JP5249129B2 - モータ駆動装置 - Google Patents
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一方、制御基板はインバータブロックに組付けられ、インバータブロックはモータハウジングに組付けられている。すなわち、制御基板はインバータブロックを介してモータハウジングに対して位置決めされ、回転センサはモータハウジングに対して位置決めされている。このため、各部材の組付けや製造の誤差が積み重なると、回転子の回転方向で、回転センサと制御基板との位置決め精度を確保できず、回転センサと制御基板との接続性が低下する、という課題があった。
本発明の目的とするところは、回転センサと制御基板との接続性を向上できるモータ駆動装置を提供することにある。
図1は、電動パワーステアリング装置EPSのシステム構成図である。
EPSが適用されるステアリング装置は、操作機構とギヤ機構とリンク機構を有している。操作機構は、ステアリングホイールSWとステアリングシャフト(コラムシャフト)SSを有している。ステアリングシャフトSSは第1シャフトS1と第2シャフトS2(中間シャフト)からなる。ギヤ機構はラック&ピニオン型であり、ラックRとピニオンPを有している。ピニオンPは、第2シャフトS2に連結されたピニオンシャフトPSの先端に設けられており、ラックRと噛み合っている。リンク機構は、ラックRに連結されたタイロッドTRと、タイロッドTRに連結された転舵輪FL,FRとを有している。
以下、説明の便宜上、3次元の直交座標系を設け、出力軸32が延びる方向にz軸をとり、モータハウジング1の底部10に対して開口側端部111の側を正方向とする。図2で、基板収容部1bの長辺(直線部11b,11c)が延びる方向にy軸をとり、基板収容部1bに対してモータ収容部1aの側を正方向とする。y軸およびz軸に対して垂直方向にx軸をとり、ボルトb2に対してボルトb1の側(図2の左側)を正方向とする。
図3に示すように、モータ3のステータ30は、コイル300と円筒状のボビン301を有している。コイル300はボビン301に巻回されている。ボビン301のz軸正方向側端部には、端子台302〜304がu,v,wの相ごとに3つ設けられている。ボビン301と端子台302〜304は絶縁材料で形成されている。端子台302〜304にはそれぞれ端子接続部305〜307が設けられている。端子接続部305〜307はコイル300に接続されており、それぞれに端子30u,30v,30wを有している(すなわちu,v,wの相ごとに端子30u,30v,30wが設けられている)。端子30u,30v,30wを端子台302〜304に設けることで、保持性を向上するとともに、端子30u,30v,30wとモータハウジング1との間の絶縁を行っている。
z軸方向から見て、ボビン301と端子台302〜304の外周面は、モータハウジング1のモータ収容部1aの内周面に沿った円弧状であり、モータ3の中心軸Oを中心とするほぼ同心円上に形成されている。
図2に示すように、端子台402は、z軸方向から見て、ボビン401のy軸負方向側(Oを中心とする角度が90〜120度の円弧)の外周からy軸負方向に延びるほぼ矩形状の板部材であり、ボビン401の外周から直線状に延びる互いにほぼ平行な縁403,404と、縁403,404に対してほぼ直角に延びる直線状の縁405とを有している。縁403,404と縁405との接続部にはアールが設けられている。
図3に示すように、端子台402は、x軸方向から見て、(z軸方向)厚さがy軸正方向側からy軸負方向側へ向かうにつれて徐々に薄くなるほぼ台形状(楔形)である。端子台402の厚さは、y軸正方向側の端ではボビン401よりも厚く、y軸負方向側の端ではボビン401よりも薄く設けられている。
ボビン401と端子台402は絶縁材料で形成されている。端子台402には複数(本実施例1では6つ)の端子接続部406が設けられており、端子接続部406はコイル400と電気的に接続されている。端子接続部406は、端子台402のy軸負方向側の縁405の近傍に、縁405に沿って一列に並んで設けられている。
インバータブロック51はパワー系基板であり、樹脂基板52とインバータ53を有している。
樹脂基板52は、樹脂材料で形成された絶縁体の板部材であり、本体部52aと延設部52bと嵌合部52dを有している。
