(1) 遊技用価値(メダル、クレジット)を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームを開始させることが可能となり、複数種類の識別情報(図2参照)を変動表示させる可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能であるスロットマシン(スロットマシン1)であって、
前記可変表示装置に表示結果が導出されるより前に、遊技状態の移行を伴う複数種類の移行表示結果(JACIN(1)、(2))と、前記遊技用価値の付与を伴う小役表示結果(JAC、イチゴ、ブドウ、バナナ、1枚)と、前記遊技用価値を用いることなく次のゲームを行なうことが可能な再ゲーム表示結果とを少なくとも含む複数種類の入賞表示結果各々の導出を許容するか否かを決定する事前決定手段(S402)と、
前記事前決定手段の決定結果に応じて、前記可変表示装置に表示結果を導出させる導出制御手段(S403)と、
前記事前決定手段により前記移行表示結果の導出を許容する旨が決定されており、該移行表示結果が導出されなかったときに該移行表示結果の導出を許容する旨を次ゲーム以降に持ち越す特定持越手段(S405、特別ワーク41c−3)と、
所定の移行条件(ビッグボーナス(1)入賞またはビッグボーナス(2)入賞)が成立してから前記小役表示結果の導出に伴い付与される前記遊技用価値の数が所定の終了数(466枚)に到達するまで、前記複数種類の移行表示結果のうち通常移行表示結果(JACIN(2))および有利移行表示結果(JACIN(1))の導出が高確率で許容される特別遊技状態(ビッグボーナス、図11(b)参照)に制御する特別遊技状態制御手段(S907においてビッグボーナスへの制御を開始するための処理、S1016にいおてビッグボーナスを終了するための処理)と、
前記特別遊技状態において、前記通常移行表示結果が導出されてから所定の通常終了条件(12ゲーム消化、8回入賞、あるいはビッグボーナス終了)が成立するまで、前記小役表示結果の導出が高確率で許容される通常特定遊技状態(JACIN(2)入賞時のレギュラーボーナス、図11(c))に制御する通常特定遊技状態制御手段(S907においてJACIN(2)入賞によるレギュラーボーナスへの制御を開始するための処理、S1016にいおてレギュラーボーナスを終了するための処理)と、
前記特別遊技状態において、前記有利移行表示結果が導出されてから所定の有利終了条件(12ゲーム消化、8回入賞、あるいはビッグボーナス終了)が成立するまで、前記小役表示結果の導出が高確率で許容される遊技状態であって、設定された賭数に対する前記小役表示結果の導出に伴い付与される前記遊技用価値の数の期待値の割合(賭数に対する獲得メダル数の期待値の割合が15/2=7.5)が前記通常特定遊技状態(賭数に対する獲得メダル数の期待値の割合が6/3=2)よりも大きい有利特定遊技状態(JACIN(1)入賞時のレギュラーボーナス、図11(d))に制御する有利特定遊技状態制御手段(S907においてJACIN(1)入賞によるレギュラーボーナスへの制御を開始するための処理、S1016にいおてレギュラーボーナスを終了するための処理)と、
所定の演出を行なう演出手段を備え、
前記事前決定手段は、
前記再ゲーム表示結果の導出を許容する旨を、前記通常移行表示結果の導出を許容する旨と同時に決定する通常移行同時決定手段(図11(b)参照、JACIN(2)+リプレイ)と、
前記再ゲーム表示結果の導出を許容する旨を、前記有利移行表示結果の導出を許容する旨と同時に決定する有利移行同時決定手段(図11(b)参照、JACIN(1)+リプレイ)と、
前記通常移行表示結果の導出を許容せずかつ前記有利移行表示結果の導出を許容せずに、前記再ゲーム表示結果の導出を許容する旨を決定する再ゲーム別個決定手段とを含み、
前記特別遊技状態においては前記通常移行表示結果の導出を許容する旨を、前記通常移行同時決定手段のみによって決定し、
前記特別遊技状態においては前記有利移行表示結果の導出を許容する旨を、前記有利移行同時決定手段のみによって決定し、
前記特別遊技状態においては前記再ゲーム表示結果の導出を許容する旨を、前記特別遊技状態と異なる遊技状態において前記再ゲーム表示結果の導出を許容する非特別時再ゲーム許容確率よりも高確率で前記通常移行同時決定手段および前記有利移行同時決定手段によって決定し、前記非特別時再ゲーム許容確率よりも低確率で前記再ゲーム別個決定手段によって決定し、
前記導出制御手段は、
前記通常移行表示結果の導出が許容されかつ前記再ゲーム表示結果の導出が許容されているときに、前記通常移行表示結果よりも前記再ゲーム表示結果を優先して、前記通常移行表示結果を導出させることなく必ず前記再ゲーム表示結果を導出させ(JACIN(2)およびリプレイに当選しているときのリール制御)、
前記有利移行表示結果の導出が許容されかつ前記再ゲーム表示結果の導出が許容されているときに、前記有利移行表示結果よりも前記再ゲーム表示結果を優先して、前記有利移行表示結果を導出させることなく必ず前記再ゲーム表示結果を導出させ(JACIN(1)およびリプレイに当選しているときのリール制御)、
前記演出手段は、前記移行表示結果の導出が許容されてから当該移行表示結果が前記表示結果として導出されるまでの間に、当該移行表示結果が前記有利移行表示結果であるか否かに応じた演出を実行する。
このような構成によれば、通常移行表示結果が導出されてから付与された遊技用価値の数が所定の終了数に到達するまで制御される特別遊技状態において、有利移行表示結果が導出されたときに、通常移行表示結果が導出されたときに制御される通常特定遊技状態よりも賭数に対する小役表示結果の導出に伴い付与される遊技用価値の数の期待値の割合が大きいために遊技用価値の純増量が多くなる有利特定遊技状態に制御される。これにより、特別遊技状態中において有利移行表示結果が導出されるか否か、特別遊技状態中に導出された有利移行表示結果と通常移行表示結果との割合により、当該特別遊技状態における遊技用価値の純増が変化する。その結果、特別遊技状態中のゲームの進行具合に遊技者を注目させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、特別遊技状態において通常移行表示結果および有利移行表示結果各々の導出を許容することが再ゲーム表示結果の導出と同時にのみ許容され、当該許容されたゲームにおいて再ゲーム表示結果の導出が優先され、必ず当該再ゲーム表示結果を導出させる。このため、通常移行表示結果および有利移行表示結果各々の導出が許容されたゲームにおいて、通常移行表示結果または有利移行表示結果が突然導出される虞を無くすことができる。
なお、上記のスロットマシンは、前記小役入賞表示結果が導出されたときに、該小役入賞表示結果に応じて予め定められた数の遊技用価値を付与する遊技用価値付与手段(S1002〜S1004)をさらに備え、
1ゲームあたりに前記遊技用価値付与手段により付与される遊技用価値の数の期待値は、前記通常特定遊技状態であるとき(3枚賭けのレギュラーボーナスの場合、JACに入賞する確率が高く6枚払い出しとなるため、(6−3)=3)よりも前記有利特定遊技状態であるとき(2枚賭けの場合、ブドウに入賞する確率が高く15枚払い出しとなるため、(15−2)=13)の方が大きくなるように構成してもよい(図10、図11等参照)。
このような構成によれば、通常特定遊技状態と有利特定遊技状態との1ゲームあたりに付与される遊技用価値の数の期待値を調整することにより、通常特定遊技状態と有利特定遊技状態との賭数に対する小役表示結果の導出に伴い付与される遊技用価値の数の期待値の割合を調整することができる。このため、通常特定遊技状態の遊技用価値の純増量よりも有利特定遊技状態の遊技用価値の純増量を多くするための設計を容易に行なうことができる。
このような構成によれば、通常特定遊技状態と有利特定遊技状態とのゲームが開始可能となる賭数を調整することにより、通常特定遊技状態と有利特定遊技状態との賭数に対する小役表示結果の導出に伴い付与される遊技用価値の数の期待値の割合を調整することができる。このため、通常特定遊技状態の遊技用価値の純増量よりも有利特定遊技状態の遊技用価値の純増量を多くするための設計を容易に行なうことができる。
なお、前記特別遊技状態において、前記通常移行表示結果と前記再ゲーム表示結果との導出が許容されているゲームまたは前記有利移行表示結果と前記再ゲーム表示結果との導出が許容されているゲームが開始されてから許容されている前記通常移行表示結果または前記有利移行表示結果が導出されるまでの間の複数のゲームにわたり、前記有利移行表示結果の導出が許容されているか否かに関わる情報を報知する報知手段をさらに備えるように構成してもよい。これにより、再ゲーム表示結果を導出させるゲームを有効に活用して、有利移行表示結果の導出が許容されているか否かを煽ることができる。
また、仮に一の可変表示領域を最後に停止させた場合には、通常移行表示結果および有利移行表示結果のうちいずれが導出されるのか一の可変表示領域を停止(最終停止)させるまで有利移行表示結果が導出されることに対する期待感を遊技者に抱かせることができる。
なお、前記有利移行表示結果を構成する表示結果は、前記複数の可変表示領域のうち一の可変表示領域の表示結果を除き、前記通常移行表示結果を構成する表示結果と同じ表示結果で構成されるもの(図10のJACIN(1)およびJACIN(2)の図柄の組合せ参照)であってもよい。
このような構成によれば、特別遊技状態における遊技用価値の純増量が多くなるだけでなく、特別な演出が行なわれることによっても遊技の興趣を向上させることができる。
このような構成によれば、連続遊技効果音が出音されている状態で、遊技者による操作手段の操作に応じて返却制御が行なわれることにより、連続遊技効果音の音量が下がるか、または連続遊技効果音の出音が停止する。すなわち、連続遊技効果音が出音されている状態では、遊技者の意思により遊技が中断されたような場合に、連続遊技効果音の音量を下げるか、または連続遊技効果音の出音を停止することができる。このため、遊技者の意思により遊技が中断されているような場合に遊技中と同じ音量で連続継続効果音が出音されるような不都合の発生を防止し、周囲の遊技者に迷惑をかけることがない。
なお、ゲームの進行に関わる操作(BET操作、ゲームスタート操作、停止操作等)がされない状態が所定時間継続したときに、前記連続遊技効果音の音量を下げる制御または前記連続遊技効果音の出音を停止する制御を行なう手段を備えるものであってもよい。
このような構成によれば、連続遊技効果音が出音されている状態で、遊技者による操作手段の操作に応じて解除制御が行なわれることにより、連続遊技効果音の音量が下がるか、または連続遊技効果音の出音が停止する。すなわち、連続遊技効果音が出音されている状態では、遊技者の意思により遊技が中断されたような場合に、連続遊技効果音の音量を下げるか、または連続遊技効果音の出音を停止することができる。このため、遊技者の意思により遊技が中断されているような場合に遊技中と同じ音量で連続継続効果音が出音されるような不都合の発生を防止し、周囲の遊技者に迷惑をかけることがない。
なお、連続遊技効果音の音量を下げる制御とは、連続遊技効果音の音量を所定の音量まで下げる制御、連続遊技効果音を消音する制御等をいう。また、連続遊技効果音の出音を停止する制御とは、連続遊技効果音の出力を停止する制御、他の楽曲(たとえば、音量が静かな楽曲、緩やかな楽曲等)に変更する制御等をいう(変形例(6)参照)。
また、賭数が設定されているときの所定の操作手段の操作に応じて解除制御手段により解除制御が行なわれ、賭数が設定されていないときであって遊技用価値記憶手段に遊技用価値が記憶されているときの所定の操作手段の操作に応じて返却制御手段により返却制御が行なわれるものであってもよい。
また、賭数が設定されているときの所定の操作手段の操作に応じて、解除制御手段により解除制御が行なわれるとともに、遊技用価値記憶手段に遊技用価値が記憶されているときには返却制御手段により返却制御が行なわれるものであってもよい(変形例(5)参照)。
また、前記解除制御は、少なくとも賭数の設定を解除させるとともに、該解除された賭数分の遊技用価値を遊技者所有の遊技用価値を記憶する遊技用価値記憶手段に記憶させるものであってもよい(変形例(5)参照)。
なお、返却制御や解除制御が行なわれるとき(制御開始時、制御中、制御終了時等を含む)に所定の報知音を出音するスロットマシンにおいては、返却時音量低減制御手段または解除時音量低減制御手段により連続遊技効果音の音量を下げる制御または連続遊技効果音の出音を停止する制御が行なわれることにより、当該報知音の出音終了後に、出音開始前と比べて音量を下げるもの、連続遊技効果音を消音させるもの、連続遊技効果音の出力を停止させるもの、出音開始前の楽曲と異なる楽曲(たとえば、音量が静かな楽曲、緩やかな楽曲等)に変更させるものであってもよい。
なお、所定条件が成立したとき(ビッグボーナス(1)が終了したとき)に、前記特別遊技状態と異なる遊技者にとって有利な有利状態(RT)に制御する有利状態制御手段(S1013〜S1015)を備え、
前記出音制御手段は、前記有利状態に制御されていることを条件として、1ゲームを超えて連続遊技効果音を継続して出音する制御を行なうものであってもよい。このように構成することにより、有利状態に制御されてるときに連続遊技効果音を継続して出音することにより興趣を向上させることができる。
(7) 配線パターンが形成されているとともに該配線パターンに電気的に接続するコネクタ(基板側コネクタ620a)を有し、ゲームを進行させる制御を行なう手段(メイン制御部41)を搭載した遊技制御基板(遊技制御基板40)と、
該遊技制御基板へゲームの進行に関わる信号を出力する第1の電子部品と、前記遊技制御基板よりゲームの進行に関わる信号が入力される第2の電子部品とのうち少なくとも一方を含む遊技用電子部品(投入メダルセンサ31)と、
ケーブルを接続するための第1コネクタ(コネクタ621a)と第2コネクタ(コネクタ622g)とを有し、前記遊技用電子部品と前記遊技制御基板との間での信号の入出力を中継する中継基板(操作部中継基板110)と、
前記遊技制御基板側のコネクタと接続されるコネクタを一方端に、前記中継基板側の前記第1コネクタと接続されるコネクタを他方端に有し、前記遊技制御基板と前記中継基板とを電気的に接続する第1ケーブル(ケーブル600a)と、
前記中継基板側の第2コネクタと接続されるコネクタを一方端に有し、前記遊技用電気部品が他方端に接続される第2ケーブル(ケーブル601g)とを備え、
前記第1ケーブルと前記遊技制御基板とのコネクタ接続部分(コネクタ620a、コネクタ610a部分)、前記第1ケーブルと前記中継基板とのコネクタ接続部分(コネクタ611a、コネクタ621a部分)、および前記第2ケーブルと前記中継基板とのコネクタ接続部分(コネクタ622g、コネクタ612g部分)の各々は、該コネクタ接続に関わる解除規制部位を破壊しない限り解除不能である接続解除規制状態になっている(コネクタ規制部材500、650)。
このような構成によれば、前記第1ケーブルと前記遊技制御基板とのコネクタ接続部分、前記第1ケーブルと前記中継基板とのコネクタ接続部分、および前記第2ケーブルと前記中継基板とのコネクタ接続部分の各々は、該コネクタ接続に関わる解除規制部位を破壊しない限り、解除不能である接続解除規制状態になっているため、遊技制御基板および中継基板における3箇所のコネクタ接続部分のいずれにおいても、痕跡を残さずに打ち込み器具などの不正器具を接続することができなくなる。その結果、打ち込み器具を用いた不正行為が行なわれることを極力防止できる。なお、打ち込み器具とは、たとえば各種電子部品から遊技制御基板に入出力される信号を擬似的に再現した信号を遊技制御基板に入出力させることで、スロットマシンに設けられた各種スイッチ等を操作することなく、ゲームを自動的に進行させることができるものである。
このような構成によれば、取付側部材を基板ケースに取り付けた状態で基板側コネクタに対してケーブル側コネクタを接続し、その後、特殊部材を取付側部材に取り付けて一体化し、規制部材を構成することで、当該基板ケースに収容された基板の基板側コネクタとケーブル側コネクタとの接続が解除不能とされるとともに、この状態で連結手段により基板ケースとスロットマシンの本体とを連結することで基板ケースからの規制部材の取り外しが規制されることになり、取り外し規制部位を破壊して基板ケースとスロットマシンの本体との連結を解除しなければ、基板側コネクタからケーブル側コネクタとの接続を解除できない状態となる。すなわち取り外し規制部位の破壊という痕跡を残さなければケーブル側コネクタを基板ケースから分離することができない状態となり、痕跡を残さずに打ち込み器具などの不正器具を接続することができなくなる。また、故障などにより基板を収容した基板ケースごと基板を交換する場合には、取り外し規制部位を破壊して基板ケースとスロットマシンの本体との連結を解除すれば、規制部材を基板ケースから取り外してケーブル側コネクタと基板側コネクタとの接続が解除可能となるため、無駄に規制部材を破壊することなく、基板側コネクタからケーブル側コネクタを分離させて基板ケースごとスロットマシンの本体から取り外すことが可能となる。一方、ケーブルのみを交換する場合には、分離規制部位を破壊して特殊部材を取り外すことで基板側コネクタとケーブル側コネクタとの接続が解除可能となるため、無駄に基板ケースを破壊することなく、基板側コネクタからケーブル側コネクタを分離させてケーブルを基板ケースから取り外すことが可能となる。
このような構成によれば、ケーブル側コネクタを基板側コネクタに接続した後、基板側コネクタ周辺に設けられた取付部に対して特殊部材を取り付けるのみで、特殊部材の一部がケーブル側コネクタの抜き方向に重なり、ケーブル側コネクタの抜き方向への移動が規制されるので、ケーブル側コネクタと基板側コネクタとの接続の解除を規制するにあたり、その組み付け作業を軽減できる。また、たとえば、遊技制御基板が基板ケースに収容された状態であっても、そのままの状態でケーブル側コネクタを基板側コネクタに接続し、その後取付部に対して特殊部材を取り付けるのみでよく、このような場合には、ケーブル側コネクタと基板側コネクタとの接続の解除を規制するにあたり、その組み付け作業を一層効果的に軽減できる。また、特殊部材は一度取付部に対して取り付けられると、分離規制部位を破壊しない限り取り外すことができなくなるため、痕跡を残さずに打ち込み器具などの不正器具を接続することができなくなる。
また、取付部は、前記基板側コネクタの周辺位置に設けられているものであればよく、遊技制御基板自体に設けられているものであってもよいし、遊技制御基板を収容する基板ケースに設けられているものであってもよいし、遊技制御基板または基板ケースに取り付けられる部材に設けられるものであってもよい。
このような構成によれば、演出制御情報格納手段は、遊技制御情報格納手段が有する格納領域よりも多くの格納領域を有している。これにより、開発中や出荷前に演出制御手段が正常に動作するか否かを検査するために、動作試験用の遊技制御手段を演出制御手段に接続して動作試験を行なう場合において、当該動作試験の効率を十分に高めることができないといった問題を解決することができる。すなわち、動作試験用の遊技制御手段から制御情報を連続して送信する場合にも、一度に送信できる制御情報の数や送信間隔が、遊技制御情報格納手段の格納領域、すなわち通常の遊技を想定してオーバーフローしない程度の数分割り当てられた格納領域の数に応じて制限されることがなく、演出制御情報格納手段の格納領域の限界まで大量の制御情報を連続して送信することが可能となるため、動作試験の効率を効果的に高めることができる。
このような構成によれば、スロットマシンに対して不正行為を行なうには第2の枠の開放を必要とすることが多いが、第2の枠が開放されると、その旨が報知されるため、スロットマシンに対する不正を効果的に防止できる。また、遊技制御手段は、開閉状態検出手段の検出状態を監視し、その検出状態に変化があったときに、変化後の検出状態を示す開閉状態検出情報を制御情報として演出制御手段に対して送信するのみで、演出制御手段が、遊技制御手段から送信された開閉状態検出情報が示す開閉状態検出手段の検出状態に基づいて第2の枠が開放しているか否かを判定し、その判定結果に基づいて第2の枠の開放を報知することができる。このため、遊技制御手段は、第2の枠の開放を報知するにあたって、開閉状態検出手段の検出状態から第2の枠が開放しているか否かの判定を行なう必要がなく、遊技制御手段の制御負荷を軽減することができる。
このような構成によれば、返却制御や解除制御が行なわれた旨の報知音を、出音レベル設定手段により設定された出音レベルに関わらず最大出音レベルの音量で発生させるため、従来の出音レベル設定手段により設定された出音レベルの音量で報知音を発生させるものと比較して、出音レベルが低く設定されている場合であっても遊技者にとって聞き取りやすいものにすることができる。
(13) 所定の設定操作手段の操作に基づいて、前記事前決定手段が前記入賞表示結果の導出を許容する旨を決定する割合が異なる複数種類の許容段階のうちから、いずれかの許容段階を選択して設定する許容段階設定手段(S111)と、
該許容段階設定手段により設定されるときに所定の報知音を出音する報知音出音手段(サブ制御部91)とをさらに備え、
前記出音制御手段は、前記出音レベル設定手段により設定された出音レベルの音量で効果音を出音する制御を行ない、
前記報知音出音手段は、前記出音レベル設定手段により設定された出音レベルに関わらず、最大出音レベルの音量で前記報知音を出音する(変形例(15)参照)。
このような構成によれば、許容段階設定手段により許容段階が選択される旨の報知音を、出音レベル設定手段により設定された出音レベルに関わらず最大出音レベルの音量で発生させるため、従来の出音レベル設定手段により設定された出音レベルの音量で報知音を発生させるものと比較して、出音レベルが低く設定されている場合であっても遊技場係員にとって聞き取りやすいものにすることができる。
このような構成によれば、異常が発生した旨の報知音を、出音レベル設定手段により設定された出音レベルに関わらず最大出音レベルの音量で発生させるため、従来の出音レベル設定手段により設定された出音レベルの音量で報知音を発生させるものと比較して、出音レベルが低く設定されている場合であっても遊技者や遊技場係員にとって聞き取りやすいものにすることができる。
このような構成によれば、入賞表示結果が導出されたことをわかり易く報知することができる。また、当該報知は、ゲーム準備状態への移行が判定されてから行なわれるため、従来のようにゲーム終了時に複数の処理が並行して行なわれることにより所定のタイミングに処理負担が集中してしまうような不都合の発生を防止することができる。さらに、当該報知は、賭数が設定されて次のゲームを開始するといった遊技者からの意思表示があったことを契機として終了されるため、いつまでも継続して報知されることを防止することができる。
このような構成によれば、入賞表示結果が導出されたことをわかり易く報知することができる。また、当該報知は、ゲーム準備状態への移行が判定されてから行なわれるため、従来のようにゲーム終了時に複数の処理が並行して行なわれることにより所定のタイミングに処理負担が集中してしまうような不都合の発生を防止することができる。さらに、当該報知は、操作手段が操作されてゲームを中断するといった遊技者からの意思表示があったことを契機として終了されるため、いつまでも継続して報知されることを防止することができる。
なお、上記(15)および(16)における所定の発光態様とは、前記入賞表示結果が導出された旨を報知可能な態様であればよく、たとえば、前記光演出手段に含まれる複数の発光体のうち入賞表示結果の導出を成立させる図柄(構成図柄)に対応して設けられた発光体のみを発光させる態様であってもよく(図32参照)、また、入賞表示結果の導出を成立させる図柄(構成図柄)が異なる図柄から構成されている場合(たとえば、ブドウが「メロン−ブドウ−メロン」等)であって、該入賞表示結果が第1の入賞ラインに導出された場合に該第1と異なる第2の入賞ラインに該入賞表示結果の導出を成立させる図柄のいずれか(たとえば、中リール2Cのブドウ)と同じ図柄(ブドウ)が導出されている場合には、前記光演出手段に含まれる複数の発光体のうち第2の入賞ラインに導出された該入賞表示結果の導出を成立させる図柄のいずれかの図柄(中リール2Cのブドウ)および該図柄と同じ図柄(左リール2Lまたは/および右リール2Rのブドウ)に対応して設けられた発光体のみを発光させる態様であってもよい。これにより、導出された入賞表示結果を遊技者により容易に認識可能な態様で報知することができる。
なお、上記(15)および(16)におけるゲーム移行判定手段は、前記入賞判定手段により前記付与入賞表示結果が導出されたと判定したときには、前記遊技用価値付与手段による前記遊技用価値の付与の完了を以って(図23のS1002においてYESと判定されたときにはS1003およびS1004が行なわれた後に送信される遊技状態コマンドを受信したことを条件として)前記ゲーム準備状態への移行を判定し、前記付与入賞表示結果が導出されていないと判定したときには、前記可変表示装置に表示結果が導出されたことを以って(図23のS1002においてNOと判定された後に送信される遊技状態コマンドを受信したことを条件として)前記ゲーム準備状態への移行を判定するように構成してもよい。これにより、ゲーム準備状態への移行の判定をゲーム移行判定手段が容易に行なうことができる。
また、上記(15)および(16)におけるスロットマシンは、ゲームにおいて所定の条件が成立したとき(フリーズ状態に制御されるとき)に、前記ゲーム準備状態への移行を遅延させる遅延手段(フリーズ状態に制御する処理)をさらに備え、
前記入賞報知手段は、前記入賞判定手段により前記入賞表示結果が導出されたと判定されたときにおいて前記遅延手段により前記ゲーム準備状態への移行が遅延されるとき(遅延コマンドを受信したとき)には、該遅延の開始から前記入賞表示結果が導出された旨を報知するように構成してもよい。これにより、ゲーム準状態への移行が遅延されている場合であっても、遅延されていない場合と同じタイミングで報知が開始されるため、遊技者に不信感を抱かせることなく、入賞表示結果が導出された旨を容易に認識させることができる。
このような構成によれば、特別条件が成立したことをわかり易く報知することができる。また、当該演出は、ゲーム準備状態への移行が判定されてから行なわれるため、従来のようにゲーム終了時に複数の処理が並行して行なわれることにより所定のタイミングに処理負担が集中してしまうような不都合の発生を防止することができる。
上記のように構成した場合、前記光演出手段は、(15)に記載の賭数設定手段により前記賭数が設定されたとき、または(16)に記載の操作手段が操作されたときに、前記演出を終了させるように構成してもよい(変形例(16)参照)。
このような構成によれば、入賞表示結果が導出されたことをわかり易く報知することができる。また、当該報知は、操作手段が操作されてゲームを中断するといった遊技者からの意思表示があったことを契機として終了されるため、いつまでも継続して報知されることを防止することができる。
(18) 異常(たとえば、ドア開放エラー、設定変更エラー、投入エラー、払出エラー等)が発生したか否かを判定し、発生した異常の種類を特定するための信号をパラレル信号方式で送信する信号送信手段(メイン制御部41)と、
前記信号送信手段からの信号を前記発生した異常の種類を特定可能なシリアル信号方式に変換してスロットマシンの外部に出力するための出力部を有する変換出力手段(外部出力基板1000、パラレル・シリアル変換回路1002)とを備える。
このような構成によれば、発生した異常の種類を特定するための信号を1の出力部から出力することができ、従来のように異常の種類毎に出力部を設けて信号を複数の出力部から出力するものと比較して、必要以上に多くの出力部を設ける必要がなくなる。
(19) 所定条件が成立したとき(ビッグボーナス(1)が終了したとき)に、前記事前決定手段により前記再ゲーム表示結果の導出を許容する旨の決定がなされる確率が前記通常遊技状態よりも高い有利状態(RT)に制御する有利状態制御手段(S1013〜S1015)を備える場合には、以下の構成を備えるものであってもよい。
前記有利状態制御手段は、再ゲーム表示結果の導出を許容する旨の決定がなされる確率が異なる複数種類の状態のうちいずれかに制御するものであってもよい(変形例(17)参照)。これにより、どの種類の状態に制御されるかに遊技者を注目させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
この場合には、さらに、前記有利状態制御手段は、前記第1特別遊技状態制御手段による前記第1特別遊技状態への制御が終了したことを条件として、第1有利状態に制御するように構成し、
さらに、前記事前決定手段は、第1有利状態に制御されているときに、少なくとも複数種類の再ゲーム表示結果のうち第1再ゲーム表示結果および第2再ゲーム表示結果の導出を許容する旨の決定がなされる確率が通常遊技状態よりも高くなるように入賞表示結果の導出を許容するか否かを決定し、
前記有利状態制御手段は、
前記第1有利状態であるときに前記第1再ゲーム表示結果が導出されたことを条件として、前記再ゲーム表示結果の導出を許容する旨の決定が前記事前決定手段によりなされる確率が前記第1有利状態よりも高い遊技者にとって有利な第2有利状態に制御し、
前記第1有利状態であるときに前記第2再ゲーム表示結果が導出されたことを条件として、前記再ゲーム表示結果の導出を許容する旨の決定が前記事前決定手段によりなされる確率が前記第1有利状態よりも低く前記第1再ゲーム表示結果が導出されても前記第2有利状態へ制御しない遊技者にとって不利な状態に制御するように構成してもよい(変形例(17)参照)。
このような構成によれば、第1有利状態へ制御されたときに第2有利状態へ制御されることに対する期待感を抱かせるとともに、不利な状態に制御されることに対する不安感を抱かせることができ、第2有利状態や不利な状態に制御されないスロットマシンと比較して、遊技の興趣を向上させることができる。
さらに、上記のように構成した場合、前記有利状態制御手段は、前記事前決定手段により前記第1再ゲーム表示結果の導出を許容する旨の決定がされる確率および前記事前決定手段により前記第2再ゲーム表示結果の導出を許容する旨の決定がされる確率のうち少なくとも一方の確率が異なる複数種類の第1有利状態に制御可能であって、前記第1特別遊技状態制御手段による前記第1特別遊技状態への制御が終了したことを条件として、終了した第1特別遊技状態の種類(ビッグボーナス(1)、(1’)、(1”))に応じた第1有利状態(RT1、RT1’、RT1”)に制御するように構成してもよい(変形例(17)参照)。
このような構成によれば、ビッグボーナスが終了することやRT図柄が導出されること、すなわち一定確率にしたがって有利状態に制御される従来のスロットマシンと比較して以下の効果を奏する。どの種類の第1特別遊技状態に制御されるか、すなわち第1再ゲーム表示結果の導出を許容する旨の決定がされる確率が高い種類の第1有利状態へ制御される第1特別遊技状態に制御されるかに対し遊技者を注目させることができる。また、制御される第1特別遊技状態の種類に応じてより有利な第2有利状態に制御されることに対し遊技者が抱く期待感を異ならせてメリハリをつけることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(20) 所定条件が成立したとき(ビッグボーナス(1)が終了したとき)に、前記特別遊技状態と異なる遊技者にとって有利な有利状態(RT)に制御する有利状態制御手段(S1013〜S1015)と、
前記事前決定手段により前記移行表示結果のうちいずれかの導出を許容する旨が決定され、該移行表示結果が導出されなかったときに、当該移行表示結果の導出を許容する旨の決定を次ゲーム以降に持ち越す持越手段(S405、特別ワーク41c−3)とを備え、
前記有利状態が開始された後、消化したゲーム数が予め定められた規定ゲーム数(100ゲーム)に到達する前に前記事前決定手段が前記移行表示結果の導出を許容する旨を決定した場合には当該有利状態を終了させず、前記移行表示結果が導出されたとき、または前記移行表示結果が導出されずに消化したゲーム数が前記規定ゲーム数に到達したときに当該有利状態を終了させるように構成してもよい。
このような構成によれば、有利状態が開始された後、規定ゲーム数に到達する前に移行表示結果の導出を許容する旨が決定されても、該決定により許容された移行表示結果が導出されなければ、当該決定をもって当該有利状態が終了することがなく、規定ゲーム数に到達するまで当該有利状態に継続して制御することが可能となる。このため、有利状態において移行表示結果の導出を許容する旨が決定されても、該決定により許容された移行表示結果が導出されなければ当該有利状態を規定ゲーム数に到達するまで消化することが可能となり、有利状態が移行表示結果の導出が許容されたことにより有利状態が終了する従来のスロットマシンと比較して、有利状態に制御されているときに遊技者に対して損失感を与えてしまうことがない。また、持越手段により移行表示結果の導出を許容する旨の決定が次ゲーム以降に持ち越されるため、有利状態に制御されている間に移行表示結果の導出を許容する旨が決定されていることに対して期待感を抱かせることができる。
さらに、前記有利状態が開始された後、消化したゲーム数が予め定められた規定ゲーム数(100ゲーム、200ゲーム)に到達する前に前記事前決定手段が前記移行表示結果の導出を許容する旨を決定した場合には当該有利状態を終了させず、前記移行表示結果が導出されたとき、または前記移行表示結果が導出されずに消化したゲーム数が前記規定ゲーム数に到達したときに当該有利状態を終了させるように構成してもよい。
このような構成によれば、有利状態が開始された後、規定ゲーム数に到達する前に移行表示結果の導出を許容する旨が決定されても、該決定により許容された移行表示結果が導出されなければ、当該決定をもって当該有利状態が終了することがなく、規定ゲーム数に到達するまで当該有利状態に継続して制御することが可能となる。このため、有利状態が移行表示結果の導出が許容されたことにより有利状態が終了する従来のスロットマシンと比較して、有利状態に制御されているときに遊技者に対して損失感を与えてしまうことがない。また、持越手段により移行表示結果の導出を許容する旨の決定が次ゲーム以降に持ち越されるため、有利状態に制御されている間に移行表示結果の導出を許容する旨が決定されていることに対して期待感を抱かせることができる。
(21) 所定条件が成立したとき(ビッグボーナス(1)が終了したとき)に、前記特別遊技状態と異なる遊技者にとって有利な有利状態(RT)に制御する有利状態制御手段(S1013〜S1015)を備え、
前記移行表示結果は、それぞれが前記複数の可変表示領域毎に異なる種類の識別情報の組合せ(たとえば、ビッグボーナス(1)が「赤7−ブドウ−メロン」、ビッグボーナス(2)が「ブドウ−白7−黒BAR」等)により構成し、
前記演出実行手段は、
前記移行表示結果が導出されてから前記特別遊技状態が終了するまでの間において、前記特別遊技状態に制御されている種類を遊技者が特定不能となるように制御し(ボーナスの種類に関わらず同一内容のボーナス中演出を行なう)、
所定の報知条件が成立したとき(ボーナスにおいて所定回数ゲームを消化したとき、ボーナスにおいて所定枚数メダルが払い出されたとき、ボーナスが終了したとき)に、前記有利状態に制御されるか否かを報知するための有利状態報知演出を行なうように構成してもよい(変形例(19)参照)。
このような構成によれば、表示結果から、移行表示結果の種類が遊技者にとって識別しづらくなり、どの種類の特別遊技状態に制御されているか遊技者に気づかせにくくすることができる。このため、表示結果から特別遊技状態の種類が特定される従来のスロットマシンと比較して、有利状態報知演出に遊技者を注目させることができるため、当該有利状態報知演出を行なうことにより効果的に遊技の興趣を向上させることができる。
(22) 所定条件が成立したとき(ビッグボーナス(1)が終了したとき)に、前記特別遊技状態と異なる遊技者にとって有利な有利状態(RT)に制御する有利状態制御手段(S1013〜S1015)と、
前記事前決定手段により前記移行表示結果のうちいずれかの導出を許容する旨が決定され、該移行表示結果が導出されなかったときに、当該移行表示結果の導出を許容する旨の決定を次ゲーム以降に持ち越す持越手段(S405、特別ワーク41c−3)と、
前記入賞表示結果のうち遊技用価値の付与を伴う付与入賞表示結果(小役)が導出されたときに、所定量の遊技用価値を遊技者に付与する遊技用価値付与手段(S1002〜S1004)と、
前記事前決定手段により導出が許容されている入賞表示結果を導出させるための手順(操作タイミング、操作順序等を含む)を特定可能な情報を遊技者に報知する手順報知制御(ナビ演出)を行なう手順報知手段(Ss505)とを備え、
前記有利状態制御手段は、前記事前決定手段により前記移行表示結果の導出を許容する旨が決定されてから、該移行表示結果が導出されるまで、前記有利状態に制御する手段を含み(変形例(20−1)参照)、
前記手順報知手段は、前記有利状態に制御された後の所定タイミング(カウントダウン演出終了)から所定の報知期間(AT中、AT継続ゲーム数)が経過するまでにおいて、前記手順報知制御を行ない、
前記有利状態において1ゲームあたりに前記遊技用価値付与手段により付与される遊技用価値の量の期待値は、前記報知期間内であるときには前記手順報知手段により報知された情報から特定される手順で前記停止操作手段が操作されることにより前記賭数の設定に用いられる遊技用価値の量よりも多くなり、前記報知期間外であるときには前記賭数の設定に用いられる遊技用価値の量よりも少なくなる(変形例(20−1)参照)。
このような構成によれば、遊技者の意に反してボーナス当選により報知期間が終了してしまう従来のスロットマシンと比較して以下の効果を奏する。事前決定手段により移行表示結果の導出を許容する旨が決定されてから移行表示結果が導出されるまでの有利状態であって報知期間内であるときに付与される遊技用価値の量の期待値は、報知された情報から特定される手順で操作することにより賭数の設定に用いられる遊技用価値の量よりも多くなる。また、有利状態は、少なくとも移行表示結果が導出されない限り継続される。このため、遊技者が移行表示結果を導出させない手順で停止操作することにより、報知期間が経過するまでに有利状態が終了してしまうといった不都合の発生を防止できる。その結果、遊技者は、移行表示結果を導出させずかつ報知された情報から特定される手順で停止操作することにより、有利状態であって報知期間内であるときに付与されるべき量の遊技用価値を獲得することができる。また、報知期間が経過した後に、移行表示結果を導出させて特別遊技状態に制御させるといった面白みを付加することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(23) 前記事前決定手段は、前記移行表示結果の導出を許容する旨と前記複数種類の入賞表示結果のうち複数種類定められた所定入賞表示結果(リプレイ、バナナ)のいずれかの導出を許容する旨とを1ゲームにおいて同時に決定する特別同時決定手段(変形例(20−2)参照)を含み、
前記手順報知手段は、
前記特別同時決定手段により前記移行表示結果と同時に導出を許容する旨が決定された所定入賞表示結果の種類(リプレイか、バナナか)に応じて、前記報知期間を特定するための特定値(ナビ関連情報、AT継続ゲーム数、継続率、時間等)を決定する特定値決定手段(Ss503、図30参照、変形例(20−2)参照)を含み、
前記所定タイミングから前記特定値決定手段により決定した特定値に基づいて特定される報知期間が経過するまで、前記手順報知制御を行なう(Ss505)。
このような構成によれば、報知期間を特定するための特定値は、移行表示結果と同時に導出を許容する旨が決定された所定入賞表示結果の種類に応じて決定される。このため、移行表示結果と同時に導出が許容された所定入賞表示結果の種類に応じて報知期間の長さに対し遊技者が抱く期待感を異ならせてメリハリをつけることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、特定値は、ゲーム回数(AT継続ゲーム数)であってもよく、継続率であってもよく、時間であってもよく、報知回数であってもよい(変形例(20−3)参照)。また、報知期間は、ゲーム回数消化する期間であってもよく、所定ゲーム数毎(たとえば、1ゲーム毎、20ゲーム毎等)に決定した継続率にしたがって抽選を行ないはずれになるまでの期間であってもよく、時間が経過するまでの期間であってもよい。特定値がゲーム回数の場合には、一旦決定されたゲーム回数消化するまで報知期間となるため、安心感を遊技者に抱かせることができる。特定値が継続率の場合には、所定ゲーム数毎に継続することに対する期待感を遊技者に抱かせることができる。特定値が時間の場合には、スロットマシンの稼働率を向上させることができる。特定値が報知回数の場合には、AT中に払い出されるメダル数をほぼ均一にすることができる。
なお、遊技用価値付与手段により付与される遊技用価値の量の期待値が賭数の設定に用いられる遊技用価値の量よりも少なくなるものであれば、報知期間外であっても、たとえば事前決定手段によりいずれかの種類の付与入賞表示結果の導出を許容する旨が決定されたときに、所定の確率にしたがって該種類の付与入賞表示結果を導出させるための導出操作手順を特定可能な情報を遊技者に報知する手段を備えるものであってもよい。このような手段を備える場合であっても、上述した効果を奏することができる。
(24) (23)のスロットマシンにおいて、前記手順報知手段は、前記報知期間において、前記事前決定手段により導出が許容されている移行表示結果を導出させないための情報を報知する(変形例(20−4)参照)。
(25) (23)または(24)のスロットマシンにおいて、前記導出制御手段は、前記所定入賞表示結果(リプレイ)と前記移行表示結果との導出が許容されているときに、前記移行表示結果よりも前記所定入賞表示結果を優先して導出させ、該所定入賞表示結果を導出できないときに前記移行表示結果を導出させる所定入賞優先導出制御手段を含む(たとえば、ボーナスの当選フラグとリプレイの当選フラグがON状態であるときのリール制御、変形例(20−2)参照)。
このような構成によれば、所定入賞表示結果と移行表示結果との導出が許容されたゲームにおいて、所定入賞表示結果が導出される割合を増大させ、移行表示結果が導出される割合を低減することができる。このため、有利状態に制御され報知期間に亘りゲームを行なった後に特別遊技状態に制御される割合を高めることができる。
(26) (23)〜(25)のいずれかのスロットマシンにおいて、前記所定入賞表示結果は、第1種類の入賞表示結果(リプレイ)と第2種類の入賞表示結果(バナナ)とを含み、
前記特定値決定手段は、前記移行表示結果が前記第1種類の入賞表示結果と同時に導出を許容する旨が決定されたときよりも前記第2種類の入賞表示結果と同時に導出を許容する旨が決定されたときの方が、高い割合で長い期間を報知期間として特定し得る値(多いゲーム数、高い継続率、長い時間)を特定値として決定する(変形例(20−2)参照)。
このような構成によれば、移行表示結果と同時に導出が許容された所定入賞表示結果の種類が第1種類のときよりも第2種類のときの方が、長い報知期間が特定されることに対する期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(27) 成立条件の種類に応じて、前記手順報知制御を行なう期間を特定するための特定値の決定に関連する状態(モード:低確モード、高確モード、天井モード、リプレイ3連モード)を移行する状態移行手段(Ss502)をさらに備え、
前記特定値決定手段は、前記事前決定手段により前記移行表示結果の導出を許容する旨が決定されたことを条件として、前記状態移行手段により移行されている状態に応じて、前記特定値を決定する(Ss503)。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。図1は、この実施の形態にかかるスロットマシンの全体構造を示す正面図である。スロットマシン1は、前面が開口する筐体(図示略)と、この筺体の側端に回動自在に枢支された前面扉と、から構成されている。
本実施の形態のスロットマシン1の筐体内部には、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リールともいう)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉に設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
リール2L、2C、2Rの外周部には、図2に示すように、それぞれ「メロン」、「ブドウ」、「バナナ」、「イチゴ」、「星」、「赤7(図2においては黒塗りの7)」、「白7(図2においては白抜きの7)」、「黒BAR(図2においては黒塗りのBAR)」、「白BAR(図2においては白抜きのBAR)」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれ配列されている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、透視窓3において各々上中下三段に表示される。また、リール2L、2C、2Rの図柄が描かれた部分以外は白色であり、高い透過率で光を透過するようになっており、図柄が描かれた部分についても、その図柄の色彩に応じて光を透過するようになっている。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32R(図3参照)によって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33と、リール2L、2C、2R各々の上中下段位置を背面から白色光で照射するリールLED55a〜55iと、が設けられている。
また、前面扉の各リール2L、2C、2Rの手前側(遊技者側)の位置には、液晶表示器51(図3参照)の表示領域51aが配置されている。液晶表示器51は、液晶素子に対して電圧が印加されていない状態で、透過性を有するノーマリーホワイトタイプの液晶パネルを有しており、表示領域51aの透視窓3に対応する透過領域および透視窓3を介して遊技者側から各リール2L、2C、2Rが視認できるようになっている。また、液晶表示器には、液晶パネルの表面にノングレア加工を施したノングレアタイプの液晶表示器と、グレア加工(光沢加工)を施したグレアタイプの液晶表示器と、があるが、本実施の形態では、表示領域51aの表面にグレア加工が施されたグレアタイプの液晶表示器を用いている。また、表示領域51aの透過領域を除く領域の裏面には、背後から表示領域51aを照射するバックライト(図示略)が設けられているとともに、更にその裏面には、内部を隠蔽する隠蔽部材(図示略)が設けられている。
液晶表示器51は、複数の画素がマトリックス状に形成された液晶パネルの間に液晶素子を封入して構成されるもので、液晶ドライバ(図示略)から出力される駆動信号により各画素の電圧を制御することで液晶素子の配向状態を変化させることにより光の透過率を変化させる。
液晶表示器51の各画素は、その背面側のバックライトの白色光およびリールLED55a〜55iの白色光(但し、図柄の部分では図柄の色に応じて白色光でなくなる場合がある)のうちで液晶素子の配向状態に応じてR(赤)、G(緑)およびB(青)の光を透過させカラー画像を表示させる。
