JP5244556B2 - 風洞内における変動風量を予測する方法及び装置 - Google Patents

風洞内における変動風量を予測する方法及び装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5244556B2
JP5244556B2 JP2008297955A JP2008297955A JP5244556B2 JP 5244556 B2 JP5244556 B2 JP 5244556B2 JP 2008297955 A JP2008297955 A JP 2008297955A JP 2008297955 A JP2008297955 A JP 2008297955A JP 5244556 B2 JP5244556 B2 JP 5244556B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fan
wind tunnel
flow rate
fluctuating
damper
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008297955A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010122152A (ja
Inventor
展康 坂田
真弘 太田
真志 伊与田
達也 鷺山
和宏 前田
信幸 岩崎
一伸 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd, Toyota Motor Corp filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP2008297955A priority Critical patent/JP5244556B2/ja
Publication of JP2010122152A publication Critical patent/JP2010122152A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5244556B2 publication Critical patent/JP5244556B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Aerodynamic Tests, Hydrodynamic Tests, Wind Tunnels, And Water Tanks (AREA)

Description

本発明は、風洞をモデル化し、シミュレーションによって風洞内における変動風量を予測する方法及び装置に関するものであり、特にファンの吸込口と噴出口の差圧ΔPとファンによって供給される気流のファン流量Qとの関係を予め設定したP−Q曲線ファンモデルと、変動風発生装置のモデルとを用いて風洞内における変動風量を予測する方法及び装置に関するものである。
風洞は、人工的に気流を発生させ、該気流の中に試験体を置いて、試験体に働く力や物体周りの流れなどを計測する装置であり、例えば車両の安全性試験等に用いられる。風洞を車両の安全性試験に用いる場合、試験体(車両)が実用化された場合に風速、風向が変化する自然風を受けたり、車両が2台連なって走行する際に前方の車両により風速、風向が乱れた風を受けたりすることを考慮すると、前記風洞では一定の風速・風向の気流だけでなく、風速、風向を変動させた環境下で試験を行う必要がある。
風洞において、風速、風向が変動する環境下で試験を実施するために、風洞内に変動風発生装置を設けて変動風を発生させることが従来から行われている。前記変動風発生装置としては、風洞内の風路にダンパーや翼列を配置し、それらの圧力損失や偏向作用によって風速や風向を変動させる形式がよく知られており、例えば特許文献1には風洞内の流路を横切る面に沿って複数枚の風向制御板を配置し、該風向制御板を揺動することにより気流の流動方向を変動させる変動風発生装置が開示されており、また特許文献2には風洞内の流路に回転軸を有する複数の遮風板を、互いに接触せず且つ回転軸が平行になるように配置し、動力装置によって遮風板を回転させる変動風発生装置が開示されている。
しかしながら、このような従来の変動風発生装置では、変動周波数が高い領域で風速変動幅が小さくなるという現象が確認されているが、まだその原因が明確にはなっていない。また前記ダンパーや翼列の設計思想も明確になっていない。
そのため、新たな変動風発生装置の設計を行う場合には、既設の変動風発生装置の性能データと構造を元に設計を行うが、前記の通りダンパーや翼列の設計思想が明確になっていないために、例えばサイズ、風速等の風洞諸元が既設装置と変わった場合に既設装置の性能データを適用できるかどうかも不明である。
また、変動風発生装置のダンパーや翼列を動かした場合、風洞全体の圧力損失特性が変化するため、風洞の動作特性が変化し、性能の予測が難しい。
従って、新たに変動風発生装置を設計し、製作するためには、前記の通り既設の変動風発生装置の性能データと構造を元に、新たな変動風発生装置の設計を行った後、例えば1/10サイズ等の小型モデル機やパイロット機を作成し、該小型モデル機やパイロット機で充分に試験を行った後、スケールアップして風洞を製作することが行われている。
図18に従来行われている新設風洞変動風発生装置を設計し製作して納入するまでのフローチャートを示す。
ステップS001で既設風洞変動風発生装置の構造、ステップS002で既設風洞変動風発生装置の性能データをそれぞれ採取し、ステップS003で新設風洞諸元を決定する。
ステップS004では、前記既設風洞変動風発生装置の構造、既設風洞変動風発生装置の性能データ及び新設風洞諸元を元に、新設風洞変動風発生装置の構造を設計する。
ステップS005では、ステップS004での設計を元に1/10サイズ程度のモデル機又はパイロット機を製作し、モデル試験又はパイロット試験を実施する。
ステップS006では、前記モデル試験又はパイロット試験の結果が新設風洞変動風発生装置の要求される性能を満たしているか否か判断する。なお、前記要求される性能は風洞の使用目的によって異なる。
ステップS006でNoであれば、ステップS004に戻って新設風洞変動風発生装置を設計しなおし、ステップS006でYesとなるまでステップS004〜ステップS006を繰り返す。
ステップS006でYesであれば、スケールアップしてステップS007で、ステップS004での設計を元に新設風洞変動風発生装置の実機を製作する。実機でも試験を行いステップS008で要求される性能を満たしているか否か判断する。
ステップS008でNoであれば、ステップS009で変動風発生装置を改造して再度ステップS008で要求性能を満たしているか否か判断し、ステップS008でYesとなるまでステップS008、S009を繰り返す。
