JP5253554B2 - 軸流ファン及び空調機用の室外機 - Google Patents

軸流ファン及び空調機用の室外機 Download PDF

Info

Publication number
JP5253554B2
JP5253554B2 JP2011235000A JP2011235000A JP5253554B2 JP 5253554 B2 JP5253554 B2 JP 5253554B2 JP 2011235000 A JP2011235000 A JP 2011235000A JP 2011235000 A JP2011235000 A JP 2011235000A JP 5253554 B2 JP5253554 B2 JP 5253554B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wing
fan
main wing
auxiliary
axial
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2011235000A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012017750A (ja
Inventor
敬英 田所
康明 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2011235000A priority Critical patent/JP5253554B2/ja
Publication of JP2012017750A publication Critical patent/JP2012017750A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5253554B2 publication Critical patent/JP5253554B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、軸流ファンおよびこれを用いた空気調和機の室外機に関するものである。
図13は従来の軸流ファンの構成図である。ボス1(ハブと呼ぶ場合もある)の周りに複数の翼2が取り付けられており、ボス1に取り付けられた軸が回転して吹出方向3へ風を発生させている。軸流ファンを用いた送風機では、回転する翼で手などをケガしないように吹き出し側に複数の桟やリブ4で構成されたファングリルや防護ネットを備えていることが多い。
送風機の省エネ(低入力化)を実現するためには送風機の効率を高めることが必要である。空気が翼間を流れる間にエネルギーを多く与えられれば、ファンの効率向上が期待できる。従来の軸流ファンの例をみると、主翼の間に補助翼を挟んで、翼の迎え角が大きくなることを防止して、はく離を抑制することや(特許文献1)、複数組の翼を軸方向にずれた位置に設け、回転方向に所定角度ずらして設ける例があり、多段の翼列で高効率化が期待できる(特許文献2)。
特開平8−177792号公報 特開平5−248395号公報
送風機や空調機に用いられる軸流ファンの効率を高くするためには、空気が翼面(圧力面)に沿って流れ、翼からのエネルギー伝達を多く受けることが必要である。従来のファンの外周部では、空気は翼表面に沿って流れるため、翼から空気へエネルギー伝達されやすい。しかし、ファンの内周部では空気が翼にほとんど沿わず、空気は圧力面からすぐに離脱して下流に流れるため、翼からエネルギーが伝達されにくい。また、空気が翼面に沿って流れないと吹き出し流れがファンの旋回方向を向きやすく、ファン下流に設置される防護グリル(ファングリル)の桟やリブで気流が乱れて騒音が大きくなる恐れがある。
特許文献1にあるように、主翼の間に補助翼を設けると、主翼の後縁では流れを圧力面に抑える効果が得られるが、内周側では前縁部でも剥がれやすく、下流に流れる気流を押さえつけきれず、翼から空気へのエネルギー伝達と吹き出し気流方向の制御は不十分である。また、内周側の主翼間が補助翼で塞がれているため、風量低下の恐れがある。
特許文献2にあるような主翼と小翼の配置では、圧力面内周部を流れる空気を面に押さえつけるものがないため、大きな効果は期待できない。また、内周側の翼間を塞ぐ構成になるため、風量低下の恐れがある。
この発明は、エネルギー効率がよく、騒音の小さい軸流ファンの提供を目的とする。
この発明の軸流ファンは、
回転軸に取り付けられ、前記回転軸の回転によって前記回転軸の軸方向に気体を吹き出す軸流ファンにおいて、
前記回転軸に取り付けられるハブと、
前記ハブに設置された複数枚の主翼と、
前記複数枚の主翼の各主翼に1対1に対応して前記ハブに設置された前記主翼と同じ枚数の補助翼と
を備え、
前記補助翼は、
