JP5264631B2 - 車両用傾斜センサ構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用傾斜センサ構造に関するものである。
従来から、二輪車等の車両に取り付けられ、水平面に対する車両の傾斜状態の有無を検出するための傾斜センサが知られている。この傾斜センサは、例えば特許文献1に示されるように、V字状の案内路と、この案内路を移動可能な移動体(例えば、磁石等)と、案内路に設けられ移動体を検出する検出センサ(例えば、MR素子、ホール素子等)とを備えている。この傾斜センサでは、車両が傾斜した場合に移動体が案内路を移動し、案内路に設けられた検出センサでこの移動体を検出することで、車両の傾斜状態を検出できるようになっている。
特開2006−105763号公報
しかしながら、上述の従来技術にあっては、車両の傾斜状態を検出することはできるものの、移動体が磁石等から構成されている関係で、移動体が案内路内を移動している際や、エンジンからの振動等により移動体と案内路とが接触することで、音が発生するという課題がある。
これに対して、移動体の周囲をゴム等の弾性部材でコーティングすることで、移動体と案内路との接触により生じる音を低減することも考えられるが、弾性部材と案内路との間の摩擦力が大きくなったり、熱等により弾性部材が案内路に粘着したりして、案内路内で移動体をスムーズに移動させることができない場合がある。
また、車両の走行中において、車両に比較的大きな加速度が入力され、車両が前傾姿勢または後傾姿勢となった場合にも、移動体が案内路内を移動する場合がある。この場合には、車両が左右に傾斜していないにも関わらず、検出センサの出力信号が発生してしまう。
そこで、本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、移動体と案内路との接触により発生する音を抑制するとともに、移動体の移動をスムーズに維持することができる車両用傾斜センサ構造を提供するものである。
上記の課題を解決するために、請求項に記載した発明は、中心から両側方にかけて上方に向けて延出する案内路(例えば、実施形態における案内路20)と、前記案内路を移動可能な移動体(例えば、実施形態における移動体30)と、前記案内路の両端部に設けられ、前記移動体を検出する移動体検出素子(例えば、実施形態における第1移動体検出素子24、第2移動体検出素子25)とを備えた車両用傾斜センサ構造において、前記案内路の中心部分には、前記案内路が延在する平面に対して直交する方向に窪み、かつ前記案内路内に向けて開口して、前記移動体を収容可能な第1凹部(例えば、実施形態における凹部130)が形成されていることを特徴とする。
請求項に記載した発明は、前記案内路は、ケーシング(例えば、実施形態におけるセンサケーシング111)に形成された溝部(例えば、実施形態における溝部113)と、前記溝部を閉塞するカバー(例えば、実施形態におけるセンサカバー112)とで囲まれた内側空間で構成され、前記溝部の中心部分には前記第1凹部が形成される一方、前記カバーには前記案内路内に向けて開口する第2凹部(例えば、実施形態における凹部132)が、前記第1凹部に対向配置されていることを特徴とする。
請求項に記載した発明は、前記第1凹部及び前記第2凹部のうち、少なくとも何れか一方の凹部の上方には、前記案内路の内面から突出し、前記移動体の移動を規制する規制突起部(例えば、実施形態における規制突起部301)が設けられていることを特徴とする。
請求項に記載した発明によれば、傾斜センサが前傾姿勢または後傾姿勢となった場合に、移動体に慣性力が作用すると、移動体が第1凹部内に向けて誘導され、凹部内に収容されることになる。これにより、移動体の案内路における左右両側方への移動が規制されるため、前傾姿勢または後傾姿勢時において、移動体が案内路の端部まで移動して移動体検出素子によって誤検出されることがない。これにより、傾斜センサの傾斜状態を正確に判定することが可能になる。
請求項に記載した発明によれば、ケーシングとカバーとの双方に凹部を形成することで、前傾姿勢及び後傾姿勢時の双方の場合において、何れかの凹部内に誘導されることになる。そのため、前傾姿勢及び後傾姿勢時において、移動体検出素子による誤検出を防止することができるため、傾斜センサの傾斜状態をより正確に判定することができる。