各画素は、RGBのそれぞれについて32階調の表示を行なう。各画素のRGBの値を(R,G,B)として表わすが、(0,0,0)であればバックライトの白色光またはリールLED55a〜55iの白色光が透過せずに黒色の表示となるが、(31,31,31)であれば、透明の表示になってリール2L、2C、2Rに描かれた図柄の部分はその色、それ以外の部分は白色の表示になる。(0,0,0)と(31,31,31)以外のRGB値では、それぞれの値が大きくなるに従って赤、緑、青の色味が強くなる。
また、前面扉には、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いてメダル1枚分の賭数を設定する際に操作される1枚BETスイッチ5、クレジットを用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダルおよび賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジットおよび賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、既に行なわれた遊技に関する遊技履歴データの閲覧や初期化を選択する際に操作される選択スイッチ56および決定スイッチ57、が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。規定数の賭数は、遊技状態に応じて定められており、本実施の形態においては、後述の通常遊技状態(初期遊技状態ともいう)、初期遊技状態よりもリプレイの当選確率を向上させるRT(Replay Time)、ビッグボーナス中に提供される小役ゲーム中においては3が、後述のレギュラーボーナス(1)中においては1が、レギュラーボーナス(2)中およびJACIN(1)入賞によるレギュラーボーナス中においては2が、JACIN(2)入賞によるレギュラーボーナス中においては3が各々設定されている。また、前面扉には、複数種類の入賞役を構成する図柄の組合せが記された入賞役パネル89が取り付けられている。
また、前面扉には、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、後述するボーナス中のメダルの獲得枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される遊技補助表示器12、入賞の発生により払い出されたメダル枚数が表示されるペイアウト表示器13が設けられている。
また、前面扉には、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられている。
また、MAXBETスイッチ6の内部には、1枚BETスイッチ5およびMAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図3参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図3参照)がそれぞれ設けられている。
また、前面扉の内側には、所定のキー操作により後述するRAM異常エラーを除くエラー状態および後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体内部に設けられた後述のホッパータンク(図示略)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31、前面扉の開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25(図3参照)が設けられている。
筐体内部には、前述したリール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R、リールセンサ33、リールLED55a〜55iからなるリールユニット(図示略)、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000(図8参照)、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク(図示略)、ホッパータンクに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34c、電源ボックス(図示略)が設けられている。
電源ボックスの前面には、後述のボーナス終了時に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36、後述のボーナス終了時に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ29、起動時に設定変更モードに切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはRAM異常エラーを除くエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更モードにおいては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をON/OFFする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
本実施の形態のスロットマシン1においてゲームを行なう場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するには1枚BETスイッチ5、またはMAXBETスイッチ6を操作すればよい。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインL1〜L4(図1参照)のうち遊技状態に応じて定められた入賞ラインが有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。遊技状態に対応する規定数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが入賞表示結果であるかを判定するために設定されるラインである。本実施の形態では、図1に示すように、各リール2L、2C、2Rの上段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL1、各リール2L、2C、2Rの下段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL2、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL3、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL4、の4種類が入賞ラインとして定められている。前述した規定数が賭数として設定されると入賞ラインL1〜L4の全てが有効となる。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、有効化されたいずれかの入賞ライン(以下有効ラインと呼ぶ)上に予め定められた図柄の組合せ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施の形態では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図1参照)から払い出されるようになっている。なお、複数の有効ライン上にメダルの払出を伴う図柄の組合せが揃った場合には、有効ラインに揃った図柄の組合せそれぞれに対して定められた払出枚数を合計し、合計した枚数のメダルが遊技者に対して付与されることとなる。ただし、1ゲームで付与されるメダルの払出枚数には、上限(本実施の形態では、15枚)が定められており、合計した払出枚数が上限を超える場合には、上限枚数のメダルが付与されることとなる。また、いずれかの有効ライン上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組合せが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組合せに応じた遊技状態に移行するようになっている。
また、本実施の形態におけるスロットマシン1にあっては、ゲームが開始されて各リール2L、2C、2Rが回転して図柄の変動が開始した後、いずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに、当該ストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリールの回転が停止して図柄が停止表示される。ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作から対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ミリ秒である。リール2L、2C、2Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190ミリ秒の間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
このため、たとえば、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を基準とした場合、当該図柄から4コマ先までの図柄を下段に表示させることができるため、その結果として当該図柄から6コマ先までの図柄を上段に表示させることができる。すなわち、リール2L、2C、2R各々において、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうちいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を含めて7コマ以内に配置されている図柄を入賞ライン上に表示させることができる。
図3は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図3に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板100が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板100によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板100には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40および遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給されるようになっている。
特に、本実施の形態のスロットマシンにおいては、電源基板100で生成された電圧を各部に供給する電源ラインのうち、少なくとも後述するサブ制御部91(CPU91a)および後述する表示制御回路92に電圧を供給する電源ラインと、液晶表示器51に搭載された後述する液晶駆動回路215に電圧を供給する電源ラインと、後述するLED駆動回路93に電圧を供給する電源ラインと、後述するリールLED55a〜55iに電圧を供給する電源ラインと、がそれぞれ電気的に独立して配線されている。
なお、電気的に独立して配線するとは、同一ケーブルもしくは同一基板上に配線されている場合でも、これらの配線ラインが電気的に非接触状態で設けられていることである。
また、電源基板100には、前述したホッパーモータ34b、払出センサ34c、打止スイッチ36、自動精算スイッチ29、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、前述した1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33が接続されているとともに、電源基板100を介して前述した払出センサ34c、打止スイッチ36、自動精算スイッチ29、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、前述したクレジット表示器11、遊技補助表示器12、ペイアウト表示器13、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED10、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板100を介して前述したホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、CPU41a、ROM41b、RAM41c、I/Oポート41dを備えたマイクロコンピュータからなり、遊技の制御を行なうメイン制御部41、所定範囲(本実施の形態では0〜65535)の乱数を発生させる乱数発生回路42、乱数発生回路から乱数を取得するサンプリング回路43、遊技制御基板40に直接または電源基板100を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路44、リールモータ32L、32C、32Rの駆動制御を行なうモータ駆動回路45、流路切替ソレノイド30の駆動制御を行なうソレノイド駆動回路46、遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDの駆動制御を行なうLED駆動回路47、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する電断検出回路48、電源投入時またはCPU41aからの初期化命令が入力されないときにCPU41aにリセット信号を与えるリセット回路49、遊技制御基板40と投入メダルセンサ31との間の電気的な接続状態及び遊技制御基板40と演出制御基板90との間の電気的な接続状態を監視する断線監視IC50、その他各種デバイス、回路が搭載されている。
CPU41aは、計時機能、タイマ割込などの割込機能(割込禁止機能を含む)を備え、ROM41bに記憶されたプログラム(後述)を実行して、遊技の進行に関する処理を行なうとともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。ROM41bは、CPU41aが実行するプログラムや各種テーブル等の固定的なデータを記憶する。RAM41cは、CPU41aがプログラムを実行する際のワーク領域等として使用される。I/Oポート41dは、メイン制御部41が備える信号入出力端子を介して接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
また、メイン制御部41には、停電時においてもバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、CPU41aによりリフレッシュ動作が行なわれてRAM41cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
乱数発生回路42は、後述するように所定数のパルスを発生する度にカウントアップして値を更新するカウンタによって構成され、サンプリング回路43は、乱数発生回路42がカウントしている数値を取得する。乱数発生回路42は、乱数の種類毎にカウントする数値の範囲が定められており、本実施の形態では、その範囲として0〜65535が定められている。CPU41aは、その処理に応じてサンプリング回路43に指示を送ることで、乱数発生回路42が示している数値を乱数として取得する(以下、この機能をハードウェア乱数機能という)。後述する内部抽選用の乱数は、ハードウェア乱数機能により抽出した乱数をそのまま使用するのではなく、ソフトウェアにより加工して使用する。また、CPU41aは、前述のタイマ割込処理(メイン)により、特定のレジスタの数値を更新し、こうして更新された数値を乱数として取得する機能も有する(以下、この機能をソフトウェア乱数機能という)。
電断検出回路48は、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧の低下を検出(たとえば、所定電圧以下になったか否か判定)したときに、電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する回路である。メイン制御部41は、特に図示はしないが、割込入力端子を備えており、この割込入力端子に電圧低下信号が入力されることで外部割込が発生し、メイン制御部41のCPU41aは外部割込に応じて電断割込処理を実行する。
電断割込処理においては、当該処理の開始にともなってその他の割込処理の実行を禁止する。そして、使用している可能性がある全てのレジスタをRAMに退避させる処理が行なわれる。これにより、電断復旧時に、元の処理に復帰できるようにする。
次いで、全出力ポートを初期化した後、RAMに記憶されている全てのデータに基づいてRAMパリティを計算してパリティ格納領域41c−7(図9参照)にセットし、RAMアクセスを禁止する。そして何らの処理も行なわないループ処理に入る。すなわち、そのまま電圧が低下すると内部的に動作停止状態になる。よって、電断時に確実にメイン制御部41は動作停止する。
このように電断割込処理においては、その時点のRAMパリティを計算してパリティ格納領域41c−7に格納されるようになっており、次回起動時において計算したRAMパリティと比較することで、RAMに格納されているデータが正常か否かを確認できるようになっている。
次に、リセット回路49は、電源投入時においてメイン制御部41が起動可能なレベルまで電圧が上昇したときにメイン制御部41に対してリセット信号を出力し、メイン制御部41を起動させるとともに、メイン制御部41から定期的に出力される信号に基づいてリセットカウンタの値がクリアされずにカウントアップした場合、すなわちメイン制御部41が一定時間動作を行なわなかった場合にメイン制御部41に対してリセット信号を出力し、メイン制御部41を再起動させる回路である。
断線監視IC50は、遊技制御基板40と投入メダルセンサ31との間の電気的な接続状態及び遊技制御基板40と演出制御基板90との間の電気的な接続状態を監視し、これらの接続状態の一方でも解除された場合には、これらの接続状態が解除された旨を示す断線フラグを断線監視IC50の内部に設けられたEEPROM(図示略)等の記憶部に記憶するようになっている。断線監視IC50は、CPU41aからの断線フラグの確認要求に応じて断線フラグが記憶されているか否かを返信し、この時点で断線フラグが記憶部に記憶されていればクリアする。
また、断線監視IC50にも停電時においてバックアップ電源が供給されるようになっており、例えば2〜3日間停電状態が継続しない限り、遊技制御基板40と投入メダルセンサ31との間の電気的な接続状態及び遊技制御基板40と演出制御基板90との間の電気的な接続状態の監視を継続できるようになっている。
CPU41aは、I/Oポート41dを介して演出制御基板90に、各種のコマンドを送信する。遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、演出制御基板90から遊技制御基板40へ向けてコマンドが送られることはない。遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドの伝送ラインは、ストローブ(INT)信号ライン、データ伝送ライン、グラウンドラインから構成されているとともに、演出中継基板80を介して接続されており、遊技制御基板40と演出制御基板90とが直接接続されない構成とされている。演出中継基板80は、遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信される情報の一方向性を担保するために設けられた基板である。演出中継基板80は、この状態を調べることによって遊技制御基板40や演出制御基板90を調べなくても、遊技制御基板40のメイン制御部41に不正な信号(特に演出制御基板90に外部から入力されるようになっている信号)が入力されるような改造がなされていないかどうかをチェックすることができるようにするものである。
演出制御基板90には、前述した選択スイッチ56、決定スイッチ57が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉に配置された液晶表示器51(図1参照)、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55a〜55i等の電気部品が接続されており、これら電気部品は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。
演出制御基板90には、メイン制御部41と同様にCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行なうサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行なう表示制御回路92、演出効果LED52、リールLED55a〜55iの駆動制御を行なうLED駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行なう音声出力回路94、電源投入時またはCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95、演出制御基板90に接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路96、日付情報および時刻情報を含む時間情報を出力する時計装置97、その他の回路等、が搭載されており、CPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンド、演出制御基板90に接続されたスイッチ類の検出を受けて、演出を行なうための各種の制御を行なうとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
CPU91aは、メイン制御部41のCPU41aと同様に、割込機能(割込禁止機能を含む)を備える。サブ制御部91の割込端子(図示略)は、コマンド伝送ラインのうち、メイン制御部41がコマンドを送信する際に出力するストローブ(INT)信号線に接続されており、CPU91aは、ストローブ信号の入力に基づいて割込を発生させて、メイン制御部41からのコマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。また、CPU91aは、クロック入力数が一定数に到達する毎、すなわち一定間隔毎に割込を発生させて後述するタイマ割込処理(サブ)を実行する。また、CPU91aにおいても未使用の割込が発生した場合には、もとの処理に即時復帰させる未使用割込処理を実行するようになっている。
また、CPU91aは、CPU41aとは異なり、ストローブ信号(INT)の入力に基づいて割込が発生した場合には、電断割込処理(サブ)を除く他の割込に基づく割込処理の実行中であっても、当該処理に割り込んでコマンド受信割込処理を実行し、電断割込処理(サブ)を除く他の割込が同時に発生してもコマンド受信割込処理を最優先で実行するようになっている。
また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、CPU91aによりリフレッシュ動作が行なわれてRAM91cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
次に、遊技制御基板40と該遊技制御基板40に接続される各種遊技用電子部品との配線接続状態の詳細について、図4に基づいて説明する。なお、図4は、遊技制御基板40と該遊技制御基板40に接続される遊技用電子部品との配線接続状態を示す概略図である。
図4には、遊技制御基板40と接続される各種スイッチ、センサ等の電子部品のうち、賭数を設定する際に操作される1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、ゲームを開始させる際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、賭数を設定するために投入されたメダルを検出する投入メダルセンサ31、リール2L、2C、2Rを回転させるためのリールモータ32L、ドア開放検出スイッチ25、32C、32R、リール2L、2C、2Rの回転を検出するためのリールセンサ33L、33C、33R、ホッパータンクに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b、入賞の発生に伴い払い出されるメダルを検出する払出センサ34cおよび演出制御基板90が示されており、他のスイッチ、センサ等の図示は省略されている。
図4に示すように、これらのうち、1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、投入メダルセンサ31、リールモータ32L、32C、32R、リールセンサ33L、33C、33R、ホッパーモータ34b、払出センサ34cは、ゲームの進行に関わる信号を遊技制御基板40に入出力する電子部品である。ゲームの進行に関わる信号とは、たとえば、ゲームを開始可能な状態とするための賭数の設定操作、ゲームを開始させるための操作、リール2L、2C、2Rの表示結果を導出させるための操作等、ゲームの進行操作に応じて遊技制御基板40に出力される信号や、投入メダルの検出、リールの基準位置の検出、払出メダルの検出等、ゲームの進行に応じて遊技用電子部品から出力されて遊技制御基板40に入力される信号と、スタート操作の検出に応じてリール2L、2C、2Rを駆動させるための駆動信号や、入賞の発生に伴いメダルを払い出すホッパーを駆動するための駆動信号等、ゲームの進行に応じて遊技制御基板40から出力されて遊技用電子部品に入力される信号と、を含む。
そして、これら遊技用電子部品5、6、7、8、31、32L、32C、32R、33L、33C、33R、34b、34cは、ゲームの進行に応じて遊技制御基板40に信号を出力する第1の電子部品と、ゲームの進行に応じて遊技制御基板40からの信号が入力される第2の電子部品と、からなる。
具体的には、賭数を設定する際に操作される1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6および賭数を設定するために投入されたメダルを検出する投入メダルセンサ31は、該操作またはメダルの検出に基づいて遊技制御基板40にBET信号を出力する第1の電子部品である。メイン制御部41は、該BET信号の受信に基づいて賭数の設定処理を行なうため、これら電子部品がないと賭数を設定することができない。すなわち、賭数を設定しないとゲームが開始可能な状態とならないため、1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6および投入メダルセンサ31はゲームの進行に必要な遊技用電子部品である。
ゲームを開始させるための操作を検出するスタートスイッチ7は、該操作の検出に基づいて遊技制御基板40にスタート信号を出力する第1の電子部品である。メイン制御部41は、該スタート信号の受信に基づいてゲームを開始する処理(リール回転処理等)を行なうため、この電子部品がないとゲームを開始することができない。すなわち、スタートスイッチ7はゲームの進行に必要な遊技用電子部品である。
リール2L、2C、2Rの表示結果を導出させるための操作を検出するストップスイッチ8L、8C、8Rは、該操作の検出に基づいて遊技制御基板40にストップ信号を出力する第1の電子部品である。メイン制御部41は、該ストップ信号の受信に基づいて該当するリール2L、2C、2Rの回転を停止して表示結果を導出する処理を行なうため、この電子部品がないとリール2L、2C、2Rの表示結果を導出することができない。すなわち、ストップスイッチ8L、8C、8Rはゲームの進行に必要な遊技用電子部品である。
リール2L、2C、2Rの回転を検出するリールセンサ33L、33C、33Rは、リールの基準位置の検出信号を遊技制御基板40に出力する第1の電子部品である。メイン制御部41は、該リールの基準位置の検出信号の受信に基づいて該当するリール2L、2C、2Rの図柄の位置を把握して回転を停止する処理等を行なうため、この電子部品がないと各リール2L、2C、2Rの表示結果の導出や入賞の判定等を行なうことができない。すなわち、リールセンサ33L、33C、33Rはゲームの進行に必要な遊技用電子部品である。
入賞の発生に伴い払い出されるメダルを検出する払出センサ34cは、該メダルの検出に基づいて遊技制御基板40にメダル払出信号を出力する第1の電子部品である。メイン制御部41は、該払出メダル検出信号の受信に基づいて、発生した入賞に応じた枚数のメダルを払い出す払出処理を行なうため、この電子部品がないと発生した入賞に応じた枚数のメダルを払い出すことができない。すなわち、払出センサ34cはゲームの進行に必要な遊技用電子部品である。
また、リール2L、2C、2Rを回転させるリールモータ32L、32C、32Rは、遊技制御基板40から出力される駆動信号が入力される第2の電子部品である。このリールモータ32L、32C、32Rは、遊技制御基板40から出力される駆動信号の入力に基づいてリール2L、2C、2Rを回転させて図柄の変動表示を開始するものであるが、該信号入力に基づいて実際にリール2L、2C、2Rを回転しなかったとしても、メイン制御部41は、リールの駆動信号を出力した後に上記リールセンサ33L、33C、33Rからの信号が入力されることで、リールが回転したとしてゲームを進行する制御を行なうことができる。しかし、このリールセンサ33L、33C、33Rから信号が遊技制御基板40に入力されるタイミングは、リールの駆動信号の出力後でないとエラーとなるため、打ち込み器具によりゲームを進行させる場合において、リールの回転の検出に基づく信号の出力タイミングを計るためにはリールの駆動信号が必要となる。すなわち、リールモータ32L、32C、32Rは、ゲームの進行に必要な遊技用電子部品である。
また、メダルの払い出しを行なうホッパータンクを駆動するホッパーモータ34bは、入賞の発生に応じて遊技制御基板40から出力される駆動信号が入力される第2の電子部品である。このホッパーモータ34bは、遊技制御基板40から出力される駆動信号の入力に基づいてホッパータンクを駆動させてメダルを払い出すものであるが、該信号入力に基づいて実際にホッパータンクを駆動しなかったとしても、メイン制御部41は、ホッパータンクの駆動信号を出力した後に上記払出センサ34cからの信号が入力されることで、メダルが払い出されているとしてゲームを進行する制御を行なうことができる。しかし、この払出センサ34cから信号が遊技制御基板40に入力されるタイミングは、ホッパータンクの駆動信号の出力後でないとエラーとなるため、前述した打ち込み器具によりゲームを進行させる場合において、払出メダルの検出に基づく信号の出力タイミングを計るためには該ホッパータンクの駆動信号が必要となる。すなわち、ホッパーモータ34bは、ゲームの進行に必要な遊技用電子部品である。
また、これら遊技用電子部品5、6、7、8、31、32L、32C、32R、33L、33C、33R、34b、34cとドア開放検出スイッチ25とは、基本的には複数の機種に共通して継続使用される電子部品であり、故障等が発生しない限り本体から取り外して交換する機会は少ないので、スロットマシンの本体所定箇所に固設されている。これに対して遊技制御基板40や演出制御基板90等は、機種変更の際には交換が必要となるため、その際には本体から取り外される。つまり、遊技制御基板40を取り外す際には遊技用電子部品5、6、7、8、31、32L、32C、32R、33L、33C、33R、34b、34c及びドア開放検出スイッチ25との接続を解除する必要があるため、遊技用電子部品5、6、7、8、31、32L、32C、32R、33L、33C、33R、34b、34c及びドア開放検出スイッチ25と遊技制御基板40とは中継基板を経由して接続されているとともに、これら基板同士および基板と遊技用電子部品及びドア開放検出スイッチ25とはケーブルを介して接続されている。またケーブルと基板とは、ケーブルの端部に設けられたケーブル側コネクタと基板の配線パターンと電気的に接続された基板側コネクタとの接続により電気的に接続されている。
具体的に説明すると、1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25は、操作部中継基板110を経由して遊技制御基板40と配線接続され、リールモータ32L、32C、32Rおよびリールセンサ33L、33C、33Rは、リール中継基板120を経由して遊技制御基板40と配線接続され、ホッパーモータ34bおよび払出センサ34cは、電源基板100を経由して遊技制御基板40と配線接続され、演出制御基板90は、演出中継基板80を経由して遊技制御基板40と配線接続されている。
操作部中継基板110、リール中継基板120、電源基板100、演出制御基板90には、遊技制御基板40と各電子部品5、6、7、8、31、32L、32C、32R、33L、33C、33R、34b、34cとを接続するための配線パターン(図示略)が設けられており、各電子部品5、6、7、8、31、32L、32C、32R、33L、33C、33R、34b、34cから遊技制御基板40に対して出力される検出信号または遊技制御基板40から供給(入力)される電力や信号等を中継可能とされている。
また、このように各種電子部品と遊技制御基板40とを、スロットマシン1の本体所定箇所に取り付けた各中継基板110、120、100、80を経由して配線接続することで、遊技制御基板40からスロットマシン1の本体所定箇所に個々に配設される複数の電子部品との配線の取りまとめが容易になるとともに、コネクタ接続部が常に中継基板または遊技制御基板40に設けられることになり、これにより各電子部品それぞれのコネクタ接続部が固定されるため、配線接続作業時においてコネクタ接続部を探したり、接続する配線の種類を間違うこと等が防止される。
遊技制御基板40と操作部中継基板110とは、ケーブル600aを介して接続され、遊技制御基板40とリール中継基板120とは、ケーブル600bを介して接続され、遊技制御基板40と電源基板100とは、ケーブル600cを介して接続されており、また、演出制御基板90と演出中継基板80とは、ケーブル600dを介して接続されている。
操作部中継基板110と1枚BETスイッチ5とはケーブル601aを介して接続され、操作部中継基板110とMAXBETスイッチ6とはケーブル601bを介して接続され、操作部中継基板110とスタートスイッチ7とはケーブル601cを介して接続され、操作部中継基板110とストップスイッチ8Lとはケーブル601dを介して接続され、操作部中継基板110とストップスイッチ8Cとはケーブル601eを介して接続され、操作部中継基板110とストップスイッチ8Rとはケーブル601fを介して接続され、操作部中継基板110と投入メダルセンサ31とはケーブル601gを介して接続され、操作部中継基板110とドア開放検出スイッチ25とはケーブル601qを介して接続されている。
また、リール中継基板120とリールモータ32Lとはケーブル601hを介して接続され、リール中継基板120とリールモータ32Cとはケーブル601jを介して接続され、リール中継基板120とリールモータ32Rとはケーブル601lを介して接続されている。また、リール中継基板120とリールセンサ33Lとはケーブル601iを介して接続され、リール中継基板120とリールセンサ33Cとはケーブル601kを介して接続され、リール中継基板120とリールセンサ33Lとはケーブル601mを介して接続されている。また、電源基板100とホッパーモータ34bとはケーブル601nを介して接続され、電源基板100と払出センサ34cとはケーブル601oを介して接続され、演出中継基板80と演出制御基板90とはケーブル601pを介して接続されている。
これら各ケーブル600a〜600c、601a〜601o、601qは、各基板に対してコネクタ接続されており、基板との配線接続を解除可能となっている。具体的には、ケーブル600aの両端には、ケーブル側コネクタ610a、611aが設けられており、一方のケーブル側コネクタ610aは、遊技制御基板40に固設された基板側コネクタ620aに接続可能なコネクタであり、他方のケーブル側コネクタ611aは、操作部中継基板110に固設された基板側コネクタ621aに接続可能なコネクタである。ケーブル600bの両端には、ケーブル側コネクタ610b、611bが設けられており、一方のケーブル側コネクタ610bは、遊技制御基板40に固設された基板側コネクタ620bに接続可能なコネクタであり、他方のケーブル側コネクタ611bは、リール中継基板120に固設された基板側コネクタ621bに接続可能なコネクタである。ケーブル600cの両端には、ケーブル側コネクタ610c、611cが設けられており、一方のケーブル側コネクタ610cは、遊技制御基板40に固設された基板側コネクタ620cに接続可能なコネクタであり、他方のケーブル側コネクタ611cは、電源基板100に固設された基板側コネクタ621cに接続可能なコネクタである。ケーブル600dの両端には、ケーブル側コネクタ610d、611dが設けられており、一方のケーブル側コネクタ610dは、遊技制御基板40に固設された基板側コネクタ620dに接続可能なコネクタであり、他方のケーブル側コネクタ611dは、演出中継基板80に固設された基板側コネクタ621dに接続可能なコネクタである。
また、一端が1枚BETスイッチ5に接続されたケーブル601aの他端には、操作部中継基板110に固設された基板側コネクタ622aに接続可能なケーブル側コネクタ612aが設けられている。一端がMAXBETスイッチ6に接続されたケーブル601bの他端には、操作部中継基板110に固設された基板側コネクタ622bに接続可能なケーブル側コネクタ612bが設けられている。一端がスタートスイッチ7に接続されたケーブル601cの他端には、操作部中継基板110に固設された基板側コネクタ622cに接続可能なケーブル側コネクタ612cが設けられている。一端がストップスイッチ8Lに接続されたケーブル601dの他端には、操作部中継基板110に固設された基板側コネクタ622dに接続可能なケーブル側コネクタ612dが設けられている。一端がストップスイッチ8Cに接続されたケーブル601eの他端には、操作部中継基板110に固設された基板側コネクタ622eに接続可能なケーブル側コネクタ612eが設けられている。一端がストップスイッチ8Rに接続されたケーブル601fの他端には、操作部中継基板110に固設された基板側コネクタ622fに接続可能なケーブル側コネクタ612fが設けられている。一端が投入メダルセンサ31に接続されたケーブル601gの他端には、操作部中継基板110に固設された基板側コネクタ622gに接続可能なケーブル側コネクタ612gが設けられている。一端がドア開放検出スイッチ25に接続されたケーブル601qの他端には、操作部中継基板110に固設された基板側コネクタ622qに接続可能なケーブル側コネクタ612qが設けられている。
また、一端がリールモータ32Lに接続されたケーブル601hの他端および一端がリールセンサ33Lに接続されたケーブル601iの他端には、リール中継基板120に固設された基板側コネクタ622hに接続可能なケーブル側コネクタ612hが設けられている。一端がリールモータ32Cに接続されたケーブル601jの他端および一端がリールセンサ33Cに接続されたケーブル601kの他端には、リール中継基板120に固設された基板側コネクタ622iに接続可能なケーブル側コネクタ612iが設けられている。一端がリールモータ32Rに接続されたケーブル601lの他端および一端がリールセンサ33Rに接続されたケーブル601mの他端には、リール中継基板120に固設された基板側コネクタ622jに接続可能なケーブル側コネクタ612jが設けられている。
また、一端がホッパーモータ34bに接続されたケーブル601nの他端および一端が払出センサ34cに接続されたケーブル601oの他端には、電源基板100に固設された基板側コネクタ622kに接続可能なケーブル側コネクタ612kが設けられている。
また、ケーブル601pの両端には、ケーブル側コネクタ612p、613pが設けられており、一方のケーブル側コネクタ612pは、遊技制御基板40に固設された基板側コネクタ622pに接続可能なコネクタであり、他方のケーブル側コネクタ613pは、演出制御基板90に固設された基板側コネクタ623pに接続可能なコネクタである。
なお、本実施の形態では、各電子部品5、6、7、8、31、32L、32C、32R、33L、33C、33R、34b、34cからはコネクタを介すことなく配線が延出されているが、コネクタを介して配線と接続されていてもよい。
上述のように、各基板と各ケーブルとは、基板側に設けられる基板側コネクタ620a〜620d、621a〜621d、622a〜622k、622p、623pと、ケーブル側に設けられるケーブル側コネクタ610a〜610d、611a〜611d、612a〜612k、612p、613pとからなる一対のコネクタ(雄コネクタと雌コネクタ)を介して配線接続されており、基板側コネクタからケーブル側コネクタを抜脱することにより配線接続を解除することができるようになっている。特に、遊技制御基板40、操作部中継基板110、リール中継基板120、電源基板100、演出制御基板90は、スロットマシン1の筐体または前面扉の所定箇所に取り付けられていることで、基板側コネクタからケーブル側コネクタを抜脱しやすいので、遊技制御基板40や演出制御基板90の交換が容易に行なうことができる。
まず第1の電子部品に関して具体的に説明すると、1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6または投入メダルセンサ31と遊技制御基板40との間に設けられるケーブルのコネクタのうちいずれかのコネクタに打ち込み器具のコネクタが接続され、該打ち込み器具から遊技制御基板40にBET信号が不正に出力されると、賭数の設定操作が行なわれていないのに賭数が設定される虞がある。スタートスイッチ7と遊技制御基板40との間に設けられるケーブルのコネクタのうちいずれかのコネクタに打ち込み器具のコネクタが接続され、該打ち込み器具から遊技制御基板40にスタート信号が不正に出力されると、ゲームの開始操作を行なうことなくゲームが開始される虞がある。ストップスイッチ8L、8C、8Rと遊技制御基板40との間に設けられるケーブルのコネクタのうちいずれかのコネクタに打ち込み器具のコネクタが接続され、該打ち込み器具から遊技制御基板40にストップ信号が不正に出力されると、停止操作を行なうことなくリールの回転が停止される虞がある。リールセンサ33L、33C、33Rと遊技制御基板40との間に設けられるケーブルのコネクタのうちいずれかのコネクタに打ち込み器具のコネクタが接続され、該打ち込み器具から遊技制御基板40にリール回転信号が不正に出力されると、リールを回転させることなく各リール2L、2C、2Rの表示結果の導出や入賞の判定等が行なわれる虞がある。払出センサ34cと遊技制御基板40との間に設けられるケーブルのコネクタのうちいずれかのコネクタに打ち込み器具のコネクタが接続され、該打ち込み器具から遊技制御基板40にメダル払出信号が不正に出力されると、メダルを払い出すことなくメダルの計数が行なわれる虞がある。
第2の電子部品に関して具体的に説明すると、リールモータ32L、32C、32Rと遊技制御基板40との間に設けられるケーブルのコネクタのうちいずれかのコネクタでの接続が解除されて遊技制御基板40から出力される駆動信号を打ち込み器具等で取得できることになると、リールの駆動信号が遊技制御基板40から出力されたタイミングを打ち込み器具側で特定できるので、本来リールセンサ33L、33C、33Rから遊技制御基板40に入力されるリール回転検出信号を、打ち込み器具からリール回転後の適正なタイミングで出力されてしまう虞がある。また、ホッパーモータ34bと遊技制御基板40との間に設けられるケーブルのコネクタのうちいずれかのコネクタでの接続が解除されて遊技制御基板40から出力される駆動信号を打ち込み器具等で取得できることになると、ホッパータンクの駆動信号が遊技制御基板40から出力されたタイミングを打ち込み器具側で特定できるので、本来払出センサ34cから遊技制御基板40に入力される払出メダル検出信号を、打ち込み器具からホッパータンクの駆動後の適正なタイミングで出力されてしまう虞がある。
このように、ゲームの進行に応じて第1の電子部品5、6、7、8、31、33L、33C、33R、34cから出力され、本来であれば遊技制御基板40に入力される信号が打ち込み器具から出力された場合、メイン制御部41は該信号の受信に基づいてゲームを進行する制御を行なうことができるとともに、ゲームの進行に応じて遊技制御基板40から出力され、本来であれば第2の電子部品32L、32C、32R、34bに入力される信号が打ち込み器具に入力された場合、打ち込み器具側では、メイン制御部41がリールモータやホッパーモータの駆動後に出力する信号の出力タイミング等を特定可能となり、これに基づいて新たな信号が遊技制御基板40に入力された場合には、メイン制御部41は該信号の受信に基づいてゲームを進行する制御を行なうことができるので、ゲームを自動的に進行させるといった不正行為が実施される虞がある。よって、本実施の形態では、打ち込み器具の接続による不正行為を防止する種々の対策が施されている。
次に、遊技制御基板40における断線監視IC50の周辺の構成を説明する。
遊技制御基板40には、電源基板100の電圧生成回路により生成された+5Vの直流電圧が供給される。電源基板100から供給された+5Vの直流電圧は、断線監視IC50の駆動電源として電源端子(VDD)に供給されるとともに、図5に示すように、遊技制御基板40上で分岐して遊技制御基板40と操作部中継基板110を配線接続するケーブル600a、操作部中継基板110、操作部中継基板110と投入メダルセンサ31を配線接続するケーブル601gを経由し、更に、投入メダルセンサ31で折り返して、ケーブル601g、操作部中継基板110、ケーブル600aを経由して遊技制御基板40に戻り、更に、遊技制御基板40と演出中継基板80を配線接続するケーブル600d、演出中継基板80、演出中継基板80と演出制御基板90を配線接続するケーブル601p、を経由し、更に、演出制御基板90で折り返して、ケーブル601p、演出中継基板80、ケーブル600dを経由して再度遊技制御基板40に戻り、断線監視IC50の入力端子(IN)に接続信号として入力されるようになっている。
このため、本実施の形態では、遊技制御基板40の基板側コネクタ620aとケーブル600aのケーブル側コネクタ610aとの接続、ケーブル600aのケーブル側コネクタ611aと操作部中継基板110の基板側コネクタ621aとの接続、操作部中継基板110の基板側コネクタ622gとケーブル601gのケーブル側コネクタ612gとの接続、遊技制御基板40の基板側コネクタ620dとケーブル600dのケーブル側コネクタ610dとの接続、ケーブル600dのケーブル側コネクタ611dと演出中継基板80の基板側コネクタ621dとの接続、演出中継基板80の基板側コネクタ622pとケーブル601pのケーブル側コネクタ612pとの接続、ケーブル601pのケーブル側コネクタ613pと演出制御基板90の基板側コネクタ623pとの接続、のいずれかの接続を解除することで、断線監視IC50の入力端子(IN)へ入力されている接続信号が遮断され、これにより断線監視IC50が遊技制御基板40と投入メダルセンサ31間及び遊技制御基板40と演出制御基板90間の断線を検出するようになっている。すなわち遊技制御基板40と投入メダルセンサ31の間のコネクタ同士の接続及び遊技制御基板40と演出制御基板90の間のコネクタ同士の接続が1カ所でも解除されると、断線監視IC50により断線が検出されるようになっている。
