JP5248044B2 - テーブルシステムおよびx線ct装置 - Google Patents

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Description

本発明は、テーブルシステム(table system)およびX線CT装置に関し、特に、基台から水平方向に繰り出される天板を有するテーブルシステム、および、そのようなテーブルシステムを有するX線CT装置に関する。
X線CT装置では、撮影の対象すなわち患者を横たえて支持するテーブルシステムが用いられる。テーブルシステムは、天板を基台から水平方向に繰り出し、患者を撮影空間に搬入するようになっている(例えば、特許文献1の第3−4頁、図1参照)。
このようなテーブルシステムでは、天板の繰出し量が増すにつれて天板のオーバーハング(overhang)荷重が増大するため、搬送抵抗が大きくなる。予想される最大荷重の下での搬送抵抗に打ち勝って円滑な搬送が可能なように、搬送力を予め大きくしておくと、体重が軽い患者については搬送力の余裕があり過ぎて安全上の問題が生じる。
この問題を解決するために、例えば、天板の撓みの程度を、天板の下面に接触可能な所定の部材を用いて回転モーメント(moment)に変換して検出し、その検出信号に基づいて天板の駆動ローラの回転力を制御するテーブルシステムが提案されている(例えば、特許文献2参照)。また、例えば、クレードル(cradle)のホームポジション(home
position)からの距離とクレードルの駆動ローラ(roller)に作用する圧力とを検出し、検出された距離と圧力に基づいて間接的に天板の撓みの程度を検出して、駆動モータ(motor)への供給電流を制御するクレードル装置が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特開平10−108861号公報 特開2005−245560号公報 実開平7−9310号公報
しかしながら、天板の撓みの程度を回転モーメントに変換して検出する上記テーブルシステムでは、検出分解能を上げようとすると天板の支持剛性を上げることができず、少しでも撓みの少ないテーブルが欲しいという医師や技師の要求と相反するという問題がある。また、クレードルのホームポジションからの距離と駆動ローラに作用する圧力とを検出し、これらに基づいて間接的にクレードルの撓みの程度を検出するクレードル装置では、予想される最大荷重を保障するには駆動ローラに作用する圧力の検出可能範囲を比較的広くとる必要があり、構造が大掛かりになりコスト(cost)が増大するという問題がある。
本発明は、上記事情に鑑み、天板の支持剛性を高く保ちつつ、簡単な構造で、天板の撓みの程度を高い検出分解能で検出することが可能なテーブルシステムおよびそのようなテーブルシステムを有するX線CT装置を提供することを目的とする。
第1の観点では、本発明は、基台と、前記基台から水平方向に繰出し可能に支持された天板と、前記天板に搬送力を与えて該天板を天板繰出し方向に搬送する搬送手段と、前記基台に設けられた、光束を発生する光発生手段と、前記光束を受光面で検出する光検出手段であって前記基台の撓みに応じてその受光位置が変化する光検出手段とを有し、前記受光位置を検出することにより前記基台の撓みを検出する撓み検出手段とを具備するテーブルシステムを提供する。
第2の観点では、本発明は、前記検出された受光位置に基づいて、前記基台の撓みの程度が大きくなると前記搬送力が大きくなるよう前記搬送手段を制御する制御手段をさらに具備する、上記第1の観点のテーブルシステムを提供する。
第3の観点では、本発明は、前記基台が、垂直方向の傾きが調整可能であり、前記検出された受光位置に基づいて、前記天板の撮影空間に位置する部分の傾きが該部分の撓み角分補償されるよう前記基台の傾きを制御する制御手段をさらに具備する、上記第1の観点のテーブルシステムを提供する。
第4の観点では、本発明は、前記基台が、高さ調整可能であり、前記検出された受光位置に基づいて、前記天板の撮影空間に位置する部分の高さが該部分の撓み量分補償されるよう前記基台の高さを制御する制御手段をさらに具備する、上記第1の観点のテーブルシステムを提供する。
第5の観点では、本発明は、前記制御手段が、天板繰出し前に検出された前記光束の受光位置と天板繰出し後に検出された前記光束の受光位置との間の差異の大きさに基づいて制御する、上記第2の観点から第4の観点のいずれか1つの観点のテーブルシステムを提供する。
第6の観点では、本発明は、前記制御手段が、対象を前記天板に載置する前に検出された前記光束の受光位置と前記対象を前記天板に載置した後に検出された前記光束の受光位置との間の差異の大きさに基づいて制御する、上記第2の観点から第4の観点のいずれか1つの観点のテーブルシステムを提供する。
第7の観点では、本発明は、前記光発生手段が、天板繰出し方向と同じ方向の成分を含む所定方向の光束を発生し、前記光検出手段が、前記受光位置が前記基台の撓みの程度に応じて変化するような位置に設けられ、前記受光位置が反映された検出信号を出力し、前記撓み検出手段が、前記検出信号に基づいて前記受光位置を特定する受光位置特定手段を具備する、上記第1の観点から第6の観点のいずれか1つの観点のテーブルシステムを提供する。
第8の観点では、本発明は、前記光束の光路が単直線状である、上記第1の観点から第7の観点のいずれか1つの観点のテーブルシステムを提供する。
第9の観点では、本発明は、前記光束を少なくとも1回反射させる光学系をさらに具備し、前記光束の光路が折れ線状である、上記第1の観点から第8の観点のいずれか1つの観点のテーブルシステムを提供する。
第10の観点では、本発明は、前記光学系の光反射面が曲面である、上記第9の観点のテーブルシステムを提供する。
第11の観点では、本発明は、前記光発生手段が前記基台の天板繰出し方向における一端部側に配され、前記光検出手段が前記基台の他端部側に配される、上記第8の観点から第10の観点のいずれか1つの観点のテーブルシステムを提供する。
第12の観点では、本発明は、前記光発生手段と前記光検出手段が、共に前記基台の天板繰出し方向における一端部側に配される、上記第9の観点または第10の観点のテーブルシステムを提供する。