図2に示すように、本体部52aは、z軸方向から見て、x軸方向よりもy軸方向に長いほぼ長方形である。本体部52aのy軸負方向側の端には、突出部52cが三角状に突出するように形成されている。突出部52cは、(図2のA−Aの)x軸方向両側に設けられている。
延設部52bは、本体部52aのy軸正方向側から突出するように形成されている。延設部52bは、本体部52aのy軸正方向側の縁におけるx軸方向所定位置からy軸正方向に向かって所定距離だけ延びる直線状の縁523,524と、縁523,524のy軸正方向側の端からx軸方向に延びる直線状の縁525とを有している。
嵌合部52dのx軸方向幅(縁521,522の間のx軸方向幅、すなわち縁520の長さ)は、端子台402のx軸方向幅(縁403,404の間のx軸方向幅)よりも僅かに長く設けられている。嵌合部52dのy軸方向深さ(縁521,522の長さ)は、端子台402のレゾルバ径方向長さ(中心Oを通り端子台402の縁403,404に平行な直線で切ったとき、ボビン401の外周面から端子台402の縁405までの長さ)よりも若干長く、また、延設部52bのy軸方向長さ(縁523,524の長さ)よりも約1.5倍長く設けられている。
樹脂基板52には、図2のA−A線を挟んでx軸正負方向の各領域で、延設部52bの2箇所に係止突起52g,52hが設けられ、突出部52cの2箇所に係止突起52i,52jが形成されている。係止突起52g〜52jは、樹脂基板52と一体に形成されて弾性を有しており、樹脂基板52のz軸正方向側の面からz軸正方向に延びている。
図3に示すように、係止突起52g〜52jは、そのz軸正方向側の先端部に係合溝526が形成されている。係合溝526は、そのz軸方向幅が制御基板50の厚さよりも僅かに大きく設けられており、係止突起52g,52hではy軸負方向側に開口し、係止突起52i,52jではy軸正方向側に開口する。A−A線を挟んでx軸正方向側で、突出部52cと延設部52bに設けられた係止突起52g, 52iはほぼ同じx軸方向位置にあり、互いの距離は制御基板50のy軸方向長さとほぼ同じであり、それぞれの係合溝526の開口部がy軸方向で対向している。A−A線を挟んでx軸負方向側の係止突起52h,52jも同様である。係止突起52g〜52jのz軸正方向側の先端部は、少なくとも係合溝526が設けられた側において、曲面状に形成されている。
中継端子6u,6v,6wは、導電性の金属板等をプレス加工等することで形成され、モータ3の径方向(xy平面)に対してほぼ垂直な部分60と、xy平面にほぼ平行な部分61を有している。部分61にはボルト孔62がz軸方向に貫通形成されている。
ハウジングHSGは、ギヤハウジング2とモータハウジング1とモータカバー35を有している。
ギヤハウジング2にはピニオンシャフトPSが貫通して設置され、ギヤハウジング2内に設置された軸受(軸支持部)BRGによりピニオンシャフトPSが回転自在に支持されている。ギヤハウジング2がモータハウジング1の開口部を閉塞することで1個のハウジングHSGが形成される。
湾曲部11aは、モータ挿入孔100のy軸正方向側のほぼ2/3を取り囲む部分であり、z軸方向から見て、モータ挿入孔100と同様のほぼ円弧状である。
直線部11b,11cは、湾曲部11aのy軸負方向側に連続してy軸方向に延びて形成され、z軸方向から見てほぼ直線状の部分であり、x軸正方向側の第1直線部11bとx軸負方向側の第2直線部11cとを有している。
小直線部11d,11eは、直線部11b,11cのy軸負方向側に連続して形成され、z軸方向から見てほぼ直線状の部分であり、第1直線部11bのy軸負方向側の端からx軸負方向に向かってy軸負方向寄りにオフセットしつつ(傾きつつ)延びる第1小直線部11dと、第2直線部11cのy軸負方向側の端からx軸正方向に向かって第1小直線部11dと同様に傾きつつ延びる第2小直線部11eとを有している。
小湾曲部11fは、第1、第2小直線部11d,11eを接続する部分であって、z軸方向から見て、y軸正方向側に窪むように小さく湾曲して形成されている。
外壁11のz軸正方向側(開口側)の端部111には、その外周の4箇所に、外径方向に向かって延びるフランジ部12a〜12dが形成されている。フランジ部12a〜12dのz軸正方向側の面は外壁11(端部111)のz軸正方向側の端面110と同一平面上に設けられており、xy平面とほぼ平行である。フランジ部12a〜12dにはそれぞれボルト孔13a〜13dがz軸方向に貫通形成されている。
