JP5251802B2 - 転がり軸受ユニットの物理量測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば自動車の車輪を懸架装置に対して回転自在に支持すると共に、この車輪に作用する荷重や、この車輪の回転速度等の物理量を測定する為に利用する、転がり軸受ユニットの物理量測定装置の改良に関する。
自動車の走行安定性確保の為の制御を、より高度に行わせる為に、自動車の車輪支持用転がり軸受ユニットに物理量測定装置を組み込み、各車輪に加わるアキシアル荷重やラジアル荷重を測定する事が考えられている(例えば、特許文献1、2参照)。図5〜6は、このうちの特許文献1に記載された軸受ユニットの物理量測定装置の1例を示している。この従来構造の1例は、懸架装置に支持された状態で使用時にも回転しない静止側軌道輪である外輪1の内径側に、使用時に車輪を支持固定した状態でこの車輪と共に回転する、回転側軌道輪であるハブ2を、複数個の転動体3、3を介して、回転自在に支持している。これら各転動体3、3には、互いに逆向きの(図示の場合には背面組み合わせ型の)接触角と共に、予圧を付与している。
又、前記ハブ2の軸方向中間部で1対の転動体列同士の間部分に、エンコーダ4を外嵌固定している。又、前記外輪1の軸方向中間部で1対の転動体列同士の間部分に、1対の支持孔5、5を形成すると共に、これら両支持孔5、5の内側に1対のセンサ6、6を、それぞれの検出部を、被検出面である前記エンコーダ4の外周面に近接対向させた状態で支持している。
前記エンコーダ4は、磁性金属板製で円筒状の芯金7と、この芯金7の外周面に全周に亙り添着固定した、永久磁石製で円筒状のエンコーダ本体8とから成る。被検出面である、このエンコーダ本体8の外周面には、S極とN極とを、円周方向に関して交互に且つ等間隔で配置している。これと共に、これらS極とN極との境界の形状をそれぞれ、図6に詳示する様な「く」字形状としている。そして、前記被検出面のうち、この「く」字形状の折れ曲がり部を挟んだ幅方向(軸方向)片側を第一特性変化部9とし、幅方向他側を第二特性変化部10としている。この様なエンコーダ4は、前記芯金7を前記ハブ2の軸方向中間部に締り嵌めで外嵌する事により、このハブ2に対し、このハブ2と同心に支持固定している。
又、前記両センサ6、6の検出部には、ホールIC、ホール素子、MR素子、GMR素子等の磁気検知素子を組み込んでいる。そして、これら両センサ6、6のうちの一方のセンサ6の検出部を前記第一特性変化部9に、他方のセンサ6の検出部を前記第二特性変化部10に、それぞれ近接対向させている。
上述の様に構成する従来構造の第1例の場合、外輪1とハブ2との間にアキシアル荷重が作用(これら外輪1とハブ2とがアキシアル方向に相対変位)すると、1対のセンサ6、6の出力信号同士の間の位相差比(=位相差/周期)が変化する。この場合に、この位相差比は、当該アキシアル荷重(アキシアル方向の相対変位)に見合った値をとる。従って、この位相差比に基づいて、当該アキシアル荷重(アキシアル方向の相対変位)を算出する事ができる。尚、この算出処理は、図示しない演算器により行う。この為、この演算器には、予め理論計算や実験により調べておいた前記位相差比と前記アキシアル荷重(アキシアル方向の相対変位)との関係を、計算式やマップ等の形式で組み込んでおく。
ところで、上述した様な従来構造の第1例の場合、ハブ2に支持固定した車輪の回転速度が変化すると、前記両センサ6、6の出力信号の周波数(周期)が変化する。この場合に、この周波数(周期)は、当該回転速度に見合った値をとる。この為、従来から、前記両センサ6、6の出力信号を、車輪の回転速度を表す信号として、ABS等の制御に使用する事が提案されている。但し、この場合に、ABS等の制御を従来と遜色のないレベルで行わせる為には、前記両センサ6、6の出力信号のパルス波形を、ABSコントローラ等が従来から制御に使用しているパルス波形(例えば、車輪支持用の転がり軸受ユニットに組み付けた状態で従来から一般的に使用されている、回転速度検出装置を構成するセンサの出力信号のパルス波形)と同一の仕様に近づける必要がある。この点に就いて、以下に詳しく説明する。
上述の様な従来から一般的に使用されている回転速度検出装置の場合も、車輪と共に回転するハブの一部に、このハブと同心に支持固定されたエンコーダと、このエンコーダの被検出面にその検出部を対向させた状態で、使用時にも回転しない部分に支持固定されたセンサとを用いる点に於いては、上述した物理量測定装置の従来構造の1例の場合と同様の構成を有すると言える。但し、この物理量測定装置の従来構造の1例の場合が、図7の(A)に示す様に、エンコーダ4の被検出面の特性境界(円周方向に関して交互に配置したS極とN極との境界)の形状を、この被検出面の幅方向に対してその両半部が互いに逆向きに同じ角度だけ傾斜した「く」字形状とし、且つ、使用するセンサ6、6(図5)の数を2個としているのに対し、上述した回転速度検出装置の場合が、図7の(B)に示す様に、エンコーダ11の被検出面の特性境界の形状を、この被検出面の幅方向に対して平行な直線形状とし、且つ、使用するセンサの数を1個としている点で、両者は異なる。
前記両エンコーダ4、11の被検出面の径寸法が互いに等しく、且つ、これら両被検出面に存在する特性境界の数も互いに等しい場合には、これら両被検出面に存在する特性境界の周方向のピッチ幅Pも、互いに等しくなる。但し、これら両被検出面の周囲に発生する磁束密度の高さに寄与するピッチ幅は、S極とN極との幾何学的近接度合いを表すピッチ幅である。従って、図7の(B)に示したエンコーダ11の場合には、周方向のピッチ幅Pが、そのまま当該磁束密度の高さに寄与するピッチ幅となるが、同図の(A)に示したエンコーダ4の場合には、特性境界の形状が90度開きの「く」字形状である為、斜め45度のピッチ幅Pdが、当該磁束密度の高さに寄与するピッチ幅となる。この斜め45度のピッチ幅Pdは、周方向のピッチ幅Pの(1/√2)倍{Pd=(1/√2)P}と短い。この為、図7の(A)に示したエンコーダ4の場合には、同図の(B)に示したエンコーダ11の場合よりも、被検出面からの距離が等しい位置に於ける磁束密度が低くなる。
