JP5262289B2 - 巻線方法、及び巻線装置 - Google Patents

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Description

本発明は、平角導体をエッジワイズ曲げしてコイルを形成する技術に関し、詳しくはコイルの寸法精度を向上させる技術である。
近年、ハイブリッド車などに搭載される駆動用のモータへの高出力化、小型化の要請が高まっている。そのため、平角導体をエッジワイズ曲げしてコイルを形成する方法が検討されている。
特許文献1には、矩形状コイル、矩形状コイルの製造方法、及び矩形状コイルの製造装置に関する発明が開示されている。
平角導体をエッジワイズ曲げ加工する際に、治具を用いて平角導体のエッジワイズ曲げ部の内側部分を厚み方向に拘束することで、エッジワイズ曲げ部の膨らみを抑えることが可能となる。
平角導体をエッジワイズ曲げ加工する際には、平角導体のエッジワイズ曲げ部の外周部分が、内周部分に比べて長くなる。これは平角導体をエッジワイズ曲げ加工する際に、平角導体の外周側は伸ばされる方向に力が働き、内周側は圧縮される方向に力が働くためである。
このため、平角導体のエッジワイズ曲げ部では、内周側の厚みが厚くなり、外周側の厚みが薄くなる傾向にある。平角導体の厚みが厚くなると、膨らんだ部分でお互いに干渉する。このため、固定子コアにこの方法で平角導体をエッジワイズ曲げ加工したコイルを挿入した際に固定子の占積率を悪化させる要因となる。
このため、特許文献1では、エッジワイズ曲げ加工の際に、平角導体の内周側を治具によって所定幅で拘束することで、平角導体のエッジワイズ曲げ部の厚みが増加することを防いでいる。
特許文献2には、エッジワイズコイル巻線方法及び装置についての発明が開示されている。
特許文献2においても、特許文献1と同様に平角導体のエッジワイズ曲げ部の厚みの増加を防ぐために、プレス機構を備えたエッジワイズ曲げ部の内周側を押さえる治具を用いる。平角導体をエッジワイズ曲げ加工する際に、エッジワイズ曲げ部の内周側を、治具を介してプレス機構で加圧することで、平角導体のエッジワイズ曲げ部の厚みが増加することを防いでいる。
特開2006−288025号公報 特開2007−74881号公報
しかしながら、特許文献1及び特許文献2には、以下のような課題があると考えられる。
まず、出願人の実験によって判明した平角導体10のエッジワイズ曲げ部10a付近における寸法精度を悪化させる要因について説明する。
図8に、平角導体10をエッジワイズ曲げする際の構成を表した模式図を示す。
図9に、平角導体10のエッジワイズ曲げ部10aの模式図を示す。
エッジワイズ曲げ巻線装置20には、第1線材ガイド21と、第2線材ガイド22と、曲げ治具23と、押さえフランジ24を備えている。この他にエッジワイズ曲げ巻線装置20には、図示しない平角導体10を送る送り機構等を備えている。
第1線材ガイド21は平角導体10の外周側側面を押さえる治具であり、第2線材ガイド22は平角導体10の内周側側面を押さえる治具であり、第1線材ガイド21と第2線材ガイド22を用いて平角導体10を幅方向にガイドしている。第1線材ガイド21と第2線材ガイド22とは、平角導体10の最小板幅Wに隙間Aを加えた距離に配置されている。隙間Aは平角導体10の板幅の最大寸法公差を許容する寸法を考慮して設定されており、平角導体10を送る際に治具とかじらない配慮がされている。
平角導体10をエッジワイズ曲げする際には、鍔が設けられた円柱状の押さえフランジ24の鍔の部分で平角導体10を厚み方向に押さえる。そして、曲げ治具23を押さえフランジ24中心に回転させることで、平角導体10をエッジワイズ曲げ加工する。この際に、平角導体10は押さえフランジ24に押し付けられることで、応力集中部Spで応力が集中しこの付近にもっとも荷重が加わる。