また、図5に示すように、電源基板100から供給された+5Vの直流電圧は、遊技制御基板40上で分岐して電源基板100側でグラウンドレベルに接続されるとともに、その間には大容量のコンデンサC1が設けられている。D1は逆流防止用のダイオードである。これにより+5Vの直流電圧をコンデンサC1に蓄積可能とされ、スロットマシン1に対する電力供給が遮断されたときに、コンデンサC1に蓄積された電圧を、断線監視IC50を駆動するためのバックアップ電源として供給できるようになっており、通電時であるか停電時であるかに関わらず断線監視IC50が遊技制御基板40と投入メダルセンサ31間及び遊技制御基板40と演出制御基板90間の断線を検出できるようになっている。
本実施の形態のスロットマシン1は、遊技状態やエラーの発生状況などを示す外部出力信号を出力する。
これら外部出力信号は、図6(a)に示すように、CPU41aの制御により遊技制御基板40より出力され、外部出力基板1000、スロットマシン1が設置される遊技店(ホール)の情報提供端子板1010を介してホールコンピュータなどのホール機器に出力されるようになっている。
遊技制御基板40から外部出力基板1000に対しては、賭数の設定に用いられたメダル数を示すメダルIN信号、入賞の発生により遊技者に付与されたメダル数を示すメダルOUT信号、遊技状態が後述するレギュラーボーナス中の旨を示すRB中信号、遊技状態が後述するビッグボーナス中の旨を示すBB中信号、遊技状態がチャレンジタイム(リールの滑りコマ数が制限されるものの、全ての小役について入賞が許容される遊技状態)中の旨を示すCT中信号、チャレンジタイムが高確率となるチャレンジボーナス中の旨を示すCB中信号、前面扉が開放中の旨を示すドア開放信号、後述する設定変更モードに移行している旨を示す設定変更信号、メダルセレクタの異常を示す投入エラー信号、ホッパーユニット34の異常を示す払出エラー信号がそれぞれ出力される。
なお、本実施の形態では例では、チャレンジタイムおよびチャレンジボーナスを搭載していないが、これらの遊技状態を搭載したスロットマシンとの共通化を図るため、遊技制御基板40と外部出力基板1000との間には、CT中信号およびCB中信号を出力する信号線が接続されており、さらに将来拡張する可能性のあるエラー出力用の信号線が接続されている。
外部出力基板1000には、リレー回路1001、パラレル・シリアル変換回路1002、出力信号毎の端子が設けられ、情報提供端子板1010の回路と電気的に接続するための接続されるコネクタ1003が設けられている。
遊技制御基板40から出力された信号のうち、メダルIN信号、メダルOUT信号、RB中信号、BB中信号、CT中信号、CB中信号は、リレー回路1001を介して、そのままパルス信号として情報提供端子板1010に出力される。
これに対してドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号、(予備信号)は、パラレル・シリアル変換回路1002にて、これらの信号を個別に識別可能なシリアル信号であるセキュリティ信号に変換して情報提供端子板1010に出力される。
これら外部出力基板1000から出力されたメダルIN信号、メダルOUT信号、RB中信号、BB中信号、CT中信号、CB中信号は、情報提供端子板1010を介してホール機器へ出力される。一方、外部出力基板1000から出力されたセキュリティ信号は、情報提供端子板1010にて再度、ドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号、予備信号に再変換されてホール機器へ出力されることとなる。
パラレル・シリアル変換回路1002は、ドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号、(予備信号)を、図6(b)に示すデータフォーマットにてシリアル信号に変換し、セキュリティ信号として出力する。基本フォーマットは、パルス幅20ms、フレーム長7ビットにて構成され、最初のビットがデータの開始を示すスタートビット、最後のビットがデータの終了を示すストップビット、その間のD1〜D5が送信データとなる。スタートビットは、1(on)、ストップビットは、0(off)となる。D1は、ドア開放信号の出力状態を示すビットであり、1(on)であればドア開放中信号on(前面扉1bの開放中)を示し、0(off)であればドア開放中信号offを示す。D2は、設定変更信号の出力状態を示すビットであり、1(on)であれば設定変更信号on(設定変更モードへ移行中)を示し、0(off)であれば設定変更信号offを示す。D3は、投入エラー信号の出力状態を示すビットであり、1(on)であれば投入エラー信号on(メダルセレクタに不正行為が行なわれた可能性が高い)を示し、0(off)であれば投入エラー信号offを示す。D4は、払出エラー信号の出力状態を示すビットであり、1(on)であれば払出エラー信号on(ホッパーユニット34に不正行為が行なわれた可能性が高い)を示し、0(off)であれば払出エラー信号offを示す。D5は、予備信号の出力状態を示すビットであり、本実施の形態では常に0となる。例えば、ドア開放信号がonでかつ設定変更信号がonであれば、図7(a)に示すように、スタートビット:1、D1:1、D2:1、D3:0、D4:0、D5:0、ストップビット:0となる。なお、この状態の後、設定変更信号がoffに変化した場合には、スタートビット:1、D1:1、D2:0、D3:0、D4:0、D5:0、ストップビット:0となる。
パラレル・シリアル変換回路1002は、ドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号、(予備信号)の出力状態に変化があった場合、すなわちいずれかの事象が発生した場合またはその事象が復旧した場合に、変化後の状態を示すフレームを3回繰り返して送信する。
図7(b)に示すように、スタートビットとスタートビットの間は、受信側で誤ラッチが生じないように、240msの間隔を空けるようになっている。すなわちストップビット後は、100msのブランクを空けて、次のフレームのスタートビットを送信するようになっている。
また、3回の反復送信を完了せずに、ドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号、(予備信号)の出力状態に変化があった場合には、図7(c)に示すように、変化後の出力状態を示すフレームを次回フレームより新たに3回反復送信する。この際、フレームの出力途中で、新たなフレームを送信したり、ストップビットの後、100msのブランクが経過していない状態で新たなフレームを送信したりすることがなく、出力中のフレーム送信後、100msのブランクを空けてから、新たなフレームを送信するようになっており、受信側でフレームの先頭を確実にラッチできるようになっている。
また、ドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号、(予備信号)のうち何らかの信号がonの状態から全ての信号がoffの状態に変化した場合には、スタートビットのみ1のフレームを3回送信するようになっている。
次に、演出制御基板90に搭載された表示制御回路92の構成を説明する。図8は、演出制御基板90に搭載された表示制御回路92の構成を示すブロック図である。図示するように、表示制御回路92には、VDP(Video Display Processor)141と、CGROM(Character Generator ROM)142とが含まれている。VDP141は、液晶表示器51にて画像表示を行なうための高速描画機能や表示出力機能などを有しており、サブ制御部91からの指令に従った画像処理を実行する。CGROM142は、液晶表示器51に演出として表示される画像の要素データや動画像データ(演出データ)を記憶する。
VDP141は、ホストインタフェース151と、転送制御回路152と、CGROMインタフェース153と、描画回路154と、一時記憶メモリ155と、フレームバッファメモリ156と、表示回路157と、動画像用デコーダ158とを備えている。
ホストインタフェース151は、サブ制御部91との間で各種データをやりとりするためのアドレス入力端子やデータ入出力端子などを含んで構成されている。転送制御回路152は、サブ制御部91からの指令に基づき、CGROM142から読み出された演出データを一時記憶メモリ155の演出データ領域に転送する制御を行なう。CGROMインタフェース153は、CGROM142に記憶されている演出データを読み出すためのアドレス出力端子やデータ入力端子を含んで構成されている。
描画回路154は、一時記憶メモリ155の演出データ領域に記憶された演出データに基づいて液晶表示器51に表示させる画像の画像データを作成するための描画処理を実行する。一時記憶メモリ155は、たとえば、VRAM(Video RAM)などにより構成され、CGROM142から読み出された演出データを記憶する演出データ領域を備えている。また、一時記憶メモリ155には、サブ制御部91からの指令に基づいて、後述する演出態様を特定するためのモードの種類を示す情報、或いは透過領域にリール透過オブジェクトを設定する旨の情報や透過領域を半透過にする旨の情報なども記憶される。
フレームバッファメモリ156は、たとえば一時記憶メモリ155とは異なるVRAMなどを用いて構成され、描画回路154による描画処理により作成される画像の画像データを記憶する。フレームバッファメモリ156は、2フレーム分のものがあり、1フレーム期間毎に画像データの書き込み用と読み出し用とが切り替えられる。表示回路157は、フレームバッファメモリ156(読み出し用)から読み出した画像データを階調データとし、同期信号を付加した画像信号を液晶表示器51の液晶ドライバに出力する。動画像用デコーダ158は、CGROM142から演出データとして動画像データを読み出した場合に、これをデコードする回路である。
次に、遊技制御基板40のRAM41cの構成について説明する。図9は、RAM41cの記憶領域の構成を示す図である。図示するように、RAM41cには、重要ワーク41c−1、一般ワーク41c−2、特別ワーク41c−3、設定値ワーク41c−4、非保存ワーク41c−5、スタック領域41c−6、パリティ格納領域41c−7、および未使用領域41c−8を含む複数の記憶領域が設けられている。
これらの記憶領域のうち、特に、設定値ワーク41c−4は、後述する内部当選の当選確率を定める設定値を格納する領域である。パリティ格納領域41c−7は、電源の遮断時においてRAMパリティを格納する領域である。また、RAM41cは、停電時においてもバックアップ電源により電力が供給され、記憶されているデータが保持されるようになっている。
一般ワーク41c−2は、各ゲームの終了時においてクリアされる領域であり、小役、リプレイの当選フラグと入賞フラグ設定領域は、ここに設けられている。特別ワーク41c−3は、1ゲームごとに後述する払出処理においてクリアされることはなく、後述する遊技状態を示すフラグおよびビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、レギュラーボーナス(1)、レギュラーボーナス(2)、JACIN(1)、JACIN(2)の当選フラグの設定領域は、ここに設けられている。
スタック領域41c−6は、CPU41aのレジスタから退避したデータが格納される領域であり、ゲームの進行に応じて、データが格納されていないすなわち使用されていない未使用スタック領域と、データが格納されている使用中スタック領域とから構成される。スタック領域41c−6は、RAM41cの領域のうち、予め定められた開始アドレスから最終アドレスまでに対応する領域が割り当てられている。そして、使用中スタック領域は、スタック領域41c−6の開始アドレスからデータが実際に格納された格納アドレスまでに対応する領域をいう。格納アドレスは、データが格納される毎に変化するアドレスである。未使用スタック領域は、格納アドレスの次のアドレスからスタック領域41c−6の最終アドレスまでに対応する領域をいう。スタック領域41c−6の未使用スタック領域は、後述するようにゲーム毎(たとえば、ゲーム開始時)にクリアされる領域である。
未使用領域41c−8は、ゲームの進行に応じて更新されるデータの読み出しおよび書き込みが行なわれることなく、使用することが定義されていない領域であり、後述するようにゲーム毎(たとえば、ゲーム開始時)においてクリアされる領域である。
本実施の形態のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものであり、後述する内部抽選の当選確率は、設定値に応じて定まるものとなる。以下、設定値の変更操作について説明する。
設定値を変更するためには、設定キースイッチ37をON状態としてからスロットマシン1の電源をONする必要がある。設定キースイッチ37をON状態として電源をONすると、設定値表示器24に設定値の初期値として1が表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更モードに移行する。設定変更モードにおいて、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された設定値が1ずつ更新されていく(設定4から更に操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると設定値が確定し、確定した設定値がメイン制御部41のRAM41cに格納される。そして、設定キースイッチ37がOFFされると、遊技の進行が可能な状態に移行する。
上記スロットマシン1においては、可変表示装置2のいずれかの入賞ライン上に役図柄が揃うと、入賞となる。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、ボーナスへの移行を伴う特別役(ビッグボーナス(1)〜(2)、レギュラーボーナス(1)〜(2)、JACIN(1)〜(2))と、メダルの払い出しを伴う小役(JAC、イチゴ、ブドウ、バナナ、1枚)と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役(リプレイ)とがある。なお、ビッグボーナス(1)およびビッグボーナス(2)を単にビッグボーナスという場合もある。また、ビッグボーナスをBBと示す場合がある。また、レギュラーボーナス(1)およびレギュラーボーナス(2)を単にレギュラーボーナスという場合もある。また、レギュラーボーナスをRBと示す場合がある。また、ビッグボーナス(1)〜(2)、レギュラーボーナス(1)〜(2)を単にボーナスという場合もある。
図10は、このスロットマシン1において入賞となる役の種類、可変表示装置2における図柄の組合せ、ボーナスの終了条件、払出枚数、およびその他の関連事項を説明する図である。
ビッグボーナス(1)は、入賞ラインのいずれかに「赤7−赤7−赤7」の組合せが揃ったときに入賞となる。ビッグボーナス(2)は、入賞ラインのいずれかに「白7−白7−白7」の組合せが揃ったときに入賞となる。ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)が入賞すると、遊技状態がそれぞれビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に移行する。
ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)においては、小役ゲームと称されるゲームを行なうことができる。遊技状態がビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)にある間は、それぞれビッグボーナス(1)中フラグまたはビッグボーナス(2)中フラグがRAM41cに設定される。また、ビッグボーナスにある間は、ビッグボーナス中フラグがRAM41cに設定される。ビッグボーナス(1)およびビッグボーナス(2)は、遊技者に払い出したメダルの枚数が466枚以上になったことを条件として終了する。
ビッグボーナス(2)が終了した後は、初期遊技状態に遊技状態が制御される。一方、ビッグボーナス(1)が終了した後は、100ゲーム消化するかボーナスに入賞するまでの間、初期遊技状態であるときよりもリプレイの当選確率が高くなるRTに遊技状態が制御される。
後述するように、RTに制御されることを条件として当選状況を報知するATに制御される場合がある。ATへの制御は、所定ゲーム数消化するかRTが終了するまで継続される。
また、ビッグボーナス(1)が入賞したとき、ビッグボーナス(2)が入賞したとき、ビッグボーナス(1)が終了した後、およびビッグボーナス(2)が終了した後には、クレジットの精算を除いて、遊技者のいずれの操作も無効となり、遊技の進行が不能となるフリーズ状態に一定期間制御される。また、打止機能が有効に設定されている場合にビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)が規定枚数払い出したことにより終了したときには、クレジットの精算を除いて、遊技者のいずれの操作も無効となり、遊技の進行が不能となる打止状態にリセット/設定スイッチ38が操作されるまで制御される。
後述する内部抽選においてビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選していても、ストップスイッチ8L、8C、8Rをこれらの役に入賞可能とする適正なタイミングで操作しなければ、これらの役に入賞することはない。ビッグボーナス(1)およびビッグボーナス(2)各々を構成する図柄が、リール2L、2C、2R各々において5コマ以内に配置されていないためである。もっとも、これらの役に当選しているが適正なタイミングで操作されなかったために入賞しなかった場合には、所定のチャンス目(入賞の観点で言うと、はずれ)が導出されることがある。
レギュラーボーナス(1)は、入賞ラインのいずれかに「赤7−黒BAR−赤7」の組合せが揃ったときに入賞となる。レギュラーボーナス(2)は、入賞ラインのいずれかに「白7−黒BAR−白7」の組合せが揃ったときに入賞となる。レギュラーボーナス(1)またはレギュラーボーナス(2)が入賞すると、遊技状態がそれぞれレギュラーボーナス(1)またはレギュラーボーナス(2)に移行する。遊技状態がレギュラーボーナスにある間は、レギュラーボーナス中フラグがRAM41cに設定される。
レギュラーボーナス(1)およびレギュラーボーナス(2)は、12ゲーム消化することまたは8回入賞することを条件として終了する。レギュラーボーナス(1)では、賭数の規定数が1に設定される。また、レギュラーボーナス(2)では、賭数の規定数が2に設定される。
レギュラーボーナス(2)が終了した後は、初期遊技状態に遊技状態が制御される。一方、レギュラーボーナス(1)が終了した後は、200ゲーム消化するかボーナスに当選するまでの間、RTに遊技状態が制御される。
後述するように、RTに制御されることまたはAT継続ゲーム数消化してATが終了することを条件として当選状況を報知するATに制御される場合がある。ATへの制御は、所定ゲーム数消化するかRTが終了するまで継続される。
また、レギュラーボーナス(1)が入賞したとき、レギュラーボーナス(2)が入賞したとき、レギュラーボーナス(1)が終了した後、およびレギュラーボーナス(2)が終了した後には、クレジットの精算を除いて、遊技者のいずれの操作も無効となり、遊技の進行が不能となるフリーズ状態に一定期間制御される。また、打止機能が有効に設定されている場合にレギュラーボーナス(1)またはレギュラーボーナス(2)が終了したときには、クレジットの精算を除いて、遊技者のいずれの操作も無効となり、遊技の進行が不能となる打止状態にリセット/設定スイッチ38が操作されるまで制御される。
後述する内部抽選においてレギュラーボーナス(1)またはレギュラーボーナス(2)に当選していても、ストップスイッチ8L、8C、8Rをこれらの役に入賞可能とする適正なタイミングで操作しなければ、これらの役に入賞することはない。レギュラーボーナス(1)およびレギュラーボーナス(2)各々を構成する図柄が、リール2L、2C、2R各々において5コマ以内に配置されていないためである。もっとも、これらの役に当選しているが適正なタイミングで操作されなかったために入賞しなかった場合には、所定のチャンス目(入賞の観点で言うと、はずれ)が導出されることがある。
JACIN(1)は、ビッグボーナス中の小役ゲームにおいて入賞ラインのいずれかに「バナナ−ブドウ−ブドウ」の組合せが揃ったときに入賞となり、JACIN(2)は、ビッグボーナス中の小役ゲームにおいて入賞ラインのいずれかに「バナナ−ブドウ−メロン」の組合せが揃ったときに入賞となるが、小役ゲーム以外の遊技状態では、これらの組合せが揃ったとしてもJACIN入賞とならない。JACIN入賞すると、ビッグボーナスの中で前述したレギュラーボーナスが提供されることとなり、ビッグボーナス中フラグに併せてレギュラーボーナス中フラグもRAM41cに設定される。
JACIN(1)またはJACIN(2)が当選している場合(リプレイ当選している場合を除く)、左リール2Lおよび中リール2Cの停止制御テーブルとして、各リール全ての領域番号に対して左リール2Lの「バナナ」および中リール2Cの「ブドウ」が表示結果として特定される引込コマ数が定められた停止制御テーブルが作成される。このため、JACIN(1)またはJACIN(2)が当選している場合に左リール2Lおよび中リール2Cを停止させると、入賞ライン上に「バナナ−ブドウ−…」が導出され、右リール2Rの表示結果に応じてJACIN(1)またはJACIN(2)に入賞し得るダブルテンパイ状態になる。
JACIN(1)入賞したときおよびJACIN(2)入賞したときのレギュラーボーナスは、12ゲーム消化すること、8回入賞すること、またはビッグボーナスの終了条件が成立して該ビッグボーナスが終了することを条件として終了する。JACIN(1)入賞したときのレギュラーボーナスでは、賭数の規定数が2に設定される。また、JACIN(2)入賞したときのレギュラーボーナスでは、賭数の規定数が3に設定される。
なお、後述するように、JACIN(1)およびJACIN(2)については、各々、リプレイが同時に抽選対象役として読み出され内部抽選が行なわれる。よって、JACIN(1)およびJACIN(2)は、各々、リプレイと重複して当選することになる。
以下、入賞役の間に“+”を表記することにより、内部抽選において同時に抽選対象役として読み出されることを示す場合がある。たとえば、JACIN(1)+リプレイと表記されている場合は、内部抽選においてJACIN(1)とリプレイとが同時に抽選対象役として読み出されることを示す。
JACは、レギュラーボーナスにおいて入賞ラインに「バナナ−バナナ−ブドウ」の組合せが揃ったときに入賞となるが、レギュラーボーナス以外の遊技状態では、抽選対象役として読み出されず、この組合せが揃ったとしてもJAC入賞とならない。JAC入賞した場合であって、賭数が1枚設定されている場合には15枚のメダルが払い出され、賭数が2枚または3枚設定されている場合に6枚のメダルが払い出される。なお、賭数の規定数が1枚に設定される場合とは、レギュラーボーナス(1)入賞して制御されるレギュラーボーナス中である。賭数の規定数が2枚に設定される場合とは、レギュラーボーナス(2)入賞して制御されるレギュラーボーナス中、小役ゲーム中にJACIN(1)入賞して制御されるレギュラーボーナス中である。賭数の規定数が3枚に設定される場合とは、初期遊技状態中、RT中、小役ゲーム中、小役ゲーム中にJACIN(2)入賞して制御されるレギュラーボーナス中である。
イチゴは、いずれの遊技状態においても右リール2Rについていずれかの入賞ラインに「イチゴ」図柄が導出されたときに入賞となる。イチゴ入賞した場合であって、賭数が1枚設定されている場合には8枚のメダルが払い出され、賭数が2枚または3枚設定されている場合に2枚のメダルが払い出される。
ブドウは、いずれかの入賞ラインに「メロン−メロン−メロン」の組合せが揃ったときに入賞となる。ブドウ入賞した場合には、賭数に関わらず、15枚のメダルが払い出される。
バナナは、いずれかの入賞ラインに「バナナ−バナナ−バナナ」の組合せが揃ったときに入賞となる。バナナ入賞した場合であって、賭数が1枚設定されている場合には15枚のメダルが払い出され、賭数が2枚または3枚設定されている場合に6枚のメダルが払い出される。
1枚役は、いずれかの入賞ラインに「赤7−白BAR−赤7」の組合せが揃ったときに入賞となる。1枚役入賞した場合であって、賭数が1枚設定されている場合には15枚のメダルが払い出され、賭数が2枚または3枚設定されている場合に1枚のメダルが払い出される。
リプレイは、入賞ラインのいずれかに「ブドウ−ブドウ−ブドウ」の組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイに入賞したときには、メダルの払い出しはないが次のゲームを改めて賭数を設定することなく開始できるので、次のゲームで設定不要となった賭数(リプレイ入賞ゲームに設定されていた賭数)に対応したメダルが払い出されるのと実質的には同じこととなる。
なお、前述したJACIN(1)、JACIN(2)、JAC、ブドウ、バナナ、およびリプレイ各々は、原則として、ストップスイッチ8L、8C、8Rを操作したタイミングに関わらず、入賞可能なものとなっている。それぞれの役を構成する図柄は、リール2L、2C、2R各々において5コマ以内に配置されているためである。これに対し、前述したイチゴは、右リール2Rの「イチゴ」を入賞ラインに引き込み可能な適正なタイミングでストップスイッチ8Rを操作しなければ、入賞することはない。イチゴを構成する「イチゴ」図柄が、リール2Rにおいて7コマ以内に配置されていないためである。また、前述した1枚役は、該1枚役を構成する図柄を入賞ラインに引き込み可能な適正なタイミングでストップスイッチ8L、8C、8Rを操作しなければ、入賞することはない。1枚役を構成する図柄が、リール2L、2C、2Rにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
次に、内部抽選について説明する。内部抽選は、上記した各役への入賞(入賞表示結果の導出)を許容するかどうかを、可変表示装置2の表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7操作時に)、決定するものである。内部抽選では、乱数発生回路42から内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)が取得される。そして、遊技状態に応じて定められた各役について、取得した内部抽選用の乱数と、遊技状態と、リセット/設定スイッチ38により設定された設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて行なわれる。
前述したROM41bには、内部抽選において当選と判定される役を判断するために用いられる当選役テーブルが予め格納されている。当選役テーブルの登録内容は、予め定められた役を示すものとなる。各ゲームにおいて抽選対象となる役が参照される。本実施の形態における当選役テーブルは、ROM41bに格納されており、所定の役が抽選対象として読み出される。
具体的に、当選役テーブルは、遊技状態が初期遊技状態中であるときおよびRT中であるときに、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、レギュラーボーナス(1)、レギュラーボーナス(2)、イチゴ、ブドウ、バナナ、1枚、リプレイが順番に抽選対象として読み出されるように構成されている。
内部抽選では、内部抽選の対象役について定められた判定値数を、内部抽選用の乱数に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、その対象となっている役に当選したものと判定される。当選と判定されると、当該役の当選フラグがRAM41cに設定される。当選状況に応じた当選フラグがRAM41cに設定される。
判定値数は、ROM41bに予め格納された役別テーブルに登録されている判定値数の格納アドレスに従って読み出されるものとなる。各役の判定値数は、設定値に関わらずに共通になっているものと、設定値に応じて異なっているものとがある。判定値数が設定値に関わらずに共通である場合には、共通フラグが設定される(値が「1」とされる)。
図11は、遊技状態および設定値に基づいて取得される各抽選対象役の判定値数を示す図である。この判定値数は、開発用の機種ではRAM41cに、量産機種ではROM41bに割り当てられたアドレス領域に設けられている記憶領域に格納されている。
図11(a)は、遊技状態が初期遊技状態中であるときおよびRT中であるときの内部抽選において取得される各抽選対象役の判定値数を示す図である。たとえば、設定値が1のときには、内部抽選の対象役がビッグボーナス(1)であるときに「80」が、ビッグボーナス(2)であるときに「50」が、レギュラーボーナス(1)であるときに「50」が、レギュラーボーナス(2)であるときに「40」が、イチゴであるときに「820」が、ブドウであるときに「6500」が、バナナであるときに「655」が、1枚役であるときに「470」が、リプレイであるときであって初期遊技状態中のときに「8977」がRT中のときに「38000」が、判定値数として取得される。図11(a)には、設定値が2〜4のときについても同様に、内部抽選において取得される各抽選対象役の判定値数が示されている。
図11(a)に示すように、設定値として設定されている値が大きいほど、ビッグボーナス(1)および(2)、レギュラーボーナス(1)および(2)の内部抽選において取得される判定値数が大きくなっている。これにより、設定値が大きいほど、内部抽選において特別役に当選する確率を高くすることができる。また、設定値として設定されている値が大きいほど、イチゴ、ブドウ、バナナ、1枚の内部抽選において取得される判定値数が大きくなっている。これにより、設定値が大きいほど、内部抽選において小役に当選する確率を高くすることができる。
また、リプレイに当選する確率について、初期遊技状態であるときとRTであるときとを比較すると、初期遊技状態であるときに8977/65536≒13.6%となり、RTであるときに38000/65536≒57.9%となるように判定値数が設定されている。このように、リプレイに当選する確率は、初期遊技状態であるときよりもRTのときの方が極端に高くなるように判定値数が設定されている。また、その他の役についても、初期遊技状態であるときと同じ判定値数が設定されている。このため、RTは、初期遊技状態であるときよりもリプレイに当選する確率が高い点において、遊技者にとって有利な遊技状態といえる。
図11(b)は、遊技状態がビッグボーナス中であってレギュラーボーナスに制御されていない小役ゲーム中であるときの内部抽選において取得される各抽選対象役の判定値数を示す図である。遊技状態が小役ゲーム中であるときには、JACIN(1)+リプレイ、JACIN(2)+リプレイ、イチゴ、ブドウ、バナナ、1枚、リプレイが順番に抽選対象役として読み出されるように構成されている。たとえば、設定値が1のときに、内部抽選の対象役が、JACIN(1)+リプレイであるときに「25200」が、JACIN(2)+リプレイであるときに「22600」が、リプレイであるときに「480」が、判定値数として取得され、上記以外の役であるときには図11(a)で示した判定値数と同じ数が取得される(図11(b)の網掛け部分参照)。
このように、小役ゲーム中においては、高確率でJACIN(1)、JACIN(2)に当選するように判定値数が設定されている。また、JACIN(1)およびJACIN(2)各々は、リプレイと同時に当選するように読み出される。一方、リプレイは、単独で当選する場合も発生する。さらに、後述するように、JACIN(1)またはJACIN(2)と、リプレイとに当選しているときには、リプレイを構成する「ブドウ」図柄を優先して入賞ラインに引き込むリール制御が行なわれ、かつ「ブドウ」図柄をストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらず入賞ラインに引き込むことができる。このため、小役ゲーム中にリプレイに入賞したときには、JACIN(1)およびJACIN(2)のうちいずれかに高い確率で当選していることを、遊技者に認識させることができる。
図11(c)は、遊技状態がレギュラーボーナス中であって賭数の規定数が1枚または3枚に設定されているときの内部抽選において取得される各抽選対象役の判定値数を示す図である。遊技状態がレギュラーボーナス中であって賭数の規定数が1枚または3枚に設定されているときには、JAC、イチゴ、ブドウ、バナナ、1枚役が順番に抽選対象役として読み出されるように構成されている。たとえば、設定値が1のときに、内部抽選の対象役が、JACであるときに「53000」が判定値数として取得され、JAC以外の役であるときには図11(a)で示した判定値数と同じ数が取得される(図11(c)の網掛け部分参照)。このように、レギュラーボーナス中であって賭数の規定数が1枚または3枚に設定されているときには、小役のJACに高確率で当選するように判定値数が設定されている。前述したように、JACに入賞した場合、賭数が1枚のときには15枚メダルが払い出されるが、賭数が3枚のときには6枚しかメダルが払い出されない。このため、賭数の規定数が1枚に設定されるレギュラーボーナス(1)入賞して制御されるレギュラーボーナス中であるときには、賭数が1であるのに対し1ゲームあたりに獲得するメダル数の期待値が15枚となり、賭数に対する獲得メダル数の期待値の割合が15/1=15となる。一方、賭数の規定数が3枚に設定されるJACIN(2)入賞して制御されるレギュラーボーナス中であるときには、賭数が3であるのに対し1ゲームあたりに獲得するメダル数の期待値が6枚となり、賭数に対する獲得メダル数の期待値の割合が6/3=2となる。このように、賭数に対する獲得メダル数の期待値の割合が、JACIN(2)入賞したときよりも、レギュラーボーナス(1)入賞したときの方が大きくなるように、レギュラーボーナス中における賭数の規定数と獲得メダル数の期待値とを設定している。これにより、JACIN(2)入賞したときよりも、レギュラーボーナス(1)入賞したときの方が、レギュラーボーナス中におけるメダルの純増枚数の期待値を大きくすることができる。具体的には、レギュラーボーナス(1)入賞して制御されるレギュラーボーナス中の純増枚数の期待値は、((15−1)×8)=112枚となる。JACIN(2)入賞して制御されるレギュラーボーナス中の純増枚数の期待値は、((6−3)×8)=24枚となる。
図11(d)は、遊技状態がレギュラーボーナス中であって賭数の規定数が2枚に設定されているときの内部抽選において取得される各抽選対象役の判定値数を示す図である。遊技状態がレギュラーボーナス中であって賭数の規定数が2枚に設定されているときには、JAC、イチゴ、ブドウ、バナナ、1枚役が順番に抽選対象役として読み出されるように構成されている。たとえば、設定値が1のときに、内部抽選の対象役が、JACであるときに「1」が、ブドウであるときに「63000」が判定値数として取得され、JACおよびブドウ以外の役であるときには図11(a)で示した判定値数と同じ数が取得される(図11(c)の網掛け部分参照)。このように、レギュラーボーナス中であって賭数の規定数が2枚に設定されているときには、小役のブドウに高確率で当選するように判定値数が設定されている。前述したように、ブドウに入賞した場合、賭数に関わらず15枚メダルが払い出される。このため、賭数の規定数が2枚に設定されるレギュラーボーナス(2)入賞して制御されるレギュラーボーナス中、およびJACIN(1)入賞して制御されるレギュラーボーナス中であるときには、賭数が2であるのに対し1ゲームあたりに獲得するメダル数の期待値が15枚となり、賭数に対する獲得メダル数の期待値の割合が15/2=7.5となる。このように、賭数に対する獲得メダル数の期待値の割合が、JACIN(2)入賞したときよりもレギュラーボーナス(2)入賞またはJACIN(1)入賞したときの方が大きくなるように、また、レギュラーボーナス(2)入賞またはJACIN(1)入賞したときよりもレギュラーボーナス(1)入賞したときの方が大きくなるように、レギュラーボーナス中における賭数の規定数と獲得メダル数の期待値とを設定している。これにより、JACIN(2)入賞したときよりもレギュラーボーナス(2)入賞またはJACIN(1)入賞したときの方が、また、レギュラーボーナス(2)入賞またはJACIN(1)入賞したときよりもレギュラーボーナス(1)入賞したときの方が、レギュラーボーナス中におけるメダルの純増枚数の期待値を大きくすることができる。具体的には、レギュラーボーナス(2)入賞して制御されるレギュラーボーナス中、およびJACIN(1)入賞して制御されるレギュラーボーナス中の純増枚数の期待値は、((15−2)×8)=104枚となる。
ここで、純増枚数について、レギュラーボーナス(1)入賞した場合とレギュラーボーナス(2)入賞した場合とを比較すると、レギュラーボーナス(1)入賞して制御されるレギュラーボーナス中の純増枚数の期待値は112枚となるのに対し、レギュラーボーナス(2)入賞して制御されるレギュラーボーナス中の純増枚数の期待値は104枚となる。このため、遊技者にとっては、レギュラーボーナス(2)よりも、レギュラーボーナス(1)の方が有利な役であり有利な遊技状態に制御されるといえる。
また、純増枚数について、小役ゲーム中にJACIN(1)入賞した場合とJACIN(2)入賞した場合とを比較すると、JACIN(1)入賞時のレギュラーボーナスにおける純増枚数の期待値が104枚となり、JACIN(2)入賞時のレギュラーボーナスにおける純増枚数の期待値が24枚となるように設定される。このため、遊技者にとっては、JACIN(2)よりも、JACIN(1)の方が有利な役であり有利な遊技状態に制御されるといえる。このように、ビッグボーナス中の小役ゲームにおいて、有利度合いが異なるJACIN(1)とJACIN(2)とに当選するように構成した。このため、小役ゲームにおいてJACIN(1)およびJACIN(2)のいずれに当選するか、有利度合いが高いJACIN(1)に何回当選するかによって、ビッグボーナス中の純増枚数を変化させることができる。その結果、ビッグボーナス中において、有利度合いが高いJACIN(1)により多く当選することに対する期待感を遊技者に抱かせることができる。
また、ビッグボーナス中において、JACIN(2)に入賞した場合には、1ゲームあたりに獲得するメダル数の期待値が少なくともレギュラーボーナスにおいて6枚となる。これに対し、ビッグボーナスは、466枚以上の払い出しで終了条件が成立するが、ビッグボーナス中において6枚の払い出しが発生することにより、466枚払い出したことにより終了する場合も生じ得る。しかし、ビッグボーナス中において、JACIN(2)に入賞することなくかつ払い出し枚数が15枚に満たない入賞役を入賞させないことにより、31回入賞させたことにより払い出し枚数が31×15=465枚となり、32回目の15枚払い出し役を入賞させることにより、480枚払い出させることが可能となる。このため、ビッグボーナス中において、JACIN(1)のみに入賞しJACIN(2)に1回も入賞せずかつ15枚に満たない入賞役を入賞させなかった場合には、480枚という最多のメダルを獲得することができる。
次に、リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。CPU41aは、リールの回転が開始したとき、および、リールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM41bに格納されているテーブルインデックスおよびテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの引込コマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行なう。
図12は、ROM41bに格納されたテーブルインデックスを示す図である。図示するように、テーブルインデックスには、内部当選状況別に、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスが格納されている。
内部当選状況が異なったりする場合でも、同一の制御が適用される場合においては、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスとして同一のアドレスが格納されており、このような場合には、同一のテーブル作成用データを参照して、停止制御テーブルが作成されることとなる。ここで、テーブル作成用データは、停止操作位置に応じた引込コマ数を示す引込コマ数データと、リールの停止状況に応じて参照すべき引込コマ数データのアドレスとからなる。
リールの停止状況に応じて参照される引込コマ数データは、全てのリール2L、2C、2Rが回転しているか、左リール2Lのみ停止しているか、中リール2Cのみ停止しているか、右リール2Rのみ停止しているか、左、中リール2L、2Cが停止しているか、左、右リール2L、2Rが停止しているか、中、右リール2C、2Rが停止しているか、によって異なる場合があり、さらに、リール2L、2C、2Rの内のいずれかが停止している状況においては、停止済みのリールの停止位置によっても異なる場合がある。
テーブル作成用データには、それぞれの状況について、参照すべき引込コマ数データのアドレスが回転中のリール別に登録されている。それぞれの状況に応じて参照すべき引込コマ数データのアドレスは、テーブル作成用データの先頭アドレスに基づいて特定でき、この特定されたアドレスから、それぞれの状況に応じて必要な引込コマ数データを特定できるようになっている。なお、リールの停止状況や停止済みのリールの停止位置が異なる場合でも、同一の引込コマ数データが適用される場合においては、引込コマ数データのアドレスとして同一のアドレスが登録されているものもあり、このような場合には、同一の引込コマ数データが参照されることとなる。
また、引込コマ数データは、停止操作が行なわれたタイミング別の引込コマ数を特定可能なデータである。リールモータ32L、32C、32Rには、168ステップ(0〜167)の周期で1周するステッピングモータを用いている。すなわちリールモータ32L、32C、32Rを168ステップ駆動させることでリール2L、2C、2Rが1周することとなる。そして、リール1周に対して8ステップ(1図柄が移動するステップ数)毎に分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から0〜20(図2参照)の領域番号が割り当てられている。
一方、1リールに配列された図柄数も21であり、各リールの図柄に対して、リール基準位置から0〜20の図柄番号が割り当てられているので、0番図柄から20番図柄に対して、それぞれ0〜20の領域番号が順に割り当てられていることとなる。そして、引込コマ数データには、領域番号別の引込コマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、引込コマ数データを展開することによって領域番号別の引込コマ数を取得できるようになっている。
停止制御テーブルは、前述のようにテーブルインデックスおよびテーブル作成用データを参照して作成される。停止制御テーブルには、0〜20の領域番号に対応して、各領域番号に対応する領域が停止基準位置(この実施の形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に位置するタイミング(リール基準位置からのステップ数が各領域番号のステップ数の範囲に含まれるタイミング)でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された場合の引込コマ数がそれぞれ設定されている。
次に、停止制御テーブルの作成手順について説明すると、まず、リール回転開始時においては、そのゲームにおける内部当選状況に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスを取得する。そして取得した先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから全てのリール2L、2C、2Rが回転中の状態に対応する各リールの引込コマ数データのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの引込コマ数データを展開して全てのリール2L、2C、2Rについて停止制御テーブルを作成する。
また、リール2L、2C、2Rのうちのいずれか1つが停止したとき、またはいずれか2つが停止したときには、リール回転開始時に取得した先頭アドレス、すなわちそのゲームにおける内部当選状況に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから停止済みのリールおよび当該リールの停止位置の領域番号に対応する未停止リールの引込コマ数データのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの引込コマ数データを展開して未停止のリールについて停止制御テーブルを作成する。
次に、CPU41aがストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出したときに、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明する。
ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する引込コマ数を取得する。そして、取得した引込コマ数分リールを回転させて停止させる制御を行なう。具体的には、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数から、取得した引込コマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を算出し、算出したステップ数分リールを回転させて停止させる制御を行なう。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域から引込コマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域が停止基準位置(この実施の形態では、下段図柄の領域)に停止することとなる。
また、テーブルインデックスには、一の遊技状態における一の内部当選状況に対応するテーブル作成用データの格納領域の先頭アドレスとして1つのアドレスのみが格納されており、さらに、一のテーブル作成用データには、一のリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対応する引込コマ数データの格納領域のアドレスとして1つのアドレスのみが格納されている。すなわち一の内部当選状況に対応するテーブル作成用データ、およびリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対応する引込コマ数データが一意的に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも、一の内部当選状況、およびリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対して一意となる。このため、内部当選状況、リールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行なわれることとなる。
