JP5256400B2 - コイルばねの形状測定装置と形状測定方法 - Google Patents
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Description
上記のような差分を取ることで、照射手段からの光以外の光(漏れ光)を除去することができる。これによって、照射手段からの光に起因した反射光のみを選別することができ、コイルばねの素線の位置を正確に特定することができる。
上記のような処理を行うことで、コイルばねの素線の位置を厳密に特定することができ、コイルばねの形状を精度良く測定することができる。
(1)反射像の輪郭線の一端から輪郭線上の点までの長さ
(2)(a)その点と輪郭線の一端を結んだ線分と輪郭線の両端を結んだ線分とから形成される角度、及び/又は、(b)その点と輪郭線の他端を結んだ線分と輪郭線の両端を結んだ線分とから形成される角度
の関係を表すグラフを用いて、複数の素線からの反射像が繋がっているか否かを検出し、反射像が繋がっている場合には反射光を分割することができる。例えば、上記(2)の(a)の角度をθ1とし、上記(2)の(b)の角度をθ2としたときに、cosθ1×cosθ2の値を算出する。そして、cosθ1×cosθ2と上記(1)の長さとの関係を表すグラフにおいて、輪郭線の中間の位置において極値が検出される場合には、当該極値が検出された位置におけるcosθ1×cosθ2の値が予め設定された設定値以上であるか否かを判断する。極値が検出され、かつ極値を検出したときのcosθ1×cosθ2の値角度が設定値以上である場合には、複数の素線からの反射像が繋がっていると判断する。一方、極値が検出されない場合、または極値が検出されてもcosθ1×cosθ2の値が設定値よりも小さい場合には、複数の素線からの反射像が繋がっていないと判断する。
上記のような処理を行うことで、複数の素線からの反射像が繋がっている場合でも、それを分割し、分割した反射像を用いて各々の素線の位置を特定することができる。
上記のような軌跡を算出することで、隣接する回転角のときに撮影された撮影画像中の各素線の反射像が連結され、コイルばねの形状を特定することができる。
上記のような処理を行うことで、コイルばねの形状をさらに認識することができる。
上記のような処理を行うことで、コイルばねの端部の位置を正確に決定することができる。
制御手段が上記のような制御を行うことで、コイルばねの端部の位置を詳細に決定することができる。
この方法によっても、コイルばねの素線の位置を特定することができ、コイルばねの形状を測定することができる。
(特徴1)コイルばねは、円すい形状をした上側固定治具と下側固定治具を用いて回転手段に固定されている。
(特徴2)画像処理装置は、コンピュータを用いて構成されている。コンピュータは、記憶しているソフトウェア(プログラム)によって、各処理を実行する。
(特徴3)画像処理装置は、回転手段に接続されている。
(特徴4)画像取得手段は、撮影手段で撮影された撮影画像を回転手段の回転角に関連づけて記憶する。
(特徴5)画像処理装置は、撮影画像から算出されたコイルばねの素線の座標値(以下、「当該座標値」という。)を、当該撮影画像と回転角が隣接する他の撮影画像内のコイルばねの素線の座標値と連結する場合において、当該他の撮影画像内の1又は複数の座標値のうち「当該座標値」からの距離が最も短くなる座標値であって、その距離が第1規定値以下となる座標値が存在しないときは、当該他の撮影画像と回転角が隣接する第2の他の撮影画像内の1又は複数の座標値のうち当該座標値からの距離が最も短くなる座標値であって、その距離が第2規定値以下となる座標値を、当該座標値と連結してコイルばねの素線の軌跡を算出する。
(特徴6)画像処理装置は、(特徴5)の処理を続ける回数を予め設定することができる。
(特徴7)画像処理装置は、撮影画像から算出されたコイルばねの素線の当該座標値を、当該撮影画像と回転角が隣接する他の撮影画像内のコイルばねの素線の座標値と連結する場合において、当該他の撮影画像内の1又は複数の座標値のうち「当該座標値」からの距離が最も短くなる座標値であって、その距離が第1規定値以下となる座標値が存在しないときは、他の撮影画像内の座標値を用いて「当該座標値」と連結する座標値を補完する。
