JP5246287B2 - 走査デバイス、及びその走査デバイスの製造方法 - Google Patents
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Description
前記金属基板を構成する材料の熱膨張率よりも小さい熱膨張率を有する材料の薄膜が、前記金属基板の反り量に基づいた膜厚で前記金属基板の凹面に形成されていることを特徴とするものである。
前記金属基板を構成する材料の熱膨張率よりも大きい熱膨張率を有する材料の薄膜が、前記金属基板の反り量に基づいた膜厚で前記金属基板の凸面に形成されていることを特徴とするものである。
本発明の第1実施形態について、図1〜図9を用いて説明する。図1は本発明の実施形態に係る走査デバイス1の模式的な平面図である。図1に示したように、走査デバイス1は、貫通孔2により中抜きされた構造となっており、ミラー3と、ミラー3を揺動可能にする1対の捩り梁4と、捩り梁4を支持する振動可能な金属基板10と、駆動部である圧電素子20と、を備える。ミラー3は貫通孔2の中央に位置する。各捩り梁4の一端はミラー3の端部と連結される。各捩り梁4の他端は貫通孔2の側部と連結され、金属基板10により支持される。圧電素子20は金属基板10上に載置される。電圧が圧電素子20に印加されると、圧電素子20が伸縮し、振動が金属基板10を介して捩り梁4に伝わり、ミラー3が揺動する。
第2実施形態について、図10を参照して説明する。第1実施形態の走査デバイス1と同等の構成については、同じ番号または記号を付して説明する。第1実施形態では、薄膜13は、金属板11の凹面11bに形成されたが、第2実施形態では、薄膜13bは金属板11の凸面11aに形成される。
第1実施形態、および第2実施形態によれば、S72に示す薄膜形成工程において金属板11に形成される薄膜の膜厚DはS6におけるミラー3の反り量に基づき決定されたがこれに限られず、以下の工程でもよい。S2における測定工程で測定した作業台12からの金属基板10の凸面11aの高さから反り量を求める。この反り量に基づき、S7において形成される薄膜の膜厚Dを決定する。この場合、S2における金属板11の反りの計測が本発明の測定工程の一例である。しかし、第1実施形態、および第2実施形態のように、金属板11の反り量に基づき薄膜の膜厚Dを決定するよりも、ミラー3の反り量に基づき薄膜の膜厚Dを決定したほうが、ミラー3の反りを直接測定しているので、より、ミラー3の反りを抑えることができる。
第1実施形態、および第2実施形態によれば、薄膜13が形成された金属板11から、金属基板10が切り出されたが、金属基板10が切り出されてから、薄膜13が金属基板10に形成されてもよい。
本発明の第1実施形態、および第2実施形態に記載のS6において、金属板11に備わるミラー3の反り量が、ミラー3の数だけ計測されたがこれに限られない。ミラー3の反り量は、金属板11に備わる複数のミラー3のうち、1つ、2つなど、金属板11に備わるミラー3の数よりも少ないミラー3の数だけ計測されてもよい。
第1実施形態において、薄膜13を構成する材料は、SiO2、Si3N4などのSi化合物であったが、これに限られない。薄膜13を構成する材料は、金属板11を構成する材料の熱膨張率よりも小さい熱膨張率を有する材料から形成されればよい。
第2実施形態において、薄膜13bを構成する材料は、亜鉛、アルミニウム、真鍮などの金属材料であったが、これに限られない。薄膜13bを構成する材料は、金属板11を構成する材料の熱膨張率よりも大きい熱膨張率を有する材料から形成されればよい。また、薄膜13bを構成する材料の材料反射率が金属板11を構成する材料の材料反射率よりも大きい場合は、レーザ光がミラー3により反射されるときの反射率が向上する。この場合、金属基板10の反りを低減すると共に、反射光による像の明るさを向上させることが出来る。
第1実施形態、および第2実施形態に記載のS72において、薄膜13の膜厚は、S6において計測された金属板11に備えられる全てのミラー3の反り量の平均値に基づくとされたが、これに限られない。薄膜13の膜厚は、S6において計測された金属板11に備えられる少なくとも1つのミラー3の反り量に基づいていれば、全てのミラー3の反り量の平均値に基づかなくてよい。