また、引込コマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
また、テーブルインデックスには、いずれかの役に当選している場合に対応して、当選役を4コマの範囲で最大限に引き込み、当選していない役が揃わないように引き込む引込コマ数が定められたテーブル作成用データのアドレスが格納されている。このため、いずれかの役に当選している場合には、当選役を4コマの範囲で最大限引き込み、当選していない役が揃わないように引き込む引込コマ数が定められた停止制御テーブルが作成され、リールの停止制御が行なわれる。
また、テーブルインデックスには、はずれの場合に対応して、いずれの役も揃わないように引き込む引込コマ数が定められたテーブル作成用データのアドレスが格納されている。このため、はずれの場合には、いずれの役も揃わない引込コマ数が定められた停止制御テーブルが作成され、リールの停止制御が行なわれる。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役の図柄を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、当選していない役の図柄は、最大4コマの引込範囲ではずして停止させる制御が行なわれることとなる。
また、テーブルインデックスには、特別役と再遊技役が同時に当選した場合、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合(ビッグボーナス(1)とリプレイ、JACIN(1)とリプレイなど)に対応して、再遊技役を4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められたテーブル作成用データのアドレスが格納され、リールの停止制御が行なわれる。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御が行なわれる。特別役とリプレイとが同時に当選している場合には、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらずに、必ず再遊技役が揃って入賞することとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも再遊技役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、必ず再遊技役が入賞することとなる。
リプレイに当選している場合においては、すべてのリールの停止制御テーブルとして、全ての領域番号に対して当選しているリプレイを構成する図柄を表示結果として特定する引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、すべてのリールの停止制御が行なわれる。
また、テーブルインデックスには、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合(ビッグボーナス(1)とブドウ、レギュラーボーナス(1)とバナナなど)に対応して、当選した特別役を4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められているとともに、当選した特別役を最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した小役を4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められたテーブル作成用データのアドレスが格納され、リールの停止制御が行なわれる。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役の図柄を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役の図柄を引き込めない場合には、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役の図柄を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、当選していない役の図柄は、4コマの引込範囲ではずして停止させる制御が行なわれることとなる。すなわちこのような場合には、小役よりも特別役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、特別役を引き込めない場合(入賞不能の場合)にのみ、小役を入賞させることが可能となる。
遊技制御基板40の側においては、前述したように内部抽選が行なわれ、その結果とストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングとに従ってリール2L、2C、2Rの回転が停止し、入賞が発生するものとなる。入賞の発生により、配当としてメダルの払い出しや遊技状態の移行が与えられるが、このように遊技制御基板40の側における遊技の進行状況に応じて、演出制御基板90の側で独自の演出が行なわれる。このような演出を行なうためには、演出制御基板90のCPU91aは、遊技制御基板40の側における遊技の進行状況を認識できなければならないが、このような遊技の進行状況に関する情報は、全てコマンドとして遊技制御基板40から演出制御基板90に送信される。
遊技制御基板40から演出制御基板90に送信されるコマンドには、少なくともBETコマンド、当選状況通知コマンド、リール回転コマンド、リール停止コマンド、入賞情報コマンド、払出開始コマンド、払出終了コマンド、遊技状態コマンド、打止コマンド、エラーコマンド、設定開始コマンド、初期化コマンド、電源投入コマンド、BET解除コマンド、クレジット返却コマンド、ドアコマンドが含まれている。遊技制御基板40から演出制御基板90に送信されるコマンドには、これ以外のコマンドも含まれているが、本発明に直接関わるものではないため、詳細な説明を省略している。
BETコマンドは、メダルの投入枚数、すなわち賭数の設定に使用されたメダル枚数を特定可能なコマンドであり、メダル投入時、1枚BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6が操作されて賭数が設定されたときに送信される。
当選状況通知コマンドは、内部当選フラグの当選状況、並びに成立した内部当選フラグの種類を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。
リール回転コマンドは、リールの回転の開始を通知するコマンドであり、リール2L、2C、2Rの回転が開始されたときに送信される。
リール停止コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれかであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号、該当するリールの停止位置の領域番号、を特定可能なコマンドであり、各リールの停止制御が行なわれる毎に送信される。
入賞情報コマンドは、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能なコマンドであり、全リールが停止して入賞判定が行なわれた後に送信される。
払出開始コマンドは、メダルの払出開始を通知するコマンドであり、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が開始されたときに送信される。また、払出終了コマンドは、メダルの払出終了を通知するコマンドであり、入賞およびクレジットの精算によるメダルの払出が終了したときに送信される。
遊技状態コマンドは、次ゲームの遊技状態(通常遊技状態であるか、RT中であるか、ビッグボーナス中であるか、レギュラーボーナス中であるか等)を特定可能なコマンドであり、ゲームの終了時に送信される。なお、遊技状態コマンドは、ゲームの終了時、すなわち次のゲームが開始可能となるとき(賭数設定可能となるとき)に送信されるコマンドであるため、新たなゲームが開始可能である旨を報知するコマンドともいえる。
打止コマンドは、打止状態の発生または解除を示すコマンドであり、BB終了後、エンディング演出待ち時間が経過した時点で打止状態の発生を示す打止コマンドが送信され、リセット操作がなされて打止状態が解除された時点で、打止状態の解除を示す打止コマンドが送信される。
エラーコマンドは、エラー状態の発生または解除を示すコマンドであり、エラーが判定され、エラー状態に制御された時点でエラー状態の発生を示すエラーコマンドが送信され、リセット操作がなされてエラー状態が解除された時点で、エラー状態の解除を示すエラーコマンドが送信される。
設定開始コマンドは、設定変更モードの開始を示すコマンドであり、設定開始時、すなわち設定変更モードに移行した時点で送信される。
初期化コマンドは、遊技状態が初期化された旨を示すコマンドであり、設定終了時、すなわち設定変更モードの終了時に送信される。電源投入コマンドは、電源が投入された旨を示すコマンドである。BET解除コマンドは、BETを解除した旨を示すコマンドであり、精算スイッチ10が操作されてBETカウンタの値が0になったときに送信される。クレジット返却コマンドは、クレジットを返却した旨を示すコマンドであり、精算スイッチ10が操作されてクレジットカウンタの値が0になったときに送信される。
ドアコマンドは、ドア開放検出スイッチ25の検出状態、すなわちON(開放状態)/OFF(閉状態)を示すコマンドであり、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化(ONからOFF、OFFからON)した時に送信される。
これらコマンドのうちドアコマンドを除くコマンドは、後述する起動処理及びゲーム処理において生成され、RAM41cの特別ワークに設けられた通常コマンド用送信バッファに一時格納され、前述したタイマ割込処理(メイン)において送信される。通常コマンド送信用バッファには、最大で16個のコマンドを格納可能な領域が設けられており、複数のコマンドを蓄積できるようになっている。
一方、ドアコマンドは、RAM41cの特別ワークに設けられたドアコマンド送信用バッファに格納される。ドアコマンド送信用バッファは、通常コマンド送信用バッファとは別個に設けられており、ドアコマンドを1個のみ格納可能な領域が割り当てられている。ドアコマンド送信用バッファには、ドア開放検出スイッチ25の検出状態を示すドアコマンドが格納される。
メイン制御部41のCPU41aでは、所定間隔(たとえば、2.24ms)でコマンド送信処理を行なうことにより、通常コマンド送信用バッファに格納されたコマンド及びドアコマンド送信用バッファに格納されたドアコマンドのうち未送信の1のコマンドのみ送信する。一方、サブ制御部91のCPU91aでは、後述する受信用バッファにバッファしたコマンドを所定間隔(たとえば、1.12ms)で実行する割込処理(サブ)において取得する。このように本実施の形態では、前述のようにCPU41aが2.24msの間隔でコマンド送信処理を実行するとともに、1回のコマンド送信処理では通常コマンド送信用バッファに格納されたコマンド及びドアコマンド送信用バッファに格納されたドアコマンドのうちの1つのみ送信することで、複数のコマンドが連続して送信される場合でも、最低2.24msの間隔をあけて送信されることとなり、サブ制御部91側でこれら連続して送信されるコマンドを確実に取得することができる。
なお、コマンド送信処理において通常コマンド送信用バッファに格納された未送信のコマンドまたはドアコマンド送信用バッファに格納された未送信のドアコマンドが検知されると、遅延時間がランダムに設定され、設定した遅延時間が経過した時点で、通常コマンド送信用バッファに格納された未送信のコマンドまたはドアコマンド送信用バッファに格納された未送信のドアコマンドが送信される。これにより、コマンドの送信タイミングがランダムに変化するため、サブ制御部91側でメイン制御部41から送信されたコマンドの受信タイミングに基づいて目押しの補助となるような演出が行なわれてしまうことを防止できる。
通常コマンド送信用バッファに複数のコマンドを格納する際にこれらコマンドをその生成順に格納するとともに、コマンド送信処理では通常コマンド送信用バッファに格納された順番でコマンドを送信するようになっている。なお、電源投入コマンド及び初期化コマンドについては、最優先で送信される。また、通常コマンド送信用バッファに通常コマンドが格納されている状態で、ドアコマンドを送信するタイミングに到達した場合には、原則として通常コマンド送信用バッファに格納されているコマンドよりもドアコマンド送信用バッファに格納されているドアコマンドを優先して送信するようになっている。
メイン制御部41のCPU41aは、所定間隔(たとえば、100ms)毎にドア開放検出スイッチ25の検出状態を監視する。そして、メイン制御部41のCPU41aは、前回監視時のドア開放検出スイッチ25の検出状態と、今回監視時のドア開放検出スイッチ25の検出状態とが一致しない場合に、ドアコマンド送信用バッファに格納されているドアコマンドを送信する。また、CPU41aは、前回監視時のドア開放検出スイッチ25の検出状態と、今回監視時のドア開放検出スイッチ25の検出状態とが一致しない場合に、ドアコマンドの送信に加えて、外部出力基板1000に対するドア開放信号の出力状態も更新する。
演出制御基板90のCPU91aは、このように遊技制御基板40のCPU41aから送られてくるコマンドに基づいて、後述するように、各種の処理を行なうものとしている。
次に、CPU41aが演出制御基板90に対して送信するコマンドに基づいてサブ制御部91が実行する演出の制御について説明する。
サブ制御部91のCPU91aは、CPU41aからのコマンドの送信を示すストローブ信号を入力した際に、コマンド受信割込処理を実行する。コマンド受信処理では、RAM91cに設けられた受信用バッファに、コマンド伝送ラインから取得したコマンドを格納する。
受信用バッファには、最大で128個のコマンドを格納可能な領域が設けられており、複数のコマンドを蓄積できるようになっている。また、各コマンドを格納する領域には、各格納領域毎にアドレス(0〜127)が割り当てられている。
CPU91aは、タイマ割込処理(サブ)において、受信用バッファに未処理のコマンドが格納されているか否かを判定し、未処理のコマンドが格納されている場合には、そのうち最も早い段階で受信したコマンドに基づいて、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55a〜55i等の各種演出装置の制御を行なう。
また、演出制御基板90においては、リール停止コマンドに基づいて可変表示装置2の表示結果を判断するための停止図柄テーブルがRAM91cに設けられている。もっとも、リール停止コマンドは、停止したリールの種類と中段に停止した図柄の番号しか情報として含んでいないので、これだけではどのような図柄が停止しているかどうかが判断できないので、ROM91bにはリール2L、2C、2Rに配置された全ての図柄を示すテーブルが予め記憶されており、このテーブルを参照して停止図柄テーブルにリール2L、2C、2Rに停止されている図柄が登録される。
演出を行なうために、サブ制御部91のRAM91cには、各種カウンタと、各種フラグを設定する領域と、遊技状態コマンド、リール停止コマンド、入賞情報コマンド、および当選状況通知コマンドに基づいて、各役の当選状況、リール2L、2C、2Rに導出された表示結果の組合せ、入賞の発生の有無を示す情報、遊技制御基板40の側で進行しているゲームにおいて適用される遊技状態を保存する領域(当選状況および遊技状態については、2回分)もRAM91cに設けられている。
サブ制御部91の制御により実行される演出のうちで、表示制御回路92に出力する指令に基づいて液晶表示器51に画像を表示することによる演出として、遊技状態およびモードの種類に応じた遊技演出、AT中に当選した役の種類を特定するための情報を報知するナビ演出がある。
遊技演出は、遊技状態がビッグボーナスまたはレギュラーボーナスにあることを条件として実行されるボーナス中演出(ビッグボーナスまたはレギュラーボーナスに入賞したときに実行されるボーナス入賞演出、ビッグボーナス中である場合には小役ゲーム中に実行される小役ゲーム中演出、JACIN入賞してレギュラーボーナス中に実行されるレギュラーボーナス中演出、ビッグボーナスが終了したときまたはレギュラーボーナス(1)または(2)が終了したときに実行されるボーナス終了演出を含む)、終了後RTに制御されるビッグボーナス(1)またはレギュラーボーナス(1)が終了したことを条件として複数ゲームに亘ってナビ演出に関連する情報(AT有無、AT継続ゲーム数等を含む、以下ナビ関連情報という)を報知する演出を実行するカウントダウン演出、RT中であるときに実行されるRT中演出、ナビ演出が実行可能であるAT中であるときに実行されるAT中演出、AT継続ゲーム数消化したことによりATが終了したことを条件として再度ATに制御されるか否かを複数ゲームに亘って報知する演出を実行する復活演出、当選状況に応じて変化する複数種類のモードから特定される演出態様で背景およびキャラクタ等を液晶表示器51に表示するモード演出を含む。遊技演出を行なうための画像の要素データや動画像データは、CGROM142に記憶されている。
ボーナス中演出、カウントダウン演出、RT中演出、AT中演出、復活演出、および複数種類のうち特定種類のモードに対応する特定モード演出は、複数ゲームの期間を跨いで継続して実行されるため、実際に実行される期間は全てのリールが停止してから次にスタートスイッチ7が操作された次のゲームが開始されるまでの期間も含めて継続的に実行される連続演出となっている。なお、特定種類のモードとは、複数種類のモードのうち高確モードおよび天井モードをいい、高確モードおよび天井モードに移行されているときには、モードに対応する演出態様で連続演出が行なわれる。
なお、前述したボーナス中演出、カウントダウン演出、RT中演出、AT中演出、復活演出、および特定モード演出等の連続演出が行なわれているときには、複数ゲームに亘って一連の遊技音が継続して出音される。このように、複数ゲームに亘って継続して出音される遊技音を、連続遊技効果音という。遊技演出を行なうための遊技音(連続遊技効果音を含む)を発生させるための遊技音データは、音声出力回路94に搭載されているROMに記憶されている。なお、遊技音の発生は、サブ制御部91が音声出力回路94に、現在の遊技状態およびモードに応じた遊技音データの読出指令や発生開始指令、終了指令などを出力することにより、音声出力回路94により制御されて実行される。
また、ナビ演出とは、AT中演出が実行されているときに、当選した役の種類を報知する演出をいう。
また、演出制御基板90のCPU91aは、遊技者の選択スイッチ56および決定スイッチ57の操作に基づいてRAM91cに記憶された所定の遊技履歴を液晶表示器51に表示させる履歴表示演出を行なうものとしている。履歴表示演出は、単に遊技履歴を情報として表示するだけではなく、CPU91aは、さらに所定期間以上に亘って継続して遊技の進行のための操作が行なわれていないときに(ただし、リール2L、2C、2Rの回転開始から停止までのゲーム中である場合を除く)、液晶表示器51において所定のデモ演出を行なうものとしている。履歴表示演出もデモ演出も、リール2L、2C、2Rの回転が停止しているゲーム中でない期間において行なわれる。
これらの演出は、表示制御回路92に演出データの書込指令や演出の開始指令、終了指令などを出力することにより、表示制御回路92のVDP141により制御されて実行される。VDP141は、演出データの書込指令を受け取ると、該指令に対応した演出データをCGROM142から読み出し、一時記憶メモリ155の演出データ領域に書き込む。演出の開始指令を受け取ると、一時記憶メモリ155の演出データ領域に演出データが書き込まれていれば、演出の終了指令を受け取るまでの各フレーム期間において、1フレーム毎に描画回路154により書き込まれている演出データに対応した画像データをフレームバッファメモリ156に展開して、表示回路157により液晶表示器51に出力させるものとしている。
このようなVDP141の制御により液晶表示器51に演出用の画像を表示させるためのデータは、演出データとして予めCGROM142に格納されている。これらの演出データは、遊技状態およびモード毎に用意されており、サブ制御部91からの書込指令に基づいて一時記憶メモリ155の演出データ領域に書き込まれる演出データは、そのときの遊技状態およびモードに対応したものとなる。また、履歴表示演出の演出データもデモ演出の演出データも予めCGROM142に格納されている。
もっとも、液晶表示器51は、リール2L、2C、2Rの前面側の透過領域に亘っても設けられているので、この透過領域に表示される画像の状態によってはリール2L、2C、2Rに描かれている図柄の視認性が損なわれ、ゲームの進行に影響が生じてしまう場合もある。そこで、スタートスイッチ7が操作されてからリール2L、2C、2Rの全てが回転停止するまでは透過領域のうち少なくとも入賞判定の対象となる入賞判定領域を非表示(すなわち、透過領域(入賞判定領域)の各画素のRGB値を(31,31,31)として完全透過状態とする)にする。
リール2L、2C、2Rの全てが回転を停止すると、液晶表示器51において演出が開始されるものの、透過領域(入賞判定領域)の各画素は、本来表示される画像よりも透過度が高い(すなわち、RGB値が(31,31,31)に近い)半透過状態に制御され、透過領域(入賞判定領域)を含む領域で画像が表示されていても、透過領域(入賞判定領域)の背面にあるリール2L、2C、2Rに描かれた図柄を視認できるようにしている。ただし、リール2L、2C、2Rの表示結果に応じて小役が入賞し、これに応じてメダルが払い出される場合には、メダルの払い出し中は入賞した役を確実に確認できるようにするために透過領域(入賞判定領域)は非表示にされたままで、メダルの払い出しを完了してから透過領域(入賞判定領域)の画像が半透過状態に制御されるものとなる。
液晶表示器51に表示される画像の画像データは、各フレーム期間においてフレームバッファメモリ156(書き込み用)に展開されるが、フレームバッファメモリ156に画像データを書き込む際に、前面側のオブジェクトの画像データが残るようにZバッファ法を用いている。スタートスイッチ7の操作からリール2L、2C、2Rの全ての停止まで(ただし、メダルの払い出しを伴う場合には払い出し完了まで)の期間において、透過領域(入賞判定領域)に対応する位置の最前面に透過領域オブジェクトが設定されるものとなっている。
透過領域オブジェクトは、RGB値を(31,31,31)とする完全に透明のオブジェクトであり、各フレーム期間で最優先でフレームバッファメモリ156への画像データの書き込みの処理が行なわれるものとなっている。透過領域オブジェクトの画像データの書き込みにより、透過領域(入賞判定領域)に対応する部分のZバッファに書き込まれているZ値は最前面の値を示す最小値となるので、演出データに応じた動画像や静止画像の画像データが透過領域(入賞判定領域)に対応する部分には書き込まれることがない。
また、透過領域(入賞判定領域)を半透過状態とするための手法としては、白加算処理と半透明処理の2通りの方法があり、そのいずれかを適用することができる。演出データの種類の違いや、本来透過領域(入賞判定領域)以外の領域とともに一体的に表示される画像の状態に応じて、白加算処理と半透明処理の何れを実行するかを使い分けるものとしてもよい。ここで、本来の画像データにおけるRGB値を(Rs,Gs,Bs)とし、半透過状態にする処理を経た後の画像データにおけるRGB値を(Rd,Gd,Bd)で表わすものとする。
白加算処理を行なう場合、透過領域(入賞判定領域)の画像データにおけるRGB値は、次のようにして算出される。
Rd=Rs+16(if Rd>31 then Rd=31)
Gd=Gs+16(if Gd>31 then Gd=31)
Bd=Bs+16(if Bd>31 then Bd=31)
半透明処理を行なう場合、透過領域(入賞判定領域)の画像データにおけるRGB値は、次のようにして算出される(ただし、αは、半透明度を表すα値のことである)。
Rd=16*α+Rs*(1−α)
Gd=16*α+Gs*(1−α)
Bd=16*α+Bs*(1−α)
サブ制御部91の制御により実行される演出のうちで、LED駆動回路93に出力する指令に基づいてリールLED55a〜55iの点灯状態を変化させることによる演出として、入賞演出がある。
入賞演出は、原則としていずれかの役が入賞したときに、入賞した役を成立させる図柄(以下、構成図柄という)に対応するリールLED55a〜55iを点滅させることで入賞した役を報知する演出である。構成図柄とは、具体的に、図10で説明した図柄の組合せのうち「ANY」以外の図柄をいう。たとえば、ビッグボーナス(1)の構成図柄とは、左リール2L、中リール2C、および右リール2R各々の赤7をいう。また、ブドウの構成図柄とは、左リール2L、中リール2C、および右リール2R各々のメロンをいう。また、イチゴの構成図柄とは、右リール2Rのイチゴをいう。
以下、この実施の形態にかかるスロットマシン1における処理について説明する。スロットマシン1においては、ゲームの処理が1ゲームずつ繰り返して行なわれることで遊技が進行されるものであるが、そのためには、遊技の進行が可能な状態となっていなければならない。遊技の進行が可能な状態であるためには、CPU41aを含むメイン制御部41が起動された状態で正常範囲の設定値が設定値ワーク41c−4に格納されており、RAM41cに格納されたデータに異常がないことが条件となる。
図13は、遊技制御基板40のCPU41aが実行する起動処理を示すフローチャートである。この起動処理は、遊技制御基板40のリセット回路49からリセット信号が入力されてメイン制御部41が起動されたときに行なわれる処理である。なお、リセット信号は、電源投入時およびメイン制御部41の動作が停滞した場合に出力される信号であるので、起動処理は、電源投入に伴うメイン制御部41の起動時およびメイン制御部41の不具合に伴う再起動時に行なわれる処理となる。
起動処理では、まず、内蔵デバイスや周辺IC(断線監視IC50を除く)、スタックポインタ等を初期化し(ステップS101)、RAM41cへのアクセスを許可する(ステップS102)。そして、設定キースイッチ37がONの状態か否かを判定する(ステップS103)。設定キースイッチ37がONでなければ、RAM41cに記憶されているデータのうちパリティ格納領域41c−7を除く全てのデータに基づいてRAMパリティを計算する(ステップS104)。
次に、ここで計算したRAMパリティがパリティ格納領域41c−7に格納されているRAMパリティ、すなわち前回の電源断時に計算して格納されたRAMパリティと比較し(ステップS105)、双方のRAMパリティが一致したか否か、すなわちRAMに格納されているデータが正常か否かを判定する(ステップS106)。なお、本実施の形態では、RAMパリティによるRAM41cが正常か否かの判定は、起動処理においてのみ行なわれるようになっている。
ステップS106においてRAMパリティが一致していなければ、RAM41cに格納されているデータが正常ではないので、図15に示すRAM異常エラー処理に移行する。RAMパリティが一致していれば、RAM41cに格納されているデータが正常であるので、スタック領域41c−6に格納されているレジスタを復帰する(ステップS107)。次に、電断前の状態でいずれかの特別役が当選しているか否かを判定し(ステップS107a)、電断前の状態でいずれかの特別役が当選している場合には、特別役の当選を示す電源投入コマンドを生成して、演出制御基板90に送信して(ステップS107b)、ステップS108の処理に進む。なお、図13〜図23において生成したコマンドを演出制御基板90に送信するとは、生成したコマンドを前述したコマンド送信処理により演出制御基板90に送信させるためにバッファに格納する処理を示す。一方、電断前の状態でいずれの特別役も当選していない場合には、特別役の非当選を示す電源投入コマンドを生成して、演出制御基板90に送信して(ステップS107c)、ステップS108の処理に進む。ステップS108では、割込禁止を解除して、電源断前の処理に戻る。
また、ステップS103において設定キースイッチ37がONの状態であれば、割込禁止を解除して(ステップS110)、図14に示す設定変更処理に移行する(ステップS111)。そして、設定変更処理の終了後、遊技の進行が可能な状態となってゲーム制御処理に移行する。
なお、起動処理では、たとえば、断線監視IC50から断線フラグの記憶状態を取得し、断線フラグが記憶されているか否かを判定する処理が行なわれる。停電中に遊技制御基板40と投入メダルセンサ31との間の電気的な接続状態及び遊技制御基板40と演出制御基板90との間の電気的な接続状態が解除されていなければ、断線フラグは記憶されていないはずであり、断線フラグが記憶されている場合には、停電中に遊技制御基板40と投入メダルセンサ31との間の電気的な接続状態または遊技制御基板40と演出制御基板90との間の電気的な接続状態が解除されたこととなるため、異常エラー処理に移行して断線異常エラーコードをペイアウト表示器13に表示させた後、いずれの処理も行なわないループ処理に移行するので、ゲームの進行が不能化される。
図14は、CPU41aがステップS111で実行する設定変更処理を詳細に示すフローチャートである。設定変更処理では、まず、設定変更モード中である旨を示す設定変更フラグをRAM41cの所定の領域に設定し(ステップS201)、設定値ワーク41c−4に格納されている設定値(設定変更処理に移行する前に設定値ワーク41c−4の値は1に書き換えられているので、ここでは1である)を読み出す(ステップS202)。
その後、リセット/設定スイッチ38およびスタートスイッチ7の操作の検出待ちの状態となる(ステップS203、S204)。ステップS203においてリセット/設定スイッチ38の操作が検出されると、ステップS202において読み出した設定値に1を加算し(ステップS205)、加算後の設定値が5であるか否か、すなわち正常範囲を越えたか否かを判定する(ステップS206)。加算後の設定値が5でなければ、再びステップS203、S204のリセット/設定スイッチ38およびスタートスイッチ7の操作の検出待ちの状態に戻る。加算後の設定値が5であれば、設定値を1に補正して(ステップS207)、再びステップS203、S204のリセット/設定スイッチ38およびスタートスイッチ7の操作の検出待ちの状態に戻る。
ステップS204においてスタートスイッチ7の操作が検出されると、その時点で選択されている変更後の設定値を設定値ワーク41c−4に格納して設定値を確定する(ステップS208)。その後、設定キースイッチ37がOFFの状態となるまで待機する(ステップS209)。そして、ステップS209において設定キースイッチ37がOFFの状態になったと判定されると、ステップS201でセットした設定変更フラグを消去する(ステップS210)。次に、電断前の遊技状態がビッグボーナスまたはレギュラーボーナスであったか否かを判定する(ステップS211a)。ビッグボーナスまたはレギュラーボーナスでなかったときには、ステップS211cの処理に進む。一方、ビッグボーナスまたはレギュラーボーナスであったときには、特別ワーク41c−3に格納されている遊技状態フラグの値を初期遊技状態を示す値に更新し(ステップS211b)、ステップS211cの処理に進む。ステップS211cでは、RAM41cに格納されているデータ(スタック領域41c−6のうち使用中スタック領域のデータ、設定値ワーク41c−4に格納された設定値、および特別ワーク41c−3に格納されている遊技状態を示す値を除く)を初期化し(ステップS211c)、図13のフローチャートに復帰しゲーム制御処理に移行する。ステップS211a〜S211cの処理により、設定変更処理が行なわれるときに、その設定が行なわれる前の遊技状態がビッグボーナスまたはレギュラーボーナスであったときには初期遊技状態に遊技状態を移行させる一方、その設定が行なわれる前の遊技状態が初期遊技状態またはRT等であったときにはその遊技状態のまま復帰させる。
図15は、遊技制御基板40のCPU41aが実行するRAM異常エラー処理を詳細に示すフローチャートである。RAM異常エラー処理では、ペイアウト表示器13を制御してRAM異常エラーコードをペイアウト表示器13に表示した後(ステップS301)、いずれの処理を行なわないループ処理に移行する。
上記のように起動処理においては、設定キースイッチ37がONの状態でない場合に、電源断時に計算したRAMパリティと起動時に計算したRAMパリティとを比較することで、RAM41cに記憶されているデータが正常か否かを判定し、RAM異常エラー処理に移行する。RAM異常エラー処理では、RAM異常エラーコードをペイアウト表示器13に表示させた後、いずれの処理も行なわないループ処理に移行するので、ゲームの進行が不能化される。
RAMパリティが一致しなければ、割込が許可されることがないので、一度RAM異常エラー処理に移行すると、設定キースイッチ37がONの状態で起動し、割込禁止が解除されるまでは、電源が遮断しても電断割込処理は行なわれない。すなわち、電断割込処理において新たにRAMパリティが計算されて格納されることはないので、メイン制御部41が起動しても設定キースイッチ37がONの状態で起動した場合を除き、常にRAMパリティは一致することがないので、メイン制御部41を起動させてゲームを開始(再開)させることができないようになっている。
そして、RAM異常エラー状態に一度移行すると、設定キースイッチ37がONの状態で起動し、設定変更処理が行なわれてリセット/設定スイッチ38の操作により新たな設定値が選択・設定されるまで、ゲームの進行が不能な状態となる。すなわち、RAM異常エラー状態に移行した状態では、リセット/設定スイッチ38の操作により新たに設定値が選択・設定されたことを条件に、ゲームの進行が不能な状態が解除され、ゲームを開始(再開)させることが可能となる。なお、RAM異常エラー以外のエラー状態では、RAMパリティの不一致の問題がないため、リセットスイッチ23またはリセット/設定スイッチ38の操作でのみゲームの進行が不能な状態を解除し、ゲームを再開させることができる。
以上のように遊技の進行が可能な状態となると、スロットマシン1においてゲームの処理が1ゲームずつ繰り返して行なわれることとなる。以下、スロットマシン1における各ゲームについて説明する。なお、スロットマシン1における“ゲーム”とは、狭義には、スタートスイッチ7が操作されてからリール2L、2C、2Rが停止するまでをいうものであるが、ゲームを行なう際には、スタートスイッチ7の操作前の賭数の設定や、リール2L、2C、2Rの停止後にメダルの払い出しや遊技状態の移行も行なわれるので、これらの付随的な処理も広義には“ゲーム”に含まれるものとする。なお、遊技制御基板40から演出制御基板90へのコマンドの送信は、本発明の説明に必要なものだけを説明し、そうでないコマンドの送信については、説明を省略する。
図16は、遊技制御基板40のCPU41aが1ゲーム毎に行なうゲーム制御処理を示すフローチャートである。この処理は、電源を投入し、所定のブート処理を行なった後、またはリセット/設定スイッチ38の操作により設定変更を行なった直後にも実行される。1ゲームの処理が開始すると、まず、1枚BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6を操作することにより、あるいはメダル投入口4からメダルを投入することにより賭数を設定し、スタートスイッチ7を操作することにより当該ゲームの実質的な開始を指示するBET処理を行なう(ステップS401)。前のゲームでリプレイ入賞していた場合には、リプレイゲーム中フラグにより前のゲームと同じ賭数が自動設定される(この段階でリプレイゲーム中フラグが消去される)。なお、BET処理の詳細については後述する。
BET処理により賭数が設定され、スタートスイッチ7が操作されると、内部抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数の値に基づいて遊技状態に応じて定められた各役への入賞を許容するかどうかを決定する抽選処理を行なう(ステップS402)。抽選処理では、RAM41cにおける当選フラグの設定状況を示す当選状況通知コマンドが演出制御基板90に送信される。なお、抽選処理の詳細については後述する。
抽選処理が終了すると、次にリール回転処理が行なわれる(ステップS403)。リール回転処理では、前回のゲームでのリール2L、2C、2Rの回転開始から1ゲームタイマが計時する時間が所定時間(たとえば、4.1秒)が経過していることを条件に、リールモータ32L、32C、32Rを駆動させ、左、中、右の全てのリール2L、2C、2Rを回転開始させる。リール2L、2C、2Rの回転開始から所定の条件(回転速度が一定速度に達した後、リールセンサ333SL、3SC、3SRにより基準位置を検出すること)が成立すると、ストップスイッチ8L、8C、8Rを操作有効とする。その後、ストップスイッチ8L、8C、8Rが遊技者によって操作されることにより、リールモータ32L、32C、32Rを駆動停止させ、リール2L、2C、2Rの回転を停止させる。リール2L、2C、2Rの回転開始時、および回転停止時に、それぞれリール回転コマンド、リール停止コマンドが演出制御基板90に送信される。なお、リール回転処理の詳細については後述する。
リール2L、2C、2Rの駆動がそれぞれ停止すると、その停止時における表示結果において、入賞ライン上に上記したいずれかの役図柄が導出表示されたかどうかを判定する入賞判定処理が行なわれる(ステップS404)。この入賞判定処理でいずれかの役に入賞したと判定されると、遊技制御基板40において発生した入賞に応じた各種の処理が行なわれる。ここで、入賞の判定結果を示す入賞情報コマンドが演出制御基板90に送られる。なお、入賞判定処理の詳細については後述する。
入賞判定処理が終了すると、払出処理が行なわれる(ステップS405)。払出処理では、入賞判定処理において設定した払い出し予定数だけメダルの払出しまたはクレジット加算させる。ただし、データとして蓄積されているクレジットの数が50に達した場合は、ホッパーモータ34bを駆動させることにより、超過した枚数のメダルをメダル払出口9から払い出させる。また、入賞に関わらない各種の処理(たとえば、ビッグボーナス・レギュラーボーナスの終了制御に関する処理や、持ち越しのない当選フラグの消去など)も行なわれる。なお、払出処理では、特別ワーク41c−3に格納されるビッグボーナスの当選フラグ、およびレギュラーボーナスの当選フラグが消去されない。これにより、ビッグボーナスの当選フラグ、およびレギュラーボーナスの当選フラグは、次のゲームに持ち越される。払出処理の最後、すなわち1ゲームの最後で次のゲームの遊技状態を示す遊技状態コマンドが演出制御基板90に送られ、新たなゲームを開始可能とするためにBET処理に移行する。なお、払出処理の詳細については後述する。そして、1ゲーム分の処理が終了し、次の1ゲーム分の処理が開始する。
次に、上記したステップS401のBET処理について詳しく説明する。図17は、CPU41aがステップS401で実行するBET処理を詳細に示すフローチャートである。BET処理では、RAM41cにおいて賭数の値が格納されるBETカウンタの値をクリアする(ステップS501)。次に、前回のゲームのリプレイ入賞に基づくリプレイゲーム中フラグがRAM41cに設定されているかどうかにより、当該ゲームがリプレイゲームであるか否かを判定する(ステップS502)。
当該ゲームがリプレイゲームであると判定された場合には、BETカウンタの値を1だけ加算し(ステップS503)、現在のBETカウンタの値を示すBETコマンドを生成して、演出制御基板90に送信する(ステップS504)。また、これによってBETカウンタの値が規定数であるかどうかを判定する(ステップS505)。BETカウンタの値が規定数に達するまで、ステップS503、S504の処理を繰り返して行ない、BETカウンタの値が規定数に達すると、スタートスイッチ7の操作の検出待ちの状態で待機する(ステップS506)。スタートスイッチ7の操作が検出されると、図16のフローチャートに復帰する。
当該ゲームがリプレイゲームでなければ、BETカウンタの値が規定数であるか否かを判定する(ステップS507)。BETカウンタの値が規定数であれば、RAM41cにおいてクレジットの値が格納されるクレジットカウンタの値が50であるか否かを判定する(ステップS508)。クレジットカウンタの値が50であれば、流路切替ソレノイド30をOFFの状態とし、メダルの流路を払出側として新たなメダルの投入を禁止する(ステップS509)。そして、ステップS511の処理に進む。BETカウンタの値が規定数でない場合、またはクレジットカウンタの値が50でない場合には、流路切替ソレノイド30をONの状態とし、メダルの流路をホッパータンク側としてメダルの投入が可能な状態とする(ステップS510)。そして、ステップS511の処理に進む。
クレジットカウンタの値とBETカウンタの値の双方が0の場合、または精算スイッチ10の操作が検出されていなければ、投入メダルセンサ31により投入メダルの通過が検出されたかどうかを判定する(ステップS514)。投入メダルの通過が検出されていれば、BETカウンタの値が規定数であるか否かを判定する(ステップS515)。BETカウンタの値が規定数でなければ、BETカウンタの値を1だけ加算して(ステップS516)、現在のBETカウンタの値を示すBETコマンドを生成して、演出制御基板90に送信する(ステップS517)。そして、ステップS507の処理に戻る。
BETカウンタの値が規定数であれば、クレジットカウンタの値が50であるか否かを判定する(ステップS518)。クレジットカウンタの値が50であれば、そのままステップS507の処理に戻る。クレジットカウンタの値が50でなければ、クレジットカウンタの値を1だけ加算する(ステップS519)。
投入メダルの通過が検出されてない場合には、BETカウンタの値が規定数(すなわち、1または3)であるか否かを判定する(ステップS520)。BETカウンタの値が規定数であれば、スタートスイッチ7の操作が検出されたかどうかを判定する(ステップS521)。スタートスイッチ7の操作が検出されていなければ、ステップS507の処理に戻る。スタートスイッチ7の操作が検出されていれば、流路切替ソレノイド30をOFFの状態とし、メダルの流路を払出側として新たなメダルの投入を禁止する。また、1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、精算スイッチ10の操作を無効とする(ステップS522)。そして、BET処理を終了して、図16のフローチャートに復帰する。
BETカウンタの値が規定数でなければ、クレジットカウンタの値が0であるかどうかを判定する(ステップS523)。クレジットカウンタの値が0であれば、ステップS507の処理に戻る。クレジットカウンタの値が0でなければ、1枚BETスイッチ5により1枚BETスイッチ5の操作が検出されたかどうかを判定する(ステップS524)。1枚BETスイッチ5の操作が検出されていなければ、MAXBETスイッチ6によりMAXBETスイッチ6の操作が検出されたかどうかを判定する(ステップS525)。MAXBETスイッチ6の操作も検出されていなければ、ステップS507の処理に戻る。
1枚BETスイッチ5の操作が検出されていれば、クレジットカウンタの値を1だけ減算し(ステップS526)、BETカウンタの値を1だけ加算して(ステップS527)、現在のBETカウンタの値を示すBETコマンドを生成して、演出制御基板90に送信する(ステップS528)。そして、ステップS507の処理に戻る。
MAXBETスイッチ6の操作が検出されていれば、クレジットカウンタの値が0であるかどうかを判定する(ステップS529)。クレジットカウンタの値が0でなければ、クレジットカウンタの値を1だけ減算し(ステップS530)、BETカウンタの値を1だけ加算して(ステップS531)、現在のBETカウンタの値を示すBETコマンドを生成して、演出制御基板90に送信する(ステップS532)。ここで、BETカウンタの値が規定数(すなわち、1または3)になったかどうかを判定する(ステップS533)。BETカウンタの値が規定数であれば、ステップS507の処理に戻る。BETカウンタの値が規定数でなければ、ステップS529の処理に戻る。ステップS529でクレジットカウンタの値が0であると判定されると、ステップS507の処理に戻る。
次に、ステップS513の精算処理について詳しく説明する。図19は、CPU41aがステップS513で実行する精算処理を詳細に示すフローチャートである。精算処理では、流路切替ソレノイド30をOFFの状態とし、メダルの流路を払出側として新たなメダルの投入を禁止する(ステップS601)。また、ホッパーモータ34bをONの状態として駆動させる(ステップS602)。
次に、BET数を精算するのか否かを判定する(ステップS603)。すなわち、BETカウンタの値が0であるか否かが判定され、0でないときにBET数を精算すると判定し、0であるときにBET数を精算しないと判定される。
BET数を精算すると判定したときには、BETカウンタの値を1だけ減算し(ステップS609)、BETカウンタの値が0であるか否かを判定する(ステップS610)。ステップS610においてBETカウンタの値が0でないと判定されたときには、ステップS609へ移行され、BETカウンタの値が0であると判定されたときには、ステップS611へ移行される。なお、BETカウンタの値が0であると判定されたときに、BET解除コマンドを生成して、演出制御基板90に送信する。
一方、BET数を精算しないと判定したときには、クレジットカウンタの値が0であるか否かを判定する(ステップS604)。クレジットカウンタの値が0であると判定されたときには、メダルを払い出すことなくそのまま精算処理を終了する。一方、クレジットカウンタの値が0でないと判定されたときには、クレジットカウンタの値を1だけ減算し(ステップS606)、クレジットカウンタの値が0になったか否かを判定する(ステップS607)。ステップS607においてクレジットカウンタの値が0になっていないと判定されたときには、ステップS606へ移行され、クレジットカウンタの値が0であると判定されたときには、ステップS611へ移行される。なお、クレジットカウンタの値が0であると判定されたときに、クレジット返却コマンドを生成して、演出制御基板90に送信する。
ステップS611においては、ホッパーモータ34bをOFFの状態として駆動を停止させる。そして、精算処理を終了して、元の処理に復帰する。
