JP5252253B2 - アクチュエータ駆動装置およびカメラ装置 - Google Patents

アクチュエータ駆動装置およびカメラ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5252253B2
JP5252253B2 JP2007010054A JP2007010054A JP5252253B2 JP 5252253 B2 JP5252253 B2 JP 5252253B2 JP 2007010054 A JP2007010054 A JP 2007010054A JP 2007010054 A JP2007010054 A JP 2007010054A JP 5252253 B2 JP5252253 B2 JP 5252253B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
pulse
drive
value
actuator
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007010054A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008178242A (ja
Inventor
晃 国本
満 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Advanced Layers Inc
Original Assignee
Konica Minolta Advanced Layers Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Advanced Layers Inc filed Critical Konica Minolta Advanced Layers Inc
Priority to JP2007010054A priority Critical patent/JP5252253B2/ja
Publication of JP2008178242A publication Critical patent/JP2008178242A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5252253B2 publication Critical patent/JP5252253B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Control Of Stepping Motors (AREA)
  • Reciprocating, Oscillating Or Vibrating Motors (AREA)

Description

この発明は、オープンループ制御で電磁アクチュエータを駆動するアクチュエータ駆動装置、並びに、VCM(ボイスコイルモータ)でカメラレンズを駆動させるカメラ装置に関する。
以前より、VCMでカメラレンズを動かしてオートフォーカス制御を行うカメラ装置がある。また、携帯電話に搭載されるようなカメラ装置では、小型化や低コスト化を図るため、カメラレンズの駆動方式はクローズドループ制御でなくオープンループ制御とするのが通常である。すなわち、可動部の位置検出や、検出信号を帰還させてサーボをかけるといった制御をせず、所定の駆動電流の出力により所定の変位量が得られたものとしてアクチュエータを駆動制御する。
カメラ装置におけるオートフォーカス制御は、通常、次のように実行される。図13の波形図に示すように、先ず、VCMにステップ状に且つ多段に変化する電流Iを出力し、カメラレンズをステップ単位で多段に変位させていく。VCMは可動部をバネ等で支持する形態にすることで、駆動電流Iの大きさと可動部の変位量とがほぼ比例した関係となる。また、このステップ駆動に並行してステップの各段ごとにフォーカスのズレ量を検出し、全ステップのうちフォーカスのズレ量が最少となるステップを見つけ出す。そして、最後にフォーカスのズレ量が最小となる段にカメラレンズの位置を戻すように駆動電流Iを変化させてフォーカスサーチを完了する。
図14の波形図に示すように、オープンループ制御でVCMをステップ駆動した場合、駆動電流Iをステップ状に変化させてVCMの可動部を変位させる際、可動部を支持しているバネの作用と可動部の慣性により、駆動電流Iがハイレベル或いはローレベルで一定になった後でも、可動部に固有振動が発生するという問題があった。
