(1) 遊技用価値(メダル、クレジット)を用いて1ゲームに対して所定数の賭数(3、ただしレギュラーボーナス中は1)を設定することによりゲームを開始させることが可能となり、複数種類の識別情報を変動表示させる可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能であるスロットマシン(スロットマシン1)であって、
ゲームを進行させる制御を行なう遊技制御手段を搭載した遊技制御基板と、
所定の演出を行なう演出装置と、
前記遊技制御基板と通信可能に接続され、前記遊技制御手段から送信された制御情報の受信に基づき前記演出装置の演出の制御を行なう演出制御手段を搭載した演出制御基板とを備え、
前記遊技制御手段は、
前記遊技制御手段を構成するマイクロコンピュータが動作を行なうためのデータを読み出し及び書き込み可能に記憶する記憶領域を有し、前記スロットマシンへの電力供給が停止しても該記憶領域に記憶されているデータを保持することが可能な遊技データ記憶手段と、
所定の設定操作手段の操作に基づいて、入賞の発生が許容されるか否かが決定される割合が異なる複数種類の許容段階のうちから、いずれかの許容段階を選択する許容段階選択手段と、
前記許容段階選択手段により選択された許容段階を示すデータを前記遊技データ記憶手段の記憶領域に割り当てられた許容段階記憶領域に設定する許容段階設定手段と、
前記可変表示装置の表示結果が導出される前に、前記許容段階記憶領域に記憶されている許容段階を示すデータを読み出し、該読み出したデータが示す許容段階に応じた割合で、特定入賞と、遊技者にとって有利な特別遊技状態への移行を伴う特別入賞とを含む複数種類の入賞各々の発生を許容するか否かを決定する事前決定手段(S402)と、
前記事前決定手段によりいずれかの入賞の発生を許容する旨の決定がなされたときに、該入賞の発生を許容する旨の決定を示す決定情報を、前記遊技データ記憶手段の記憶領域に割り当てられた決定情報記憶領域に設定する決定情報設定手段と、
前記事前決定手段の決定結果に応じて、前記可変表示装置の表示結果を導出させる導出制御手段(S403)と、
遊技状態を制御する遊技状態制御手段(S404、S405)と、
前記決定情報設定手段により前記特別入賞の発生を許容する旨の決定を示す特別決定情報が前記決定情報記憶領域に設定され、該許容された特別入賞が発生しなかったときに、前記特別決定情報を次ゲーム以降に持ち越す持越手段と、
前記遊技制御手段の起動時に、前記遊技データ記憶手段に記憶されているデータが正常か否かを判定する遊技記憶データ判定手段と、
前記設定操作手段の操作に基づいて前記許容段階設定手段により前記許容段階が新たに設定される場合に、前記決定情報記憶領域を含む前記遊技データ記憶手段に記憶されているデータを初期化する遊技初期化手段と、
前記遊技初期化手段により、前記決定情報記憶領域を含む前記遊技データ記憶手段に記憶されているデータが初期化された場合に、その旨を示す初期化情報を前記制御情報として前記演出制御手段に対して送信する初期化情報送信手段と、
前記遊技記憶データ判定手段により前記遊技データ記憶手段に記憶されているデータが正常であると判定されたときに、前記遊技データ記憶手段に記憶されているデータに基づいて該遊技制御手段の制御状態を復帰させる遊技制御状態復帰処理を実行する遊技制御状態復帰処理手段と、
前記遊技制御状態復帰処理手段が、前記遊技制御手段の制御状態を復帰させる場合に、前記決定情報記憶領域に特別決定情報が記憶されているか否かを判定する特別決定状態判定手段と、
前記遊技制御状態復帰処理手段が、前記遊技制御手段の制御状態を復帰させる場合に、前記特別決定状態判定手段による判定結果を特定可能な復帰情報を前記制御情報として前記演出制御手段に対して送信する復帰情報送信手段と含み、
前記演出制御手段は、
前記演出制御手段を構成するマイクロコンピュータが動作を行うためのデータを読み出し及び書き込み可能に記憶する記憶領域を有し、前記スロットマシンへの電力供給が停止しても該記憶領域に記憶されているデータを保持することが可能な演出データ記憶手段と、
前記演出制御手段の起動時に、前記演出データ記憶手段に記憶されているデータが正常か否かを判定する演出記憶データ判定手段と、
前記演出記憶データ判定手段により前記演出データ記憶手段に記憶されているデータが正常ではないと判定されたときに、前記演出データ記憶手段を初期化する演出初期化手段と、
前記演出記憶データ判定手段により前記演出データ記憶手段に記憶されているデータが正常であると判定されたときに、前記演出データ記憶手段に記憶されているデータに基づいて該演出制御手段の制御状態を復帰させる演出制御状態復帰処理を実行する演出制御状態復帰処理手段と、
前記演出制御手段が起動した後、前記遊技制御手段の起動時に送信される前記初期化情報または前記復帰情報を受信するまで待機し、前記遊技制御手段から送信された前記初期化情報または前記復帰情報を受信したことを条件に、前記演出制御手段の制御状態に基づく前記演出装置による演出の出力を開始させる出力開始手段と、
前記復帰情報を受信し、該復帰情報から前記特別決定情報が記憶されている旨が特定された場合に、前記特別入賞の発生が許容されている旨を必ず前記演出装置にて報知させる報知制御を行なう起動時報知制御手段とを含み、
前記導出制御手段は、前記特定入賞のうち第1入賞の発生が前記事前決定手段により許容する旨が決定されていることを条件として第1表示結果を導出し、前記特定入賞のうち第2入賞の発生が前記事前決定手段により許容する旨が決定されていることを条件として第2表示結果を導出し、
前記遊技状態制御手段は、
予め定められた初期化条件が成立したときに、初期遊技状態(初期遊技状態、RT1〜RT3)に遊技状態を制御する初期遊技状態制御手段(S1012、S1016、S1019、S1021等)と、
前記初期遊技状態に制御されているときに前記第1表示結果が導出されたことを条件として、遊技者にとって有利な有利遊技状態(RT4)に遊技状態を制御する有利遊技状態制御手段(S1007)と、
前記初期遊技状態に制御されているときに前記第2表示結果が導出されたことを条件として、前記有利遊技状態よりも不利な不利遊技状態(RT5)に遊技状態を制御する不利遊技状態制御手段(S1008a)を有する。
このような構成によれば、移行入賞が発生したときに、移行入賞の種類に応じて有利遊技状態または不利遊技状態に制御される。これにより、発生する移行入賞の種類によって、有利度合いを異ならせることができる。その結果、発生する移行入賞の種類ごとに遊技者が抱く期待感を異ならせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
前述した有利遊技状態は、遊技者にとって有利な遊技状態であればよく、たとえば、前記事前決定手段により前記遊技用価値を用いることなく次のゲームを行なうことが可能な再ゲーム入賞の発生を許容する旨が前記初期遊技状態よりも高い確率で決定される遊技状態であってもよい。
また、不利遊技状態は、第1の移行入賞が発生したときであっても有利遊技状態に制御されない遊技状態であればよく、たとえば、前記事前決定手段により前記再ゲーム入賞の発生を許容する旨が前記有利遊技状態よりも低い確率で決定される遊技状態であってもよい。また、有利遊技状態に制御されるゲーム数よりも、不利遊技状態に制御されるゲーム数の方が、少なくなるように設定されているものであってもよい。
このような構成によれば、当該スロットマシンの遊技者側と、当該スロットマシンに隣接する他の遊技者側とに対して、光演出を行なうことができるため、遊技状態に合せて効率よく光演出効果を高めることができる。
このような構成によれば、光の照射方向に合せて、最も効果的に発光部品を発光させることができるため、遊技状態に合せて効率よく光演出効果を高めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
このような構成によれば、スロットマシンの機種を変更する際に、スロットマシンの本体ユニットごと取り替える必要がなく、演出ユニットを取り外して別のユニットに取り替えることができる。このため、機種変更のコストを低減させることができ、かつ取り替え作業を行ない易くすることができる。
このような構成によれば、出力手段と演出ユニット用変換出力回路とがシリアル信号方式で通信されるため、出力手段と演出ユニット用変換出力回路との間の配線数を低減することができる。また、演出ユニットを発光部品や駆動部品と異なる電気部品を搭載するユニットに取り替える場合であっても、当該ユニットが演出ユニット用変換出力回路に相当する回路を搭載するものであれば、同じケーブルを用いて当該ユニットを出力手段に接続することができる。このため、演出ユニットを取り外して別のユニットに取り替えるのに要する取り替え作業を、一層容易にすることができる。
なお、前述した演出制御手段は、前記本体ユニット側に搭載されているものでもよく、または前記演出ユニット側に搭載されているものであってもよい(変形例(39)参照)。
このような構成によれば、出力手段と演出ユニット用変換出力回路とがシリアル信号方式で通信されるため、出力手段と演出ユニット用変換出力回路との間の配線数を低減することができる。また、演出ユニットを発光部品や駆動部品と異なる電気部品を搭載するユニットに取り替える場合であっても、当該ユニットが演出ユニット用変換出力回路に相当する回路を搭載するものであれば、同じケーブルを用いて当該ユニットを出力手段に接続することができる。このため、演出ユニットを取り外して別のユニットに取り替えるのに要する取り替え作業を、一層容易にすることができる。
なお、前述した演出制御手段は、前記本体ユニット側に搭載されているものでもよく、または前記演出ユニット側に搭載されているものであってもよい(変形例(39)参照)。
このような構成によれば、特別遊技状態に、その終了後に移行入賞が発生する確率が変化する特定初期遊技状態に制御されるという価値を付与することができる。このため、特別遊技状態に制御されることに対する遊技者の期待感を高めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、特定初期遊技状態は、たとえば、前記事前決定手段により前記遊技用価値を用いることなく次のゲームを行なうことが可能な再ゲーム入賞の発生を許容する旨が前記初期遊技状態のうち前記特定初期遊技状態以外の遊技状態よりも高い確率で決定される遊技状態であってもよい。
このような構成によれば、有利遊技状態が開始された後、規定ゲーム数に到達する前に特別移行入賞の発生を許容する旨が決定されても、該決定により許容された特別移行入賞が発生しなければ、当該決定をもって有利遊技状態が終了することがなく、規定ゲーム数に到達するまで有利遊技状態に継続して制御することが可能となる。このため、有利遊技状態において特別移行入賞の発生を許容する旨が決定されても、該決定により許容された特別移行入賞が発生しなければ有利遊技状態を規定ゲーム数に到達するまで消化することが可能となり、遊技者に対して損失感を与えてしまうことがない。また、持越手段により特別移行入賞の発生を許容する旨の決定が次ゲーム以降に持ち越されるため、有利遊技状態に制御されている間に特別移行入賞の発生を許容する旨が決定されていることに対して期待感を抱かせることができる。
第1実施の形態
以下、添付図面を参照して、本発明の第1実施の形態について説明する。図1は、この実施の形態にかかるスロットマシンの全体構造を示す正面図である。スロットマシン1は、前面が開口する筐体(図示略)と、この筺体の側端に回動自在に枢支された前面扉と、から構成されている。本体ユニットは、筐体および前面扉を含む。
本実施の形態のスロットマシン1の筐体内部には、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リールともいう)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉に設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
リール2L、2C、2Rの外周部には、図2に示すように、それぞれ「メロン」、「ブドウ」、「バナナ」、「チェリー」、「星」、「赤7(図2においては黒塗りの7)」、「白7(図2においては白抜きの7)」、「BAR」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、透視窓3において各々上中下三段に表示される。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32R(図3参照)によって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33と、リール2L、2C、2R各々の上中下段位置を背面から白色光で照射するリールLED162a〜162iと、が設けられている。
また、透視窓3の左右側方には、サイド用ランプ160、161が設けられている。サイド用ランプ160、161は、各々、2個のLED160a〜160c、161a〜161cと、透過性を有する部材からなるカバー部材160’、161’とから構成されている。サイド用ランプ160とサイド用ランプ161とは、同じ構造であるため、以下ではその代表としてサイド用ランプ160の構造の一例を説明する。
サイド用ランプ160は、たとえば、LED160a〜160cが所定位置に取り付けられ、その前面側をカバー部材160’で覆うように組み付けられている。サイド用ランプ160は、遊技状態に応じて駆動回路93から入力される制御信号に基づき、LED160a〜160cを所定の点灯態様で点灯する。
以上、サイド用ランプ160について説明したが、向かって右側方に取り付けられるサイド用ランプ161についても同様の構造を有し、遊技状態の応じて駆動回路93から入力される制御信号に基づき、LED161a〜161cを点灯するように構成されている。
また、前面扉には、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いてメダル1枚分の賭数を設定する際に操作される1枚BETスイッチ5、クレジットを用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数(本実施の形態では後述の通常遊技状態(初期遊技状態ともいう)、RT(リプレイタイム)1〜5においては3、後述のレギュラーボーナスにおいては1)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダルおよび賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジットおよび賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、既に行なわれた遊技に関する遊技履歴データの閲覧や初期化、演出モードを選択する際に操作される選択スイッチ56および決定スイッチ57、が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。また、前面扉には、複数種類の入賞役を構成する図柄の組合せが記された入賞役パネル89が取り付けられている。
また、前面扉には、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、後述するビッグボーナス中のメダルの獲得枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される遊技補助表示器12、入賞の発生により払い出されたメダル枚数が表示されるペイアウト表示器13が設けられている。
また、前面扉には、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられている。
また、MAXBETスイッチ6の内部には、1枚BETスイッチ5およびMAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図3参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図3参照)がそれぞれ設けられている。
前面扉の上部には、演出装置179が搭載されている。演出ユニットは、演出装置179を含む。演出装置179の中央には、ゲームに関連する各種演出を行なう表示画面を有する液晶表示器51が配置されている。また、液晶表示器51の表示画面の左右側方には、遊技の進行状況に応じた様々なパターンで光による演出を行なう演出駆動用ランプ182〜187が設けられている。演出駆動用ランプ182〜187は、LEDからの光の照射方向を変更することができるように構成されている。さらに、液晶表示器51の表示画面の上下には、遊技状態に応じた態様で点灯する演出用ランプ180、181が設けられている。なお、各種ランプの発光色は、単色からなるものであっても、複数色からなるものであっても構わない。各種ランプは、入賞した役の種類に応じて発光することがある。
ここで、演出装置179の構造について説明する。演出装置179は、演出駆動用ランプ182〜187と、演出用ランプ180、181と、液晶表示器51と、これらを保持する矩形状のベース部材179’とを含む。ベース部材179’には、その中央に液晶表示器51の表示画面を透視しうる透視窓が形成されており、向かって左側方に演出駆動用ランプ182〜184を取り付けるための取付部が形成されており、向かって右側方に演出駆動用ランプ185〜187を取り付けるための取付部が形成されており、さらに上部および下部には演出用ランプ180、181を取り付けるための取付部が形成されている。演出装置179は、ベース部材179’に上述した各種部材等が取り付けられて構成される。
まず、演出駆動用ランプ182〜187について説明する。演出駆動用ランプ182〜187は、LED182a〜187aと、該LED各々に対応付けて設けられLEDからの光を所定方向に反射させる反射傘182d〜187dと、LEDおよび反射傘を一体的に回転駆動させる駆動源となるモータ182b〜185b(図3参照)と、回転駆動状況を検出するためのセンサ182c〜185c(図3参照)とを含む。
演出駆動用ランプ182〜187は、向かって左側方に取り付けられる演出駆動用ランプ182〜184がそれぞれ同じ動作パターン(点灯態様、駆動態様を含む)で制御され、向かって右側方に取り付けられている演出駆動用ランプ185〜187が同じ動作パターン(点灯態様、駆動態様を含む)で制御される。演出駆動用ランプ182〜184と演出駆動用ランプ185〜187とは、同じ構造であるため、以下ではその代表として演出駆動用ランプ182〜184の構造の一例を説明する。
演出駆動用ランプ182〜184は、たとえば、LED182a〜LED184aが所定位置に取り付けられ、その前面側において反射傘182d〜184dがモータ182b、183bにより回転駆動されるように組み付けられている。
反射傘182d〜184dは、各々、LED182a〜LED184aを挿通させるための挿通穴が設けられている窪み部を有する。反射傘182d〜184dは、ベース部材179’に対して、反射傘の向き(反射傘により反射される光の照射方向)を、挿通穴を中心にして自在に変化させることができるように取り付けられている。LED182a〜LED184aからの光は、挿通穴を介して、反射傘182d〜184dの向きに従った方向に反射される。
モータ182bおよびモータ183bと、反射傘182d〜184dとは、たとえば、モータ182bを正回転させることにより反射傘182d〜184dを上方向に駆動し、モータ182bを逆回転させることにより反射傘182d〜184dを下方向に駆動させるように組み付けられ、モータ183bを正回転させることにより反射傘182d〜184dを向かって左方向に駆動し、モータ183bを逆回転させることにより反射傘182d〜184dを向かって右方向に駆動させるように組み付けられている。
このため、たとえば、反射傘182d〜184dを向かって反時計回りに回転駆動させるときには、モータ182bを正回転させることにより反射傘182d〜184dを上向きに駆動させた後(最も上)、モータ182bを逆回転させるとともにモータ183bを正回転させて反射傘182d〜184dを左方向に駆動させ(最も左)、さらにモータ182bの回転方向はそのままに維持しモータ183bを逆回転させて反射傘182d〜184dを下方向に駆動させ(最も下)、さらにモータ183bの回転方向はそのままに維持しモータ182bを正回転させて反射傘182d〜184dを右方向に駆動させ(最も右)、さらにモータ182bの回転方向はそのままに維持しモータ183bを正回転させて反射傘182d〜184dを上方向に駆動させる(最も上)ことにより行なわれる。
このように、モータ182bおよび183bを駆動させることにより、反射傘182d〜184dの向きを自在に調整でき、LED182a〜LED184aからの光の照射方向を自在に変更することができる。
反射傘182d〜184dを最も左方向に向けた場合には、LED182a〜LED184aからの光の照射方向を、当該スロットマシンの正面から左側方にずれた方向(たとえば左隣に設けられたスロットマシンで遊技を行なっている遊技者の方向)に向けることができる。
センサ182cは、反射傘182d〜184dが上下方向において中心位置であることを検出するように取り付けられている。これにより、センサ182cで検出されることにより、反射傘182d〜184dが上下方向において中心位置であることを特定することができる。また、センサ183cは、反射傘182d〜184dが左右方向において中心位置であることを検出するように取り付けられている。これにより、センサ182cで検出されることにより、反射傘182d〜184dが左右方向において中心位置であることを特定することができる。また、センサ182cおよび183cの双方で検出されることにより、反射傘182d〜184dが左右上下方向において中心位置であることを特定することができる。左右上下方向における中心位置を初期位置という。センサ182cおよびセンサ183cからの検出信号は、後述するように演出制御基板90に搭載されている駆動回路93に入力される。
演出駆動用ランプ182〜184は、遊技状態に応じて駆動回路93から入力される制御信号に基づき、LED182a〜LED184aを所定の点灯態様で点灯し、モータ182bおよび183bを所定の駆動態様で駆動させて反射傘182d〜184dを回転駆動する。
以上、演出駆動用ランプ182〜184について説明したが、向かって右側方に取り付けられる演出駆動用ランプ185〜187についても同様の構造を有し、遊技状態に応じて駆動回路93から入力される制御信号に基づき、LED185a〜LED187aを点灯し、モータ184bおよび185bを駆動させて反射傘185d〜187dを回転駆動するように構成されている。
なお、ここでは、演出駆動用ランプ182〜187の構造の一例を説明したが、構造はこれに限るものでなく、LED182a〜LED187aを点灯するとともに、モータ182b〜185bを駆動させて反射傘182d〜187dを回転駆動可能なように組み付けられ、反射傘182d〜187dの向きを変化させることによりLED182a〜LED187aからの光の照射方向を変化させることができるものであればよい。
次に、演出用ランプ180、181について説明する。まず、演出用ランプ180、181は、各々、5個のLED180a〜180e、181a〜181eと、透過性を有する部材からなるカバー部材180’、181’とから構成されている。演出用ランプ180と演出用ランプ181とは、同じ構造であるため、以下ではその代表として演出用ランプ180の構造の一例を説明する。
演出用ランプ180は、たとえば、LED180a〜180eが所定位置に取り付けられ、その前面側をカバー部材180’で覆うように組み付けられている。演出用ランプ180は、遊技状態に応じて駆動回路93から入力される制御信号に基づき、LED180a〜180eを所定の点灯態様で点灯する。
以上、演出用ランプ180について説明したが、下方に取り付けられる演出用ランプ181についても同様の構造を有し、遊技状態の応じて駆動回路93から入力される制御信号に基づき、LED181a〜181eを点灯するように構成されている。
液晶表示器51は、その表示画面がベース部材179’に形成されている透視窓に臨むように、後面側に取り付けられている。
このように各種部材が取り付けられて構成される演出装置179は、演出駆動用ランプ182〜187と、演出用ランプ180、181と、液晶表示器51とがベース部材179’に組み付けられて、一体的にユニット化されて構成されている。そして、演出装置179は、一体として、前面扉の上部に取り付けられる。
また、前面扉の内側には、所定のキー操作により後述するRAM異常エラーを除くエラー状態および後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体内部に設けられた後述のホッパータンク(図示略)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31が設けられている。
筐体内部には、前述したリール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R、リールセンサ33、リールLED162a〜162iを含むリールユニット(図示略)、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク(図示略)、ホッパータンクに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34、ホッパーモータ34の駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ35、電源ボックス(図示略)が設けられている。
電源ボックスの前面には、後述のビッグボーナス終了時に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36、後述のビッグボーナス終了時に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ29、起動時に設定変更モードに切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはRAM異常エラーを除くエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更モードにおいては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をON/OFFする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
本実施の形態のスロットマシン1においてゲームを行なう場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するには1枚BETスイッチ5、またはMAXBETスイッチ6を操作すればよい。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインL1〜L5(図1参照)のうち遊技状態に応じて定められた入賞ラインが有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。遊技状態に対応する規定数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するために設定されるラインである。本実施の形態では、図1に示すように、各リール2L、2C、2Rの上段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL1、各リール2L、2C、2Rの下段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL2、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL3、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL4、各リール2L、2C、2Rの中段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL5の5種類が入賞ラインとして定められており、通常遊技状態、RT1〜RT5においては規定数の賭数が設定されると入賞ラインL1〜L5の全てが有効となり、レギュラーボーナスにおいては規定数の賭数が設定されると入賞ラインL1、L2のみが有効となる。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、有効化されたいずれかの入賞ライン(以下有効ラインと呼ぶ)上に予め定められた図柄の組合せ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施の形態では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図1参照)から払い出されるようになっている。なお、複数の有効ライン上にメダルの払出を伴う図柄の組合せが揃った場合には、有効ラインに揃った図柄の組合せそれぞれに対して定められた払出枚数を合計し、合計した枚数のメダルが遊技者に対して付与されることとなる。ただし、1ゲームで付与されるメダルの払出枚数には、上限(本実施の形態では、15枚)が定められており、合計した払出枚数が上限を超える場合には、上限枚数のメダルが付与されることとなる。また、いずれかの有効ライン上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組合せが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組合せに応じた遊技状態に移行するようになっている。
また、本実施の形態におけるスロットマシン1にあっては、ゲームが開始されて各リール2L、2C、2Rが回転して図柄の変動が開始した後、いずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに、当該ストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリールの回転が停止して図柄が停止表示される。ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作から対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ミリ秒である。リール2L、2C、2Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190ミリ秒の間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
このため、たとえば、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を基準とした場合、当該図柄から4コマ先までの図柄を下段に表示させることができるため、その結果として当該図柄から6コマ先までの図柄を上段に表示させることができる。すなわち、リール2L、2C、2R各々において、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうちいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を含めて7コマ以内に配置されている図柄を入賞ライン上に表示させることができる。
図3は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図3に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板100が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板100によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板100には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40および遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給されるようになっている。
特に、本実施の形態のスロットマシンにおいては、電源基板100で生成された電圧を各部に供給する電源ラインのうち、少なくとも後述するサブ制御部91(CPU91a)および後述する表示制御回路92に電圧を供給する電源ラインと、液晶表示器51に搭載された後述する液晶駆動回路215に電圧を供給する電源ラインと、後述する駆動回路93に電圧を供給する電源ラインと、後述する音声出力回路94に電圧を供給する電源ラインと、がそれぞれ電気的に独立して配線されている。
なお、電気的に独立して配線するとは、同一ケーブルもしくは同一基板上に配線されている場合でも、これらの配線ラインが電気的に非接触状態で設けられていることである。
また、電源基板100には、前述したホッパーモータ34、払出センサ35、打止スイッチ36、自動精算スイッチ29、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、前述した1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、投入メダルセンサ31、リールセンサ33が接続されているとともに、電源基板100を介して前述した払出センサ35、打止スイッチ36、自動精算スイッチ29、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、前述したクレジット表示器11、遊技補助表示器12、ペイアウト表示器13、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED10、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板100を介して前述したホッパーモータ34が接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、CPU41a、ROM41b、RAM41c、I/Oポート41dを備えたマイクロコンピュータからなり、遊技の制御を行なうメイン制御部41、所定範囲(本実施の形態では0〜65535)の乱数を発生させる乱数発生回路42、乱数発生回路から乱数を取得するサンプリング回路43、遊技制御基板40に直接または電源基板100を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路44、リールモータ32L、32C、32Rの駆動制御を行なうモータ駆動回路45、流路切替ソレノイド30の駆動制御を行なうソレノイド駆動回路46、遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDの駆動制御を行なうLED駆動回路47、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する電断検出回路48、電源投入時またはCPU41aからの初期化命令が入力されないときにCPU41aにリセット信号を与えるリセット回路49、シフトレジスタなどによって構成され演出制御コマンドをシリアルデータに変換して演出中継基板80を介して演出制御基板90に送信するシリアル出力回路41A、その他各種デバイス、回路が搭載されている。
CPU41aは、計時機能、タイマ割込などの割込機能(割込禁止機能を含む)を備え、ROM41bに記憶されたプログラム(後述)を実行して、遊技の進行に関する処理を行なうととともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。ROM41bは、CPU41aが実行するプログラムや各種テーブル等の固定的なデータを記憶する。RAM41cは、CPU41aがプログラムを実行する際のワーク領域等として使用される。I/Oポート41dは、メイン制御部41が備える信号入出力端子を介して接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
また、メイン制御部41には、停電時においてもバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、CPU41aによりリフレッシュ動作が行なわれてRAM41cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
乱数発生回路42は、後述するように所定数のパルスを発生する度にカウントアップして値を更新するカウンタによって構成され、サンプリング回路43は、乱数発生回路42がカウントしている数値を取得する。乱数発生回路42は、乱数の種類毎にカウントする数値の範囲が定められており、本実施の形態では、その範囲として0〜65535が定められている。CPU41aは、その処理に応じてサンプリング回路43に指示を送ることで、乱数発生回路42が示している数値を乱数として取得する(以下、この機能をハードウェア乱数機能という)。後述する内部抽選用の乱数は、ハードウェア乱数機能により抽出した乱数をそのまま使用するのではなく、ソフトウェアにより加工して使用する。また、CPU41aは、前述のタイマ割込処理(メイン)により、特定のレジスタの数値を更新し、こうして更新された数値を乱数として取得する機能も有する(以下、この機能をソフトウェア乱数機能という)。
電断検出回路48は、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧の低下を検出(たとえば、所定電圧以下になったか否か判定)したときに、電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する回路である。メイン制御部41は、特に図示はしないが、割込入力端子を備えており、この割込入力端子に電圧低下信号が入力されることで外部割込が発生し、メイン制御部41のCPU41aは外部割込に応じて電断割込処理を実行する。
電断割込処理においては、当該処理の開始にともなってその他の割込処理の実行を禁止する。そして、使用している可能性がある全てのレジスタをRAMに退避させる処理が行なわれる。これにより、電断復旧時に、元の処理に復帰できるようにする。
次いで、全出力ポートを初期化した後、RAMに記憶されている全てのデータに基づいてRAMパリティを計算してパリティ格納領域41c−7(図14参照)にセットし、RAMアクセスを禁止する。そして何らの処理も行なわないループ処理に入る。すなわち、そのまま電圧が低下すると内部的に動作停止状態になる。よって、電断時に確実にメイン制御部41は動作停止する。
このように電断割込処理においては、その時点のRAMパリティを計算してパリティ格納領域41c−7に格納されるようになっており、次回起動時において計算したRAMパリティと比較することで、RAMに格納されているデータが正常か否かを確認できるようになっている。
次に、リセット回路49は、電源投入時においてメイン制御部41が起動可能なレベルまで電圧が上昇したときにメイン制御部41に対してリセット信号を出力し、メイン制御部41を起動させるとともに、メイン制御部41から定期的に出力される信号に基づいてリセットカウンタの値がクリアされずにカウントアップした場合、すなわちメイン制御部41が一定時間動作を行なわなかった場合にメイン制御部41に対してリセット信号を出力し、メイン制御部41を再起動させる回路である。
CPU41aは、シリアル出力回路41Aを介して、各種の演出制御コマンドをシリアルデータに変換して演出制御基板90に送信する。遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、演出制御基板90から遊技制御基板40へ向けてコマンドが送られることはない。遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドの伝送ラインは、演出中継基板80を介して接続されており、遊技制御基板40と演出制御基板90とが直接接続されない構成とされている。演出中継基板80は、遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信される情報の一方向性を担保するために設けられた基板である。演出中継基板80は、この状態を調べることによって遊技制御基板40や演出制御基板90を調べなくても、遊技制御基板40のメイン制御部41に不正な信号(特に演出制御基板90に外部から入力されるようになっている信号)が入力されるような改造がなされていないかどうかをチェックすることができるようにするものである。
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉に配置された液晶表示器51(図1参照)、スピーカ53、54、LED180a〜180e、181a〜181e、LED182a〜187a、モータ182b〜185b、リールLED162a〜162i、LED160a〜160c、161a〜161c等の電気部品が接続されており、これら電気部品は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。
また、演出制御基板90には、前述した選択スイッチ56、決定スイッチ57、およびセンサ182c〜185cが接続されており、これら接続されたスイッチおよびセンサ類の検出信号が入力されるようになっている。
演出制御基板90には、メイン制御部41と同様にCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行なうサブ制御部91、受信した演出制御コマンドをパラレルデータに変換してI/Oポート91dを介してCPU91aに入力するシリアル入力回路96、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行なう表示制御回路92、LEDやモータの駆動制御を行なうとともにスイッチ・センサ類から入力された検出信号を検出する駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行なう音声出力回路94、電源投入時またはCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95、日付情報および時刻情報を含む時間情報を出力する時計装置97、その他の回路等、が搭載されており、CPU91aは、遊技制御基板40から送信される演出制御コマンド、演出制御基板90に接続されたスイッチ・センサ類の検出を受けて、演出を行なうための各種の制御を行なうとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
CPU91aは、メイン制御部41のCPU41aと同様に、割込機能(割込禁止機能を含む)を備える。CPU91aは、割込を発生させて、メイン制御部41からの演出制御コマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。また、CPU91aは、クロック入力数が一定数に到達する毎、すなわち一定間隔毎に割込を発生させて後述するタイマ割込処理(サブ)を実行する。また、CPU91aにおいても未使用の割込が発生した場合には、もとの処理に即時復帰させる未使用割込処理を実行するようになっている。
また、CPU91aは、CPU41aとは異なり、割込が発生した場合には、電断割込処理(サブ)を除く他の割込に基づく割込処理の実行中であっても、当該処理に割り込んでコマンド受信割込処理を実行し、電断割込処理(サブ)を除く他の割込が同時に発生してもコマンド受信割込処理を最優先で実行するようになっている。
また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、CPU91aによりリフレッシュ動作が行なわれてRAM91cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
ここで、演出制御基板90に搭載されている駆動回路93について説明する。図4は、駆動回路93の構成を示すブロック図である。駆動回路93は、CPU91aがLEDやモータを駆動制御するために出力する制御信号をパラレルデータからシリアルデータに変換して出力するシリアル出力回路132と、スイッチ・センサ類から入力される検出信号をパラレルデータに変換してCPU91aに入力するシリアル入力回路131と、クロック信号を出力するためのクロック信号出力部130と、CPU91aの指示に従ってスイッチ・センサの検出信号をラッチさせるための入力取込信号を出力する入力取込信号出力部133とを含む。
駆動回路93は、シリアル出力回路132からの制御信号(データ)と、入力取込信号出力部133からの入力取込信号(スイッチ用、センサ用)と、クロック信号出力部130からのクロック信号とを中継基板90aに出力し、シリアル入力回路131により中継基板90aからの検出信号(入力信号)が入力されるように構成されている。
駆動回路93と中継基板90aとは、制御信号用の信号線と、クロック信号用の信号線と、入力取込信号用の信号線(スイッチ用、センサ用)と、検出信号用の信号線とを少なくとも有する一のケーブルにより電気的に接続されている。
なお、図3において、クロック信号を点線で、入力信号を一点鎖線で、制御信号を太実線で、入力取込信号を長点線で、各々図示している。なお、以降の図面においても、同様に、各種信号に対応する線種で示す。
図3に戻り、中継基板90aには、それぞれシリアルデータをパラレルデータに変換するシリアル−パラレル変換ICまたはパラレルデータをシリアルデータに変換するパラレル−シリアル変換IC(これらをまとめて、変換ICともいう)が搭載された、演出装置用IC基板170、パネル用IC基板171、枠用IC基板172が接続されている。
演出装置用IC基板170は、演出装置179に搭載され一体的に構成されている。演出装置用IC基板170には、中継基板90aから入力されたシリアルデータをパラレルデータに変換して、演出装置179に搭載されたLED180a〜180e、181a〜181e、LED182a〜187a、モータ182b〜185bを駆動させるためのシリアル−パラレル変換ICと、センサ182c〜185cからの検出信号をシリアルデータに変換して中継基板90aに出力するためのパラレル−シリアル変換ICとが実装されている。
パネル用IC基板171は、筐体側に搭載され、中継基板90aから入力されたシリアルデータをパラレルデータに変換して、リールLED162a〜162iを駆動させるためのシリアル−パラレル変換ICが実装されている。
枠用IC基板172は、前面枠側に搭載され、中継基板90aから入力されたシリアルデータをパラレルデータに変換して、サイド用ランプ160、161のLED160a〜160c、161a〜161cを駆動させるためのシリアル−パラレル変換ICと、選択スイッチ56および決定スイッチ57からの検出信号をシリアルデータに変換して中継基板90aに出力するためのパラレル−シリアル変換ICとが実装されている。
ここで、演出装置用IC基板170、パネル用IC基板171、枠用IC基板172各々に搭載された変換ICについて説明する。図5は、演出装置用IC基板170、パネル用IC基板171、枠用IC基板172各々に搭載された変換ICを説明するためのブロック図である。