請求項に記載した発明によれば、車両が前後方向に振動した場合に、移動体が凹部内に上手く誘導されずまた凹部から飛び出して、案内路内を上方に向けて移動しようとすると、移動体が規制突起部に接触する。そして、移動体が規制突起部に接触することで、移動体の上方への移動が規制され、移動体が下方に向けて戻される。これにより、移動体が案内路の両側方に向けて移動することがないので、移動体検出素子による移動体の誤検出を防止することができ、車両の傾斜状態を正確に判定することができる。
本発明の第1実施形態における傾斜センサの概略構成図(側面図)である。 図1のA−A線に沿う断面図である。 本発明の実施形態における移動体の斜視図である。 図1に相当する傾斜センサの概略構成図(側面図)であり、本実施形態の作用を説明する説明図である。 本発明の他の構成を示す移動体の斜視図である。 本発明の他の構成を示す傾斜センサの概略構成図(側面図)である。 図6のB−B線に沿う断面図である。 本発明の第2実施形態における傾斜センサの概略構成図(側面図)である。 図8のC−C線に沿う断面図である。 図8のD−D線に沿う断面図である。 本発明他の構成を示す図8のD−D線に相当する断面図である。 本発明の第3実施形態における図8のD−D線に相当する断面図である。 本発明の第4実施形態における図8のD−D線に相当する断面図である。
次に、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
図1,2に示すように、本実施形態の傾斜センサ10は、例えば図示しない燃料噴射型の二輪車(以下、車両という)に取り付けられ、車両の水平面に対する傾斜状態を検出するものであって、センサケーシング11を備えている。このセンサケーシング11は、箱型形状のものであり、その内部に案内路20と、案内路20内を移動可能な移動体30とが設けられている。
案内路20は、センサケーシング11内において略V字状に形成された断面視矩形状(図2参照)のものであり、センサケーシング11の長手方向に沿う中央部において水平面と略平行に形成された中央路21と、中央路21の両側方に連結された一対の傾斜路22,23とで構成されている。各傾斜路22,23は、中央路21から両側方にかけて上方に向けて水平面に対して傾斜し、互いに同じ高さまで延出している。なお、傾斜センサ10は、傾斜路22,23を車両の幅方向における左右に向けた状態で、車両に取り付けられている。
各傾斜路22,23の端部には、移動体30を検出するための第1,2移動体検出素子24,25がそれぞれ配置されている。一方の傾斜路22に配置された第1移動体検出素子24は、コイル26により構成されている。このコイル26は傾斜路22の端部外周を覆うように巻回され、移動体30がコイル26内を移動することにより生じる磁界の変化を利用して、コイル26の電圧変化、インピーダンス変化等を検出し、傾斜路22の端部において移動体30の有無を検出する。
これに対して、他方の傾斜路23に配置された第2移動体検出素子25も、同様にコイル27により構成されている。このコイル27は、傾斜路23の端部外周を覆うように巻回されている。
なお、各移動体検出素子24,25は図示しない制御部に接続され、各移動体検出素子24,25により移動体30が検出された場合に、その検出信号が制御部に向けて出力される。そして、制御部は、移動体検出素子24,25からの検出信号を受信することで、傾斜センサ10(車両)の傾斜状態の有無を判定する。
ここで、案内路20には、案内路20内を回転移動可能な移動体30が設けられている。この移動体30は、例えば磁性金属材料からなる球状の移動体本体31と、移動体本体31の表面にコーティングされた弾性部材32とにより構成され、傾斜センサ10の傾斜状態(車両の傾斜状態)に応じて案内路20内を回転しながら移動する。
図1〜3に示すように、移動体本体31の外表面には、ゴム等の弾性部材32がコーティングされている。この弾性部材32は、移動体本体31の外表面全面を覆うようにコーティングされ、その表面には多数の突起部40が形成されている。