従って、カメラレンズのオートフォーカス制御をオープルループ制御のVCMで行うと、図13(b)に示すように、ステップの各段でカメラレンズに図14(b)のような振動が発生することになる。そして、振動が残る範囲ではフォーカスのズレ量を検出することが出来ないため、フォーカスサーチの各ステップでカメラレンズの振動が収まるのを待機する必要が生じ、その分、1回のフォーカスサーチにかかる時間が長くなるという課題があった。
この発明の目的は、電磁アクチュエータをオープンループ制御でステップ駆動する際に、アクチュエータの可動部に発生する振動を抑制して速やかに安定したステップ動作を得ることの出来るアクチュエータ駆動装置を提供することにある。
この発明の他の目的は、オープンループ制御のVCMを用いてオートフォーカス駆動を行うカメラ装置において短時間でフォーカスサーチを行うことのできるカメラ装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、可動部が弾性部材に支持されてなるボイスコイルモータをオープンループ制御で駆動するカメラ装置用アクチュエータ駆動装置であって、前記可動部をステップ駆動する場合に、前記ボイスコイルモータの駆動信号を目標値に向けてステップ状にかつ多段に変化させるとともに、この各変化前に前記駆動信号にパルス信号挿入し、前記駆動信号を前記目標値を超えるまで変化させてから前記目標値に戻す際のステップ状の駆動信号にも、該変化前にパルス信号を挿入するように構成されていることを特徴としている。
ここで、駆動信号やパルス信号とは、駆動電流やパルス電流、或いは、電流と電圧がほぼ比例する構成において駆動電圧やパルス電圧のことである。
請求項2記載の発明は、さらに、前記パルス信号は、前記弾性部材の弾性力に基づく前記可動部の固有振動を抑制するタイミング及びパルス幅で出力されることを特徴としている。
なお、上記パルス信号の個数、並びに、パルス信号のハイレベル値やローレベル値に制限を設けない場合、固有振動を抑制するパルス信号のパターンは多数存在し、これらパルス信号の出力パターンは、本明細書の終わりに記載した方法等により、シミュレーションを用いて比較的簡単に見つけ出すことが可能である。
請求項3記載の発明は、さらに、前記駆動信号が第1信号値から第2信号値にステップ状に変化する場合に、前記パルス信号のハイレベルとローレベルの値は、前記第1信号値および前記第2信号値の大きい方と小さい方にそれぞれ設定されていることを特徴としている。
請求項4記載の発明は、さらに、前記パルス信号は、前記駆動信号がステップ状に変化する前に1回挿入され、当該パルス信号のパルス幅は前記固有振動の周期の0.1倍〜0.23倍に設定され、当該パルス信号の終端から次に駆動信号が変化するまでの期間が前記固有振動の周期の0.1倍〜0.23倍に設定されていることを特徴としている。
請求項5記載の発明は、さらに、前記パルス信号は、前記駆動信号がステップ状に変化する前に1回挿入され、当該パルス信号のパルス幅は前記固有振動の周期の0.16倍〜0.18倍に設定され、当該パルス信号の終端から次に駆動信号が変化するまでの期間が前記固有振動の周期の0.16倍〜0.18倍に設定されていることを特徴としている。
請求項6記載の発明は、さらに、前記ボイスコイルモータに駆動信号を出力するドライバ回路と、前記ドライバ回路に制御信号を出力するコントローラとを備え、前記コントローラがD/Aコンバータを介して所定振幅のパルス波とステップ状の制御信号とを前記ドライバ回路に出力することで前記パルス信号の含まれる駆動信号が前記ボイスコイルモータに出力されるように構成されていることを特徴としている。
請求項7記載の発明は、請求項1〜6のいずれか1項に記載のアクチュエータ駆動装置と、前記ボイスコイルモータの前記可動部に固定されたカメラレンズと、このカメラレンズを介して入射された光を受ける撮像素子とを備えていることを特徴としている。
請求項8記載の発明は、請求項7に記載のカメラ装置において、前記アクチュエータ駆動装置は前記カメラレンズをフォーカス駆動することを特徴とする
請求項1記載の発明によれば、アクチュエータをステップ駆動する際に生じる可動部の振動に対して、上記のパルス信号により、この振動を抑制する方向に駆動力を作用させて振動の発生を抑制することが出来る。それにより、アクチュエータをステップ駆動させるのに短時間で可動部の位置を安定させることが出来る。
