JP5305565B2 - プレーナー型アクチュエータ - Google Patents

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Description

本発明は、可動板を有するプレーナー型アクチュエータに関する。
現在、シリコン基板等の半導体基板をエッチングにより加工して製作された、薄板状の可動部(可動板)を有するプレーナー型アクチュエータが知られている。特にプレーナー型アクチュエータを光偏向器として使用する場合には、可動板の主面に金属膜を蒸着することで鏡面としている。このように可動板の主面を鏡面とし、ミラーとして使用する場合にはその平面度が極めて重要であるが、可動板には可動板上に堆積される種々の堆積物の熱膨張係数の差に起因する熱応力や、主として積層物及び可動板自体の材質や形成条件に起因する内部応力が作用するため、反りや歪みが生じる傾向にある。それ故、この問題点に鑑み、可動板に応力膜を形成して可動板の反りや歪みを補正し、ミラー面の平面度を向上させたプレーナー型アクチュエータが提案されている。(例えば、特許文献1、2参照)
図9は、可動板に応力膜を形成した従来のプレーナー型アクチュエータを示す図で、(a)上面図、(b)A−A’断面図である。半導体基板(例えばSOI基板)で構成された枠体1の内側に2つの梁部(トーションバー)2を介して可動板3が一体的に形成されている。可動板3の上面には薄膜コイルや絶縁膜(不図示)が形成され、更に薄膜コイルを覆うように可動板3の反りを補正するための応力膜4が上面全体に亘って一様に形成されている。また、可動板3の下面中央には、金属薄膜(Al等)からなるミラー部5が形成されている。
応力膜4には、可動板3の反りの状態に応じてSiO2等の圧縮応力を発生する薄膜もしくはCr等の引張応力を発生する薄膜が用いられ、例えば、可動板3が下面側へ向かって凸状に反っている場合には、可動板3の上面に圧縮応力を発生する応力膜を形成するか、もしくは可動板3の下面に引張応力を発生する応力膜を形成して可動板3の反りを補正し、可動板3を平面化する。
特開2002−267996号公報 特開2002−296517号公報
プレーナー型アクチュエータにおいては、可動板に生じる反りは可動板上に形成される薄膜コイルや絶縁膜等の堆積物の種類、配置、及び形状等により変化するため、必ずしも可動板のX−Y平面上における反り量が一様になるとは限らない。しかしながら、従来のプレーナー型アクチュエータにおいては、圧縮応力もしくは引張応力を発生する応力膜のうちどちらか一方を、可動板の主面(上面もしくは下面)全体に亘って一様に形成しているため、可動板の反る方向や反る量が可動板のX−Y平面上で部分的に異なる場合には、X軸方向とY軸方向のうちどちらか一方の反り成分が完全に補正しきれない、又は応力膜の補正力が可動板の反り力を上回って逆方向の反りを生じさせてしまう問題が生じる。X軸方向とY軸方向の反り成分との間で反り量にそれほど差がなければ、そのことによる影響は許容され得るものであるが、近年ではより精度の高い可動板の平面度が求められるようになっているため、その僅かな差でさえも許容され得なくなってきている。本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、可動板の反りを補正して、より高い平面度を実現したプレーナー型アクチュエータを提供することを目的とする。
可動板に当該可動板の反りを補正するための応力膜を形成したプレーナー型アクチュエータであって、前記応力膜が複数の応力膜により構成され、複数の応力膜は、可動板の平面全体に亘って形成されて、当該平面を形成するX−Y平面上におけるX軸方向の反り及びX軸方向と直交するY軸方向の反りを補正する第一の応力膜と、前記可動板の前記X軸方向又はY軸方向の互いに対向する二辺に沿って前記可動板の外縁に帯状に形成され、第一の応力膜により補正し切れずに残った、X軸方向又はY軸方向の残存反り成分を補正する第二の応力膜と、を含んで構成される、プレーナー型アクチュエータとする。
前記複数の応力膜のうち少なくとも2つは、引張応力及び圧縮応力のうち互いに異なる応力を発生するプレーナー型アクチュエータとする。
前記可動板主面の少なくとも一方にミラー部を有し、複数の応力膜のうち少なくとも1つは前記ミラー部を除く領域に形成されているプレーナー型アクチュエータとする。
