JP5248440B2 - 減速機 - Google Patents

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Description

本発明は、減速機に関する。
従来、減速機の冷却方法には、減速機の歯車箱の外部へ潤滑剤を流出させ、外部で潤滑剤自体を冷却する外部冷却方式と、歯車箱の内部の潤滑剤中に冷却媒体を通す配管を配設し、歯車箱の内部で潤滑剤を冷却させる内部冷却方式が知られている。この内部冷却方式は、冷却システムが外部冷却方式と比較して、低コストで且つ小型装置ですむ代わりに、冷却性能が低いとされている。
しかしながら、内部冷却方式は、上記の利点を有することから多くの装置に導入されている。例えば、特許文献1では、車両変速機の潤滑剤の冷却に内部冷却方式を導入した例が示されている。図7に従来の車両変速機の潤滑剤の冷却制御装置の概略構成図を示し、図8に当該熱交換器の横断面、即ち上から見た図を示す。
変速機1の下部に備えられたオイルパン2には、潤滑剤(潤滑油)が各潤滑部に供給された後貯留されている。オイルパン底部3と箱状部材4の間に冷却液が通過する入口5、出口6が形成されている。オイルパン2の底部3には、熱交換パイプ7が配設されて熱交換器8を構成し、冷却液と潤滑油との熱交換を行っている。ここで、熱交換パイプ7は、オイルパン2の底部3に対して平行にジグザグに曲折されて蛇行状態で該オイルパン2の底部3に固定して配置されている。
これにより、潤滑油との接触面積を確保し、冷却性能の向上を図っている。
特開2002−357265号公報(請求項1、段落[0020]〜[0030]、[0051]、図1、4)
しかしながら、例えば、24時間連続稼働する抄紙機等に組み込まれる減速機においては、上述したような内部冷却方式を用いたのでは、なお、十分な冷却性能を満たしているとは言えなかった。しかし、外部冷却方式は、全体構造を複雑にするとともに、装置コストを上昇させてしまう。
本発明では、上記問題を解決するため、冷却装置の冷却性能の向上を図ると共に部品の共通化を図り、減速機の小型化及び装置コストの低減化を図ることを課題とする。
本発明は、歯車箱を備えた減速機において、該歯車箱に、潤滑剤の冷却媒体の導入孔と、該冷却媒体の導出孔と、を設けると共に、該歯車箱内に前記導入孔を介して導入された前記冷却媒体を前記導出孔を介して導出する冷却配管を設け、且つ、該冷却配管と、前記歯車箱内に配置した歯車と、の間の距離を調整する調整機構を設けた構成とすることにより、上記課題を解決した。
本発明は、冷却配管と、前記歯車箱内に配置した歯車と、の間の距離を調整する機構を設ける構成としている。これにより、オイルパン底部でのみ熱交換する従来構造に比べて、冷却配管をより歯車に近づけることができ、温度の高い表面付近で高効率な熱交換が可能になり、温度の高い表面付近を直接的に冷却することができる。また、減速機の歯車は減速比の変更のため、ときに変更されるが、該変更にも柔軟に対応することができる。更に、温度の高い表面付近に冷却配管を配設することにより、従来のように底部にのみ冷たい潤滑剤が溜る現象を緩和でき、潤滑剤内で対流現象をより積極的に生じさせると共に、全体の潤滑剤をより一様に冷却させることができる。特に、本発明では、冷却配管と歯車の距離を近づけることができるため、歯車の回転力(攪拌作用)により、冷却された潤滑剤を一層効果的に広範囲に広げることができる。即ち、本発明は、熱交換のための攪拌性能の向上を実現している。その上、本発明では、徒に(同一平面上で)冷却配管の本数を増やしているわけではないため、潤滑剤の流動を遮断することにはならず、潤滑剤が冷却配管の間を円滑に流動することができる。これにより、冷却された潤滑剤は、より容易に且つ広範囲に広がることができ、高効率な熱交換を実現している。
さらに、本発明は、内部冷却方式であるため、外部冷却方式と異なり、冷却装置の小型化、装置コストの低減化を図ることができる。
本発明によれば、冷却装置の冷却性能の向上を図ると共に部品の共通化を図り、減速機の小型化及び装置コストの低減化を図ることができる。
本発明の実施形態の一例にかかる減速機の縦断面図 図1に示す減速機の側面図 図1に示す減速機の矢示IIIで示す部分の拡大図 図1に示す減速機の内部に配設される冷却配管の断面図 図4に示す冷却配管の斜視図 本発明の実施形態の一例にかかる減速機の概略構成図 従来の車両変速機の油温制御装置の概略構成図 従来の熱交換器の横断面図