図3で説明した、駆動回路93のシリアル出力回路132からの制御信号(データ)と、クロック信号出力部130からのクロック信号とは、中継基板90aで分岐され、演出装置用IC基板170、パネル用IC基板171、枠用IC基板172各々に出力される。また、駆動回路93の入力取込信号出力部133からのセンサ用の入力取込信号は、中継基板90aを介して、演出装置用IC基板170に出力される。また、駆動回路93の入力取込信号出力部133からのスイッチ用の入力取込信号は、中継基板90aを介して、枠用IC基板172に出力される。また、演出装置用IC基板170、枠用IC基板172からの検出信号は、中継基板90aを介して、駆動回路93のシリアル入力回路131に入力される。
中継基板90aと演出装置用IC基板170とは、制御信号用の信号線と、クロック信号用の信号線と、入力取込信号用の信号線と、検出信号用の信号線とを少なくとも有する一の演出装置用ケーブル173により電気的に接続されている。
演出装置用IC基板170には、入力されたシリアルデータをパラレルデータに変換して接続された部品に供給する変換IC170a〜170dが搭載され、入力取込信号を受信することにより検出信号をシリアルデータに変換して駆動回路93側に出力する変換IC170eが搭載されている。
中継基板90aから入力される制御信号(データ)を送信する配線は、演出装置用IC基板170上においてバス形式で変換IC170a〜170d各々に接続され、変換IC170a〜170d各々に供給されるようにパターンされている(図5の演出装置用IC基板170上の実線参照)。
また、中継基板90aから入力されるクロック信号を送信する配線は、演出装置用IC基板170上においてバス形式で変換IC170a〜170e各々に接続され、変換IC170a〜170e各々に供給されるようにパターンされている(図5の演出装置用IC基板170上の点線参照)。
また、中継基板90aから入力されるセンサ用の入力取込信号を送信する配線は、演出装置用IC基板170上において変換IC170eに接続され供給されるようにパターンされている(図5の演出装置用IC基板170上の長点線参照)。
さらに、変換ICからの検出信号を送信する配線は、演出装置用IC基板170上において、中継基板90aに供給されるようにパターンされている(図5の演出装置用IC基板170上の一点鎖線参照)。
中継基板90aと演出装置用IC基板170とを接続する演出装置用ケーブル173は、各信号に対して1の信号線を有するケーブルであればよい。このため、演出装置用ケーブル173の配線数を低減することができる。
中継基板90aとパネル用IC基板171とは、制御信号用の信号線と、クロック信号用の信号線とを少なくとも有する一のパネル用ケーブル174により電気的に接続されている。
パネル用IC基板171には、入力されたシリアルデータをパラレルデータに変換して接続された部品に供給する変換IC171aおよび171bが搭載されている。
中継基板90aから入力される制御信号(データ)を送信する配線は、パネル用IC基板171上においてバス形式で変換IC171aおよび171b各々に接続され、変換IC171aおよび171b各々に供給されるようにパターンされている(図5のパネル用IC基板171上の実線参照)。
また、中継基板90aから入力されるクロック信号を送信する配線は、パネル用IC基板171上においてバス形式で変換IC171aおよび171b各々に接続され、変換IC171aおよび171b各々に供給されるようにパターンされている(図5のパネル用IC基板171上の点線参照)。
中継基板90aとパネル用IC基板171とを接続するパネル用ケーブル174は、各信号に対して1の信号線を有するケーブルであればよい。このため、パネル用ケーブル174の配線数を低減することができる。
中継基板90aと枠用IC基板172とは、制御信号用の信号線と、クロック信号用の信号線と、入力取込信号用の信号線と、検出信号用の信号線とを少なくとも有する一の枠用ケーブル175により電気的に接続されている。
枠用IC基板172には、入力されたシリアルデータをパラレルデータに変換して接続された部品に供給する変換IC172aが搭載され、入力取込信号を受信することにより検出信号をシリアルデータに変換して駆動回路93側に出力する変換IC172bが搭載されている。
中継基板90aから入力される制御信号(データ)を送信する配線は、枠用IC基板172上において変換IC172aに接続され供給されるようにパターンされている(図5の枠用IC基板172上の実線参照)。
また、中継基板90aから入力されるクロック信号を送信する配線は、枠用IC基板172上においてバス形式で変換IC172aおよび172b各々に接続され、変換IC172aおよび172b各々に供給されるようにパターンされている(図5の枠用IC基板172上の点線参照)。
また、中継基板90aから入力されるスイッチ用の入力取込信号を送信する配線は、枠用IC基板172上において、変換IC172bに接続され供給されるようにパターンされている(図5の枠用IC基板172上の長点線参照)。
さらに、変換ICからの検出信号を送信する配線は、枠用IC基板172上において、中継基板90aに供給されるようにパターンされている(図5の枠用IC基板172上の一点鎖線参照)。
中継基板90aと枠用IC基板172とを接続する枠用ケーブル175は、各信号に対して1の信号線を有するケーブルであればよい。このため、枠用ケーブル175の配線数を低減することができる。
次に、演出装置用IC基板170、パネル用IC基板171、および枠用IC基板172に搭載されている変換IC170a〜170e、171a、171b、172a、172bに接続されている電気部品(LED、モータ、スイッチ、センサ等)について説明する。図6は、変換IC170a〜170e、171a、171b、172a、172bに接続されている電気部品を説明するための図である。
図6(a)には、変換IC170a〜170eに接続されている電気部品を説明するための図である。変換IC170aには、演出用ランプ180を構成する5個のLED180a〜180eが接続されている。変換IC170bには、演出用ランプ181を構成する5個のLED181a〜181eが接続されている。変換IC170cには、演出駆動用ランプ182〜187を構成する6個のLED182a〜187aが接続されている。変換IC170dには、演出駆動用ランプ182〜187を構成する4個のモータ182b〜185bが接続されている。変換IC170eには、演出駆動用ランプ182〜187を構成する4個のセンサ182c〜185cが接続されている。
図6(b)には、変換IC171a、171bに接続されている電気部品を説明するための図である。変換IC171aには、左リール2Lおよび中リール2C各々の上中下段に対応する位置に配置された6個のリールLED162a〜162fが接続されている。変換IC171bには、右リール2Rの上中下段に対応する位置に配置された3個のリールLED162g〜162iが接続されている。
図6(c)には、変換IC172a、172bに接続されている電気部品を説明するための図である。変換IC172aには、サイド用ランプを構成する6個のLED160a〜160c、161a〜161cが接続されている。変換IC172bには、選択スイッチ56および決定スイッチ57が接続されている。
以上、図5および図6を用いて、演出装置用IC基板170、パネル用IC基板171、および枠用IC基板172に搭載されている変換ICおよびそれに接続される電気部品について説明した。変換ICのうち少なくとも変換IC170a〜170d、171a、171b、172aは、それぞれ固有のID(アドレス)が設定されている。たとえば、図5に示すように、変換IC170aのアドレスが01、変換IC170bのアドレスが02、…変換IC172aのアドレスが08といったように設定されている。なお、固有のアドレスとしては、変換ICの固有のIDと同じものであってもよく、変換ICの固有のIDとは異なる数字や文字、記号を含むものであってもよい。
前述したサブ制御部91のCPU91aは、変換ICに接続された電気部品を駆動制御するための制御情報と、制御対象となる電気部品が接続された変換ICのアドレス情報とを含む制御信号をシリアル出力回路132に出力する。シリアル出力回路132では、サブ制御部91のCPU91aから入力された制御情報とアドレス情報とを含む制御信号をシリアルデータに変換して、変換IC170a〜170d、171a、171b、172a全てに出力する。
変換IC170a〜170d、171a、171b、172aは、入力されたシリアルデータから特定されるアドレス情報が当該変換ICのアドレスであるか否かを判断する。そして、一致すると判断した変換ICは、シリアルデータから特定される制御情報をパラレルデータに変換して、接続された電気部品に供給する。一致しないと判断した変換ICは、接続された電気部品へのデータ供給を行なわない。
図7は、電気部品へのデータ供給を行なう変換IC170a〜170d、171a、171b、172aの構成を示すブロック図である。図7に示すように、変換ICは、データラッチ部651、シフトレジスタ652、ヘッダ/アドレス検出部653、データバッファ655およびシンクドライバ656を含む。
データラッチ部651は、たとえばラッチ回路によって構成され、シリアルデータが入力されると、クロック信号のパルスの立ち上がりのタイミングで入力データを1ビット毎にラッチし、シフトレジスタ652に出力する。シフトレジスタ652は、データラッチ部651から1ビットずつ入力されたデータを順に格納する。また、シフトレジスタ652は、クロック信号のパルスの立ち上がりのタイミングで、格納データを1ビットずつシフトする。そのように繰り返し格納データを1ビットずつシフトしていくことによって、最終的にシフトレジスタ652にシリアルデータとして(すなわち、シリアル方式で)入力したデータが格納されることになる。
図8は、シリアル出力回路132から出力されるシリアルデータのフォーマットの例を示す説明図である。図8(A)は、制御対象の電気部品を駆動させるための制御情報とアドレス情報とを含む制御コマンドとして出力されるシリアルデータのデータフォーマットである。また、図8(B)は、電気部品の駆動をリセットして全て停止させるためのリセットコマンドとして出力されるシリアルデータのフォーマットである。
図8(A)に示すように、制御コマンドは、28ビットで構成され、9ビットのヘッダデータ、マークビット(M)、8ビットのアドレス、8ビットのデータおよびエンドビット(E)を含む。
ヘッダデータは、データの先頭を表すものであり、本例では1FF(h)である。マークビット(M)は、データの区切りを表すビット(本例では論理値0)であり、ヘッダデータとアドレスとの間、およびアドレスとデータとの間にそれぞれ挿入される。アドレスは、データ出力先の変換ICのアドレスである。
データ(8ビット)は、制御対象の電気部品を駆動制御するためのものであり、たとえば、点灯対象のLEDに対応するビットとして論理値1を含み、非点灯対象のLEDに対応するビットとして論理値0を含む。また、駆動対象のモータの回転方向に対応するビットとして論理値1を含み、非駆動のモータのいずれの回転方向に対応するビットとして論理値0を含む。エンドビット(E)は、データの終了を示すものであり、本例では論理値0である。
図8(B)に示すように、リセットコマンドは、19ビットで構成され、9ビットのヘッダデータ、マークビット(M)、8ビットのリセットデータおよびエンドビット(E)を含む。
ヘッダデータは、データの先頭を表すものであり、本例では1FF(h)である。マークビット(M)は、データの区切りを表すビット(本例では論理値0)であり、ヘッダデータとリセットデータとの間に挿入される。リセットデータは、電気部品が駆動している状態をリセットして全て停止させるためのものであり、例えば、全て論路値1を含むデータである。エンドビット(E)は、データの終了を示すものであり、本例では論理値0である。
この実施の形態では、図8(A)に示す制御コマンドまたは図8(B)に示すリセットコマンドが入力され、クロック信号のパルスの立ち上がりのタイミングで、ビット単位で繰り返しシフトされてシフトレジスタ652に格納されることになる。
ヘッダ/アドレス検出部653は、シフトレジスタ652の格納データからヘッダおよびアドレスを検出する。まず、ヘッダ/アドレス検出部653は、シフトレジスタ652からのデータを常時検出し、検出したデータの内容がヘッダデータに相当する1FF(h)と一致するか否かを確認する。ヘッダデータ(1FF(h))と一致すれば、そのヘッダデータと一致した箇所をデータの先頭と判断し、シフトレジスタ652に1セットの制御コマンドまたはリセットコマンドが格納されたと判断する。次いで、ヘッダ/アドレス検出部653は、シフトレジスタ652からアドレスに相当する先頭から11ビット目〜18ビット目のデータを検出し、当該変換ICにあらかじめ付与されたアドレスと一致するか否かを確認する。
演出装置用IC基板170、パネル用IC基板171、および枠用IC基板172には、たとえば、それぞれ搭載する変換ICのアドレスを格納したアドレス格納レジスタ654が設けられており、ヘッダ/アドレス検出部653は、シフトレジスタ652から検出したアドレスが、あらかじめアドレス格納レジスタ654に格納するアドレスと一致するか否かを確認すればよい。アドレスが一致すれば、ヘッダ/アドレス検出653は、その変換ICを宛先とするデータを入力したと判定し、ラッチ信号をデータバッファ655に出力する。アドレスが一致しなければ、ヘッダ/アドレス検出653は、ラッチ信号をデータバッファ655に出力しない。すなわち、この場合、その変換ICを宛先とするデータではないので、シフトレジスタ652に格納したデータをデータバッファ655に出力することなく、そのまま破棄することになる。
なお、図7では、演出装置用IC基板170、パネル用IC基板171、および枠用IC基板172にあらかじめアドレス格納レジスタ654が設けられている場合を示しているが、アドレス格納レジスタ654に代えて、各変換ICに設けられているアドレス端子(8端子(8ビットのアドレスの各ビットにそれぞれ対応する))を介して、外部のハードウェア回路(たとえば、演出制御基板90が搭載する回路)からアドレスを入力するようにしてもよい。そして、外部のハードウェア回路側から、各アドレス端子の入力をhighまたはlowに制御することによって、各変換ICにアドレスを入力してもよい。この場合、たとえば、外部のハードウェア回路は、アドレスのいずれかのビットに対応する端子に電圧をかけることによってその端子に対する入力をhighとし、またはグランドにスイッチングすることによってその端子に対する入力をLowとするように制御する。
データバッファ655は、たとえば、ラッチレジスタによって構成され、ヘッダ/アドレス検出部653からラッチ信号を入力すると、シフトレジスタ652からデータ部分に相当する先頭から20ビット目〜27ビット目のデータを取り込んでラッチする。そして、データバッファ655は、取り込んだデータをパラレルデータ(Q0〜Q7)として接続されている電気部品に供給(すなわち、出力)することになる。
なお、シフトレジスタ652が格納したデータがリセットコマンドであった場合には、先頭から11ビット目〜18ビット目が全て論理値1のデータを格納することになる。この場合、データバッファ655は全ての論理値が1であるデータを取り込んだ場合にはリセットコマンドを入力したと判断し、全ての電気部品がリセットされ駆動停止されることになる。
シンクドライバ656は、所定の論理反転設定信号にもとづいて、データバッファ655が出力するパラレルデータの論理値を反転して出力したり、そのまま出力したりする。たとえば、所定の論理反転設定信号がHighである場合には、データバッファ655が出力するパラレルデータのビット値が1である(すなわち、ランプ点灯データの対応するビット値が1)ときにオンとなり、各ランプのLEDにオン信号を出力する。この実施の形態では、あらかじめ論理反転設定信号の設定値が演出装置用IC基板170、パネル用IC基板171、および枠用IC基板172に設けられたレジスタなどに設定されており、あらかじめ設定された設定値に従って電気部品にオン信号が出力され、駆動するものとする。
図9は、変換ICへのシリアルデータおよびクロック信号の入力タイミングと、パラレルデータの出力タイミングとの例を示すタイミング図である。なお、図9では、シリアルデータ方式として制御コマンドを入力する場合を説明する。図9に示すように、シリアルデータは、ヘッダデータ、マークビット、アドレス、マークビット、データ、エンドビットの順に、変換ICのシフトレジスタ652に1ビット単位で入力される。そして、この一連のデータを1セットとする。1セットのシリアルデータ(本例では制御コマンド)が全て入力され終わるまで、ヘッダ/アドレス検出部653ではヘッダデータが検出されないので、データバッファ655の出力は変化しない。そのため、シリアル−パラレル変換ICからは、前回受信したシリアルデータにもとづくパターンがそのままパラレルデータ方式として出力されている。
1セットのシリアルデータが全て入力され終わると、シフトレジスタ652の格納データからデータ部分がデータバッファ655にラッチされ、新たに受信したシリアルデータにもとづく点灯パターンがパラレルデータ方式として出力される。なお、この実施の形態では、図9に示すように、変換ICが出力するパラレルデータのうち、Q0,Q4は、シリアルデータ入力完了後の次のクロック信号のパルスの立ち上がりのタイミングで、直ちに新たな点灯パターンのデータに切り替わる。また、Q1,Q5は、Q0,Q4より1クロック分遅れて新たな点灯パターンのデータに切り替わる。また、Q2,Q6は、Q0,Q4より2クロック分遅れて新たな点灯パターンのデータに切り替わる。さらに、Q3,Q7は、Q0,Q4より3クロック分遅れて新たなパターンのデータに切り替わる。
図10は、検出信号を出力する変換IC170e,172bの構成を示すブロック図である。図10に示すように、この実施の形態では、各変換IC170e,172bは、複数(本例では8個)のDフリップフロップ661〜668によって構成される。この実施の形態では、センサ182c〜185cまたは選択スイッチ56、決定スイッチ57からの検出信号が対応する変換ICにパラレルに入力され、検出信号ごとにいずれかのDフリップフロップ661〜668に入力される。また、各Dフリップフロップ661〜668にはクロック信号が入力され、各Dフリップフロップ661〜668は、クロックの立ち上がりで順次シフト動作を行なう。そして、パラレルに入力した検出信号をシリアルデータに変換して出力することになる。
各Dフリップフロップ661〜668には、入力取込信号出力部133から所定のタイミングで入力取込信号が入力される。入力取込信号が入力されると、センサ182c〜185cまたは選択スイッチ56、決定スイッチ57から検出信号が、各Dフリップフロップ661〜668にラッチされる。そして、ラッチされた検出信号は、クロックの立ち上がりで順次シフトされ、シリアルデータ方式として出力される。
次に、遊技制御基板40と該遊技制御基板40に接続される各種遊技用電子部品との配線接続状態の詳細について、図11に基づいて説明する。なお、図11は、遊技制御基板40と該遊技制御基板40に接続される遊技用電子部品との配線接続状態を示す概略図である。
図11には、遊技制御基板40と接続される各種スイッチ、センサ等の電子部品のうち、賭数を設定する際に操作される1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、ゲームを開始させる際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、賭数を設定するために投入されたメダルを検出する投入メダルセンサ31、リール2L、2C、2Rを回転させるためのリールモータ32L、32C、32R、リール2L、2C、2Rの回転を検出するためのリールセンサ33L、33C、33R、ホッパータンクに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34、入賞の発生に伴い払い出されるメダルを検出する払出センサ35および演出制御基板90が示されており、他のスイッチ、センサ等の図示は省略されている。
演出制御基板90を除く上記遊技用電子部品5、6、7、8、31、32L、32C、32R、33L、33C、33R、34、35は、ゲームの進行に関わる信号を遊技制御基板40に入出力する電子部品である。ゲームの進行に関わる信号とは、たとえば、ゲームを開始可能な状態とするための賭数の設定操作、ゲームを開始させるための操作、リール2L、2C、2Rの表示結果を導出させるための操作等、ゲームの進行操作に応じて遊技制御基板40に出力される信号や、投入メダルの検出、リールの基準位置の検出、払出メダルの検出等、ゲームの進行に応じて遊技用電子部品から出力されて遊技制御基板40に入力される信号と、スタート操作の検出に応じてリール2L、2C、2Rを駆動させるための駆動信号や、入賞の発生に伴いメダルを払い出すホッパーを駆動するための駆動信号等、ゲームの進行に応じて遊技制御基板40から出力されて遊技用電子部品に入力される信号と、を含む。
そして、これら遊技用電子部品5、6、7、8、31、32L、32C、32R、33L、33C、33R、34、35は、ゲームの進行に応じて遊技制御基板40に信号を出力する第1の電子部品と、ゲームの進行に応じて遊技制御基板40からの信号が入力される第2の電子部品と、からなる。
具体的には、賭数を設定する際に操作される1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6および賭数を設定するために投入されたメダルを検出する投入メダルセンサ31は、該操作またはメダルの検出に基づいて遊技制御基板40にBET信号を出力する第1の電子部品である。メイン制御部41は、該BET信号の受信に基づいて賭数の設定処理を行なうため、これら電子部品がないと賭数を設定することができない。すなわち、賭数を設定しないとゲームが開始可能な状態とならないため、1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6および投入メダルセンサ31はゲームの進行に必要な遊技用電子部品である。
ゲームを開始させるための操作を検出するスタートスイッチ7は、該操作の検出に基づいて遊技制御基板40にスタート信号を出力する第1の電子部品である。メイン制御部41は、該スタート信号の受信に基づいてゲームを開始する処理(リール回転処理等)を行なうため、この電子部品がないとゲームを開始することができない。すなわち、スタートスイッチ7はゲームの進行に必要な遊技用電子部品である。
リール2L、2C、2Rの表示結果を導出させるための操作を検出するストップスイッチ8L、8C、8Rは、該操作の検出に基づいて遊技制御基板40にストップ信号を出力する第1の電子部品である。メイン制御部41は、該ストップ信号の受信に基づいて該当するリール2L、2C、2Rの回転を停止して表示結果を導出する処理を行なうため、この電子部品がないとリール2L、2C、2Rの表示結果を導出することができない。すなわち、ストップスイッチ8L、8C、8Rはゲームの進行に必要な遊技用電子部品である。
リール2L、2C、2Rの回転を検出するリールセンサ33L、33C、33Rは、リールの基準位置の検出信号を遊技制御基板40に出力する第1の電子部品である。メイン制御部41は、該リールの基準位置の検出信号の受信に基づいて該当するリール2L、2C、2Rの図柄の位置を把握して回転を停止する処理等を行なうため、この電子部品がないと各リール2L、2C、2Rの表示結果の導出や入賞の判定等を行なうことができない。すなわち、リールセンサ33L、33C、33Rはゲームの進行に必要な遊技用電子部品である。
入賞の発生に伴い払い出されるメダルを検出する払出センサ35は、該メダルの検出に基づいて遊技制御基板40にメダル払出信号を出力する第1の電子部品である。メイン制御部41は、該払出メダル検出信号の受信に基づいて、発生した入賞に応じた枚数のメダルを払い出す払出処理を行なうため、この電子部品がないと発生した入賞に応じた枚数のメダルを払い出すことができない。すなわち、払出センサ35はゲームの進行に必要な遊技用電子部品である。
また、リール2L、2C、2Rを回転させるリールモータ32L、32C、32Rは、遊技制御基板40から出力される駆動信号が入力される第2の電子部品である。このリールモータ32L、32C、32Rは、遊技制御基板40から出力される駆動信号の入力に基づいてリール2L、2C、2Rを回転させて図柄の変動表示を開始するものであるが、該信号入力に基づいて実際にリール2L、2C、2Rを回転しなかったとしても、メイン制御部41は、リールの駆動信号を出力した後に上記リールセンサ33L、33C、33Rからの信号が入力されることで、リールが回転したとしてゲームを進行する制御を行なうことができる。しかし、このリールセンサ33L、33C、33Rから信号が遊技制御基板40に入力されるタイミングは、リールの駆動信号の出力後でないとエラーとなるため、前述した打ち込み器具によりゲームを進行させる場合において、リールの回転の検出に基づく信号の出力タイミングを計るためにはリールの駆動信号が必要となる。すなわち、リールモータ32L、32C、32Rは、ゲームの進行に必要な遊技用電子部品である。
また、メダルの払い出しを行なうホッパータンクを駆動するホッパーモータ34は、入賞の発生に応じて遊技制御基板40から出力される駆動信号が入力される第2の電子部品である。このホッパーモータ34は、遊技制御基板40から出力される駆動信号の入力に基づいてホッパータンクを駆動させてメダルを払い出すものであるが、該信号入力に基づいて実際にホッパータンクを駆動しなかったとしても、メイン制御部41は、ホッパータンクの駆動信号を出力した後に上記払出センサ35からの信号が入力されることで、メダルが払い出されているとしてゲームを進行する制御を行なうことができる。しかし、この払出センサ35から信号が遊技制御基板40に入力されるタイミングは、ホッパータンクの駆動信号の出力後でないとエラーとなるため、前述した打ち込み器具によりゲームを進行させる場合において、払出メダルの検出に基づく信号の出力タイミングを計るためには該ホッパータンクの駆動信号が必要となる。すなわち、ホッパーモータ34は、ゲームの進行に必要な遊技用電子部品である。
また、これら遊技用電子部品5、6、7、8、31、32L、32C、32R、33L、33C、33R、34、35は、基本的には複数の機種に共通して継続使用される電子部品であり、故障等が発生しない限り本体から取り外して交換する機会は少ないので、スロットマシンの本体所定箇所に固設されている。これに対して遊技制御基板40や演出制御基板90等は、機種変更の際には交換が必要となるため、その際には本体から取り外される。つまり、遊技制御基板40を取り外す際には遊技用電子部品5、6、7、8、31、32L、32C、32R、33L、33C、33R、34、35との接続を解除する必要があるため、遊技用電子部品5、6、7、8、31、32L、32C、32R、33L、33C、33R、34、35と遊技制御基板40とは中継基板を経由して接続されているとともに、これら基板同士および基板と遊技用電子部品とはケーブルを介して接続されている。またケーブルと基板とは、ケーブルの端部に設けられたケーブル側コネクタと基板の配線パターンと電気的に接続された基板側コネクタとの接続により電気的に接続されている。
具体的に説明すると、1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、投入メダルセンサ31は、操作部中継基板110を経由して遊技制御基板40と配線接続され、リールモータ32L、32C、32Rおよびリールセンサ33L、33C、33Rは、リール中継基板120を経由して遊技制御基板40と配線接続され、ホッパーモータ34および払出センサ35は、電源基板100を経由して遊技制御基板40と配線接続され、演出制御基板90は、演出中継基板80を経由して遊技制御基板40と配線接続されている。
操作部中継基板110、リール中継基板120、電源基板100、演出制御基板90には、遊技制御基板40と各電子部品5、6、7、8、31、32L、32C、32R、33L、33C、33R、34、35とを接続するための配線パターン(図示略)が設けられており、各電子部品5、6、7、8、31、32L、32C、32R、33L、33C、33R、34、35から遊技制御基板40に対して出力される検出信号または遊技制御基板40から供給(入力)される電力や信号等を中継可能とされている。
また、このように各種電子部品と遊技制御基板40とを、スロットマシン1の本体所定箇所に取り付けた各中継基板110、120、100、80を経由して配線接続することで、遊技制御基板40からスロットマシン1の本体所定箇所に個々に配設される複数の電子部品との配線の取りまとめが容易になるとともに、コネクタ接続部が常に中継基板または遊技制御基板40に設けられることになり、これにより各電子部品それぞれのコネクタ接続部が固定されるため、配線接続作業時においてコネクタ接続部を探したり、接続する配線の種類を間違うこと等が防止される。
遊技制御基板40と操作部中継基板110とは、ケーブル600aを介して接続され、遊技制御基板40とリール中継基板120とは、ケーブル600bを介して接続され、遊技制御基板40と電源基板100とは、ケーブル600cを介して接続されており、また、演出制御基板90と演出中継基板80とは、ケーブル600dを介して接続されている。
操作部中継基板110と1枚BETスイッチ5とはケーブル601aを介して接続され、操作部中継基板110とMAXBETスイッチ6とはケーブル601bを介して接続され、操作部中継基板110とスタートスイッチ7とはケーブル601cを介して接続され、操作部中継基板110とストップスイッチ8Lとはケーブル601dを介して接続され、操作部中継基板110とストップスイッチ8Cとはケーブル601eを介して接続され、操作部中継基板110とストップスイッチ8Rとはケーブル601fを介して接続され、操作部中継基板110と投入メダルセンサ31とはケーブル601gを介して接続されている。
また、リール中継基板120とリールモータ32Lとはケーブル601hを介して接続され、リール中継基板120とリールモータ32Cとはケーブル601jを介して接続され、リール中継基板120とリールモータ32Rとはケーブル601lを介して接続されている。また、リール中継基板120とリールセンサ33Lとはケーブル601iを介して接続され、リール中継基板120とリールセンサ33Cとはケーブル601kを介して接続され、リール中継基板120とリールセンサ33Lとはケーブル601mを介して接続されている。また、電源基板100とホッパーモータ34とはケーブル601nを介して接続され、電源基板100と払出センサ35とはケーブル601oを介して接続され、演出中継基板80と演出制御基板90とはケーブル601pを介して接続されている。
これら各ケーブル600a〜600c、601a〜601oは、各基板に対してコネクタ接続されており、基板との配線接続を解除可能となっている。具体的には、ケーブル600aの両端には、ケーブル側コネクタ610a、611aが設けられており、一方のケーブル側コネクタ610aは、遊技制御基板40に固設された基板側コネクタ620aに接続可能なコネクタであり、他方のケーブル側コネクタ611aは、操作部中継基板110に固設された基板側コネクタ621aに接続可能なコネクタである。ケーブル600bの両端には、ケーブル側コネクタ610b、611bが設けられており、一方のケーブル側コネクタ610bは、遊技制御基板40に固設された基板側コネクタ620bに接続可能なコネクタであり、他方のケーブル側コネクタ611bは、リール中継基板120に固設された基板側コネクタ621bに接続可能なコネクタである。ケーブル600cの両端には、ケーブル側コネクタ610c、611cが設けられており、一方のケーブル側コネクタ610cは、遊技制御基板40に固設された基板側コネクタ620cに接続可能なコネクタであり、他方のケーブル側コネクタ611cは、電源基板100に固設された基板側コネクタ621cに接続可能なコネクタである。ケーブル600dの両端には、ケーブル側コネクタ610d、611dが設けられており、一方のケーブル側コネクタ610dは、遊技制御基板40に固設された基板側コネクタ620dに接続可能なコネクタであり、他方のケーブル側コネクタ611dは、演出中継基板80に固設された基板側コネクタ621dに接続可能なコネクタである。
また、一端が1枚BETスイッチ5に接続されたケーブル601aの他端には、操作部中継基板110に固設された基板側コネクタ622aに接続可能なケーブル側コネクタ612aが設けられている。一端がMAXBETスイッチ6に接続されたケーブル601bの他端には、操作部中継基板110に固設された基板側コネクタ622bに接続可能なケーブル側コネクタ612bが設けられている。一端がスタートスイッチ7に接続されたケーブル601cの他端には、操作部中継基板110に固設された基板側コネクタ622cに接続可能なケーブル側コネクタ612cが設けられている。一端がストップスイッチ8Lに接続されたケーブル601dの他端には、操作部中継基板110に固設された基板側コネクタ622dに接続可能なケーブル側コネクタ612dが設けられている。一端がストップスイッチ8Cに接続されたケーブル601eの他端には、操作部中継基板110に固設された基板側コネクタ622eに接続可能なケーブル側コネクタ612eが設けられている。一端がストップスイッチ8Rに接続されたケーブル601fの他端には、操作部中継基板110に固設された基板側コネクタ622fに接続可能なケーブル側コネクタ612fが設けられている。一端が投入メダルセンサ31に接続されたケーブル601gの他端には、操作部中継基板110に固設された基板側コネクタ622gに接続可能なケーブル側コネクタ612gが設けられている。
また、一端がリールモータ32Lに接続されたケーブル601hの他端および一端がリールセンサ33Lに接続されたケーブル601iの他端には、リール中継基板120に固設された基板側コネクタ622hに接続可能なケーブル側コネクタ612hが設けられている。一端がリールモータ32Cに接続されたケーブル601jの他端および一端がリールセンサ33Cに接続されたケーブル601kの他端には、リール中継基板120に固設された基板側コネクタ622iに接続可能なケーブル側コネクタ612iが設けられている。一端がリールモータ32Rに接続されたケーブル601lの他端および一端がリールセンサ33Rに接続されたケーブル601mの他端には、リール中継基板120に固設された基板側コネクタ622jに接続可能なケーブル側コネクタ612jが設けられている。
また、一端がホッパーモータ34に接続されたケーブル601nの他端および一端が払出センサ35に接続されたケーブル601oの他端には、電源基板100に固設された基板側コネクタ622kに接続可能なケーブル側コネクタ612kが設けられている。
また、ケーブル601pの両端には、ケーブル側コネクタC2、C3が設けられており、一方のケーブル側コネクタC2は、遊技制御基板40に固設された基板側コネクタC1に接続可能なコネクタであり、他方のケーブル側コネクタC3は、演出制御基板90に固設された基板側コネクタC4に接続可能なコネクタである。
なお、本実施の形態では、各電子部品5、6、7、8、31、32L、32C、32R、33L、33C、33R、34、35からはコネクタを介すことなく配線が延出されているが、コネクタを介して配線と接続されていてもよい。
上述のように、各基板と各ケーブルとは、基板側に設けられる基板側コネクタ620a〜620d、621a〜621d、622a〜622k、C1、C4と、ケーブル側に設けられるケーブル側コネクタ610a〜610d、611a〜611d、612a〜612k、C2、C3とからなる一対のコネクタ(雄コネクタと雌コネクタ)を介して配線接続されており、基板側コネクタからケーブル側コネクタを抜脱することにより配線接続を解除することができるようになっている。特に、遊技制御基板40、操作部中継基板110、リール中継基板120、電源基板100、演出制御基板90は、スロットマシン1の筐体または前面扉の所定箇所に取り付けられていることで、基板側コネクタからケーブル側コネクタを抜脱しやすいので、遊技制御基板40や演出制御基板90の交換が容易に行なうことができる。
まず第1の電子部品に関して具体的に説明すると、1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6または投入メダルセンサ31と遊技制御基板40との間に設けられるケーブルのコネクタのうちいずれかのコネクタに打ち込み器具のコネクタが接続され、該打ち込み器具から遊技制御基板40にBET信号が不正に出力されると、賭数の設定操作が行なわれていないのに賭数が設定される虞がある。スタートスイッチ7と遊技制御基板40との間に設けられるケーブルのコネクタのうちいずれかのコネクタに打ち込み器具のコネクタが接続され、該打ち込み器具から遊技制御基板40にスタート信号が不正に出力されると、ゲームの開始操作を行なうことなくゲームが開始される虞がある。ストップスイッチ8L、8C、8Rと遊技制御基板40との間に設けられるケーブルのコネクタのうちいずれかのコネクタに打ち込み器具のコネクタが接続され、該打ち込み器具から遊技制御基板40にストップ信号が不正に出力されると、停止操作を行なうことなくリールの回転が停止される虞がある。リールセンサ33L、33C、33Rと遊技制御基板40との間に設けられるケーブルのコネクタのうちいずれかのコネクタに打ち込み器具のコネクタが接続され、該打ち込み器具から遊技制御基板40にリール回転信号が不正に出力されると、リールを回転させることなく各リール2L、2C、2Rの表示結果の導出や入賞の判定等が行なわれる虞がある。払出センサ35と遊技制御基板40との間に設けられるケーブルのコネクタのうちいずれかのコネクタに打ち込み器具のコネクタが接続され、該打ち込み器具から遊技制御基板40にメダル払出信号が不正に出力されると、メダルを払い出すことなくメダルの計数が行なわれる虞がある。
第2の電子部品に関して具体的に説明すると、リールモータ32L、32C、32Rと遊技制御基板40との間に設けられるケーブルのコネクタのうちいずれかのコネクタでの接続が解除されて遊技制御基板40から出力される駆動信号を打ち込み器具等で取得できることになると、リールの駆動信号が遊技制御基板40から出力されたタイミングを打ち込み器具側で特定できるので、本来リールセンサ33L、33C、33Rから遊技制御基板40に入力されるリール回転検出信号を、打ち込み器具からリール回転後の適正なタイミングで出力されてしまう虞がある。また、ホッパーモータ34と遊技制御基板40との間に設けられるケーブルのコネクタのうちいずれかのコネクタでの接続が解除されて遊技制御基板40から出力される駆動信号を打ち込み器具等で取得できることになると、ホッパータンクの駆動信号が遊技制御基板40から出力されたタイミングを打ち込み器具側で特定できるので、本来払出センサ35から遊技制御基板40に入力される払出メダル検出信号を、打ち込み器具からホッパータンクの駆動後の適正なタイミングで出力されてしまう虞がある。
このように、ゲームの進行に応じて第1の電子部品5、6、7、8、31、33L、33C、33R、35から出力され、本来であれば遊技制御基板40に入力される信号が打ち込み器具から出力された場合、メイン制御部41は該信号の受信に基づいてゲームを進行する制御を行なうことができるとともに、ゲームの進行に応じて遊技制御基板40から出力され、本来であれば第2の電子部品32L、32C、32R、34に入力される信号が打ち込み器具に入力された場合、打ち込み器具側では、メイン制御部41がリールモータやホッパーモータの駆動後に出力する信号の出力タイミング等を特定可能となり、これに基づいて新たな信号が遊技制御基板40に入力された場合には、メイン制御部41は該信号の受信に基づいてゲームを進行する制御を行なうことができるので、ゲームを自動的に進行させるといった不正行為が実施される虞がある。よって、本実施の形態では、打ち込み器具の接続による不正行為を防止する種々の対策が施されている。
次に、遊技制御基板40におけるメイン制御部41への電源まわりの構成を説明する。遊技制御基板40には、電源基板100の電圧生成回路により生成された+5Vの直流電圧が供給される。電源基板100から供給された+5Vの直流電圧は、メイン制御部41の駆動電源としてVDD入力端子に供給されるとともに、図12に示すように、遊技制御基板40上で分岐して+5V(VBB)の直流電圧の供給ラインを形成する。そして、この+5V(VBB)の直流電圧の供給ラインは、逆流防止用のダイオード312を介してメイン制御部41のメモリバックアップ電源入力端子VBBに接続されているとともに、電源基板100側でグラウンドレベルに接続され、その間には大容量の図示されないコンデンサが設けられている。これにより+5V(VBB)の直流電圧をコンデンサに蓄積可能とされ、スロットマシン1に対する電力供給が遮断されたときに、コンデンサに蓄積された電圧を、メイン制御部41におけるRAM41cの記憶状態を保持するためのバックアップ電源として供給できるようになっている。
また、本実施の形態では、+5V(VBB)の直流電圧の供給ラインは、遊技制御基板40上で直接メイン制御部41のメモリバックアップ電源入力端子VBBに接続されているのではなく、図12に示すように、遊技制御基板40と操作部中継基板110を配線接続するケーブル600a、操作部中継基板110、操作部中継基板110と投入メダルセンサ31を配線接続するケーブル601gを経由し、更に、投入メダルセンサ31で折り返して、ケーブル601g、操作部中継基板110、ケーブル600aを経由して再度遊技制御基板40に接続され、メイン制御部41のメモリバックアップ電源入力端子VBBに接続されている。すなわちスロットマシン1に対する電力供給が遮断されたときに、コンデンサに蓄積された電圧は、遊技制御基板40からケーブル600a−操作部中継基板110−ケーブル601g−投入メダルセンサ31−ケーブル601g−操作部中継基板110−ケーブル600aを経由した後、メイン制御部41に供給され、メイン制御部41におけるRAM41cの記憶状態が保持されるようになっている。
このため、本実施の形態では、スロットマシン1に対する電力供給が遮断されている状態で、遊技制御基板40の基板側コネクタ620aとケーブル600aのケーブル側コネクタ610aとの接続、ケーブル600aのケーブル側コネクタ611aと操作部中継基板110の基板側コネクタ621aとの接続、操作部中継基板110の基板側コネクタ622gとケーブル601gのケーブル側コネクタ612gとの接続、のいずれかの接続を解除することで、バックアップ電源の供給ラインが切断され、メイン制御部41のRAM41cのデータを保持できず、消失することとなる。すなわち遊技制御基板40と投入メダルセンサ31との間のコネクタ同士の接続が1カ所でも解除されると、メイン制御部41のRAM41cに保持されているバックアップデータが消失するようになっている。
次に、演出制御基板90に搭載された表示制御回路92の構成を説明する。図13は、演出制御基板90に搭載された表示制御回路92の構成を示すブロック図である。図示するように、表示制御回路92には、VDP(Video Display Processor)141と、CGROM(Character Generator ROM)142とが含まれている。VDP141は、液晶表示器51にて画像表示を行なうための高速描画機能や表示出力機能などを有しており、サブ制御部91からの指令に従った画像処理を実行する。CGROM142は、液晶表示器51に演出として表示される画像の要素データや動画像データ(演出データ)を記憶する。
VDP141は、ホストインタフェース151と、転送制御回路152と、CGROMインタフェース153と、描画回路154と、一時記憶メモリ155と、フレームバッファメモリ156と、表示回路157と、動画像用デコーダ158とを備えている。
ホストインタフェース151は、サブ制御部91との間で各種データをやりとりするためのアドレス入力端子やデータ入出力端子などを含んで構成されている。転送制御回路152は、サブ制御部91からの指令に基づき、CGROM142から読み出された演出データを一時記憶メモリ155の演出データ領域に転送する制御を行なう。CGROMインタフェース153は、CGROM142に記憶されている演出データを読み出すためのアドレス出力端子やデータ入力端子を含んで構成されている。
描画回路154は、一時記憶メモリ155の演出データ領域に記憶された演出データに基づいて液晶表示器51に表示させる画像の画像データを作成するための描画処理を実行する。一時記憶メモリ155は、たとえば、VRAM(Video RAM)などにより構成され、CGROM142から読み出された演出データを記憶する演出データ領域を備えている。また、一時記憶メモリ155には、サブ制御部91からの指令に基づいて、演出モードを示す情報、或いは透過領域にリール透過オブジェクトを設定する旨の情報や透過領域を半透過にする旨の情報なども記憶される。
フレームバッファメモリ156は、たとえば一時記憶メモリ155とは異なるVRAMなどを用いて構成され、描画回路154による描画処理により作成される画像の画像データを記憶する。フレームバッファメモリ156は、2フレーム分のものがあり、1フレーム期間毎に画像データの書き込み用と読み出し用とが切り替えられる。表示回路157は、フレームバッファメモリ156(読み出し用)から読み出した画像データを階調データとし、同期信号を付加した画像信号を液晶表示器51の液晶ドライバに出力する。動画像用デコーダ158は、CGROM142から演出データとして動画像データを読み出した場合に、これをデコードする回路である。
次に、遊技制御基板40のRAM41cの構成について説明する。図14は、RAM41cの記憶領域の構成を示す図である。図示するように、RAM41cには、重要ワーク41c−1、一般ワーク41c−2、特別ワーク41c−3、設定値ワーク41c−4、非保存ワーク41c−5、スタック領域41c−6、パリティ格納領域41c−7、および未使用領域41c−8を含む複数の記憶領域が設けられている。
これらの記憶領域のうち、特に、設定値ワーク41c−4は、後述する内部当選の当選確率を定める設定値を格納する領域である。パリティ格納領域41c−7は、電源の遮断時においてRAMパリティを格納する領域である。また、RAM41cは、停電時においてもバックアップ電源により電力が供給され、記憶されているデータが保持されるようになっている。
一般ワーク41c−2は、各ゲームの終了時においてクリアされる領域であり、小役、リプレイの当選フラグと入賞フラグ設定領域は、ここに設けられている。特別ワーク41c−3は、1ゲームごとに後述する払出処理においてクリアされることはなく、後述する遊技状態を示すフラグおよびビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、レギュラーボーナスの当選フラグの設定領域は、ここに設けられている。
スタック領域41c−6は、CPU41aのレジスタから退避したデータが格納される領域であり、ゲームの進行に応じて、データが格納されていないすなわち使用されていない未使用スタック領域と、データが格納されている使用中スタック領域とから構成される。スタック領域41c−6は、RAM41cの領域のうち、予め定められた開始アドレスから最終アドレスまでに対応する領域が割り当てられている。そして、使用中スタック領域は、スタック領域41c−6の開始アドレスからデータが実際に格納された格納アドレスまでに対応する領域をいう。格納アドレスは、データが格納される毎に変化するアドレスである。未使用スタック領域は、格納アドレスの次のアドレスからスタック領域41c−6の最終アドレスまでに対応する領域をいう。スタック領域41c−6の未使用スタック領域は、後述するようにゲーム毎(たとえば、ゲーム開始時)にクリアされる領域である。