第13の観点では、本発明は、前記基台が天板繰出し方向に伸びるパイプフレームを有し、前記光発生手段と前記光検出手段とが前記パイプフレーム内に設けられる、上記第1の観点から第12の観点のいずれか1つの観点のテーブルシステムを提供する。
第14の観点では、本発明は、前記光検出手段の受光面が、多数の電荷結合素子(CCD)で構成される、上記第1の観点から第13の観点のいずれか1つの観点のテーブルシステムを提供する。
第15の観点では、本発明は、前記光発生手段がレーザ光源である、上記第1の観点から第14の観点のいずれか1つの観点のテーブルシステムを提供する。
第16の観点では、本発明は、テーブルシステムに搭載されて撮影空間に搬入された対象をX線でスキャンして得られる複数ビューの投影データに基づいて画像を再構成するX線CT装置であって、前記テーブルシステムが、基台と、前記基台から水平方向に繰出し可能に支持された天板と、前記天板に搬送力を与えて該天板を天板繰出し方向に搬送する搬送手段と、前記基台に設けられた、光束を発生する光発生手段と、前記光束を受光面で検出する光検出手段であって前記基台の撓みに応じてその受光位置が変化する光検出手段とを有し、前記受光位置を検出することにより前記基台の撓みを検出する撓み検出手段とを具備する、X線CT装置を提供する。
第17の観点では、本発明は、前記検出された受光位置に基づいて、前記基台の撓みの程度が大きくなると前記搬送力が大きくなるよう前記搬送手段を制御する制御手段をさらに具備する、上記第16の観点のX線CT装置を提供する。
第18の観点では、本発明は、前記基台が、垂直方向の傾きが調整可能であり、前記検出された受光位置に基づいて、前記天板の前記撮影空間に位置する部分の傾きが該天板の撓み角分補償されるよう前記基台の傾きを制御する制御手段をさらに具備する、上記第16の観点のX線CT装置を提供する。
第19の観点では、本発明は、前記基台が、高さ調整可能であり、前記検出された受光位置に基づいて、前記天板の前記撮影空間に位置する部分の高さが該部分の撓み量分補償されるよう前記基台の高さを制御する制御手段をさらに具備する、上記第16の観点のX線CT装置を提供する。
第20の観点では、本発明は、前記検出された受光位置に基づいて、前記画像が、前記天板の前記撮影空間に位置する部分を該部分の撓み量および/または撓み角分補償してスキャンしたときに得られる画像になるようデータ処理を行うデータ処理手段をさらに具備する、第16の観点のX線CT装置を提供する。
本発明によれば、天板を支持する基台に設けられた、光発生手段と光検出手段を用いて、天板の繰出しに伴う基台の撓みの程度に応じて変化する、光束の受光位置を検出して天板の撓みの程度を検出するので、テーブルの構造設計を大幅に変更することなく、基台の僅かな撓みを光束の受光位置の変化として検出することができ、天板の支持剛性を高く保ちつつ、簡単な構造で、天板の撓みの程度を高い検出分解能で検出することが可能なテーブルシステムおよびそのようなテーブルシステムを有するX線CT装置を実現することができる。
以下、図面を参照して発明を実施するための最良の形態を説明する。なお、本発明は、発明を実施するための最良の形態に限定されるものではない。
(第1の実施形態)
図1はX線CT装置のブロック図である。本装置は本発明を実施するための最良の形態の一例である。本装置の構成によって、X線CT装置に関する本発明を実施するための最良の形態の一例が示される。また、本装置の構成の一部によって、テーブルシステムに関する本発明を実施するための最良の形態の一例が示される。
図1に示すように、本装置は、走査ガントリ(gantry)2、テーブルシステム100および操作コンソール(console)6を備えている。走査ガントリ2はX線管20を有する。X線管20から放射された図示しないX線は、コリメータ(collimator)22により扇状のX線ビームすなわちファンビーム(fan
beam)X線となるように成形(コリメーション: collimation)され、X線検出器24に照射される。X線検出器24は、X線ビーム(beam)の広がりに合わせてアレイ(array)状に配列された多数のX線検出素子を有する。X線検出器24の構成については後にあらためて説明する。
X線管20とX線検出器24の間の空間には、撮影の対象がテーブルシステム100に搭載されて搬入される。テーブルシステム100は、本発明におけるテーブルシステムの一例である。テーブルシステム100については後にあらためて説明する。X線管20、コリメータ22およびX線検出器24は、X線照射・検出装置を構成する。X線照射・検出装置については後にあらためて説明する。
X線検出器24にはデータ収集部26が接続されている。データ収集部26は、X線検出器24の個々のX線検出素子の検出信号をディジタルデータ(digital
data)として収集する。X線検出素子の検出信号は、X線による対象の投影を表す信号となる。以下、これを投影データあるいは単にデータともいう。
X線管20からのX線の照射は、X線コントローラ(controller)28によって制御される。なお、X線管20とX線コントローラ28との接続関係については図示を省略する。コリメータ22は、コリメータコントローラ30によって制御される。なお、コリメータ22とコリメータコントローラ30との接続関係については図示を省略する。
以上のX線管20からコリメータコントローラ30までのものが、走査ガントリ2の回転部34に搭載されている。回転部34の回転は、回転コントローラ36によって制御される。なお、回転部34と回転コントローラ36との接続関係については図示を省略する。
操作コンソール6はデータ処理装置60を有する。データ処理装置60は、例えばコンピュータ(computer)等によって構成される。データ処理装置60には、制御インタフェース(interface)62が接続されている。制御インタフェース62には、走査ガントリ2とテーブルシステム100が接続されている。データ処理装置60は制御インタフェース62を通じて走査ガントリ2およびテーブルシステム100を制御する。
