JP5256759B2 - 微粒状農薬組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、微粒状農薬組成物に関する。
従来、農薬製剤には種々の形態が存在し、使用場面に応じた形態の農薬製剤が供されている。その製剤形態として、直接散布を行う固体製剤の場合には例えば、粉剤や粒剤のほかに、微粒状の農薬製剤として微粒剤及び微粒剤Fが知られている。これらの微粒状農薬製剤は、粉剤と比較して、1)粒径が大きいため目的地域外へのドリフトが少ない、2)稲体などへの散布時にその株元への到達性がよい、3)吸入、付着等による安全性上の問題が少ない等の利点はあるものの、その製造効率及び製造後の剥離等の問題により必ずしも充分に満足できるものではなかった。
日本農薬学会 農薬製剤・施用法研究会編、"農薬製剤ガイド"、社団法人 日本植物防疫協会発行
本発明は、優れた微粒状農薬組成物を提供することを課題とする。
本発明者らは、優れた微粒状農薬組成物を提供すべく検討の結果、吸油能が1〜50ml/100グラムかつ粒径が45〜212μmである微粒状鉱物質担体に、粒径が0.1〜20μmである微粉状農薬活性成分及び粒径が0.1〜20μmである微粉状固体担体を含む微粉状物質と、ポリオキシエチレンアルキルエーテルを含む油状物質とが保持されてなる微粒状農薬組成物が優れた性能を有することを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は以下の〔1〕〜〔7〕の通りである。
〔1〕 吸油能が1〜50ml/100グラムかつ粒径が45〜212μmである微粒状鉱物質担体に、粒径が0.1〜20μmである微粉状農薬活性成分及び粒径が0.1〜20μmである微粉状固体担体を含む微粉状物質と、ポリオキシエチレンアルキルエーテルを含む油状物質とが保持されてなる微粒状農薬組成物。
〔2〕 微粒状鉱物質担体100重量部に対して、微粉状物質の含有割合が0.1〜10重量部であり、油状物質の含有割合が0.1〜10重量部である〔1〕記載の微粒状農薬組成物。
〔3〕 ポリオキシエチレンアルキルエーテルがポリオキシエチレンオクチルエーテルである〔1〕又は〔2〕記載の微粒状農薬組成物。
〔4〕 微粒状農薬活性成分が、殺菌活性化合物及び殺虫活性化合物を含有する組成物である〔1〕〜〔3〕いずれか一項記載の微粉状農薬組成物。
〔5〕 微粉状農薬活性成分が、クロチアニジンを含有する組成物である〔1〕〜〔3〕いずれか一項記載の微粒状農薬組成物。
〔6〕 微粒状鉱物質担体が、炭酸カルシウム又は硅砂である〔1〕〜〔5〕いずれか一項記載の微粒状農薬組成物。
〔7〕 粒径63〜212μmである農薬微粒子の含有割合が90〜100重量パーセントである〔1〕〜〔6〕いずれか一項記載の微粒状農薬組成物。
本発明の微粒状農薬組成物は、優れた性能を有するものである。
本発明の微粒状農薬組成物は、吸油能が1〜50ml/100グラムかつ粒径が45〜212μmである微粒状鉱物質担体に、粒径が0.1〜20μmである微粉状農薬活性成分及び粒径が0.1〜20μmである微粉状固体担体を含む微粉状物質と、ポリオキシエチレンアルキルエーテルを含む油状物質とが保持されてなるものである。
本発明において微粒状鉱物質担体としては、日本工業規格(JIS)K−5101試験におけるアマニ油の吸油量が、担体100gあたり1〜50mlであり、実質的に粒径が45〜212μm、好ましくは63〜212μmの鉱物質担体、詳しくは本発明に用いられる鉱物質担体全量の95重量%以上が前記した粒径を有する鉱物質担体が用いられる。かかる鉱物質担体として具体的には、例えば、炭酸カルシウム及び硅砂が挙げられる。
本発明の微粒状農薬組成物には、かかる微粒状鉱物質担体が、通常50〜99重量%、好ましくは70〜95重量%程度含有される。
本発明の微粒状農薬組成物には、微粉状物質として微粉状農薬活性成分及び微粉状固体担体が用いられる。