未使用領域41c−8は、ゲームの進行に応じて更新されるデータの読み出しおよび書き込みが行なわれることなく、使用することが定義されていない領域であり、後述するようにゲーム毎(たとえば、ゲーム開始時)においてクリアされる領域である。
本実施の形態のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものであり、後述する内部抽選の当選確率は、設定値に応じて定まるものとなる。以下、設定値の変更操作について説明する。
設定値を変更するためには、設定キースイッチ37をON状態としてからスロットマシン1の電源をONする必要がある。設定キースイッチ37をON状態として電源をONすると、設定値表示器24に設定値の初期値として1が表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更モードに移行する。設定変更モードにおいて、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された設定値が1ずつ更新されていく(設定4から更に操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると設定値が確定し、確定した設定値がメイン制御部41のRAM41cに格納される。そして、設定キースイッチ37がOFFされると、遊技の進行が可能な状態に移行する。
上記スロットマシン1においては、可変表示装置2のいずれかの入賞ライン上に役図柄が揃うと、入賞となる。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、レギュラーボーナスのいずれかへの移行を伴う特別役と、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役とがある。なお、ビッグボーナス(1)およびビッグボーナス(2)を単にビッグボーナスという場合もある。また、ビッグボーナスをBBと示す場合があり、レギュラーボーナスをRBと示す場合がある。ビッグボーナスおよびレギュラーボーナスを単にボーナスという場合もある。
図15は、このスロットマシン1において入賞となる役の種類、可変表示装置2における図柄の組合せ、ボーナスの終了条件、および次のゲームから移行されるRTの種類を説明する図である。本実施の形態におけるRTの種類としては、再遊技役に当選する確率が各々異なるRT1〜RT5が設けられている。なお、RT1〜RT5に制御されている遊技状態を単にRTという場合もある。
ビッグボーナス(1)は、初期遊技状態またはRTにおいて入賞ラインのいずれかに「赤7−赤7−赤7」の組合せが揃ったときに入賞となる。ビッグボーナス(2)は、初期遊技状態またはRTにおいて入賞ラインのいずれかに「白7−白7−白7」の組合せが揃ったときに入賞となる。ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)が入賞すると、遊技状態がそれぞれビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に移行する。
ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)においては、当該ビッグボーナス(1)または当該ビッグボーナス(2)が終了するまで、レギュラーボーナスに繰り返し制御される。遊技状態がビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)にある間は、それぞれビッグボーナス(1)中フラグまたはビッグボーナス(2)中フラグがRAM41cに設定される。また、レギュラーボーナスにある間は、レギュラーボーナス中フラグがRAM41cに設定される。すなわち、ビッグボーナス(1)中フラグまたはビッグボーナス(2)中フラグがON状態に設定されている間は、ゲームが開始されるときにレギュラーボーナス中フラグがON状態に設定されていないときに、繰り返しレギュラーボーナス中フラグをON状態に設定される。
ビッグボーナス(1)は、遊技者に払い出したメダルの枚数が270枚以上になったことを条件として終了する。一方、ビッグボーナス(2)は、遊技者に払い出したメダルの枚数が270枚以上になったことを条件として終了する。
また、ビッグボーナス(1)の終了後は、当選したときの遊技状態に関わらず、所定の終了条件が成立するまでRT1に遊技状態が制御される。ビッグボーナス(1)終了後のRT1の終了条件は、ビッグボーナスやレギュラーボーナスの特別役に入賞すること、RT4またはRT5に移行されること、またはRT1に制御されてから5000回ゲームが行なわれることにより成立する。なお、5000回ゲームが行なわれるまでに、多くの場合は、ビッグボーナスやレギュラーボーナスの特別役に当選するか、別のRTに移行される。このため、一旦RT1に制御されると、実質的に、ビッグボーナスやレギュラーボーナスの特別役に当選するか、別のRTに移行されるまで当該RT1に制御される。
また、ビッグボーナス(2)の終了後は、当選したときの遊技状態に関わらず、所定の終了条件が成立するまでRT2に遊技状態が制御される。ビッグボーナス(2)終了後のRT2の終了条件は、ビッグボーナスやレギュラーボーナスの特別役に入賞すること、RT4またはRT5に移行されること、またはRT2に制御されてから5000回ゲームが行なわれることにより成立する。なお、5000回ゲームが行なわれるまでに、多くの場合は、ビッグボーナスやレギュラーボーナスの特別役に当選するか、別のRTに移行される。このため、一旦RT2に制御されると、実質的に、ビッグボーナスやレギュラーボーナスの特別役に当選するか、別のRTに移行されるまで当該RT2に制御される。
また、ビッグボーナス(1)が入賞したとき、ビッグボーナス(2)が入賞したとき、ビッグボーナス(1)が終了した後、およびビッグボーナス(2)が終了した後には、クレジットの精算を除いて、遊技者のいずれの操作も無効となり、遊技の進行が不能となるフリーズ状態に一定期間制御される。また、打止機能が有効に設定されている場合にビッグボーナス(1)が終了したとき、およびビッグボーナス(2)が終了したときには、クレジットの精算を除いて、遊技者のいずれの操作も無効となり、遊技の進行が不能となる打止状態にリセット/設定スイッチ38が操作されるまで制御される。
レギュラーボーナスは、初期遊技状態またはRTにおいて入賞ラインのいずれかに「白7−白7−赤7」の組合せが揃ったときに入賞となる。レギュラーボーナスが入賞すると、遊技状態がレギュラーボーナスに移行する。
レギュラーボーナス入賞したときには、遊技者に払い出したメダルの枚数が70枚以上になるまで、レギュラーボーナスに繰り返し制御される。遊技状態がレギュラーボーナスにある間は、レギュラーボーナス中フラグがRAM41cに設定される。
レギュラーボーナスの終了後は、所定の終了条件が成立するまでRT3に遊技状態が制御される。レギュラーボーナス終了後のRT3の終了条件は、ビッグボーナスやレギュラーボーナスの特別役に入賞すること、RT4またはRT5に移行されること、またはRT3に制御されてから5000ゲームが行なわれることにより成立する。なお、5000回ゲームが行なわれるまでに、多くの場合は、ビッグボーナスやレギュラーボーナスの特別役に当選するか、別のRTに移行される。このため、一旦RT3に制御されると、実質的に、ビッグボーナスやレギュラーボーナスの特別役に当選するか、別のRTに移行されるまで当該RT3に制御される。
また、レギュラーボーナスが入賞したとき、およびレギュラーボーナスが終了した後には、クレジットの精算を除いて、遊技者のいずれの操作も無効となり、遊技の進行が不能となるフリーズ状態に一定期間制御される。また、打止機能が有効に設定されている場合にレギュラーボーナスが終了したときには、クレジットの精算を除いて、遊技者のいずれの操作も無効となり、遊技の進行が不能となる打止状態にリセット/設定スイッチ38が操作されるまで制御される。
後述する内部抽選においてビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、レギュラーボーナスに当選していても、ストップスイッチ8L、8C、8Rをこれらの役に入賞可能とする適正なタイミングで操作しなければ、これらの役に入賞することはない。ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、レギュラーボーナスを構成する図柄が、リール2L、2C、2R各々において5コマ以内に配置されていないためである。もっとも、これらの役に当選しているが適正なタイミングで操作されなかったために入賞しなかった場合には、所定のチャンス目(入賞の観点で言うと、はずれ)が導出されることがある。
一方、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、レギュラーボーナス、後述するチェリー、2枚(1)、および2枚(2)以外の、ブドウ、リプレイ(1)〜(3)が後述する内部抽選において当選したときには、これらの役を構成する図柄が、リール2L、2C、2R各々において5コマ以内に配置されているため、原則として、ストップスイッチ8L、8C、8Rを操作したタイミングに関わらず入賞可能なものとなっている。
チェリーは、いずれの遊技状態においても右のリール2Rについていずれかの入賞ラインに「チェリー」の図柄が導出されたときに入賞となり、初期遊技状態およびRT中において1入賞ラインにつき3枚のメダルが払い出される。右のリール2Rの上段または下段に「チェリー」が停止したときには、2つの入賞ラインでの導出となるので合計6枚のメダルが払い出される。後述する内部抽選においてチェリーに当選していても、ストップスイッチ8Rをこれらの役に入賞可能とする適正なタイミングで操作しなければ、これらの役に入賞することはない。チェリーを構成するリール2Rの図柄が、リール2Rにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
ブドウは、いずれかの入賞ラインに「ブドウ−ブドウ−ブドウ」の組合せが揃ったときに入賞となり、初期遊技状態およびRT中において9枚のメダルが払い出される。
なお、チェリー、ブドウは、ビッグボーナス中およびレギュラーボーナス中において入賞することにより、15枚のメダルが払い出される。
2枚(1)は、いずれかの入賞ラインに「ブドウ−ブドウ−BAR」の組合せが揃ったときに入賞となり、初期遊技状態およびRT中において2枚のメダルが払い出される。2枚(2)は、いずれかの入賞ラインに「ブドウ−ブドウ−赤7」の組合せが揃ったときに入賞となり、初期遊技状態およびRT中において2枚のメダルが払い出される。後述する内部抽選において2枚(1)または2枚(2)に当選していても、ストップスイッチ8Rをこれらの役に入賞可能とする適正なタイミングで操作しなければ、これらの役に入賞することはない。2枚(1)または2枚(2)を構成するリール2Rの図柄(「赤7」、「BAR」)が、リール2Rにおいて5コマ以内に配置されていないためである。2枚(1)および2枚(2)のいずれかに当選しているが適正なタイミングで操作されなかったために入賞しなかった場合には、チャンス目が導出されることがある。
リプレイ(1)は、初期遊技状態またはRTにおいて入賞ラインのいずれかに「バナナ−バナナ−ブドウ」の組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイ(2)は、初期遊技状態またはRTにおいて入賞ラインのいずれかに「メロン−メロン−メロン」の組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイ(3)は、初期遊技状態またはRTにおいて入賞ラインのいずれかに「メロン−メロン−ブドウ」の組合せが揃ったときに入賞となる。
前述したように、リプレイ(1)〜(3)は、原則として、ストップスイッチ8L、8C、8Rを操作したタイミングに関わらず、入賞可能なものとなっている。
リプレイに入賞したときには、メダルの払い出しはないが次のゲームを改めて賭数を設定することなく開始できるので、次のゲームで設定不要となった賭数3に対応した3枚のメダルが払い出されるのと実質的には同じこととなる。
リプレイ(2)入賞後は、所定の終了条件が成立するまでRT4に遊技状態が制御される。リプレイ(2)入賞後のRT4の終了条件は、ビッグボーナスやレギュラーボーナスの特別役に入賞すること、またはRT4に制御されてから200回ゲームが行なわれることにより成立する。
リプレイ(3)入賞後は、所定の終了条件が成立するまでRT5に遊技状態が制御される。リプレイ(3)入賞後のRT5の終了条件は、ビッグボーナスやレギュラーボーナスの特別役に入賞すること、またはRT5に制御されてから200回ゲームが行なわれることにより成立する。前述したRT1〜RT5は、内部抽選においてビッグボーナスやレギュラーボーナスの特別役に当選した場合であっても終了しない。
なお、RT4およびRT5のいずれかに遊技状態が制御されているときに、リプレイ(2)またはリプレイ(3)が入賞した場合であっても、入賞したリプレイの種類に対応するRTに移行(またはRTに制御されるゲーム回数が更新)されない。
次に、内部抽選について説明する。内部抽選は、上記した各役への入賞(入賞表示結果の導出)を許容するかどうかを、可変表示装置2の表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7操作時に)、決定するものである。内部抽選では、乱数発生回路42から内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)が取得される。そして、遊技状態に応じて定められた各役について、取得した内部抽選用の乱数と、遊技状態と、リセット/設定スイッチ38により設定された設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて行なわれる。
前述したROM41bには、内部抽選において当選と判定される役を判断するために用いられる当選役テーブルが予め格納されている。当選役テーブルの登録内容は、予め定められた役を示すものとなる。各ゲームにおいて抽選対象となる役が参照される。本実施の形態における当選役テーブルは、ROM41bに格納されており、所定の役が抽選対象として読み出される。
具体的に、当選役テーブルは、遊技状態がレギュラーボーナス以外の状態であるときに、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)+2枚(1)、ビッグボーナス(1)+2枚(2)、ビッグボーナス(2)+2枚(1)、ビッグボーナス(2)+2枚(2)、チェリー、2枚(1)、2枚(2)、ブドウ、リプレイ(1)、リプレイ(2)、リプレイ(3)が順番に抽選対象として読み出されるように構成されている。なお、入賞役の間に“+”を表記することにより、内部抽選において同時に抽選対象役として読み出されることを示す。たとえば、ビッグボーナス(1)+2枚(1)と表記されている場合は、内部抽選においてビッグボーナス(1)と2枚(1)とが同時に抽選対象役として読み出されることを示す。本実施の形態における、ビッグボーナス(1)およびビッグボーナス(1)は、各々、2枚(1)および2枚(2)各々と抽選対象役として同時に読出されて、重複して当選し得る。また、当選役テーブルは、遊技状態がレギュラーボーナスであるときに、チェリーおよびブドウを順番に抽選対象役として読み出されるように構成されている。
なお、当選役テーブルは、遊技状態に関わらず、抽選対象役として同じ入賞役が読み出されるように構成されたものであってもよい。この場合、遊技状態がレギュラーボーナスであるときに、ビッグボーナス(1)等の特別役や、リプレイ(1)等の再遊技役が抽選対象役として読み出された場合であっても、抽選しない、または抽選を行なって当選した場合であっても当選フラグを設定しないように構成してもよい。
内部抽選では、内部抽選の対象役について定められた判定値数を、内部抽選用の乱数に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、その対象となっている役に当選したものと判定される。当選と判定されると、当該役の当選フラグがRAM41cに設定される。判定値数は、ROM41bに予め格納された役別テーブルに登録されている判定値数の格納アドレスに従って読み出されるものとなる。各役の判定値数は、設定値に関わらずに共通になっているものと、設定値に応じて異なっているものとがある。判定値数が設定値に関わらずに共通である場合には、共通フラグが設定される(値が「1」とされる)。
図16は、遊技状態および設定値に基づいて取得される各抽選対象役の判定値数を示す図である。この判定値数は、開発用の機種ではRAM41cに、量産機種ではROM41bに割り当てられたアドレス領域に設けられている記憶領域に格納されている。
図16(a)は、遊技状態が初期遊技状態であるときの内部抽選において取得される各抽選対象役の判定値数を示す図である。たとえば、設定値が1のときに、内部抽選の対象役がビッグボーナス(1)であるときに「60」が、ビッグボーナス(2)であるときに「60」が、レギュラーボーナスであるときに「120」が、ビッグボーナス(1)+2枚(1)であるときに「20」が、ビッグボーナス(1)+2枚(2)であるときに「10」が、ビッグボーナス(2)+2枚(1)であるときに「10」が、ビッグボーナス(2)+2枚(2)であるときに「20」が、チェリーであるときに「700」が、2枚(1)であるときに「270」が、2枚(2)であるときに「270」が、ブドウであるときに「10200」が、リプレイ(1)であるときに「7900」が、リプレイ(2)であるときに「1」が、リプレイ(3)であるときに「1」が、判定値数として取得される。図16(a)には、設定値が2〜4のときについても同様に、内部抽選において取得される各抽選対象役の判定値数が示されている。
図16(a)に示すように、設定値として設定されている値が大きいほど、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、レギュラーボーナスの内部抽選において取得される判定値数が大きくなっている。これにより、設定値が大きいほど、内部抽選において特別役に当選する確率を高くすることができる。なお、図16(a)に示すように、初期遊技状態中のゲームにおいては、リプレイ(2)およびリプレイ(3)に当選する確率が極めて低く設定されている。
図16(b)〜(f)は、遊技状態がRTであるときであって、リプレイ(1)〜(3)の内部抽選において取得される判定値数を示す図である。なお、遊技状態がRTであるときの、リプレイ(1)〜(3)以外の入賞役の内部抽選において取得される判定値数は、図16(a)で示した判定値数と同様である。すなわち、遊技状態がRTであるときの内部抽選において取得される各抽選対象役の判定値数は、図16(a)で示したリプレイ(1)〜(3)の内部抽選において取得される判定値数を、図16(b)〜(f)で示すリプレイ(1)〜(3)の内部抽選において取得される判定値数に置き換えたものとなる。
図16(b)は、遊技状態がビッグボーナス(1)が終了した後に制御されるRT1であるときであって、リプレイ(1)〜(3)の内部抽選において取得される判定値数を示す図である。たとえば、設定値が1〜4のときに、内部抽選の対象役が、リプレイ(1)であるときに「7900」が、リプレイ(2)であるときに「1108」が、リプレイ(3)であるときに「221」が、判定値数として取得される。
図16(c)は、遊技状態がビッグボーナス(2)が終了した後に制御されるRT2であるときであって、リプレイ(1)〜(3)の内部抽選において取得される判定値数を示す図である。たとえば、設定値が1〜4のときに、内部抽選の対象役が、リプレイ(1)であるときに「7900」が、リプレイ(2)であるときに「998」が、リプレイ(3)であるときに「491」が、判定値数として取得される。
図16(d)は、遊技状態がレギュラーボーナスが終了した後に制御されるRT3であるときであって、リプレイ(1)〜(3)の内部抽選において取得される判定値数を示す図である。たとえば、設定値が1〜4のときに、内部抽選の対象役が、リプレイ(1)であるときに「7900」が、リプレイ(2)であるときに「4915」が、リプレイ(3)であるときに「4915」が、判定値数として取得される。
図16(e)は、遊技状態がリプレイ(2)に入賞した後に制御されるRT4であるときであって、リプレイ(1)〜(3)の内部抽選において取得される判定値数を示す図である。たとえば、設定値が1〜4のときに、内部抽選の対象役が、リプレイ(1)であるときに「38000」が、リプレイ(2)であるときに「100」が、リプレイ(3)であるときに「100」が、判定値数として取得される。
図16(f)は、遊技状態がリプレイ(3)に入賞した後に制御されるRT5であるときであって、リプレイ(1)〜(3)の内部抽選において取得される判定値数を示す図である。たとえば、設定値が1〜4のときに、内部抽選の対象役が、リプレイ(1)であるときに「7901」が、リプレイ(2)であるときに「1」が、リプレイ(3)であるときに「1」が、判定値数として取得される。
図16(a)〜図16(f)で示したように、リプレイ(1)〜(3)のいずれかが当選する確率が、初期遊技状態であるときに(7900+1+1)/65536≒12.057%となり、RT1であるときに(7900+1108+221)/65536≒14.082%となり、RT2であるときに(7900+998+491)/65536≒14.326%となり、RT3であるときに(7900+4915+4915)/65536≒27.053%となり、RT4であるときに(38000+100+100)/65536≒58.288%となり、RT5であるときに(7901+1+1)/65536≒12.059%となるように判定値数が設定されている。このように、リプレイ(1)〜(3)のいずれかが当選する確率は、初期遊技状態であるときよりもRT1〜RT5のときの方が高くなるように判定値数が設定されている。このため、RT1〜RT5は、初期遊技状態であるときよりも遊技者にとって有利な遊技状態といえる。
また、RT4は、他の遊技状態であるときと比較して、極端にリプレイ(1)に当選しやすい状態となる。このようなリプレイ(1)に当選しやすいRT4へ遊技状態を移行する契機となるのは、前述したようにリプレイ(2)の入賞である。リプレイ(2)が当選する確率は、図16(a)で示す初期遊技状態であるときと比較し、図16(b)〜(d)で示すようにRT1〜RT3に制御されているときに高くなる。すなわち、RT1〜RT3は、リプレイ(2)に内部当選する確率が高い遊技状態であるといえる。このため、RT1〜RT3は、他の遊技状態と比較して、RT4へ制御される確率が高い点において、遊技者にとって有利な遊技状態といえる。
また、RT1〜RT3のいずれに制御されているかによっても、リプレイ(2)に当選する確率が異なる。具体的に、RT1中のゲームにおいて、リプレイ(2)に当選する確率は、リプレイ(2)の判定値数が「1108」であることから、1108/65536≒1.69%である。また、同様に、RT2中のゲームにおいて、リプレイ(2)に当選する確率は、リプレイ(2)の判定値数が「998」であることから、998/65536≒1.522%である。また、RT3中のゲームにおいて、リプレイ(2)に当選する確率は、リプレイ(2)の判定値数が「4915」であることから、4915/65536≒7.49%である。このように、制御されているRTの種類によって、そのRTに制御されている間にリプレイ(2)に当選する確率が異なる。本実施の形態においては、RT1〜RT3のうち、リプレイ(2)に当選する確率に着目した場合、リプレイ(2)に当選する確率が高い点において、RT3、RT1、RT2の順番で遊技者にとって有利な遊技状態であるといえる。
また、遊技状態がRT5に制御されているときにリプレイ(2)に入賞しても、RT4へ遊技状態が移行されない。このため、RT5は、リプレイ(2)に入賞した場合であってもRT4に制御されない遊技状態である点において、リプレイ(2)に入賞するとRT4に制御される初期遊技状態およびRT1〜RT3であるときよりも遊技者にとって不利な遊技状態といえる。
このようなRT5へは、リプレイ(3)に入賞することにより制御される。リプレイ(3)が当選する確率は、図16(b)〜(d)で示すように、RT1〜RT3に制御されているときに高くなる。すなわち、RT1〜RT3は、リプレイ(3)に内部当選する確率が高い遊技状態であるといえる。このため、RT1〜RT3は、他の遊技状態と比較して、RT5へ制御される確率が高い点において、遊技者にとって不利な遊技状態といえる。
また、RT1〜RT3のいずれに制御されるかによって、リプレイ(3)に当選する確率が異なる。具体的に、RT1中のゲームにおいて、リプレイ(3)に当選する確率は、リプレイ(3)の判定値数が「221」であることから、221/65536≒0.337%である。また、同様に、RT2中のゲームにおいて、リプレイ(3)に当選する確率は、リプレイ(3)の判定値数が「491」であることから、491/65536≒0.749%である。また、RT3中のゲームにおいて、リプレイ(3)に当選する確率は、リプレイ(3)の判定値数が「4915」であることから、4915/65536≒7.49%である。このように、制御されているRTの種類によって、そのRTに制御されている間にリプレイ(3)に当選する確率が異なる。本実施の形態においては、RT1〜RT3のうち、リプレイ(3)に当選する確率に着目した場合、リプレイ(3)に当選する確率が低い点において、RT1、RT2、RT3の順番で遊技者にとって有利な遊技状態であるといえる。
また、RT1〜RT3は、リプレイ(2)に当選する確率とリプレイ(3)に当選する確率との比率(たとえば、リプレイ(2)の当選確率/リプレイ(3)の当選確率)が各々異なるように設定されている。RT1では、リプレイ(2)の当選確率が1.69%であるのに対し、リプレイ(3)の当選確率が0.337%であり、その比率が1.69/0.337≒5.01となる。また、RT2では、リプレイ(2)の当選確率が1.52%であるのに対し、リプレイ(3)の当選確率が0.749%であり、その比率が1.52/0.749≒2.02となる。また、RT3では、リプレイ(2)の当選確率が7.49%であるのに対し、リプレイ(3)の当選確率が7.49%であり、その比率が7.49/7.49=1となる。本実施の形態においては、RT1〜RT3のうち、リプレイ(2)に当選する確率とリプレイ(3)に当選する確率との比率(たとえば、リプレイ(2)の当選確率/リプレイ(3)の当選確率)が大きい点において、RT1、RT2、RT3の順番で遊技者にとって有利な遊技状態であるといえる。
なお、遊技状態がレギュラーボーナスであるときの内部抽選において取得される各抽選対象役の判定値数は、たとえば、設定値が1〜4のときに、内部抽選の対象役がチェリーであるときに「6200」が、ブドウであるときに「54100」が判定値として取得される。このように、小役が当選する確率は、初期遊技状態であるときよりもレギュラーボーナスのときの方が高くなるように判定値数が設定されている。このため、レギュラーボーナスは、初期遊技状態であるときよりも遊技者にとって有利な遊技状態といえる。
なお、前述したように当選役テーブルを遊技状態に関わらず抽選対象役として同じ入賞役が読み出されるように構成した場合には、遊技状態がレギュラーボーナスであるときの内部抽選において、内部抽選の対象役がチェリーであるときに「6200」が、ブドウであるときに「54100」が判定値として取得され、該内部抽選の対象役がこれら小役以外の特別役および再遊技役のときに判定値数が取得されないように構成してもよい。
次に、リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。CPU41aは、リールの回転が開始したとき、および、リールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM41bに格納されているテーブルインデックスおよびテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの引込コマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行なう。
図17は、ROM41bに格納されたテーブルインデックスを示す図である。図示するように、テーブルインデックスには、内部当選状況別に、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスが格納されている。
内部当選状況が異なったりする場合でも、同一の制御が適用される場合においては、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスとして同一のアドレスが格納されており、このような場合には、同一のテーブル作成用データを参照して、停止制御テーブルが作成されることとなる。ここで、テーブル作成用データは、停止操作位置に応じた引込コマ数を示す引込コマ数データと、リールの停止状況に応じて参照すべき引込コマ数データのアドレスとからなる。
リールの停止状況に応じて参照される引込コマ数データは、全てのリール2L、2C、2Rが回転しているか、左リール2Lのみ停止しているか、中リール2Cのみ停止しているか、右リール2Rのみ停止しているか、左、中リール2L、2Cが停止しているか、左、右リール2L、2Rが停止しているか、中、右リール2C、2Rが停止しているか、によって異なる場合があり、さらに、リール2L、2C、2Rの内のいずれかが停止している状況においては、停止済みのリールの停止位置によっても異なる場合がある。
テーブル作成用データには、それぞれの状況について、参照すべき引込コマ数データのアドレスが回転中のリール別に登録されている。それぞれの状況に応じて参照すべき引込コマ数データのアドレスは、テーブル作成用データの先頭アドレスに基づいて特定でき、この特定されたアドレスから、それぞれの状況に応じて必要な引込コマ数データを特定できるようになっている。なお、リールの停止状況や停止済みのリールの停止位置が異なる場合でも、同一の引込コマ数データが適用される場合においては、引込コマ数データのアドレスとして同一のアドレスが登録されているものもあり、このような場合には、同一の引込コマ数データが参照されることとなる。
また、引込コマ数データは、停止操作が行なわれたタイミング別の引込コマ数を特定可能なデータである。リールモータ32L、32C、32Rには、168ステップ(0〜167)の周期で1周するステッピングモータを用いている。すなわちリールモータ32L、32C、32Rを168ステップ駆動させることでリール2L、2C、2Rが1周することとなる。そして、リール1周に対して8ステップ(1図柄が移動するステップ数)毎に分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から0〜20(図2参照)の領域番号が割り当てられている。
一方、1リールに配列された図柄数も21であり、各リールの図柄に対して、リール基準位置から0〜20の図柄番号が割り当てられているので、0番図柄から20番図柄に対して、それぞれ0〜20の領域番号が順に割り当てられていることとなる。そして、引込コマ数データには、領域番号別の引込コマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、引込コマ数データを展開することによって領域番号別の引込コマ数を取得できるようになっている。
停止制御テーブルは、前述のようにテーブルインデックスおよびテーブル作成用データを参照して作成される。停止制御テーブルには、0〜20の領域番号に対応して、各領域番号に対応する領域が停止基準位置(この実施の形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に位置するタイミング(リール基準位置からのステップ数が各領域番号のステップ数の範囲に含まれるタイミング)でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された場合の引込コマ数がそれぞれ設定されている。
次に、停止制御テーブルの作成手順について説明すると、まず、リール回転開始時においては、そのゲームにおける内部当選状況に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスを取得する。そして取得した先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから全てのリール2L、2C、2Rが回転中の状態に対応する各リールの引込コマ数データのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの引込コマ数データを展開して全てのリール2L、2C、2Rについて停止制御テーブルを作成する。
また、リール2L、2C、2Rのうちのいずれか1つが停止したとき、またはいずれか2つが停止したときには、リール回転開始時に取得した先頭アドレス、すなわちそのゲームにおける内部当選状況に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから停止済みのリールおよび当該リールの停止位置の領域番号に対応する未停止リールの引込コマ数データのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの引込コマ数データを展開して未停止のリールについて停止制御テーブルを作成する。
次に、CPU41aがストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出したときに、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明する。
ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する引込コマ数を取得する。そして、取得した引込コマ数分リールを回転させて停止させる制御を行なう。具体的には、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数から、取得した引込コマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を算出し、算出したステップ数分リールを回転させて停止させる制御を行なう。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域から引込コマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域が停止基準位置(この実施の形態では、下段図柄の領域)に停止することとなる。
また、テーブルインデックスには、一の遊技状態における一の内部当選状況に対応するテーブル作成用データの格納領域の先頭アドレスとして1つのアドレスのみが格納されており、さらに、一のテーブル作成用データには、一のリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対応する引込コマ数データの格納領域のアドレスとして1つのアドレスのみが格納されている。すなわち一の内部当選状況に対応するテーブル作成用データ、およびリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対応する引込コマ数データが一意的に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも、一の内部当選状況、およびリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対して一意となる。このため、内部当選状況、リールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行なわれることとなる。
また、引込コマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
また、テーブルインデックスには、いずれかの役に当選している場合に対応して、当選役を4コマの範囲で最大限に引き込み、当選していない役が揃わないように引き込む引込コマ数が定められたテーブル作成用データのアドレスが格納されている。このため、いずれかの役に当選している場合には、当選役を4コマの範囲で最大限引き込み、当選していない役が揃わないように引き込む引込コマ数が定められた停止制御テーブルが作成され、リールの停止制御が行なわれる。
また、テーブルインデックスには、はずれの場合に対応して、いずれの役も揃わないように引き込む引込コマ数が定められたテーブル作成用データのアドレスが格納されている。このため、はずれの場合には、いずれの役も揃わない引込コマ数が定められた停止制御テーブルが作成され、リールの停止制御が行なわれる。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役の図柄を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、当選していない役の図柄は、最大4コマの引込範囲ではずして停止させる制御が行なわれることとなる。
また、テーブルインデックスには、特別役と小役が同時に当選した場合や、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合(ビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(1)+ブドウなど)に対応して、当選した特別役を4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められているとともに、当選した特別役を最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した小役を4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められたテーブル作成用データのアドレスが格納され、リールの停止制御が行なわれる。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役の図柄を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役の図柄を引き込めない場合には、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役の図柄を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、当選していない役の図柄は、4コマの引込範囲ではずして停止させる制御が行なわれることとなる。すなわちこのような場合には、小役よりも特別役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、特別役を引き込めない場合にのみ、小役を入賞させることが可能となる。
また、テーブルインデックスには、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合(ビッグボーナス(1)+リプレイ(1)など)に対応して、再遊技役を4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められたテーブル作成用データのアドレスが格納され、リールの停止制御が行なわれる。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御が行なわれる。特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合には、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらずに、必ず再遊技役が揃って入賞することとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも再遊技役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、必ず再遊技役が入賞することとなる。
なお、リプレイ(1)〜(3)のうちいずれかに当選している場合においては、すべてのリールの停止制御テーブルとして、全ての領域番号に対して当選しているリプレイを構成する図柄を表示結果として特定する引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、すべてのリールの停止制御が行なわれる。リプレイ(2)またはリプレイ(3)が当選している場合、左リール2Lおよび中リール2Cの停止制御テーブルとして、全ての領域番号に対して「メロン」が表示結果として特定される引込コマ数が定められた停止制御テーブルが作成される。このため、リプレイ(2)またはリプレイ(3)が当選している場合に左リールおよび中リールを停止させると、入賞ライン上に「メロンーメロン」が導出され、右リールの表示結果に応じてリプレイ(2)またはリプレイ(3)に入賞し得るダブルテンパイ状態になる。
次に、チャンス目について説明する。本実施の形態におけるチャンス目とは、いずれかのボーナス(ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、レギュラーボーナス)が当選しているとき、または2枚(1)、2枚(2)が当選しているときに導出されうる表示態様であり、本実施の形態では、左リールの表示結果として8〜10番図柄の「ブドウ・白7・白7」が停止しいずれの役も入賞ライン上に揃っていない表示態様、右リールの表示結果として1〜3番図柄の「ブドウ・BAR・白7」または16〜18番図柄の「星・メロン・赤7」が停止しいずれの役も入賞ライン上に揃っていない表示態様をチャンス目として適用している。
本実施の形態では、いずれかのボーナスに当選している場合、または2枚(1)、2枚(2)が当選している場合に、各リール2L、2C、2Rの停止操作が行なわれた順番に関わらず、チャンス目を導出させることが可能に制御されるが、特定の条件を満たす順番(たとえば、左、中、右)で各リールの停止操作が行なわれたことを条件にチャンス目を導出できるようにしてもよい。
ここで、チャンス目を導出させる際のリールの停止制御を説明する。たとえば、いずれの役も当選していない場合(ハズレ)においては、左リール2Lの停止制御テーブルとして、全ての領域番号に対して8〜10番図柄の「ブドウ・白7・白7」のチャンス目を構成する表示結果以外の表示結果が特定される引込コマ数が定められた停止制御テーブルが作成され、左リール2Lの停止制御が行なわれる。また、右リール2Rの停止制御テーブルとして、全ての領域番号に対して1〜3番図柄の「ブドウ・BAR・白7」または16〜18番図柄の「星・メロン・赤7」のチャンス目を構成する表示結果以外の表示結果が特定される引込コマ数が定められた停止制御テーブルが作成され、右リール2Rの停止制御が行なわれる。このため、いずれの役も当選していない場合(ハズレ)においては、いずれのタイミングで左リール2Lおよび右リール2Rの停止操作が検出された場合にも、チャンス目を構成する表示結果が導出されることがない。
ボーナス、2枚(1)、および2枚(2)のうちいずれかが当選している場合においては、左リール2Lの停止制御テーブルとして、領域番号4〜8に対して8〜10番図柄の「ブドウ・白7・白7」のチャンス目を構成する表示結果が特定される引込コマ数が定められた停止制御テーブルが作成され、左リール2Lの停止制御が行なわれる。このため、ボーナス、2枚(1)、および2枚(2)のうちいずれかが当選している場合においては、左リール2Lの領域番号4〜8の図柄が下段に位置するタイミングで停止操作が検出された場合に、チャンス目を構成する表示結果が導出される。
なお、中リール2Cおよび右リールの表示結果が既に導出されており左リール2Lを最後に停止させる場合であって、左リール2Lに8〜10番図柄の「ブドウ・白7・白7」の表示結果と中リール2Cおよび右リール2Rに導出されている表示結果との組合せにおいて入賞ライン上に当選していない役が入賞してしまう場合には、領域番号4〜8に対して8〜10番図柄の「ブドウ・白7・白7」以外の表示結果であって当選していない役が入賞することがない表示結果が特定される引込コマ数が定められた停止制御テーブルが作成され、左リール2Lの停止制御が行なわれる。
ビッグボーナス(2)、2枚(1)(すなわち特別役および2枚役のうち右リール2Rの図柄が「赤7」以外の図柄である役)が当選している場合においては、右リール2Rの停止制御テーブルとして、領域番号12〜16に対して16〜18番図柄の「星・メロン・赤7」のチャンス目を構成する表示結果が特定される引込コマ数が定められた停止制御テーブルが作成され、右リール2Rの停止制御が行なわれる。このため、2枚(1)が当選している場合においては、右リール2Rの領域番号12〜16の図柄が下段に位置するタイミングで停止操作が検出された場合に、チャンス目を構成する表示結果が導出される。
なお、左リール2Lおよび中リールの表示結果が既に導出されており右リール2Rを最後に停止させる場合であって、右リール2Rに16〜18番図柄の「星・メロン・赤7」の表示結果と左リール2Lおよび中リール2Cに導出されている表示結果との組合せにおいて入賞ライン上に当選していない役が入賞してしまう場合には、領域番号12〜16に対して16〜18番図柄の「星・メロン・赤7」以外の表示結果であって当選していない役が入賞することがない表示結果が特定される引込コマ数が定められた停止制御テーブルが作成され、右リール2Rの停止制御が行なわれる。
ビッグボーナス(1)、レギュラーボーナス、2枚(2)(すなわち特別役および2枚役のうち右リール2Rの図柄が「赤7」の役)が当選している場合においては、右リール2Rの停止制御テーブルとして、領域番号19〜20および0〜1に対して1〜3番図柄の「ブドウ・BAR・白7」のチャンス目を構成する表示結果が特定される引込コマ数が定められた停止制御テーブルが作成され、右リール2Rの停止制御が行なわれる。このため、2枚(2)が当選している場合においては、右リール2Rの領域番号19〜20および0〜1の図柄が下段に位置するタイミングで停止操作が検出された場合に、チャンス目を構成する表示結果が導出される。
なお、左リール2Lおよび中リールの表示結果が既に導出されており右リール2Rを最後に停止させる場合であって、右リール2Rに1〜3番図柄の「ブドウ・BAR・白7」の表示結果と左リール2Lおよび中リール2Cに導出されている表示結果との組合せにおいて入賞ライン上に当選していない役が入賞してしまう場合には、領域番号19〜20および0〜1に対して1〜3番図柄の「ブドウ・BAR・白7」以外の表示結果であって当選していない役が入賞することがない表示結果が特定される引込コマ数が定められた停止制御テーブルが作成され、右リール2Rの停止制御が行なわれる。
これにより、いずれかのボーナスが当選しているとき、2枚(1)が当選しているとき、または2枚(2)が当選しているときに、当選していない役が入賞してしまうことを防止しつつ、チャンス目を導出可能な停止制御テーブルに基づいてリールの停止制御が行なわれることとなる。