走査ガントリ2内のデータ収集部26、X線コントローラ28、コリメータコントローラ30および回転コントローラ36が、制御インタフェース62を通じて制御される。なお、それら各部と制御インタフェース62との個別の接続については図示を省略する。
データ処理装置60には、データ収集バッファ(buffer)64が接続されている。データ収集バッファ64には、走査ガントリ2のデータ収集部26が接続されている。データ収集部26で収集されたデータがデータ収集バッファ64を通じてデータ処理装置60に入力される。
データ処理装置60には記憶装置66が接続されている。記憶装置66には、データ収集バッファ64および制御インタフェース62を通じてそれぞれデータ処理装置60に入力された投影データが記憶される。記憶装置66にはまたデータ処理装置60用のプログラム(program)が記憶される。データ処理装置60がそのプログラムを実行することにより、本装置の動作が遂行される。
データ処理装置60は、データ収集バッファ64を通じて記憶装置66に収集した投影データを用いて画像再構成を行う。画像再構成には、例えばフィルタード・バックプロジェクション(filtered
back projection)法等が用いられる。
データ処理装置60には、表示装置68および操作装置70が接続されている。表示装置68は、グラフィックディスプレー(graphic display)等で構成される。操作装置70はポインティングデバイス(pointing
device)を備えたキーボード(keyboard)等で構成される。
表示装置68は、データ処理装置60から出力される再構成画像やその他の情報を表示する。操作装置70は、使用者によって操作され、各種の指示や情報等をデータ処理装置60に入力する。使用者は表示装置68および操作装置70を使用してインタラクティブ(interactive)に本装置を操作する。
図2は、X線検出器24の模式的構成を示す図である。同図に示すように、X線検出器24は、多数のX線検出素子24(ik)を2次元アレイ(array)状に配列した多チャンネルのX線検出器となっている。複数のX線検出素子24(ik)は、全体として、円筒凹面状に湾曲したX線検出面を形成する。
iはチャンネル(channel)番号であり例えばi=1,2,・・・,1024である。kは列番号であり例えばk=1,2,・・・,32である。X線検出素子24(ik)は、列番号kが同一なもの同士でそれぞれ検出素子列を構成する。なお、X線検出器24の検出素子列は32列に限るものではなく、適宜の複数あるいは単数であってもよい。
X線検出素子24(ik)は、例えばシンチレータ(scintillator)とフォトダイオード(photo diode)の組み合わせによって構成される。なお、これに限るものではなく、例えばカドミウム・テルル(CdTe)等を利用した半導体X線検出素子、あるいは、キセノンガス(Xe
gas)を利用した電離箱型のX線検出素子であってもよい。
図3は、X線照射・検出装置におけるX線管20とコリメータ22とX線検出器24の相互関係を示す図である。なお、図3の(a)は走査ガントリ2の正面から見た状態を示す図、(b)は側面から見た状態を示す図である。同図に示すように、X線管20から放射されたX線は、コリメータ22によりファン(fan)状のX線ビーム500となるように成形されてX線検出器24に照射される。
図3の(a)では、ファン状のX線ビーム500のひとつの方向の広がりを示す。以下、この方向を幅方向ともいう。X線ビーム500の幅方向は、X線検出器24におけるチャンネルの配列方向に一致する。(b)ではX線ビーム500の他の方向の広がりを示す。以下、この方向をX線ビーム500の厚み方向ともいう。X線ビーム500の厚み方向は、X線検出器24における複数の検出素子列の並設方向に一致する。X線ビーム500の2つの広がり方向は互いに垂直である。
図4は、X線照射・検出装置と対象8との関係を示す図である。テーブルシステム100の天板102に載置された対象8は、例えば図4に示すように、上記のようなX線ビーム500に体軸を交差させてX線照射空間に搬入される。走査ガントリ2は、内部にX線照射・検出装置を包含する筒状の構造になっている。
X線照射空間は走査ガントリ2の筒状構造の内側空間に形成される。X線ビーム500によってスライス(slice)された対象8の像がX線検出器24に投影される。X線検出器24によって、対象8を透過したX線が検出器列ごとに検出される。対象8に照射するX線ビーム500の厚みthは、コリメータ22のアパーチャ(aperture)の開度により調節される。
X線照射・検出装置の回転に並行して、矢印42で示すように天板102を対象8の体軸方向に連続的に移動させることにより、X線照射・検出装置は、対象8に関して相対的に、対象8を包囲する螺旋状の軌道に沿って旋回することになる。これによっていわゆるヘリカルスキャン(helical
scan)が行われる。天板102を停止させた状態でX線照射・検出装置の回転させればアキシャルスキャン(axial scan)が行われる。
スキャンの1回転当たり複数(例えば1000程度)のビューの投影データが収集される。投影データの収集は、X線検出器24−データ収集部26−データ収集バッファ64の系列によって行われる。このようにして収集された投影データに基づいて、データ処理装置60により画像再構成が行われる。
ここで、テーブルシステム100について説明する。
図5は、テーブルシステム100の機械的な構造を概略的に示す図である。同図に示すように、テーブルシステム100は天板102を有する。天板102は基台104によって水平に支持されている。天板102は、対象8を搭載して基台104から水平方向への繰出し(右方向)および引戻し(左方向)が可能になっている。繰出し方向には走査ガントリ2(図略)が存在する。基台104は、水平なレール(rail)142を有し、その上を天板102が移動できるようになっている。天板102は、繰出し側とは反対側の端部に複数の車輪144を有し、これら車輪144でレール142を上下に挟むようして、レール142に装架されている。また、基台104は搬送部112を有する。搬送部112は、レール142の天板繰出し側の先端付近に天板102の下面に接するように設けられ、天板102に搬送力を与えて天板102を天板繰出し方向に搬送する。搬送部112は天板102の下面に接触して回転する送りローラ(roller)を有する。搬送部112の構成については後にあらためて説明する。