その結果、図9に示すように平角導体10のエッジワイズ曲げ部10a付近には、隙間Aが存在することで発生する第1変形部P1と、押さえフランジ24の形状によって発生する第2変形部P2ができる。第1変形部P1及び第2変形部P2の変形量は実際には図8及び図9に示されるほど大きくはないが、固定子コアにコイルを挿入する際には占積率を低下させる原因となる。
したがって、特許文献1及び特許文献2では、平角導体のエッジワイズ曲げ部の内周側の厚みが増加する点に着目している。しかし、エッジワイズ曲げ部の寸法精度を高めるためには、内周側を治具で拘束したり、加圧したりするだけでは不十分であると考えられる。
そこで、本発明はこのような課題を解決するために、平角導体をエッジワイズ曲げ加工する際に、エッジワイズ曲げ部において不要な膨らみを低減させる巻線方法、及び巻線装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明による巻線方法は以下のような特徴を有する。
(1)平角導体をエッジワイズ曲げすることでコイルを形成する巻線方法において、
前記平角導体を所定位置に移動させる際に、前記平角導体を幅方向に支持するガイド部材により、幅方向の寸法公差の最大値の幅を有する前記平角導体の送りを許容する幅でガイドし、前記平角導体をクランプして所定量送る送り機構によって移動させ、前記平角導体のエッジワイズ曲げ加工する際に、前記平角導体の幅方向の側面に接するように前記ガイド部材を、カムで駆動する微量移動が可能なガイド部材移動機構で移動させた後、エッジワイズ曲げ加工すること、前記ガイド部材移動機構のスライド量は、前記平角導体の幅方向の寸法公差であること、を特徴とする。
(2)(1)に記載の巻線方法において、
エッジワイズ曲げ加工する際に前記平角導体の曲げ内周側を支持する支持部材を備え、前記支持部材の外周形状を、前記平角導体のエッジワイズ曲げ部のRに引き続く直線部をも支持する形状としたことを特徴とする。
前記目的を達成するために、本発明による巻線装置は以下のような特徴を有する。
(3)平角導体をエッジワイズ曲げすることでコイルを形成する巻線装置において、
前記平角導体を送る送り機構と、前記平角導体を幅方向に支持するガイド部材と、カムで駆動する微量移動が可能な、前記ガイド部材を前記平角導体に近接離間させるガイド部材移動機構と、を備え、前記ガイド部材は、前記平角導体を前記送り機構で送る際に、幅方向の寸法公差の最大値の幅を有する前記平角導体の送りを許容する幅でガイドし、前記平角導体のエッジワイズ曲げ加工する際に、前記ガイド部材移動機構で前記平角導体の幅方向の側面に接するように移動すること、前記ガイド部材移動機構は、前記平角導体の幅方向の寸法公差の分をスライドすること、を特徴とする。
(4)(3)に記載の巻線装置において、
エッジワイズ曲げ加工する際に前記平角導体の曲げ内周側を支持する支持部材を備え、前記支持部材の外周形状を、前記平角導体のエッジワイズ曲げ部のRに引き続く直線部をも支持する形状としたことを特徴とする。
このような特徴を有する本発明による巻線方法により、以下のような作用、効果が得られる。
まず、(1)に記載される発明は、平角導体をエッジワイズ曲げすることでコイルを形成する巻線方法において、平角導体を所定位置に移動させる際に、平角導体を幅方向に支持するガイド部材により、幅方向の寸法公差の最大値の幅を有する平角導体の送りを許容する幅でガイドし、平角導体をクランプして所定量送る送り機構によって移動させ、平角導体のエッジワイズ曲げ加工する際に、平角導体の幅方向の側面に接するようにガイド部材を、カムで駆動する微量移動が可能なガイド部材移動機構で移動させた後、エッジワイズ曲げ加工し、ガイド部材移動機構のスライド量は、平角導体の幅方向の寸法公差とするものである。