本発明に用いられる微粉状農薬活性成分としては、例えば25℃で固体である殺虫活性成分及び殺菌活性成分が用いられ、具体的には例えば以下の農薬活性成分が用いられる。
ジメチルビンフォス、ベンタイオカルブ、NAC、MIPC、ベンスルタップ、ジフルベンズフロン、テフルベンズフロン、クロルフルアズロン、ブプロフェジン、フェノキシカルブ、ピリダベン、クロフェンテジン、ヘキシチアゾクス、フィプロニル、エチプロール、クロチアニジン、イミダクロプリド、チアクロプリド、カルタップ塩酸塩、ニテンピラム、ジノテフラン及びアセフェート等の25℃で固体の殺虫活性成分;
チウラム、テクロフタラム、カルプロパミド、ジクロシメット、トリシクラゾール、フサライド、クレソキシムメチル、トリフロキシストロビン、メトミノストロビン、ベノミル、トリアジン、フェリムゾン、フルスルファミド、プロベナゾール、キャプタン、ジエトフェンカルブ、ジクロメジン、TPN、イプロジオン、トリアジメホン、ヘキサコナゾール、フラメトピル、フルトラニル、メプロニル、オキソリニック酸、ピリメタニル、メパニピリム及びバリダマイシンA等の25℃で固体の殺菌活性成分。
本発明の微粒状農薬組成物には、微粉状農薬活性成分の1種を単独で、又は、2種以上を混合して、若しくは、併用により含有することができる。
本発明の微粒状農薬組成物に含有される微粉状固体担体としては、例えば、カオリン、ベントナイト、酸性白土、クレー、タルク等の鉱物質担体、ホワイトカーボン、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、硫酸ナトリウム、硫安、塩化カリウム等の無機物質粉末、ラクトース(乳糖)、グルコース、ショ糖等の糖類、並びに尿素が挙げられ、これらの1種を単独で、又は、2種以上を混合若しくは併用して含有することができる。
本発明の微粒状農薬組成物に用いられる微粉状物質は、1種又は2種以上の微粉状農薬活性成分、並びに、1種又は2種以上の微粉状固体担体からなるものであるが、これらは独立して、又は、これらの一部若しくは全部を予め混合してからジェットミル等で粉砕して得られる粉砕混合物とした上で用いることもできるが、かかる微粉状物質としては、実質的にその粒径が0.1〜20μm、好ましくは0.5〜20μm程度である微粉状物質、詳しくは本発明に用いられる微粉状物質全量の95重量%以上が前記した粒径を有する微粉状物質であるものが用いられる。なお、かかる粒径とは、例えばMALVERN社製のMASTERSIZER(登録商標)2000等のレーザー回折式粒子径測定装置により測定される平均粒径が用いられる。
本発明には、ポリオキシエチレンアルキルエーテルを含む油状物質が用いられる。本発明において、ポリオキシエチレンアルキルエーテルを含む油状物質とは、ポリオキシエチレンアルキルエーテルのみからなるものであってもよく、また、ポリオキシアルキルエーテルと他の界面活性剤及び/又は有機溶剤との組合わせであってもよく25℃において油状であるものが挙げられる。ポリオキシアルキルエーテルと他の界面活性剤及び/又は有機溶剤とは、予め混合した油状組成物として本発明の微粒状農薬組成物の製造に用いることもできるが、2種以上の油状物質として本発明の微粒状農薬組成物の製造に併用することもできる。
ポリオキシエチレンアルキルエーテルとしては、例えば、アルキル基の炭素数が8〜16であるものが挙げられ、具体的には、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレントリデシルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル等が挙げられる。これらの中でも好適なものとして、エチレンオキサイドの平均付加モル数が2〜16であるもの及び/又はHLB値が4〜12かつ全炭素数が8〜40であるものが挙げられる。ポリオキシエチレンアルキルエーテルを含む油状物質には、これらのポリオキシエチレンアルキルエーテルを1種又は2種以上含有する。