図1に本発明の実施形態の一例にかかる減速機100の縦断面図を示す。また、図2には、図1に示す減速機100の側面図を示し、図3には、図1の減速機100の矢示IIIで示す部分の拡大図を示す。
まず、減速機100の全体構成について説明する。
減速機100は、歯車箱102を備えている。歯車箱102のケーシング104は、上側カバー106、下側カバー108及び側面カバー110から構成されている。
上側カバー106と下側カバー108は、ボルト112、114により締結されている。また、下側カバー108と側面カバー110は、ボルト116、118により締結されている。
歯車箱102は、歯車箱102内部の高速側の歯車(小径の歯車)120側の側面に、冷却媒体の導入孔128と、導出孔130と、を有している。また、歯車箱102内部には、冷却配管132が配設されており、この冷却配管132に導入孔128を介して冷却水(冷却媒体)を導入し、潤滑油(潤滑剤)Oiを間接的に冷却する。そして、潤滑油Oiを冷却した後の冷却水は、導出孔130を介して導出される。歯車箱102の外枠側面には、冷却配管132を固定するとともに、潤滑油Oiの外部流出を防止する固定板134が取り付けられている(図2参照)。
また、歯車箱102内には、入力軸122が、軸受137を介して、回転自在に支持されている。また、入力軸122と平行に出力軸124が、軸受(図示略)を介して、回転自在に支持されている。入力軸122に固定される高速側の歯車(小径の歯車)120は、出力軸124に固定される低速側の歯車(大径の歯車)126と噛み合っている。
これらの歯車120、126の下部には、大量の潤滑油Oiが貯留されており、低速側の歯車126の下部が浸っている。軸受137(出力軸124側の軸受:図示略)の下部には、それぞれの下部を囲むように軸受用オイルパン138、140が取り付けられている。また、低速側の歯車126の外周を覆うように、半月状の歯車用オイルパン142が設けられている。
なお、固定板134の中央下部に位置する孔は、オイルを排出するために用いられる潤滑油排出孔162である。また、上側カバー106に形成される潤滑油投入孔144は、減速機100のメンテナンス等にも用いられる。運転時には、潤滑油投入孔用のカバー146により閉じられている。
次に、冷却配管132の調整機構について説明する。
本実施形態では、冷却配管132と、歯車箱102内に配置した歯車120、126と、の間の距離、より具体的には冷却配管132と歯車120、126の垂直方向における距離を調整する調整機構を設けている。この調整機構は、歯車箱102に脱着可能に固定されるとともに、冷却配管132の歯車箱102内での配設位置を変更するための配管固定孔154を有する固定板134等により構成されている。
固定板134には、冷却配管132の配設位置を変更するための複数(図示の例では6個)の配管固定孔154(154A〜154F)が形成されている。
固定板134の下端から最下部の配管固定孔154C、154Fまでの高さは、H1である。固定板134の下端から中央の配管固定孔154B、154Eまでの高さは、H1より大きいH2である。固定板134の下端から最上部の配管固定孔154A、154Dまでの高さは、H2より更に大きいH3である(H1<H2<H3)。この配管固定孔154には、その一部に冷却媒体の導入用パイプ156、冷却媒体の導出用パイプ158が挿着される。
冷却媒体の入口通路(図示略)は、導入用パイプ156を介して、冷却配管132の冷却媒体導入側端部132In(図3、4参照)と接続されている。一方、冷却媒体の出口通路(図示略)は、導出用パイプ158を介して、冷却配管132の冷却媒体導出側端部132Otと接続されている。
冷却配管132は、導入側端部132In、導出側端部132Otと、それぞれナット160により締結されたコネクタ162に接続されており、このコネクタ162を介して導入用パイプ156、導出用パイプ158にそれぞれ接続されている。
導入用パイプ156、導出用パイプ158は、それぞれいずれかの配管固定孔154に挿着され、ナット160により取り付けられる。本実施形態では、導出用パイプ158を配管固定孔154C(高さ:H1)に挿着し、導入用パイプ156を配管固定孔154D(高さ:H3)に挿着している。
冷却配管132は、貯留された潤滑油Oiの中に配設されている。
図4に冷却配管132の断面図((A)横断面図、(B)縦断面図、(C)正面断面図)、図5に冷却配管132の斜視図を示す。