また、可動板に当該可動板の反りを補正するための応力膜を形成したプレーナー型アクチュエータであって、応力膜が複数の応力膜により構成され、複数の応力膜は、可動板の平面を形成するX−Y平面上における一方の軸方向の互いに対向する二辺に沿って前記可動板の外縁帯状に形成されて、一方の軸方向の反りを補正する応力膜と、一方の軸方向と直交するX−Y平面上における他方の軸方向の互いに対向する二辺に沿って前記可動板の外縁帯状に形成されて、一方の軸方向の反りとは異なる大きさの、他方の軸方向の反りを補正する応力膜と、を含んで構成される、プレーナー型アクチュエータとする。
本発明のプレーナー型アクチュエータによれば、可動板のX−Y平面上におけるX軸方向とY軸方向の反り量に応じて2種類の応力膜を形成している。具体的には、本発明のプレーナー型アクチュエータにおいて、複数の応力膜は、可動板の平面全体に亘って形成されて、当該平面を形成するX−Y平面上におけるX軸方向の反り及び当該X軸方向と直交するY軸方向の反りを補正する第一の応力膜と、前記可動板の前記X軸方向又はY軸方向の互いに対向する二辺に沿って前記可動板の外縁に帯状に形成され、前記第一の応力膜により補正し切れずに残った、X軸方向又はY軸方向の残存反り成分を補正する第二の応力膜と、を含んで構成され、又は、複数の応力膜は、前記可動板の平面を形成するX−Y平面上における一方の軸方向の互いに対向する二辺に沿って前記可動板の外縁に帯状に形成されて、当該一方の軸方向の反りを補正する応力膜と、前記一方の軸方向と直交する前記X−Y平面上における他方の軸方向の互いに対向する二辺に沿って前記可動板の外縁に帯状に形成されて、前記一方の軸方向の反りとは異なる大きさの、当該他方の軸方向の反りを補正する応力膜と、を含んで構成されるため、可動板の各軸方向の反り成分が的確に補正されて可動板のより高い平面度を実現することが可能となる。
可動板を有するプレーナー型アクチュエータにおいて、可動板に生じる反りのX軸方向成分とY軸方向成分のうちどちらか一方を完全に補正する第一の応力膜を可動板主面のどちらか一方に形成し、更に、この第一の応力膜により補正し切れなかった残りの反り成分(差分)を補正する第二の応力膜を可動板主面のどちらか一方に形成する。
図1は、本発明によるプレーナー型アクチュエータの一実施例を示す図で、(a)上面図、(b)(a)のA−A’断面図である。また、図2は、本発明によるプレーナー型アクチュエータにおける可動板の反りの方向と応力膜が発生する応力の方向との関係を模式的に示す斜視図である。尚、図1、2共に、可動板上に形成される薄膜コイルや絶縁膜等の堆積物は不図示としてある。図1に示すように、本実施例によるプレーナー型アクチュエータの基本構成は従来と同様であり、SOI基板からなる枠体1の内側には、ミラー部5が形成された可動板3が2つの梁部2を介して回動可能に一体的に保持され、可動板3の上面には薄膜コイルや絶縁膜等(不図示)が形成されている。更に、本実施例におけるプレーナー型アクチュエータの特徴として、可動板3の上面全体に亘って第一の応力膜6が一様に形成され、更にその上に第二の応力膜7が可動板のY軸方向に沿って帯状に形成されている。
本実施例においては、図2に示すように可動板3が下方に向かって凸状に反っている場合を想定しており、その可動板3の反りを補正するために、まず可動板3の上面に第一の応力膜6を形成している。第一の応力膜6はSiO2等からなる薄膜で、図2に示すように可動板3のX軸方向とY軸方向に圧縮応力を発生するように可動板3の上面全体に亘って一様に形成してある。応力膜の発生する応力は、応力膜の膜厚、外形、形成条件等により変化するが、一般的に応力膜の外形がX軸方向とY軸方向で同形状(例えば正方形や円形)であれば、X軸方向とY軸方向では理論上、同程度の応力が生じる。
第一の応力膜6は、可動板3のX軸方向とY軸方向の反り成分のうち小さい方(本実施例ではX軸方向)の反り成分を過不足無く補正できるように膜厚等を変えることで圧縮応力の発生量が調整されており、可動板3に第一の応力膜6を形成した時点では、可動板3のX軸方向の反り成分は第一の応力膜6が発生する圧縮応力のX軸方向成分により完全に補正されているものの、X軸方向より反り量が大きいY軸方向の反り成分は補正されきれずに残存した状態となっている。