レゾルバ設置部18(壁部180)の開口側(z軸正方向側)の内周には、段差部183が設けられている。中心軸Oを通る平面で段差部183を切った断面はL字状であり、段差部183は、レゾルバステータ40のボビン401の直径よりも僅かに大径の内周面184と、z軸方向から見てほぼ円環状の底面185とを有している。
リブ15d,15eの間、リブ15e,15fの間、リブ15f,15gの間にはそれぞれ、蓋部15をz軸方向に貫通する貫通孔15u〜15wが3つ形成されている。貫通孔15u〜15wはz軸方向から見てほぼ台形状である。
第2収容部1dは、端部111と蓋部15の端部150とにより囲まれている。第2収容部1dは、直線部11b,11cのεを除いた部分と小直線部11d,11eと小湾曲部11fとにおける端部111により構成されている。第2収容部1dにおける端部111は、端部111以外の外壁部分よりも外径側に突出して形成されている。第2収容部1d(を構成する端部111および端部150)の内周面は、z軸方向から見て、樹脂基板52の外周面とほぼ同様の形状を有している。
基板5(インバータブロック51および制御基板50)は、基板収容部1bに収容される。樹脂基板52が基板設置部に設置され、蓋部15の嵌合部15aには、樹脂基板52の延設部52bが嵌合する。樹脂基板52のボルト孔にボルトb1〜b4がそれぞれ挿通し、各基板設置部に形成された雌ねじにボルトb1〜b4の雄ねじが螺合することで、インバータブロック51がモータハウジング1に締結固定される。
この状態で、第1収容部1cにより形成される収容空間には、収容体として、インバータブロック51の電子部品部、すなわち樹脂基板52に設置された電子部品54が収容される。なお、電気的絶縁確保のため、第1収容部1cの内周面には絶縁シートが貼付されている。基板収容部1bは、金属材料(アルミニウム合金)によって形成されているため、放熱性が良い。
第2収容部1dにより形成される収容空間には、樹脂基板52ないしバスバ部が設置ないし収容される。なお、モータハウジング1と樹脂基板52との線膨張係数の違いによって樹脂基板52がモータハウジング1と干渉して変形することを防止するため、樹脂基板52の外周には、端部111,150との間で所定の隙間が設けられている。
軸受33,34間における出力軸32には、ロータ31が一体に固定され、ロータ31はステータ30の内周側に配置されている。すなわち、出力軸32は、ロータ31のz軸方向両側で、両軸受33,34により回転自在に支持される。
具体的には、段差部183にレゾルバ4のステータ40が設置される。ボビン401の外周部が段差部183に嵌合することでモータハウジング1に対するレゾルバ4の径方向(xy平面内)での位置決めがなされる。レゾルバ設置部18(段差部183)の中心軸と軸受設置部19の中心軸はほぼ一致するように設けられている。よって、上記位置決めされた状態で、ステータ40の中心軸が出力軸32の中心軸Oとほぼ一致する。ボビン401に巻回されたコイル400(のz軸負方向側)は段差部183の内周側に収容される。
出力軸32の外周には、コイル400のz軸方向でのほぼ中間位置、具体的にはボビン401とほぼ同じz軸方向位置に、レゾルバ4のロータ41が固定されている。ステータ40の中心軸とロータ41の中心軸Oはほぼ一致する。
端子台402の(y軸負方向側)先端部分は、樹脂基板52の嵌合部52dに設置され、嵌合部52dに嵌合する。言い換えると、インバータブロック51(樹脂基板52)は、嵌合部52dにおいて、モータ収容部1aから基板収容部1b(第2収容部1d)内に突出する端子台402と嵌合するように設置される。
端子台402の縁403は嵌合部52dの縁521と、端子台402の縁404は嵌合部52dの縁522と、それぞれ僅かな(x軸方向)隙間を介して対向する。端子台402の縁405は嵌合部52dの縁520と若干の(y軸方向)隙間を介して対向する。
なお、制御基板50がz軸正方向側から係止突起52g〜52jに係止される際、係止突起52g〜52jのz軸正方向側の先端部が曲面状に形成されており、かつ係止突起52g〜52jは弾性を有しているため、係止が容易である。
このように設置された状態で、制御基板50は、接続端子56やハーネス等によりインバータブロック51と電気的に接続される。
レゾルバ4のステータ40(コイル400)は、モータ収容部1aのz軸正方向側であって、制御基板50に対してy軸正方向側に離れた位置に設置されている。一方、ステータ40は制御基板50の側(y軸負方向)に延びる端子台402を有しており、端子台402は、z軸方向から見て、制御基板50の延設部501と重なる位置に配置されている。