冷却配管132は、銅製のパイプであり、冷却配管132の内径は、全て同一である。また、この外周には、銅製の冷却フィン148が巻回されている。冷却配管132の外径が一部小さくなっている溝部分150があるが、これは冷却配管132の歯車箱102への据え付けを容易にするために冷却フィン148を巻回しない部分に相当している。本実施形態では、歯車箱102の内部に冷却配管132を支持する支持部152を設けるとともに、この支持部152が冷却配管132に形成した溝部分150を脱着可能に支持している。これにより、冷却配管132がゆがむことを防止することができる。
冷却配管132は、歯車箱102内の潤滑油Oiの表面Oi1に対して平行に配設されると共に、この表面Oi1から垂直な方向に複数段配設されている。また、冷却配管132は、水平方向から見たときに蛇行しており、コイル状となっている(図4(B)、(C))。さらに、冷却配管132は、潤滑油Oiの表面Oi1から垂直方向下側(X方向:図4)に向けてコイル状に配設されている。
ここで、「冷却配管132は、歯車箱102内の潤滑油Oiの表面Oi1に対して平行に配設されている」とは、歯車箱102を地面(基準面)に対して水平に配置することを前提としているが、歯車箱102が地面に対して若干傾いて設置された時に、潤滑油Oiの表面Oi1と冷却配管132が結果として平行でなくなる場合を含むとする。
また、冷却配管132は、水平方向から見たとき(図4(B)、(C))と、上から見たときに(図4(A))、少なくとも直近の上段と下段の冷却配管132の同士が重ならないように配設されている。具体的には、冷却配管132が、潤滑油Oiの表面Oi1から垂直方向に向けて、歯車120、126を囲むように、大きさの異なる長方形の形状に配設されている。例えば、1段目は、位置132A1から位置132A2までの長方形の形状に配設される冷却配管132により構成される(図5参照)。また、2段目は、位置132B1から位置132B2までの長方形の形状に配設される冷却配管132により構成される。同様に、3段目は、位置132C1から位置132C2までの長方形の形状に配設される冷却配管132により構成される。後段の4段目(位置132D1から位置132D2まで)、5段目(位置132E1から位置132E2まで)、6段目(位置132F1から位置132F2まで)についても同様に、長方形の形状に配設される冷却配管132により構成される。
また、高速側の歯車120の方が、低速側の歯車126よりも冷却配管132の段数が、多く設けられている。この実施形態では、高速側の歯車120の冷却配管132の段数Y2が6段であるのに対し、低速側の歯車126の冷却配管132の段数Y1が4段である。
次に、減速機100の作用について説明する。
モータの動力は、モータ軸(モータ、モータ軸:共に図示略)に連結される入力軸122に伝達される。入力軸122が回転することにより、入力軸122に固定される高速側の歯車120が回転し、高速側の歯車120と噛み合っている低速側の歯車126が回転する。これにより、低速側の歯車126の回転は、所定の減速比で減速され、出力軸124から取り出される。
また、オイルパン138、140の設置により、軸受137(出力軸124側:図示略)の一部が潤滑油Oiと密着するため、軸受137に対して十分な量の潤滑油Oiが供給され、十分な潤滑性能を保持することができる。また、オイルパン142の設置により、低速側の歯車126は、オイルパン142内の潤滑油Oiにしか浸らないため、低速側の歯車126に対して十分な潤滑性能を保持しつつ、歯車126による潤滑油Oiの攪拌ロスを低減することができる。
入口通路から流入する冷却水は、導入用パイプ156を介して、冷却配管132の導入側端部132Inから流入する。冷却水が、冷却配管132を介して潤滑油Oiと接すると、低温の冷却水が高温の潤滑油Oiから熱を奪い、潤滑油Oiを冷却する(温度を低下させる)ことができる。つまり、この冷却水は、冷却配管132を介して、潤滑油Oiと熱交換を行っている。その後、冷却水は、冷却配管132の導出側端部132Otに流れ、冷却配管132の導出側端部132Otと接続されている導出用パイプ158を介して、出口通路に流出する。
次に、冷却配管132の調整機構に基づく作用について説明する。
図6の(A)は、冷却配管132を上側に配設したときの概略構成図であり、(B)は、冷却配管132を下側に配設したときの概略構成図である。
本実施形態では、冷却配管132と、歯車箱102内に配置した歯車120、126と、の間の距離、より具体的には冷却配管132と歯車120、126の垂直方向における距離を調整する調整機構を設けている。この調整機構は、歯車箱102に脱着可能に固定される固定板134等により構成されている。固定板134には、冷却配管132の歯車箱102内での配設位置を変更するための配管固定孔154が、上下方向に複数形成されている。