遊技制御基板40の側においては、前述したように内部抽選が行なわれ、その結果とストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングとに従ってリール2L、2C、2Rの回転が停止し、入賞が発生するものとなる。入賞の発生により、配当としてメダルの払い出しや遊技状態の移行が与えられるが、このように遊技制御基板40の側における遊技の進行状況に応じて、演出制御基板90の側で独自の演出が行なわれる。このような演出を行なうためには、演出制御基板90のCPU91aは、遊技制御基板40の側における遊技の進行状況を認識できなければならないが、このような遊技の進行状況に関する情報は、全てコマンドとして遊技制御基板40から演出制御基板90に送信される。
遊技制御基板40から演出制御基板90に送信されるコマンドには、少なくともBETコマンド、当選状況通知コマンド、リール回転コマンド、リール停止コマンド、入賞情報コマンド、払出開始コマンド、払出終了コマンド、遊技状態コマンド、打止コマンド、エラーコマンド、設定開始コマンド、初期化コマンド、電源投入コマンド、BET解除コマンド、クレジット返却コマンドが含まれている。遊技制御基板40から演出制御基板90に送信されるコマンドには、これ以外のコマンドも含まれているが、本発明に直接関わるものではないため、詳細な説明を省略している。
BETコマンドは、メダルの投入枚数、すなわち賭数の設定に使用されたメダル枚数を特定可能なコマンドであり、メダル投入時、1枚BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6が操作されて賭数が設定されたときに送信される。
当選状況通知コマンドは、内部当選フラグの当選状況、並びに成立した内部当選フラグの種類を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。
リール回転コマンドは、リールの回転の開始を通知するコマンドであり、リール2L、2C、2Rの回転が開始されたときに送信される。
リール停止コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれかであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号、該当するリールの停止位置の領域番号、を特定可能なコマンドであり、各リールの停止制御が行なわれる毎に送信される。
入賞情報コマンドは、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能なコマンドであり、全リールが停止して入賞判定が行なわれた後に送信される。
払出開始コマンドは、メダルの払出開始を通知するコマンドであり、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が開始されたときに送信される。また、払出終了コマンドは、メダルの払出終了を通知するコマンドであり、入賞およびクレジットの精算によるメダルの払出が終了したときに送信される。
遊技状態コマンドは、次ゲームの遊技状態(通常遊技状態であるか、RT中であるか、ビッグボーナス中であるか、レギュラーボーナス中であるか等)およびRTの残りゲーム数を特定可能なコマンドであり、ゲームの終了時に送信される。
打止コマンドは、打止状態の発生または解除を示すコマンドであり、BB終了後、エンディング演出待ち時間が経過した時点で打止状態の発生を示す打止コマンドが送信され、リセット操作がなされて打止状態が解除された時点で、打止状態の解除を示す打止コマンドが送信される。
エラーコマンドは、エラー状態の発生または解除を示すコマンドであり、エラーが判定され、エラー状態に制御された時点でエラー状態の発生を示すエラーコマンドが送信され、リセット操作がなされてエラー状態が解除された時点で、エラー状態の解除を示すエラーコマンドが送信される。
設定開始コマンドは、設定変更モードの開始を示すコマンドであり、設定開始時、すなわち設定変更モードに移行した時点で送信される。
初期化コマンドは、遊技状態が初期化された旨を示すコマンドであり、設定終了時、すなわち設定変更モードの終了時に送信される。電源投入コマンドは、電源が投入された旨を示すコマンドである。BET解除コマンドは、BETを解除した旨を示すコマンドであり、精算スイッチ10が操作されてBETカウンタの値が0になったときに送信される。クレジット返却コマンドは、クレジットを返却した旨を示すコマンドであり、精算スイッチ10が操作されてクレジットカウンタの値が0になったときに送信される。
演遊技制御基板40から演出制御基板90に対して送信されるコマンドには、制御内容を構成するデータに、ヘッダデータやマークビット、エンドビットが付加されて構成される。演遊技制御基板40から演出制御基板90に対して送信されるコマンドは、シリアル出力回路41Aによってシリアルデータに変換され、演出中継基板80を介して演出制御基板90に送信される。
演出制御基板90のCPU91aは、このように遊技制御基板40のCPU41aから送られてくるコマンドに基づいて、後述するように、各種の演出を行なうものとしている。
なお、演出制御基板90においては、リール停止コマンドに基づいて可変表示装置2の表示結果を判断するための停止図柄テーブルがRAM91cに設けられている。もっとも、リール停止コマンドは、停止したリールの種類と中段に停止した図柄の番号しか情報として含んでいないので、これだけではどのような図柄が停止しているかどうかが判断できないので、ROM91bにはリール2L、2C、2Rに配置された全ての図柄を示すテーブルが予め記憶されており、このテーブルを参照して停止図柄テーブルにリール2L、2C、2Rに停止されている図柄が登録される。
演出を行なうために、サブ制御部91のRAM91cには、後述する連続演出の残りゲーム数を示す連続カウンタと、各種フラグを設定する領域と、遊技状態コマンド、リール停止コマンド、入賞情報コマンド、および当選状況通知コマンドに基づいて、各役の当選状況、リール2L、2C、2Rに導出された表示結果の組合せ、入賞の発生の有無を示す情報、遊技制御基板40の側で進行しているゲームにおいて適用される遊技状態を保存する領域(当選状況および遊技状態については、2回分)もRAM91cに設けられている。
サブ制御部91の制御により実行される演出として、通常遊技状態中およびRT中においてチャンス目が成立したこと、RT4中にいずれの入賞も発生しなかったこと、またはRT4の残りゲーム数が3ゲームとなったことを契機に複数ゲームに亘って実行される連続演出がある。連続演出の終了した後、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の当選の有無に基づいて実行される大当たり演出またはハズレ演出がある。
また、遊技状態がビッグボーナスまたはレギュラーボーナスにあるときにそれぞれ実行されるボーナス中演出がある。さらに、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)またはレギュラーボーナスに入賞したときに実行されるボーナス入賞演出や、ビッグボーナスが終了したときに実行されるボーナス終了演出がある。また、遊技状態がRT1〜RT3のいずれかにあるときにそれぞれ実行されるチャンスゾーン演出、RT4であるときに実行されるRT中演出がある。これらの演出の実行態様は、演出モードによって異なるものとなる。
ここで、ボーナス入賞演出のうちレギュラーボーナスの入賞時に実行されるボーナス入賞演出は、レギュラーボーナスに入賞したとき(すなわち、全てのリールが停止したとき)から開始され、次のゲームのために賭数を設定したときに終了させられる。また、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の入賞時に実行されるボーナス入賞演出は、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に入賞したとき(すなわち、全てのリールが停止したとき)から開始され、演出待ち時間(この間は賭数の設定が禁止される)が経過するまでの範囲内で終了される。また、ボーナス終了演出は、ビッグボーナスが終了した後、演出待ち時間(この間は賭数の設定が禁止される)が経過するまでの範囲内で終了される。いずれにしても、次のゲームのために賭数を設定するか、それよりも前に終了するので、ゲームが開始されるよりも先に終了するものとなっている。また、大当たり演出またはハズレ演出は、3ゲーム分の連続演出を行なった後のゲームのために賭数を設定したときに開始されるが、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始されると終了させられる。
これに対して連続演出、ボーナス中演出、チャンスゾーン演出またはRT中演出は、複数ゲームの期間を跨いで継続して実行されるため、実際に実行される期間は全てのリールが停止してから次にスタートスイッチ7が操作された次のゲームが開始されるまでの期間も含めて継続的に実行されるものとなっている。
また、演出制御基板90のCPU91aは、遊技者の選択スイッチ56および決定スイッチ57の操作に基づいてRAM91cに記憶された所定の遊技履歴を液晶表示器51に表示させる履歴表示演出を行なうものとしている。履歴表示演出は、単に遊技履歴を情報として表示するだけではなく、CPU91aは、さらに所定期間以上に亘って継続して遊技の進行のための操作が行なわれていないときに(ただし、リール2L、2C、2Rの回転開始から停止までのゲーム中である場合を除く)、液晶表示器51において所定のデモ演出を行なうものとしている。履歴表示演出もデモ演出も、リール2L、2C、2Rの回転が停止しているゲーム中でない期間において行なわれる。
連続演出は、3ゲームの期間に亘って継続して行なわれる。ただし、連続演出の終了前にボーナス入賞した場合には、その時点で連続演出は強制終了させられる。特にRT4中にいずれの入賞も発生しなかったゲームの次のゲーム、またはRT4の残りゲーム数が3ゲームとなったゲームから開始した連続演出が行なわれている期間は、遊技状態がRT4に制御されており、かなり高い確率でリプレイ(1)に当選する(取りこぼしなくリプレイ(1)が入賞する)ので、連続演出中にボーナス入賞してしまうことは少ない。
連続演出は、連続演出が開始するゲームの開始時において演出モードとボーナス当選しているか否かに従って選択された演出パターンに従って行なわれる。
連続演出における個々のゲーム間の演出では、いずれもボーナス当選しているかどうかが確定的に分かる情報は報知されないが、3ゲーム分を総合すれば、ボーナス当選しているかどうかが分かる場合はある。3ゲーム分の連続演出が終了した後の大当たり演出またはハズレ演出では、ボーナス当選しているかどうかが確定的に分かる情報が報知される。
ボーナス入賞演出は、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)またはレギュラーボーナスが入賞したときに実行され、これら入賞が発生した次のゲームのために賭数を設定したときに前述したボーナス中演出が開始される。
チャンスゾーン演出は、ビッグボーナスまたはレギュラーボーナスの終了後、すなわちRT1〜RT3のいずれかが開始するゲームのために賭数が設定されたときに開始され、リプレイ(2)またはリプレイ(3)が入賞してRT4またはRT5へ移行するか、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)またはレギュラーボーナスが入賞するか、規定ゲーム数に到達することで終了する。
RT中演出は、リプレイ(2)が入賞した次のゲーム、すなわちRT4が開始するゲームを開始させるためにスタートスイッチ7が操作されたときに開始され、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)またはレギュラーボーナスが入賞するか、規定ゲーム数に到達することで終了する。
これらの演出のうちLEDやモータ等による光演出に関しては、CPU91aが、駆動回路93に制御対象の電気部品および駆動態様を特定するための指令信号を出力することにより、駆動回路93が指令信号に基づくシリアル形式の制御コマンドを変換ICに出力して制御され実行される。また、これらの演出のうち液晶表示器51による表示演出に関しては、CPU91aが、表示制御回路92に演出データの書込指令や演出の開始指令、終了指令などを出力することにより、表示制御回路92のVDP141により制御されて実行される。VDP141は、演出データの書込指令を受け取ると、該指令に対応した演出データをCGROM142から読み出し、一時記憶メモリ155の演出データ領域に書き込む。演出の開始指令を受け取ると、一時記憶メモリ155の演出データ領域に演出データが書き込まれていれば、演出の終了指令を受け取るまでの各フレーム期間において、1フレーム毎に描画回路154により書き込まれている演出データに対応した画像データをフレームバッファメモリ156に展開して、表示回路157により液晶表示器51に出力させるものとしている。
このようなVDP141の制御により液晶表示器51に演出用の画像を表示させるためのデータは、演出データとして予めCGROM142に格納されている。これらの演出データは、演出モード毎に用意されており、サブ制御部91からの書込指令に基づいて一時記憶メモリ155の演出データ領域に書き込まれる演出データは、そのときの演出モードに対応したものとなる。また、履歴表示演出の演出データもデモ演出の演出データも予めCGROM142に格納されている。
連続演出(ハズレ)1〜m、連続演出(大当たり)1〜n、大当たり演出、ハズレ演出、ビッグボーナス中演出、レギュラーボーナス中演出、ビッグボーナス入賞演出、レギュラーボーナス入賞演出、ビッグボーナス終了演出の演出データが、モード1とモード2のそれぞれの演出モードに対して用意され、CGROM142に格納されている。また、デモ演出の演出データと履歴表示演出の演出データとが用意され、CGROM142に格納されている。
ここで、連続演出(ハズレ)1〜mの演出データは、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)およびレギュラーボーナスのいずれにも当選していない状態で選択されるパターン毎に用意された連続演出の演出データである。連続演出(大当たり)1〜nの演出データは、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)およびレギュラーボーナスのいずかに当選している状態で選択されるパターン毎に用意された連続演出の演出データである。
連続演出(ハズレ)1〜mの演出データ、連続演出(大当たり)1〜nの演出データは、複数ゲームの期間に亘って継続して実行される演出であるため、比較的データ量が大きなものとなっている。ビッグボーナス中演出およびレギュラーボーナス中演出の演出データも、ボーナス中演出が複数ゲームの期間に亘って継続して実行される演出であるため、比較的データ量が大きなものとなっている。
以下、この実施の形態にかかるスロットマシン1における処理について説明する。スロットマシン1においては、ゲームの処理が1ゲームずつ繰り返して行なわれることで遊技が進行されるものであるが、そのためには、遊技の進行が可能な状態となっていなければならない。遊技の進行が可能な状態であるためには、CPU41aを含むメイン制御部41が起動された状態で正常範囲の設定値が設定値ワーク41c−4に格納されており、RAM41cに格納されたデータに異常がないことが条件となる。
図18は、遊技制御基板40のCPU41aが実行する起動処理を示すフローチャートである。この起動処理は、遊技制御基板40のリセット回路49からリセット信号が入力されてメイン制御部41が起動されたときに行なわれる処理である。なお、リセット信号は、電源投入時およびメイン制御部41の動作が停滞した場合に出力される信号であるので、起動処理は、電源投入に伴うメイン制御部41の起動時およびメイン制御部41の不具合に伴う再起動時に行なわれる処理となる。
起動処理では、まず、内蔵デバイスや周辺IC、スタックポインタ等を初期化し(ステップS101)、RAM41cへのアクセスを許可する(ステップS102)。そして、設定キースイッチ37がONの状態か否かを判定する(ステップS103)。設定キースイッチ37がONでなければ、RAM41cに記憶されているデータのうちパリティ格納領域41c−7を除く全てのデータに基づいてRAMパリティを計算する(ステップS104)。
次に、ここで計算したRAMパリティがパリティ格納領域41c−7に格納されているRAMパリティ、すなわち前回の電源断時に計算して格納されたRAMパリティと比較し(ステップS105)、双方のRAMパリティが一致したか否か、すなわちRAMに格納されているデータが正常か否かを判定する(ステップS106)。なお、本実施の形態では、RAMパリティによるRAM41cが正常か否かの判定は、起動処理においてのみ行なわれるようになっている。
ステップS106においてRAMパリティが一致していなければ、RAM41cに格納されているデータが正常ではないので、図20に示すRAM異常エラー処理に移行する。RAMパリティが一致していれば、RAM41cに格納されているデータが正常であるので、スタック領域41c−6に格納されているレジスタを復帰する(ステップS107)。次に、電断前の状態でいずれかの特別役が当選しているか否かを判定し(ステップS107a)、電断前の状態でいずれかの特別役が当選している場合には、特別役の当選を示す電源投入コマンドを生成して、演出制御基板90に送信して(ステップS107b)、ステップS108の処理に進む。一方、電断前の状態でいずれの特別役も当選していない場合には、特別役の非当選を示す電源投入コマンドを生成して、演出制御基板90に送信して(ステップS107c)、ステップS108の処理に進む。ステップS108では、割込禁止を解除して、電源断前の処理に戻る。
また、ステップS103において設定キースイッチ37がONの状態であれば、割込禁止を解除して(ステップS110)、図19に示す設定変更処理に移行する(ステップS111)。そして、設定変更処理の終了後、遊技の進行が可能な状態となってゲーム制御処理に移行する。
図19は、CPU41aがステップS111で実行する設定変更処理を詳細に示すフローチャートである。設定変更処理では、まず、設定変更モード中である旨を示す設定変更フラグをRAM41cの所定の領域に設定し(ステップS201)、設定値ワーク41c−4に格納されている設定値(設定変更処理に移行する前に設定値ワーク41c−4の値は1に書き換えられているので、ここでは1である)を読み出す(ステップS202)。
その後、リセット/設定スイッチ38およびスタートスイッチ7の操作の検出待ちの状態となる(ステップS203、S204)。ステップS203においてリセット/設定スイッチ38の操作が検出されると、ステップS202において読み出した設定値に1を加算し(ステップS205)、加算後の設定値が5であるか否か、すなわち正常範囲を越えたか否かを判定する(ステップS206)。加算後の設定値が5でなければ、再びステップS203、S204のリセット/設定スイッチ38およびスタートスイッチ7の操作の検出待ちの状態に戻る。加算後の設定値が5であれば、設定値を1に補正して(ステップS207)、再びステップS203、S204のリセット/設定スイッチ38およびスタートスイッチ7の操作の検出待ちの状態に戻る。
ステップS204においてスタートスイッチ7の操作が検出されると、その時点で選択されている変更後の設定値を設定値ワーク41c−4に格納して設定値を確定する(ステップS208)。その後、設定キースイッチ37がOFFの状態となるまで待機する(ステップS209)。そして、ステップS209において設定キースイッチ37がOFFの状態になったと判定されると、ステップS201でセットした設定変更フラグを消去する(ステップS210)。次に、電断前の遊技状態がビッグボーナスであったか否かを判定する(ステップS211a)。ビッグボーナスでなかったときには、ステップS211cの処理に進む。一方、ビッグボーナスであったときには、特別ワーク41c−3に格納されている遊技状態フラグの値を初期遊技状態を示す値に更新し(ステップS211b)、ステップS211cの処理に進む。ステップS211cでは、RAM41cに格納されているデータ(スタック領域41c−6のうち使用中スタック領域のデータ、設定値ワーク41c−4に格納された設定値、および特別ワーク41c−3に格納されている遊技状態を示す値を除く)を初期化し(ステップS211c)、図18のフローチャートに復帰しゲーム制御処理に移行する。ステップS211a〜S211cの処理により、設定変更処理が行なわれるときに、その設定が行なわれる前の遊技状態がビッグボーナスまたはレギュラーボーナスであったときには初期遊技状態に遊技状態を移行させる一方、その設定が行なわれる前の遊技状態が初期遊技状態またはRTであったときにはその遊技状態のまま復帰させる。
図20は、遊技制御基板40のCPU41aが実行するRAM異常エラー処理を詳細に示すフローチャートである。RAM異常エラー処理では、ペイアウト表示器13を制御してRAM異常エラーコードをペイアウト表示器13に表示した後(ステップS301)、いずれの処理を行なわないループ処理に移行する。
上記のように起動処理においては、設定キースイッチ37がONの状態でない場合に、電源断時に計算したRAMパリティと起動時に計算したRAMパリティとを比較することで、RAM41cに記憶されているデータが正常か否かを判定し、RAM異常エラー処理に移行する。RAM異常エラー処理では、RAM異常エラーコードをペイアウト表示器13に表示させた後、いずれの処理も行なわないループ処理に移行するので、ゲームの進行が不能化される。
RAMパリティが一致しなければ、割込が許可されることがないので、一度RAM異常エラー処理に移行すると、設定キースイッチ37がONの状態で起動し、割込禁止が解除されるまでは、電源が遮断しても電断割込処理は行なわれない。すなわち、電断割込処理において新たにRAMパリティが計算されて格納されることはないので、メイン制御部41が起動しても設定キースイッチ37がONの状態で起動した場合を除き、常にRAMパリティは一致することがないので、メイン制御部41を起動させてゲームを開始(再開)させることができないようになっている。
そして、RAM異常エラー状態に一度移行すると、設定キースイッチ37がONの状態で起動し、設定変更処理が行なわれてリセット/設定スイッチ38の操作により新たな設定値が選択・設定されるまで、ゲームの進行が不能な状態となる。すなわち、RAM異常エラー状態に移行した状態では、リセット/設定スイッチ38の操作により新たに設定値が選択・設定されたことを条件に、ゲームの進行が不能な状態が解除され、ゲームを開始(再開)させることが可能となる。なお、RAM異常エラー以外のエラー状態では、RAMパリティの不一致の問題がないため、リセットスイッチ23またはリセット/設定スイッチ38の操作でのみゲームの進行が不能な状態を解除し、ゲームを再開させることができる。
以上のように遊技の進行が可能な状態となると、スロットマシン1においてゲームの処理が1ゲームずつ繰り返して行なわれることとなる。以下、スロットマシン1における各ゲームについて説明する。なお、スロットマシン1における“ゲーム”とは、狭義には、スタートスイッチ7が操作されてからリール2L、2C、2Rが停止するまでをいうものであるが、ゲームを行なう際には、スタートスイッチ7の操作前の賭数の設定や、リール2L、2C、2Rの停止後にメダルの払い出しや遊技状態の移行も行なわれるので、これらの付随的な処理も広義には“ゲーム”に含まれるものとする。なお、遊技制御基板40から演出制御基板90へのコマンドの送信は、本発明の説明に必要なものだけを説明し、そうでないコマンドの送信については、説明を省略する。
図21は、遊技制御基板40のCPU41aが1ゲーム毎に行なうゲーム制御処理を示すフローチャートである。この処理は、電源を投入し、所定のブート処理を行なった後、またはリセット/設定スイッチ38の操作により設定変更を行なった直後にも実行される。1ゲームの処理が開始すると、まず、1枚BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6を操作することにより、あるいはメダル投入口4からメダルを投入することにより賭数を設定し、スタートスイッチ7を操作することにより当該ゲームの実質的な開始を指示するBET処理を行なう(ステップS401)。前のゲームでリプレイ入賞していた場合には、リプレイゲーム中フラグにより前のゲームと同じ賭数(この実施の形態では3)が自動設定される(この段階でリプレイゲーム中フラグが消去される)。なお、BET処理の詳細については後述する。
BET処理により賭数が設定され、スタートスイッチ7が操作されると、内部抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数の値に基づいて遊技状態に応じて定められた各役への入賞を許容するかどうかを決定する抽選処理を行なう(ステップS402)。抽選処理では、RAM41cにおける当選フラグの設定状況を示す当選状況通知コマンドが演出制御基板90に送信される。なお、抽選処理の詳細については後述する。
抽選処理が終了すると、次にリール回転処理が行なわれる(ステップS403)。リール回転処理では、前回のゲームでのリール2L、2C、2Rの回転開始から1ゲームタイマが計時する時間が所定時間(たとえば、4.1秒)が経過していることを条件に、リールモータ32L、32C、32Rを駆動させ、左、中、右の全てのリール2L、2C、2Rを回転開始させる。リール2L、2C、2Rの回転開始から所定の条件(回転速度が一定速度に達した後、リールセンサ333SL、3SC、3SRにより基準位置を検出すること)が成立すると、ストップスイッチ8L、8C、8Rを操作有効とする。その後、ストップスイッチ8L、8C、8Rが遊技者によって操作されることにより、リールモータ32L、32C、32Rを駆動停止させ、リール2L、2C、2Rの回転を停止させる。リール2L、2C、2Rの回転開始時、および回転停止時に、それぞれリール回転コマンド、リール停止コマンドが演出制御基板90に送信される。なお、リール回転処理の詳細については後述する。
リール2L、2C、2Rの駆動がそれぞれ停止すると、その停止時における表示結果において、入賞ライン上に上記したいずれかの役図柄が導出表示されたかどうかを判定する入賞判定処理が行なわれる(ステップS404)。この入賞判定処理でいずれかの役に入賞したと判定されると、遊技制御基板40において発生した入賞に応じた各種の処理が行なわれる。ここで、入賞の判定結果を示す入賞情報コマンドが演出制御基板90に送られる。なお、入賞判定処理の詳細については後述する。
入賞判定処理が終了すると、払出処理が行なわれる(ステップS405)。払出処理では、入賞判定処理において設定した払い出し予定数だけメダルの払出しまたはクレジット加算させる。ただし、データとして蓄積されているクレジットの数が50に達した場合は、ホッパーモータ34を駆動させることにより、超過した枚数のメダルをメダル払出口9から払い出させる。また、入賞に関わらない各種の処理(たとえば、ビッグボーナスの終了制御に関する処理や、持ち越しのない当選フラグの消去など)も行なわれる。なお、払出処理では、特別ワーク41c−3に格納されるビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、レギュラーボーナスの当選フラグが消去されない。これにより、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、レギュラーボーナスの当選フラグは、次のゲームに持ち越される。払出処理の最後、すなわち1ゲームの最後で次のゲームの遊技状態を示す遊技状態コマンドが演出制御基板90に送られる。なお、払出処理の詳細については後述する。そして、1ゲーム分の処理が終了し、次の1ゲーム分の処理が開始する。
次に、上記したステップS401のBET処理について詳しく説明する。図22は、CPU41aがステップS401で実行するBET処理を詳細に示すフローチャートである。BET処理では、RAM41cにおいて賭数の値が格納されるBETカウンタの値をクリアする(ステップS501)。次に、前回のゲームのリプレイ入賞に基づくリプレイゲーム中フラグがRAM41cに設定されているかどうかにより、当該ゲームがリプレイゲームであるか否かを判定する(ステップS502)。
当該ゲームがリプレイゲームであると判定された場合には、BETカウンタの値を1だけ加算し(ステップS503)、現在のBETカウンタの値を示すBETコマンドを生成して、演出制御基板90に送信する(ステップS504)。また、これによってBETカウンタの値が規定数(レギュラーボーナス中にリプレイは抽選されないため、S502でYESの場合は3)であるかどうかを判定する(ステップS505)。BETカウンタの値が規定数に達するまで、ステップS503、S504の処理を繰り返して行ない、BETカウンタの値が規定数に達すると、スタートスイッチ7の操作の検出待ちの状態で待機する(ステップS506)。スタートスイッチ7の操作が検出されると、図21のフローチャートに復帰する。
当該ゲームがリプレイゲームでなければ、BETカウンタの値が規定数(すなわち、1または3)であるか否かを判定する(ステップS507)。BETカウンタの値が規定数であれば、RAM41cにおいてクレジットの値が格納されるクレジットカウンタの値が50であるか否かを判定する(ステップS508)。クレジットカウンタの値が50であれば、流路切替ソレノイド30をOFFの状態とし、メダルの流路を払出側として新たなメダルの投入を禁止する(ステップS509)。そして、ステップS511の処理に進む。BETカウンタの値が規定数でない場合、またはクレジットカウンタの値が50でない場合には、流路切替ソレノイド30をONの状態とし、メダルの流路をホッパータンク側としてメダルの投入が可能な状態とする(ステップS510)。そして、ステップS511の処理に進む。
クレジットカウンタの値とBETカウンタの値の双方が0の場合、または精算スイッチ10の操作が検出されていなければ、投入メダルセンサ31により投入メダルの通過が検出されたかどうかを判定する(ステップS514)。投入メダルの通過が検出されていれば、BETカウンタの値が規定数(すなわち、1または3)であるか否かを判定する(ステップS515)。BETカウンタの値が規定数でなければ、BETカウンタの値を1だけ加算して(ステップS516)、現在のBETカウンタの値を示すBETコマンドを生成して、演出制御基板90に送信する(ステップS517)。そして、ステップS507の処理に戻る。
BETカウンタの値が規定数であれば、クレジットカウンタの値が50であるか否かを判定する(ステップS518)。クレジットカウンタの値が50であれば、そのままステップS507の処理に戻る。クレジットカウンタの値が50でなければ、クレジットカウンタの値を1だけ加算する(ステップS519)。
投入メダルの通過が検出されてない場合には、BETカウンタの値が規定数(すなわち、1または3)であるか否かを判定する(ステップS520)。BETカウンタの値が規定数であれば、スタートスイッチ7の操作が検出されたかどうかを判定する(ステップS521)。スタートスイッチ7の操作が検出されていなければ、ステップS507の処理に戻る。スタートスイッチ7の操作が検出されていれば、流路切替ソレノイド30をOFFの状態とし、メダルの流路を払出側として新たなメダルの投入を禁止する。また、1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、精算スイッチ10の操作を無効とする(ステップS522)。そして、BET処理を終了して、図21のフローチャートに復帰する。
BETカウンタの値が規定数でなければ、クレジットカウンタの値が0であるかどうかを判定する(ステップS523)。クレジットカウンタの値が0であれば、ステップS507の処理に戻る。クレジットカウンタの値が0でなければ、1枚BETスイッチ5により1枚BETスイッチ5の操作が検出されたかどうかを判定する(ステップS524)。1枚BETスイッチ5の操作が検出されていなければ、MAXBETスイッチ6によりMAXBETスイッチ6の操作が検出されたかどうかを判定する(ステップS525)。MAXBETスイッチ6の操作も検出されていなければ、ステップS507の処理に戻る。
1枚BETスイッチ5の操作が検出されていれば、クレジットカウンタの値を1だけ減算し(ステップS526)、BETカウンタの値を1だけ加算して(ステップS527)、現在のBETカウンタの値を示すBETコマンドを生成して、演出制御基板90に送信する(ステップS528)。そして、ステップS507の処理に戻る。
MAXBETスイッチ6の操作が検出されていれば、クレジットカウンタの値が0であるかどうかを判定する(ステップS529)。クレジットカウンタの値が0でなければ、クレジットカウンタの値を1だけ減算し(ステップS530)、BETカウンタの値を1だけ加算して(ステップS531)、現在のBETカウンタの値を示すBETコマンドを生成して、演出制御基板90に送信する(ステップS532)。ここで、BETカウンタの値が規定数(すなわち、1または3)になったかどうかを判定する(ステップS533)。BETカウンタの値が規定数であれば、ステップS507の処理に戻る。BETカウンタの値が規定数でなければ、ステップS529の処理に戻る。ステップS529でクレジットカウンタの値が0であると判定されると、ステップS507の処理に戻る。
次に、ステップS513の精算処理について詳しく説明する。図24は、CPU41aがステップS513で実行する精算処理を詳細に示すフローチャートである。精算処理では、流路切替ソレノイド30をOFFの状態とし、メダルの流路を払出側として新たなメダルの投入を禁止する(ステップS601)。また、ホッパーモータ34をONの状態として駆動させる(ステップS602)。
次に、BET数を精算するのか否かを判定する(ステップS603)。すなわち、BETカウンタの値が0であるか否かが判定され、0でないときにBET数を精算すると判定し、0であるときにBET数を精算しないと判定される。
BET数を精算すると判定したときには、BETカウンタの値を1だけ減算し(ステップS609)、BETカウンタの値が0であるか否かを判定する(ステップS610)。ステップS610においてBETカウンタの値が0でないと判定されたときには、ステップS609へ移行され、BETカウンタの値が0であると判定されたときには、ステップS611へ移行される。なお、BETカウンタの値が0であると判定されたときに、BET解除コマンドを生成して、演出制御基板90に送信する。
一方、BET数を精算しないと判定したときには、クレジットカウンタの値が0であるか否かを判定する(ステップS604)。クレジットカウンタの値が0であると判定されたときには、メダルを払い出すことなくそのまま精算処理を終了する。一方、クレジットカウンタの値が0でないと判定されたときには、クレジットカウンタの値を1だけ減算し(ステップS606)、クレジットカウンタの値が0になったか否かを判定する(ステップS607)。ステップS607においてクレジットカウンタの値が0になっていないと判定されたときには、ステップS606へ移行され、クレジットカウンタの値が0であると判定されたときには、ステップS611へ移行される。なお、クレジットカウンタの値が0であると判定されたときに、クレジット返却コマンドを生成して、演出制御基板90に送信する。
ステップS611においては、ホッパーモータ34をOFFの状態として駆動を停止させる。そして、精算処理を終了して、元の処理に復帰する。
次に、上記したステップS402の抽選処理について詳しく説明する。図25は、CPU41aがステップS402で実行する抽選処理を詳細に示すフローチャートである。抽選処理では、今回のゲームで設定されたBET数(賭数)を読み出す(ステップS701)。次に、読み出した賭数が規定枚数(たとえば、1または3)であるかどうかを判定する(ステップS702)。読み出した賭数が規定枚数でないときには、RAM異常エラーとなり、図20に示したRAM異常エラー処理を行なうものとする。読み出した賭数が規定枚数であるときには、ステップS703の処理に進む。
ステップS703では、RAM41cの設定値ワーク41c−4に記憶されている設定値を読み出す。ここで、読み出した設定値が本来とり得るべき値である1以上4以下の範囲にあるかどうかを判定する(ステップS704)。読み出した設定値が1以上4以下の範囲になければ、RAM異常エラーとなり、図20に示したRAM異常エラー処理を行なうものとする。
読み出した設定値が1以上4以下の範囲にあれば、前述した当選役テーブルに登録されている抽選対象役のうち遊技状態に応じた抽選対象役を順番に読み出す(ステップS705)。次に、読み出した抽選対象の役について役別テーブルに登録されている共通フラグの設定状況を参照し(ステップS706)、共通フラグがON状態であるか否かを判定する(ステップS707)。
共通フラグがON状態であれば、読み出した抽選対象役について遊技状態に対応して役別テーブルに登録されているアドレスに格納されている判定値数を取得する(ステップS708)。そして、ステップS710の処理に進む。共通フラグがON状態でなければ、RAM41cに設定されている設定値を読み出し、抽選対象の役について遊技状態および設定値に対応して役別テーブルに登録されているアドレスに格納されている判定値数を取得する(ステップS709)。そして、ステップS710の処理に進む。
ステップS710では、ステップS708またはS709で取得した判定値数をRAM41cの判定領域に記憶された内部抽選用の乱数(乱数発生回路42から抽出された乱数、乱数発生回路42から抽出された乱数をソフトウェアにより所定の手順で加工された乱数、ステップS710において加算された乱数等を含む)の値に加算し、加算の結果を新たな内部抽選用の乱数の値とする。そして、判定値数を内部抽選用の乱数の値に加算したときにオーバーフローが生じたかどうかを判定する(ステップS711)。
オーバーフローが生じていない場合には、抽選対象となる役のうちで未だ処理対象としていない役があるかどうかを判定する(ステップS712)。未だ処理対象としていない役があれば、ステップS705の処理に戻り、当選役テーブルに登録されている次の抽選対象役を処理対象として処理を継続する。処理対象としていない役がなければ、ステップS721の処理に進む。
オーバーフローが生じた場合には、ステップS720に移行する。ステップS720においては、ステップS705で読出した抽選対象役の当選フラグをON状態に設定する。
ステップS721では、RAM41cにおける当選フラグの設定状況に応じて当選状況通知コマンドを生成し、これを演出制御基板90に送信する。そして、抽選処理を終了して、図21のフローチャートに復帰する。
次に、ステップS403のリール回転処理について詳しく説明する。図26は、CPU41aがステップS403で実行するリール回転処理を詳細に示すフローチャートである。リール回転処理では、まず、前のゲームのリール回転開始時点からウェイトタイム(たとえば、約4.1秒)が経過したか否かを判定し(ステップS801)、ウェイトタイムが経過していなければ、ウェイトタイムが経過するまで待機する。ウェイトタイムが経過していれば、ウェイトタイムを新たに設定してその計時を新たに開始する(ステップS802a)。なお、ウェイトタイムは、RAM41cの所定領域において記憶された値を所定間隔で減算更新することにより計時される。
次に、リールモータの回転開始時のワーク初期化コードをレジスタに設定し、リールの回転を開始させる(ステップS803)。ここで、リール2L、2C、2Rが回転開始したことを示すリール回転コマンドを生成し、演出制御基板90に送信する(ステップS804)。そして、テーブルインデックスを参照して、テーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データに基づいて、当該ゲームの遊技状態、内部当選状況、他のリールの停止状況に対応する停止制御テーブルを、回転中のリール別に作成し(ステップS805)、停止準備完了時のワーク初期化コードをレジスタに設定する(ステップS806a)。これにより、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効となる。
次に、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかの有効な操作が検出されたか否かを判定する(ステップS807)。いずれのストップスイッチの操作も検出されていなければ、リール回転エラー(一定期間以上、リールセンサ33によりリール基準位置が検出されない場合に判定されるエラー)が発生したか否かを判定する(ステップS808)。リール回転エラーが発生していなければ、ステップS807に戻る。
また、ステップS808においてリール回転エラーの発生が判定された場合には、リール回転エラーを示すエラーコードをレジスタに設定し(ステップS809)、所定のエラー処理に移行する(ステップS810b)。これに伴い、リール2L、2C、2Rの回転も一時的に停止する。そして、エラーが解除された場合には、再びステップS803に戻り、リール2L、2C、2Rの回転が再開する。
ステップS807においてストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された場合には、操作されたストップスイッチに対応するリールモータ(32L、32C、32Rのいずれか)における、その時点のリール基準位置からのステップ数(停止操作位置)を取得し、該当するリールの停止制御テーブルを参照して引込コマ数を特定して、停止位置を停止リールに対応するワークに設定する(ステップS811)。ここで、停止されるリールの種類および該リールについて停止される図柄を示すリール停止コマンドを生成し、演出制御基板90に送信する(ステップS812)。その後、操作されたストップスイッチに対応するリール(2L、2C、2Rのいずれか)の回転が停止するまで待機する(ステップS813)。
そして、操作されたストップスイッチに対応するリール(2L、2C、2Rのいずれか)の回転が停止すると、リール2L、2C、2Rの全てが停止したか否かを判定し(ステップS814)、全てのリール2L、2C、2Rの回転が停止していなければ、ステップS805に戻る。全てのリール2L、2C、2Rの回転が停止していれば、リール回転処理を終了して、図21のフローチャートに復帰する。
次に、上記したステップS404の入賞判定処理について詳しく説明する。図27は、CPU41aがステップS404で実行する入賞判定処理を詳細に示すフローチャートである。入賞判定処理では、遊技状態に応じた入賞対象役を最初から順に読み出す(ステップS901)。次に、当該読み出した役の図柄組合せが5本の入賞ラインL1〜L5のうちのいずれかに揃っているかどうかを判定する(ステップS902)。
当該役の図柄組合せが揃っていれば、当該役の入賞フラグをRAM41cに設定して(ステップS903)、ステップS904の処理に進む。当該役の図柄組合せが揃っていなければ、そのままステップS904の処理に進む。ステップS904では、当該遊技状態に応じた役のうちで未だ入賞判定の対象としていない役があるかどうかを判定する。未だ入賞判定の対象としていない役があれば、ステップS901の処理に戻り、当該遊技状態に応じた次の役を読み出すものとする。
当該遊技状態に応じた役の全てを入賞判定の対象としていれば、次に、RAM41cにリプレイ(1)〜リプレイ(3)のいずれかの入賞フラグが設定されているかどうかにより、リプレイ入賞したかどうかを判定する(ステップS905)。
リプレイ入賞していなければ、RAM41cにビッグボーナス(1)の入賞フラグが設定されているかどうかにより、ビッグボーナス(1)入賞したかどうかを判定する(ステップS906)。ビッグボーナス(1)入賞していれば、RAM41cにおいて、ビッグボーナス(1)中フラグをON状態に設定すると共に、ビッグボーナス(1)当選フラグをOFF状態に設定する。また、RAM41cにRTカウンタの値が設定されている場合には初期化してRTを終了させて、残り払出枚数を示すボーナスカウンタ(Bカウンタ)の値を270に設定する(ステップS907)。なお、ステップS907においては、さらに、ビッグボーナス(1)入賞後にフリーズ状態に制御するための、ボーナス入賞時演出待ち時間を設定する。そして、ステップS913の処理に進む。また、ビッグボーナス(1)中フラグがON状態に設定されている期間は、レギュラーボーナスに制御される。
ビッグボーナス(1)入賞していなければ、RAM41cにビッグボーナス(2)の入賞フラグが設定されているかどうかにより、ビッグボーナス(2)入賞したかどうかを判定する(ステップS908)。ビッグボーナス(2)入賞していれば、RAM41cにおいて、ビッグボーナス(2)中フラグをON状態に設定すると共に、ビッグボーナス(2)当選フラグをOFF状態に設定する。また、RAM41cにRTカウンタの値が設定されている場合には初期化してRTを終了させて、残り払出枚数を示すボーナスカウンタの値を270に設定する(ステップS909)。なお、ステップS909においては、さらに、ビッグボーナス(2)入賞後にフリーズ状態に制御するための、ボーナス入賞時演出待ち時間を設定する。そして、ステップS913の処理に進む。また、ビッグボーナス(2)中フラグがON状態に設定されている期間は、レギュラーボーナスに制御される。
ビッグボーナス(2)入賞していなければ、RAM41cにレギュラーボーナスの入賞フラグが設定されているかどうかにより、レギュラーボーナス入賞したかどうかを判定する(ステップS910)。レギュラーボーナス入賞していれば、RAM41cにおいて、レギュラーボーナス中フラグをON状態に設定すると共に、レギュラーボーナス当選フラグをOFF状態に設定する。また、RAM41cにRTカウンタの値が設定されている場合には初期化してRTを終了させて、残り払出枚数を示すボーナスカウンタの値を70に設定する(ステップS911)。なお、ステップS911においては、さらに、レギュラーボーナス入賞後にフリーズ状態に制御するための、ボーナス入賞時演出待ち時間を設定する。そして、ステップS913の処理に進む。レギュラーボーナス入賞していなければ、ステップS913の処理に進む。
ステップS905においてリプレイ(1)〜リプレイ(3)のいずれかに入賞していれば、ステップS912でRAM41cにおいてリプレイゲーム中フラグをON状態に設定することによりリプレイゲームを設定する。このリプレイゲーム中フラグは、次のゲームで賭数が自動設定されると消去されるものとなる。そして、ステップS913の処理に進む。
ステップS913では、RAM41cにおいてON状態に設定されている入賞フラグ(但しはずれの場合は入賞フラグの設定はない)に基づいて入賞した役の種類、および当該入賞に伴って払出されるメダルの枚数を示す入賞情報コマンドを生成して、演出制御基板90に送信する。そして、入賞判定処理を終了して、図21のフローチャートに復帰する。
次に、上記したステップS405の払出処理について詳しく説明する。図28は、CPU41aがステップS405で実行する払出処理を詳細に示すフローチャートである。払出処理では、まず、RAM41cにおいてON状態に設定されている入賞フラグを読み出し(ステップS1001)、ステップS1002に移行される。ステップS1002においては、ステップS1001において読み出された入賞フラグが、ブドウ、チェリー、2枚(1)、および2枚(2)のうちいずれかの小役の入賞フラグであるか否かを判定することにより、メダルの払い出しを伴う小役入賞があったかどうかを判定する(ステップS1002)。小役入賞していなければ、そのままステップS1009の処理に進む。