本発明に任意に用いられる界面活性剤としては、通常の非イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤及び両性界面活性剤が挙げられ、これらの1種又は2種類以上が用いられる。
かかる界面活性剤のうち、非イオン性界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレンラノリンアルコール、ポリオキシエチレンアルキルフェノールホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシングリセリルモノ脂肪酸エステル、ポリオキシプロピレングリコールモノ脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、高級脂肪酸グリセリンエステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、アルキロールアミド及びポリオキシエチレンアルキルアミンが挙げられ、
陽イオン性界面活性剤の具体例としては、ドデシルアミン塩酸塩等のアルキルアミン塩酸塩;アルキル四級アンモニウム塩、ドデシルトリメチルアンモニウム塩等のアルキルトリメチル四級アンモニウム塩;アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、アルキルピリミジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、ジアルキルモルホリニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ポリアルキルビニルピリジニウム塩が挙げられ、
陰イオン性界面活性剤の具体例としては、パルミチン酸ナトリウム等の脂肪酸ナトリウム;ポリオキシエチレンラウリルエーテルカルボン酸ナトリウム等のエーテルカルボン酸ナトリウム;ラウロイルサルコシンナトリウム、N−ラウロイルグルタミン酸ナトリウム等の高級脂肪酸のアミノ酸縮合物;高級アルキルスルホン酸塩;ラウリン酸エステルスルホン酸塩等の高級脂肪酸エステルスルホン酸塩;ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム等のジアルキルスルホサクシネート塩;オレイン酸アミドスルホン酸塩等の高級脂肪酸アミドスルホン酸塩;ドデシルベンゼンスルホン酸塩;ジイソプロピルナフタレンスルホン酸塩;アルキルアリルスルホン酸塩ホルマリン縮合物;アルケニルスルホン酸塩;ペンタデカン−2−スルフェート塩等の高級アルコール硫酸エステル塩;ポリオキシエチレンドデシルエーテル硫酸ナトリウム等のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩;ジポリオキシエチレンドデシルエーテルリン酸エステル塩等のポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル塩;スチレン−マレイン酸共重合体の塩;アルキルビニルエーテル−マレイン酸共重合体の塩が挙げられ、
両性界面活性剤の具体例としては、N−ラウリルアラニン、N、N、N−トリメチルアミノプロピオン酸、N、N、N−トリヒドロキシエチルアミノプロピオン酸、N−ヘキシル−N、N−ジメチルアミノ酢酸、1−(2−カルボキシエチル)ピリジニウムベタインが挙げられる。
本発明に任意に用いられる有機溶剤としては、エタノール、プロパノール、イソプロパノール等のアルコール、ヘキサン、流動パラフィン等の脂肪族炭化水素、アルキルベンゼン、アルキルナフタレン等の芳香族炭化水素、安息香酸エチル、フタル酸ジメチル等のエステル、オレイン酸等の脂肪酸、大豆油、亜麻仁油、サメ肝油等の動植物油、マシン油等の鉱物油等が挙げられる。
