JP5245609B2 - ボールねじ - Google Patents

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この発明は、ボールねじに関する。
ボールねじとして、おねじみぞが形成されたねじ軸と、ねじ軸のおねじみぞに対向して主通路を形成するめねじみぞを有するナットと、主通路を転動する複数のボールと、主通路内のボールを循環させるための方向転換路を有するボール循環部材とを備えているものが知られている。
従来のボールねじのボール循環部材に形成される方向転換路は、軸方向から見て、通常、ねじみぞから接線方向にのびる直線状とされており(特許文献1)、ねじみぞから接線方向にのびる直線部と、この直線部に対して屈曲した直線部とを有するものも提案されている(特許文献2)。
特開2004−36644号公報 特開2004−84743号公報
上記従来のボールねじにおいて、方向転換路における接線方向にのびる直線部は、接線方向に放出されたボールを案内するためのものであるが、放出されるボールを回転しているナット側から見たときの軌跡は、接線方向の直進ではないことから、ボールは方向転換路の壁面に衝突し、これによって、方向転換路の損傷および振動・騒音の発生という点において、悪影響を与えている可能性がある。
この発明の目的は、放出されるボールを回転しているナット側から見たときの軌跡を考慮することで、方向転換路内でボールをスムーズに方向転換させ、これにより、損傷、振動、騒音などが低減したボールねじを提供することにある。
この発明によるボールねじは、おねじみぞが形成されたねじ軸と、ねじ軸のおねじみぞに対向して主通路を形成するめねじみぞを有するナットと、主通路を転動する複数のボールと、主通路内のボールを循環させるための方向転換路を有するボール循環部材とを備えているボールねじにおいて、ボール循環部材の方向転換路は、回転するナット内を移動するボールがコリオリの力を受けて移動する際の軌跡とされていることにより、軸方向から見て、徐々に径が大きくなる曲線状に形成されていることを特徴とするものである。
ボールねじナットは、例えば、エンドキャップ式(ナットの軸方向両端面に1対のエンドキャップが設けられ、めねじみぞの径方向外側において周壁を貫通する戻し通路がナットに形成され、エンドキャップのナット側の端面に、主通路と戻し通路とを連通させるみぞ状の方向転換路が形成されているもの)とされる。ボールねじナットは、循環こま式、チューブ式とすることもできる。
従来のボールねじでは、接線方向に放出されたボールは、そのまま直進した後、方向を転換するようになっている。これに対し、この発明によるボールねじでは、接線方向に放出されたボールは、直進せずに、曲線に沿って移動する。この曲線は、ボールと方向転換路の壁面との強い衝突を避けるために、徐々に径が大きくなる曲線とされる。
方向転換路は、より好ましくは、回転するナット内を移動するボールがコリオリの力を受けて移動する際の軌跡とされる。
慣性座標系(例えば、ボールねじを支持しているハウジング)から見た場合、接線方向に放出されたボールは、その方向に直進する。一方、回転座標系(ナット上)から見た場合、ボールは、放出された方向に進むとともに、ナット回転方向と逆方向にも進んでいく。回転座標系では、ボールの質量をm、ナットの角速度をω、ボールの放出速度をVとして、ボールには、コリオリの力(2m[V×ω]:V×ωはベクトル積)が作用することから、このコリオリの力を受けたボールの軌跡を求めることができ、方向転換路をこの軌跡とすることにより、ボールは、方向転換路にスムーズに進入し、方向転換路の壁面に衝突することなく進んでいく。コリオリの力は、上記のように、ナットの回転速度およびボールの放出速度によって決定され、ボールの放出速度は、ナットの回転速度と比例関係にあることから、ナットの回転速度およびボールの放出速度が変化しても、ボールの放出軌跡は、変化せずに、一義的に決められる。したがって、ボールは、回転速度に関係なく、方向転換路をスムーズに移動することができ、方向転換路の損傷の回避および振動・騒音の低減に非常に有利なものとなる。
ねじ軸およびナットは、例えば、S45C,S55Cなどの炭素鋼製あるいはSAE4150鋼製とされ、また、ボールは、例えば、軸受鋼(SUJ2)製とされる。ナットは、軸受鋼(SUJ2)製としてもよい。エンドキャップは、合成樹脂製あるいは鋼製とされる。
この発明のボールねじによると、方向転換路は、放出されるボールを回転しているナット側から見たときの軌跡を考慮して、軸方向から見て徐々に径が大きくなる曲線状に形成されているので、ボールがスムーズに方向転換することができ、これにより、ボールが方向転換路の壁面に強く衝突することで発生する損傷、振動、騒音などを低減することができる。
以下、図面を参照して、この発明の実施形態について説明する。
図1はボールねじの主要部の縦断面図、図2はその横断面図、図3は図2の拡大横断面図である。
ボールねじは、鋼製ねじ軸(1)、鋼製ナット(2)、1対の合成樹脂製エンドキャップ(ボール循環部材)(3)および多数のボール(4)を備えている。
ねじ軸(1)は横断面円形の中実軸であり、ねじ軸(1)の外周面に、1条のおねじみぞ(5)がねじ軸(1)の全長にわたって形成されている。
ナット(2)は、円筒状をなし、ねじ軸(1)の外周に径方向に若干の隙間をあけてはめられている。ナット(2)の内周面に、おねじみぞ(5)に対応する1条のめねじみぞ(6)が形成されている。
