JP5253212B2 - フィルタエレメント - Google Patents

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Description

本発明は、ビル空調、工場空調、病院空調などのフィルタ装置、あるいは自動車用、家庭用空気清浄機、全熱交換器などの生活環境における空調機器やOA機器、家庭用器具などのフィルタ装置に装着して使用される、プリーツが形成されたフィルタエレメントに関する。
ビル空調、工場空調、病院空調、あるいは自動車、家庭用空気清浄機、全熱交換器などの生活環境における空調機器やOA機器、家庭用器具などには、塵埃を除去するため、シート状濾材を折り曲げてその表面積を大きくしたフィルタエレメントが使用されていた。
このようなフィルタエレメントとしては、例えば図10に示すものがある。このフィルタエレメント40はシート状濾材41に直線状のプリーツ折り線42を等間隔に設けてプリーツ加工したものである。このフィルタエレメント40にあっては、プリーツ折り線42に沿って折り曲げてフィルタ装置に装着したとき、フィルタエレメント40の断面が波形となり、その表面積はプリーツを設けないフラットな濾過面を有するものに比べて著しく大きくなり、フィルタ機能は飛躍的に向上していた。しかし、このフィルタエレメントにあっては、濾過すべき被処理流体による圧力によって、隣接するプリーツ相互が密着し、その分フィルタエレメントの表面積が小さくなり、フィルタ機能の低下を招いていた。
そこで、このような不具合を解消するため、プリーツ相互の間隔を保持するためのスペーサーをプリーツ相互の間に介在させたフィルタエレメントが提案されている。このフィルタエレメントは、プリーツの山部分と山部分、谷部分と谷部分の間に、断面波形の帯状スペーサー、コイル、間隔子、くし歯などのスペーサーを介在させたものや、あるいはシート状濾材に線状の樹脂を塗布してスペーサーを形成しその樹脂の厚さによってプリーツの山部分と山部分、谷部分と谷部分の間にスペースを設けたものであり、流体による圧力が生じた場合であってもプリーツ相互の間隔がスペーサーにより所定の間隔に保持されていた。しかし、このフィルタエレメントにあっては、プリーツ加工の他に、プリーツ相互間にスペーサーを介在させるという工程を必要とし、その分製造に手間がかかり、コストも高くなっていた。更にスペーサーという別部材を取付けたり、形成したりするため、重量も大きくなるという問題もあった。
そこで、このような不具合を解消するため、スペーサーを用いずに、プリーツ相互の間隔を保持した特許文献1の濾過エレメントが提案されている。この濾過エレメント30は、図11および図12に示すように、シート状濾材20が所定のひだ間隔で交互に折り曲げられて多数の山部11(11a、11b、11c、11d)と谷部21(21a、21b、21c、21d)とが形成された濾過エレメントにおいて、ひだが途中から一方向に一定角度で屈折されると共にこの屈折部12(12a、12b、12c)を境としてひだの山部11が谷部21に、谷部21が山部11にそれぞれ折り変えられる屈折部12を備えており、かつ前記屈折部12は、一のひだ方向に沿って、流体の流入側と流出側に向かって交互に屈折するように、少なくとも2箇所以上形成され(屈折部12、22)、全体としてひだ方向に扁平な濾過体が形成されている濾過エレメントである。しかし、この濾過エレメントにあっては、屈折の角度を小さくすることができず、その結果濾過エレメントの高さを高くすることができず、濾過エレメント全体の表面積を大きくするには限界があった。