ステップS008でYesであれば、完成品としてステップS010で納入する。
実開平2−118848号公報 特開2005−351791号公報
しかしながら、図18で示したようなフローチャートで変動風発生装置を設計し製作すると、変動風発生装置の設計思想が前述の通りまだ明確になっていないため、図18におけるステップS004〜ステップS006の繰り返しや、ステップS008とステップS009の繰り返し作業が多くなり、繰り返し作業に要する工数、コストが多くなる可能性が高い
従って、本発明はかかる従来技術の問題に鑑み、前記繰り返し作業を減少させることができるように、前記モデル試験又はパイロット試験に換えて使用できるような、風洞をモデル化し、シミュレーションによって風洞内における変動風量を予測する方法及び装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため本発明においては、
気流が流れる流路と、該流路に気流を供給するファンと、前記流路と連結され試験体が置かれる計測部と、前記流路内に配設され気流を変動させる変動風発生装置とを備えた風洞をモデル化し、シミュレートによって風洞内における変動風量を予測する方法であって、前記ファンによって風洞内に供給される気流を、前記変動風発生装置によって変動させることで、該変動風発生装置による圧力損失又は気流に加えられるモーメンタムを継続的に変化させ、前記風洞内の気流の初期流量と、前記圧力損失又はモーメンタムとを入力値として、数値流体力学(CFD)解析によって、前記ファンの吸込口と噴出口の差圧を出力し、前記ファンの吸込口と噴出口の差圧ΔPと前記ファンによって供給される気流のファン流量Qの関係を予め設定したP−Q曲線ファンモデルを用いて、前記差圧の出力値から気流のファン流量を算出し、前記算出ファン流量を前記初期流量と置き換えるとともに、前記変動風発生装置による圧力損失又は気流に加えられるモーメンタムを継続的に変化させ、前記CFD解析及びファンモデルを用いてファン流量を算出することを繰り返して、風洞内の変動風量の時間的変化を予測することを特徴とする。
風洞に用いるファンは、定格回転数で作動していたとしても、流路の圧力損失により流れる流量が変化する。実際の現象をファンの羽と回転から直接模擬することは困難であるため、予めファン吸込口と噴出口との差圧ΔPとファン流量Qの関係を表したP−Q曲線ファンモデルを作成しておく。該P−Q曲線ファンモデルは、事前にΔPとQを実測して作成しておくことができる。
このようにしてP−Q曲線ファンモデルを導入し、前記変動風発生装置による圧力損失又は気流に加えられるモーメンタムを継続的に変化させ、ファン出口と入口に発生した差圧からファンの風量を継続して計算することで、変動風発生装置による非定常的な流れ場を数値シミュレーションすることができる。
なお、風洞は、ファンに対して流路が一方通行となる噴出し式でも、循環式となる回流式でも何れでもよい。P−Q曲線ファンモデルのインプットデータを、噴出し式ではファン下流圧力、回流式ではファン前後差圧とすればよいからである。
また、ファンのモデル化としては、ファンの前後をそれぞれ出口境界、入口境界として別々に計算する方法と、領域として繋げたままで、ファンによる運動量付加分をソース項として与える方法などがある。
本シミュレーションを用いることで、サイズ、ファン特性、計測部形状、風速等が既設風洞と異なる新設風洞に対してであっても、ダンパーの諸元を事前検討することができるため、従来風洞を設計し製作するまでの間で必要であったモデル試験又はパイロット試験が必要なくなるため風洞製作に関するコストを大幅に削減することが可能となる。また、実機における性能未達による後戻り改造作業発生の可能性も低くなり、後戻り改造作業による製作コスト増のリスクを低減することができる。
課題を実現するための装置発明として、気流が流れる流路と、該流路に気流を供給するファンと、前記流路と連結され試験体が置かれる計測部と、前記流路内に配設され前記気流を変動させて変動値を与える変動風発生装置とを備えた風洞をモデル化し、シミュレートによって風洞内における変動風量を予測する装置であって、前記ファンの吸込口と噴出口の差圧ΔPと、前記ファンによって供給される気流のファン流量Qとの関係を予め設定したP−Q曲線ファンモデルと、前記変動風発生装置を静止させた初期状態における風洞内の初期流量を解析する初期条件解析手段と、前記初期状態から一定時間Δt経過後の前記変動風発生装置によって与えられる変動値を求める変動値算出手段と、前記初期流量と、前記変動値とを入力値として、数値流体力学(CFD)解析によって、前記ファンの吸込口と噴出口の差圧を出力するCFD解析手段と、前記ファンモデルを用いて、前記差圧の出力値からファン流量を算出するファン流量算出手段と、前記ファン流量の算出値を前記初期流量と置き換え、前記変動値算出手段、CFD解析手段及びファン流量算出手段を用いて、さらに一定時間Δt経過後のファン流量を算出する繰り返し手段とを設け、前記繰り返し手段により、所望時間経過まで繰り返してファン流量を算出することで、風洞内の変動風量の時間的変化を予測することを特徴とする。
また、前記変動風発生装置が、スライディングメッシュ法を用いて可動物体としてモデル化したダンパーであり、前記変動値算出手段が、前記初期状態から一定時間Δt経過後のダンパー角度を計算するダンパー角度算出手段であって、前記初期流量と前記ダンパー角度とを入力値として、前記CFD解析手段によって、前記ファンの吸込口と噴出口との差圧を出力することを特徴とする。
スライディングメッシュ法を用いてダンパーを可動物体としてモデル化することで、ファンのP−Q特性とダンパーの開度変化による風洞全体圧力損失の変化を考慮した検討を行うことが可能となる。
また、非定常的なシミュレーションを実施することで、ダンパーの開閉が、ファン作動点に影響を及ぼすまでの時間遅れを考慮した検討が可能であり、静的な風速変化と動的な風速変化の差を考慮することができる。従って、実機における性能未達による後戻り改造作業発生の可能性も低くなり、後戻り改造作業による製作コスト増のリスクを低減することができる。
また、前記変動風発生装置が、ダンパーの開口率と、ダンパーでの圧力損失との関係を予め設定したダンパーモデルであり、前記変動値算出手段が、前記初期状態から一定時間Δt経過後のダンパー角度を計算し、前記ダンパーモデルを用いて、前記ダンパー角度の計算値からダンパーでの圧力損失を算出する圧力損失算出手段であって、前記初期流量と前記圧力損失とを入力値として、前記CFD解析手段によって、前記ファンの吸込口と噴出口との差圧を出力することを特徴とする。
変動風発生装置を、ダンパー角度から算出した開口率と、ダンパーでの圧力損失との関係を予め設定したダンパーモデルとすることで、変動風発生装置を可動物体としてシミュレートする場合と比較すると、ダンパーの可動に関わるシミュレートが必要なくなるため、計算時間の大幅な短縮が可能となる。