対応する前記主翼よりも軸方向の下流側にずれた位置に設置され、
対応する前記主翼と共に前記回転軸を法線とする平面に投影された場合には、前記補助翼の後縁が、対応する前記主翼の後縁と略重なるか、あるいは対応する前記主翼に対して逆回転方向で隣接する前記主翼と、対応する前記主翼との、周方向の隙間の1/3以内で、対応する前記主翼の前記後縁よりも逆回転方向にはみ出すように位置すると共に、前記補助翼の前縁が、対応する前記主翼の前縁と略重なるか、あるいは対応する前記主翼の前縁よりも逆回転方向に位置し、
前記補助翼のファン径が前記主翼のファン径よりも小さいことを特徴とする。
この発明によれば、翼の内周部(ファン径の小さい側)の圧力面に入る空気は主翼と補助翼に囲まれた空間を流れるようになり、圧力面から離脱しなくなる。その結果、主翼の内周側でもエネルギー伝達が活発になるため内周翼の効率が向上する。また、翼に流れが沿うため吹き出し流れが回転軸の軸方向を向きやすくなるので、ファングリルの桟間を気流が滑らかに通過するため、騒音発生を抑制することができる。
実施の形態1における軸流ファン101を示す図。 実施の形態1の軸流ファン101と比較するための従来の軸流ファンの翼周りの流れ図。 実施の形態1で説明する従来のファンの吹き出し流れ方向の説明図。 実施の形態1における軸流ファン101の翼周りの流れ図。 実施の形態2における軸流ファン102を示す図。 実施の形態2における軸流ファン102の速度ベクトル図。 実施の形態3における軸流ファン103の線19の投影を示す図。 実施の形態3における軸流ファン103の翼の前傾角を示す図。 実施の形態3における軸流ファン103の翼外周部の流れ図。 実施の形態4における軸流ファン104を示す図。 実施の形態5における軸流ファン105を示す図。 実施の形態6における軸流ファン106を示す図。 従来の軸流ファンを示す図。
実施の形態1.
図1〜図4を参照して実施の形態1の軸流ファン101を説明する。図1は、実施の形態1の軸流ファン101の斜視図(a)、正面図(b)、翼間の側面図(c)(翼は所定の半径の円筒側面で切った場合の断面を示した)を示す。図をわかりやすくするため、翼1枚分(1枚の主翼5と、この主翼5に対応する1枚の補助翼6)を示す。回転軸が取り付けられるボス1(ハブともいう)の周面に主翼5と補助翼6が取り付けられており、正面図(b)に示すように、正面からみると、主翼5よりも補助翼6のファン径は小さく、補助翼6のファン径範囲では主翼5の後縁52を覆う構成になっている。つまり、範囲50では補助翼6の後縁62が主翼5の後縁52を覆っている。また、正面図(b)でみた場合に補助翼6は、主翼5の内部に収まって配置されており、主翼5に隣り合う他の主翼の空間を塞がない構造である。側面図(c)をみると主翼5の下流側に補助翼6が設置されており、主翼5と補助翼6で構成される翼間8は略一定幅になっている。
すなわち、図1に示すように、軸流ファン101は、回転軸(図示していない)に取り付けられ、この回転軸の回転によってファン回転軸14の方向である吹出方向3に気体を吹き出す。軸流ファン101は、回転軸に取り付けられるボス1(ハブ)と、ハブに設置された複数枚の主翼5と、複数枚の主翼5の各主翼に1対1に対応してハブ1に設置された主翼と同じ枚数の補助翼6とを備える。図1では、主翼5には補助翼6が対応する。補助翼6は斜視図(a)、側面図(c)等に示すように、主翼5よりもファン回転軸14方向の下流側にずれた位置に設置される。また、補助翼6は、正面図(a)に示すように、主翼5と共にファン回転軸14を法線とする平面に投影された場合には、補助翼6の後縁62が主翼5の後縁52と重なるか、あるいは主翼5の後縁52よりも逆回転方向(回転方向31と反対方向:正面図で左周り方向)に位置する形状である。また、補助翼6は、図1の正面図(b)に示すように、補助翼6の一番大きいファン径でも、主翼5の最も小さいファン径よりも小さい。すなわち図1の正面図(b)でみると、補助翼6は、外周(補助翼6の前縁61、後縁62を除いた補助翼6の周部分)は、主翼5の外周(主翼5の前縁51、後縁52を除いた主翼5の周部分)よりも内径側に位置する。
次に、動作について図2〜図4を用いて説明する。
(従来の流れ1)
図2は、従来のプロペラファンの翼2の周りの空気の流れを数値解析により観察した結果を模式的に斜視図(a)、側面図(b)として示した図である。ファン外周側の気流9は、前縁201から後縁202にかけて翼面に沿って流れ、その間に翼2から気流9へエネルギーが供給される。しかし、側面図(b)に示すように、ファン内周側の気流10は後縁202に到達する前に下流に離脱する。ここでいう内周側、外周側とは、例えば図1の正面図(b)において、ファン半径の大きい方(半径R2)を外周側と呼び、ファン半径の小さい方(半径R1)を内周側と呼んでいる。この離脱により、内周側を通過する空気には翼2からのエネルギーが十分に供給されないため、ファンの効率が悪い。なお、外周側気流9、内周側気流10は、翼2から観測した相対流れを図示したものである。