また、スペーサーを用いずに、プリーツ相互の間隔を保持した特許文献2の電気掃除機用フィルタも提案されている。この電気掃除機用フィルタ60は、図13および図14に示すように、濾材62が一方向に沿って稲妻形となるように折り曲げ形成され、この一方向に交差する他方向には山谷交互となるように互いに平行に設けられた複数の第1の折り線71と、前記他方向に沿って直線状となるように折り曲げ形成され、前記一方向には山谷交互となるとともに、前記第1の折り線71と交差する毎に山谷交互となるように互いに平行に設けられた複数の第2の折り線72とにより、略同一形状の平行四辺形状に区画された複数の区画部73を備え、これら区画部が前記第1の折り線71および前記第2の折り線72のいずれか一方について線対称となるように予め折られて形成されている。しかし、この電気掃除機用フィルタにあっては、高さを高くすることは想定されておらず、仮にこの電気掃除機用フィルタの表面積を大きくするため、この電気掃除機用フィルタの高さを高くするとともにプリーツ相互の間隔を狭くすると、山と山とが入込み山と山とが接触し易くなるという問題があった。
このような問題に対して、フィルタエレメントの高さを高くして、表面積を大きくすることが可能なフィルタエレメントとして、特許文献3のひだ折りフィルタエレメントを挙げることができる。このひだ折りフィルタエレメント80は、図15および図16に示すように、1枚の濾紙81の長手方向に山ひだ形成用折筋82を一定間隔で平行に多数形成し、かつ該山ひだ形成用折筋82上にて交叉してひし形をなし斜方向に伸びる谷ひだ形成用折筋83を形成し、これら山ひだ及び谷ひだ形成用折筋82、83を折目として濾紙を屈曲して夫々山ひだ82a及び谷ひだ83aを形成するとともに、谷ひだ形成用折筋83の短手方向の交点間にひし形をなす折返しひだ形成用折筋84及び該折返しひだ形成用折筋84の中央部に折込ひだ形成用折筋85を形成し、折返しひだ形成用折筋84を折目として長手方向に向かって交互に折返して折返し角部84aを形成し、折込ひだ形成用折筋85を折目として折込ひだ部85aを形成し、全体として波状のひだ折り構造となしたひだ折りフィルタエレメントである。しかし、このひだ折りフィルタエレメントにあっては、折返し角部84aで囲まれるひし形の部分が、空気流に対して略垂直となるため、圧力損失の増加を招くという問題があった。また、フィルタエレメントの高さを高くしようとすると、谷ひだ形成用折筋83と山ひだ形成用折筋82が鋭角となり、正確に折筋を形成することが困難であると共にこの折筋で折ることも困難であるという問題があった。
実開平4−114412号公報 特開2006−6406号公報 実開平3−43307号公報
本発明は、上記問題を解決して、プリーツ形成によって濾過面積を著しく大きくするとともに、スペーサーを介在させることなく、且つエレメントの高さを高くすることが可能であり、しかも濾過すべき被処理流体による圧力によって、隣接するプリーツ相互が密着することなくプリーツ相互の間隔が確実に保持され、また空気流に対して略垂直となる面を有することもなく、そのため、圧力損失の増加を招くという問題も生じない、新規なフィルタエレメントを提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明では、シート状濾材の長手方向に平行にプリーツが形成され、且つ前記プリーツの山と山とが対向するように、前記長手方向と直交する方向に折り曲げられてなるフィルタエレメントであって、
前記シート状濾材は展開した状態において、長手方向に平行な山折りタテ線と谷折りタテ線とが交互に設けられており、前記長手方向と直交する方向に山折りヨコ線と谷折りヨコ線とが交互に設けられており、
谷折りヨコ線と山折りタテ線との交点Aから一定の距離Lの位置にある山折りタテ線上の定点Aと、当該山折りタテ線に隣接する谷折りタテ線と谷折りヨコ線との交点A及びAとを結ぶ2本の山折り斜め線が設けられており、交点Aと定点Aとの間の距離Lに相当する部分の山折りタテ線は折り返されて谷折りタテ線となっており、
山折りヨコ線と谷折りタテ線との交点Bから一定の距離Lの位置にある谷折りタテ線上の定点Bと、当該谷折りタテ線に隣接する山折りタテ線と山折りヨコ線との交点B及びBとを結ぶ2本の谷折り斜め線が設けられており、交点Bと定点Bとの間の距離Lに相当する部分の谷折りタテ線は折り返されて山折りタテ線となっており、
距離L 及び距離L の値が山折りタテ線と谷折りタテ線の間隔I の値を越えており、
山折り線が山となるように、及び谷折り線が谷となるようにして、前記シート状濾材が折り曲げられてなることを特徴とするフィルタエレメントをその解決手段とした。