次に、上記したステップS402の抽選処理について詳しく説明する。図20は、CPU41aがステップS402で実行する抽選処理を詳細に示すフローチャートである。抽選処理では、今回のゲームで設定されたBET数(賭数)を読み出す(ステップS701)。次に、読み出した賭数が規定数(たとえば、レギュラーボーナス(1)入賞して制御されるレギュラーボーナス中は1枚、レギュラーボーナス(2)入賞して制御されるレギュラーボーナス中および小役ゲーム中にJACIN(1)入賞して制御されるレギュラーボーナス中は2枚、初期遊技状態中、RT中、小役ゲーム中、小役ゲーム中にJACIN(2)入賞して制御されるレギュラーボーナス中は3枚)であるかどうかを判定する(ステップS702)。読み出した賭数が規定数でないときには、RAM異常エラーとなり、図15に示したRAM異常エラー処理を行なうものとする。読み出した賭数が規定数であるときには、ステップS703の処理に進む。
ステップS703では、RAM41cの設定値ワーク41c−4に記憶されている設定値を読み出す。ここで、読み出した設定値が本来とり得るべき値である1以上4以下の範囲にあるかどうかを判定する(ステップS704)。読み出した設定値が1以上4以下の範囲になければ、RAM異常エラーとなり、図15に示したRAM異常エラー処理を行なうものとする。
読み出した設定値が1以上4以下の範囲にあれば、前述した当選役テーブルに登録されている抽選対象役のうち遊技状態に応じた抽選対象役を順番に読み出す(ステップS705)。次に、読み出した抽選対象の役について役別テーブルに登録されている共通フラグの設定状況を参照し(ステップS706)、共通フラグがON状態であるか否かを判定する(ステップS707)。
共通フラグがON状態であれば、読み出した抽選対象役について遊技状態に対応して役別テーブルに登録されているアドレスに格納されている判定値数を取得する(ステップS708)。そして、ステップS710の処理に進む。共通フラグがON状態でなければ、RAM41cに設定されている設定値を読み出し、抽選対象の役について遊技状態および設定値に対応して役別テーブルに登録されているアドレスに格納されている判定値数を取得する(ステップS709)。そして、ステップS710の処理に進む。
ステップS710では、ステップS708またはS709で取得した判定値数をRAM41cの判定領域に記憶された内部抽選用の乱数(乱数発生回路42から抽出された乱数、乱数発生回路42から抽出された乱数をソフトウェアにより所定の手順で加工された乱数、ステップS710において加算された乱数等を含む)の値に加算し、加算の結果を新たな内部抽選用の乱数の値とする。そして、判定値数を内部抽選用の乱数の値に加算したときにオーバーフローが生じたかどうかを判定する(ステップS711)。
オーバーフローが生じていない場合には、抽選対象となる役のうちで未だ処理対象としていない役があるかどうかを判定する(ステップS712)。未だ処理対象としていない役があれば、ステップS705の処理に戻り、当選役テーブルに登録されている次の抽選対象役を処理対象として処理を継続する。処理対象としていない役がなければ、ステップS721の処理に進む。
オーバーフローが生じた場合には、ステップS720に移行する。ステップS720においては、ステップS705で読出した抽選対象役の当選フラグをON状態に設定する。具体的には、当選している役の数やその種類に応じて、予め定められた当選フラグがON状態に設定される。
RTに制御されていることを示すRTカウンタの値が1以上にセットされて遊技状態がRTに制御されているときに、当選した抽選対象役がビッグボーナスやレギュラーボーナスに当選したときであっても、RTを終了させる処理が行なわれることなく、RTへの制御が継続して行なわれる。なお、ビッグボーナスやレギュラーボーナスに当選したことによりRTを終了させる処理が行なわれるように構成してもよい。この場合、該ビッグボーナスやレギュラーボーナスに当選したことを契機として、該当選したボーナスに入賞するまで当選したボーナスの種類に応じて有利度合い(たとえば、リプレイの当選確率)が異なるRTに制御する処理を行なうものであってもよい。各種フラグおよび各種カウンタの値は、RAM41cの所定領域において記憶・更新される。
ステップS721では、RAM41cにおける当選フラグの設定状況に応じて当選状況通知コマンドを生成し、これを演出制御基板90に送信する。そして、抽選処理を終了して、図16のフローチャートに復帰する。
次に、ステップS403のリール回転処理について詳しく説明する。図21は、CPU41aがステップS403で実行するリール回転処理を詳細に示すフローチャートである。リール回転処理では、まず、前のゲームのリール回転開始時点からウェイトタイム(たとえば、約4.1秒)が経過したか否かを判定し(ステップS801)、ウェイトタイムが経過していなければ、ウェイトタイムが経過するまで待機する。ウェイトタイムが経過していれば、ウェイトタイムを新たに設定してその計時を新たに開始する(ステップS802a)。なお、ウェイトタイムは、RAM41cの所定領域において記憶された値を所定間隔で減算更新することにより計時される。
次に、リールモータの回転開始時のワーク初期化コードをレジスタに設定し、リールの回転を開始させる(ステップS803)。ここで、リール2L、2C、2Rが回転開始したことを示すリール回転コマンドを生成し、演出制御基板90に送信する(ステップS804)。そして、テーブルインデックスを参照して、テーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データに基づいて、当該ゲームの遊技状態、内部当選状況、他のリールの停止状況に対応する停止制御テーブルを、回転中のリール別に作成し(ステップS805)、停止準備完了時のワーク初期化コードをレジスタに設定する(ステップS806a)。これにより、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効となる。
次に、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかの有効な操作が検出されたか否かを判定する(ステップS807)。いずれのストップスイッチの操作も検出されていなければ、リール回転エラー(一定期間以上、リールセンサ33によりリール基準位置が検出されない場合に判定されるエラー)が発生したか否かを判定する(ステップS808)。リール回転エラーが発生していなければ、ステップS807に戻る。
また、ステップS808においてリール回転エラーの発生が判定された場合には、リール回転エラーを示すエラーコードをレジスタに設定し(ステップS809)、所定のエラー処理に移行する(ステップS810b)。これに伴い、リール2L、2C、2Rの回転も一時的に停止する。そして、エラーが解除された場合には、再びステップS803に戻り、リール2L、2C、2Rの回転が再開する。
ステップS807においてストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された場合には、操作されたストップスイッチに対応するリールモータ(32L、32C、32Rのいずれか)における、その時点のリール基準位置からのステップ数(停止操作位置)を取得し、該当するリールの停止制御テーブルを参照して引込コマ数を特定して、停止位置を停止リールに対応するワークに設定する(ステップS811)。ここで、停止されるリールの種類および該リールについて停止される図柄を示すリール停止コマンドを生成し、演出制御基板90に送信する(ステップS812)。その後、操作されたストップスイッチに対応するリール(2L、2C、2Rのいずれか)の回転が停止するまで待機する(ステップS813)。
そして、操作されたストップスイッチに対応するリール(2L、2C、2Rのいずれか)の回転が停止すると、リール2L、2C、2Rの全てが停止したか否かを判定し(ステップS814)、全てのリール2L、2C、2Rの回転が停止していなければ、ステップS805に戻る。全てのリール2L、2C、2Rの回転が停止していれば、リール回転処理を終了して、図16のフローチャートに復帰する。
次に、上記したステップS404の入賞判定処理について詳しく説明する。図22は、CPU41aがステップS404で実行する入賞判定処理を詳細に示すフローチャートである。入賞判定処理では、遊技状態に応じた入賞対象役を最初から順に読み出す(ステップS901)。次に、当該読み出した役の図柄組合せが4本の入賞ラインL1〜L4のうちのいずれかに揃っているかどうかを判定する(ステップS902)。
当該役の図柄組合せが揃っていれば、当該役の入賞フラグをRAM41cに設定して(ステップS903)、ステップS904の処理に進む。前述したように、イチゴは、複数の入賞ラインに入賞する場合がある。このため、ステップS903では、複数の入賞ラインに入賞した場合に、入賞ライン数および当該役の種類に応じた入賞フラグをRAM41cに設定される。たとえば、イチゴが2つの入賞ラインで入賞した場合には、イチゴ2ライン入賞用の入賞フラグを設定し、イチゴが1つの入賞ラインで入賞した場合には、イチゴ1ライン入賞用の入賞フラグを設定する。
当該役の図柄組合せが揃っていなければ、そのままステップS904の処理に進む。ステップS904では、当該遊技状態に応じた役のうちで未だ入賞判定の対象としていない役があるかどうかを判定する。未だ入賞判定の対象としていない役があれば、ステップS901の処理に戻り、当該遊技状態に応じた次の役を読み出すものとする。
当該遊技状態に応じた役の全てを入賞判定の対象としていれば、次に、RAM41cにリプレイの入賞フラグが設定されているかどうかにより、リプレイ入賞したかどうかを判定する(ステップS905)。
リプレイ入賞していなければ、RAM41cにボーナス(ビッグボーナス(1),(2)、レギュラーボーナス(1),(2)、JACIN(1),(2)のいずれか)の入賞フラグが設定されているかどうかにより、ボーナス入賞したかどうかを判定する(ステップS906)。ボーナス入賞していれば、RAM41cにおいて、入賞したボーナスに対応するボーナス中フラグ(たとえば、ビッグボーナス(1)に入賞した場合にはビッグボーナス中フラグ)をON状態に設定すると共に、対応するボーナス当選フラグをOFF状態に設定する。また、ビッグボーナス入賞の場合には残り払出枚数を示すボーナスカウンタ(Bカウンタ)の値(たとえば、466)を設定する(ステップS907)。また、RT中であるときには、RTカウンタの値をリセットしてRTを終了させる処理が行なわれる。なお、ステップS907においては、さらに、ビッグボーナス入賞後またはレギュラーボーナス入賞後にフリーズ状態に制御するための、ボーナス入賞時演出待ち時間を設定する。そして、ステップS913の処理に進む。なお、ビッグボーナス中フラグがON状態に設定されている期間は、ビッグボーナスに制御される。また、レギュラーボーナス中フラグがON状態に設定されている期間は、レギュラーボーナスに制御される。ステップS906において、ボーナス入賞していないと判断されたときには、ステップS913の処理に進む。
ステップS905においてリプレイに入賞していれば、ステップS912でRAM41cにおいてリプレイゲーム中フラグをON状態に設定することによりリプレイゲームを設定する。このリプレイゲーム中フラグは、次のゲームで賭数が自動設定されると消去されるものとなる。そして、ステップS913の処理に進む。
ステップS913では、RAM41cにおいてON状態に設定されている入賞フラグ(但しはずれの場合は入賞フラグの設定はない)に基づいて入賞した役の種類、および当該入賞に伴って払出されるメダルの枚数を示す入賞情報コマンドを生成して、演出制御基板90に送信する。そして、入賞判定処理を終了して、図16のフローチャートに復帰する。
次に、上記したステップS405の払出処理について詳しく説明する。図23は、CPU41aがステップS405で実行する払出処理を詳細に示すフローチャートである。払出処理では、まず、RAM41cにおいてON状態に設定されている入賞フラグを読み出し(ステップS1001)、ステップS1002に移行される。ステップS1002においては、ステップS1001において読み出された入賞フラグが、JAC、イチゴ、ブドウ、バナナ、1枚のうちのいずれかの小役入賞フラグであるか否かを判定することにより、メダルの払い出しを伴う小役入賞があったかどうかを判定する(ステップS1002)。小役入賞していなければ、そのままステップS1005の処理に進む。
小役入賞していれば、ホッパー80を制御することにより、賭数、入賞ライン数および当該役の種類に応じた枚数分メダルを払い出し、またはクレジット加算され(ステップS1003)、払出数がカウントされる(ステップS1004)。ステップS1004においてカウントされた払出数は、RAM41cにおいて記憶される。そして、ステップS1005の処理に進む。
ここで、ステップS1002で小役入賞していないと判定されるか、ステップS1004で払出数がカウントされることで、1ゲームが終了したものと判定されることとなる。すなわち、小役入賞していた場合には、メダルの払い出しが終了し払出数がカウントされた時点でゲームの終了と判定されるが、小役入賞していないときには、メダルの払い出しをせずに全リールの回転が停止された時点でゲームの終了と判定されるのと同じことになる。なお、後述するように、ステップS1002で小役入賞していないと判定されるとそのままステップS1005へ移行された後に、また小役入賞していた場合にはステップS1003およびS1004においてメダルが払い出されてステップS1005へ移行された後に、1ゲームが終了したものと判定されステップ1023において遊技状態コマンドがサブ制御部91に送信される。サブ制御部91では、遊技状態コマンドを受信することにより、1ゲームが終了して、新たなゲームを開始させるための賭数の設定が可能となるゲーム準備状態へ移行されたと判定する。
ステップS1005では、RTカウンタの値が1以上にセットされており、遊技状態がRTに制御されているか否かを判定する。RTカウンタの値が1以上であると判定されたときには、RTカウンタの値を1減算してステップS1009へ移行する。一方、RTカウンタの値が1以上でないと判定されたときには、そのままステップS1009へ移行する。
ステップS1009では、RAM41cにボーナス中フラグがON状態に設定されているかどうかにより、現在の遊技状態がボーナス中(ここではビッグボーナス、レギュラーボーナスに入賞したゲームを除く)であるか否かを判定する。現在の遊技状態がボーナス中でなければ、ステップS1023へ移行する。
一方、ステップS1009において現在の遊技状態がボーナス中であると判定されたときであってビッグボーナスであるときには、RAM41cのボーナスカウンタの値からステップS1004においてカウントされた払出数を差引いた値を、ボーナスカウンタの値として更新し、払出数のカウンタの値をクリアして初期化し(ステップS1012)、ステップS1013へ移行する。なお、ステップS1012では、RAM41cのカウンタを用いて、当該ボーナスにおけるゲーム数および入賞数をカウントする。
ステップS1013においては、図10で説明したボーナス終了条件が成立したか否かが判定される。ボーナス終了条件が成立していないと判定されたときには、ステップS1023へ移行される。一方、ボーナス終了条件が成立したと判定されたときには、終了したボーナスが終了後にRTに制御するビッグボーナス(1)またはレギュラーボーナス(1)であるか否かを判定する(ステップS1014)。ビッグボーナス(1)の終了でないと判定されたときには、ステップS1016へ移行する。一方、ビッグボーナス(1)またはレギュラーボーナス(1)の終了であると判定されたときには、RTカウンタの値に規定ゲーム数(100または200)がセットされてRTに制御するための処理を行なった後、ステップS1016へ移行する。そして、終了したボーナスに対応するビッグボーナス中フラグまたはレギュラーボーナス中フラグをOFF状態に設定し、ビッグボーナスまたはレギュラーボーナスにおけるゲーム数および入賞数をカウントするためのカウンタの値をクリアして初期化し(ステップS1016)、ステップS1023へ移行される。なお、ステップS1016においては、規定枚数メダルを払い出してビッグボーナス(1)、(2)またはレギュラーボーナス(1)、(2)が終了したときに、フリーズ状態に制御するためのエンディング演出待ち時間を設定する。
ステップS1023においては、RAM41cにおけるボーナス中フラグ、およびRTカウンタに基づいて、次のゲームで適用される遊技状態を示す遊技状態コマンドを生成して、演出制御基板90に送信する(ステップS1023)。そして、払出処理を終了して、図16のフローチャートに復帰し、1ゲームの処理が終了する。
なお、前述したフリーズ状態に制御されるときには、たとえば、ステップS1023の処理に移行する前に、フリーズ状態に制御する処理(たとえば、所定時間を計時した後にステップS1023に移行させる処理)が行なわれる。このフリーズ状態に制御する処理により、ゲーム準備状態への移行が遅延される。フリーズ状態に制御する処理では、その処理を開始するときに、ゲーム準備状態への移行が遅延している旨を示す遅延コマンドがサブ制御部91へ送信される。サブ制御部91では、遊技状態コマンドを受信する前に、遅延コマンドを受信したことを条件として、ゲーム準備状態への移行が遅延されていると判断し、該遅延コマンドを受信したときから入賞演出が開始される。
以上のようなゲームの繰り返しにおいて、遊技制御基板40のCPU41aは、初期遊技状態、RT、ビッグボーナス、レギュラーボーナスの間で遊技状態の移行を行なっており、遊技の進行状況に応じてコマンドを演出制御基板90に送信している。これに対して、演出制御基板90のCPU91aは、遊技制御基板40から受信したコマンドに基づいて、独自の演出を行なっている。
次に、本実施の形態におけるサブ制御部91のCPU91aが実行する各種制御内容を、図24〜図37に基づいて以下に説明する。
演出制御基板90では、電源基板100から電源電圧の供給を受けると、サブ制御部91が起動する。図24は、サブ制御部91のCPU91aが実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。演出制御メイン処理を開始すると、まず、所定の演出初期設定処理を実行する(Ss1)。演出初期設定処理の詳細については後述する。
演出初期設定処理を終了すると、たとえばサブ制御部91の内部状態などといった演出制御基板90における制御状態を電力供給停止時の状態に復旧させるための演出制御復旧処理を実行する(Ss2)。演出制御復旧処理の詳細についても後述する。
演出制御復旧処理を実行した後には、割込禁止としてから(Ss3)、演出側乱数値更新処理を実行して(Ss4)、割り込みを許可する(Ss5)という、一連の処理を繰り返して実行する。Ss4にて実行される演出側乱数値更新処理は、演出制御基板90の側で用いられる乱数値の全部または一部をソフトウェアにより更新するための処理である。
図25は、図24のSs1においてサブ制御部91のCPU91aが実行する演出初期設定処理を詳細に示すフローチャートである。演出初期設定処理では、まず、割込禁止に設定し(Ss101)、割り込みモードの設定を行なう(Ss102)。
次に、スタックポインタの指定アドレスの設定など、スタックポインタに関わる設定を行なう(Ss103)。また、サブ制御部91における内蔵デバイスレジスタの設定(初期化)を行なう(Ss104)。そして、サブ制御部91における内蔵周辺回路であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の設定(初期化)を行なう(Ss105)。その後、RAM91cをアクセス可能に設定する(Ss106)。
この後、たとえば、VDP141に所定の初期化信号を送信してから、VDP141の内蔵レジスタにセットするための初期設定データを送信するなどといったVDP141の初期設定を行なう(Ss107)。これにより、VDP141では、サブ制御部91から受信した初期化信号や初期化データなどに基づき、たとえば、一時記憶メモリ155やフレームバッファメモリ156の記憶内容を初期化したり、転送制御回路152や描画回路154或いは動画像用デコーダ158などにより実行中の処理や初期化を中断したり、液晶表示器51の表示画面に対応したフレームバッファメモリ156における記憶領域の割り当てを行なって表示領域を設定したり、液晶表示器51における表示画像の更新周期を設定すると行なった各種設定動作のうちの少なくとも1つを実行する。
次に、たとえばROM91bに記憶されている乱数初期設定データに基づき乱数回路134の動作設定を行なうなど演出制御基板90の側で用いられる乱数値を生成するための設定を行なう(Ss108)。さらに、たとえばROM91bに記憶されている割り込み初期設定データに基づきリセット/割込コントローラの設定やCTCのレジスタ設定を行なうことなどにより割り込みの設定を行なう(Ss109)。これにより、サブ制御部91では、所定時間毎に演出動作を制御するためのタイマ割込が発生することになる。そして、演出初期設定処理を終了する。
図26は、図24のSs2においてサブ制御部91のCPU91aが実行する演出制御復旧処理を詳細に示すフローチャートである。まず、RAM91cのデータチェックを行ない、チェック結果が正常であるか否かを判定する(Ss201)。ここでの処理では、たとえば、RAM91cの所定領域における記憶データを用いてチェックサムを算出し、算出されたチェックサムとRAM91cの演出制御バッファ設定部に設けられた演出チェックサムバッファに記憶されているチェックサムとを比較する。演出チェックサムバッファには、前回の電力供給停止時に同様の処理によって算出されたチェックサムが記憶されている。この演出チェックサムバッファは、バックアップ電源によってバックアップされるRAM91cのバックアップ領域に含まれており、電力供給が停止した場合でも、所定期間は演出チェックサムバッファの内容が保存されることとなる。算出されたチェックサムと演出チェックサムバッファに記憶されているチェックサムとの比較結果が不一致であれば、チェック結果が正常でないと判断される。
RAM91cのデータのチェック結果が正常である場合には、RAM91cの演出制御フラグ設定部に設けられた演出バックアップフラグがONとなっているか否かを判定する(Ss202)。演出バックアップフラグの状態は、電力供給が停止するときに、演出制御フラグ設定部に設定される。そして、この演出バックアップフラグの設定箇所がバックアップ電源によってバックアップされることで、電力供給が停止した場合でもバックアップフラグの状態は保存されることとなる。
演出バックアップフラグがONであるときには、演出バックアップフラグをクリアしてOFF状態とし(Ss203)、その後にサブ制御部91の内部状態などを電力供給が停止されたときの状態に戻すための復旧時における設定を行なう(Ss204)。たとえば、ROM91bに格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し、バックアップ時テーブルの内容を順次RAM91c内の作業領域に設定する。ここで、RAM91cの作業領域がバックアップ電源によってバックアップされている場合には、バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうちで初期化してもよい領域についての初期化データが設定されていればよい。続いて、バックアップ電源によりバックアップされるRAM91cのバックアップ領域から、制御状態を復旧させるための演出バックアップ用データを読み出し、その読み出しデータに応じてCPU91aの内蔵レジスタやRAM91cの作業領域の設定を、サブ制御部91が再起動される以前の状態に復旧させる。
この後、ステップSs204での設定に基づき、たとえばVDP141に復旧後の状態に応じた表示制御指令を送信することなどにより、VDP141における各種制御の再開設定を行なう(Ss205)。なお、Ss205の処理を実行した後には、たとえば、Ss204における制御状態の復帰によりプログラムカウンタに設定された対比値に対応する処理に復帰するようにすればよい。
また、Ss201でRAM91cのデータのチェック結果が異常である場合や、Ss202で演出バックアップフラグがOFFである場合には、RAM91cの初期化を行なう(Ss206)。RAM91cの初期化に続いて、サブ制御部91の内部状態などを初期状態とするための初期化時における設定を行なう(Ss207)。
なお、演出制御復旧処理では、メイン制御部41から電源投入コマンドを受信したときに、特別役の当選を示す電源投入コマンドであれば液晶表示器51などによって特別役の当選を示す告知演出を実行し、その後その特別役が入賞するまで継続する制御を行なうのに対して、特別役の非当選を示す電源投入コマンドであれば、演出制御復旧処理を終了する。
また、演出制御復旧処理では、電源投入コマンドか、初期化コマンドを受信するまでは、演出バックアップが正常であってもその演出状態に復帰することもなく、他のコマンドを受信してもそれに応じて演出の制御は行なわないようになっている。このため、起動時にメイン制御部41とサブ制御部91のコマンド送信ラインを非接続とし、その後メイン制御部41とサブ制御部91とを接続しても、サブ制御部91は、電源投入コマンドや初期化コマンドを受信していないため、演出の制御が行なわれることはなく、起動時にメイン制御部41とサブ制御部91のコマンド送信ラインを非接続としても、サブ制御部91側で電源投入コマンドの受信を回避し、特別役の当選を示す告知演出の実行を回避することは不可能である。
すなわち、メイン制御部41の起動時に電断前の状態に復帰し、かつ電断前から特別役が当選している場合には、特別役の当選を示す電源投入コマンドを送信し、特別役の当選を示す電源投入コマンドをサブ制御部91が受信すると、特別役の当選を示す告知演出を実行するとともに、サブ制御部91側で電源投入コマンドの受信を回避し、特別役の当選を示す告知演出の実行を回避することは不可能であるため、このようにメイン制御部41の起動時に電断前の状態に復帰し、かつ電断前から特別役が当選している場合には、必ず特別役の当選が報知されることとなる。
また、サブ制御部91では、Ss109での割り込みの設定によって所定の時間間隔(たとえば、2ミリ秒)で演出の進行を制御するための割り込みが発生し、リセット/割込コントローラによりRAM91cのタイマ割込フラグがON状態にセットされる。図27は、タイマ割込フラグがON状態にセットされたことに応答して、サブ制御部91のCPU91aが実行する演出制御割り込み処理を示すフローチャートである。
演出制御割り込み処理では、まず、タイマ割込フラグをクリアしてOFF状態とし(Ss301)、内部レジスタの内容を退避する(Ss302)。次に、詳細を後述する演出バックアップ処理を実行して、サブ制御部91が再起動された場合に再起動の以前における制御状態を復旧させるために必要なデータのバックアップを行なう(Ss303)。そして、I/Oポート91dに含まれる所定の出力ポートに初期化信号をON状態とするための制御データをセットすることなどにより、リセット回路95をクリアする(Ss304)。
次に、遊技制御基板40から送信され受信用バッファに格納されている各種コマンドを解析するためのコマンド解析処理を実行し(Ss305)、さらに詳細を後述する演出制御処理を実行する(Ss306)。この演出制御処理により、スロットマシン1における遊技の進行状況に応じて、液晶表示器51への画像の表示させるとともに、スピーカ53、54から遊技音を発生させるなどによる各種演出が行なわれる。次に、後述する音量調節処理を実行する(Ss306a)。本実施の形態においては、複数の音量レベル(大、中、小、切)のうちいずれかに音量レベルを設定するための音量スイッチ(図示しない)が搭載されている。音量調節処理では、ROM91bに格納されているプログラムにしたがって、スロットマシン1における遊技の進行状況に応じた遊技音を、音量スイッチにより設定された音量レベルでスピーカ53、54から発生させるための処理が行なわれる。次に、演出側乱数値更新処理が行なわれて、演出制御基板90の側にて乱数回路(図示略)等によりカウントされる各種の乱数値が更新される(Ss307)。その後、Ss302で退避したレジスタの内容を復帰させてから(Ss308)、演出制御割り込み処理を終了する。
図28は、図27のSs303においてサブ制御部91のCPU91aが実行する演出バックアップ処理を詳細に示すフローチャートである。演出バックアップ処理においては、RAM91cの所定領域における記憶データなどを用いて、演出バックアップ用のデータの設定を行なう(Ss401)。ここで、たとえばRAM91cの演出フラグ設定部に設けられた各種フラグの値やRAM91cの演出制御タイマ設定部に設けられた各種タイマの値によりサブ制御部91での制御状態や表示制御回路92での各種処理の進行状況が特定できるのであれば、これらのフラグやタイマの値を示すデータにより、演出バックアップ用データを構成すればよい。また、たとえばCPU91aの内蔵レジスタ(たとえば、プログラムカウンタ)の格納値などからサブ制御部91の制御状態や表示制御回路92での各種処理の進行状況が特定できるのであれば、こうした内蔵レジスタの格納値を示すデータにより、演出バックアップ用データを構成すればよい。或いは、フラグやタイマの値を示すデータと内蔵レジスタの格納値を示すデータとを組合せることにより、演出バックアップデータを構成してもよい。その他にも、サブ制御部91での制御状態や表示制御回路92での各種処理の進行状況を特定して再起動後に復旧可能とする任意のデータが、演出バックアップ用データに含まれていてもよい。
次に、たとえばRAM91cの所定領域における記憶データを用いてチェックサムを算出することなどにより、チェックデータを作成する(Ss402)。そして、RAM91cの演出制御フラグ設定部に設けられた演出バックアップフラグをON状態にセットして(Ss403)、演出バックアップ処理を終了する。なお、RAM91cの一部がバックアップ電源によってバックアップされる場合には、Ss401にて作成した演出バックアップ用データや、Ss402で作成したチェックデータ、Ss403でON状態に設定した演出バックアップフラグを示すデータなどを、演出バックアップ処理の終了時にRAM91cのバックアップ領域に記憶させるようにすればよい。
図29は、サブ制御部91のCPU91aが図27のSs306およびSs306aにおいて実行する演出制御処理および音量調節処理の一例を示すフローチャートである。
図29(a)は、演出制御処理を示すフローチャートである。演出制御処理では、CPU91aは、後述するデモ期間である場合に、デモ演出を実行するデモ演出実行処理を行ない(ステップSs501)、その他の処理を行なう(ステップSs507)。デモ期間とは、たとえば、ボーナス中演出などの連続演出中を除く期間であって、ゲーム終了後所定時間(たとえば30秒)経過してからBETコマンドを新たに受信するまでの期間をいう。これにより、たとえば、デモ期間になるとBETコマンドを新たに受信するまで、所定のデモ演出が実行される。
デモ演出を開始する場合、CPU91aは、デモ演出開始を指令するデモ演出開始信号を表示制御回路92に出力する。表示制御回路92は、デモ演出開始信号を受信すると、デモ演出を行なうための演出データをCGROM142から読み出し、一時記憶メモリ155に記憶し、描画回路154によりフレームバッファメモリ156に描画された画像データが表示回路157により液晶表示器51に所定のデモ演出を開始する。
一方、演出制御処理では、デモ期間以外である場合に、モードの種類を変更するための所定のモード変更条件が成立したときに、該モード変更条件に対応するモードに移行するモード移行処理が行なわれる(ステップSs502)。また、RTに制御されることを条件として、前述したナビ関連情報(AT有無、AT継続ゲーム数等を含む)を決定するナビ関連情報決定処理が行なわれる(ステップS503)。
ナビ関連情報決定処理を行なった後、遊技状態およびモードの種類に応じた遊技演出(連続演出を含む)を実行する遊技演出実行処理が行なわれる(ステップSs504)。また、AT中であるときに、内部抽選において当選した役の種類を特定するための情報を報知するナビ演出を実行するナビ実行処理を行なう(ステップSs505)。また、入賞した役の構成図柄に対応するリールLEDを点滅させる入賞演出を実行する入賞演出実行処理を行ない(ステップSs506)、その他の処理を行なう(ステップSs507)。
遊技演出を開始する場合、CPU91aは、対応する遊技演出開始を指令する遊技演出開始信号を表示制御回路92に出力する。表示制御回路92は、遊技演出開始信号を受信すると、対応する遊技演出を行なうための演出データをCGROM142から読み出し、一時記憶メモリ155に記憶し、描画回路154によりフレームバッファメモリ156に描画された画像データが表示回路157により液晶表示器51に対応する遊技演出を開始する。一時記憶メモリ155に連続演出を行なうための演出データが記憶されている場合には、当該連続演出が終了するまでの間、たとえばBETされることなくゲームが所定時間行なわれていない場合であっても、表示制御回路92は、一時記憶メモリ155にデモ演出を行なうための演出データが記憶されることがないように、一時記憶メモリ155への書き込みを禁止してデモ演出等その他の演出を行なわない。
また、その他の処理においては、たとえば、遊技演出に応じた遊技音をスピーカ53、54から発生させるための処理が行なわれる。スピーカ53、54から遊技音を発生する演出を行なう場合、CPU91aは、音声出力回路94に遊技演出に応じた遊技音を発生させるための指令信号を出力する。
また、その他の処理においては、たとえば、連続演出中を除く期間であってゲームが行なわれていない期間に、遊技者の選択スイッチ56および決定スイッチ57の操作に基づいて、所定の遊技履歴を液晶表示器51に表示させる履歴表示演出を実行する履歴表示演出実行処理が行なわれる。なお、連続演出を実行している間は、選択スイッチ56および決定スイッチ57の操作を無効化して、履歴表示演出が実行されないように制御している。
また、その他の処理においては、たとえば、サブ制御部91のCPU91aは、ドアコマンドの受信に基づき前面扉が開放状態であるか否かを判定(たとえば、ON(開放状態)を示す場合に開放状態であると判定)し、開放状態であると判定したときであってその後所定期間(ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化した場合に当該変化後の検出状態を示すコマンドを受信するのに要する十分な期間、たとえば200ms以上)経過しても新たにドアコマンドを受信せずに検出状態が確定検出状態となったときに、前面扉が開放されている旨を示すドア開放報知を行なう。ドア開放報知では、演出効果LED52を点滅させ、液晶表示器51にドア開放報知画面を表示させるとともに、エラー報知音をスピーカ53、54から出力させる。その後、ドアコマンドを受信して、閉状態であると判定したときであってその後所定期間(ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化した場合に当該変化後の検出状態を示すコマンドを受信するのに要する十分な期間、たとえば200ms以上)経過しても新たにドアコマンドを受信せずに検出状態が確定検出状態となったときに、ドア開放報知を停止し、もとの演出に復帰する。
なお、最後にドアコマンドを受信してから所定期間経過するまでに新たにドアコマンドを受信したときは、その前に受信したコマンドが示す検出状態を確定検出状態とせず、新たなドアコマンドの受信後から所定期間経過してもさらにドアコマンドを受信しなかった場合に、最後に受信したドアコマンドが示す検出状態を確定検出状態とし、確定検出状態がON(ドア開放)であれば、ドア開放報知を行ない、確定検出状態がOFF(ドア閉塞)であれば、ドア開放報知を停止する。
このように本実施の形態では、メイン制御部41のCPU41aは、ドア開放検出スイッチ25の検出状態を示すドアコマンドを送信するのみで、ドア開放検出スイッチ25の検出状態から前面扉が開放されているか否かの判定は行なわず、サブ制御部91のCPU91aが、CPU41aから受信したドアコマンドが示すドア開放検出スイッチ25の検出状態に基づいて前面扉が開放されているか否かの判定を行ない、その判定結果に基づいてドア開放報知を行なうようになっている。
次に、サブ制御部91のCPU91aが実行するモード移行処理およびナビ関連情報決定処理の内容について、図30および図31を参照して説明する。図30は、複数種類のモードおよびAT継続ゲーム数を説明するための図である。図31は、ナビ関連情報が決定されるタイミングの一例を説明するためのタイミングチャートを示す図である。
図30を参照して、演出態様を特定するためのモードとしては、低確モード、高確モード、リプレイ3連モード、および天井モードが設けられている。図29(a)で示した演出制御処理におけるステップSs502のモード移行処理においては、成立したモード変更条件に対応する種類のモードに移行される。
低確モードへのモード変更条件は、一連のAT(たとえば、カウントダウン演出を挟んで連続的に制御されるAT)が終了したとき、または高確モード中またはリプレイ3連モード中にいずれの役も入賞せずにはずれとなったときに行なわれる所定の転落抽選で当選したときに成立する。
高確モードへのモード変更条件は、低確モード中の内部抽選においてバナナに当選したときに行なわれる所定の昇格抽選で当選したときに成立する。
リプレイ3連モードへのモード変更条件は、初期遊技状態中であって低確モード中または高確モード中に、リプレイに3回連続入賞したときに成立する。
天井モードへのモード変更条件は、低確モード中、高確モード中、およびリプレイ3連モード中のうちいずれかであるときに、前回ビッグボーナスまたはレギュラーボーナスが終了してからビッグボーナスまたはレギュラーボーナスに当選することなく所定ゲーム(たとえば1000ゲーム)消化したときに成立する。
前述したナビ関連情報は、図29(a)で示した演出制御処理におけるステップSs503のナビ関連情報決定処理において、RTに制御されることまたはAT継続ゲーム数消化してATが終了することを条件として、移行中のモードの種類に応じて図30に示すAT継続ゲーム数の振分にしたがって、所定のタイミングで決定される。
AT継続ゲーム数として「0回」に決定されたときには、ATに制御されず、役に当選したときであってもナビ演出が行なわれない。また、AT継続ゲーム数として「50回」および「95回」のうちいずれかが決定されたときには、決定されたゲーム数消化するかビッグボーナスまたはレギュラーボーナスに当選するまで、ATに制御されてナビ演出が行なわれる。
低確モードに移行されているときには、ナビ関連情報として、「0回」が90%の確率で、「50回」が10%の確率で決定される。高確モードに移行されているときには、ナビ関連情報として、「0回」が70%の確率で、「50回」が20%の確率で、「95回」が10%の確率で決定される。リプレイ3連モードに移行されているときには、ナビ関連情報として、「0回」が30%の確率で、「50回」が20%の確率で、「95回」が50%の確率で決定される。天井モードに移行されているときには、ナビ関連情報として、「0回」が40%の確率で、「50回」が30%の確率で、「95回」が30%の確率で決定される。このように、移行中のモードの種類に応じて、ATに制御される確率およびAT継続ゲーム数が異なるように振分けられる。その結果、モードの種類により遊技者にとっての有利度合いを異ならせることができる。
次に、図31を参照して、遊技演出が行なわれるタイミングの一例、モードが変更されるタイミングの一例およびナビ関連情報が決定されるタイミングの一例を説明する。なお、図31においては、横軸により時間経過が示され、縦軸の上から、(a)欄ではビッグボーナスおよびレギュラーボーナス(JACINを含む)の当選状況が示され、(b)欄では遊技状態(ATを含む)が示され、(c)欄では遊技演出のうち連続演出が示され、(d)欄ではナビ関連情報決定タイミングが示されている。なお、図31中の下欄に示す丸付き数字は、(a)〜(d)のそれぞれにおけるタイミングを示しており、以下、単に数字で、タイミング1〜タイミング19と表示する。また、図31でのタイミング1の直前は、初期遊技状態に制御され、低確モードに移行されており低確モードの演出態様で遊技演出が行なわれているものとする。
タイミング1は、内部抽選において終了後RTに制御されないビッグボーナス(2)が抽選対象役として読み出されて当選したタイミングを示している。タイミング1では、(a)欄で示されるようにビッグボーナス(2)当選フラグがON状態に設定されている。
タイミング2は、タイミング1で当選したビッグボーナス(2)に入賞したときのタイミングを示している。タイミング2では、(a)欄で示されるようにビッグボーナス(2)当選フラグがOFF状態に設定され、(b)欄で示されるようにビッグボーナス(2)に制御されるとともに、(c)欄で示されるようにビッグボーナス(2)に対応するボーナス中演出が開始されている。ボーナス中演出は、タイミング2〜タイミング9まで行なわれる。
タイミング3は、小役ゲーム中にJACIN(1)に当選したタイミングを示し、タイミング4は、JACIN(1)に入賞したタイミングを示している。JACIN(1)に入賞したことにより、賭数の規定数が2枚に設定されるレギュラーボーナスに制御される。
タイミング5は、レギュラーボーナスが終了して、再び小役ゲームが再開されるタイミングを示している。タイミング6は、小役ゲーム中にJACIN(2)に当選したタイミングを示し、タイミング7は、JACIN(2)に入賞したタイミングを示している。JACIN(2)に入賞したことにより、賭数の規定数が3枚に設定されるレギュラーボーナスに制御される。
タイミング8は、ビッグボーナス(2)の終了条件が成立したタイミングを示し、タイミング9は、ボーナス中演出が終了したタイミングを示している。
ここで、(c)欄を参照して、ボーナス中演出について説明する。ボーナス中演出では、タイミング2に示すようにボーナス入賞演出が行なわれた後、JACIN入賞するまで、当選した小役を報知するとともにJACIN(1)かJACIN(2)のいずれに当選するかを煽る小役ゲーム中演出が行なわれる(タイミング2〜4の斜線部参照)。小役ゲーム中演出は、たとえば、キャラクタAとキャラクタBとを対戦させて、キャラクタAが勝利すればJACIN(1)当選、キャラクタBが勝利すればJACIN(2)当選していることを報知する演出が行なわれるものであってもよい。
なお、小役ゲーム中演出におけるJACIN(1)かJACIN(2)のいずれに当選するかを煽る演出は、小役ゲーム中の複数のゲームに亘って常に行なうものであってもよく、またはJACIN(1)、(2)に当選したゲーム開始時から2ゲーム(JACIN(1)、(2)がリプレイと同時当選して該当選したゲームではリプレイ入賞すること、およびJACIN(1)、(2)は取りこぼしがないこと等に鑑み2ゲーム)に亘り行なうものであってもよい。
また、JACIN入賞したことによりタイミング4から開始されるレギュラーボーナス中演出は、入賞したJACINの種類に応じた演出が行なわれるとともに当選した小役を報知する演出が行なわれる。そして、レギュラーボーナスが終了した後には、タイミング5に示すように、再度小役ゲーム中演出が開始される。
このように、ビッグボーナス中演出では、ビッグボーナスの終了条件が成立するまで、ボーナス入賞演出を行なった後、小役ゲーム中演出およびレギュラーボーナス中演出が繰返し行なわれる。そして、ビッグボーナスの終了条件が成立すると、タイミング8〜9に示すように、ボーナス終了演出が行なわれる。なお、ボーナス終了演出は、ビッグボーナス中に入賞したJACINの種類がJACIN(1)のみであったか否か(JACIN(2)に1回も入賞していないか否か)に応じた態様で行なわれる。ボーナス終了演出は、たとえば、ボーナス中におけるメダルの純増枚数を表示する演出が行なわれる。なお、ボーナス終了演出は、ビッグボーナス中にJACIN(1)に入賞した回数に応じてその態様を異ならせてもよい。
タイミング10は、終了後RTに制御されるビッグボーナス(1)に入賞したときのタイミングを示している。タイミング10では、(a)欄で示されるようにビッグボーナス(1)当選フラグがOFF状態に設定され、(b)欄で示されるようにビッグボーナス(1)に制御されるとともに、(c)欄で示されるようにビッグボーナス(1)に対応するボーナス中演出が開始されている。ボーナス中演出は、タイミング10〜タイミング16まで行なわれる。
タイミング11は、小役ゲーム中にJACIN(1)に当選したタイミングを示し、タイミング12は、JACIN(1)に入賞したタイミングを示している。JACIN(1)に入賞したことにより、賭数の規定数が2枚に設定されるレギュラーボーナスに制御される。
タイミング13は、レギュラーボーナスが終了して、再び小役ゲームが再開されるタイミングを示している。タイミング14は、JACIN(1)に入賞したタイミングを示している。
タイミング15は、ビッグボーナス(1)の終了条件が成立したタイミングを示し、タイミング16は、ボーナス中演出が終了したタイミングを示している。
タイミング15では、(b)欄で示されるようにビッグボーナス(1)が終了してRTに制御されている。また、(c)欄で示されるように、ビッグボーナスの終了条件が成立すると、タイミング15〜16に示すように、ボーナス終了演出が行なわれる。タイミング10〜15までのビッグボーナス中においては、入賞したJACINの種類がJACIN(1)のみであったとすると、JACIN(2)に1回でも入賞した場合と異なる特別な態様でボーナス終了演出が行なわれる。特別な態様でのボーナス終了演出としては、たとえば、ボーナス中におけるメダルの純増枚数を表示するとともに、「おめでとう!最高レベルのメダルGET」等のメッセージを表示する演出が行なわれる。
また、タイミング15では、(d)欄に示されるように、タイミング10で示したビッグボーナス(1)が当選したときのモードであるモード(ここでは低確モードが設定されていたとする)の振分率にしたがって、ナビ関連情報が決定される。ここでは、ナビ関連情報決定処理において、AT継続ゲーム数として「50回」が決定されたものとする。
タイミング16では、(c)欄で示されるようにボーナス中演出が終了して、タイミング15で決定されたナビ関連情報に基づきカウントダウン演出が開始されている。タイミング17は、タイミング16から5回ゲームが終了したタイミングを示している。タイミング16から5回ゲームが行なわれるまでの間、カウントダウン演出として、ATに制御されるか否かの演出(たとえば、“AT”のアイテムをキャラクタが獲得するか否かの演出等)が行なわれる。タイミング17では、(c)欄で示されるようにタイミング15で決定されたAT継続ゲーム数分、ATに制御可能である旨を報知する演出(たとえば、“AT”のアイテムをキャラクタが獲得して、“AT50回突入!”といったメッセージを表示する演出)が行なわれた後、AT中演出が開始される。また、タイミング17では、(b)欄で示されるようにRTに制御されるとともにATに制御されている。ATに制御されている間、当選した役の種類を特定するための情報を報知するナビ演出が行なわれる。
なお、タイミング15におけるナビ関連情報決定処理において、AT継続ゲーム数として「0回」が決定されたときには、タイミング17においてATに制御されない旨を報知する演出(たとえば、“AT”のアイテムをキャラクタが獲得できず、“AT突入せず!残念!”といったメッセージを表示する演出)が行なわれる。