請求項2記載の発明によれば、固有振動に基づく可動部の振動の発生を抑制することが出来る。
請求項3記載の発明によれば、駆動信号の出力レベル数を少なくしてコストの低減を図れるという効果がある。すなわち、パルス信号をステップ波形の0.8倍の大きさに設定した場合、ステップ波形の0.1倍単位で駆動信号を出力可能とする構成が必要となるが、パルス信号をステップ波形と同じ大きさにすることで、ステップ波形のハイレベルとローレベルの出力レベル数のみでパルス信号の出力も可能となる。それにより、例えば、駆動信号を生成するドライバ回路を単純化できたり、ドライバ回路に駆動電圧を出力するD/Aコンバータの階調数を少なくできるなどコストの低減を図れる。
請求項4記載の発明によれば、最小個数のパルス信号で可動部の振動を抑制し、可動部の振動を短時間に収束させることが出来る。また、請求項5記載の発明によれば、より短い時間で可動部の振動を収束させることが出来る。
請求項6記載の発明によれば、コントローラによるデジタル制御によって上記パルス信号の含まれる駆動信号を出力することが可能となる。
請求項7、8に記載の発明によれば、フォーカスサーチに要する時間を非常に短くすることが出来る。
以下、本発明の実施の形態を図1〜図12の図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態のカメラ装置における制御系の構成を示すブロック図である。図2は、カメラ装置におけるレンズ駆動部分の機械構成を示すもので、(a)にはその平面図を、(b)には側断面図を示す。
この実施の形態のカメラ装置は、例えば携帯電話機などの小型電子機器に搭載されるもので、CCD(Charge-Coupled Device)或いはCMOSセンサなどの撮像素子11と、撮像素子11に像を結ぶカメラレンズ12と、カメラレンズ12をフォーカス方向に駆動する電磁アクチュエータとしてのVCM(ボイスコイルモータ)30と、VCM30に駆動電流を出力するドライバ回路21と、撮像素子11の出力信号に対して種々の画像処理を行って画像データを生成する画像処理回路22と、撮像画像のフォーカス制御やユニット全体の制御処理を行うコントローラ24等を備えている。これらのうち、VCM30、ドライバ回路21、およびコントローラ24によりアクチュエータ駆動装置が構成される。
なお、上記構成のうち、VCM30、撮像素子11、および画像処理回路22等は一体化されてカメラユニットとされ、コントローラ24やドライバ回路21はカメラユニットと別体に設けられるようにしても良い。また、コントローラ24は、カメラユニットが搭載される電子機器のコントローラと共通化されるようにしても良い。
コントローラ24には、CPU(中央演算制御装置)25、制御プログラムや制御データを格納した不揮発性メモリ26、CPU25に作業用のメモリ空間を提供するRAM(Random Access Memory)27、アナログ出力を行うためのD/Aコンバータ28等が設けられている。不揮発性メモリ26には、制御データとして、フォーカスサーチを行うときにドライバ回路21に出力する波形データが格納されている。
VCM30は、図2に示すように、装置のフレーム等に固定される外周枠31と、外周枠31の内側に配置され上下に可動状態にされた円筒形の可動部32と、可動部32を上下動可能に支持する弾性部材としての板バネ33等から構成される。外周枠31の内側には円筒状のマグネットMが固定され、可動部32の外周部にはこのマグネットMに対向するようにコイルCが設けられている。そして、コイルCに電流を流すことでマグネットMとの相互作用により可動部32が上下方向に変位するようになっている。
なお、VCM30は、図2の構成に限られず、種々の形式のものを適用することが出来る。例えば可動部側にマグネットを設けたムービングマグネット形式のものとしても良いし、マグネットの磁界が電磁コイルに多く錯交するように電磁コイルを挟んでマグネットと対向する位置にヨークを設けた構成としても良い。
VCM30の駆動はオープンループ制御で行われ、コントローラ24がD/Aコンバータ28を介して所定のアナログ信号を出力し、ドライバ回路21がこのアナログ信号に比例した駆動電流をVCM30に出力することで可動部32を変位させるようになっている。可動部32の位置検出や検出信号の帰還制御などは行われず、これにより、センサや帰還信号を作成する演算回路等が不要となり、レンズ駆動部の小型化と低コスト化が実現されている。