課題にも示した通り、平角導体をエッジワイズ曲げ加工すると、図9に示すように第1変形部P1と第2変形部P2が形成され、固定子に組み付けた際に固定子の占積率を低下させる要因となる。
この原因として考えられるのが、図8に示す第1線材ガイド21と第2線材ガイド22の間に最小板幅Wに隙間Aを加えた距離である。この隙間Aにより平角導体が隙間Aの分だけエッジワイズ曲げの内周側に曲がってしまう。このため第1変形部P1から平角導体が変形してしまい、結果的に寸法精度の低下に繋がり、固定子と干渉して占積率を低下させる要因となる虞がある。
しかし、(1)に示すように、平角導体をエッジワイズ曲げ加工する際には、ガイド部材にガイド部材移動機構を近接させることで、平角導体を幅方向に挟み、図8に示す隙間Aは無くすことができる。このため、第1変形部P1からの変形を押さえることが可能となる。
また、平角導体を送る際には幅方向の寸法公差の最大値の値を有する平角導体の送りを許容する幅でガイドしているので、平角導体の送りを阻害することもない。
よって、コイルを固定子コアに挿入したときに固定子コアに干渉するような平角導体の膨らみの発生を押さえることが可能であり、固定子の占積率を向上させることができる。
また(2)に記載される発明は、(1)に記載の巻線方法において、エッジワイズ曲げ加工する際に平角導体の曲げ内周側を支持する支持部材を備え、支持部材の外周形状を、平角導体のエッジワイズ曲げ部のRに引き続く直線部をも支持する形状とする。
このため、平角導体をエッジワイズ曲げ加工する際に、支持部材が平角導体の内周側を、エッジワイズ曲げ部及び直線部分も支えるため、図9に示す第2変形部P2の変形を防ぐことが可能となる。
第2変形部P2は、図8に示す第2線材ガイド22と押さえフランジ24との隙間があることによって、押さえフランジ24に沿った形状に変形する虞がある。しかし、押さえフランジ24にあたる支持部材を平角導体の内周側を、エッジワイズ曲げ部及び直線部分も支えるようにすることで、第2変形部P2の変形を押さえることが可能となる。
その結果、コイルの寸法精度を向上させ、固定子の占積率を向上させることができる。
このような特徴を有する本発明による巻線装置により、以下のような作用、効果が得られる。
まず、(3)に記載される発明は、平角導体をエッジワイズ曲げすることでコイルを形成する巻線装置において、平角導体を送る送り機構と、平角導体を幅方向に支持するガイド部材と、カムで駆動する微量移動が可能な、ガイド部材を平角導体に近接離間させるガイド部材移動機構と、を備え、ガイド部材は、平角導体を送り機構で送る際に、幅方向の寸法公差の最大値の幅を有する平角導体の送りを許容する幅でガイドし、平角導体のエッジワイズ曲げ加工する際に、ガイド部材移動機構で平角導体の幅方向の側面に接するように移動し、ガイド部材移動機構は、平角導体の幅方向の寸法公差の分をスライドするものである。
したがって、(1)に示す巻線方法と同様に、平角導体を送る際には幅方向の寸法公差の最大値の値を有する平角導体の送りを許容する幅でガイドし、平角導体をエッジワイズ曲げ加工する際には、ガイド部材にガイド部材移動機構を近接させることで、平角導体を幅方向に挟み、図8に示す隙間Aは無くすことができる巻線装置を提供できる。このため、第1変形部P1からの変形を押さえることが可能となる。
よって、コイルを固定子コアに挿入したときに固定子コアに干渉するような平角導体の膨らみの発生を押さえることが可能であり、固定子の占積率を向上させることができる。
また、(4)に記載される発明は、(3)に記載の巻線装置において、エッジワイズ曲げ加工する際に平角導体の曲げ内周側を支持する支持部材を備え、支持部材の外周形状を、平角導体のエッジワイズ曲げ部のRに引き続く直線部をも支持する形状とするものである。