本発明の微粒状農薬組成物には、ポリオキシエチレンアルキルエーテルを含む油状物質が、全量で通常0.1〜5重量%、好ましくは0.2〜2重量%程度含有される。
本発明の微粒状農薬組成物は、微粒状鉱物質担体に、微粉状農薬活性成分及び微粉状固体担体と、ポリオキシエチレンアルキルエーテルを含む油状物質とが保持されてなるものである。かかる微粒状農薬組成物は、例えば、ナウターミキサーを用いた撹拌混合によって、微粒状鉱物質担体に、ポリオキシエチレンアルキルエーテルを含む油状物質と、微粉状農薬活性成分と、微粉状固体担体とを付着せしめた農薬微粒子とすることができる。かかる撹拌混合における混合順序としては、各成分を同時に全量混合することもできるが、微粒状鉱物質担体、ポリオキシエチレンアルキルエーテルを含む油状物質及び微粉状農薬活性成分の全量と、微粉状固体担体の一部を撹拌混合し、次いで、微粉状固体担体の残部を投入してさらに撹拌混合することにより、農薬微粒子どうしの固着を低減することができる。
前記の操作により得られる本発明の微粒状農薬組成物は、粒径が63〜212μmである農薬微粒子の含有割合が高く、粉粒剤、特に微粒剤Fに適したものである。本発明の微粒状農薬組成物は、必要に応じて、さらに整粒、篩分け等により、例えば粒径63〜212μmである農薬微粒子の含有割合が90〜100重量パーセント等の所望の粒度分布を有する微粒状農薬組成物とすることもできる。
本発明に用いられる微粉状農薬活性成分及び微粉状固体担体を含む微粉状物質は、微粒状固体担体100重量部に対して、通常0.01〜10重量部、好ましくは0.1〜10重量部の合計含有割合であり、ポリオキシエチレンアルキルエーテルを含む油状物質は、微粒状固体担体100重量部に対して、通常0.1〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量部の合計含有割合である。
本発明の微粒状農薬組成物は、含有する農薬活性成分や使用目的に応じて、例えば水田、乾田、育苗箱、畑地、果樹園、桑畑、温室、露地等の農耕地、森林、芝生、ゴルフ場、街路樹、道路、路肩、湿地などの非農耕地、池、貯水池、川、水路、下水道などの水系等で使用することができ、例えば、イネ、トウモロコシ、甜菜、綿、野菜(例えば、キャベツ、ハクサイ、ダイコン、キュウリ、ジャガイモ、ナス)、果樹(例えば、ミカン、ナシ、モモ)、茶及びタバコ等の対象作物において、病害虫が発生した時期に施用することにより該病害虫を防除することができる。また、対象作物に予め施用することにより、長期間にわたり病害虫の発生を防ぐこともできる。
本発明の微粒状農薬組成物の使用にあたっては、本発明の微粒状農薬組成物を単独で用いることができるが、適宜その用途により他の剤、例えば、農薬粒剤、粒状肥料、粒状培土、粒状植物栄養剤、粒状植物調整制御剤、粒状ホルモン剤、種子等の粒状農業資材等を混合して用いることもできる。
本発明の微粒状農薬組成物は、微粒状農薬組成物が一般的に施用される方法によって施用することができ、例えば、手で直接散布する方法や、背負い式散粒機、パイプ散粒機、空中散粒機、動力散粒機、育苗箱用散粒機、トラクター搭載型散粒機、多口ホース散粒機、散粒機を搭載した田植機等による方法を挙げることができる。
本発明の微粒状農薬組成物が水田や畑地において使用される場合には、その施用量は1000m2あたり、通常0.1〜10kg、好ましくは0.25〜5kgである。
本発明の微粒状農薬組成物の施用には、通常の農薬粉剤及び農薬粒剤と同様の形態が適用可能であり、例えば、茎葉散布、水面施用、育苗箱施用、田植時施用、育苗期施用、播種期施用、発芽時施用等が挙げられる。本発明の微粒状農薬組成物が育苗箱施用(イネが発芽し生育している育苗箱に農薬粒剤を散粒する方法をさす)される場合には、その施用量は育苗箱(通常、面積0.16m2程度)1枚あたり、通常5〜300g、好ましくは25〜100gであり、その際の施用方法としては、例えば手で直接施用する方法、及び育苗箱用散粒機を用いて施用する方法が挙げられる。