このVCM30は、コイルCに生じる電磁力と板バネ33の反発力とがつり合った位置で可動部32が停止する構造にされている。また、電磁力はコイルCの通電量と比例することから、可動部32の変位量はコイルCの通電量と比例した関係となる。なお、ドライバ回路21の出力は電圧と電流がほぼ比例するように構成されるため、上述の説明において出力電流を出力電圧と置き換えることも可能である。
また、このVCM30においては、可動部32を急激に変位させると、板バネ33の弾性力と可動部32の慣性によって可動部32に振動が発生すると云う性質を有している。この振動は、板バネ33のバネ係数と、カメラレンズ12を含めた可動部32の重量とで決定される固有振動の周期を有するものである。
図3は、この実施形態における、VCM30をステップ駆動する際の駆動電流Iと可動部32の変位量Xとを表した波形図である。
この実施形態では、VCM30をステップ駆動させるのに、VCM30に単にステップ状の駆動電流を出力するのでなく、図3(a)に示すように、ステップ状の駆動電流の直前に1個のパルス電流p1が挿入されるようになっている。
ステップ状の駆動電流(ステップ電流と記す)は、ローレベルの値がステップ駆動直前の位置に対応した電流値I1で、ハイレベルの値が駆動後の位置に対応した電流値I2に設定される。
また、パルス電流p1は、そのローレベルとハイレベルの値が上記ステップ電流のローレベルとハイレベルの電流値I1,I2に設定され、パルス電流p1のパルス幅taと、パルス電流p1の終端からローレベルが続く期間tbが、可動部32の固有振動周期に応じて、次式のような値に設定されている。
0.10T<ta<0.23T
0.10T<tb<0.23T
ここで、Tは、可動部32の固有振動周期である。
このような値とすることで、可動部32に固有振動が発生する前にこの振動を抑えるような作用が働いて、可動部32の位置を速やかに安定させることが出来る。
さらに好ましくは、次式のような値に設定することで、より短時間で可動部32の位置を安定させることが可能となる。
0.16T<ta<0.18T
tb≒ta
パルス電流p1を挿入しない場合には、図14(b)に示したように、可動部32に大きな振動が発生してしまうのに対して、上記のようなパルス電流p1を挿入することで、図3(b)に示すように、可動部32は大きく振動せずに速やかにステップ駆動後の位置に安定する。
上記のような電流出力は、例えば、コントローラ24の不揮発性メモリ26に、図3(a)のようなパルス電流p1を含んだ電流波形のデータを格納しておき、CPU25がこの波形データを読み出してD/Aコンバータ28を介してドライバ回路21に出力することで実現される。
図4〜図8には、パルス電流p1のパルス幅やローレベル期間を幾つか変えた場合における可動部32の動作を表した波形図を示す。図4(a)はta=0.05T、tb=0.05Tとしたとき、図4(b)はta=0.08T、tb=0.08Tとしたとき、図5(a)はta=0.11T、tb=0.11Tとしたとき、図5(b)はta=0.14T、tb=0.14Tとしたとき、図6(a)はta=0.20T、tb=0.20Tとしたとき、図6(b)はta=0.23T、tb=0.23Tとしたとき、図7(a)はta=0.26T、tb=0.26Tとしたとき、図7(b)はta=0.30T、tb=0.30Tとしたとき、図8はta=0.50T、tb=0.50Tとしたときのものである。
これらの図から分かるように、パルス電流p1のパルス幅taやその後のローレベルの期間tbを、上述のような値に設定することで、可動部32の固有振動を有効に抑えられることが分かる。
図9には、この実施形態のカメラ装置において実行されるフォーカスサーチ制御の動作を説明する波形図を示す。
この実施形態のカメラ装置では、オートフォーカス制御でカメラレンズ12をステップ駆動する際に、上記のようなパルス電流p1を含んだ駆動電流IをVCM30に出力して、ステップ駆動時のカメラレンズ12の振動を抑えるように構成されている。
すなわち、図9(a)に示すように、フォーカスサーチで、VCM30に駆動電流Iを出力するのに、駆動電流Iをステップ状に且つ多段に変化させていくとともに、この変化の開始時に上述したパルス幅および大きさのパルス電流p1が挿入されるようになっている。具体的には、不揮発性メモリ26にこのような波形データを予め格納しておき、CPU25がこれを読み出してD/A変換してドライバ回路21に出力することで、このような波形の駆動電流IがVCM30に供給される。