よって、(2)に示す巻線方法と同様に、第2変形部P2は、図8に示す第2線材ガイド22と押さえフランジ24との隙間があることによって、押さえフランジ24に沿った形状に変形する虞がある。しかし、押さえフランジ24にあたる支持部材を平角導体の内周側を、エッジワイズ曲げ部及び直線部分も支えるようにすることで、第2変形部P2の変形を押さえることが可能とする巻線装置を提供することができる。
その結果、コイルの寸法精度を向上させ、固定子の占積率を向上させることができる。
まず、本発明の第1実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図1に、エッジワイズ曲げ巻線装置20の概略図を示している。図2に、エッジワイズ曲げ巻線装置20の断面概略図を示している。
エッジワイズ曲げ巻線装置20には、第1線材ガイド21、第2線材ガイド22、曲げ治具23及び押さえフランジ24が備えられている。また、クランプ部30及び線材送り機構40を備えている。
第1線材ガイド21は平角導体10の側面をガイドするためにエッジワイズ曲げ巻線装置20に設けられており、平角導体10をエッジワイズ曲げ加工する際の曲げ方向外側に配置される。また、第1線材ガイド21にはガイド部材移動機構26を備えており、平角導体10に対して直行する方向に第1線材ガイド21をスライドさせることができる。平角導体10は銅やアルミニウムなどの導電性の良い金属であり、周囲には絶縁被膜が施されている。
ガイド部材移動機構26のスライド量は、平角導体10の板幅の寸法公差、すなわち隙間Aと均しい。従って、駆動方式はカムなどを用いた微量移動が可能な構成が望ましい。ただし平角導体10は銅或いはアルミニウムなどの比較的柔らかい部材を用いているため、過大な力を加えると平角導体10を潰しかねない。そのため、エアダンパや緩衝材などの緩衝機構を備えていることが好ましい。
第2線材ガイド22は、エッジワイズ曲げ巻線装置20に固定された部材で、平角導体10が巻回されて形成するコイル13の内周側にあたる部分をガイドする。図1では分かりにくいが、第2線材ガイド22はコイル13の内周側に平角導体10の厚みだけ突出しており、平角導体10の側面を支持することが可能である。
第1線材ガイド21と第2線材ガイド22の間には最小板幅Wと隙間Aを加えた分の隙間が設けられており、その間を平角導体10が通過できるようになっている。
曲げ治具23は、平角導体10をエッジワイズ曲げ加工する機構であり、図2に示される曲げ用サーボモータ50の駆動力が伝達されて押さえフランジ24を中心にして回転する。曲げ用サーボモータ50の動力は、第1ギア52と第2ギア53に伝達されて、ベアリングなどで回転可能に支持されている回転体54を介して曲げ治具23に伝達される。
曲げ治具23の回転角度は90度にプラスαの角度だけ回転する構成となっている。平角導体10をエッジワイズ曲げ加工する場合、平角導体10のスプリングバックが発生するため、平角導体10を90度にエッジワイズ曲げ加工する際には余計に曲げ加工する必要がある。
曲げ治具23の側面は平角導体10に当接し、曲げ用サーボモータ50によって曲げ治具23が回転移動することで、平角導体10をエッジワイズ曲げ加工する。
図3に、図2の部分拡大図を示す。平角導体10を鍔24aで押さえている様子を示している。
押さえフランジ24は、図3に示すように鍔24aとシャフト24bを有する。
シャフト24bはクランプ用サーボ51に接続されており、図2の図面下方向に移動し加圧することが可能である。これは鍔24aで平角導体10の側面を厚み方向に押さえるためであり、シャフト24bには図示しないストッパーが備えられており、一定量以上は降下しないように構成されている。
エッジワイズ曲げ巻線装置20はベース55に固定されている。
線材ガイド25は、平角導体10を厚み方向に押さえ、平角導体10がエッジワイズ曲げ巻線装置20から浮き上がらないように保護するためのガイドである。