この様な場合に、前記物理量測定装置を構成する両センサ6、6の出力信号のパルス波形を、前記回転速度検出装置を構成するセンサの出力信号のパルス波形と同一の仕様に近づける為には、前記エンコーダ4の被検出面と前記両センサ6、6の先端面との間隔(ギャップ)を小さくする事により、これら両センサ6、6の検出部を通過する磁束密度を高める方法を採用すれば良い。前述の図5に示した構造の様に、前記外輪1に前記両センサ6、6を一体的に支持固定する構造を採用すれば、設計的にも、更には、これら両センサ6、6及び前記エンコーダ4を備えた転がり軸受ユニットの組立時にも、前記ギャップを厳しく管理する事ができる為、このギャップを所望通りに小さくする事が容易となる。
しかしながら、この様な方法を採用する場合には、数多く存在する車輪支持用の転がり軸受ユニットの形状等に合わせて、センサ及びその支持固定部分の構造を、個別具体的に設計・製造する必要がある。この為、製品コストが嵩むと言った問題がある。
又、上述の様にギャップを小さくしても、前記両センサ6、6の検出部を通過する磁束密度を所望通りの高さにまで高める事ができない場合もあり得る為、確実な対処方法であるとは言えない。
尚、本発明に関連する他の公知文献として、以下の特許文献3がある。
特開2006−317420号公報 特開2008−64731号公報 特開2007−40954号公報
本発明の転がり軸受ユニットの物理量測定装置は、上述の様な事情に鑑み、ABS等の制御に好適に使用可能な、車輪の回転速度を表すセンサの出力信号を得る事ができ、しかも製品コストを抑えられる構造を実現すべく発明したものである。
本発明の転がり軸受ユニットの物理量測定装置のうち、請求項1に記載したものは、転がり軸受ユニットと、エンコーダと、1乃至複数個のセンサとを備える。
このうちの転がり軸受ユニットは、使用時にも回転しない静止側軌道輪と、使用時に回転する回転側軌道輪とを、複数個の転動体を介して相対回転自在に組み合わせて成る。
又、前記エンコーダは、前記回転側軌道輪に支持固定されると共に、この回転側軌道輪と同心の被検出面を有し、この被検出面の特性を円周方向に関して交互に変化させると共に、円周方向に隣り合う特性同士の境界を前記被検出面の幅方向に対して傾斜させている。
又、前記1乃至複数個のセンサは、その検出部を前記被検出面に対向させた状態で使用時にも回転しない部分に支持固定され、この被検出面の特性変化に対応してその出力信号を変化させる。
又、前記1乃至複数個のセンサの出力信号は、前記両軌道輪同士の間の相対変位と、これら両軌道輪同士の間に作用する外力とのうちの、少なくとも一方を測定する為に利用される。
特に、請求項1に記載した転がり軸受ユニットの物理量測定装置に於いては、第二エンコーダと、第二センサとを備える。
このうちの第二エンコーダは、前記回転側軌道輪に支持固定されると共に、この回転側軌道輪と同心の第二被検出面を有し、この第二被検出面の特性を円周方向に関して交互に変化させると共に、円周方向に隣り合う特性同士の境界をこの第二被検出面の幅方向と平行にしている。
又、前記第二センサは、その検出部を前記第二被検出面に対向させた状態で使用時にも回転しない部分に支持固定され、この第二被検出面の特性変化に対応してその出力信号を変化させる。
又、前記第二センサの出力信号は、前記回転側軌道輪の回転速度を測定する為に利用される。
又、前記1乃至複数個のセンサ及び前記第二センサは、使用状態で前記転がり軸受ユニットを組み付ける構造体(車体、懸架装置の構成部材等)の一部に支持固定される。
更に、前記エンコーダの被検出面に存在する、円周方向に隣り合う互いに異なる2つの磁気特性から成る異特性ペアの総数(このエンコーダが1回転する間に発生する、前記センサの出力信号に含まれるパルス数)が、前記第二エンコーダの第二被検出面に存在する、円周方向に隣り合う互いに異なる2つの磁気特性から成る第二異特性ペアの総数(この第二エンコーダが1回転する間に発生する、前記第二センサの出力信号に含まれるパルス数)よりも少ない数であって、且つ、2のn乗(2n、但し、nは自然数)の数である。
この様な請求項1に記載した発明を実施する場合に、好ましくは、請求項2に記載した発明の様に、前記エンコーダの被検出面に存在する異特性ペアの総数(このエンコーダが1回転する間に発生する、前記センサの出力信号に含まれるパルス数)を、前記第二エンコーダの第二被検出面に存在する第二異特性ペアの総数(この第二エンコーダが1回転する間に発生する、前記第二センサの出力信号に含まれるパルス数)の整数分の1(例えば1/2や1/3)の数とする。
又、本発明の転がり軸受ユニットの物理量測定装置のうち、請求項3に記載したものは、転がり軸受ユニットと、エンコーダと、センサとを備える。
このうちの転がり軸受ユニットは、使用時にも回転しない静止側軌道輪と、使用時に回転する回転側軌道輪とを、複数個の転動体を介して相対回転自在に組み合わせて成る。
又、前記エンコーダは、前記回転側軌道輪に支持固定されると共に、この回転側軌道輪と同心の被検出面を有し、この被検出面に、それぞれが他の部分とは磁気特性が異なる1対の個性化部分より成る複数の被検出用組み合わせ部が、円周方向に関して等間隔で配置されており、これら各被検出用組み合わせ部を構成する1対ずつの個性化部分同士の円周方向に関する間隔が総ての被検出用組み合わせ部で、前記被検出面の幅方向に関して同じ方向に連続的に変化している。
又、前記センサは、その検出部を前記被検出面に対向させた状態で使用時にも回転しない部分に支持固定され、この被検出面の特性変化に対応してその出力信号を変化させる。
又、前記センサの出力信号は、前記両軌道輪同士の間の相対変位と、これら両軌道輪同士の間に作用する外力とのうちの、少なくとも一方を測定する為に利用される。
特に、請求項3に記載した転がり軸受ユニットの物理量測定装置に於いては、第二エンコーダと、第二センサとを備える。
このうちの第二エンコーダは、前記回転側軌道輪に支持固定されると共に、この回転側軌道輪と同心の第二被検出面を有し、この第二被検出面の特性を円周方向に関して交互に変化させると共に、円周方向に隣り合う特性同士の境界をこの第二被検出面の幅方向と平行にしている。
又、前記第二センサは、その検出部を前記第二被検出面に対向させた状態で使用時にも回転しない部分に支持固定され、この第二被検出面の特性変化に対応してその出力信号を変化させる。
又、前記第二センサの出力信号は、前記回転側軌道輪の回転速度を測定する為に利用される。
又、前記センサ及び前記第二センサは、使用状態で前記転がり軸受ユニットを組み付ける構造体(車体、懸架装置の構成部材等)の一部に支持固定される。
更に、前記被検出面に配置された前記被検出用組み合わせ部の総数(このエンコーダが1回転する間に発生する、前記センサの出力信号に含まれるパルスペア数)が、前記第二エンコーダの第二被検出面に存在する、円周方向に隣り合う互いに異なる2つの磁気特性から成る第二異特性ペアの総数(この第二エンコーダが1回転する間に発生する、前記第二センサの出力信号に含まれるパルス数)よりも少ない数であって、且つ、2のn乗の数である。
この様な請求項3に記載した発明を実施する場合に、好ましくは、請求項4に記載した発明の様に、前記エンコーダの被検出面に配置された前記被検出用組み合わせ部の総数(このエンコーダが1回転する間に発生する、前記センサの出力信号に含まれるパルスペア数)を、前記第二エンコーダの第二被検出面に存在する第二異特性ペアの総数(この第二エンコーダが1回転する間に発生する、前記第二センサの出力信号に含まれるパルス数)の整数分の1(例えば1/2や1/3)の数とする。
上述の様に本発明の転がり軸受ユニットの物理量測定装置の場合には、転がり軸受ユニットを構成する静止側、回転側両軌道輪同士の間の相対変位と、これら両軌道輪同士の間に作用する外力とのうちの、少なくとも一方を測定する為に使用する、エンコーダ及びセンサとは別個に、回転側軌道輪の回転速度を測定する為に使用する、第二エンコーダ及び第二センサを備えている。これら第二エンコーダ及び第二センサは、従来からABS等の制御を行う為に使用されている、回転速度検出装置を構成するエンコーダ及びセンサと、同じ構成を有するものである。この為、本発明の場合には、転がり軸受ユニットを、自動車の車輪支持用転がり軸受ユニットとして使用する場合に、第二エンコーダの出力信号を、車輪の回転速度を表す信号として、ABS等の制御に好適に使用できる。
又、本発明の場合には、センサの出力信号を、ABS等の制御に使用する必要がない。従って、センサの出力信号を、ABS等の制御に好適に使用できる信号に変えるべく、このセンサの検出部を通過する磁束密度を高める為に、このセンサの検出部とエンコーダの被検出面との間隔(ギャップ)を、通常設定するギャップの大きさに比べて小さくすると言った措置を採る必要がない。この為、当該措置を採り易い構造、即ち、静止側軌道輪にセンサを一体的に支持固定する構造を採用していない。前述した様に、当該構造を採用する場合には、転がり軸受ユニットの種類(形状等)に合わせて、センサ及びその支持固定部分の構造を、個別具体的に設計・製造する必要がある。これに対し、本発明の場合には、当該構造を採用する代わりに、センサを、転がり軸受ユニットを組み付ける構造体に支持固定する構造を採用している為、異なる種類の転がり軸受ユニットに対してセンサの共通化を図れる様になり、その分だけ製品コストを抑える事が可能となる。
又、本発明の場合には、センサ及び第二センサを、転がり軸受ユニットに一体的に支持固定せず、転がり軸受ユニットを組み付ける構造体に支持固定する。この為、上述した理由によって、異なる種類の転がり軸受ユニットに対してセンサ及び第二センサの共通化を図れる様になり、その分だけ、製品コストを抑えられる。
又、本発明の場合には、転がり軸受ユニットを構造体に組み付けた後に、センサ及び第二センサの設置を行える為、次の様な効果を得る事が可能となる。
即ち、転がり軸受ユニットが、自動車の車輪支持用の転がり軸受ユニットであり、且つ、静止側軌道輪が外輪であると共に、回転側軌道輪がこの外輪の内径側に配置されるハブである場合、この転がり軸受ユニットを車体に組み付ける際には、この転がり軸受ユニットの軸方向内端部(車両の幅方向中央側の端部)を、前記構造体(懸架装置を構成するナックル等の車体側支持部材)に形成した支持孔の内側に挿入する。この際、センサ及びエンコーダと、第二センサ及び第二エンコーダとが、それぞれ転がり軸受ユニットの軸方向内端部に支持固定されている場合には、前記挿入時に、これら各センサ及び各エンコーダが前記支持孔の開口周縁部にぶつかって、挿入の妨げにならない様にすべく、これら各センサ及び各エンコーダの設置領域の外径寸法を、前記支持孔の内径寸法未満に規制する必要がある。又、この場合に、前記各エンコーダの外周面を被検出面としている場合には、これら各被検出面の外径側に前記各センサが配置される都合上、これら各被検出面の外径寸法をより小さくする必要が生じる。これら各被検出面の1周当たりの特性変化回数が一定である場合には、これら各被検出面の外径寸法が大きい程、前記各センサの出力信号の特性が良好になる為、上述の様に各被検出面の外径寸法をより小さくする必要がある事は、好ましい事とは言えない。
これに対し、本発明の場合には、転がり軸受ユニットを前記構造体に組み付けた後に、センサ及び第二センサの設置を行える為、前記各エンコーダの被検出面の外径寸法を、(これら各被検出面の外径側に前記外輪の一部が存在する等の事情がなければ、)前記支持孔の内径寸法に至る直前まで、大きくする事ができる。従って、その分だけ、前記各センサの出力信号の特性を良好にする事ができる。
又、本発明の場合には、上述の様に各エンコーダの被検出面の外径寸法を大きくできる為、次の様な効果を得る事が可能となる。
即ち、前記車輪支持用の転がり軸受ユニットが、駆動輪支持用の転がり軸受ユニットである場合には、前記ハブの中心部に設けたスプライン孔に、等速ジョイント用外輪の軸方向外端面(車両の幅方向外側の端面)の中央部に固設したスプライン軸を、軸方向内側から挿入すると共に、この等速ジョイント用外輪の軸方向外端面の外径側部分を、前記ハブの軸方向内端面に当接させる。この場合に、前記各エンコーダのうちの何れか一方のエンコーダの被検出面が、前記ハブの軸方向内端縁よりも軸方向内方に突出しており、且つ、この被検出面を設けた部分の内径寸法が小さくなっている場合には、この被検出面を設けた部分と、前記等速ジョイント用外輪の凸曲面状の外周面とが干渉するのを回避する為に、この凸曲面状の外周面の位置を軸方向内方に退避させる必要がある。この結果、車体側駆動系の再設計が必要となり、この再設計に要するコストが嵩む。
これに対し、本発明の場合には、当該被検出面の外径寸法と共に、この被検出面を設けた部分の内径寸法を大きくできる為、前記等速ジョイント用外輪の凸曲面状の外周面を軸方向内方に退避させずに、この凸曲面状の外周面と前記被検出面を設けた部分との干渉を回避する事が可能となる。この結果、上述した車体側駆動系の再設計が不要となる。
又、本発明の場合には、エンコーダの被検出面に存在する異特性ペアの総数(請求項1、2の場合)又はエンコーダの被検出面に配置された被検出用組み合わせ部の総数(請求項3、4の場合)を、第二エンコーダの第二被検出面に存在する第二異特性ペアの総数よりも少なくしている為、センサの検出部を通過する磁束密度の高さに寄与する、前記エンコーダの被検出面の特性境界のピッチ幅を大きくする事ができる。従って、その分だけ、前記センサの出力信号の特性を良好にできる。
又、請求項1に記載した発明の場合には、エンコーダの被検出面に存在する異特性ペアの総数(このエンコーダが1回転する間に発生する、センサの出力信号に含まれるパルス数)を、2のn乗の数としている。この為、相対変位や外力を正確に測定できる様にすべく、各構成部品の取付け誤差に伴う1乃至複数個のセンサの出力信号の変動を除去する為に、この1乃至複数個のセンサの出力信号のフィルタリング処理を実施する(例えば、特許文献3参照)場合に、このフィルタリング処理を少ない演算量で実施できる。即ち、このフィルタリング処理を実施する場合には、或る数値を、エンコーダが1回転する間に発生する、センサの出力信号に含まれるパルス数で割り算する様な演算を行う必要がある。一方、演算器のCPUに於いて、割り算関数を実行する処理は、比較的負荷が大きい処理となる。但し、割る数値(当該パルス数)が2のn乗の数である場合には、割り算関数を実行しなくても、データのビット移動命令等によって、上述した割り算を簡単に行う事ができる。この為、当該パルス数が2のn乗の数となる、請求項1に記載した発明の場合には、前記フィルタリング処理を少ない演算量で実施できる。従って、その分だけ、演算器のCPUコストを低く抑えられる。尚、前記2のn乗の数は、勿論、相対変位や外力の測定で必要となる磁束密度を最低限確保できる範囲で決定する。
又、請求項2に記載した発明の場合には、エンコーダの被検出面に存在する異特性ペアの総数(このエンコーダが1回転する間に発生する、前記センサの出力信号に含まれるパルス数)を、第二エンコーダの第二被検出面に存在する第二異特性ペアの総数(この第二エンコーダが1回転する間に発生する、前記第二センサの出力信号に含まれるパルス数)の整数分の1の数としている。この為、これらエンコーダと第二エンコーダとの磁気的な干渉による影響を単純化できる(規則性を持ったものにできる)と言った効果を得られる。即ち、寸法レイアウトの制約によって、エンコーダと第二エンコーダとを、比較的接近した位置に設置させる場合があり、この場合には、これらエンコーダと第二エンコーダとの間で磁気干渉が起こる事が懸念される。しかしながら、請求項2に記載した発明の様に、エンコーダの被検出面に存在する異特性ペアの総数を、第二エンコーダの第二被検出面に存在する第二異特性ペアの総数の整数(N)分の1としておけば、第二センサの出力信号のNパルス毎に(規則正しく)磁気干渉の影響を受ける様にできる。この為、この磁気干渉の影響を抑制する為の演算処理を行い易いと言った効果を得られる。尚、逆に、整数分の1以外の数(端数が出る様な数)にすると、磁気干渉の影響が回転角によって異なってしまうので、この磁気干渉の影響を抑制する為の演算処理を行う事が、非常に面倒になる。
又、請求項3に記載した発明の場合も、エンコーダの被検出面に、それぞれが他の部分とは磁気特性が異なる1対の個性化部分より成る複数の被検出用組み合わせ部が、円周方向に関して等間隔で配置されており、これら各被検出用組み合わせ部を構成する1対ずつの個性化部分同士の円周方向に関する間隔が総ての被検出用組み合わせ部で、前記被検出面の幅方向に関して同じ方向に連続的に変化している構造に関して、上述した請求項1に記載した発明の場合と同様、前記フィルタリング処理を少ない演算量で実施できると言った効果を得られる。
又、請求項4に記載した発明の場合も、エンコーダの被検出面に、それぞれが他の部分とは磁気特性が異なる1対の個性化部分より成る複数の被検出用組み合わせ部が、円周方向に関して等間隔で配置されており、これら各被検出用組み合わせ部を構成する1対ずつの個性化部分同士の円周方向に関する間隔が総ての被検出用組み合わせ部で、前記被検出面の幅方向に関して同じ方向に連続的に変化している構造に関して、上述した請求項2に記載した発明の場合と同様、エンコーダと第二エンコーダとの磁気干渉の影響を抑制する為の演算処理を行い易いと言った効果を得られる。
本発明の実施の形態の1例を、車体に組み付けた状態で示す断面図。 エンコーダを径方向から見た図。 第二エンコーダの第二被検出面の一部を軸方向から見た図。 本発明を実施する場合に使用可能なエンコーダの素材と組立状態とを示す斜視図。 従来構造の1例を示す断面図。 エンコーダの被検出面の一部を径方向から見た図。 物理量測定装置を構成するエンコーダの被検出面の一部を径方向から見た図(A)、及び、回転速度検出装置を構成するエンコーダの被検出面の一部を径方向から見た図(B)。
図1〜3は、請求項1、2に対応する、本発明の実施の形態の1例を示している。尚、本例の特徴は、外輪1aとハブ2aとの間に作用するアキシアル荷重(これら外輪1aとハブ2aとのアキシアル方向の相対変位)を測定する為に使用する、エンコーダ4a及び1対のセンサ6a、6aとは別個に、前記ハブ2aの回転速度を測定する為に使用する、第二エンコーダ12及び第二センサ13を備えている点、並びに、これら各エンコーダ4a、12及び各センサ6a、13の設置箇所、設置方法等を工夫した点にある。転がり軸受ユニットが、従動輪を支持する形式のものから、駆動輪を支持する形式のものに変わった点を除き、その他の構成及び作用は、前述の図5〜6に示した従来構造の場合とほぼ同様である。この為、重複する説明を省略若しくは簡略にし、以下、本例の特徴部分、並びに、前記従来構造と異なる部分を中心に説明する。
本例の場合、前記エンコーダ4aは、前記ハブ2aの軸方向内端部(軸方向に関して「内」とは、自動車への組み付け状態で車両の幅方向中央側を言い、図1の右側。反対に、車両の幅方向外側となる、図1の左側を、軸方向に関して「外」と言う。)に支持固定している。前記エンコーダ4aは、磁性金属板製の芯金7aと、永久磁石製のエンコーダ本体8aとを組み合わせて成る。このうちの芯金7aは、小径円筒部14と、この小径円筒部14の軸方向外端縁から径方向外方に折れ曲がった円輪部15と、この円輪部15の外周縁から軸方向内方に直角に折れ曲がった大径円筒部16とから成る。又、前記エンコーダ本体8aは、この大径円筒部16の外周面に全周に亙り添着固定した状態で、全体を円筒状に構成している。このエンコーダ本体8aの外周面には、前述の図5〜6に示したエンコーダ4の場合と同様、S極とN極とを、円周方向に関して交互に且つ等間隔で配置すると共に、これらS極とN極との境界の形状をそれぞれ、図2に詳示する様な「く」字形状としている。そして、この被検出面のうち、この「く」字形状の折れ曲がり部を挟んだ幅方向(軸方向)片側を第一特性変化部9とし、幅方向他側を第二特性変化部10としている。この様なエンコーダ4aは、前記芯金7aを構成する小径円筒部14の軸方向外半部を、前記ハブ2aの軸方向内端部に締り嵌めで外嵌する事により、このハブ2aに対し、このハブ2aと同心に支持固定している。又、本例の場合、前記エンコーダ4aの(被検出面の)外径寸法D4aは、後述する車体側支持部材21の一部に形成した円形の支持孔22の内径寸法D22に近づけて大きくしている。具体的には、これら両寸法D4a、D22同士の差(D22−D4a)が、1mm〜数mm(例えば5mm)程度となる様に、当該外径寸法D4aを大きくしている。
又、前記1対のセンサ6a、6aは、それぞれセンサユニット17の先端部に保持している。後述する車体への組み付け状態で、このセンサユニット17は、前記両センサ6a、6aのうちの一方のセンサ6aの検出部を前記第一特性変化部9に、他方のセンサ6aの検出部を前記第二両特性変化部10に、それぞれ径方向に近接対向させた状態で、図示しない車体の一部に支持固定している。
又、前記第二エンコーダ12は、前記ハブ2aの軸方向内端寄り部分に支持固定している。この第二エンコーダ12は、磁性金属板により断面L字形で全体を円環状に構成した芯金18と、この芯金18を構成する円輪部の軸方向内側面に全周に亙り添着固定した、永久磁石製で円輪状の第二エンコーダ本体19とから成る。第二被検出面である、この第二エンコーダ本体19の軸方向内側面には、S極とN極とを、円周方向に関して交互に且つ等間隔に配置している。これらS極とN極との境界の形状はそれぞれ、前記第二被検出面の幅方向(径方向)に平行な直線形状としている。この様な第二エンコーダ12は、前記芯金18を前記ハブ2aの軸方向内端寄り部分(前記外輪1の軸方向内端部の内径側に位置する部分)に締り嵌めで外嵌する事により、このハブ2aと同心に支持固定している。
又、前記第二センサ13は、第二センサユニット20の先端部に保持している。後述する車体への組み付け状態で、この第二センサユニット20は、前記第二センサ13の検出部を前記第二エンコーダ12の第二被検出部に軸方向に近接対向させた状態で、図示しない車体の一部に支持固定している。
又、本例の場合、前記エンコーダ4aの被検出面に存在する、円周方向に隣り合うS極とN極とのペアである、異特性ペアの総数(このエンコーダ4aが1回転する間に発生する、前記各センサ6a、6aの出力信号に含まれるパルス数)を、前記第二エンコーダ12の第二被検出面に存在する、円周方向に隣り合うS極とN極とのペアである、第二異特性ペアの総数(この第二エンコーダ12が1回転する間に発生する、前記第二センサ13の出力信号に含まれるパルス数)よりも少ない数であって、且つ、2のn乗(2n、nは自然数)の数(例えば、8、16、32)であり、且つ、この第二異特性ペアの総数の整数分の1(例えば1/2や1/3)の数としている。
上述の様に構成するエンコーダ4a及び第二エンコーダ12を支持固定した転がり軸受ユニットを自動車に組み付ける場合には、図1に示す様に、外輪1aの軸方向内端部を、懸架装置を構成するナックル等の車体側支持部材21(構造体)に形成した円形の支持孔22の内側に挿入する。これにより、前記外輪1aの外周面の軸方向中間部に設けた固定側フランジ23の内側面を、前記車体側支持部材21の外側面に密接させた状態で、この固定側フランジ23をこの車体側支持部材21に、図示しない複数本のボルトにより結合固定する。又、前記ハブ2aの中心部に設けたスプライン孔24に、等速ジョイント用外輪25の軸方向外端面の中央部に固設したスプライン軸26を、軸方向内側から挿入する。これにより、前記スプライン孔24にこのスプライン軸26をスプライン係合させると共に、前記等速ジョイント用外輪25の軸方向外端面の外周縁部分を、前記ハブ2aの軸方向内端面に当接させる。又、この状態で、前記スプライン軸26の先端部に抑えボルト27を螺合し、更に締め付ける事により、この抑えボルト27の頭部28と前記等速ジョイント用外輪25との間に、前記ハブ2aを挟持固定する。又、この状態で、前記センサユニット17及び第二センサユニット20を、それぞれ前述した様に図示しない車体の一部に支持固定する。更に、前記ハブ2aの軸方向外端寄り部外周面に設けた回転側フランジ29に、図示しない制動装置を構成するロータ等の制動用回転部材と車輪を構成するホイールとを結合固定する。
上述の様に本例の転がり軸受ユニットの物理量測定装置の場合には、外輪1aとハブ2aとの間に作用するアキシアル荷重(これら外輪1aとハブ2aとのアキシアル方向の相対変位)を測定する為に使用する、エンコーダ4a及び1対のセンサ6a、6aとは別個に、前記ハブ2aの回転速度を測定する為に使用する、第二エンコーダ12及び第二センサ13を備えている。これら第二エンコーダ12及び第二センサ13は、従来からABS等の制御を行う為に使用されている、回転速度検出装置を構成するエンコーダ及びセンサと、同じ構成を有するものである。この為、本例の場合には、前記第二エンコーダ12の出力信号を、車輪の回転速度を表す信号として、ABS等の制御に好適に使用できる。
又、本例の場合には、前記両センサ6a、6aの出力信号を、ABS等の制御に使用する必要がない。従って、これら両センサ6a、6aの出力信号を、ABS等の制御に好適に使用できる信号に変えるべく、これら両センサ6a、6aの検出部を通過する磁束密度を高める為に、これら両センサ6a、6aの検出部と前記エンコーダ4aの被検出面との間隔(ギャップ)を、通常設定するギャップの大きさに比べて小さくすると言った措置を採る必要がない。この為、当該措置を採り易い構造、即ち、外輪1aに前記両センサ6a、6aを一体的に支持固定する構造を採用せず、当該措置を比較的採り難い構造、即ち、前記両センサ6a、6aを保持したセンサユニット17を車体の一部に支持固定する構造(車体側の取付部等、考慮しなければならない寸法公差の数が多くなる構造)を採用している。前記外輪1aに前記両センサ6a、6aを一体的に支持固定する構造を採用する場合には、転がり軸受ユニットの種類(形状等)に合わせて、前記両センサ6a、6a及びその支持固定部分の構造を、個別具体的に設計・製造する必要がある。これに対し、本例の場合には、前記両センサ6a、6aを保持したセンサユニット17を車体の一部に支持固定する構造を採用している為、支持固定用のブラケットの寸法、形状を変えるのみで、異なる種類の転がり軸受ユニットとの間で、このセンサユニット17の共通化を図れる様になり、その分だけ製品コストを抑えられる。
又、本例の場合には、前記第二センサ13を保持した第二センサユニット20に就いても、前記外輪1aに一体的に支持固定せず、車体の一部に支持固定する構造を採用している。この為、上述したセンサユニット17の場合と同様、支持固定用のブラケットの寸法、形状を変えるのみで、異なる種類の転がり軸受ユニットとの間で、前記第二センサユニット20の共通化を図れる様になり、その分だけ、製品コストを抑えられる。
又、本例の場合には、転がり軸受ユニットを車体側支持部材21に組み付けた後に、前記センサユニット17の設置を行える為、このセンサユニット17の存在を考慮する事なく、前記エンコーダ4aの(被検出面の)外径寸法D4aを、前記車体側支持部材21の一部に形成した支持孔22の内径寸法D22に近づけて大きくしている。前記被検出面の1周当たりの特性変化回数が一定である場合には、この被検出面の外径寸法が大きい程、前記両センサ6a、6aの出力信号の特性が良好になる。従って、本例の場合には、上述の様に被検出面の外径寸法D4aを大きくした分だけ、前記両センサ6a、6aの出力信号の特性を良好にする事ができる。
又、本例の場合、前記エンコーダ4aの大部分(小径円筒部14の軸方向外半部を除いた部分)は、前記ハブ2aの軸方向内端部よりも軸方向内方に突出する状態で配置されている。そして、本例の場合、このエンコーダ4aの軸方向内半部の内径寸法(大径円筒部16の内径寸法)が、等速ジョイント用外輪25の凸曲面状の外周面との干渉を回避できる程度に大きくなっている。この為、本例の場合には、当該干渉を回避する為に、前記等速ジョイント用外輪25の凸曲面状の外周面の位置を軸方向内方に退避させる必要がない。従って、車体側駆動系の再設計が必要となる事もない。
又、本例の場合には、前記エンコーダ4aの被検出面に存在する異特性ペア(S極とN極とのペア)の総数を、前記第二エンコーダ12の第二被検出面に存在する第二異特性ペア(S極とN極とのペア)の総数よりも少なくしている為、前記両センサ6a、6aの検出部を通過する磁束密度の高さに寄与する、前記エンコーダ4aの被検出面の特性境界のピッチ幅Pdを大きくする事ができる。従って、その分だけ、前記両センサ6a、6aの出力信号の特性を良好にできる。
又、本例の場合には、前記エンコーダ4aの被検出面に存在する異特性ペアの総数(このエンコーダ4aが1回転する間に発生する、前記各センサ6a、6aの出力信号に含まれるパルス数)を、2のn乗の数としている。この為、前記外輪1aと前記ハブ2aとの間に作用するアキシアル荷重を正確に測定できる様にすべく、各構成部品の取付け誤差に伴う前記両センサ6a、6aの出力信号の変動を除去する為に、これら両センサ6a、6aの出力信号のフィルタリング処理を実施する(例えば、特許文献3参照)場合に、このフィルタリング処理を少ない演算量で実施できる。即ち、このフィルタリング処理を実施する場合には、或る数値を、前記エンコーダ4aが1回転する間に発生する、前記両センサ6a、6aの出力信号に含まれるパルス数で割り算する様な演算を行う必要がある。一方、演算器のCPUに於いて、割り算関数を実行する処理は、比較的負荷が大きい処理となる。但し、割る数値(当該パルス数)が2のn乗の数である場合には、割り算関数を実行しなくても、データのビット移動命令等によって、上述した割り算を簡単に行う事ができる。この為、当該パルス数が2のn乗の数となる、本例の発明の場合には、前記フィルタリング処理を少ない演算量で実施できる。従って、その分だけ、演算器のCPUコストを低く抑えられる。尚、前記2のn乗の数は、勿論、前記アキシアル荷重の測定で必要となる磁束密度を最低限確保できる範囲で決定する。
又、本例の場合には、前記エンコーダ4aの被検出面に存在する異特性ペアの総数(このエンコーダ4aが1回転する間に発生する、前記両センサ6a、6aの出力信号に含まれるパルス数)を、前記第二エンコーダ12の第二被検出面に存在する第二異特性ペアの総数(この第二エンコーダ12が1回転する間に発生する、前記第二センサ13の出力信号に含まれるパルス数)の整数分の1の数としている。この為、前記エンコーダ4aと前記第二エンコーダ12とを近接設置した場合でも、これら両エンコーダ4a、12同士の磁気的な干渉による影響を単純化できる(規則性を持ったものにできる)と言った効果を得られる。即ち、本例の様に、前記エンコーダ4aと前記第二エンコーダ12とを、比較的接近した位置に設置させる場合には、これらエンコーダ4aと第二エンコーダ12との間で磁気干渉が起こる事が懸念される。しかしながら、本例の場合には、前記エンコーダ4aの被検出面に存在する異特性ペアの総数を、前記第二エンコーダ12の第二被検出面に存在する第二異特性ペアの総数の整数(N)分の1としている為、前記第二センサ13の出力信号のNパルス毎に(規則正しく)磁気干渉の影響を受ける様にできる。この為、この磁気干渉の影響を抑制する為の演算処理を行い易いと言った効果を得られる。
尚、本発明を実施する場合、転がり軸受ユニットを構成する回転側軌道輪の回転速度を測定する為に使用する、第二エンコーダと第二センサとの組み合わせは、従来から知られている各種のものを採用できる。
又、上述した実施の形態では、転がり軸受ユニットを構成する静止側、回転側両軌道輪同士の間の相対変位と、これら両軌道輪同士の間に作用する外力とのうちの、少なくとも一方を測定する為に使用する、エンコーダと1乃至複数個のセンサとの組み合わせとして、被検出面に「く」字形の特性境界を有するエンコーダと、1対のセンサとの組み合わせを採用した。但し、本発明を実施する場合には、当該組み合わせとして、前記特許文献1〜3等に記載されて従来から知られている、各種のものを採用できる。更には、エンコーダの被検出面を軸方向側面とすると共に、センサの検出部をこの被検出面に対し、軸方向に対向させる事で、ラジアル荷重を求める事もできる。
例えば、請求項1、2に記載した発明を実施する場合には、エンコーダとして、被検出面に存在する特性境界の形状を、この被検出面の幅方向に対して傾斜した直線形状とし、且つ、この傾斜方向を、円周方向に隣り合う特性境界同士で互いに逆にしたもの(円周方向に隣り合う特性境界同士の間の領域を台形領域にしたもの)を使用すると共に、このエンコーダの被検出面にその検出部を対向させるセンサとして、1個のセンサを使用し、この1個のセンサの出力信号のデューティ比(高電位継続時間/1周期)に基づいて、前記相対変位や外力を測定するものを採用する事もできる。
又、請求項3、4に記載した発明を実施する場合には、例えば図4に示す様なエンコーダ4bと、図示しない1個のセンサとの組み合わせを採用する。このうちのエンコーダ4bは、磁性金属板により全体を円筒状に構成すると共に、被検出面である外周面に、複数の被検出用組み合わせ部30、30を、円周方向に関して等間隔に配置している。これら各被検出用組み合わせ部30、30は、それぞれが他の部分とは特性が異なる1対の個性化部分31、31により構成している。この様な各個性化部分31、31としては、図示の様なスリット状の透孔の他、有底の凹孔や土手状の凸部等を採用する事ができる。何れにしても、前記各被検出用組み合わせ部30、30を構成する1対ずつの個性化部分31、31同士の円周方向に関する間隔は、総ての被検出用組み合わせ部30、30で、軸方向に関して同じ方向に連続的に変化させている。又、前記センサの検出部は、前記エンコーダ4bの被検出面に対向させている。このセンサは、検出部に磁束を通過させる為の永久磁石を備えている。
転がり軸受ユニットを構成する静止側軌道輪と回転側軌道輪との間にアキシアル荷重が作用する事に伴って、前記エンコーダ4bの被検出面に対する、前記センサの検出部の走査位置が軸方向にずれると、このセンサの出力信号に含まれる、各パルスペアを構成する1対ずつのパルス同士の間隔が変化する。この場合に、この間隔は、前記アキシアル荷重に見合った大きさとなる。従って、この間隔に基づいてこのアキシアル荷重を求める事ができる。
又、この様なエンコーダ4bと1個のセンサとの組み合わせを使用する場合、請求項3に記載した発明の様に、このエンコーダ4bの被検出面に配置された被検出用組み合わせ部30、30の総数(このエンコーダ4bが1回転する間に発生する、センサの出力信号に含まれるパルスペア数)を、第二エンコーダの第二被検出面に存在する、円周方向に隣り合う互いに異なる2つの磁気特性から成る第二異特性ペアの総数(この第二エンコーダが1回転する間に発生する、第二センサの出力信号に含まれるパルス数)よりも少ない数であって、且つ、2のn乗の数とすれば、前述した実施の形態の場合と同様、前記センサの出力信号のフィルタリング処理を実施する(例えば、特許文献3参照)場合に、このフィルタリング処理を少ない演算量で実施できる。
又、上述の様なエンコーダ4bと1個のセンサとの組み合わせを使用する場合、請求項4に記載した発明の様に、このエンコーダ4bの被検出面に配置された被検出用組み合わせ部30、30の総数(このエンコーダ4bが1回転する間に発生する、センサの出力信号に含まれるパルスペア数)を、第二エンコーダの第二被検出面に存在する、円周方向に隣り合う互いに異なる2つの磁気特性から成る第二異特性ペアの総数(この第二エンコーダが1回転する間に発生する、第二センサの出力信号に含まれるパルス数)よりも少ない数であって、且つ、この第二異特性ペアの総数の整数分の1の数とすれば、前述した実施の形態の場合と同様、前記エンコーダ4bと前記第二エンコーダとの磁気的な干渉による影響を単純化できる(規則性を持ったものにできる)。
1、1a 外輪
2、2a ハブ
3 転動体
4、4a、4b エンコーダ
5 支持孔
6、6a センサ
7、7a 芯金
8、8a エンコーダ本体
9 第一特性変化部
10 第二特性変化部
11 エンコーダ
12 第二エンコーダ
13 第二センサ
14 小径円筒部
15 円輪部
16 大径円筒部
17 センサユニット
18 芯金
19 第二エンコーダ本体
20 第二センサユニット
21 車体側支持部材
22 支持孔
23 固定側フランジ
24 スプライン孔
25 等速ジョイント用外輪
26 スプライン軸
27 抑えボルト
28 頭部
29 回転側フランジ
30 被検出用組み合わせ部
31 個性化部分

Claims (4)

  1. 転がり軸受ユニットと、エンコーダと、1乃至複数個のセンサとを備え、
    このうちの転がり軸受ユニットは、使用時にも回転しない静止側軌道輪と、使用時に回転する回転側軌道輪とを、複数個の転動体を介して相対回転自在に組み合わせて成るものであり、
    前記エンコーダは、前記回転側軌道輪に支持固定されると共に、この回転側軌道輪と同心の被検出面を有し、この被検出面の特性を円周方向に関して交互に変化させると共に、円周方向に隣り合う特性同士の境界を前記被検出面の幅方向に対して傾斜させたものであり、
    前記1乃至複数個のセンサは、その検出部を前記被検出面に対向させた状態で使用時にも回転しない部分に支持固定され、この被検出面の特性変化に対応してその出力信号を変化させるものであり、
    前記1乃至複数個のセンサの出力信号は、前記両軌道輪同士の間の相対変位と、これら両軌道輪同士の間に作用する外力とのうちの、少なくとも一方を測定する為に利用されるものである、
    転がり軸受ユニットの物理量測定装置に於いて、
    第二エンコーダと、第二センサとを備え、
    このうちの第二エンコーダは、前記回転側軌道輪に支持固定されると共に、この回転側軌道輪と同心の第二被検出面を有し、この第二被検出面の特性を円周方向に関して交互に変化させると共に、円周方向に隣り合う特性同士の境界をこの第二被検出面の幅方向と平行にしたものであり、
    前記第二センサは、その検出部を前記第二被検出面に対向させた状態で使用時にも回転しない部分に支持固定され、この第二被検出面の特性変化に対応してその出力信号を変化させるものであり、
    前記第二センサの出力信号は、前記回転側軌道輪の回転速度を測定する為に利用されるものであり、
    前記1乃至複数個のセンサ及び第二センサは、使用状態で転がり軸受ユニットを組み付ける構造体の一部に支持固定されており、
    前記エンコーダの被検出面に存在する、円周方向に隣り合う互いに異なる2つの磁気特性から成る異特性ペアの総数が、前記第二エンコーダの第二被検出面に存在する、円周方向に隣り合う互いに異なる2つの磁気特性から成る第二異特性ペアの総数よりも少ない数であって、且つ、2のn乗の数である事を特徴とする、
    転がり軸受ユニットの物理量測定装置。
  2. エンコーダの被検出面に存在する異特性ペアの総数が、第二エンコーダの第二被検出面に存在する第二異特性ペアの総数の整数分の1の数である、請求項1に記載した転がり軸受ユニットの物理量測定装置。
  3. 転がり軸受ユニットと、エンコーダと、センサとを備え、
    このうちの転がり軸受ユニットは、使用時にも回転しない静止側軌道輪と、使用時に回転する回転側軌道輪とを、複数個の転動体を介して相対回転自在に組み合わせて成るものであり、
    前記エンコーダは、前記回転側軌道輪に支持固定されると共に、この回転側軌道輪と同心の被検出面を有し、この被検出面に、それぞれが他の部分とは磁気特性が異なる1対の個性化部分より成る複数の被検出用組み合わせ部が、円周方向に関して等間隔で配置されており、これら各被検出用組み合わせ部を構成する1対ずつの個性化部分同士の円周方向に関する間隔が総ての被検出用組み合わせ部で、前記被検出面の幅方向に関して同じ方向に連続的に変化しており、
    前記センサは、その検出部を前記被検出面に対向させた状態で使用時にも回転しない部分に支持固定され、この被検出面の特性変化に対応してその出力信号を変化させるものであり、
    前記センサの出力信号は、前記両軌道輪同士の間の相対変位と、これら両軌道輪同士の間に作用する外力とのうちの、少なくとも一方を測定する為に利用されるものである、
    転がり軸受ユニットの物理量測定装置に於いて、
    第二エンコーダと、第二センサとを備え、
    このうちの第二エンコーダは、前記回転側軌道輪に支持固定されると共に、この回転側軌道輪と同心の第二被検出面を有し、この第二被検出面の特性を円周方向に関して交互に変化させると共に、円周方向に隣り合う特性同士の境界をこの第二被検出面の幅方向と平行にしたものであり、
    前記第二センサは、その検出部を前記第二被検出面に対向させた状態で使用時にも回転しない部分に支持固定され、この第二被検出面の特性変化に対応してその出力信号を変化させるものであり、
    前記第二センサの出力信号は、前記回転側軌道輪の回転速度を測定する為に利用されるものであり、
    前記センサ及び第二センサは、使用状態で転がり軸受ユニットを組み付ける構造体の一部に支持固定されており、
    前記エンコーダの被検出面に配置された前記被検出用組み合わせ部の総数が、第二エンコーダの第二被検出面に存在する、円周方向に隣り合う互いに異なる2つの磁気特性から成る第二異特性ペアの総数よりも少ない数であって、且つ、2のn乗の数である事を特徴とする、
    転がり軸受ユニットの物理量測定装置。
  4. エンコーダの被検出面に配置された被検出用組み合わせ部の総数が、第二エンコーダの第二被検出面に存在する第二異特性ペアの総数の整数分の1の数である、請求項3に記載した転がり軸受ユニットの物理量測定装置。
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