本発明によって、プリーツ形成によって濾過面積を著しく大きくするとともに、スペーサーを介在させることなく、且つエレメントの高さを高くすることが可能であり、しかも濾過すべき被処理流体による圧力によって、隣接するプリーツ相互が密着することなくプリーツ相互の間隔が確実に保持され、また空気流に対して略垂直となる面を有することもなく、そのため、圧力損失の増加を招くという問題も生じない、優れたフィルタエレメントを提供することが可能となった。
本発明のフィルタエレメントの展開図の一例を示す図である。 本発明のフィルタエレメントの展開図の別の例を示す図である。 本発明のフィルタエレメントの展開図のさらに別の例を示す図である。 本発明のフィルタエレメントの展開図のさらに別の例を示す図である。 本発明のフィルタエレメントの折り曲げの一例を説明する図である。 本発明のフィルタエレメントの折り曲げの一例を説明する図である。 本発明のフィルタエレメントの一例を説明する図である。 図7に示すフィルタエレメントのa−a面における断面を示す図である。 図7に示すフィルタエレメントの要部拡大図である。 従来のフィルタエレメントの図である。 従来のフィルタエレメントの展開図である。 従来のフィルタエレメントの図である。 従来のフィルタエレメントの展開図である。 従来のフィルタエレメントの図である。 従来のフィルタエレメントの展開図である。 従来のフィルタエレメントの図である。
以下、本発明に係るフィルタエレメントの実施の形態について詳細に説明する。
本発明のフィルタエレメント1は、図6に例示するように、シート状濾材2の長手方向に平行にプリーツが形成され、且つ前記プリーツの山3aと山3bとが対向するように、前記長手方向と直交する方向に折り曲げられてなるフィルタエレメント1であって、
図1に例示するように、前記シート状濾材2は展開した状態において、長手方向に平行な山折りタテ線3と谷折りタテ線4とが交互に設けられており、前記長手方向と直交する方向に山折りヨコ線5と谷折りヨコ線6とが交互に設けられており、
谷折りヨコ線6と山折りタテ線3との交点Aから一定の距離Lの位置にある山折りタテ線上の定点Aと、当該山折りタテ線3に隣接する谷折りタテ線4と谷折りヨコ線6との交点A及びAとを結ぶ2本の山折り斜め線7が設けられており、交点Aと定点Aとの間の距離Lに相当する部分の山折りタテ線は折り返されて谷折りタテ線4cとなっており、
山折りヨコ線5と谷折りタテ線4との交点Bから一定の距離Lの位置にある谷折りタテ線上の定点Bと、当該谷折りタテ線4に隣接する山折りタテ線3と山折りヨコ線5との交点B及びBとを結ぶ2本の谷折り斜め線8が設けられており、交点Bと定点Bとの間の距離Lに相当する部分の谷折りタテ線は折り返されて山折りタテ線3cとなっており、
それぞれの山折り線3、3c、5、7が山となるように、及びそれぞれの谷折り線4、4c、6、8が谷となるようにして、前記シート状濾材が折り曲げられてなることを特徴とするフィルタエレメント1である。
本発明では、図1に示すように、山折りタテ線3と谷折りタテ線4の間隔(以下、タテ線間隔Iと称する場合がある。)は、2〜15mmであることが好ましく、3〜10mmであることがより好ましい。2mm未満であると、精度良くプリーツが形成されない場合があり、15mmを超えると濾過面積を大きくすることが困難になる場合がある。また、L又はLの値は7〜60mmであることが好ましく、10〜40mmであることがより好ましい。7mm未満であると、精度良くプリーツが形成されない場合があり、60mmを超えるとシート状濾材が重なる部分の面積が大きくなり過ぎて、フィルタエレメントの圧力損失が高くなる場合がある。なお、Lの値とLの値は同じであることも異なることも可能である。また、山折りヨコ線5と谷折りヨコ線6の間隔(以下、ヨコ線間隔Iと称する場合がある。)は、40〜400mmであることが好ましく、70〜250mmであることがより好ましい。40mm未満であると、目的とする濾過面積が得られない場合があり、400mmを超えると通風時にフィルタエレメントの構造が不安定になる場合がある。また、タテ線間隔Iに対してヨコ線間隔Iの比率は、8〜75倍であることが好ましく、12〜50倍であることがより好ましい。8倍未満であると、目的とする濾過面積が得られない場合があり、75倍を超えると通風時にフィルタエレメントの構造が不安定になる場合がある。