クランプ部30は平角導体10を厚み方向に押さえ、平角導体10の移動を防ぐ機能を備えている。線材送り機構40は、平角導体10を進行方向に所定量送る機能を備えている。送りはサーボによって制御されており、コイル13を巻回するに従って平角導体10の送り量を増減させることが可能となっている。
次に、エッジワイズ曲げ巻線装置20の動作について説明を行う。
図4に、平角導体10をエッジワイズ曲げ巻線装置20でエッジワイズ曲げ加工する際の模式図を示す。
図示しないボビンに巻かれた平角導体10を、線材送り機構40を駆動させることで押さえフランジ24側に送る。線材送り機構40で平角導体10をクランプし、平角導体10を所定距離送った後、クランプ部30で平角導体10をクランプする。そして、線材送り機構40をアンクランプして所定位置に戻す。
クランプ部30で平角導体10をクランプしている状態で、第1線材ガイド21をガイド部材移動機構26によって前進させる。第2線材ガイド22と第1線材ガイド21の隙間は最小板幅Wと同じ幅となる。
この後、押さえフランジ24を降下させて平角導体10を鍔24aで押さえる。押さえフランジ24は所定の位置まで降下するとそれ以上降下しない構造となっているので、鍔24aの下面と、保持テーブル56の上面との間は所定の間隔となる。この間隔は平角導体10の板幅の平均値とほぼ同じに設定されている。したがって、平角導体10は鍔24aと保持テーブル56で挟まれることになる。
この状態で、曲げ治具23を回転させて平角導体10のエッジワイズ曲げ加工を行う。平角導体10は、シャフト24bの外周に沿って曲げられるので、平角導体10のエッジワイズ曲げ部10a内周の経はシャフト24bの外径と均しくなる。こうして、平角導体10はエッジワイズ曲げ加工される。
平角導体10にエッジワイズ曲げ部10aが形成されると、押さえフランジ24をアンクランプして、クランプ部30のアンクランプも行う。クランプ部30のアンクランプをする際には、線材送り機構40でのクランプを行う。そして線材送り機構40で平角導体10の送りを再開する。線材送り機構40での平角導体10の送り量は、短辺と長辺でそれぞれ異なり、またターンごとにも異なる。ターンごとに異なるのは短辺の長さであり、コイル13を略台形状に形成するためである。
以下、同じように繰り返すことで平角導体10によってコイル13が形成される。
第1実施形態は、上記構成であるので、以下に説明する作用効果を奏する。
まず、第1の効果として、エッジワイズ曲げ加工した際の平角導体10の寸法精度の向上が図れる点が挙げられる。
第1実施形態の平角導体10の巻線方法は、平角導体10をエッジワイズ曲げすることでコイル13を形成する巻線方法において、平角導体10を所定位置に移動させる際に、平角導体10を幅方向に支持する第1線材ガイド21及び第2線材ガイド22により、幅方向の寸法公差の最大値の幅を有する平角導体10の送りを許容する幅でガイドし、平角導体10をクランプして所定量送る線材送り機構40によって移動させ、平角導体10のエッジワイズ曲げ加工する際に、平角導体10の幅方向の側面に接するように第1線材ガイド21をガイド部材移動機構26で移動させた後、エッジワイズ曲げ加工するものである。
この結果、課題で指摘する図9に示した第1変形部P1からの平角導体10の変形を抑えることが可能になる。
図5に、エッジワイズ曲げ加工した平角導体10の模式図を示す。
第1線材ガイド21と第2線材ガイド22の間の隙間は、図8に示されるように平角導体10が平角導体10の幅方向の寸法公差の最大値の幅を有する場合にも、線材送り機構40による送りが阻害されない幅となっている必要がある。具体的には、平角導体10の最小板幅Wは数mm程度なので、隙間Aは数十μm〜数百μmオーダーとなるが、平角導体10を送る際には抵抗となる虞があるので最小板幅Wに加えて隙間Aの幅を第1線材ガイド21と第2線材ガイド22の間に確保しておく必要がある。