そのため、本実施例では可動板3に残存するY軸方向の反り成分を補正すべく、第一の応力膜6の上に第二の応力膜7を形成している。第二の応力膜7は、第一の応力膜6と同様にSiO2等からなる薄膜で、図2に示すように可動板3のX軸方向とY軸方向に圧縮応力を発生するように可動板3のY軸方向の互いに対向する二辺に沿って帯状に形成されている。
第二の応力膜7は、第一の応力膜6と同様の圧縮応力を発生するように形成されているものであるが、X軸方向の形成幅が第一の応力膜6の形成幅よりも狭くX軸方向の応力の発生量が少ないこと、また形成位置が可動板3の外縁側で局所的であることにより、発生する圧縮応力のX軸方向成分は可動板に対して実質的に作用しない(無視できる)ものとなるため、第二の応力膜7をY軸方向にのみ圧縮応力を発生する応力膜として扱うことができる。従って、このように第二の応力膜7を形成することで、可動板3に残存するY軸方向の反り成分のみが選択的に補正され、可動板3全体が実質的に平面化される。
尚、本実施例1では第二の応力膜7を帯状、即ち局所的に形成しているが、第一の応力膜6と第二の応力膜7を共に局所的(帯状)に形成しても良い。図3は、このような本実施例1の変形例を示す上面図で、この実施形態では、第一の応力膜6は可動板3のX軸方向の互いに対向する二辺に沿って帯状に形成されており、第二の応力膜7は可動板3のY軸方向の互いに対向する二辺に沿って帯状に形成されている。第一の応力膜6は可動板3のX軸方向の反り成分のみを選択的に過不足無く補正するように作用し、第二の応力膜7は可動板3のY軸方向の反り成分のみを選択的に過不足無く補正するように作用しており、結果として可動板3全体の反りが過不足無く補正されて平面化している。
図4は、図1に示した本発明によるプレーナー型アクチュエータの製造方法を示すA−A’断面図である。本発明によるプレーナー型アクチュエータを製造するに当たっては、まずエッチング等の周知技術を適宜応用して半導体基板(SOI基板、Si基板等)を加工し、図4(a)に示すような可動板を有するプレーナー型アクチュエータを製作する。この時点でのプレーナー型アクチュエータにおいては、可動板3上に形成された薄膜コイルや絶縁膜等(不図示)の影響や、可動板3自体の内部応力により反りが生じているため(ここでは可動板3が下方に向けて凸状に反っているものとする)、まずその反り量をレーザー干渉計等の測定装置を用いて測定する。
測定の結果、例えば可動板3のX−Y平面においてX軸方向の反り量がY軸方向の反り量よりも小さい場合には、反り量が小さいX軸方向の反り量を過不足無く補正するのに必要十分な圧縮応力を発生する第一の応力膜6を、スパッタリングや蒸着等の手法を適宜用いて、図4(b)に示すように可動板3の上面全体に亘って一様に形成する。第一の応力膜6は、例えばSiO2等の薄膜であり、膜厚、外形、形成条件等により、発生する応力(内部応力)の大きさを制御することが可能である。尚、第一の応力膜6の材料については、これに限定されず適宜選択が可能である。
しかしながら、以上のように可動板3に第一の応力膜6を形成した時点で可動板3のX軸方向の反り成分は完全に補正されるものの、Y軸方向の反り成分のうち、第一の応力膜6が発生する圧縮応力のX軸方向成分では補正しきれなかった差分が依然残存した状態となっている。そのため、この時点で再度、可動板3の反り量を測定し、残存するY軸方向の反り成分を正確に把握する。そして、その測定結果を基に、残存するY軸方向の反り成分を過不足無く補正するのに必要十分な圧縮応力を発生する第二の応力膜7を、スパッタリングや蒸着等の手法を適宜用いて図4(c)に示すように先に形成した第一の応力膜6の上面に形成する。第二の応力膜7は、第一の応力膜6と同様にSiO2等からなる薄膜で、本実施例では可動板3のY軸方向の互いに対向する二辺に沿って帯状に形成されている。
尚、第二の応力膜7の形状については、可動板3の形状等も考慮して残存する可動板3の反りを過不足無く補正することができるような形状を適宜選択すればよく、必ずしも帯状に限定されない。また、本実施例では応力膜を2層に亘って形成しているが、可動板の形状や反りの状態に応じて応力膜を3層以上に亘って形成することも可能である。
