
他のキーワードを入力する旨を受け付けた場合(ステップS610:Yes)、属性が設定された入力キーワードを入力完了ボックスに表示させる(ステップS611)。なお、入力完了ボックスの表示については、図12を用いて後述する。このあと、他のキーワードの入力を受け付け(ステップS612)、ステップS602に移行する。
一方、ステップS610において、他のキーワードを入力する旨を受け付けない場合(ステップS610:No)、検索開始の入力を受け付けたか否かを判断する(ステップS613)。検索開始の入力を受け付けるまで待機状態にあり(ステップS613:Noのループ)、検索開始の入力を受け付けると(ステップS613:Yes)、属性ごとのテーブルを用いて検索をおこなう(ステップS614)。なお、検索処理の詳細については、図13〜15を用いて後述する。このあと、ディスプレイ312に検索結果を表示し(ステップS615)、一連の処理を終了する。
(地点検索時における入力画面の一例)
つぎに、図7を用いて、地点検索時における入力画面の一例について説明する。図7は、地点検索時における入力画面の一例を示す説明図である。なお、図7に示す説明図は、図6に示したフローチャートの前提として表示される画面を示す。
図7において、ディスプレイ312には、50音キー701と、入力ボックス702と、推測変換候補ボックス703と、属性タブ704と、追加ボタン705と、検索開始ボタン706とが表示されている。50音キー701には、日本語のひらがなが一覧表記されており、タッチパネルにより、ユーザからの入力を受け付けるようになっている。入力ボックス702は、50音キー701から入力されたキーワードを表示する。
推測変換候補ボックス703は、50音キー701から入力された文字を基に、候補キーワードを表示する。属性タブ704は、入力キーワードに設定する属性を示すものであり、50音キー701から入力された文字に属性が設定された際に、設定された属性に対応するタブがアクティブに表示される。追加ボタン705は、属性の異なる他のキーワードを入力する場合に、ユーザからの選択を受け付ける。検索開始ボタン706は、入力ボックス702に表示されている入力キーワードに該当する地点について検索の開始を受け付ける。
(ユーザからキーワードの入力を受け付けた際の表示画面の一例)
つぎに、図8を用いて、ユーザからキーワードの入力を受け付けた際の表示画面の一例について説明する。図8は、ユーザからキーワードの入力を受け付けた際の表示画面の一例を示す説明図である。なお、図8に示す説明図は、図6に示したフローチャートのステップS603において表示される画面を示す。
図8において、ユーザが50音キー701の「さ」を入力したことにより、入力ボックス702には、「さ」が表示されている。推測変換候補ボックス703には、「さ」から推測される候補キーワードが表示されており、たとえば、地名である「さいたま」、「佐賀」のほか、コンビニエンスストアのジャンルの「サークルストア」などが表示される。なお、この候補キーワードは、たとえば、ユーザが「さ」を入力した際の直近の履歴を基に抽出されたキーワードである。
推測変換候補ボックス703に表示される候補キーワードは、タッチパネルによってユーザからの選択を受け付けるようになっている。この表示画面において、たとえば、ユーザが推測変換候補ボックス703の中から「さいたま」を選択したとすると、図9に示す表示画面に移行する。
(入力キーワードに属性を設定した際の表示画面の一例)
つぎに、図9を用いて、入力キーワードに属性を設定した際の表示画面の一例について説明する。図9は、入力キーワードに属性を設定した際の表示画面の一例を示す説明図である。なお、図9に示す説明図は、図6に示したフローチャートのステップS606において表示される画面を示す。
図9において、入力ボックス702には、「さいたま」が表示されている。そして、符号900に示すように、「さいたま」に対応する住所エリア属性を示す属性タブ704がアクティブになって表示されている。また、推測変換候補ボックス703には、「さいたま」の後に続いて入力が推測される候補キーワードが表示されている。この表示画面において、推測変換候補ボックス703の中から、ユーザが「国立美術館」を選択したとすると、図10に示す表示画面に移行する。