z軸方向から見て、制御基板50とインバータブロック51は重なり合って配置されており、制御基板50は、インバータブロック51の外周縁の内側に収まっている。ただし、レゾルバ4の端子台402は、xy平面内で、ボビン401(コイル400)と制御基板50(本体部500)の間に設けられており、制御基板50の延設部501は、z軸方向から見て端子台402と重なり合って配置されている。
接続端子42は直線状の導電部材であり6本設けられている。接続端子42は、モータ3の軸方向(z軸方向)に延びて設けられており、制御基板50に対してほぼ垂直に接続される。接続端子42は、端子台402からz軸正方向に向かって延びて制御基板50の延設部501に接続されており、レゾルバ4(コイル400)と制御基板50とを電気的に接続する。
なお、制御基板50がインバータブロック51に設置された後に、接続端子42を設置することとしてもよい。すなわち、制御基板50がインバータブロック51に設置された状態で、接続端子42をz軸正方向側から制御基板50の端子接続部502および端子台402の端子接続部406に挿通し、その状態で、接続端子42を溶接等により各端子接続部502,406に接続することとしてもよい。
モータ収容部1aでは、端部111(端面110)に、断面凹状のシール溝Gが形成されている。一方、基板収容部1bでは、収容体としてインバータブロック51(樹脂基板52)が設置されるため、収容体(樹脂基板52)の外周部をシール溝Gの内壁として利用している。これにより、基板収容部1bの端部111にシール溝内壁部を設けないですむ分だけ、モータ駆動装置の径方向寸法(xy平面内の幅)を小さくし、車載性やレイアウト性を向上している。
(小型化および検査作業性)
本実施例1のモータ駆動装置は、モータ3を収容するモータ収容部1aと、基板5を収容する基板収容部1bとが一体に設けられてモータハウジング1を形成し、モータ3と基板5(制御基板50およびインバータブロック51)とをモータハウジング1の内部で接続する。これにより装置の小型化を実現している。
すなわち、仮にモータ3のステータ30等を収容するハウジングが、基板5を収容するハウジングと別体で設けられた場合、基板5とモータ3との接続に防水コネクタ等が必要となり、装置の小型化の妨げとなる。これに対し、本実施例1では、基板収容部1bとモータ収容部1aとを一体に形成するため、基板5とモータ部品とを同一のモータハウジング1内で接続でき、装置の小型化を図ることが可能である。
蓋部15に軸受33が設けられているため、モータ3の組付け位置精度が良く、モータ出力時における出力軸32(ロータ31)の回転位置精度を確保することができる。すなわち、出力軸32はz軸負方向側のモータカバー35において軸受34によって回転可能に支持される一方、z軸正方向側の蓋部15において軸受33によって回転可能に支持される。このように軸受33,34によってロータ31を両持ち支持するため、モータ回転軸である出力軸32(中心軸O)の位置精度を向上できる。
すなわち、レゾルバ4のロータ41(出力軸32)は軸受33を介して蓋部15に対して軸支されている。また、レゾルバ4のステータ40(ボビン401ないしコイル400)は、蓋部15に対して位置決めされている。このように、レゾルバ4のロータ41とステータ40が同じ部材であるモータハウジング1に対して位置決めされているため、両者の中心軸同士の位置決め性が良く、これによりレゾルバ4の検出精度が向上する。
より具体的には、レゾルバ設置部18と軸受設置部19(軸受33)は蓋部15においてz軸方向に隣接して設けられているところ、xy平面内で、ステータ40(ボビン401ないしコイル400)はレゾルバ設置部18により位置決めされ、ロータ41(出力軸32)は軸受33により位置決めされる。このようにレゾルバ4のロータ41とステータ40の位置決め部位が(z軸方向で)隣接し、互いの距離が短いため、両者の中心軸のズレがより効果的に抑制される。よって、レゾルバ4の検出精度がより向上する。
蓋部15には、モータ3と同じ側(z軸負方向側)に軸受設置部19(軸受33)が設けられ、モータ3と反対側(z軸正方向側)にレゾルバ設置部18(レゾルバ4)が設けられている。一方、制御基板50は、モータ3に対してz軸正方向側、すなわちレゾルバ4が設置される側に設けられている。このため、レゾルバ4と制御基板50との接続性がよい。