また、前記変動風発生装置が、スライディングメッシュ法を用いて可動物体としてモデル化した翼列であり、前記変動値算出手段が、前記初期状態から一定時間Δt経過後の翼列の迎角を計算する迎角算出手段であって、前記初期流量と前記迎角とを入力値として、前記CFD解析手段によって、前記ファンの吸込口と噴出口との差圧を出力することを特徴とする。
これにより、翼列回転による風洞全体の圧力損失の変化によって生じる流量変化の風向変動成分への影響を統合的に検討できるため、実機における性能未達による後戻り改造作業発生の可能性も低くなり、後戻り改造作業による製作コスト増のリスクを低減することができる。
また、前記変動風発生装置が、翼列の迎角と、モーメンタムとの関係を予め設定したモーメンタムモデルであり、前記変動値算出手段が、前記初期状態から一定時間Δt経過後の翼列の迎角を計算し、前記モーメンタムモデルを用いて、前記翼列の迎角の計算値からモーメンタムを算出するモーメンタム算出手段であって、前記初期流量と前記モーメンタムとを入力値として、前記CFD解析手段によって、前記ファンの吸込口と噴出口との差圧を出力することを特徴とする。
変動風発生装置を、翼列の迎角と、モーメンタムとの関係を予め設定したモーメンタムモデルとすることで、変動風発生装置を可動物体としてシミュレートする場合と比較すると、ダンパーの可動に関わるシミュレートが必要なくなるため、計算時間の大幅な短縮が可能となる。
また、前記流路内に、風洞内全体の圧力損失を調整するための抵抗板を挿入することを特徴とする。
実機の風洞内には消音器などの部材が配置されており、前記ファンモデル及び変動風発生装置のモデルだけでは風洞内全体を圧力損失を再現することは難しいが、抵抗板を挿入することによって再現が可能となって、より実機に近い状態でのシミュレーションが可能となるため、実機における性能未達による後戻り改造作業発生の可能性も低くなり、後戻り改造作業による製作コスト増のリスクを低減することができる。
以上記載のごとく本発明によれば、従来のモデル試験又はパイロット試験に換えて使用できるような、風洞をモデル化し、シミュレーションによって風洞内における変動風量を予測する方法及び装置を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
図1は、実施例1に係るモデル化した風洞の構成図である。
本実施例1では、ファンに対して流路が一方通行となる噴出し式の風洞をモデル化している。
図1において、10はモデル化された風洞である。該モデル化された風洞10は、気流が流れる流路11、ファンをモデル化したファンモデル12、前記流路11と連結され試験体が置かれる計測部13、可動物体としてモデル化したダンパー14、及び風洞内の圧損を調整するための抵抗板15から構成される。
風洞に用いるファンは、定格回転数で作動していても、流路の圧力損失により、流量が変化する。このような実際のファンの現象を、ファンの羽と回転から直接模擬してモデル化することは困難であることから、ファンモデル12は、事前に測定されたファン出入口の差圧と流量の関係から、近似関数を作成したモデルとする。
また、前記可動物体としてモデル化したダンパー14は、汎用コードの機能の1つであるスライディングメッシュ法を用いてダンパーを模擬して可動物体としてモデル化している。
また、実機の風洞内には消音器など複数の部材が配置されており、前記ファンモデル12及びダンパー14だけでは風洞内全体の圧力損失を再現することは難しいが、抵抗板15を挿入することによって再現が可能となって、より実機に近い状態でのシミュレーションが可能としている。
このようにモデル化された風洞10を用いて、前記可動物体としてモデル化したダンパー14を開閉することによって、ダンパー14の開閉による非定常的な流れ場を数値流体力学(CFD)解析を用いて数値シミュレーションすることができる。
数値流体力学(CFD)解析とは、流体の運動に関する方程式をコンピュータで解くことによって流れを観察する数値解析によるシミュレーション手法であり、一般には次の(1)〜(4)に示したような手順で行われる。
(1)モデルデータの作成
対象となる物体の形状を再現したモデルを作成する。
本実施例においては図1に示したモデルがこれにあたる。
(2)解析メッシュの作成
数値流体力学(CFD)では空間を離散的に扱うため、物体形状及び周囲の空間を離散かする必要があり、そのためメッシュを作成する。メッシュ作成には、四面体を用いた非構造格子法、直方体を用いた直交格子法など色々な手法があるが、どのような手法でメッシュを作成するかはモデル化する風洞によって選択することができる。
(3)解析
コンピュータを用いてメッシュ毎の流れ方程式の近似解を求める。計算の結果として各メッシュ毎の圧力、流速、密度などが求まる。メッシュ数や、コンピュータの性能にもよるが、長い時間を必要とすることが多い。
(4)可視化
必要に応じて、流れ場の把握などのために、解析結果の可視化を行う。可視化は例えば、圧力分布を色で表現したり、流線を曲線で表したり、渦度を等値面で表したりすることで実現できる。
図2は実施例1に係るシミュレーションの手順を示すフローチャートである。
前記シミュレーションについて、図2を用いて説明する。
なお、前記CFD解析には市販の解析ソフトを使用することができ、本実施例においては、CD−adapco社製の汎用流体解析ソフトであるSTAR−CDを使用する。
図1に示したような風洞10のモデルが作成されると、ステップS101で解析を行うための解析メッシュを作成する。
ステップS101で解析メッシュが作成されると、ステップS102でダンパー作動周波数を設定する。ダンパー作動周波数とは、前記可動物体としてスライディングメッシュ法を用いてモデル化したダンパー14を、単位時間当たりに開閉(回転)させる回数のことである。
ステップS102で解析ダンパー作動周波数が設定されると、ステップS103で初期状態の解析を実施し、初期状態における風洞内の初期流量を求める。ここで、初期状態とは、前記モデル化したダンパー14を静止させた状態のことをいう。
ステップS103で初期状態解析が終了すると、次に動的な解析を実施する。
ステップS104で、一定時間(Δt)だけ時間を進行させる。
一定時間(Δt)だけ時間が進行されると、ステップS105で進行された時間(Δt)の経過分に対応する、ダンパーの回転角度(Δα)を前記ステップS102で設定したダンパーの作動周波数に従って計算する。
ステップS105でダンパーの回転角度(Δα)の計算が実行されると、ステップS106でスライディングメッシュ機能により、計算された角度(Δα)だけダンパー14を回転させる。
ステップS106でダンパーを角度Δαだけ回転させると、前記ステップS103で求めた初期流量と、ステップS106でスライディングメッシュ機能によって回転させたダンパー角度を入力条件として、ステップS107でCFDシミュレーションにより流れ場の解析を実施する。