この固定板134を用いることにより、歯車の径に応じて、任意の位置(高さ)まで冷却配管132を移動することができ、冷却配管132を適切な位置(高さ)に配設することができる。
例えば、低減速比の場合、高速側と低速側の歯車120、126の直径がほぼ同じ大きさである。低速側の歯車126は、高減速比の場合(図6(B))と比べて小径である(図6(A))。この場合、導入用パイプ156を配管固定孔154Dに挿着し、導出用パイプ158を配管固定孔154Bに挿着することにより、冷却配管132の配設位置を上側に変更することができる(歯車120、126の中心から冷却配管132の上端までの距離:HA)。
一方、高減速比の場合は、低速側の歯車126の直径が、高速側の歯車120の直径に比べ、大きくなる(図6(B))。このため、導入用パイプ156を配管固定孔154Eに挿着するとともに、導出用パイプ158を配管固定孔154Cに挿着し、冷却配管132を下側に配設する(図6(B))(歯車120、126の中心から冷却配管132の上端までの距離:HB(HA<HB))。これにより、歯車120、126と冷却配管132の接触を回避できる。
上記のメカニズムにより、冷却配管132を歯車120、126にできるだけ近づけさせることができ、冷却配管132の歯車120、126に対する距離を調整する機構を実現している。
歯車120、126の径や歯車120、126が固定されている軸122、124の位置を変更することにより、冷却配管132の配設位置を変更する必要がある場合であっても、この機構(メカニズム)を用いて、容易に同一形状に組んだ冷却配管132全体を歯車120、126に近づけたり遠ざけたりすることができる。これにより、歯車120、126による攪拌作用の高度化及び冷却配管132の配設位置の最適化を図ることができ、潤滑油Oiの冷却効率をより向上させることができる(詳細については後述する)。この結果、歯車120、126や軸受137等の劣化を防止し、減速機100の長期使用を可能にしている。
また、固定板134には、上下方向に複数の配管固定孔154が形成されているため、1つの固定板134で冷却配管132の配設位置を複数箇所に変更することができる。これにより、複数種類の減速機100に対して、固定板134を共通して適用することができる。この結果、固定板134を減速機100シリーズの共通部品として製造することができるため、減速機100シリーズ全体で見た場合の製造コスト、製造工程を低減させることができる。
冷却配管132は、銅製であるため、十分な熱伝達性能を有している。その上、冷却配管132の外周には、銅製の冷却フィン148が形成され、潤滑油Oiと冷却配管132の接触面積が広げられている。
冷却配管132は、歯車箱102内の潤滑油Oiの表面Oi1に対して平行に配設されると共に、この表面Oi1から垂直方向下側に向けて複数段配設されている。また、冷却配管132は、水平方向から見たときに蛇行しており、コイル状となっている。さらに、減速機100を水平方向から見たときに、垂直方向下側に向けて、少なくとも直近の上段と下段の冷却配管132同士が重ならないように配設されている。
これにより、潤滑油Oiと冷却配管132の接触する表面積が大きくなるため、全体として冷却配管132が潤滑油Oiに接触する表面積が大きくなる。このため、冷却配管132を介して、冷却水が潤滑油Oiからより多くの熱を奪う高効率な熱交換をより円滑に行うことができる。
冷却配管132が、潤滑油Oiの表面Oi1から垂直方向下側に向けて配設されている((導入用パイプ156の高さ)>(導出用パイプ158の高さ))。つまり、冷却配管132は、潤滑油Oiの表面Oi1側から、より詳細には歯車120、126に最も近い位置から潤滑油Oi内に配設されている。これにより、潤滑油Oi内で最も高温となる歯車120、126周辺の潤滑油Oiと、熱交換のなされていない最も低温の冷却液が最初に熱交換を行うことができる。このため、本実施形態では、発生する熱量に応じて、熱交換の強弱をつけた最適な熱交換を可能にしている。この結果、潤滑油Oi内に局所的な高温部を発生させず、潤滑油Oiの温度を均一にすることができる。
この潤滑油Oi内の温度を均一に冷却することについては、垂直方向下側における冷却配管132の配設段数が、低速側の歯車126側よりも高速側の歯車120側の方が多いことからも補完されている。