図6は、テーブルシステム100の要部を示すブロック図である。同図に示すように、テーブルシステム100は、基台104に設けられ天板繰出し方向と同じ方向の成分を含む所定方向のレーザ光線600を発生するレーザ(LASER)光源122を有する。また、テーブルシステム100は、レーザ光線600を受光面124aで受光して検出し、受光面124aにおけるレーザ光線600の受光位置が反映された検出信号を出力する光検出器であって、その受光位置が天板102の繰出しに伴う基台104の撓みの程度に応じて変化するような位置に設けられた光検出器124を有する。受光面124aは多数の光検出素子である電荷結合素子(CCD)で構成され、光検出器124はレーザ光線600の受光位置が反映された各光検出素子の検出信号を出力する。また、テーブルシステム100は、光検出器124の検出信号に基づいてレーザ光線600の受光位置を特定する受光位置特定部125と、特定された受光位置に基づいて、基台104の撓みの程度が大きくなると天板102の搬送力が大きくなるよう搬送部112を制御する制御部116を有する。
光検出器124の検出信号はローパスフィルタ(LPF;Low Pass Filter)120により高周波成分抑制処理が施されて制御部116に入力され、この入力信号に基づく制御信号が制御部116から駆動部118に与えられ、この制御信号に基づき駆動部118によって送りローラが駆動される。このローパスフィルタ120は、天板102に載置された対象8の体動や天板102を繰り出す際の振動により天板102および基台104が揺れたときに、光検出器124の検出信号の強度が揺れるのを防ぎ、レーザ光線600の実質的な受光位置を特定できるようにするためのものである。なお、ローパスフィルタ120により抑制される検出信号の周波数域としては、例えば、数ヘルツ(Hz)以上を考えることができる。
図7は、基台104とレーザ光源122および光検出器124との位置関係を示す図である。図7の(a)は基台104の側面から見た状態を示す図、(b)は、基台104の上面から見た状態を示す図である。同図に示すように、基台104は両側面部に、天板繰出し方向に平行に伸びる2つのパイプフレーム(pipe
flame)104aを有する。一方のパイプフレーム104aには、天板繰出し方向における一端部側にレーザ光源122が配され、他端部側に光検出器124が配されている。レーザ光源122から射出されたレーザ光線600は光検出器124で検出される。光検出器124は、レーザ光線600を検出してその受光位置が反映された検出信号を出力する。なお、レーザ光源122と光検出器124は基台104の外面に設けてもよいが、レーザ光源122から発生したレーザ光線600を遮ることがないように、また、光検出器124にて不要な光が検出されないようにするためにも、これらを基台104の内部に設けることが望ましい。
図8は、光検出器124の模式的構成を示す図である。同図に示すように、光検出器124は、多数の光検出素子124(pq)を2次元アレイ状に配列した多ピクセル(pixel)の光検出器となっている。複数の光検出素子124(pq)は、全体として、平面状の受光面を形成する。個々の光検出素子124(pq)は、検出する光の強度に応じた検出信号を出力する。なお、これに限るものではなく、2値化した信号、すなわち、強度が所定のしきい値を超える光を検出したときにのみ所定の検出信号を出力するものであってもよい。
pは列番号であり例えばp=1,2,・・・,12である。qは行番号であり例えばq=1,2,・・・,16である。なお、光検出器124の光検出素子の行数および列数はこれらに限るものではなく、適宜の複数であってもよいし、行数と列数のいずれか一方は単数であってもよい。
光検出素子124(pq)は、例えば電荷結合素子(CCD)によって構成される。なお、これに限るものではなく、例えばフォトダイオード等であってもよい。
ここで、受光位置特定部125によるレーザ光線600の受光位置の特定方法について説明する。
図9は、天板102をホームポジションから所定の位置まで繰り出したことにより、レーザ光線600の受光領域が変化した様子を示す図である。同図に示すように、光検出器124の受光面124aは、例えば、12×16ピクセルで構成される。レーザ光線600の受光領域は、受光面124a上で、例えば、直径5ピクセル程度の円領域となる。天板繰出し前のレーザ光線600の受光領域R0は、例えば受光面124aの下方に位置している。天板102を徐々に繰り出すと天板102が徐々に撓み、これに伴って基台104も撓む。これにより、受光面124aがレーザ光線600に対して下方に下がり、レーザ光線600の受光領域は受光面124aの上方に移動する。受光領域R1は、天板102を所定の位置まで繰り出したときのレーザ光線600の受光領域である。なお、ここでは、説明を容易にするため受光面のピクセル数を少なくしているが、実際にはこれより多く、例えば120×160ピクセル程度等としてもよい。
レーザ光線600の受光位置は、例えば、受光面124aを構成するすべての光検出素子の検出信号強度について重心を求めることで特定することができる。すなわち、行番号p,列番号qの光検出素子の座標をXpqとし、この光検出素子の検出信号強度をI(Xpq)とすると、受光位置を表す座標Z1は次式に従って算出することができる。
Z1=Σ{Xpq×I(Xpq)}/ΣI(Xpq) (1)
また例えば、レーザ光線600の受光位置は、受光領域のp方向における最大幅に対応した線分と受光領域のq方向における最大幅に対応した線分との交点として求めることができる。すなわち、検出信号強度が所定のしきい値を超えた光検出素子が最も長く連続する座標範囲を、p方向について[Xpa1,qa ,Xpa2,qa]とし、q方向について[Xpb,qb1 ,Xpb,qb2]とすると、受光位置を表す座標Z1は次式のようになる。