小役入賞していれば、ホッパー80を制御することにより、当該枚数のメダルの払い出し、またはクレジット加算され(ステップS1003)、払出数がカウントされる(ステップS1004)。ステップS1004においてカウントされた払出数は、RAM41cにおいて記憶される。そして、ステップS1009の処理に進む。
ここで、ステップS1002で小役入賞していないと判定されるか、ステップS1004で払出数がカウントされることで、1ゲームが終了したものと判定されることとなる。すなわち、小役入賞していた場合には、メダルの払い出しが終了し払出数がカウントされた時点でゲームの終了と判定されるが、小役入賞していないときには、メダルの払い出しをせずに全リールの回転が停止された時点でゲームの終了と判定されるのと同じことになる。
ステップS1009では、RAM41cにボーナス中フラグがON状態に設定されているかどうかにより、現在の遊技状態がビッグボーナス中(ここではビッグボーナスに当選したゲームを除く)であるか否かを判定する。現在の遊技状態がビッグボーナス中でなければ、ステップS1011へ移行する。
ステップS1011においては、RT1〜RT5に制御されていることおよび制御されているRTの残りゲーム回数を示すRT1カウンタ〜RT5カウンタのうちすべての値が0であるか否か、すなわち、RT1〜RT5のいずれにも制御されていないかが判定される。RT1カウンタ〜RT5カウンタのうちいずれかの値が0でない、すなわちRT1〜RT5のいずれかに制御されていると判定されたときには、対応するRTカウンタの値を1だけ減算しステップS1005へ移行する。RT1カウンタ〜RT5カウンタのうちすべての値が0である、すなわちRT中でないと判定されたときには、そのままステップS1005へ移行する。
ステップS1005では、現在の遊技状態がRT4またはRT5中であるか、すなわちリプレイ(2)またはリプレイ(3)が入賞することによりRT4またはRT5に制御可能な遊技状態であるか否かを判定する。ステップS1005において現在の遊技状態がRT4またはRT5のいずれかである、すなわちRT4またはRT5に制御可能な遊技状態でないと判定されたときには、ステップS1011へ移行される。一方、ステップS1005において現在の遊技状態がRT4またはRT5のいずれでもない、すなわちRT4またはRT5に制御可能な遊技状態であると判定されたときには、ステップS1006へ移行される。
ステップS1006では、リプレイ(2)に入賞したか否かが判定される。リプレイ(2)に入賞したと判定されたときには、ステップS1007において、前述したRTカウンタの値を初期化した後、RT4カウンタの値に200を設定し、ステップS1023へ移行される。一方、リプレイ(2)に入賞したと判定されなかったときには、ステップS1008において、リプレイ(3)に入賞したか否かが判定される。リプレイ(3)に入賞していないと判定されたときには、ステップS1023へ移行される。リプレイ(3)に入賞していると判定されたときには、ステップS1008aにおいて、前述したRTカウンタの値を初期化した後、RT5カウンタの値に200を設定し、ステップS1023へ移行される。
なお、本実施の形態においては、ステップS1005〜S1008aで説明したように、RT4またはRT5に制御されている場合に、仮にリプレイ(2)またはリプレイ(3)が入賞してもステップS1005においてYESと判定されて、ステップS1006〜S1008aの処理が行なわれない、すなわちRT4またはRT5に新たに移行されないように制御される。よって、RT4に制御されている場合には、リプレイ(3)が入賞してもリプレイ(1)に当選する確率が高く設定されているRT4を継続させることができる。このため、RT4は、遊技者にとって有利な遊技状態といえる。また、RT5に制御されている場合には、リプレイ(2)が入賞してもRT4に移行されずにリプレイ(1)に当選する確率がRT4と比較して極端に低く設定されているRT5が継続される。このため、RT5は、遊技者にとって不利な遊技状態といえる。なお、本実施の形態においては、RT4またはRT5に制御されているときであっても、リプレイ(2)およびリプレイ(3)に当選する可能性がある例(図16の(e)、(f)参照)について説明したが、これに限らず、RT4またはRT5に制御されているときには、リプレイ(2)およびリプレイ(3)に当選しないまたは抽選対象としないように構成してもよい。
一方、ステップS1009において現在の遊技状態がビッグボーナス中であると判定されたときには、RAM41cのボーナスカウンタの値からステップS1004においてカウントされた払出数を差引いた値を、ボーナスカウンタの値として更新し、払出数のカウンタの値をクリアして初期化する(ステップS1010)。ステップS1013へ移行する。なお、ステップS1010では、RAM41cのカウンタを用いて、当該ボーナスにおけるゲーム数および入賞数をカウントする。
ステップS1013においては、ボーナスカウンタの値が0であるか否かが判定される。すなわち、ボーナスに対応して予め定められた払出枚数分のメダルが払い出されたか否かが判定される。ボーナスカウンタの値が0でないと判定されたときには、ステップS1023へ移行される。一方、ボーナスカウンタの値が0であると判定されたときには、ビッグボーナス(1)中であるか否かが判定される(ステップS1014)。ビッグボーナス(1)中であると判定されたときには、ビッグボーナス(1)中フラグをOFF状態に設定し、ビッグボーナスにおけるゲーム数および入賞数をカウントするためのカウンタの値をクリアして初期化する(ステップS1015)。なお、ステップS1015においては、さらに、ビッグボーナス(1)の終了後にフリーズ状態に制御するための、エンディング演出待ち時間を設定する。そして、ステップS1016では、RT1〜RT5カウンタの値が設定されている場合には0に初期化して、RT1カウンタの値に5000を設定し、ステップS1023へ移行される。ステップS1014においてビッグボーナス(1)中でないと判定されたときには、ステップS1017へ移行される。
ステップS1017では、ビッグボーナス(2)中であるか否かが判定される。ビッグボーナス(2)中であると判定されたときには、ビッグボーナス(2)中フラグをOFF状態に設定し、ビッグボーナスにおけるゲーム数および入賞数をカウントするためのカウンタの値をクリアして初期化する(ステップS1018)。なお、ステップS1018においては、さらに、ビッグボーナス(2)の終了後にフリーズ状態に制御するための、エンディング演出待ち時間を設定する。そして、ステップS1019では、RT1〜RT5カウンタの値が設定されている場合には0に初期化して、RT2カウンタの値に5000を設定し、ステップS1023へ移行される。ステップS1017においてビッグボーナス(2)中でないと判定されたときには、ステップS1020へ移行される。
ステップS1020では、レギュラーボーナス中フラグをOFF状態に設定し、レギュラーボーナスにおけるゲーム数および入賞数をカウントするためのカウンタの値をクリアして初期化する。なお、ステップS1020においては、さらに、レギュラーボーナスの終了後にフリーズ状態に制御するための、エンディング演出待ち時間を設定する。そして、ステップS1021では、RT1〜RT5カウンタの値が設定されている場合には0に初期化して、RT3カウンタの値に5000を設定し、ステップS1023へ移行される。
ステップS1023においては、RAM41cにおけるビッグボーナス(1)中フラグ、ビッグボーナス(2)中フラグ、レギュラーボーナス中フラグ、およびRTカウンタに基づいて、次のゲームで適用される遊技状態を示す遊技状態コマンドを生成して、演出制御基板90に送信する(ステップS1023)。そして、払出処理を終了して、図21のフローチャートに復帰し、1ゲームの処理が終了する。
以上のようなゲームの繰り返しにおいて、遊技制御基板40のCPU41aは、初期遊技状態、RT1〜RT5、ビッグボーナス、レギュラーボーナスの間で遊技状態の移行を行なっており、遊技の進行状況に応じてシリアルデータに変換したコマンドを演出制御基板90に送信している。これに対して、演出制御基板90のCPU91aは、遊技制御基板40から受信したコマンドに基づいて、独自の演出(光演出、表示演出等)を行なっている。
次に、本実施の形態におけるサブ制御部91のCPU91aが実行する各種制御内容を、図29〜図33に基づいて以下に説明する。
演出制御基板90では、電源基板100から電源電圧の供給を受けると、サブ制御部91が起動する。図29は、サブ制御部91のCPU91aが実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。演出制御メイン処理を開始すると、まず、所定の演出初期設定処理を実行する(Ss1)。演出初期設定処理の詳細については後述する。
演出初期設定処理を終了すると、たとえばサブ制御部91の内部状態などといった演出制御基板90における制御状態を電力供給停止時の状態に復旧させるための演出制御復旧処理を実行する(Ss2)。演出制御復旧処理の詳細についても後述する。
演出制御復旧処理を実行した後には、割込禁止としてから(Ss3)、演出側乱数値更新処理を実行して(Ss4)、割り込みを許可する(Ss5)という、一連の処理を繰り返して実行する。Ss4にて実行される演出側乱数値更新処理は、演出制御基板90の側で用いられる乱数値の全部または一部をソフトウェアにより更新するための処理である。
図30は、図29のSs1においてサブ制御部91のCPU91aが実行する演出初期設定処理を詳細に示すフローチャートである。演出初期設定処理では、まず、割込禁止に設定し(Ss101)、割り込みモードの設定を行なう(Ss102)。
次に、スタックポインタの指定アドレスの設定など、スタックポインタに関わる設定を行なう(Ss103)。また、サブ制御部91における内蔵デバイスレジスタの設定(初期化)を行なう(Ss104)。そして、サブ制御部91における内蔵周辺回路であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の設定(初期化)を行なう(Ss105)。その後、RAM91cをアクセス可能に設定する(Ss106)。
この後、たとえば、VDP141に所定の初期化信号を送信してから、VDP141の内蔵レジスタにセットするための初期設定データを送信するなどといったVDP141の初期設定を行なう(Ss107)。これにより、VDP141では、サブ制御部91から受信した初期化信号や初期化データなどに基づき、たとえば、一時記憶メモリ155やフレームバッファメモリ156の記憶内容を初期化したり、転送制御回路152や描画回路154或いは動画像用デコーダ158などにより実行中の処理や初期化を中断したり、液晶表示器51の表示画面に対応したフレームバッファメモリ156における記憶領域の割り当てを行なって表示領域を設定したり、液晶表示器51における表示画像の更新周期を設定すると行なった各種設定動作のうちの少なくとも1つを実行する。
次に、たとえばROM91bに記憶されている乱数初期設定データに基づき乱数回路134の動作設定を行なうなど演出制御基板90の側で用いられる乱数値を生成するための設定を行なう(Ss108)。さらに、たとえばROM91bに記憶されている割り込み初期設定データに基づきリセット/割込コントローラの設定やCTCのレジスタ設定を行なうことなどにより割り込みの設定を行なう(Ss109)。これにより、サブ制御部91では、所定時間(たとえば、2ミリ秒)毎に演出動作を制御するためのタイマ割込が発生することになる。そして、演出初期設定処理を終了する。
図31は、図29のSs2においてサブ制御部91のCPU91aが実行する演出制御復旧処理を詳細に示すフローチャートである。まず、RAM91cのデータチェックを行ない、チェック結果が正常であるか否かを判定する(Ss201)。ここでの処理では、たとえば、RAM91cの所定領域における記憶データを用いてチェックサムを算出し、算出されたチェックサムとRAM91cの演出制御バッファ設定部に設けられた演出チェックサムバッファに記憶されているチェックサムとを比較する。演出チェックサムバッファには、前回の電力供給停止時に同様の処理によって算出されたチェックサムが記憶されている。この演出チェックサムバッファは、バックアップ電源によってバックアップされるRAM91cのバックアップ領域に含まれており、電力供給が停止した場合でも、所定期間は演出チェックサムバッファの内容が保存されることとなる。算出されたチェックサムと演出チェックサムバッファに記憶されているチェックサムとの比較結果が不一致であれば、チェック結果が正常でないと判断される。
RAM91cのデータのチェック結果が正常である場合には、RAM91cの演出制御フラグ設定部に設けられた演出バックアップフラグがONとなっているか否かを判定する(Ss202)。演出バックアップフラグの状態は、電力供給が停止するときに、演出制御フラグ設定部に設定される。そして、この演出バックアップフラグの設定箇所がバックアップ電源によってバックアップされることで、電力供給が停止した場合でもバックアップフラグの状態は保存されることとなる。
演出バックアップフラグがONであるときには、演出バックアップフラグをクリアしてOFF状態とし(Ss203)、その後にサブ制御部91の内部状態などを電力供給が停止されたときの状態に戻すための復旧時における設定を行なう(Ss204)。たとえば、ROM91bに格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し、バックアップ時テーブルの内容を順次RAM91c内の作業領域に設定する。ここで、RAM91cの作業領域がバックアップ電源によってバックアップされている場合には、バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうちで初期化してもよい領域についての初期化データが設定されていればよい。続いて、バックアップ電源によりバックアップされるRAM91cのバックアップ領域から、制御状態を復旧させるための演出バックアップ用データを読み出し、その読み出しデータに応じてCPU91aの内蔵レジスタやRAM91cの作業領域の設定を、サブ制御部91が再起動される以前の状態に復旧させる。
この後、ステップSs204での設定に基づき、たとえばVDP141に復旧後の状態に応じた表示制御指令を送信することなどにより、VDP141における各種制御の再開設定を行なう(Ss205)。なお、Ss205の処理を実行した後には、たとえば、Ss204における制御状態の復帰によりプログラムカウンタに設定された対比値に対応する処理に復帰するようにすればよい。
また、Ss201でRAM91cのデータのチェック結果が異常である場合や、Ss202で演出バックアップフラグがOFFである場合には、RAM91cの初期化を行なう(Ss206)。RAM91cの初期化に続いて、サブ制御部91の内部状態などを初期状態とするための初期化時における設定を行なう(Ss207)。
なお、演出制御復旧処理では、メイン制御部41から電源投入コマンドを受信したときに、特別役の当選を示す電源投入コマンドであれば液晶表示器51などによって特別役の当選を示す告知演出を実行し、その後その特別役が入賞するまで継続する制御を行なうのに対して、特別役の非当選を示す電源投入コマンドであれば、演出制御復旧処理を終了する。
また、演出制御復旧処理では、電源投入コマンドか、初期化コマンドを受信するまでは、演出バックアップが正常であってもその演出状態に復帰することもなく、他のコマンドを受信してもそれに応じて演出の制御は行なわないようになっている。このため、起動時にメイン制御部41とサブ制御部91のコマンド送信ラインを非接続とし、その後メイン制御部41とサブ制御部91とを接続しても、サブ制御部91は、電源投入コマンドや初期化コマンドを受信していないため、演出の制御が行なわれることはなく、起動時にメイン制御部41とサブ制御部91のコマンド送信ラインを非接続としても、サブ制御部91側で電源投入コマンドの受信を回避し、特別役の当選を示す告知演出の実行を回避することは不可能である。
すなわち、メイン制御部41の起動時に電断前の状態に復帰し、かつ電断前から特別役が当選している場合には、特別役の当選を示す電源投入コマンドを送信し、特別役の当選を示す電源投入コマンドをサブ制御部91が受信すると、特別役の当選を示す告知演出を実行するとともに、サブ制御部91側で電源投入コマンドの受信を回避し、特別役の当選を示す告知演出の実行を回避することは不可能であるため、このようにメイン制御部41の起動時に電断前の状態に復帰し、かつ電断前から特別役が当選している場合には、必ず特別役の当選が報知されることとなる。
また、サブ制御部91では、Ss109での割り込みの設定によって所定の時間間隔(たとえば、2ミリ秒)で演出の進行を制御するための割り込みが発生し、リセット/割込コントローラによりRAM91cのタイマ割込フラグがON状態にセットされる。図32は、タイマ割込フラグがON状態にセットされたことに応答して、サブ制御部91のCPU91aが実行する演出制御割り込み処理を示すフローチャートである。
演出制御割り込み処理では、まず、タイマ割込フラグをクリアしてOFF状態とし(Ss301)、内部レジスタの内容を退避する(Ss302)。次に、詳細を後述する演出バックアップ処理を実行して、サブ制御部91が再起動された場合に再起動の以前における制御状態を復旧させるために必要なデータのバックアップを行なう(Ss303)。そして、I/Oポート91dに含まれる所定の出力ポートに初期化信号をON状態とするための制御データをセットすることなどにより、リセット回路95をクリアする(Ss304)。
次に、遊技制御基板40から送信されたシリアルデータの各種コマンドを解析するためのコマンド解析処理を実行し(Ss305)、さらに詳細を後述する演出制御処理を実行する(Ss306)。この演出制御処理により、スロットマシン1における遊技の進行状況に応じて、液晶表示器51への画像の表示させるための処理が行なわれる。また、演出制御処理では、スロットマシン1における遊技の進行状況に応じて、演出用ランプ180、181、演出駆動用ランプ182〜187、リールLED162a〜162i、サイド用ランプ160、161を駆動させるための処理が行なわれる。さらに、演出制御処理では、スロットマシン1における遊技の進行状況に応じて、スピーカ53、54から遊技音を発生させるための処理が行なわれる。次に、後述する音量調節処理を実行する(Ss306a)。この音量調節処理により、スロットマシン1における遊技の進行状況に応じて、スピーカ53、54から発生させる遊技音の音量が調節される。次に、後述するシリアル入出力処理を実行する(Ss306b)。このシリアル入出力処理により、変換IC170a〜170d、171a、171b、172aに対してシリアルデータが出力され、変換IC170eおよび172bからのシリアルデータが入力される。次に、演出側乱数値更新処理が行なわれて、演出制御基板90の側にて乱数回路(図示略)等によりカウントされる各種の乱数値が更新される(Ss307)。その後、Ss302で退避したレジスタの内容を復帰させてから(Ss308)、演出制御割り込み処理を終了する。
図33は、図32のSs303においてサブ制御部91のCPU91aが実行する演出バックアップ処理を詳細に示すフローチャートである。演出バックアップ処理においては、RAM91cの所定領域における記憶データなどを用いて、演出バックアップ用のデータの設定を行なう(Ss401)。ここで、たとえばRAM91cの演出フラグ設定部に設けられた各種フラグの値やRAM91cの演出制御タイマ設定部に設けられた各種タイマの値によりサブ制御部91での制御状態や表示制御回路92での各種処理の進行状況が特定できるのであれば、これらのフラグやタイマの値を示すデータにより、演出バックアップ用データを構成すればよい。また、たとえばCPU91aの内蔵レジスタ(たとえば、プログラムカウンタ)の格納値などからサブ制御部91の制御状態や表示制御回路92での各種処理の進行状況が特定できるのであれば、こうした内蔵レジスタの格納値を示すデータにより、演出バックアップ用データを構成すればよい。或いは、フラグやタイマの値を示すデータと内蔵レジスタの格納値を示すデータとを組合せることにより、演出バックアップデータを構成してもよい。その他にも、サブ制御部91での制御状態や表示制御回路92での各種処理の進行状況を特定して再起動後に復旧可能とする任意のデータが、演出バックアップ用データに含まれていてもよい。
次に、たとえばRAM91cの所定領域における記憶データを用いてチェックサムを算出することなどにより、チェックデータを作成する(Ss402)。そして、RAM91cの演出制御フラグ設定部に設けられた演出バックアップフラグをON状態にセットして(Ss403)、演出バックアップ処理を終了する。なお、RAM91cの一部がバックアップ電源によってバックアップされる場合には、Ss401にて作成した演出バックアップ用データや、Ss402で作成したチェックデータ、Ss403でON状態に設定した演出バックアップフラグを示すデータなどを、演出バックアップ処理の終了時にRAM91cのバックアップ領域に記憶させるようにすればよい。
図34は、サブ制御部91のCPU91aが図32のSs306およびSs306aにおいて実行する演出制御処理および音量調節処理の一例を示すフローチャートである。
図34(a)は、演出制御処理を示すフローチャートである。演出制御処理では、CPU91aは、後述するデモ期間である場合に、デモ演出を実行するデモ演出実行処理を行ない(ステップSs501)、その他の処理を行なう(ステップSs504)。デモ期間とは、たとえば、連続演出中およびボーナス中演出実行中を除く期間であって、ゲーム終了後所定時間(たとえば30秒)経過してからBETコマンドを新たに受信するまでの期間をいう。これにより、たとえば、デモ期間になるとBETコマンドを新たに受信するまで、所定のデモ演出が実行される。
デモ演出を開始する場合、CPU91aは、デモ演出開始を指令するデモ演出開始信号を表示制御回路92に出力する。表示制御回路92は、デモ演出開始信号を受信すると、デモ演出を行なうための演出データをCGROM142から読み出し、一時記憶メモリ155に記憶し、描画回路154によりフレームバッファメモリ156に描画された画像データが表示回路157により液晶表示器51に所定のデモ演出を開始する。
一方、演出制御処理では、デモ期間以外である場合に、遊技状態に応じた遊技演出(連続演出を含む)を実行する遊技演出実行処理が行なわれる(ステップSs502)。また、所定の報知条件成立時に、当選役を報知するナビ演出を実行するナビ実行処理を行ない(ステップSs503)、その他の処理を行なう(ステップSs504)。所定の報知条件とは、たとえば、チェリー、ブドウ、および2枚(1)、(2)のうちいずれかに当選することをいう。
遊技演出を開始する場合、CPU91aは、対応する遊技演出開始を指令する遊技演出開始信号を表示制御回路92に出力する。表示制御回路92は、遊技演出開始信号を受信すると、対応する遊技演出を行なうための演出データをCGROM142から読み出し、一時記憶メモリ155に記憶し、描画回路154によりフレームバッファメモリ156に描画された画像データが表示回路157により液晶表示器51に対応する遊技演出を開始する。一時記憶メモリ155に連続演出を行なうための演出データが記憶されている場合には、当該連続演出が終了するまでの間、たとえばBETされることなくゲームが所定時間行なわれていない場合であっても、表示制御回路92は、一時記憶メモリ155にデモ演出を行なうための演出データが記憶されることがないように、一時記憶メモリ155への書き込みを禁止してデモ演出等その他の演出を行なわない。
また、その他の処理においては、たとえば、遊技演出に応じた遊技音をスピーカ53、54から発生させるための処理が行なわれる。スピーカ53、54から遊技音を発生する演出を行なう場合、CPU91aは、音声出力回路94に遊技演出に応じた遊技音を発生させるための指令信号を出力する。
また、その他の処理においては、たとえば、連続演出中およびボーナス中演出実行中を除く期間であってゲームが行なわれていない期間に、遊技者の選択スイッチ56および決定スイッチ57の操作に基づいて、所定の遊技履歴を液晶表示器51に表示させる履歴表示演出を実行する履歴表示演出実行処理が行なわれる。なお、連続演出を実行している間は、選択スイッチ56および決定スイッチ57の操作を無効化して、履歴表示演出が実行されないように制御している。
また、その他の処理においては、たとえば、遊技演出に応じてLEDやモータを駆動させて光演出を行なうためのシリアルデータを設定するシリアル設定処理が行なわれる。
図35は、シリアル設定処理の一例を示すフローチャートである。シリアル設定処理において、CPU91aは、まず、遊技演出に応じてランプ制御(点灯態様)を変更させるタイミングであるか否かが判定される(ステップSs951)。ランプ制御を変更させるタイミングであると判定されたときに、CPU91aは、制御対象のランプを構成するLEDが接続された変換ICのアドレス情報と変更後の制御情報とを含むランプ制御信号を、ROM91bに設けられた所定のランプ制御信号格納領域から抽出する(ステップSs952)。
ランプ制御信号格納領域には、たとえば、遊技演出の種類および当該遊技演出が開始されてから経過した時間に対応して、ランプ制御信号が格納されている。ステップSs952では、経過タイミングから特定されるランプ制御信号を読み出す処理が行なわれる。次いで、抽出したランプ制御信号に、図8に示すヘッダデータ(1FFh)やマークビット、エンドビットを付加して、RAMに設けられた所定のデータ格納領域に設定する(ステップS953)。そして、ランプ制御信号出力要求フラグをセットする(ステップS954)。
次いで、遊技演出実行に応じてモータ制御(駆動態様)を変更させるタイミングであるか否かが判定される(ステップSs956)。モータ制御を変更させるタイミングであると判定されたときに、CPU91aは、制御対象のモータが接続された変換ICのアドレス情報と変更後の制御情報とを含むモータ制御信号を、ROM91bに設けられた所定のモータ制御信号格納領域から抽出する(ステップSs957)。
モータ制御信号格納領域には、たとえば、遊技演出の種類および当該遊技演出が開始されてから経過した時間に対応して、モータ制御信号が格納されている。ステップSs957では、経過タイミングから特定されるモータ制御信号を読み出す処理が行なわれる。次いで、抽出したモータ制御信号に、図8に示すヘッダデータ(1FFh)やマークビット、エンドビットを付加して、RAMに設けられた所定のデータ格納領域に設定する(ステップSs958)。そして、モータ制御信号出力要求フラグをセットする(ステップSs959)。
図36は、出力対象のランプ制御信号やモータ制御信号が設定されるデータ格納領域の一構成例を示す説明図である。この例では、ランプ制御信号またはモータ制御信号を格納するデータ格納領域が9個用意されており、出力される順に、ランプ制御信号やモータ制御信号がステップSs953およびステップSs958で順次格納される。データ格納領域に格納された制御信号は、ステップSs306bのシリアル入出力処理において出力される。
図37は、シリアル入出力処理の一例を示すフローチャートである。シリアル入出力処理において、CPU91aは、まず、ランプ制御信号出力要求フラグまたはモータ制御信号出力要求フラグがセットされているか否かを確認する(ステップSs970)。セットされていれば、それらのランプ制御信号出力要求フラグまたはモータ制御信号出力要求フラグをリセットし(ステップSs971)、データ格納領域に格納されているランプ制御信号やモータ制御信号を駆動回路93のシリアル出力回路132に出力する(ステップSs972)。この場合、CPU91aは、複数の制御信号がデータ格納領域にセットされている場合には、ステップSs972において各制御信号を順に読み出し、シリアル出力回路132に出力する。そして、出力されたランプ制御信号やモータ制御信号は、シリアル出力回路132によってシリアルデータに変換され、中継基板90aを介して、演出装置用IC基板170、パネル用IC基板171、枠用IC基板172にシリアルデータ方式として出力されることになる。
次いで、CPU91aは、入力取込信号出力部133に、演出装置用IC基板170に対して中継基板90aを介して入力取込信号を出力させる(ステップSs973)。演出装置用IC基板170に搭載された変換IC170eは、入力取込信号が入力されたことにもとづいて、各センサ182c〜185cの検出信号をラッチし、シリアルデータ方式として中継基板90aを介して演出制御基板90に出力することになる。そして、CPU91aは、シリアル入力回路131から入力データを読み込んでRAM91cの所定の格納領域に格納する(ステップSs974)。なお、ステップSs974では、CPU91aは、変換IC170eから入力データを受信する時間分遅延させてからシリアル入力回路131から入力データを読み込むように制御する。
次いで、CPU91aは、入力取込信号出力部133に、枠用IC基板172に対して中継基板90aを介して入力取込信号を出力させる(ステップSs975)。枠用IC基板172に搭載された変換IC172bは、入力取込信号が入力されたことにもとづいて、選択スイッチ56、決定スイッチ57の検出信号をラッチし、シリアルデータ方式として中継基板90aを介して演出制御基板90に出力することになる。そして、CPU91aは、シリアル入力回路131から入力データを読み込んでRAM91cの所定の格納領域に格納する(ステップSs976)。なお、ステップSs976では、CPU91aは、変換IC172bから入力データを受信する時間分遅延させてからシリアル入力回路131から入力データを読み込むように制御する。
変換IC170a〜170d、171a、171b、172aでは、各々、シリアル入出力処理で出力される制御信号から特定されるアドレス情報が当該変換ICのアドレスであるか否かを判断する。そして、一致すると判断した変換ICは、制御信号から特定される制御情報をパラレルデータに変換して、接続された電気部品に供給する。一致しないと判断した変換ICは、接続された電気部品へのデータ供給を行なわない。
ここで、LEDの点灯態様およびモータの駆動態様の一例を説明する。図38および図39は、演出駆動用ランプ182〜187を構成するLED182a〜187aについての点灯態様、およびモータ182c〜185cについての駆動態様の一例を説明するための図である。
図38(a)は、LED182a〜187aを点灯させるためのランプ制御信号が出力されたときの点灯態様を示す図である。LED182a〜187aを点灯させる際には、LED182a〜187aが接続されている変換IC170cのアドレス情報(たとえば、アドレスが03であるため、“00000011”)と、LED182a〜187aを全て点灯させる制御情報(たとえば、最下位ビット(以降、第0ビットという。また、第0ビットよりも上位のビットを順に第1〜第7ビットという)がLED182aの論理値、第1ビットがLED183aの論理値…第5ビットがLED187aの論理値とすると、“00111111”)とを含むランプ制御信号が出力される。これにより、変換IC170cは、アドレスが一致すると判断し、制御情報をパラレルデータに変換して、接続されたLED182a〜187aに供給する。その結果、図38(a)に示すように、LED182a〜187a全てを点灯させることができる。
なお、図38(a)の点灯態様を変更するとき(ランプ制御を変更するタイミングのとき)には、図35のシリアル設定処理で、LED182a〜187aが接続されている変換IC170cのアドレス情報と、変更後の点灯態様に対応する制御情報(点灯させるLEDに対応するビットの論理値を1に、消灯させるLEDに対応するビットの論理値を0に設定したもの)とを含むランプ制御信号が設定され、図36のシリアル入出力処理で出力される。
図38(b)は、図38(a)の点灯態様であるときに、モータ182c〜185cを駆動させるためのモータ制御信号が出力されたときの駆動態様を示す図である。なお、ここでは、前述したように、モータ182bを正回転させることにより反射傘182d〜184dを上向きに駆動させ、逆回転させることにより反射傘182d〜184dを下向きに駆動させ、モータ183bを正回転させることにより反射傘182d〜184dを左向きに駆動させ、逆回転させることにより反射傘182d〜184dを右向きに駆動させるように組み付けられており、モータ184bはモータ182bと同様に正回転で反射傘185d〜187dを上向きに、逆回転で反射傘185d〜187dを下向きに駆動させ、モータ185bはモータ183bと同様に正回転で反射傘185d〜187dを左向きに、逆回転で反射傘185d〜187dを右向きにそれぞれ駆動可能に組み付けられている場合について説明する。
反射傘182d〜187dを下向きに駆動させる際には、モータ182bおよびモータ184bが接続されている変換IC170dのアドレス情報(たとえば、アドレスが04であるため、“00000100”)と、モータ182bおよびモータ184bを逆回転させる制御情報(たとえば、第0ビットがモータ182bの正回転の論理値、第1ビットがモータ182bの逆回転の論理値、第2ビットがモータ183bの正回転の論理値…第7ビットがモータ185bの逆回転の論理値とすると、“00100010”)とを含むモータ制御信号が、図35のシリアル設定処理で設定され図36のシリアル入出力処理で出力される。これにより、変換IC170dは、アドレスが一致すると判断し、制御情報をパラレルデータに変換して、接続されたモータ182b〜185bに供給する。その結果、図38(b)に示すように、反射傘182d〜187dを下向きに駆動させることができる。
図38(c)は、図38(b)の駆動態様であるときに、モータ182c〜185cを駆動させて外向きにするモータ制御信号が出力されたときの駆動態様を示す図である。反射傘182d〜187dを外向きに駆動させる際には、モータ182bおよびモータ184bが接続されている変換IC170dのアドレス情報(たとえば、アドレスが04であるため、“00000100”)と、モータ182bおよびモータ184bを正回転させるとともにモータ183bを正回転させかつモータ185bを逆回転させる制御情報(たとえば、第0ビットがモータ182bの正回転の論理値、第1ビットがモータ182bの逆回転の論理値、第2ビットがモータ183bの正回転の論理値…第7ビットがモータ185bの逆回転の論理値とすると、“10010101”)とを含むモータ制御信号が、図35のシリアル設定処理で設定され図36のシリアル入出力処理で出力される。これにより、変換IC170dは、アドレスが一致すると判断し、制御情報をパラレルデータに変換して、接続されたモータ182b〜185bに供給する。その結果、反射傘182d〜184dを上向きに駆動させつつ左向きに駆動させ、反射傘185d〜187dを上向きに駆動させつつ右向きに駆動させることができる。
そして、反射傘182d〜184dが上下方向において中心位置であることがセンサ182cにより検出されて、その検出信号が入力されたときに、モータ182bの論理値を0、すなわち回転停止させるモータ制御信号を設定し出力する。同様に、反射傘185d〜187dが上下方向において中心位置であることがセンサ184cにより検出されて、その検出信号が入力されたときに、モータ184bの論理値を0、すなわち回転停止させるモータ制御信号を設定し出力する。その結果、反射傘182d〜184dを左向きに駆動させ、反射傘185d〜187dを右向きに駆動させた、外向きの状態で停止させることができる。なお、この外向きの状態では、LED182a〜LED184aからの光の照射方向を、当該スロットマシンで遊技する遊技者方向と異なる方向(たとえば左隣に設けられたスロットマシンで遊技を行なっている遊技者の方向)に向けることができ、LED185a〜LED187aからの光の照射方向を、当該スロットマシンで遊技する遊技者方向と異なる方向(たとえば右隣に設けられたスロットマシンで遊技を行なっている遊技者の方向)に向けることができる。
図39は、モータ182c〜185cを駆動させて反射傘182d〜187dを反時計回りに回転させるモータ制御信号が出力されたときの駆動態様を示す図である。反射傘182d〜187dを向かって反時計回りに回転駆動させるときには、モータ182bおよびモータ184bを正回転させることにより反射傘182d〜187dを上向きに駆動させた後(最も上)、モータ182bおよびモータ184bを逆回転させるとともにモータ183bおよびモータ185bを正回転させて反射傘182d〜187dを左方向に駆動させて(最も左)、さらにモータ182bおよびモータ184bの回転方向はそのままに維持しモータ183bおよびモータ185bを逆回転させて反射傘182d〜187dを下方向に駆動させ(最も下)、さらにモータ183bおよびモータ185bの回転方向はそのままに維持しモータ182bおよびモータ184bを正回転させて反射傘182d〜187dを右方向に駆動させ(最も右)、さらにモータ182bおよびモータ184bの回転方向はそのままに維持しモータ183bおよびモータ185bを正回転させて反射傘182d〜187dを上方向に駆動させる(最も上)ようなモータ制御信号が、図35のシリアル設定処理で適時設定され図36のシリアル入出力処理で適時出力される。これにより、変換IC170dは、アドレスが一致すると判断し、制御情報をパラレルデータに変換して、接続されたモータ182b〜185bに供給する。その結果、反射傘182d〜187dを反時計回りに回転駆動させることができる。
なお、図38および図39では、演出駆動用ランプ182〜187を構成するLED182a〜187aについての点灯態様、およびモータ182c〜185cについての駆動態様について説明したが、その他の電気部品である演出用ランプ180、181を構成するLED180a〜180e、181a〜181e、リールLED162a〜163i、サイド用ランプ160、161を構成するLED160a〜160c、161a〜161cについても同様に、点灯態様に応じた制御信号が、図35のシリアル設定処理で適時設定され図36のシリアル入出力処理で適時出力されることにより制御される。
次に、サブ制御部91のCPU91aが遊技状態に応じて実行される遊技演出と、遊技演出に対応して行なわれるLEDおよびモータによる光演出とを説明する。図40は、遊技状態に応じて実行される遊技演出および光演出の内容を説明するための図である。なお、図40では、光演出として、演出駆動用ランプ182〜187による演出内容を説明する。
遊技状態がボーナス中であるときには、遊技演出としてボーナス中演出が実行される。また、ボーナス中であるときには、光演出として、演出駆動用ランプ182〜187を点灯させるとともに外向きで停止させる演出が実行される(図38(c)参照)。これにより、他の遊技者にボーナス中であることをアピールでき、遊技者の優越感を高ぶらせることができる。
なお、ボーナス中であるときであって、入賞時およびメダル払出時に、演出駆動用ランプ182〜187を点灯させるとともに回転させる演出が実行される。これにより、ボーナス中演出が行なわれているときであっても、入賞したことを遊技者にわかりやすく報知することができる。
遊技状態がボーナス終了後のRT中(RT1〜RT3中)であるときには、遊技演出としてチャンスゾーン演出が実行される。また、RT1〜RT3中であるときには、光演出として、演出駆動用ランプ182〜187を点灯させるとともに内向き(照射方向を当該スロットマシンで遊技する遊技者方向に向ける態様)で停止させる演出が実行される(反射傘182d〜184dが右向き、反射傘185d〜187dが左向き)。これにより、チャンスゾーン演出中であるときに、遊技者にとって有利なRT4に制御されるか遊技者にとって不利なRT5に制御されるかの緊張感を高めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、チャンスゾーン演出中であるときであって、リプレイ(2)またはリプレイ(3)に当選してから入賞するまでの間、演出駆動用ランプ182〜187を点灯させるとともに回転させる演出が実行される。これにより、遊技者にとって有利なRT4に制御されるか遊技者にとって不利なRT5に制御されるかを煽ることができる。また、その後、リプレイ(2)に入賞してRT4に制御されるときには、演出駆動用ランプ182〜187を点灯させるとともに外向きで停止させる演出が実行される。これにより、他の遊技者にRT4に制御されたことをアピールでき、遊技者の優越感を高ぶらせることができる。これに対し、リプレイ(3)に入賞してRT5に制御されるときには、演出駆動用ランプ182〜187を点灯させるとともに下向きで停止させる演出が実行される。
遊技状態がRT4中であるときには、遊技演出としてRT4中演出が実行される。また、RT4中であるときには、光演出として、演出駆動用ランプ182〜187を点灯させるとともに外向きで停止させる演出が実行される。これにより、他の遊技者にRT4中であることをアピールでき、遊技者の優越感を高ぶらせることができる。
なお、RT4中であるときであって、入賞時に、演出駆動用ランプ182〜187を点灯させるとともに1回転させる演出が実行される。これにより、RT4中演出が行なわれているときであっても、入賞したことを遊技者にわかりやすく報知することができる。
また、遊技状態が、所定のチャンス目が出現したときやRT4中であるときに何ら入賞が発生しなかったとき等の特定時には、遊技演出として連続演出が実行される。また、連続演出中であるときには、光演出として、演出駆動用ランプ182〜187を点灯させるとともに内向きで停止させる演出が実行される。これにより、連続演出中であるときに、ビッグボーナスに当選しているか否かの緊張感を高めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、連続演出中であるときであって、ゲームが終了したときに、演出駆動用ランプ182〜187を点灯させるとともに終了したゲーム数(たとえば、1ゲーム目であるか、2ゲーム目であるか等)に応じた回数分だけ回転させる演出が実行される。これにより、ボーナスに当選しているか否かを煽ることができる。また、その後、3ゲーム目が終了したときであってボーナスに当選しているときには、演出駆動用ランプ182〜187を点灯させるとともに外向きで停止させる演出が実行される。これにより、他の遊技者にボーナスに当選していることをアピールでき、遊技者の優越感を高ぶらせることができる。これに対し、3ゲーム目が終了したときであってボーナスに当選していないときは、演出駆動用ランプ182〜187を点灯させるとともに下向きで停止させる演出が実行される。
図34に戻り、図34(b)は、音量調節処理を示すフローチャートである。音量調節処理では、CPU91aは、遊技音を通常音量(ここでは最大)にして出音しているときに、所定の消音条件成立で現在出音中の遊技音の音量を最小(消音)する消音処理(ステップSs601)を行なう。所定の消音条件とは、たとえば、遊技状態コマンドを受信してから(前回ゲーム終了時から)所定時間経過したこと、クレジット返却コマンドを受信(クレジット精算)したこと、BETコマンドを受信してから(BET操作されてから)所定時間経過したこと、BET解除コマンドを受信(BETキャンセル)したこと、当選状況通知コマンドを受信してから(ゲーム開始から)リール停止コマンドを受信することなく所定時間経過したこと、およびリール停止コマンドを受信してから(停止操作してから)新たなリール停止コマンドを受信することなく所定時間経過したこと等をいう。
一方、遊技音を消音しているときに、所定の解除条件成立で消音を解除して遊技音を通常音量にして出音させる解除処理(ステップSs602)を行なう。所定の解除条件とは、たとえば、BETコマンドを受信したこと、当選状況通知コマンドを受信したこと、およびリール停止コマンドを受信したこと等をいう。なお、消音条件が成立したときに、図35のシリアル設定処理において、図8(B)で説明したリセットコマンドの制御信号を設定し、図36のシリアル入出力処理において出力するように構成してもよい。これにより、消音条件が成立したときに、消音処理を行なうとともに、光演出を終了することができる。消音条件が成立したときには、点灯態様および駆動態様をRAM91c等に一時的に格納するように構成してもよい。そして、解除条件が成立したときに、一時的に格納していた点灯態様および駆動態様で光演出を行なうための制御信号を設定し、出力するように構成してもよい。これにより、解除条件が成立したときに消音が解除されるとともに、光演出を再開することができる。
次に、サブ制御部91のCPU91aが実行する音量調節処理の内容について、図41〜図44に示すタイミングチャートに基づいて説明する。
ここで、たとえば、前述した連続演出が行なわれているときであって前回のゲームが終了した後から次ゲームが開始されるまでの間における連続遊技効果音の音量調節処理の一例を、図41(a)のタイミングチャートに基づいて説明する。まず、連続演出が開始された場合、連続演出の種類に応じた連続遊技効果音の音量を最大(MAX)にして出音を開始する(ta1)。その後、連続演出中における所定のゲームが終了して遊技状態コマンドを取得した時点から(ta2)、賭数の設定が行なわれることなく30秒が経過した場合(ta3)は、遊技の進行が中断しているとして、現在出音中の連続遊技効果音の音量を最小(消音)とする。
その後、遊技者による賭数の設定操作がなされてBETコマンドを取得した時点で(ta4)、遊技の進行が再開したとして、連続遊技効果音の音量を元のレベル、すなわち、最大まで上げる(元のレベルに戻す)。
次に、前述した連続演出が行なわれているときであって前回のゲームが終了したときから30秒が経過する前にクレジットの精算がなされた場合の一例を、図41(b)のタイミングチャートに基づいて説明する。まず、連続演出が開始された場合、連続演出の種類に応じた連続遊技効果音の音量を最大(MAX)にして出音を開始する(tb1)。その後、連続演出中における所定のゲームが終了して遊技状態コマンドを取得した時点から(tb2)、賭数の設定が行なわれることなく30秒が経過する時点(tb4)よりも前の所定時点で遊技者による精算操作によりクレジットの精算がなされた時点で(tb3)、現在出音中の連続遊技効果音の音量を最小(消音)とする。
その後、遊技者による賭数の設定操作がなされてBETコマンドを取得した時点で(tb5)、遊技の進行が再開したとして、連続遊技効果音の音量を元のレベル、すなわち、最大まで上げる(元のレベルに戻す)。
次に、前回のゲームが終了したときから30秒が経過する前に賭数の設定がなされ、さらにその後新たな賭数の設定がなされないまま所定時間が経過した場合の一例を、図42(a)のタイミングチャートに基づいて説明する。
まず、連続演出が開始された場合、連続演出の種類に応じた連続遊技効果音の音量を最大(MAX)にして出音を開始する(tc1)。その後、連続演出中における所定のゲームが終了して遊技状態コマンドを取得した時点から(tc2)30秒が経過する時点(tc4)よりも前に賭数の設定がなされ、該賭数の設定に基づいて送信されたBETコマンドを取得した場合(tc3)、連続遊技効果音の音量は下げずに現在の音量が維持される。
次いで、tc3において賭数の設定がなされてBETコマンドを取得した時点から、新たなBETコマンドや当選状況通知コマンドを取得することなく、30秒が経過した時点で(tc5)、現在出音中の連続遊技効果音の音量を最小(消音)とする。
