JP5250316B2 - 無線基地局 - Google Patents
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Description
したがって、無線基地局にてダイバーシティ効果を高めたい場合は、上述したアンテナ相関を考慮し、数波長間隔に離してアンテナ素子を配置(グループA)している。しかしながら、アンテナ素子の間隔が離れているため、端末Aから送信される送信波(所望波)と、他の端末Bから送信される送信波(干渉波)とを分離するための指向性制御を行うことが困難であるという問題がある。そのため、グループAとは、異なる波長間隔でアンテナ素子を配置(グループB)し、所望の指向性制御ができない場合には、使用しているグループAのアンテナのいずれかをグループBのいずれかのアンテナ素子に切り替えることで指向特性を変更し、所望波と干渉波とを分離する無線基地局アンテナ装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
アンテナ素子数は、内側、外側共に3〜20本が好ましく、アンテナの素子間隔は、内側が0.1波長〜0.9波長、外側が1波長〜数10波長が好ましい。
フェージング変動判定部6は、受信無線信号の受信レベルを測定し(ステップ101)、測定した受信無線信号の受信レベルから、受信レベルが急激に低下する頻度を示す値として、時間当たりに、受信無線信号の受信レベルが急激に低下する回数Aを把握する(ステップ102)。次に、把握した回数Aが、ある閾値Bよりも大きいか否かを判定し、判定結果をアンテナ選択部7に出力する(ステップ103)。フェージング変動判定部6において、回数Aが閾値Bよりも大きいと判定された場合(YESの場合)には、アンテナ選択部7では、アンテナ相関が高い、内側の円周上のアンテナ群(第2のアンテナ群)を選択する(ステップ104)。回数Aが閾値Bよりも小さいと判定された場合(NOの場合)には、全アンテナ素子を選択するか、もしくは外側の円周上のアンテナ群(第1のアンテナ群)を選択する(ステップ105)。そして、受信処理部8では、ウェイトを生成し、アンテナ選択部7で選択されたアンテナを用いて、通信相手となる通信装置から送信される受信無線信号を受信できるようにビームを形成する。
一方、受信レベルの変動の頻度(フェージング)が少なく、外側のアンテナ素子のみを用いて通信を行う場合は、ダイバーシティ効果の高いウエイトを生成する。ダイバーシティの効果によって、よりスループットの高い変調クラスを使った通信を可能とすることができ、高い特性を維持しやすい。フェージング変動が少ない場合には、いずれのアンテナウエイトを用いても特性に影響はないので、外側、内側の全アンテナ素子1Oまたは1Iを用いることとしても良い。
アンテナ選択部7は、フェージング変動判定部6が、受信レベルの不安定性を判定し、その判定結果に基づいて、アンテナを選択しても良い。例えば、所定の時間内において、受信レベルが上下変動する変動値が所定値より大きくなる頻度が一定以上の割合で生じると判定された場合においては、外側の円周上のアンテナ群(第1のアンテナ群)を選択し、それ以外の場合には全アンテナ、もしくは内側のみのアンテナ群(第2のアンテナ群)を選択する。
相関判定部14は、受信品質変動傾向把握部13において把握された、各アンテナにおける受信品質に関する値の変動傾向において、受信品質を示す値が直前に取得した受信電力を示す値と比較して所定値(第1の所定値)以上低下している時点を検出し、各アンテナ間における、当該検出した時点の時間差に応じて、相関度を判定する。このとき、あるアンテナにおいて検出された時点の直後に、他のアンテナにおいて所定値(第1の所定値)以上に低下している時点が検出された場合、時間差が小さければ相関度が高く、一方、他のアンテナにおいて所定値以上低下している時点との時間差が大きければ相関度は低くなる。
相関判定部14は、受信品質変動傾向把握部13において把握された、各アンテナにおける受信品質に関する値の変動傾向において、受信電力を示す値が所定値(第2の所定値)以下となる時点を検出し、アンテナ間における、当該検出した時点の頻度、すなわち、時間当たりに、受信電力を示す値が所定値(第2の所定値)以下となる回数に応じて、相関度を判定するようにしても良い。
相関判定部14は、2つのアンテナの受信信号同士を複素乗算して(複素共役を乗算する)求めた時間平均に応じて、相関度を判定するようにしても良い。相関度が高ければ、時間平均が高くなり、相関度が低ければ、時間平均が0に近い数値となる。
相関判定部14は、各アンテナにおける、受信品質に関する値が時間の経過に伴って変動する傾向を示す変動傾向に応じて、各アンテナの受信品質に関する値それぞれに付与する重み係数を決定し、受信品質に関する値に重み係数を付与することにより算出される推定受信電力値に基づいて、各アンテナ間の相関度を判定、または推定するようにしても良い。
受信電力を示す値の変動傾向は、3種類の傾向A、B、Cを組合せることによって構成される。傾向A、B、Cについて、図6を参照しながら説明する。図6は、受信品質情報(受信品質に関する値)Xが、時間(1フレーム期間)の経過に伴って、X1からX2〜X5のいずれかへ変動する様子を模式的に示す。
傾向Aは、受信品質情報がX1からX2へ変動する場合、およびX1からX3へ変動する場合のように、受信品質情報が所定の閾値α内で変動したことを示す。ここで、所定の閾値αは、受信品質が安定した状態であると判断できる範囲(受信品質の雑音による揺らぎ幅程度)に設定される。傾向Bは、受信品質情報がX1からX4へ変動する場合のように、受信品質情報が所定の閾値αを超えて受信品質が上昇する方向に変動したことを示す。傾向Cは、受信品質情報がX1からX5へ変動する場合のように、受信品質情報が所定の閾値αを下回り受信品質が低下する方向に変動したことを示す。