Z1=Xpb,qa (2)
なお、レーザ光線600の受光位置は、行方向および列方向のうち受光位置が主に変化するいずれか一方の所定方向の座標のみで表してもよい。
このように、レーザ光線600の受光位置を特定する方法は種々考えられるが、いずれの方法を採用してもよい。
図10は、搬送部112の構成を示す図である。同図に示すように、搬送部112は、送りローラ202、受けローラ204およびモータ(motor)206を有する。これらは基台104の上に回転軸が平行になるように取り付けられている。
送りローラ202は天板102の下面に接触し、摩擦を利用して天板102を水平方向に送るようになっている。受けローラ204は、送りローラ202に関して天板繰り出し側に取り付けられる。モータ206は、送りローラ202に関して天板引き戻し側に取り付けられる。
送りローラ202とモータ206は、それぞれのプーリ(pulley)222,262同士がベルト(belt)264によって連結され、モータ206から送りローラ202回転力を与えるようになっている。なお、送りローラ202とモータ206の連結は、プーリとベルトの代わりに歯車等の適宜の回転伝達手段によって行うようにしてもよい。
モータ206は可逆的に回転可能なものである。したがって、天板102は送りローラ202によって水平方向に可逆的に送られ、繰り出し(右方向)および引き戻し(左方向)が行われる。このようなモータを有することにより、送りローラ202を適切に駆動することができる。
送りローラ202の回転軸は、基台104に固定された軸受によって支えられている。このことを黒く塗りつぶした三角形で表す。送りローラ202の回転軸に、基台104に立てられた柱224が遊嵌している。送りローラ202の回転軸の位置が固定されているので、送りローラ202による天板102の支持剛性を高めることができる。
受けローラ204は、基台104上の柱244に取り付けられ、天板102の下面と対向するようになっている。
このような搬送部112によって天板102を繰り出すと、繰出し量すなわちオーバーハング量の増加とともに、天板102の自重と対象8の体重を合わせた荷重によって天板102に作用する曲げモーメントすなわちオーバーハング荷重が増加し天板102が下に撓む。これに伴い、基台104に作用する曲げモーメントも増加し基台104が下に撓む。基台104が下に撓むと、レーザ光源122から射出されたレーザ光線600の光検出器124に対する相対的な位置が変化する。これにより、基台104の僅かな撓みをレーザ光線600の受光位置の変化として検出することができる。
受光位置特定部125は、光検出部124を構成する個々の光検出素子124(pq)の検出信号を用いてレーザ光線600の受光位置を上述のような方法で特定し、制御部116は、特定された受光位置に基づいて、送りローラ202が天板102を搬送する力を制御する。
搬送力の制御は、例えば、所定の基準位置とレーザ光線600の受光位置との差異の大きさに基づいて搬送力を変える制御である。より具体的には、例えば、天板102を繰り出す前の状態における光検出器124の検出信号を用いて特定された受光位置を基準位置として、その基準位置と天板102の繰出し後に特定された受光位置との間の距離、あるいはその距離の水平成分や垂直成分を表す長さ等である所定のパラメータ(parameter)を算出し、そのパラメータが所定の閾値Mを超えない間は搬送力を200〔N〕(ニュートン;newton)とし、閾値Mを超えたときは300〔N〕に上げるような制御である。
なお、搬送力の制御はこれに限らず、閾値を多段階に設定しそれら閾値に対するパラメータ値の大小に応じて搬送力を多段階に制御するようにしてもよく、あるいは、パラメータ値に応じて搬送力を連続的に制御するようにしてもよい。また、レーザ光線600の受光位置と適切な搬送力との対応関係を予め実験等により求め、この対応関係を参照して搬送力を制御するようにしてもよい。
また例えば、天板102を繰り出す前の状態において、対象8を天板102に載置する前の状態における光検出器124の検出信号を用いて特定された受光位置を基準位置として、その基準位置と対象8を天板102に載置した後に特定された受光位置との間の距離、あるいはその距離の水平成分や垂直成分を表す長さ等である所定のパラメータを算出し、天板102の繰出し量と搬送力との対応関係をパラメータの各範囲毎に規定したルックアップテーブル(look−up
table)を参照して、算出されたパラメータの値に応じた上記対応関係に従って、天板102の繰出し量に基づいて搬送力を変化させるように制御してもよい。
このような本実施形態によれば、受光位置特定部125が、天板102を支持する基台104に設けられたレーザ光源122と光検出器124とにより、天板102の繰出しに伴う基台104の撓みの程度に応じて変化するレーザ光線600の受光位置を特定し、制御部116がその受光位置に基づいて天板102に与える搬送力を制御するので、テーブルの構造設計を大幅に変更することなく、基台104の僅かな撓みをレーザ光線600の受光位置の変化として検出することで、天板102の曲げモーメントすなわちオーバーハング荷重を間接的に感度よく検出することができ、天板102の支持剛性を高く保ちつつ、簡単な構造で、天板102の搬送力の余裕が適切なテーブルシステムおよびそのようなテーブルシステムを有するX線CT装置を実現することができる。
以下、本発明の第2の実施形態から第4の実施形態として、レーザ光源112と光検出器124とを用いて基台104の撓みを検知する機構を応用して天板102の撓みを補正するテーブルシステムおよびX線CT装置について説明する。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態によるテーブルシステムおよびX線CT装置について説明する。本実施形態によるテーブルシステム200の機械的な構造は、図5に示すように、第1の実施形態によるテーブルシステム100と略同じ構造であるが、基台104はアクチュエータ(actuator)等で構成される傾き調整機構113を有し、基台104の垂直方向の傾きが調整可能である。