このような駆動電流Iにより、VCM30の可動部32はステップ単位ごとに多段に変位していくとともに、各ステップの変位時に、パルス電流により可動部32の振動が抑制されて、可動部32はステップ後の位置に速やかに収束する。それゆえ、コントローラ24は、ステップ駆動後にすぐにフォーカスのズレ検出を行うことが可能となり、1つのステップ駆動から次のステップ駆動を開始するまでの時間を短縮することが出来る。従って、図9()に示すように、フォーカスサーチ全体の時間を顕著に短縮することが可能となる。
以上のように、この実施の形態のカメラ装置並びにアクチュエータ駆動装置によれば、カメラレンズ12をオープンループ制御でステップ駆動する際にVCM30の駆動電流Iにパルス電流p1が挿入され、それにより、カメラレンズ12の固有振動が抑制されて、カメラレンズ12を速やかに所定のステップ位置に収束させることが出来る。
また、パルス電流p1のハイレベルやローレベルの値が、ステップ駆動用の各電流値と同値に設定されているため、パルス電流p1を生成するためにD/Aコンバータ28の階調数を多くする必要がなく、コストを増加させることもない。
また、パルス電流p1を1回のみ挿入し、パルス電流p1のパルス幅および出力タイミングを上述のように設定することで、最も効率的に短時間でカメラレンズ12の位置を安定させることが可能となる。
また、上記のようなステップ駆動をオートフォーカス制御に適用することで、フォーカスサーチに要する時間を大幅に短縮できるという効果が得られる。
なお、上記実施形態では、パルス電流の出力パターンとして、出力電流をステップ状に変化させる直前に1個のパルス電流を挿入するパターンを示したが、パルス電流の個数やパルス電流のハイレベル値やローレベル値を適宜変更することも可能である。
図10と図11には、駆動電流がステップ状に変化する前後に合計2つのパルスを挿入した例の波形図を示す。
例えば、図10に示すように、ta=0.17T、tb=0.17Tのパルス電流p1の後に、さらに、tc=0.17Tの期間をあけて、td=0.17Tのパルス幅でローレベルのパルス電流p2を出力することで、より可動部32の固有振動を抑制することが可能である。
ここで、ローレベルパルス電流p2の高さは、ステップ電流の高さの12.5%程度の高さに設定されている。
さらに、図11に示すように、2個目のローレベルパルス電流p2の出力タイミングをずらしてtc=0.29Tとすることで、より可動部32の固有振動を抑制することが可能になっている。
なお、パルス電流の個数を変えたり、パルス電流の大きさを変えた場合には、それらに対応して振動抑制に最適となるパルス電流の出力タイミングやパルス幅も種々存在することとなる。そして、これら出力タイミングやパルス幅の最適なパターンはシミュレーション等により比較的簡単に見つけ出すことが可能である。
例えば、パルス電流の個数やパルス電流の大きさを任意の値に設定するとともに、パルス電流が無い場合に可動部の速度が大きくなる(正と負を含む)タイミングにローレベル或いはハイレベルとなる仮のパルス電流を設定し、この仮のパルス電流のタイミングやパルス幅をパラメータとして複数のシミュレーションを行い、振動がより早期に収束する条件を絞ることで、パルス電流の個数や大きさを変えた場合の最適なパルス幅や出力タイミングを見つけ出すことが出来る。
また、パルス電流をランダムに設定して幾つかのパターンでシミュレーションを行い、振動の収束が比較的に速やかに行われるパターンを抽出し、さらに、このパターンでパルス電流のタイミングやパルス幅をパラメータとして、振動がより早期に収束する条件をシミュレーション等で絞ることで、振動抑制に効果的な様々なパルスパターンを見つけ出すことも出来る。
[第2実施形態]
図12は、第2実施形態のアクチュエータ駆動装置の要部を示すブロック図である。
この実施形態は、上述したパルスを含んだステップ波形の信号を効率的に生成するために、CPU25とD/Aコンバータ28との間に専用の駆動信号生成部29を設けたものである。