(従来の流れ2)
次に、ファンの吹き出し流れ方向を図3により考える。吹き出し流速ベクトル11(絶対速度ベクトル)は、相対速度ベクトル12と翼の周速ベクトル13で合成されたベクトルで表される。ファン回転方向は、斜線矢印32(ファン回転軸14に示した速度方向を示すベクトルを意味する)とする。この場合、図3(a)のように、翼2に沿った流れの場合(相対速度ベクトル12a)は、吹き出し流れ方向11aがファン回転軸14の方向を向く。これ対して、図3(b)のように、翼2から離脱する流れの場合(相対速度ベクトル12b)は、吹き出し流れ方向11bがファンの旋回方向よりに向く。すなわち、図3(b)のように、翼2から離脱する流れの場合(相対速度ベクトル12b)は、「角度θ」が図3(a)の場合よりも小さくなる。従来のファンの内周側の流れは図3(b)のような流れになっているため、吹き出し流速ベクトル11が回転方向ベクトル32を向きやすい。旋回成分が強くなると送風機などでファン下流部に設置されるファングリルの桟やリブ4に衝突した気流が乱れて、渦が発生して騒音が大きくなる課題があった。
(軸流ファン101での流れ)
図4は、実施の形態1の軸流ファン101の翼周りの流れの模式図(斜視図(a)と側面図(b))を示す。ファン内周側の流れ10は,主翼5と補助翼6の間に入るため、側面図(b)に示すように、空気の流れが、主翼面から下流側に離脱しなくなる。よって気流への翼面からのエネルギー供給が活発に行われる。また、内周側の吹き出し相対速度ベクトル12が主翼5に沿うため、吹き出し流速ベクトル11の方向がファン回転軸14の方向に近づく。このため、軸流ファン101の下流側に置かれるファングリルの桟を通過するときに気流が乱れにくくなり、騒音が低減する。なお、補助翼6の圧力面を流れる気流15は翼面から離脱しやすい状態にあるが、翼長が短いためロスは小さく、補助翼6に主翼5と同様の対策をしてもファン全体として得る効果は小さい。
以上のように、実施の形態1では、回転軸に取付けられるハブ1の周面に複数の翼を設け、その回転により軸方向に送風する軸流ファンにおいて、主翼5と補助翼6が軸方向にずれた位置に配置され、補助翼6は主翼5よりも軸方向下流側にあって主翼5の後縁52を覆い、補助翼6のファン径は主翼5のファン径より小さいことを特徴とする軸流ファン101を説明した。この軸流ファン101を用いることによって、翼が気流に与えるエネルギーを増加させてファン効率を向上できると共に、吹き出し流れをファン回転軸の方向に向けることができるので、ファングリルで発生する騒音を低減できる。また、補助翼6は主翼5と隣り合う他の主翼との翼間を塞ぐことはないため、風量低下を起こしにくい。
実施の形態2.
次に図5を用いて、実施の形態2の軸流ファン102を説明する。図5は、実施の形態2における軸流ファン102の斜視図(a)と翼断面図(b)を示している。
翼断面図(b)を参照して説明する。翼断面図(b)では、翼間幅を同一半径の2次元翼断面の間に収まる円の径16で規定している。すなわち、図5(b)は、ファン回転軸14を中心軸とする仮想円筒33の側面で主翼5、補助翼6を切断した場合、断面において、その断面における主翼5と補助翼6との翼間が、主翼5の後縁に向かうに従って狭くなる。このように軸流ファン102は、主翼5の後縁に向かうほど円径(この円は、仮想円筒の側面に描かれた円である)が小さくなる(直径16a>直径16b)。つまり、主翼5の後縁に向かうに従って翼間が狭くなっている。
図2(b)で述べたように、内周側で圧力面の気流は後縁ほど離脱しやすくなるため、主翼5の後縁52に向かうに従って主翼5と補助翼6との翼間を狭くすることにより、圧力面に気流を押さえつける効果が大きくなり、翼からのエネルギーを空気により多く伝達させることができる。また、翼間が徐々に狭くなることにより吹き出し相対速度ベクトル12が速くなる。すると、図6のような速度ベクトルの関係(相対速度ベクトル12が長くなる)になるため、吹き出し流速ベクトル11がさらに軸方向を向きやすくなる(角度θが大きくなる)。その結果、ファングリルの桟で乱れが発生しなくなる効果が強くなり、騒音をさらに低減することができる。
実施の形態3.
次に図7〜図9を参照して実施の形態3の軸流ファン103を説明する。軸流ファン103は、主翼5、補助翼6の前傾角に関する実施形態である。
まず図7(a)を参照して説明する。図7(a)は正面図である。
翼の前傾角を以下のように決める。