しかし、この隙間Aがそのままの場合、曲げ治具23を回転させる段階で平角導体10の剛性によって平角導体10は第1線材ガイド21に押し付けられる格好となり、図9に示すような形状に変形してしまう。
そこで、第1線材ガイド21を第2線材ガイド22側に動かして、よって平角導体10の最小板幅Wの幅と同じかそれ以下の隙間とすることで、第1変形部P1から折れ曲がるような形状となることを防ぐことが可能となる。
前述したようにコイル13が形成された後に、コイル13は図示しない固定子コアに挿入されて固定子を形成する。図9のように変形している場合、コイル13の第1変形部P1及び第2変形部P2が固定子コアに干渉するため、余計に固定子側にクリアランスを必要とする。その結果、固定子の占積率が低下し、モータの性能に影響する。
その点、図5に示すように第1変形部P1からの変形を抑えることができれば、その分コイル13として形成されたときに余分な膨らみを押さえることができ、固定子の占積率の向上を図ることができる。
また、第2の効果として、平角導体10の送りをスムーズにできる点が挙げられる。
第1線材ガイド21をガイド部材移動機構26によって移動する方式にすることで、第1線材ガイド21と第2線材ガイド22の隙間を、最小板幅W+隙間A以上に設定することが可能である。
隙間Aの間隔を平角導体10の最小板幅Wの寸法公差の最大値よりも広くすると、前述したように第1変形部P1からの変形が更に大きくなるという問題がある。しかし、第1線材ガイド21をガイド部材移動機構26によって移動可能にしたことで、自由にクリアランスが設定できるメリットがある。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
(第2実施形態)
第2実施形態は第1実施形態の構成とほぼ同じである。ただし、押さえフランジ24の構成が異なるのでその点を以下に説明する。
図6に、第2実施形態の、エッジワイズ曲げ巻線装置20で平角導体10をエッジワイズ曲げ加工する際の模式図を示す。
第2実施形態の押さえフランジ24が備えるシャフト24bは長円型の断面を備えている。鍔24aは平角導体10を押さえる目的が果たせれば形状はどのような形でも良いが、シャフト24bにあわせて楕円形としてある。
シャフト24bの半径Rは、平角導体10のエッジワイズ曲げ部10aの内径と均しい。そして、半円と直線から構成されるシャフト24bの断面は、平角導体10のエッジワイズ曲げ部10aの内周側を半径R部分と直線部分で支持する。
第2実施形態は、このような構成であるため、以下に説明する作用、効果を奏する。
まず、第2実施形態の巻線方法において、平角導体10をエッジワイズ曲げ加工する際に平角導体10の曲げ内周側を支持するシャフト24bを備え、シャフト24bの外周形状を、平角導体10のエッジワイズ曲げ部10aのRに引き続く直線部をも支持する形状とするものである。
したがって、第2変形部P2の変形を抑えることが可能となる。
図7に、エッジワイズ曲げ加工した平角導体10の模式図を示す。
シャフト24bが円形断面の場合、平角導体10の第2変形部P2付近に応力がかかることになる。このため、平角導体10は曲げ治具23が回転移動するに従って、図9に示すような第2変形部P2の形状に変形することになる。この変形量は実際には僅かであるが、固定子コアにコイル13を組み込む際には干渉する要因となる。
ところが、シャフト24bの形状を長円形状とすることで、平角導体10のエッジワイズ曲げ部10aから延長して直線部分もシャフト24bで支えることになるので、結果的に第2変形部P2部分にかかる応力を緩和することが可能となる。
以上、本実施形態に則して発明を説明したが、この発明は前記実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で構成の一部を適宜変更することにより実施することもできる。