ステップS107でCFDシミュレーションによって解析することで、ステップS108でファンモデル12におけるファン噴出圧力ΔPが出力される。本実施例1においては、ファンに対して流路が一方通行となる噴出し式の風洞をモデル化しているため、前記出口圧力ΔPがファンモデル12の吸込口と噴出口の差圧となる。
ステップS108でファン噴出圧力ΔPが算出されると、ステップS109で次のステップ流量Qを算出する。前述のようにファンモデル12が事前に測定された圧力と流量の関係から、近似関数を作成したモデルであるため、ファンモデル12に圧力ΔPを代入することで次のステップ流量Qを算出することができる。
そして、ステップS110で次のステップの境界条件vを算出する。これはステップS109で求めた次のステップ流量Qをファンの断面積Aで除することで算出することができる。
ステップS111では、ステップS104で進行させた後の時間tが、予め設定した終了時間t以上か否かを判断する。
ステップS111でNOと判断されると、ステップS109で算出した次ステップ流量Qを前記初期流量と置き換えて、ステップS104に戻ってさらに時間をΔtだけ進行させる。そしてこのステップS104〜S111を時間tが終了時間t以上となるまで繰り返す。
ステップS111で時間tが終了時間t以上と判断されると、ステップS112に進み処理を終了する。
こうして、図1に示したように風洞をモデル化し、図2に示したフローチャートに従って解析を実施することで、変動風発生装置(ダンパー)による非定常的な流れ場を数値シミュレーションすることができる。
図3は、実施例2に係るモデル化した風洞の構成図である。
本実施例2では、ファンに対して流路が一方通行となる噴出し式の風洞をモデル化している。図3に示した風洞20のモデルは、図1に示した風洞10のモデルのダンパー14をダンパーモデル24に置き換えた以外は図1と同じであり、同一符号は同一物を表しており、図1と同一物については説明を省略する。
ダンパーモデル24は、事前に測定したデータ又は過去のデータベースによる近似式から、ダンパーの角度に対する圧力損失の式を作成し、ダンパーの回転角度に応じて、数値的に圧力損失係数を与えるモデルであり、ダンパーの圧損をダンパー角度に対してマップ化したものである。
図4は実施例2に係るシミュレーションの手順を示すフローチャートである。
実施例2におけるシミュレーションについて、図4を用いて説明する。
なお、前記CFD解析には実施例1と同じく、CD−adapco社製の汎用流体解析ソフトであるSTAR−CDを使用する。
図3に示したような風洞20のモデルが作成されると、ステップS201で解析を行うための解析メッシュを作成し、ステップS202でダンパー圧損係数を設定する。ダンパー圧損係数とは、ダンパーモデル14のダンパー角度を、単位時間当たりにどれだけ回転させるかのことである。ステップS202でダンパー圧損係数が設定されると、ステップS203で初期状態の解析を実施し、初期状態における風洞内の初期流量を求める。
ステップS203で初期状態解析が終了すると、次に動的な解析を実施する。
ステップS204で、一定時間(Δt)だけ時間を進行させ、ステップS205で、進行された時間(Δt)の経過分に対応する、ダンパーの回転角度(Δα)を前記ステップS202で設定したダンパー圧損係数に従って計算する。
ステップS205でダンパーの回転角度(Δα)の計算が実行されると、ステップS206で計算されたダンパー角度(α+Δα)に対応する圧力損失係数をダンパーモデル14のマップから読み出し設定する。
ステップS206で圧力損失計数が設定されると、前記ステップS203で求めた初期流量と、ステップS206で設定された圧力損失係数を入力条件として、ステップS207でCFDシミュレーションにより流れ場の解析を実施する。
ステップS207でCFDシミュレーションによって解析することで、ステップS208でファンモデル12におけるファン噴出圧力ΔPが出力される。本実施例2においては、ファンに対して流路が一方通行となる噴出し式の風洞をモデル化しているため、前記出口圧力ΔPがファンモデル12の吸込口と噴出口の差圧となる。
ステップS208でファン噴出圧力ΔPが算出されると、ステップS209でファンモデル12に従い次のステップ流量Qを算出する。
そして、ステップS210で次のステップの境界条件vを算出する。
ステップS211では、ステップS204で進行させた後の時間tが、予め設定した終了時間t以上か否かを判断する。
ステップS211でNOと判断されると、ステップS209で算出した次ステップ流量Qを前記初期流量と置き換えて、ステップS204に戻ってさらに時間をΔtだけ進行させる。そしてこのステップS204〜S211を時間tが終了時間t以上となるまで繰り返す。
ステップS211で時間tが終了時間t以上と判断されると、ステップS212に進み処理を終了する。
こうして、図3に示したように風洞をモデル化し、図4に示したフローチャートに従って解析を実施することで、変動風発生装置(ダンパー)による非定常的な流れ場を数値シミュレーションすることができる。また、ダンパーをスライディングメッシュでモデル化せずに、ダンパーモデルを使用しているため、計算時間が先の実施例1と比較して短縮することができる。
図5は、実施例3に係るモデル化した風洞の構成図である。
本実施例3では、ファンに対して流路が一方通行となる噴出し式の風洞をモデル化している。図5に示した風洞30のモデルは、図1に示した風洞10のモデルのダンパー14を可動物体としてモデル化された翼列34に置き換えた以外は図1と同じであり、同一符号は同一物を表しており、図1と同一物については説明を省略する。
翼列34は、汎用コードの機能の1つであるスライディングメッシュ法を用いて翼列を模擬して可動物体としてモデル化している。
図6は実施例3に係るシミュレーションの手順を示すフローチャートである。
実施例3におけるシミュレーションについて、図6を用いて説明する。
なお、前記CFD解析には実施例1、2と同じく、CD−adapco社製の汎用流体解析ソフトであるSTAR−CDを使用する。
図5に示したような風洞30のモデルが作成されると、ステップS301で解析を行うための解析メッシュを作成し、ステップS302で翼作動周波数を設定する。翼作動周波数とは前記可動物体としてスライディングメッシュ法を用いてモデル化した翼列34を、単位時間当たりに開閉(回転)させる回数のことである。ステップS302で翼作動周波数が設定されると、ステップS303で初期状態の解析を実施し、初期状態における風洞内の初期流量を求める。
ステップS303で初期状態解析が終了すると、次に動的な解析を実施する。
ステップS304で、一定時間(Δt)だけ時間を進行させ、ステップS305で、進行された時間(Δt)の経過分に対応する、翼角度(α)を前記ステップS302で設定した翼作動周波数に従って計算する。