(キーワードが変更されたことにより属性を変更した際の表示画面の一例)
つぎに、図10を用いて、キーワードが変更されたことにより属性を変更した際の表示画面の一例について説明する。図10は、キーワードが変更されたことにより属性を変更した際の表示画面の一例を示す説明図である。なお、図10に示す説明図は、図6に示したフローチャートにおいて、引き続き入力があった場合の(ステップS607:Yes)、ステップS606において表示される画面を示す。
図10において、入力ボックス702には、「さいたま国立美術館」が入力されている。そして、符号1000に示すように、「さいたま国立美術館」に対応する名称属性を示す属性タブ704がアクティブになって表示されている。この表示画面において、ユーザにより検索開始ボタン706が選択されると、「さいたま国立美術館」に該当する地点の名称検索がおこなわれる。一方、この表示画面において、追加ボタン705が選択されると図11に示す表示画面に移行する。
(ユーザの選択により属性を変更した際の表示画面の一例)
つぎに、図11を用いて、ユーザの選択により属性を変更した際の表示画面の一例について説明する。図11は、ユーザの選択により属性を変更した際の表示画面の一例を示す説明図である。なお、図11に示す説明図は、図6に示したフローチャートにおいて、引き続き入力があった場合の(ステップS607:Yes)、ステップS609において表示される画面を示す。
図11において、ユーザがタッチパネルの属性タブ704のうち、ジャンル属性を示す項目を選択したことにより、「さいたま国立美術館」がジャンル属性に設定されるとともに、符号1100に示すように、ジャンル属性を示す属性タブ704がアクティブになって表示されている。なお、この表示画面において、ユーザが名称属性を示す属性タブ704を選択することによって、再度、名称属性に設定することも可能である。また、住所エリア属性、ヨミ(仮名)属性、または電話番号属性を示す属性タブ704を選択すると、それぞれ対応する属性に設定することも可能になっている。なお、たとえば、「さいたま国立美術館」にジャンル属性や電話番号属性を設定し、ジャンル検索や電話番号検索をおこなったとしても、検索結果としては該当なしという検索結果となる。
上述した属性設定処理および表示画面によれば、入力キーワードに属性を設定し、当該属性により特定される検索手法を用いて、当該入力キーワードに該当する地点を検索するようにしたので、検索をおこなうにあたりユーザからの検索手法の設定を要することのない、所謂フリーキーワードによる検索をおこなうことができる。したがって、ユーザは、検索手法を設定することによる煩わしさを低減できるとともに、検索手法の誤認を低減することにより、適正な検索結果を得ることができる。
また、入力キーワードに設定されている属性の変更をユーザから受け付けるようにしたので、設定された属性がユーザの所望するものと異なる場合に、ユーザの所望する属性に変更することができる。したがって、ユーザの所望する属性を反映させた適正な検索結果を得ることができる。
また、属性の変更を受け付けた履歴情報を記憶するようにし、テーブルおよび履歴情報を参照して、入力キーワードに属性を設定するようにしたので、あるキーワードにおいて、テーブルに予め登録されている属性とユーザの所望する属性とが異なるようなことがあっても、毎回ユーザが属性を変更する必要はなく、次回以降の属性の設定時に、ユーザの所望する属性を設定させることができる。
また、キーワードの入力にあたり、候補キーワードを抽出してユーザに提示し、提示した中から受け付けた候補キーワードを入力キーワードとして出力するようにしたので、ユーザのキーワード入力をサポートすることができ、ユーザの入力操作の負担を軽減することができる。
(複数の入力キーワードに属性を設定した際の表示画面の一例)
つぎに、図12を用いて、複数の入力キーワードに属性を設定した際の表示画面の一例について説明する。図12は、複数の入力キーワードに属性を設定した際の表示画面の一例を示す説明図である。なお、図12に示す説明図は、図6に示したフローチャートにおいて、ステップS611およびステップS612において表示される画面を示す。なお、図12に示す表示画面は、図8〜11にて示したキーワードとは無関係の画面を示している。