図3に示すように、突起部40は、移動体本体31の中心部から径方向外側に向けて放射状に突出するものであり、弾性部材32の表面における略全面に亘って形成されている。突起部40は、基端から先端に向かうにつれ先細る円錐形状のものであり、先端に向かうにつれ撓み易くなっている。すなわち、移動体30と案内路20とは突起部40を介して接触している。
また、図1〜3に示すように、多数の突起部40の基端から先端までの長さは適宜異なるように形成されている。具体的には、多数の突起部40のうち一部(少なくとも1つ)の突起部(例えば、図3中突起部40a)は、他の突起部(例えば、図3中突起部40b)に比べて長さが長く、かつ太さが細く形成されている。つまり、弾性部材32の突起部40の先端は、同一周上には存在していない。
次に、作用を説明する。
まず、図1に示すように、傾斜センサ10の初期位置として、傾斜センサ10(車両)が水平状態にある場合には、移動体30は案内路20の中央路21に配置されており、各移動体検出素子24,25により移動体30は検出されない。
そして、図4に示すように、傾斜センサ10、つまり車両が左側(図4中左側)方向に傾斜すると(図4中矢印C参照)、これに伴い移動体30は中央路21から傾斜路22の端部に向けて転がりながら移動する。移動体30が傾斜路23の端部に差し掛かると、第1移動体検出素子24のコイル26内を通過する磁束が変化する。そして、第1移動体検出素子24は、コイル26の磁束の変化に伴う電圧変化、インピーダンス変化等を検出し、傾斜路22の端部に移動体30が至ったことを検出する。そして、第1移動体検出素子24は、この検出結果を検出信号として制御部に向けて出力する。
検出信号を受信した制御部は、検出信号に基づいて車両の傾斜状態を判定することができる。そして、車両が傾斜していると判断された場合には、車両のインジェクタからの燃料噴射を停止させてエンジンを停止することができる。また、車両が右側方向に傾斜した場合も、上述した左側方向に傾斜した場合と同様の方法で車両の傾斜を検出することができる。
ところで、従来のように移動体が磁石等により構成されている場合には、移動体が案内路内を移動している際や、エンジンからの振動等により移動体と案内路とが接触し、音が発生するという課題がある。
ここで、本実施形態では案内路20を回転移動する移動体本体31の外表面に、多数の突起部40を有する弾性部材32をコーティングする構成とした。
この構成によれば、移動体本体31が弾性部材32にコーティングされているため、移動体30と案内路20とが接触した場合には、弾性部材32によりその影響を吸収して緩和させることができる。これにより、移動体30の回転移動時や振動等による案内路20との接触時に発生する音を抑制することができる。
また、案内路20内において、移動体30と案内路20とは突起部40を介して接触した状態にある。そのため、移動体30と案内路20とが面同士で接触している場合に比べて、移動体30における案内路20との接触面積が小さい。すなわち、案内路20と移動体30との間の摩擦力が小さいため、傾斜センサ10が傾いた場合には、その傾きに応じて移動体30が即座に回転移動し始めるようになっている。これにより、移動体30の表面を弾性部材32でコーティングしたとしても、移動体30の移動を妨げることがないため、移動体30を案内路20内でスムーズに回転移動させることができる。したがって、弾性部材32の粘着や弾性部材32と案内路20との間における摩擦力の増加に伴う傾斜センサ10の応答性に何ら影響を与えることがなく、高感度な傾斜センサ10を提供することができる。
しかも、本実施形態では突起部40のうち、一部の突起部40a(図3参照)が他の突起部40b(図3参照)に比べて細長く形成されているため、移動体30の回転移動時や振動等による案内路20との接触時には、これら細長い突起部40aの先端から案内路20に接触するようになっている。そして、案内路20に接触した細長い突起部40aは、他の突起部40bに比較して撓み量が大きいため、その先端が十分に変形することで接触の影響を吸収し、その後に案内路20に接触する短い突起部40bはほとんど変形しないようになっている。これにより、案内路20との接触時に発生する音をより効果的に抑制することができるとともに、移動体30の変形量が少ないため、傾斜センサ10の応答性への影響を確実に防止することができる。