この構成によれば、小径である高速側の歯車120側の冷却配管132を垂直方向下側に向けて多く配設していることにより、冷却配管132と両歯車120、126の最下部との距離をほぼ一定にすることができるため、両歯車120、126から(垂直方向下側において)ほぼ同位置で、発生した熱を奪うことができる。また、発生熱量が高くなる恐れがある歯車同士120、126の噛み合い位置及び(高速回転する)高速側の歯車120周辺には、より多くの冷却配管132を配設しているため、発生する熱量が高いところに対し、冷却性能も強めている。これにより、潤滑油Oiに局所的な高温部を発生させず、冷却した潤滑油Oiを全体に広げることができ、潤滑油Oi内の温度をより均一に収束させることができる。
また、歯車120、126と冷却配管132との距離をより近づけることにより、歯車120、126の攪拌作用を利用して、冷却された潤滑油Oiをより広範囲に広げ、熱交換の攪拌性能を向上させることができる。特に、(高速回転する)高速側の歯車120は、回転力による潤滑油Oiの攪拌作用が強いため、冷却された潤滑油Oiをより広範囲に広げ、熱交換の攪拌性能をより向上させている。
即ち、冷却配管132と両歯車120、126の最下部の距離をほぼ一定にし、歯車120、126の回転速度の差異により生じる発生熱量及び攪拌作用を考慮して、冷却配管132を配設することにより、潤滑油Oiの温度を均一に冷却することができる。
また、歯車120、126周辺に冷却配管132を設けたことによる熱交換は、底面の潤滑油Oiとの間に温度差を生じさせる。結果として、この温度差は、潤滑油Oi内で対流現象を生じさせ、温度差のある潤滑油Oiを流動させるため、上述した攪拌作用を促進させる。
本実施形態では、歯車120、126による機械的な攪拌効果と、自然法則に基づく対流効果が相俟って、熱交換における高効率な攪拌作用を実現している。
この効果は、上述した表面積の拡張による効果と相俟って、冷却性能をさらに向上させることができる。
さらに、潤滑油Oiの表面Oi1から垂直方向下側に向けて配設した冷却配管132のうち、少なくとも直近の上段と下段の冷却配管132同士が重ならないように配設されている。
これにより、直近の上段と下段の冷却配管132同士が接触していないため、この冷却配管132同士の間を潤滑油Oiが流動することができる。即ち、冷却配管132は、潤滑油Oiの流動を妨げず、冷却配管132周りの潤滑油Oiの流速が速くなり、上述した攪拌効率をより一層上昇させることができる。よって、この効果は、冷却性能をさらに向上させることができる。
即ち、垂直方向下側における潤滑油Oiの流動性の向上は、単に冷却配管132を積層したわけではなく、本実施形態にかかる構成の配列を採用しているからこそ実現できる効果であり、冷却性能をより向上させるために有効な要素である。
本発明の実施形態にかかる冷却配管132の階層構造は、上述した冷却配管132の歯車120、126に対する距離を調整する機構による効果と相俟って、潤滑油Oiの表面Oi1から垂直方向下側に向けての冷却配管132と潤滑油Oiの接触する表面積が大きくなると共に、攪拌性能の向上を図ることができる。この結果、冷却装置の冷却能力をより向上させることができる。
即ち、本発明は、冷却配管132の配設パターンを同一平面内(2次元)に限定せず、潤滑油Oiの円滑な流動性を補完できる冷却配管132と歯車120、126の位置関係を考慮して、高さ方向(3次元)まで更に拡張して冷却配管132の配設パターンを形成することにより、単に冷却配管132を積層しただけでは得ることができない飛躍的な冷却性能の向上を実現している。
この冷却性能の向上により、歯車120、126の特に軸受137(出力軸124側の軸受:図示略)部分の劣化を防止し、減速機100の使用期間の長期化及びメンテナンス周期の長期化を実現することができる。
また、内部冷却方式であるため、減速機100の小型化、冷却コストの低減化を図ることができる。
以上のことから、本発明を用いることにより、冷却装置の冷却性能の向上を図ると共に部品の共通化を図り、減速機100の小型化及び装置コストの低減化を図ることができる。
なお、本実施形態では、熱交換の高効率化を考慮して、導入用パイプの取り付け位置を導出用パイプより高く設けているが、導入用パイプと導出用パイプを取り付ける高さを同一としてもよい。