(1)まず、図7(a)の線17を構成する一つの点34は、次の点である。ファン回転軸14を中心軸とする半径Rの仮想円筒35の側面で3次元形状の翼(厚さはないと仮定)を切断した場合、円筒側面上に前縁と後縁とを結ぶ交線ができる。点34は、その交線上の中央の点(交線上において交線両端からその点に向かう場合、両端からの距離が等しくなる点)である。線17を構成する各点は、異なる半径Rの各仮想円筒に対して得られた中心(中央の位置)である。線17は、これらの点を結んでできた線(翼弦線の中心線)である。線17を円筒断面18に回転投影したできた図7(b)の線19と、水平面20とのなす角度21で、翼の前傾角を表現する。次の(2)に詳しく説明する。
(2)翼の前傾角を、線17を円筒断面18に回転投影した図7(b)の線19と、水平面20とのなす角度21で表現する。ここで、図7(a)に示す円筒断面18とは、正面図(a)でみた場合、ファン回転軸14の方向に延びる平面であり、図7(c)に示す円筒断面18を意味している。そして、「線17を、円筒断面18に回転投影する」とは、図7の正面図(a)の線17は3次元形状(つまり正面図(a)の法線方向に奥行きをもつ)であり、平面である円筒断面18を固定しつつ、線17の形成されたファンを回転させたときに、線17が円筒断面18に投影された線が線19であることを意味する。
本実施の形態3における軸流ファン103の翼の前傾角を図8に示す(ただし、判りやすくするため、翼外形線を略して投影された線のみで説明する)。軸流ファン103は、投影線と水平線とのなす角21(前傾角)が、主翼5と補助翼6で異なっていることを特徴としている。補助翼6の前傾角θの方が、主翼5の前傾角θよりも小さくなっていることが特徴である。これはファン半径が大きくなるほど、その半径位置での主翼5と補助翼6との翼間が広くなることを意味している。逆にいえば、ファン半径が小さくなるほど(内周側ほど)、その半径位置での主翼5と補助翼6との翼間が狭くなる。このように、ファンの内周側ほど主翼5から流れが離脱しやすいため翼間を狭くして流れを押さえつけることで、効率改善と吹き出し方向の制御を行う。
一方、外周側では図9のように補助翼6の外周端部から発生する漏れ渦22と主翼5上の流れが干渉して風量低下や騒音発生を起こす恐れがあるため、翼間の距離を広げることを狙っている。この結果、補助翼ファン設置による悪影響を防ぎつつファン効率改善と吹き出し風向制御による騒音低減を実現することができる。
実施の形態4.
次に図10を参照して、実施の形態4の軸流ファン104を説明する。図10は、軸流ファン104の斜視図(a)と正面図(b)とを示す。正面図(b)に示すように、軸流ファン104は、正面図でみて、ファン半径の大きい位置ほど、補助翼6の前縁61が、主翼5の同一径の前縁51、後縁52を結んだ周区間24に対して相対的に後縁側に寄っていることを特徴としている。言い換えると、正面図(b)でみた場合に、補助翼6の前縁61は主翼5の前縁51よりも主翼5の後縁52よりに位置し、かつ、補助翼6の前縁61と主翼5の前縁51とは、ファン外周に向かいに従って互いに離れていく。また別の言い方をすれば、補助翼6は、主翼5と共にファン回転軸14を法線とする平面に投影された場合には、ファン半径の大きい位置ほど、そのファン半径の円の周上における補助翼6の前縁61と主翼5の前縁51との距離が大きいことを特徴とする。
上記特徴は、主翼圧力面において翼から離脱しやすい場所だけを補助翼6でカバーする事例である。内周側の流れほど圧力面から早く離脱する傾向があるため、主翼前縁よりに補助翼6を設置してファン効率と気流方向の改善を行っている。逆に外周部では後縁付近まで離脱しにくいため、補助翼6は後縁寄りから設置されている。
この形状によると、実施の形態3よりも補助翼6の重量が減少するので、翼にかかるトルクの増加を抑制できる。その結果、ファンの効率をさらに改善できる。
実施の形態5.
次に図11を参照して、実施の形態の軸流ファン105を説明する。図11は、軸流ファン105の斜視図(a)と正面図(b)を示す。軸流ファン105では、斜視図(a)に示すように、補助翼6は主翼5の下流側にある。そして、正面図(b)でみた場合に、補助翼6のファン径25が、主翼5の後縁側に向かうほど長くなっている。これは、翼圧力面を流れる気流が後縁、内周側ほど離脱しやすい点を考慮したものである。言い換えると、補助翼6は、主翼5と共にファン回転軸14を法線とする平面に投影された場合には、補助翼6のファン径が、主翼5の前縁側から後縁側に向かうに従って大きくなる。
主翼5のファン径中間位置の前縁部では流れが翼面に沿うため、補助翼6で主翼5を覆わない。流れが離脱しやすい後縁付近からで補助翼6で主翼5を覆う構成にする。一方、内周側では、気流は前縁通過直後に剥がれるため、補助翼6で主翼全域を覆って翼にはり付かせる流れにする。