駆動信号生成部29は、CPU25の制御とデジタル信号処理とにより、所定のパルス波を含んだステップ波形を表わすデジタル信号を生成して、D/Aコンバータ28に出力する。具体的には、駆動信号生成部29内に、CPU25から値を設定可能なレジスタを設け、CPU25がこのレジスタの値を適宜設定することで、駆動信号生成部29の動作を制御する。
レジスタには、例えば、ステップ波形のステップ後の出力値、パルス波の幅、パルス終端からステップ波形開始までの幅、パルス波の高さ、パルス終端の出力値、ステップ駆動開始を示す駆動開始フラグ、初期の出力状態に戻す初期化フラグなどを設けておく。
また、駆動信号生成部29およびD/Aコンバータ28には、比較的に高速なクロック信号を供給し、パルスやステップ波形の出力タイミングおよびパルス幅等を細かな設定で生成できるように構成する。
そして、VCM30をステップ駆動する要求がなされた際に、CPU25が先ず駆動信号生成部29のレジスタに必要な設定値を書き込み、それ後、駆動開始フラグを切り換えることで、駆動信号生成部29がレジスタ値に応じたパルス波およびステップ波形を示すデジタル信号を生成し、D/Aコンバータ28に出力する。そして、これかアナログ変換されてドライバ回路21に送られ、VCM30にパルスを含んだステップ状の電流が出力されるようになっている。
以上のように、この第2実施形態のアクチュエータ駆動装置によれば、細かいタイミング設定でパルス波を生成するのに、駆動信号生成部29とD/Aコンバータ28のみ高速に動作させ、CPU25の動作を必要以上に高速にさせずに済むという効果が得られる。
また、駆動信号生成部29のレジスタの項目をさらに増やすことで、複数のパルス波に対応させたり、もっと細かな波形の信号をデジタル信号処理により作り出すことも可能である。
なお、本発明は、上記第1および第2の実施の形態に限られるものではなく、様々な変更が可能である。例えば、上記実施形態では、アクチュエータ駆動装置をカメラレンズ12の駆動機構に適用した例を示したが、本発明のアクチュエータ駆動装置は、アクチュエータをオープンループ制御でステップ駆動させる種々の用途に適用できるものである。
また、電磁アクチュエータとしてVCMを例示したが、例えば、バネで支持された可動部に平面形状のコイルを固着させ、このコイルにマグネットを対向配置させた電磁アクチュエータなど、種々の形態の電磁アクチュエータに対して本発明を同様に適用することが出来る。
また、上記実施形態で示したオートフォーカスの制御方法は一例であり、カメラレンズをステップ駆動しながらフォーカスサーチを行う種々のオートフォーカス制御に対して本発明を有効に適用することが出来る。その他、この実施の形態で示した細部等は発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
本発明の第1実施形態のカメラ装置の制御系の構成を示すブロック図である。 カメラ装置のレンズ駆動部分の機械構成を示すもので、(a)はその平面図、(b)は側断面図である。 VCMをステップ駆動する場合の駆動電流Iと可動部の変位量Xとを表した波形図である。 パルス幅と直後のローレベル期間の長さを(a)T×0.05倍に設定した場合と、(b)T×0.08倍に設定した場合の可動部の動きを示した波形図である。 パルス幅と直後のローレベル期間の長さを(a)T×0.11倍に設定した場合と、(b)T×0.14倍に設定した場合の可動部の動きを示した波形図である。 パルス幅と直後のローレベル期間の長さを(a)T×0.20倍に設定した場合と、(b)T×0.23倍に設定した場合の可動部の動きを示した波形図である。 パルス幅と直後のローレベル期間の長さを(a)T×0.26倍に設定した場合と、(b)T×0.3倍に設定した場合の可動部の動きを示した波形図である。 パルス幅と直後のローレベル期間の長さをT×0.5倍に設定した場合の可動部の動きを示した波形図である。 カメラ装置におけるフォーカスサーチの動作を説明する波形図である。 2つのパルスを挿入して固有振動を抑制した例を示す波形図である。 図10の2つのパルスをさらに最適化した例を示す波形図である。 第2実施形態のアクチュエータ駆動装置の要部を示すブロック図である。 従来のフォーカスサーチの動作を説明する波形図である。 オープンループ制御のVCMにステップ電流を出力した場合の可動部の動作を説明する波形図である。
符号の説明
11 撮像素子
12 カメラレンズ
21 ドライバ回路
24 コントローラ
26 不揮発性メモリ
30 VCM(電磁アクチュエータ)
32 可動部
33 板バネ(弾性部材)