第1実施形態、および第2実施形態では、S72の薄膜形成工程において、高さRtがゼロとなるような薄膜の膜厚Dが近似曲線Fcにより決定されたが、これに限られない。予め実験などにより求められた薄膜の膜厚Dと高さRtとが対応付けられた表から、S6において測定された高さRtと対応する薄膜の膜厚Dを決定してもよい。
2 貫通孔
3 ミラー
3a ミラー面
4 捩れ梁
10 金属基板
11 金属板
11a 凸面
11b 凹面
12 作業台
13 薄膜
14 導電性の接着剤
15 電力供給源
20 圧電素子
Fc 近似曲線
Pc 交点
Po 中心点
Px、Pz 端部
Py 中央位置
Claims (8)
- レーザ光を反射するミラーが形成された金属基板を備え、前記ミラーにより反射されたレーザ光により像が形成される走査デバイスの製造方法であって、
前記金属基板の反り量を室温において、測定する測定工程と、
前記金属基板を構成する材料の融点未満の第1温度に、前記金属基板を加熱する加熱工程と、
前記金属基板を構成する材料の熱膨張率よりも小さい熱膨張率を有する材料の薄膜を、前記測定工程により測定された反り量に基づいた膜厚で、前記第1温度にて前記金属基板の凹面に形成する薄膜形成工程と、
前記薄膜形成工程により薄膜が形成された金属基板を室温に降温する降温工程と、
を備えることを特徴とする走査デバイスの製造方法。 - レーザ光を反射するミラーが形成された金属基板を備え、前記ミラーにより反射されたレーザ光により像が形成される走査デバイスの製造方法であって、
前記金属基板の反り量を室温において測定する測定工程と、
前記金属基板を構成する材料の融点未満の第1温度に、前記金属基板を加熱する加熱工程と、
前記金属基板を構成する材料の熱膨張率よりも大きい熱膨張率を有する材料の薄膜を、前記測定工程により測定された反り量に基づいた膜厚で、前記第1温度にて前記金属基板の凸面に形成する薄膜形成工程と、
前記薄膜形成工程により薄膜が形成された金属基板を室温に降温する降温工程と、
を備えることを特徴とする走査デバイスの製造方法。 - 前記薄膜形成工程では、前記薄膜は絶縁性の材料から形成され、
前記薄膜が形成される金属基板の面と反対側の面に導電性の接着剤を介して圧電素子を配置する圧電素子配置工程
を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の走査デバイスの製造方法。 - 前記薄膜形成工程では、前記測定工程により測定された反り量から前記薄膜の膜厚を演算して、前記薄膜の膜厚を決定すること
を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の走査デバイスの製造方法。 - 前記薄膜形成工程では、前記薄膜の材料がSi系化合物であること
を特徴とする請求項1に記載の走査デバイスの製造方法。 - 前記薄膜形成工程では、前記薄膜は絶縁性の材料から形成され、
前記加熱工程前に、前記薄膜が形成される金属基板の面と反対側のミラー面を研磨する研磨工程を備えること
を特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の走査デバイスの製造方法。 - レーザ光を反射するミラーが形成された金属基板を備え、前記ミラーにより反射されたレーザ光により像が形成される走査デバイスであって、
前記金属基板を構成する材料の熱膨張率よりも小さい熱膨張率を有する材料の薄膜が、前記金属基板の反り量に基づいた膜厚で前記金属基板の凹面に形成されていること
を特徴とする走査デバイス。 - レーザ光を反射するミラーが形成された金属基板を備え、前記ミラーにより反射されたレーザ光により像が形成される走査デバイスであって、
前記金属基板を構成する材料の熱膨張率よりも大きい熱膨張率を有する材料の薄膜が、前記金属基板の反り量に基づいた膜厚で前記金属基板の凸面に形成されていること
を特徴とする走査デバイス。
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JP2011067252A JP5246287B2 (ja) | 2011-03-25 | 2011-03-25 | 走査デバイス、及びその走査デバイスの製造方法 |
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