図5は、本発明によるプレーナー型アクチュエータの他の実施形態を示す図で、(a)上面図、(b)(a)のA−A’断面図である。本実施例2では、前記実施例1における圧縮応力を発生する第一の応力膜6と第二の応力膜7のうちどちらか一方を互いに異なる応力、即ち引張応力を発生する応力膜として構成しており、例えば可動板3の上面に圧縮応力を発生する第一の応力膜6が形成され、可動板3の下面に引張応力を発生する第二の応力膜7が形成されている。
第一の応力膜6は実施例1と同様にSiO2等からなる薄膜で、可動板3の上面全体に亘って一様に形成されている。一方、第二の応力膜7はCr等からなる薄膜で、可動板3の下面中央に設けられたミラー部5を除く領域のうちY軸方向の互いに対向する二辺に沿って帯状に形成されている。本実施例2では、可動板3は下面側へ向かって凸状に反っているものとしてあり、可動板3の上面に形成された第一の応力膜6が発生した圧縮応力により補正しきれなかったY軸方向の反り成分は、可動板3の下面に形成された第二の応力膜7が発生する引張応力により完全に補正されている。
前述の実施例1では、第一の応力膜6と第二の応力膜7を可動板3の同じ面(上面)側に形成しているため、それら応力膜6、7の質量が可動板3の上面側へ加算されて可動板3の重心が可動板3の上面側へ移動し、可動板3の回動が不安定になる虞があるが、本実施例2では、互いに異なる応力(圧縮応力、引張応力)を発生する2種類の応力膜を可動板3の上下面に分けて形成しているため、応力膜の総質量を可動板3の上下面へ分散させて可動板3の重心を梁部2の中心を通る中心線(回動軸)に近づけることができ、可動板の回動が安定して行える。
また、本実施例2では第一の応力膜6を可動板3の上面全体に亘って一様に形成しているが第一の応力膜6を第二の応力膜7と同様に局所的に形成することも可能である。図6は、このような実施例2の変形例を示す可動板周辺の要部斜視図である。この実施形態において、可動板3の上面には、圧縮応力を発生する第一の応力膜6が可動板3のX軸方向の互いに対向する二辺に沿って帯状に形成されており、可動板3の下面には、引張応力を発生する第二の応力膜7可動板3のY軸方向の互いに対向する二辺に沿って帯状に形成されている。第一の応力膜6は可動板3のX軸方向の反り成分のみを選択的に過不足無く補正するように作用し、第二の応力膜7は可動板3のY軸方向の反り成分のみを選択的に過不足無く補正するように作用しており、結果として可動板3全体の反りが過不足無く補正されて平面化している。
尚、以上の変形例において、可動板3の下面に形成する第二の応力膜7透光性材質のものを用いれば、第二の応力膜7を、ミラー部5を覆うように可動板3の下面全体に亘って一様に形成することも可能である
図7は、本発明によるプレーナー型アクチュエータの他の実施形態を示す図で、(a)下面図、(b)可動板周辺の要部斜視図である。本実施例3では、可動板3の下面に引張応力を発生する第一の応力膜6と第二の応力膜7が形成されている。第一の応力膜6はCr等からなる薄膜で、可動板3のX軸方向の互いに対向する二辺に沿って帯状に形成され、第二の応力膜7は同じくCr等からなる薄膜で、可動板3のY軸方向の互いに対向する二辺に沿って帯状に形成されている。第一の応力膜6は可動板3のX軸方向の反り成分のみを選択的に過不足無く補正するように作用し、第二の応力膜7は可動板3のY軸方向の反り成分のみを選択的に過不足無く補正するように作用しており、結果として可動板3全体の反りが過不足無く補正されて平面化している。
本実施例3では、第一の応力膜6と第二の応力膜7を可動板3の下面に局所的に形成しているが、第一の応力膜6を可動板3の下面全体に亘って一様に形成し、更にその上に第二の応力膜7を局所的に形成するようにしても良い。図8は、このような実施例3の変形例を示す図で、(a)下面図、(b)可動板周辺の要部斜視図である。この実施形態では、引張応力を発生する第一の応力膜6が可動板3の下面全体に亘って一様に形成され、更にその表面上の可動板中央にミラー部5が形成されると共に、可動板3のY軸方向の互いに対向する二辺に沿って引張応力を発生する第二の応力膜7が帯状に形成されている。