図12において、表示画面には、入力完了ボックス1201,1202が表示されている。この入力完了ボックス1201には、「さいたま」という入力キーワードに住所エリア属性が設定されている旨が表示されている。これは、入力ボックス702に「さいたま」の入力キーワードが入力され、当該入力キーワードに住所エリア属性が設定されたことを示している。
さらに、入力完了ボックス1202には、「競技場」の入力キーワードにジャンル属性が設定されている旨が表示されている。これは、「さいたま」が入力された後に、ユーザから追加ボタン705が選択され、「競技場」の入力キーワードが入力されたことにより、当該入力キーワードにジャンル属性が設定されたことを示している。
また、この表示画面において、入力ボックス702には、「浦和」の入力キーワードが入力されており、符号1203に示すように、名称属性を示す属性タブ704がアクティブになって表示されている。なお、「浦和」のキーワードは、本来であれば住所エリア属性が設定されるが、ここでは名称属性が設定されている。これは、住所エリア属性として既に「さいたま」が登録されていることにより、住所属性の入力を受け付けないように予め設定しているためである。なお、住所エリア属性が既に登録されている場合であっても、再度、住所エリア属性の入力を受け付け可能に予め設定しておくことも可能である。
この表示画面において、ユーザが検索開始ボタン706を選択すると、3つの入力キーワードについて、設定されている各属性により、住所エリア検索、ジャンル検索、および名称検索がおこなわれる。以下に、図13〜15を用いて、検索処理の詳細について説明する。
(ナビゲーション装置による検索処理の詳細の一例)
つぎに、図13〜15を用いて、ナビゲーション装置による検索処理の詳細の一例について説明する。図13は、地点検索処理におけるエリアコードの抽出処理の一例を示すフローチャートである。図13に示すフローチャートは、住所エリア属性が設定された入力キーワードからエリアコードを抽出するときの処理を示している。なお、図13においては、図12に示した表示画面を前提とし、すなわち、「さいたま」の入力キーワードに住所エリア属性が設定され、「競技場」の入力キーワードにジャンル属性が設定され、「浦和」の入力キーワードに名称属性が設定されていることを前提とする。
図13において、ナビゲーション装置300のCPU301は、住所エリアの入力キーワード(「さいたま」)と、図5−1に示した住所テーブル520中の住所名称とを照合する(ステップS1301)。そして、照合の結果、一致するものがあったか否かを判断する(ステップS1302)。一致するものがあったと判断した場合(ステップS1302:Yes)、一致した住所名称に対応するエリアコード「11100」(図5−1、符号514参照)を抽出する(ステップS1303)。
そして、抽出したエリアコード「11100」を、バッファ1(たとえば、磁気ディスクドライブ304のドライブバッファ)に保存する(ステップS1304)。なお、バッファの数字は、各属性による検索結果ごとに便宜上定めた数字である。一方、ステップS1302において、照合の結果、一致するものがないと判断した場合(ステップS1302:No)、バッファ1に無効値を保存し(ステップS1305)、一連の処理を終了する。なお、無効値とは、当該入力キーワードに該当する地点がない旨を示すものである。
図14は、地点検索処理におけるジャンルコードの抽出処理の一例を示すフローチャートである。図14に示すフローチャートは、ジャンル属性が設定された入力キーワードからジャンルコードを抽出するときの処理を示している。
図14において、ナビゲーション装置300のCPU301は、ジャンル名称の入力キーワード(「競技場」)と、図5−1に示したジャンルテーブル530中のジャンル名称とを照合する(ステップS1401)。そして、照合の結果、一致するものがあったか否かを判断する(ステップS1402)。一致するものがあったと判断した場合(ステップS1402:Yes)、一致したジャンル名称に対応するジャンルコード「1」(図5−1、符号513参照)を抽出する(ステップS1403)。