なお、この発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。
例えば、傾斜センサの傾斜に応じて案内路内を移動するものであれば、移動体は球状に限らず、例えば円柱形状のものを採用することも可能である。具体的には、図5に示すように、移動体50は、例えば磁性金属材料からなる円柱形状の移動体本体51を備えており、傾斜センサ10の傾斜状態に応じて案内路20(図1,2参照)内を回転しながら移動するように構成されている。そして、移動体本体51の側面には、側面を覆うように弾性部材52がコーティングされ、弾性部材52の表面には移動体本体51の径方向外側に向けて放射状に突出する多数の突起部53が形成されている。この時、移動体50は、その軸線方向と案内路20の幅方向(図1における紙面奥行き方向)とを一致させた状態で配置され、弾性部材52の突起部53を介して案内路20に接触している。そして、移動体50は、軸線周りに回転しながら案内路20内を回転移動するようになっている。なお、上述した傾斜センサ10と同様の構成のものについては、同一の符号を付し、説明を省略する。
また、上述した実施形態では、移動体をコーティングする弾性部材に突起部を形成する構成について説明したが、移動体に弾性部材がコーティングされていれば、案内路に突起部を形成するような構成にしてもよい。具体的には、図6,7に示すように、傾斜センサ80は、センサケーシング11内において略V字形状に形成された案内路81を備え、案内路81の内表面には内側に向けて突出する多数の突起部82が形成されている。この突起部82は、案内路81の内表面全面に配置され、各突起部81は基端から先端に向かうにつれ先細るように形成されている。
一方、移動体90は、球状の移動体本体91と、移動体本体91の外表面を覆うようにコーティングされたゴム等の弾性部材92とで構成され、上述した実施形態のような突起部は形成されていない。
このような構成であっても、移動体90の外表面に弾性部材92がコーティングされているため、移動体90と案内路81とが接触した場合には、弾性部材92によりその影響を吸収して緩和させることができる。これにより、移動体90の回転移動時や振動等による案内路81との接触時に発生する音を抑制することができる。
また、案内路81に突起部82が形成されているため、移動体90と案内路81とは突起部82を介して接触した状態にある。そのため、案内路81と移動体90が面同士で接触している場合に比べて、移動体90と案内路81との接触面積が小さい。これにより、移動体90の外表面を弾性部材92でコーティングしたとしても、移動体90の移動を妨げることがないため、移動体90を案内路81内でスムーズに回転移動させることができる。したがって、傾斜センサ80の応答性を維持させることができ、高感度な傾斜センサ80を提供することができる。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、以下の説明では、上述した実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、説明を省略する。
図8〜10に示すように、本実施形態の傾斜センサ100は、センサケーシング111と、センサケーシング111を閉塞するセンサカバー112とで外観構成されている。センサケーシング111には厚さ方向に沿って切り込まれた溝部113が形成されている。この溝部113は、平面視で略V字状に形成されており、この溝部113がセンサカバー112で閉塞されることにより、センサケーシング111とセンサカバー112とで囲まれた内側空間が上述した案内路20を構成している。
ここで、案内路20における中央路21の内面には、案内路20が延在する平面に対して車両後方(図10中右側)方向に向けて窪んだ凹部(第1凹部)130が形成されている。この凹部130は、移動体30の外形よりも大きく形成された略角柱形状のものであり、開口端から底部に向けて凹部130の口径が漸次縮小するように内周面が湾曲形成されている。凹部130は、その内部に移動体30が収容可能に構成されている。すなわち、凹部130は、中央路21において、車両前方のみに向けて開口している。また、凹部130の開口端と案内路20との境界部分(凹部130の開口端における上側の角部)105は、丸みを帯びている。