軸流ファン105の形状によれば、補助翼6の重量を低減することができるため、翼にかかるトルクを低減することができ、ファン効率をさらに上げることができる。
実施の形態6.
次に図12を参照して実施の形態6の軸流ファン106を説明する。
図12(a)は、斜視図を示す。
図12(b)は、正面図を示す。
図12(c)は、ファン回転軸を中心軸とする円筒の円筒側面で切断した翼断面を示す。
以上の実施の形態1〜実施の形態5の軸流ファンでは、図1の正面図(b)に示すように、軸方向から見て、主翼5と補助翼6の後縁の形状は略一致した(重なっていた)。これに対して軸流ファン106では、正面図から見た場合、補助翼6の後縁62は、主翼5の後縁52よりも逆回転側にはみ出して主翼5の後縁52を覆う領域26(破線で示した範囲36)を持っている。言い換えると、軸流ファン106の構成は、補助翼6が主翼5と共にファン回転軸を法線とする平面に投影された場合には、補助翼6は補助翼6の後縁62が主翼5の後縁52よりも逆回転方向に位置して、補助翼6の後縁62を含む後縁領域が主翼5の後縁52を含む後縁領域を覆う構成である。
軸流ファン106の構成は、主翼5の後縁端部まで仕事量を稼ぎたいときに有効な構成である。
後縁端部は翼面圧が最も高くなるため、この位置まで気流が翼に沿うことができれば、気流は、より大きなエネルギーを受けることができるが、流れが離脱しやすいことが課題であった。そこで、主翼5の後縁端部よりも下流側に補助翼6を延ばすことで主翼端部まで気流を張り付かせてエネルギーの吸収量を増やすことを狙う。補助翼6を延ばす長さは隣接する主翼間の円周区間27の1/3以内として、主翼間を完全に塞がないようにして風量低下が起きないようにする。この結果、さらに高効率のファンを実現できる。また、翼に流れが沿うため、吹き出し流れが軸方向になりやすく、ファングリルでの騒音を減少させることができる。
以上の実施の形態では、
回転軸に取り付けられ、前記回転軸の回転によって前記回転軸の軸方向に気体を吹き出す軸流ファンにおいて、
前記回転軸に取り付けられるハブと、
前記ハブに設置された複数枚の主翼と、
前記複数枚の主翼の各主翼に1対1に対応して前記ハブに設置された前記主翼と同じ枚数の補助翼と
を備え、
前記補助翼は、
対応する前記主翼よりも軸方向の下流側にずれた位置に設置され、
対応する前記主翼と共に前記回転軸を法線とする平面に投影された場合には、前記補助翼の後縁が前記主翼の後縁と重なるか、あるいは前記主翼の後縁よりも逆回転方向に位置し、
前記補助翼のファン径が前記主翼のファン径よりも小さいことを特徴とする軸流ファンを説明した。
前記主翼と、前記主翼に対応する前記補助翼とは、
翼間が前記主翼の後縁に向かうに従って狭くなることを特徴とする軸流ファンを説明した。
それぞれの前記補助翼は、
前傾角が、対応する前記主翼の前傾角よりも小さいことを特徴とする軸流ファンを説明した。
それぞれの前記補助翼は、
対応する前記主翼と共に前記回転軸を法線とする平面に投影された場合には、ファン半径の大きい位置ほど前記補助翼の前縁と対応する前記主翼の前縁との間隔が大きいことを特徴とする軸流ファンを説明した。
それぞれの前記補助翼は、
対応する前記主翼と共に前記回転軸を法線とする平面に投影された場合には、ファン径が、対応する主翼の前縁側から後縁側に向かうに従って大きくなることを特徴とする軸流ファンを説明した。
回転軸に取り付けられ、前記回転軸の回転によって前記回転軸の軸方向に気体を吹き出す軸流ファンにおいて、
前記回転軸に取り付けられるハブと、
前記ハブの外周面に設置された複数枚の主翼と、
前記複数枚の主翼の各主翼に1対1に対応して前記ハブに設置されると共に、対応する前記主翼のファン半径の短い側を示す内周側を流れる気流を対応する前記主翼の圧力面に押さえつける前記複数枚の主翼と同じ枚数の補助翼と
を備えたことを特徴とする軸流ファンを説明した。
上記軸流ファンを備えた空調機用の室外機を説明した。
1 ボス、2 翼、3 吹出方向、4 リブ、5 主翼、6 補助翼、8 主翼と補助翼との翼間、9 ファン外周側の気流、10 ファン内周側の気流、11 吹き出し流速ベクトル、12 相対速度ベクトル、13 翼の周速ベクトル、14 ファン回転軸、15 補助翼の圧力面を流れる気流、16 径、17 翼弦線の中心線、18 円筒断面、19 円筒断面18に回転投影した線、20 水平面、21 前傾角、22 漏れ渦、24 主翼の前縁〜後縁を結んだ周区間、25 補助翼のファン径、26 後縁から逆回転側にはみ出す領域、27 主翼間の円周区間、31 回転方向、32 回転方向ベクトル、33 仮想円筒、34 点、35 仮想円筒、50 範囲、51 前縁、52 後縁、61 前縁、62 後縁、101,102,103,104,105,106 軸流ファン。