ナビ演出は、当選した役の種類を特定するための情報を報知するものであれば、たとえば、当選している役の種類を特定可能に報知するものであってもよく、当選している役を入賞させるための停止操作タイミング(ストップスイッチを操作するタイミング)を報知するものであってもよい。
当選している役の種類を特定可能に報知する場合には、たとえば、当選している役に対応して設けられているランプを点灯させるもの、当選している役に対応して定められているキャラクタを表示するもの、背景画面の色を当選している役に対応する色に変化させるもの等であってもよい。具体的に、ナビ演出として当選している役に応じたキャラクタを表示する場合には、たとえば、バナナが当選しているときには、バナナのキャラクタを出現させる演出が行なわれるもの、イチゴが当選しているときにはイチゴのキャラクタを出現させる演出が行なわれるものであってもよい。その他の役にも予め出現させるキャラクタが対応付けられており、当選した役の種類に応じたキャラクタを出現させる演出が行なわれる。
このように、ATに制御されるとナビ演出が実行されるため、遊技者は、当選している役の種類を特定して、停止操作を行なうことができる。このため、役の取りこぼしを低減することができる。
タイミング18は、AT継続ゲーム数消化したタイミングを示している。タイミング18では、(b)欄で示されるようにATが終了し、RTにのみ継続して制御され、(c)欄で示されるようにAT中演出が終了されるとともに復活演出が開始される。また、タイミング18では、タイミング15で示したナビ関連情報決定処理と同様に、タイミング1でビッグボーナス(1)に当選したときの低確モードの振分率にしたがって、ATに再度制御するか否か、ナビ関連情報が決定される。ここでは、ナビ関連情報決定処理において、AT継続ゲーム数として「50回」が決定されたものとする。そして、決定されたナビ関連情報に基づき、前述した復活演出が開始される。
タイミング19は、タイミング18から3回ゲームが終了したタイミングを示している。タイミング18〜19では、復活演出として、ATに再度制御されるか否かの演出が行なわれる。タイミング19では、(c)欄で示されるようにタイミング18で決定されたAT継続ゲーム数分、ATに制御可能である旨を報知する演出(たとえば、“AT”のアイテムをキャラクタが獲得して、“再びAT50回突入!”といったメッセージを表示する演出)が行なわれた後、AT中演出が開始される。
次に、サブ制御部91のCPU91aが実行する入賞演出実行処理の内容について、図32および図33を参照して説明する。図32は、リールLED55a〜55iの点灯状態を変化させることにより行なわれる入賞演出を説明するための図である。
サブ制御部91は、入賞演出実行処理において、いずれかの役が入賞したときに、リールLED55a〜55iのうち入賞した役の構成図柄に対応するリールLEDを点滅させるための指令を、LED駆動回路93に出力する処理を行なって、入賞演出を制御する。サブ制御部91は、構成図柄を、リール停止コマンドに基づいて可変表示装置2の表示結果を判断することにより特定してもよく、また入賞した入賞ラインの情報を含む入賞情報コマンドがメイン制御部41から送信される場合には当該入賞情報コマンドに基づいて特定してもよい。
図32(a)は、入賞ラインL1およびL4においてイチゴが入賞したときの入賞演出を示している。イチゴの構成図柄は、右リール2Rの「イチゴ」図柄である。このため、入賞ラインL1およびL4においてイチゴが入賞したときには、サブ制御部91は、イチゴの構成図柄に対応するリールLED55gを点滅させる制御を行なう。
図32(b)は、入賞ラインL4においてブドウが入賞したときの入賞演出を示している。ブドウの構成図柄は、「メロン」図柄である。このため、入賞ラインL4においてブドウが入賞したときには、サブ制御部91は、ブドウの構成図柄に対応するリールLED55c、55e、55gを点滅させる制御を行なう。
なお、入賞演出として、構成図柄に対応するリールLEDを点滅させる例について説明したが、これに限らず、構成図柄に対応するリールLEDを点灯させるものであってもよい。入賞演出の態様は、構成図柄とそれ以外の図柄を遊技者が認識し得る態様であればよく、たとえば、構成図柄に対応するリールLEDを第1の態様で点灯制御し、構成図柄以外の図柄に対応するリールLEDを第1の態様と異なる第2の態様で点灯制御するものであってもよい。なお、入賞演出の態様は、入賞した入賞ライン数に応じて、構成図柄に対応するリールLEDを異なる態様で点灯制御するものであってもよい。これにより、入賞したことおよび入賞ライン数を分かりやすく報知することができる。
また、入賞演出として、構成図柄に対応するリールLEDを点灯制御させる例について説明したが、入賞した役を報知できる態様であれば、これに限らずどのようなものであってもよい。たとえば、構成図柄が、たとえば、「メロン−ブドウ−メロン」等、異なる図柄組合せである場合であって、この構成図柄を入賞ラインに停止させた場合に他の入賞ラインの中リール2Cにブドウと同じ図柄が左リール2Lまたは/および右リール2Rに停止される場合には、リールLED55a〜55iのうち他の入賞ラインに停止されるブドウの図柄に対応して設けられたリールLEDのみを点灯制御するものであってもよい。これにより、遊技者にとってはブドウの図柄が揃っていることを確認できるため、入賞した役の種類(たとえばブドウであること)を容易に認識することができる。
図33は、入賞演出実行処理により入賞演出が行なわれるタイミングの一例を説明するためのタイミングチャートを示す図である。
入賞演出は、サブ制御部91がメイン制御部41からの遊技状態コマンドを受信したことを条件として開始される。これは、サブ制御部91が遊技状態コマンドを受信したことにより、メイン制御部41において新たなゲームを開始させるための賭数の設定が可能となるゲーム準備状態へ移行されたと判断されるためである。たとえば、サブ制御部91は、入賞演出を、メイン制御部41からの遊技状態コマンドを受信したときに開始するものでもよく、また遊技状態コマンドを受信してから所定時間経過したときに開始するものであってもよい。
なお、たとえば、図16で説明したゲーム制御処理において賭数を設定することが可能となったとき(たとえばステップS401の処理が実行される前)に賭数設定が可能である旨を示すコマンドがメイン制御部41から送信されるスロットマシンにおいては、入賞演出を当該コマンドを受信したことを条件として開始するように構成してもよい。
遊技状態コマンド受信時から開始される入賞演出は、サブ制御部91がメイン制御部41からのBETコマンド、BET解除コマンド、およびクレジット返却コマンドのうちいずれかを受信したときに終了する。BETコマンドを受信したときに入賞演出を終了するのは、遊技者により次のゲームを開始する操作がなされたと判断されるためである。また、BET解除コマンドまたはクレジット返却コマンドを受信したときに入賞演出を終了するのは、賭数の精算(BETキャンセル)またはクレジットの精算がなされたような遊技が中断される可能性が高いと判断されるためである。
なお、入賞演出は、サブ制御部91がメイン制御部41からの遅延コマンドを受信したことを条件としても開始される。これは、サブ制御部91が遅延コマンドを受信したことにより、メイン制御部41においてゲーム準備状態への移行が遅延されたと判断されるためである。たとえば、サブ制御部91は、入賞演出を、メイン制御部41からの遅延コマンドを受信したときに開始するものでもよく、また遅延コマンドを受信してから所定時間経過したときに開始するものであってもよい。
図29に戻り、図29(b)は、音量調節処理を示すフローチャートである。前述したように遊技音の音量は、音量スイッチ(図示しない)を操作することにより複数の音量レベル(大、中、小、切)から設定可能に構成されている。音量調節処理では、ROM91bに格納されているプログラムにしたがって、スロットマシン1における遊技の進行状況に応じた遊技音を、音量スイッチにより設定された音量レベルでスピーカ53、54から発生させるための処理が行なわれる。このため、スピーカ53、54から同じ遊技音を発生させる場合であっても、音量スイッチにより設定された音量レベルによって異なる音量となる。音量調節処理では、遊技音を通常音量(ここでは設定された音量レベルでの音量)にして出音しているときに、所定の消音条件成立で現在出音中の遊技音の音量を最小(消音)する消音処理(ステップSs601)を行なう。所定の消音条件とは、たとえば、遊技状態コマンドを受信してから(前回ゲーム終了時から)所定時間経過したこと、クレジット返却コマンドを受信(クレジット精算)したこと、BETコマンドを受信してから(BET操作されてから)所定時間経過したこと、BET解除コマンドを受信(BETキャンセル)したこと、当選状況通知コマンドを受信してから(ゲーム開始から)リール停止コマンドを受信することなく所定時間経過したこと、およびリール停止コマンドを受信してから(停止操作してから)新たなリール停止コマンドを受信することなく所定時間経過したこと等をいう。
一方、遊技音を消音しているときに、所定の解除条件成立で消音を解除して遊技音を通常音量にして出音させる解除処理(ステップSs602)を行なう。所定の解除条件とは、たとえば、BETコマンドを受信したこと、当選状況通知コマンドを受信したこと、およびリール停止コマンドを受信したこと等をいう。
次に、サブ制御部91のCPU91aが実行する音量調節処理の内容について、図34〜図37に示すタイミングチャートに基づいて説明する。
ここで、たとえば、前述した連続演出が行なわれているときであって前回のゲームが終了した後から次ゲームが開始されるまでの間における連続遊技効果音の音量調節処理の一例を、図34(a)のタイミングチャートに基づいて説明する。まず、連続演出が開始された場合、連続演出の種類に応じた連続遊技効果音の音量を設定された音量レベルにおける最大音量(MAX、以下単に最大ともいう)にして出音を開始する(ta1)。その後、連続演出中における所定のゲームが終了して遊技状態コマンドを取得した時点から(ta2)、賭数の設定が行なわれることなく30秒が経過した場合(ta3)は、遊技の進行が中断しているとして、現在出音中の連続遊技効果音の音量を最小(消音)とする。
その後、遊技者による賭数の設定操作がなされてBETコマンドを取得した時点で(ta4)、遊技の進行が再開したとして、連続遊技効果音の音量を元のレベル、すなわち、最大まで上げる(元のレベルに戻す)。
次に、前述した連続演出が行なわれているときであって前回のゲームが終了したときから30秒が経過する前にクレジットの精算がなされた場合の一例を、図34(b)のタイミングチャートに基づいて説明する。まず、連続演出が開始された場合、連続演出の種類に応じた連続遊技効果音の音量を最大(MAX)にして出音を開始する(tb1)。その後、連続演出中における所定のゲームが終了して遊技状態コマンドを取得した時点から(tb2)、賭数の設定が行なわれることなく30秒が経過する時点(tb4)よりも前の所定時点で遊技者による精算操作によりクレジットの精算がなされた時点で(tb3)、現在出音中の連続遊技効果音の音量を最小(消音)とする。なお、クレジットの精算が行なわれてメダルが払い出されているときに所定の報知音を出音する場合、当該報知音の音量は、音量スイッチにより設定された音量レベルに関わらず、最大音量レベルにおける最大音量で発生させる。これにより、音量スイッチにより設定された音量レベルで報知音を発生させるものと比較して、クレジットの精算が行なわれた旨の報知音を遊技者が聞き取りやすくすることができる。そして、当該報知音の出音が終了した後に、現在出音中の連続遊技効果音の音量を最小(消音)とするものであってもよい。
その後、遊技者による賭数の設定操作がなされてBETコマンドを取得した時点で(tb5)、遊技の進行が再開したとして、連続遊技効果音の音量を元のレベル、すなわち、最大まで上げる(元のレベルに戻す)。
次に、前回のゲームが終了したときから30秒が経過する前に賭数の設定がなされ、さらにその後新たな賭数の設定がなされないまま所定時間が経過した場合の一例を、図35(a)のタイミングチャートに基づいて説明する。
まず、連続演出が開始された場合、連続演出の種類に応じた連続遊技効果音の音量を最大(MAX)にして出音を開始する(tc1)。その後、連続演出中における所定のゲームが終了して遊技状態コマンドを取得した時点から(tc2)30秒が経過する時点(tc4)よりも前に賭数の設定がなされ、該賭数の設定に基づいて送信されたBETコマンドを取得した場合(tc3)、連続遊技効果音の音量は下げずに現在の音量が維持される。
次いで、tc3において賭数の設定がなされてBETコマンドを取得した時点から、新たなBETコマンドや当選状況通知コマンドを取得することなく、30秒が経過した時点で(tc5)、現在出音中の連続遊技効果音の音量を最小(消音)とする。
その後、遊技者による賭数の設定操作がなされて新たにBETコマンドを取得した時点で(tc6)、遊技の進行が再開したとして、連続遊技効果音の音量を元のレベル、すなわち、最大まで上げる(元のレベルに戻す)。
次に、前回のゲームが終了したときから30秒が経過する前に賭数の設定がなされ、さらにその後賭数の精算がなされた場合の一例を、図35(b)のタイミングチャートに基づいて説明する。
まず、連続演出が開始された場合、連続演出の種類に応じた連続遊技効果音の音量を最大(MAX)にして出音を開始する(td1)。その後、連続演出中における所定のゲームが終了して遊技状態コマンドを取得した時点から(td2)30秒が経過する時点(td5)よりも前に賭数の設定がなされ、該賭数の設定に基づいて送信されたBETコマンドを取得した場合(td3)、連続遊技効果音の音量は下げずに現在の音量が維持される。
次いで、td3において賭数の設定がなされてBETコマンドを取得した時点から、新たなBETコマンドや当選状況通知コマンドを取得することなく、30秒が経過する時点(td6)よりも前の時点で、遊技者による賭数の精算(BETキャンセル)がなされた場合(td4)、現在出音中の連続遊技効果音の音量を最小(消音)とする。なお、BETキャンセルが行なわれてBETしたメダルが返却されているときに所定の報知音を出音する場合、当該報知音の音量は、音量スイッチにより設定された音量レベルに関わらず、最大音量レベルにおける最大音量で発生させる。これにより、音量スイッチにより設定された音量レベルで報知音を発生させるものと比較して、BETキャンセルが行なわれた旨の報知音を遊技者が聞き取りやすくすることができる。そして、当該報知音の出音が終了した後に、現在出音中の連続遊技効果音の音量を最小(消音)とするものであってもよい。
その後、遊技者による賭数の設定操作がなされて新たにBETコマンドを取得した時点で(td7)、遊技の進行が再開したとして、連続遊技効果音の音量を元のレベル、すなわち、最大まで上げる(元のレベルに戻す)。
このように本実施の形態では、CPU91aは、前回のゲームが終了してから計時を開始するとともに、該計時を開始してから30秒が経過する前にBETコマンドを取得した場合、該BETコマンドを取得した時点で新たに計時を開始し、その時点から新たにBETコマンドまたは当選状況通知コマンドを取得することなく30秒が経過したときにも、連続遊技効果音の音量を下げるようになっていたが、計時を開始してから30秒が経過する前にBETコマンドを取得した場合に、新たに計時を開始しなくてもよい。
ここで、本実施の形態の変形例としての音量調節処理の一例を、図36のタイミングチャートに基づいて説明すると、連続演出が開始された場合、連続演出の種類に応じた連続遊技効果音の音量を最大(MAX)にして出音を開始する(te1)。その後、ビッグボーナス中における所定のゲームが終了して遊技状態コマンドを取得した時点から(te2)30秒が経過する時点(te4)よりも前に賭数の設定がなされ、該賭数の設定に基づいて送信されたBETコマンドを取得した場合(te3)、連続遊技効果音の音量は下げずに現在の音量を維持するとともに、その時点から新たに計時を開始することなく、そのままの状態に維持する。
次いで、te2においてゲームが終了した時点(te2)から当選状況通知コマンドを取得することなく30秒が経過した時点(te4)で、現在出音中の連続遊技効果音の音量を最小(消音)とする。
その後、遊技者によるゲームの開始操作がなされて当選状況通知コマンドを取得した時点で(te5)、遊技の進行が再開したとして、連続遊技効果音の音量を元のレベル、すなわち、最大まで上げる(元のレベルに戻す)。
次に、連続演出が行なわれているときであってゲームが開始された後における連続遊技効果音の音量調節処理の一例を、図37(a)のタイミングチャートに基づいて説明する。
たとえば、連続演出が開始された場合、連続演出の種類に応じた連続遊技効果音の音量を最大(MAX)にして出音を開始する(tf1)。その後、連続演出中における所定のゲームが開始されて当選状況通知コマンドを取得した時点から(tf2)、リールの停止操作が行なわれてリール停止コマンドを取得することなく60秒が経過した場合(tf3)、その時点で、ゲームが開始してから遊技者によるリール停止コマンドを取得しないまま所定時間である60秒が経過した、すなわち遊技の進行が中断しているとして、現在出音中の連続遊技効果音の音量を最小(消音)とする。
その後、遊技者による第1リールの停止操作がなされてリール停止コマンドを取得した時点で(tf4)、遊技の進行が再開したとして、連続遊技効果音の音量を元のレベル、すなわち、最大まで上げる(元のレベルに戻す)。
次いで、第1または第2リールの停止操作後における連続遊技効果音の音量調節処理の一例を、図37(b)のタイミングチャートに基づいて説明する。
たとえば、連続演出が開始された場合、連続演出の種類に応じた連続遊技効果音の音量を最大(MAX)にして出音を開始する(tg1)。その後、連続演出中における所定のゲームが開始されて当選状況通知コマンドを取得した後(tg2)、第1または第2リールの停止操作が行なわれてリール停止コマンドを取得した時点から(tg3)、第2または第3リールのリール停止操作、つまり、新たなリール停止コマンドを取得することなく60秒が経過した場合(tg4)、その時点で、第1または第2リールの停止操作がなされてから新たにリール停止コマンドを取得しないまま所定時間である60秒が経過した、すなわち遊技の進行が中断しているとして、現在出音中の連続遊技効果音の音量を最小(消音)とする。
その後、遊技者による第2または第3リールの停止操作がなされてリール停止コマンドを取得した時点で(tg5)、遊技の進行が再開したとして、連続遊技効果音の音量を元のレベル、すなわち、最大まで上げる(元のレベルに戻す)。
次に、打ち込み器具が接続され難いようにするために、遊技制御基板40と遊技用電子部品との間のコネクタ接続の解除を規制している点について説明する。具体的には、遊技制御基板40と投入メダルセンサ31との間のコネクタ接続、すなわち遊技制御基板40の基板側コネクタ620aとケーブル600aのケーブル側コネクタ610aとの接続、ケーブル600aのケーブル側コネクタ611aと操作部中継基板110の基板側コネクタ621aとの接続、操作部中継基板110の基板側コネクタ622gとケーブル601gのケーブル側コネクタ612gとの接続についてこれらコネクタ同士の接続の解除を規制している。基板側コネクタ620aとケーブル側コネクタ610aとの接続は、コネクタ規制部材500によってその解除が規制され、ケーブル側コネクタ611aと基板側コネクタ621aとの接続、および基板側コネクタ622gとケーブル側コネクタ612gとの接続は、コネクタ規制部材650によってその解除が規制されるようになっている。
次に、遊技制御基板40を収納する基板ケース200およびコネクタ規制部材500の詳細な構造について説明する。
図38および図39は、基板ケース200および基板ケース200をスロットマシン1の本体をなす筐体に取り付けるための取付ベース250、コネクタ規制部材500を示す分解斜視図であり、図40は、基板ケース200を取付ベース250に組み付けた状態を示す斜視図であり、図41は、コネクタ規制部材500を構成する取付側部材510およびコネクタキャップ520の要部拡大斜視図であり、図42(a)は、図41のA−A断面図であり、図42(b)(c)は、図41のB−B断面図であり、図43は、基板ケース200を取付ベース250に組み付け、更に取付側部材510に対してコネクタキャップを装着した状態を示す斜視図であり、図44(a)は、図43のC−C断面図であり、図44(b)は、図43のD−D断面図である。
基板ケース200は、図38および図39に示すように、遊技制御基板40の裏面側を覆うケース本体としての下部ケース201と、遊技制御基板40の実装面側を覆う上部ケース203と、から構成され、遊技制御基板40を挟持するように組み付けられるものである。なお、遊技制御基板40の実装面には、特に詳細な図示はしないが、CPU41a、ROM41b、RAM41c等の電子素子や、他の基板からのケーブルの一端に設けられたケーブル側コネクタ等が接続される基板側コネクタ620a〜620c等が多数実装されている。
下部ケース201は、透明な合成樹脂からなり、略長方形状に形成される底板201aと、該底板の周囲を囲むように形成された側壁と、により上面が開放する直方体状に成形されている。
下部ケース201の一方の短辺の側壁201cには、2つの封止片211、211が外方に突出して設けられているとともに、他方の短辺の側壁201dには、2対の係止部210が外方に突出して設けられている。また、下部ケース201の底板201aの裏面における側壁201dよりの両長辺側端には、後述する取付側部材510の係止片511が係合する係合溝212がそれぞれ形成されている。
上部ケース203は、透明な合成樹脂からなり、図38および図39に示すように、下面が開放するとともに、上面中央が膨出し、両短辺側に段部203a、203bが形成された凸型の箱状に成形されている。上部ケース203の下面は、下部ケース201と同型であり、下部ケース201と上部ケース203とを組み付けることで、内部に遊技制御基板40を収容する空間が形成されるようになっている。
上部ケース203の一方の短辺の側壁203cには、下部ケース201の一方の短辺の側壁201cに設けられた封止片211、211と対応する箇所にそれぞれ封止片231、231が外方に突出して設けられており、封止片231、231の間には、等間隔に4つの封止片232が外方に突出して設けられている。上部ケース203の他方の短辺の側壁203dには、下部ケース201の他方の短辺の側壁に設けられた2対の係止部210と対応する箇所にそれぞれ1対の係止部210と係合する係合部230がそれぞれ設けられている。また、上部ケース203の他方の短辺の側壁203dには、係合部230よりも外方よりの位置に、後述する取付ベース250の係止孔251a、251aに係合する係止片235、235がそれぞれ設けられている。
また、上部ケース203の両短辺側の段部203a、203bには、それぞれ凹部203e、203fが形成されているとともに、特に、段部203bの凹部203fの底面には、基板ケース200内に収容した遊技制御基板40の基板側コネクタ620aに対応する箇所に基板側コネクタ620aを挿通可能な挿通孔234が形成されている。
取付ベース250は、基板ケース200をスロットマシン1の本体をなす筐体に対して固定するための部材である。取付ベース250は、合成樹脂からなり、図38および図39に示すように、下部ケース201の底板201aよりも大きい略長方形状に形成される底板250aと、該上板の周縁辺のうち2つの長縁辺に形成された側壁250b、250cとにより上面が開放する直方体状に形成されている。取付ベース250の底板250aには、複数箇所にビス孔252が形成されているとともに、一方の短辺側の縁辺には、中央部に切り欠き250eを有する側壁250dが形成されており、底板250aには、側壁250dの切り欠き250eから中央に向かって1対のガイド254、254が設けられている。ガイド254、254の対向する面には、後述する固着部材255の両端部に形成された係止部257、257が嵌入されるガイド溝254a、254aが形成されている。
固着部材255は、合成樹脂からなり、上面に4カ所の固着孔256が形成された固着片255aの両端から下方(図中後方)に伸びる垂下片255b、255bが延設され、更に垂下片255b、255bの両端部から左右方向(図中上下方向)を向く係止部257、257が形成された略コ字状に成形されている。固着部材255は、その係止部257、257を取付ベース250のガイド254、254に形成されたガイド溝254a、254aに対してそれぞれ嵌入することで、取付ベース250に取り付けられる。
取付ベース250における側壁250dが形成された短辺側には、先端に内方向きの係止爪253aを有する係止柱253が底板250aから立設されているとともに、反対側の短辺側の両端部には、上部ケース203の係合部230が挿入される係止孔251a、251aが底板250aから連設された係止孔部251、251が立設されている。
コネクタ規制部材500は、図38および図39に示すように、基板ケース200に対して取り付けられる取付側部材510と、取付側部材510に対して装着され、基板側コネクタ620aに接続されたケーブル側コネクタ610aの一部を被覆するコネクタカバー520と、から構成され、取付側部材510を基板ケース200に対して取り付け、コネクタカバー520を装着することで、基板側コネクタ620aからのケーブル側コネクタ610aの抜脱が規制される。
取付側部材510は、透明な合成樹脂からなり、図38および図39に示すように、基板ケース200を構成する下部ケース201および上部ケース203の表面形状に沿った形状に成形されている。詳しくは、取付側部材510は、上部ケース203の係合部230が設けられた短辺側に装着されるものであり、その形状は、基板ケース200への取付時に上部ケース203における段部203bの凹部203fの底面に当接するとともに、ケーブル側コネクタ610aを逃がす切り欠き512および内側に係止孔513aを有する筒状の係止孔部513が形成された基片510aの両端から起立する起立片510b、510bを介して上部ケース203における段部203bの両端部上面に当接する上片510c、510cが延設され、更に上片510c、510cの両端から垂下する側片510d、510dを介して係止部257、257が内向きに延設された形状であり、基板ケース200への取付時に、取付側部材510の基片510a、上片510c、510cの基板ケース200に対する対向面が上部ケース203における段部203bの上面および凹部203fの底面にそれぞれ当接するようになっている。
係止孔部513における係止孔513aの内面には、図41に示すように、中心を挟んで対向する位置に係止溝514が、係止孔513aの下端から上方に向かって設けられている。係止溝514は、係止孔513aの下端からの深さの浅い浅溝部514aとそれよりも深い深溝部514bとからなる略L字状で、対向する係止溝514、514の浅溝部514a、514a同士、深溝部514b、514b同士が、それぞれ中心を挟んで対向する位置に形成されている。すなわち係止溝514、514は、中心を挟んで点対称に形成されている。
コネクタカバー520は、透明な合成樹脂からなり、図38および図39に示すように、基板ケース200に取り付けられた取付側部材510に対して取り付けた際に、基板側コネクタ620aに接続されたケーブル側コネクタ610aの一部を被覆する断面視略コ字状の被覆部521が成形されているとともに、被覆部521の長手方向側面の一方の側面521aに取付側部材510における係止孔部513の係止孔513aの内周とほぼ同径の係止筒522が接続片522aを介して設けられている。
被覆部521の一方の側面521aの下端は、取付側部材510に取り付けた際にその基片510aの上面に当接するとともに、側面521aの背面には、リブ521b、521bが設けられ、そのリブ521b、521bの下面も基片510aの上面に当接するようになっている。
係止筒522は、図41に示すように、中心を挟んで対向する位置に、先端に外向きの係止爪523aが形成され、内方に弾性変形可能な係合部523、523が設けられている。係合部523、523は、その係止爪523a、523aが、コネクタカバー520を基板側コネクタ620aにケーブル側コネクタ610aが接続されている状態で取付側部材510に取り付けた際に、係止孔513aに形成された係止溝514、514の浅溝部514a、514aに対して係合する位置に設けられている。
次に、コネクタ規制部材500の基板ケース200への取付状況および基板ケース200の筐体への取付状況について説明する。
まず、基板ケース200を構成する下部ケース201および上部ケース203の内部に遊技制御基板40を収容して封止状態とする。下部ケース201および上部ケース203を封止状態とするには、下部ケース201の2対の係止部210に対して、それぞれ対応する上部ケース203の係合部230を係合させた後、下部ケース201のいずれかの封止片211と上部ケース203の対応する封止片231とをワンウェイネジにて固着する。
ワンウェイネジは、周知のように、一方向の回転によってネジを螺着することができるが、他方向に回転させようとしても回転させることができない、すなわち、そのネジを緩めることができない機能を有するネジである。このため、下部ケース201のいずれかの封止片211と上部ケース203の対応する封止片231とをワンウェイネジにて固着すると、封止片211および封止片231のいずれか一方を破断させなければ、これらの固着を解除できないようになっている。
そして、封止片211および封止片231を固着することにより、下部ケース201に対する上部ケース203の長手方向の移動が規制され、その結果、下部ケース201の係止部210に対する上部ケース203の係合部230の係合の解除も規制されることとなり、上部ケース201と下部ケース203は、内部に遊技制御基板40を収容した状態で一体化され、封止片211および封止片231を破断しなければ、開放することができない状態となる。
次に、遊技制御基板40を封止状態とした基板ケース200に対して取付側部材510を取り付ける。取付側部材510は、その両側片510d、510dを外方に向かって弾性変形させ、上部ケース203の段部203bに装着する。そして弾性変形を解除することで、係止片511、511を下部ケース201の裏面における係合溝212、212に係合させることで取り付けられる。この際、取付側部材510の基片510a、上片510c、510cは、それぞれ上部ケース203の段部203b上面、凹部203fの底面に当接するとともに、基片510aに設けられた切り欠き512が、上部ケース203の凹部203fに設けられた挿通孔234と一致し、これら切り欠き512および挿通孔234を介して、基板ケース200に収容された遊技制御基板40の基板側コネクタ620aが基板ケース200内から外部に露出するようになっている。
次に、取付ベース250のビス孔252を介して取付ネジ259を筐体側の壁に螺入し、取付ベース250を筐体に対して固定するとともに、固着部材255の係止部257、257を取付ベース250の係合溝254a、254aにそれぞれ嵌入し、固着部材255を取付ベース250に対して装着する。
次に、取付側部材510が取り付けられた基板ケース200を取付ベース250に対して組み付ける。詳しくは、基板ケース200の一端側に突出する係止片235、235をそれぞれ取付ベース250の係止孔部251、251の係止孔251a、251aに挿入した後、図40に示すように、基板ケース200を取付ベース250の側壁250b、250cの間に収容させるとともに、係止柱253の係止爪253aによって基板ケース200の他端側段部203aの上面を係止して基板ケース200を取付ベース250に仮止めする。この状態で上部ケース203の一端に設けられた4つの封止片232と取付ベース250に装着された固着部材255の固着孔256がそれぞれ対応する位置となり、この状態で、いずれかの封止片232の上方から対応する固着孔256に対して前述のワンウェイネジを螺入することで、封止片232と固着部材255とを固着する。
そして、封止片232および封止片固着部材255を固着することにより、基板ケース200の封止片232側の端部における取付ベース250からの取り外し方向への移動が規制されるとともに、係止柱253によって基板ケース200の封止片232側への水平移動も規制されるので、基板ケース200の一端側に突出する係止片235、235を取付ベース250の係止孔251a、251aから外すことも不可能となる。更に、この状態では、取付ベース250の底板250aのビス孔252は全て基板ケース200に被覆され、取付ネジへの259へのアクセスも不能となり、取付ベース250を筐体から取り外すことも不可能となる。このようにして、取付側部材510が取り付けられた基板ケース200は、取付ベース250を介して筐体に固定され、封止片232または固着部材255を破断しなければ、基板ケース200を筐体から取り外すことができない状態となる。
また、取付側部材510が取り付けられた基板ケース200が取付ベース250(筐体)に対して取り外し不能に固定されると、図44(a)に示すように、取付側部材510の側片510d、510dが取付ベース250の側壁250b、250cの内面に当接し、狭持されて取付側部材510の両側片510d、510dの外方への変形が規制されるため、取付側部材510を基板ケース200から取り外すことが不可能となる。
次に、図40に示すように、基板ケース200の挿通孔234および取付側部材510における基片510aの切り欠き512を介して露呈する遊技制御基板40の基板側コネクタ620aに対してケーブル600aのケーブル側コネクタ610aを接続した後、これら基板側コネクタ620aとケーブル側コネクタ610aを接続した状態で、図43に示すように、コネクタカバー520の被覆部521でケーブル側コネクタ610aの上方を被覆するとともに、コネクタカバー520の係止筒522を取付側部材510における係止孔部513の係止孔513aに嵌入させる。これにより係止筒522の係合部523、523は、係止孔513aの内周に当接して内方に弾性変形する。この際、係合部523、523は、被覆部521でケーブル側コネクタ610aを被覆する位置とすると、自ずと係止孔513aの内面に形成された係合溝514、514のうち浅溝部514a、514aに位置決めされることとなり、係止筒522を更に嵌入し、係合部523、523の先端の係止爪523a、523aが係合溝514、514の浅溝部514a、514aに到達することで、図42(a)に示すように、係合部523、523の内方への弾性変形が開放され、係止爪523a、523aがそれぞれ浅溝部514a、514aに係合し、係止筒522の上方への移動が規制されるとともに、被覆部521の側面521aと基板側コネクタ620aおよびケーブル側コネクタ610aの側面とが当接して、係止筒522の係止孔部513に対する回転が規制されることにより、取付側部材510とコネクタカバー520とが連結し、一体化されたコネクタ規制部材500が形成された状態となる。この状態では、係合部523、523が係止孔部513によって被覆されるため、外部から係合部523、523を内方に弾性変形させることが不可能となり、コネクタカバー520または取付側部材510を破断しなければ、コネクタカバー520を取付側部材510から取り外すことが不可能となる。
コネクタカバー520を取付側部材510に対して取り外し不能に取り付けると、図44(a)(b)に示すように、被覆部521によってケーブル側コネクタ610aの上面の一部が被覆され、ケーブル側コネクタ610aの基板側コネクタ620aからの抜き方向への移動が規制され、ケーブル側コネクタ610aの基板側コネクタ620aからの抜脱が規制されるようになっている。
このように、取付側部材510を基板ケース200に取り付けた状態で、基板ケース200を筐体に対して固着した後、ケーブル側コネクタ610aを基板側コネクタ620aに接続し、その状態で基板側コネクタ620aの一部を上方から被覆するようにして取付側部材510に取り付けることによって、ケーブル側コネクタ610aの基板側コネクタ620aからの抜脱が不能化されるようになっている。
次に、ケーブル側コネクタ610aと基板側コネクタ620aとの接続を解除する際の状況について説明する。
ケーブル側コネクタ610aと基板側コネクタ620aとの接続を解除するには、取付側部材510またはケーブルカバー520を破断してコネクタカバー520を取付側部材510から取り外すか、基板ケース200の封止片232または固着部材255を破断して、基板ケース200を取付ベース250から取り外し、コネクタカバー520が取り付けられた状態のままの取付側部材510を基板ケース200から取り外す必要がある。
たとえば、ケーブル600aの故障などによりケーブル側コネクタ610aを基板側コネクタ620aから外す必要がある場合には、前者の方法で取り外し、基板の故障などにより基板ケース200ごと交換する場合には、後者の方法で取り外せばよい。
まず、ケーブル600aを交換するにあたり、ケーブル側コネクタ610aを基板側コネクタ620aから外す必要がある場合に、コネクタカバー520を取付側部材510から取り外す方法について説明すると、最初に、ニッパーなどの工具でコネクタカバー520の被覆部521と係止筒522とを繋ぐ接続片522aを破断する。これにより被覆部521が分離するとともに、係止筒522の係止孔部513に対する回転が可能な状態となる。この状態で、係止筒522を、上面視反時計回りに回転させることで、係合部523、523が係合溝514、514の浅溝部514a、514aから深溝部514b、514bの位置に移動し、図42(a)に示すように、係止爪523a、523aが浅溝部514a、514aに係合している状態から、図42(b)に示すように、係止爪523a、523aと浅溝部514a、514aの係合が解除された状態となる。これにより、係止筒522の上方への移動が可能となり、図42(c)に示すように、係止筒522を上方に引き抜くと、係止爪523a、523aが深溝部514b、514bに係合するが、この状態では、係合部523、523が露呈するため、内方に弾性変形させることが可能となり、係合部523、523を内方に弾性変形させることにより、係止爪523a、523aと深溝部514b、514bとの係合が解除され、係止筒522を取付側部材510から取り外すことができ、これによりコネクタカバー520が取付側部材510から完全に分離し、コネクタカバー520によるケーブル側コネクタ610aの抜き方向の移動の規制も解除されるので、ケーブル側コネクタ610aと基板側コネクタ620aとの接続を解除することができるようになる。
なお、コネクタカバー520を取付側部材510から取り外すと、被覆部521と係止筒522とが破断し、一度破断すると元の状態とはならないため、ケーブル側コネクタ610aと基板側コネクタ620aとの接続を解除した痕跡が残ることとなる。
次に、基板ケース200ごと交換するにあたり、ケーブル側コネクタ610aを基板側コネクタ620aから外す必要がある場合に、取付側部材510をコネクタカバー520ごと基板ケース200から取り外す方法について説明すると、最初に、ニッパーなどの工具で固着部材255と固着されている基板ケース200の封止片232を破断する。これにより、基板ケース200の封止片232側の端部における取付ベース250からの取り外し方向への移動が可能となるので、係止柱253の係止爪253aと基板ケース200の段部203eとの係合を解除する。これに伴って封止片232側への水平方向への移動も可能となるので、基板ケース200の係止片235、235を取付ベース250の係止孔251a、251aから取り外す。これにより、基板ケース200が取付ベース250から取り外され、取付側部材510の側片510d、510dを外方に変形することが可能な状態となり、取付側部材510からコネクタカバー520を取り外すことなく、取付側部材510を基板ケース200から取り外すことが可能となり、これによりコネクタカバー520と一体化された状態で取付側部材510を基板ケース200から取り外すことにより、コネクタカバー520によるケーブル側コネクタ610aの抜き方向の移動の規制も解除されるので、ケーブル側コネクタ610aと基板側コネクタ620aとの接続を解除することができるようになる。
なお、この方法によっても取付側部材510を基板ケース200から取り外すためには、固着部材255と固着されている基板ケース200の封止片232を破断する必要があり、一度破断すると元の状態とはならないため、ケーブル側コネクタ610aと基板側コネクタ620aとの接続を解除した痕跡が残ることとなる。
また、この方法によれば、基板ケース200の封止片232が破断され、固着部材255に残るが、取付側部材510からコネクタカバー520を取り外すことなく、取付側部材510を基板ケース200から取り外せるため、交換用に遊技制御基板40が収容された新たな基板ケース200にコネクタカバー520が組み付けられた状態の取付側部材510を取り付けることで、新たな基板ケース200においてケーブル側コネクタ610aと基板側コネクタ620aとの接続の解除が不能化されるとともに、新しい固着部材255を取付ベース250に装着し、コネクタカバー520が組み付けられた状態の取付側部材510を取り付けた新たな基板ケース200を取付ベース250に取り付けて固着部材255と封止片232とを固着することで、再び取付側部材510の取り外しが不可能な状態となり、ケーブル側コネクタ610aと基板側コネクタ620aとの接続を解除した場合には、その痕跡を残せる状態となる。すなわちこのような場合には、取付側部材510とコネクタカバー520とを再利用することが可能となる。
なお、本実施の形態では、取付側部材510の係止部511、511を外方に弾性変形させた状態で、基板ケース200の裏面に形成された係止溝514、514に係合させることで、取付部材510が基板ケース200に取り付けられるとともに、取付側部材510が取り付けられた基板ケース200が取付ベース250(筐体)に対して取り外し不能に固定されると、取付側部材510の側片510d、510dが取付ベース250の側壁250b、250cの内面に当接し、狭持されて取付側部材510の両側片510d、510dの外方への変形が規制されるため、取付側部材510を基板ケース200から取り外すことが不可能となる構成であるが、たとえば、取付側部材の一部を基板ケース200の裏面でネジや取り外し可能な係止ピンで固定するとともに、基板ケース200を筐体(取付ベース)に取り外し不能に取り付けた際に、これらネジや係止ピンが隠蔽される構造とし、基板ケース200を筐体に対して取り付けることで、取付側部材の基板ケース200からの取り外しが規制される構成としてもよく、取付側部材を基板ケース200に取り付けた状態で、基板ケース200を筐体に対して固着した後、取付側部材が基板ケース200から取り外せなくなる構成であれば、どのような構成を採ってもよい。
次に、コネクタ規制部材650の詳細な構造について説明する。
図45は、コネクタ規制部材650を構成する載置台660およびカバー部材680を示す分解斜視図であり、図46は、載置台660に対してカバー部材680を組み付けた状態を示す斜視図であり、図47(a)は、図46のE−E断面図であり、図47(b)は、図46のF−F断面図である。
コネクタ規制部材650は、図45および図46に示すように、操作部中継基板110を載置する載置台660と、載置台660を上方から被覆するカバー部材680と、から構成され、載置台660に操作部中継基板110を収容した後、操作部中継基板110の基板側コネクタ621a、622gに、それぞれに対応するケーブル600a、601gのケーブル側コネクタ611a、612gを接続した後、カバー部材680をケース体610に取り付けることで、基板側コネクタ621a、622gからのケーブル側コネクタ611a、612gの抜脱が規制される。
載置台660は、透明な合成樹脂からなり、操作部中継基板110よりも大径の略長方形状に成形されている。操作部中継基板110には、図45に示すように、基板側コネクタ621a、622a、622b、622c、622d〜622f、622gが実装されており、載置台660の長辺側の両側面、および短辺側の一方の側面には、操作部中継基板110を載置した際に、操作部中継基板110において差し込み口が実装面と水平方向に開口する基板側コネクタ622a、622b、622c、622d〜622f、622gが位置する部位を避けて、外方に突出するように、係止孔661bを有する係止孔部661がそれぞれ1つずつ接続片661aを介して設けられている。係止孔661bの内周面には、中心を挟んで対向する位置に中心向きの係止爪661c、661cが1対形成されている。
カバー部材680は、透明な合成樹脂からなり、載置台660とほぼ同形状に成形されており、一方の長辺側には、操作部中継基板110の基板側コネクタ621aに対応する位置に手前に向かって膨出するカバー部681が、他方の長辺側には、操作部中継基板110の基板側コネクタ622a、622bに対応する位置に手前側に向かって膨出するカバー部688、基板側コネクタ622c、622g、622d〜622fに対応する位置に手前に向かって膨出するカバー部689がそれぞれ形成されている。
カバー部681の上面681aには、ケーブル600aのケーブル側コネクタ611aの長辺の長さよりも狭い、基板側コネクタ621aに接続されたケーブル600aを逃がすための切り欠き681bが外側の側面にかけて形成され、これにより、上面681aの両側端には、それぞれ被覆面681c、681が形作られる。
カバー部688には、基板側コネクタ622a、622bに接続されたケーブル612a、612bを逃がすための切り欠き682aが形成されているとともに、カバー部689には、基板側コネクタ622cに接続されたケーブル612cを逃がすための切り欠き682b、基板側コネクタ622gに接続されたケーブル612gを逃がすための切り欠き632c、基板側コネクタ622d〜fに接続されたケーブル612d〜fを逃がすための切り欠き682dがそれぞれ形成されている。特に、基板側コネクタ622gに接続されたケーブル612gを逃がすための切り欠き682cは、ケーブル601gの長辺の長さよりも狭幅に形成されており、その両端には、カバー部689から垂下する被覆片683、683がそれぞれ設けられている。
また、カバー部材680の長辺側の両側面、および短辺側の一方の側面には、載置台660の係止孔部661と対応する位置に、外方に突出するように、係止孔661bの内周面とほぼ同径の係止筒684が接続片684aを介して設けられている。係止筒684の外周面には、係止孔661bの内周に設けられた1対の係止爪661cと対応する箇所にそれぞれ係止孔684が形成されており、係止爪661cが係合できるようになっている。
次に、載置台660とカバー部材680の取付状況について説明すると、まず、図45に示すように、載置台660に操作部中継基板110を載置し、基板側コネクタ621a、622a、622b、622c、622d〜622f、622gにそれぞれ対応するケーブル側コネクタ611a、612a、612b、612c、612d〜612f、612gを接続する。これらケーブル側コネクタを基板側コネクタに接続した後、カバー部材680を載置台660に対して取り付ける。