ところで、車両に大きな加速度が入力されることにより、車両が後傾姿勢となると、案内路20の中央路21に配置されている移動体30には車両後方に向けて慣性力が作用する。この慣性力により、移動体30が案内路20の中央路21から抜け出して傾斜路22,23に向かって移動する場合がある。この場合、移動体30が、傾斜路22,23の端部まで移動すると、移動体検出素子24,25に検出され、車両が傾斜していると誤判断される虞がある。
これに対して、本実施形態の傾斜センサ100では、車両が後傾姿勢となった場合に移動体30に慣性力が作用すると、移動体30が車両後方の凹部130内に向けて誘導され、凹部130内に収容される(図9,10中鎖線参照)。この場合、凹部130は、中央路21において車両前方のみに開口しているので、移動体30に対して左右方向が凹部130によって囲まれることになる。これにより、移動体30の左右方向への移動が規制されるため、車両の後傾姿勢時において、移動体30が中央路21から抜け出して傾斜路22,23上を移動することがない。その結果、移動体検出素子24,25による移動体30の誤検出を防止することができるので、車両の傾斜状態をより正確に判定することが可能になる。
また、凹部130は、開口端から底部に向けて口径が漸次縮小するように形成されているため、移動体30の凹部130への出入りが速やかに行われることになる。すなわち、車両が後傾姿勢となった場合には、移動体30は凹部130の内周面を伝って速やかに凹部130内に案内されるため、移動体検出素子24,25による移動体30の誤検出を確実に防止することができる。
一方、車両が後傾姿勢から中立姿勢に戻った場合には、移動体30は凹部130の内周面を伝って速やかに案内路20に戻ることになる。そのため、移動体30が車両の中立姿勢時にも関わらず凹部130内で滞在することを防ぐことができる。したがって、車両の傾斜状態をより正確に判定することができる。
さらに、凹部130の開口端と案内路20との境界部分105が丸みを帯びているため、この境界部分105に移動体30が引っ掛かることがなく、案内路20と凹部130との間で移動体30の出入りがスムーズに行われる。また、境界部分が角形状に形成されている場合に比べて、移動体30と境界部分105とが接触する際に移動体30に作用する力を低減することができる。
なお、上述した第2実施形態では、凹部130の形状を角柱形状(断面視矩形状)に形成した場合について説明したが、これに限らず図11に示すように凹部131を半円錐形状(断面視三角形状)に形成しても構わない。これによっても、第2実施形態と同様の効果を奏することができる。すなわち、案内路20が延在する平面に対して窪んでいれば、凹部の形状は適宜設計変更が可能である。
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
本実施形態では、図12に示すように、案内路20を間に挟んでセンサケース111及びセンサカバー112の双方に、凹部131,132が形成されている点で上述した第2実施形態と相違している。具体的に、本実施形態の傾斜センサ200のセンサケース111には、中央路21の内面から車両後方に向けて窪んだ断面三角形状の凹部131が形成されている。一方、センサカバー112には、中央路21の内面から車両前方に向けて窪んだ断面三角形状の凹部132が形成されており、これら凹部131,132は、車両前後方向において案内路20の中央路21を間に挟んで対向配置されている。なお、凹部131,132の下面は、それぞれの開口端から底部側に向かうにつれ上方に向けて湾曲している。また、図示しないが各凹部131,132における側面も開口端から底部側に向けて、凹部131,132の口径が漸次縮小するように湾曲形成されている。