ステップS305で翼角度(α)の計算が実行されると、ステップS306でスライディングメッシュ機能により、計算された角度(α)だけ翼列34を回転させる。
ステップS306で翼を回転させると、前記ステップS303で求めた初期流量と、ステップS306でスライディングメッシュ機能によって回転させた翼角度を入力条件として、ステップS307でCFDシミュレーションにより流れ場の解析を実施する。
ステップS307でCFDシミュレーションによって解析することで、ステップS308でファンモデル12におけるファン噴出圧力ΔPが出力される。本実施例3においては、ファンに対して流路が一方通行となる噴出し式の風洞をモデル化しているため、前記出口圧力ΔPがファンモデル12の吸込口と噴出口の差圧となる。
ステップS308でファン噴出圧力ΔPが算出されると、ステップS309でファンモデル12に従い次のステップ流量Qを算出する。そして、ステップS310で次のステップの境界条件vを算出する。
ステップS311では、ステップS304で進行させた後の時間tが、予め設定した終了時間t以上か否かを判断する。
ステップS311でNOと判断されると、ステップS309で算出した次ステップ流量Qを前記初期流量と置き換えて、ステップS304に戻ってさらに時間をΔtだけ進行させる。そしてこのステップS304〜S311を時間tが終了時間t以上となるまで繰り返す。
ステップS311で時間tが終了時間t以上と判断されると、ステップS312に進み処理を終了する。
こうして、図5に示したように風洞をモデル化し、図6に示したフローチャートに従って解析を実施することで、変動風発生装置(翼列)による非定常的な流れ場を数値シミュレーションすることができる。
図7は、実施例4に係るモデル化した風洞の構成図である。
本実施例4では、ファンに対して流路が一方通行となる噴出し式の風洞をモデル化している。図7に示した風洞40のモデルは、図1に示した風洞10のモデルのダンパー14を翼列モーメンタムモデル44に置き換えた以外は図1と同じであり、同一符号は同一物を表しており、図1と同一物については説明を省略する。
翼列モーメンタムモデル44は、通常の翼データとして得られる翼角度に対する空気力から、流れに加えられるモーメンタムを数値化するモデルであり、モーメンタムを翼角度に対してマップ化したものである。
図8は実施例4に係るシミュレーションの手順を示すフローチャートである。
実施例4におけるシミュレーションについて、図8を用いて説明する。
なお、前記CFD解析には実施例1と同じく、CD−adapco社製の汎用流体解析ソフトであるSTAR−CDを使用する。
図7に示したような風洞40のモデルが作成されると、ステップS401で解析を行うための解析メッシュを作成し、ステップS402で翼作動周波数を設定する。翼作動周波数とは、翼列モーメンタムモデル14の翼角度を、単位時間当たりにどれだけ回転させるかのことである。ステップS402で翼作動周波数が設定されると、ステップS403で初期状態の解析を実施し、初期状態における風洞内の初期流量を求める。
ステップS403で初期状態解析が終了すると、次に動的な解析を実施する。
ステップS404で、一定時間(Δt)だけ時間を進行させ、ステップS405で、進行された時間(Δt)の経過分に対応する、翼角度(α)を前記ステップS402で設定した翼作動周波数に従って計算する。
ステップS405で翼角度(Δα)の計算が実行されると、ステップS406で計算された翼角度(α)に対応するモーメンタムを翼列モーメンタムモデル44のマップから読み出し設定する。
ステップS406で圧力損失計数が設定されると、前記ステップS403で求めた初期流量と、ステップS406で設定されたモーメンタムを入力条件として、ステップS407でCFDシミュレーションにより流れ場の解析を実施する。
ステップS407でCFDシミュレーションによって解析することで、ステップS408でファンモデル12におけるファン噴出圧力ΔPが出力される。本実施例4においては、ファンに対して流路が一方通行となる噴出し式の風洞をモデル化しているため、前記出口圧力ΔPがファンモデル12の吸込口と噴出口の差圧となる。
ステップS408でファン噴出圧力ΔPが算出されると、ステップS409でファンモデル12に従い次のステップ流量Qを算出する。
そして、ステップS410で次のステップの境界条件vを算出する。
ステップS411では、ステップS404で進行させた後の時間tが、予め設定した終了時間t以上か否かを判断する。
ステップS411でNOと判断されると、ステップS409で算出した次ステップ流量Qを前記初期流量と置き換えて、ステップS404に戻ってさらに時間をΔtだけ進行させる。そしてこのステップS404〜S411を時間tが終了時間t以上となるまで繰り返す。
ステップS411で時間tが終了時間t以上と判断されると、ステップS412に進み処理を終了する。
こうして、図7に示したように風洞をモデル化し、図8に示したフローチャートに従って解析を実施することで、変動風発生装置(ダンパー)による非定常的な流れ場を数値シミュレーションすることができる。また、翼列をスライディングメッシュでモデル化せずに、翼列モーメンタムモデルを使用しているため、計算時間が先の実施例3と比較して短縮することができる。
図9は、実施例5に係るモデル化した風洞の構成図である。
本実施例5では、ファンに対して循環流路となる回流式の風洞をモデル化している。図9に示した風洞50のモデルは、図1に示した風洞10のモデルの流路11を循環式の流路51に置き換え、流路内に気流の流れ方向を変える変流翼56を設けた以外は図1と同じであり、同一符号は同一物を表している。
図10は実施例5に係るシミュレーションの手順を示すフローチャートである。
図10に示したフローチャートは、ステップS501〜S512がそれぞれ、図2に示した実施例1のフローチャートのステップS101〜S112に対応し、S108とS508が異なる以外は同一であるため、S508以外は説明を省略する。
ステップS507でCFDシミュレーションによって解析することで、ステップS508でファンモデル12におけるファン入口圧力(P前)とファン出口圧力(P後)が算出され、ファン差圧ΔPが出力される。
こうして、図9に示したように風洞をモデル化し、図10に示したフローチャートに従って解析を実施することで、回流式の風洞においても、変動風発生装置(ダンパー)による非定常的な流れ場を数値シミュレーションすることができる。
図11は、実施例6に係るモデル化した風洞の構成図である。
本実施例6では、ファンに対して循環流路となる回流式の風洞をモデル化している。図11に示した風洞60のモデルは、図3に示した風洞20のモデルの流路11を循環式の流路51に置き換え、流路内に気流の流れ方向を変える変流翼56を設けた以外は図3と同じであり、同一符号は同一物を表している。