図11は、本実施形態によるテーブルシステム200の要部を示すブロック図である。テーブルシステム200は、基台104に設けられたレーザ光源122と光検出器124と、受光位置特定部125、撓み角算出部126、制御部116を有する。受光位置特定部125は、光検出器124の検出信号に基づいてレーザ光線600の受光位置を特定する。また、撓み角算出部126は、天板繰出し前に特定されたレーザ光線600の受光位置と天板繰出し後に特定されたレーザ光線600の受光位置との間の差異の大きさと、天板102の撓みの程度と基台104の撓みの程度との対応関係とに基づいて、撮影空間Sにおける天板102の撓み角を算出する。すなわち、撓み角算出部126は、基台104の撓みの程度に基づいて天板102の先端の撓み量と撓み角を算出し、天板102の繰出し量等に基づいて、天板102の撮影空間Sに位置する部分の撓み角を算出する。撮影空間Sは、例えば図4に示すように、対象8の体軸上で厚さthとなるX線ビーム500を照射してスキャンする場合に、このスキャンで得られた投影データから断層像が再構成される厚さthの空間を意味する。制御部116は、天板102の撮影空間Sに位置する部分の傾きが上記算出された撓み角分補償されるよう傾き調整機構113を制御して基台104の傾きを制御する。上記した、天板102の撓みの程度と基台104の撓みの程度との対応関係は、例えば、実験等により予め求めておけばよい。
なお、基台104の傾きの制御については、レーザ光線600の受光位置と補償すべき撓み角との対応関係を予め実験等により求めておき、その対応関係を参照して、レーザ光線600の受光位置から直接、基台104の傾きを制御するようにしてもよい。
また例えば、天板102を繰り出す前の状態において、対象8を天板102に載置する前の状態における光検出器124の検出信号を用いて特定された受光位置を基準位置として、その基準位置と対象8を天板102に載置した後に特定された受光位置との間の距離、あるいはその距離の水平成分や垂直成分を表す長さ等である所定のパラメータを算出し、天板102の繰出し量と天板102の補償すべき撓み角との対応関係をパラメータの各範囲毎に規定したルックアップテーブルを参照して、算出されたパラメータの値に応じた上記対応関係に従って、天板102の繰出し量に基づいて天板102の撓み角を補償するように制御してもよい。
このような本実施形態によれば、天板102が撓んでもスライス面が対象8の体軸に対して垂直である断層像を得ることができる。
なお、このようなテーブルシステム200を有するX線CT装置も、本発明の実施形態の一例である。
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態によるテーブルシステムおよびX線CT装置について説明する。本実施形態によるテーブルシステム300の機械的な構造は、図5に示すように、第1の実施形態によるテーブルシステム100と略同じ構造であるが、基台104は昇降機構114を有し、基台104の高さが調整可能である。
図12は、本実施形態によるテーブルシステム300の要部を示すブロック図である。テーブルシステム300は、基台104に設けられたレーザ光源122と光検出器124と、受光位置特定部125、撓み量算出部127、制御部116を有する。受光位置特定部125は、光検出器124の検出信号に基づいてレーザ光線600の受光位置を特定する。また、撓み量算出部127は、天板繰出し前に特定されたレーザ光線600の受光位置と天板繰出し後に特定されたレーザ光線600の受光位置との間の差異の大きさと、天板102の撓みの程度と基台104の撓みの程度との対応関係とに基づいて、天板102の撮影空間Sに位置する部分の撓み量を算出する。すなわち、撓み量算出部126は、基台104の撓みの程度に基づいて天板102の先端の撓み量と撓み角を算出し、天板102の繰出し量等に基づいて、天板102の撮影空間に位置する部分の撓み量を算出する。制御部116は、天板102の撮影空間Sに位置する部分の高さが上記算出された撓み量分補償されるよう昇降機構114を制御して基台104の高さを制御する。上記した、天板102の撓みの程度と基台104の撓みの程度との対応関係は、例えば、実験等により予め求めておけばよい。
なお、基台104の高さの制御については、レーザ光線600の受光位置と補償すべき撓み量との対応関係を予め実験等により求めておき、その対応関係を参照して、レーザ光線600の受光位置から直接、基台104の高さを制御するようにしてもよい。
また例えば、天板102を繰り出す前の状態において、対象8を天板102に載置する前の状態における光検出器124の検出信号を用いて特定された受光位置を基準位置として、その基準位置と対象8を天板102に載置した後に特定された受光位置との間の距離、あるいはその距離の水平成分や垂直成分を表す長さ等である所定のパラメータを算出し、天板102の繰出し量と天板102の補償すべき撓み量との対応関係をパラメータの各範囲毎に規定したルックアップテーブルを参照して、算出されたパラメータの値に応じた上記対応関係に従って、天板102の繰出し量に基づいて天板102の撓み量を補償するように制御してもよい。
このような本実施形態によれば、天板102が撓んでも撮影空間Sに対して対象8の体軸がぶれない断層像を得ることができる。
なお、このようなテーブルシステム300を有するX線CT装置も、本発明の実施形態の一例である。
(第4の実施形態)
本発明の第4の実施形態による、テーブルシステムを有するX線CT装置について説明する。本実施形態によるX線CT装置の構成は、図1に示すように、第1の実施形態による構成と基本的に同じである。また、本装置が有するテーブルシステム400の機械的な構造も、図5に示すように、第1の実施形態によるテーブルシステム100と略同じ構造である。