図1に示すように、形状測定装置10は、レーザ14と、回転ステージ12と、CMOSカメラ16と、CMOSカメラ16に通信線18を介して接続されているコンピュータ22と、コンピュータ22に接続されているディスプレイ20を備えている。
レーザ14は、線光源であり、コイルばね30の軸方向に広がるスリット光15をコイルばね30の表面に照射する。レーザ14のオン・オフは、コンピュータ22によって制御される。回転ステージ12は、コイルばね30をその軸回りに回転可能に支持する台である。回転ステージ12は、図示しないモータを備えている。モータが回転すると、回転ステージ12も回転する。このモータは、エンコーダを備えており、エンコーダによりモータの回転角(即ち、回転ステージ12の回転角)が検出されるようになっている。コンピュータ22は、エンコーダで検出される回転ステージ12の回転角に基づいて、回転ステージ12を所定の角度に位置決めすることができる。コイルばね30は、図示されていない二つの円すい型の固定治具を用いて回転ステージ12に固定されている。本実施例では、コイルばね30が回転ステージ12に固定されることで、コイルばね30の軸がレーザ14の光軸上に配置される。CMOSカメラ16は、その光軸上にコイルばね30の軸が配置される向きに配置されており、コイルばね30の表面からの反射光を撮影する。即ち、コイルばね30はレーザ14によってその表面の一部にスリット光15が照明され、コイルばね30の表面で反射した反射像がCMOSカメラ16によって撮影される。CMOSカメラ16による撮影タイミングは、コンピュータ22によって制御される。
CMOSカメラ16が撮影した撮影画像は、通信線18を介してコンピュータ22に入力される。コンピュータ22は図示されていない配線によって回転ステージ12(即ち、回転ステージ12を回転させるモータ)に接続されており、コンピュータ22はCMOSカメラ16で撮影された撮影画像を回転ステージ12の回転角θに関連づけて記憶する。CMOSカメラ16は回転ステージ12の複数の回転角θ(本実施例では、0°,9°,・・,351°)において撮影を実行し、コンピュータ22は複数の撮影画像を各々の回転ステージ12の回転角θに関連づけて記憶する。コンピュータ22には、後述する形状測定処理を実行するためのプログラムが記憶されている。コンピュータ22は、CMOSカメラ16が撮影した撮影画像の画像データ群を処理し、コイルばね30の素線の座標値を算出する。コンピュータ22は、算出したコイルばね30の素線の座標値や素線の座標値を用いたグラフ等を、ディスプレイ20に表示する。
先ず、図2のステップS12,S14において、CMOSカメラ16を用いてコイルばね30の撮影を行う。ステップS12では、スリット光15が照射された状態のコイルばね30の撮影画像(第1撮影画像)が撮影され、ステップS14では、スリット光15が照射されていない状態のコイルばね30の撮影画像(第2撮影画像)が撮影される。撮影された第1撮影画像と第2撮影画像が、通信線18を介してコンピュータ22に入力される。なお、ステップS12とステップS14は、回転ステージ12の回転角θを変更せずに行われる。即ち、同一の回転角θについて、スリット光15が照射された画像と、スリット光が照射されていない画像が撮影される。
尚、漏れ光による反射像を撮影画像から除去する際には、コイルばね30を含む形状測定装置10全体を黒いカバー等で覆い遮光を施してもよい。この場合、ステップS14,S16の処理は必ずしも必要がない。この場合には、ステップS12で撮影された第1撮影画像が、スリット光15に起因した反射像のみが含まれる差分画像となる。
先ず、ステップS18において、差分画像から固定治具からの反射像が含まれている領域を特定する。図7を用いてステップS18の動作を説明する。図7(B)は、図6(A)と同様の差分画像である。図7(A)に示すように、コンピュータ22は、図7(B)の差分画像に含まれる反射像の強度(反射強度)をx軸方向に加算して、y軸方向における反射強度分布A(y)を算出する。ここで、y軸方向は、コイルばね30の軸方向に等しく、x軸方向は、コイルばね30の径方向に等しい。