Claims (5)

  1. 回転軸に取り付けられ、前記回転軸の回転によって前記回転軸の軸方向に気体を吹き出す軸流ファンにおいて、
    前記回転軸に取り付けられるハブと、
    前記ハブに設置された複数枚の主翼と、
    前記複数枚の主翼の各主翼に1対1に対応して前記ハブに設置された前記主翼と同じ枚数の補助翼と
    を備え、
    前記補助翼は、
    対応する前記主翼よりも軸方向の下流側にずれた位置に設置され、
    対応する前記主翼と共に前記回転軸を法線とする平面に投影された場合には、前記補助翼の後縁が、対応する前記主翼の後縁と略重なるか、あるいは対応する前記主翼に対して逆回転方向で隣接する前記主翼と、対応する前記主翼との、周方向の隙間の1/3以内で、対応する前記主翼の前記後縁よりも逆回転方向にはみ出すように位置すると共に、前記補助翼の前縁が、対応する前記主翼の前縁と略重なるか、あるいは対応する前記主翼の前縁よりも逆回転方向に位置し、
    前記補助翼のファン径が前記主翼のファン径よりも小さいことを特徴とする軸流ファン。
  2. それぞれの前記補助翼は、
    前傾角が、対応する前記主翼の前傾角よりも小さいことを特徴とする請求項1記載の軸流ファン。
  3. それぞれの前記補助翼は、
    対応する前記主翼と共に前記回転軸を法線とする平面に投影された場合には、
    ファン半径の大きい位置ほど前記補助翼の前縁と対応する前記主翼の前縁との間隔が大きいことを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の軸流ファン。
  4. それぞれの前記補助翼は、
    対応する前記主翼と共に前記回転軸を法線とする平面に投影された場合には、ファン径が、対応する主翼の前縁側から後縁側に向かうに従って大きくなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の軸流ファン。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の軸流ファンを備えた空調機用の室外機。
JP2011235000A 2011-10-26 2011-10-26 軸流ファン及び空調機用の室外機 Active JP5253554B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011235000A JP5253554B2 (ja) 2011-10-26 2011-10-26 軸流ファン及び空調機用の室外機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011235000A JP5253554B2 (ja) 2011-10-26 2011-10-26 軸流ファン及び空調機用の室外機