また、レゾルバ4の端子接続部406を基板5(インバータブロック51および制御基板50)の側、すなわちy軸負方向側に配置することで、上記オーバーラップのために制御基板50を(y軸正方向側に)延ばして形成する必要性が少ない。言い換えると、延設部501のy軸方向長さを抑制することができる。このため、制御基板50の小型化が可能である。
すなわち、上記の場合、レゾルバ4(ステータ40)はモータハウジング1(回り止め用の構造)に対して位置決めされ、制御基板50はインバータブロック51を介して間接的にモータハウジング1に対して位置決めされる。このように、レゾルバ4と制御基板50の間を仲介する部材があると、組付けや製造の誤差が積み重なった場合、上記回転方向で、レゾルバ4と制御基板50との位置決め精度を確保することが困難である。言い換えると、位置決め精度を向上しようとすれば、個々に高い工作精度が求められることとなる。例えば、モータハウジング1における回り止め用の構造を精度良く加工する必要があり、加工コストが高くなる。
インバータブロック51はモータハウジング1の開口側(z軸正方向側)であってモータ3の径方向外側に設置されている。また、制御基板50とインバータブロック51(樹脂基板52)がz軸方向に重なり合ってほぼ平行に設けられている。
よって、制御基板50とインバータブロック51との接続が容易である。すなわち、両者の相対位置決めは、簡単な構造の位置決め手段(係止突起52g〜52j)によって容易に行うことができる。また、両者を接続する接続端子56は、レゾルバ4と制御基板50との接続端子42と同様、直線状の部材で足りる。制御基板50を取り付ける際、樹脂基板52からz軸正方向に延びるように設置された接続端子56をそのまま制御基板50に接続するだけでよい。または、制御基板50がインバータブロック51に設置された状態で、接続端子42をz軸正方向側から制御基板50および樹脂基板52の端子接続部に挿通・固定するだけでよい。
中継端子6は、インバータブロック51(樹脂基板52)と直接接続される。よって、接続を行う別部材が不要となり、部品点数を削減することができる。なお、中継端子6とインバータブロック51(樹脂基板52)とを予め一体に設けて両者の接続工程を省略することとしてもよい。
また、中継端子6を保持する樹脂製の端子台302〜304を設けたため、中継端子6の保持性が向上し、かつモータハウジング1とのショートを回避することができる。
実施例1の装置は、モータ収容部1aおよび基板収容部1bを有するモータハウジング1と、モータ収容部1aに収容され、回転子(ロータ31)および固定子(ステータ30)を有するモータ要素(モータ3)と、基板収容部1bに収容されたインバータブロック51と、インバータブロック51に搭載され、電源(バッテリBATT)から供給された電流をモータ要素に供給するインバータ53と、モータハウジング1に収容され、回転子の回転位置を検出する回転センサ(レゾルバ4)と、インバータブロック51に形成され、回転センサとインバータブロック51との相対位置決めを行う第1位置決め手段(嵌合部52d)と、基板収容部1bに収容され、回転センサの出力信号に基づきインバータ53を制御する制御素子が搭載された制御基板50と、回転センサと制御基板50とを電気的に接続させる接続端子42と、インバータブロック51に設けられ、制御基板50とインバータブロック51との相対位置決めを行う第2位置決め手段(係止突起52g〜52j)と、を有することとした。
よって、レゾルバ4と制御基板50との位置決めの精度を確保し、(接続端子42による)接続性を向上できる。また、加工コストを低減できる。
以上、本発明を実現するための形態を、実施例1に基づいて説明してきたが、本発明の具体的な構成は実施例1に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても、本発明に含まれる。
実施例1では、本発明のモータ駆動装置をピニオンアシスト式のパワーステアリング装置に適用したが、コラムアシスト式やラックアシスト式のパワーステアリング装置に適用することとしてもよい。
実施例1では、本発明のモータ駆動装置を電動直結式のパワーステアリング装置に適用したが、(オイルポンプを電動モータで駆動することで発生させた油圧を利用する)電動油圧式のパワーステアリング装置に適用してもよい。