そして、抽出したジャンルコード「1」を、バッファ2に保存する(ステップS1404)。一方、ステップS1402において、照合の結果、一致するものがないと判断した場合(ステップS1402:No)、バッファ2に無効値を保存し(ステップS1405)、一連の処理を終了する。
図15は、地点検索処理における名称検索処理の一例を示すフローチャートである。図15に示すフローチャートは、名称属性が設定された入力キーワード、図13に示したエリアコードの抽出処理により抽出されたエリアコード、および図14に示したジャンルコードの抽出処理により抽出されたジャンルコード、を用いて施設を特定する際の処理を示している。
図15において、ナビゲーション装置300のCPU301は、バッファ1に保存されたエリアコード「11100」を取得する(ステップS1501)。そして、取得したエリアコード「11100」と、図5−1に示した地点情報テーブル510中のエリアコードとを照合する(ステップS1502)。そして、照合の結果、一致するものがあったか否かを判断する(ステップS1503)。一致するものがあったと判断した場合(ステップS1503:Yes)、一致した地点情報を抽出し、検索用テーブルを作成する(ステップS1504)。なお、この検索用テーブルの詳細については図16を用いて後述する。
さらに、このあと、バッファ2に保存されたジャンルコード「1」を取得する(ステップS1505)。そして、取得したジャンルコード「1」と、ステップS1504にて作成した検索用テーブル中のジャンルコードとを照合する(ステップS1506)。そして、照合の結果、一致するものがあったか否かを判断する(ステップS1507)。一致するものがあったと判断した場合(ステップS1507:Yes)、一致した地点情報を抽出し、検索用テーブルを再作成する(ステップS1508)。
そして、施設名称の入力キーワード(「浦和」)と、ステップS1508にて再作成した検索用テーブルの中の施設名称とを照合する(ステップS1509)。そして、照合の結果、一致するものがあったか否かを判断する(ステップS1510)。一致するものがあったと判断した場合(ステップS1510:Yes)、一致した地点情報を抽出し、バッファ3に保存する(ステップS1511)。そして、バッファ3に保存した地点情報を検索結果として出力し(ステップS1512)、一連の処理を終了する。
一方、ステップS1503において、エリアコードと、地点情報テーブル510中のエリアコードとの照合の結果、一致するものがないと判断した場合(ステップS1503:No)、該当する地点情報がない旨を出力し(ステップS1513)、一連の処理を終了する。また、ステップS1507において、ジャンルコードと検索用テーブル中のジャンルコードとの照合の結果、一致するものがないと判断した場合(ステップS1507:No)、ステップS1513に移行する。また、ステップS1510において、施設名称の入力キーワードと、再作成した検索用テーブルの中の施設名称との照合の結果、一致するものがないと判断した場合(ステップS1510:No)、ステップS1513に移行する。
(検索処理において作成される検索用テーブルの一例)
つぎに、図16を用いて、検索処理において作成される検索用テーブルの一例について説明する。図16は、検索処理において作成される検索用テーブルの一例を示す説明図である。
図16において、第1検索用テーブル1610は、取得したエリアコード「11100」と、図5−1に示した地点情報テーブル510との照合の結果、一致するものがあった場合に、一致した地点情報を抽出したテーブルを示している。すなわち、第1検索用テーブル1610は、地点情報テーブル510の中から、エリアコード「11100」(「さいたま」)を抽出した際の施設情報を示したものである。
第2検索用テーブル1620は、取得したジャンルコード「1」と、第1検索用テーブル1610中のジャンルコードとの照合の結果、一致するものがあった場合に、一致した地点情報を抽出することにより、再作成したテーブルを示している。すなわち、第2検索用テーブル1620は、第1検索用テーブル1610の中からジャンルコード「1」(「競技場」)を抽出した際の、施設名称を示している。