詳しくは、カバー部材680の係止筒634を載置台660の対応する係止孔部661の係止孔661bに嵌入する。そして係止筒634を係止孔661bに押し込むことにより、係止孔661b内の係止爪661cが係止筒684の係止孔684に係合する。これにより、外方から係止爪661cと係止孔684との係合を解除することが不可能な状態となり、図46に示すように、載置台660とカバー部材680とが、係止孔部661または係止筒634を破断しなければ取り外し不能に組み付けられた状態となる。
そして、載置台660とカバー部材680とが組み付けられると、図47(a)に示すように、操作部中継基板110の基板側コネクタ621aに接続されたケーブル側コネクタ611aの両端部上面がカバー部材680の被覆部681c、681cに被覆され、ケーブル側コネクタ611aの基板側コネクタ621aからの抜き方向への移動が規制され、ケーブル側コネクタ611aの基板側コネクタ621aからの抜脱が規制されるようになっている。
また、載置台660とカバー部材680とが組み付けられると、図47(b)に示すように、操作部中継基板110の基板側コネクタ622gに接続されたケーブル側コネクタ612gの両端部上面がカバー部材680の被覆片683、683に被覆され、ケーブル側コネクタ612gの基板側コネクタ622gからの抜き方向への移動が規制され、ケーブル側コネクタ612gの基板側コネクタ622gからの抜脱が規制されるようになっている。
次に、ケーブル側コネクタ611aと基板側コネクタ621aとの接続およびケーブル側コネクタ612gと基板側コネクタ622gとの接続を解除する際の状況について説明する。
ケーブル側コネクタ611aと基板側コネクタ621aとの接続およびケーブル側コネクタ612gと基板側コネクタ622gとの接続を解除するには、ニッパーなどの工具でカバー部材680の係止筒684を繋ぐ接続片684aを破断する。これにより、カバー部材680の本体と係止筒684とが分離して、カバー部材680を載置台660から取り外すことが可能となり、カバー部材680を載置台660から取り外すことにより、被覆部681c、681cによるケーブル側コネクタ611aの抜き方向の移動の規制が解除されるとともに、被覆片683、683によるケーブル側コネクタ612gの抜き方向の移動の規制も解除されるので、ケーブル側コネクタ611aと基板側コネクタ621aとの接続およびケーブル側コネクタ612gと基板側コネクタ622gとの接続を解除することができるようになる。
なお、カバー部材680を載置台660から取り外すと、カバー部材680の本体と係止筒684とが破断し、一度破断すると元の状態とはならないうえに、分離した係止筒684が載置台660の係止孔部661の係止孔661b内に残るため、ケーブル側コネクタ611aと基板側コネクタ621aとの接続およびケーブル側コネクタ612gと基板側コネクタ622gとの接続との接続を解除した痕跡が残ることとなる。
次に、演出制御基板90に搭載された各部の動作試験について説明する。本実施の形態の演出制御基板90は、出荷前にコマンドシミュレータ(試験用の遊技制御基板)を接続することにより、演出制御基板90に搭載された各部の動作試験を行なえるようになっている。
動作試験は、動作させる部品及びその動作態様を指定した検査コマンドがコマンドシミュレータから送信されることにより行なわれる。また、本実施の形態のスロットマシン1には、サブ制御部91が制御するLED、ランプ、冷陰極管などの電飾部品、スピーカ、液晶表示器51が搭載されており、出力ポートとその出力ポートに対応する部品及びその動作態様を検査コマンドにて指定することで、指定された部品の動作を検査すること可能である。検査コマンドは2バイトから構成されており、1バイト目で出力ポートを指定し、2バイト目で動作させる部品及びその動作態様を指定する。たとえば、電飾部品の動作を検査する検査コマンドでは、動作態様として点灯、消灯を指定するとともに、さらに電飾部品が複数色の点灯が可能な部品であれば、さらにその点灯色も指定することが可能である。
また、コマンドシミュレータから送信される1つの検査コマンドでは、1つの出力ポートとその出力ポートに対応する部品及び動作態様のみを指定するだけである。このため、出力ポートの異なる部品を同時に動作させて検査する場合には、それぞれの出力ポートを指定した検査コマンドを連続して送信する必要がある。その結果、全ての電飾部品を動作させる試験を行なう際には、電飾部品の数だけ検査コマンドを連続して送信する必要があり、さらに電飾部品以外の部品の動作も同時に試験を行なう場合には、試験対象の部品の数に応じた検査コマンドを連続して送信する必要がある。
よって、従来のスロットマシンのように、たとえば、受信用バッファとして通常のゲームを想定してオーバーフローしない程度の数分しか格納領域が割り当てられていない場合、たとえば通常コマンド用送信バッファに設けられた格納領域と同程度の場合には、同時に試験する部品数が制限されコマンドシミュレータから送信される検査コマンドの数が極端に制限されるため、動作試験を効率的に行なうことができなかった。
しかしながら、本実施の形態においては、前述したように、サブ制御部91の受信用バッファとして、動作試験が行なわれる際に連続して送信される検査コマンドの数を想定して最大128まで格納可能な格納領域が設けられている。これにより、大量の検査コマンドが送信されてきた場合であっても格納領域に格納することが可能となるため、動作試験の効率を効果的に高めることができる。
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 前述した実施の形態においては、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)中における小役ゲーム中において、JACIN(1)に入賞したときに、JACIN(2)に入賞したときに制御されるレギュラーボーナスよりも賭数が少なく(賭数の規定数が2)かつ払い出し枚数の多い小役(ブドウ)に高確率で当選することにより純増枚数が多いレギュラーボーナスに制御される。これにより、ビッグボーナス中において、JACIN(1)に入賞するか否か、ビッグボーナス中に入賞したJACIN(1)とJACIN(2)との割合により、当該ビッグボーナス中におけるメダルの純増枚数の期待値が変化する。その結果、ビッグボーナス中のゲームの進行具合に遊技者を注目させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(2) 前述した実施の形態における小役ゲームでは、図11(b)で示したように、JACIN(1)およびJACIN(2)の当選確率が高められる。JACIN(1)およびJACIN(2)は、当選している場合に左リール2Lおよび中リール2Cを停止させると、入賞ライン上に「バナナ−ブドウ」」が導出され、右リール2Rの表示結果に応じてJACIN(1)またはJACIN(2)のいずれかに入賞し得るダブルテンパイ状態になる。このため、特に、小役ゲーム中において、JACIN(1)入賞するかJACIN(2)入賞するかを煽ることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、JACIN(1)またはJACIN(2)が当選している場合であって右リール2Rを最後に停止させる場合には、当該最終停止までJACIN(1)およびJACIN(2)のいずれもが発生し得る状態にすることができる。これにより、右リール2Rを最後に停止させる場合には、当該最終停止までJACIN(1)に入賞して純増量が多いレギュラーボーナスに制御されることに対する期待感を遊技者に抱かせることができる。
(3) 前述した実施の形態においては、図11(b)で示したように、小役ゲーム中においてJACIN(1)およびJACIN(2)各々がリプレイと同時に抽選対象役として読み出されて同時に当選し、該JACIN(1)+リプレイまたはJACIN(2)+リプレイ各々に当選したゲームにおいてはリプレイの構成図柄である「ブドウ」が優先して入賞ライン上に引き込まれリプレイ入賞する。このため、該JACIN(1)+リプレイまたはJACIN(2)+リプレイ各々に当選したゲームにおいては、リプレイ入賞させて、突然JACIN(1)またはJACIN(2)に入賞することを防止することができる。その結果、該JACIN(1)+リプレイまたはJACIN(2)+リプレイ各々に当選したゲームを有効に活用して、JACIN(1)入賞するかJACIN(2)入賞するかを煽る演出を複数ゲームに亘って行なうことができる。
(4) 前述した実施の形態において、ボーナスが終了したときに終了したボーナスの種類に応じたボーナス終了演出が行なわれる。また、ビッグボーナスが終了したときには、当該ビッグボーナス中に入賞したJACINがすべてJACIN(1)であるときに、JACIN(2)に一度でも入賞した場合と異なる特別な態様でボーナス終了演出が行なわれる。これにより、ビッグボーナス中におけるメダルの純増枚数が多くなるだけでなく、特別な態様でボーナス終了演出が行なわれることによって遊技の興趣を向上させることができる。
(5) 前述した実施の形態においては、JACIN(1)入賞したときのレギュラーボーナス中に高確率になる小役を払い出し15枚のブドウに設定し、JACIN(2)入賞したときのレギュラーボーナス中に高確率になる小役を払い出し6枚(3枚賭け時)のJACに設定している。
(6) また、JACIN(1)入賞したときとJACIN(2)入賞したときとでレギュラーボーナス中に高確率になる小役の払い出し枚数を異ならせ、かつ、JACIN(1)入賞したときのレギュラーボーナス中の賭数を2枚に設定し、JACIN(2)入賞したときのレギュラーボーナス中の賭数を3枚に設定している。このように、JACIN(2)入賞したときよりもJACIN(1)入賞したときの方が、賭数に対する獲得メダル数の期待値の割合が大きくなるようにレギュラーボーナス中における賭数の規定数と獲得メダル数の期待値とを設定することによって、JACIN(2)入賞したときよりもJACIN(1)入賞したときの方がレギュラーボーナス中におけるメダルの純増枚数の期待値を大きくすることができる。このため、JACIN(1)入賞したときのレギュラーボーナス中のメダルの純増枚数の期待値が、JACIN(2)入賞したときのレギュラーボーナス中のメダルの純増枚数の期待値よりも多くなるようにするための設計を容易に行なうことができる。
(7) 前述した実施の形態においては、図29および図30で説明したように、AT継続ゲーム数は、移行されているモードの振分にしたがって決定される。このため、移行されているモードの種類に応じて、ATに制御されることおよびより多くの回数がAT継続ゲーム数として決定されることに対し遊技者が抱く期待感を異ならせてメリハリをつけることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(8) 前述した実施の形態のスロットマシン1では、サブ制御部91がメイン制御部41より受信したコマンドを格納する受信用バッファは、メイン制御部41がサブ制御部91に対して送信するコマンドが格納される通常コマンド送信用バッファが有するコマンドの格納領域よりも多くの数のコマンドを格納可能な格納領域が設けられている。これにより、開発中や出荷前にサブ制御部91が正常に動作するか否かを検査するために、コマンドシミュレータなどの動作試験用基板を演出制御基板90に接続して動作試験を行なう場合において、連続して検査コマンドを送信する場合にも、一度に送信できる検査コマンドの数や送信間隔が、メイン制御部41に設けられた通常コマンド送信用バッファの格納領域、すなわち通常のゲームを想定してオーバーフローしない程度の数分割り当てられた格納領域の数(本実施の形態では16個のコマンド)に応じて制限されることがなく、受信用バッファの格納領域の限界(本実施の形態では128個のコマンド)まで大量の検査コマンドを連続して送信することが可能となるため、動作試験の効率を効果的に高めることができる。
(9) 前述した実施の形態のスロットマシン1の内部の部品に対して何らかの不正行為を行なうには前面扉を開放する必要があるが、本実施の形態では、前面扉が開放されると、その旨が報知されるため、このような不正を効果的に防止できるとともに、不正がなされても早期に発見することができる。
また、CPU41aは、ドア開放検出スイッチ25の検出状態を約100ms毎に監視し、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化した際に、変化後の検出状態を示すドアコマンドを送信するのみで、ドア開放検出スイッチ25の検出状態から前面扉が開放されているか否かの判定は行なわず、サブ制御部91のCPU91aが、CPU41aから受信したドアコマンドが示すドア開放検出スイッチ25の検出状態に基づいて前面扉が開放されているか否かの判定を行ない、その判定結果に基づいてドア開放報知を行なうようになっている。このため、CPU41aは、前面扉の開放を報知するにあたって、ドア開放検出スイッチ25の検出状態から前面扉2bが開放しているか否かの判定(ドア開放検出スイッチ25のチャタリング防止判定など)を行なう必要がなく、CPU41aの制御負荷を軽減することができる。
(10) 音量調節処理において、ROM91bに格納されているプログラムにしたがって、スロットマシン1における遊技の進行状況に応じた遊技音を、音量スイッチにより設定された音量レベルでスピーカ53、54から発生させるための処理が行なわれる例について説明した。そして、クレジットの精算が行なわれてメダルが払い出されているときやBETキャンセルが行なわれてBETしたメダルが返却されているときなど精算が行なわれているときに所定の報知音を出音する場合、当該報知音の音量は、音量スイッチにより設定された音量レベルに関わらず、最大音量レベルにおける最大音量で発生させる。これにより、精算が行なわれた旨の報知音を、音量スイッチにより設定された音量レベルに関わらず最大音量レベルの音量で発生させるため、音量スイッチにより音量レベルが低レベルに設定されているときであっても、遊技者にとって聞き取りやすいものにすることができる。
(11) 前述した実施の形態においては、図32で説明したように、いずれかの役に入賞したときに、リールLED55a〜55iのうち当該役の構成図柄に対応するリールLEDが点灯制御されるため、役が入賞したことおよび当該役の種類をわかり易く報知することができる。また、図33で説明したように、リールLEDの点灯制御は、次のゲームが開始可能となるとき(賭数設定可能となるとき)に送信される遊技状態コマンドをサブ制御部91が受信したことを条件として開始される。また、図33で説明したように、リールLEDの点灯制御は、フリーズ状態に制御されたためにゲーム準備状態への移行が遅延されたときに送信される遅延コマンドをサブ制御部91が受信したことを条件としても開始される。このため、従来のようにゲーム終了時に複数の処理が並行して行なわれることにより所定のタイミングに処理負担が集中してしまうような不都合の発生を防止することができる。さらに、当該リールLEDの点灯制御は、賭数が設定されてBETコマンドをサブ制御部91が受信したような次のゲームを開始するといった遊技者からの意思表示があったことや、精算スイッチ10が操作されたことに応じて送信されるBET解除コマンドやクレジット返却コマンドをサブ制御部91が受信したようなゲームを中断するといった遊技者からの意思表示があったことを契機として終了されるため、いつまでも継続して行なわれることを防止することができる。
(12) 本実施の形態では、遊技制御基板40から出力された外部出力信号がホール機器に出力されるようになっている。これら外部出力信号は、ドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号を含むが、これらドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号は、頻繁に出力される信号ではないため、これらの信号に対して個々に外部出力用の端子を設ける必要性は低い。
このため、本実施の形態では、遊技制御基板40から出力された外部出力信号を、外部出力基板1000を介して、ホール機器に出力するとともに、これら外部出力信号のうちドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号を、外部出力基板1000に搭載されたパラレル・シリアル変換回路1002によって、これらの信号を個別に識別可能なシリアル信号であるセキュリティ信号に変換して外部に出力するようになっており、これらドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号を1本の端子から出力することが可能となり、必要以上に多くの端子を設ける必要がなくなる。
また、現時点では使用されていないが、将来的に使用する可能性のある予備信号線を備えた場合でも、予備信号線から出力される信号を含めて1本の端子にて個々の信号を識別可能に出力可能になるとともに、使用されていない予備信号線の端子が、空き端子となってしまうことがない。
(13) 前述した実施の形態のスロットマシン1においては、取付側部材510とコネクタカバー520とからなるコネクタ規制部材500を基板ケース200に取り付けることで、当該基板ケース200に収容された遊技制御基板の基板側コネクタ620aとケーブル側コネクタ610aとの抜脱が規制されるとともに、この状態で基板ケース200を取付ベース250に取り付けて固着部材255と封止片232とを固着することで、基板ケース200からのコネクタ規制部材500の取り外しが規制されることになり、基板ケース200の封止片232を破断して基板ケース200と筐体(取付ベース250)との固着を解除しなければ、基板側コネクタ620aからケーブル側コネクタ610aを抜脱できない状態となる。すなわち封止片232の破断という痕跡を残さなければケーブル側コネクタ610aを抜脱することができない状態となり、痕跡を残さずに打ち込み器具などの不正器具を接続することができなくなるため、不正が行なわれた可能性があることを確実に発見することができるようになる。
また、故障などにより遊技制御基板40を収容した基板ケース200ごと遊技制御基板40を交換する場合には、封止片232を破断して基板ケース200と筐体(取付ベース250)との固着を解除すれば、コネクタ規制部材500を基板ケース200から取り外してケーブル側コネクタ610aを基板側コネクタ620aから抜脱可能となるため、無駄にコネクタ規制部材500を破壊したり、基板ケース200を破壊して開封することなく基板側コネクタ620aからケーブル側コネクタ610aを分離させることができる。
また、コネクタ規制部材500を取付側部材510とコネクタカバー520とから構成し、取付側部材510を基板ケース200に取り付けた後、ケーブル側コネクタ610aを基板側コネクタ620aに接続し、その状態で基板側コネクタ620aの一部を上方から被覆するようにして取付側部材510に取り付けることによって、ケーブル側コネクタ610aの基板側コネクタ620aからの抜脱が不能化されるようになっており、ケーブル側コネクタ610aを基板側コネクタ620aに接続した後、基板側コネクタ620aの周辺に位置する取付側部材510の係止孔部513の係止孔513aにコネクタカバー520の係止筒522を嵌入し、コネクタカバー520を取付側部材510に取り付けるのみで、コネクタカバー520によりケーブル側コネクタ610aの一部が被服され、ケーブル側コネクタ610aの抜き方向への移動が規制されるので、ケーブル側コネクタ610aの基板側コネクタ620aに対する抜脱を規制するにあたり、その組み付け作業を軽減できる。
また、遊技制御基板40が基板ケース200に収容された状態であっても、そのままの状態でケーブル側コネクタ610aを基板側コネクタ620aに接続し、その後コネクタカバー520を取り付けるのみでよく、このような場合には、ケーブル側コネクタ610aの基板側コネクタ620aに対する抜脱を規制するにあたり、その組み付け作業を一層効果的に軽減できる。
また、コネクタカバー510は、ケーブル側コネクタ610aと基板側コネクタ620aとの接続部分全体を被覆するのではなく、ケーブル側コネクタ610aの抜き方向側の一部のみを被覆する構成であるため、ケーブル側コネクタ610aの基板側コネクタ620aに対する抜脱を確実に規制できるばかりでなく、コネクタカバー510の製造に必要な材料が少なく済む。
また、コネクタカバー520は、取付側部材510に対して1カ所の係止筒522のみで取り付けられるので、コネクタカバー520および取付側部材510の構造を簡素化できることから好ましいが、コネクタカバー520に係止筒522を複数箇所設けるとともに、取付側部材510にもそれぞれ対応する箇所に係止孔513aを設け、コネクタカバー520を複数箇所で取付側部材510に対して取り付けるようにしてもよく、このようにすることで、ケーブル側コネクタ610aの基板側コネクタ620aに対する抜脱をより強固に規制することができる。更にこの場合には、ケーブル側コネクタ610aと基板側コネクタ620aとの接続部分を跨ぐ複数箇所でコネクタカバー520を複数箇所で取付側部材510に対して取り付けることが好ましく、このようにすれば、ケーブル側コネクタ610aの基板側コネクタ620aに対する抜脱を更に強固に規制することができる。
また、コネクタカバー520が取付側部材510に対して1カ所の係止筒522のみで取り付けられるが、コネクタカバー520の一方の側壁には、取付側部材510の基片510aの表面に当接するリブ521b、521bが形成されており、コネクタカバー520の移動が規制されるため、ケーブル側コネクタ610aの基板側コネクタ620aに対する抜脱を確実に規制することができる。
また、取付側部材510の基片510aから延設される両端部には、内向きの係止部511、511がそれぞれ形成されており、係止部511、511を外方に弾性変形させた状態で、基板ケース200に組み付けて基板ケース200の裏面に形成された係止溝514、514に係合させることで、取付部材510が基板ケース200に取り付けられるようになっているため、コネクタ規制部材500を基板ケース200に取り付けるにあたり、ネジやピンなどの他の部材を用いることなく取り付けることができるので、部品点数を削減できる。
また、コネクタ規制部材500を構成する取付側部材510を基板ケース200に取り付けた際に、取付側部材510の基片510a、上片510c、510cの基板ケース200に対する対向面が上部ケース203における段部203bの上面および凹部203fの底面にそれぞれ当接するようになっており、コネクタ規制部材500と基板ケース200の表面との間に不正部品などが取り付けられることを効果的に防止することができる。
また、コネクタ規制部材500を構成する取付側部材510およびコネクタカバー520は、ともに透明な合成樹脂材にて構成されているため、基板ケース200内の視認性がコネクタ規制部材500により損なわれることがないので、遊技制御基板40の監視に支障をきたすことがない。また、コネクタ規制部材500と基板ケース200との隙間に不正部品が取り付けられた場合でも容易に発見することが可能となる。
また、本実施の形態では、遊技制御基板40と投入メダルセンサ31との間のコネクタ接続、すなわち遊技制御基板40の基板側コネクタ620aとケーブル600aのケーブル側コネクタ610aとの接続、ケーブル600aのケーブル側コネクタ611aと操作部中継基板110の基板側コネクタ621aとの接続、操作部中継基板110の基板側コネクタ622gとケーブル601gのケーブル側コネクタ612gとの接続についてこれらコネクタ同士の接続の解除を、コネクタ規制部材500およびコネクタ規制部材650によって規制するようになっている。これにより、遊技制御基板40と投入メダルセンサ31との間のいずれかのコネクタを不正な打ち込み器具等のコネクタに差し替えて接続し、遊技制御基板40のメイン制御部41にゲームの進行に関わる不正な信号を入出力させるといった不正行為を行なうことが困難となるため、不正営業の実施等を効果的に防止できる。
また、遊技制御基板40と投入メダルセンサ31との間のコネクタ接続を解除するためには、基板ケース200の封止片232やコネクタカバー520の接続片522a、カバー部材680の接続片684aを破断しなければならず、これにより、遊技制御基板40と投入メダルセンサ31との間のコネクタ接続が1つでも解除されると、その痕跡が残るとともに、その痕跡を消すことはきわめて困難であるため、上記不正行為をより効果的に抑制することができる。
また、本実施の形態では、遊技制御基板40と投入メダルセンサ31との間に中継基板が1つのみであるが、複数の中継基板を経由する場合には、その間に存在するコネクタ接続全てについて抜脱を規制することが好ましく、このようにすることで遊技制御基板40と投入メダルセンサ31との間のいずれかのコネクタを不正な打ち込み器具等のコネクタに差し替えて接続し、遊技制御基板40のメイン制御部41にゲームの進行に関わる不正な信号を入出力させるといった不正行為を行なうことが困難となるため、不正営業の実施等を効果的に防止できる。
また、本実施の形態では、ゲームの進行に応じて遊技制御基板40に対して信号を入力する第1の電子部品5、6、7、8、31、33L、33C、33R、34cおよびゲームの進行に応じて遊技制御基板40から信号が出力される第2の電子部品32L、32C、32R、34bのうち、投入メダルセンサ31と遊技制御基板40との間のコネクタ接続のみコネクタ規制部材を設けてコネクタ同士の接続の解除を規制している。すなわちその信号がなければ遊技を進行させることができない投入メダルセンサ31(投入メダルセンサ31からの信号が入力されなければ賭数を設定できずゲームを開始することが不可能となる)と遊技制御基板40との間のコネクタ接続のみコネクタ規制部材を設けてコネクタ同士の接続の解除を規制しており、他の電子部品と遊技制御基板40との間でコネクタ同士の接続を解除して打ち込み器具のコネクタに差し替えた場合でも、実質的に遊技を自動的にゲームを進行させることができなくなるため、最小限の規制で不正行為を防止することが可能となり、これらコネクタ同士の接続を解除するための部品点数を減らすことができる。
なお、本実施の形態では、投入メダルセンサ31と遊技制御基板40との間のコネクタ接続のみコネクタ規制部材を設けてコネクタ同士の接続の解除を規制しているが、スタートレバー7と遊技制御基板40との間のコネクタ接続のみコネクタ規制部材を設けてコネクタ同士の接続の解除を規制するようにしても同様の効果が得られる。また、リールの回転開始後、リールの停止操作がなされるまでリールが停止する構成でないものであれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかと遊技制御基板40との間のコネクタ接続のみコネクタ規制部材を設けてコネクタ同士の接続の解除を規制するようにしても同様の効果が得られる。
また、本実施の形態では、メイン制御部41とゲームの進行上必要な信号の入出力が行なわれる複数の電子部品とを接続する複数の信号線が、遊技制御基板40と操作部中継基板110との間では1本のケーブル600aで接続されているため、遊技制御基板40の基板側コネクタ610aとケーブル側コネクタ620aとのコネクタ接続、すなわち1カ所のコネクタ接続のみ接続の解除を規制することで、複数の信号線同士の接続の解除を規制することが可能となり、これらコネクタ接続の解除を規制するための部品を複数用意する必要がなく、これらの部品点数を削減できる。
なお、メイン制御部41とゲームの進行上必要な信号の入出力が行なわれる複数の電子部品とを接続する複数の信号線が、複数のケーブルを介して接続される場合でも、基板側コネクタを近接する位置に配置するとともに、1つの部品でこれら複数の基板側コネクタと複数のケーブル側コネクタとの接続の解除を規制することで、これらコネクタ接続の解除を規制するための部品を複数用意する必要がなく、これらの部品点数を削減できる。
また、本実施の形態では、遊技制御基板40と操作部中継基板110とを接続するケーブル600aのケーブル側コネクタ611aと操作部中継基板110の基板側コネクタ621aとの接続の解除、操作部中継基板110と投入メダルセンサ31とを接続するケーブル601gのケーブル側コネクタ612gと操作部中継基板110の基板側コネクタ622gとの接続の解除が、1つのコネクタ規制部材650によって、同時に規制されるので、これら複数のコネクタ接続の解除を規制するための部品を複数用意する必要がなく、これらの部品点数を削減できる。
(14) また、本実施の形態では、断線監視IC50が、停電時において遊技制御基板40と投入メダルセンサ31との間の電気的な接続状態についても監視し、遊技制御基板40と投入メダルセンサ31との間の電気的な接続状態が解除された場合には、その旨を示す断線フラグを記憶するとともに、CPU41aが、その起動時において断線監視IC50に断線フラグの確認要求を行ない、これに伴う断線監視IC50からの返信に基づき断線フラグの記憶状態を取得し、断線フラグが記憶されている場合、すなわち遊技制御基板40と投入メダルセンサ31との間の電気的な接続状態が解除された場合には、断線異常と判定し、断線異常エラーによるエラー状態に制御して、ゲームの進行を不能化するとともに、RAM41cの領域のうちCPU41aが使用中の領域を除く全ての領域を初期化し、元の状態に復帰不可能となる。
一方、打ち込み器具などの不正器具を接続するには、コネクタの抜き差しが必要となるが、打ち込み器具を使用し、不正に特別役の当選を設定しても、正規のコネクタと交換するためにコネクタの接続を解除することで、断線監視IC50に断線フラグが記憶され、CPU41aを起動させた際に、RAM41cの領域のうちCPU41aが使用中の領域を除く全ての領域が初期化されてしまうので、打ち込み器具を使用して特別役が当選した状態に設定したスロットマシンを、遊技店の営業開始時等において遊技客に提供するといった不正営業を効果的に防止することができる。
また、本実施の形態では、断線監視IC50が、遊技制御基板40と投入メダルセンサ31との間の電気的な接続状態を監視しているが、ゲームの進行上必ず必要な信号の入出力がなされる電子部品(例えば、スタートスイッチ7や、本実施の形態のようにリールの回転開始後、リールの停止操作がなされるまでリールが停止する構成でないものにおけるストップスイッチ8L、8C、8Rなど)を監視するものであっても、上記と同様の効果が得られる。
また、本実施の形態では、断線監視IC50が、ゲームの進行に応じて遊技制御基板40に対して信号を入力または出力する電子部品(投入メダルセンサ31)と遊技制御基板40との間の電気的な接続状態を監視するとともに、CPU41aが、起動時においてゲームの進行に応じて遊技制御基板40に対して信号を入力または出力する電子部品(投入メダルセンサ31)と遊技制御基板40との間の断線を判定した場合に、RAM41cを初期化することで、遊技店による不正営業を防止するようになっているが、図66に示すように、メイン制御部41のバックアップ電源が、遊技制御基板40から、遊技制御基板40と操作部中継基板110を配線接続するケーブル600a、操作部中継基板110、操作部中継基板110と投入メダルセンサ31を配線接続するケーブル601gを経由し、更に、投入メダルセンサ31で折り返して、ケーブル601g、操作部中継基板110、ケーブル600aを経由して再度遊技制御基板40に戻り、メイン制御部41に供給されるように構成しても良く、このような構成とすることで、スロットマシン1に対する電力供給が遮断されている状態で、遊技制御基板40と投入メダルセンサ31の間のコネクタ同士の接続が1ヶ所でも解除されることで、バックアップ電源の供給ラインが切断され、メイン制御部41のRAM41cのデータを保持できず、消失することとなる。すなわち遊技制御基板40と投入メダルセンサ31との間のコネクタ同士の接続が1カ所でも解除されると、メイン制御部41のRAM41cに保持されているバックアップデータが消失する。一方、打ち込み器具などの不正器具を接続するには、コネクタの抜き差しが必要となるが、打ち込み器具を使用し、不正に特別役の当選を設定しても、正規のコネクタと交換するためにコネクタの接続を解除することでRAM41cのデータが初期化されてしまうので、打ち込み器具を使用して特別役が当選した状態に設定したスロットマシンを、遊技店の営業開始時等において遊技客に提供するといった不正営業を防止することができる。
なお、バックアップ電源が、遊技制御基板40から投入メダルセンサ31を経由して再度遊技制御基板40に戻り、メイン制御部41に対して供給されることで、この間のコネクタ接続が解除された場合にRAM41cのデータが消失するようになっているが、ゲームの進行上必ず必要な信号の入出力がなされる電子部品(例えば、スタートスイッチ7や、本実施の形態のようにリールの回転開始後、リールの停止操作がなされるまでリールが停止する構成でないものにおけるストップスイッチ8L、8C、8Rなど)を経由するものであっても、上記と同様の効果が得られる。
また、バックアップ電源を蓄積するコンデンサや電池などを、ゲームの進行上必ず必要な信号の入出力がなされる電子部品の取付基板やこれら電子部品の中継基板(操作部中継基板110など)に搭載し、これら取付基板や中継基板に搭載されたコンデンサや電池などからのバックアップ電源の供給ラインが、電子部品の信号線とともにケーブルを介して遊技制御基板に接続され、メイン制御部41に対して供給されるようにしても良く、この場合でも、これら取付基板や中継基板と遊技制御基板40との間のコネクタ接続が解除された場合にRAM41cのデータが消失することとなるため、上記と同様の効果を得られるうえに、遊技制御基板40には取付基板や中継基板に搭載されたコンデンサや電池などからケーブルを介してバックアップ電源が供給されることとなるため、ケーブルを抜いた際にメイン制御部41に対してバックアップ電源を供給し続けるためには、基板間を跨いでバックアップ電源の供給ラインを短絡させる必要があり、バックアップ電源を供給し続けた状態でコネクタ接続を解除することが非常に困難となるため、打ち込み器具の接続を効果的に防止することができる。
(15) また、本実施の形態では、メイン制御部41の起動時に電断前の状態に復帰し、かつ電断前から特別役が当選している場合には、CPU41aが特別役の当選を示す電源投入コマンドを送信し、特別役の当選を示す電源投入コマンドをサブ制御部91が受信すると、特別役の当選を示す告知演出を実行するとともに、この告知演出は特別役の入賞を示す入賞情報コマンドを受信するまで、すなわち当選した特別役が入賞するまで継続して実行されるようになっている。
(16) また、サブ制御部91は、電源投入コマンドか、メイン制御部41の制御状態が初期化された旨を示す初期化コマンドを受信するまでは、バックアップが正常であってもその演出状態に復帰することもなく、他のコマンドを受信してもそれに応じて演出の制御は行なわないようになっている。このため、起動時にメイン制御部41とサブ制御部91のコマンド送信ラインを非接続とし、その後メイン制御部41とサブ制御部91とを接続しても、サブ制御部91は、電源投入コマンドや初期化コマンドを受信していないため、演出の制御が行なわれることはなく、起動時にメイン制御部41とサブ制御部91のコマンド送信ラインを非接続としても、サブ制御部91側で電源投入コマンドの受信を回避し、特別役の当選を示す告知演出の実行を回避することは不可能であり、このようにメイン制御部41の起動時に電断前の状態に復帰し、かつ電断前から特別役が当選している場合には、必ず特別役の当選が報知されることとなる。
一方、打ち込み器具などの不正器具を接続するには、一度電源を切る必要がある(電源を切らずにコネクタを外すと故障の原因となる)が、上記の構成により、無理矢理コネクタの接続を解除して打ち込み器具を使用し、不正に特別役の当選を設定しても、メイン制御部41を再起動させた際に、特別役に当選していることが外部から容易に判別できてしまうので、打ち込み器具を使用して特別役が当選した状態に設定したスロットマシン1を、遊技店の営業開始時等において遊技客に提供するといった不正営業を効果的に抑止することができる。
また、告知演出は特別役の入賞を示す入賞情報コマンドを受信するまで、すなわち当選した特別役が入賞するまで継続して実行されるので、特別役が入賞すること、すなわち特別役の当選フラグがクリアされるまでは告知演出が停止することはなく、遊技店によって特別役の当選を維持したまま告知演出を解除することが不可能となるため、打ち込み器具を使用して特別役が当選した状態に設定したスロットマシン1を、遊技店の営業開始時等において遊技客に提供するといった不正営業をより一層効果的に抑止することができる。
(17) 前述した実施の形態におけるスロットマシン1にあっては、ボーナス中演出、カウントダウン演出、RT中演出、AT中演出、復活演出、および複数種類のうち特定種類のモードに対応する特定モード演出などの連続演出が実行されているときに継続的に連続遊技効果音が出音されている状態で、前回のゲームが終了してから賭数の設定がなされないまま所定時間である30秒が経過した場合、すなわち、前回のゲームが終了してからゲームの進行に関わる操作がなされない状態が所定時間である30秒間継続した場合だけでなく、精算スイッチ10によるクレジットの精算操作または精算スイッチ10による賭数の返却操作が行なわれることでも連続遊技効果音の音量が下がる。すなわち、連続遊技効果音が出音されている状態では、前回のゲームが終了してから所定時間である30秒が経過する前であっても、遊技者の意思により連続遊技効果音の音量を下げることができるため、遊技を中断しても周囲の遊技者に迷惑をかけることがない。
(18) 前述した実施の形態では、ゲームが開始してから、すなわちリール2L、2C、2Rの回転が開始したときからストップスイッチ8L、8C、8Rが有効に操作されない状態が60秒続いた場合や、いずれかのリール2L、2C、2Rの回転が停止し、該停止したリール2L、2C、2Rに対応する可変表示部に表示結果が導出された後、未だ表示結果が導出されていない可変表示部がある場合には、最後にストップスイッチ8L、8C、8Rが有効に操作されてからストップスイッチ8L、8C、8Rが有効に操作されない状態が60秒続いたときに、遊技音の音量が下がることで、遊技を中断しても周囲の遊技者に迷惑をかけることがない。
なお、連続遊技効果音の出音中の状態において、1ゲーム内において連続遊技効果音の音量が一度下げられた後、当該ゲームにおいて遊技が再開して連続遊技効果音の音量が元に戻されたのち、再びいずれかのリール2L、2C、2Rに対応するリール停止操作がなされたときから、変動表示中のリール2L、2C、2Rに対応するリール停止操作がなされない状態が所定の音量低減待ち時間である60秒よりも短い音量低減待ち時間(たとえば30秒)続いたときにも、遊技音の音量が下がるように構成してもよい。
(19) 前述した実施の形態では、連続演出の実行途上においては、デモ演出や履歴表示演出が実行されない。つまり、デモ演出の演出データや履歴表示演出の演出データのCGROM142からの読み出しと演出データ領域への書き込みが禁止されているので、実行中の連続演出の演出データがデモ演出や履歴表示演出の演出データによって上書きされて演出データ領域から消去されてしまうことがない。消去されることがないから、改めて連続演出の演出データをCGROM142から読み出して、実行演出データ領域に書き込まなければならないということも生じない。
このため、現在の遊技の進行状況とは直接的には関係しないデモ演出や履歴表示演出を実行するために、データ量の大きい連続演出の演出データをCGROM142から読み出し、一時記憶メモリ155の実行演出データ領域に書き込む処理のオーバーヘッドが重複して生じることがなくなる。連続演出の実行途上においては選択スイッチ56および決定スイッチ57の操作も無効化したままにしているので、演出モードが切り替えられることがなく、演出モードが異なるだけで同じ状況に対応した演出データをCGROM142から読み出し、一時記憶メモリ155の実行演出データ領域に書き込まなければならないというオーバーヘッドが生じるのも防ぐことができる。
また、連続演出を行なうための処理を演出制御基板90側において行なっているため、遊技制御基板40側において当該処理を行なう制御負担を演出制御基板90側に分担でき、遊技制御基板40側の制御負担を軽減することができる。
本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形態様について説明する。
(1) 前述した実施の形態においては、JACIN(1)入賞したときのレギュラーボーナス中のメダルの純増枚数の期待値が、JACIN(2)入賞したときのレギュラーボーナス中のメダルの純増枚数の期待値よりも多くなるようにするために、JACIN(1)入賞したときのレギュラーボーナスおよびJACIN(2)入賞したときのレギュラーボーナス各々において、払い出し枚数が異なる小役を高確率で当選させるとともに、ゲームを開始させるための賭数を異ならせることにより賭数に対する獲得メダル数の期待値の割合を異ならせた例について説明した。しかし、JACIN(1)入賞したときのレギュラーボーナス中のメダルの純増枚数の期待値が、JACIN(2)入賞したときのレギュラーボーナス中のメダルの純増枚数の期待値よりも多くなるように賭数に対する獲得メダル数の期待値の割合を異ならせたものであれば、JACIN(1)入賞したときのレギュラーボーナスおよびJACIN(2)入賞したときのレギュラーボーナス各々において、ゲームを開始させるための賭数が同じであって、払い出し枚数が異なる小役を高確率で当選させるものであってもよい。また、JACIN(1)入賞したときのレギュラーボーナスおよびJACIN(2)入賞したときのレギュラーボーナス各々において、払い出し枚数が同じ小役を高確率で当選させるものであって、ゲームを開始させるための賭数のみを異ならせるものであってもよい。
また、JACIN(1)入賞したときのレギュラーボーナス中のメダルの純増枚数の期待値が、JACIN(2)入賞したときのレギュラーボーナス中のメダルの純増枚数の期待値よりも多くなるように、JACIN(1)入賞したときのレギュラーボーナスおよびJACIN(2)入賞したときのレギュラーボーナス各々において、終了条件を異ならせるもの(たとえば、JACIN(1)入賞時には12ゲーム消化することまたは8回入賞すること、JACIN(2)入賞時には6ゲーム消化することまたは4回入賞すること)であってもよい。このように構成した場合であっても、JACIN(1)入賞したときのレギュラーボーナス中のメダルの純増枚数の期待値が、JACIN(2)入賞したときのレギュラーボーナス中のメダルの純増枚数の期待値よりも多くなるように設計することができる。
なお、前述した実施の形態においては、ビッグボーナス中における小役ゲーム中において抽選対象役として読み出されるJACINの種類として、JACIN(1)およびJACIN(2)の2種類を例に説明した。しかし、JACINの種類は、これに限らず、3種類等、複数種類設定されているものであってもよい。ビッグボーナス中に提供されるレギュラーボーナスは、JACINの種類に応じて賭数に対する獲得メダル数の期待値の割合が各々異なるものであってもよく、また、少なくとも一の種類のJACINに入賞したときにだけ当該種類以外のJACINに入賞したときのレギュラーボーナスと賭数に対する獲得メダル数の期待値の割合が異なるものであってもよい。このように構成した場合であっても、前述した実施の形態において説明した効果と同様の効果を奏する。
(2) 前述した実施の形態において、小役ゲーム中に入賞したJACINの種類がJACIN(1)のみでありJACIN(2)に1回も入賞することなくビッグボーナスが終了したとき、すなわちビッグボーナス中の純増枚数が多かった場合に、特別な態様でボーナス終了演出が行なわれる例について説明した。しかし、小役ゲーム中に入賞したJACINの種類がJACIN(1)のみでありJACIN(2)に1回も入賞することなくビッグボーナスが終了したとき、すなわちビッグボーナス中の純増枚数が多かった場合には、遊技者にとって有利な有利状態に制御するものであってもよい。有利状態としては、たとえば、ビッグボーナス終了後にRTに制御するものであってもよく、また、ビッグボーナス終了後にATに制御するものであってもよい。このように構成した場合であっても、ビッグボーナス中におけるメダルの純増枚数が多くなるだけでなく、その後有利状態に制御されることによって遊技の興趣を向上させることができる。
(3) 前述した実施の形態では、ビッグボーナス中の小役ゲームにおいて、JACIN(1)およびJACIN(2)は、必ず、リプレイと同時に当選する例について説明したが、これに限らず、JACIN(1)およびJACIN(2)各々が単独で抽選対象役として読み出されて当選可能に構成してもよい。これにより、小役ゲームにおいてリプレイ入賞しなかったときでもJACIN(1)またはJACIN(2)に当選している可能性があるため、小役ゲーム中演出におけるJACIN(1)に入賞するかJACIN(2)に入賞するかを煽る演出に遊技者を注目させることができ、ビッグボーナス中の遊技の興趣を向上させることができる。
(4) 前述した実施の形態においては、ビッグボーナスとして、終了後にRTに制御されるビッグボーナス(1)と、終了後にRTに制御されないビッグボーナス(2)を例に説明した。また、レギュラーボーナスとして、終了後にRTに制御されるレギュラーボーナス(1)と、終了後にRTに制御されないレギュラーボーナス(2)を例に説明した。しかし、ボーナスの種類はこれに限るものではない。
たとえば、終了後にRTに制御されるビッグボーナス(1)として、終了条件としての規定枚数が異なることにより継続して制御されるゲーム数の期待値が異なる複数種類のビッグボーナス(ビッグボーナス(1),(1’)、(1”)等)が設けられているものであってもよい。また、終了後にRTに制御されないビッグボーナス(2)として、終了条件としての規定枚数が異なることにより継続して制御されるゲーム数の期待値が異なる複数種類のビッグボーナス(ビッグボーナス(2),(2’)、(2”)等)が設けられているものであってもよい。同様に、終了後にRTに制御されるレギュラーボーナス(1)として、終了条件としての規定枚数が異なることにより継続して制御されるゲーム数の期待値が異なる複数種類のレギュラーボーナス(レギュラーボーナス(1),(1’)、(1”)等)が設けられているものであってもよい。また、終了後にRTに制御されないレギュラーボーナス(2)として、終了条件としての規定枚数が異なることにより継続して制御されるゲーム数の期待値が異なる複数種類のレギュラーボーナス(レギュラーボーナス(2),(2’)、(2”)等)が設けられているものであってもよい。そして、発生したボーナスの種類に応じた種類のボーナスに制御するように構成してもよい。これにより、発生したボーナスの種類によって、ボーナスに継続して制御されるゲーム数を異ならせることができる。
このように構成した場合、終了後にRTに制御される複数種類のボーナス(ビッグボーナス(1),(1’)、(1”)、ビッグボーナス(2),(2’)、(2”)、レギュラーボーナス(1),(1’)、(1”)、レギュラーボーナス(2),(2’)、(2”)等)は、終了したボーナスの種類に応じて遊技者にとっての有利度合いが異なるRTに制御するように構成してもよい。たとえば、RTに継続して制御されるゲーム数の期待値(継続ゲーム数)が異なる複数種類のRTのうち、終了したボーナスの種類に応じたRTに制御するように構成してもよい。また、リプレイに当選する確率が異なる複数種類のRTのうち、終了したボーナスの種類に応じたRTに制御するように構成してもよい。