また、熱伝導率を考慮し、銅製の冷却配管の材料を用いているが、腐食性、耐熱性を考慮し、他の材料(例えば、ステンレス等)を用いてもよい。冷却配管の内径は、同一に限らず、より冷却性能を高めるため、発熱が高い(高温部の)高速段側の冷却配管の外径を大きくしてもよい。また、同一の高さ方向における平面内では、冷却配管は、長方形の形状を構成しているが、コイル状のように蛇行して配設することにより、潤滑油Oiとの接触面積をより広げてもよい。冷却配管外周に形成されている冷却フィンは、その形状や大きさを工夫して、潤滑油Oiとの接触面積をより広げ、冷却性能を向上させることができる。
上記実施形態では、抄紙機に用いる減速機を想定していたため、冷却媒体として(腐食時に交換が容易な)冷却水(水冷)を用いているが、冷却媒体として機能し得るものであるならば、特に限定されるものではない。
固定板(下端から最下部に形成された配管固定孔までの長さH1と上端から最上部に形成された配管固定孔までの長さH4が異なる部材)の上下を180度回転させて使用したり、高さ方向の位置が異なる配管固定孔が形成された左右の固定板を取り替えたりすることにより、歯車の大きさ、要求される冷却性能に応じ冷却配管の高さをより微調整しやすくすることができる。また、導入孔と導出孔を歯車箱の同じ側面に形成しているが、両者を各々異なる側面に形成してもよい。冷却配管の配設位置は冷却配管の配設時に調整されるが、作業者の手動による調整機構または自動調整機構を設け(共に図示略)、メンテナンス時にこれらの機構を用いて、冷却配管の配設位置を調整できるようにしてもよい。
歯車箱内に取り付けられる歯車として、平行軸歯車だけでなく、直交歯車に本発明を適用することができる。また、歯車の段数は、1段ギヤのタイプのものに限らず、2段以上のタイプのものであっても本発明を適用することができる。
また、図示はしないが、配管固定孔を長孔としてもよい。これにより、冷却配管の高さ方向の微調整ができるため、冷却配管の(高さ方向における)配設位置の変更をより容易に、且つより適切に行うことができる。また、冷却配管の配設位置の微調整ができるため、適用できる減速機のバリエーションもより広がり、減速機シリーズ全体としての共通部品が多くなるため、減速機シリーズ全体で見た場合の製造コストを低減することができる。なお、冷却配管の配設位置を微調整できる機構であれば、配管固定孔を長孔にする以外の機構を用いてもよい。
支持部は、上記実施形態において歯車箱の底面に設けられているが、歯車箱の他の側面に設けてもよい。また、例えば、冷却配管が垂直方向に複数段配設されないときには、冷却配管がゆがむ危険性が低いため、支持部を必ずしも設ける必要がない。
なお、実施形態に記載されている構成部品・要素のうち、特に記載されていないものであっても、構成部品の寸法、材質、形状、その他相対配置などは特に特定的な断りがない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではない。
100…減速機
102…歯車箱
128…導入孔
130…導出孔
132…冷却配管

Claims (7)

  1. 歯車箱を備えた減速機において、
    該歯車箱に、潤滑剤の冷却媒体の導入孔と、該冷却媒体の導出孔と、を設けると共に、該歯車箱内に前記導入孔を介して導入された前記冷却媒体を前記導出孔を介して導出する冷却配管を設け、
    且つ、
    該冷却配管と、前記歯車箱内に配置した歯車と、の間の距離を調整する調整機構を設けた
    ことを特徴とする減速機。
  2. 請求項1において、
    前記調整機構が、前記冷却配管と、前記歯車箱内に配置した歯車と、の垂直方向における距離を調整する
    ことを特徴とする減速機。
  3. 請求項1または2において、
    前記調整機構が、前記歯車箱に脱着可能に固定されるとともに、前記冷却配管の該歯車箱内での配設位置を変更するための配管固定孔を有する固定板を備えている
    ことを特徴とする減速機。
  4. 請求項3において、
    前記固定板が、前記配管固定孔を少なくとも上下方向に複数有することを特徴とする減速機。
  5. 請求項3または4において、
    前記配管固定孔が、長孔であることを特徴とする減速機。
  6. 請求項3〜5のいずれかにおいて、
    前記固定板が上下を180度回転させて前記歯車箱に取り付け可能とされている
    ことを特徴とする減速機。
  7. 請求項1〜6のいずれかにおいて、
    前記歯車箱側に前記冷却配管を支持する支持部を設けるとともに、
    該支持部が該冷却配管に形成した溝部分を脱着可能に支持している
    ことを特徴とする減速機。
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