図13は、本実施形態によるテーブルシステム400の要部を示すブロック図である。テーブルシステム400は、基台104に設けられたレーザ光源122と光検出器124と、受光位置特定部125、撓み算出部128を有する。受光位置特定部125は、光検出器124の検出信号に基づいてレーザ光線600の受光位置を特定する。また、撓み算出部128は、天板繰出し前に特定されたレーザ光線600の受光位置と天板繰出し後に特定されたレーザ光線600の受光位置との間の差異の大きさと、天板102の撓みの程度と基台104の撓みの程度との対応関係とに基づいて、天板102の撮影空間Sに位置する部分の撓み量および撓み角を算出する。すなわち、撓み算出部128は、基台104の撓みの程度に基づいて天板102の先端の撓み量と撓み角を算出し、天板102の繰出し量等に基づいて、天板102の撮影空間Sに位置する部分の撓み量および撓み角を算出する。算出された撓み量および撓み角は、制御インタフェース62を介して、データ処理装置60に送られる。データ処理装置60は、投影データを再構成する際に、入力された天板102の撓み量および撓み角を用いて、再構成される画像が、天板102の撮影空間Sに位置する部分を上記算出された撓み量および撓み角分補償してスキャンしたときに得られる画像になるようデータ処理を行う。上記した、天板102の撓みの程度と基台104の撓みの程度との対応関係は、例えば、実験等により予め求めておけばよい。
なお、データ処理については、レーザ光線600の受光位置と補償すべき撓み量および撓み角との対応関係を予め実験等により求めておき、その対応関係を参照して、レーザ光線600の受光位置を用いてデータ処理を行うようにしてもよい。
また例えば、天板102を繰り出す前の状態において、対象8を天板102に載置する前の状態における光検出器124の検出信号を用いて特定された受光位置を基準位置として、その基準位置と対象8を天板102に載置した後に特定された受光位置との間の距離、あるいはその距離の水平成分や垂直成分を表す長さ等である所定のパラメータを算出し、天板102の繰出し量と天板102の撓み量および撓み角との対応関係をパラメータの各範囲毎に規定したルックアップテーブル(look−up
table)を参照して、算出されたパラメータの値に応じた上記対応関係に従って、天板102の繰出し量に基づいて撓み量および撓み角分補償してスキャンしたときに得られる画像になるようデータ処理を行うようにしてもよい。
このような本実施形態によれば、天板102が撓んでもスライス面が対象8の体軸に対して垂直であり、撮影空間Sに対して対象8の体軸がぶれない断層像を得ることができる。
なおここでは、天板102の撓み量と撓み角の両方を算出し、再構成された画像がこれら両方を補償してスキャンしたときに得られる画像になるようデータ処理をしているが、天板102の撓み量または撓み角のいずれか一方を算出し、再構成された画像がこのいずれか一方を補償してスキャンしたときに得られる画像になるようデータ処理をするようにしてもよい。
上記第2から第4の実施形態によれば、特に、治療計画に使用されるCT装置、PET CT装置、およびNUC CT装置において、天板102の撓み補正が可能となる。これにより、大幅なコスト増大や大型化が必要となる、より剛性の高い天板102や基台104を用いずとも、天板102および基台104自体の撓みが断層像の位置精度に及ぼす影響を避けることができる。
(その他の実施形態)
図14は、基台104内の要部の他の例を示す図であり、レーザ光源122と光検出器124とが基台104のパイプフレーム104aの一端部側に設けられ、光反射板123が他端部側に設けられた様子を示している。
上記第1から第4の実施形態では、レーザ光線600の光路は単直線状であるが、同図に示すように、レーザ光源122により発生したレーザ光線600を少なくとも1回反射させる光反射板等の光学系をさらに設け、レーザ光線600の光路を折れ線状にしてもよい。このようにすれば、レーザ光線600の光路長をより長くして基台104の撓みの程度に対するレーザ光線600の受光位置の変化量を大きくすることができ、天板102の撓みの検出感度をより高くすることができる。
また、上記第1から第4の実施形態では、レーザ光源122は基台104の天板繰出し方向における一端部側に配され、光検出器124は基台104の他端部側に配されているが、同図に示すように、上記光学系をさらに設けて、レーザ光源122と光検出器124を、共に基台104の天板繰出し方向における一端部側に配するようにしてもよい。このようにすれば、レーザ光源122と光検出器124とを近接して配置することができ、レーザ光源122を制御する制御信号や光検出器124の検出信号を送信するための配線を短くすることが可能であり、テーブルシステムの構造をより簡素化できる。
なお、光反射板等の光学系を用いてレーザ光線を反射させる場合には、光反射面は曲面にしてもよい。このようにすれば、基台104の撓みの程度に対するレーザ光線600の受光位置の変化量をその曲面の曲率で調整することができ、天板102の撓みの検出感度を所望の感度に容易に調整することができる。
また、上記の第1から第4の実施形態では、レーザ光線を用いたが、指向性を有する電磁波であれば、可視、非可視を問わず用いることができる。
発明を実施するための最良の形態の一例であるX線CT装置のブロック図 X線検出器の構成を示す図 X線照射・検出装置の構成を示す図 X線照射・検出装置と対象との関係を示す図 テーブルシステムの機械的な構造を概略的に示す図 テーブルシステムの要部を示すブロック図。 基台内の要部を示す図 光検出器の模式的構成を示す図 レーザ光線の受光領域が変化した様子を示す図 搬送部の構成を示す図 他の実施形態によるテーブルシステムの要部を示すブロック図 また他の実施形態によるテーブルシステムの要部を示すブロック図 さらに他の実施形態によるテーブルシステムの要部を示すブロック図 基台内の要部の他の例を示す図
符号の説明
2 走査ガントリ
6 操作コンソール
20 X線管
22 コリメータ
24 X線検出器
26 データ収集部
28 X線コントローラ
30 コリメータコントローラ
34 回転部
36 回転コントローラ
60 データ処理装置
62 制御インタフェース
64 データ収集バッファ
66 記憶装置
68 表示装置
100,200,300,400 テーブルシステム
102 天板
104 基台
104a パイプフレーム
112 搬送部(搬送手段)
113 傾き調整機構
114 昇降機構
116 制御部(制御手段)
118 駆動部
120 ローパスフィルタ