図12は実施例6に係るシミュレーションの手順を示すフローチャートである。
図12に示したフローチャートは、ステップS601〜S612がそれぞれ、図4に示した実施例2のフローチャートのステップS201〜S212に対応し、S208とS608が異なる以外は同一であるため、S608以外は説明を省略する。
ステップS607でCFDシミュレーションによって解析することで、ステップS608でファンモデル12におけるファン入口圧力(P前)とファン出口圧力(P後)が算出され、ファン差圧ΔPが出力される。
こうして、図11に示したように風洞をモデル化し、図12に示したフローチャートに従って解析を実施することで、回流式の風洞においても、変動風発生装置(ダンパー)による非定常的な流れ場を数値シミュレーションすることができる。また、ダンパーをスライディングメッシュでモデル化せずに、ダンパーモデルを使用しているため、計算時間が先の実施例1と比較して短縮することができる。
図13は、実施例7に係るモデル化した風洞の構成図である。
本実施例7では、ファンに対して循環流路となる回流式の風洞をモデル化している。図13に示した風洞70のモデルは、図5に示した風洞30のモデルの流路11を循環式の流路51に置き換え、流路内に気流の流れ方向を変える変流翼56を設けた以外は図5と同じであり、同一符号は同一物を表している。
図14は実施例7に係るシミュレーションの手順を示すフローチャートである。
図14に示したフローチャートは、ステップS701〜S712がそれぞれ、図6に示した実施例3のフローチャートのステップS301〜S312に対応し、S308とS708が異なる以外は同一であるため、S708以外は説明を省略する。
ステップS707でCFDシミュレーションによって解析することで、ステップS708でファンモデル12におけるファン入口圧力(P前)とファン出口圧力(P後)が算出され、ファン差圧ΔPが出力される。
こうして、図13に示したように風洞をモデル化し、図14に示したフローチャートに従って解析を実施することで、回流式の風洞においても、変動風発生装置(翼列)による非定常的な流れ場を数値シミュレーションすることができる。
図15は、実施例8に係るモデル化した風洞の構成図である。
本実施例8では、ファンに対して循環流路となる回流式の風洞をモデル化している。図15に示した風洞80のモデルは、図7に示した風洞40のモデルの流路11を循環式の流路51に置き換え、流路内に気流の流れ方向を変える変流翼56を設けた以外は図7と同じであり、同一符号は同一物を表している。
図16は実施例8に係るシミュレーションの手順を示すフローチャートである。
図16に示したフローチャートは、ステップS801〜S812がそれぞれ、図8に示した実施例4のフローチャートのステップS401〜S412に対応し、S408とS808が異なる以外は同一であるため、S808以外は説明を省略する。
ステップS807でCFDシミュレーションによって解析することで、ステップS808でファンモデル12におけるファン入口圧力(P前)とファン出口圧力(P後)が算出され、ファン差圧ΔPが出力される。
こうして、図15に示したように風洞をモデル化し、図16に示したフローチャートに従って解析を実施することで、回流式の風洞においても、変動風発生装置(翼列)による非定常的な流れ場を数値シミュレーションすることができる。また、ダンパーをスライディングメッシュでモデル化せずに、翼列モーメンタムモデルを使用しているため、計算時間が先の実施例1と比較して短縮することができる。
以上、実施例1〜8で説明したようなシミュレーションを用い、新たに変動風発生装置を設計し、製作するためのフローチャートを図17に示す。
ステップS1で既設風洞変動風発生装置の構造、ステップS2で既設風洞変動風発生装置の性能データをそれぞれ採取し、ステップS3で新設風洞諸元を決定する。
ステップS4では、前記既設風洞変動風発生装置の構造、既設風洞変動風発生装置の性能データ及び新設風洞諸元を元に、新設風洞変動風発生装置の構造を設計する。
ステップS5では、ステップS4での設計を元に例えば実施例1〜8で説明したようなシミュレーションを実施する。
ステップS6では、前記シミュレーションの結果が新設風洞変動風発生装置の要求される性能を満たしているか否か判断する。なお、前記要求される性能は風洞の使用目的によって異なる。
ステップS6でNoであれば、ステップS4に戻って新設風洞変動風発生装置を設計しなおし、ステップS6でYesとなるまでステップS4〜ステップS6を繰り返す。
ステップS6でYesであれば、ステップS7で、ステップS4での設計を元に新設風洞変動風発生装置の実機を製作する。実機で試験を行いステップS8で要求される性能を満たしているか否か判断する。ステップS8でNoであれば、ステップS9で変動風発生装置を改造して再度ステップS8で要求性能を満たしているか否か判断し、ステップS8でYesとなるまでステップS8、S9を繰り返す。
ステップS8でYesであれば、完成品としてステップS10で納入する。
こうすることによって、従来必要であったモデル試験又はパイロット試験が不要となるため、納期の短縮や、作成にかかる費用の大幅な削減が可能となる。
風洞をモデル化し、シミュレーションによって風洞内における変動風量を予測することで、風洞及び変動風発生装置の設計に利用することができる。
実施例1に係るモデル化した風洞の構成図である。 実施例1に係るシミュレーションの手順を示すフローチャートである。 実施例2に係るモデル化した風洞の構成図である。 実施例2に係るシミュレーションの手順を示すフローチャートである。 実施例3に係るモデル化した風洞の構成図である。 実施例3に係るシミュレーションの手順を示すフローチャートである。 実施例4に係るモデル化した風洞の構成図である。 実施例4に係るシミュレーションの手順を示すフローチャートである。 実施例5に係るモデル化した風洞の構成図である。 実施例5に係るシミュレーションの手順を示すフローチャートである。 実施例6に係るモデル化した風洞の構成図である。 実施例6に係るシミュレーションの手順を示すフローチャートである。 実施例7に係るモデル化した風洞の構成図である。 実施例7に係るシミュレーションの手順を示すフローチャートである。 実施例8に係るモデル化した風洞の構成図である。 実施例8に係るシミュレーションの手順を示すフローチャートである。 本発明のシミュレーションを用い、新たに変動風発生装置を設計し、製作するためのフローチャートである。 従来の、新たに変動風発生装置を設計し、製作するためのフローチャートである。
符号の説明
10、20、30、40、50、60、70、80 モデル化された風洞
11、51 流路
12 ファンモデル
13 計測部
14 ダンパー
15 抵抗板
24 ダンパーモデル
34 翼列
44 翼列モーメンタムモデル