次に、算出された反射強度分布A(y)を規定強度A1と比較し、反射強度分布A(y)が規定強度A1を上回った部分のうち、y軸座標が最大となるy1を検出し、これを上側固定治具の上部のy軸座標と特定する。また、y軸座標y1から上側固定治具の大きさを元に予め設定された値だけy軸下側に移動したy軸座標y2を算出し、これを上側固定治具の下部のy軸座標と特定する。コンピュータ22は、y軸座標y1,y2を用いて上側固定治具の反射像が含まれている領域B1を特定する。同様に、コンピュータ22は、反射強度分布A(y)を規定強度A1と比較し、反射強度分布A(y)が規定強度A1を上回った部分のうち、y軸座標が最小となるy軸座標y4を検出し、これを下側固定治具の下部のy軸座標と特定する。また、y軸座標y4から下側固定治具の大きさを元に予め設定された値だけy軸上側に移動したy軸座標y3を算出し、これを下側固定治具の上部のy軸座標と特定する。コンピュータ22は、y軸座標y3,y4を用いて下側固定治具の反射像が含まれている領域B2を特定する。
次に、ステップS22において、領域B1,B2から固定治具の反射像を除去する。図8は領域B1を示しており、図8を用いて領域B1から上側固定治具の反射像を除去する処理を説明する。
まず、図8(A)に示すように、コンピュータ22は、領域B1に含まれる反射像から上側固定治具の外形の特徴(ここでは、直線40)を有する部分を検出する。次に、図8(B)に示すように、直線40をx軸方向(コイルばね30の半径方向外側)にシフトさせた直線を用いて境界線42を形成し、この境界線に囲まれた領域44を特定する。領域44には、上側固定治具の外形の特徴を有する部分が含まれる。次に、領域44に含まれる反射像を除去する。これによって、図8(C)に示すように、領域B1から上側固定治具の反射像が除去される。
図9は領域B2を示しており、領域B2から下側固定治具の反射像を除去する処理を示している。直線40が直線50となり、境界線42が境界線52となり、領域44が領域54となる他は、上側固定治具の反射像を除去する処理と同一であるため、重複した説明を省略する。
上記の処理により、図6(C)に示すように、固定治具の反射像がさらに除去された差分画像がコンピュータ22に取得される。
(抽出方法1)
この方法では、反射像の高さ(y軸方向の幅)と幅(x軸方向の幅)の比Rと反射像の面積Sを検出し、比Rと面積Sの両方が所定範囲内であるときに、当該反射像がコイルばね30からの反射像34であると判断する。比Rと面積Sのいずれか一方が所定範囲内にないときに、当該反射像がコイルばね30からの反射像34でないと判断する。
この方法では、図10に示すように、反射像を最小二乗法などで円近似し、この近似により得られた中心点d(x,y)の座標値と半径rが所定範囲内であるときに、当該反射像がコイルばね30からの反射像34であると判断する。中心点d(x,y)の座標値と半径rのいずれか一方が所定範囲内にないときに、当該反射像がコイルばね30からの反射像34でないと判断する。
この方法では、図11に示すように、反射像を直線近似し、近似により得られた直線X(y)=ay+bと反射像内の各点における濃度値G(x,y)と反射像の重心(cx,cy)を用いて、第1左側重み付け値S1leftと第1右側重み付け値S1rightを算出する(数1参照)。第1左側重み付け値S1leftと第1右側重み付け値S1rightは、以下のように定義される。第1左側重み付け値S1leftは、濃度値G(x,y)とy軸方向における重心からの距離の積を、重心(cx,cy)から直線X(y)=ay+bに向かっておろした垂線Lによって分断した反射像のうち、x座標値が小さい一方の領域F1について合計した値である。また、第1右側重み付け値S1rightは、濃度値G(x,y)とy軸方向における重心からの距離の積を、重心(cx,cy)から直線X(y)=ay+bに向かっておろした垂線Lによって分断した反射像のうち、x座標値が大きい他方の領域F2について合計した値である。
この方法では、第1左側重み付け値S1leftと第1右側重み付け値S1rightの比が所定範囲内であるときに、当該反射像がコイルばね30からの反射像34であると判断する。第1左側重み付け値S1leftと第1右側重み付け値S1rightの比が所定範囲内でないときに、当該反射像がコイルばね30からの反射像34でないと判断する。