また、図6又は図8に示すように、プリーツの山と山との間隔Iは3〜25mmであることが好ましく、5〜15mmであることがより好ましい。3mm未満であると、精度良くプリーツが形成されない場合があり、25mmを超えると濾過面積を大きくすることが困難になる場合がある。また、プリーツの山高さHは、1.5〜10mmであることが好ましく、2〜6mmであることがより好ましい。1.5mm未満であると、精度良くプリーツが形成されない場合があり、10mmを超えると濾過面積を大きくすることが困難になる場合がある。また、プリーツの間隔Iに対してプリーツの山高さHの比率は、0.1〜1倍であることが好ましく、0.2〜0.8倍であることがより好ましい。上記の範囲を超えると通風時にフィルタエレメントの構造が不安定になる場合がある。
本発明では、図1〜3及び図6に示すように、前記プリーツの山3、3a、3bとプリーツの谷4は、鋭角に折り曲げられていることも、図4に例示するように、丸みを有した状態で曲げられていることも可能である。このように、本発明では、図4のように丸みを有した状態で曲げられている場合も、「折り曲げる」という表現を用いている。
また、図1の展開図を示す図面においては、山折りタテ線上の全ての定点Aは谷折りヨコ線6の下部に位置しており、且つ谷折りタテ線上の全ての定点Bは山折りヨコ線5の下部に位置している。しかし、図2に例示するように、谷折りタテ線上の全ての定点Bが山折りヨコ線5の上部に位置することも可能であり、また谷折りタテ線上の任意の定点Bが山折りヨコ線5の上部に位置し、且つ他の定点Bが山折りヨコ線5の下部に位置することも可能である。また、図3に例示するように、谷折りタテ線上の全ての定点Bが山折りヨコ線5の上部に位置し、且つ山折りタテ線上の任意の定点Aが谷折りヨコ線6aの上部に位置すると共に他の定点Aが谷折りヨコ線6bの下部に位置することも可能である。このように、定点Bは山折りヨコ線5の上部、下部のいずれにも位置することが可能であり、また、定点Aも谷折りヨコ線6の上部、下部のいずれにも位置することが可能である。しかし、図1のように、山折りタテ線上の全ての定点Aが谷折りヨコ線6の下部又は上部に位置し、且つ谷折りタテ線上の全ての定点Bが山折りヨコ線5の下部又は上部に位置することが好ましい。このような構造により、フィルタエレメントにおいて、空気流の入り口又は出口において、空気流がより均一に流れるからである。
本発明では、前記シート状濾材を折り曲げるに際して、図5に例示するように、前記山折り線が山となるように、及び前記谷折り線が谷となるようにして、定点A、A及びAを結ぶ線で囲まれた三角形又は略三角形の部分SA1が隣接するシート状濾材の一部分(定点A、A及びAを結ぶ線で囲まれた三角形又は略三角形の部分SA4)に接するように、並びに定点B、B及びBを結ぶ線で囲まれた三角形又は略三角形の部分SB1が隣接するシート状濾材の一部分(定点B、B及びBを結ぶ線で囲まれた三角形又は略三角形の部分SB4)に接するようにして、前記シート状濾材を折り曲げられていることが好ましい。なお、Aは谷折りヨコ線と山折りタテ線との交点Aから一定の距離Lの位置にある山折りタテ線上の定点であり、Bは山折りヨコ線と谷折りタテ線との交点Bから一定の距離Lの位置にある谷折りタテ線上の定点である。
図6には、このような構造が示されており、谷折りヨコ線6付近又は/及び山折りヨコ線5付近でシート状濾材が二重に重なっているため、特にフィルタエレメントの構造が安定するという利点がある。また、シート状濾材を谷折りヨコ線6又は山折りヨコ線5で折り曲げる際の角度が一定となるため、均一な形状のフィルタエレメントを得ることができるという利点がある。なお、ここで「略三角形の部分」について説明すると、図1では、定点A、A及びAを結ぶ線で囲まれた部分は三角形の部分SA1であるが、例えば図4に示すように、丸みを有した状態で折り曲げられている場合は、定点A、A及びAを結ぶ線で囲まれた部分は略三角形の部分SA1となる。