また、本発明の微粒状農薬組成物が播種期に施用される場合には、例えば苗床を作成する際に床土と覆土の間に種子と本発明の微粒状農薬組成物との層を形成するように本発明の微粒状農薬組成物が施用される。かかる苗床は通常育苗箱に作成されるものであり、その施用量は育苗箱(通常、面積0.16m2程度)1枚あたり、通常5〜300g、好ましくは25〜100gである。その際の施用方法としては、例えば手で直接施用する方法、ホッパー付き播種機により施用する方法が挙げられる。
以下、本発明を製造例、試験例等の実施例により詳しく説明するが、本発明はこれらの例のみに限定されるものではない。
まず本発明の微粒状農薬組成物の製剤例を示す。なお、部とは重量部を示す。
製剤例1
フェリムゾンのジェットミル粉砕物(平均粒子径5μm;以下、フェリムゾン粉砕物と記す。)2.14部、フサライドのジェットミル粉砕物(平均粒子径4μm;以下、フサライド粉砕物と記す。)1.56部、クロチアニジンと粒剤用クレー(商品名:勝光山クレーS、勝光山鉱業所株式会社製)との重量比7:3の混合物のターボミル乾式粉砕物(平均粒子径15μm、以下、クロチアニジン/クレー粉砕混合物と記す。)0.74部及び硅砂(ネオライト興産株式会社製)89.06部をナウターミキサーに入れて10分間撹拌混合した。次いで、該混合物にポリオキシエチレンオクチルエーテル(エチレンオキサイド平均付加モル数4、HLB値7.9、商品名:ニューカルゲンD−1504、竹本油脂株式会社製)1.5部を加え、ナウターミキサーで30分間撹拌した後、クレー(平均粒子径9.4μm、商品名:粒剤用クレー、勝光山鉱業所株式会社製)5部を加え、ナウターミキサーで10分間撹拌混合することにより、微粒状農薬組成物を得た。
製剤例2
フェリムゾン粉砕物2.14部、フサライド粉砕物1.56部、クロチアニジン/クレー粉砕混合物0.74部及び硅砂(ネオライト興産株式会社製)88.96部をナウターミキサーに入れて10分間撹拌混合した。次いで、該混合物にポリオキシエチレンオクチルエーテル(エチレンオキサイド平均付加モル数4、HLB値7.9、商品名:ニューカルゲンD−1504、竹本油脂株式会社製)1.5部及びジオクチルコハク酸ナトリウム(商品名:ニューカルゲンEP−60P、竹本油脂株式会社製)0.1部を加え、ナウターミキサーで30分間撹拌混合した後、クレー(平均粒子径9.4μm、商品名:粒剤用クレー、勝光山鉱業所株式会社製)5部を加え、ナウターミキサーで10分間撹拌混合することにより、微粒状農薬組成物を得た。
製剤例3
フェリムゾン粉砕物2.14部、フサライド1.56部、クロチアニジン/クレー粉砕混合物0.74部及び硅砂(ネオライト興産株式会社製)89.16部をナウターミキサーに入れて10分間撹拌混合した。次いで、該混合物にポリオキシエチレンオクチルエーテル(エチレンオキサイド平均付加モル数4、HLB値7.9、商品名:ニューカルゲンD−1504、竹本油脂株式会社製)1.0部、ジオクチルコハク酸ナトリウム(商品名:ニューカルゲンEP−60P、竹本油脂株式会社製)0.1部及び合成イソパラフィン系炭化水素(商品名:IPソルベント2835、出光石油化学株式会社製)1.0部を加え、ナウターミキサーで30分間撹拌混合した後、クレー(平均粒子径9.4μm、商品名:粒剤用クレー、勝光山鉱業所株式会社製)5部を加え、ナウターミキサーで10分間撹拌混合することにより、微粒状農薬組成物を得た。
製剤例4
