JP5246018B2 - コネクタ - Google Patents
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Description
両ハウジングの嵌合の過程でショート端子が解除部に押し込まれて後退させられると、接点部が壁部に乗り上がることで両端子金具の短絡状態が解除されるため、両端子金具の短絡状態を解除するに際して、解除部がショート端子の弾性接触片のような限られた部位を押し込む必要がなく、解除部の形状及びサイズの自由度が高められる。したがって、解除部の剛性を高めることにより、解除動作の信頼性が向上する。
被押圧面が弾性接触片の先端よりも前方にあって正面から見た場合に弾性接触片の先端を覆い隠すように配置されているから、弾性接触片の先端に異物が干渉して弾性接触片が塑性変形等するのが回避される。また、被押圧面とは別に弾性接触片の保護面を設けるよりも、ショート端子の構成を簡素にできる。
ショート端子には弾性接触片の内側への過度撓みを規制する内壁と弾性接触片の外側への過度撓みを規制する外壁とが設けられているから、第1ハウジングへの収容前、弾性接触片が不用意に過度撓みして塑性変形等するのが回避される。
本発明の実施形態1を図1ないし図16によって説明する。
コネクタは、互いに嵌合可能な第1、第2ハウジング10、60と、第1ハウジング10に収容される第1端子金具100及びショート端子40と、第2ハウジング60に収容される第2端子金具200とを備えている。なお、以下の説明において前後方向については、両ハウジング10、60の互いの嵌合面側を前方とする。
ショート端子40が第1ハウジング10に装着される前の単品状態においては、弾性接触片45の基部46の前側に異物が干渉するのが外壁55によって回避され、弾性接触片45が過度に撓み変形したり塑性変形したりするのが防止される。また、弾性接触片45に対して内側への撓み動作を誘導する力が付与されると、弾性接触片45の基部46の後側が内壁54と当接していることにより、弾性接触片45が内側に過度に撓み変形するのが防止される。さらに、弾性接触片45の先端への異物の干渉も前板部57の被押圧面34によって回避されるから、これによっても弾性接触片45が過度に撓み変形したり塑性変形したりするのが防止される。
また、押圧面83が解除部79の前端において係止解除部81を挟んだ両側に配置され、被押圧面34がショート端子40の前端において係止片38を挟んだ両側に配置されているから、ショート端子40の係止状態が解除された後、ショート端子40の移動動作がバランス良くスムーズになされる。
次に、本発明の実施形態2を図17及び図18によって説明する。実施形態2では、図17に示すように、解除部79が第2サブハウジング62Aの前面に突出して形成されている。この解除部79は、第2サブハウジング62Aの高さ方向略中央にて高さ方向に隣接するキャビティ71間に配置されている。ムービングプレート63Aには、図18に示すように、解除部79が貫通する孔99が形成されている。もっとも、実施形態2では、ムービングプレート63Aを省略することができる。なお、解除部79の形状自体は、実施形態1と同様であり、重複する説明は省略する。
図19及び図20は、本発明の実施形態3を示す。実施形態3では、ショート端子40の接点部47の頂部48に、外側へ突出する略半球状のエンボス部48Aが形成されている。エンボス部48Aは隣接するキャビティ22内に挿入された第1端子金具100の本体部101に内側から接触する。ショート端子収容室25の内面の両側には、エンボス部48Aのみを逃がす接点逃がし溝95が形成されている。接点逃がし溝95は、前後方向に真直ぐ延び、ショート端子収容室25の後端、つまり第1サブハウジング12の後端に開口するとともに、開口部31に開口する形状をなしている。組み付けに際し、ショート端子収容室25に後方からショート端子40を挿入すると、エンボス部48Aを除く接点部47の外面が壁部32の内面を摺動する一方、エンボス部48Aが接点逃がし溝95に遊嵌される。このため、エンボス部48Aの表面に形成されたメッキが壁部32との摺動磨耗に起因して剥がれたりするのが回避され、エンボス部48Aと第1端子金具100との接続信頼性が向上する。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)両弾性接触片は、互いの撓み方向を平行にして並び配される構成であってもよい。