この構成によれば、上述した第2実施形態と同様の効果を奏するとともに、中央路21の前方にも凹部132が形成されているので、車両の前傾姿勢時に移動体30に対して前方に向けて慣性力が作用すると、移動体30が凹部132内に誘導されることになる。これにより、移動体30の左右方向の移動が規制されるため、移動体30が中央路21から抜け出て傾斜路22,23(図8参照)上を移動することがない。そのため、前傾姿勢及び後傾姿勢時の双方の場合において、移動体検出素子24,25による移動体30の誤検出を防止することができ、車両の傾斜状態を正確に判定することができる。
次に、本発明の第4実施形態について説明する。
本実施形態の傾斜センサ300は、図13に示すように、凹部131の上方において中央路21の内面からから前方に向けて突出する規制突起部301が形成されている。この突起部301は、車両(案内路20)の前後方向に沿って片持ち状に延在しており、基端がセンサケーシング111の溝部113内に固定される一方、先端がセンサカバー112に向かって延出している。
この構成によれば、車両が前後方向に振動した場合に、移動体30が凹部131,132内に上手く誘導されず、また凹部131,132から飛び出して案内路20内を上方に向けて移動しようとすると、移動体30が規制突起部301に接触する。そして、移動体30が突起部301に接触することで、移動体30の上方への移動が規制され、移動体30は下方に向けて戻される。これにより、移動体30が中央路21から傾斜路22,23に入り込むことがないので、移動体検出素子24,25による移動体30の誤検出を防止することができ、車両の傾斜状態を正確に判定することができる。
また、上述した実施形態では、両傾斜路22,23の端部にコイル26,27を配置した場合について説明したが、両端部に光センサを配置するような構成にしてもよい。この場合、傾斜路を間に挟んで投光部と受光部とを配置し、移動体が傾斜路の端部に至ってレーザ光を遮蔽し、光センサがOFF状態となることで移動体を検出するように構成すればよい。また、両傾斜路に光センサを配置する構成においては、移動体本体に磁性金属材料以外の材料を採用することも可能である。また、移動体検出素子としては、コイルや光センサの他にMR素子やホール素子等を用いてもよい。
さらに、上述の実施形態では案内路20(図1参照)を略V字形状に形成した場合について説明したが、これに限らず、両側方にかけて上方に向けて延出するような構成であれば、弧状の案内路等を形成してもよい。
また、上述した実施形態では、突起部を円錐形状に形成したが、円柱形状等、移動体と案内路との接触面積が小さくなるような構成であれば適宜設計変更が可能である。
また、本発明の傾斜センサは、二輪車に限らず三輪、四輪の車両に搭載することも可能である。
10,80…傾斜センサ(車両用傾斜センサ) 20,81…案内路 24…第1移動体検出素子(移動体検出素子) 25…第2移動体検出素子(移動体検出素子) 31,51,91…移動体本体(移動体) 32,92…弾性部材 40,40a,40b,53,82…突起部

Claims (3)

  1. 中心から両側方にかけて上方に向けて延出する案内路(20)と、
    前記案内路を移動可能な移動体(30)と、
    前記案内路の両端部に設けられ、前記移動体を検出する移動体検出素子(24,25)とを備えた車両用傾斜センサ構造において、
    前記案内路の中心部分には、前記案内路が延在する平面に対して直交する方向に窪み、かつ前記案内路内に向けて開口して、前記移動体を収容可能な第1凹部(130)が形成されていることを特徴とする車両用傾斜センサ構造。
  2. 前記案内路は、ケーシング(111)に形成された溝部(113)と、前記溝部を閉塞するカバー(112)とで囲まれた内側空間で構成され、
    前記溝部の中心部分には前記第1凹部が形成される一方、前記カバーには前記案内路内に向けて開口する第2凹部(132)が、前記第1凹部に対向配置されていることを特徴とする請求項記載の車両用傾斜センサ構造。
  3. 前記第1凹部及び前記第2凹部のうち、少なくとも何れか一方の凹部の上方には、前記案内路の内面から突出し、前記移動体の移動を規制する規制突起部(301)が設けられていることを特徴とする請求項または請求項記載の車両用傾斜センサ構造。
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