JP5246962B2 - 地球の自転によるコリオリの力検証装置 - Google Patents

地球の自転によるコリオリの力検証装置 Download PDF

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この発明は、地球の自転によるコリオリの力検証装置に関する。
地球の自転によるコリオリの力を示すものとしてフーコーの振り子がある。
フーコーの振り子は、空気抵抗に抗して長時間動き続けるために大規模なものにならざるを得ない。
また、そのほかの方法でも、地球の自転によるコリオリの力を検証するためには非常に巨大かつ精密な装置が必要といわれている。
本発明は、小規模で簡易な構造でかつ明瞭に地球の自転によるコリオリの力を示す装置を実現することを目的としている。
本発明（請求項１）の地球の自転によるコリオリの力検証装置は、水平に設置した円形の水槽に、中心部に穴がありその穴に両端が開いた円形の筒を上側に取り付けた円盤状のものを底面から少し離して水平に設置し、前記筒の上端より上まで水を注入し、筒の内部に熱を加えることにより、水槽の底面と前記円盤状のものとの間に、側面側から中心に向かう緩やかな流れを発生させ、水の比重に極めて近い比重の物体に糸を結びつけ他の一端を底面に固定する構造を適宜設けて流れの向きを検出できる構成とした。
本発明（請求項２）の地球の自転によるコリオリの力検証装置は、水平に設置した円形の水槽に、中心部に穴がありその穴に両端が開いた円形の筒を上側に取り付けた円盤状のものを底面から少し離して水平に設置し、前記筒の上端より下の位置まで水を注入し、ポンプで筒の内部の水を筒の外側に汲み出すことにより、水槽の底面と前記円盤状のものとの間に、側面側から中心に向かう緩やかな流れを発生させ、水の比重に極めて近い比重の物体に糸を結びつけ他の一端を底面に固定する構造を適宜設けて流れの向きを検出できる構成とした。
本発明（請求項３）の地球の自転によるコリオリの力検証装置は、水平に設置した円形の水槽に、中心部に穴がありその穴に両端が開いた円形の筒を上側に取り付けた円盤状のものを底面から少し離して水平に設置し、前記筒の上部から水槽の外部につながる排水管を設けて、水槽に水を注入し、水槽の底面と前記円盤状のものとの間に、側面側から中心に向かう緩やかな流れを発生させ、水の比重に極めて近い比重の物体に糸を結びつけ他の一端を底面に固定する構造を適宜設けて流れの向きを検出できる構成とした。
本発明の地球の自転によるコリオリの力検証装置は、小規模でも目的を達成できるため、教育機関で教材に利用できる。
フーコーの振り子は、揺れる方向が少しずつ回転していくが、そのスピードは遅く観察するのに長時間を要するが、本発明の地球の自転によるコリオリの力検証装置では流れの向きを検出する物体の位置を見れば即座に地球の自転によるコリオリの力を確認することができる。
本発明（請求項１）の地球の自転によるコリオリの力検証装置は、熱帯低気圧における大気の動きと同様な動きを水がしており、この点でも理科の教材として適当である。
本発明（請求項１）の実施例その１を示す側面断面図 仕切板支持板の平面図 仕切板支持部の平面図 仕切板支持部及び流れの向き検出物体の側面断面図 本発明（請求項１）の実施例その２を示す側面断面図 本発明（請求項２）の実施例を示す側面断面図 本発明（請求項３）の実施例を示す側面断面図
以下、本発明の地球の自転によるコリオリの力検証装置の実施の形態を実施例により説明する。
図１は、本発明（請求項１）の地球の自転によるコリオリの力検証装置の実施例その１を示す側面断面図である。
ヒーター８で筒７内の水を温めると水は膨張して筒７の上側から外に排出される。筒７の内部の水は筒７の外の水よりも軽いため筒７の下側において筒７の中の方が水圧が低くなり、筒７の下側から水が筒７に入り込んでくる。この結果、仕切板支持板３と仕切板２の間に側面側から中心に向かう緩やかな流れが発生する。
この流れは、水槽外の空気の動きの影響をほとんど受けない。唯一地球の自転によるコリオリの力が働いて、北半球では右側に少しずれる。
水の比重に極めて近い比重の物体６に糸５を結びつけ他の一端を仕切板支持部４に固定すると、この物体６は水中に浮遊し水と同じ方向に動き、水の動きの向きを示す。
図５は、本発明（請求項１）の地球の自転によるコリオリの力検証装置の実施例その２を示す側面断面図である。
筒７内の水を筒７内につるした黒色物体９にライト１０の光を照射することにより温める。これにより、仕切板支持板３と仕切板２の間に側面側から中心に向かう緩やかな流れが発生する。地球の自転によるコリオリの力検証の仕組みは実施例１と同じである。
図６は、本発明（請求項２）の地球の自転によるコリオリの力検証装置の実施例を示す側面断面図である。
筒７内の水をポンプで筒７の外に汲み出すことにより、仕切板支持板３と仕切板２の間に側面側から中心に向かう緩やかな流れが発生する。地球の自転によるコリオリの力検証の仕組みは実施例１と同じである。
図７は、本発明（請求項３）の地球の自転によるコリオリの力検証装置の実施例を示す側面断面図である。
水槽１に注水した水を筒７から排水管１３を経由して水槽１の外に排出することにより、仕切板支持板３と仕切板２の間に側面側から中心に向かう緩やかな流れが発生する。地球の自転によるコリオリの力検証の仕組みは実施例１と同じである。
１ 水槽
２ 仕切板
３ 仕切板支持板
４ 仕切板支持部
５ 糸
６ 水の比重に極めて近い比重の物体
７ 筒
８ ヒーター
９ 黒色物体
１０ ライト
１１ ポンプ
１２ 注水部
１３ 排水管

Claims (3)

  1. 水平に設置した円形の水槽に、中心部に穴がありその穴に両端が開いた円形の筒を上側に取り付けた円盤状のものを底面から少し離して水平に設置し、前記筒の上端より上まで水を注入し、筒の内部に熱を加えることにより、水槽の底面と前記円盤状のものとの間に、側面側から中心に向かう緩やかな流れを発生させ、水の比重に極めて近い比重の物体に糸を結びつけ他の一端を底面に固定する構造を適宜設けて流れの向きを検出できるようにした、地球の自転によるコリオリの力を視覚的に明示できる検証装置。
  2. 水平に設置した円形の水槽に、中心部に穴がありその穴に両端が開いた円形の筒を上側に取り付けた円盤状のものを底面から少し離して水平に設置し、前記筒の上端より下の位置まで水を注入し、ポンプで筒の内部の水を筒の外側に汲み出すことにより、水槽の底面と前記円盤状のものとの間に、側面側から中心に向かう緩やかな流れを発生させ、水の比重に極めて近い比重の物体に糸を結びつけ他の一端を底面に固定する構造を適宜設けて流れの向きを検出できるようにした、地球の自転によるコリオリの力を視覚的に明示できる検証装置。
  3. 水平に設置した円形の水槽に、中心部に穴がありその穴に両端が開いた円形の筒を上側に取り付けた円盤状のものを底面から少し離して水平に設置し、前記筒の上端から水槽の外部につながる排水管を設けて、水槽に水を注入し、水槽の底面と前記円盤状のものとの間に、側面側から中心に向かう緩やかな流れを発生させ、水の比重に極めて近い比重の物体に糸を結びつけ他の一端を底面に固定する構造を適宜設けて流れの向きを検出できるようにした、地球の自転によるコリオリの力を視覚的に明示できる検証装置。
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