(5) 前述した実施の形態では、図19のS603において、BETカウンタの値が0であるか否かが判定され、0でないときにBET数を精算する解除制御が行なわれ、0であるときにBET数を精算しないと判定しクレジットカウンタの値に基づきクレジットを精算する返却制御が行なわれる例について説明した。すなわち、解除制御と返却制御とが別個独立に行なわれる例について説明した。しかし、解除制御と返却制御とが1回の操作で行なわれるものであってもよい。たとえば、精算スイッチ10が操作されると、BETカウンタおよびクレジットカウンタの値に基づき、解除制御と返却制御とを行なうように構成してもよい。また、解除制御とは、BET数に対応するメダルを払い出すものに限らず、BET数をクレジット加算するもの等、BET数を解除できるものであればよい。
また、前述した実施の形態では、賭数の精算及びクレジットの精算を1つの精算スイッチ10にて行なえる、つまり、賭数が設定されているときには、該賭数に相当するメダル数を返却するスイッチとして機能し、賭数及びクレジット双方があるときには、クレジットに相当するメダル数のみを返却するスイッチとして機能するようになっていたが、賭数及びクレジットそれぞれの返却を別個のスイッチにてできるようにしてもよい。
なお、前述したBET解除コマンドを生成して送信するタイミングは、精算スイッチ10が操作されたことに応じて生成して送信されるものであれば、BETカウンタの値が0になったときに限らず、たとえばBETカウンタの値を減算開始するときに生成して送信するものであってもよい。また、クレジット返却コマンドを生成して送信するタイミングは、精算スイッチ10が操作されたことに応じて生成して送信されるものであれば、クレジットカウンタの値が0になったときに限らず、たとえばクレジットカウンタの値を減算開始するときに生成して送信するものであってもよい。
(6) 前述した実施の形態では、効果音の音量を下げる場合、最大(MAX)からレベル0(消音)まで一気に下がるようになっていたが、たとえば漸次音量を小さくするようにしてもよいし(フェードアウト)、経過時間に応じて段階的に音量を小さくするようにしてもよい。さらに、遊技再開時にも、音量を漸次音量を大きくするようにしてもよいし、経過時間に応じて段階的に音量を大きくするようにしてもよい。
(7) 前述した実施の形態では、スロットマシンから出力される効果音の音量を下げる制御として、効果音の音量を設定された音量レベルにおける最大音量(MAX)から音量0まで一気に下がる制御を行なう例について説明したが、たとえば効果音の音量を最大以下の音量に制御するものであってもよいし、下げる際には、現在の音量よりも小さい音量にまで下げるものであれば、必ずしも音量を0、すなわち消音しなくてもよく、周囲の遊技者に迷惑をかけない程度の音量であれば、0以上の音量に下げるものであってもよい。また、スロットマシンから出力される効果音の音量を下げる制御として、音量を下げるものに限らず、効果音の出力を停止する制御や、他の楽曲(たとえば、音量が静かな楽曲、緩やかな楽曲等)に変更する制御を行なうものであってもよい。
(8) スロットマシン1に設けられた操作部(スタートレバー7、1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、精算スイッチ10、ストップスイッチ8L、8C、8R、選択スイッチ56、決定スイッチ57、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38等)の特定の操作を検出したときに、RT状態を初期化できるようにしてもよい(遊技状態フラグの値を初期遊技状態を示す値に更新)。その特定の操作は、たとえば、2以上の操作部の所定の操作を組合せたものとすることが考えられるが、設定変更に関わる操作とはまったく異なる手順であってもよく、設定変更のための操作の一部の操作を含む、他の操作との組合せによる操作手順であってもよい。
(9) 前述した実施の形態では、メイン制御部41の起動時に電断前の状態に復帰し、かつ電断前から特別役が当選している場合には、CPU41aが特別役の当選を示す電源投入コマンドを送信し、特別役の当選を示す電源投入コマンドをサブ制御部91が受信すると、特別役の当選を示す告知演出を実行する例について説明した。しかし、特別役の当選を示す告知演出を行なうだけでなく、復帰させる遊技状態を報知する告知演出を実行するように構成してもよい。たとえば、復帰させる遊技状態が、初期遊技状態であるときには、CPU41aが初期遊技状態を示す電源投入コマンドを送信してサブ制御部91に初期遊技状態を示す告知演出を実行するように構成してもよい。
なお、報知器としては、専用の報知器を設けてもよく、あるいは、メイン制御部41が直接制御するクレジット表示器11や遊技補助表示器12、ペイアウト表示器13、サブ制御部91が制御する液晶表示器51などのゲームの進行において使用する表示器を利用してもよい。
(10) 前述した実施の形態では、コネクタ規制部材500を基板ケース200に取り付けることによるコネクタの抜脱を規制する方法を、遊技制御基板40と操作部中継基板110とを接続するケーブル600aと、遊技制御基板40とのコネクタ接続に適用しているが、その他のコネクタ接続、たとえば、操作部中継基板110とケーブル600aとのコネクタ接続、操作部中継基板110と遊技用電子部品とを接続するケーブル601a〜gと操作部中継基板110とのコネクタ接続、遊技制御基板40とリール中継基板120とを接続するケーブル600bと、遊技制御基板40とのコネクタ接続、リール中継基板120とケーブル600bとのコネクタ接続、リール中継基板120と遊技用電子部品とを接続するケーブル601h〜mと操作部中継基板110とのコネクタ接続、遊技制御基板40と電源基板100とを接続するケーブル600cと、遊技制御基板40とのコネクタ接続、電源基板100とケーブル600cとのコネクタ接続、電源基板100と遊技用電子部品とを接続するケーブル601n、oと電源基板100とのコネクタ接続、遊技制御基板40と演出中継基板80とを接続するケーブル600dと、遊技制御基板40とのコネクタ接続、演出中継基板80とケーブル600dとのコネクタ接続、演出中継基板80と演出制御基板90とを接続するケーブル601pと演出中継基板80とのコネクタ接続、ケーブル600pと演出制御基板90とのコネクタ接続などに適用してもよい。すなわち、複数の遊技用電子部品を中継基板を経由して遊技制御基板に接続する構成において、遊技用電子部品側ケーブルおよび遊技制御基板側ケーブルが接続される中継基板側のコネクタ接続部分のすべて、中継基板側ケーブルが接続される遊技制御基板側のコネクタ接続部分のすべてについて、上記規制手法を漏れなく適用してもよい。
(11) 前述した実施の形態では、コネクタ同士の接続の解除を規制する方法について説明しているが、たとえば、投入メダルセンサ31やスタートレバー7などのゲームの進行上必要な信号の入出力を行なう電子部品と、これら電子部品とケーブルとの接続箇所に対して、外部からアクセス不能に被覆する被覆部材を取り付けることが好ましく、このようにすることで、ゲームの進行上必要な信号の入出力を行なう電子部品とケーブルとの接続箇所に対して打ち込み器具などの不正器具が取り付けられてしまうことを防止できる。また、これら電子部品とケーブルとの接続箇所を被覆する被覆部材を取り外した際に、その痕跡が残る構造(被覆部材の一部を破壊しなければ取り外せない構造など)とすることが好ましく、このようにすることで、不正器具が取り付けられた痕跡を残すことが可能となり、事後に不正行為があった可能性を把握できる。
(12) 前述した実施の形態では、コネクタ規制部材500を基板ケース200と別体に構成し、基板ケース200を取付ベース250から取り外すことで、基板ケース200からコネクタ規制部材500を取り外し、コネクタの抜脱の規制を解除できるようになっているが、たとえば、コネクタ規制部材500を一度基板ケース200に取り付けた場合には、基板ケース200またはコネクタ規制部材500の一部を破壊しなければ、コネクタ規制部材500を基板ケース200から取り外してコネクタの抜脱の規制を解除できないようにしてもよい。
(13) 前述した実施の形態では、コネクタ規制部材500を取付側部材510とコネクタカバー520とから構成し、取付側部材510を基板ケース200に対して取り付けた後、基板側コネクタにケーブル側コネクタを接続した状態で、コネクタカバー520を取付側部材510に装着することで、コネクタの抜脱が規制されるようになっているが、基板側コネクタにケーブル側コネクタを接続した状態で、最初から一体化されたコネクタ規制部材500を基板ケース200に取り付けることでコネクタの抜脱が規制されるようにしてもよい。
(14) 前述した実施の形態では、基板ケースに収容された基板の基板側コネクタとケーブル側コネクタの接続の解除を規制する方法として、コネクタ規制部材500を用いた例を説明したが、他の方法であってもよい。
(15) 前述した実施の形態においては、音量スイッチにより設定された音量レベルに関わらず最大音量レベルにおける最大音量で音を発生させる制御を、精算が行なわれているときに実行するものについて説明した。しかし、たとえば、設定変更が行なわれたとき(たとえば、ステップS205が行なわれたとき、設定変更処理が行なわれているとき等)に所定の報知音を発生させるスロットマシンにおいては、当該設定変更が行なわれたときに音量スイッチにより設定された音量レベルに関わらず最大音量レベルにおける最大音量で報知音を発生させる制御を行なってもよい。これにより、設定変更が行なわれた旨の報知音を、音量スイッチにより設定された音量レベルに関わらず最大音量レベルの音量で発生させるため、音量スイッチにより設定された音量レベルの音量で発生させるものと比較して、遊技場係員にとって聞き取りやすいものにすることができる。
また、たとえば、エラー(たとえば、RAM異常エラー、ドア開放エラー、断線エラー等)が発生したときに所定の報知音を発生させるスロットマシンにおいては、エラーが発生したときに音量スイッチにより設定された音量レベルに関わらず最大音量レベルにおける最大音量で報知音を発生させる制御を行なってもよい。これにより、エラーが発生した旨の報知音を、音量スイッチにより設定された音量レベルに関わらず最大音量レベルの音量で発生させるため、音量スイッチにより設定された音量レベルの音量で発生させるものと比較して、遊技者や遊技場係員にとって聞き取りやすいものにすることができる。
(16) 前述した実施の形態においては、入賞役を報知するために、リールLED55a〜55iを点灯制御する例について説明した。しかし、リールLED55a〜55iを点灯制御することにより、所定の演出を行なうように構成してもよい。たとえば、特別役に当選、ATに制御、RTが継続等、ゲームの進行に応じて所定条件が成立したときに、入賞ラインL1〜L4が所定の順序で発光されるようにリールLED55a〜55iを点灯制御させるように構成してもよい。また、このように構成した場合であっても、図33で説明したようにサブ制御部91が遊技状態コマンドを受信したことまたは遅延コマンドを受信したことを条件として開始し、BETコマンドを受信したような次のゲームを開始するといった遊技者からの意思表示があったことや、BET解除コマンドやクレジット返却コマンドを受信したようなゲームを中断するといった遊技者からの意思表示があったことを契機として終了されるように構成してもよい。これにより、いつまでも演出が継続して行なわれることを防止することができる。
(17) 前述した実施の形態においては、ビッグボーナス(1)終了後に1種類のRTに制御される例について説明した。しかし、RTの種類は、これに限らず、リプレイに当選する確率または規定ゲーム数が異なる複数種類のRT(たとえば、RT1〜RT3等)のうちいずれかに制御されるものであってもよい。これにより、どの種類のRTに制御されるかに遊技者を注目させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
この場合には、さらに、所定のボーナス(たとえば、ビッグボーナス(1))が終了したことを条件としてRT1に制御し、RT1では複数種類のリプレイ(たとえば、リプレイ(1)〜リプレイ(3)等)のうち少なくともリプレイ(2)およびリプレイ(3)に当選する確率が初期遊技状態であるときよりも高くなるように判定値数が設定されるように構成してもよい。これにより、RT1に制御されているときには、リプレイ(2)およびリプレイ(3)に当選する確率が向上する。なお、リプレイ(2)およびリプレイ(3)は、RT1のときにだけ当選可能で、RT1以外の遊技状態では当選しないもの(抽選対象役として読み出されないもの、判定値数が0のものを含む)であってもよい。
さらに、RT1であるときにリプレイ(2)に入賞したときには、リプレイ(1)に当選する確率が、RT1であるときよりも高いRT1よりも遊技者にとって有利なRT2に制御し、RT1であるときにリプレイ(3)に入賞したときには、リプレイ(1)に当選する確率がRT2であるときよりも低くリプレイ(2)入賞したときであってもRT2に制御されない遊技者にとって不利なRT3に制御するように構成してもよい。これにより、RT1へ制御されたときにリプレイ(2)に入賞してRT2へ制御されることに対する期待感を抱かせるとともに、リプレイ(3)に入賞してRT3へ制御されることに対する不安感を抱かせることができ、RT2やRT3に制御されないスロットマシンと比較して、遊技の興趣を向上させることができる。
また、前述した所定のボーナスは、複数種類(ビッグボーナス(1)、(1’)、(1”)等、なおビッグボーナス(1)、(1’)、(1”)は各々規定枚数が異なるボーナスであってもよい)設けられているものであってもよい。所定のボーナスが終了したことを条件として制御されるRT1は、リプレイ(2)に当選する確率およびリプレイ(3)に当選する確率のうち少なくとも一方の確率が異なる複数種類のRTを含み、終了したボーナスの種類に応じて予め定められているRT(ビッグボーナス(1)終了時にはRT1、ビッグボーナス(1’)終了時にはRT1’、ビッグボーナス(1”)終了時にはRT1”等)に制御するように構成してもよい。これにより、どの種類のボーナスに制御されるか、すなわちリプレイ(2)に当選する確率が高い種類のRT1へ制御されるボーナスに制御されるかに対し遊技者を注目させることができる。また、制御されるボーナスの種類に応じてより有利なRT2(リプレイ(2)に当選する確率が高いRT)に制御されることに対し遊技者が抱く期待感を異ならせてメリハリをつけることができ、ボーナスの種類に関わらず同一のRTに制御されるものと比較して、遊技の興趣を向上させることができる。
(18) 前述した実施の形態においては、RTは、ボーナス当選によって終了させずに当該レギュラーボーナスに入賞したときに終了させる例について説明した。これにより、ボーナスに入賞しなければボーナスに当選しても、規定ゲーム数に到達するまでRTに継続して制御することが可能となる。このため、残りゲーム数があるときにボーナスに当選してしまったためRTが終了してしまうことにより遊技者に対して損失感を与えてしまうことを回避することができる。また、特にRT中では、ボーナスを狙って停止操作を行なっても、リプレイが非常に高確率で当選しているうえに、リプレイが揃う制御がボーナスが揃う制御よりも優先されるため、ボーナスに当選しているか否かを判別することが困難となる。また、ボーナスの当選フラグは、入賞するまで次ゲーム以降に持ち越されるため、RTが規定ゲーム数に到達することによって終了した後に、その間に当選したボーナスを入賞させることが可能となるので、RTの終了時にボーナスの当選に対する遊技者の期待感を高めることができる。
なお、前述した実施の形態におけるRTは、規定ゲーム数消化したことを条件として終了する例について説明したが、これに限らず、規定ゲーム数が設定されておらず消化したゲーム回数によっては終了せずに、所定の図柄(所定の入賞役、所定のはずれ図柄を含む)が導出されたことを条件として終了するように構成してもよい。これにより、ゲーム毎に、RTが継続することに対する期待感と不安感とを遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(19) 前述した実施の形態においては、ビッグボーナス(1)およびビッグボーナス(2)の構成図柄が、同一図柄の3つ揃いである例について説明した。しかし、ビッグボーナス(1)およびビッグボーナス(2)の構成図柄は、リール2L〜2R各々において、異なる図柄の組合せとなるものであってもよい。たとえば、ビッグボーナス(1)の構成図柄を「赤7−ブドウ−メロン」の組合せとし、ビッグボーナス(2)の構成図柄を「ブドウ−白7−黒BAR」の組合せとなるものであってもよい。なお、レギュラーボーナス(1)およびレギュラーボーナス(2)の構成図柄の組合せについても、同様に、リール2L〜2R各々において、異なる図柄の組合せとなるものであってもよい。
また、このように構成した場合、ボーナス中演出は、ボーナスの種類に関わらず同一内容の演出を行なうことにより、制御されているボーナスの種類を遊技者が特定できないようにしてもよい。そして、所定の報知条件が成立したときに、ボーナス終了後RTに制御されるか否かを報知するようにしてもよい。所定の報知条件とは、たとえば、ボーナスにおいて所定回数ゲームを消化したとき、ボーナスにおいて所定枚数メダルが払い出されたとき、ボーナスが終了したとき等に成立するものであればよい。これにより、ゲーム終了時の図柄の組合せから、ボーナスの種類が遊技者にとって識別しづらくなり、どの種類のボーナスに制御されているか遊技者に気づかせにくくすることができる。このため、ボーナス終了後にRTに制御されるか否かが特定不能となる。その結果、ビッグボーナスであるか、ボーナス終了後RTに制御されるか否かを報知するための演出に遊技者を注目させることができるため、当該演出を行なうことにより効果的に遊技の興趣を向上させることができる。
なお、上記のように構成した場合、さらに複数種類の演出用図柄を変動表示させる仮想リールを有する液晶表示器を、可変表示装置2とは別個にかつ該可変表示装置2よりも視認容易に設けて、サブ制御部91が、可変表示装置2においてリール回転が開始されると仮想リールを変動表示開始し、可変表示装置2において表示結果が導出されると該表示結果に対応した演出用表示結果を導出するように構成してもよい。そして、サブ制御部91は、可変表示装置2においてビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)のうちいずれかが導出されたときに演出用表示結果として第1のボーナス表示結果(たとえば、赤7−赤7−赤7)を導出し、可変表示装置2においてレギュラーボーナス(1)またはレギュラーボーナス(2)が導出されたときに演出用表示結果として第2のボーナス表示結果(たとえば、白7−白7−白7)を導出するように構成してもよい。これにより、ビッグボーナスまたはレギュラーボーナスに制御されたことを遊技者に分かりやすく報知できるが、規定枚数払い出されて終了することによりRTに制御されるボーナスであるか否かを特定することを困難なものにすることができる。
(20−1) 前述した実施の形態においては、ステップS720において、ボーナスに当選したことを契機として、該当選したボーナスに入賞するまでRTに制御するように構成してもよいことを説明した。たとえば、ボーナスに当選したことを条件として、リプレイの当選確率が初期遊技状態よりも向上するものの初期遊技状態中であるときと同様に獲得するメダルが少なくなる可能性が高いRT、すなわち1ゲームあたりに獲得するメダル数の期待値が賭数の設定に用いたメダル数よりも小さくなるRTに制御するように構成してもよい。1ゲームあたりに獲得するメダル数の期待値とは、たとえば、ある遊技状態において所定回数(たとえば、1万回、10万回)ゲームを行なったときに獲得するメダル枚数を、前記所定回数からリプレイ入賞する回数を差引いた回数で除した値(理論値)をいう。
このように構成して、ボーナスに当選したことを条件としてRTに制御された場合には、たとえば図31のタイミング15および16で説明した処理(ナビ関連情報決定処理、遊技演出実行処理)を同様に行ない、ATに制御すると決定されたときに、AT継続ゲーム数消化するかボーナス入賞してRTが終了するまで、RT+ATに制御するように構成してもよい。そして、RT+AT中には、ナビ演出にしたがって当選した小役を取りこぼさずに入賞させることにより、1ゲームあたりに獲得するメダル数の期待値を賭数設定に用いるメダル数よりも大きくして、遊技者所有のメダル数が増加するように構成してもよい。
また、このようなATへの制御は、モードの種類に応じて決定されるAT継続ゲーム数消化するまで継続される。このため、遊技者がボーナスに入賞させないようにストップスイッチ8L、8C、8Rを操作することにより、ボーナスに制御されず、AT継続ゲーム数消化するまでにATが終了するといった不都合の発生を防止できる。その結果、遊技者は、ボーナスを入賞させずかつナビ演出により報知される小役を入賞させるようにストップスイッチ8L、8C、8Rを操作することにより、AT継続ゲーム数消化する間に付与されるべきメダル枚数を獲得することができる。また、AT継続ゲーム数消化してATが終了した後に、ボーナスに制御させるといった面白みを付加することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、ビッグボーナス(1)またはレギュラーボーナス(1)が終了したことを条件として制御されるRTについても、同様に、1ゲームあたりに獲得するメダル数の期待値が賭数の設定に用いたメダル数よりも小さくなるRTであってもよい。そして、RT+AT中には、ナビ演出にしたがって当選した小役を取りこぼさずに入賞させることにより、1ゲームあたりに獲得するメダル数の期待値が賭数設定に用いるメダル数よりも大きくなり、遊技者所有のメダル数が増加するものであってもよい。
(20−2) 上記(20−1)のように構成した場合、さらに、ボーナスは、所定の役(たとえば、リプレイ、バナナ)のいずれかと同時に抽選対象役として読み出されて内部抽選が行なわれるようにしてもよい。この場合、ボーナスと同時に当選した役の種類およびモードに応じてATに制御するか否かおよびAT継続ゲーム数を決定するように構成してもよい。たとえば、同時に当選した役がリプレイのときの方が、バナナのときよりも、ATに制御すると決定される確率や、AT継続ゲーム数としてより多い回数が決定される確率が高いものであってもよい。これにより、ボーナスと同時に当選した役の種類に応じてAT継続ゲーム数に対し遊技者が抱く期待感を異ならせてメリハリをつけることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、ボーナスは、取りこぼしがないリプレイと重複して当選する場合がある。このため、リプレイとボーナスとに当選したゲームにおいて、ボーナスに入賞することを防止することができる。その結果、ボーナスに当選した場合に、ATに制御されることなくすぐにボーナスに制御されてしまうことを防止し、ATに制御されてAT継続ゲーム数消化した後にボーナスに制御される割合を高めることができる。
(20−3) 前述した実施の形態においては、図30で説明したように、移行されているモードの振分にしたがって、AT継続ゲーム数を決定する例について説明した。すなわち、ATに制御する期間である報知期間を特定するための特定値として、ATに制御されるゲーム回数を決定する例について説明した。これにより、ATに制御されてから決定されたゲーム回数を消化するまで報知期間となるため、安心感を遊技者に抱かせることができる。しかし、特定値は、ATに制御する期間である報知期間を特定するものであればゲーム回数に限らず、たとえば、ATに継続制御する継続率(たとえば、30%、70%、90%等)であってもよく、ATに制御する時間(たとえば、1分、10分、1時間等)であってもよく、ATに制御しているときに当選した小役を報知する報知回数(たとえば、10回、50回、100回等)であってもよい。
特定値として継続率を決定する場合には、決定した継続率にしたがって所定ゲーム数消化する毎(たとえば、1ゲーム毎、20ゲーム毎等)に抽選を行ない、当該抽選においてはずれになるまでの期間を報知期間とするものであってもよい。これにより、所定ゲーム数毎にATが継続することに対する期待感を遊技者に抱かせることができる。
また、特定値として時間を決定する場合には、ATに制御されてから決定された時間が経過するまでの期間を報知期間とするものであってもよい。これにより、報知期間におけるスロットマシンの稼働率を向上させることができる。
また、特定値として報知回数を決定する場合には、ATに制御されてからナビ演出が報知回数分実行されるまでの期間を報知期間とするものであってもよい。これにより、AT中に払い出されるメダル数をほぼ均一にすることができる。
(20−4) (20−1)のように構成した場合におけるAT中において、当選しているボーナスを入賞させないように操作させるための警告情報(たとえば、当選しているボーナスの構成図柄を引き込むことができない操作タイミング、当選しているボーナスの種類)を報知するように構成してもよい。これにより、警告情報が報知された場合には、遊技者は当選しているボーナスを誤って導出させることがないようにストップスイッチ8L、8C、8Rを操作することができる。
このような警告情報の報知は、スピーカ53、54を制御することにより行なってもよい。すなわち、警告情報の報知は、図29(b)の音量調節処理により行なってもよい。スピーカ53、54を制御することにより警告情報の報知を行なう場合の具体例として、たとえば、当選しているボーナスがテンパイ(たとえば、残り1のリールに当選しているボーナスの図柄が停止すれば該ボーナス入賞となる状態)したときに所定の効果音(たとえば、「ピュイ」等)を発生させるスロットマシンにおいて、AT中であるときに当選しているボーナスがテンパイしたことを条件として特別の効果音(たとえば、「ビービー」等)を発生させることにより警告情報の報知を行なうように構成してもよい。これにより、AT中であるときにボーナスに入賞して当該ATを途中で終了させてしまう可能性があることを遊技者に報知することができる。
なお、特別の効果音は、当選しているボーナスがテンパイしたときに限らず、一のリールにボーナスの図柄が停止したときに発生させてもよい。これにより、ボーナスを導出させることがないように残り二つのリールについて停止操作することができる。このため、残り二つのうち一方のリールについてボーナスを導出させてしまうような停止操作を誤って行なってしまった場合(失敗した場合)であっても、他方のリールについてボーナスを導出させないように停止操作を行なうことによりボーナスを導出させないようにすることができる。すなわち、当選しているボーナスを導出させないような停止操作を行なうことができる機会(チャンス)を増やすことができる。
また、スピーカ53、54を制御することにより警告情報の報知を行なう場合の他の具体例としては、たとえば、スピーカ53、54から所定の警告音を発生させることにより行なってもよく、またAT中の連続遊技効果音の音量を最小(消音)にし当該ゲームが終了した後に再開することにより行なってもよい。これにより、ナビ演出は液晶表示器やランプ等を用いて行なわれ、警告情報の報知はスピーカを用いて行なわれるため、遊技者にとってわかりやすくすることができる。
なお、上記のように構成した場合であってAT中にボーナス当選したときには、ボーナス当選から入賞までの間において、ナビ関連情報決定処理を行なうことなく当該ATを継続させてもよく、また、一旦ATを終了させた後、ナビ関連情報決定処理を行なって当該決定結果に基づきATに制御するものであってもよい。
(21) 前述した実施の形態におけるATは、ビッグボーナスやレギュラーボーナスに当選することによって終了する。このため、AT中であるときには、所定の条件が成立したとき(たとえば、乱数抽選で当選したとき、チャンス目が導出されたとき等)に、ビッグボーナスやレギュラーボーナスに当選したか否かを報知する演出を行なうように構成してもよい。これにより、ATが継続するか終了するかを演出により煽ることができる。
(22) 図30で示したように、移行されているモードの振分にしたがって、ATに制御するか否かおよびAT継続ゲーム数を何ゲームにするか(すなわち特定値をいくつにするか)の双方が決定される例について説明した。しかし、ATに制御するか否かと、特定値をいくつにするかとを、各々別個の事象に基づいて決定されるように構成してもよい。たとえば、移行されているモードに基づきATに制御するか否かが決定され、ATに制御すると決定されたときに所定の乱数を用いて特定値をいくつにするかが決定されるように構成してもよく、またその逆に、所定の乱数に応じてATに制御するか否かが決定され、ATに制御すると決定されたときに移行されているモードに基づき特定値をいくつにするかが決定されるように構成してもよい。これにより、モードの種類に加えて他の事象に応じてATに制御されるかまたAT継続ゲーム数に対し遊技者が抱く期待感を異ならせてメリハリをつけることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(23) 前述した実施の形態におけるAT中以外の初期遊技状態中やRT中に、所定の確率にしたがってナビ演出を行なうように構成してもよい。このように構成した場合であっても、AT中以外の初期遊技状態中やRT中の1ゲームあたりに獲得するメダル数の期待値が、賭数の設定に用いられるメダル数よりも小さくなるように設定されているものであれば、ATに制御されることが遊技者にとって有利になるため、上述した種々の効果と同様の効果を奏することができる。
(24) 前述した実施の形態において、たとえばビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、払い出されたメダル数から賭数に設定したメダル数を差引いた純増枚数を計数し、当該純増枚数を報知するように構成してもよい。これにより、ビッグボーナス中に増えたメダル数を遊技者が認識することができる。
また、ATに制御されている間に、払い出されたメダル数から賭数に設定したメダル数を差引いた純増枚数を計数し、当該純増枚数を報知するように構成してもよい。このように構成する場合には、一連のATが終了するまでの間、純増枚数を計数して報知するように構成してもよい。また、一連のATが終了した後も、所定数ゲーム(たとえば、50ゲーム)が消化するまで純増枚数を継続して計数し、一連のATが終了してから所定数ゲームが消化されるまでに再度ATに制御されたときであって継続して計数した純増枚数が所定数(たとえば、1)以上であったときには、当該純増枚数から継続して計数し報知するように構成してもよい。これにより、ATに連続して制御される間に増えたメダル数を遊技者が認識することができる。純増枚数は、たとえば、ペイアウト表示器13や液晶表示器51等を用いて報知するように構成してもよい。
(25) 前述した実施の形態においては、移行表示結果としてビッグボーナス(1)、(2)、レギュラーボーナス(1)、(2)、JACIN(1)、(2)等を例にして説明した。しかし、移行表示結果としてはこれらに限るものでなく、たとえば、所定のリール(たとえば、左リール2L)の滑りコマ数が制限され、かつ全ての小役について入賞が許容される遊技状態に制御するチャレンジボーナスであってもよい。
(26) 上記の実施の形態では、設定値の変更を行なう際には、使用中のスタック領域を除いてRAM41cの全てのデータが初期化されるものとなっていた。もっとも、RAM41cのデータを初期化するためには、設定値の変更を行なう際にさらに別個の初期化操作(たとえば、設定キースイッチ37をON状態として電源を投入する際に、さらにデータクリアリセット/設定スイッチ38も操作する)を行なうことが必要になるものとしてもよい。RAM異常エラー状態からは、単なる設定値の変更操作だけではなく初期化操作も行なってRAM41cのデータを初期化することで復帰できるようにしてもよい。具体的には、図13のステップS103においてYESと判断された後、さらに、リセット/設定スイッチ38が操作されているか否かを判断するステップを設けて、当該ステップによりリセット/設定スイッチ38が操作されていると判断されたときに、ステップS109の処理に進めるように構成してもよい。
(27) 上記の実施の形態では、設定値の変更に伴って、設定値ワーク41c−4の他、使用中のスタック領域を除いてRAM41cの全てのデータが初期化されるものとなっていた。しかし、このように設定値の変更に伴って、使用中のスタック領域を除いてRAM41cの全てのデータが初期化されるものに限らず、設定値の変更を行なう操作とは別個の初期化操作(たとえば、リセット/設定スイッチ38の操作)を行なうことに伴って、設定値ワーク41c−4と使用中のスタック領域とを除いてRAM41cの全てのデータが初期化され、設定値の変更に伴って、設定値ワーク41c−4に新たな設定値が記憶されるものであってもよい。
具体的には、図13のステップS102が行なわれた後、リセット/設定スイッチ38が操作されているか否かを判断するステップを設けて、当該ステップによりリセット/設定スイッチ38が操作されていると判断されたときに、設定値ワーク41c−4と使用中のスタック領域とを除いてRAM41cの全てのデータを初期化する処理を行ない、さらに設定キースイッチ37がON状態となっているか否かを判断する処理を行ない、当該処理により設定キースイッチ37がON状態となっているときにステップS110の処理に進め、設定キースイッチ37がON状態となっていないときに割込禁止を解除する処理を行ない、ゲーム制御処理に進めるように構成してもよい。なお、リセット/設定スイッチ38が操作されていないときにはステップS104の処理に進めるように構成してもよい。これにより、RAM異常エラー状態からは、単なる設定値の変更操作だけではなく初期化操作も行なってRAM41cのデータを初期化することで復帰できる。また、設定値異常を除くRAM異常エラー状態からは、初期化操作のみを行なうことによりRAM41cのデータを初期化することができ復帰できる。
(28) 上記の実施の形態では、リール1周に対して8ステップ毎(1図柄毎)に分割した21の領域(コマ)が定められており、停止制御テーブルとして、それぞれの領域(領域番号)に対応して、引込コマ数(停止位置)が一意的に定められた停止制御テーブル、すなわち1図柄が変動する範囲の領域に対応して停止位置が一意的に定められた停止制御テーブルを用いてリールの停止制御を行なっているが、たとえば、1図柄未満の領域毎、たとえば1ステップ、すなわちリールモータを駆動する際の最小単位毎に、引込ステップ数や引込コマ数(停止位置)を一意的に定めた停止制御テーブルを用いてリールの停止制御を行なってもよく、このようにすることで、リールモータのステップ数単位で停止位置を変化させることが可能となり、停止操作位置に対する停止位置をさらに多様化することができる。この場合も、上記の実施の形態における停止制御テーブルの選択と同様に、リールを停止させる際の制御が複雑化することがないという効果を得ることができる。
(29) 上記の実施の形態では、役別テーブルに登録されたアドレスに記憶された判定値数を内部抽選用の乱数に加算していき、その加算の結果オーバーフローが生じたときに、当該役に当選するものとしていた。これに対して、取得した判定値数を取得した内部抽選用の乱数の値から順次減算して、減算の結果を新たな内部抽選用の乱数の値とするものとしてもよい。判定値数を内部抽選用の乱数の値から減算するときには、減算の結果にオーバーフロー(ここでは、減算結果がマイナスとなること)が生じたかどうかを判定するものとすることができる。
(30) 上記の実施の形態では、内部抽選は、取得した内部抽選用の乱数の値に遊技状況に応じた各役の判定値数を順次加算していき、加算結果がオーバーフローしたときに当該役を当選と判定するものとしていた。これに対して、遊技状況に応じた各役の判定値数に応じて、各役を当選と判定する判定値を定めた当選判定用テーブルをゲーム毎に作成し、取得した内部抽選用の乱数の値を各役の判定値と比較することで、内部抽選を行なうものとしてもよい。
(31) 上記の実施の形態では、判定値数記憶領域は、2バイトの領域を用いて、それぞれの場合における判定値数を記憶するものとしていた。もっとも、一般的なスロットマシンでは、特別役の判定値数は、いずれの遊技状況においても255を超えるものが設定されることはあり得ない。このように255を超える判定値数を設定する必要がないものについては、1バイトの領域だけを用いて、判定値数を記憶するものとしてもよい。
(32) 上記の実施の形態では、判定値数は、設定値1〜4の全体に共通して記憶されているか、設定値1〜4のそれぞれに対して個別に記憶されているかであった。もっとも、設定値1〜4の全体に共通して判定値数が記憶されない(設定値についての共通フラグが設定されない)ものとして、たとえば、設定値1〜2については判定値数が共通、設定値3〜4については判定値数が共通のものとすることもできる。
(33) 上記の実施の形態では、可変表示装置2は、外周部に複数の図柄を所定順に配した3つのリール2L、2C、2Rを備えるものとし、これらのリール2L、2C、2Rの回転駆動によって図柄を可変表示させるものとしていた。しかしながら、液晶表示装置などの表示装置上で仮想的に図柄を可変表示させるものを、上記のような可変表示装置2の代わりに用いてもよい。
(34) 上記の実施の形態では、賭数の設定や入賞に伴う遊技用価値の付与に用いる遊技媒体としてメダルを適用したスロットマシンを例として説明した。しかしながら、本発明を具現化するスロットマシンは、パチンコ遊技機で用いられている遊技球を遊技媒体として適用したスロットマシン(いわゆるパロット)であってもよい。遊技球を遊技媒体として用いる場合は、たとえば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、上記の実施の形態で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
(35) 上記の実施の形態では、サブ制御部91からの演出データの書き込み指令に応じて表示制御回路92のVDP141が該指令に対応した演出データをCGROM142から読み出し、一時記憶メモリ155の演出データ領域に転送させるものとしていた。そして、液晶表示器51に表示する画像の画像データをフレームバッファメモリ156に展開する際には、演出データ領域に転送された演出データを読み出すものとしていた。もっとも、フレームバッファメモリ156への画像データの展開は、演出データのCGROM142から一時記憶メモリ155の演出データ領域への転送のための指令とは別の演出開始指令によりなされていた。これに対して、遊技の進行状況に応じて実行される演出として連続演出のように複数ゲームの期間に跨って継続的に実施される演出がないのであれば、各演出を開始させる際にCGROM142から一時記憶メモリ155の演出データ領域へ演出データを転送させ、そのままフレームバッファメモリ156への画像データの展開を開始させることができ、両者で1回だけCPU91aからVDP141へ指令を出力すればよい。特に演出モードに応じた画像のように表示される頻度が高いものであれば、一時記憶メモリ155に常駐させておけば便利である。
(36) 上記の実施の形態では、リールの回転が開始したときおよび、リールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM41bに格納されているテーブルインデックスおよびテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成しているが、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、およびリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置または停止済みのリールの停止操作位置)別の停止制御テーブルを予めROM41bに登録しておき、テーブルインデックスに基づいて、遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、およびリールの停止状況に応じて必要な停止制御テーブルを特定可能とし、リールの回転が開始したときおよび、リールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、テーブルインデックスを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを設定するようにしてもよい。
(37) 上記の実施の形態では、停止操作位置に対する引込コマ数を一意的に定めた複数の停止制御テーブルのうち、各遊技状態のそれぞれの内部当選状態、リールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置または停止済みのリールの停止操作位置)に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御を行なっているが、停止操作位置に対する停止位置を一意的に定めた複数の停止位置特定テーブルを停止制御テーブルの替わりに用いて、停止操作が検出された際に、停止位置特定テーブルを参照し、停止操作位置に対応して一意的に特定される停止位置でリールを停止させる制御を行なうようにしてもよい。
また、停止位置に対する停止優先度を定めることにより、停止操作位置(リール基準位置からのステップ数)に対して停止位置を一意的に定めた複数の停止優先テーブルを停止制御テーブルの替わりに用いて、停止操作が検出された際に、停止優先テーブルを参照し、停止操作位置から引込可能範囲(最大5コマ)内にある全ての停止位置の停止優先度を比較し、最も停止優先度の高い停止位置でリールを停止させる制御を行なうようにしてもよい。
また、各遊技状態のそれぞれの内部当選状態、リールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置または停止済みのリールの停止操作位置)に対して一意的に定められた引込コマ数を選択し、停止操作が行なわれた際に、選択された引込コマ数の範囲内に対象となる停止位置が位置する場合には、当該停止位置を引き込んで停止させる引込制御を行ない、停止が禁止された停止位置を停止させないように他の停止位置を引き込んで停止させる蹴飛ばし制御(いわゆるコントロール方式の制御)を行なうようにしてもよい。このように引込制御および蹴飛ばし制御を行なうことで、停止操作位置(リール基準位置からのステップ数)に対して停止位置が一意的に決まるので、引込制御および蹴飛ばし制御により表示結果を導出させる制御は、停止操作位置に対して停止位置を一意的に特定する制御パターンといえる。
また、各遊技状態のそれぞれの内部当選状態、リールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置または停止済みのリールの停止操作位置)に対して一意的に定められた制御パターンを選択し、その制御パターンに従ってリールの停止制御を行なうものであれば、停止制御テーブルによるリールの停止制御、停止優先テーブルによるリールの停止制御、引込制御および蹴飛ばし制御によるリールの停止制御を併用して行なうものであってもよく、たとえば、最初に停止したリールのみ停止制御テーブルを用いてリールの停止制御を行ない、他のリールについては、引込制御および蹴飛ばし制御によりリールの停止制御を行なうようにしてもよい。
(38) 上記の実施の形態では、各遊技状態のそれぞれの内部当選状態、およびリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置または停止済みのリールの停止操作位置)に対して一意的に定められた制御パターンを選択し、その制御パターンに従ってリールの停止制御を行なっているが、少なくとも各遊技状態のそれぞれの内部当選状態に対して定められた制御パターンを選択し、その選択した制御パターンに従ってリールの停止制御を行なうものであればよい。
(39) 上記の実施の形態では、メダル並びにクレジットを用いて賭数を設定するスロットマシンを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、クレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンであってもよい。
さらに、流路切替ソレノイド30や投入メダルセンサ31など、メダルの投入機構に加えて、遊技球の取込を行なう球取込装置、球取込装置により取り込まれた遊技球を検出する取込球検出スイッチを設けるとともに、ホッパーモータ34bや払出センサ34cなど、メダルの払出機構に加えて、遊技球の払出を行なう球払出装置、球払出装置により払い出された遊技球を検出する払出球検出スイッチを設け、メダルおよび遊技球の双方を用いて賭数を設定してゲームを行なうことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダルおよび遊技球が払い出されるスロットマシンに適用してもよい。
(40) 前述した実施の形態においては、カウントダウン演出においてナビ演出に関連する情報が報知されてからATへの制御を開始する例について説明した。しかし、ATへの制御を開始するタイミングは、これに限らず、RTへ制御された後であってATへ制御することが決定された後の所定タイミングであれば、RTへの制御が開始されたタイミング、RTへ制御されたゲームが終了したタイミング、RTへの制御が開始されたゲームを含めて所定回数ゲームが終了したタイミング等、どのようなタイミングであってもよい。
(41) 前述した実施の形態においては、ステップSs506における入賞演出実行処理において、遊技状態コマンドや遅延コマンドを受信したことを条件として入賞演出を開始する例について説明した。しかし、入賞演出を開始する条件としては、1ゲームが終了したことを条件とするものであれば遊技状態コマンドや遅延コマンドを受信したことを条件とするものに限らずどのようなものであってもよい。たとえば、サブ制御部91は、S913において送信される入賞情報コマンドを受信したことを条件として、当該入賞情報コマンドから小役入賞が特定された場合には当該小役に対応するメダル払い出しに要する平均時間が経過したときから入賞演出を開始し、当該入賞情報コマンドから小役入賞が特定されなかった場合には受信したタイミングから入賞演出を開始するように構成してもよい。これにより、新たなコマンドを送信することなく、フリーズ状態に制御されることによりゲーム準備状態への移行が遅延しているときであっても、1ゲームが終了したタイミングから入賞演出を開始することができる。
(42) なお、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 スロットマシン、2L,2C,2R リール、8L,8C,8R ストップスイッチ、40 遊技制御基板、41 メイン制御部、41a CPU、41b ROM、41c RAM、42 乱数発生回路、43 サンプリング回路、51 液晶表示器、60a,60b 演出用扉、90 演出制御基板、91 サブ制御部、91a CPU、91b ROM、91c RAM、92 表示制御回路、141 VDP、142 CGROM、155 一時記憶メモリ、156 フレームバッファメモリ、200 基板ケース、250 取付ベース、500 コネクタ規制部材、510 取付側部材、520 コネクタカバー。