Claims (8)

  1. 可動部が弾性部材に支持されてなるボイスコイルモータをオープンループ制御で駆動するカメラ装置用アクチュエータ駆動装置であって、
    前記可動部をステップ駆動する場合に、前記ボイスコイルモータの駆動信号を目標値に向けてステップ状にかつ多段に変化させるとともに、この各変化前に前記駆動信号にパルス信号を挿入し、
    前記駆動信号を前記目標値を超えるまで変化させてから前記目標値に戻す際のステップ状の駆動信号にも、該変化前にパルス信号を挿入するように構成されていることを特徴とするアクチュエータ駆動装置。
  2. 前記パルス信号は、前記弾性部材の弾性力に基づく前記可動部の固有振動を抑制するタイミング及びパルス幅で出力されることを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ駆動装置。
  3. 前記駆動信号が第1信号値から第2信号値にステップ状に変化する場合に、
    前記パルス信号のハイレベルとローレベルの値は、前記第1信号値および前記第2信号値の大きい方と小さい方にそれぞれ設定されていることを特徴とする請求項2に記載のアクチュエータ駆動装置。
  4. 前記パルス信号は、前記駆動信号がステップ状に変化する前に1回挿入され、
    当該パルス信号のパルス幅は前記固有振動の周期の0.1倍〜0.23倍に設定され、
    当該パルス信号の終端から次に駆動信号が変化するまでの期間が前記固有振動の周期の0.1倍〜0.23倍に設定されていることを特徴とする請求項2又は3に記載のアクチュエータ駆動装置。
  5. 前記パルス信号は、前記駆動信号がステップ状に変化する前に1回挿入され、
    当該パルス信号のパルス幅は前記固有振動の周期の0.16倍〜0.18倍に設定され、
    当該パルス信号の終端から次に駆動信号が変化するまでの期間が前記固有振動の周期の0.16倍〜0.18倍に設定されていることを特徴とする請求項2又は3に記載のアクチュエータ駆動装置。
  6. 前記ボイスコイルモータに駆動信号を出力するドライバ回路と、
    前記ドライバ回路に制御信号を出力するコントローラとを備え、
    前記コントローラがD/Aコンバータを介して所定振幅のパルス波とステップ状の制御信号とを前記ドライバ回路に出力することで前記パルス信号の含まれる駆動信号が前記ボイスコイルモータに出力されるように構成されていることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載のアクチュエータ駆動装置。
  7. 請求項1〜6の何れか一項に記載のアクチュエータ駆動装置と、
    前記ボイスコイルモータの前記可動部に固定されたカメラレンズと、
    このカメラレンズを介して入射された光を受ける撮像素子とを備えていることを特徴とするカメラ装置。
  8. 前記アクチュエータ駆動装置は前記カメラレンズをフォーカス駆動することを特徴とする請求項7に記載のカメラ装置。
JP2007010054A 2007-01-19 2007-01-19 アクチュエータ駆動装置およびカメラ装置 Expired - Fee Related JP5252253B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007010054A JP5252253B2 (ja) 2007-01-19 2007-01-19 アクチュエータ駆動装置およびカメラ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007010054A JP5252253B2 (ja) 2007-01-19 2007-01-19 アクチュエータ駆動装置およびカメラ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008178242A JP2008178242A (ja) 2008-07-31
JP5252253B2 true JP5252253B2 (ja) 2013-07-31