本発明では、図7及び図7の一部を拡大した図9に例示するように、プリーツの山3aと山3bとが接していることにより、構造が安定すると共に特に大きな表面積が得られ、圧力損失を極めて少なくできるという利点がある。このような構造では、図9に示すように、谷折りタテ線4aは定点Aで屈折して4dとなり、定点A又はAに至っている。また、図7のフィルタエレメントのa−a面における断面は、図8のようになっており、四角形が集積した構造となっているため、外部からの荷重や、空気流による内圧に対しても構造変化が生じ難くなっている。なお、谷折りタテ線4aが定点Aで屈折して4dとなるには、シート状濾材に伸縮性のある基材を用いることが好ましく、このような基材としては不織布が好適である。なお、「接している」という表現は、少なくとも1個のプリーツの山3aと1個の山3bとが接していることを意味しており、全てのプリーツの山3aと山3bとが接していることを意味してない。本発明では、フィルタエレメントに含まれるプリーツの50%以上が接していることが望ましい。
本発明のフィルタエレメントの好ましい寸法は、図7に例示する形態の場合、フィルタエレメントの高さHは40〜400mmであることが好ましく、70〜250mmであることがより好ましい。40mm未満であると、目的とする濾過面積が得られない場合があり、400mmを超えると通風時にフィルタエレメントの構造が不安定になる場合がある。また、フィルタエレメントの幅Wは100〜900mmであることが好ましく、200〜600mmであることがより好ましい。100mm未満であると、目的とする濾過面積が得られない場合があり、900mmを超えると通風時にフィルタエレメントの構造が不安定になる場合がある。また、フィルタエレメントの奥行きDは100〜900mmであることが好ましく、200〜600mmであることがより好ましい。100mm未満であると、目的とする濾過面積が得られない場合があり、900mmを超えると通風時にフィルタエレメントの構造が不安定になる場合がある。
なお、本発明のフィルタエレメントを一般空調設備に配置する場合の実用的な寸法としては、フィルタエレメントに剛性枠を取付けたフィルタユニットの汎用的な寸法である、高さ610mm×幅610mm×奥行き290mmに、1個又は複数個のフィルタエレメントが収まるような寸法であることが好ましい。
本発明では、プリーツの山と山とが接してできる空間が、4角柱状又は円柱状になるように、且つ先端付近が4角錐状又は円錐状になるように、成形型によって成形されていることも好ましく、このような形態であることにより、特に構造が安定するという利点がある。成形型を用いて成形する方法としては、シート状濾材に、例えば図1または図4に示すような山折り線や谷折り線を設けるに際して、凹凸のある一対の成形ロールの間にシート状濾材を通過させて、成形する方法を採用することができる。
次に、本発明のフィルタエレメントとして適用可能な、好ましいシート状濾材2の態様を説明する。前記シート状濾材としては、通気性のある素材である限り特に限定されず、例えば、織物、編物、ネットまたは不織布などの繊維基材を適用することができる。この中でも、不織布であれば、繊維表面の総面積を広く効率良く利用でき、且つ繊維同士によって形成される小さな空隙を多数有しているので、特に好ましい。
前記繊維基材としての不織布(以下、不織布基材と称する)も特に限定されず、不織布基材の構造としては、例えば繊維長15〜100mmの、捲縮数5〜30個/インチを有する通常ステープル繊維と呼ばれる繊維をカード機やエアレイ装置などを使用して、繊維ウエブに形成した後、接着性繊維または接着剤を用いて構成繊維を接着によって結合する方法による、一般的に乾式法と呼ばれる製法によって得られる不織布がある。なお、複合繊維等の接着性繊維を用いて構成繊維を結合することにより得られる不織布は、環境にも優しいクリーンな素材であり、また熱成形性にも優れるため好適な形態である。また、乾式法以外にも、スパンボンド法、メルトブロー法、湿式法などと呼ばれる製法によって得られる不織布がある。また、これらの製法で得られる繊維ウエブに、ニードルや水流などを作用させて、構成繊維を絡合した不織布も適用可能である。