その後、遊技者による賭数の設定操作がなされて新たにBETコマンドを取得した時点で(tc6)、遊技の進行が再開したとして、連続遊技効果音の音量を元のレベル、すなわち、最大まで上げる(元のレベルに戻す)。
次に、前回のゲームが終了したときから30秒が経過する前に賭数の設定がなされ、さらにその後賭数の精算がなされた場合の一例を、図42(b)のタイミングチャートに基づいて説明する。
まず、連続演出が開始された場合、連続演出の種類に応じた連続遊技効果音の音量を最大(MAX)にして出音を開始する(td1)。その後、連続演出中における所定のゲームが終了して遊技状態コマンドを取得した時点から(td2)30秒が経過する時点(td5)よりも前に賭数の設定がなされ、該賭数の設定に基づいて送信されたBETコマンドを取得した場合(td3)、連続遊技効果音の音量は下げずに現在の音量が維持される。
次いで、td3において賭数の設定がなされてBETコマンドを取得した時点から、新たなBETコマンドや当選状況通知コマンドを取得することなく、30秒が経過する時点(td6)よりも前の時点で、遊技者による賭数の精算(BETキャンセル)がなされた場合(td4)、現在出音中の連続遊技効果音の音量を最小(消音)とする。
その後、遊技者による賭数の設定操作がなされて新たにBETコマンドを取得した時点で(td7)、遊技の進行が再開したとして、連続遊技効果音の音量を元のレベル、すなわち、最大まで上げる(元のレベルに戻す)。
このように本実施例では、CPU91aは、前回のゲームが終了してから計時を開始するとともに、該計時を開始してから30秒が経過する前にBETコマンドを取得した場合、該BETコマンドを取得した時点で新たに計時を開始し、その時点から新たにBETコマンドまたは当選状況通知コマンドを取得することなく30秒が経過したときにも、連続遊技効果音の音量を下げるようになっていたが、計時を開始してから30秒が経過する前にBETコマンドを取得した場合に、新たに計時を開始しなくてもよい。
ここで、本実施例の変形例としての音量調節処理の一例を、図43のタイミングチャートに基づいて説明すると、連続演出が開始された場合、連続演出の種類に応じた連続遊技効果音の音量を最大(MAX)にして出音を開始する(te1)。その後、ビッグボーナス中における所定のゲームが終了して遊技状態コマンドを取得した時点から(te2)30秒が経過する時点(te4)よりも前に賭数の設定がなされ、該賭数の設定に基づいて送信されたBETコマンドを取得した場合(te3)、連続遊技効果音の音量は下げずに現在の音量を維持するとともに、その時点から新たに計時を開始することなく、そのままの状態に維持する。
次いで、te2においてゲームが終了した時点(te2)から当選状況通知コマンドを取得することなく30秒が経過した時点(te4)で、現在出音中の連続遊技効果音の音量を最小(消音)とする。
その後、遊技者によるゲームの開始操作がなされて当選状況通知コマンドを取得した時点で(te5)、遊技の進行が再開したとして、連続遊技効果音の音量を元のレベル、すなわち、最大まで上げる(元のレベルに戻す)。
次に、連続演出が行なわれているときであってゲームが開始された後における連続遊技効果音の音量調節処理の一例を、図44(a)のタイミングチャートに基づいて説明する。
たとえば、連続演出が開始された場合、連続演出の種類に応じた連続遊技効果音の音量を最大(MAX)にして出音を開始する(tf1)。その後、連続演出中における所定のゲームが開始されて当選状況通知コマンドを取得した時点から(tf2)、リールの停止操作が行なわれてリール停止コマンドを取得することなく60秒が経過した場合(tf3)、その時点で、ゲームが開始してから遊技者によるリール停止コマンドを取得しないまま所定時間である60秒が経過した、すなわち遊技の進行が中断しているとして、現在出音中の連続遊技効果音の音量を最小(消音)とする。
その後、遊技者による第1リールの停止操作がなされてリール停止コマンドを取得した時点で(tf4)、遊技の進行が再開したとして、連続遊技効果音の音量を元のレベル、すなわち、最大まで上げる(元のレベルに戻す)。
次いで、第1または第2リールの停止操作後における連続遊技効果音の音量調節処理の一例を、図44(b)のタイミングチャートに基づいて説明する。
たとえば、連続演出が開始された場合、連続演出の種類に応じた連続遊技効果音の音量を最大(MAX)にして出音を開始する(tg1)。その後、連続演出中における所定のゲームが開始されて当選状況通知コマンドを取得した後(tg2)、第1または第2リールの停止操作が行なわれてリール停止コマンドを取得した時点から(tg3)、第2または第3リールのリール停止操作、つまり、新たなリール停止コマンドを取得することなく60秒が経過した場合(tg4)、その時点で、第1または第2リールの停止操作がなされてから新たにリール停止コマンドを取得しないまま所定時間である60秒が経過した、すなわち遊技の進行が中断しているとして、現在出音中の連続遊技効果音の音量を最小(消音)とする。
その後、遊技者による第2または第3リールの停止操作がなされてリール停止コマンドを取得した時点で(tg5)、遊技の進行が再開したとして、連続遊技効果音の音量を元のレベル、すなわち、最大まで上げる(元のレベルに戻す)。 次に、機種入れ替えのときに要する作業について説明する。本実施の形態において説明したスロットマシンにおいて、機種入れ替えする場合には、一般的に、少なくとも、前面扉の上部に取り付けられた演出装置を別の演出装置に取り替えることにより行なわれる。そして、従来のスロットマシンでは、演出装置を別の演出装置に取り替えるときに、それぞれ搭載されている電気部品が機種によって異なることから、信号線の数が不足することやコネクタの数が不足して、容易に作業が進まないといった不都合が生じていた。
しかし、本実施の形態において、演出装置179を構成する電気部品を制御するための制御信号は、演出制御基板90からシリアルデータで出力するように構成し、演出装置179に搭載されている変換ICによって各種電気部品に供給されるように構成している。このため、コネクタの配線数を低減することができる。また、取り替える演出装置を構成する電気部品が演出装置179を構成する電気部品と異なる場合であっても、当該別の演出装置が演出装置用IC基板170に相当する回路(この実施の形態においては、固有のアドレスが割り振られた変換ICを搭載する回路)を搭載するものであれば、演出装置179と同じ演出装置用ケーブルを用いて、当該別の演出装置を中継基板90aに接蔵して、当該演出装置を構成する電気部品を制御することができる。このため、電気部品が異なる演出装置に取り替える場合であっても、信号線の数が一致しないことやコネクタの数が一致しないことがなく、取り替え作業を容易に行なうことができる。
図45は、演出装置179を前面扉から取り外した状態を示す図である。図46は、搭載された電気部品が演出装置179と異なる別の演出装置179Aを前面扉に取り付ける状態を示す図である。図47は、別の演出装置179Aが前面扉に取り付けられた状態のスロットマシンの正面図を示す図である。
演出装置179を別の演出装置に取り替える際には、図45に示すように、演出装置179を前面扉から取り外すとともに、中継基板90aのコネクタから演出装置用ケーブル173側のコネクタが抜かれるとともに、表示制御回路92のコネクタから液晶表示器51に接続されているケーブルのコネクタが抜かれる。そして、図46に示すように、演出装置179Aのケーブル側のコネクタを、中継基板90aのコネクタに挿し、液晶用のコネクタを表示制御回路92のコネクタに挿し、当該演出装置179Aを前面扉に取り付ける。これにより、図47に示すように、演出装置179を別の演出装置179Aに取り替えることができる。
次に、打ち込み器具が接続され難いようにするために、遊技制御基板40と遊技用電子部品との間のコネクタ接続の解除を規制している点について説明する。具体的には、遊技制御基板40と投入メダルセンサ31との間のコネクタ接続、すなわち遊技制御基板40の基板側コネクタ620aとケーブル600aのケーブル側コネクタ610aとの接続、ケーブル600aのケーブル側コネクタ611aと操作部中継基板110の基板側コネクタ621aとの接続、操作部中継基板110の基板側コネクタ622gとケーブル601gのケーブル側コネクタ612gとの接続についてこれらコネクタ同士の接続の解除を規制している。基板側コネクタ620aとケーブル側コネクタ610aとの接続は、コネクタ規制部材500によってその解除が規制され、ケーブル側コネクタ611aと基板側コネクタ621aとの接続、および基板側コネクタ622gとケーブル側コネクタ612gとの接続は、コネクタ規制部材650によってその解除が規制されるようになっている。
次に、遊技制御基板40を収納する基板ケース200およびコネクタ規制部材500の詳細な構造について説明する。
図48および図49は、基板ケース200および基板ケース200をスロットマシン1の本体をなす筐体に取り付けるための取付ベース250、コネクタ規制部材500を示す分解斜視図であり、図50は、基板ケース200を取付ベース250に組み付けた状態を示す斜視図であり、図51は、コネクタ規制部材500を構成する取付側部材510およびコネクタキャップ520の要部拡大斜視図であり、図52(a)は、図51のA−A断面図であり、図52(b)(c)は、図51のB−B断面図であり、図53は、基板ケース200を取付ベース250に組み付け、更に取付側部材510に対してコネクタキャップを装着した状態を示す斜視図であり、図54(a)は、図53のC−C断面図であり、図54(b)は、図53のD−D断面図である。
基板ケース200は、図48および図49に示すように、遊技制御基板40の裏面側を覆うケース本体としての下部ケース201と、遊技制御基板40の実装面側を覆う上部ケース203と、から構成され、遊技制御基板40を挟持するように組み付けられるものである。なお、遊技制御基板40の実装面には、特に詳細な図示はしないが、CPU41a、ROM41b、RAM41c等の電子素子や、他の基板からのケーブルの一端に設けられたケーブル側コネクタ等が接続される基板側コネクタ620a〜620c等が多数実装されている。
下部ケース201は、透明な合成樹脂からなり、略長方形状に形成される底板201aと、該底板の周囲を囲むように形成された側壁と、により上面が開放する直方体状に成形されている。
下部ケース201の一方の短辺の側壁201cには、2つの封止片211、211が外方に突出して設けられているとともに、他方の短辺の側壁201dには、2対の係止部210が外方に突出して設けられている。また、下部ケース201の底板201aの裏面における側壁201dよりの両長辺側端には、後述する取付側部材510の係止片511が係合する係合溝212がそれぞれ形成されている。
上部ケース203は、透明な合成樹脂からなり、図48および図49に示すように、下面が開放するとともに、上面中央が膨出し、両短辺側に段部203a、203bが形成された凸型の箱状に成形されている。上部ケース203の下面は、下部ケース201と同型であり、下部ケース201と上部ケース203とを組み付けることで、内部に遊技制御基板40を収容する空間が形成されるようになっている。
上部ケース203の一方の短辺の側壁203cには、下部ケース201の一方の短辺の側壁201cに設けられた封止片211、211と対応する箇所にそれぞれ封止片231、231が外方に突出して設けられており、封止片231、231の間には、等間隔に4つの封止片232が外方に突出して設けられている。上部ケース203の他方の短辺の側壁203dには、下部ケース201の他方の短辺の側壁に設けられた2対の係止部210と対応する箇所にそれぞれ1対の係止部210と係合する係合部230がそれぞれ設けられている。また、上部ケース203の他方の短辺の側壁203dには、係合部230よりも外方よりの位置に、後述する取付ベース250の係止孔251a、251aに係合する係止片235、235がそれぞれ設けられている。
また、上部ケース203の両短辺側の段部203a、203bには、それぞれ凹部203e、203fが形成されているとともに、特に、段部203bの凹部203fの底面には、基板ケース200内に収容した遊技制御基板40の基板側コネクタ620aに対応する箇所に基板側コネクタ620aを挿通可能な挿通孔234が形成されている。
取付ベース250は、基板ケース200をスロットマシン1の本体をなす筐体に対して固定するための部材である。取付ベース250は、合成樹脂からなり、図48および図49に示すように、下部ケース201の底板201aよりも大きい略長方形状に形成される底板250aと、該上板の周縁辺のうち2つの長縁辺に形成された側壁250b、250cとにより上面が開放する直方体状に形成されている。取付ベース250の底板250aには、複数箇所にビス孔252が形成されているとともに、一方の短辺側の縁辺には、中央部に切り欠き250eを有する側壁250dが形成されており、底板250aには、側壁250dの切り欠き250eから中央に向かって1対のガイド254、254が設けられている。ガイド254、254の対向する面には、後述する固着部材255の両端部に形成された係止部257、257が嵌入されるガイド溝254a、254aが形成されている。
固着部材255は、合成樹脂からなり、上面に4カ所の固着孔256が形成された固着片255aの両端から下方(図中後方)に伸びる垂下片255b、255bが延設され、更に垂下片255b、255bの両端部から左右方向(図中上下方向)を向く係止部257、257が形成された略コ字状に成形されている。固着部材255は、その係止部257、257を取付ベース250のガイド254、254に形成されたガイド溝254a、254aに対してそれぞれ嵌入することで、取付ベース250に取り付けられる。
取付ベース250における側壁250dが形成された短辺側には、先端に内方向きの係止爪253aを有する係止柱253が底板250aから立設されているとともに、反対側の短辺側の両端部には、上部ケース203の係合部230が挿入される係止孔251a、251aが底板250aから連設された係止孔部251、251が立設されている。
コネクタ規制部材500は、図48および図49に示すように、基板ケース200に対して取り付けられる取付側部材510と、取付側部材510に対して装着され、基板側コネクタ620aに接続されたケーブル側コネクタ610aの一部を被覆するコネクタカバー520と、から構成され、取付側部材510を基板ケース200に対して取り付け、コネクタカバー520を装着することで、基板側コネクタ620aからのケーブル側コネクタ610aの抜脱が規制される。
取付側部材510は、透明な合成樹脂からなり、図48および図49に示すように、基板ケース200を構成する下部ケース201および上部ケース203の表面形状に沿った形状に成形されている。詳しくは、取付側部材510は、上部ケース203の係合部230が設けられた短辺側に装着されるものであり、その形状は、基板ケース200への取付時に上部ケース203における段部203bの凹部203fの底面に当接するとともに、ケーブル側コネクタ610aを逃がす切り欠き512および内側に係止孔513aを有する筒状の係止孔部513が形成された基片510aの両端から起立する起立片510b、510bを介して上部ケース203における段部203bの両端部上面に当接する上片510c、510cが延設され、更に上片510c、510cの両端から垂下する側片510d、510dを介して係止部257、257が内向きに延設された形状であり、基板ケース200への取付時に、取付側部材510の基片510a、上片510c、510cの基板ケース200に対する対向面が上部ケース203における段部203bの上面および凹部203fの底面にそれぞれ当接するようになっている。
係止孔部513における係止孔513aの内面には、図51に示すように、中心を挟んで対向する位置に係止溝514が、係止孔513aの下端から上方に向かって設けられている。係止溝514は、係止孔513aの下端からの深さの浅い浅溝部514aとそれよりも深い深溝部514bとからなる略L字状で、対向する係止溝514、514の浅溝部514a、514a同士、深溝部514b、514b同士が、それぞれ中心を挟んで対向する位置に形成されている。すなわち係止溝514、514は、中心を挟んで点対称に形成されている。
コネクタカバー520は、透明な合成樹脂からなり、図48および図49に示すように、基板ケース200に取り付けられた取付側部材510に対して取り付けた際に、基板側コネクタ620aに接続されたケーブル側コネクタ610aの一部を被覆する断面視略コ字状の被覆部521が成形されているとともに、被覆部521の長手方向側面の一方の側面521aに取付側部材510における係止孔部513の係止孔513aの内周とほぼ同径の係止筒522が接続片522aを介して設けられている。
被覆部521の一方の側面521aの下端は、取付側部材510に取り付けた際にその基片510aの上面に当接するとともに、側面521aの背面には、リブ521b、521bが設けられ、そのリブ521b、521bの下面も基片510aの上面に当接するようになっている。
係止筒522は、図51に示すように、中心を挟んで対向する位置に、先端に外向きの係止爪523aが形成され、内方に弾性変形可能な係合部523、523が設けられている。係合部523、523は、その係止爪523a、523aが、コネクタカバー520を基板側コネクタ620aにケーブル側コネクタ610aが接続されている状態で取付側部材510に取り付けた際に、係止孔513aに形成された係止溝514、514の浅溝部514a、514aに対して係合する位置に設けられている。
次に、コネクタ規制部材500の基板ケース200への取付状況および基板ケース200の筐体への取付状況について説明する。
まず、基板ケース200を構成する下部ケース201および上部ケース203の内部に遊技制御基板40を収容して封止状態とする。下部ケース201および上部ケース203を封止状態とするには、下部ケース201の2対の係止部210に対して、それぞれ対応する上部ケース203の係合部230を係合させた後、下部ケース201のいずれかの封止片211と上部ケース203の対応する封止片231とをワンウェイネジにて固着する。
ワンウェイネジは、周知のように、一方向の回転によってネジを螺着することができるが、他方向に回転させようとしても回転させることができない、すなわち、そのネジを緩めることができない機能を有するネジである。このため、下部ケース201のいずれかの封止片211と上部ケース203の対応する封止片231とをワンウェイネジにて固着すると、封止片211および封止片231のいずれか一方を破断させなければ、これらの固着を解除できないようになっている。
そして、封止片211および封止片231を固着することにより、下部ケース201に対する上部ケース203の長手方向の移動が規制され、その結果、下部ケース201の係止部210に対する上部ケース203の係合部230の係合の解除も規制されることとなり、上部ケース201と下部ケース203は、内部に遊技制御基板40を収容した状態で一体化され、封止片211および封止片231を破断しなければ、開放することができない状態となる。
次に、遊技制御基板40を封止状態とした基板ケース200に対して取付側部材510を取り付ける。取付側部材510は、その両側片510d、510dを外方に向かって弾性変形させ、上部ケース203の段部203bに装着する。そして弾性変形を解除することで、係止片511、511を下部ケース201の裏面における係合溝212、212に係合させることで取り付けられる。この際、取付側部材510の基片510a、上片510c、510cは、それぞれ上部ケース203の段部203b上面、凹部203fの底面に当接するとともに、基片510aに設けられた切り欠き512が、上部ケース203の凹部203fに設けられた挿通孔234と一致し、これら切り欠き512および挿通孔234を介して、基板ケース200に収容された遊技制御基板40の基板側コネクタ620aが基板ケース200内から外部に露出するようになっている。
次に、取付ベース250のビス孔252を介して取付ネジ259を筐体側の壁に螺入し、取付ベース250を筐体に対して固定するとともに、固着部材255の係止部257、257を取付ベース250の係合溝254a、254aにそれぞれ嵌入し、固着部材255を取付ベース250に対して装着する。
次に、取付側部材510が取り付けられた基板ケース200を取付ベース250に対して組み付ける。詳しくは、基板ケース200の一端側に突出する係止片235、235をそれぞれ取付ベース250の係止孔部251、251の係止孔251a、251aに挿入した後、図50に示すように、基板ケース200を取付ベース250の側壁250b、250cの間に収容させるとともに、係止柱253の係止爪253aによって基板ケース200の他端側段部203aの上面を係止して基板ケース200を取付ベース250に仮止めする。この状態で上部ケース203の一端に設けられた4つの封止片232と取付ベース250に装着された固着部材255の固着孔256がそれぞれ対応する位置となり、この状態で、いずれかの封止片232の上方から対応する固着孔256に対して前述のワンウェイネジを螺入することで、封止片232と固着部材255とを固着する。
そして、封止片232および封止片固着部材255を固着することにより、基板ケース200の封止片232側の端部における取付ベース250からの取り外し方向への移動が規制されるとともに、係止柱253によって基板ケース200の封止片232側への水平移動も規制されるので、基板ケース200の一端側に突出する係止片235、235を取付ベース250の係止孔251a、251aから外すことも不可能となる。更に、この状態では、取付ベース250の底板250aのビス孔252は全て基板ケース200に被覆され、取付ネジへの259へのアクセスも不能となり、取付ベース250を筐体から取り外すことも不可能となる。このようにして、取付側部材510が取り付けられた基板ケース200は、取付ベース250を介して筐体に固定され、封止片232または固着部材255を破断しなければ、基板ケース200を筐体から取り外すことができない状態となる。
また、取付側部材510が取り付けられた基板ケース200が取付ベース250(筐体)に対して取り外し不能に固定されると、図54(a)に示すように、取付側部材510の側片510d、510dが取付ベース250の側壁250b、250cの内面に当接し、狭持されて取付側部材510の両側片510d、510dの外方への変形が規制されるため、取付側部材510を基板ケース200から取り外すことが不可能となる。
次に、図50に示すように、基板ケース200の挿通孔234および取付側部材510における基片510aの切り欠き512を介して露呈する遊技制御基板40の基板側コネクタ620aに対してケーブル600aのケーブル側コネクタ610aを接続した後、これら基板側コネクタ620aとケーブル側コネクタ610aを接続した状態で、図53に示すように、コネクタカバー520の被覆部521でケーブル側コネクタ610aの上方を被覆するとともに、コネクタカバー520の係止筒522を取付側部材510における係止孔部513の係止孔513aに嵌入させる。これにより係止筒522の係合部523、523は、係止孔513aの内周に当接して内方に弾性変形する。この際、係合部523、523は、被覆部521でケーブル側コネクタ610aを被覆する位置とすると、自ずと係止孔513aの内面に形成された係合溝514、514のうち浅溝部514a、514aに位置決めされることとなり、係止筒522を更に嵌入し、係合部523、523の先端の係止爪523a、523aが係合溝514、514の浅溝部514a、514aに到達することで、図52(a)に示すように、係合部523、523の内方への弾性変形が開放され、係止爪523a、523aがそれぞれ浅溝部514a、514aに係合し、係止筒522の上方への移動が規制されるとともに、被覆部521の側面521aと基板側コネクタ620aおよびケーブル側コネクタ610aの側面とが当接して、係止筒522の係止孔部513に対する回転が規制されることにより、取付側部材510とコネクタカバー520とが連結し、一体化されたコネクタ規制部材500が形成された状態となる。この状態では、係合部523、523が係止孔部513によって被覆されるため、外部から係合部523、523を内方に弾性変形させることが不可能となり、コネクタカバー520または取付側部材510を破断しなければ、コネクタカバー520を取付側部材510から取り外すことが不可能となる。
コネクタカバー520を取付側部材510に対して取り外し不能に取り付けると、図54(a)(b)に示すように、被覆部521によってケーブル側コネクタ610aの上面の一部が被覆され、ケーブル側コネクタ610aの基板側コネクタ620aからの抜き方向への移動が規制され、ケーブル側コネクタ610aの基板側コネクタ620aからの抜脱が規制されるようになっている。
このように、取付側部材510を基板ケース200に取り付けた状態で、基板ケース200を筐体に対して固着した後、ケーブル側コネクタ610aを基板側コネクタ620aに接続し、その状態で基板側コネクタ620aの一部を上方から被覆するようにして取付側部材510に取り付けることによって、ケーブル側コネクタ610aの基板側コネクタ620aからの抜脱が不能化されるようになっている。
次に、ケーブル側コネクタ610aと基板側コネクタ620aとの接続を解除する際の状況について説明する。
ケーブル側コネクタ610aと基板側コネクタ620aとの接続を解除するには、取付側部材510またはケーブルカバー520を破断してコネクタカバー520を取付側部材510から取り外すか、基板ケース200の封止片232または固着部材255を破断して、基板ケース200を取付ベース250から取り外し、コネクタカバー520が取り付けられた状態のままの取付側部材510を基板ケース200から取り外す必要がある。
たとえば、ケーブル600aの故障などによりケーブル側コネクタ610aを基板側コネクタ620aから外す必要がある場合には、前者の方法で取り外し、基板の故障などにより基板ケース200ごと交換する場合には、後者の方法で取り外せばよい。
まず、ケーブル600aを交換するにあたり、ケーブル側コネクタ610aを基板側コネクタ620aから外す必要がある場合に、コネクタカバー520を取付側部材510から取り外す方法について説明すると、最初に、ニッパーなどの工具でコネクタカバー520の被覆部521と係止筒522とを繋ぐ接続片522aを破断する。これにより被覆部521が分離するとともに、係止筒522の係止孔部513に対する回転が可能な状態となる。この状態で、係止筒522を、上面視反時計回りに回転させることで、係合部523、523が係合溝514、514の浅溝部514a、514aから深溝部514b、514bの位置に移動し、図52(a)に示すように、係止爪523a、523aが浅溝部514a、514aに係合している状態から、図52(b)に示すように、係止爪523a、523aと浅溝部514a、514aの係合が解除された状態となる。これにより、係止筒522の上方への移動が可能となり、図52(c)に示すように、係止筒522を上方に引き抜くと、係止爪523a、523aが深溝部514b、514bに係合するが、この状態では、係合部523、523が露呈するため、内方に弾性変形させることが可能となり、係合部523、523を内方に弾性変形させることにより、係止爪523a、523aと深溝部514b、514bとの係合が解除され、係止筒522を取付側部材510から取り外すことができ、これによりコネクタカバー520が取付側部材510から完全に分離し、コネクタカバー520によるケーブル側コネクタ610aの抜き方向の移動の規制も解除されるので、ケーブル側コネクタ610aと基板側コネクタ620aとの接続を解除することができるようになる。
なお、コネクタカバー520を取付側部材510から取り外すと、被覆部521と係止筒522とが破断し、一度破断すると元の状態とはならないため、ケーブル側コネクタ610aと基板側コネクタ620aとの接続を解除した痕跡が残ることとなる。
次に、基板ケース200ごと交換するにあたり、ケーブル側コネクタ610aを基板側コネクタ620aから外す必要がある場合に、取付側部材510をコネクタカバー520ごと基板ケース200から取り外す方法について説明すると、最初に、ニッパーなどの工具で固着部材255と固着されている基板ケース200の封止片232を破断する。これにより、基板ケース200の封止片232側の端部における取付ベース250からの取り外し方向への移動が可能となるので、係止柱253の係止爪253aと基板ケース200の段部203eとの係合を解除する。これに伴って封止片232側への水平方向への移動も可能となるので、基板ケース200の係止片235、235を取付ベース250の係止孔251a、251aから取り外す。これにより、基板ケース200が取付ベース250から取り外され、取付側部材510の側片510d、510dを外方に変形することが可能な状態となり、取付側部材510からコネクタカバー520を取り外すことなく、取付側部材510を基板ケース200から取り外すことが可能となり、これによりコネクタカバー520と一体化された状態で取付側部材510を基板ケース200から取り外すことにより、コネクタカバー520によるケーブル側コネクタ610aの抜き方向の移動の規制も解除されるので、ケーブル側コネクタ610aと基板側コネクタ620aとの接続を解除することができるようになる。
なお、この方法によっても取付側部材510を基板ケース200から取り外すためには、固着部材255と固着されている基板ケース200の封止片232を破断する必要があり、一度破断すると元の状態とはならないため、ケーブル側コネクタ610aと基板側コネクタ620aとの接続を解除した痕跡が残ることとなる。
また、この方法によれば、基板ケース200の封止片232が破断され、固着部材255に残るが、取付側部材510からコネクタカバー520を取り外すことなく、取付側部材510を基板ケース200から取り外せるため、交換用に遊技制御基板40が収容された新たな基板ケース200にコネクタカバー520が組み付けられた状態の取付側部材510を取り付けることで、新たな基板ケース200においてケーブル側コネクタ610aと基板側コネクタ620aとの接続の解除が不能化されるとともに、新しい固着部材255を取付ベース250に装着し、コネクタカバー520が組み付けられた状態の取付側部材510を取り付けた新たな基板ケース200を取付ベース250に取り付けて固着部材255と封止片232とを固着することで、再び取付側部材510の取り外しが不可能な状態となり、ケーブル側コネクタ610aと基板側コネクタ620aとの接続を解除した場合には、その痕跡を残せる状態となる。すなわちこのような場合には、取付側部材510とコネクタカバー520とを再利用することが可能となる。
なお、本実施の形態では、取付側部材510の係止部511、511を外方に弾性変形させた状態で、基板ケース200の裏面に形成された係止溝514、514に係合させることで、取付部材510が基板ケース200に取り付けられるとともに、取付側部材510が取り付けられた基板ケース200が取付ベース250(筐体)に対して取り外し不能に固定されると、取付側部材510の側片510d、510dが取付ベース250の側壁250b、250cの内面に当接し、狭持されて取付側部材510の両側片510d、510dの外方への変形が規制されるため、取付側部材510を基板ケース200から取り外すことが不可能となる構成であるが、たとえば、取付側部材の一部を基板ケース200の裏面でネジや取り外し可能な係止ピンで固定するとともに、基板ケース200を筐体(取付ベース)に取り外し不能に取り付けた際に、これらネジや係止ピンが隠蔽される構造とし、基板ケース200を筐体に対して取り付けることで、取付側部材の基板ケース200からの取り外しが規制される構成としてもよく、取付側部材を基板ケース200に取り付けた状態で、基板ケース200を筐体に対して固着した後、取付側部材が基板ケース200から取り外せなくなる構成であれば、どのような構成を採ってもよい。
次に、コネクタ規制部材650の詳細な構造について説明する。
図55は、コネクタ規制部材650を構成する載置台660およびカバー部材680を示す分解斜視図であり、図56は、載置台660に対してカバー部材680を組み付けた状態を示す斜視図であり、図57(a)は、図56のE−E断面図であり、図57(b)は、図56のF−F断面図である。
コネクタ規制部材650は、図55および図56に示すように、操作部中継基板110を載置する載置台660と、載置台660を上方から被覆するカバー部材680と、から構成され、載置台660に操作部中継基板110を収容した後、操作部中継基板110の基板側コネクタ621a、622gに、それぞれに対応するケーブル600a、601gのケーブル側コネクタ611a、612gを接続した後、カバー部材680をケース体610に取り付けることで、基板側コネクタ621a、622gからのケーブル側コネクタ611a、612gの抜脱が規制される。
載置台660は、透明な合成樹脂からなり、操作部中継基板110よりも大径の略長方形状に成形されている。操作部中継基板110には、図55に示すように、基板側コネクタ621a、622a、622b、622c、622d〜622f、622gが実装されており、載置台660の長辺側の両側面、および短辺側の一方の側面には、操作部中継基板110を載置した際に、操作部中継基板110において差し込み口が実装面と水平方向に開口する基板側コネクタ622a、622b、622c、622d〜622f、622gが位置する部位を避けて、外方に突出するように、係止孔661bを有する係止孔部661がそれぞれ1つずつ接続片661aを介して設けられている。係止孔661bの内周面には、中心を挟んで対向する位置に中心向きの係止爪661c、661cが1対形成されている。
カバー部材680は、透明な合成樹脂からなり、載置台660とほぼ同形状に成形されており、一方の長辺側には、操作部中継基板110の基板側コネクタ621aに対応する位置に手前に向かって膨出するカバー部681が、他方の長辺側には、操作部中継基板110の基板側コネクタ622a、622bに対応する位置に手前側に向かって膨出するカバー部688、基板側コネクタ622c、622g、622d〜622fに対応する位置に手前に向かって膨出するカバー部689がそれぞれ形成されている。
カバー部681の上面681aには、ケーブル600aのケーブル側コネクタ611aの長辺の長さよりも狭い、基板側コネクタ621aに接続されたケーブル600aを逃がすための切り欠き681bが外側の側面にかけて形成され、これにより、上面681aの両側端には、それぞれ被覆面681c、681が形作られる。
カバー部688には、基板側コネクタ622a、622bに接続されたケーブル612a、612bを逃がすための切り欠き682aが形成されているとともに、カバー部689には、基板側コネクタ622cに接続されたケーブル612cを逃がすための切り欠き682b、基板側コネクタ622gに接続されたケーブル612gを逃がすための切り欠き632c、基板側コネクタ622d〜fに接続されたケーブル612d〜fを逃がすための切り欠き682dがそれぞれ形成されている。特に、基板側コネクタ622gに接続されたケーブル612gを逃がすための切り欠き682cは、ケーブル601gの長辺の長さよりも狭幅に形成されており、その両端には、カバー部689から垂下する被覆片683、683がそれぞれ設けられている。
また、カバー部材680の長辺側の両側面、および短辺側の一方の側面には、載置台660の係止孔部661と対応する位置に、外方に突出するように、係止孔661bの内周面とほぼ同径の係止筒684が接続片684aを介して設けられている。係止筒684の外周面には、係止孔661bの内周に設けられた1対の係止爪661cと対応する箇所にそれぞれ係止孔684が形成されており、係止爪661cが係合できるようになっている。
次に、載置台660とカバー部材680の取付状況について説明すると、まず、図55に示すように、載置台660に操作部中継基板110を載置し、基板側コネクタ621a、622a、622b、622c、622d〜622f、622gにそれぞれ対応するケーブル側コネクタ611a、612a、612b、612c、612d〜612f、612gを接続する。これらケーブル側コネクタを基板側コネクタに接続した後、カバー部材680を載置台660に対して取り付ける。
詳しくは、カバー部材680の係止筒634を載置台660の対応する係止孔部661の係止孔661bに嵌入する。そして係止筒634を係止孔661bに押し込むことにより、係止孔661b内の係止爪661cが係止筒684の係止孔684に係合する。これにより、外方から係止爪661cと係止孔684との係合を解除することが不可能な状態となり、図56に示すように、載置台660とカバー部材680とが、係止孔部661または係止筒634を破断しなければ取り外し不能に組み付けられた状態となる。
そして、載置台660とカバー部材680とが組み付けられると、図57(a)に示すように、操作部中継基板110の基板側コネクタ621aに接続されたケーブル側コネクタ611aの両端部上面がカバー部材680の被覆部681c、681cに被覆され、ケーブル側コネクタ611aの基板側コネクタ621aからの抜き方向への移動が規制され、ケーブル側コネクタ611aの基板側コネクタ621aからの抜脱が規制されるようになっている。
また、載置台660とカバー部材680とが組み付けられると、図57(b)に示すように、操作部中継基板110の基板側コネクタ622gに接続されたケーブル側コネクタ612gの両端部上面がカバー部材680の被覆片683、683に被覆され、ケーブル側コネクタ612gの基板側コネクタ622gからの抜き方向への移動が規制され、ケーブル側コネクタ612gの基板側コネクタ622gからの抜脱が規制されるようになっている。
次に、ケーブル側コネクタ611aと基板側コネクタ621aとの接続およびケーブル側コネクタ612gと基板側コネクタ622gとの接続を解除する際の状況について説明する。
ケーブル側コネクタ611aと基板側コネクタ621aとの接続およびケーブル側コネクタ612gと基板側コネクタ622gとの接続を解除するには、ニッパーなどの工具でカバー部材680の係止筒684を繋ぐ接続片684aを破断する。これにより、カバー部材680の本体と係止筒684とが分離して、カバー部材680を載置台660から取り外すことが可能となり、カバー部材680を載置台660から取り外すことにより、被覆部681c、681cによるケーブル側コネクタ611aの抜き方向の移動の規制が解除されるとともに、被覆片683、683によるケーブル側コネクタ612gの抜き方向の移動の規制も解除されるので、ケーブル側コネクタ611aと基板側コネクタ621aとの接続およびケーブル側コネクタ612gと基板側コネクタ622gとの接続を解除することができるようになる。
なお、カバー部材680を載置台660から取り外すと、カバー部材680の本体と係止筒684とが破断し、一度破断すると元の状態とはならないうえに、分離した係止筒684が載置台660の係止孔部661の係止孔661b内に残るため、ケーブル側コネクタ611aと基板側コネクタ621aとの接続およびケーブル側コネクタ612gと基板側コネクタ622gとの接続との接続を解除した痕跡が残ることとなる。
次に、前述した第1実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1−1) 前述した実施の形態のスロットマシン1においては、CPU91a、駆動回路93、および演出装置用IC基板170に搭載されている変換ICにより、演出駆動用ランプ182〜187を構成するLED182a〜187aを遊技状態に応じた点灯態様で発光させるとともに、反射傘182d〜187dを回転させる駆動源のモータ182b〜185bを遊技状態に応じた駆動態様で駆動させる制御が行なわれる。このため、モータ182b〜185bにより反射傘182d〜187dを回転させることにより、LED182a〜187aからの光の照射方向を多様にすることができ、演出駆動用ランプ182〜187によりバリエーション豊かに光演出を行なうことができ遊技の興趣を向上させることができる。
(1−2) 前述した実施の形態においては、リプレイ(2)が発生したときに、リプレイ(1)の当選確率が極めて高いRT4に制御される。これに対して、リプレイ(3)が発生したときに、RT4よりもリプレイ(1)の当選確率が低い、すなわちRT4よりも遊技者にとっての有利度合いが低いRT5に制御される。これにより、リプレイ(2)が発生するかリプレイ(3)が発生するかによって、遊技者にとっての有利度合いを異ならせることができる。その結果、リプレイ(2)が発生することに対し遊技者が抱く期待感と、リプレイ(3)が発生することに対し遊技者が抱く期待感とを異ならせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(1−3) 前述した実施の形態のスロットマシン1においては、取付側部材510とコネクタカバー520とからなるコネクタ規制部材500を基板ケース200に取り付けることで、当該基板ケース200に収容された遊技制御基板の基板側コネクタ620aとケーブル側コネクタ610aとの抜脱が規制されるとともに、この状態で基板ケース200を取付ベース250に取り付けて固着部材255と封止片232とを固着することで、基板ケース200からのコネクタ規制部材500の取り外しが規制されることになり、基板ケース200の封止片232を破断して基板ケース200と筐体(取付ベース250)との固着を解除しなければ、基板側コネクタ620aからケーブル側コネクタ610aを抜脱できない状態となる。すなわち封止片232の破断という痕跡を残さなければケーブル側コネクタ610aを抜脱することができない状態となり、痕跡を残さずに打ち込み器具などの不正器具を接続することができなくなるため、不正が行なわれた可能性があることを確実に発見することができるようになる。
(2) 前述した実施の形態においては、当該スロットマシンの遊技者側と、当該スロットマシンに隣接する他の遊技者側とに対して、光演出を行なうことができる。このため、図40で説明したように、遊技状態に合せて、たとえば、当該スロットマシンの遊技者の期待感を煽るための光演出と、当該スロットマシンに隣接する他の遊技者に対して優越感をアピールするための光演出とを行なうことができ、効率よく光演出効果を高めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(3) 前述した実施の形態においては、演出装置179が一体的に、スロットマシン1の前面扉に取り付けられている。このため、機種変更に伴って、演出装置179を別の演出装置に取り替える場合であっても、前面扉ごと取り替える必要がなく、演出装置を取り外して別の演出装置に取り替えることができる。その結果、機種変更のコストを低減させることができ、かつ取り替え作業を行ない易くすることができる。
(4) 前述した実施の形態において、演出制御基板90からの制御信号は、駆動回路93によりシリアルデータに変換して中継基板90aを介して、演出装置用IC基板170等に出力される。このため、演出制御基板90と中継基板90aとを接続するケーブルの配線数、および中継基板90aと演出装置用IC基板170とを接続するケーブルの配線数を低減することができる。
また、演出装置179を異なる電気部品を搭載した別の演出装置に取り替える場合であっても、当該別の演出装置が固有のアドレスが割り振られた変換ICを搭載する演出装置用IC基板170に相当する回路を搭載するものであれば、同じケーブルを用いて当該別の演出装置を中継基板90aに接続して、異なる電気部品を制御することができる。このため、演出装置179を取り外して別の演出装置に取り替えるのに要する取り替え作業を、一層容易にすることができる。
(5) 前述した実施の形態において、ビッグボーナスやレギュラーボーナスが終了した後に、リプレイ(2)、リプレイ(3)に当選する確率が初期遊技状態よりも向上させたRT1〜RT3に制御することができる。このため、ビッグボーナスやレギュラーボーナスに制御されることに対する遊技者の期待感を高めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(6) 前述した実施の形態におけるRT1〜RT5の終了条件は、ボーナスに入賞しなければボーナスに当選しても成立しない。これにより、ボーナスに入賞しなければボーナスに当選しても、規定ゲーム数に到達するまでRTに継続して制御することが可能となる。このため、特にRT4に制御されているときなどにおいて、残りゲーム数があるときにボーナスに当選してしまったためRTが終了してしまうことにより遊技者に対して損失感を与えてしまうことを回避することができる。
また、特にRT4中では、ボーナスを狙って停止操作を行なっても、リプレイが非常に高確率で当選しているうえに、リプレイが揃う制御がボーナスが揃う制御よりも優先されるため、ボーナスに当選しているか否かを判別することが困難となる。また、ボーナスの当選フラグは、該ボーナスが入賞するまで次ゲーム以降に持ち越されるため、RT4が規定ゲーム数に到達することによって終了した後に、その間に当選したボーナスを入賞させることが可能となるので、RT4の終了時にボーナスの当選に対する遊技者の期待感を高めることができる。
(7) 前述した実施の形態において、故障などにより遊技制御基板40を収容した基板ケース200ごと遊技制御基板40を交換する場合には、封止片232を破断して基板ケース200と筐体(取付ベース250)との固着を解除すれば、コネクタ規制部材500を基板ケース200から取り外してケーブル側コネクタ610aを基板側コネクタ620aから抜脱可能となるため、無駄にコネクタ規制部材500を破壊したり、基板ケース200を破壊して開封することなく基板側コネクタ620aからケーブル側コネクタ610aを分離させることができる。
また、コネクタ規制部材500を取付側部材510とコネクタカバー520とから構成し、取付側部材510を基板ケース200に取り付けた後、ケーブル側コネクタ610aを基板側コネクタ620aに接続し、その状態で基板側コネクタ620aの一部を上方から被覆するようにして取付側部材510に取り付けることによって、ケーブル側コネクタ610aの基板側コネクタ620aからの抜脱が不能化されるようになっており、ケーブル側コネクタ610aを基板側コネクタ620aに接続した後、基板側コネクタ620aの周辺に位置する取付側部材510の係止孔部513の係止孔513aにコネクタカバー520の係止筒522を嵌入し、コネクタカバー520を取付側部材510に取り付けるのみで、コネクタカバー520によりケーブル側コネクタ610aの一部が被服され、ケーブル側コネクタ610aの抜き方向への移動が規制されるので、ケーブル側コネクタ610aの基板側コネクタ620aに対する抜脱を規制するにあたり、その組み付け作業を軽減できる。
また、遊技制御基板40が基板ケース200に収容された状態であっても、そのままの状態でケーブル側コネクタ610aを基板側コネクタ620aに接続し、その後コネクタカバー520を取り付けるのみでよく、このような場合には、ケーブル側コネクタ610aの基板側コネクタ620aに対する抜脱を規制するにあたり、その組み付け作業を一層効果的に軽減できる。