エンドキャップ(3)は、互いに同一形状の短円筒状の環体よりなり、ナット(2)の軸方向両端面にボルト(7)などの連結具を用いて固定されている。
ナット(2)のめねじみぞ(6)とこれに対向するねじ軸(1)のおねじみぞ(5)との対向空間がボール(4)が転動する主通路(ボール通路)(8)となっている。ナット(2)の周壁の1箇所に、戻し通路(9)が形成されている。戻し通路(9)は、ナット(2)を軸方向全長にわたって貫通する断面円形の貫通穴よりなる。
各エンドキャップ(3)のナット(2)側の端面に、主通路(8)と戻し通路(9)を連通させるみぞ状の方向転換路(10)が形成されている。方向転換路(10)は、ナット(2)回転方向とは逆方向にのびかつ徐々に径が大きくなる曲線状に形成されている。方向転換路(10)の内周側には、ボール(4)をおねじみぞ(5)からすくい上げて方向転換路(10)内に導くためのボールすくい上げ部(11)が形成されている。
ボール(4)は、主通路(8)、戻し通路(9)および方向転換路(10)内に配設され、主通路(8)を転動するボール(4)がねじ軸(1)とナット(2)の相対回転を案内するようになっている。
ねじ軸(1)とナット(2)とが相対回転することにより、ねじ軸(1)とナット(2)とが軸方向に相対移動する。このとき、主通路(8)を転動していたボール(4)が、一方のエンドキャップ(3)の方向転換路(10)で方向転換されてナット(2)の戻し通路(9)に導入され、戻し通路(9)内を他方のエンドキャップ(3)側に移動し、戻し通路(9)を移動してきたボール(4)が、他方のエンドキャップ(3)の方向転換路(10)で方向転換されて、主通路(8)に導入される。
図3において、一点鎖線は、回転するナット(2)(エンドキャップ(3)を含む)内を移動するボール(4)がコリオリの力を受けて移動する際の軌跡を示しており、方向転換路(10)の形状は、この軌跡に沿った曲線状とされている。
慣性座標系から見た場合、接線方向に放出されたボール(4A)は、その方向に直進する。したがって、従来のエンドキャップには、ボール(4A)が接線方向に直進するものとして、矢印方向に直線的にのびる方向転換路が形成されていた。一方、回転座標系(ナット(2)またはエンドキャップ(3)上)から見た場合、接線方向に放出されたボール(4A)は、放出された方向に進むとともに、ナット(2)回転方向と逆方向にも進んでいく。回転座標系では、例えば、符号(4B)で示すボールを考えた場合、その質量をm、ナット(2)の角速度をω、ボール(4)の放出速度をVとして、ボール(4B)には、コリオリの力F(=2m[V×ω]:V×ωはベクトル積)が作用する。この結果、ボール(4A)(4B)は、一点鎖線で示す軌跡に沿って移動しようとし、方向転換路(10)の形状がこの軌跡に沿ったものであるので、ボール(4A)(4B)と方向転換路(10)の壁面は、壁面に対して垂直な方向の力を及ぼし合わない(ボール(4A)(4B)が壁面に衝突しない)ものとなる。コリオリの力を受けたボール(4A)(4B)の軌跡は、計算で求めることができ、これに基づいて、方向転換路(10)を得ることができる。コリオリの力は、ナット(2)の回転速度(角速度ω)およびボール(4A)(4B)の放出速度Vによって決定され、ボール(4A)(4B)の放出速度Vは、ナット(2)の角速度ωと比例関係にあることから、ナット(2)の角速度ωおよびボール(4A)(4B)の放出速度Vが変化しても、ボール(4A)(4B)の軌跡は、変化せずに、一義的に決められる。したがって、ボール(4A)(4B)は、回転速度に関係なく、方向転換路(10)をスムーズに移動することができ、エンドキャップ(3)の損傷の回避および振動・騒音の低減に非常に有利なものとなる。
なお、方向転換路(10)の形状は、コリオリの力を受けたボール(4A)(4B)の軌跡を近似した曲線状としても、従来の直線的にのびる方向転換路に比べた場合に、ボールが方向転換路をスムーズに移動することができ、エンドキャップの損傷の回避および振動・騒音の低減に有利なものとなる。上記において、ねじみぞ(5)(6)を1条としているが、ねじみぞが多条であってもよいことはもちろんである。
図1は、この発明の実施形態を示すボールねじの主要部の縦断面図である。 図2は、図1のII−II線の断面図である。 図3は、図2の要部を拡大した図である。
符号の説明
(1) ねじ軸
(2) ナット
(3) エンドキャップ(ボール循環部材)
(4) ボール
(5) おねじみぞ
(6) めねじみぞ
(8) 主通路
(10) 方向転換路

Claims (3)

  1. おねじみぞが形成されたねじ軸と、ねじ軸のおねじみぞに対向して主通路を形成するめねじみぞを有するナットと、主通路を転動する複数のボールと、主通路内のボールを循環させるための方向転換路を有するボール循環部材とを備えているボールねじにおいて、
    ボール循環部材の方向転換路は、回転するナット内を移動するボールがコリオリの力を受けて移動する際の軌跡とされていることにより、軸方向から見て、徐々に径が大きくなる曲線状に形成されていることを特徴とするボールねじ。
  2. ボール循環部材の方向転換路は、主通路と戻し通路とを連通しており、軸方向から見て徐々に径が大きくなる曲線のみで形成されている請求項1のボールねじ。
  3. 方向転換路の内周側に、ボールをおねじみぞからすくい上げて方向転換路内に導くためのボールすくい上げ部が形成されている請求項1または2に記載のボールねじ。
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