(2)ショート端子収容室の内面に樹脂ランスが撓み可能に形成され、この樹脂ランスが係止片としてショート端子を係止する構成であってもよい。
(3)ショート端子の内壁は省略されてもよい。
(4)ショート端子の外殻部は外壁を除いて省略されてもよい。
(5)外壁は弾性接触片の基部の外側全体を覆う構成であってもよい。
(6)内壁は弾性接触片の基部の内側全体を覆う構成であってもよい。
(7)ショート端子が短絡解除位置に押し込まれた状態で、ショート端子と解除部との間に引っ掛かりを生じさせる引掛部を形成し、両ハウジングの離脱時には、ショート端子が引掛部を介して第2ハウジングに追従変位して短絡位置に引き戻される構成であってもよい。
12…第1サブハウジング
31…開口部
32…壁部
34…被押圧面(保護面)
38…係止片
40…ショート端子
41…外殻部
45…弾性接触片
46…基部
47…接点部
54…内壁
55…外壁
58…通し孔
60…第2ハウジング
62…第2サブハウジング
79…解除部
81…係止解除部
83…押圧面
100…第1端子金具
200…第2端子金具
Claims (3)
- 互いに嵌合可能な第1、第2ハウジングと、前記第1ハウジングに収容される複数の端子金具と、前記第1ハウジングに収容され、対をなす端子金具同士を互いに短絡させるショート端子とを備えたコネクタであって、
前記第1ハウジングには、前記両端子金具と前記ショート端子との間を開放して前記ショート端子の前記両端子金具への接点部が進入する開口部と、前記開口部の後方に位置し、前記両端子金具と前記ショート端子との間を仕切る壁部とが設けられ、
前記第2ハウジングには、前記両端子金具と前記ショート端子との接触状態を解除する解除部が設けられ、
前記ショート端子は、前記開口部を介して前記接点部と前記両端子金具とが互いに接触することで両端子金具を短絡状態に保持する短絡位置と、この短絡位置から前記両ハウジングの嵌合の過程で前記解除部に押し込まれて後退させられ、前記接点部が前記壁部に乗り上がることで前記短絡状態を解除する短絡解除位置とに移動可能とされ、
前記解除部は、前記両ハウジングの嵌合の過程で前記ショート端子を押圧する押圧面を有し、前記ショート端子は、前記押圧面と面接触する被押圧面を有しており、
前記ショート端子と前記第1ハウジングのいずれか一方には、前記短絡位置にて他方に弾性的に係止されて前記ショート端子の前記短絡解除位置への移動を規制する係止片が撓み変形可能に設けられ、前記解除部には、前記ショート端子を押圧するのに伴って前記係止片と当接してこの係止片を係止解除方向に撓み変形させる係止解除部が設けられ、
前記押圧面は、前記解除部の前端において前記係止解除部を挟んだ両側に配置され、前記被押圧面は、前記ショート端子の前端において前記係止片を挟んだ両側に配置されていることを特徴とするコネクタ。 - 前記ショート端子には、前記接点部を有する弾性接触片が片持ち梁状に設けられ、前記被押圧面は、前記弾性接触片の先端よりも前方にあって正面から見た場合に前記弾性接触片の先端を覆い隠すように配置されていることを特徴とする請求項1記載のコネクタ。
- 前記弾性接触片は、基端側を支点として内外に撓み変形可能とされ、前記ショート端子には、前記弾性接触片の基端部の内面に沿って配置されることで前記弾性接触片の内側への過度撓みを規制する内壁と、前記弾性接触片の基端部の外面に沿って配置されることで前記弾性接触片の外側への過度撓みを規制する外壁とが設けられていることを特徴とする請求項2記載のコネクタ。
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