フェリムゾン粉砕物2.06部、クロチアニジン/クレー粉砕混合物0.74部、トリシクラゾールのジェットミル乾式粉砕物(平均粒子径4μm)0.52部及び硅砂(ネオライト興産株式会社製)90.38部をナウターミキサーに入れて10分間撹拌混合した。次いで、該混合物にポリオキシエチレンオクチルエーテル(エチレンオキサイド平均付加モル数4、HLB値7.9、商品名:ニューカルゲンD−1504、竹本油脂株式会社製)1.3部及びジオクチルコハク酸ナトリウム(商品名:ニューカルゲンEP−60P、竹本油脂株式会社製)0.1部を加え、ナウターミキサーで30分間撹拌混合した後、クレー(平均粒子径9.4μm、商品名:粒剤用クレー、勝光山鉱業所株式会社製)5部を加え、ナウターミキサーで10分間撹拌混合することにより、微粒状農薬組成物を得た。
製剤例1乃至4に用いた硅砂の粒度分布(単位:重量パーセント)及び吸油能は、〔表1〕の通りである。
Figure 0005256759
次に試験例を示す。
試験例1
各製剤例で得られた微粒状農薬組成物の各々を目開き212μm及び63μmの篩で篩別した。供試した微粒状農薬組成物のうち、目開き212μmの篩を通過しない微粒状農薬微粒子の含有割合(重量比)を測定し、造粒時の農薬微粒子の製造効率を下記の通り6段階評価した。

製造効率評価 評価基準
(目開き212μmの篩を不通過の農薬微粒子の含有割合)
+++ : 10重量%未満
++ : 10〜20重量%
+ : 20〜40重量%
− : 40〜60重量%
−− : 60〜80重量%
−−− : 80重量%超

その結果を〔表2〕に示す。
Figure 0005256759
試験例2
試験例1と同様に篩別して目開き212μmの篩を通過しかつ63μmの篩を不通過であった供試微粒状農薬組成物10gを、予め農薬有効成分含量を測定した後、微粒状農薬組成物10gを内蔵されているフィルター(直径 40mm)が水平になるように設置されたグラスフィルター(11G−2)のフィルター上に平らになるように載置し、グラスフィルターの下部より風量30リットル/分で2分間通気した。その後、グラスフィルター内の供試微粒状農薬組成物を回収して農薬有効成分含量を測定し、下式(A)により剥離率を求めた。
Figure 0005256759

1:供試前の農薬有効成分含量(重量%)
2:供試後の農薬有効成分含量(重量%)

その結果を、〔表3〕に示す。
Figure 0005256759

試験例1及び試験例2の結果から明らかな通り、本発明の微粒状農薬組成物は、微粒剤に適した粒度分布、具体的には63μm〜212μmの粒径の農薬微粒子を多く含むものであり、また製造後の剥離も各農薬有効成分の剥離率が10パーセント未満に抑制された良好な性状を有するものであることが確認できる。

Claims (7)

  1. 吸油能が1〜50ml/100グラムかつ粒径が45〜212μmである微粒状鉱物質担体に、粒径が0.1〜20μmである微粉状農薬活性成分及び粒径が0.1〜20μmである微粉状固体担体を含む微粉状物質と、ポリオキシエチレンアルキルエーテルを含む油状物質とが保持されてなる微粒状農薬組成物。
  2. 微粒状鉱物質担体100重量部に対して、微粉状物質の含有割合が0.1〜10重量部であり、油状物質の含有割合が0.1〜10重量部である請求項1記載の微粒状農薬組成物。
  3. ポリオキシエチレンアルキルエーテルがポリオキシエチレンオクチルエーテルである請求項1又は2記載の微粒状農薬組成物。
  4. 微粒状農薬活性成分が、殺菌活性化合物及び殺虫活性化合物を含有する組成物である請求項1〜3いずれか一項記載の微粉状農薬組成物。
  5. 微粉状農薬活性成分が、クロチアニジンを含有する組成物である請求項1〜3いずれか一項記載の微粒状農薬組成物。
  6. 微粒状鉱物質担体が、炭酸カルシウム又は硅砂である請求項1〜5いずれか一項記載の微粒状農薬組成物。
  7. 粒径63〜212μmである農薬微粒子の含有割合が90〜100重量パーセントである請求項1〜6いずれか一項記載の微粒状農薬組成物。
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