第一の応力膜6は可動板3のX軸方向とY軸方向の反り成分のうち、小さい方の反り成分(ここではX軸方向の反り成分)を過不足無く補正すると共に、Y軸方向の反り成分の一部を補正するように作用し、第二の応力膜7は第一の応力膜6が発生する引張応力だけでは補正しきれなかった可動板3のY軸方向の反り成分の残存分(差分)を補正するように作用しており、結果として可動板3全体の反りが補正されて可動板3が平面化している。この実施形態において、第一の応力膜6透光性材質のものを用いれば、第一の応力膜6をミラー部5を覆って形成することも可能である
尚、本発明によるプレーナー型アクチュエータにおいては、可動板のX軸方向とY軸方向のどちらか一方にのみ選択的に応力を作用させる手段として応力膜の形状を帯状としているが、応力膜の形成プロセスを変化させること等で可動板のX軸方向とY軸方向のどちらか一方にのみ選択的に応力を発生する性質の応力膜を形成し得るのであれば、必ずしも応力膜を帯状に形成する必要は無く、可動板の主面全体に亘って一様に形成するようにしても良い。
本発明の要旨は、可動板のX軸方向とY軸方向において互いに異なる大きさの反りが生じている場合に、まずどちらか一方向の反り成分を補正し、その後に他方向の反り成分を補正する、いわゆる二段階補正を行うことであり、本発明による技術は、特に反りの影響を受け易い平板状の可動部(可動板)を有するプレーナー型アクチュエータ全般に対して適用が可能である。
本発明によるプレーナー型アクチュエータの一実施例を示す図で、(a)上面図、(b)(a)のA−A’断面図(実施例1 本発明によるプレーナー型アクチュエータにおける可動板の反りの方向と応力膜が発生する応力の方向との関係を模式的に示す斜視図 実施例1の変形例を示す上面図 本発明によるプレーナー型アクチュエータの製造方法を示すA−A’断面図 本発明によるプレーナー型アクチュエータの他の実施形態を示す図で、(a)上面図、(b)(a)のA−A’断面図(実施例2 実施例2の変形例を示す可動板周辺の要部斜視図 本発明によるプレーナー型アクチュエータの他の実施形態を示す図で、(a)下面図、(b)可動板周辺の要部斜視図(実施例3 実施例3の変形例を示す図で、(a)下面図、(b)可動板周辺の要部斜視図 可動板に応力膜を形成した従来のプレーナー型アクチュエータを示す図で、(a)上面図、(b)A−A’断面図
符号の説明
1 枠体
2 梁部(トーションバー)
3 可動板
4 応力膜
5 ミラー部
6 第一の応力膜
7 第二の応力膜

Claims (4)

  1. 可動板に当該可動板の反りを補正するための応力膜を形成したプレーナー型アクチュエータであって、
    前記応力膜が複数の応力膜により構成され、
    前記複数の応力膜は、前記可動板の平面全体に亘って形成されて、当該平面を形成するX−Y平面上におけるX軸方向の反り及び当該X軸方向と直交するY軸方向の反りを補正する第一の応力膜と、前記可動板の前記X軸方向又はY軸方向の互いに対向する二辺に沿って前記可動板の外縁に帯状に形成され、前記第一の応力膜により補正し切れずに残った、X軸方向又はY軸方向の残存反り成分を補正する第二の応力膜と、を含んで構成される、プレーナー型アクチュエータ。
  2. 前記複数の応力膜のうち少なくとも2つは、引張応力及び圧縮応力のうち互いに異なる応力を発生することを特徴とする請求項1に記載のプレーナー型アクチュエータ。
  3. 前記可動板主面の少なくとも一方にミラー部を有し、前記複数の応力膜のうち少なくとも1つは前記ミラー部を除く領域に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のプレーナー型アクチュエータ。
  4. 可動板に当該可動板の反りを補正するための応力膜を形成したプレーナー型アクチュエータであって、
    前記応力膜が複数の応力膜により構成され、
    前記複数の応力膜は、前記可動板の平面を形成するX−Y平面上における一方の軸方向の互いに対向する二辺に沿って前記可動板の外縁帯状に形成されて、当該一方の軸方向の反りを補正する応力膜と、前記一方の軸方向と直交する前記X−Y平面上における他方の軸方向の互いに対向する二辺に沿って前記可動板の外縁帯状に形成されて、前記一方の軸方向の反りとは異なる大きさの、当該他方の軸方向の反りを補正する応力膜と、を含んで構成される、プレーナー型アクチュエータ。
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