JP2018097198A - 擬似海陸風実験装置 - Google Patents

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典政 佐々木
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Abstract

【課題】海陸風の仕組みを実感できるような簡易な実験装置を提供することを課題とする。【解決手段】水平な台の上に置かれた容量が異なる2つの筒状の容器と、前記2つの容器の上部の同じ高さの部分を連結する上部連結管と、前記2つの容器の最下部の同じ高さの部分を連結する下部連結管と、前記2つの容器のうち小さい方の容器の中のヒーターと、からなり、前記上部連結管には、そこを流れる液体の流れを遮断したり流れを可能とすることができるバルブが設けてあり、前記下部連結管には、そこを流れる、又は止まる液体の流れの有無及び流れの向きを検出する装置が設けてあり、前記ヒーターは、前記下部連結管につながる位置より上方であって前記下部連結管に近い高さに設けてあり、液体を前記2つの容器の前記上部連結管への連結部よりも上まで満たして使用する、構成とした。【選択図】図1

Description

この発明は、液体を使用する擬似海陸風実験装置に関する。
海陸風のうち海風について、「昼間は陸のほうが海よりも熱くなっていて、陸の上の空気は海の上の空気よりも余計に温められる。空気は温度があがると膨張して軽くなるので、海の上の空気よりも温度が高くなった陸上の空気は、強い浮力をうけて上昇する。すると、陸で上昇してしまった空気を補うように、海上から陸に向けて空気が流れ込む。この陸向きの風が海風だ。」(保坂直紀著「謎解き・海洋と大気の物理」)のように不正確な説明をしている書物が多い。
古川武彦・大木勇人著「図解 気象学入門」では、より多く暖められたA地点の気柱が上に伸び、上空では、より多く暖められたA地点の気圧がより少なく暖められたB地点より高くなり、A地点の上空からB地点の上空に空気が動き、これに伴い、B地点の気柱の重さが増し、A地点の気柱の重さが減り、この結果、B地点の地表の気圧は高くなり、A地点の地表の気圧は低くなり、B地点の地表からA地点の地表に風が吹く、と正確に説明している。
しかしながら、上記の正確な説明を実感できるような簡易な実験装置は存在していない。
本発明は、海陸風の仕組みを実感できるような簡易な実験装置を提供することを課題とする。
本発明の擬似海陸風実験装置は、水平な台の上に置かれた容量が異なる2つの筒状の容器と、前記2つの容器の上部の同じ高さの部分を連結する上部連結管と、前記2つの容器の最下部の同じ高さの部分を連結する下部連結管と、前記2つの容器のうち小さい方の容器の中のヒーターと、からなり、前記上部連結管には、そこを流れる液体の流れを遮断したり流れを可能とすることができるバルブが設けてあり、前記下部連結管には、そこを流れる、又は止まる液体の流れの有無及び流れの向きを検出する装置が設けてあり、前記ヒーターは、前記下部連結管につながる位置より上方であって前記下部連結管に近い高さに設けてあり、液体を前記2つの容器の前記上部連結管への連結部よりも上まで満たして使用する、構成とした。
本発明の擬似海陸風実験装置の実施例の縦断面図である。 流れ検出装置の実施例の縦断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図1及びから図2に基づいて説明する。
使用する液体8は、水が普通に考えられるが、安全で容易に入手でき熱膨張率が大きいものがより適している。
小容器2中の液体8が陸上の空気に相当し、大容器1中の液体8が海上の空気に相当している。
実験を短時間で行うためには、小容器2中の液体は暖まりやすく冷めやすいことが必要で、そのためには容量が小さいことが必要である。
大容器1中の液体8は小容器2中の液体よりも冷めにくいことが必要であり、その容量は小容器2の容量よりも相当大きいことが適している。
上部連結管は、ゴム管も可であり、クリップをバルブとすることもできる。
流れ検出装置の1形態として図2に示したようなものが考えられる。この場合、透明な管9の中の球10の比重は使用する液体8の比重よりわずかに大きいものが適している。流れがない場合は、管の中の球10は重力により最低部にあり、流れがある場合は、流れの程度により、流れの方向に流される。
透明な管9の表面に目盛をつけておくと観察がしやすい。
実験装置を図1の状態にセットした後、液体8が落ち着いた状態でバルブ5を閉めて、ヒーター7で加熱を開始する。注意して見ると、小容器2中の液体8の表面の位置は少しずつ上昇してくる。このとき、大容器2の液体8の表面の位置は変化しないし、流れ検出装置6は流れを検出しない。
ここで、バルブ5を開くと、上部連結管3を通って小容器2から大容器1へ液体8が流れる。このとき、下部連結管4を通って大容器1から小容器2へ液体8が流れ、それを流れ検出装置6で検出できる。これが海風に相当する。
過熱をやめても、小容器2中の液体8の温度が大容器1中の液体8の温度よりも高い間は下部連結管4を通って大容器1から小容器2へ液体8が流れる。
しばらくすると下部連結管4を通る大容器1から小容器2への液体の流れが止まるのでバルブ5を閉める。これが夕凪に相当する。
小容器2中の液体8は大容器1中の液体8よりも早く冷めるので、注意して見ると、小容器2中の液体8の表面の位置は大容器1の液体8の表面の位置が下がるのよりもより低く下がる。このとき、流れ検出装置6は流れを検出しない。
ここで、バルブ5を開くと、上部連結管3を通って大容器1から小容器2へ液体8が流れる。このとき、下部連結管4を通って小容器2から大容器1へ液体8が流れ、それを流れ検出装置6で検出できる。これが陸風に相当する。
1 大容器
1a 上部連結部
1b 下部連結部
2 小容器
2a 上部連結部
2b 下部連結部
3 上部連結管
4 下部連結管
5 バルブ
6 流れ検出装置
7 ヒーター
8 液体

Claims (1)

  1. 水平な台の上に置かれた容量が異なる2つの筒状の容器と、
    前記2つの容器の上部の同じ高さの部分を連結する上部連結管と、
    前記2つの容器の最下部の同じ高さの部分を連結する下部連結管と、
    前記2つの容器のうち小さい方の容器の中のヒーターと、からなり、
    前記上部連結管には、そこを流れる液体の流れを遮断したり流れを可能とすることができるバルブが設けてあり、
    前記下部連結管には、そこを流れる、又は止まる液体の流れの有無及び流れの向きを検出する装置が設けてあり、
    前記ヒーターは、前記下部連結管につながる位置より上方であって前記下部連結管に近い高さに設けてあり、
    液体を前記2つの容器の前記上部連結管への連結部よりも上まで満たして使用する、
    擬似海陸風実験装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109559607A (zh) * 2019-02-14 2019-04-02 张东贤 一种趣味小实验装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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