実施例1では、インバータブロック側の第1の位置決め手段(嵌合部52d)と嵌合して回転方向位置決めを実現するレゾルバ側の部位として端子台402を用いたが、端子台402に限らず他のレゾルバ部位を利用して位置決めを行うこととしてもよい。
実施例1では、レゾルバ4の端子台402およびインバータブロック51の嵌合部52dの形状を矩形状としたが、これに限らず半円状等としてもよく、レゾルバ4(ステータ40)をインバータブロック51に対して回転方向位置決めできればどのような形状であってもよい。
実施例1では、第2の位置決め手段をインバータブロック51に設けた(係止突起52g〜52j)が、インバータブロック51ではなく制御基板50に第2の位置決め手段を設けることとしてもよい。なお、実施例1のようにインバータブロック51に係止突起52g〜52jを設ければ、樹脂材料によりインバータブロック51(樹脂基板52)と係止突起52g〜52jを一体に形成することができるため、加工コストや部品点数の点で有利である。
実施例1では、第2の位置決め手段として係止突起52g〜52jを設けたが、その数や形状は適宜変更することができる。例えばスナップフィットを用いることとしてもよい。また、第2の位置決め手段を制御基板50およびインバータブロック51(樹脂基板52)とは別部材とすることとしてもよい。
この場合、樹脂基板52における上記ボルト孔のいずれか1つに第3の位置決め手段を設け、このボルト孔に対して図2のA−A線を挟んで対向するボルト孔については樹脂基板52のy軸方向移動を規制する構造(例えばx軸方向に長孔のボルト孔とする等)としてもよい。この場合、モータハウジング1に対する樹脂基板52(インバータブロック51)の位置決めを正確に行いつつ、他のボルト孔については精度を要しない通常の構造とすることで、部品点数を削減して加工・作業コストを低減できる。
上記の場合、(1つだけ設けられる)第3の位置決め手段を、(端子接続部502,406と距離が近い)樹脂基板52のy軸正方向側のいずれかの(b1またはb2が挿通される)ボルト孔に適用すれば、インバータブロック51(嵌合部52d)をモータハウジング1(蓋部15)に対してより正確に位置決めすることができる。すなわち、第3の位置決め手段をy軸負方向側のボルト孔に適用した場合に比べ、温度変化等による樹脂基板52の寸法変化による影響を少なくし、レゾルバ4(端子接続部406)と制御基板50(端子接続部502)との相対位置決め精度および接続性を向上できる。
1a モータ収容部
1b 基板収容部
3 モータ(モータ要素)
4 レゾルバ(回転センサ)
30 ステータ(固定子)
31 ロータ(回転子)
42 接続端子
50 制御基板
51 インバータブロック
52d 嵌合部(第1位置決め手段)
52g〜52j 係止突起(第2位置決め手段)
53 インバータ
BATT バッテリ(電源)
Claims (1)
- モータ収容部および基板収容部を有するモータハウジングと、
前記モータ収容部に収容され、回転子および固定子を有するモータ要素と、
前記基板収容部に収容されたインバータブロックと、
前記インバータブロックに搭載され、電源から供給された電流を前記モータ要素に供給するインバータと、
前記モータハウジングに収容され、前記回転子の回転位置を検出する回転センサと、
前記インバータブロックに形成され、前記回転センサと前記インバータブロックとの相対位置決めを行う第1位置決め手段と、
前記基板収容部に収容され、前記回転センサの出力信号に基づき前記インバータを制御する制御素子が搭載された制御基板と、
前記回転センサに設けられ、前記回転センサと前記制御基板とを電気的に接続させる接続端子と、
前記制御基板または前記インバータブロックに設けられ、前記制御基板と前記インバータブロックとの相対位置決めを行う第2位置決め手段と、
を有し、
前記回転センサは、前記回転子の回転軸に対して直角の方向である径方向に延びるように形成された端子台を有し、
前記第1位置決め手段は、前記インバータブロックにおいて前記回転センサと前記径方向で対向する側に開口するように形成された凹状の嵌合部を有し、前記端子台が前記嵌合部と嵌合することで前記回転軸の周り方向における前記回転センサの相対位置決めが行われ、
前記制御基板は、前記端子台と前記径方向で重なる延設部を有し、前記接続端子は、前記端子台から前記回転軸方向に延びて前記延設部に接続されることを特徴とするモータ駆動装置。
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