この方法では、図11に示すように、反射像を直線近似し、近似により得られた直線X(y)=ay+bと濃度値G(x,y)と重心(cx,cy)を用いて、第2左側重み付け値S2leftと第2右側重み付け値S2rightを算出する(数2参照)。第2左側重み付け値S2leftと第1右側重み付け値S2rightは、以下のように定義される。第2左側重み付け値S2leftは、濃度値G(x,y)と重心からの距離を、領域F1について合計した値である。また、第2右側重み付け値S2rightは、濃度値G(x,y)と重心点からの距離を、領域F2について合計した値である。
この方法では、第2左側重み付け値S2leftと第2右側重み付け値S2rightの比が所定範囲内であるときに、当該反射像がコイルばね30からの反射像34であると判断する。第2左側重み付け値S2leftと第2右側重み付け値S2rightの比が所定範囲内でないときに、当該反射像がコイルばね30からの反射像34でないと判断する。
この方法では、反射像を細線化する。コンピュータ22は、反射像の一方の輪郭線を選択することで反射像を細線化する。または、反射像のx軸に平行な断面において、その中央のx座標値を選択することで反射像を細線化する。
この方法では、得られた細線の平均曲率ρを算出し、この平均曲率ρが所定範囲内であるときに、当該反射像がコイルばね30からの反射像34であると判断する。この平均曲率ρが所定範囲内にないときに、当該反射像がコイルばね30からの反射像34でないと判断する。
この方法では、反射像を細線化し、得られた細線に含まれる細線化系列C(xi,yi)(i=0〜M)を抽出する。細線化系列C(xi,yi)の始点C(x0,y0)は、細線の一端である。細線化系列C(xi,yi)の終点C(xM,yM)は、細線の他端である。細線化系列C(xi,yi)の中間点C(xi,yi)(i=1〜M−1)は、細線上に等間隔で配置されている。細線化系列C(xi,yi)の隣接点間のベクトルm(i),p(i)は、以下のように表される。
この方法では、ベクトルm(i),p(i)を用いて平均余弦値cosθを算出し、この平均余弦値cosθが所定範囲内であるときに、当該反射像がコイルばね30からの反射像34であると判断する。算出された平均余弦値cosθが所定範囲内でないときに、当該反射像がコイルばね30からの反射像34でないと判断する。平均余弦値cosθは、以下の式で算出される。
先ず、ステップS26において、反射像34を細線化する。反射像34を細線化する処理は抽出方法5で行われる処理と等しいため、重複した説明を省略する。なお、ステップS26では、平均曲率ρが小さい方の輪郭線を選択して細線化している。
次に、ステップS30において、中心点d1(x,y)の座標値及び/又は半径r1を用いて、反射像34の代表点H(x,y)の座標値を算出する。即ち、コンピュータ22は、算出された中心点d1(x,y)の座標値を代表点H(x,y)の座標値として特定することができる。あるいは、ステップS28で得られた楕円とステップS26で得られた細線が重複する範囲において、中心点d1(x,y)からの長さが最も長くなる点の座標値を代表点H(x,y)の座標値として特定することができる。これによって、反射像34の代表点H(x,y)の座標値が差分画像内の座標系を用いて表される。
なお、素線の断面が長方形となるばねの形状を測定する場合は、コイルばね30の素線32の断面形状(長方形)に基づいた幾何学的近似である長方形近似を行い、求めた長方形の中心点d1(x,y)を代表点H(x,y)の座標としても良い。
以上の変換により、コンピュータ22は、差分画像内の点として検知していた代表点Hを、円筒座標系で表現された実空間上の点として特定する。
次に、ステップS104において、輪郭線36aに含まれる輪郭線系列D(xi,yi)(i=0〜n)を抽出する。輪郭線系列D(xi,yi)の始点A(x0,y0)は、輪郭線の一端である。輪郭線系列D(xi,yi)の終点B(xn,yn)は、輪郭線の他端である。輪郭線系列D(xi,yi)の中間点Pi(xi,yi)(i=1〜n−1)は、輪郭線上に等間隔で配置されている。上記の座標値を用いて、始点Aから終点BへのベクトルAB、終点Bから始点AへのベクトルBA、始点Aから中間点PiへのベクトルAPi、終点Bから中間点Pi始点AへのベクトルBPiは、以下のように表される。