例えば、第1線材ガイド21、第2線材ガイド22、曲げ治具23等の具体的形状は変更可能であり、駆動方法としてサーボモータを用いているが、ギアやカムを組み合わせる構成とすることを妨げない。
第1実施形態の、エッジワイズ曲げ巻線装置の概略図である。 第1実施形態の、エッジワイズ曲げ巻線装置の断面概略図である。 第1実施形態の、図2の部分拡大図である。 第1実施形態の、平角導体をエッジワイズ曲げ巻線装置でエッジワイズ曲げ加工する際の模式図である。 第1実施形態の、エッジワイズ曲げ加工した平角導体の模式図である。 第2実施形態の、エッジワイズ曲げ巻線装置で平角導体をエッジワイズ曲げ加工する際の模式図である。 第2実施形態の、エッジワイズ曲げ加工した平角導体の模式図である。 出願人が調査に用いた、平角導体をエッジワイズ曲げする際の構成を表した模式図である。 出願人が調査した、平角導体のエッジワイズ曲げ部の模式図である。
符号の説明
10 平角導体
10a エッジワイズ曲げ部
13 コイル
20 エッジワイズ曲げ巻線装置
21 第1線材ガイド
22 第2線材ガイド
23 曲げ治具
24 押さえフランジ
24a 鍔
24b シャフト
25 線材ガイド
26 ガイド部材移動機構
30 クランプ部
40 線材送り機構
50 曲げ用サーボモータ
51 クランプ用サーボ
52 第1ギア
53 第2ギア
54 回転体
A 隙間
P1 第1変形部
P2 第2変形部
R 半径
W 板幅

Claims (4)

  1. 平角導体をエッジワイズ曲げすることでコイルを形成する巻線方法において、
    前記平角導体を所定位置に移動させる際に、
    前記平角導体を幅方向に支持するガイド部材により、幅方向の寸法公差の最大値の幅を有する前記平角導体の送りを許容する幅でガイドし、前記平角導体をクランプして所定量送る送り機構によって移動させ、
    前記平角導体のエッジワイズ曲げ加工する際に、
    前記平角導体の幅方向の側面に接するように前記ガイド部材を、カムで駆動する微量移動が可能なガイド部材移動機構で移動させた後、エッジワイズ曲げ加工すること
    前記ガイド部材移動機構のスライド量は、前記平角導体の幅方向の寸法公差であること、
    を特徴とする巻線方法。
  2. 請求項1に記載の巻線方法において、
    エッジワイズ曲げ加工する際に前記平角導体の曲げ内周側を支持する支持部材を備え、
    前記支持部材の外周形状を、前記平角導体のエッジワイズ曲げ部のRに引き続く直線部をも支持する形状としたことを特徴とする巻線方法。
  3. 平角導体をエッジワイズ曲げすることでコイルを形成する巻線装置において、
    前記平角導体を送る送り機構と、
    前記平角導体を幅方向に支持するガイド部材と、
    カムで駆動する微量移動が可能な、前記ガイド部材を前記平角導体に近接離間させるガイド部材移動機構と、を備え、
    前記ガイド部材は、
    前記平角導体を前記送り機構で送る際に、幅方向の寸法公差の最大値の幅を有する前記平角導体の送りを許容する幅でガイドし、
    前記平角導体のエッジワイズ曲げ加工する際に、前記ガイド部材移動機構で前記平角導体の幅方向の側面に接するように移動すること
    前記ガイド部材移動機構は、
    前記平角導体の幅方向の寸法公差の分をスライドすること、
    を特徴とする巻線装置。
  4. 請求項3に記載の巻線装置において、
    エッジワイズ曲げ加工する際に前記平角導体の曲げ内周側を支持する支持部材を備え、
    前記支持部材の外周形状を、前記平角導体のエッジワイズ曲げ部のRに引き続く直線部をも支持する形状としたことを特徴とする巻線装置。
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