また、中高性能用のフィルタエレメントとするためには、低い圧力損失を維持した状態で高い塵埃捕集効率を得ることができることが望ましい。すなわち、高い塵埃捕集効率を有しながら濾過寿命を長くすることが可能な不織布を用いることが好ましい。このような不織布としては、例えばメルトブロー法によって形成された平均繊維径0.1〜10μmの極細繊維と、平均繊維径10〜50μmの短繊維からなる熱融着性繊維とが混合されており、且つ前記熱融着性繊維によって構成繊維が結合している不織布を挙げることができる。このような不織布であれば、極細繊維による高い塵埃捕集効率を有すると共に短繊維からなる熱融着性繊維によって嵩高な構造を有することが可能であり、その結果、低い圧力損失を維持した状態で高い塵埃捕集効率を得ることが可能である。なお、この場合のフィルタエレメントの濾過性能は、JIS B 9908形式2に規定される試験方法において、比色法により評価すると、空気の流入面の寸法を610mm角の場合、試験条件が風量56m/minの時に、平均粒子捕集率を80〜98%とすることが可能であり、中性能用としては60〜95%とすることが可能である。また、前記不織布にエレクトレット加工が施されている場合は、80〜99%とすることが可能である。
前記不織布を構成する繊維としては、例えば、ポリクラール繊維、ポリ塩化ビニリデン繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、アクリル繊維、モダアクリル繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維、ポリウレタン繊維などの合成繊維や、レーヨン、ビスコースなどの再生繊維や、アセテートなどの半合成繊維や、炭素繊維、ガラス繊維などの無機繊維などを使用できる。
また、構成繊維が複合繊維であることも好ましく、複合繊維を構成する樹脂成分の組み合わせとして、例えば、ポリプロピレン/ポリエチレン、ポリエステル/低融点ポリエステル、ポリプロピレン/低融点ポリプロピレン、ナイロン66/ナイロン6、ナイロン6/低融点ナイロン、ポリエステル/ナイロン6、ナイロン6/ポリエチレン、ポリエステル/ポリプロピレンなどがある。
なお、前記複合繊維の低融点樹脂成分が熱接着性を有する場合には、この樹脂成分によりウエブ構成繊維を熱接着できる。このように、複合繊維の低融点樹脂成分が熱接着性を有すると、高融点樹脂成分により繊維形態を維持できるため、強度的に優れるという利点がある。また、プリーツの山と山とが接してできる空間が、4角柱状又は円柱状になるように、且つ先端付近が4角錐状又は円錐状になるように、成形型によって成形することも容易となる。
以下、本発明の実施例につき説明するが、これは発明の理解を容易とするための好適例に過ぎず、本発明はこれら実施例の内容に限定されるものではない。
(実施例1)
低融点成分であるポリエチレン樹脂を鞘とし、高融点成分であるポリプロピレン樹脂を芯とする芯鞘型複合繊維である繊維径が2.2デシテックス(17μm)の短繊維を使用してカード機により、面密度が100g/mの繊維ウェブを形成した。次いで、この繊維ウェブを一対のベルトの間に挟みながら加熱ゾーンに移動し、熱融着性繊維によって構成繊維を結合して、面密度が100g/mで、厚さが1mmのシート状濾材を得た。
次いで、凹凸のある一対の成形ロールの間にこのシート状濾材を通過させて、図1の展開図に示すように、シート状濾材2に対して、長手方向に平行な山折りタテ線3と谷折りタテ線4とを両者の間隔Iが5mmとなるようにして交互に設け、前記長手方向と直交する方向に山折りヨコ線5と谷折りヨコ線6とを両者の間隔Iが130mmとなるようにして交互に設け、
さらに、谷折りヨコ線6と山折りタテ線3との交点Aから一定の距離L(20mm)の位置にある山折りタテ線上の定点Aと、当該山折りタテ線3に隣接する谷折りタテ線4と谷折りヨコ線6との交点A及びAとを結ぶ2本の山折り斜め線7を設け、交点Aと定点Aとの間の距離L(20mm)に相当する部分の山折りタテ線を折り返して谷折りタテ線4cとした。