122 レーザ光源(光発生手段)
123 光反射板(光学系)
124 光検出器(光検出手段)
124a 受光面
125 受光位置特定部(受光位置特定手段)
126 撓み角算出部
127 撓み量算出部
128 撓み算出部
144 車輪
202 送りローラ
204 受けローラ
206 モータ
222 プーリ
224 柱
262 プーリ
264 ベルト
500 X線ビーム
600 レーザ光線(光束)

Claims (20)

  1. 基台と、
    前記基台から水平方向に繰出し可能に支持された天板と、
    前記天板に搬送力を与えて該天板を天板繰出し方向に搬送する搬送手段と、
    前記基台に設けられた、光束を発生する光発生手段と、前記光束を受光面で検出する光検出手段であって前記基台の撓みに応じてその受光位置が変化する光検出手段とを有し、前記受光位置を検出することにより前記基台の撓みを検出する撓み検出手段とを具備するテーブルシステム。
  2. 前記検出された受光位置に基づいて、前記基台の撓みの程度が大きくなると前記搬送力が大きくなるよう前記搬送手段を制御する制御手段をさらに具備する、請求項1に記載のテーブルシステム。
  3. 前記基台は、垂直方向の傾きが調整可能であり、
    前記検出された受光位置に基づいて、前記天板の撮影空間に位置する部分の傾きが該部分の撓み角分補償されるよう前記基台の傾きを制御する制御手段をさらに具備する、請求項1に記載のテーブルシステム。
  4. 前記基台は、高さ調整可能であり、
    前記検出された受光位置に基づいて、前記天板の撮影空間に位置する部分の高さが該部分の撓み量分補償されるよう前記基台の高さを制御する制御手段をさらに具備する、請求項1に記載のテーブルシステム。
  5. 前記制御手段は、天板繰出し前に検出された前記光束の受光位置と天板繰出し後に検出された前記光束の受光位置との間の差異の大きさに基づいて制御する、請求項2から請求項4のいずれか1項に記載のテーブルシステム。
  6. 前記制御手段は、対象を前記天板に載置する前に検出された前記光束の受光位置と前記対象を前記天板に載置した後に検出された前記光束の受光位置との間の差異の大きさに基づいて制御する、請求項2から請求項4のいずれか1項に記載のテーブルシステム。
  7. 前記光発生手段は、天板繰出し方向と同じ方向の成分を含む所定方向の光束を発生し、
    前記光検出手段は、前記受光位置が前記基台の撓みの程度に応じて変化するような位置に設けられ、前記受光位置が反映された検出信号を出力し、
    前記撓み検出手段は、前記検出信号に基づいて前記受光位置を特定する受光位置特定手段を具備する、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のテーブルシステム。
  8. 前記光束の光路は単直線状である、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のテーブルシステム。
  9. 前記光束を少なくとも1回反射させる光学系をさらに具備し、
    前記光束の光路は折れ線状である、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のテーブルシステム。
  10. 前記光学系の光反射面は曲面である、請求項9に記載のテーブルシステム。
  11. 前記光発生手段は前記基台の天板繰出し方向における一端部側に配され、前記光検出手段は前記基台の他端部側に配される、請求項8から請求項10のいずれか1項に記載のテーブルシステム。
  12. 前記光発生手段と前記光検出手段は、共に前記基台の天板繰出し方向における一端部側に配される、請求項9または請求項10に記載のテーブルシステム。
  13. 前記基台は天板繰出し方向に伸びるパイプフレームを有し、
    前記光発生手段と前記光検出手段とは前記パイプフレーム内に設けられる、請求項1から請求項12のいずれか1項に記載のテーブルシステム。
  14. 前記光検出手段の受光面は、多数の電荷結合素子(CCD)で構成される、請求項1から請求項13のいずれか1項に記載のテーブルシステム。
  15. 前記光発生手段はレーザ光源である、請求項1から請求項14のいずれか1項に記載のテーブルシステム。
  16. テーブルシステムに搭載されて撮影空間に搬入された対象をX線でスキャンして得られる複数ビューの投影データに基づいて画像を再構成するX線CT装置であって、
    前記テーブルシステムは、
    基台と、
    前記基台から水平方向に繰出し可能に支持された天板と、
    前記天板に搬送力を与えて該天板を天板繰出し方向に搬送する搬送手段と、
    前記基台に設けられた、光束を発生する光発生手段と、前記光束を受光面で検出する光検出手段であって前記基台の撓みに応じてその受光位置が変化する光検出手段とを有し、前記受光位置を検出することにより前記基台の撓みを検出する撓み検出手段とを具備する、X線CT装置。
  17. 前記検出された受光位置に基づいて、前記基台の撓みの程度が大きくなると前記搬送力が大きくなるよう前記搬送手段を制御する制御手段をさらに具備する、請求項16に記載のX線CT装置。
  18. 前記基台は、垂直方向の傾きが調整可能であり、
    前記検出された受光位置に基づいて、前記天板の前記撮影空間に位置する部分の傾きが該天板の撓み角分補償されるよう前記基台の傾きを制御する制御手段をさらに具備する、請求項16に記載のX線CT装置。
  19. 前記基台は、高さ調整可能であり、
    前記検出された受光位置に基づいて、前記天板の前記撮影空間に位置する部分の高さが該部分の撓み量分補償されるよう前記基台の高さを制御する制御手段をさらに具備する、請求項16に記載のX線CT装置。
  20. 前記検出された受光位置に基づいて、前記画像が、前記天板の前記撮影空間に位置する部分を該部分の撓み量および/または撓み角分補償してスキャンしたときに得られる画像になるようデータ処理を行うデータ処理手段をさらに具備する、請求項16に記載のX線CT装置。
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