Family

ID=39704831

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007010054A Expired - Fee Related JP5252253B2 (ja) 2007-01-19 2007-01-19 アクチュエータ駆動装置およびカメラ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5252253B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101164755B1 (ko) * 2010-11-02 2012-07-12 엘지이노텍 주식회사 보이스 코일 모터 및 이의 구동 방법
JP6092620B2 (ja) * 2012-12-28 2017-03-08 ローム株式会社 スプリングリターン機構付きボイスコイルモータの駆動回路およびそれを用いたレンズモジュールおよび電子機器
US9964732B1 (en) 2017-05-15 2018-05-08 Semiconductor Components Industries, Llc Methods and apparatus for actuator control

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06201974A (ja) * 1992-12-28 1994-07-22 Canon Inc レンズ駆動制御装置
JP2000037091A (ja) * 1998-07-17 2000-02-02 Mitsubishi Electric Corp ステッピングモータ制御装置
US7760442B2 (en) * 2004-11-01 2010-07-20 Mitsubishi Electric Corporation Voice coil motor control device and method of driving the same, image pickup device
JP4706899B2 (ja) * 2005-02-15 2011-06-22 ソニー株式会社 レンズ駆動制御装置及びレンズ駆動制御方法、撮像装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008178242A (ja) 2008-07-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN100406949C (zh) 透镜驱动机构、透镜单元和图像拾取装置
CN106357148A (zh) 振动致动器的控制设备和控制方法
JP2006262685A (ja) 駆動装置および駆動方法
JP4804040B2 (ja) インパクト駆動アクチュエータ
WO2009116453A1 (ja) カメラシステム、ボイスコイルモータの駆動装置、およびボイスコイルモータの駆動方法
CN102859865A (zh) 移动控制装置、移动控制方法以及移动控制电路
JP2006197216A (ja) ブレ補正機能付き撮影装置及びブレ補正方法
JP5252253B2 (ja) アクチュエータ駆動装置およびカメラ装置
JP6688787B2 (ja) フォーカス・レンズ・アセンブリーの制御
CN108535833A (zh) 用于执行自动对焦的方法
JP5685022B2 (ja) スプリングリターン機構付きボイスコイルモータの駆動回路および駆動方法ならびにそれらを用いたレンズモジュールおよび電子機器
KR101043868B1 (ko) 피에조 액튜에이터 제어 회로, 방진 제어 회로 및 촬상 장치
US7294950B2 (en) Electrostatic actuator, electrostatic actuator driving method electromechanical transducer, and electromechanical transducer driving method
KR100770937B1 (ko) 음성 코일 구동 수단과 전류 인가 방법
JP4836489B2 (ja) 駆動波発生回路
JP4694886B2 (ja) 駆動波発生回路
JP2010259223A (ja) 駆動装置、光学装置及び駆動信号制御回路
JP4720347B2 (ja) 駆動装置および駆動システム
JP4687314B2 (ja) 駆動装置および駆動システム
JP2012215644A (ja) レンズ鏡筒、カメラおよびカメラボディ
JP5358415B2 (ja) 駆動装置及び光学装置
CN107949983B (zh) 音圈电动机驱动控制装置及其方法
JP5591000B2 (ja) 駆動装置およびその制御方法
JP2009038877A (ja) レンズアクチュエータの駆動方法
JP6641657B2 (ja) 撮像装置および羽根駆動装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091119

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20100913

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20101007

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111019

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111025

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111215

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120927

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121019

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130322

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130404

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160426

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees