JP5251290B2 - Frpプリフォームの製造装置におけるテンション付与装置 - Google Patents

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Description

本発明は、FRPプリフォームの製造装置において、マンドレルに供給される繊維束にテンションを付与するテンション付与装置に関する。
FRPプリフォームの製造装置としては、FW(フィラメントワインディング)装置やブレイダーが知られている。FW装置やブレイダーでは、繊維束(糸)が、テンションを付与されながらマンドレルに巻き付けられる。
従来のFW装置では、例えば特許文献1の図6に示されるように、張力センサ22を用いて、フィラメント12の張力が測定される。測定結果は制御部10に送信される。制御部10は、張力の測定値を受けて、アクティブダンサー20に制御信号を送る。アクティブダンサー20は、制御信号に応じて、フィラメント12の張力が一定に保たれるように、ダンサーロール18のウェイト等を調整する。
特開2005−262595号公報
しかしながら、従来のアクティブダンサーは、その機構に起因して不可避的に装置が大形になってしまい、設置箇所が限定される問題があった。
一方、マンドレルに巻き付けられる繊維束は、よく開繊されているのが好ましいが、従来のアクティブダンサーには、開繊状態を向上させるような機能はなかった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、FRPプリフォームの製造装置における小形のテンション付与装置であって、繊維束の開繊状態を向上させることができるものを提供することにある。
本発明者らは、従来の当業者による「繊維束を挟み込んでしごいてしまうと繊維束にダメージを与えてしまう」という先入観を打ち破り、本発明を完成するに至った。
つまり、本発明は、(1)FRPプリフォームの製造装置において、マンドレルに供給される繊維束にテンションを付与するテンション付与装置であって、前記マンドレルに向かって走行する前記繊維束を、第1および第2の挟み込み部材によって挟み込んで押圧する押圧手段と、制御信号に応じ、前記第2の挟み込み部材または前記両挟み込み部材を駆動して、前記押圧手段に前記繊維束を押圧させる駆動手段と、を含み、前記第1の挟み込み部材は、前記繊維束の一側方に配置されて前記繊維束に対向する壁からなることを特徴とするFRPプリフォームの製造装置におけるテンション付与装置を提供するものである。
また本発明は、上記構成において、(2)前記第1の挟み込み部材は、固定壁からなり、前記第2の挟み込み部材は、前記繊維束の他側方に配置されて前記繊維束に対向する可動壁であって、前記固定壁に向かって前後進可能なものからなり、前記駆動手段は、前記可動壁を前記固定壁に向かって前進させて、前記固定壁と前記可動壁とに前記繊維束を挟み込ませて押圧させるようになっていることを特徴とするテンション付与装置を提供するものである。
また本発明は、上記構成(1)において、(3)前記第1の挟み込み部材は、固定壁からなり、前記第2の挟み込み部材は、前記繊維束の他側方に配置されて前記繊維束に対向する可動ローラであって、前記固定壁に向かって前後進可能であるとともに前記繊維束の走行に従動して回転可能なものからなり、前記駆動手段は、前記可動ローラを前記固定壁に向かって前進させて、前記固定壁と前記可動ローラとに前記繊維束を挟み込ませて押圧させるようになっていることを特徴とするテンション付与装置を提供するものである。
また本発明は、上記構成(2)または(3)において、(4)前記駆動手段は、エア圧によって駆動される進退ロッドを備えたエアシリンダと、当該エアシリンダに供給するエア圧を調整するエア圧調整手段とを有し、前記進退ロッドは、前記第2の挟み込み部材に連結されており、前記エア圧調整手段は、前記エア圧を調整することによって前記押圧手段による前記繊維束への押圧力を調整し、それによって前記繊維束に付与するテンションを調整するようになっていることを特徴とするテンション付与装置を提供するものである。
また本発明は、上記構成(2)または(3)において、(5)前記駆動手段は、エア圧によって膨張せしめられるエア膨張体と、当該エア膨張体に供給するエア圧を調整するエア圧調整手段とを有し、前記エア膨張体は、その膨張力によって、前記第2の挟み込み部材を前記第1の挟み込み部材に向かって前進させるようになっており、前記エア圧調整手段は、前記エア圧を調整することによって前記押圧手段による前記繊維束への押圧力を調整し、それによって前記繊維束に付与するテンションを調整するようになっていることを特徴とするテンション付与装置を提供するものである。
また本発明は、上記構成(1)〜(5)のいずれかにおいて、(6)前記押圧手段によって押圧された繊維束にかかるテンションを検知するとともに、その検知したテンションに応じた検出信号を生成するテンションセンサと、前記テンションセンサからの前記検出信号に応じた前記制御信号を生成して前記駆動手段に送信する制御部と、をさらに含んでいることを特徴とするテンション付与装置を提供するものである。
上記のように構成された本発明のテンション付与装置は、押圧手段によって繊維束を挟み込むことで、繊維束にテンションを付与する。それゆえ、本発明のテンション付与装置によれば、従来のアクティブダンサーを使用する場合に比べて、小形に構成することができ、FW装置の任意の箇所に配置することができる。
また、本発明のテンション付与装置によれば、繊維束が押圧されることで開繊状態が向上する。これにより、マンドレルへの繊維束の巻付けを適正に行なうことができる。
以下、図面を参照して本発明の好ましい一実施形態につき説明する。
図1は本発明に係るテンション付与装置が適用されたFW装置を示す斜視図、図2は図1のFW装置における巻付け部を示す斜視図である。図3はフープ巻およびヘリカル巻を示す側面図、図4は図1のFW装置のヘリカル巻ヘッドを示す正面図である。図5は図1のFW装置に適用されたテンション付与装置を示す断面図、図6は図1のFW装置によるフープ巻の巻付け動作を示す側面図である。図7は、図1のFW装置におけるヘリカル巻の巻付け動作を示す側面図である。
[構成]
まず、本発明に係るテンション付与装置が適用されたFW装置の構造について説明する。
図1に示すように、FW装置は、巻付け部1と供給部2とを備えている。巻付け部1は、マンドレルMに繊維束Rを巻き付ける。供給部2は、クリール支持部21,21に複数のクリール20を備えている。クリール20は、繊維束Rを巻き取って収納している。
繊維束Rは、例えば、ガラス繊維等の繊維材料と合成樹脂とを用いた繊維材料からなる。供給部2は、各クリール20から引き出された繊維束Rを巻付け部1へ供給する。
繊維束Rは、予め熱硬化性の合成樹脂材が含浸されている。なお、繊維束Rは、樹脂が含浸されていない場合もある。その場合、巻付け部1と供給部2との間に、樹脂含浸装置(不図示)が設けられており、この樹脂含浸装置で、クリール20から引き出された繊維束Rに樹脂が塗布されて巻付け部1へ供給される。
図2に示すように、巻付け部1は、機台10を備えている。機台10は、長手方向1aに延設された一対の平行な第一ガイドレール部10a,10aを備えている。巻付け部1は、機台10にマンドレル支持台11を備えている。マンドレル支持台11は、第一ガイドレール10a,10aに沿って長手方向1aに往復移動可能に構成されている。
マンドレル支持台11は、長手方向1aに延設されたスピンドルSを備えている。マンドレル支持台11は、両側のスピンドル回転軸11a,11aでスピンドルSを支持している。スピンドル回転軸11a,11aは、スピンドルSを中心軸周りに回転するように構成されている。
圧力容器を製造する場合、マンドレルMは、高強度アルミニウム製、金属製、樹脂製等で形成され、円筒部Maとその両側のドーム部Mbとを有する形状とされる(図3)。スピンドルSは、マンドレルMを着脱可能に固定する。マンドレルMは、中心軸に沿ってスピンドルSに固定される。したがって、機台10の長手方向1aは、マンドレルMの軸方向M1となる。なお、マンドレルMは、製造物に応じて材料や形状等を変更する。
巻付け部1は、フープ巻ヘッド12とヘリカル巻ヘッド13とを備えている。フープ巻ヘッド12は、マンドレルMに対して繊維束Rをフープ巻で巻き付ける。ヘリカル巻ヘッド13は、マンドレルMに対して繊維束Rをヘリカル巻で巻き付ける。
図3は、フープ巻及びヘリカル巻を示す側面図である。図3Aに示すように、フープ巻は、マンドレルMの軸方向M1に対して略直角に繊維束Rを巻き付ける。図3B及び図3Cに示すように、ヘリカル巻は、マンドレルMの軸方向M1に対して所定の角度で繊維束Rを巻き付ける。
図2に示すように、巻付け部1は、制御部14を備えている。制御部14は、マンドレル支持台11の往復移動の起動、停止及び速度、スピンドル回転軸11a,11aによるマンドレルMの回転の起動、停止及び回転数を制御する。また、制御部14は、フープ巻ヘッド12の往復移動の起動、停止及び速度、ボビン12bの旋回起動、停止及び速度を制御する。さらに、制御部14は、後述するテンション付与装置30が繊維束Rに対して付与するテンションを制御する。
図2に示すように、フープ巻ヘッド12は、フープ巻ヘッド本体12aを備えている。フープ巻ヘッド本体12aは、中央に開口する挿通部12dを備えている。フープ巻ヘッド12は、挿通部12dを通じてマンドレルMを挿通できるようになっている。
機台10は、長手方向1aに延設された一対の第二ガイドレール10b,10bを平行に備えている。フープ巻ヘッド本体12aは、第二ガイドレール10b,10bに沿って長手方向1aに往復移動可能に構成されている。これにより、フープ巻ヘッド12は、挿通部12dにマンドレルMを挿通した状態で、機台10の長手方向1aに往復移動可能になっている。
フープ巻ヘッド12は、繊維束Rを巻き取り収納する複数(本実施形態では2つ)のボビン12b,12bを備えている。フープ巻ヘッド本体12aは、挿通部12dの周囲に、マンドレルMの周方向M2に沿うガイド溝12cが設けられている。ボビン12b,12bは、ガイド溝12cに沿って旋回するようになっている。そして、旋回するボビン12b,12bから繰り出される繊維束RがマンドレルMに巻き付けられる。
ヘリカル巻ヘッド13は、ヘリカル巻ヘッド本体13aを備えている。ヘリカル巻ヘッド本体13aは、中央に開口する挿通部13dを備えている。ヘリカル巻ヘッド13は、挿通部13dを通じてマンドレルMを挿通できるようになっている。
ヘリカル巻ヘッド本体13aは機台10に固定されている。ヘリカル巻ヘッド13は、挿通部13dにマンドレルMを挿通した状態で、マンドレル支持台11が往復移動することにより、長手方向1aに相対的に往復移動可能になっている。
ヘリカル巻ヘッド13は、図4に示す如く、供給部2から引き出される繊維束RをマンドレルMに巻き付ける。ヘリカル巻ヘッド本体13aは、挿通部13dの周囲に、マンドレルMの周方向M2に沿って延設された環状のガイドリング部15を備えている。ヘリカル巻ヘッド13は、ガイドリング部15の周囲に、リング状の複数の補助ガイド13eを備えている。ヘリカル巻ヘッド13は、ヘリカル巻ヘッド本体13aの両側に、ガイドローラ13c,13cを備えている。さらに、ヘリカル巻ヘッド本体13aは、ガイドリング部15と補助ガイド13eとの間に、テンション付与装置30を備えている。
ヘリカル巻ヘッド13は、クリール20から引き出された繊維束Rをガイドローラ13c,13cでガイドして、補助ガイド13eへ導く。繊維束Rは、補助ガイド13eを経てテンション付与装置30に供給される。そして、繊維束Rは、ガイドリング部15によって案内され、マンドレルMに導かれる。
次に、本実施形態に係るテンション付与装置30について詳述する。
テンション付与装置30は、図5に示す如く、フレーム32と、フレーム32の内側スペース32dに配置された押圧ローラ33とを備えている。テンション付与装置30は、押圧ローラ33をその軸まわりに自由回転可能なように支持する支持部材34と、支持部材34に連結された進退ロッド35を有するエアシリンダ36とを備えている。テンション付与装置30はさらに、エアシリンダ36に供給するエア圧を調整するエア圧調整手段7と、フレーム32の出口側に配置されたテンションセンサ38とを備えている。
フレーム32は、正面側(図5では紙面手前側)に開いた断面コの字状に形成されており、側壁32aと、側壁32b(第1の挟み込み部材)とを有している。フレーム32の側壁32a,32b間には、内側スペース32dが形成される。内側スペース32d内の側壁32b側には、マンドレルMに向かって(図5では下方に向かって)走行する繊維束Rが配置される。内側スペース32d内の側壁32a側には、押圧ローラ33(第2の挟み込み部材)が配置される。
押圧ローラ33は、水平方向(図5では紙面に直交する方向)にのびる軸33aを有している。押圧ローラ33は、軸33aを介して支持部材34に自由回転可能に支持されている。支持部材34は、エアシリンダ36の進退ロッド35の先端に連結されている。
エアシリンダ36は、フランジ36aを介して、フレーム32の側壁32aの外側面に取り付けられている。エアシリンダ36の進退ロッド35は、フレーム32の側壁32aに設けられた孔32eを通過して、内側スペース32d内までのびている。進退ロッド35は、その先端に支持部材34を介して取り付けられた押圧ローラ33とともに、フレーム32の側壁32bに向かって前後進可能になっている。進退ロッド35は、エアシリンダ36に供給されるエア圧調整手段37によって、駆動せしめられる。
エア圧調整手段37は、巻付け部1における制御部14と信号伝達可能に接続されている。エア圧調整手段37は、制御部14からのエア圧制御信号に応じ、エアシリンダ36に供給するエア圧を調整する。供給されるエア圧に応じ、エアシリンダ36は進退ロッド35を前後進させる。エア圧調整手段37によって進退ロッド35が前進せしめられると、図5Bに示す如く、押圧ローラ33と側壁32bとの間に繊維束Rが挟みこまれて押圧される。押圧された繊維束Rは、開繊されるとともに、その押圧力に応じたテンションが付与される。
テンションセンサ38は、例えば歪みゲージを備えた接触式のテンションセンサからなり、巻付け部1における制御部14と信号伝達可能に接続されている。テンションセンサ38は、フレーム32の内側スペース32dを通過した繊維束Rに接触し、そのテンションを検出する。テンションセンサ38は、検出したテンションに応じた検出信号を生成し、制御部14に送信する。制御部14は、テンションセンサ38からの検出信号に応じたエア圧制御信号を生成する。制御部14は、このエア圧制御信号に基づいて、エアシリンダ36を駆動し、押圧ローラ33の押圧力つまり繊維束Rに付与されるテンションを制御する。
[動作]
次に、FW装置によるフープ巻の巻付け動作について説明する。フープ巻を行う際、図6に示すように、制御部14がフープ巻ヘッド12を次のように動作させる。
まず、フープ巻ヘッド12を、マンドレルMの円筒部Maの一端(図左側)に配置する(図6A)。そして、2つのボビン12b,12bから引き出された繊維束R,Rの先端を、粘着テープ等でマンドレルMの円筒部Maの一端に固着させる。その際、繊維束R,Rの各先端は、マンドレルMの軸方向M1に平行に隙間なく並ぶように配置される。
そして、フープ巻ヘッド12をマンドレルMの他端側(図右側)に移動しながら、ボビン12b,12bを旋回させる。これにより、各ボビン12b,12bからそれぞれ繊維束Rが繰り出される。2本の繊維束R,Rは、マンドレルMの軸方向M1に対して略直交(若干傾斜)して、それぞれが重ならないように隙間なく平行に配置される。このように配置できるよう、フープ巻ヘッド12の移動速度及びボビン12b,12bの旋回速度が決定される。
フープ巻ヘッド12を、マンドレルMの円筒部Maの一端(図左側)から(図6A)、マンドレルMの円筒部Maの他端(図右側)へ移動する(図6B)。これにより、マンドレルMの円筒部Maに、一層の繊維束Rが積層される。続けて、フープ巻ヘッド12を、マンドレルMの円筒部Maの他端(図右側)から(図6B)、マンドレルMの円筒部Maの一端(図左側)へ移動する(図6A)。
フープ巻ヘッド12が一往復することにより、マンドレルMの円筒部Maに、二層の繊維束Rが積層される。さらに巻き付ける場合には、上記した動作を所定回数だけ繰り返す。その後、各繊維束Rをカッタ手段(図示略)で切断することによりフープ巻が終了する。
次に、FW装置によるヘリカル巻の巻付け動作について説明する。ヘリカル巻を行う際、図7に示すように、制御部14がマンドレル支持台11を次のように動作させる。
まず、ヘリカル巻ヘッド13を、マンドレルMの他端(ドーム部Mbの端)(図右側)に配置する(図7A)。
次いで、ガイドリング部15から引き出された各繊維束Rを、粘着テープ等でマンドレルMの一端に固着させる。そして、マンドレル支持台11を移動させて、相対的に、ヘリカル巻ヘッド13を、マンドレルMの他端(図右側)から(図7A)、マンドレルMの一端(図左側)へ移動させる(図7B)。この移動と同時に、スピンドル回転軸11a,11aによりマンドレルMを回転させる。
各繊維束Rは、マンドレルMの軸方向M1に対して所定の巻付け角度となり、それぞれが重ならないように隙間なく平行に配置される。このように配置されるよう、ヘリカル巻ヘッド13(マンドレル支持台11)の移動速度及びマンドレルM(スピンドル回転軸11a)の回転速度が決定される。
続けて、ヘリカル巻ヘッド13を、マンドレルMの一端(図左側)から(図7B)、マンドレルMの他端(図右側)へ移動させる(図7A)。ヘリカル巻ヘッド13が一往復することにより、マンドレルMに、二層の繊維束Rが積層される。さらに巻付ける場合には、上記した動作を所定回数だけ繰り返す。
その後、各繊維束Rをカッタ手段(図示略)で切断することによりヘリカル巻が終了する。
各繊維束Rを粘着テープ等でマンドレルMの一端に固着させた後からヘリカル巻が終了するまでの間、テンション付与装置30は、制御部14によって次のように動作せしめられる。
制御部14からのエア圧制御信号により、テンション付与装置30のエア圧調整手段37が駆動せしめられる。エア圧調整手段37により、エアシリンダ36に供給されるエア圧が調整される。それにより、進退ロッド35がフレーム32の側壁32bに向かって前進せしめられる。
進退ロッド35が側壁32bに向かって前進することにより、その先端に取り付けられた押圧ローラ33とフレーム32の側壁32bとによって、マンドレルMに向かう繊維束Rが挟み込まれて押圧される。押圧された繊維束Rは、開繊されるとともに、その押圧力に応じたテンションが付与される。
テンションセンサ38が、検出した繊維束Rのテンションに応じた検出信号を制御部14に送信する。検出信号を受信した制御部14は、その検出信号に応じて、エア圧調整手段37を駆動する。エア圧調整手段37によってエア圧が調整され、押圧ローラ33による繊維束Rへの押圧力が調整される。これにより、繊維束Rに付与されるテンションが所定テンションになるように制御される。所定テンションを付与された繊維束Rは、適正にマンドレルMに巻き付けられる。
[効果]
上記のように、テンション付与装置30は、押圧ローラ33と側壁32bとの間に繊維束Rを挟み込むことで、繊維束Rにテンションを付与している。それゆえ、テンション付与装置30によれば、従来のアクティブダンサーを使用する場合に比べて、小形に構成することができる。また、テンション付与装置30は小形に構成されているので、図4に示す如く、マンドレルMの直近に配置することができるとともに、各繊維束Rに対してそれぞれ配置することができる。これにより、各繊維束Rに対してより正確にテンションを付与することができ、マンドレルMへの繊維束Rの巻付けを精度よく行なうことができる。
また、テンション付与装置30によれば、繊維束Rが押圧されることで開繊状態が向上する。これにより、マンドレルMへの繊維束Rの巻付けを適正に行なうことができる。
また、テンション付与装置30によれば、エアシリンダ36の進退ロッド35の前後進の制御によってテンションが制御されるため、応答性がよい。
また、テンション付与装置30によれば、テンションセンサ38が検出したテンションに応じて、押圧ローラ33の押圧力、つまり繊維束Rに付与されるテンションが制御される。それゆえ、テンション付与装置30によれば、繊維束Rに付与されるテンションが所定テンションに正確に制御される。
また、テンション付与装置30によれば、例えば、マンドレルMの円筒部Maを第1のテンションで巻き付け、ドーム部Mbを第1のテンションより低い第2のテンションで巻き付けるといったように、巻付け箇所によって、繊維束Rに対して付与するテンションを適宜変更することができる。
[変形例]
以上、本発明の実施形態について具体的に説明したが、本発明は次のように変形して実施することができる。
テンション付与装置30においては、押圧手段31として、側壁32bと押圧ローラ33とによって押圧手段を構成したが、これに限定されない。例えば、押圧ローラ33の替わりに単なる平板を用い、当該平板と側壁32bとによって繊維束Rを押圧するようにしてもよい。ただし、この場合、平板の繊維束Rとの接触面を、摩擦抵抗が小さくなるように構成するのが好ましい。
また、テンション付与装置30においては、押圧手段31の一方(押圧ローラ33)のみを駆動したが、両方(押圧ローラ33および側壁32b)を駆動して、繊維束Rを挟み込むようにしてもよい。
また、押圧手段31を駆動する駆動手段39はエアシリンダ36でなくてもよい。例えば、図8に示す如く、押圧平板133をエアチューブ136の膨張力によって前後進させるように構成することもできる。
また、テンションセンサ38を省略することもできる。この場合、押圧手段31は、予め定められた距離だけ側壁に向かって前進するように制御される。
また、本発明のテンション付与装置の設置箇所は適宜選択され得る。また、本発明のテンション付与装置は、FW装置に限らず、ブレイダーの中央糸に対しても適用可能である。
また、本発明のテンション付与装置の制御は、個別に行なわれてもよいし、グループごとに、または一括して行なわれてもよい。
本発明に係るテンション付与装置が適用されたFW装置を示す斜視図である。 図1のFW装置における巻付け部を示す斜視図である。 フープ巻およびヘリカル巻を示す側面図である。 図1のFW装置のヘリカル巻ヘッドを示す正面図である。 図1のFW装置に適用されたテンション付与装置を示す部分断面図である。 図1のFW装置によるフープ巻の巻付け動作を示す側面図である。 図1のFW装置におけるヘリカル巻の巻付け動作を示す側面図である。 変形例に係るテンション付与装置を示す部分断面図である。
符号の説明
R 繊維束
14 制御部
30 テンション付与装置
32 フレーム
32a 側壁
32b 側壁(第1の挟み込み部材)
33 押圧ローラ(第2の挟み込み部材)
34 支持部材
35 進退ロッド
36 エアシリンダ
37 エア圧調整手段
38 テンションセンサ

Claims (6)

  1. FRPプリフォームの製造装置において、マンドレルに供給される繊維束にテンションを付与するテンション付与装置であって、
    前記マンドレルに向かって走行する前記繊維束を、第1および第2の挟み込み部材によって挟み込んで押圧する押圧手段と、
    制御信号に応じ、前記第2の挟み込み部材または前記両挟み込み部材を駆動して、前記押圧手段に前記繊維束を押圧させる駆動手段と、
    を含み、
    前記第1の挟み込み部材は、前記繊維束の一側方に配置されて前記繊維束に対向する壁からなることを特徴とするFRPプリフォームの製造装置におけるテンション付与装置。
  2. 前記第1の挟み込み部材は、固定壁からなり、
    前記第2の挟み込み部材は、前記繊維束の他側方に配置されて前記繊維束に対向する可動壁であって、前記固定壁に向かって前後進可能なものからなり、
    前記駆動手段は、前記可動壁を前記固定壁に向かって前進させて、前記固定壁と前記可動壁とに前記繊維束を挟み込ませて押圧させるようになっていることを特徴とする請求項1に記載のテンション付与装置。
  3. 前記第1の挟み込み部材は、固定壁からなり、
    前記第2の挟み込み部材は、前記繊維束の他側方に配置されて前記繊維束に対向する可動ローラであって、前記固定壁に向かって前後進可能であるとともに前記繊維束の走行に従動して回転可能なものからなり、
    前記駆動手段は、前記可動ローラを前記固定壁に向かって前進させて、前記固定壁と前記可動ローラとに前記繊維束を挟み込ませて押圧させるようになっていることを特徴とする請求項1に記載のテンション付与装置。
  4. 前記駆動手段は、エア圧によって駆動される進退ロッドを備えたエアシリンダと、当該エアシリンダに供給するエア圧を調整するエア圧調整手段とを有し、
    前記進退ロッドは、前記第2の挟み込み部材に連結されており、
    前記エア圧調整手段は、前記エア圧を調整することによって前記押圧手段による前記繊維束への押圧力を調整し、それによって前記繊維束に付与するテンションを調整するようになっていることを特徴とする請求項2または3に記載のテンション付与装置。
  5. 前記駆動手段は、エア圧によって膨張せしめられるエア膨張体と、当該エア膨張体に供給するエア圧を調整するエア圧調整手段とを有し、
    前記エア膨張体は、その膨張力によって、前記第2の挟み込み部材を前記第1の挟み込み部材に向かって前進させるようになっており、
    前記エア圧調整手段は、前記エア圧を調整することによって前記押圧手段による前記繊維束への押圧力を調整し、それによって前記繊維束に付与するテンションを調整するようになっていることを特徴とする請求項2または3に記載のテンション付与装置。
  6. 前記押圧手段によって押圧された繊維束にかかるテンションを検知するとともに、その検知したテンションに応じた検出信号を生成するテンションセンサと、
    前記テンションセンサからの前記検出信号に応じた前記制御信号を生成して前記駆動手段に送信する制御部と、
    をさらに含んでいることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のテンション付与装置。
JP2008161247A 2008-06-20 2008-06-20 Frpプリフォームの製造装置におけるテンション付与装置 Active JP5251290B2 (ja)

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