Claims (7)

  1. 気流が流れる流路と、該流路に気流を供給するファンと、前記流路と連結され試験体が置かれる計測部と、前記流路内に配設され気流を変動させる変動風発生装置とを備えた風洞をモデル化し、シミュレートによって風洞内における変動風量を予測する方法であって、
    前記ファンによって風洞内に供給される気流を、前記変動風発生装置によって変動させることで、該変動風発生装置による圧力損失又は気流に加えられるモーメンタムを継続的に変化させ、
    前記風洞内の気流の初期流量と、前記圧力損失又はモーメンタムとを入力値として、数値流体力学(CFD)解析によって、前記ファンの吸込口と噴出口の差圧を出力し、
    前記ファンの吸込口と噴出口の差圧ΔPと前記ファンによって供給される気流のファン流量Qの関係を予め設定したP−Q曲線ファンモデルを用いて、前記差圧の出力値から気流のファン流量を算出し、
    前記算出ファン流量を前記初期流量と置き換えるとともに、前記変動風発生装置による圧力損失又は気流に加えられるモーメンタムを継続的に変化させ、前記CFD解析及びファンモデルを用いてファン流量を算出することを繰り返して、風洞内の変動風量の時間的変化を予測することを特徴とする風洞内における変動風量を予測する方法。
  2. 気流が流れる流路と、該流路に気流を供給するファンと、前記流路と連結され試験体が置かれる計測部と、前記流路内に配設され前記気流を変動させて変動値を与える変動風発生装置とを備えた風洞をモデル化し、シミュレートによって風洞内における変動風量を予測する装置であって、
    前記ファンの吸込口と噴出口の差圧ΔPと、前記ファンによって供給される気流のファン流量Qとの関係を予め設定したP−Q曲線ファンモデルと、
    前記変動風発生装置を静止させた初期状態における風洞内の初期流量を解析する初期条件解析手段と、
    前記初期状態から一定時間Δt経過後の前記変動風発生装置によって与えられる変動値を求める変動値算出手段と、
    前記初期流量と、前記変動値とを入力値として、数値流体力学(CFD)解析によって、前記ファンの吸込口と噴出口の差圧を出力するCFD解析手段と、
    前記ファンモデルを用いて、前記差圧の出力値からファン流量を算出するファン流量算出手段と、
    前記ファン流量の算出値を前記初期流量と置き換え、前記変動値算出手段、CFD解析手段及びファン流量算出手段を用いて、さらに一定時間Δt経過後のファン流量を算出する繰り返し手段とを設け、
    前記繰り返し手段により、所望時間経過まで繰り返してファン流量を算出することで、風洞内の変動風量の時間的変化を予測することを特徴とする風洞内における変動風量を予測する装置。
  3. 前記変動風発生装置が、スライディングメッシュ法を用いて可動物体としてモデル化したダンパーであり、
    前記変動値算出手段が、前記初期状態から一定時間Δt経過後のダンパー角度を計算するダンパー角度算出手段であって、
    前記初期流量と前記ダンパー角度とを入力値として、前記CFD解析手段によって、前記ファンの吸込口と噴出口との差圧を出力することを特徴とする請求項2記載の変動風量を予測する装置。
  4. 前記変動風発生装置が、ダンパーの開口率と、ダンパーでの圧力損失との関係を予め設定したダンパーモデルであり、
    前記変動値算出手段が、前記初期状態から一定時間Δt経過後のダンパー角度を計算し、前記ダンパーモデルを用いて、前記ダンパー角度の計算値からダンパーでの圧力損失を算出する圧力損失算出手段であって、
    前記初期流量と前記圧力損失とを入力値として、前記CFD解析手段によって、前記ファンの吸込口と噴出口との差圧を出力することを特徴とする請求項2記載の変動風量を予測する装置。
  5. 前記変動風発生装置が、スライディングメッシュ法を用いて可動物体としてモデル化した翼列であり、
    前記変動値算出手段が、前記初期状態から一定時間Δt経過後の翼列の迎角を計算する迎角算出手段であって、
    前記初期流量と前記迎角とを入力値として、前記CFD解析手段によって、前記ファンの吸込口と噴出口との差圧を出力することを特徴とする請求項2記載の変動風量を予測する装置。
  6. 前記変動風発生装置が、翼列の迎角と、モーメンタムとの関係を予め設定したモーメンタムモデルであり、
    前記変動値算出手段が、前記初期状態から一定時間Δt経過後の翼列の迎角を計算し、前記モーメンタムモデルを用いて、前記翼列の迎角の計算値からモーメンタムを算出するモーメンタム算出手段であって、
    前記初期流量と前記モーメンタムとを入力値として、前記CFD解析手段によって、前記ファンの吸込口と噴出口との差圧を出力することを特徴とする請求項2記載の変動風量を予測する装置。
  7. 前記流路内に、風洞内全体の圧力損失を調整するための抵抗板を挿入することを特徴とする請求項2〜6何れかに記載の風洞内における変動風量を予測する装置。
JP2008297955A 2008-11-21 2008-11-21 風洞内における変動風量を予測する方法及び装置 Active JP5244556B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008297955A JP5244556B2 (ja) 2008-11-21 2008-11-21 風洞内における変動風量を予測する方法及び装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008297955A JP5244556B2 (ja) 2008-11-21 2008-11-21 風洞内における変動風量を予測する方法及び装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010122152A JP2010122152A (ja) 2010-06-03
JP5244556B2 true JP5244556B2 (ja) 2013-07-24