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009063705A Division JP4994406B2 (ja) 2009-03-17 2009-03-17 軸流ファン

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012017750A JP2012017750A (ja) 2012-01-26
JP5253554B2 true JP5253554B2 (ja) 2013-07-31

Family

ID=45603160

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011235000A Active JP5253554B2 (ja) 2011-10-26 2011-10-26 軸流ファン及び空調機用の室外機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5253554B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3889439A4 (en) * 2018-11-30 2022-08-24 Fujitsu General Limited HELICAL FAN
CN113007185B (zh) * 2021-02-19 2022-07-15 浪潮电子信息产业股份有限公司 一种气流调控装置及服务器

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5681199U (ja) * 1979-11-28 1981-07-01
JPH05248395A (ja) * 1992-03-10 1993-09-24 Yamaha Motor Co Ltd 軸流ファン
JPH07145798A (ja) * 1993-11-25 1995-06-06 Matsushita Refrig Co Ltd 軸流送風機の羽根車
JPH08177792A (ja) * 1994-10-25 1996-07-12 Matsushita Seiko Co Ltd 軸流ファン
US7008180B2 (en) * 2002-06-28 2006-03-07 Seiko Epson Corporation Axial-flow fan and projector provided with the same
JP4492060B2 (ja) * 2003-08-06 2010-06-30 パナソニック株式会社 送風機羽根車

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012017750A (ja) 2012-01-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5422336B2 (ja) 車両用熱交換モジュール
JP5430754B2 (ja) 軸流送風機
WO2017026150A1 (ja) 送風機およびこの送風機を搭載した空気調和装置
JP5689538B2 (ja) 車両用空気調和装置の室外冷却ユニット
WO2014061094A1 (ja) ターボファンおよび空気調和機
JP5971667B2 (ja) プロペラファン、送風装置及び室外機
JP6524331B2 (ja) 送風機及びそれを用いた空気調和機
JPWO2017154246A1 (ja) 軸流送風機および室外機
WO2016071948A1 (ja) プロペラファン、プロペラファン装置および空気調和装置用室外機
JP5425192B2 (ja) プロペラファン
JP5253554B2 (ja) 軸流ファン及び空調機用の室外機
CN110914553B (zh) 叶轮、送风机及空调装置
JP2012107538A (ja) 軸流ファンまたは斜流ファンおよびこれを有する室外ユニットを搭載した空気調和機
JP4994406B2 (ja) 軸流ファン
JPWO2018179075A1 (ja) プロペラファン
JP5984162B2 (ja) プロペラファン、送風装置、および室外機
WO2015122134A1 (ja) 送風装置
JP6422591B2 (ja) 空気調和装置の室外ユニット
JP6929453B2 (ja) 送風装置及び空気調和装置用室外機
JP6685433B2 (ja) 送風機及び空気調和装置
JP6692456B2 (ja) プロペラファン及び空気調和装置の室外機
JP2010236371A (ja) 軸流送風機、空気調和機及び換気扇
WO2020136750A1 (ja) 羽根車、送風機及び空気調和機
WO2020194756A1 (ja) プロペラファンおよび送風装置
JP2001342994A (ja) 送風装置および空気調和機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111026

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120828

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130319

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130416

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5253554

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160426

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250