相関判定部14は、1回の傾向Aと4回の傾向Bとの組合せ(ABBBB)に基づいて、変動傾向は向上型変動傾向であると判定し、X11〜X16それぞれに付与する重み係数D1〜D6を、時間の経過に伴って大きくして、D1<D2<D3<D4<D5<D6とする。
また、相関判定部14は、変動傾向が、例えば、5回の傾向Aの組合せ(AAAAA)である場合には、変動傾向は安定型変動傾向であると判定し、重み係数D1〜D6を均一な値、即ち、D1=D2=D3=D4=D5=D6≠0とする。
2 無線(RF)部
3 送信制御部
4 受信制御部
5 送信処理部
6 フェージング変動判定部
7 アンテナ選択部
8 受信処理部
10,20 無線基地局
11 ウェイト算出部
12 受信品質情報取得部
13 受信品質変動傾向把握部
14 相関判定部
Claims (6)
- 複数のアンテナと、前記複数のアンテナから放射されるビームを形成するビーム形成部とを備え、前記複数のアンテナは、少なくとも、前記各アンテナが所定の間隔を有するように配された第1のアンテナ群と、前記第1のアンテナ群における前記所定の間隔とは異なる間隔で配された第2のアンテナ群とを構成し、前記ビーム形成部は、前記第1のアンテナ群に含まれるアンテナと前記第2のアンテナ群に含まれるアンテナとの中から、前記ビームを形成するためのアンテナを選択する無線基地局において、
前記複数のアンテナについて、それぞれのアンテナの受信品質情報を取得する取得部と、
前記取得部において取得された各アンテナの受信品質に関する値の変動傾向を把握する第2の把握部と、
前記第2の把握部において把握された、前記各アンテナにおける受信品質に関する値の変動傾向に基づいて、前記各アンテナ間の相関度を判定する判定部を備え、
前記判定部は、受信品質に関する値が直前に取得された受信品質に関する値と比較して第1の所定値以上に低下している時点を検出し、アンテナ間における、当該検出した時点の時間差に応じて、前記相関度を判定し、
前記ビーム形成部は、前記判定部において判定された前記アンテナ間の相関度に基づいて、前記第1のアンテナ群に含まれるアンテナと前記第2のアンテナ群に含まれるアンテナとの中から、前記ビームを形成するための2以上のアンテナを選択する、
ことを特徴とする無線基地局。 - 複数のアンテナと、前記複数のアンテナから放射されるビームを形成するビーム形成部とを備え、前記複数のアンテナは、少なくとも、前記各アンテナが所定の間隔を有するように配された第1のアンテナ群と、前記第1のアンテナ群における前記所定の間隔とは異なる間隔で配された第2のアンテナ群とを構成し、前記ビーム形成部は、前記第1のアンテナ群に含まれるアンテナと前記第2のアンテナ群に含まれるアンテナとの中から、前記ビームを形成するためのアンテナを選択する無線基地局において、
前記複数のアンテナについて、それぞれのアンテナの受信品質情報を取得する取得部と、
前記取得部において取得された各アンテナの受信品質に関する値の変動傾向を把握する第2の把握部と、
前記第2の把握部において把握された、前記各アンテナにおける受信品質に関する値の変動傾向に基づいて、前記各アンテナ間の相関度を判定する判定部を備え、
前記判定部は、受信品質に関する値が第2の所定値以下となる時点を検出し、アンテナ間における、当該検出した時点の頻度に応じて、前記相関度を判定し、
前記ビーム形成部は、前記判定部において判定された前記アンテナ間の相関度に基づいて、前記第1のアンテナ群に含まれるアンテナと前記第2のアンテナ群に含まれるアンテナとの中から、前記ビームを形成するための2以上のアンテナを選択する、
ことを特徴とする無線基地局。 - 請求項1または2に記載の無線基地局において、
前記複数のアンテナにおける各アンテナのウェイトを算出する算出部と、をさらに備え、
前記ビーム形成部は、前記算出部におけるウェイトを算出する時間間隔と、前記判定部において判定された前記時点が生じる周期に基づいて前記無線通信に利用する少なくとも2以上のアンテナを選択する、ことを特徴とする無線基地局。 - 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の無線基地局において、
前記取得部は、前記複数のアンテナのそれぞれが受信する無線信号の受信電力を示す値を所定間隔で取得し、
前記第2の把握部は、前記各アンテナにおける、前記受信電力を示す値が時間の経過に伴って変動する傾向を示す変動傾向を把握し、
前記判定部は、前記各アンテナにおける変動傾向に応じて、前記各アンテナの前記受信電力を推定し、当該推定した受信電力値に基づいて、前記各アンテナ間の相関度を判定する、ことを特徴とする無線基地局。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載の無線基地局において、
前記複数のアンテナは、前記第1のアンテナ群と前記第2のアンテナ群とが、それぞれ円周上に配されている、ことを特徴とする無線基地局。 - 請求項1〜5のいずれか1項に記載の無線基地局において、
前記複数のアンテナは、前記第1のアンテナ群に含まれるアンテナと前記第2のアンテナ群に含まれるアンテナとで、直線状になるように配されている、ことを特徴とする無線基地局。
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