また、コネクタカバー510は、ケーブル側コネクタ610aと基板側コネクタ620aとの接続部分全体を被覆するのではなく、ケーブル側コネクタ610aの抜き方向側の一部のみを被覆する構成であるため、ケーブル側コネクタ610aの基板側コネクタ620aに対する抜脱を確実に規制できるばかりでなく、コネクタカバー510の製造に必要な材料が少なく済む。
また、コネクタカバー520は、取付側部材510に対して1カ所の係止筒522のみで取り付けられるので、コネクタカバー520および取付側部材510の構造を簡素化できることから好ましいが、コネクタカバー520に係止筒522を複数箇所設けるとともに、取付側部材510にもそれぞれ対応する箇所に係止孔513aを設け、コネクタカバー520を複数箇所で取付側部材510に対して取り付けるようにしてもよく、このようにすることで、ケーブル側コネクタ610aの基板側コネクタ620aに対する抜脱をより強固に規制することができる。更にこの場合には、ケーブル側コネクタ610aと基板側コネクタ620aとの接続部分を跨ぐ複数箇所でコネクタカバー520を複数箇所で取付側部材510に対して取り付けることが好ましく、このようにすれば、ケーブル側コネクタ610aの基板側コネクタ620aに対する抜脱を更に強固に規制することができる。
また、コネクタカバー520が取付側部材510に対して1カ所の係止筒522のみで取り付けられるが、コネクタカバー520の一方の側壁には、取付側部材510の基片510aの表面に当接するリブ521b、521bが形成されており、コネクタカバー520の移動が規制されるため、ケーブル側コネクタ610aの基板側コネクタ620aに対する抜脱を確実に規制することができる。
また、取付側部材510の基片510aから延設される両端部には、内向きの係止部511、511がそれぞれ形成されており、係止部511、511を外方に弾性変形させた状態で、基板ケース200に組み付けて基板ケース200の裏面に形成された係止溝514、514に係合させることで、取付部材510が基板ケース200に取り付けられるようになっているため、コネクタ規制部材500を基板ケース200に取り付けるにあたり、ネジやピンなどの他の部材を用いることなく取り付けることができるので、部品点数を削減できる。
また、コネクタ規制部材500を構成する取付側部材510を基板ケース200に取り付けた際に、取付側部材510の基片510a、上片510c、510cの基板ケース200に対する対向面が上部ケース203における段部203bの上面および凹部203fの底面にそれぞれ当接するようになっており、コネクタ規制部材500と基板ケース200の表面との間に不正部品などが取り付けられることを効果的に防止することができる。
また、コネクタ規制部材500を構成する取付側部材510およびコネクタカバー520は、ともに透明な合成樹脂材にて構成されているため、基板ケース200内の視認性がコネクタ規制部材500により損なわれることがないので、遊技制御基板40の監視に支障をきたすことがない。また、コネクタ規制部材500と基板ケース200との隙間に不正部品が取り付けられた場合でも容易に発見することが可能となる。
また、本実施の形態では、遊技制御基板40と投入メダルセンサ31との間のコネクタ接続、すなわち遊技制御基板40の基板側コネクタ620aとケーブル600aのケーブル側コネクタ610aとの接続、ケーブル600aのケーブル側コネクタ611aと操作部中継基板110の基板側コネクタ621aとの接続、操作部中継基板110の基板側コネクタ622gとケーブル601gのケーブル側コネクタ612gとの接続についてこれらコネクタ同士の接続の解除を、コネクタ規制部材500およびコネクタ規制部材650によって規制するようになっている。これにより、遊技制御基板40と投入メダルセンサ31との間のいずれかのコネクタを不正な打ち込み器具等のコネクタに差し替えて接続し、遊技制御基板40のメイン制御部41にゲームの進行に関わる不正な信号を入出力させるといった不正行為を行なうことが困難となるため、不正営業の実施等を効果的に防止できる。
また、遊技制御基板40と投入メダルセンサ31との間のコネクタ接続を解除するためには、基板ケース200の封止片232やコネクタカバー520の接続片522a、カバー部材680の接続片684aを破断しなければならず、これにより、遊技制御基板40と投入メダルセンサ31との間のコネクタ接続が1つでも解除されると、その痕跡が残るとともに、その痕跡を消すことはきわめて困難であるため、上記不正行為をより効果的に抑制することができる。
また、本実施の形態では、遊技制御基板40と投入メダルセンサ31との間に中継基板が1つのみであるが、複数の中継基板を経由する場合には、その間に存在するコネクタ接続全てについて抜脱を規制することが好ましく、このようにすることで遊技制御基板40と投入メダルセンサ31との間のいずれかのコネクタを不正な打ち込み器具等のコネクタに差し替えて接続し、遊技制御基板40のメイン制御部41にゲームの進行に関わる不正な信号を入出力させるといった不正行為を行なうことが困難となるため、不正営業の実施等を効果的に防止できる。
また、本実施の形態では、ゲームの進行に応じて遊技制御基板40に対して信号を入力する第1の電子部品5、6、7、8、31、33L、33C、33R、35およびゲームの進行に応じて遊技制御基板40から信号が出力される第2の電子部品32L、32C、32R、34のうち、投入メダルセンサ31と遊技制御基板40との間のコネクタ接続のみコネクタ規制部材を設けてコネクタ同士の接続の解除を規制している。すなわちその信号がなければ遊技を進行させることができない投入メダルセンサ31(投入メダルセンサ31からの信号が入力されなければ賭数を設定できずゲームを開始することが不可能となる)と遊技制御基板40との間のコネクタ接続のみコネクタ規制部材を設けてコネクタ同士の接続の解除を規制しており、他の電子部品と遊技制御基板40との間でコネクタ同士の接続を解除して打ち込み器具のコネクタに差し替えた場合でも、実質的に遊技を自動的にゲームを進行させることができなくなるため、最小限の規制で不正行為を防止することが可能となり、これらコネクタ同士の接続を解除するための部品点数を減らすことができる。
なお、本実施の形態では、投入メダルセンサ31と遊技制御基板40との間のコネクタ接続のみコネクタ規制部材を設けてコネクタ同士の接続の解除を規制しているが、スタートレバー7と遊技制御基板40との間のコネクタ接続のみコネクタ規制部材を設けてコネクタ同士の接続の解除を規制するようにしても同様の効果が得られる。また、リールの回転開始後、リールの停止操作がなされるまでリールが停止する構成でないものであれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかと遊技制御基板40との間のコネクタ接続のみコネクタ規制部材を設けてコネクタ同士の接続の解除を規制するようにしても同様の効果が得られる。
また、本実施の形態では、メイン制御部41とゲームの進行上必要な信号の入出力が行なわれる複数の電子部品とを接続する複数の信号線が、遊技制御基板40と操作部中継基板110との間では1本のケーブル600aで接続されているため、遊技制御基板40の基板側コネクタ610aとケーブル側コネクタ620aとのコネクタ接続、すなわち1カ所のコネクタ接続のみ接続の解除を規制することで、複数の信号線同士の接続の解除を規制することが可能となり、これらコネクタ接続の解除を規制するための部品を複数用意する必要がなく、これらの部品点数を削減できる。
なお、メイン制御部41とゲームの進行上必要な信号の入出力が行なわれる複数の電子部品とを接続する複数の信号線が、複数のケーブルを介して接続される場合でも、基板側コネクタを近接する位置に配置するとともに、1つの部品でこれら複数の基板側コネクタと複数のケーブル側コネクタとの接続の解除を規制することで、これらコネクタ接続の解除を規制するための部品を複数用意する必要がなく、これらの部品点数を削減できる。
また、本実施の形態では、遊技制御基板40と操作部中継基板110とを接続するケーブル600aのケーブル側コネクタ611aと操作部中継基板110の基板側コネクタ621aとの接続の解除、操作部中継基板110と投入メダルセンサ31とを接続するケーブル601gのケーブル側コネクタ612gと操作部中継基板110の基板側コネクタ622gとの接続の解除が、1つのコネクタ規制部材650によって、同時に規制されるので、これら複数のコネクタ接続の解除を規制するための部品を複数用意する必要がなく、これらの部品点数を削減できる。
(8) また、本実施の形態では、メイン制御部41のバックアップ電源が、遊技制御基板40からケーブル600a−操作部中継基板110−ケーブル601g−投入メダルセンサ31−ケーブル601g−操作部中継基板110−ケーブル600aを経由した後、メイン制御部41に供給されるようになっており、スロットマシン1に対する電力供給が遮断されている状態で、遊技制御基板40の基板側コネクタ620aとケーブル600aのケーブル側コネクタ610aとの接続、ケーブル600aのケーブル側コネクタ611aと操作部中継基板110の基板側コネクタ621aとの接続、操作部中継基板110の基板側コネクタ622gとケーブル601gのケーブル側コネクタ612gとの接続、のいずれかの接続を解除することで、バックアップ電源の供給ラインが切断され、メイン制御部41のRAM41cのデータを保持できず、消失することとなる。すなわち遊技制御基板40と投入メダルセンサ31との間のコネクタ同士の接続が1カ所でも解除されると、メイン制御部41のRAM41cに保持されているバックアップデータが消失するようになっている。一方、打ち込み器具などの不正器具を接続するには、コネクタの抜き差しが必要となるが、打ち込み器具を使用し、不正に特別役の当選を設定しても、正規のコネクタと交換するためにコネクタの接続を解除することでRAM41cのデータが初期化されてしまうので、打ち込み器具を使用して特別役が当選した状態に設定したスロットマシン1を、遊技店の営業開始時等において遊技客に提供するといった不正営業を防止することができる。
なお、本実施の形態では、バックアップ電源が、遊技制御基板40から投入メダルセンサ31を経由して再度遊技制御基板40に戻り、メイン制御部41に対して供給されることで、この間のコネクタ接続が解除された場合にRAM41cのデータが消失するようになっているが、ゲームの進行上必ず必要な信号の入出力がなされる電子部品(たとえば、スタートレバー7や、リールの回転開始後、リールの停止操作がなされるまでリールが停止する構成でないものにおけるストップスイッチ8L、8C、8Rなど)を経由するものであっても、上記と同様の効果が得られる。
(9) また、バックアップ電源を蓄積するコンデンサや電池などを、ゲームの進行上必ず必要な信号の入出力がなされる電子部品の取付基板やこれら電子部品の中継基板(操作部中継基板110など)に搭載し、これら取付基板や中継基板に搭載されたコンデンサや電池などからのバックアップ電源の供給ラインが、電子部品の信号線とともにケーブルを介して遊技制御基板に接続され、メイン制御部41に対して供給されるようにしてもよく、この場合でも、これら取付基板や中継基板と遊技制御基板40との間のコネクタ接続が解除された場合にRAM41cのデータが消失することとなるため、上記と同様の効果を得られるうえに、遊技制御基板40には取付基板や中継基板に搭載されたコンデンサや電池などからケーブルを介してバックアップ電源が供給されることとなるため、ケーブルを抜いた際にメイン制御部41に対してバックアップ電源を供給し続けるためには、基板間を跨いでバックアップ電源の供給ラインを短絡させる必要があり、バックアップ電源を供給し続けた状態でコネクタ接続を解除することが非常に困難となるため、打ち込み器具の接続を効果的に防止することができる。
(10) また、本実施の形態では、バックアップ電源を電子部品を経由させてメイン制御部41に対して供給することで、コネクタ接続が解除された場合にRAM41cのデータを消失させるようにしているが、たとえば、停電時においても常に特定の信号を出力する信号出力回路を搭載するとともに、停電時においても常に特定の信号を検出するとともに、特定の信号の検出が途切れた場合には、その旨を記憶する信号監視回路を遊技制御基板40に搭載し、この特定の信号の出力経路が遊技制御基板40からゲームの進行上必ず必要な信号の入出力がなされる電子部品を経由して遊技制御基板40に戻り、信号監視回路に入力される構成とし、メイン制御部41が起動時に、信号監視回路に特定の信号の検出が途切れた旨が記憶されているか否かを確認し、特定の信号の検出が途切れた旨が記憶されている場合に、初期化を実行し、RAM41cに記憶されているデータをクリアするようにしてもよく、このようにした場合でも、打ち込み器具を使用して特別役が当選した状態に設定したスロットマシン1を、遊技店の営業開始時等において遊技客に提供するといった不正営業を防止することができる。
(11) また、本実施の形態では、メイン制御部41の起動時に電断前の状態に復帰し、かつ電断前から特別役が当選している場合には、CPU41aが特別役の当選を示す電源投入コマンドを送信し、特別役の当選を示す電源投入コマンドをサブ制御部91が受信すると、特別役の当選を示す告知演出を実行するとともに、この告知演出は特別役の入賞を示す入賞情報コマンドを受信するまで、すなわち当選した特別役が入賞するまで継続して実行されるようになっている。
(12)また、サブ制御部91は、電源投入コマンドか、メイン制御部41の制御状態が初期化された旨を示す初期化コマンドを受信するまでは、バックアップが正常であってもその演出状態に復帰することもなく、他のコマンドを受信してもそれに応じて演出の制御は行なわないようになっている。このため、起動時にメイン制御部41とサブ制御部91のコマンド送信ラインを非接続とし、その後メイン制御部41とサブ制御部91とを接続しても、サブ制御部91は、電源投入コマンドや初期化コマンドを受信していないため、演出の制御が行なわれることはなく、起動時にメイン制御部41とサブ制御部91のコマンド送信ラインを非接続としても、サブ制御部91側で電源投入コマンドの受信を回避し、特別役の当選を示す告知演出の実行を回避することは不可能であり、このようにメイン制御部41の起動時に電断前の状態に復帰し、かつ電断前から特別役が当選している場合には、必ず特別役の当選が報知されることとなる。
一方、打ち込み器具などの不正器具を接続するには、一度電源を切る必要がある(電源を切らずにコネクタを外すと故障の原因となる)が、上記の構成により、無理矢理コネクタの接続を解除して打ち込み器具を使用し、不正に特別役の当選を設定しても、メイン制御部41を再起動させた際に、特別役に当選していることが外部から容易に判別できてしまうので、打ち込み器具を使用して特別役が当選した状態に設定したスロットマシン1を、遊技店の営業開始時等において遊技客に提供するといった不正営業を効果的に抑止することができる。
また、告知演出は特別役の入賞を示す入賞情報コマンドを受信するまで、すなわち当選した特別役が入賞するまで継続して実行されるので、特別役が入賞すること、すなわち特別役の当選フラグがクリアされるまでは告知演出が停止することはなく、遊技店によって特別役の当選を維持したまま告知演出を解除することが不可能となるため、打ち込み器具を使用して特別役が当選した状態に設定したスロットマシン1を、遊技店の営業開始時等において遊技客に提供するといった不正営業をより一層効果的に抑止することができる。
(13) 前述した実施の形態におけるスロットマシン1にあっては、ボーナス中演出、および連続演出が実行されているときに継続的に連続遊技効果音が出音されている状態で、前回のゲームが終了してから賭数の設定がなされないまま所定時間である30秒が経過した場合、すなわち、前回のゲームが終了してからゲームの進行に関わる操作がなされない状態が所定時間である30秒間継続した場合だけでなく、精算スイッチ10によるクレジットの精算操作に応じて精算処理(返却制御)が行なわれること、または精算スイッチ10による賭数の返却操作に応じて精算処理(解除制御)が行なわれることでも連続遊技効果音の音量が下がる。すなわち、連続遊技効果音が出音されている状態では、前回のゲームが終了してから所定時間である30秒が経過する前であっても、遊技者の意思により連続遊技効果音の音量を下げることができるため、遊技を中断しても周囲の遊技者に迷惑をかけることがない。
(14) 前述した実施の形態では、ゲームが開始してから、すなわちリール2L、2C、2Rの回転が開始したときからストップスイッチ8L、8C、8Rが有効に操作されない状態が60秒続いた場合や、いずれかのリール2L、2C、2Rの回転が停止し、該停止したリール2L、2C、2Rに対応する可変表示部に表示結果が導出された後、未だ表示結果が導出されていない可変表示部がある場合には、最後にストップスイッチ8L、8C、8Rが有効に操作されてからストップスイッチ8L、8C、8Rが有効に操作されない状態が60秒続いたときに、遊技音の音量が下がることで、遊技を中断しても周囲の遊技者に迷惑をかけることがない。
なお、連続遊技効果音の出音中の状態において、1ゲーム内において促進報知が開始されて連続遊技効果音の音量が一度下げられた後、当該ゲームにおいて遊技が再開して促進報知の終了とともに連続遊技効果音の音量が元に戻されたのち、再びいずれかのリール2L、2C、2Rに対応するリール停止操作がなされたときから、変動表示中のリール2L、2C、2Rに対応するリール停止操作がなされない状態が所定の音量低減待ち時間である60秒よりも短い音量低減待ち時間(たとえば30秒)続いたときにも、遊技音の音量が下がるように構成してもよい。
(15) 前述した実施の形態では、連続演出の実行途上においては、デモ演出や履歴表示演出が実行されない。つまり、デモ演出の演出データや履歴表示演出の演出データのCGROM142からの読み出しと演出データ領域への書き込みが禁止されているので、実行中の連続演出の演出データがデモ演出や履歴表示演出の演出データによって上書きされて演出データ領域から消去されてしまうことがない。消去されることがないから、改めて連続演出の演出データをCGROM142から読み出して、実行演出データ領域に書き込まなければならないということも生じない。
このため、現在の遊技の進行状況とは直接的には関係しないデモ演出や履歴表示演出を実行するために、データ量の大きい連続演出の演出データをCGROM142から読み出し、一時記憶メモリ155の実行演出データ領域に書き込む処理のオーバーヘッドが重複して生じることがなくなる。連続演出の実行途上においては選択スイッチ56および決定スイッチ57の操作も無効化したままにしているので、演出モードが切り替えられることがなく、演出モードが異なるだけで同じ状況に対応した演出データをCGROM142から読み出し、一時記憶メモリ155の実行演出データ領域に書き込まなければならないというオーバーヘッドが生じるのも防ぐことができる。
また、連続演出を行なうための処理を演出制御基板90側において行なっているため、遊技制御基板40側において当該処理を行なう制御負担を演出制御基板90側に分担でき、遊技制御基板40側の制御負担を軽減することができる。
(16) 前述した実施の形態においては、RAM41cに記憶されているデータに異常が生じた場合には、RAM異常エラー状態に制御され、ゲームの進行が不能化されると共に、設定変更モードに移行し、設定変更操作に基づいて設定値を新たに選択・設定しなければ、ゲームの進行が不能化された状態が解除されない。すなわち、RAM41cに記憶されているデータに異常が生じても、スロットマシン1により自動的に設定された設定値ではなく、設定変更操作に基づいて選択・設定された設定値(一般的に、設定変更操作は遊技店の従業員により行なわれるので、遊技店側が選択した設定値である)に基づいてゲームが行なわれることが担保されるので、ゲームの公平性を図ることができる。
(17) 前述した実施の形態においては、内部抽選において抽選対象の役に当選とするか否かを決定する際に、設定値ワーク41c−4に格納されている設定値が適正な値(1〜4の範囲の値)でなければ、デフォルトの設定値(たとえば、設定1)に基づく確率で当選とするか否かを決定するのではなく、この場合にもRAM異常エラー状態に制御され、ゲームの進行が不能化されると共に、設定変更モードに移行し、設定変更操作に基づいて設定値を新たに選択・設定しなければ、ゲームの進行が不能化された状態が解除されない。賭数が適正な値でないときも、同様にRAM異常エラー状態に制御される。すなわち内部抽選において抽選対象となる役に当選とするか否かの決定を適正に行なうことができない場合も、設定変更操作に基づいて選択・設定された設定値に基づいて改めてゲームが行なわれることが担保されるので、ゲームの公平性を図ることができる。
(18) また、RAM41cに記憶されたデータに異常が生じるのは、停電時やメイン制御部41が暴走する等、制御に不具合が生じて制御を続行できないときがほとんどである。これらの状態から復旧してメイン制御部41が起動するときにおいてのみデータが正常か否かの判断を行なうようになっているので、RAM41cに記憶されたデータが正常か否かの判定をデータに異常が生じている可能性が高い状況においてのみ行なうことができる。すなわち、RAM41cに記憶されたデータに異常が生じている可能性の低い状況では、当該判定を行なわずに済み、メイン制御部41の負荷を軽減させることができる。
(19) 前述した実施の形態においては、特に電源が遮断されたときに生じる電圧低下信号の入力により実行される電断割込処理において、RAM41cに記憶されているデータに基づいてRAMパリティを計算してパリティ格納領域41c−7にセットし、次回起動時において、その際に計算して得られたRAMパリティをパリティ格納領域41c−7に格納されていたRAMパリティと比較して、RAM41cのデータが正常であるか否かを判定している。このように電源が遮断されたときに生じる電圧低下信号の入力時と起動時のRAMパリティを比較するのみでRAM41cのデータが正常か否かを判定できるので、当該判定を正確かつ簡便に行なうことができる。
(20) 前述した実施の形態においては、RAM41cのデータに異常が生じて、ゲームの進行が不能化された場合には、ゲームの進行が不能化された状態を解除する条件となる設定値の変更操作が有効となる設定変更モード(設定変更処理)へ移行することに伴って、RAM41cに記憶されているデータが初期化される。このため、RAM41cのデータに異常が生じたことに伴うデータの初期化と設定値の選択・設定に伴うデータの初期化とを1度で行なうことができるので、無駄な処理を省くことができる。
さらに、メイン制御部41の起動時には、RAM41cのデータが正常であるか否かを判定する前に、設定キースイッチ37がONの状態であるか否かを判定し、その時点で設定キースイッチ37がONの状態であると判定した場合には、RAM41cのデータが正常であるか否かの判定は行なわずに、設定変更モードに移行する。こうしてRAM41cのデータが正常であるか否かの判定を行なわずに新たに設定値が選択・設定されることにより、無駄な処理を省くことができるようになる。
(21) 前述した実施の形態においては、メイン制御部41のRAM41cにおけるスタック領域41c−6のうち未使用スタック領域および未使用領域41c−8が1ゲーム毎に初期化されるので、スタック領域41c−6のうち未使用スタック領域および未使用領域41c−8等のRAM41cの未使用の領域を利用して不正プログラムを格納させても、当該不正プログラムが常駐してしまうことを防止できる。
(22) 前述した実施の形態においては、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)が作動している間は、常にレギュラーボーナスに制御されることにより、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)中においてメダルを最も速く増加させることができるので、従来のようにJACIN入賞に伴いレギュラーボーナスが作動するよりもビッグボーナスへの移行に伴う遊技者の興趣を高めることができる。
また、特に、前述した実施の形態におけるビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)のように、たとえば、レギュラーボーナスへの移行回数でビッグボーナスが終了することなく、ビッグボーナス中のメダルの払出総数が規定値(たとえば、270枚以上)に到達することで終了条件が成立する場合には、ボーナス中の純増枚数を高めることができるので、さらにビッグボーナスへの移行に伴う遊技者の興趣を高めることができる。
(23) 前述した実施の形態においては、遊技状態毎に役別テーブルに登録されている各抽選対象役の判定値数の格納先のアドレスは、設定値に応じて異なっている場合もあるが、設定値に関わらずに当選確率を同一とするものとした役については、設定値に関わらずに判定値数が共通化して格納されるものとなる。このように判定値数を共通化して格納することで、そのために必要な記憶容量が少なくて済むようになる。もっとも、役別テーブルにおいて、内部抽選の対象役と遊技状態が同じで設定値に応じて参照される判定値数を格納したアドレスが異なっていても、異なるアドレスにおいて格納されている判定値数が同じである場合がある。
一般に開発段階においては、少なくとも一部の役について設定値に応じて判定値数を調整しながら(すなわち、内部抽選の当選確率を調整しながら)、シミュレーションを行なっていくものとしている。当初の判定値数として、設定値に応じて異なる判定値数を登録しておいたが、シミュレーションにより調整を行なった結果として、設定値が異なる場合の判定値数が同一になる場合もある。当初の判定値数として、設定値に応じて同一の判定値数を登録しておいたが、シミュレーションの結果により当初から登録してあった判定値数がそのまま用いられる場合もある(シミュレーションの結果により当初とは異なる判定値数すなわち、設定値に応じて異なる判定値数となる場合もある)。そして、それぞれの場合におけるシミュレーションで適切な結果の得られた判定値数を、量産用の機種に設定する判定値数として選ぶものとしている。
ここで、シミュレーションにより調整された判定値数が結果として設定値に関わらずに同じになったとしても、その開発段階でのアドレス割り当てと同じアドレスの割り当てで判定値数をROM41bに記憶して、そのまま量産用の機種とすることができる。このため、量産用の機種において判定値数の格納方法を開発用の機種から変更する必要がなく、最初の設計段階から量産用の機種に移行するまでの開発を容易に行なうことができるようになる。
また、内部抽選は、取得した内部抽選用の乱数に、役別テーブルから参照された各役の判定値数を加算していき、その加算の結果がオーバーフローしたか否かによって、それぞれの役の当選の有無を判定するものとしている。このため、各役の判定値数をそのまま用いて内部抽選を行なうことができる。なお、実際の当選判定を行なう前に当選判定用テーブルを生成する場合にはループ処理が2回必要になるが、この実施の形態によれば、抽選処理におけるループ処理が1回で済むようになり、抽選処理全体での処理効率が高いものとなる。
第2実施の形態
第1実施の形態では、アドレス情報および制御情報を含む制御信号を複数の変換ICすべてに出力することによって、アドレス情報が一致する変換ICに接続されている電気部品を制御する場合を説明したが、所定の変換ICを同一系統の配線で直列に接続し、その同一系統の配線で接続された所定の変換ICに接続されているすべての電気部品を制御するための制御情報を含む固定長さのデータを制御信号として出力することによって、当該所定の変換ICに接続されているすべての電気部品を制御するように構成してもよい。以下、同一系統の配線で接続された所定の変換ICに接続されているすべての電気部品を制御するための制御情報を含む固定長さのデータを制御信号列として出力することによって、当該所定の変換ICに接続されているすべての電気部品を制御する例について説明する。
この第2実施の形態では、演出装置用IC基板170に搭載されている変換IC170a〜170dが第1の系統の配線で接続され、パネル用IC基板171に搭載されている変換IC171a、171bが第2の系統の配線で接続され、枠用IC基板172に搭載されている変換IC172aが第3の系統の配線で接続される場合について説明する。
なお、第2実施の形態において、第1実施の形態と同様の構成および処理をなす部分についてはその詳細な説明を省略し、主として第1実施の形態と異なる部分について説明する。
まず、第2実施の形態における演出制御基板90に搭載されている駆動回路93について説明する。図58は、第2実施の形態における駆動回路93の構成を示すブロック図である。駆動回路93は、シリアル出力回路132と、シリアル入力回路131と、クロック信号出力部130と、入力取込信号出力部133と、ラッチ信号出力部134とを含む。
シリアル出力回路132は、第1の系統の信号線で演出装置用IC基板170と接続され、第2の系統の信号線でパネル用IC基板171と接続され、第3の系統の信号線で枠用IC基板172と接続されている。
シリアル出力回路132は、第1の系統を介して演出装置用IC基板170に搭載されている変換ICすべてに接続されている電気部品を制御するための固定長さのデータ(後述するように4個の変換ICが接続されており、1個の変換ICのデータが8ビットであるため、少なくとも8×4=32ビットのデータ)を制御信号として出力し、第2の系統を介してパネル用IC基板171に搭載されている変換ICすべてに接続されている電気部品を制御するための固定長さのデータ(後述するように2個の変換ICが接続されており、1個の変換ICのデータが8ビットであるため、少なくとも8×2=16ビットのデータ)を制御信号として出力し、第3の系統を介して枠用IC基板172に搭載されている変換ICすべてに接続されている電気部品を制御するための固定長さのデータ(後述するように1個の変換ICが接続されており、1個の変換ICのデータが8ビットであるため、少なくとも8×1=8ビットのデータ)を制御信号として出力するように構成されている。
ラッチ信号出力部134は、送信先の変換ICのシフトレジスタに格納されているデータを取り込ませて当該変換ICに接続されている電気部品に供給開始させるためのラッチ信号を出力する。ラッチ信号出力部134は、第1の系統で演出装置用IC基板170と接続され、第2の系統でパネル用IC基板171と接続され、第3の系統で枠用IC基板172と接続されている。ラッチ信号出力部134は、第1の系統を介して演出装置用IC基板170に搭載されている変換IC170a〜170dにラッチ信号を出力し、第2の系統を介してパネル用IC基板171に搭載されている変換IC171a、171bにラッチ信号を出力し、第3の系統を介して枠用IC基板172に搭載されている変換IC172aにラッチ信号を出力するように構成されている。
第2実施の形態においても、駆動回路93と中継基板90aとは、制御信号用の信号線(3系統)と、クロック信号用の信号線と、入力取込信号用の信号線(スイッチ用、センサ用)と、検出信号用の信号線と、ラッチ信号用の信号線(3系統)とを少なくとも有する一のケーブルにより電気的に接続されている。
駆動回路93のシリアル出力回路132からの制御信号(データ)およびラッチ信号出力部134からのラッチ信号は、中継基板90aを介して演出装置用IC基板170、パネル用IC基板171、および枠用IC基板172のうち系統に応じた基板に出力される。駆動回路93のクロック信号出力部130からのクロック信号は、中継基板90aで分岐され、演出装置用IC基板170、パネル用IC基板171、枠用IC基板172各々に出力される。また、駆動回路93の入力取込信号出力部133からのセンサ用の入力取込信号は、中継基板90aを介して、演出装置用IC基板170に出力される。また、駆動回路93の入力取込信号出力部133からのスイッチ用の入力取込信号は、中継基板90aを介して、枠用IC基板172に出力される。また、演出装置用IC基板170、枠用IC基板172からの検出信号は、中継基板90aを介して、駆動回路93のシリアル入力回路131に入力される。
なお、図58において、クロック信号を点線で、入力信号を一点鎖線で、制御信号を太実線で、入力取込信号を長点線で、ラッチ信号を二点鎖線で、各々図示している。なお、以降の図面においても、同様に、各種信号に対応する線種で示す。
次に、演出装置用IC基板170、パネル用IC基板171、枠用IC基板172各々における配線パターンについて説明する。図59は、演出装置用IC基板170、パネル用IC基板171、枠用IC基板172各々における配線パターンを説明するためのブロック図である。
中継基板90aと演出装置用IC基板170とは、制御信号用の第1の系統の信号線と、ラッチ信号用の第1の系統の信号線と、クロック信号用の信号線と、入力取込信号用の信号線と、検出信号用の信号線とを少なくとも有する一の演出装置用ケーブル176により電気的に接続されている。
中継基板90aから入力される制御信号(データ)は、演出装置用IC基板170上において、変換IC170aに入力される。演出装置用IC基板170に搭載されている変換IC170a〜170dは、変換IC170aを最上位として、以降、変換IC170b、170c、170dの順に、同一系統の配線で直列に接続されている(図59の演出装置用IC基板170上の実線参照)。同一系統の配線で接続とは、複数の変換ICがいわゆる数珠つなぎ配線で直列に接続されていることである。たとえば、変換IC170a〜170dは、制御信号用の信号線がデイジーチェーン型に接続されている。したがって、入力された制御信号は、最上位に配置されている変換IC170aから、変換IC170b、170c、170dの順に転送される。
この実施の形態では、後述するように、各変換ICが搭載するシフトレジスタ682の最終ビットのデータを次の変換ICのデータラッチ部681に入力するように構成する(図60参照)ことによって、制御信号を同一系統の配線で直列に接続された各変換ICに順に転送するようにすればよい。
中継基板90aから入力されるラッチ信号は、演出装置用IC基板170上においてバス形式で変換IC170a〜170e各々に入力され、変換IC170a〜170d各々に供給されるようにパターンされている(図59の演出装置用IC基板170上の二点鎖線参照)。
第2実施の形態における各変換ICは、ラッチ信号が入力されたタイミングで制御信号をラッチし、ラッチした制御信号をパラレルデータに変換して、接続されている電気部品に供給する。
中継基板90aとパネル用IC基板171とは、制御信号用の第2の系統の信号線と、クロック信号用の信号線と、ラッチ信号用の第2の系統の信号線とを少なくとも有する一のパネル用ケーブル177により電気的に接続されている。
中継基板90aから入力される制御信号(データ)は、パネル用IC基板171上において、変換IC171aに入力される。パネル用IC基板171に搭載されている変換IC171a、171bは、変換IC171aを上位として、以降、変換IC171bの順に、同一系統の配線で直列に接続されている(図59のパネル用IC基板171上の実線参照)。したがって、入力された制御信号は、最上位に配置されている変換IC171aから、変換IC171bの順に転送される。
中継基板90aから入力されるラッチ信号は、パネル用IC基板171上においてバス形式で変換IC171a、171b各々に入力され、変換IC171a、171b各々に供給されるようにパターンされている(図59のパネル用IC基板171上の二点鎖線参照)。
中継基板90aと枠用IC基板172とは、制御信号用の第3の系統の信号線と、ラッチ信号用の第3の系統の信号線と、クロック信号用の信号線と、入力取込信号用の信号線と、検出信号用の信号線とを少なくとも有する一の枠用ケーブル178により電気的に接続されている。
中継基板90aから入力されるラッチ信号は、枠用IC基板172上において変換IC172aに入力され供給されるようにパターンされている(図59の枠用IC基板172上の二点鎖線参照)。
なお、図59におけるクロック信号、入力取込信号、および検出信号を送信する配線は、図5で説明した配線パターンと同様であるため、説明を省略する。
以上のように、第2実施の形態におけるシリアル出力回路132は、系統ごとに、当該系統に属する変換ICに接続されているすべての電気部品を制御するための固定長さのデータを制御信号として出力する。その後、制御信号を出力し終えた後のタイミングで、ラッチ信号出力部134は、当該系統に属する変換ICにラッチ信号を出力する。そして、ラッチ信号が入力された変換ICは、シフトレジスタに格納されているデータをパラレルデータに変換して接続されている電気部品に供給するように構成されている。
次に、第2実施の形態における変換ICの構成について説明する。図60は、第2実施の形態における電気部品へのデータ供給を行なう変換IC170a〜170d、171a、171b、172aの構成を示すブロック図である。なお、図60では、一例として演出装置用IC基板170に搭載されている変換IC170a〜170dの構成を示す。
図60に示すように、第2実施の形態における変換IC170a〜170d各々は、データラッチ部681、シフトレジスタ682およびデータバッファ683を含む。また、図60に示すように、変換IC170a〜170dは、変換IC170a、変換IC170b、変換IC170cおよび変換IC170dの順に同一系統の配線で直列に接続されている。
データラッチ部681は、たとえばラッチ回路によって構成され、シリアルデータが入力されると、所定周期、たとえばクロック信号のパルスの立ち上がりのタイミングで入力データを1ビット毎にラッチし、シフトレジスタ682に出力する。シフトレジスタ682は、単位データ、たとえばデータラッチ部681から1ビットずつ入力されたデータを順に格納する。また、シフトレジスタ682は、クロック信号のパルスの立ち上がりのタイミングで、格納データを1ビットずつシフトする。そのように繰り返し格納データを1ビットずつシフトしていくことによって、シフトレジスタ682は8ビット全てにデータが格納された状態になる。そして、さらに、入力データおよびクロック信号が入力されると、シフトレジスタ682の最終ビットのデータが、その変換ICの後段(以下、下位側(変換ICの入力側を上位とした場合の下位側)ともいう)に接続されている変換ICのデータラッチ部681に入力される。たとえば、図60に示す例では、変換IC170aのシフトレジスタ682の最終ビットのデータが、下位側の変換IC170bのデータラッチ部681に入力され、変換IC170bのシフトレジスタ682の最終ビットのデータが、下位側の変換IC170cのデータラッチ部681に入力され、変換IC170cのシフトレジスタ682の最終ビットのデータが、下位側の変換IC170dのデータラッチ部681に入力される。そのようにすることによって、シリアル出力回路132から出力されたシリアルデータが、変換IC170a、変換IC170b、変換IC170cおよび変換IC170dの順に転送されることになる。
第2実施の形態では、サブ制御部91のCPU91aは、同一系統に属するすべての変換IC用の制御情報を含む制御信号列をシリアル出力回路132に出力する。シリアル出力回路132では、サブ制御部91のCPU91aから入力された制御信号列をシリアルデータに変換して、当該系統の最上位の変換ICに出力する。
より具体的には、サブ制御部91のCPU91aは、たとえば、系統に属する下位側の変換ICに接続された電気部品を制御するための制御情報が所定の順(第1の系統であれば、変換IC170dに接続された電気部品を制御するための制御情報、変換IC170cに接続された電気部品を制御するための制御情報、変換IC170bに接続された電気部品を制御するための制御情報、変換IC170aに接続された電気部品を制御するための制御情報の順)で配列された制御信号列をシリアル出力回路132に出力する。そして、シリアル出力回路132により、制御信号列がシリアルデータに変換されて当該系統に出力される。
制御信号列が入力された系統に属する変換ICは、上記のように、各変換ICのシフトレジスタ682の最終ビットのデータが、下位側の変換ICのデータラッチ部681に入力されることにより、順にデータが転送される。そして、シリアル出力回路132から制御信号列をすべて出力し終えたときには、各変換ICのシフトレジスタ682に当該変換ICに接続される電気部品を制御するための制御情報が格納された状態となる。そして、ラッチ信号出力部134からラッチ信号が出力されるタイミングで、各変換ICによってデータが取り込まれる。
データバッファ683は、たとえば、ラッチレジスタによって構成され、ラッチ信号出力部134からラッチ信号が入力されると、シフトレジスタ682が格納するデータを取り込んでラッチする。そして、データバッファ683は、取り込んだデータをパラレルデータ(Q0〜Q7)として接続されている電気部品に供給することになる。なお、ラッチ信号出力部134がラッチ信号を出力するタイミング(所定のタイミング)は、シリアル出力回路132が制御信号列の出力を開始してから、当該制御信号列を出力し終えて最下位側の変換ICに制御情報が到達するのに要する時間よりも後のタイミングであればよい。
より具体的には、たとえば、演出用ランプ180を点灯させて、演出用ランプ181を消灯させて、演出駆動用ランプ182〜187の態様を図38(a)で説明した態様にする場合、変換IC170dに接続されるモータ182b〜185bを制御する制御情報(ここでは回転させないため“00000000”)、変換IC170cに接続されるLED182a〜187aを制御する制御情報(ここではすべて点灯させるため“00111111”)、変換IC170bに接続されるLED181a〜181eを制御する制御情報(ここではすべて消灯させるため“00000000”)、変換IC170aに接続されるLED180a〜180eを制御する制御情報(ここでは全て点灯させるため“00011111”)の順に構成された制御信号列(“00000000 00111111 00000000 00011111”)をシリアル出力回路132に出力する。そして、シリアル出力回路132により、制御信号列がシリアルデータに変換されて第1の系統に出力される。
このような制御信号列が出力されると、変換IC170a〜170dは、順にデータが転送される。その結果、制御信号列を出力し終えたときには、変換IC170aのシフトレジスタ682にLED180a〜180eを制御する制御情報(ここでは全て点灯させるため“00011111”)が、変換IC170bのシフトレジスタ682にLED181a〜181eを制御する制御情報(ここではすべて消灯させるため“00000000”)が、変換IC170cのシフトレジスタ682にLED182a〜187aを制御する制御情報(ここではすべて点灯させるため“00111111”)が、変換IC170dのシフトレジスタ682にモータ182b〜185bを制御する制御情報(ここでは回転させないため“00000000”)が格納された状態になる。そして、ラッチ信号出力部134からラッチ信号が入力されると、各変換ICのシフトレジスタ682に格納されたデータが取り込まれて、パラレルデータ(Q0〜Q7)として接続されている電気部品に供給することになる。これにより、演出用ランプ180を点灯させて、演出用ランプ181を消灯させて、演出駆動用ランプ182〜187の態様を図38(a)で説明した態様にすることができる。
また、演出用ランプ180を点灯させて、演出用ランプ181を消灯させて、演出駆動用ランプ182〜187の態様を図38(b)で説明した態様にする場合、変換IC170dに接続されるモータ182b〜185bを制御する制御情報(ここではモータ182bおよびモータ184bを逆回転させるため“000100010”)、変換IC170cに接続されるLED182a〜187aを制御する制御情報(ここではすべて点灯させるため“00111111”)、変換IC170bに接続されるLED181a〜181eを制御する制御情報(ここではすべて消灯させるため“00000000”)、変換IC170aに接続されるLED180a〜180eを制御する制御情報(ここでは全て点灯させるため“00011111”)の順に構成された制御信号列(“00100010 00111111 00000000 00011111”)をシリアル出力回路132に出力する。そして、シリアル出力回路132により、制御信号列がシリアルデータに変換されて第1の系統に出力される。
このような制御信号列が出力されると、変換IC170a〜170dは、順にデータが転送される。その結果、制御信号列を出力し終えたときには、変換IC170aのシフトレジスタ682にLED180a〜180eを制御する制御情報(ここでは全て点灯させるため“00011111”)が、変換IC170bのシフトレジスタ682にLED181a〜181eを制御する制御情報(ここではすべて消灯させるため“00000000”)が、変換IC170cのシフトレジスタ682にLED182a〜187aを制御する制御情報(ここではすべて点灯させるため“00111111”)が、変換IC170dのシフトレジスタ682にモータ182b〜185bを制御する制御情報(ここではモータ182bおよびモータ184bを逆回転させるため“000100010”)が格納された状態になる。そして、ラッチ信号出力部134からラッチ信号が入力されると、各変換ICのシフトレジスタ682に格納されたデータが取り込まれて、パラレルデータ(Q0〜Q7)として接続されている電気部品に供給することになる。これにより、演出用ランプ180を点灯させて、演出用ランプ181を消灯させて、演出駆動用ランプ182〜187の態様を図38(b)で説明した態様にすることができる。
制御信号列の設定は、図34の演出制御処理で説明したその他の処理において行なわれる。図61は、第2実施の形態におけるシリアル設定処理の一例を示すフローチャートである。シリアル設定処理において、CPU91aは、まず、遊技演出に応じてランプ制御(点灯態様)またはモータ制御(駆動態様)を変更させるタイミングであるか否かが判定される(ステップSs951A)。ランプ制御またはモータ制御を変更させるタイミングであると判定されたときに、CPU91aは、変更対象の電気部品を制御するための制御情報を含む制御信号列を、ROM91bに設けられた所定の制御信号格納領域から抽出する(ステップSs952A)。
制御信号格納領域には、たとえば、遊技演出の種類および当該遊技演出が開始されてから経過した時間に対応して、制御信号列が格納されている。ステップSs952Aでは、経過タイミングから特定される制御信号列を読み出す処理が行なわれる。次いで、CPU91aは、抽出した制御信号列を、RAMに設けられた所定のデータ格納領域に設定する(ステップSs953A)。そして、制御信号列出力要求フラグをセットする(ステップSs954A)。
図62は、第2実施の形態における変更対象の電気部品を制御するための制御情報を含む制御信号列が設定されるデータ格納領域の一構成例を示す説明図である。この実施の形態では、制御信号列を格納するデータ格納領域が個別に3個用意されている。すなわち、同一系統の配線で接続された演出装置用IC基板170に設けられた変換ICに出力される制御信号列を格納する演出装置用出力データ格納領域と、同一系統の配線で接続されたパネル用IC基板171に設けられた変換ICに出力される制御信号列を格納するパネル用出力データ格納領域と、枠用IC基板172に設けられた変換ICに出力される制御信号列を格納する枠用出力データ格納領域とが設けられている。