検索結果1630は、施設名称の入力キーワード(「浦和」)と、第2検索用テーブル1620の中の施設名称との照合の結果、一致するものがあった場合に、一致した地点情報を抽出することにより、出力される検索結果を示している。すなわち、検索結果1630は、第2検索用テーブル1620の中から「浦和」の文字を含む施設情報を示している。つまり、「浦和スタジアム」が検索結果1630として出力されることを示している。
なお、上述した説明においては、第1検索用テーブル1610を作成するエリア検索、第2検索用テーブルを作成するジャンル検索、第2検索用テーブルから地点情報を抽出する名称検索、の順に検索をおこなうようにしているが、各検索の順番については、任意である。また、検索結果1630が出力される際の表示画面については、図17および図18を用いて以下に説明する。
(検索結果を出力した際の表示画面の一例)
つぎに、図17および図18を用いて、検索結果を出力した際の表示画面の一例について説明する。図17は、1件の検索結果を出力した際の表示画面の一例を示す説明図である。
図17において、ディスプレイ312には、検索結果画面1710と、地図画面1720とが表示されている。検索結果画面1710には、検索結果として「浦和スタジアム」の住所などが表示される。また、検索結果画面1710には、「浦和スタジアム」を目的地に設定するか否かの入力を受け付ける選択ボタン1711が表示されている。この選択ボタン1711のうち、ユーザが「はい」を選択すると、「浦和スタジアム」を目的地として設定する。
地図画面1720には、「浦和スタジアム」を中心に、周辺の地図が表示されている。なお、この検索結果画面1710においては、1件のみの検索結果を示しているが、検索結果が複数の場合には、複数件の検索結果を表示することもある。検索結果が複数件表示される際の表示画面については、図18を用いて以下に説明する。
図18は、複数件の検索結果を出力した際の表示画面の一例を示す説明図である。図18において、ディスプレイ312には、複数の検索結果が列挙されて表示されている。この表示画面において、たとえば、「浦和スタジアム」がユーザにより選択されると、図17に示した表示画面に移行する。なお、「浦和スタジアム」以外の他の地点がユーザにより選択された場合にも同様に、それぞれの検索結果画面や地図画面が表示された表示画面に移行する。
上述した検索処理および表示画面によれば、複数のキーワード(「さいたま」、「競技場」、「浦和」)を受け付け、各入力キーワードに属性を設定するとともに、各属性により特定される検索手法を用いて、各入力キーワードに該当する地点を検索するようにしたので、属性の異なる複数の入力キーワードの入力を同一画面上にておこなうことができる。
以上説明したように、本実施例にかかるナビゲーション装置300によれば、選択モードにて提示した検索リストから検索項目の選択をユーザから受け付け、受け付けた検索項目を入力キーワードとして、当該入力キーワードに特定の属性を設定して検索をおこなうようにしたので、ユーザが検索機能を使い慣れていない場合や、検索するためのワードが思い浮かばない場合などに、キーワードの入力をサポートすることができる。したがって、検索を迅速におこなうことができるとともに、ユーザが所望する検索をおこなうことができる。また、当該機能を使い慣れたユーザにとっては、たとえば、地名などを操作入力せずに、検索リストからキーワードを選択することができるので、検索を迅速におこなうことができる。
また、本実施例にかかるナビゲーション装置300によれば、検索をおこなうにあたりユーザからの検索手法の設定を要することのない、所謂フリーキーワードによる検索をおこなうことができる。これにより、ユーザは、検索手法を設定することによる煩わしさを軽減できるとともに、ユーザによる検索手法の誤認に伴う誤った検索を抑止することができることにより、的確な検索結果を得ることができる。
以上のように、本発明の地点検索装置、地点検索方法、地点検索プログラム、および記録媒体によれば、キーワードの入力をサポートし、迅速且つ的確に検索をおこなうことができる。
なお、本実施例で説明した地点検索方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。