コンピュータ22は、図14,15に示すように、番号iの中間点において積P(i)が極大値P0を有しており、その極大値P0が規定値よりも大きい場合には、分割処理を行うと決定する。一方、コンピュータ22は、その他の場合には、分割処理を行わないと決定する。例えば、図16に示すように、番号iの中間点において積P(i)が極大値P0を有していても、その極大値P0が規定値よりも小さい場合には、分割処理を行わないと決定する。
本実施例では、ステップS110の処理を行うことで、差分画像に残ったノイズによる反射像を精度良く除去することができる。例えば、ステップS108において、反射像34からノイズによる反射像が分割された場合は、ステップS110の処理を行うことで、ノイズによる反射像を除去することができる。これによって、差分画像に残った反射像からノイズを確実に除去することができる。
先ず、図18の複数の差分画像から1つの差分画像を選択し、その差分画像に含まれる代表点Hから1つの代表点Hを選択する。次いで、図19に示すように、この第1選択代表点H1が含まれる撮影画像nに対して回転角が大きくなる側に隣接する撮影画像n+1を検出し、撮影画像n+1に含まれる代表点群Hを抽出する。第1選択代表点H1としては、撮影画像n内の全ての代表点Hが順に選択される。第1選択代表点H1を選択する順番は、例えば、図18に示された付された番号に従って選択することができる。また、回転角が大きくなる側で隣接する撮影画像n+1が存在しない場合には、回転角が最も小さい撮影画像を隣接する撮影画像n+1として検出する。
次に、コンピュータ22は、第1選択代表点H1と第2選択代表点H2の距離sを規定値と比較する。コンピュータ22は、第1選択代表点H1と第2選択代表点H2の距離sを規定値と比較し、その距離が規定値以下であれば、第1選択代表点H1と第2選択代表点H2の間を連結する。その距離が規定値よりも大きければ、第1選択代表点H1と第2選択代表点H2の間を連結しない。全ての代表点Hで上記の処理を行うことで、代表点Hの間が連結され、コイルばね30の軌跡Eが特定される。
次に、コンピュータ22は、第1選択代表点H1と第3選択代表点H3の距離sを第2の規定値と比較する。コンピュータ22は、第1選択代表点H1と第3選択代表点H3の距離sを第2の規定値と比較し、その距離が第2の規定値以下であれば、第1選択代表点H1と第3選択代表点H3の間を連結する。その距離が第2の規定値よりも大きければ、第1選択代表点H1と第3選択代表点H3の間を連結しない。
また、コンピュータ22は、第1選択代表点H1に連結する代表点Hを検出する処理を繰返し実行してもよい。この場合には、繰返し実行する回数を設定しておくことが有効である。これによって、実際に連結する代表点Hが存在しない端部において、連結する代表点Hを検出する処理を無限に繰返すことが防止される。
そのため、ステップS208において、コイルばね30の端部を決定した後に、コイルばね30の端部を詳細に探索する処理(ステップS210)が行われることが有効である。ステップS210において、コンピュータ22は、ステップS208において決定したコイルばね30の端部が含まれる撮影画像の画像番号nを検出し、その回転角θ’を中心とした詳細探索範囲(本実施例ではθ’±20°)で、回転角θをステップS2,4よりも細かく(本実施例では4°)移動させながらコイルばね30の画像を撮影する。これにより、コイルばね30の端部の位置をより正確に測定することができる。
例えば、コイルばね30に照射される光は必ずしもスリット光15に限定されない。例えば、ポイントレーザや透過照明をコイルばね30の軸方向の全体に亘って照射することでコイルばね30の光切断画像を取得してもよい。
12:回転ステージ
14:レーザ
15:スリット光
16:CMOSカメラ
18:通信線
20:ディスプレイ
22:コンピュータ
30:コイルばね
32:素線
34:反射像
36:反射像
36a,36b:輪郭線
A:反射強度分布
C:細線化系列
D:輪郭線系列
E:軌跡
G:濃度値
H:代表点
I:相関関数
θ:回転角
ρ:平均曲率
Claims (6)
- コイルばねの形状を測定する形状測定装置であり、
コイルばねの表面に光を照射する照射手段と、
コイルばねをその軸回りに回転させる回転手段と、
コイルばねの表面からの反射光を撮影する撮影手段と、