図63は、第2実施の形態におけるシリアル入出力処理(ステップSs306b)の一例を示すフローチャートである。CPU91aは、まず、制御信号列出力要求フラグがセットされているか否かを確認する(ステップSs970A)。セットされていれば、それらの制御信号列出力要求フラグをリセットし(ステップSs971A)、データ格納領域に格納されている制御信号列をシリアル出力回路132に出力する(ステップSs972A)。すると、出力された制御信号列は、シリアル出力回路132によってシリアルデータに変換され、中継基板90aを介して、対応する系統の変換ICにシリアルデータ方式として出力されることになる。次いで、CPU91aは、所定のタイミング(制御信号列を出力し終えたタイミング)で、ラッチ信号出力部134に、当該系統の変換ICに対してラッチ信号を出力させる(ステップSs972B)。
なお、図62に示す3つのデータ格納領域のいずれか複数の領域に制御信号列が格納されている場合には、CPU91aは、ステップSs972A,S972Bの処理を複数回繰り返し実行する。例えば、図62に示す3つのデータ格納領域の全てに制御信号列が格納されている場合には、CPU91aは、まず、演出装置用出力データ格納領域から制御信号列を抽出し、シリアル出力回路132に出力する(ステップSs972A参照)。そして、所定時間経過後に、ラッチ信号出力部134に、演出装置用IC基板170に対してラッチ信号を出力させる(ステップSs972B参照)。次いで、CPU91aは、パネル用出力データ格納領域から制御信号列を抽出し、シリアル出力回路132に出力する(ステップSs972A参照)。そして、所定時間経過後に、ラッチ信号出力部134に、パネル用IC基板171に対してラッチ信号を出力させる(ステップSs972B参照)。次いで、CPU91aは、枠用出力データ格納領域からランプ制御信号を抽出し、シリアル出力回路132に出力する(ステップSs972A参照)。そして、所定時間経過後に、ラッチ信号出力部134に、枠用IC基板172に対してラッチ信号を出力させる(ステップSs972B参照)。
なお、ステップSs973〜S976の処理は、第1実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
次に、前述した第2実施の形態により得られる主な効果を説明する。
前述した第2実施の形態において、演出制御基板90からの制御信号は、駆動回路93によりシリアルデータに変換して中継基板90aを介して、演出装置用IC基板170等に出力される。このため、演出制御基板90と中継基板90aとを接続するケーブルの配線数、および中継基板90aと演出装置用IC基板170とを接続するケーブルの配線数を低減することができる。
また、演出装置179を異なる電気部品を搭載した別の演出装置に取り替える場合であっても、当該別の演出装置の変換ICが同一系統の配線で直列に接続された演出装置用IC基板170に相当する回路を搭載するものであれば、同じケーブルを用いて当該別の演出装置を中継基板90aに接続して、異なる電気部品を制御することができる。このため、演出装置179を取り外して別の演出装置に取り替えるのに要する取り替え作業を、一層容易にすることができる。
以上に示した第2実施の形態については、前述した第1実施の形態と共通する技術思想による構成について、前述した第1実施の形態の場合と同様の技術的効果を得ることができる。
本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形態様について説明する。
(1) 前述した実施の形態における演出駆動用ランプ182〜187は、モータ182b〜185bを駆動することにより、反射傘182d〜187dの向きを変化させ、所定位置に固定されたLED182a〜LED187aからの光の照射方向を変化させることができる例について説明した。しかし、LED182a〜LED187aからの光の照射方向を変化させる構成としては、これに限るものではない。たとえば、モータ182b〜185b等の駆動部品を駆動させることにより、LED182a〜LED187a等の発光部品自体の向きを変化させるように構成してもよい。また、このように構成した場合、LED182a〜LED187aの向きを変化させることにより、当該変化に合せて、反射傘182d〜187dの向きが変化するように、反射傘182d〜187dをLED182a〜LED187aに取り付けるように構成してもよい。
なお、前述した実施の形態のように、LED182a〜LED187aを所定位置に固定して、反射傘182d〜187dの向きを変化させることにより、LED182a〜LED187aからの光の照射方向を変化させることにより、LED182a〜LED187aからの光の照射方向を変化させることを可能にしつつ、LED182a〜LED187aからの配線の取り回しを行ない易くすることができる。
これに対して、LED182a〜LED187a自体の向きを、モータ182b〜185bにより変化させるように構成した場合には、モータ182b〜185bを駆動させることによりLED182a〜LED187aの向きを制限なく自由に変化させることができる。このため、照射可能範囲を広げることができる。
なお、一のスロットマシンに、LEDを固定し反射傘の向きをモータにより変化させることにより照射方向を変化させる第1方式の演出駆動用ランプ、およびLED自体の向きをモータにより変化させることにより照射方向を変化させる第2方式の演出駆動用ランプの双方を搭載するように構成してもよい。たとえば、液晶表示器51の向かって左側方に搭載されている演出駆動用ランプ182〜184に第1方式の演出駆動用ランプを採用し、液晶表示器51の向かって右側方に搭載されている演出駆動用ランプ185〜187に第2方式の演出駆動用ランプを採用するように構成してもよい。
(2) 前述した実施の形態におけるCPU91aは、モータ182b〜185bの駆動態様に応じて、LED182a〜LED187aの点灯態様を変化させる制御情報を含む信号(制御信号、制御信号列)を出力するように構成してもよい。たとえば、モータ182b〜185bの駆動態様が、反射傘182d〜187dを内向きに停止させる態様であるときには、LED182a〜LED187aの点灯態様を第1のパターン(0.5秒間隔)で点滅させるように制御信号を出力してもよい。また、モータ182b〜185bの駆動態様が、反射傘182d〜187dを外向きに停止させる態様であるときには、LED182a〜LED187aの点灯態様を点灯させるように制御信号を出力してもよい。また、モータ182b〜185bの駆動態様が、反射傘182d〜187dを回転させる態様であるときには、LED182a〜LED187aの点灯態様を第2のパターン(0.2秒間隔)で点滅させるように制御信号を出力してもよい。これにより、反射傘182d〜187dの態様に合せて、最も効果的な態様でLED182a〜LED187aを点灯させることができるため、遊技状態に合せて効率よく光演出効果を高めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(3) 前述した第1実施の形態における演出装置用IC基板170上において、中継基板90aから入力される制御信号(データ)を送信する配線は、バス形式で変換IC170a〜170d各々に接続され、変換IC170a〜170d各々に供給されるようにパターンされている例について説明した。また、パネル用IC基板171についても同様に、制御信号を送信する配線がバス形式で各変換ICに接続され供給されるようにパターンされている例について説明した。しかし、変換ICが搭載された基板上において、制御信号を送信する配線は、このようなバス形式で変換ICが接続されるパターンに限るものではない。たとえば、変換ICが搭載された基板上において、制御信号を送信する配線は、最上位の一の変換ICに入力され、以降、所定の順番で他の変換ICに供給されるようにパターンされたものであってもよい。図64は、第1実施の形態の変形例における演出装置用IC基板170、パネル用IC基板171、枠用IC基板172各々の配線パターンを説明するためのブロック図である。
たとえば演出装置用IC基板170について、中継基板90aから入力される制御信号(データ)は、演出装置用IC基板170上において、変換IC170aに入力され、以降、変換IC170b、変換IC170c、変換IC170dの順に供給される。このように構成した場合、各変換ICは、第2実施の形態で説明したように最終ビットのデータを下位の変換ICに供給するように構成してもよい。また、各変換ICは、入力された制御信号から特定されるアドレス情報が当該変換ICのアドレスであるか否かを判断し、当該変換ICのアドレスであるときに、制御信号から特定される制御情報をパラレルデータに変換して、接続された電気部品に供給し、一致しないと判断した変換ICは、下位側の変換ICに当該制御信号を供給するように構成してもよい。
(4) 前述した第2実施の形態においては、演出装置用IC基板170に搭載されている変換IC170a〜170dを第1の系統の配線で、パネル用IC基板171に搭載されている変換IC171a、171bを第2の系統の配線で、枠用IC基板172に搭載されている変換IC172aを第3の系統の配線で、各々接続するように構成し、シリアル出力回路132およびラッチ信号出力部134各々から対応する系統に対して制御信号列やラッチ信号が出力される例について説明した。しかし、系統の区分けについては、上記のように基板ごとに分けるものに限らず、どのように区分けしてもよい。たとえば、演出装置用IC基板170およびパネル用IC基板171に搭載されている変換IC170a〜170d、変換IC171a、171bを第1の系統の配線で、枠用IC基板172に搭載されている変換IC172aを第2の系統の配線で、各々接続するように構成してもよい。また、複数系統に区分けせずに、1系統の配線で、すべての変換ICが接続されるように構成し、シリアル出力回路132およびラッチ信号出力部134から1系統に対して制御信号列やラッチ信号が出力されるように構成してよい。この場合、CPU91aは、全変換ICに接続されているすべての電気部品を制御するための制御情報が所定の順(下位側の変換ICに接続された電気部品を制御するための制御情報が上位に配列される順)で配列された制御信号列をシリアル出力回路132に出力する。そして、シリアル出力回路132により、制御信号列がシリアルデータに変換されて最上位の変換ICに出力されるように構成してもよい。
図65は、第2実施の形態の変形例における演出装置用IC基板170、パネル用IC基板171、枠用IC基板172各々の配線パターンを説明するためのブロック図である。シリアル出力回路132から中継基板90aを介して出力された制御信号列は、たとえば、図65中の太実線を参照して、まず、演出装置用IC基板170の変換IC170aに入力される。以降、変換IC170b、変換IC170c、変換IC170dに供給された後、再度中継基板90aに戻され、パネル用IC基板171の変換IC171aに入力される。そして、変換IC171bに供給された後、再度中継基板90aに戻され、枠用IC基板172の変換IC172aに供給される。なお、各変換ICは、第2実施の形態で説明したように、各変換ICのシフトレジスタ682の最終ビットのデータが、下位側の変換ICのデータラッチ部681に入力されることにより、順にデータが転送される。これにより、シリアル出力回路132から制御信号列をすべて出力し終えたときに、変換IC170a〜170d、変換IC171a、171b、変換IC172aのシフトレジスタ682に当該変換ICに接続される電気部品を制御するための制御情報が格納された状態となる。そして、シリアル出力回路132から制御信号列をすべて出力し終えた後のタイミングで、ラッチ信号出力部134からラッチ信号が出力され、変換IC170a〜170d、変換IC171a、171b、変換IC172aによってデータが取り込まれ、各電気部品に供給される。これにより、シリアル出力回路132およびラッチ信号出力部134から制御信号列やラッチ信号を出力するための信号線を各々1系統含むケーブルを用いて、駆動回路93と中継基板90aとを接続することができるため、ケーブルの配線数を低減することができる。
(5) 前述した実施の形態における発光部品であるLEDの点灯態様としては、点灯させる態様と、消灯させる態様とを例に説明した。しかし、点灯態様は、これに限らず、点灯させる場合の階調を含むものであってもよい。具体的には、LEDとして、階調制御を行なうLED(例えば、マルチカラーLED)を用いるようにし、明るさを制御できるようにしてもよい。図66は、LEDの階調制御を行なう場合にLEDに供給されるパルス列の例を示す説明図である。なお、図66は、LEDを8段階で階調制御する場合のパルス列を示す。すなわち、CPU91aは、図66に示すように、輝度に応じてパルス数を変化させた信号を出力することによって、LEDの階調制御を行なう。この場合、例えば、クロック信号の周期を1時間要素とするとともに、7個の時間要素で1制御単位時間を構成する。そして、1制御単位時間中のパルス電流を流す時間要素がいくつ含まれるかによってLEDの明るさを制御してもよい。たとえば、図66(a)に示すように、1制御単位時間中の7個の時間要素のうち、全ての時間要素でLEDにパルス電流を流す場合が、LEDの明るさが最も明るくなる。また、図66(g)に示すように、1制御時間中の7個の時間要素のうち、1個の時間要素だけLEDにパルス電流を流す場合が、LEDの明るさが最も暗くなる。また、LEDにパルス電流を流す時間要素の数が6個、5個、4個、3個、2個と少なくなるに従って、LEDの明るさも次第に暗くなる(図66(b)〜(f))。なお、図66(h)に示すように、1制御単位時間に含まれる7個の時間要素全てでLEDにパルス電流を流さないようにする場合には、LEDは消灯状態となる。
なお、LEDの階調制御を行なう場合には、CPU91aは、輝度に応じたパルス数の情報(例えば、論理値0または1)を含む制御信号を、シリアル出力回路132を用いてシリアルデータ方式として出力する。なお、CPU91aは、パルス数に限らず、輝度に応じたパルス幅の情報を含む制御信号を、シリアル出力回路132を用いてシリアルデータ方式として出力するようにしてもよい。
なお、上記の変形例では、パルス数を変化させた信号を出力することによって階調制御を行なう場合を示したが、パルス量を変化させた信号を出力するものであれば、他の方法を用いて階調制御を行なうようにしてもよい。たとえば、CPU91aは、パルス幅を変化させた信号を出力することによって、LEDの階調制御を行なうようにしてもよい。
(6) 前述した実施の形態においては、リプレイ(2)を有利な有利RT入賞とし、有利RT入賞が発生したときには、リプレイ(1)の当選確率が極端に高くなる遊技者にとって有利な有利RT(RT4)に制御される例について説明した。しかし、有利RT入賞および有利RTは、複数種類設定されているものであってもよい。そして、発生した有利RT入賞の種類に応じた有利RTに制御されるように構成してもよい。この場合、複数種類の有利RTは、各々、規定ゲーム数およびリプレイ(1)の当選確率のうち少なくとも一方が異なる遊技状態であればよい。また、有利RT入賞の当選確率は、RT1〜RT3であるときに向上するように構成してもよい。これにより、いずれの有利RT入賞が発生するかに対し遊技者が抱く期待感を異ならせることができ、特にRT1〜RT3に制御されているときの遊技の興趣を向上させることができる。
上記のように構成した場合、さらに、有利RT入賞が内部抽選において当選したときであって、所定条件が成立したとき(たとえば、RT1〜RT3に制御されてから有利RT入賞に当選した回数が所定回数未満であるとき、報知するか否かランダムに抽選して報知すると決定されたとき等)に、当該有利RT入賞の種類を報知するように構成してもよい。また、有利RT入賞は、遊技者の操作手順によって、引込み可能なときと引込み不能なときとが生じ得る入賞であってもよい。この場合、さらに、当該有利RT入賞を発生させるための操作手順(停止タイミング等)を報知するように構成してもよい。
(7) 前述した実施の形態においては、リプレイ(3)を不利な不利RT入賞とし、不利RT入賞が発生したときには、リプレイ(1)の当選確率が初期遊技状態よりも高まるがRT4と比較した場合極端に低い遊技者にとって不利な不利RT(RT5)に制御される例について説明した。しかし、不利RT入賞および不利RTは、複数種類設定されているものであってもよい。そして、発生した不利RT入賞の種類に応じた不利RTに制御されるように構成してもよい。この場合、複数種類の不利RTは、各々、規定ゲーム数およびリプレイ(1)の当選確率のうち少なくとも一方が異なる遊技状態であればよい。また、不利RT入賞の当選確率は、RT1〜RT3であるときに向上するように構成してもよい。
上記のように構成した場合、さらに、不利RT入賞が内部抽選において当選したときであって、所定条件が成立したとき(たとえば、RT1〜RT3に制御されてから不利RT入賞に当選した回数が所定回数未満であるとき、報知するか否かランダムに抽選して報知すると決定されたとき等)に、当該不利RT入賞の種類を報知するように構成してもよい。また、不利RT入賞は、遊技者の操作手順によって、引込み可能なときと引込み不能なときとが生じ得る入賞であってもよい。この場合、さらに、当該不利RT入賞を発生させるための操作手順(停止タイミング等)を報知するように構成してもよい。
(8) 前述した実施の形態では、RT1〜RT5が開始した後、ボーナスに当選したとき、または規定ゲーム数に到達したときにRT1〜RT5を終了させ、RT1〜RT3についてはさらにリプレイ(2)またはリプレイ(3)が入賞したときに終了させる例について説明した。しかし、これに限らず、所定の入賞役を転落役として規定し、転落役が当選または入賞したときに制御されているRTを終了させるようにしてもよい。また、RT1〜RT5に規定ゲーム数を設けず、RTが開始した後、ボーナスが当選したときまたは転落役が当選または入賞したときに当該RTを終了させるようにしてもよい。この場合、転落役が当選する確率または入賞する確率が、RTの種類に応じて異なるように構成してもよい。
(9) 前述した実施の形態におけるRT1〜RT3は、制御される規定ゲーム数が共通(5000ゲーム)である例について説明した。しかし、これに限らず、RT1〜RT3は、RTの種類に応じたゲーム数を規定ゲーム数(たとえば、RT1の規定ゲーム数は5000ゲーム、RT2の規定ゲーム数は3000ゲーム、RT3の規定ゲーム数は100ゲーム等)として設定されているものであってもよい。
また、RT4およびRT5は、制御される規定ゲーム数が共通(200ゲーム)である例について説明した。しかし、これに限らず、RT4およびRT5は、RTの種類に応じたゲーム数を規定ゲーム数(たとえば、RT4の規定ゲーム数は500ゲーム、RT5の規定ゲーム数は300ゲーム等)として設定されているものであってもよい。
(10) 前述した実施の形態におけるRT1〜RT3は、図15(b)〜(d)で説明したように、リプレイ(2)に当選する確率およびリプレイ(3)に当選する確率が異なる例について説明した。しかし、これに限らず、RT1〜RT3は、リプレイ(2)に当選する確率およびリプレイ(3)に当選する確率の少なくともいずれか一方が異なるものであればよい。たとえば、RT1〜RT3は、リプレイ(3)に当選する確率が同じであって、リプレイ(2)に当選する確率のみが異なるものであってもよい。また、RT1〜RT3は、リプレイ(2)に当選する確率が同じであって、リプレイ(3)に当選する確率のみが異なるものであってもよい。
(11) 上記の実施の形態においては、ボーナスとリプレイとが同時に当選している場合にリプレイを揃える制御がボーナスを揃える制御よりも優先して行なわれる。このため、RT中においては、ボーナスに当選していても、ボーナスに入賞し難くなるように制御される。これにより、RTがボーナス入賞により終了し難くなるように制御されている。RTがボーナス入賞により終了し難くなるように制御するために、さらに、次のようなリール制御を行なうように構成してもよい。たとえば、ボーナスのみが当選している場合であって遊技状態がRT1〜RT5である場合に対応するテーブルインデックスには、当選したボーナスの図柄が入賞ライン上に揃わないように引込コマ数が定められたテーブル作成用データのアドレスを格納し、リール停止制御が行なわれるように構成してもよい。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ライン上に当選したボーナスの図柄が揃わないように停止させる制御が行なわれるため、ボーナスが入賞してRT1〜RT5が終了することを防止することができる。
(12) 前述した実施の形態においては、特別移行入賞としてビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、レギュラーボーナスを例にして説明した。しかし、特別移行入賞としてはこれらに限るものでない。特別移行入賞としては、たとえば、所定のストップボタンの操作から対応するリールの回転を停止するまでの最大停止遅延時間が75ミリ秒に短縮されるチャレンジボーナスであってもよい。
(13) 前述した実施の形態においては、RT4を有利遊技状態として説明した。しかし、有利遊技状態は、RTに限るものでない。たとえば、有利遊技状態は、内部抽選において所定の入賞役が当選した場合にその旨をランプ等により告知するAT(Assist Time)であってもよい。また、有利遊技状態は、1種類の遊技状態に限るものでない。たとえば、有利遊技状態は、終了条件が異なる複数種類の遊技状態から移行前の遊技状態(RT1〜RT3のいずれか)に応じて選択された遊技状態であってもよい。また、有利遊技状態は、遊技者にとっての有利度合い(再遊技役当選確率、小役当選確率、特別役当選確率等)が異なる複数種類の遊技状態から移行前の遊技状態(RT1〜RT3のいずれか)に応じて選択された遊技状態であってもよい。
(14) スロットマシン1に設けられた操作部(スタートレバー7、1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、精算スイッチ10、ストップスイッチ8L、8C、8R、選択スイッチ56、決定スイッチ57、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38等)の特定の操作を検出したときに、RT状態を初期化できるようにしてもよい(遊技状態フラグの値を初期遊技状態を示す値に更新)。その特定の操作は、たとえば、2以上の操作部の所定の操作を組合せたものとすることが考えられるが、設定変更に関わる操作とはまったく異なる手順であってもよく、設定変更のための操作の一部の操作を含む、他の操作との組合せによる操作手順であってもよい。
(15) 前述した実施の形態では、メイン制御部41の起動時に電断前の状態に復帰し、かつ電断前から特別役が当選している場合には、CPU41aが特別役の当選を示す電源投入コマンドを送信し、特別役の当選を示す電源投入コマンドをサブ制御部91が受信すると、特別役の当選を示す告知演出を実行する例について説明した。しかし、特別役の当選を示す告知演出を行なうだけでなく、復帰させる遊技状態を報知する告知演出を実行するように構成してもよい。たとえば、復帰させる遊技状態が、初期遊技状態であるときには、CPU41aが初期遊技状態を示す電源投入コマンドを送信してサブ制御部91に初期遊技状態を示す告知演出を実行するように構成してもよい。また、復帰させる遊技状態が、RTであるときには、CPU41aがそのRTの種類を示す電源投入コマンドを送信してサブ制御部91にRTの種類を示す告知演出を実行するように構成してもよい。なお、復帰させる遊技状態とは、制御される遊技状態すべて(たとえば、初期遊技状態、RT1〜RT5、ボーナス等)であってもよく、また、制御される遊技状態のうち所定の遊技状態(たとえば、初期遊技状態、RT1〜RT5、ボーナス等のうち、初期遊技状態およびボーナスだけ)であってもよい。
なお、報知器としては、専用の報知器を設けてもよく、あるいは、メイン制御部41が直接制御するクレジット表示器11や遊技補助表示器12、ペイアウト表示器13、サブ制御部91が制御する液晶表示器51などのゲームの進行において使用する表示器を利用してもよい。
(16) 前述した実施の形態では、図24のS603において、BETカウンタの値が0であるか否かが判定され、0でないときにBET数を精算する解除制御が行なわれ、0であるときにBET数を精算しないと判定しクレジットカウンタの値に基づきクレジットを精算する返却制御が行なわれる例について説明した。すなわち、解除制御と返却制御とが別個独立に行なわれる例について説明した。しかし、解除制御と返却制御とが1回の操作で行なわれるものであってもよい。たとえば、精算スイッチ10が操作されると、BETカウンタおよびクレジットカウンタの値に基づき、解除制御と返却制御とを行なうように構成してもよい。また、解除制御とは、BET数に対応するメダルを払い出すものに限らず、BET数をクレジット加算するもの等、BET数を解除できるものであればよい。
また、前述した実施の形態では、賭数の精算及びクレジットの精算を1つの精算スイッチ10にて行なえる、つまり、賭数が設定されているときには、該賭数に相当するメダル数を返却するスイッチとして機能し、賭数及びクレジット双方があるときには、クレジットに相当するメダル数のみを返却するスイッチとして機能するようになっていたが、賭数及びクレジットそれぞれの返却を別個のスイッチにてできるようにしてもよい。
(17) 前述した実施の形態では、コネクタ規制部材500を基板ケース200に取り付けることによるコネクタの抜脱を規制する方法を、遊技制御基板40と操作部中継基板110とを接続するケーブル600aと、遊技制御基板40とのコネクタ接続に適用しているが、その他のコネクタ接続、たとえば、操作部中継基板110とケーブル600aとのコネクタ接続、操作部中継基板110と遊技用電子部品とを接続するケーブル601a〜gと操作部中継基板110とのコネクタ接続、遊技制御基板40とリール中継基板120とを接続するケーブル600bと、遊技制御基板40とのコネクタ接続、リール中継基板120とケーブル600bとのコネクタ接続、リール中継基板120と遊技用電子部品とを接続するケーブル601h〜mと操作部中継基板110とのコネクタ接続、遊技制御基板40と電源基板100とを接続するケーブル600cと、遊技制御基板40とのコネクタ接続、電源基板100とケーブル600cとのコネクタ接続、電源基板100と遊技用電子部品とを接続するケーブル601n、oと電源基板100とのコネクタ接続、遊技制御基板40と演出中継基板80とを接続するケーブル600dと、遊技制御基板40とのコネクタ接続、演出中継基板80とケーブル600dとのコネクタ接続、演出中継基板80と演出制御基板90とを接続するケーブル601pと演出中継基板80とのコネクタ接続、ケーブル600pと演出制御基板90とのコネクタ接続などに適用してもよい。すなわち、複数の遊技用電子部品を中継基板を経由して遊技制御基板に接続する構成において、遊技用電子部品側ケーブルおよび遊技制御基板側ケーブルが接続される中継基板側のコネクタ接続部分のすべて、中継基板側ケーブルが接続される遊技制御基板側のコネクタ接続部分のすべてについて、上記規制手法を漏れなく適用してもよい。
(18) 前述した実施の形態では、コネクタ同士の接続の解除を規制する方法について説明しているが、たとえば、投入メダルセンサ31やスタートレバー7などのゲームの進行上必要な信号の入出力を行なう電子部品と、これら電子部品とケーブルとの接続箇所に対して、外部からアクセス不能に被覆する被覆部材を取り付けることが好ましく、このようにすることで、ゲームの進行上必要な信号の入出力を行なう電子部品とケーブルとの接続箇所に対して打ち込み器具などの不正器具が取り付けられてしまうことを防止できる。また、これら電子部品とケーブルとの接続箇所を被覆する被覆部材を取り外した際に、その痕跡が残る構造(被覆部材の一部を破壊しなければ取り外せない構造など)とすることが好ましく、このようにすることで、不正器具が取り付けられた痕跡を残すことが可能となり、事後に不正行為があった可能性を把握できる。
(19) 前述した実施の形態では、コネクタ規制部材500を基板ケース200と別体に構成し、基板ケース200を取付ベース250から取り外すことで、基板ケース200からコネクタ規制部材500を取り外し、コネクタの抜脱の規制を解除できるようになっているが、たとえば、コネクタ規制部材500を一度基板ケース200に取り付けた場合には、基板ケース200またはコネクタ規制部材500の一部を破壊しなければ、コネクタ規制部材500を基板ケース200から取り外してコネクタの抜脱の規制を解除できないようにしてもよい。
(20) 前述した実施の形態では、コネクタ規制部材500を取付側部材510とコネクタカバー520とから構成し、取付側部材510を基板ケース200に対して取り付けた後、基板側コネクタにケーブル側コネクタを接続した状態で、コネクタカバー520を取付側部材510に装着することで、コネクタの抜脱が規制されるようになっているが、基板側コネクタにケーブル側コネクタを接続した状態で、最初から一体化されたコネクタ規制部材500を基板ケース200に取り付けることでコネクタの抜脱が規制されるようにしてもよい。
(21) 前述した実施の形態では、基板ケースに収容された基板の基板側コネクタとケーブル側コネクタの接続の解除を規制する方法として、コネクタ規制部材500を用いた例を説明したが、他の方法であってもよい。
(22) 前述した実施の形態では、ボーナス中演出、および連続演出実行中には、複数ゲームにわたり継続的に連続遊技効果音を出音する例について説明したが、これら連続遊技効果音は、ボーナス中演出、および連続演出実行中とで、異なる効果音(楽曲等)であってもよい。連続遊技効果音は、複数のゲームにわたり継続的に出音される連続遊技効果音が適用されていたが、1ゲームを超えて連続遊技効果音を継続して出音されるもの、つまり、ゲーム中に出音を開始してから、当該ゲームが終了した後も継続して連続遊技効果音を出音するものであれば、たとえば1ゲームが終了した後、次以降のゲームが開始されるまでの間継続して出音するものに限定されるものではなく、たとえば1ゲームが終了した後、少なくとも次ゲームが開始可能な状態となるまでの間(所定数の賭数が設定されるまでの間)継続して出音するもの等も含まれる。
(23) 前述した実施の形態では、効果音の音量を下げる場合、最大(MAX)からレベル0(消音)まで一気に下がるようになっていたが、たとえば漸次音量を小さくするようにしてもよいし(フェードアウト)、経過時間に応じて段階的に音量を小さくするようにしてもよい。さらに、遊技再開時にも、音量を漸次音量を大きくするようにしてもよいし、経過時間に応じて段階的に音量を大きくするようにしてもよい。
(24) 前述した実施の形態では、スロットマシンから出力される効果音の音量を下げる制御として、効果音の音量を最大(MAX)からレベル0まで一気に下がる制御を行なう例について説明したが、たとえば効果音の音量を最大以下の音量に制御するものであってもよいし、下げる際には、現在の音量よりも小さい音量にまで下げるものであれば、必ずしも音量レベルを0、すなわち消音しなくてもよく、周囲の遊技者に迷惑をかけない程度の音量であれば、レベル0以上の音量に下げるものであってもよい。また、スロットマシンから出力される効果音の音量を下げる制御として、音量を下げるものに限らず、効果音の出力を停止する制御や、他の楽曲(たとえば、音量が静かな楽曲、緩やかな楽曲等)に変更する制御を行なうものであってもよい。
(25) 上記の実施の形態では、設定値の変更を行なう際には、使用中のスタック領域を除いてRAM41cの全てのデータが初期化されるものとなっていた。もっとも、RAM41cのデータを初期化するためには、設定値の変更を行なう際にさらに別個の初期化操作(たとえば、設定キースイッチ37をON状態として電源を投入する際に、さらにデータクリアリセット/設定スイッチ38も操作する)を行なうことが必要になるものとしてもよい。RAM異常エラー状態からは、単なる設定値の変更操作だけではなく初期化操作も行なってRAM41cのデータを初期化することで復帰できるようにしてもよい。具体的には、図18のステップS103においてYESと判断された後、さらに、リセット/設定スイッチ38が操作されているか否かを判断するステップを設けて、当該ステップによりリセット/設定スイッチ38が操作されていると判断されたときに、ステップS109の処理に進めるように構成してもよい。
(26) 上記の実施の形態では、設定値の変更に伴って、設定値ワーク41c−4の他、使用中のスタック領域を除いてRAM41cの全てのデータが初期化されるものとなっていた。しかし、このように設定値の変更に伴って、使用中のスタック領域を除いてRAM41cの全てのデータが初期化されるものに限らず、設定値の変更を行なう操作とは別個の初期化操作(たとえば、リセット/設定スイッチ38の操作)を行なうことに伴って、設定値ワーク41c−4と使用中のスタック領域とを除いてRAM41cの全てのデータが初期化され、設定値の変更に伴って、設定値ワーク41c−4に新たな設定値が記憶されるものであってもよい。
具体的には、図18のステップS102が行なわれた後、リセット/設定スイッチ38が操作されているか否かを判断するステップを設けて、当該ステップによりリセット/設定スイッチ38が操作されていると判断されたときに、設定値ワーク41c−4と使用中のスタック領域とを除いてRAM41cの全てのデータを初期化する処理を行ない、さらに設定キースイッチ37がON状態となっているか否かを判断する処理を行ない、当該処理により設定キースイッチ37がON状態となっているときにステップS110の処理に進め、設定キースイッチ37がON状態となっていないときに割込禁止を解除する処理を行ない、ゲーム制御処理に進めるように構成してもよい。なお、リセット/設定スイッチ38が操作されていないときにはステップS104の処理に進めるように構成してもよい。これにより、RAM異常エラー状態からは、単なる設定値の変更操作だけではなく初期化操作も行なってRAM41cのデータを初期化することで復帰できる。また、設定値異常を除くRAM異常エラー状態からは、初期化操作のみを行なうことによりRAM41cのデータを初期化することができ復帰できる。
(27) 上記の実施の形態では、リール1周に対して8ステップ毎(1図柄毎)に分割した21の領域(コマ)が定められており、停止制御テーブルとして、それぞれの領域(領域番号)に対応して、引込コマ数(停止位置)が一意的に定められた停止制御テーブル、すなわち1図柄が変動する範囲の領域に対応して停止位置が一意的に定められた停止制御テーブルを用いてリールの停止制御を行なっているが、たとえば、1図柄未満の領域毎、たとえば1ステップ、すなわちリールモータを駆動する際の最小単位毎に、引込ステップ数や引込コマ数(停止位置)を一意的に定めた停止制御テーブルを用いてリールの停止制御を行なってもよく、このようにすることで、リールモータのステップ数単位で停止位置を変化させることが可能となり、停止操作位置に対する停止位置をさらに多様化することができる。この場合も、上記の実施の形態における停止制御テーブルの選択と同様に、リールを停止させる際の制御が複雑化することがないという効果を得ることができる。
(28) 上記の実施の形態では、役別テーブルに登録されたアドレスに記憶された判定値数を内部抽選用の乱数に加算していき、その加算の結果オーバーフローが生じたときに、当該役に当選するものとしていた。これに対して、取得した判定値数を取得した内部抽選用の乱数の値から順次減算して、減算の結果を新たな内部抽選用の乱数の値とするものとしてもよい。判定値数を内部抽選用の乱数の値から減算するときには、減算の結果にオーバーフロー(ここでは、減算結果がマイナスとなること)が生じたかどうかを判定するものとすることができる。
(29) 上記の実施の形態では、内部抽選は、取得した内部抽選用の乱数の値に遊技状況に応じた各役の判定値数を順次加算していき、加算結果がオーバーフローしたときに当該役を当選と判定するものとしていた。これに対して、遊技状況に応じた各役の判定値数に応じて、各役を当選と判定する判定値を定めた当選判定用テーブルをゲーム毎に作成し、取得した内部抽選用の乱数の値を各役の判定値と比較することで、内部抽選を行なうものとしてもよい。
(30) 上記の実施の形態では、判定値数記憶領域は、2バイトの領域を用いて、それぞれの場合における判定値数を記憶するものとしていた。もっとも、一般的なスロットマシンでは、特別役の判定値数は、いずれの遊技状況においても255を超えるものが設定されることはあり得ない。このように255を超える判定値数を設定する必要がないものについては、1バイトの領域だけを用いて、判定値数を記憶するものとしてもよい。
(31) 上記の実施の形態では、判定値数は、設定値1〜4の全体に共通して記憶されているか、設定値1〜4のそれぞれに対して個別に記憶されているかであった。もっとも、設定値1〜4の全体に共通して判定値数が記憶されない(設定値についての共通フラグが設定されない)ものとして、たとえば、設定値1〜2については判定値数が共通、設定値3〜4については判定値数が共通のものとすることもできる。
(32) 上記の実施の形態では、可変表示装置2は、外周部に複数の図柄を所定順に配した3つのリール2L、2C、2Rを備えるものとし、これらのリール2L、2C、2Rの回転駆動によって図柄を可変表示させるものとしていた。しかしながら、液晶表示装置などの表示装置上で仮想的に図柄を可変表示させるものを、上記のような可変表示装置2の代わりに用いてもよい。
(33) 上記の実施の形態では、賭数の設定や入賞に伴う遊技用価値の付与に用いる遊技媒体としてメダルを適用したスロットマシンを例として説明した。しかしながら、本発明を具現化するスロットマシンは、パチンコ遊技機で用いられている遊技球を遊技媒体として適用したスロットマシン(いわゆるパロット)であってもよい。遊技球を遊技媒体として用いる場合は、たとえば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、上記の実施の形態で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
(34) 上記の実施の形態では、サブ制御部91からの演出データの書き込み指令に応じて表示制御回路92のVDP141が該指令に対応した演出データをCGROM142から読み出し、一時記憶メモリ155の演出データ領域に転送させるものとしていた。そして、液晶表示器51に表示する画像の画像データをフレームバッファメモリ156に展開する際には、演出データ領域に転送された演出データを読み出すものとしていた。もっとも、フレームバッファメモリ156への画像データの展開は、演出データのCGROM142から一時記憶メモリ155の演出データ領域への転送のための指令とは別の演出開始指令によりなされていた。これに対して、遊技の進行状況に応じて実行される演出として連続演出のように複数ゲームの期間に跨って継続的に実施される演出がないのであれば、各演出を開始させる際にCGROM142から一時記憶メモリ155の演出データ領域へ演出データを転送させ、そのままフレームバッファメモリ156への画像データの展開を開始させることができ、両者で1回だけCPU91aからVDP141へ指令を出力すればよい。特に演出モードに応じた画像のように表示される頻度が高いものであれば、一時記憶メモリ155に常駐させておけば便利である。
(35) 上記の実施の形態では、リールの回転が開始したときおよび、リールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM41bに格納されているテーブルインデックスおよびテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成しているが、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、およびリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置または停止済みのリールの停止操作位置)別の停止制御テーブルを予めROM41bに登録しておき、テーブルインデックスに基づいて、遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、およびリールの停止状況に応じて必要な停止制御テーブルを特定可能とし、リールの回転が開始したときおよび、リールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、テーブルインデックスを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを設定するようにしてもよい。
(36) 上記の実施の形態では、停止操作位置に対する引込コマ数を一意的に定めた複数の停止制御テーブルのうち、各遊技状態のそれぞれの内部当選状態、リールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置または停止済みのリールの停止操作位置)に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御を行なっているが、停止操作位置に対する停止位置を一意的に定めた複数の停止位置特定テーブルを停止制御テーブルの替わりに用いて、停止操作が検出された際に、停止位置特定テーブルを参照し、停止操作位置に対応して一意的に特定される停止位置でリールを停止させる制御を行なうようにしてもよい。
また、停止位置に対する停止優先度を定めることにより、停止操作位置(リール基準位置からのステップ数)に対して停止位置を一意的に定めた複数の停止優先テーブルを停止制御テーブルの替わりに用いて、停止操作が検出された際に、停止優先テーブルを参照し、停止操作位置から引込可能範囲(最大5コマ)内にある全ての停止位置の停止優先度を比較し、最も停止優先度の高い停止位置でリールを停止させる制御を行なうようにしてもよい。
また、各遊技状態のそれぞれの内部当選状態、リールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置または停止済みのリールの停止操作位置)に対して一意的に定められた引込コマ数を選択し、停止操作が行なわれた際に、選択された引込コマ数の範囲内に対象となる停止位置が位置する場合には、当該停止位置を引き込んで停止させる引込制御を行ない、停止が禁止された停止位置を停止させないように他の停止位置を引き込んで停止させる蹴飛ばし制御(いわゆるコントロール方式の制御)を行なうようにしてもよい。このように引込制御および蹴飛ばし制御を行なうことで、停止操作位置(リール基準位置からのステップ数)に対して停止位置が一意的に決まるので、引込制御および蹴飛ばし制御により表示結果を導出させる制御は、停止操作位置に対して停止位置を一意的に特定する制御パターンといえる。
また、各遊技状態のそれぞれの内部当選状態、リールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置または停止済みのリールの停止操作位置)に対して一意的に定められた制御パターンを選択し、その制御パターンに従ってリールの停止制御を行なうものであれば、停止制御テーブルによるリールの停止制御、停止優先テーブルによるリールの停止制御、引込制御および蹴飛ばし制御によるリールの停止制御を併用して行なうものであってもよく、たとえば、最初に停止したリールのみ停止制御テーブルを用いてリールの停止制御を行ない、他のリールについては、引込制御および蹴飛ばし制御によりリールの停止制御を行なうようにしてもよい。
(37) 上記の実施の形態では、各遊技状態のそれぞれの内部当選状態、およびリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置または停止済みのリールの停止操作位置)に対して一意的に定められた制御パターンを選択し、その制御パターンに従ってリールの停止制御を行なっているが、少なくとも各遊技状態のそれぞれの内部当選状態に対して定められた制御パターンを選択し、その選択した制御パターンに従ってリールの停止制御を行なうものであればよい。
(38) 上記の実施の形態では、メダル並びにクレジットを用いて賭数を設定するスロットマシンを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、クレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンであってもよい。
さらに、流路切替ソレノイド30や投入メダルセンサ31など、メダルの投入機構に加えて、遊技球の取込を行なう球取込装置、球取込装置により取り込まれた遊技球を検出する取込球検出スイッチを設けるとともに、ホッパーモータ34や払出センサ35など、メダルの払出機構に加えて、遊技球の払出を行なう球払出装置、球払出装置により払い出された遊技球を検出する払出球検出スイッチを設け、メダルおよび遊技球の双方を用いて賭数を設定してゲームを行なうことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダルおよび遊技球が払い出されるスロットマシンに適用してもよい。
(39) 前述した実施の形態において説明した演出制御基板90は、スロットマシン1の筐体や前面扉である本体ユニットに搭載されているものであってもよく、または演出装置179である演出ユニットに搭載されているものであってもよい。本体ユニットに搭載されている場合であっても、演出ユニットに搭載されている場合であっても、演出制御基板90と、演出装置用IC基板170、パネル用IC基板171、および枠用IC基板172とが前述した実施の形態のようにシリアル信号で通信するように構成することにより、前述した実施の形態と同様の技術的効果を得ることができる。
(40) 前述した第2実施の形態における変換ICは、演出制御基板90からのラッチ信号が入力されたタイミングで、接続されている電気部品に制御信号を供給する例について説明したが、変換ICが制御信号を供給するタイミングはこのようなタイミングに限らず、たとえば、各変換ICにおいて時間管理をして所定時間経過したタイミングで制御信号を供給するように構成してもよい。具体的には、制御信号が変換ICに入力されてから計時を開始し予め定められた時間が経過したタイミングで制御信号を供給するようにしてもよい。
(41) 前述した実施の形態においては、LEDからの光の照射方向を変化させる変化部材として、LEDからの光を反射させる反射傘を一例として説明した。しかし、変化部材としては、LEDからの光の照射方向を変化させるものであれば、これに限らず、たとえば、LEDからの光のうち一方向の光だけを通過または透過させて、他の方向の光を通過または透過させない部材により構成してもよい。
(42) なお、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 スロットマシン、2L,2C,2R リール、8L,8C,8R ストップスイッチ、40 遊技制御基板、41 メイン制御部、41a CPU、41b ROM、41c RAM、42 乱数発生回路、43 サンプリング回路、51 液晶表示器、60a,60b 演出用扉、90 演出制御基板、91 サブ制御部、91a CPU、91b ROM、91c RAM、92 表示制御回路、93 駆動回路、141 VDP、142 CGROM、155 一時記憶メモリ、156 フレームバッファメモリ、170 演出装置用IC基板、171 パネル用IC基板、172 枠用IC基板、179 演出装置、180,181 演出用ランプ、182〜187 演出駆動用ランプ、200 基板ケース、250 取付ベース、500 コネクタ規制部材、510 取付側部材、520 コネクタカバー。