また、山折りヨコ線5と谷折りタテ線4との交点Bから一定の距離L(20mm)の位置にある谷折りタテ線上の定点Bと、当該谷折りタテ線4に隣接する山折りタテ線3と山折りヨコ線5との交点B及びBとを結ぶ2本の谷折り斜め線8を設け、交点Bと定点Bとの間の距離L(20mm)に相当する部分の谷折りタテ線は折り返して山折りタテ線3cとした。
次いで、それぞれの山折り線3、3c、5、7が山となるように、及びそれぞれの谷折り線4、4c、6、8が谷となるようにして、シート状濾材2の長手方向に平行にプリーツを形成し、且つ図6に示すように前記プリーツの山3aと山3bとが対向するように、前記長手方向と直交する方向に折り曲げた。
なお、この折り曲げに際しては、図5に示すように、定点A、A及びAを結ぶ線で囲まれた三角形又は略三角形の部分SA1が隣接するシート状濾材の一部分(定点A、A及びAを結ぶ線で囲まれた三角形又は略三角形の部分SA4)に接するように、並びに定点B、B及びBを結ぶ線で囲まれた三角形又は略三角形の部分SB1が隣接するシート状濾材の一部分(定点B、B及びBを結ぶ線で囲まれた三角形又は略三角形の部分SB4)に接するようにして、前記シート状濾材を折り曲げた。また、この折り曲げに際しては、図7及びに図8に示すように、プリーツの山3aと山3bとが接するようにした。
その結果、図7及びに図8に示すように、プリーツの山と山との間隔Iは8mmであり、プリーツの山高さHは3mmであり、フィルタエレメントの寸法は、高さHが130mmであり、幅Wが300mmであり、奥行きDが300mmでのフィルタエレメントを得た。
1 フィルタエレメント
2 シート状濾材
3、3a、3b、3c プリーツの山または山折りタテ線
4、4a、4c、4d 谷折りタテ線
5 山折りヨコ線
6、6a、6b 谷折りヨコ線
7 山折り斜め線
8 谷折り斜め線
11(11a、11b、11c、11d) 山部
12(12a、12b、12c) 屈折部
21(21a、21b、21c、21d) 谷部
22(22a、22b、22c) 屈折部
20 シート状濾材
30 濾過エレメント
40 フィルタエレメント
41 シート状濾材
42 プリーツ折り線
60 電気掃除機用フィルタ
62 濾材
71 第1の折り線
72 第2の折り線
73 区画部
80 ひだ折りフィルタエレメント
81 濾紙
82 山ひだ形成用折筋
82a 山ひだ
83 谷ひだ形成用折筋
83a 谷ひだ
84 折返しひだ形成用折筋
84a 折返し角部
85 折込ひだ形成用折筋
85a 折込ひだ部

Claims (1)

  1. シート状濾材の長手方向に平行にプリーツが形成され、且つ前記プリーツの山と山とが対向するように、前記長手方向と直交する方向に折り曲げられてなるフィルタエレメントであって、
    前記シート状濾材は展開した状態において、長手方向に平行な山折りタテ線と谷折りタテ線とが交互に設けられており、前記長手方向と直交する方向に山折りヨコ線と谷折りヨコ線とが交互に設けられており、
    谷折りヨコ線と山折りタテ線との交点Aから一定の距離Lの位置にある山折りタテ線上の定点Aと、当該山折りタテ線に隣接する谷折りタテ線と谷折りヨコ線との交点A及びAとを結ぶ2本の山折り斜め線が設けられており、交点Aと定点Aとの間の距離Lに相当する部分の山折りタテ線は折り返されて谷折りタテ線となっており、
    山折りヨコ線と谷折りタテ線との交点Bから一定の距離Lの位置にある谷折りタテ線上の定点Bと、当該谷折りタテ線に隣接する山折りタテ線と山折りヨコ線との交点B及びBとを結ぶ2本の谷折り斜め線が設けられており、交点Bと定点Bとの間の距離Lに相当する部分の谷折りタテ線は折り返されて山折りタテ線となっており、
    距離L 及び距離L の値が山折りタテ線と谷折りタテ線の間隔I の値を越えており、
    山折り線が山となるように、及び谷折り線が谷となるようにして、前記シート状濾材が折り曲げられてなることを特徴とするフィルタエレメント。
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