Family

ID=42323616

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008297955A Active JP5244556B2 (ja) 2008-11-21 2008-11-21 風洞内における変動風量を予測する方法及び装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5244556B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106586020B (zh) * 2016-11-24 2019-04-23 中国航空工业集团公司沈阳飞机设计研究所 一种机翼舵面布置方法
CN106599419B (zh) * 2016-12-02 2019-07-12 中国船舶工业系统工程研究院 舰船艉流场数值仿真与风洞试验数据综合对比方法
CN107300853B (zh) * 2017-06-26 2020-02-14 中船第九设计研究院工程有限公司 一种分区计算空间相关性的脉动风速时程输入方法
CN108593244B (zh) * 2018-04-24 2020-01-07 厦门大学 一种压差可调的双通道装置

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH068517Y2 (ja) * 1989-03-10 1994-03-02 トヨタ自動車株式会社 変動風発生装置
JPH09269272A (ja) * 1996-04-02 1997-10-14 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 風向変動装置付き風洞
JP3495547B2 (ja) * 1997-02-21 2004-02-09 三菱重工業株式会社 風向変動再現風洞
JP2005309755A (ja) * 2004-04-21 2005-11-04 Sharp Corp 流体解析装置及び流体解析方法
JP2005351791A (ja) * 2004-06-11 2005-12-22 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 変動風付加装置及び風洞装置
JP4111938B2 (ja) * 2004-08-27 2008-07-02 川崎重工業株式会社 回流式風洞設備の風速調整装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010122152A (ja) 2010-06-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Daviller et al. A mesh adaptation strategy to predict pressure losses in les of swirled flows
Okaze et al. Large-eddy simulation of flow around an isolated building: A step-by-step analysis of influencing factors on turbulent statistics
Bunge et al. Guidelines for implementing detached-eddy simulation using different models
US20120173219A1 (en) Generating inviscid and viscous fluid-flow simulations over an aircraft surface using a fluid-flow mesh
Kalvig et al. Comparing different CFD wind turbine modelling approaches with wind tunnel measurements
Abdol-Hamid et al. Verification and Validation of the k-kL Turbulence Model in FUN3D and CFL3D Codes
JP5244556B2 (ja) 風洞内における変動風量を予測する方法及び装置
Abdelhamed et al. Design optimization of three dimensional geometry of wind tunnel contraction
JP2017062676A (ja) 軸流ファンの通風解析方法,通風解析装置及び通風解析プログラム
Forsting et al. On the accuracy of predicting wind-farm blockage
Wang et al. Scale-adaptive simulation of wind turbines, and its verification with respect to wind tunnel measurements
Wurzinger Aeroacoustic simulation of flow parts in medical and automotive applications
Abbitt et al. Implementing the digital design process for the development of a centrifugal fan impeller in the undergraduate engineering curriculum
Wolf et al. Numerical Study of the Penny Cavity Leakage Effects From Variable Guide Vanes in a High Pressure Compressor: Adjustment of Standard-RANS-CFD-Model to a Hybrid LES Calculation
Woisetschläger et al. Numerical investigation of the unsteady flow through a transonic turbine stage using an innovative flow solver
Hassan et al. Aerodynamic Damping Analysis for Radial Turbine Featuring a Multi-Channel Casing Design
Miller et al. Verification of Wind Gust Models in the flowPsi Flow Solver
Sirevaag CFD simulation of an offshore air intake and exhaust system
Kovács et al. Calculation of flow in the gas turbine and the outlet tract using CFD methods
Turutoglu et al. Improvement of Standard K-Epsilon Turbulence Model for Round Free Jets by Adjusting Closure Coefficients
Zanon et al. Investigation on the Influence of Mesh Topology and Freestream Turbulence Intensity in Broadband Noise Prediction of Axial Fans
Jaeggi et al. Robust multi-fidelity aerodynamic design optimization using surrogate models
Harðarson Numerical investigation on the aerodynamic gliding performance of an ornithopter
Donini et al. Caracterización del Flujo y Análisis de Parámetros de Diseño Mediante la Dinámica de Fluidos Computacional para la Construcción de un Túnel de Viento Subsónico
Castel Turégano Modelization on a ventilated heat exchanger using Computational Fluid Dynamics

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110221

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130213

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130312

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130408

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160412

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5244556

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250