コイルばねをその軸回りに回転させたときの複数の回転角のそれぞれについて、照射手段からの光をコイルばねの軸方向の全体に亘って照射したときに撮影手段で撮影される撮影画像から抽出される円弧状または折れ線状の反射像から、コイルばねの素線の座標値を算出する画像処理装置を備え、
画像処理装置は、撮影画像から算出されたコイルばねの素線の1又は複数の座標値のそれぞれについて、当該撮影画像と回転角が隣接する他の撮影画像内の1又は複数の座標値のうち当該座標値からの距離が最も短くなる座標値であって、その距離が規定値以下となる座標値を、当該座標値と連結してコイルばねの素線の軌跡を算出する一方で、
当該座標値に隣接する撮影画像内に連結する座標値がない場合に、当該座標値をコイルばねの端部と決定することを特徴とする形状計測装置。 - 画像処理装置は、算出されたコイルばねの素線の軌跡とコイルばねの回転方向から、コイルばねの巻き方向を決定することを特徴とする請求項1に記載の形状測定装置。
- 照射手段と回転手段と撮影手段と画像処理装置を制御する制御手段を更に備えており、
制御手段は、(1)コイルばねの全周について回転手段のステップ角を粗く設定して撮影手段で撮影した撮影画像群からコイルばねの端部を決定する第1制御と、(2)第一制御によって決定した端部を含む一部について、回転手段のステップ角を細かく設定して撮影手段で撮影した撮影画像群からコイルばねの端部を詳細に決定する第2制御を実行する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の形状測定装置。 - 画像処理装置は、撮影画像内のコイルばねの素線表面から反射された照射手段からの光による反射像から抽出した曲率が小さくなる側の輪郭線に対して、(1)その輪郭線の一端から輪郭線上の点までの長さと、(2)その点と輪郭線の一端を結んだ線分と輪郭線の両端を結んだ線分とから形成される角度、及び、その点と輪郭線の他端を結んだ線分と輪郭線の両端を結んだ線分とから形成される角度の少なくとも一方の角度との関係を表すグラフに基づいて、反射像を分割することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の形状測定装置。
- コイルばねの形状を測定する形状測定装置であり、
コイルばねの表面に光を照射する照射手段と、
コイルばねをその軸回りに回転させる回転手段と、
コイルばねの表面からの反射光を撮影する撮影手段と、
コイルばねをその軸回りに回転させたときの複数の回転角のそれぞれについて、照射手段からの光をコイルばねの軸方向の全体に亘って照射したときに撮影手段で撮影される撮影画像から抽出される円弧状または折れ線状の反射像から、コイルばねの素線の座標値を算出する画像処理装置を備え、
画像処理装置は、撮影画像から算出されたコイルばねの素線の1又は複数の座標値のそれぞれについて、当該撮影画像と回転角が隣接する他の撮影画像内の1又は複数の座標値のうち当該座標値からの距離が最も短くなる座標値であって、その距離が規定値以下となる座標値を、当該座標値と連結してコイルばねの素線の軌跡を算出し、
算出されたコイルばねの素線の軌跡とコイルばねの回転方向から、コイルばねの巻き方向を決定することを特徴とする形状計測装置。 - コイルばねの形状を測定する形状測定方法であり、
コイルばねの表面に光を照射する照射工程と、
コイルばねを軸回りに回転させ、その複数の回転角のそれぞれについて、照射手段からの光をコイルばねの軸方向の全体に亘って照射し、コイルばねの表面からの反射光を撮影する撮影工程と、
前記撮影した複数の撮影画像から抽出される円弧状または折れ線状の反射像と、それら撮影画像を撮影した回転角から、コイルばねの素線の座標を検出する座標検出工程と、
撮影画像から算出されたコイルばねの素線の1又は複数の座標値のそれぞれについて、当該撮影画像と回転角が隣接する他の撮影画像内の1又は複数の座標値のうち当該座標値からの距離が最も短くなる座標値であって、その距離が規定値以下となる座標値を、当該座標値と連結してコイルばねの素線の軌跡を算出する軌跡算出工程と、
軌跡算出工程で連結された軌跡上の座標値のうち、当該座標値に隣接する撮影画像内に連結する座標値がない場合に、当該座標値をコイルばねの端部と決定する端部決定工程と、を備える形状測定方法。
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